JP3408933B2 - 衝突試験用のハニカムバリアフェイス - Google Patents

衝突試験用のハニカムバリアフェイス

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JP3408933B2
JP3408933B2 JP29933196A JP29933196A JP3408933B2 JP 3408933 B2 JP3408933 B2 JP 3408933B2 JP 29933196 A JP29933196 A JP 29933196A JP 29933196 A JP29933196 A JP 29933196A JP 3408933 B2 JP3408933 B2 JP 3408933B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、衝突試験用のハニ
カムバリアフェイスに関する。すなわち、例えば自動車
への側面衝突試験に際し使用され、衝突車側を想定した
テスト台車の前部に配される、ハニカムバリアフェイス
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車側面のドア等に対する側面衝突試
験は、被衝突車側の車両や乗員の安全性の確保のための
データ、つまり側面強度向上に資する測定データを得る
ために必要であり、特に最近の保安基準の改正や、欧州
提案によるECE規格に鑑み、その重要性が高まりつつ
ある。そして、このような被衝突車に対する側面衝突試
験では、衝突車側を想定したテスト台車が用いられ、こ
のテスト台車の前部には、ハニカムバリアフェイスが配
されている。すなわち、テスト台車の前部は、衝突車側
の前部を想定しこれに近い強度や形状よりなることが要
求されるが、最近、このような要求特性・要求性能に最
もマッチしやすいハニカムバリアフェイスが採用される
ことが多く、ハニカムバリアフェイスが、衝突車側を想
定したテスト台車の前部に配設されている。
【0003】図8は、この種従来例の側面衝突試験用の
ハニカムバリアフェイスを示し、(1)図は斜視説明
図、(2)図は要部の平面説明図である。そして、この
種従来例のハニカムバリアフェイス1は、側面衝突試験
時に要求される荷重と変位の要求特性、衝撃エネル
ギーの吸収性、変形量等に鑑み、これらの要求特性・
要求性能を満足すべく、従来、前後の2層構造よりなっ
ていた。まず前層2は、上下左右に並んだ6個のブロッ
クに分割され(上に3個のブロック,下に3個のブロッ
ク)、この前層2たる各ブロックは、それぞれ、セル軸
方向Aを前後方向Bに向けた1枚のハニカムコア3の前
後両面に面材4が接着された、直方体状のサンドイッチ
パネルよりなっていた。又、後層5は、同様にセル軸方
向Aを前後方向Bに向けると共に、略三角波状の凹凸が
形成されたハニカムコア3よりなっていた。そして、前
層2の各々独立した各ブロック毎に、つまりその後側の
面材4毎に、後層5の略三角波状の凹凸の頂部6が、2
個ずつ接着されていた。なお、このような前層2や後層
5を構成するハニカムコア3としては、同一セル寸法
等、同一規格・種類・強度のアルミニウム製のものが用
いられていた。図中7は背面板であり、この背面板7
は、後層5のハニカムコア3の背面に接着されていた。
図中Cは左右方向、Dは上下方向を示す。
【0004】そして側面衝突試験に際し、ハニカムバリ
アフェイス1は、前側つまり前層2側から、被衝突車の
側面のドア等に衝突せしめられる。そして、その際加わ
る前後方向Bの衝撃荷重にて、前層2のハニカムコア3
のセル壁8が適宜座屈すると共に、後層5のハニカムコ
ア3のセル壁8が、凹凸の頂部6側から徐々に座屈,変
位して行くことにより、衝撃エネルギーを吸収するよう
になっていた。すなわち、この種従来例のハニカムバリ
アフェイス1は、衝突に際し後層5のハニカムコア3
が、略三角波状の凹凸の前側の頂部6側から後側に向け
徐々に座屈して行くことにより、衝突の後半ほど増大す
る衝撃荷重に対応し、受圧面積そして受ける圧縮荷重を
徐々に増加せしめ、もって、前述した衝突時の,,
の要求特性・要求機能を満足せんとする構成よりなっ
ていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、側面衝突時の,,の要求特性・要求性能を
満足すべく構成することが、容易でなかった。すなわ
ち、図7の(3)図は、この種従来例のハニカムバリア
フェイス1の要部、つまり後層5の略三角波状のハニカ
ムコア3の要部の平面説明図であり、図7の(4)図
は、加わる衝撃荷重Fと同ハニカムコア3の座屈による
変位との関係を示すグラフである。図中Rは、その際の
要求特性帯たるコリドーの上限を示し、Sは、同要求特
性帯たるコリドーの下限を示す。
【0006】これらの図面にも示したように、この種従
来例のハニカムバリアフェイス1は、その後層5のハニ
カムコア3が、加わる衝撃荷重により徐々に座屈し変位
して行くが、例えば、図7の(4)図に実線表示したよ
うに、衝突の後半において荷重に比し変位量が不足した
り、逆に変位量が大き過ぎる等、コリドー上限Rやコリ
ドー下限S内に収まらないことが多々あった。つまり、
前述した荷重と変位の要求特性、そして更に衝撃エ
ネルギーの吸収性や変形量、等の要求特性・要求性能
を満足しないことが多々あった。この原因は、この種従
来例のハニカムバリアフェイス1では、後層5のハニカ
ムコア3の略三角波状の凹凸形状に頼って、衝撃荷重に
対応せんとしていたので、基準や規格により予め定めら
れた全体の外形寸法のもとで、要求特性・要求性能を満
足する凹凸形状に設定することが、容易でなかったこと
による。つまり、ハニカムコア3自体の材質,セル寸
法,セル壁8の肉厚等による強度を勘案しつつ、適切な
形状に設定することは容易でなく、凹凸形状の僅かな傾
斜の相違にて誤差が生じ、もって、側面衝突時の,
,の要求特性・要求性能を満足できなくなる事態が
多々発生し、問題となっていた。
【0007】第2に、側面衝突時に分離,剥がれ,倒れ
等が発生しやすかった。すなわち、この種従来例のハニ
カムバリアフェイス1は、前層2と後層5との2層構造
よりなると共に、前層2の各ブロックと後層5の略三角
波状の頂部6とが、それぞれ2箇所ずつでしか接着され
ておらず、両者間の接着面積が極めて狭く、ほぼ2点支
持状態となっていた。そこで衝突時に衝撃荷重を受ける
と、前層2の各ブロックと後層5間について、接着箇所
が分離し剥がれやすく、更に左右方向Cや上下方向Dに
倒れやすかった。特に、被衝突車側面のドア等のわん
曲,凹凸の存在やドアノブ,ミラー等の突起物の存在等
により、局部的な衝撃荷重を受けた場合に、これらが顕
著となっていた。
【0008】図9は、このような従来例の説明に供し、
(1)図は、端部に衝撃荷重が加わった例の要部の平面
説明図、(2)図は、中央部に衝撃荷重が加わった例の
平面説明図、(3)図は、衝撃荷重が加わった際の上下
方向への倒れの例の側面説明図である。まず図9の
(1)図は、ハニカムバリアフェイス1の端部に局部的
に衝撃荷重Fが加わった例を示し、てこの原理により、
前層2の端のブロックが、他のブロックや後層5から分
離し剥がれると共に、左右方向Cに倒れた状態となって
いる。又、図9の(2)図は、ハニカムバリアフェイス
1の中央部、特に前層2のブロック間の境界に局部的に
衝撃荷重Fが加わった例を示し、てこの原理により、前
層2の中央の両ブロックが、相互間や後層5間でそれぞ
れ分離し剥がれた状態となると共に、左右方向Cに倒れ
た状態となっている。更に図9の(3)図では、衝撃荷
重Fにより、後層5が全体的に上下方向Dに倒れた状態
が示されている。
【0009】このように、この種従来例のハニカムバリ
アフェイス1は、側面衝突時に分離,剥がれ,倒れ等が
発生しやすかったので、この面からも、前述した,
,の要求特性・要求性能を満足できないことが多々
あった。すなわち、このような分離,剥がれ,倒れ等が
発生すると、当然のことながら、ハニカムコア3特に後
層5のハニカムコア3の座屈が安定的に進行せず、所期
のごとく全体的かつ均一な変形が得られなくなる。そこ
で、荷重と変位の要求特性が得られず、コリドー上限
Rとコリドー下限S内に収まらず、要求される衝撃エ
ネルギーの吸収性や変形量も得られない事態が多々発
生する、という問題が発生していた。又、変形量のデー
タ自体が測定,把握できなくなることもあり、更に、被
衝突車のダミー人形の傷害値等、関連する各種測定デー
タへの悪影響も指摘されていた。
【0010】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、ハニカ
ムコアを後側ほど強度が高くなるように積層し、更に、
これに表面板,背面板を接着し、このような各ブロック
を上下左右に配し、又、表面板を上下ブロックでそれぞ
れ共通化すると共に、背面板を各ブロックで共通化して
なること、を特徴とする。もって本発明は、第1に、衝
突時の要求特性・要求性能を満足すべく確実に構成でき
ると共に、第2に、衝突時の分離,剥がれ,倒れ等も防
止され、この面からも衝突時の要求特性・要求性能を満
足でき、第3に、しかもこれらが簡単容易に実現でき
る、衝突試験用のハニカムバリアフェイスを提案するこ
とを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1
の衝突試験用のハニカムバリアフェイスは、自動車等の
衝突試験に際し使用される。そして、セル壁にて区画形
成された中空柱状のセルの平面的集合体よりなり、衝撃
荷重により該セル壁が座屈して変位するハニカムコア
が、用いられている。
【0012】該ハニカムコアは、複数個用いられ、それ
ぞれセル軸方向を前後の荷重作用方向に向けると共に、
セル軸方向に複数段に積層され、かつ強度が前側ほど低
く後側ほど高く順に積層されている。そして、積層され
た各該ハニカムコアをもって1ブロックとし、各々直方
体状をなす複数個の該ブロックが、上下左右に並んで配
されていること、を特徴とする。
【0013】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、この請求項2の衝突試験用のハニカムバリアフ
ェイスは、請求項1に記載した衝突試験用のハニカムバ
リアフェイスにおいて、最前側の該ハニカムコアの前面
に、表面板が接着されると共に、該表面板は、上側の各
該ブロックに共通なものと下側の各該ブロックに共通な
ものと、からなる。又、最後側の該ハニカムコアの背面
に、前後の通気性を備えた背面板が接着されると共に、
該背面板は、各該ブロックに共通に設けられているこ
と、を特徴とする。
【0014】この衝突試験用のハニカムバリアフェイス
は、このように構成されている。そして、側面衝突試験
等に際しては、被衝突車の側面等に衝突せしめられ、加
わる衝撃荷重により、積層されたハニカムコアが、強度
の低い前側から順に座屈が進行し変位して行き、加わる
衝撃エネルギーを吸収する。そして、このようなハニカ
ムコアよりなる各ブロックが、上下左右に並んで配され
ており、更に請求項2では、表面板を上下ブロックでそ
れぞれ共通化すると共に、背面板を各ブロックで共通化
してなる。もって、側面衝突試験等に際し、各ブロック
の積層されたハニカムコアが、表面板側から座屈して変
位し、もって衝撃エネルギーを吸収する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示す発明の
実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2,
図3,図4,図5,図6,図7の(1)図,(2)図
は、本発明の実施の形態の説明に供する。
【0016】そして、図1は分解斜視説明図、図2の
(1)図は斜視説明図、図2の(2)図は衝突時の側面
図である。図3の(1)図は、要部の斜視説明図、図3
の(2)図は、ハニカムコアの斜視説明図、図3の
(3)図は、中間板や背面板の平面図である。図4の
(1)図は、前端部が予め座屈された参考例のハニカム
コアの斜視説明図、図4の(2)図は、後端部が予め座
屈された参考例のハニカムコアの斜視説明図、図4の
(3)図は、予め座屈されなかった参考例のハニカムコ
アの座屈の例の斜視説明図である。図5の(1)図は、
ハニカムコアの積層数が多い例の要部の平面説明図、図
5の(2)図は、その荷重と変位の関係を示すグラフ、
図5の(3)図は、ハニカムコアの積層数が少ない例の
要部の平面説明図、図5の(4)図は、その荷重と変位
の関係を示すグラフである。図6の(1)図は、端部に
衝撃荷重が加わった例の要部の平面説明図、図6の
(2)図は、中央部に衝撃荷重が加わった例の要部の平
面説明図、図6の(3)図は、荷重と変位の関係を示す
グラフである。図7の(1)図は、その1例の要部の平
面説明図、図7の(2)図は、その荷重と変位の関係を
示すグラフである。なお図10は、ハニカムコアの斜視
図である。
【0017】まず、図1,図2の(1)図,図3の
(1)図等を参照しつつ説明する。この衝突試験用のハ
ニカムバリアフェイス9は、積層された各ハニカムコア
3をもって1つのブロック10とし、各々直方体状をな
す複数個のブロック10が、上下左右に並んで配されて
いる。そして、最前側のハニカムコア9の前面に、表面
板11が接着されると共に、表面板11は、上側の各ブ
ロック10に共通なものと、下側の各ブロック10に共
通なものと、からなる。なお図示例では、各ハニカムコ
ア9間に前後の通気性を備えた中間板12が、それぞれ
介装,接着されている。更に、最後側のハニカムコア3
の背面に、前後の通気性を備えた背面板13が接着され
ると共に、背面板13は、各ブロック10に共通に設け
られている。
【0018】このような各ブロック10,表面板11,
中間板12,背面板13等について、更に詳述する。ま
ず、このハニカムバリアフェイス9は、上下左右に並ん
で配された6個の同一形状の直方体状のブロック10よ
りなっており、上側に3個のブロック10そして下側に
3個のブロック10が、隣接して当接しつつ並べられ、
もって、前後方向Bには1個のブロック10が、左右方
向Cには3個のブロック10が、上下方向Dには2個の
ブロック10が、それぞれ配されている。その外形寸法
は、基準や規格にて仕様上定められており、例えば、図
2の(1)図に示したようになっている。すなわち、各
ブロック10共通に、左右方向Cの横が500mmで上
下方向Dの縦が250mm、そして、上側の3個のブロ
ック10の前後方向Bの奥行きが440mm、下側の3
個のブロック10の前後方向Bの奥行きが500mmに
定められている。もって、ハニカムバリアフェイス9全
体としては、左右方向Cの横が1500mm、上下方向
Dの縦が500mm、前後方向Bの奥行きは上側が44
0mmで下側が500mmとなっており、前面は上部よ
り下部が前側に突出し、その他の面はすべて面一とな
り、衝突車側の前部を想定した形状となっている。
【0019】各ブロック10はそれぞれ、まずハニカム
コア3が、セル軸方向Aを前後方向Bに向け複数段に積
層されてなる。そして、上側の各ブロック10について
共通に、1枚の横長の表面板11が用いられており、こ
の表面板11は、各ブロック10の前後方向Bの最前側
のハニカムコア3の前面の開口端面に、接着されてい
る。又、下側の各ブロック10についても共通に、1枚
の横長の表面板11が用いられており、この表面板11
は、その各ブロック10の前後方向Bの最前側のハニカ
ムコア3の前面の開口端面に、接着されている。このよ
うな表面板11としては、比較的肉厚の薄いアルミニウ
ム製平板、その他の金属製平板が用いられる。
【0020】図示例では次に、各ブロック10につい
て、積層された各ハニカムコア3の開口端面間には、そ
れぞれ、前後方向Bの通気性を備えた中間板12が、介
装,接着されている。このような中間板12としては、
例えば図3の(3)図に示したように、多数の通気孔1
4が形成されたパンチングプレートたる肉厚の薄いアル
ミニウム製平板、その他の金属製平板が用いられる。こ
の中間板12は、前後方向Bの通気性を備えているの
で、衝突時にハニカムコア3が座屈Eして,変形される
際、ハニカムコア3内の空気を、次に述べる同様に前後
の通気性を備えた背面板13を介し、外部に逃がし、も
って座屈E,変形がスムーズに実施されるように機能す
る。そして、各ブロック10共通に、1枚の背面板13
が、各ブロック10の最後側のハニカムコア3の背面の
開口端面に、接着されている。このような背面板13と
しては、例えば図3の(3)図に示したように、多数の
通気孔14が形成されると共に肉厚が厚目のパンチング
プレートたるアルミニウム製平板、その他の金属製平板
が用いられる。なお、この背面板13の機能は、中間板
12について上述したところに準じる。ハニカムバリア
フェイス9の各ブロック10,表面板11,中間板1
2,背面板13等は、このようになっている。
【0021】次に、ハニカムコア3について述べる。こ
のハニカムバリアフェイス9では、各ブロック10毎に
積層されたハニカムコア3が用いられており、このハニ
カムコア3は、複数個用いられ、それぞれセル軸方向A
を前後方向Bの荷重作用方向に向けると共に、セル軸方
向Aに複数段に積層され、かつ、強度が前側ほど低く後
側ほど高く順に積層されている。
【0022】このようなハニカムコア3について、更に
詳述する。ハニカムコア3は、図10にも示したよう
に、セル壁8にて各々独立空間に区画された、中空柱状
の多数のセル15の平面的集合体よりなる。セル壁8そ
してセル15の断面形状は、六角形状のものが代表的で
あるが、台形状,三角形状,四角形状,その他各種のも
のが考えられる。そしてハニカムコア3は、重量比強度
に優れ、軽量であると共に高い剛性・強度を備えるのを
始め、平面精度,保温性,断熱性,遮音性等々にも優れ
る、という特性が知られている。これと共にハニカムコ
ア3は、更に、セル軸方向Aに圧縮強度を越える衝撃荷
重Fを受けると、セル壁8が座屈Eし、セル軸方向Aの
寸法が圧縮・減少されて変位し、もって、その衝撃エネ
ルギーを吸収するという特性を備えてなる。ハニカムコ
ア3そしてセル壁8の母材としては、アルミニウム箔そ
の他の金属箔が用いられる。
【0023】そして、このようなハニカムコア3が、ハ
ニカムバリアフェイス9の各ブロック10について、そ
れぞれセル軸方向Aを前後方向Bに向けて、積層されて
いる。この積層されたハニカムコア3は、各々、左右方
向Cの横が500mmで上下方向Dの縦が250mmよ
りなると共に、略肉厚板状つまり比較的肉薄の直方体状
をなし、前後方向Bの前側ほど強度つまり圧縮強度が低
いもの、後側ほど圧縮強度が高いものの順に、積層され
ている。積層されたハニカムコア3相互のこのような強
度の高低や衝撃エネルギー吸収性能は、セル15の寸法
(径),セル壁8の肉厚,セル壁8の母材の材質,その
前後方向Bの厚さ等々を、ハニカムコア3相互間で適
宜、選択,変更することにより、設定され、もって強度
や衝撃エネルギー吸収性能が異ならしめられる。
【0024】図示例では次に、このハニカムバリアフェ
イス9のハニカムコア3は、前端部又は後端部が予め座
屈Eされている。まず、積層された前後方向Bの最後側
のハニカムコア3を除き、図4の(1)図に示したよう
に、各ハニカムコア3は、前後方向Bの前端部が予め座
屈E加工されている。そして、このように予め前端部に
座屈Eが形成され、プリクラッシュされているので、衝
撃荷重Fが加わった際、初期のピーク荷重が取り除かれ
高い初期荷重を要せず、この予め座屈Eされた前端部か
ら所期のごとく後側に向けて、座屈Eが全体的に安定的
に進行して行くようになる。これに対し、このように予
め座屈Eが形成されていないと、図4の(3)図に示し
たように、ハニカムコア3の全体的な座屈Eのために高
い初期荷重を要し、要求特性に反すると共に、座屈E
が、所期のごとく前側から後側に向けて全体的に安定的
に進行しない。
【0025】又図示例では、積層された前後方向Bの最
後側のハニカムコア3については、図4の(2)図に示
したように、その後端部が予め座屈E加工されている。
このように最後側のハニカムコア3は、予め後端部に座
屈Eが形成され、プリクラッシュされているので、背面
板13との接着面積がその分広くなり、相互間の接着力
が向上するようになる。
【0026】図示例では次に、このハニカムバリアフェ
イス9のハニカムコア3は、各図に示したように、リボ
ン方向たるL方向を、上下方向Dに向けて配されてい
る。ハニカムコア3は、シート状の母材への接着剤の条
線塗布,半ピッチずれての重複,接着,展張する工程を
辿る展張方式か、又は、シート状の母材をコルゲート加
工して、切断,積層,接着する工程を辿るコルゲート方
式により製造される。いずれにしても重積・展張方向や
積層方向がW方向、このW方向と同一平面で直交するリ
ボン方向がL方向と称される(図10も参照)。そして
ハニカムコア3は、周知のごとく、W方向に比しL方向
の方が剛性が高いが、このハニカムバリアフェイス9の
ハニカムコア3は、このように剛性が高いL方向を、左
右方向Cではなく上下方向Dに向けている。
【0027】次に、ハニカムコア3の積層数について述
べる。このハニカムバリアフェイス9において、ハニカ
ムコア3は、各ブロック10毎に複数段に積層されてい
るが、具体的な積層数は何段位が適切であるか、につい
て述べる。
【0028】まず、その前提となる要求特性について述
べておく。図5の(2)図,図5の(4)図,図6の
(3)図,図7の(2)図等は、加わる衝撃荷重Fと、
これによる積層されたハニカムコア3の座屈Eによる変
位の進行状況との関係を、経時的に示したグラフであ
る。そして各図において、その際の要求特性帯たるコリ
ドーに関し、図中想像線表示のコリドー上限Rと、図中
想像線表示のコリドー下限Sとの間で、右上がり直線状
となる図中破線表示のコリドー中央値Tが、最も理想的
な要求特性となる。つまり、ハニカムバリアフェイス9
が衝突して衝撃荷重Fが作用した際、図中実線表示した
荷重と座屈Eによる変位との関係は、コリドー上限Rと
コリドー下限Sとの間に収まることが要求されるが、コ
リドー中央値Tに近づくことを理想とする。
【0029】さて、このような要求特性に鑑み、ハニカ
ムコア3の積層数を検討する。まず、図5の(1)図に
示したように、前述により強度の異なるハニカムコア3
を、基準や規格にて仕様上定められた前後方向Bの寸法
内で、出来るだけ多数段に積層した場合(図示例では8
段)については、次のとおり。この場合は、図5の
(2)図において実線表示したように、コリドー中央値
Tに近くほぼ理想に近い、荷重と変位の関係が得られる
利点がある反面、積層数が多い分だけコスト高となると
いう難点がある。
【0030】これに対し、図5の(3)図に示したよう
に、強度の異なるハニカムコア3を仕様上の寸法内で僅
かな・少ない段数で積層した場合(図示例では3段)に
ついては、次のとおり。この場合は、コスト面に優れる
ものの、各ハニカムコア3間の強度の差が大きいことに
起因して、荷重と変位の関係が、図5の(4)図におい
て実線表示したように、段差が大きく波打ち、コリドー
上限Rとコリドー下限Sとの間に収まらない事態発生の
虞がある。そして、このように要求特性が得られない事
態の発生は、ハニカムコア3を製造する際に強度のバラ
ツキが不可避であることを考慮すると、より可能性が大
きくなる。更に、このように積層数が少ないと、衝突に
際し、被衝突車17側面(図2の(2)図を参照)のド
ア等のわん曲,凹凸の存在やドアノブ,ミラー等の突起
物の存在等により、局部的に側方向等から衝撃荷重Fを
受けた場合に、積層されたハニカムコア3が折損した
り、倒れやすいという難点もある。
【0031】ハニカムコア3の積層数に関しては、この
ように、多いとコスト高となる反面、少ないと要求特性
が得られず折損や倒れの虞もある。これらを総合的に勘
案すると、ハニカムバリアフェイス9の上側の3個の各
ブロック10や下側の中央1個の各ブロック10に関し
ては、3段から5段程度(図1の例では4段)の積層数
が適切であり、又、下側の左右の両ブロック10に関し
ては、5段から7段程度(図1の例では6段)の積層数
が適切である。
【0032】なお、ここで要求特性・要求性能につい
て、図6の(3)図,図7の(1)図,図7の(2)図
等を参照しつつ、詳述しておく。例えば側面衝突試験に
おいては、基準や規格上、前述したように荷重と変位
の要求特性,衝撃エネルギーの吸収性,変形量、等
の要求特性・要求性能を満足することが求められる。こ
れらは通常、ハニカムバリアフェイス9全体と、これを
構成する各ブロック10毎に規定されるが、変形量に
関しては、特に下側の中央1個のブロック10につい
て、中央横断面(上下方向Dの中央位置における前後方
向Bに沿った横断面)の永久変形量で規定される。そし
てこの変形量(ハニカムコア3の座屈Eによるセル軸
方向Aの変位量)は、元の寸法500mmに対し、例え
ば330mmプラスマイナス20mmと規定されてい
る。
【0033】又、荷重と変位の要求特性帯たるコリド
ーに関し、コリドー上限Rとコリドー下限Sとは、直接
の限界値とすることなく、これより、それぞれ内側に実
際の限界値が収まるように、このハニカムバリアフェイ
ス9は設定される。つまり前述したように、ハニカムコ
ア3を製造する際には強度のバラツキが不可避であるこ
とを考慮すると、ハニカムバリアフェイス9を設計する
際は、要求特性を確実にクリアーすべく、コリドー上限
Rやコリドー下限Sより狭いレンジに納まるように、そ
の荷重と変位の関係を設定しておくとよい。
【0034】又、荷重と変位の要求特性、衝撃エネ
ルギーの吸収性、変形量、等の3つの要求特性・要求
性能は相互に関連する値ではあるが、これらは、各々個
別に規定されている。そこで、これら,,の要求
特性・要求性能をいずれも満たす必要があり、例えコ
リドー上限Rとコリドー下限S内に収まっていても、コ
リドー中央値Tから外れ過ぎると、衝撃エネルギーの
吸収性、変形量の規定を満足できないこともありう
る。そこでハニカムバリアフェイス9の設計に際して
は、図6の(3)図や図7の(2)図に実線表示したよ
うに、荷重と変位の関係が、略曲線的・階段状に若干
波打つものの、右上り直線状のコリドー中央値T付近を
通り、段差(段差は積層されたハニカムコア3に起因す
る)がなるべく少ないように設定すると共に、同時に
衝撃エネルギーの吸収性や、変形量の規定をも満足す
るように留意すべきである。このような観点から、積層
されるハニカムコア3のそれぞれの圧縮強度,前後方向
Bの厚さ,積層数等が決定される。
【0035】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この衝突試験用のハニ
カムバリアフェイス9は、側面衝突試験に際しては、図
2の(2)図に示したように、衝突車を想定したテスト
台車16の前部に配設され、前後方向Bの前側から被衝
突車17側面のドア等に衝突せしめられる。もって、そ
の際徐々に増大しつつ加わる前後方向Bの衝撃荷重Fに
より、図1,図3の(1)図等に示した各ブロック10
の積層されたハニカムコア3は、強度の低い前後方向B
の前側から強度の高い後側に向け、図6の(3)図や図
7の(1)図,(2)図等に示したように、順に座屈E
が進行し変位して行き、もって加わる衝撃エネルギーを
吸収する。
【0036】そして更に、図1や図3の(1)図,
(3)図に示したように、ハニカムコア3に所定の表面
板11,背面板13が接着されると共に、図1,図2の
(1)図に示したように、このように積層されたハニカ
ムコア3よりなる各ブロック10を、上下方向Dおよび
左右方向Cに並んで配してなる。又、図1や図3の
(1)図に示したように、表面板11を、上下のブロッ
ク10でそれぞれ共通化すると共に、背面板13を、各
ブロック10で共通化してなる。もって、この衝突試験
用のハニカムバリアフェイス9は、側面衝突試験に際
し、各ブロック10の積層されたハニカムコア3が、そ
れぞれ、表面板11側から背面板13側に向け順に座屈
Eして変位し、衝撃エネルギーを吸収する。さてそこ
で、この衝突試験用のハニカムバリアフェイス9にあっ
ては、次の第1,第2,第3のようになる。
【0037】第1に、このハニカムバリアフェイス9
は、側面衝突試験に際し、徐々に増大しつつ加わる衝撃
荷重Fにより、積層されたハニカムコア3が、強度の低
い前側から順に座屈Eし、変位して行くことにより、加
わる衝撃エネルギーを吸収する。
【0038】そして、このハニカムバリアフェイス9で
は、ハニカムコア3は積層されているので、製造され切
断された形状、つまり略肉厚板状(比較的肉薄の直方体
状)のままでよく、凹凸形状等に加工する必要はない。
そして、強度を変えて積層する構成を採用したことによ
り、側面衝突試験時に、確実に荷重と変位の要求特性
を満足し、図6の(3)図や図7の(2)図に示したよ
うに、コリドー上限Rとコリドー下限S内に収まると共
に、衝撃エネルギーの吸収性や、変形量、等の要求
特性・要求性能を満足することができるようになる。
【0039】第2に、このハニカムバリアフェイス9
は、側面衝突試験に際し、略肉厚板状(比較的肉薄の直
方体状)のまま積層されたハニカムコア3が、順に座屈
Eし変形して行く。つまり、このハニカムバリアフェイ
ス9では、各ハニカムコア3間が積層され、全面接着さ
れている。そこで、衝突に際し衝撃荷重Fを受けた場合
において、積層されたハニカムコア3相互間での分離,
剥がれ,左右方向Cの倒れ,上下方向Dの倒れ、等々の
発生は防止される。
【0040】例えば、被衝突車17側面のドア等わん
曲,凹凸の存在や、ドアノブ,ミラー等の突起物の存在
等により、ハニカムバリアフェイス9のブロック10の
左右方向Cや上下方向Dの端部や中央部に、局部的な衝
撃荷重Fを受けた場合については、次のとおり。すなわ
ち、図6の(1)図に示したように、ブロック10の端
部に衝撃荷重Fを受けても、積層されたハニカムコア3
間は、分離し剥がれることなく左右方向Cに倒れること
もなく、変わらず全面接着され積層されている(前述し
たこの種従来例の図9の(1)図と比較対照)。同様
に、図6の(2)図に示したようにブロック10の中央
部、更にはブロック10間の境界に衝撃荷重Fを受けて
も、積層されたハニカムコア3間は、分離し剥がれるこ
となく左右方向Cに倒れることもなく、変わらず全面接
着され積層されている(前述したこの種従来例の図9の
(2)図と比較対照)。更に、ブロック10そしてハニ
カムコア3が、衝撃荷重Fにより全体的に上下方向Dに
倒れることもなく、ハニカムコア3は、所定のごとく上
下方向Dに位置決めされたまま、変わらず全面接着され
積層されている(前述したこの種従来例の図9の(3)
と比較対照)。
【0041】このように、分離,剥がれ,倒れ等が防止
されることにより、このハニカムバリアフェイス9で
は、各ブロック10の積層されたハニカムコア3につい
て、所期のごとく、前側から後側に向け安定的に座屈E
が進行し、全体的かつ均一な変位が実現される。従って
この面からも、図6の(3)図や図7の(2)図に示し
たように、荷重と変位の要求特性を満足し、衝撃エ
ネルギーの吸収性や、変形量、等の要求特性・要求性
能を満足する。
【0042】そして、このハニカムバリアフェイス9で
は、上下の各ブロック10で共通な表面板11と、各ブ
ロック10共通の背面板13を、ハニカムコア3に接着
して用いてなることにより、ハニカムコア3の上述した
座屈E,変位が、より安定的にスムーズに行われるよう
になる。又、このようなハニカムコア3よりなる各ブロ
ック10を、所定外形寸法のもとに上下左右に並んで配
したことにより、基準や規格の定めに合致するものとな
っている。
【0043】第3に、このハニカムバリアフェイス9
は、各ブロック10についてハニカムコア3を積層する
と共に、その強度を異ならしめた構成よりなる。そして
各ハニカムコア3の強度や衝撃エネルギー吸収性能は、
その前後方向Bの厚さ,セル15の寸法,セル壁8の肉
厚,材質等を、適宜選択,変更することにより、簡単か
つ確実に設定される。更に、付随して使用される表面板
11,背面板13への加工も簡単であり、又、各々ブロ
ック10化する加工も簡単である。このように、このハ
ニカムバリアフェイス9は、全体的にも加工が簡単であ
る。
【0044】
【発明の効果】本発明に係る衝突試験用のハニカムバリ
アフェイスは、以上説明したように、ハニカムコアを後
側ほど強度が高くなるように積層し、更に、これに表面
板,背面板を接着し、このような各ブロックを上下左右
に配し、又、表面板を上下ブロックでそれぞれ共通化す
ると共に、背面板を各ブロックで共通化してなることに
より、次の効果を発揮する。
【0045】第1に、衝突時の要求特性・要求性能を満
足するように、確実に構成することができる。この衝突
試験用のハニカムバリアフェイスは、側面衝突試験等に
際し、加わる衝撃荷重により、積層されたハニカムコア
が強度の低い前側から順に座屈し、変位して行き、衝撃
エネルギーを吸収する。そこで、前述したこの種従来例
のように、ハニカムコアを略三角波状の凹凸形状とする
ことにより徐々に増大する衝撃荷重に対応しようとした
結果、凹凸形状の設定が容易でなく、僅かな傾斜の相違
にて誤差が生じてしまうような事態は回避される。
【0046】つまり、このハニカムバリアフェイスで
は、ハニカムコアは、形状が肉厚板状(比較的肉薄の直
方体状)のままでよく、もって強度を変えて積層するよ
うにした構成により、側面衝突試験時等において、確実
に荷重と変位の要求特性を満足し、衝撃エネルギー
の吸収性や、変形量、等の要求特性・要求性能を満足
することができる。
【0047】第2に、衝撃時の分離,剥がれ,倒れ等も
防止され、この面からも、衝突時の要求特性・要求性能
を、確実に満足できるようになる。すなわち、この衝突
試験用のハニカムバリアフェイスは、側面衝突試験等に
際し、肉厚板状(比較的肉薄の直方体状)のまま積層さ
れたハニカムコアが、順に座屈し変位して行く。そこ
で、前述したこの種従来例のように、前層の各ブロック
のハニカムコアと、後層の略三角波状の凹凸が形成され
たハニカムコアの頂部とが、2箇所ずつで接着され、ほ
ぼ2点支持状態となっている結果、衝撃荷重を受けた際
に、分離,剥がれ,倒れ等が発生しやすかった事態は、
回避される。
【0048】つまり、このハニカムバリアフェイスで
は、各ハニカムコア間が積層され面接触・全面接着され
ている。そこで例えば、被衝突車側面のわん曲,凹凸や
突起物の存在等により、局部的な衝撃荷重を受けた場合
でも、積層されたハニカムコア相互間での分離,剥が
れ,倒れ等は防止される。もって、各ハニカムコアは所
期のごとく安定的に座屈が進行し、全体的かつ均一に変
位するようになり、この面からも、荷重と変位の要求
特性、衝撃エネルギーの吸収性や、変形量、等の要
求特性・要求性能を、満足することができる。勿論、変
形量のデータ自体も確実に測定,把握でき、又、被衝突
車のダミー人形の傷害値等、関連する各種測定データへ
の悪影響も回避される。特に、このようなハニカムコア
よりなる各ブロックを、上下左右に並んで配したことに
より、基準や規格の定めに適用可能な、ハニカムバリア
フェイスとなる。更に、請求項2では、表面板を上下ブ
ロックでそれぞれ共通化すると共に、背面板を各ブロッ
クで共通化したことにより、基準や規格の定めに適用可
能であり、座屈,変位もより安定的にスムーズに行われ
る、ハニカムバリアフェイスとなる。
【0049】第3に、しかもこれらは、簡単容易に実現
される。すなわち、このハニカムバリアフェイスは、積
層される各ハニカムコアについて、その強度を異ならし
めた構成よりなり、更に、ブロック化する構成も簡単で
あり、請求項2の表面板や背面板を共通化する構成も簡
単である。もって、上述した第1,第2の点が、容易に
実現される。つまり、前述したこの種従来例のように、
微妙かつ高精度が要求される略三角波状の凹凸を、ハニ
カムコアに形成することなく、ハニカムコアを肉厚板状
・肉薄の直方体状のまま積層すればよく、その分、加工
が簡単である。このように、この種従来例に存した課題
がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著
にして大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝突試験用のハニカムバリアフェ
イスについて、発明の実施の形態の説明に供する、分解
斜視説明図である。
【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
斜視説明図、(2)図は衝突時の側面図である。
【図3】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
要部の斜視説明図、(2)図はハニカムコアの斜視説明
図、(3)は中間板や背面板の平面図である。
【図4】同発明の実施の形態の説明に供する斜視説明図
であり、(1)図は、前端部が予め座屈された参考例の
ハニカムコアを、(2)図は、後端部が予め座屈された
参考例のハニカムコアを、(3)図は、予め座屈されな
かった参考例のハニカムコアの座屈例を、それぞれ示
す。
【図5】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
ハニカムコアの積層数が多い例の要部の平面説明図、
(2)図は、その荷重と変位の関係を示すグラフ、
(3)図は、ハニカムコアの積層数が少ない例の要部の
平面説明図、(4)図は、その荷重と変位の関係を示す
グラフである。
【図6】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
端部に衝撃荷重が加わった例の要部の平面説明図、
(2)図は、中央部に衝撃荷重が加わった例の要部の平
面説明図、(3)図は、荷重と変位の関係を示すグラフ
である。
【図7】同発明の実施の形態の説明に供し、(1)図は
その1例の要部の平面説明図、(2)図は、その荷重と
変位の関係を示すグラフ、(3)図は、この種従来例の
要部の平面説明図、(4)図は、その荷重と変位の関係
を示すグラフである。
【図8】この種従来例の衝突試験用のハニカムバリアフ
ェイスを示し、(1)図は、斜視説明図、(2)図は、
要部の平面説明図である。
【図9】同この種従来例を示し、(1)図は、端部に衝
撃荷重が加わった例の要部の平面説明図、(2)図は、
中央部に衝撃荷重が加わった例の平面説明図、(3)図
は、衝撃荷重が加わった際の上下方向への倒れの例の側
面説明図である。
【図10】ハニカムコアの斜視図である。
【符号の説明】
1 ハニカムバリアフェイス(従来例のもの) 2 前層 3 ハニカムコア 4 面材 5 後層 6 頂部 7 背面板 8 セル壁 9 ハニカムバリアフェイス(本発明のもの) 10 ブロック 11 表面板 12 中間板 13 背面板 14 通気孔 15 セル 16 テスト台車 17 被衝突車 A セル軸方向 B 前後方向 C 左右方向 D 上下方向 E 座屈 F 衝撃荷重 L 方向 R コリドー上限 S コリドー下限 T コリドー中央値 W 方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 7/08 B32B 3/12 F16F 7/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車等の衝突試験に際し使用されるハ
    ニカムバリアフェイスであって、セル壁にて区画形成さ
    れた中空柱状のセルの平面的集合体よりなり、衝撃荷重
    により該セル壁が座屈して変位するハニカムコアが用い
    られており、 該ハニカムコアは、複数個用いられ、それぞれセル軸方
    向を前後の荷重作用方向に向けると共に、セル軸方向に
    複数段に積層され、かつ強度が前側ほど低く後側ほど高
    く順に積層されており、 積層された各該ハニカムコアをもって1ブロックとし、
    各々直方体状をなす複数個の該ブロックが、上下左右に
    並んで配されていること、を特徴とする衝突試験用のハ
    ニカムバリアフェイス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した衝突試験用のハニカ
    ムバリアフェイスにおいて、最前側の該ハニカムコアの
    前面に表面板が接着されると共に、該表面板は、上側の
    各該ブロックに共通なものと下側の各該ブロックに共通
    なものとからなり、かつ、最後側の該ハニカムコアの背
    面に前後の通気性を備えた背面板が接着されると共に、
    該背面板は、各該ブロックに共通に設けられているこ
    と、を特徴とする衝突試験用のハニカムバリアフェイ
    ス。
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