JP2014156051A - フレキシブル気泡ボード - Google Patents

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Abstract

【課題】板形状を維持しつつ、柔軟性を有するフレキシブル気泡ボードの提供を目的とする。
【解決手段】フレキシブル気泡ボード1は、複数のキャップ21が形成された第一キャップシート2と、複数のキャップ31が形成された第二キャップシート3と、第一キャップシート2のキャップ開口側の部分が表側に積層され、かつ、第二キャップシート3のキャップ開口側の部分が裏側に積層されるバックシート4とを有し、キャップ21の中心位置とキャップ31の中心位置とが、所定の距離だけ離れている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、フレキシブル気泡ボードに関し、特に、板形状を維持しつつ、適度の柔軟性を有し、緩衝材、振動吸収板及びドレーン材などとして利用できるフレキシブル気泡ボードに関する。
緩衝材や断熱材等として、多数の中空突起の成形されたキャップシート、及び、このキャップシートと融着されるバックシートを有する気泡シートが、広く使用されている。
この気泡シートは、通常、ポリエチレン製であり、キャップシートの厚さは数十μm(たとえば、40μm)であり、バックシートの厚さは十数μm(たとえば、15μm)である。すなわち、気泡シートは、各シートの厚さを薄くすることによって、優れた可撓性を有している。
また、上記の二層構成の気泡シートに対して、キャップシートのキャップの頂を連ねてもう1枚の平坦なライナーシートを貼り合わせた、三層構成の気泡シートがある。この三層構成の気泡シートを構成する各シートの厚さを厚くして行けば、剛性が増して、プラスチック中空板(適宜、気泡ボードと呼称する。)として使用可能になる。
このプラスチック中空板の材料として、通常、ポリプロピレンが用いられ、ポリプロピレンを材料とするプラスチック中空板は、自動車部品やコンテナー等の種々の製品の構造材として、広く使用されている。
なお、構造材として使用される気泡ボードは、たとえば、キャップシートの厚さは700μmであり、バックシートの厚さは400μmであり、ライナーシートの厚さは600μmであり、これらの厚さは、要求される機械的強度に応じて、適宜、設定される。
本発明に関連する技術として、次のような技術が提案されている。
たとえば、特許文献1には、独立空気室を形成する凸状突起を多数有する二枚の緩衝性シートが重ね合わされた被覆栽培用の複合シートの技術が開示されている。
また、特許文献2には、ポリアミド系樹脂フィルムの両面にポリオレフィン系樹脂フィルムを積層した積層フィルムを、ポリオレフィン系樹脂フィルムの両面に積層してなる緩衝性シートであって、積層フィルムとポリオレフィン系樹脂フィルムとの間に多数の凸状をなすように気泡室が形成されており、かつ上記気泡室がポリオレフィン系樹脂の両面において相対向して異なる位置に形成されていることを特徴とする緩衝性シートの技術が開示されている。
また、特許文献3には、プラスチックを材料とする、多数のキャップ状突起をもつキャップシート、平坦なバックシートおよびもう1枚の平坦なライナーシートの三層から構成されるプラスチック中空板を製造する方法の技術が開示されている。
この技術は、各シートが、いずれもポリプロピレンであって、それぞれ下記の範囲の厚さをもち、
キャップシート:250〜1500μm
バックシート: 125〜800μm
ライナーシート:125〜1200μm
坪量が450〜3000g/mであるといった特徴を有している。
また、特許文献4には、キャップフィルムおよびバックフィルムが、LLDPE(リニアポリエチレン)またはスーパーランダムPP(ポリプロピレン)であって、それぞれ下記の範囲の厚さをもち、
キャップフィルム:25〜250μm
バックフィルム:10〜150μm
単位面積当たりの重量が40〜300g/mであるプラスチック気泡シートの技術が開示されている。
特開昭62−166821号公報 特開平3−104631号公報 特開2009−113381号公報 特開2010−89291号公報
しかしながら、上述した気泡シートは、優れた可撓性を有しているものの、たとえば、机に置いた気泡シートの一端を手で持ち上げると、他端が垂れ下がり形状を維持することができない。また、上述した気泡ボードは、軽量性及び剛性に優れているものの、たとえば、曲げて使用しようとしても、曲げることができないか、あるいは、折れるように塑性変形してしまい元の形状に復元できなくなる。
すなわち、気泡シートと気泡ボードとの中間的な物理的特性を有し、板形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は、塑性変形することなく元の形状に復元するといった適度の柔軟性を有する新たな素材が要望されていた。また、この新たな素材を具体的な用途において、有効に利用することも要望されていた。
本発明は、上記事情に鑑み提案されたものであり、板形状を維持しつつ、柔軟性を有するフレキシブル気泡ボードの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のフレキシブル気泡ボードは、中空状に膨出する複数のキャップが形成された第一キャップシートと、中空状に膨出する複数のキャップが形成された第二キャップシートと、前記第一キャップシートのキャップ開口側の部分が表側に積層され、かつ、前記第二キャップシートのキャップ開口側の部分が裏側に積層されるバックシートとを有し、前記第一キャップシートのキャップが前記バックシートの表側に突き出ており、かつ、前記第二キャップシートのキャップが前記バックシートの裏側に突き出ており、さらに、前記第一キャップシートのキャップの中心位置と前記第二キャップシートのキャップの中心位置とが、所定の距離だけ離れている構成としてある。
本発明のフレキシブル気泡ボードは、板形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は、塑性変形することなく元の形状に復元するといった適度の柔軟性を有することができる。したがって、フレキシブル気泡ボードによれば、たとえば、折り曲げて使用する緩衝材、空気圧を利用することにより優れた振動吸収性を有する振動吸収板、及び、機械的強度に優れたドレーン材などとして使用することができ、新たな素材を提供することができる。
図1は、本発明の第一実施形態にかかるフレキシブル気泡ボードを説明するための概略拡大図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はA−A断面図を示している。 図2は、本発明の第一実施形態にかかるフレキシブル気泡ボードの使用状態の第一使用例を説明するための概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB部の拡大断面図を示している。 図3は、本発明の応用例にかかるフレキシブル気泡ボードを説明するための概略図であり、(a)は平面図を示しており、(b)は使用状態の斜視図を示している。 図4は、本発明の第二実施形態にかかるフレキシブル気泡ボードを説明するための概略拡大図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はB−B断面図を示している。 図5は、本発明の第三実施形態にかかるフレキシブル気泡ボードを説明するための概略拡大図であり、(a)は平面図を示しており、(b)はC−C断面図を示している。
[フレキシブル気泡ボードの第一実施形態]
図1において、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1は、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4を有する構成としてある。このフレキシブル気泡ボード1は、後述するように、緩衝材として使用される。
なお、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、樹脂製のシートであり、使用される樹脂は、通常、ポリプロプレン又はポリエチレンであるが、これらに限定されるものではない。
また、フレキシブル気泡ボード1の形状は、通常、矩形状であるが、特に限定されるものではない。
(第一キャップシート)
第一キャップシート2は、中空状に膨出する複数のキャップ21が形成されたシートである。キャップ21は、ほぼ円筒形状であり、通常、千鳥状に配設されている。
また、本実施形態では、各キャップ21は、横方向にピッチPで配設され、かつ、縦方向にピッチPで配設され、ピッチPとピッチPとの関係は、P=3(1/2)/2である。すなわち、隣り合う三つのキャップ21の中心位置は、ほぼ正三角形の角部と対応する(図1(a)の仮想三角形41参照)。また、キャップ21は、直径がd(通常、数mm〜数十mm)であり、高さがh(通常、数mm〜十数mm)であり、隣り合うキャップ21のどうしの距離をΔ(図1(b)参照)としてある。
ここで、好ましくは、隣り合うキャップ21どうしの距離Δは、0.5mm〜5mmであるとよい。このようにすると、柔軟性、緩衝性及び生産性などを向上させることができる。
なお、上記の数値限定の理由は、0.5mm未満であると、キャップ21が密集し過ぎた状態となり、柔軟性が低下するおそれがあり、また、キャップ21を成形する型の製造が困難となるおそれがあるからである。また、5mmを超えると、キャップ21どうしの隙間が広くなり過ぎて、緩衝性が低下するおそれがあるからである。
また、本実施形態では、キャップ21の形状をほぼ円筒形状としてあるが、この形状に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、半球形状、正六角柱形状又は截頭円錐形状などであってもよい。なお、正六角柱形状の場合、隣り合うキャップ21は、正六角柱の側面どうしが対向する状態となる。
このようにすると、フレキシブル気泡ボード1を折り曲げる際、いずれの方向にもほぼ同じ力で折り曲げることができる。
(第二キャップシート)
第二キャップシート3は、中空状に膨出する複数のキャップ31が形成されたシートである。キャップ31は、ほぼ円筒形状であり、通常、千鳥状に配設されている。なお、図1(a)においては、位置を説明するために、三つのキャップ31のみを図示してある。
また、本実施形態では、第二キャップシート3は、第一キャップシート2とほぼ同様な構造としてあり、上記の第一キャップシート2の内容は、第二キャップシート3に対しても適用される。したがって、図1に示すように、キャップ31は、キャップ21と同様に、直径がd(通常、数mm〜数十mm)であり、高さがh(通常、数mm〜十数mm)であり、隣り合うキャップ31のどうしのピッチ(P、P)も、キャップ21と同様としてある。
なお、図1(b)は、A−A断面図を示しており、後述するように、第一キャップシート2のキャップ21の中心位置(図1(a)における黒丸)と第二キャップシート3のキャップ31の中心位置(図1(a)における破線で示す白丸)とが、所定の距離だけ離れている。これにより、図1(b)においては、キャップ31の幅は、キャップ21の幅(この幅は直径dである。)より短く見えている。
また、本実施形態では、キャップ31は、キャップ21とほぼ同様な構造としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、直径、高さ及び隣り合うキャップ31のどうしのピッチの少なくとも一つが、キャップ21と異なっていてもよい。
(バックシート)
バックシート4は、第一キャップシート2のキャップ21の開口側の部分が表側に積層され、かつ、第二キャップシート3のキャップ31の開口側の部分が裏側に積層されている。なお、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、融着されることによって、積層されている。
ここで、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、それぞれ厚さが、150μm〜1400μmであり、好ましくは、150μm〜350μmである。このようにすると、フレキシブル気泡ボード1は、板形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は、塑性変形することなく元の形状に復元するといった適度の柔軟性を有することができる。
なお、板形状を維持するとは、たとえば、机に置いた一辺30cmの正方形平板状のフレキシブル気泡ボード1の一端を手で持ち上げても、他端が垂れ下がることなく、平板状を維持することがでるといった意味である。
また、上記の数値限定の理由は、150μm未満であると、板形状を維持できなくなるおそれがあるからであり、また、1400μmを超えると、作業者が手で折り曲げることができなくなるおそれがあるからである。さらに、350μm以下であると、作業者が容易に手で折り曲げることができ、使い勝手などを向上させることができる。
また、好ましくは、第一キャップシート2のキャップ21の中心位置(図1(a)における黒丸)と第二キャップシート3のキャップ31の中心位置(図1(a)における破線で示す白丸)とが、所定の距離だけ離れているとよい。なお、図1(a)において、上記の所定の距離はΔである。
このようにすると、第一キャップシート2のキャップ21の中心位置と第二キャップシート3のキャップ31の中心位置とが一致する場合(図示せず)と比べると、特定の方向(たとえば、仮想折り線42、43、44)に沿って曲がり易くなるといった不具合、及び、仮想折り線42、43、44に沿って折り曲げた際、仮想折り線42、43、44付近が塑性変形するおそれがあるといった不具合を回避することができる。
また、図示してないが、まず、キャップ21を成形しつつ、第一キャップシート2にバックシート4を積層する工程と、次に、第一キャップシート2にバックシート4を積層した中間体に対して、キャップ31を成形しつつ、第二キャップシート3を積層する工程とを有する製造方法によって、フレキシブル気泡ボード1を製造する場合、キャップ21の中心位置とキャップ31の中心位置とを一致させない方が、生産速度を速めることができる。
なお、キャップ21、31の成形には、通常、上述した特許文献3に記載された成形ロールが用いられる。
さらに好ましくは、第一キャップシート2の隣り合う三つのキャップ21の中心位置が形成する仮想三角形41の中央に(本実施形態では、仮想三角形41の正三角形の重心位置に)、第二キャップシート3のキャップ31の中心位置が位置するとよい。
このようにすると、たとえば、仮想折り線42、43、44に沿って折り曲げられた場合であっても、仮想折り線42、43、44に沿ってほぼ直線状に折れ線(塑性変形する線状の部分)が形成されることを効果的に防止することができ、折り曲げられた状態を解除すると、フレキシブル気泡ボード1は元の形状に復元する。したがって、次回、異なる状態に折り曲げる際、上記の折れ線が邪魔になるといった不具合を回避することができる。
なお、図示してないが、キャップ21を成形し、かつ、キャップ31を成形しつつ、第一キャップシート2及び第二キャップシート3をほぼ同時にバックシート4に積層する工程を有する製造方法によれば、生産速度を遅くすることなく、フレキシブル気泡ボード1を製造することができる。
次に、上記構成のフレキシブル気泡ボード1の使用状態などについて、図面を参照して説明する。
図2(a)に示すように、フレキシブル気泡ボード1は、直方体状の被輸送体11どうしの間に、二つ折りされた状態で挟み込まれ、緩衝材として機能する。
二つ折りされたフレキシブル気泡ボード1は、図2(b)に示すように、第一キャップシート2のキャップ21が被輸送体11の対向する側面と接し、第二キャップシート3の対向するキャップ31どうしがほぼ2h(あるいは、数mm)だけ離れており、バックシート4は、キャップ31の高さhのほぼ二倍の曲率半径で湾曲している。すなわち、フレキシブル気泡ボード1は、折り畳まれても、ほぼ直線状に折れ線(塑性変形する線状の部分)が形成されないので、折り曲げられた状態を解除すると、フレキシブル気泡ボード1は元の形状に復元する。したがって、次回、異なる状態に折り曲げる際、上記の折れ線が邪魔になるといった不具合を回避することができる。また、キャップ31どうしが、たとえば、数mm離れていると、フレキシブル気泡ボード1は、緩衝材としての機能をより発揮することができる。
なお、図2において、キャップ31どうしがほぼ2hだけ離れた状態を図示してあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、フレキシブル気泡ボード1は、第二キャップシート3の対向するキャップ31どうしが接触する状態で、被輸送体11どうしの間に挿入されてもよい。フレキシブル気泡ボード1は、このように完全に折り畳まれても、ほぼ直線状に折れ線(塑性変形する線状の部分)が形成されないので、折り曲げられた状態を解除すると、フレキシブル気泡ボード1は元の形状に復元する。
また、フレキシブル気泡ボード1は、上述した気泡シートと異なり、板形状を維持することができるので、被輸送体11どうしの隙間に、たとえば、正面側から二つに折ったフレキシブル気泡ボード1を挿入することができ、使い勝手などを向上させることができる。
さらに、本実施形態では、フレキシブル気泡ボード1を二つに折っているが、これに限定されるものではなく、たとえば、被輸送体11どうしの隙間に応じて、三つ又は四つ以上に折り重ねて使用することができ、この点においても、使い勝手などを向上させることができる。
なお、フレキシブル気泡ボード1は、図2(a)の二点鎖線で示すように、被輸送体11が、凸部111及び凹部112を有する場合であっても、柔軟性を有しているので、曲面などにならって変形し、凸部111及び凹部112を効果的に保護することができる。
以上説明したように、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1によれば、板形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は元の形状に復元するといった柔軟性を有することができる。したがって、フレキシブル気泡ボード1は、使い勝手に優れた緩衝材などとして使用することができる。
また、本実施形態は、様々な応用例を有している。
次に、本実施形態の応用例について、図面を参照して説明する。
<フレキシブル気泡ボードの応用例>
図3において、本応用例のフレキシブル気泡ボード1aは、上述したフレキシブル気泡ボード1と比べると、横方向に細長い矩形状としてある点、及び、右側の端部付近の第二キャップシート3に面ファスナー51が接合され、左側の端部付近の第一キャップシート2に面ファスナー52が接合されている点などが相違する。なお、本応用例の他の構成は、フレキシブル気泡ボード1とほぼ同様としてある。
したがって、図3において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
面ファスナー51は、上下方向に細長いほぼ矩形状としてあり、たとえば、フック面として機能する。この面ファスナー51は、通常、溶着や接着などによって、第二キャップシート3に接合されている。
また、面ファスナー52は、左右方向に長いほぼ矩形状としてあり、たとえば、ループ面として機能する。この面ファスナー52は、通常、溶着や接着などによって、第一キャップシート2に接合されている。
上記の面ファスナー51、52は、フレキシブル気泡ボード1aの部分どうしを連結する連結手段として機能する。
なお、連結手段は、面ファスナー51、52に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、バンド、バックル、フック、係止用ピンなどであってもよい。
上記構成のフレキシブル気泡ボード1aは、図3(b)に示すように、ほぼ円筒状の被輸送体11aの側面を保護するカバーとして用いられる。すなわち、フレキシブル気泡ボード1aは、柔軟性を有しているので、被輸送体11aに容易に巻き付けることができ、さらに、面ファスナー51、52によって、フレキシブル気泡ボード1aの両端を容易に連結させることができる。また、フレキシブル気泡ボード1aを取り外す際も、面ファスナー51、52によって、容易に取り外すことができ、また、フレキシブル気泡ボード1aを何度でも再使用することができるので、資源の有効利用を図ることができる。
なお、被輸送体11aの形状は、円筒状に限定されるものではない。たとえば、被輸送体11aが凹凸を有する複雑な形状であっても、フレキシブル気泡ボード1aは、適度の柔軟性を有しているので、被輸送体11aに応じて変形することができ、緩衝性などを向上させることができる。
ここで、好ましくは、フレキシブル気泡ボード1aは、図3(b)において破線で示すように、フレキシブル気泡ボード1aを固定する固定具53を有するとよい。すなわち、本応用例では、固定具53として、一端が第一キャップシート2に接合され、他端にパレット54と係合するフックが連結された伸縮性を有する複数のベルトが、第一キャップシート2に設けられている。
このようにすると、フレキシブル気泡ボード1aは、パレット54に載置された被輸送体11aを保護するとともに、被輸送体11aをパレット54に固定することができるので、利便性を向上させることができ、また、商品としての付加価値を向上させることができる。
なお、固定具53は、上記に限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、一端に第一キャップシート2と着脱可能に係合するフックが連結され、他端にパレット54と係合するフックが連結された伸縮性を有する複数のベルトとしてもよい。
また、図示してないが、複数の被輸送体11aに対しては、被輸送体11aに巻き付けられたフレキシブル気泡ボード1aどうしを連結する連結手段(たとえば、面ファスナーなど)を備えていてもよい。このようにすると、複数の被輸送体11aが連結されるので、地震などの際、被輸送体11aが倒れるといった不具合を効果的に防止することができ、フレキシブル気泡ボード1aの付加価値を向上させることができる。
このように、本応用例のフレキシブル気泡ボード1aは、上述した実施形態のフレキシブル気泡ボード1とほぼ同様の効果を奏するとともに、使い勝手や商品としての付加価値を向上させることができる。
[フレキシブル気泡ボードの第二実施形態]
図4において、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1bは、上述した第一実施形態のフレキシブル気泡ボード1と比べると、第一キャップシート2のキャップ21の上部に、ライナーシート6が積層された点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、フレキシブル気泡ボード1とほぼ同様としてある。また、このフレキシブル気泡ボード1bは、後述するように、振動吸収板として使用される。
したがって、図4において、図1と同様の構成部分については同一の符号を付して、その詳細な説明を省略する。
ライナーシート6は、樹脂製のシートであり、使用される樹脂は、通常、ポリプロプレン又はポリエチレンであるが、これらに限定されるものではない。また、ライナーシート6の厚さは、150μm〜1400μmであり、好ましくは、150μm〜350μmであり、さらに好ましくは、150μm〜200μmである。このようにすると、フレキシブル気泡ボード1bは、板形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は、塑性変形することなく元の形状に復元するといった適度の柔軟性を有することができる。
なお、上記の数値限定の理由は、150μm未満であると、板形状を維持できなくなるおそれがあるからであり、また、1400μmを超えると、作業者が手で折り曲げることができなくなるおそれがあるからである。また、350μm以下であると、作業者が容易に手で折り曲げることができ、使い勝手などを向上させることができる。さらに、200μmであると、バックシート4及びライナーシート6が二重構造を形成するにもかかわらず、フレキシブル気泡ボード1bを作業者がさらに容易に手で折り曲げることができ、使い勝手などを向上させることができる。
また、本実施形態では、キャップ31は、キャップ21とほぼ同様な構造としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、直径、高さ及び隣り合うキャップ31のどうしのピッチの少なくとも一つが、キャップ21と異なっていてもよい。このようにすると、フレキシブル気泡ボード1bは、キャップ21、31内の空気圧を利用することにより優れた振動吸収性を発揮するが、上記のように、キャップ31がキャップ21と異なると、キャップ21とキャップ31とによる減衰係数が異なることとなり、異なる振動に対しても効果的な減衰が可能となり、振動吸収性を向上させることができる。
なお、ライナーシート6は、融着されることによって、キャップ21の上部に積層されている。
また、フレキシブル気泡ボード1bは、第一キャップシート2のキャップ21の上部に、ライナーシート6が積層されているが、これに限定されるものではなく、たとえば、図示してないが、第二キャップシート3のキャップ31の上部(図4(b)においては下部)にも、ライナーシート6が積層されてもよい。このようにしても、ライナーシート6などの厚さによっては、フレキシブル気泡ボード1bを容易に折り曲げることができ、さらに、両面が平らとなるので、商品としての付加価値を向上させることができる。
次に、上記構成のフレキシブル気泡ボード1bの使用状態などについて説明する。
フレキシブル気泡ボード1bは、図示してないが、防振マットなどの代わりに、振動吸収板として使用される。すなわち、フレキシブル気泡ボード1bは、振動が加えられても、キャップ21、31内の空気圧を利用することにより優れた振動吸収性を発揮することができる。
また、フレキシブル気泡ボード1bは、フレキシブルに曲げることができるので、曲面を有する振動体にも容易に用いることができ、商品としての付加価値を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1bは、キャップ21、31内の空気圧を利用することにより優れた振動吸収性を発揮板し、振動吸収板として使用される。また、形状を維持しつつ、自在に曲げて使用でき、かつ、使用後は元の形状に復元するといった柔軟性を有することができるので、使い勝手に優れた振動吸収板などとして使用することができる。
なお、フレキシブル気泡ボード1bは、保温性及び遮音性にも優れているので、保温材や遮音材としても使用することができる。また、配管やダクトの保温材又は遮音材として使用される場合、フレキシブル気泡ボード1bは、平板を円筒形状に丸められた形状であってもよく、このようにすると、設置作業を容易に行うことができる。
[フレキシブル気泡ボードの第三実施形態]
図5において、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1cは、上述した第一実施形態のフレキシブル気泡ボード1と比べると、第一キャップシート2のキャップ21の上部及び第二キャップシート3のキャップ31の上部(図5(b)においては下部)に、それぞれフィルター7が積層された点などが相違する。なお、本実施形態の他の構成は、フレキシブル気泡ボード1とほぼ同様としてある。また、このフレキシブル気泡ボード1cは、後述するように、水平ドレーン材やバーチカルドレーン材として使用される。
本実施形態の第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、第一実施形態とほぼ同様であるが、好ましくは、使用される材料を生分解性樹脂としてもよい。このようにすると、後に掘削する際などに邪魔にならないとともに、石油系原料の使用量を削減することができる。
また、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、ドレーン材において、空隙を形成する芯材として機能する。すなわち、キャップ21どうしの間、及び、キャップ31どうしの間に、連通する空隙がそれぞれ形成され、これらの空隙を通って、雨水、土中の湧水や圧密水が排出される。
ライナーシートとしてのフィルター7は、通常、ポリエステルや生分解性樹脂からなる不織布であり、透水性フィルターとして機能する。また、フィルター7は、融着されることによって、キャップ21の上部及びキャップ31の上部に、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4を挟むように積層されている。
次に、上記構成のフレキシブル気泡ボード1cの使用状態などについて説明する。
フレキシブル気泡ボード1cは、軟弱地盤の圧密を促進するための水平ドレーン材やバーチカルドレーン材として使用される。すなわち、サンドマットの代わりに盛土などに敷設され、雨水などを盛土外に排出する水平ドレーン材や、土中に埋設され、土中の湧水や圧密水を排出するバーチカルドレーン材として使用される。
ここで、第一キャップシート2、第二キャップシート3及びバックシート4は、フレキシブルに曲げることができ、かつ、多層構造によって機械的強度が優れているので、フレキシブル気泡ボード1cを容易に敷設又は埋設することができ、さらに、この際に、損傷するといった不具合を効果的に防止することができ、商品としての付加価値を向上させることができる。
以上説明したように、本実施形態のフレキシブル気泡ボード1cは、水平ドレーン材やバーチカルドレーン材として使用される。また、形状を維持しつつ、フレキシブルに曲げることができ、かつ、機械的強度が優れているので、フレキシブル気泡ボード1cを敷設又は埋設する際に、作業性を向上させることができ、また、損傷するといった不具合を効果的に防止することができる。
以上、本発明のフレキシブル気泡ボードについて、好ましい実施形態などを示して説明したが、本発明に係るフレキシブル気泡ボードは、上述した実施形態などに限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、フレキシブル気泡ボード1は、緩衝材として使用されるが、用途はこれに限定されるものではなく、図示してないが、上述した気泡ボードを用いた構造物の一部(たとえば、可動部や変形する部分)に、柔軟性を必要とする部材として使用してもよい。このように、剛性を必要とする部分に気泡ボードを用い、柔軟性を必要とする部分にフレキシブル気泡ボードを用い、さらに、フレキシブル気泡ボードと気泡ボードとは容易に溶着できることによって、構造物の設計の自由度を向上させることができ、従来にない新たな構造物を提供することができる。
1、1a、1b、1c フレキシブル気泡ボード
2 第一キャップシート
3 第二キャップシート
4 バックシート
6 ライナーシート
7 フィルター
11、11a 被輸送体
21 キャップ
31 キャップ
41 仮想三角形
42、43、44、45 仮想折り線
51 面ファスナー
52 面ファスナー
53 固定具
54 パレット
111 凸部
112 凹部

Claims (7)

  1. 中空状に膨出する複数のキャップが形成された第一キャップシートと、
    中空状に膨出する複数のキャップが形成された第二キャップシートと、
    前記第一キャップシートのキャップ開口側の部分が表側に積層され、かつ、前記第二キャップシートのキャップ開口側の部分が裏側に積層されるバックシートと
    を有し、
    前記第一キャップシートのキャップが前記バックシートの表側に突き出ており、かつ、前記第二キャップシートのキャップが前記バックシートの裏側に突き出ており、さらに、前記第一キャップシートのキャップの中心位置と前記第二キャップシートのキャップの中心位置とが、所定の距離だけ離れていることを特徴とするフレキシブル気泡ボード。
  2. 前記第一キャップシートの隣り合う三つのキャップの中心位置が形成する仮想三角形の中央に、前記第二キャップシートのキャップの中心位置が位置することを特徴とする請求項1に記載のフレキシブル気泡ボード。
  3. 前記第一キャップシートのキャップ及び前記第二キャップシートのキャップが、円筒形状、半球形状又は正六角柱形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載のフレキシブル気泡ボード。
  4. 前記第一キャップシートのキャップどうしの距離及び前記第二キャップシートのキャップどうしの距離が、0.5mm〜5mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレキシブル気泡ボード。
  5. 前記第一キャップシート、第二キャップシート及びバックシートが、それぞれ厚さ150μm〜1400μmの樹脂製のシートであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレキシブル気泡ボード。
  6. 前記第一キャップシートのキャップ及び/又は前記第二キャップシートのキャップの上部に、ライナーシートが積層されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレキシブル気泡ボード。
  7. 前記フレキシブル気泡ボードの部分どうしを連結する連結手段、及び/又は、前記フレキシブル気泡ボードを固定する固定手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレキシブル気泡ボード。
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