JP6487722B2 - 衝撃吸収材 - Google Patents

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Description

本発明は衝撃吸収材、例えば宇宙機器、又は航空機の構造体外壁部、床下構造等に用いられる衝撃吸収材に関する。
特許文献1(特開平10−316096号公報)には、熱気球の墜落事故時の衝撃から、熱気球のゴンドラに積載された人や物品を保護する熱気球用のハニカムクッション材が開示されている。
特許文献1に記載されている熱気球用のハニカムクッション材は、ハニカム構造のセル軸方向を上下方向に向けて、熱気球のゴンドラ下面と床との間と、ゴンドラ下面の下部に取り付けられている。熱気球が落下した際には、着地に伴う衝撃荷重により、ハニカム構造のセル壁が座屈する。そして、ゴンドラに加わる衝撃エネルギーを吸収して緩衝することができるとしている。
特許文献2(特開2009−6838号公報)には、自動車のドア内側に格子状の補強材を有する側突パッドを設けた衝撃吸収構造が開示されている。特許文献2に記載されている側突パッドの格子状補強材の空間内には、高剛性発泡材が充填されている。この高剛性発泡材により、格子状補強材の剛性が高められる旨が説明されている。
特許文献3(特開2003−64629号公報)には、アルミハニカム構造の複数の緩衝材を配置した車両用衝突緩衝装置が開示されている。特許文献3に記載されている車両用衝突緩衝装置は、道路分離帯の端部に設けられるものであり、衝突してくる車両に過大な減速加速度を与えることなく、効率的に衝突時の衝撃を吸収することを目的としている。
特許文献3の図8に記載されている車両用衝突緩衝装置において、複数の緩衝材のうち先頭部(前方)に配置された緩衝材は、後方に配置された緩衝材よりも左右方向の幅が小さい。
特開平10−316096号公報 特開2009−6838号公報 特開2003−64629号公報
宇宙機器又は航空機等の構造体の着地、着水又は衝突時に、構造体に加わる衝撃を緩和する。
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
本発明の一つの観点において衝撃吸収材(20)は、骨格部(22)と骨格部(22)を側壁とする各セルの立体空間部(24)と、立体空間部(24)の少なくとも一部に充填された発泡材(26)とを備える。骨格部(22)は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。また衝撃吸収材(20)は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第1の切断面(C1)において、発泡材(26)が充填されている第1の発泡材充填部(31)と、発泡材(26)が充填されていないセル空隙部(30C)とを有する第1衝撃吸収層(L11)を備える。また衝撃吸収材(20)は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第2の切断面(C2)において、発泡材(26)が充填されている第2の発泡材充填部(32)を有する第2衝撃吸収層(L21又は第1充填層L12)とを備える。第2の切断面(C2)における第2の発泡材充填部(32)の面積(A2)は、第1の切断面(C1)における第1の発泡材充填部(31)の面積(A1)よりも広く形成されている。
本発明の一つの観点において衝撃吸収材(20)は、骨格部(22)と骨格部(22)を側壁とする各セルの立体空間部(24)と、立体空間部(24)に充填された発泡材(26)とを備える。骨格部(22)は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。衝撃吸収材(20)は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な切断面において、第1の平面面積(A1)を有する第1の衝撃吸収材(201)と、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な切断面において、第1の平面面積(A1)よりも大きな第2の平面面積(A2)を有する第2の衝撃吸収材(202)とが、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に積層されている。
本発明の一つの観点において衝撃吸収材(20)は、骨格部(22)と骨格部(22)を側壁とする各セルの立体空間部(24)と、立体空間部(24)に充填された発泡材(26)とを備える。骨格部(22)は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。衝撃吸収材(20)は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して第1高さ(H1)を有する第1高さの衝撃吸収材(301)と、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して第1高さ(H1)よりも低い第2高さ(H2)を有する第2高さの衝撃吸収材(302)とが、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直交する方向に配列されている。
衝撃吸収材(20)における立体空間部(24)には、発泡材(26)が充填されていないセル空隙部(30C)が存在しないように構成することができる。
骨格部(22)の平面図形の形状は、多角形形状、円形状、又は波形状を含む。
骨格部(22)の側壁には、1乃至複数の座屈促進開口部(28)が開設されている。
本発明の一つの観点において衝撃吸収材(20)は、骨格部(22)と、骨格部(22)を側壁とする各セルの立体空間部(24)と、立体空間部(24)に充填された発泡材(26)とを備える。骨格部(22)は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。骨格部(22)の側壁には、1乃至複数の座屈促進開口部(28)が開設されている。
座屈促進開口部(28)は、複数の骨格部(22)の側壁を連通する開口である。
他の実施形態において宇宙機器(8)又は航空機(9)に用いられる構造体外壁部(15)は、衝撃吸収材(20)と、内壁(14)と、外壁(16)とを有する。衝撃吸収材(20)は、内壁(14)と、外壁(16)との間に配置されている。
骨格部(22)と、骨格部(22)を側壁とする各セルの立体空間部(24)と、立体空間部(24)の少なくとも一部に充填された発泡材(26)とを備える衝撃吸収材(20)の製造方法は、骨格部原料ロール断裁工程(S10)と、骨格部シート積層工程(S12)と、加工成形工程(S14)と、展張工程(S16)と、発泡材充填工程(S18)とを含む。骨格部原料ロール断裁工程(S10)は、骨格部原料ロール(22R)を断裁して所定長さの骨格部シート(22S)を複数枚成形する工程である。骨格部シート積層工程(S12)は、複数の骨格部シート(22S)における一部同士を主衝撃吸収方向(Z軸方向)と平行な所定の間隔を開けて複数箇所接合して、複数の骨格部シート(22S)同士を積層した骨格部ブロック(22B)を形成する工程である。加工成形工程(S14)は、骨格部ブロック(22B)における積層方向に座屈促進開口部(28)を開設する工程である。展張工程(S16)は、骨格部ブロック(22B)を展張して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に同一の空間断面を有する立体空間部(24)を形成する工程である。発泡材充填工程(S18)は、立体空間部(24)に発泡材(26)を充填する工程である。
宇宙機器又は航空機等の構造体の着地、着水又は衝突時に、構造体に加わる衝撃を緩和することができる。
図1は、大気圏再突入カプセルなどの宇宙機器の外観斜視図であり、衝撃吸収材を含む構造体外壁部の一部を切断して説明する図である。 図2は、ヘリコプタなどの航空機の外観正面図であり、衝撃吸収材を含む床下構造及び衝撃吸収材を含む構造体外壁部の一部を切断して説明する図である。 図3は、構造体外壁部に挿嵌されている衝撃吸収材、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材の各層を説明する断面図である。 図4は、図3に示すK−K断面(第1の切断面C1)で切断した状態を現す断面図である。 図5は、六角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材を説明する斜視図である。 図6は、構造体外壁部の外壁と内壁との間の距離の減少分に相当する変位Zと荷重Wとの関係を示す図である。 図7は、構造体外壁部に挿嵌されている衝撃吸収材、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材の各層を説明する断面図であり、平面面積が異なる複数の衝撃吸収材を主衝撃吸収方向に積層した構成を説明する図である。 図8は、構造体外壁部に挿嵌されている衝撃吸収材、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材の各層を説明する断面図であり、高さが異なる複数の衝撃吸収材を配列した構成を説明する図である。 図9は、四角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材を説明する斜視図である。 図10は、円形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材を説明する斜視図である。 図11は、三角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材を説明する斜視図である。 図12は、波形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材を説明する斜視図である。 図13は、衝撃吸収材の製造方法を説明するフローチャートである。 図14は、骨格部原料ロール断裁工程と骨格部シート積層工程とを説明する外観図である。 図15は、加工成形工程と展張工程とを説明する外観図である。
添付図面を参照して、衝撃吸収材を実施するための形態を、以下に説明する。
(衝撃吸収材の取付例1)
図1を参照して、衝撃吸収材20の取付例について説明する。図1は、大気圏再突入カプセルなどの宇宙機器8の外観斜視図であり、衝撃吸収材20を含む構造体外壁部15の一部を切断して説明する図である。
図1を参照して宇宙機器8の構造体外壁部15は、宇宙機器8の室内10と室外12とを仕切る壁である。構造体外壁部15は、内壁14と、外壁16と、ヒートシールド18と、衝撃吸収材20と、空隙部30(又は後段にて説明するセル空隙部30C)とを備えている。
内壁14は、宇宙機器8の室内10における壁を形成する部材である。外壁16は、宇宙機器8の室外12における壁を形成する部材である。
ヒートシールド18は、宇宙機器8が大気圏に再突入する際において、外壁16が高温に加熱された状態の熱を、室内10に伝わりにくくして室内10を保護する部材である。
衝撃吸収材20は、大気圏に再突入した宇宙機器8(構造体)が地上に着地する際、又は海上に着水する際に構造体に加わる衝撃を緩和するための部材である。衝撃吸収材20の一部の層には空隙部30が形成されているために、衝撃吸収材20に対して主衝撃吸収方向(Z軸方向)に力が加わった場合には、空隙部30の側部に配置されている衝撃吸収材20に大きな応力が加わって、衝撃吸収材20に変形が生じ易くなるように構成されている。従って、より多くの空隙部30を有する衝撃吸収材20の層は、比較的弱い主衝撃吸収方向(Z軸方向)の荷重Wで変形を生ずるので、宇宙機器8に加わる初期の荷重増加率θを減少させることができる。また、宇宙機器8に加わる荷重Wのピーク値WPを減少させることができる。この宇宙機器8に加わる荷重Wの時間的変化と、荷重増加率θと、荷重Wのピーク値WPについては、後段にて図6を用いて説明する。
一般的に宇宙機器8が地上に着地する際には、再突入の際にパラシュートを開いて減速してから着地又は着水する場合や、地上近くまで降下した時に逆噴射ロケットを噴射してエアクッション効果を利用して着地する場合がある。宇宙機器8の構造体外壁部15に衝撃吸収材20を付け加えることによって、更に宇宙機器8の着地時の不測の衝撃を緩和することができる。
(衝撃吸収材の取付例2)
次に図2を参照して、衝撃吸収材20の他の取付例について説明する。図2は、ヘリコプタなどの航空機9の外観正面図であり、衝撃吸収材20を含む床下構造及び衝撃吸収材20を含む構造体外壁部15の一部を切断して説明する図である。なお、図1に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図2を参照して航空機9の構造体外壁部15は、航空機9の室内10と室外12とを仕切る壁である。構造体外壁部15は、内壁14と、外壁16と、衝撃吸収材20と、空隙部30(又は後段にて説明するセル空隙部30C)とを備えている。また、航空機9の内壁14’(床材)の下方の床下構造にも、衝撃吸収材20を配置することができる。
内壁14は、航空機9の室内10における壁を形成する部材である。外壁16は、航空機9の室外12における壁を形成する部材である。内壁14’は、航空機9の乗員が搭乗する空間、又は貨物を搭載する空間の床材である。
衝撃吸収材20は、不慮の高い降下速度で航空機9(構造体)が地上に着地した際に、構造体、乗員又は貨物等の搭載物に加わる衝撃を緩和するための部材である。衝撃吸収材20の一部の層には空隙部30が形成されているために、衝撃吸収材20に対して主衝撃吸収方向(Z軸方向)に力が加わった場合には、空隙部30の側部に配置されている衝撃吸収材20に大きな応力が加わって、衝撃吸収材20に変形が生じ易くなるように構成されている。従って、より多くの空隙部30を有する衝撃吸収材20の層は、比較的弱い荷重Wで変形を生ずるので、航空機9に加わる初期の荷重増加率θを減少させることができる。また、航空機9に加わる荷重Wのピーク値WPを減少させることができる。
(衝撃吸収材20の第1の構成例)
図3乃至図5を参照して、衝撃吸収材20の第1の構成例について説明する。図3は、構造体外壁部15に挿嵌されている衝撃吸収材20、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材20の各層を説明する断面図である。図4は、図3に示すK−K断面(第1の切断面C1)で切断した状態を現す断面図である。図5は、六角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材20を説明する斜視図である。なお、図1及び図2に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
衝撃吸収材20は、骨格部22と、立体空間部24と、発泡材26と、セル空隙部30Cとを備える。
骨格部22は、1乃至複数の平面図形(図4及び図5に示す実施形態では六角形の平面図形)を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状(図4及び図5に示す実施形態では、六角柱形状のハニカム構造。)で構成される。これにより骨格部22は、主衝撃吸収方向(Z軸方向:セル軸方向)に対して直角な複数の切断面が互いに同一形状である。なお、図4において六角形の平面形状は、左上の一部のみに記載され、他の部分の記載については省略されている。
骨格部22に対して主衝撃吸収方向(Z軸方向:外壁16と内壁14とを圧縮する方向)に大きな力が加わると、ハニカム構造を有する骨格部22が座屈を生じて変形する。この変形により、外壁16に加わる衝撃を吸収することができる。
立体空間部24は、骨格部22を側壁とする各セルの空間であり、図4及び図5に示す実施形態では主衝撃吸収方向(Z軸方向)に長い六角柱形状の空間である。図3乃至図5に示す立体空間部24の少なくとも一部には発泡材26を充填して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の座屈強度を高めつつ、衝撃吸収性を向上してある。図3に示す衝撃吸収材20の第1の構成例のセル空隙部30Cは、発泡材26が充填されていない骨格部22を側壁とする各セルの立体空間部24から構成されている。
骨格部22の素材として、アルミニウム合金、鉄、チタン合金、メタ系アラミド繊維、紙、樹脂、複合材、木材、コンクリート等の素材を用いることができる。樹脂の素材として、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン素材を用いることができる。複合材として、炭素繊維強化プラスチック、ガラス繊維強化プラスチック、アラミド繊維強化プラスチック、ボロン繊維強化プラスチック、ポリエチレン繊維強化プラスチック、ザイロン強化プラスチック等の繊維強化プラスチックを用いることができる。
発泡材26の素材として、発泡樹脂、発泡金属等の発泡材を用いることができる。発泡樹脂の素材として、発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、発泡スチレン等の素材を用いることができる。発泡金属の素材として、アルミニウム合金、鉄等の素材を用いることができる。骨格部22の六角形の平面形状の一辺の長さは、例えば5mm以上40mm以下の寸法を用いることができる。また、骨格部22の厚さは、0.05mm以上1mm以下の材料を用いることができる。
図3及び図5に示す衝撃吸収材20の主衝撃吸収方向(Z軸方向)の厚さはL0であり、内壁14側に配置される第1衝撃吸収層L11及び外壁16側に配置される第1充填層L12を有している。図3に示すように、第1充填層L12は、第2衝撃吸収層L21及び第2充填層L22を有している。このうち、第1衝撃吸収層L11は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第1の切断面C1を有する衝撃吸収層であって、発泡材26が充填されている第1の発泡材充填部31と、発泡材26が充填されていない立体空間部24のみから構成されるセル空隙部30Cとを有している。
第2衝撃吸収層L21は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第2の切断面C2を有する衝撃吸収層であって、発泡材26が充填されている第2の発泡材充填部32と、発泡材26が充填されていない立体空間部24のみから構成されるセル空隙部30Cとの双方を有する。
図3に示す第2充填層L22は、発泡材26が充填されている第3の発泡材充填部33のみから構成されており、セル空隙部30Cは存在しない衝撃吸収層である。
図3及び図4に示すように、第2の切断面C2(第2衝撃吸収層L21)における第2の発泡材充填部32の面積A2は、第1の切断面C1(第1衝撃吸収層L11)における第1の発泡材充填部31の面積A1よりも広く形成されている。また、第3の切断面C3(第2充填層L22)における第3の発泡材充填部33の面積A3は、第2の発泡材充填部32(第2衝撃吸収層L21)の面積A2よりも広く形成されている。
図3及び図4に示す衝撃吸収材20に対して主衝撃吸収方向(Z軸方向:例えば外壁16と内壁14とを圧縮する方向)に大きな荷重Wが加わると、ハニカム構造を有する骨格部22が座屈を生じて変形するが、発泡材26が充填されている面積が少ない層(例えば第1衝撃吸収層L11)では、比較的少ない荷重Wで座屈が開始する。そして、発泡材26が充填されている面積が多い層(例えば第2充填層L22)では、比較的大きな荷重Wで座屈が開始する。このように、発泡材26の充填高さを変更することで、単一の骨格部22の構造材を用いつつ、座屈荷重を容易に調節することができる。
従って、宇宙機器8や航空機9の構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置しておくことによって、宇宙機器8や航空機9が地上に着地又は水上に着水する際の相対速度を減少させる際に、初期の段階では第1衝撃吸収層L11が座屈を開始することによって少ない荷重Wで相対速度を減少させ、その後第2衝撃吸収層L21が座屈を開始することによって中程度の荷重Wで相対速度を減少させ、最後に第2充填層L22を座屈させることによって、徐々に荷重Wを増加させることができる。
図5に示す衝撃吸収材20は、骨格部22の側壁に座屈促進開口部28を開設してある。座屈促進開口部28は、骨格部22に対して主衝撃吸収方向(Z軸方向)に荷重Wが加わった際の座屈荷重を低くして、より少ない荷重Wで骨格部22の座屈を開始させるための開口である。座屈促進開口部28は、必要となる座屈荷重に応じて、発泡材26を充填した骨格部22の側壁、又はセル空隙部30Cを有する骨格部22の側壁に開設することができる。一般的に発泡材26を充填した骨格部22の座屈荷重は、セル空隙部30Cを有する骨格部22の座屈荷重よりも大きくなる。発泡材26を充填した骨格部22の側壁に座屈促進開口部28を開設することによって、発泡材26を充填した骨格部22の座屈荷重と、セル空隙部30Cを有する骨格部22の座屈荷重との中間の座屈荷重を得ることができる。また、座屈促進開口部28は、複数の骨格部22の側壁を連通する開口(例えば、複数の骨格部22の側壁を一直線状に連通する開口)とすることができ、あらゆる方向に開設することができる。
また、図5の実施形態に示すように、座屈促進開口部28の数を、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の高さに応じて変えることができる。例えば図5に示す実施形態では、高さD1、D2、D3において、それぞれ4:2:1の割合で座屈促進開口部28の数を減少させてある。換言すれば、主衝撃吸収方向(Z軸方向)において外壁16に近づくにつれて、座屈促進開口部28の数が、段階的に減少するように構成されている。また、座屈促進開口部の開口面積を、開設位置に応じて変えてもよい。図5に示す衝撃吸収材20は、セル空隙部30Cと座屈促進開口部28との双方を備えている実施形態について表してあるが、セル空隙部30C又は座屈促進開口部28のうちのいずれか一方のみを有する構成を用いることもできる。
次に、図6を参照して、構造体外壁部15に荷重Wを印加した際の変形量(変位Z)の遷移について説明する。図6は、構造体外壁部15の外壁16と内壁14との間の距離の減少分に相当する変位Zと、荷重Wとの関係を示す図である。
図6に示す変位特性W0は、構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置しない場合における変位Zと荷重Wとの関係を表している。構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置しない場合には、最大荷重はWP0となり、初期の荷重増加率はθ0である。変位特性W1は、構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置した場合における変位Zと荷重Wとの関係を表している。構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置すると、最大荷重はΔWP減少してWP1となる。また、構造体外壁部15に衝撃吸収材20を配置すると、初期の荷重増加率もΔθ減少してθ1となる。
図6に示すように、構造体外壁部15又は床下構造に衝撃吸収材20を配置することによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時に構造体及び構造体の内部等に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。
(衝撃吸収材20の第2の構成例)
次に図7を参照して、衝撃吸収材20の第2の構成例について説明する。図7は、構造体外壁部15に挿嵌されている衝撃吸収材20、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材20の各層を説明する断面図であり、平面面積が異なる複数の衝撃吸収材を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に積層した構成を説明する図である。なお、図3に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図3に示した第1の構成例のセル空隙部30Cは、発泡材26が充填されていない骨格部22を側壁とする各セルの立体空間部24から構成されていた。これに対し、図7に示す第2の構成例の空隙部30には、骨格部22は存在しない。
図7に示す衝撃吸収材20は、内壁14側に配置される第1の衝撃吸収材201と、第2の衝撃吸収材202と、外壁16側に配置される第3の衝撃吸収材203とから構成されている。第1の衝撃吸収材201と、第2の衝撃吸収材202と、第3の衝撃吸収材203とは、それぞれ骨格部22と、立体空間部24と、発泡材26とを備える。
第2の衝撃吸収材202は、第3の衝撃吸収材203の層の上部の一部に空隙部30を形成して主衝撃吸収方向(Z軸方向)に積層されている。同様に第1の衝撃吸収材201は、第2の衝撃吸収材202の層の上部の一部に空隙部30を形成して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に積層されている。なお、図7に記載の例では、第3の衝撃吸収材203の層には、空隙部30は形成されていない。また、図7に記載の実施例では、各衝撃吸収材(第1の衝撃吸収材201、第2の衝撃吸収材202、第3の衝撃吸収材203)の骨格部22にはセル空隙部30Cが存在しない。このため、骨格部22における発泡材26の充填作業を容易に実行することが可能である(例えば、セル空隙部30Cを残して発泡材26の充填作業を行うという繊細な作業が不要である。)。
このように積層された衝撃吸収材20の、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第3の切断面C3における第3の衝撃吸収材203の第3の平面面積A3は、第2の切断面C2における第2の衝撃吸収材202の第2の平面面積A2よりも大きい。また、同様に、第2の切断面C2における第2の衝撃吸収材202の第2の平面面積A2は、第1の切断面C1における第1の衝撃吸収材201の第1の平面面積A1よりも大きい。
従って、宇宙機器8や航空機9の構造体外壁部15又は床下構造等に、図7に示す衝撃吸収材20を配置しておくことによって、宇宙機器8や航空機9が地上に着地又は水上に着水する際の相対速度を減少させる際に、初期の段階では第1の衝撃吸収材201が座屈を開始することによって少ない荷重Wで相対速度を減少させ、その後第2の衝撃吸収材202が座屈を開始することによって中程度の荷重Wで相対速度を減少させ、最後に第3の衝撃吸収材203を座屈させることによって、徐々に荷重Wを増加させることができる。このように、高さが揃った衝撃吸収材を組み合わせることによって、少ない衝撃吸収材の種類を用いつつ、座屈荷重を容易に調節することができる。
図7に示す衝撃吸収材20を用いることによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時又は着水時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。なお、図7に示す第1の衝撃吸収材201、第2の衝撃吸収材202、又は第3の衝撃吸収材203の骨格部22に、図5に示した座屈促進開口部28を開設することができる。
なお、空隙部30は、発泡材26が充填されていない骨格部22を側壁とする各セルの立体空間部24(例えば図5に示すセル空隙部30C等。)から構成されていてもよい。また、第1の衝撃吸収材201及び第2の衝撃吸収材202は、発泡材26が充填されセル空隙部30Cがない衝撃吸収材と、発泡材26が充填されていない骨格部22のみからなる衝撃吸収材を、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角方向に配列することによって形成してもよい。
(衝撃吸収材20の第3の構成例)
次に図8を参照して、衝撃吸収材20の第3の構成例について説明する。図8は、構造体外壁部15に挿嵌されている衝撃吸収材20、又は床下構造に配置されている衝撃吸収材20の各層を説明する断面図であり、高さが異なる複数の衝撃吸収材を配列した構成を説明する図である。なお、図3に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図7に示した第2の構成例では、平面面積が異なる複数の衝撃吸収材を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に積層することによって空隙部30を形成した。これに対し、図8に示す第3の構成例では、高さが異なる複数の衝撃吸収材を主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角方向に配列することによって空隙部30を形成している。図8に示す第3の構成例では、図7に示す第2の構成例と同様に、空隙部30に骨格部22は存在しない。
図8に示す衝撃吸収材20は、内壁14と外壁16との間に挿嵌される第1高さの衝撃吸収材301と、外壁16側に配置される第2高さの衝撃吸収材302及び第3高さの衝撃吸収材303とを含む。図8に示す衝撃吸収材20は、これらの主衝撃吸収方向(Z軸方向)に高さが異なる衝撃吸収材を配列して構成されている。第1高さの衝撃吸収材301と、第2高さの衝撃吸収材302と、第3高さの衝撃吸収材303とは、それぞれ骨格部22と、立体空間部24と、発泡材26とを備える。
第1高さの衝撃吸収材301の主衝撃吸収方向(Z軸方向)の高さは、最も高い第1高さH1である。第2高さの衝撃吸収材302の主衝撃吸収方向(Z軸方向)の高さは、第2高さH2である。第3高さの衝撃吸収材303の主衝撃吸収方向(Z軸方向)の高さは、第3高さH3である。図8に示すように、高さが異なる衝撃吸収材を交互に配列することによって、衝撃吸収材20に空隙部30を形成することができる。また、図8に記載の実施例では、各衝撃吸収材(第1高さの衝撃吸収材301、第2高さの衝撃吸収材302、第3高さの衝撃吸収材303)の骨格部22にはセル空隙部30Cが存在しない。このため、骨格部22における発泡材26の充填作業を容易に実行することが可能である(例えば、セル空隙部30Cを残して発泡材26の充填作業を行うという繊細な作業が不要である。)。
このように配列された衝撃吸収材20の主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な第3高さH3の第3の切断面C3における第3の平面面積A3は、第2の切断面C2における第2の平面面積A2よりも大きい。また、同様に、第2の切断面C2における第2の平面面積A2は、第1の切断面C1における第1の平面面積A1よりも大きい。
従って、宇宙機器8や航空機9の構造体外壁部15又は床下構造等に、図8に示す衝撃吸収材20を配置しておくことによって、宇宙機器8や航空機9が地上に着地又は水上に着水する際の相対速度を減少させる際に、初期の段階では第1高さの衝撃吸収材301が座屈を開始することによって少ない荷重Wで相対速度を減少させ、その後第2高さの衝撃吸収材302を併せて座屈を開始することによって中程度の荷重Wで相対速度を減少させ、最後に第3高さの衝撃吸収材303も併せて座屈させることによって、徐々に荷重Wを増加させることができる。構造体外壁部15における内壁14と外壁16との間に密着して嵌挿するのは第1高さの衝撃吸収材301のみであるために、寸法管理が容易である。他の第2高さの衝撃吸収材302及び第3高さの衝撃吸収材303は、空隙部30を形成するための衝撃吸収材であるので、厳密な高さの公差管理は不要である。
図8に示す衝撃吸収材20を用いることによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。なお、図8に示す第1高さの衝撃吸収材301、第2高さの衝撃吸収材302、又は第3高さの衝撃吸収材303の骨格部22に、図5に示した座屈促進開口部28を開設することができる。
なお、第2高さの衝撃吸収材302及び第3高さの衝撃吸収材303の上方に形成される衝撃吸収材が存在しない空隙部30には、発泡材26が充填されていない骨格部22のみからなる衝撃吸収材を配置してもよい。
(衝撃吸収材20の第4の構成例)
次に図9を参照して、衝撃吸収材20の第4の構成例について説明する。図9は、四角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材20を説明する斜視図である。なお、図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図5に示した第1の構成例における骨格部22の平面図形は六角形であった。これに対して図9に示すに第4の構成例における骨格部22の平面図形は四角形であり、格子状の骨格部22が主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。これにより骨格部22は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な複数の切断面が互いに同一の四角形である。なお、骨格部22の一辺の寸法及び材質は、図5に示した第1の構成例における骨格部22の寸法及び材質を用いることができる。
図9に示す立体空間部24は、骨格部22を側壁とする各セルの空間であり、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に長い四角柱形状の空間である。図9に示す立体空間部24の少なくとも一部には発泡材26を充填して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の座屈強度を高めつつ、衝撃吸収性を向上することができる。また、図5に示したように、骨格部22の側壁に1乃至複数の座屈促進開口部28を開設することができる。
図9に示す衝撃吸収材20を用いて、図3、図7及び図8に示したセル空隙部30C又は空隙部30を形成することによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時又は着水時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。
(衝撃吸収材20の第5の構成例)
次に図10を参照して、衝撃吸収材20の第5の構成例について説明する。図10は、円形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材20を説明する斜視図である。なお、図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図9に示した第4の構成例における骨格部22の平面図形は四角形であった。これに対して図10に示すに第5の構成例における骨格部22の平面図形は円形であり、円形の骨格部22が主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。これにより骨格部22は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な複数の切断面が互いに同一形状の円形である。なお、骨格部22の直径の寸法及び材質は、図5に示した第1の構成例における骨格部22の一辺の寸法及び材質を用いることができる。
図10に示す立体空間部24は、骨格部22を側壁とする各セルの空間であり、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に長い円柱形状の空間である。図10に示す立体空間部24の少なくとも一部には発泡材26を充填して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の座屈強度を高めつつ、衝撃吸収性を向上することができる。また、図5に示したように、骨格部22の側壁に1乃至複数の座屈促進開口部28を開設することができる。
図10に示す衝撃吸収材20を用いて、図3、図7及び図8に示したセル空隙部30C又は空隙部30を形成することによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時又は着水時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。
(衝撃吸収材20の第6の構成例)
次に図11を参照して、衝撃吸収材20の第6の構成例について説明する。図11は、三角形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材20を説明する斜視図である。なお、図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図10に示した第5の構成例における骨格部22の平面図形は円形であった。これに対して図11に示すに第6の構成例における骨格部22の平面図形は三角形であり、三角形の骨格部22が主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。これにより骨格部22は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な複数の切断面が互いに同一形状の三角形である。なお、骨格部22の一辺の寸法及び材質は、図5に示した第1の構成例における骨格部22の一辺の寸法及び材質を用いることができる。
図11に示す立体空間部24は、骨格部22を側壁とする各セルの空間であり、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に長い三角柱形状の空間である。図11に示す立体空間部24の少なくとも一部には発泡材26を充填して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の座屈強度を高めつつ、衝撃吸収性を向上することができる。また、図5に示したように、骨格部22の側壁に1乃至複数の座屈促進開口部28を開設することができる。
図11に示す衝撃吸収材20を用いて、図3、図7及び図8に示したセル空隙部30C又は空隙部30を形成することによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時又は着水時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。
(衝撃吸収材20の第7の構成例)
次に図12を参照して、衝撃吸収材20の第7の構成例について説明する。図12は、波形の平面図形を有するハニカム構造の衝撃吸収材20を説明する斜視図である。なお、図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図11に示した第6の構成例における骨格部22の平面図形は三角形であった。これに対して図12に示すに第7の構成例における骨格部22の平面図形は波形及び直線形状から構成されており、波形及び直線形状の骨格部22が主衝撃吸収方向(Z軸方向)に延伸した立体形状で構成される。これにより骨格部22は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に対して直角な複数の切断面が互いに同一形状の波形及び直線形状である。なお、骨格部22の波形の山部と山部との間の間隔の寸法及び材質は、図5に示した第1の構成例における骨格部22の一辺の寸法及び材質を用いることができる。
図12に示す立体空間部24は、骨格部22を側壁とする各セルの空間であり、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に長い波形及び直線形状の側壁で囲まれた各セルの空間である。図12に示す立体空間部24の少なくとも一部には発泡材26を充填して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)の座屈強度を高めつつ、衝撃吸収性を向上することができる。また、図5に示したように、骨格部22の側壁に1乃至複数の座屈促進開口部28を開設することができる。
図12に示す衝撃吸収材20を用いて、図3、図7及び図8に示したセル空隙部30C又は空隙部30を形成することによって、宇宙機器8又は航空機9の着地時又は着水時に構造体及び構造体の内部に加わる最大荷重W及び初期の荷重増加率を減少させることができる。
(衝撃吸収材20の製造方法)
次に、六角柱形状のハニカム構造の骨格部22に、座屈促進開口部28を開設する衝撃吸収材20の製造方法について図13乃至図15を用いて説明する。図13は、衝撃吸収材20の製造方法を説明するフローチャートである。図14は、骨格部原料ロール断裁工程と骨格部シート積層工程とを説明する外観図である。図15は、加工成形工程と展張工程とを説明する外観図である。なお、図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明の一部を省略する。
図13のステップS10「骨格部原料ロール断裁工程」にて作業者は、断裁機等を用いてアルミニウム合金箔等の骨格部原料ロール22Rを所定の長さに断裁して、骨格部シート22Sを複数成形する(図14参照)。
ステップS12「骨格部シート積層工程」にて作業者は、ハニカム構造を成形する際に必要となる各骨格部シート22S同士の接着層23を形成するための接着剤を、ディスペンサー等を用いて骨格部シート22Sの上面に塗布する。接着層23は、主衝撃吸収方向(Z軸方向)と平行に、所定の間隔を開けて複数箇所形成する。(図14参照)。なお、必要に応じて展張時における骨格部22の屈曲性を向上させるための折目や切れ目を形成しておくこともできる。そして、その接着層23を形成した骨格部シート22Sの上部に、新たに断裁した骨格部シート22Sを接合して積層する。そして、新たに断裁した骨格部シート22Sの上面に新たに接着層23を形成する。この積層を複数回繰り返して、骨格部ブロック22Bが完成する(図14参照)。
ステップS14「加工成形工程」にて作業者は、骨格部ブロック22Bの骨格部22の側壁に対して座屈促進開口部28を一乃至複数箇所、積層方向に開設する(なお、図15に示す座屈促進開口部28は、図5に示した座屈促進開口部28よりも多く開設してある。)。座屈促進開口部28は、複数の骨格部シート22Sを貫通するように設けられていてもよい。また必要に応じて、骨格部ブロック22Bの幅及び長さを適宜調節する断裁を、この工程において行うこともできる。
ステップS16「展張工程」にて作業者は、骨格部ブロック22Bを所定の厚さまで展張して、主衝撃吸収方向(Z軸方向)に同一の空間断面(図15に示す実施形態では六角柱形状。)を有する立体空間部24を形成する。
ステップS18「発泡材充填工程」にて作業者は、ステップS16にて形成した立体空間部24の一部又は全部に発泡材26を充填する。
ステップS20「衝撃吸収材積層工程」にて作業者は、例えば図7に示した衝撃吸収材20の第2の構成例のように複数の衝撃吸収材を積層して空隙部30を形成する。このようにして、骨格部22と、骨格部22を側壁とする各セルの立体空間部24と、立体空間部24の少なくとも一部に充填された発泡材26とを備える衝撃吸収材20が完成する。
以上、実施の形態を参照して本発明による衝撃吸収材を説明したが、本発明による衝撃吸収材は上記実施形態に限定されない。上記実施形態に様々の変更を行うことが可能である。上記実施形態に記載された事項と上記他の実施形態に記載された事項とを組み合わせることが可能である。
なお、発泡材26は、一般的に外壁16と内壁14との間の温度差に対する断熱を行う効果も備える。従って、外壁16の内面の全面に沿って発泡材26が配置されることにより、外壁16の温度を室内10側に伝達されにくくすることができる。
8...宇宙機器
9...航空機
10...室内
12...室外
14...内壁
15...構造体外壁部
16...外壁
18...ヒートシールド
20...衝撃吸収材
22...骨格部
22R...骨格部原料ロール
22S...骨格部シート
22B...骨格部ブロック
23...接着層
24...立体空間部
26...発泡材
28...座屈促進開口部
30...空隙部
30C...セル空隙部
31...第1の発泡材充填部
32...第2の発泡材充填部
33...第3の発泡材充填部
201...第1の衝撃吸収材
202...第2の衝撃吸収材
203...第3の衝撃吸収材
301...第1高さの衝撃吸収材
302...第2高さの衝撃吸収材
303...第3高さの衝撃吸収材
A1...第1の平面面積
A2...第2の平面面積
A3...第3の平面面積
C1...第1の切断面
C2...第2の切断面
C3...第3の切断面
H1...第1高さ
H2...第2高さ
H3...第3高さ
L11...第1衝撃吸収層
L12...第1充填層
L21...第2衝撃吸収層
L22...第2充填層

Claims (9)

  1. 骨格部と、前記骨格部を側壁とする各セルの立体空間部と、前記立体空間部の少なくとも一部に充填された発泡材とを備える衝撃吸収材であって、
    前記骨格部は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向に延伸した立体形状で構成され、
    前記主衝撃吸収方向に対して直角な第1の切断面において、前記発泡材が充填されている第1の発泡材充填部と、前記発泡材が充填されていないセル空隙部とを有する第1衝撃吸収層と、
    前記主衝撃吸収方向に対して直角な第2の切断面において、前記発泡材が充填されている第2の発泡材充填部を有する第2衝撃吸収層と
    を備え、
    前記第2の切断面における前記第2の発泡材充填部の面積は、前記第1の切断面における前記第1の発泡材充填部の面積よりも広く形成され
    前記衝撃吸収材の前記主衝撃吸収方向に対して直角な第3の切断面における前記発泡材充填部の面積は、
    前記第3の切断面よりも前記主衝撃吸収方向に平行な第1の方向に存在する前記主衝撃吸収方向に対して直角な第4の切断面における前記発泡材充填部の面積以上の広さに形成され、
    前記第3の切断面よりも前記第1の方向の反対方向に存在する前記主衝撃吸収方向に対して直角な第5の切断面における前記発泡材充填部の面積以下の広さに形成されている
    衝撃吸収材。
  2. 骨格部と、前記骨格部を側壁とする各セルの立体空間部と、前記立体空間部に充填された発泡材とを備える衝撃吸収材であって、
    前記骨格部は、1乃至複数の平面図形を主衝撃吸収方向に延伸した立体形状で構成され、
    前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面において、第1の平面面積を有する第1の衝撃吸収材と、
    前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面において、前記第1の平面面積よりも大きな第2の平面面積を有する第2の衝撃吸収材と
    を前記主衝撃吸収方向に積層し
    前記第1の衝撃吸収材において、前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面の平面面積は、他の前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面の平面面積と等しく、
    前記第2の衝撃吸収材において、前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面の平面面積は、他の前記主衝撃吸収方向に対して直角な切断面の平面面積と等しい
    衝撃吸収材。
  3. 前記第1の衝撃吸収材と前記第2の衝撃吸収材を積層した前記衝撃吸収材において、前記衝撃吸収材の前記主衝撃吸収方向に対して直角な第1の切断面の平面面積は、
    前記第1の切断面よりも前記主衝撃吸収方向に平行な第1の方向に存在する前記主衝撃吸収方向に対して直角な第2の切断面の平面面積以上の広さに形成され、
    前記第1の切断面よりも前記第1の方向の反対方向に存在する前記主衝撃吸収方向に対して直角な第3の切断面の平面面積以下の広さに形成されている
    請求項2に記載の衝撃吸収材。
  4. 前記立体空間部には、前記発泡材が充填されていないセル空隙部が存在しない
    請求項2又は3に記載の衝撃吸収材。
  5. 前記骨格部の平面図形の形状は、多角形形状、円形状、又は波形状を有する
    請求項1乃至4のいずれか1項に記載の衝撃吸収材。
  6. 前記骨格部の側壁に1乃至複数の座屈促進開口部を有する
    請求項1乃至5のいずれか1項に記載の衝撃吸収材。
  7. 前記座屈促進開口部は、複数の前記骨格部の側壁を連通する開口である
    請求項6に記載の衝撃吸収材。
  8. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の衝撃吸収材と、内壁と、外壁とを有し、
    前記内壁と、前記外壁との間に前記衝撃吸収材を配置した
    宇宙機器又は航空機の構造体外壁部。
  9. 骨格部と、前記骨格部を側壁とする各セルの立体空間部と、前記立体空間部の少なくとも一部に充填された発泡材とを備える衝撃吸収材の製造方法であって、
    骨格部原料ロールを断裁して所定長さの骨格部シートを複数枚成形する骨格部原料ロール断裁工程と、
    前記複数の骨格部シートにおける一部同士を主衝撃吸収方向と平行な所定の間隔を開けて複数箇所接合して前記複数の骨格部シート同士を積層した骨格部ブロックを形成する骨格部シート積層工程と、
    前記骨格部ブロックにおける積層方向に座屈促進開口部を開設する加工成形工程と、
    前記骨格部ブロックを展張して、主衝撃吸収方向に同一の空間断面を有する立体空間部を形成する展張工程と、
    前記立体空間部に発泡材を充填する発泡材充填工程と
    を含む衝撃吸収材の製造方法。
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