JP3455107B2 - 発泡体が充填されたハニカムコアの製造方法 - Google Patents

発泡体が充填されたハニカムコアの製造方法

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JP3455107B2 JP10052198A JP10052198A JP3455107B2 JP 3455107 B2 JP3455107 B2 JP 3455107B2 JP 10052198 A JP10052198 A JP 10052198A JP 10052198 A JP10052198 A JP 10052198A JP 3455107 B2 JP3455107 B2 JP 3455107B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、発泡体が充填され
たハニカムコアの製造方法に関する。すなわち、中空柱
状のセルの平面的集合体よりなり、各セルに発泡体が充
填されたハニカムコアの製造方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3は、この種従来例の製造方法の説明
に供する斜視図であり、(1)図は、発泡体が充填され
る前の状態のハニカムコア等を示し、(2)図は、発泡
体が充填されたハニカムコアを示す。ハニカムコア1
は、セル壁2にて区画形成された中空柱状のセル3の平
面的集合体よりなる。そして、断熱性や遮音性が要求さ
れる壁材等として使用される場合は、その中空部たる各
セル3に、発泡体4がそれぞれ充填されることが多い。
ところで、このように発泡体4が充填されたハニカムコ
ア1は、従来、次のように製造されていた。すなわち、
まず図3の(1)図中に示したように、従来より公知の
コルゲート方式や展張方式で製造されたハニカムコア1
上に、例えば発泡ウレタン樹脂製の発泡体ブロック5を
載せた後、プレス機を用い上下から加圧することによ
り、発泡体ブロック5をセル壁2の上端縁にて切断,分
断し、もって図3の(2)図に示したように、切断,分
断された発泡体ブロック5よりなる発泡体4が、各セル
3に押し込まれ充填された、ハニカムコア1が製造され
ていた。 【0003】なお、上述した公知のコルゲート方式で
は、母材シートを波板に成形した後、成形された多数枚
の波板を、接着剤を介装しつつ重積してから、加熱,加
圧して接着することにより、ハニカムコア1を製造して
いた。又、上述した公知の展張方式では、母材シートに
条線状に接着剤を塗布した後、多数枚を重積すると共に
加熱,加圧して接着してから、重積方向に展張すること
により、ハニカムコア1を製造していた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例にあっては、次の問題が指摘されていた。まず第
1に、図3の(1)図に示した状態から、図3の(2)
図に示した状態へと、プレス機を用いて加圧する際、ハ
ニカムコア1のセル壁2による抵抗が大きい、という問
題が指摘されていた。すなわち加圧することにより、発
泡体ブロック5をハニカムコア1の各セル3中に、それ
ぞれ発泡体4として押し込み,充填する際、発泡体ブロ
ック5を切断,分断すべく機能するセル壁2が抵抗とな
るが、セル壁2の肉厚(図面上では左右方向の厚さ)が
厚かったり、ハニカムコア1の厚み(図面上では上下方
向の高さ)が厚い場合、セル壁2による抵抗が極めて大
きくなる。そこで、このような抵抗に打ち勝つべく、プ
レス機による加圧力を大きくすると、ハニカムコア1の
セル壁2が座屈してしまう、という問題が生じていた。
このように、この種従来例では、発泡体4が充填された
ハニカムコア1が、スムーズに製造されないことが多々
ある、という指摘があった。 【0005】第2に、この種従来例では、まず、コルゲ
ート方式や展張方式にてハニカムコア1を製造してか
ら、図3の(1)図に示したように、このように予め準
備されたハニカムコア1と発泡体ブロック5とを使用し
て、図3の(2)図に示した、発泡体4が充填されたハ
ニカムコア1を製造していた。この種従来例では、この
ように、ハニカムコア1自体の製造と、発泡体4が充填
されたハニカムコア1の製造(つまり製造されたハニカ
ムコア1への発泡体4の充填)とが、順次,個別に行わ
れていたので、その分、製造コストが嵩む、という問題
も指摘されていた。 【0006】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の課題を解決すべくなされたものであって、波板と
発泡性接着剤シートとを、順次交互に重積して加熱,加
圧するようにしたことにより、第1に、発泡体が充填さ
れたハニカムコアを、スムーズかつ確実に製造でき、第
2に、製造コストにも優れ、第3に、発泡体の充填率の
変更も容易に可能な、発泡体が充填されたハニカムコア
の製造方法を提案すること、を目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
る本発明の技術的手段は、次のとおりである。すなわ
ち、この発泡体が充填されたハニカムコアの製造方法で
は、まず、波形の凹凸が連続的に折曲形成された複数枚
の波板と、平坦なシート状をなし加熱により発泡可能な
未発泡状態の複数枚の発泡性接着剤シートとを、順次交
互に積層ブロック状に重積する。その際、各該波板につ
いては、波の半ピッチ分ずつ順次ずらせ、各該発泡性接
着剤シートを介しつつ底部と頂部とが、それぞれ対向す
る位置関係とする。次に、加熱,加圧することにより、
押し出されることなく各該波板の対向する底部と頂部間
に残った各該発泡性接着剤シートが、それぞれ発泡する
ことなく溶融硬化して、各該波板の対向する底部と頂部
間が、それぞれ接着される。もって、このように重積,
接着された各該波板をセル壁とし、該セル壁にて区画形
成された中空柱状の多数のセルの平面的集合体たる、ハ
ニカムコアが製造される。これと共に該加熱,加圧によ
り、各該セルに位置する各該発泡性接着剤シート、およ
び各該波板の対向する底部と頂部間から各該セル側に押
し出された各該発泡性接着剤シートが、それぞれ発泡す
る。もってこれにより、各該セルが、このように発泡し
た各該発泡性接着剤シートにて形成された発泡体にて、
それぞれ充填されること、を特徴とする。 【0008】本発明に係る製造方法は、このようになっ
ているので、次のようになる。この製造方法では、波板
と発泡性接着剤シートとを、順次交互に重積した後、加
熱,加圧する。これにより各波板間が、溶融硬化した発
泡性接着剤シートにて形成された接着部にて、接着さ
れ、もって各波板をセル壁としたセルの集合体たるハニ
カムコアが製造される。又、このような製造に際し、各
セルに位置していた発泡性接着剤シートや各セル側に押
し出された発泡性接着剤シートが、発泡し、もって各セ
ルに、形成された発泡体が充填される。このような工程
を辿って、発泡体が充填されたハニカムコアが製造され
る。 【0009】 【発明の実施の形態】以下本発明を、図面に示す発明の
実施の形態に基づいて、詳細に説明する。図1,図2
は、本発明の実施の形態を示す。そして図1の(1)図
は、母材シートの斜視図、(2)図は、波板の斜視図、
(3)図は、重積された波板および発泡性接着剤シート
の正面図(4)図は、製造されたハニカムコアの要部の
正面図である。図2は、製造されたハニカムコアの斜視
図である。 【0010】この発泡体6が充填されたハニカムコア7
の製造方法では、まず、図1の(1)図や(2)図に示
したように、波形の凹凸が連続的に折曲形成された波板
8が、準備される。 【0011】このような波板8について、更に詳述す
る。まず、図1の(1)図に示した母材シート9として
は、アルミ箔その他の金属箔、繊維強化プラスチック
(FRP)シート、プラスチック製のフィルムシート、
クラフト紙その他の紙、その他各種材質のシート材が用
いられる。そして、このような母材シート9が、コルゲ
ート成形装置に供給される。コルゲート成形装置は、例
えばギヤとギヤ,ギヤとラック,ラックとラック等の対
をなすコルゲート治具を備えてなり、母材シート9を挟
み込んで加圧,必要に応じ加熱することにより、図1の
(2)図に示した波板8を成形する。成形された波板8
は、波形の凹凸が、短手方向に直線的に平行、かつ長手
方向に繰り返し連続的に、所定ピッチと高さで折曲形成
されてなる。波板8の波形の凹凸、つまり底部と頂部の
断面形状は、図示の台形状(半六角形状)のものが代表
的であるが、略三角形状,略四角形状,その他各種形状
のものも可能である。波板8は、このように準備され
る。 【0012】そして、この製造方法では、図1の(3)
図に示したように、このように成形され波形の凹凸が連
続的に折曲形成された複数枚の波板8と、平坦なシート
状をなし加熱により発泡可能な未発泡状態の複数枚の発
泡性接着剤シート10とが、順次交互に積層ブロック状
に重積される。 【0013】これらについて、更に詳述する。前述した
ように予め成形,準備され、所定寸法毎に切断された波
板8と、別途準備され所定寸法毎に切断された平坦なシ
ート状の発泡性接着剤シート10とが、複数枚例えば多
数枚、上下に順次交互に重積される。発泡性接着剤シー
ト10は、例えばエポキシ樹脂,フェノール樹脂,ウレ
タン樹脂,その他の樹脂から選択使用され、加熱される
ことにより発泡可能であると共に、加圧等により発泡さ
れない場合は接着機能を発揮する。そして、このような
発泡性接着剤シート10は、未発泡状態であると共に、
平坦なシート状態にて準備される。又、重積に際し各波
板8については、上下相互間で波の半ピッチ分ずつ順次
左右にずらされ、各発泡性接着剤シート10を介しつ
つ、底部と頂部とがそれぞれ対向する位置関係とされ
る。波板8と発泡性接着剤シート10は、このように重
積される。 【0014】それから、この製造方法では、図1の
(4)図中に示したように、加熱,加圧することによ
り、押し出されることなく各波板8の対向する底部と頂
部間に残った各発泡性接着剤シート10が、それぞれ発
泡することなく溶融硬化し、もって、各波板8の対向す
る底部と頂部間が、それぞれ接着される。 【0015】これらについて、更に詳述する。前述した
ように積層ブロック状に重積されていた、波板8と発泡
性接着剤シート10とは、次に、上下から加熱,加圧さ
れる。すると、波板8の対向する底部と頂部間に挟まれ
ていた発泡性接着剤シート10は、上下からの加圧によ
り、このように挟まれていない側(図面上では左右両
側)に向け押し出される部分と、このように押し出され
ることなく波板8の対向する底部と頂部間に残った部分
とに、分かれる。そして、後者の残った部分の発泡性接
着剤シート10は、上下から加圧されつつ加熱されるこ
とにより、発泡することなく溶融硬化する。そこで、こ
のように溶融硬化した発泡性接着剤シート10にて、接
着部11が形成され、もって波板8の対向する底部と頂
部間が、この接着部11にて接着される。そこで、図2
にも示したように、このように重積,接着された各波板
8をセル壁12とし、このセル壁12にて区画形成され
た中空柱状の多数のセル13の平面的集合体たるハニカ
ムコア7が製造される。すなわちハニカムコア7は、波
板8よりなるセル壁12にて各々独立空間に区画形成さ
れた、中空柱状の多数のセル13の平面的集合体よりな
る。セル壁12そしてセル13の断面形状は、図示の正
六角形のものが代表的であるが、その他、縦長や横長の
六角形状,略三角形状,略四角形状,その他各種形状の
ものも考えられる。このようにハニカムコア7が製造さ
れる。 【0016】さて、この製造方法では、図1の(4)図
や図2に示したように、このように製造されたハニカム
コア7の各セル13が、発泡体6にて、それぞれ充填さ
れている。このような発泡体6の充填について、更に詳
述する。ハニカムコア7の各セル13に位置する各発泡
性接着剤シート10、および、前述したように各波板8
の対向する底部と頂部間から各セル13側に押し出され
た部分の各発泡性接着剤シート10は、前述した加熱,
加圧(つまり波板8間を接着せしめた加熱,加圧)を利
用して、それぞれ発泡する。そして、このように発泡し
た発泡性接着剤シート10が、各セル13内に広がり、
硬化した発泡体6となる。つまり、製造されたハニカム
コア7は、その各セル13が、発泡体6にてそれぞれ充
填された状態となる。 【0017】さて、この製造方法では、このような工程
を辿ることにより、図2に示したように、発泡体6が充
填されたハニカムコア7が製造される。ハニカムコア7
は、多くの場合、その両開口端面にそれぞれ表面板が接
着された、ハニカムサンドイッチパネルとして使用され
る。そして、一般のハニカムコアと同様に、重量比強度
に優れ、軽量であると共に高い剛性・強度を備えてな
り、ハニカムサンドイッチパネルとした場合は、平面精
度に優れる、等々の特性が知られ、広く各種の構造材と
して使用される。そして、このハニカムコア7は、各セ
ル13に発泡体6が充填されているので、特に断熱性や
遮音性に優れる、という特性を備えてなり、例えば壁材
として使用される。発泡体6が充填されたハニカムコア
7は、このようになっている。 【0018】本発明に係る発泡体6が充填されたハニカ
ムコア7の製造方法は、以上説明したように構成されて
いる。そこで以下のようになる。この製造方法では、波
板8と発泡性接着剤シート10とを、波板8を半ピッチ
分ずつずらせつつ、順次交互に重積した後、加熱,加圧
する。このような加熱,加圧により、各波板8の対向す
る底部と頂部間が、溶融硬化した発泡性接着剤シート1
0にて形成された接着部11にて、それぞれ接着され、
もって、各波板8をセル壁12としたセル13の集合体
たるハニカムコア7が製造される。これと共に、このよ
うに製造されたハニカムコア7については、各セル13
に位置していた発泡性接着剤シート10や各セル13側
に押し出された発泡性接着剤シート10が、発泡し、も
って各セル13に、発泡後の発泡性接着剤シート10に
て形成された発泡体6が、それぞれ充填される。このよ
うな工程を辿ることにより、発泡体6が充填されたハニ
カムコア7が製造される。さてそこで、この製造方法に
よると次の第1,第2,第3のようになる。 【0019】第1に、この製造方法では、発泡性接着剤
シート10を加熱,発泡させる方式により、ハニカムコ
ア7の各セル13に発泡体6を形成,充填する。このよ
うに、この製造方法は、前述した図3に示したこの種従
来例のように、製造されたハニカムコア1に対し、事
後、発泡体ブロック5を、加圧により押し込んで充填す
る方式ではない。そこで、セル壁12の肉厚が厚かった
り、ハニカムコア7の厚みが厚い場合でも、セル壁12
が座屈するようなこともなく、スムーズかつ確実に、発
泡体6が充填されたハニカムコア7を製造することがで
きる。 【0020】第2に、この製造方法では、いわゆるコル
ゲート方式によるハニカムコア7の製造と、その各セル
13への発泡体6の形成,充填とが、同時併行的に実施
される。つまり、波板8を重積,接着してセル壁12と
する過程において、その加熱,加圧を利用して、発泡性
接着剤シート10を発泡させ、もって各セル13に発泡
体6を形成,充填する。換言すれば、発泡性接着剤シー
ト10を、従来よりの接着部11形成用と共に、発泡体
6形成用としても用いてなる。このように、この製造方
法によると、ハニカムコア7を製造する過程で発泡体6
が充填され、前述した図3に示したこの種従来例のよう
に、両者を順次,個別に行う場合に比し、製造工程が集
約化,簡素化される。 【0021】第3に、この製造方法では、このように波
板8と発泡性接着剤シート10とを、重積,加熱,加圧
することにより、各セル13に発泡体6が充填されたハ
ニカムコア7が製造される。そこで、充填される発泡体
6の充填率(充填密度)を変更したい場合には、使用さ
れる発泡性接着剤シート10の発泡率を、見合ったもの
に予め選択すればよい。つまり、必要な充填率が得られ
る発泡率を備えた発泡性接着剤シート10を、選択,使
用すればよい。このように、この製造方法によると、充
填された発泡体6の充填率の変更も、容易である。 【0022】ここで、本発明に係る製造方法の具体例た
る実施例について、次の表1に示しておく。なお、その
概要は次のとおり。この実施例では、波板8の母材シー
ト9として、フェノール樹脂を予備含浸したクラフト紙
が用いられ、この母材シート9を、コルゲート成形装置
に供給して、50℃から250℃(例えば180℃)で
加熱しつつ、加圧する。そして、このようにして成形さ
れた波板8と、エポキシ樹脂製の発泡性接着剤シート1
0とを、順次交互に重積して、加熱,加圧する。発泡性
接着剤シート10は、肉厚が0.1mmから3mm(例
えば0.5mm)のものを用い、加熱温度は、50℃か
ら250℃(例えば120℃)に設定され、加圧力は、
0.01kgf/cm2 から5kgf/cm2 (例えば
0.05kgf/cm2 )に設定した。そして、このよ
うな加熱,加圧により、各波板8よりなるセル壁12間
が、発泡性接着剤シート10が溶融硬化した接着部11
にて接着されると共に、各セル13が、発泡性接着剤シ
ート10が発泡した発泡体6にて充填された、ハニカム
コア7が製造された。このハニカムコア7は、セルサイ
ズ、つまり各セル13の径寸法が、3mmから25mm
(例えば12mm)程度であり、又、発泡性接着剤シー
ト10の発泡体6への発泡倍率は、2倍から50倍(例
えば20倍)であった。 【0023】 【表1】【0024】 【発明の効果】本発明に係る発泡体が充填されたハニカ
ムコアの製造方法は、以上説明したように、波板と発泡
性接着剤シートとを、順次交互に重積して加熱,加圧す
るようにしたことにより、次の効果を発揮する。 【0025】第1に、発泡体が充填されたハニカムコア
を、スムーズかつ確実に製造できる。すなわち、この製
造方法では、発泡性接着剤シートを加熱,発泡させるこ
とにより、各セルに発泡体を形成,充填する。つまり、
前述したこの種従来例のように、加圧により、発泡体ブ
ロックをセル壁の端縁にて切断,分断し、もって発泡体
として押し込み,充填する訳ではない。そこで、発泡体
の形成,充填に際し、この種従来例のようにセル壁の抵
抗が問題となることはなく、セル壁が座屈する事態も発
生しない。そこで、この製造方法によると、セル壁の肉
厚が厚かったり、ハニカムコアの厚みが厚い場合でも、
何ら支障なくスムーズかつ確実に、発泡体が充填された
ハニカムコアを製造することができる。 【0026】第2に、製造コストにも優れている。すな
わち、この製造方法では、波板を重積,接着するハニカ
ムコアの製造と、その各セルへの発泡体の形成,充填と
が、同時併行的に実施される。そこで、ハニカムコア自
体の製造と発泡体の充填とを順次,個別に行う前述した
この種従来例に比し、製造工程が集約化,簡素化され、
もって、製造コスト面に優れつつ、発泡体が充填された
ハニカムコアを製造することができる。 【0027】第3に、発泡体の充填率の変更も、容易に
可能である。すなわち、この製造方法では、波板と発泡
性接着剤シートを重積,加熱,加圧することにより、発
泡体が充填されたハニカムコアを製造する。そこで必要
に応じ、発泡性接着剤シートについて、その発泡率を選
択して用いることにより、容易かつ均一に、各セルに充
填される発泡体の充填率を変更することができる。この
ように、この製造方法によると、各種ニーズに応じた充
填率の発泡体が充填されたハニカムコアを、容易に製造
可能である。このように、この種従来例に存した課題が
すべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著に
して大なるものがある。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係る発泡体が充填されたハニカムコア
の製造方法について、発明の実施の形態の説明に供し、
(1)図は、母材シートの斜視図、(2)図は、波板の
斜視図、(3)図は、重積された波板および発泡性接着
剤シートの正面図、(4)図は、製造されたハニカムコ
アの要部の正面図である。 【図2】同発明の実施の形態の説明に供し、製造された
ハニカムコアの斜視図である。 【図3】この種従来例の説明に供する斜視図であり、
(1)図は、発泡体が充填される前の状態のハニカムコ
ア等を、(2)図は、発泡体が充填されたハニカムコア
を示す。 【符号の説明】 1 ハニカムコア(従来例のもの) 2 セル壁(従来例のもの) 3 セル(従来例のもの) 4 発泡体(従来例のもの) 5 発泡体ブロック 6 発泡体(本発明のもの) 7 ハニカムコア(本発明のもの) 8 波板 9 母材シート 10 発泡性接着剤シート 11 接着部 12 セル壁(本発明のもの) 13 セル(本発明のもの)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−227926(JP,A) 特開 平7−144381(JP,A) 特開 昭61−175032(JP,A) 特開 昭57−14030(JP,A) 特開 昭54−69189(JP,A) 特開 平8−258189(JP,A) 特開 平1−171935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 波形の凹凸が連続的に折曲形成された複
    数枚の波板と、平坦なシート状をなし加熱により発泡可
    能な未発泡状態の複数枚の発泡性接着剤シートとを、順
    次交互に積層ブロック状に重積し、 その際、各該波板については、波の半ピッチ分ずつ順次
    ずらせ、各該発泡性接着剤シートを介しつつ底部と頂部
    とが、それぞれ対向する位置関係とし、 次に、加熱,加圧することにより、押し出されることな
    く各該波板の対向する底部と頂部間に残った各該発泡性
    接着剤シートが、それぞれ発泡することなく溶融硬化し
    て、各該波板の対向する底部と頂部間がそれぞれ接着さ
    れ、もって、このように重積,接着された各該波板をセ
    ル壁とし、該セル壁にて区画形成された中空柱状の多数
    のセルの平面的集合体たるハニカムコアが製造されると
    共に、 該加熱,加圧により、各該セルに位置する各該発泡性接
    着剤シート、および各該波板の対向する底部と頂部間か
    ら各該セル側に押し出された各該発泡性接着剤シート
    が、それぞれ発泡し、もって各該セルが、このように発
    泡した各該発泡性接着剤シートにて形成された発泡体に
    て、それぞれ充填されること、を特徴とする発泡体が充
    填されたハニカムコアの製造方法。
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