JP6523789B2 - 自動車の衝撃吸収材 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の衝撃吸収材であって、特にパネル材と内装材との間の空間に設けられる衝撃吸収材に関する。
一般的に自動車には、パネル材と内装材との間の空間に、乗員保護用の衝撃吸収材が設けられている。このような衝撃吸収材は、例えば自動車のルーフパネルとヘッドライニングとの間に形成される空間に配置される。上記空間に衝撃吸収材を設けることで、乗員がヘッドライニングに頭部を接触させた場合に該衝撃吸収材がクッションとなり、頭部を保護することができる。
ところで、このような頭部保護のための衝撃吸収材として、例えば特許文献1に記載されているような金属薄板、例えば鉄箔、硬質アルミ箔の外側および内側にクラフト紙を重ね合わせた筒状の重合体からなる衝撃エネルギー吸収材が挙げられる。この衝撃エネルギー吸収材は、アルミニウムが変形することにより、エネルギーを吸収する。
特開2004−189230号公報
しかしながら、特許文献1の衝撃エネルギー吸収材は、アルミニウムを2層およびクラフト紙を用いた構造であるため、一般的に衝撃吸収材として用いられる硬質ウレタン(スポンジ)よりも高いエネルギー吸収性能が得られる反面、重量が増加してしまう。
すなわち、従来の衝撃吸収材では、エネルギー吸収性能を向上させながらも重量が増加してしまうため、衝撃吸収材を設けることで自動車を軽量化できないという問題がある。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、重量を増加させることなく高エネルギー吸収性能を実現できる自動車の衝撃吸収材を提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明に係る自動車の衝撃吸収材は、自動車のパネル材と内装材との間の空間複数枚積層され、前記パネル材側または前記内装材側からの衝撃を吸収可能な中空板を有する。前記中空板は、一対の表層部と、中空構造を有し前記一対の表層部を離間して支持する支持部とを備える。前記支持部は、前記一対の表層部の間において前記表層部の面方向に複数の中空空間を区画形成する壁部を備える。前記壁部は、積層方向から見た場合に、各前記中空空間を囲んでいる。前記積層方向から見た場合に、一の前記中空板における前記支持部の前記壁部が、前記一の中空板と隣接する他の前記中空板における前記支持部の前記壁部と交わっている。前記積層方向から見た前記中空空間の形状と、前記壁部の厚みと、前記表層部の厚みと、前記支持部および前記表層部の材質と、が全ての前記中空板において同一である。
上記のように構成した本発明の自動車の衝撃吸収材によれば、軽量で衝撃吸収可能な中空板を有するので、重量を増加させることなく高エネルギー吸収性能を実現することができる。
第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材を配設する場所を示した概略平面図である。 同衝撃吸収材および内装材を配設する場所を示した概略斜視図である。 図1および図2のA−A線に沿う断面図である。 図1および図2のB−B線に沿う断面図である。 図1および図2のC−C線に沿う断面図である。 同衝撃吸収材において中空板の一対の表層部の支持部から離間している側の面のそれぞれの外周縁を面取り形状またはR形状に賦形する成形工程の一例を示す模式図であり、図6(A)は、中空板を成形装置に搬入した状態を示す図であり、図6(B)は、成形装置が中空板の一対の表層部のそれぞれの外周縁に面取り形状またはR形状を賦形している状態を示す図であり、図6(C)は、一対の表層部のそれぞれの外周縁に面取り形状またはR形状が賦形された中空板を示す図である。 第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材の変形例1の構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材の変形例2の構成を示す断面図である。 第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収材を自動車のパネル材であるルーフパネルと内装材であるヘッドライニングの間に配設した場合を示す図である。 図10(A)は、同衝撃吸収材を示す斜視図、図10(B)は、同衝撃吸収材を示す正面図である。 図11(A)は、図10(B)の11A−11A線に沿う断面図、図11(B)は、図10(B)の11B−11B線に沿う断面図、図11(C)は、同衝撃吸収材の上面図である。 図12(A)〜(D)は、同衝撃吸収材における上層の中空板の壁部と下層の中空板の壁部の位置関係の説明に供する図である。 図13(A)は、上層の中空板の壁部と下層の中空板の壁部が図12(D)に示す位置関係にある場合における上層の中空板から下層の中空板への圧縮荷重の伝わり方の説明に供する図、図13(B)は、上層の中空板の壁部と下層の中空板の壁部が図11(C)に示す位置関係にある場合における上層の中空板から下層の中空板への圧縮荷重の伝わり方の説明に供する図である。 図14(A)は、同衝撃吸収材の上層の中空板の壁部の寸法を示す図、図14(B)は、同衝撃吸収材の下層の中空板の壁部の寸法を示す図である。 図15(A)は、単層の衝撃吸収材を示す正面図、図15(B)は、図15(A)の15B−15B線に沿う断面図である。 同衝撃吸収材と単層の衝撃吸収材の衝撃吸収特性を示すグラフである。 第2実施形態の変形例にかかる自動車の衝撃吸収材の正面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本願発明に係る実施形態を説明する。図面における各部材の大きさや比率は、説明の都合上誇張され実際の大きさや比率とは異なる場合がある。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材について、図1〜6を参照しながら説明する。
図1は、自動車の衝撃吸収材1を配設する場所を示した概略平面図である。図2は、自動車の衝撃吸収材1および内装材3を配設する場所を示した概略斜視図である。図3は、図1および図2の矢印A−A線に沿って視た断面図である。図4は、図1および図2の矢印B−B線に沿って視た断面図である。図5は、図1および図2の矢印C−C線に沿って視た断面図である。図6は、中空板10の一対の表層部11、12の支持部13から離間している側の面11a、12bのそれぞれの外周縁111、112を面取り形状またはR形状に賦形する成形工程の一例を示す模式図であり、図6(A)は、中空板10を成形装置100に搬入した状態を示す図であり、図6(B)は、成形装置100が中空板10の一対の表層部11、12のそれぞれの外周縁111、112に面取り形状またはR形状を賦形している状態を示す図であり、図6(C)は、一対の表層部11、12のそれぞれの外周縁111、112に面取り形状またはR形状が賦形された中空板10を示す図である。
本実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1は、概説すると、自動車のパネル材2と内装材3との間の空間aに設けられ、パネル材2側または内装材3側からの衝撃を吸収可能な樹脂材料からなる中空板10を有している。中空板10は、一対の表層部11、12と、中空構造を有し一対の表層部11、12を離間して支持する支持部13とを備える。パネル材2はルーフパネル21であり、内装材3はヘッドライニング31である。本実施形態では、図1〜図5に示すように、衝撃吸収材1がルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aのうち、特に自動車の衝突時に乗員Pの頭部が接触する可能性が高い箇所に設けられる場合を例に説明を行う。以下、詳述する。
衝撃吸収材1は、自動車の衝突時に、乗員Pの頭部を衝撃から保護するために設けられ、樹脂材料からなる中空板10を有している。先ず、衝撃吸収材1が配置される位置について、図1〜図5を用いて詳細に説明する。
衝撃吸収材1は、図1および図2中のA−A線の位置である自動車の車体前方に設けられる。衝撃吸収材1は、上記位置において、図3に示すように、ヘッドライニング31とフロントルーフレール4との間の空間aに配置される。フロントルーフレール4は、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間に配置されている。衝撃吸収材1は、自動車の衝突時に、前席の乗員Pの頭部がフロントルーフレール4に接触することを防止するためにこの位置に設けられる。
衝撃吸収材1は、図1および図2中のB−B線の位置である自動車の車体側方に設けられる。衝撃吸収材1は、上記位置において、図4に示すように、ヘッドライニング31とルーフサイドレール5との間の空間aに配置される。ルーフサイドレール5は、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間に配置されている。衝撃吸収材1は、自動車の衝突時に、前席および後席の乗員Pの頭部がルーフサイドレール5に接触することを防止するためにこの位置に設けられる。
衝撃吸収材1は、図1および図2中のC−C線の位置である自動車の車体後方に設けられる。衝撃吸収材1は、上記位置において、図5に示すように、ヘッドライニング31とリアルーフレール6との間の空間aに配置される。リアルーフレール6は、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間に配置されている。衝撃吸収材1は、自動車の衝突時に、後席の乗員Pの頭部がリアルーフレール6に接触することを防止するためにこの位置に設けられる。
次に、衝撃吸収材1の取り付け位置について説明を行う。衝撃吸収材1は、図3に示すように、車体の前方に設けられる場合には、フロントルーフレール4のヘッドライニング31側の面に直接取り付ける、またはヘッドライニング31のフロントルーフレール4側の面に直接取り付けられる。
衝撃吸収材1は、図4に示すように、車体の側方に設けられる場合には、ルーフサイドレール5のヘッドライニング31側の面に直接取り付ける、またはヘッドライニング31のルーフサイドレール5側の面に直接取り付けられる。
衝撃吸収材1は、図5に示すように、車体の後方に設けられる場合には、リアルーフレール6のヘッドライニング31側の面に直接取り付ける、またはヘッドライニング31のリアルーフレール6側の面に直接取り付けられる。
次に、衝撃吸収材1の取り付け方法について説明を行う。衝撃吸収材1がフロントルーフレール4、ルーフサイドレール5またはリアルーフレール6に取り付ける場合には、該取り付けは、接着剤、両面テープ、ファスナー、ボルト締結などを用いて行う。衝撃吸収材1がヘッドライニング31に取り付けられる場合には、該取り付けは、接着剤、両面テープを用いて行う。
衝撃吸収材1は、図3〜図5に示すように、中空板10の一対の表層部11、12がルーフパネル21およびヘッドライニング31に対して平行となるように空間aに配設される。このとき、中空板10の柱状の支持部13は、ルーフパネル21およびヘッドライニング31に対して垂直方向に直立するように空間aに配設される。衝撃吸収材1が空間aにこのように配設されることによって、ルーフパネル21側またはヘッドライニング31側からの衝撃荷重に対し、柱状の支持部13は、衝撃荷重が付与される側の端部から反対側の端部にかけて連続的に座屈変形する。このように、衝撃吸収材1は、衝撃エネルギーを座屈変形エネルギーに変換することで衝撃エネルギーを吸収することができる。また、衝撃吸収材1は、樹脂材料からなる中空板10を有しているので、重量を軽量化することができる。
衝撃吸収材1は、支持部13が設けられた中空板10を有している場合、支持部13それぞれに衝撃エネルギーが分散され、それぞれの支持部13が上記連続的に座屈変形するので、衝撃エネルギーの吸収量が高くなる。
ここで、中空板10の支持部13について詳細説明を行う。支持部13は、多角形を上面および底面とする柱体(多角柱)、または円形を上面および底面とする柱体(円柱)の形状を有している。支持部13が多角柱の場合、支持部13の数は、上面および底面の多角形の二面幅(多角形内の向かい合った辺の距離)に依存し、二面幅が小さくなるほど中空板10の単位面積当たりの支持部13の数が多くなる。このため、中空板10は、支持部13の二面幅を小さくし、座屈変形エネルギーの元となる支持部13の数を多くすれば、エネルギー吸収量を増やすことができる。しかしながら、初期荷重(最大荷重)がある一定値を超えると、頭部障害値(HIC値)が上昇する可能性が高くなる。したがって、適切な初期荷重となるように中空板10の材質、支持部13の数、壁の厚みを設定する。ただし、軽量化や生産性を考慮すると、衝撃吸収材1として用いる中空板10は、支持部13の上面および下面の多角形の二面幅が2mm〜15mm、柱の壁の厚さが0.1mm〜2mmのものが好適である。
ここで、空間aについて説明する。ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の距離は、車体の骨格や、ヘッドライニング31の形状により異なるが、一般的に車内を広くするために、50mm以下である。このように、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aは、狭小空間である。
中空板10の厚みは、衝撃エネルギーを吸収することができ、かつ空間aに収まることができる厚みであればよく、とくに規定しない。なお、本衝撃吸収材1は、中空板10のみを用いて衝撃エネルギーを吸収することができるよう、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の距離に応じた厚みの中空板10を用いる。本実施形態では、中空板10は、厚みが5mm、10mm、20mmの3タイプを用意し、空間aに応じた最適な中空板10を衝撃吸収材1に用いる。
中空板10(一対の表層部11、12および支持部13を含む)の材質は、エネルギー吸収性能が高ければ特に制限されず、軽量性、生産性およびコストを考慮に入れると、樹脂材料、紙が挙げられる。樹脂材料の具体的な例としては、ABS樹脂、AES樹脂、スチレン樹脂、アクリル樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン樹脂(ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィン樹脂、TPOなど)、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂(飽和ポリエステル樹脂など)、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、ポリフェニレンエーテル樹脂(2,6−キシレノールの重合体など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)等が挙げられる。これら樹脂材料は、単独でも、または2種以上組み合わせても使用することができる。また、上記の樹脂の中に耐衝撃性向上を目的として、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴムなどのエラストマー成分や、強度向上のためのタルク、ガラス繊維などの無機フィラーを任意に混合しても良い。これらの樹脂のうち、軽量化、生産性、経済性の観点から、ポリオレフィンがより好ましい。紙の場合は、クラフト紙、中芯紙等が挙げられる。さらにこれらに耐水性を考慮して紙に樹脂材料を含浸させたものが好ましい。以下に、本衝撃吸収材1に用いることが好ましい中空板10について例示して説明を行う。
中空板10の一例としては、支持部13が六角柱状のハニカム構造を有するハニカム中空板がある。樹脂材料製のハニカム中空板の市販品の例としては、例えば、岐阜プラスチック工業株式会社製のテクセル(登録商標)、宇部エクシモ株式会社製のツインコーン、シングルコーン(商品名)が挙げられる。紙材料性のハニカム中空板の市販品の例としては、例えば、昭和飛行機工業株式会社製のパピコア(商品名)、新日本フエザーコア株式会社製のハニコーム(商品名)が挙げられる。
中空板10は、上述した支持部13が六角柱状のハニカム中空板に限ることなく、例えば支持部13が円柱状であるエアキャップ中空板や段ボールプラスチックであってもよい。エアキャップ中空板の市販品としては、例えば、川上産業株式会社製のプラパール(登録商標)が挙げられる。
中空板10は、上記した例に制限されず、種々改変することができる。例えば、発泡体、ブロー成形体でもよい。また、例えば、中空板10は、一枚の板を凹凸形状にプレス成形した支持部13を、一対の表層部11、12の間に配置した構成でもよい。中空板10は、支持部13を上面、下面、側面を有する箱体を隣接して並べた形状とし、支持部13の上面および下面の両面のそれぞれに表層部を設ける構成、支持部の上面および下面のいずれか一方の面にのみ表層部を設ける構成、あるいは箱体の上面および下面のそれぞれが表層部を形成する構成でもよい。表層部11、12および支持部13を同じ材料から形成した中空板10を例示したが、表層部11、12および支持部13を異なる材料から形成することもできる。本実施形態では、中空板10は、自動車の衝撃吸収材1に用いられるので、様々な方向からの力の入力が想定されるため、等方性のハニカム中空体を用いることが好ましい。
中空板10の一対の表層部11、12は、支持部13から離間している側の面11a、12bのそれぞれの外周縁111、121が面取り形状またはR形状を有している。
次に、中空板10の一対の表層部11、12のうち、支持部13から離間している側の面のそれぞれの外周縁を面取り形状またはR形状に賦形する成形工程について、図6を参照しながら説明する。中空板は、平板状であり、一対の表層部の外周縁に角部を有している。このため、上記角部を有したままの中空板を衝撃吸収材1に用いた場合、中空板の上記角部がヘッドライニング31の浮きとして現れてしまう。このような中空板の上記角部が浮きとして現れたヘッドライニング31は、外観品質を損なう。このため、本衝撃吸収材1は、上記角部を面取りまたはR形状を付与することで、上記浮きを目立たなくさせ、これにより、ヘッドライニング31の外観品質、すなわち車内の内装の外観品質を向上させることができる。本実施形態では、中空板10を加熱およびプレス成形することによって上記賦形を行う。
図6は、中空板10の一対の表層部11、12の支持部13から離間している側の面のそれぞれの外周縁を面取り形状またはR形状に賦形する成形工程の一例を示す模式図であり、図6(A)は、中空板10を成形装置100に搬入した状態を示す図であり、図6(B)は、成形装置100が中空板10の一対の表層部11、12のそれぞれの外周縁に面取り形状またはR形状を賦形している状態を示す図であり、図6(C)は、一対の表層部11、12のそれぞれの外周縁に面取り形状またはR形状が賦形された中空板10を示す図である。
中空板10は、図6に示すように、平板形状を有している。成形装置100は、中空板10を加熱して軟化させながらプレス成形するために用いられる。成形装置100は、図6(A)に示すように、中空板10を加熱してプレスするための下型101と、上型102とを有している。下型101および上型102の内部には、図示しない加熱部材が設けられている。下型101は、中央部に上型102に向けて凹むように設けられた凹部101aと、外周部に凸部101bとを有している。下型101は、凹部101aと凸部101bとの間にR形状部101cを有している。上型102は、中央部に下型101に向けて凹むように設けられた凹部102aと、外周部に凸部102bとを有している。上型102は、凹部102aと凸部102bとの間にR形状部102cを有している。
成形装置100は、図6(B)に示すように、下型101と上型102とによって中空板10を上記加熱部材によって加熱しながら押圧する。このとき、下型101のR形状部101cが表層部12の外周縁を押圧するので、該外周縁にR形状が賦形される。同様に、上型102のR形状部102cが表層部11の外周縁を押圧するので、該外周縁にR形状が賦形される。これにより、一対の表層部11、12のうち、支持部13から離間している側の面のそれぞれの外周縁が面取り形状またはR形状に賦形された中空板10が成形される。
上述した第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1により以下の作用効果を奏する。
本自動車の衝撃吸収材1は、自動車のパネル材2と内装材3との間の空間aに設けられ、パネル材2側または内装材3側からの衝撃を吸収可能な中空板10を有している。中空板10は、一対の表層部11、12と、中空構造を有し一対の表層部11、12を離間して支持する支持部13とを備える。
かかる構成によれば、衝撃吸収材1は、軽量で衝撃を吸収可能な中空板10を有するので、重量を増加させることなく高エネルギー吸収性能を実現することができる。
さらに、本自動車の衝撃吸収材1では、一対の表層部11、12は、支持部13から離間している側の面11a、12bのそれぞれの外周縁111、121が面取り形状またはR形状を有している。
中空板は、平板状であり、一対の表層部の外周縁に角部を有している。このため、上記角部を有したままの中空板を衝撃吸収材1に用いた場合、中空板の上記角部がヘッドライニング31の浮きとして現れてしまう。このような中空板の上記角部が浮きとして現れたヘッドライニング31は、外観品質を損なう。かかる構成によれば、本衝撃吸収材1は、上記角部を面取りまたはR形状を付与することで、上記浮きを目立たなくさせ、これにより、ヘッドライニング31の外観品質、すなわち車内の内装の外観品質を向上させることができる。
さらに、本自動車の衝撃吸収材1では、パネル材2はルーフパネル21であり、内装材3はヘッドライニング31である。
かかる構成によれば、衝撃吸収材1は、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aに設けられるので、自動車の衝突時に乗員Pの頭部を衝撃から保護することができる。
<第1実施形態に係る変形例1>
次に、第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1の変形例1について、図7を参照しながら説明する。
図7は、第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1の変形例1の構成を示す断面図である。
第1実施形態に係る変形例1の衝撃吸収材201は、第1実施形態の衝撃吸収材1のように1つの中空板10を有している構成と異なり、複数枚の中空板10、210を積層して有している。
中空板は、パネル材2と内装材3との間の空間aの距離に応じて複数枚(中空板10、210)積層される。
中空板は、必要な衝撃エネルギー吸収量を満たせば、1枚でもよいし、複数枚積層してもよい。一般的に、衝撃エネルギー吸収量を高くしようとすると、それとともに初期荷重(最大荷重)が高くなる傾向がある。この初期荷重が高くなると、衝撃エネルギー吸収量が高い場合であっても、頭部障害値(HIC値)が上昇する可能性が高くなるので、適切な初期荷重となるように設計することとなる。このため、本衝撃吸収材201は、図7に示すように、異なるエネルギー吸収特性を持つ2つの中空板10、210を積層することで、それぞれの中空板10、210が有するエネルギー吸収特性を組み合わせた新たなエネルギー吸収特性を有するよう設計している。本衝撃吸収材201は、初期荷重および衝撃エネルギー吸収量が高い中空板10と、初期荷重および衝撃エネルギー吸収量が低い中空板210とを積層することで、初期荷重が低く、衝撃エネルギー吸収量が高い、エネルギー吸収特性を有することができる。
衝撃吸収材201は、複数枚の中空板を積層して用いることを前提としている。これにより、衝撃吸収材201は、複数の厚みの中空板を予め用意しておくだけで、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aの距離に応じてこれら各厚みの中空板を組み合わせて用いることができる。
第1実施形態に係る変形例1では、上述したように、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aに樹脂材料からなる中空板10、210のみを配置して、ルーフパネル21側およびヘッドライニング31側からの衝撃を吸収可能な構成にしている。一方、比較例として、衝撃吸収材だけでは空間aを埋めきれないために厚み調整のスペーサーやエネルギー吸収性能を向上させる追加物を用いて衝撃を吸収する構成が存在する。このような構成の場合、衝撃吸収に用いる部品の数が増え、部品増加によるコストの増加が生じてしまう。第1実施形態に係る変形例1は、上記比較例のように衝撃吸収のために他の部品を追加して用いることなく、他の部品追加によるコストの増加が生じることはない。これにより、第1実施形態に係る変形例1では、空間aが広い場合でも、該空間aを衝撃吸収材1のみで埋めることができ、かつ低コストの衝撃吸収材1を構成することができる。また、第1実施形態に係る変形例1は、上記比較例のように、衝撃吸収材のかさ上げ材であるスペーサーを用いていないので、上記比較例と比べ、衝撃エネルギー吸収量を増加することができる。
上述した第1実施形態に係る変形例1に係る自動車の衝撃吸収材201により以下の作用効果を奏する。
第1実施形態に係る変形例1の自動車の衝撃吸収材201では、中空板10は、パネル材2と内装材3との間の空間aの距離に応じて複数枚積層される。
かかる構成によれば、衝撃吸収材201は、複数の中空板10、210を積層して用いるので、それぞれの中空板10、210が有するエネルギー吸収特性を組み合わせた新たなエネルギー吸収特性を有することができる。これにより、衝撃吸収材201は、初期荷重および衝撃エネルギー吸収量が高い中空板10と、初期荷重および衝撃エネルギー吸収量が低い中空板210とを積層することで、初期荷重が低く、衝撃エネルギー吸収量が高い、エネルギー吸収特性を有することができる。このため、衝撃吸収材201は、第1実施形態の衝撃吸収材1と比べ、さらに自動車の衝突時に乗員の頭部を衝撃から保護することができる。
<第1実施形態に係る変形例2>
次に、第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1の変形例2について、図8を参照しながら説明する。
図8は、第1実施形態に係る自動車の衝撃吸収材1の変形例2の構成を示す断面図である。
変形例2の衝撃吸収材301は、第1実施形態の衝撃吸収材1および第1実施形態に係る変形例1の衝撃吸収材201のように平板状の中空板10を有している構成と異なり、パネル材2の内面形状および内装材3の内面形状の形状に応じて賦形されている中空板310を有している。
中空板310は、パネル材2の内面形状および内装材3の内面形状に応じて賦形されている。
衝撃吸収材は、必要な箇所に必要な分を適宜取り付けることになるが、大面積で取り付ける必要も生じる。一般的に、ルーフパネル21やヘッドライニング31に形状が付与されているため、衝撃吸収材が大面積になるほど、その形状への追従性が悪くなり、取り付けが困難となる。さらに、衝撃吸収材は、エネルギー吸収性能が高くなるほど剛性が高くなるため、ルーフパネル21やヘッドライニング31に形状に合わせて折り曲げながら貼り付けることが困難である。そのため、本衝撃吸収材301は、図8に示すように、パネル材2の内面形状および内装材3の内面形状に応じて賦形された中空板310を用いる。これにより、衝撃吸収材301は、パネル材2とヘッドライニング31との間の空間aに収めやすくなり、かつ空間a内の所定位置に配置しやすくなる。また、衝撃吸収材301は、空間aにおける隙間を低減できるので、第1実施形態に係る衝撃吸収材1および第1実施形態に係る変形例1の衝撃吸収材201と比べ、衝撃エネルギー吸収量を増加することができる。
衝撃吸収材301は、中空板310の支持部13の柱構造によってエネルギー吸収性能を発揮する。このため、中空板10を加熱しながらプレス成形して賦形した場合、上記柱構造が崩れるので、衝撃吸収材のエネルギー吸収性能は失われる。このため、本変形例2では、中空板210を図示しない成形装置によって賦形するとき、該成形装置の下型および上型の両押圧面を真空状態にする両面真空成形によって、中空板310を賦形する。このような構成により賦形された中空板210の支持部13の柱構造は、崩れていない。したがって、衝撃吸収材301は、賦形されながらもエネルギー吸収量が高い中空板310を有することができる。
上述した変形例2に係る自動車の衝撃吸収材301により以下の作用効果を奏する。
本変形例2の自動車の衝撃吸収材301では、中空板10は、パネル材2の内面形状および内装材3の内面形状の形状に応じて賦形されている。
かかる構成によれば、衝撃吸収材301は、パネル材2の内面形状および内装材3の内面形状の形状に応じて賦形された中空板310を有している。そして、中空板310は、支持部13の柱構造を崩さずに賦形されている。このため、衝撃吸収材301は、ルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aに収めやすく、かつ空間a内の所定位置に配置しやすい。また、衝撃吸収材301は、空間aにおける隙間を低減できるので、第1実施形態の衝撃吸収材1および変形例1の衝撃吸収材201と比べ、衝撃エネルギー吸収量を増加することができる。このように、衝撃吸収材301は、第1実施形態の衝撃吸収材1および第1実施形態に係る変形例1の衝撃吸収材201と比べ、空間aに配置しやすく、かつ衝撃エネルギー吸収量を増加させることができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収材401について説明する。
第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収材401は、前述した第1実施形態の変形例1に係る衝撃吸収材201(図7参照)と同様に、2枚の積層された中空板を有し、ルーフサイドレール5とヘッドライニング31の間の空間aに配置される(図9参照)。ただし、第2実施形態に係る自動車の衝撃吸収材401は、上層の中空板の支持部と下層の中空板の支持部の位置関係において第1実施形態の変形例1に係る衝撃吸収材201と相違し、第1実施形態の変形例1に係る衝撃吸収材201と比較してさらに初期荷重を低減させることができる。以下、本実施形態に係る衝撃吸収材401について詳述する。なお、前述した第1実施形態の変形例1に係る衝撃吸収材201と同様の構成に関しては、同じ符号を付してその説明を省略する。
図9は、衝撃吸収材401を自動車のパネル材2であるルーフパネル21と内装材3であるヘッドライニング31の間に配設した場合を示す図である。図10(A)は、衝撃吸収材401を示す斜視図、図10(B)は、衝撃吸収材401を示す正面図である。図11(A)は、図10(B)の11A−11A線に沿う断面図、図11(B)は、図10(B)の11B−11B線に沿う断面図、図11(C)は、衝撃吸収材401の上面図である。図12(A)〜(D)は、衝撃吸収材401における上層の中空板(第1の中空板)410の壁部413bと下層の中空板(第2の中空板)510の壁部513bとの位置関係の説明に供する図である。
なお、図10(A)に示すように、矢印Zは第1の中空板410および第2の中空板510の積層方向を示す。矢印Xは、矢印Zと直交し、かつ、略矩形状の表層部411の外周縁411aと平行な方向を示す。矢印Yは矢印Zおよび矢印Xと直交し、かつ、略矩形状の表層部411の外周縁411bと平行な方向を示す。
衝撃吸収材401は、図9を参照して、概説すると、パネル材2と内装材3の間の空間aにおいて積層される第1の中空板410および第2の中空板510を有する。図10(A)、図11(A)に示すように、第1の中空板410の支持部413は、一対の表層部411、412の間において第1の中空板410および第2の中空板510の積層方向Zに伸びている中空空間413aを形成する壁部413bを備える。図10(A)、図11(B)に示すように、第2の中空板510の支持部513は、一対の表層部511、512の間において第1の中空板410および第2の中空板510の積層方向Zに伸びている中空空間513aを形成する壁部513bを備える。図11(C)に示すように、積層方向Zから見た場合に、第1の中空板410における支持部413の壁部413bが、第1の中空板410と隣接する第2の中空板510における支持部513の壁部513bと交わっている。
そして、積層した第1の中空板410および第2の中空板510に積層方向Zから圧縮荷重を与えた場合に、第1の中空板410の支持部413および第2の中空板510の支持部513が、第1の中空板410の壁部413bおよび第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に重なっているとき(図12(D)参照)よりも小さい圧縮荷重によって潰されるようにしている。
以下、衝撃吸収材401の各部の構成について詳述する。
図10(A)に示すように、表層部411、412、511、512は、略矩形状の平板によって構成され、第1実施形態と同様に樹脂等の材料から成る。
第1の中空板410および第2の中空板510は、接着材等の公知の接着機能を備える材料を用いて第1の中空板410の下側の表層部412を第2の中空板510の上側の表層部511に貼り付けることによって一体となっている。なお、一体となった第1の中空板410および第2の中空板510の角部は、第1実施形態と同様に、プレス成形によってR形状を備えるように成形されている。
図10(A)、図11(A)を参照して、第1の中空板410における支持部413の壁部413bは、一対の表層部411、412の間において、積層方向Zに沿って多数の正六角柱の中空空間413aが形成されるように一対の表層部411、412の間の空間を区画するハニカム構造体である。壁部413bの両端面は、接着材等の公知の接着材料によって、一対の表層部411、412の内面411s、412sに貼り付けられている。壁部413bのハニカム構造は、例えば、樹脂材料等を射出成型することによって形成してもよいし、樹脂等から成る複数の薄板をハニカム構造体が形成されるように折り重ねることによって形成してもよい。なお、中空空間のXY断面形状は正六角形に限定されず、丸、四角形、多角形、およびこれらを組み合わせた形状にすることも可能である。
同様に、図10(A)、図11(B)を参照して、第2の中空板510における支持部513の壁部513bは、一対の表層部511、512の間において、積層方向Zに沿って多数の正六角柱の中空空間513aが形成されるように一対の表層部511、512の間の空間を区画するハニカム構造体である。なお、本実施形態では、説明を簡単にするために中空空間413a、513aのXY断面形状を同一、かつ、壁部413b、513bの厚みを同一にしている。
図11(C)に示すように、積層方向Zから見た場合に、第1の中空板410における支持部413の壁部413bは、第1の中空板410と隣接する第2の中空板510における支持部513の壁部513bと交わるように構成される。ここで言う「交わる」とは、積層方向Zから見た場合に、第1の中空板410の壁部413bおよび第2の中空板510の壁部513bが部分的に重なっていることを指す。具体的には、本実施形態では、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bは、積層方向Zから見た場合に、正六角形の角の部分(図中灰色の箇所)においてのみ壁部413bと重なるように構成されている。
なお、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bの位置関係は上記に限定されず、積層方向Zから見た場合に、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bが交わる位置関係であればよい。
例えば、図12(D)に示すような、第1の中空板410の壁部413b(図中の太い点線)に対して第2の中空板510の壁部513b(図中の細い二点鎖線)が、積層方向Zから見た場合に完全に重なるような配置は、本実施形態でいう交わる位置関係とはならない。例えば、図12(D)の重なっている状態から、図12(A)に示すように、第2の中空板510の壁部513bを矢印Xに沿う方向にのみずらせば、壁部413bおよび513bが部分的に重なる(図中の灰色の箇所)ため、前述した交わる位置関係となる。また、例えば、図12(D)の状態から、図12(B)に示すように、第2の中空板510の壁部513bを矢印Xおよび矢印Yの両方に沿う方向にずらし、正六角形の中点に相当する部分において、壁部413bと壁部513bが部分的に重なるようにした場合も、前述した交わる位置関係に含まれる。また、例えば、図12(C)に示すように、第1の中空板410の中空空間413aのXY断面形状と、第2の中空板510の中空空間513aのXY断面形状を異なる大きさにすることによって、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に交わるようにすることも可能である。
次に、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に交わるように構成することの作用効果について、図13を参照しながら説明する。
図13は、積層した第1の中空板410および第2の中空板510において、第1の中空板410に積層方向Zから圧縮荷重Fを与えた場合の第1の中空板410の壁部413bから第2の中空板510の壁部513bへの圧縮荷重の伝わり方を示す斜視図である。図13(A)は、図12(D)のように、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に重なる位置関係にある場合を示す。図13(B)は、図11(C)のように、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に正六角形の角部において交わる位置関係(本実施形態の位置関係)にある場合を示す。なお、説明を簡単にするために表層部411、412、511、512を省略して図示している。また、実際には中空空間413a、513aは複数設けられているが、説明を簡単にするために、1つの中空空間413aを形成する壁部413bの一部分と、1つの中空空間513aを形成する外壁513b一部分のみを図示している。
まず、図13(A)を参照して、積層方向Zから見た場合に第1の中空板410の壁部413bおよび第2の中空板510の壁部513bが重なりあっている場合の壁部413bから壁部513bへの圧縮荷重の伝わり方を説明する。なお、壁部413bの両端面のうち、壁部513bに面していない側の端面をS1、壁部513bに面している側の端面をS2、壁部513bの両端面のうち端面S2に面する側の端面をS3と称する。
壁部413bの端面S1に圧縮荷重Fを与えた場合、壁部413bの端面S2が壁部513bの端面S3と重なっているため、壁部513bは壁部413bから伝わる圧縮荷重を端面S3において受けることができる。このため、壁部513b全体によって壁部413bから伝わる圧縮荷重に耐えることができ、第2の中空板510は比較的大きな圧縮荷重に対して潰れずに耐える。
一方、図13(B)を参照して、積層方向Zから見た場合に壁部413bおよび513bが交わる場合、壁部413bの端面S1に圧縮荷重Fを与えると、壁部413bの端面S2は壁部513bの端面S3とに部分的にしか重なっていないため、壁部513bの端面S3の一部分にしか壁部413bからの圧縮荷重は伝わらない。その結果、壁部513bの端面S3には圧縮荷重を受けている部分と圧縮荷重を受けていない部分が存在する。このように、壁部513bに端面の一部分にのみ圧縮荷重が加わると、壁部513b全体として圧縮荷重に耐えることができないため、第2の中空板510は、壁部513bおよび壁部413bが積層方向Zから見た場合に重なっている図13(A)の場合よりも小さい圧縮荷重によって潰れ始める。このような効果は、積層方向Zから見た場合に隣接しあう中空板の壁部を、わずかにずらすだけでも得ることができる。
図14(A)は、衝撃吸収材401の第1の中空板410の壁部413bの寸法を示す図、図14(B)は、衝撃吸収材401の第2の中空板510の壁部513bの寸法を示す図である。図15(A)は、単層の衝撃吸収材601を示す正面図、図15(B)は、図15(A)の15B−15B線に沿う断面図である。
本実施形態に係る衝撃吸収材401は、前述した壁部413bと壁部513bの位置関係の構成に加えて、支持部および表層部の材質、表層部の厚み、積層方向Zから見た中空空間の形状および壁部の厚みが第1の中空板410および第2の中空板510において同一となるように構成している。
そして、積層した第1の中空板410および第2の中空板510に積層方向Zから衝撃を与えた場合、第1の中空板410および第2の中空板510が潰れることによって衝撃エネルギーを吸収することのできる合計の衝撃エネルギー吸収量J2を、積層方向Zに沿う2つの支持部413、513の合計の長さ2Hと同一の長さの支持部613を有する1枚の中空板610(図15参照)に衝撃を与えた場合における1枚の中空板610の衝撃エネルギー吸収量J1と等しくなるようにしている。
以下、上記の構成について詳述する。
図10(B)に示すように、本実施形態に係る衝撃吸収材401の表層部411、412、511、512の厚みは、いずれもt1である。また、表層部411、412、511、512はいずれも同一の樹脂材料から成る。
図14(A)、(B)に示すように、本実施形態に係る衝撃吸収材401における第1の中空板410の中空空間413aと、第2の中空板510の中空空間513aは、いずれも一辺がwの正六角形のXY断面形状を有する。また、第1の中空板410の壁部413bと第2の中空板510の壁部513bの厚みはいずれもt2である。また、支持部413、513はいずれも同一の樹脂材料から成る。なお、本実施形態の衝撃吸収材401では、説明を簡単にするために、第1の中空板410の支持部413と、第2の中空板510の支持部513の長さをいずれもHとしている。ただしこれに限定されず、支持部の長さは、全ての積層した中空板において同一にする必要はない。
図15(A)に示すように、衝撃吸収材1の変形例である衝撃吸収材601は、一対の表層部611、612と、積層方向Zに沿う2つの支持部413、513の合計の長さ2Hと同一の長さの支持部613と、を備える1枚の中空板610から成る。
図15(B)に示す衝撃吸収材601の支持部613は、衝撃吸収材401の支持部413と同様に、中空空間613aを形成する壁部613bを備える。衝撃吸収材601の支持部613および表層部611、612の材質、中空空間613aのXY断面形状、壁部613bの厚み、表層部611、612の厚みは、本実施形態に係る衝撃吸収材401と同一である。
図16は、所定形状の2層の衝撃吸収材401および単層の衝撃吸収材601をそれぞれ一定の速度で潰したときの負荷荷重と潰れ量(ストローク)との関係を示す概略のグラフである。2層の衝撃吸収材401および単層の衝撃吸収材601は、それぞれF1、F2の大きさの負荷荷重(以下、「初期荷重」と称する)が加わると潰れ始める。潰れ始めた後は、衝撃吸収材401、601はそれぞれ初期荷重F1、F2よりも小さい負荷荷重において潰れていく。そして、衝撃吸収材401、601はいずれも潰れきると(図中Lの地点)、負荷荷重は大きくなる。なお、衝撃吸収材401、601が潰れきった時のストロークLは「底付き点」と呼ばれる。底付き点Lに至るまでの負荷荷重によって囲まれた面積(図中斜線によって囲まれた部分)が、それぞれ衝撃吸収材601、401の衝撃エネルギー吸収量J1、J2に相当する。
図16に示すように、2層構成の衝撃吸収材401の潰れ始める負荷荷重(初期荷重)F1は、単層の衝撃吸収材601の初期荷重F2よりも小さい。これは、前述と同様のメカニズムによって説明される。すなわち、衝撃吸収材401では、前述したように第1の中空板410に圧縮荷重が加わると、第2の中空板510の壁部513bに局所的に圧縮荷重が加わり、壁部513b全体として圧縮荷重に抗することができなくなる。結果として、第2の中空板510は、壁部613b全体として圧縮荷重に抗することができる単層の衝撃吸収材601よりも小さい圧縮荷重(初期荷重)によって潰れ始めるからである。
一方で、同図に示すように、2層構成の衝撃吸収材401の衝撃エネルギー吸収量J1(図中の間隔の狭い斜線で覆った面積に相当)と、単層の衝撃吸収材601の衝撃エネルギー吸収量J2(図中の間隔の広い斜線で覆った面積に相当)は、おおよそ等しい。これは、以下に示す理由によるものである。
衝撃吸収材は中空構造を備える支持部が潰れることによって衝撃エネルギーを吸収する。したがって、衝撃エネルギー吸収量は積層方向Zに沿う支持部の長さおよび支持部を潰すのに必要な負荷荷重の大きさによって定まる。
この場合、2層構成の衝撃吸収材401の積層方向Zに沿う支持部413および513の合計長さは、単層の衝撃吸収材601の支持部613の長さと等しい。
また、支持部を潰すのに必要な負荷荷重の大きさも変わらない。理由は下記の通りである。衝撃吸収材401、601はいずれも一度初期荷重が加わり潰れ始めると、支持部全体で圧縮荷重を受け持つことができなくなる。そのため初期荷重に差はあっても、一度潰れ始めた後の支持部を潰すために必要な負荷荷重は、衝撃吸収材の強度へ影響を与える因子である中空空間のXY断面形状、壁部の厚み、表層部の厚み、支持部および表層部の材質が同じであれば変わらないことになる。この場合、衝撃吸収材401において、中空空間のXY断面形状、壁部の厚み、表層部の厚み、支持部および表層部の材質は、第1および第2の中空板410、510において同一であり、衝撃吸収材601とも同一であるため、支持部を潰すために必要な負荷荷重も同一となる。
以上のように、積層方向Zに沿う支持部の長さおよび支持部を潰すのに必要な負荷荷重の大きさが、衝撃吸収材401と衝撃吸収材601では同一であるため、衝撃エネルギー吸収量はおおよそ等しくなる。
なお、例えば、図12(C)のように、第2の中空板510の中空空間513aのXY断面形状を第1の中空板410の中空空間413aのXY断面形状に対して大きくすると、第2の中空板510は第1の中空板410と比較して小さい負荷荷重で潰れるようになる。そうすると、初期荷重をさらに低減することはできるものの、一方で衝撃エネルギー吸収量も低減してしまう。自動車の内装用の衝撃吸収材としては、初期荷重を低下させつつ、衝撃エネルギー吸収量を維持することが求められるため、上記のように中空空間のXY断面形状、壁部の厚み、表層部の厚み、支持部および表層部の材質を第1の中空板410および第2の中空板510において同一にした方が、性能のバランスが良いのである。
以上説明したように、第2実施形態に係る衝撃吸収材401は、単層の衝撃吸収材601と比較して、衝撃エネルギー吸収量を維持しつつ、初期荷重のみを低減させることができる。
上記第2実施形態に係る衝撃吸収材401によれば、第1および第2の中空板410、510は、ルーフパネル21とヘッドライニング31の間の空間aにおいて複数枚積層される。そして、支持部413、513はそれぞれ一対の表層部411および412、511および512の間において積層方向Zに伸びている中空空間413a、513aを形成する壁部413b、513bを備える。加えて、積層方向Zから見た場合に、第1の中空板410における支持部413の壁部413bが、第1の中空板410と隣接する第2の中空板510における支持部513の壁部513bと交わる。このため、積層した第1および第2の中空板410、510に積層方向Zから圧縮荷重を与えた場合に、第1の中空板410の支持部413および第2の中空板510の支持部513が、第1の中空板410の壁部413bおよび第2の中空板510の壁部513bが積層方向Zから見た場合に重なっているときよりも小さい圧縮荷重によって潰れる。その結果、乗員の頭部等が例えばヘッドライニングに衝突した場合において、衝撃吸収材401が、比較的小さい衝撃荷重によって潰れ始めるため、乗員の頭部を衝撃から保護することができる。
また、上記第2実施形態に係る衝撃吸収材401によれば、積層方向Zから見た壁部の形状と、壁部の厚みと、表層部の厚みと、支持部および表層部の材質と、が全ての中空板410、510において同一である。このため、積層した第1および第2の中空板410、510に積層方向Zから衝撃を与えた場合に積層した第1および第2の中空板410、510が潰れることによって衝撃エネルギーを吸収することのできる合計の衝撃エネルギー吸収量J1が、積層方向Zに沿う2つ支持部413、513の合計の長さ2Hと同一の長さの支持部613を有する1枚の中空板610に衝撃を与えた場合における衝撃エネルギー吸収量J2と等しい。その結果、衝撃吸収エネルギー量を低下させることなく、初期荷重のみを低下させた、性能バランスに優れた衝撃吸収材401を得ることができる。また、壁部の形状、壁部の厚み、表層部の厚み、支持部および表層部の材質などの仕様を統一することで、異なる仕様の材料等を準備する必要がなくなり、材料費等のコストを抑えることもできる。
<第2実施形態に係る変形例>
図17は、第2実施形態の変形例に係る衝撃吸収材701を示す図である。第2実施形態では、中空板410および510はそれぞれ一対の表層部411、412および511、512を有する構成としたが、変形例に係る衝撃吸収材701は、第1の中空板410と第2の中空板510が1枚の表層部711を共有するように構成している。このように第1の中空板410と第2の中空板510が、第1の中空板410と第2の中空板510の間に設けられた表層部711を共有することによって、より効率的に第1の中空板410からの圧縮荷重を第2の中空板510に伝えることができる。
そのほか、本発明は、特許請求の範囲に記載された構成に基づき様々な改変が可能であり、それらについても本発明の範疇である。
本発明の自動車の衝撃吸収材1は、実施形態で説明したルーフパネル21とヘッドライニング31との間の空間aに設けるだけでなく、自動車の各種パネルと内装材との間の空間に設けることができる。
また、本発明の衝撃吸収材1の取り付け位置は、実施形態で説明した取り付け位置に限ることなく、車室内のシート、シートアレンジなど内装品のレイアウトに応じて、例えば、ルーフボウ、ボディサイドパネル、A、B、Cピラー、バックドアの最外殻パネル、バックドアパネルレインフォースなどに直接取り付けてもよい。
1、201、301、401、601 衝撃吸収材、
2 パネル材、
3 内装材、
4 フロントルーフレール、
5 ルーフサイドレール、
6 リアルーフレール、
10、210、310、410、510、610 中空板、
11、12、411、412、511、512、611、612 一対の表層部、
13、413、513、613、711 支持部、
413a、513a、613a 中空空間、
413b、513b、613b 壁部、
21 ルーフパネル、
31 ヘッドライニング、
111、121 外周縁、
a 空間、
H 支持部の長さ、
t1 表層部の厚み、
t2 壁部の厚み、
J1、J2 衝撃エネルギー吸収量、
F1、F2 初期荷重、
P 乗員、
Z 積層方向。

Claims (5)

  1. 自動車のパネル材と内装材との間の空間に複数枚積層され、前記パネル材側または前記内装材側からの衝撃を吸収可能な中空板を有し、
    前記中空板は、一対の表層部と、中空構造を有し前記一対の表層部を離間して支持する支持部とを備え、
    前記支持部は、前記一対の表層部の間において前記表層部の面方向に複数の中空空間を区画形成する壁部を備え、
    前記壁部は、積層方向から見た場合に、各前記中空空間を囲んでおり、
    前記積層方向から見た場合に、一の前記中空板における前記支持部の前記壁部が、前記一の中空板と隣接する他の前記中空板における前記支持部の前記壁部と交わり、
    前記積層方向から見た前記中空空間の形状と、前記壁部の厚みと、前記表層部の厚みと、前記支持部および前記表層部の材質と、が全ての前記中空板において同一である、自動車の衝撃吸収材。
  2. 前記中空板は、前記パネル材と前記内装材との間の空間の距離に応じて複数枚積層される、請求項1に記載の自動車の衝撃吸収材。
  3. 前記中空板は、前記パネル材の内面形状および前記内装材の内面形状の形状に応じて賦形されている、請求項1または請求項2に記載の自動車の衝撃吸収材。
  4. 前記一対の表層部は、前記支持部から離間している側の面のそれぞれの外周縁が面取り形状またはR形状を有している、請求項1からのいずれか一項に記載の自動車の衝撃吸収材。
  5. 前記パネル材はルーフパネルであり、前記内装材はヘッドライニングである、請求項1からのいずれか一項に記載の自動車の衝撃吸収材。
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