JP2010120226A - 段ボール代替の気泡シート - Google Patents

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Abstract

【課題】A式段ボールの代替として好適に適用でき、軽量化を実現し得る段ボール代替の気泡シートを提供する。
【解決手段】キャップフィルム1とバックフィルム2を有し互いにキャップ10を対向する向きに配置して積層した2層の気泡シート部A11、A12を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする。(a)各気泡シート部A11、A12における粒の配列する向きを30°〜60°異ならせている。(b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。(c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。(d)気泡bの粒配列が、気泡bの直径をD、同列における気泡bの配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡のずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である。
【選択図】図3

Description

本発明は、梱包などに好適に使用される段ボール代替の気泡シートに関する。
既に本件出願人は、段ボールの代替品として使用可能な気泡シートを提案している(例えば、特許文献1参照)。
この時本件発明者らは、従来プラスチック段ボールと称されていたものより柔らかいシート状物を提示している。しかしながら、かかるシート状物の性状を柔らかく設定しすぎると、いわゆる段ボールと同等に取り扱うことが難しくなり、広く普及している段ボール箱の自動封緘機にかけた場合に、フラップ部分の硬さ及び反発力が充分でないため旨く封緘できないという事態を招くことがあった。
一方、従来プラスチック段ボールと称されるものは、その名称とうらはらに硬いうえに反発力が大きく、A式段ボール箱の自動封緘機には使用できなかった。これらの機械は通常ガイドロールかアームを介してシートを折り曲げて癖をつけてからテープを貼ったりホットメルトで貼り合せたりするようになっている。しかし、硬さや反発力が大きすぎるとその力でテープを引き剥がしたり、ホットメルトが冷却固化する以前に貼り合わせ面が剥がれていたりしてしまうという問題があった。
本件発明者らは研究のすえに、JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が0.001MPa以上、10MPa以下であり、同一検体でJIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上、さらに好ましくは65%以上となるように設定した気泡シートであれば、上述した剥がれの問題が発生しない範囲でフラップ部分の硬さ及び反発力が充分なものとなり、前述した自動封緘機にかけることが可能であることを発見した。
しかし、従来の2層ないし3層の気泡シートで上記の条件を満たし、なおかつ箱を作った時にある程度の自立性を持ったものにするには、かなり単位面積あたりの重量が大きいものにならざるを得なかった。
重量が増加するということは、近年施行された容器包装リサイクル法や使用原料の増加による二酸化炭素推定発生量の増加からしても好ましくない。
そこで、本件発明者らは上記の条件を満たしながら、可能な限り軽量で環境負荷の小さな気泡シートを生み出すべくさらに探求を進めた。
そのために、まず本件発明者らは、気泡シートの腰(強度)の強さを不当に低下させることなく軽量化を図るために、キャップフィルムとバックフィルムとライナーフィルムの厚みのバランスに注目した。そして、その延長として気泡の粒配列にも配慮を致し本発明の基礎となる知見を得たものである。
ちなみに、気泡シートのような製品は、その成り立ちから考えるに本来キャップフィルムとバックフィルムの2層品であった。しかし、このような気泡シートでキャップフィルムを内側にして袋を作ると、袋内の粒が邪魔をして内容物が入れにくくなる。これを改善するために、キャップフィルムの頂部に薄いフィルムを貼ったのが3層気泡シートの始まりである。しかして、従来の3層気泡シートにおけるライナーフィルムは、その厚みが全ての層のシート厚み合計のせいぜい10〜15%であり、本発明のものとはその存在意義も構成も全く異なっている。
特願2004−34594号公報
本発明は、以上のような事情及び知見に基づいてなされたものであり、広く普及しているA式段ボールの自動封緘機にかけることが難しいという課題と、前記自動封緘機にかけることを主体に開発すると単位面積当りの重量が増加する傾向があるという課題を共に解決しようとするものであり、段ボールの代替として前記自動封緘機を用いて適切に梱包作業を行なうことができる上に、箱を作った場合に適度な自立性があり、しかも使用材料が少なく軽量で環境負荷の小さな段ボール代替の気泡シートを提供することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような構成を採用したものである。すなわち、本発明に係る段ボール代替の気泡シートは、キャップフィルムとバックフィルムを有し互いにキャップを対向する向きに配置して積層した2層の気泡シート部を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする段ボール代替の気泡シート。
(a)図2に実線及び破線で直線状に示した各気泡シート部における粒の配列する向きを、30°〜60°異ならせている。
(b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。
(c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。
(d)気泡の粒配列が、図1に示すように、気泡の直径をD、同列における気泡の配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡のずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である。
ここで、前記(b)の曲げ強度に関する記述と(c)の曲げこわさに関する記述は、気泡シートに、段ボールと同等の強度特性を発揮させるための条件、換言すれば、段ボール用の自動封緘機にかけて不具合なく封緘することができるための条件を開示したものあり、前述したように、多くの試行錯誤を繰り返した末に得られた知見に基づく。
すなわち、前記(b)で示す曲げ強度が10MPaを越えると、気泡シートの硬さや反発力が大きくなり過ぎ、自動封緘機で一旦貼り合わせた面が剥がれてしまうという不具合を招きやすくなる。一方、0.001MPaを下回ると、腰がきわめて弱くなるため事実上JIS K 7203に定める測定が不可能になるだけでなく、自動封緘機にかけた場合には、フラップが倒れてしまい、ガイドローラーに引っかかってフラップの閉鎖やテープ止めがうまくできないという事態を招く。また、前記(b)に示す曲げこわさに係る特性値が50%未満となると、折癖がつきやすいものとなり、同じくフラップの倒れ等により自動封緘が実用上不可能になる。この曲げこわさに関する特性値は大きいほど好ましいが、どのようなフィルム材料を用いても物質の性質上、自ずとその上限が存在するものであり、事実上100%はありえない。
一方、前記(a)の粒配列の向き(図2)に関する記述と、前記(d)の粒配列に関する記述は、省資源の観点から厚みや粒配列の最適なバランスを模索する過程で見出された条件を開示するものである。
各気泡シート部における粒、すなわちキャップシートに形成されたキャップの配列する向きを30°〜60°異なった構成を逸脱すると、強度的観点における構造的なバランスが全体的或いは部分的に崩れることになり、腰の強さを不当に低下させることなく軽量化することが難しくなる。また、曲げ強度を改善するなら気泡の間隔は狭いほうがよいが、気泡の密閉性を上げるには広いほうが充分な融着代を稼げるので都合がよい。本発明者の研究するところによれば、前述した(d)の条件範囲が実用上最もバランスがよく、腰の強さと軽量化を両立させることができる。
このような構成の気泡シートであれば、前記(b)及び(c)の条件が成立していることによって段ボールの自動封緘機にかけて実用上問題のない封緘作業を行なうことができるという効果が得られるだけでなく、前記(a)及び(d)の条件が成立していることによって構造的な強度バランスが良好なものとなり、箱を作った場合の適度な自立性を少ない材料を用いて実現することが可能となる。
なお、前記2層の気泡シート部間に1枚のフィルムを介在させてもよい。その場合の好ましい態様としては、キャップフィルムと接する側をシーラント層としたものを挙げることができる。すなわち、シーラント層を介して両キャップフィルムに貼り合いしてなるものにしてもよい。
また、前記2層の気泡シート部の外周をシールすることで固定するシール部をさらに有するものとすれば、より確実に2層の気泡シート部を積層することが可能となる。
なお、気泡シートが、2層の気泡シート部を有している場合には、各気泡シート部における粒の配列する向きを異ならせる態様に代えて、一方の気泡シート部と他方の気泡シート部との相対的な配置を用いて請求項1に係る発明と同等の数値限定を成立させることもできる。すなわち、この場合の発明として、次のようなものを挙げることができる。
キャップフィルムとバックフィルムを有し互いにキャップを対向する向きに配置して重層させた2層の気泡シート部を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする段ボール代替の気泡シート。
(a)一方の気泡シート部の各気泡の粒すなわちキャップシートに形成されたキャップが、他方の気泡シートの各気泡の複数の粒すなわちキャップシートに形成された複数のキャップに対して平面視重なるように配置している(図3)。
(b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。
(c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。
(d)気泡の粒配列が、気泡の直径をD、同列における気泡の配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡のずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である。
本発明は以上のような構成であるから、段ボールの自動封緘機にかけることができる上に、腰の強さを確保するための構造的なバランスに優れており、可能な限り軽量化を図ることができる環境負荷の小さい段ボール代替の気泡シートを提供することができるものである。
本実施形態係る段ボール代替の気泡シート(以下、気泡シートと記す)Aは、図4に示すように、荷物の梱包・運搬などに好適に適用し得る箱Bを形成している。この箱Bは、例えば一般の段ボール箱Bの製造に広く用いられているA式段ボールの自動封緘機によって、通常の段ボール箱と同様に形成されたものである。
ここで本実施形態に係る気泡シートAは、図1、図2、図3及び図5に示すように、キャップフィルム1とバックフィルム2を有し互いにキャップを対向する向きに配置して積層した2層の気泡シート部A11、A12を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする。(a)各気泡シート部A11、A12における粒の配列する向きを30°〜60°異ならせている(図2)。(b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。(c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。(d)気泡bの粒配列が、気泡bの直径をD、同列における気泡bの配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡bのずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である(図1)。
なお、図3には気泡シートAを模式的に示しているが、実際には、通常の製造方法により作られた気泡シートを用いる。すなわち、気泡シートの製造技術において留意すべきは、真空成形の金型形状に、成形されたキャップの形状が一致しないことである。気泡シート製造時のキャップフィルムは、溶融状態から金型により成形されたばかりで、依然として高い温度にあり、これに張り合わされるバックフィルムは溶融状態で接触するので、キャップに閉じこめられる空気は、当然に高い温度にある。一定の容積の空間に密閉された空気が、温度の低下により収縮する結果、気泡シートの形状は、それに応じて収縮する。よく知られているように、どの製品にも気泡に張りがないのは、そのためである。いま、概略を理解するため、気泡形成時の空気の温度が100℃、気泡シート製品の環境温度が20℃である場合を想定すると、内部の空気の体積は、78.5%に減少しているはずである。実際に測定してみると、製造時の温度条件、気泡シートの目付、各フィルム厚さの比などによって多少異なるが、おおむね70〜85%の範囲にある。
気泡シート製品は、常にこのような状況に置かれているため、これを緩衝剤として使用し、面方向に負荷が加わったとき、圧力を受けた気泡内部に空気により気泡が横方向に張り出す、「胴ぶくれ」を生じた状態で落ち着く。このようにして、緩衝剤として機能しているときの気泡は、金型キャビティが与える高さから上記した空気の冷却収縮による気泡容積の減少分を差し引いたよりも、さらに低くなっている。この様子を実測するには、たとえば、たて×横100mmの気泡シートを10枚、間に厚さ1mmの厚紙を挟んで重ね、上から200gの加重をかけて、積み重なった気泡シートの厚さを測定し、厚紙の分を差し引いて、平均の気泡高さを算出する、という試験を行なう。
以下、斯かる気泡シートAの構成について説明する。
斯かる気泡シートAは、図1、図2、図3及び図5に示すように、キャップ10の配列が同じである2つの気泡シート部A11及びA12を、キャップ10を対向する向きに配置して積層したものである。そして当該気泡シート部A11、A12は、それぞれ、キャップフィルム1と、バックフィルム2とを有している。
キャップフィルム1は、図1に示すような配置にキャップ10を形成し得るものであって、本実施形態では例えばエチレンコンテンツ5〜10%のスーパーランダムポリプロピレンを用いている。そしてキャップフィルム1は、具体的には形成されるキャップ10の粒径Dを10mm、粒高さを4mm、そして粒間の距離すなわちピッチPを11.5mm、そして隣接する列同士の気泡bすなわちキャップ10のずれ角度θを60°に設定している(図1)。
バックフィルム2は、キャップフィルム1とともに気泡bを形成し得るものであり、本実施形態では同様にエチレンコンテンツ5〜10%のスーパーランダムポリプロピレンを用いている。
しかして本実施形態に係る気泡シートは、図2に示すように、2層の各気泡シート部A11、A12における粒の配列する向きを30°〜60°異ならせている。そうすることにより、図3に示すように、一方の気泡シート部A11の各気泡bの粒を形成するキャップ10が他方の気泡シートA12の各気泡bの複数の粒を形成するキャップ10に対して平面視重なるように配置したものとなっている。そのため、図5に矢印で示すように、例えば一方の1つの気泡bに加えられた衝撃は他方の気泡シート部A11、A12の複数、本実施形態では3つの気泡bに分散されることにより受圧面積は3倍以上に拡散することとなるため、各気泡シート部A11、A12それぞれがもともと有する緩衝力ともあいまって、内容物を保護し得る力、すなわち耐衝撃性は格段に向上し得たものとなっている。
以上のように、本実施形態に係る段ボール代替の気泡シートAによれば、上述の構成とすることにより前記(b)及び(c)の条件が成立していることによって段ボールの自動封緘機にかけて実用上問題のない封緘作業を行なうことができるという効果が得られるだけでなく、前記(a)及び(d)の条件が成立していることによって構造的な強度バランスが良好なものとなり、箱Bを作った場合の適度な自立性を少ない材料を用いて実現することが可能となる。
<変形例1>
以下、上記実施形態の変形例について説明するが、上記実施形態に相当する構成要素には同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
すなわち本変形例に係る気泡シートA1では、図6に示すように、2層の気泡シート部A11、A12間に、例えばシーラント層や通常ライナーフィルムとして用いているフィルムなどをキャップ貼り合わせ用のフィルム3として介在させたものとしている。
このような構成とすることによりフィルム3を介してキャップフィルム1同士を貼り合いしてなるものにして、確実にキャップフィルム1間を接合しながら、各気泡シート部A11、A12の粒が断面視平坦な線を形成するフィルム3を互いに補強し合う構成となっている。そのため、図6に矢印で示すように一方の気泡シート部A11の1つの気泡bに加えられた衝撃は、フィルム3を押圧することにより、当該フィルム3を介して、他方の気泡シート部A12の多数、少なくとも3つ以上の気泡bに分散されることにより受圧面積は3倍以上に拡散することとなるため、各気泡シート部A11、A12それぞれがもともと有する緩衝力ともあいまって、内容物を保護し得る力、すなわち耐衝撃性はさらに格段に向上し得たものとなっている。つまり、本変形例に係る気泡シートA1は、軽量で、且つさらに強度に優れたものとなっている。
<変形例2>
以下に記す変形例2についても、上記変形例同様に、上記実施形態に相当する構成要素には同じ符号を付すとともに、その詳細な説明を省略するものとする。
すなわち本変形例に係る気泡シートA2では、図7に示すとおり、2層の気泡シート部A11、A12の外周をシールすることで固定するシール部4をさらに有するものとしている。
このような構成とすることによって、より確実に2層の気泡シート部A11、A12を積層することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではバックフィルムを単層とした構成を開示したが、勿論上記の条件を満たしていれば、2層以上とする構成とすることも可能である。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
以下に、本発明の実施例について詳述するが、本発明は当該実施例に限定されるものではない。
本実施例では、上記実施形態の気泡シートに該当する実施例1、及び比較例1、比較例2を供試材料として用いて、以下に記す試験を行う曲げ強度、曲げこわさの試験を行うとともに、衝撃に対する強さについて調査した。
<試験材料>
実施例1として、2層の基層シート部に1層のキャップ貼り合わせシートを介在させたものを用いた。具体的には、2層の気泡シート部の材質として、キャップシート、バックシート共にポリエチレンを用い、全体の厚みに対する2層の気泡シート部のキャップシート、バックシートの厚み比をそれぞれ25%、21.5%とし、これら2層の気泡シート部のキャップシートを貼り合わせるキャップ貼り合わせフィルムを、全体の厚みに対する厚み比を7%として貼り合わせた。そしてこれら2層の気泡シート部は気泡の粒径を10mm、粒の高さを4mm、そして粒間のピッチを11.5mmとするとともに、隣接する列同士の気泡のずれ角度を60°とし、さらに流れ方向における気泡の列の角度を互いに45°異ならせて貼り合わせたものを用いた。なお当該気泡シートの重量は1平方メートル当たり140gであった。
比較例1として、材質をキャップシート、バックシート、ライナーシート共にポリエチレンを用い、全体の厚みに対するキャップシート、バックシート及びライナーシートの厚み比をそれぞれ55%、35%及び10%とし、気泡の粒径を10mm、粒の高さを4mm、そして粒間のピッチを11.5mmとする気泡シートを用いた。なお当該気泡シートの重量は1平方メートル当たり150gとであった。
<試験方法>
A型JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度、JIS K 7106に定める方法による曲げこわさの測定を、2回続けて行った。
そして直径1/2インチの鉄球を、鉄製のテーブル上にカーボン紙を置き、その上に載置した上記の実施例1、比較例1に対して高さ40cmから落下させることを計5回行うことによって衝撃貫通試験を行った。なお表中、衝撃に対する強さの評価として、上記カーボン紙に鉄球の落下痕が認められなかったものには○を、落下痕が認められたものについては×を記入した。
<試験結果>
上述した試験における実施例1、比較例1の結果を下記表1に記す。
Figure 2010120226
以上のように、実施例1は、段ボール代替品として使用し得る条件、優れた曲げ強度ならびに、2回の試験において2回目の数値が1回目の数値の50%以上という優れた特性を示しながら、しかも、比較例1に対してはさらなる軽量化を実現した段ボール代替気泡シートであることが分かった。
さらに実施例1においては衝撃貫通試験において5回鉄球を落下させたにもかかわらず、その何れにも落下痕が認められなかった。他方比較例1には直径4.5mm〜5mmの落下痕が認められた。
すなわち以上の結果から、実施例1の方が軽量であるにも拘わらず優れた曲げ強度、曲げ強さ、そして耐衝撃性を有するものとなっており、段ボール代替の気泡シートとして優れた性能を有することが分かった。すなわちこの実施例1のような気泡シートであれば、一般に広く用いられているA式段ボールの自動封緘機にも好適に適用し得ることが明らかとなった。
本発明の気泡シートにおける粒の配置に係る説明図。 本発明の気泡シートにおける各気泡シート部の粒の配置に係る説明図。 同上。 本発明の一実施形態に係る気泡シートによって形成された箱の外観図。 同実施形態に係る模式的な断面図。 同実施形態の変形例1に係る模式的な断面図。 同実施形態の変形例2に係る構成説明図。
符号の説明
A、A1、A2…段ボール代替の気泡シート(気泡シート)
A11、A12…気泡シート部
1…キャップフィルム
2…バックフィルム
3…フィルム
4…シール部
b…気泡

Claims (4)

  1. キャップフィルムとバックフィルムを有し互いにキャップを対向する向きに配置して積層した2層の気泡シート部を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする段ボール代替の気泡シート。
    (a)各気泡シート部における粒の配列する向きを30°〜60°異ならせている。
    (b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。
    (c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。
    (d)気泡の粒配列が、気泡の直径をD、同列における気泡の配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡のずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である。
  2. 前記2層の気泡シート部間に1枚のフィルムを介在させたものとしている請求項1記載の段ボール代替の気泡シート。
  3. 前記2層の気泡シート部の外周をシールすることで固定するシール部をさらに有するものとしている請求項1又は2記載の段ボール代替の気泡シート。
  4. キャップフィルムとバックフィルムを有し互いにキャップを対向する向きに配置して重層させた2層の気泡シート部を具備し、次の(a)〜(d)の条件を全て満たすことを特徴とする段ボール代替の気泡シート。
    (a)一方の気泡シート部の各気泡の粒が他方の気泡シート部の各気泡の複数の粒に対して平面視重なるように配置している。
    (b)JIS K 7203に定める方法により測定した曲げ強度が、0.001MPa以上、且つ、10MPa以下である。
    (c)JIS K 7106に定める方法により2回続けて曲げこわさを測った場合、2回目の数値が1回目の数値の50%以上である。
    (d)気泡の粒配列が、気泡の直径をD、同列における気泡の配列ピッチをP、隣接する列同士の気泡のずれ角度をθとした場合、P=1.05D〜1.3D、θ=50°〜65°である。
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