JP6892733B2 - ハニカムパネル - Google Patents

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Description

本発明は、ハニカムパネルに関する。すなわち、ハニカムコアの開口端面にスキン材が接合された、ハニカムパネルに関する。
《技術的背景および従来の技術》
図3の(1)図に示したように、芯材であるハニカムコア1の両開口端面に、アッパスキン材2とロワスキン材3が、それぞれ接着等により接合されたハニカムパネル4が、ハニカムコア1の特性を生かし、従来より各種用途に使用されている。
すなわちハニカムパネル4は、ハニカムコア1の重量比強度に優れ、軽量であると共に高い強度や剛性を備えるのを始め、種々の優れた特性を備えており、各種建造物の構造材,保護材,壁板材等として、広く用いられている。
ハニカムパネル4の従来技術としては、例えば、次の特許文献1,2中に示されたものが挙げられる。
特開2005―119236号公報 特開平9―11373号公報
ところで、このような従来のハニカムパネル4については、次の問題が課題として指摘されていた。
図3の(2)図に示したように、荷重Aが負荷された場合、負荷荷重Aが分散,軽減されることなく、保護対象Bにストレートに伝播されてしまうことが多々あった。
すなわち負荷荷重Aとして、大きな衝撃荷重,集中荷重,圧縮荷重を受けた場合、負荷荷重Aがそのまま、アッパスキン材2から→ハニカムコア1を経て→ロワスキン材3に伝達され、→もって、保護対象Bへと伝播されていた。
この場合、従来のハニカムパネル4において、負荷荷重Aは、作用した局部,近傍のみを限定エリアとして、アッパスキン材2,ハニカムコア1,ロワスキン材3等について作用し、対応して応力が発生していた。
図中L(太破線表示)は、このような従来の荷重作用エリア,応力発生エリアLを示す。そして、このエリアLを除く周りの広いエリアは、負荷荷重Aに関与しないエリアとなっていた。
このように従来のハニカムパネル4では、負荷荷重Aが分散,軽減されることなく、そのまま保護対象Bに伝播されることが多々あった。もって保護対象Bが、破損,損傷,その他の悪影響を受けることがあった。
なお、前記エリアLのハニカムコア1は、負荷荷重Aが耐力として作用し座屈荷重に達した場合は、局部的に座屈する。これにより、負荷荷重Aのエネルギーが、部分的に若干吸収,緩衝,軽減されるものの、残りの大部分のエネルギーは、吸収,緩衝,軽減されず、上述したように保護対象Bに伝播されていた。
《本発明について》
本発明のハニカムパネルは、このような実情に鑑み、上記従来技術の課題を解決すべくなされたものである。
そして本発明は、第1に、荷重伝播が分散,軽減され、第2に、もって保護対象の破損,損傷等が防止される、ハニカムパネルを提案することを目的とする。
《請求項について》
このような課題を解決する本発明の技術的手段は、特許請求の範囲の請求項1に記載したように、次のとおりである。
このハニカムパネルは、芯材のハニカムコアの両開口端面に、アッパスキン材とロワスキン材が、それぞれ接合されている。
そして該ハニカムコアは、高強度ハニカムと低強度ハニカムとが、順次交互に多段に積層されている。
そして負荷荷重が、衝撃荷重,集中荷重,圧縮荷重よりなる。該アッパスキン材は、荷重作用側に向けられている。該ロワスキン材は、保護対象側に向けられている。該ハニカムコアの高強度ハニカムおよび低強度ハニカムは、セル軸方向が荷重作用方向に向けられている。
そして該低強度ハニカムは、負荷荷重がその座屈荷重となって作用して座屈した場合、荷重の分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮する。該高強度ハニカムは、該低強度ハニカムに比し座屈強度が高い。
そして、該低強度ハニカムの座屈により、負荷荷重は、そのエネルギーが吸収,緩衝,軽減される。これと共に、該低強度ハニカムの荷重分散化機能,受圧面積拡大化機能にて、狭いエリアの受圧面積,集中荷重から広いエリアの受圧面積,分布荷重化される。
負荷荷重は、このように軽減,分散されて、該低強度ハニカムの座屈荷重では座屈しない該高強度ハニカムに伝達され、保護対象へと伝播されること、を特徴とする。
《作用等について》
本発明は、このような手段よりなるので、次のようになる。
(1)本発明のハニカムパネルのハニカムコアは、高強度ハニカムと低強度ハニカムとが、順次交互に多段に積層されている。
(2)このハニカムパネルは、各種建造物の構造材,保護材,壁板材等として、保護対象を保護するために使用される。
(3)そして荷重が、衝撃荷重,集中荷重,圧縮荷重として負荷された場合は、次のようになる。
(4)アッパスキン材側からハニカムコアの低強度ハニカムへと、伝達される負荷荷重の値が小さい場合、低強度ハニカムは、若干弾性変形はするが、座屈はしない。
(5)これに対し、伝達される負荷荷重の値が大きく、低強度ハニカムの座屈荷重となって作用した場合、低強度ハニカムは座屈する。
(6)座屈により低強度ハニカムは、負荷荷重の分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮する。又、負荷荷重のエネルギーを吸収,緩衝,軽減する。
すなわち、低強度ハニカムの座屈により、負荷荷重は、まず、そのエネルギーが吸収,緩衝,軽減される。これと共に、座屈により負荷荷重は、低強度ハニカムの荷重分散化機能,受圧面積拡大化機能にて、狭いエリアの受圧面積,集中荷重から、広いエリアの受圧面積,分布荷重化される。
そして、低強度ハニカムの座屈荷重では座屈しない、高強度ハニカムに伝達される。なお高強度ハニカムが、この負荷荷重により座屈することは、予定されていない。
(7)もって負荷荷重は、座屈した低強度ハニカムより下位の高強度ハニカムに対し、広く分散され受圧面積が拡大されると共にエネルギーが軽減されて、伝達される。
(8)負荷荷重はこのように伝達されて、ロワスキン材へと至る。
(9)本発明のハニカムパネルでは、伝達される負荷荷重がこのように分散,軽減されて、ロワスキン材から保護対象に伝播される。
(10)もって保護対象が、負荷荷重により破損,損傷等することは、防止される。
(11)そこで、本発明に係るハニカムパネルは、次の効果を発揮する。
《第1の効果》
第1に、荷重伝播が分散,軽減される。
本発明のハニカムパネルでは、高強度ハニカムと低強度ハニカムとが、順次交互に積層されており、座屈した低強度ハニカムが、荷重の分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮する。
もって、低強度ハニカムの座屈荷重となる大きな負荷荷重が、外力として作用した場合、保護対象への伝播が分散され、受圧面積が拡大される。負荷荷重は、前述したこの種従来例のように、狭いエリアの集中荷重のまま伝播されるのではなく、広いエリアの分布荷重化されて、高強度ハニカムそして保護対象に伝播される。
これに加え、低強度ハニカムの座屈や弾性変形後の戻りにより、負荷荷重は、エネルギーが吸収,緩衝,軽減されて、高強度ハニカムそして保護対象に伝播される。
《第2の効果》
第2に、もって保護対象の破損,損傷等が、防止される。
本発明のハニカムパネルでは、上述したように、外力として作用する負荷荷重は、分散,軽減されて、保護対象に伝播される。もって、前述したこの種従来例のように、保護対象が負荷荷重により破損,損傷,その他の悪影響を受けることは、防止される。
このように、この種従来技術に存した課題がすべて解決される等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものがある。
本発明に係るハニカムパネルについて、発明を実施するための形態の説明に供し、要部の正断面図である。そして(1)図は、無負荷状態、(2)図は、負荷状態1を、(3)図、負荷状態2を、(4)図は、負荷状態3を示す。 同発明を実施するための形態の説明に供し、ハニカムコア(低強度ハニカム)について、(1)図,(2)図は、正面説明図、(3)図,(4)図は、斜視説明図である。そして(1)図,(3)図は、座屈前を示し、(2)図,(4)図は、座屈後を示す。 この種従来例の説明に供し、要部の正断面図である。そして(1)図は、無負荷状態、(2)図は、負荷状態を示す。
以下、本発明について、図1,図2を参照して詳細に説明する。
《本発明の概要》
まず、本発明の概要については、次のとおり。
本発明ハニカムパネル8は、芯材のハニカムコア5の両開口端面に、アッパスキン材6とロワスキン材7が、それぞれ接合されたハニカムパネル8に関する。
そしてハニカムパネル8について、そのハニカムコア5は、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10とが、順次交互に多段に積層されている。
低強度ハニカム10は、負荷荷重Aが座屈荷重となって作用して座屈Gした場合、荷重Aの分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮する。
すなわち、低強度ハニカム10の座屈Gにより、負荷荷重Aは、そのエネルギーが吸収,緩衝,軽減される。これと共に、低強度ハニカム10の座屈Gに伴う荷重分散化機能,受圧面積拡大化機能にて、狭いエリアの受圧面積,集中荷重から、広いエリアの受圧面積,分布荷重化される。
もって負荷荷重Aは、軽減,分散されて、低強度ハニカム10の座屈荷重では座屈Gしない高強度ハニカム9に伝達され、保護対象Bへと伝播される
本発明の概要については、以上のとおり。以下、このような本発明のハニカムパネル8について、更に詳述する。
《ハニカムコア5について》
まず、ハニカムパネル8の芯材であるハニカムコア5について、図1の(1)図,図2の(1)図,(3)図等を参照して、一般的に説明しておく。
ハニカムコア5は、セル壁11にて区画形成された、中空柱状の多数の空間であるセル12の平面的集合体よりなる。
もってハニカムコア5は、重量比強度に優れており、軽量であると共に高い強度や剛性を備えている。特に、軽量性やセル軸方向Cの圧縮強度や剛性に優れている。更に、単位容積当たりの表面積が大である、平面精度に優れる(特にパネルの場合)、その他の優れた特性が知られている。
ハニカムコア5の母材としては、アルミニウム,その他の金属箔や、繊維強化プラスチック(FRP)シート,紙材,その他の各種シート材が用いられる。セル壁11そしてセル12の断面形状は、図示の正六角形のものが代表的であるが、略台形,略三角形,略四角形,その他各種形状のものも可能である。
なおセル軸方向Cは、セル12の軸方向を示し、展張方向Dやリボン方向Eとは、立体的に直交する関係にある。展張方向Dとリボン方向Eとは、同一平面で直交する関係にある。
そしてハニカムコア5は、セル軸方向Cを荷重作用方向Fに向けて配設されるが、荷重Aとして座屈荷重を受けると、座屈Gする。すなわちセル壁11に、セル軸方向Cに沿って圧縮力が加わり、セル壁11が、押し潰されて順次連続的に反転折曲され、折り畳み状態にて遡性変形される(図2の(4)図を参照)。
ハニカムコア5の一般的説明については、以上のとおり。
《アッパスキン材6,ロワスキン材7について》
次に、ハニカムパネル8の表面板であるアッパスキン材6とロワスキン材7について、図1の(1)図を参照して説明する。
アッパスキン材(UPRスキン材)6は、ハニカムコア5のセル12の一方側・図示例では上側の開口端面に、接着等により接合され、もって荷重Aの作用側に向け配設されている。
ロワスキン材(LWRスキン材)7は、ハニカムコア5のセル12の他方側・図示例では下側の開口端面に、接着等により接合され、もって保護対象B側に向け配されている。
アッパスキン材6,ロワスキン材7は、いずれも1枚のプレート平板製よりなり、その材質については、上述したハニカムコア5の母材に準じる。
アッパスキン材6,ロワスキン材7については、以上のとおり。
《高強度ハニカム9,低強度ハニカム10について》
次に、高強度ハニカム9,低強度ハニカム10について、図1,図2を参照して、説明する。
本発明のハニカムパネル8は、ハニカムコア5が、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10とを、交互に積層した多段構造よりなる。
高強度ハニカム9は、低強度ハニカム10に比し座屈強度が高く、低強度ハニカム10は、高強度ハニカム9に比し座屈強度が低い。そこで負荷荷重Aが、低強度ハニカム10の座屈荷重に達すると、低強度ハニカム10は、座屈Gするが(図2の(1)図,(3)図→図2の(2)図,(4)図を参照)、高強度ハニカム9は、座屈Gしない(図2の(1)図,(3)図を参照)。
すなわち、低強度ハニカム10が、その座屈荷重を受けると座屈Gするのに対し、高強度ハニカム9は、その座屈強度より低い低強度ハニカム10の座屈荷重では、座屈Gしない。なお本発明では、高強度ハニカム9が負荷荷重Aにより座屈Gすることは、予定されていない。
このように、このハニカムパネル8のハニカムコア5は、その高強度ハニカム9の座屈強度と、低強度ハニカム10の座屈強度とが、相違している。その相違手段については、次のとおり。
すなわち、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10とは、セル12のサイズ,セル壁11の肉厚,セル壁11の材料,又はこれらの組み合わせ等の各構成に関し、そのいずれかが相違することにより、座屈強度が高低相違している。例えば次のとおり。
・セル12のサイズに関しては、例えば、1/8インチ(約3.2mm)と3/8インチ(約9.5mm)とで、セル12のサイズが相違することにより、座屈強度が高低相違する。
・セル壁11の肉厚(箔厚)に関しては、例えば、20μmと33μmとで、セル壁11の肉厚が相違することにより、座屈強度が高低相違する。
・セル壁11の材料に関しては、例えば、金属箔とFRPとで、セル壁11の材料が相違することにより、座屈強度が高低相違する。
・これらの組合わせに関しては、例えば、セル壁11の肉厚相違と材料相違との組合わせにより、座屈強度が高低相違する。
・なお、図1の図示例では、セル12のサイズ相違により、座屈強度が相違せしめられている。
このハニカムパネル8のハニカムコア5は、アッパスキン材6とロワスキン材7間に、このような高強度ハニカム9のプレートと、低強度ハニカム10のプレートとが、連続的に順次交互に積層された多段構造よりなる。
図1の例では、アッパスキン材6側からロワスキン材7側に向け、→上位の低強度ハニカム10,→上位の高強度ハニカム9,→下位の低強度ハニカム10,→下位の高強度ハニカム9の順に、それぞれのプレートが積層された多段構造よりなる。
これに対し、このような図示例の多段構造(4段構造)によらず、その他各種の多段構造も可能である。
・例えば、アッパスキン材6側からロワスキン材7側に向け、図示例のように低強度ハニカム10のプレートからではなく、高強度ハニカム9のプレートから順に、積層した多段構造も可能である。
・例えば、図示例について、最下位の高強度ハニカム9を設けない多段構造も可能である。
・例えば、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10の数を、図示例のように2プレートずつとせず、1プレートずつ、3プレートずつ,4プレートずつ等とした多段構造も可能である。つまり2段構造,6段構造,8段構造等も可能である。
・例えば、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10の数を、図示例のように同数とせず、一方をより多く用いた多段構造も可能である。つまり3段構造,5段構造,7段構造等も可能である。
・なお、積層された高強度ハニカム9と低強度ハニカム10との間に、それぞれ極薄材を介装した多段構造も考えられる。
高強度ハニカム9,低強度ハニカム10については、以上のとおり。
《低強度ハニカム10の機能等について》
次に、低強度ハニカム10の機能等について、図1,図2を参照して、説明する。
本発明のハニカムパネル8において、ハニカムコア5の低強度ハニカム10、図示例では上位の低強度ハニカム10および下位の低強度ハニカム10は、次のように機能等する。
上位の低強度ハニカム10は、アッパスキン材6側から伝達された負荷荷重Aが、その座屈荷重に達しない場合、若干弾性変形することもあるが、座屈Gはしない(図1の(2)図を参照)。
図1中、S(太破線表示)は、負荷荷重Aが関与する荷重作用エリア,応力発生エリアを示す。
これに対し、上位の低強度ハニカム10は、アッパスキン材6側から伝達された負荷荷重Aが、座屈荷重となって作用した場合、塑性変形して座屈Gする(図1の(3)図を参照)。
又、下位の低強度ハニカム10も、アッパスキン材6,(座屈Gした)上位の低強度ハニカム10,上位の高強度ハニカム9等を介して伝達された負荷荷重Aが、座屈荷重となって作用した場合、同様に、塑性変形して座屈Gする(図1の(4)図を参照)。
低強度ハニカム10は、座屈Gした場合、負荷荷重Aの分散化機能つまり受圧面積の拡大化機能を発揮し、負荷荷重Aを分散する(図1の(3)図,(4)図を参照)。
座屈Gした低強度ハニカム10,10により、負荷荷重Aは、分散化,分力化,分解化されて、それぞれ下位の高強度ハニカム9,9へと伝達される。図示例では、縦横方向つまりXYZ方向に広がりつつ、高強度ハニカム9,9へとそれぞれ、負荷荷重Aが伝達される。上面・受圧面側より、底面・伝達面側が拡大して、伝達される。
このように負荷荷重Aは、低強度ハニカム10,10への狭いエリアの受圧面積,集中荷重から、高強度ハニカム9,9に対し、広いエリアの受圧面積,分布荷重となって伝達される。
このハニカムパネル8にあっては、このように荷重作用エリア,応力発生エリアSが大きく広域化される(前述した図3の(2)図の従来例の、局部的な狭い荷重作用エリア,応力発生エリアLと、比較対象)。
なお、図1の(2)図,(3)図,(4)図は、負荷荷重Aの大きさ,程度毎のハニカムパネル8の負荷状態を示すが、(2)図,(3)図を、(4)図に至るステップを示すものとして、理解することも可能である。
又、低強度ハニカム10,10の座屈G(図1の(3)図,(4)図を参照)の態様については、例えば次のとおり。
・作用する負荷荷重Aの中央部つまり集中荷重直下部エリアのセル壁11は、全体的に座屈Gする(図2の(2)図中の中央部、および(4)図を参照)。
・これに対し、その近傍の周辺部エリアのセル壁11は、これに引きずり込まれるように順次緩く座屈Gする(図2の(2)図中の左右部を参照)。
・その更に外側部エリアのセル壁11は、座屈Gされず弾性変形するに止まっている(図2の(2)図中の左右外側部を参照)。
低強度ハニカム10は、このような態様で座屈G等が進行し、表裏に圧縮力と引張力が作用して、せん断力も派生する。もって、座屈Gやせん断変形の広がりに基づき、負荷荷重Aの分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮する。
低強度ハニカム10の機能等については、以上のとおり。
《作用等》
本発明のハニカムパネル8は、以上説明したように構成されている。そこで以下のようになる。
(1)このハニカムパネル8は、芯材のハニカムコア5の上下の開口端面について、上位にアッパスキン材6が、下位にロワスキン材7が、それぞれ接合されている。
ハニカムコア5は、高強度ハニカム9と低強度ハニカム10とが、連続的に交互に積層された多段構造よりなる。
(2)このハニカムパネル8は、各種構造物の構造材,保護材,壁板材等として使用され、主として保護対象Bを保護するために用いられる。なお保護対象Bは、通常は対象物よりなるが、室内空間等の空間であっても可である。
(3)そして、無負荷状態(図1の(1)図を参照)から、荷重Aが、衝撃荷重,集中荷重,圧縮荷重として、荷重作用方向Fに負荷された場合は、次のようになる。
すなわち、例えば台風その他の自然災害による外力や、投てき衝撃,その他の人為的行為による外力により、保護対象Bに何らかの負荷荷重Aが加えられた場合は、次のようになる。
負荷荷重Aは、まずアッパスキン材6から、ハニカムコア5の上位の低強度ハニカム10へと伝達され、それぞれ応力が発生する。
(4)伝達された負荷荷重Aが、上位の低強度ハニカム10の座屈荷重に達しない場合、つまり負荷荷重Aの値が小さい場合、低強度ハニカム10は、若干弾性変形することもあるが、座屈Gには至らない(図1の(2)図を参照)。
(5)これに対し、伝達された負荷荷重Aが、座屈荷重となって作用した場合、つまり負荷荷重Aの値が大きい場合、低強度ハニカム10は座屈Gする。
すなわち、上位の低強度ハニカム10は、アッパスキン材6から負荷荷重Aが座屈荷重となって伝達された場合、圧縮応力が発生すると共に座屈Gする(図1の(3)図、特にその荷重作用エリア,応力発生エリアSを参照)。
(6)座屈Gした低強度ハニカム10は、負荷荷重Aの分散化機能、つまり受圧面積の拡大化機能を発揮する。
すなわち、その下側に位置する高強度ハニカム9への伝達に際し、負荷荷重Aつまり座屈荷重が分散され、受圧面積が拡大される。もって高強度ハニカム9は、広域に負荷荷重Aが分散されて伝達され、広域に応力が発生する(図1の(3)図、特にその荷重作用エリア,応力発生エリアSを参照)。
又、低強度ハニカム10の座屈Gにより、更には座屈Gに至らない外側部の弾性変形の戻り等により、負荷荷重Aは、エネルギーが吸収,緩衝,軽減されて、高強度ハニカム9へと伝達される。
(7)さて、高強度ハニカム9の下位の低強度ハニカム10は、高強度ハニカム9から負荷荷重Aが伝達されると共に、応力が発生する。
そして、伝達される負荷荷重Aが、未だ値が大きく座屈荷重となって作用した場合は、圧縮応力が発生すると共に座屈Gする(図1の(4)図、特にその荷重作用エリア,応力発生エリアSを参照)。
もって下位の低強度ハニカム10も、上述した上位の低強度ハニカム10に準じ、負荷荷重Aの分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮すると共に、負荷荷重Aのエネルギーを更に吸収,緩衝,軽減する。
(8)さて、ハニカムパネル8に作用した負荷荷重Aは、その値が大きい場合、上述した(6),(7)のように、低強度ハニカム10,10の座屈Gにより、図示例では前後左右へと広く分散される。
すなわち負荷荷重Aは、受圧面積が全体的に拡大されると共に、そのエネルギーが吸収,緩衝,軽減される(図1の(4)図の荷重作用エリア,応力発生エリアSを参照)。
負荷荷重Aは、このようなステップを辿って、下位の高強度ハニカム9そしてロワスキン材7へと伝達される。
(9)そこで本発明のハニカムパネル8にあっては、次のようになる。負荷荷重Aはこのように、高強度ハニカム9そしてロワスキン材7を介し下位の保護対象Bへと、分散されると共に軽減されて伝播される(図1の(4)図を参照)。
すなわち、外力として負荷された荷重Aは、その値が大きい場合、ハニカムパネル8により、集中荷重が分布荷重化され、広く横へ横へと分散される(図1の(4)図中に図示の、本発明の荷重作用エリア,応力発生エリアSと、図3の(2)図中に図示の、従来側の荷重作用エリア,応力発生エリアLとを、比較対象)。
負荷荷重Aは、分散されると共に軽減されて、保護対象Bに伝播される。このように、このハニカムパネル8では、高強度ハニカム9,9や低強度ハニカム10,10等が、全体的に負荷荷重Aに関与して、これを分散,軽減する。
(10)もって保護対象Bが、負荷荷重Aにより、破損,損傷等することは、防止される。
本発明の作用等については、以上のとおり。
A (負荷)荷重
B 保護対象
C セル軸方向
D 展張方向
E リボン方向
F 荷重作用方向
G 座屈
S 荷重作用エリア,応力発生エリア(本発明)
L 荷重作用エリア,応力発生エリア(従来例)
1 ハニカムコア(従来例)
2 アッパスキン材(従来例)
3 ロワスキン材(従来例)
4 ハニカムパネル(従来例)
5 ハニカムコア(本発明)
6 アッパスキン材(本発明)
7 ロワスキン材(本発明)
8 ハニカムパネル(本発明)
9 高強度ハニカム
上位の高強度ハニカム
下位の高強度ハニカム
10 低強度ハニカム
10 上位の低強度ハニカム
10 下位の低強度ハニカム
11 セル壁
12 セル

Claims (1)

  1. 芯材のハニカムコアの両開口端面に、アッパスキン材とロワスキン材が、それぞれ接合されたハニカムパネルにおいて、
    該ハニカムコアは、高強度ハニカムと低強度ハニカムとが、順次交互に多段に積層されており、
    負荷荷重が、衝撃荷重,集中荷重,圧縮荷重よりなり、該アッパスキン材は、荷重作用側に向けられ、該ロワスキン材は、保護対象側に向けられ、該ハニカムコアの高強度ハニカムおよび低強度ハニカムは、セル軸方向が荷重作用方向に向けられており、
    該低強度ハニカムは、負荷荷重がその座屈荷重となって作用して座屈した場合、荷重の分散化機能,受圧面積の拡大化機能を発揮し、該高強度ハニカムは、該低強度ハニカムに比し座屈強度が高く、
    該低強度ハニカムの座屈により、負荷荷重は、そのエネルギーが吸収,緩衝,軽減されると共に、該低強度ハニカムの荷重分散化機能,受圧面積拡大化機能にて、狭いエリアの受圧面積,集中荷重から広いエリアの受圧面積,分布荷重化され、
    負荷荷重は、このように軽減,分散されて、該低強度ハニカムの座屈荷重では座屈しない該高強度ハニカムに伝達され、保護対象へと伝播されること、を特徴とするハニカムパネル。
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