JP3298782B2 - 緩衝用ハニカムコアおよびその製造方法 - Google Patents

緩衝用ハニカムコアおよびその製造方法

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JP3298782B2 JP04541296A JP4541296A JP3298782B2 JP 3298782 B2 JP3298782 B2 JP 3298782B2 JP 04541296 A JP04541296 A JP 04541296A JP 4541296 A JP4541296 A JP 4541296A JP 3298782 B2 JP3298782 B2 JP 3298782B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、緩衝用ハニカムコ
アおよびその製造方法に関する。すなわち、セル壁の座
屈により緩衝性能を発揮する緩衝用ハニカムコア、およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハニカムコアは、セル壁にて区画形成さ
れた中空柱状のセルの平面的集合体よりなるが、セル軸
方向に圧縮強度を越える衝撃荷重を受けると、そのセル
壁が座屈し、もって衝撃エネルギーを吸収,緩和する特
性を備えている。そこでハニカムコアは、このようなセ
ル壁の座屈による緩衝性能を利用し、各種荷物その他の
対象物を衝撃荷重から保護すべく、対象物に添装され、
緩衝用に広く用いられている。
【0003】ところで、このようにハニカムコアが緩衝
用に用いられる場合、要求される緩衝性能は、大小さま
ざまである。つまり、保護される対象物の種類や加わる
衝撃荷重の大小等に対応し、緩衝用に用いられるハニカ
ムコアに要求される緩衝性能も、大小さまざまである。
そして通常は、ハニカムコアの材質,肉厚,セルサイズ
等を変えることにより、要求される大小さまざまな緩衝
性能への対応が実施されている。つまり、要求される緩
衝性能の大小に対応して、ハニカムコアの材質,母材を
各種の金属や非金属中から選択したり、ハニカムコアの
セル壁,母材の肉厚,箔厚を厚くしたり薄くしたり、更
に、ハニカムコアのセルの寸法であるセルサイズを、大
きくしたり小さくしたりすることが、一般的に実施され
ている。しかしながらハニカムコアについて、このよう
な材質,肉厚,セルサイズ等を変えることなく、大小さ
まざまな緩衝性能に対応することが要求される場合も多
い。つまり、材質,肉厚,セルサイズ等の条件を一定と
したまま、要求される緩衝性能を備えたハニカムコアを
提供しなければならないケースも多い。
【0004】図8は、この種従来例を示す。すなわち図
8の(1)図は、このようなケースにおいて用いられる
従来の緩衝用ハニカムコアの1例の平面説明図、(2)
図は、同従来の緩衝用ハニカムコアの他の例の平面説明
図であり、(3)図は、その座屈による緩衝性能の1例
を示すグラフであり、(4)図は、同緩衝性能の他の例
を示すグラフである。さて従来は、材質,肉厚,セルサ
イズ等の条件を変えることなく、大小さまざまの緩衝性
能が要求される場合には、図8の(1)図に示したよう
に、正規展張には達しないまだアンダー展張状態の緩衝
用ハニカムコア1や、図8の(2)図に示したように、
オーバー展張状態の緩衝用ハニカムコア2が、代表的に
用いられていた。
【0005】すなわち、母材を重積,条線接合してから
重積方向に引張力を加えて展張する展張法が、ハニカム
コア製造方法としては代表的であるが、その際、セル壁
3にて形成されたセル4の形状が正六角形となる一般的
な正規展張(100%の展張)によらず、図8の(1)
図に示したように、まだ正規展張には達せずセル4の形
状が縦長であるアンダー展張状態(50%程度の展張)
から、図8の(2)図に示したように、セル4の形状が
横長となるオーバー展張状態(115%程度の展張)ま
での間で、展張率を各種変化させることが、従来実施さ
れていた(実際的には70%から90%程度の展張が多
用されていた)。従来はこのように、正規展張によらず
展張率を変化させて得られた緩衝用ハニカムコア1,2
により、大小さまざまな緩衝性能の要求に答えていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。第1
に、従来の緩衝用ハニカムコア1,2は、緩衝性能を大
小変化させるため、一般的な正規展張に至らないアンダ
ー展張状態やオーバー展張状態とされていたので、図8
の(1)図や(2)図に示したように、その重積方向A
(展張方向)と直角の幅Bが一定とならない、という問
題が指摘されていた。すなわち、従来の緩衝用ハニカム
コア1,2は、その製造工程において、一般的な正規展
張に至らないアンダー展張状態や、正規展張から更に展
張されたオーバー展張状態とされる。そこで正規展張で
の均一の幅Bに対し、正規展張に至らないアンダー展張
状態やオーバー展張状態では、幅Bが広い箇所と狭い箇
所とが混在し略蛇行したようになる等、幅Bが不均一と
なるという問題があった。
【0007】第2に、従来の緩衝用ハニカムコア1,2
では、要求される緩衝性能が得られない、という問題が
指摘されていた。すなわち、図8の(3)図,(4)図
は、従来の緩衝用ハニカムコア1,2について緩衝性能
テストを実施したグラフであり、衝撃荷重による座屈進
行状況つまり衝撃エネルギーの吸収,緩和状況を、経時
的に表わしたものである。
【0008】そしてまず図8の(3)図に示したよう
に、従来の緩衝用ハニカムコア1,2にあっては、衝撃
荷重たる高い初期荷重P後の波打ち荷重Qが平均化され
ず、衝撃荷重に対する緩衝性能の変動幅が大きく、経時
的に吸収,緩和可能な衝撃エネルギーの変動幅が大きか
った(後述する図7の(2)図を比較参照)。このよう
に、従来の緩衝用ハニカムコア1,2にあっては、正規
展張に至らないアンダー展張状態やオーバー展張状態に
起因して、要求される緩衝性能が安定的かつ確実に得ら
ない、という問題があった。更に、正規展張に至らない
アンダー展張状態やオーバー展張状態に起因して、図8
の(4)図に示したように、高い初期荷重P後の波打ち
荷重Qが、図示のように上昇傾向又は下降傾向を辿り、
衝撃荷重に対する緩衝性能が、徐々に上昇傾向や下降傾
向を辿ったりすることも多く、経時的に吸収,緩和可能
な衝撃エネルギーが、徐々に増大したり減少しがちであ
った(後述する図7の(2)図を比較参照)。従来の緩
衝用ハニカムコア1,2にあっては、この面からも、要
求される緩衝性能が安定的かつ確実に得らない、という
問題があった。
【0009】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例における課題を解決すべくなされたものであって、
要求される緩衝性能に対応すべく、セル壁間の接合幅を
調整し、標準の広さのものと広いもの又は狭いものと
が、交互に位置するようにしたことにより、第1に、幅
が均一であると共に、第2に、要求される緩衝性能が得
られ、第3に、しかもこれらが簡単容易に実現される、
緩衝用ハニカムコアおよびその製造方法を提案すること
を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請
求項1については次のとおり。すなわち、この請求項1
の緩衝用ハニカムコアは、セル壁にて区画形成された中
空柱状のセルの平面的集合体よりなり、該セル壁の座屈
により緩衝用として用いられる。そして、要求される緩
衝性能の大小に対応すべく、該セル壁間の接合幅につい
て、そのセルサイズに関し標準の広さのものと、標準の
広さに比し広いもの又は狭いものとが、セルサイズ方向
に交互に位置すべく設定されていること、を特徴とす
る。
【0011】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、この請求項2の製造方法は、母材に条線状に接
合材を配設した後、複数枚の該母材を、該接合材が順次
半ピッチずつずれた位置関係で重積して、該接合材にて
相互間を接合してから、重積方向に引張力を加えて正規
展張することにより、セル壁にて区画形成された中空柱
状のセルの平面的集合体よりなり、該セル壁の座屈によ
り緩衝用として用いられるハニカムコアを得る、緩衝用
ハニカムコアの製造方法に関する。そして、まず上述に
より、該母材に条線状に接合材を配設する際、要求され
る緩衝性能の大小に対応すべく、事後に該セル壁間の接
合幅となる該接合材の配設幅について、同ピッチではあ
るが、そのセルサイズに関し標準の広さのものと、標準
の広さに比し広いもの又は狭いものとが準備される。次
に上述により、複数枚の該母材を該接合材が順次半ピッ
チずつずれた位置関係で重積する際、接合材の配設幅が
標準の広さのものと、標準の広さに比し広いもの又は狭
いものとが、順次交互に位置すべく重積されること、を
特徴とする。
【0012】次に、請求項3については次のとおり。す
なわち、この請求項3の製造方法は、母材をギヤとギ
ヤ、又はギヤとラック等のコルゲート成形装置にて、波
形の凹凸が一定のピッチで連続的に折曲形成された波板
に折曲加工した後、複数枚の該波板を、相互間で波の凹
凸の底部と頂部とを合わせる位置関係で積層,接合する
ことにより、セル壁にて区画形成された中空柱状のセル
の平面的集合体よりなり、該セル壁の座屈により緩衝用
として用いられるハニカムコアを得る、緩衝用ハニカム
コアの製造方法に関する。そして、まず上述により、該
母材を該コルゲート成形装置にて該波板に折曲加工する
際、要求される緩衝性能の大小に対応すべく、事後に該
セル壁間の接合幅を形成することになる波の凹凸の底部
や頂部の形成幅について、同ピッチではあるが、そのセ
ルサイズに関し標準の広さのものと、標準の広さに比し
広いもの又は狭いものとが、順次交互に位置すべく折曲
加工される。次に上述により、複数枚の該波板を積層,
接合する際、標準の広さの底部や頂部間が合わされると
共に、標準の広さに比し広い又は狭い底部や頂部間が合
わされる位置関係で、積層,接合されること、を特徴と
する。
【0013】この請求項1の緩衝用ハニカムコアは、請
求項2の展張法や請求項3のコルゲート法により製造さ
れる。すなわち請求項2では、セル壁間の接合幅となる
接合材の配設幅を調整し、標準の広さのものとこれに比
し広いもの又は狭いものとを交互に位置させて、重積,
接合,正規展張することにより製造される。又、請求項
3では、セル壁間の接合幅を形成する波板の底部や頂部
の形成幅を調整し、標準の広さのものとこれに比し広い
もの又は狭いものとが、交互に位置すべく折曲加工し
て、積層,接合することにより製造される。もってこの
緩衝用ハニカムコアは、要求される緩衝性能に対応すべ
く、セル壁間の接合幅が調整されており、セル軸方向に
圧縮強度を越える衝撃荷重を受けると、セル壁が座屈し
て衝撃荷重に対応した緩衝性能を発揮し、衝撃エネルギ
ーを確実に吸収,緩和する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示すその発
明の実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図
4は、本発明の実施の形態の説明に供し、図2,図3,
図5,図6は、その前提となる一般例の説明に供し、図
7は緩衝性能の説明に供する。
【0015】すなわち図1は、展張法による発明の実施
の形態の説明に供する正面説明図であり、(1)図は緩
衝用ハニカムコアの1例を、(2)図はその要部を示
し、(3)図は緩衝用ハニカムコアの他の例を、(4)
図はその要部を示す。図2は、一般的な展張法によるハ
ニカムコアの製造方法の説明に供する斜視説明図であ
り、(1)図は母材準備工程を、(2)図は切断工程
を、(3)図は接合材配設工程を、(4)図は重積工程
を、(5)図は展張工程を示す。図3は、同製造方法の
説明に供し、得られた一般的なハニカムコアを示し、
(1)図は正面説明図、(2)図はその要部の正面説明
図、(3)図は斜視図である。
【0016】図4は、コルゲート法による発明の実施の
形態の説明に供する正面説明図であり、(1)図はその
波板の1例を、(2)図は得られた緩衝用ハニカムコア
の1例を示し、(3)図は波板の他の例を、(4)図は
得られた緩衝用ハニカムコアの他の例を示す。図5は、
一般的なコルゲート法によるハニカムコアの製造方法の
説明に供する正面説明図であり、(1)図は母材準備工
程を、(2)図は波板成形工程を、(3)図は成形され
た波板を、(4)図は波板の積層,接合工程を示す。図
6は、同製造方法の説明に供する正面説明図であり、
(1)図は波板を、(2)図は平板を、(3)図は得ら
れた一般的なハニカムコアを示す。図7は、座屈による
緩衝性能の説明に供し、(1)図はハニカムコアによる
緩衝前後の状態の説明図、(2)図はそのグラフであ
る。
【0017】まず、展張法について述べる。そして、本
発明の展張法について述べる前に、図2,図3により、
一般的な展張法によるハニカムコア5の製造方法につい
て、説明しておく。この一般例の展張法による製造方法
では、母材6に条線状に接合材7を配設した後、複数枚
の母材6を接合材7が半ピッチずつずれた位置関係で重
積して、接合材7にて相互間を接合してから、重積方向
に引張力を加えて正規展張することにより、セル壁3に
て区画形成された中空柱状のセル4の平面的集合体より
なり、セル壁3の座屈により緩衝用としても用いられ
る、ハニカムコア5が製造される。
【0018】このような展張法による製造方法一般につ
いて、更に詳述する。母材6としては、アルミニウム箔
その他の金属箔や、繊維強化プラスチックシート(FR
Pシート)、クラフト紙やアラミド紙その他の特殊紙、
塩ビシートその他のプラスチックシート、その他の有機
系や無機系の複合材シート等々、シート状の各種の金属
や非金属が用いられる。そして、まず図2の(1)図に
示したように準備された母材6を、図2の(2)図に示
したように所定寸法毎に切断すると共に、図2の(3)
図に示したように、接着剤等の接合材7を条線状に塗付
等により配設する。接合材7としては、接着剤が代表的
であるが、はんだを含むろう材を用いることも可能であ
り、いずれにしても接合材7は、母材6に対し所定の配
設幅,ピッチ,間隔で平行に配設される。
【0019】それから、図2の(4)図に示したよう
に、複数枚のこのような母材6を、配設された接合材7
が順次横に半ピッチずつずれた位置関係のもとに、上下
に重積する。しかる後、加熱加圧して接合材7を溶融硬
化させることにより、重積された各母材6間が接着等に
より接合される。それから図2の(5)図に示したよう
に、このような母材6のブロック体を、所定肉厚毎に切
断した後、上下の重積方向Aを展張方向として、引張力
を加えて展張する。もって図3の各図にも示したよう
に、折曲された母材6にてセル壁3が形成され、セル壁
3にて区画形成された中空柱状のセル4の平面的集合体
よりなる、ハニカムコア5が製造される。
【0020】さて、このように従来より一般的な展張法
では、図2の(3)図に示したように、母材6に条線状
に接合材7を配設する際、接合材7の配設幅はすべて同
一・一定とされていた。つまり、図3の(2)図等に示
したように、事後にハニカムコア5のセル壁3間の接合
幅を形成することになる、接合材7の配設幅は、そのセ
ルサイズDに応じ標準広さの配設幅Cに統一されてい
た。従って、このように標準広さの配設幅Cにて接合材
7が条線状に配設された母材6を用いたことにより、従
来のハニカムコア5は、セル壁3間の接合幅が、このよ
うな標準広さの配設幅Cに統一されたものとなってい
た。このような標準広さの配設幅Cは、例えば、セルサ
イズDが9.5mm(3/8インチ)の場合は5.4mm、
セルサイズDが12.7mm(1/2インチ)の場合は
7.2mm、セルサイズDが19.1mm(3/4インチ)
の場合は10mmとされている。(なお、この従来より一
般的なハニカムコア5を緩衝用に用いた場合は、例えば
図7の(2)図中にて実線表示したような、一定の緩衝
性能を発揮することになる。)
【0021】さて、これに対し本発明の緩衝用ハニカム
コア8の製造方法については、次のとおり。すなわち図
1に示したように、本発明の展張法にあっては、まず、
前述により母材6に条線状に接合材7を配設する際、要
求される緩衝性能の大小に対応すべく、事後にセル壁3
間の接合幅となる接合材7の配設幅について、同ピッチ
ではあるが、そのセルサイズDに関し標準の広さの配設
幅Cのものと、標準の広さの配設幅Cに比し広い配設幅
Eのもの、又は狭い配設幅Fのものとが準備される。
【0022】つまり、図1の(1)図,(2)図に示し
た例では、標準の広さの配設幅Cで接合材7が配設され
た複数枚の母材6と、この標準の広さの配設幅Cの例え
ば半分程度の狭い配設幅Fであると共に、これと同一ピ
ッチで接合材7が配設された複数枚の母材6との2種
類、が準備される。又、図1の(3)図,(4)図に示
した例では、標準の広さの配設幅Cで接合材7が配設さ
れた複数枚の母材6と、この標準の広さの配設幅Cの例
えば1.5倍程度の広い配設幅Eであると共に、これと
同一ピッチで接合材7が配設された複数枚の母材6との
2種類、が準備される。なおこれによらず、次のような
母材6を準備するようにしてもよい。すなわち、図1の
(1)図,(2)図に示した例に関しては、標準の広さ
の配設幅Cの接合材7と狭い配設幅Fの接合材7とが、
同一ピッチで左右方向に順次交互に位置すべく配設され
た1種類の母材6を、複数枚準備するようにしてもよ
い。同様に、図1の(3)図,(4)図に示した例に関
しは、標準の広さの配設幅Cの接合材6と広い配設幅E
の接合材7とが、同一ピッチで左右方向に順次交互に位
置すべく配設された1種類の母材6を、複数枚準備する
ようにしてもよい。
【0023】それから、この本発明の展張法による製造
方法にあっては、前述により複数枚の母材6を接合材7
が半ピッチずつずれた位置関係で重積する際、接合材7
の配設幅が標準の広さの配設幅Cものと、図1の(1)
図,(2)図の例では、標準の広さの配設幅Cに比し狭
い配設幅Fのものとが、図1の(3)図,(4)図の例
では、標準の広さの配設幅Cに比し広い配設幅Eのもの
とが、それぞれ、交互に位置すべく重積される。このよ
うに本発明では、接合材7の配設幅を調整したことによ
り、後でも述べるように、セル壁3間の接合幅が2種類
に調整された、緩衝用ハニカムコア8が得られるに至
る。なお、本発明の展張法による緩衝用ハニカムコア8
の製造方法に関し、その他の点は、前述したこの種展張
法の一般例に準じるので、その説明は省略する。展張法
については、このようになっている。
【0024】次に、コルゲート法について述べる。ま
ず、本発明のコルゲート法について述べる前に、図5,
図6により、一般的なコルゲート法によるハニカムコア
5の製造方法について、説明しておく。この一般例のコ
ルゲート法による製造方法では、まず母材6を、ギヤと
ギヤ、又はギヤとラック等のコルゲート成形装置9に
て、波形の凹凸が一定のピッチで連続的に折曲形成され
た波板10に、折曲加工する。それから、複数枚の波板
10を、波の半ピッチ分ずつずらし相互間で波の凹凸の
底部と頂部とを合わせる位置関係で、積層,接合するこ
とにより、セル壁3にて区画形成された中空柱状のセル
4の平面的集合体よりなり、セル壁3の座屈により緩衝
用としても用いられる、ハニカムコア5が製造される。
【0025】このようなコルゲート法による製造方法一
般について、更に詳述する。母材6としては、展張法に
ついて前述したところに準じ、シート状の各種の金属や
非金属が用いられる。そして、まず図5の(1)図に示
したように準備された母材6を、図5の(2)図に示し
たように、上下1対のラックよりなるコルゲート成形装
置9に供給して、加熱加圧することにより、図5の
(3)図に示した波板10に折曲加工する。コルゲート
成形装置9としては、図示のように1対のラックのほ
か、1対のギヤとラック、ギヤとギヤ、プレス機構を用
いたもの、その他各種の装置が用いられる。波板10
は、図示の台形状のほか、略三角形状,四角形状,その
他各種形状の波の凹凸が、所定形成幅,ピッチ,高さ
で、短手方向に直線的で平行かつ長手方向に連続的に繰
り返し折曲形成されてなる。
【0026】それから、このように折曲加工された複数
枚の波板10を、所定長さ毎に切断した後、図5の
(4)図に示したように、接着剤等の接合材7を介装し
つつ、例えば順次波の半ピッチずつ横にずらし、上下で
底部と頂部とを合わせる位置関係で積層する。しかる
後、このように全体的に空間が存したブロック状に積層
された波板10を、加熱することにより、接合材7を溶
融硬化させ、もって各波板10間を、合わされた底部と
頂部間で接合する。このようにして、各波板10にてセ
ル壁3が形成され、セル壁3にて区画形成された中空柱
状のセル4の平面的集合体よりなる、ハニカムコア5が
製造される。なお、図6に示したハニカムコア5は、上
述した図5の(4)図に示したタイプのものとは異な
り、このように折曲加工された波板10と、図6の
(2)図に示した平坦な平板11とを用い、図6の
(3)図に示したように波板10を積層する際、各波板
10間に更に平板11を介装,接合したタイプのものが
示されている。
【0027】さて、このように従来より一般的なコルゲ
ート法では、母材6をコルゲート成形装置9にて波板1
0に折曲加工する際、波の凹凸の底部や頂部の形成幅
は、すべて同一・一定とされていた。つまり、図5の
(3)図や図6の(1)図等に示したように、事後にお
いてハニカムコア5のセル壁3間の接合幅を形成するこ
とになる、波板10の波の凹凸の底部や頂部の形成幅
は、そのセルサイズDに応じ標準広さの形成幅Gに統一
されていた。従って、このように標準広さの形成幅Gに
て底部や頂部が形成された波板10を用いたことによ
り、図5の(4)図や図6の(3)図に示したように、
従来のハニカムコア5は、セル壁3間の接合幅も、この
ような標準広さの形成幅Gに統一されたものとなってい
た。なお、このような標準広さの形成幅Gの具体的寸法
については、前述した展張法において、標準広さの配設
幅Cとして示されたところに準じる。
【0028】さてこれに対し、本発明の緩衝用ハニカム
コア8の製造方法については、次のとおり。すなわち図
4に示したように、本発明のコルゲート法にあっては、
まず、前述により母材6をコルゲート成形装置9にて波
板10に折曲加工する際、要求される緩衝性能の大小に
対応すべく、事後にセル壁3間の接合幅を形成すること
になる波の凹凸の底部や頂部の形成幅について、同ピッ
チではあるが、そのセルサイズDに関し標準の広さの形
成幅Gのものと、標準の広さの形成幅Gに比し広い形成
幅Hのもの又は狭い形成幅Jのものとが、左右方向に順
次交互に位置すべく折曲加工される。つまり、図4の
(1)図に示した例では、波の凹凸の底部や頂部につい
て、標準の広さの形成幅Gのものと、この標準の広さの
形成幅Gの例えば半分程度の狭い形成幅Jのものとが、
順次交互に位置した波板10が準備される。又、図4の
(3)図に示した例では、波の凹凸の底部や頂部につい
て、標準の広さの形成幅Gのものと、この標準の広さの
形成幅Gの例えば1.5倍程度の広い形成幅Hのものと
が、順次交互に位置した波板10が準備される。勿論、
コルゲート成形装置9は、このような波板10を折曲加
工すべく、そのギヤ,ラック等の凹凸幅等が調整されて
いる。
【0029】それから、この本発明のコルゲート法によ
る製造方法にあっては、前述により複数枚の波板10を
積層,接合する際、波板10が順次1枚毎に反転された
関係で積層される。もって、標準の広さの形成幅Gの底
部や頂部間が合わされると共に、図4の(2)図の例で
は、標準の広さの形成幅Gに比し狭い形成幅Jの底部や
頂部間が合わされる位置関係で、図4の(4)図の例で
は、標準の広さの形成幅Gに比し広い形成幅Hの底部や
頂部間が合わされる位置関係で、それぞれ積層,接合さ
れる。このように本発明では、波の底部や頂部の形成幅
を調整したことにより、後でも述べるように、セル壁3
間の接合幅が2種類に調整された、緩衝用のハニカムコ
ア8が得られるに至る。なお、本発明のコルゲート法に
よる緩衝用ハニカムコア8の製造方法に関し、その他の
点は、前述したこの種コルゲート法の一般例に準じるの
で、その説明は省略する。コルゲート法については、こ
のようになっている。
【0030】さて、このような展張法やコルゲート法に
より、本発明の緩衝用ハニカムコア8が製造される。す
なわち、図1の各図や図4の(2)図,(4)図等に示
したように、この緩衝用ハニカムコア8は、セル壁3に
て区画形成された中空柱状のセル4の平面的集合体より
なり、セル壁3の座屈により緩衝用として用いられる
が、要求される緩衝性能の大小に対応すべく、セル壁3
間の接合幅について、そのセルサイズDに関し標準の広
さのものと、標準の広さに比し広いもの又は狭いものと
が、セルサイズD方向に交互に位置すべく設定されてい
る。
【0031】そしてこの緩衝用ハニカムコア8は、要求
される緩衝性能が小さい場合、次のように構成される。
まず、展張法にて製造される緩衝用ハニカムコア8にあ
っては、図1の(1)図,(2)図に示したように、接
合材7の配設幅が調整される。つまり、標準の広さの配
設幅Cのものと狭い配設幅Fのものとが交互に組み合わ
され、もって、セル壁3間の接合幅が調整され、標準の
広さの接合幅と狭い接合幅とが、交互に組み合わされた
緩衝用ハニカムコア8よりなる。勿論、狭い配設幅Fそ
して接合幅の具体的寸法は、要求される小さい緩衝性能
の具体的程度に対応して、設定される。
【0032】又、要求される緩衝性能が小さい場合、コ
ルゲート法にて製造される緩衝用ハニカムコア8にあっ
ては、図4の(1)図,(2)図に示したように、波板
10の波の凹凸の底部や頂部の形成幅が調整される。つ
まり、標準の形成幅Gのものと狭い形成幅Jのものとが
交互に組み合わされ、もって、セル壁3間の接合幅が調
整され、標準の広さの接合幅と狭い接合幅とが、交互に
組み合わされた緩衝用ハニカムコア8よりなる。勿論、
狭い形成幅Jの具体的寸法は、要求される小さい緩衝性
能の具体的程度に対応して、設定される。なお、このよ
うに要求される緩衝性能が小さい場合、その緩衝性能
は、後述の図7の(2)図中では想像線にて表示したよ
うに表わされる。
【0033】これに対し、要求される緩衝性能が大きい
場合、この緩衝用ハニカムコア8は、次のように構成さ
れる。まず、展張法にて製造される緩衝用ハニカムコア
8にあっては、図1の(3)図,(4)図に示したよう
に、接合材7の配設幅が調整される。つまり、標準の広
さの配設幅Cのものと広い配設幅Eのものとが交互に組
み合わされ、もって、セル壁3間の接合幅が調整され、
標準の広さの接合幅と広い接合幅とが、交互に組み合わ
された緩衝用ハニカムコア8よりなる。広い配設幅Eそ
して接合幅の具体的寸法は、要求される大きい緩衝性能
の具体的程度に対応して、設定される。
【0034】又、要求される緩衝性能が小さい場合、コ
ルゲート法にて製造される緩衝用ハニカムコア8にあっ
ては、図4の(3)図,(4)図に示したように、波板
10の波の凹凸の底部や頂部の形成幅が調整される。つ
まり、標準の形成幅Gのものと広い形成幅Hのものとが
交互に組み合わされ、もって、セル壁3間の接合幅が調
整され、標準の広さの接合幅と広い接合幅とが、交互に
組み合わされた緩衝用ハニカムコア8よりなる。広い形
成幅Gの具体的寸法は、要求される大きい緩衝性能の具
体的程度に対応して、設定される。なお、このように要
求される緩衝性能が大きい場合、その緩衝性能は、後述
の図7の(2)図中では破線にて表示したように表わさ
れる。
【0035】さて、このような緩衝用ハニカムコア8
も、一般的なハニカムコア5(図3の各図,図5の
(4)図,図6の(3)図等を参照)と同様に、セル壁
3にて各々独立空間に区画された、中空柱状の多数のセ
ル4の平面的集合体よりなる。セル壁3そしてセル4の
断面形状は、六角形状が代表的であるが、台形状,三角
形状,四角形状,その他各種形状のものが可能である。
そしてこの緩衝用ハニカムコア8は、緩衝性能に優れる
ほか、一般的なハニカムコア5と同様に重量比強度に優
れ、軽量であると共に高い剛性・強度を備えるのを始
め、平面精度,保温性,断熱性,遮音性等々にも優れ
る、という特性も備えてなる。
【0036】本発明は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この緩衝用ハニカムコ
ア8は、図1その他に示した展張法や図4その他に示し
たコルゲート法により、製造される。すなわち展張法で
は、セル壁3間の接合幅となる母材6への接合材7の配
設幅を調整し、そのセルサイズDに関し標準広さの配設
幅Cのものと、標準広さの配設幅Cに比し広い配設幅E
のもの又は狭い配設幅Fのものとを、交互に位置させて
重積,接合,正規展張(100%展張)することによ
り、緩衝用ハニカムコア8が製造される。又、コルゲー
ト法では、セル壁3間の接合幅を形成することになる、
波板10の凹凸の底部や頂部の形成幅を調整し、そのセ
ルサイズDに関し標準広さの形成幅Gのものと、標準広
さの形成幅Gに比広い形成幅Hのもの又は狭い形成幅J
のものとが、交互に位置すべく波板10を折曲加工し
て、積層,接合することにより、緩衝用ハニカムコア8
が製造される。
【0037】従って、このように製造された緩衝用ハニ
カムコア8は、要求される緩衝性能に対応すべく、セル
壁3間の接合幅が調整されており、標準広さのものと、
より広いもの又は狭いものとが、交互に位置している。
そこで、この緩衝用ハニカムコア8は、図7の(1)図
に示したように、セル軸方向K(図3の(3)図も参
照)に圧縮強度を越える衝撃荷重Lを受けると、そのセ
ル壁3が座屈Mして、衝撃荷重Lに対応した要求通りの
緩衝性能を発揮し、衝撃エネルギーを確実に吸収,緩和
する。図示例の緩衝用ハニカムコア8は、その開口端面
に表面板12が接着されたハニカムパネルとして用いら
れ、このようなハニカムパネルが上下多段(図示例では
5段)に積層されており、衝撃荷重Lは、そのセル軸方
向Kに沿いつつ上から下へ向けて加わる。さて、この緩
衝用ハニカムコア8は、例えばこのようなハニカムパネ
ルとされ、荷物その他の対象物を衝撃荷重Lから保護す
べく、これに添装されて用いられる。
【0038】図7の(2)図は、本発明の緩衝用ハニカ
ムコア8および一般の正規展張されたハニカムコア5に
ついて、緩衝性能テストを実施したグラフであり、衝撃
荷重Lによるセル壁3の座屈Mの進行状況、つまり衝撃
エネルギーの吸収,緩和状況を、経時的に表わしたもの
である。まず一般のハニカムコア5は、図中実線表示し
たように、最初に、その圧縮強度を越える衝撃荷重Lた
る高い初期荷重Pが加わった後は、より低い平均した値
の衝撃荷重Lたる波打ち荷重Qで推移し、最後に、セル
壁3が全部座屈Mされると、再び高い衝撃荷重Lたる最
終荷重Rへと上昇する。これに対し、本発明の緩衝用ハ
ニカムコア8にあっては、要求される緩衝性能の大小に
対応して、途中の波打ち荷重Qが、上述した一般のハニ
カムコア5のものに比し、図中破線表示のように高い平
均した値、又は図中想像線表示のように低い平均した値
で、推移すべく設定されている。
【0039】さてそこで、この緩衝用ハニカムコア8お
よびその製造方法にあっては、次の第1,第2,第3の
ようになる。第1に、この緩衝用ハニカムコア8は、一
般的な正規展張(100%展張)による展張法やコルゲ
ート法にて製造され、前述したこの種従来例の緩衝用ハ
ニカムコア1,2のように(図8の(1)図,(2)図
を参照)、要求される緩衝性能を得べく、正規展張に至
らないアンダー展張状態(例えば50%程度の展張)
や、オーバー展張状態(例えば115%程度の展張)と
される訳ではない。従って、この種従来例の緩衝用ハニ
カムコア1,2のように、重積方向A,展張方向と直角
をなす幅Bが、不均一となり広い箇所と狭い箇所とが混
在する(図8の(1)図,(2)図を参照)ようなこと
もない。このように本発明によると、幅Bが均一な緩衝
用ハニカムコア8が得られる。
【0040】第2に、この緩衝用ハニカムコア8は、上
述した第1と同様に、一般的な正規展張(100%展
張)による展張法やコルゲート法にて製造され、この種
従来例の緩衝用ハニカムコア1,2のように、正規展張
に至らないアンダー展張状態やオーバー展張状態とされ
る訳ではない。従って、これらに起因して緩衝性能の変
動幅が大きくなったり、緩衝性能が上昇傾向や下降傾向
を辿ったりする(図8の(3)図,(4)図を参照)こ
ともなく、要求される緩衝性能の大小に常時正確に対応
し、波打ち荷重Qが平均した値で維移する(図7の
(2)図を参照)等、衝撃エネルギーが安定的かつ確実
に吸収,緩和されるようになる。つまり、要求される緩
衝性能は、約0.21MPa(2.1kg/cm2 )(30
Psi)、約0.31MPa(3.2kg/cm2 )(45
Psi)、約0.38MPa(3.9kg/cm2 )(55
Psi)等、様々のクラッシュストレングスが考えられ
るが、これらの各々に正確に対応することができるよう
になる。このように本発明によると、その母材6の材
質,肉厚,セルサイズD等を変えることなく、つまり、
これらを変えないという前提条件のもとでも、安定的か
つ確実な緩衝性能の緩衝用ハニカムコア8が得られる。
【0041】第3に、しかもこのような緩衝用ハニカム
コア8は、従来より一般的な展張法やコルゲート法を利
用し、簡単容易に製造可能である。すなわち展張法で
は、図1に示したように、母材6への接合材7の配設幅
を、標準の広さの配設幅Cと、広い配設幅E又は狭い配
設幅Fとに調整するだけで、他は一般的な展張法を適用
することにより、緩衝用ハニカムコア8が得られる。
又、コルゲート法では、図4に示したように、波板10
の波の凹凸の形成幅を、標準の広さの形成幅Gと、広い
形成幅H又は狭い形成幅Jとに調整するだけで、他は一
般的なコルゲート法を適用することにより、緩衝用ハニ
カムコア8が得られる。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る緩衝用ハニカムコアおよび
その製造方法は、以上説明したように、要求される緩衝
性能に対応すべく、セル壁間の接合幅を調整し、標準の
広さのものと広いもの又は狭いものとが、交互に位置す
るようにしたことにより、次の効果を発揮する。
【0043】第1に、幅が均一な緩衝用ハニカムコアが
得られる。すなわち、この緩衝用ハニカムコアは、正規
展張による展張法やコルゲート法にて製造されるので、
前述したこの種従来例のように、正規展張に至らないア
ンダー展張状態やオーバー展張状態に起因して、幅が広
い箇所と狭い箇所とが混在し、幅が不均一となるような
ことがなく、均一な幅のものが得られる。
【0044】第2に、この緩衝用ハニカムコアにあって
は、要求される緩衝性能が安定的かつ確実に得られる。
すなわち、この緩衝用ハニカムコアは、正規展張による
展張法やコルゲート法にて製造されるので、前述したこ
の種従来例のように、正規展張に至らないアンダー展張
状態やオーバー展張状態に起因して、緩衝性能の変動幅
が大きくなったり、緩衝性能が上昇傾向や下降傾向を辿
ったりすることもない。もって、衝撃エネルギーも安定
的かつ確実に吸収,緩和される等、安定的かつ確実な緩
衝性能が得られる。
【0045】第3に、しかもこれらは、簡単容易に実現
される。すなわち、この緩衝用ハニカムコアは、接合材
の配設幅を、標準の広さのものと広いもの又は狭いもの
とした展張法によるか、波の凹凸の底部や頂部の形成幅
を、標準の広さのものと広いもの又は狭いものとしたコ
ルゲート法により、他は一般的な展張法やコルゲート法
を適用することにより、簡単容易にコスト面にも優れて
製造される。このように、この種従来例に存した課題が
すべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著に
して大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る緩衝用ハニカムコアおよびその製
造方法について、その展張法による発明の実施の形態の
説明に供する正面説明図であり、(1)図は緩衝用ハニ
カムコアの1例を、(2)図はその要部を示し、(3)
図は緩衝用ハニカムコアの他の例を、(4)図はその要
部を示す。
【図2】一般的な展張法によるハニカムコアの製造方法
の説明に供する斜視説明図であり、(1)図は母材準備
工程を、(2)図は切断工程を、(3)図は接合材配設
工程を、(4)図は重積工程を、(5)図は展張工程を
示す。
【図3】同製造方法の説明に供し、得られた一般的なハ
ニカムコアを示し、(1)図は正面説明図、(2)図は
その要部の正面説明図、(3)図は斜視図である。
【図4】本発明に係る緩衝用ハニカムコアおよびその製
造方法について、そのコルゲート法による発明の実施の
形態の説明に供する正面説明図であり、(1)図はその
波板の1例を、(2)図は得られた緩衝用ハニカムコア
の1例を示し、(3)図は波板の他の例を、(4)図は
得られた緩衝用ハニカムコアの他の例を示す。
【図5】一般的なコルゲート法によるハニカムコアの製
造方法の説明に供する正面説明図であり、(1)図は母
材準備工程を、(2)図は波板成形工程を、(3)図は
成形された波板を、(4)図は波板の積層,接合工程を
示す。
【図6】同製造方法の説明に供する正面説明図であり、
(1)図は波板を、(2)図は平板を、(3)図は得ら
れた一般的なハニカムコアを示す。
【図7】座屈による緩衝性能の説明に供し、(1)図は
ハニカムコアによる緩衝前後の状態の説明図、(2)図
はそのグラフである。
【図8】(1)図は、従来の緩衝用ハニカムコアの1例
の平面説明図、(2)図は、従来の緩衝用ハニカムコア
の他の例の平面説明図であり、(3)図は、その座屈に
よる緩衝性能の1例を示すグラフ、(4)図は同緩衝性
能の他の例を示すグラフである。
【符号の説明】
1 緩衝用ハニカムコア(従来例のもの) 2 緩衝用ハニカムコア(従来例のもの) 3 セル壁 4 セル 5 ハニカムコア 6 母材 7 接合材 8 緩衝用ハニカムコア(本発明のもの) 9 コルゲート成形装置 10 波板 11 平板 12 表面板 A 重積方向 B 幅 C 標準広さの配設幅 D セルサイズ E 広い配設幅 F 狭い配設幅 G 標準広さの形成幅 H 広い形成幅 J 狭い形成幅 K セル軸方向 L 衝撃荷重 M 座屈 P 初期荷重 Q 波打ち荷重 R 最終荷重

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セル壁にて区画形成された中空柱状のセ
    ルの平面的集合体よりなり、該セル壁の座屈により緩衝
    用として用いられるハニカムコアであって、 要求される緩衝性能の大小に対応すべく、該セル壁間の
    接合幅について、そのセルサイズに関し標準の広さのも
    のと、標準の広さに比し広いもの又は狭いものとが、セ
    ルサイズ方向に交互に位置すべく設定されていること、
    を特徴とする緩衝用ハニカムコア。
  2. 【請求項2】 母材に条線状に接合材を配設した後、複
    数枚の該母材を、該接合材が順次半ピッチずつずれた位
    置関係で重積して、該接合材にて相互間を接合してか
    ら、重積方向に引張力を加えて正規展張することによ
    り、セル壁にて区画形成された中空柱状のセルの平面的
    集合体よりなり、該セル壁の座屈により緩衝用として用
    いられるハニカムコアを得る、緩衝用ハニカムコアの製
    造方法において、 まず上述により、該母材に条線状に接合材を配設する
    際、要求される緩衝性能の大小に対応すべく、事後に該
    セル壁間の接合幅となる該接合材の配設幅について、同
    ピッチではあるが、そのセルサイズに関し標準の広さの
    ものと、標準の広さに比し広いもの又は狭いものとを準
    備し、 次に上述により、複数枚の該母材を該接合材が順次半ピ
    ッチずつずれた位置関係で重積する際、接合材の配設幅
    が標準の広さのものと、標準の広さに比し広いもの又は
    狭いものとが、順次交互に位置すべく重積されること、
    を特徴とする緩衝用ハニカムコアの製造方法。
  3. 【請求項3】 母材をギヤとギヤ、又はギヤとラック等
    のコルゲート成形装置にて、波形の凹凸が一定のピッチ
    で連続的に折曲形成された波板に折曲加工した後、複数
    枚の該波板を、相互間で波の凹凸の底部と頂部とを合わ
    せる位置関係で積層,接合することにより、セル壁にて
    区画形成された中空柱状のセルの平面的集合体よりな
    り、該セル壁の座屈により緩衝用として用いられるハニ
    カムコアを得る、緩衝用ハニカムコアの製造方法におい
    て、 まず上述により、該母材を該コルゲート成形装置にて該
    波板に折曲加工する際、要求される緩衝性能の大小に対
    応すべく、事後に該セル壁間の接合幅を形成することに
    なる波の凹凸の底部や頂部の形成幅について、同ピッチ
    ではあるが、そのセルサイズに関し標準の広さのもの
    と、標準の広さに比し広いもの又は狭いものとが、順次
    交互に位置すべく折曲加工し、 次に上述により、複数枚の該波板を積層,接合する際、
    標準の広さの底部や頂部間が合わされると共に、標準の
    広さに比し広い又は狭い底部や頂部間が合わされる位置
    関係で、積層,接合されること、を特徴とする緩衝用ハ
    ニカムコアの製造方法。
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