JPH0716965A - キャップ強度の改善された気泡シート - Google Patents

キャップ強度の改善された気泡シート

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JPH0716965A
JPH0716965A JP18692093A JP18692093A JPH0716965A JP H0716965 A JPH0716965 A JP H0716965A JP 18692093 A JP18692093 A JP 18692093A JP 18692093 A JP18692093 A JP 18692093A JP H0716965 A JPH0716965 A JP H0716965A
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JP
Japan
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cap
film
bubble sheet
polyethylene
strength
Prior art date
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Pending
Application number
JP18692093A
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English (en)
Inventor
Hajime Kawakami
肇 川上
Hidehiro Akitani
秀昊 秋谷
Kozo Kenmochi
浩三 剣持
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawakami Sangyo KK
Original Assignee
Kawakami Sangyo KK
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Publication date
Application filed by Kawakami Sangyo KK filed Critical Kawakami Sangyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シンジオタクチック構造のポリエチレンを含
有することにより、従来のものよりキャップ強度および
透明性の改善された、気泡シート。 【構成】 多数の突出部、キャップを有するキャップフ
ィルムと、平坦なフィルム、バックフィルムをはり合わ
せて、多数の密閉室を形成して得られる気泡シート、ま
たは、2枚のキャップフィルムを凸部を外にしてはりあ
わせ、多数の密閉室を形成してえられる気泡シートにお
いて、原料のポリエチレンに、シンジオタクチック構造
のポリエチレンを10重量%より多く、可能であれば2
0重量%より多く含むことを特徴とするキャップ強度お
よび透明性の改善された、気泡シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は衣料、機械部品、工業製
品、菓子、農、水産物、その他食品の包装や輸送機器の
梱包材として、または、土木、建築における養生材とし
て、幅広く使用されている気泡シートの改良に関する。
【0002】気泡シートで重要な品質特性として、キャ
ップ強度、シートの透明性などが挙げられる。図1およ
び図2に、一般的な気泡シートおよびキャツプ形状を示
す。
【0003】
【図1】
【0004】
【図2】
【0005】
【従来の技術】一般に、気泡緩衝材と呼ばれ、エア・キ
ャップ、セル・マット、エア・バッグあるいはエア・マ
ットなどの商品名が付されている上記のような気泡シー
トのキャップ強度改善を目的とした考案として、材料の
溶融張力が5g以上であることを特徴とした気泡シート
(実公昭58−4666)が公知である。
【0006】しかし、発明者らは、各種素材を用いて気
泡シートを試作し、それぞれのキャップ強度を測定して
比較した結果、溶融張力とキヤップ強度が一義的な因果
関係にないと判断するに至った。
【0007】
【発明が解決しようとする問題点】よりキャップ強度の
大なる気泡シートを再現性よく得る事が、本発明の目的
である。
【0008】
【問題を解決するための手段】
【0009】1、従来の気泡シートの材料として使用さ
れるポリエチレンは、アイソタクチック構造およびアタ
クチック構造のポリエチレンであるが、これにシンジオ
タクチック構造のポリエチレンを含有させる。シンジオ
タクチック構造のポリエチレンとしては、エクソンケミ
カル社の商品名エグザクト(Exact)がある。
【0010】2、アイソタクチック構造または、アタク
チック構造のポリエチレンまたは、アイソタクチック構
造とアタクチック構造のポリエチレンの混合体に、シン
ジオタクチック構造のポリエチレンを10重量%より多
く、可能であれば、20重量%より多く含有させること
が望ましい。10重量%より少ない場合は、キャップ強
度、気泡シートの透明性など、気泡シートの品質特性に
対するシンジオタクチック構造のポリエチレンの優位性
が顕著に表われない。
【0011】3、図2のごとく、キャップフィルム4の
表面上に、さらに平坦なライナーフィルム3をはり合わ
せた気泡シート、図3および図4のごとくキャップが二
重構造になった気泡シート、さらに図1のバックフィル
ム2、および図2のライナーフィルム3またはバックフ
ィルム5のどちらか一方、あるいは両方のそれぞれ外側
にクラフト紙、ポリエチレンフィルム、不織布、防せい
(さび止め)フィルムなどをはり合わせたものであって
もよい。
【0012】
【図3】
【0013】
【図4】
【0014】4、図5および図6のごとく、キャップフ
ィルム6、7、8および、バックフイルム9が多層フィ
ルムであってもよい。このとき、最外層に含有されるシ
ンジオタクチック構造のポリエチレンの重量%をx、最
内層に含有されるシンジオタクチック構造のポリエチレ
ンの重量%をyで表わす時、xとyとの間に、y>x+
13の関係式が成り立たねばならない。もし、y≦x+
13であれば、最外層と最内層の物性に顕著な差が現れ
ず、単一層のフィルムと物性的に大差ないものとなって
しまう。
【0015】
【図5】
【0016】
【図6】
【0017】5、シンジオタクチック構造のポリエチレ
ンの一種として、2種類の分子量モードをもつバイモー
ダルポリエチレンを用いてもよい。シンジオタクチック
構造のポリエチレンは、分子量分布が狭い為に、運転条
件も狭くなってしまうが、バイモーダルタイプであれ
ば、この欠点を排除することができる。
【0018】6、気泡シートの製造方法としては、特公
昭54−33617号公報に記載されている方法等が挙
げられる。その一般的な気泡シートの製造方法を図7お
よび図8に示す。図7では、押出成型により製膜された
2枚のフィルムのうち、1枚は成型ロール(金型ロー
ル)10により真空成型されキヤップフィルムとなり、
もう一枚のフィルム(バックフィルム)と加圧ロール1
1によって熱融着され、その後、はく離ロール(冷却ロ
ール)12によって冷却され、気泡シートとして完成さ
れる。図8では、2枚のフィルムがそれぞれ成形ロール
(金型ロール)13、14によって真空成型され、さら
に熱融着されたのちに、はく離ロール(冷却ロール)1
5によって冷却され、気泡シートとして完成される。
【0019】
【図7】
【0020】
【図8】
【0021】7、図9の様に2枚のキャップフィルム1
6、17をはり合わせて形成された気泡シートの場合、
図10のようにキャップフィルム18とバックフィルム
19をはり合わせて形成された気泡シートに比べ、キャ
ップフィルムの成型比率を半分に抑えることができる。
つまり、キャップフィルム16、17は、必要なキャッ
プ高さを得るために、真空成型でひきのばされ、厚みが
薄くなる率が、キャップフィルム18の半分ですむ訳で
ある。
【0023】
【図9】
【0024】
【図10】
【0025】
【作用】本発明によるシンジオタクチック構造のポリエ
チレン含有の気泡シートにおいて、最内層のシンジオタ
クチック構造のポリエチレンの含有率を高めることによ
り、製造および加工の過程における熱融着の可能下限温
度を下げることができ、最外層のシンジオタクチック構
造のポリエチレンの含有率を最内層に比べ低くおさえる
ことにより、成形ロール(金型ロール)からのはく離可
能上限温度の差を大きくすることができる。
【0026】
【実施例1】JIS−K6760によるメルトフローレ
ート値(以下、MFRと略す。)=1.18、密度=
0.927のアタクチック構造のポリエチレンのペレッ
トに、MFR=0.95、密度=0.935のシンジオ
タクチック構造のポリエチレンのペレットを5重量%混
合したものを押出機ホッパーに入れ、特公昭54−36
617号に記載されている方法で、下記形状の気泡シー
トを製造した。気泡シートの形状は、キャップ高さ4m
m、キャップ径10mm、1平方メートルあたりのキャ
ップ数8000個で、1平方メートルあたりの重さは、
(以下、目付と略す。)57.8gであった。
【0027】上記実施例1の気泡シートの以下で説明す
る試験方法で測定した透明性、キャップ強度を表1にし
めす。
【0028】
【表1】
【0029】
【実施例2】実施例1で使用した、アタクチック構造の
ポリエチレンのペレットと、シンジオタクチック構造の
ポリエチレンのペレットをそれぞれ重量%で90対10
で混合したものを原料として、実施例1と同様に、特公
昭54−36617号に記載されている方法で気泡シー
トを製造した。気泡シートの形状は実施例1と同様とし
た。この気泡シートの目付は、57.2gだった。
【0031】上記実施例2の気泡シートの特性値の測定
結果を表1に示す。
【0032】
【実施例3】実施例1で使用した、アタクチック構造の
ポリエチレンのペレットと、シンジオタクチック構造の
ポリエチレンのペレットをそれぞれ重量%で85対15
で混合したものを原料として、実施例1と同様に、特公
昭54−36617号に記載されている方法で気泡シー
トを製造した。気泡シートの形状は実施例1と同様とし
た。この気泡シートの目付は、58.1gだった。
【0033】上記実施例3の気泡シートの特性値の測定
結果を表1に示す。
【0034】
【比較例1】実施例1で使用した、アタクチック構造の
ポリエチレンのペレットを原料として、実施例1と同様
に、特公昭54−36617号に記載されている方法で
気泡シートを製造した。気泡シートの形状は実施例1と
同様とした。この気泡シートの目付は、58.5gだっ
た。
【0035】上記比較例1の気泡シートの特性値の測定
結果を表1に示す。
【0036】
【透明性の測定】 JIS−K7105により、全光線
透過率(%)、曇価(%)を測定した。
【0037】
【キャップ強度】 気泡シートのキャップ数が10個と
なる様にサンプルを切り出し、JIS−K7208のプ
ラスチックの圧縮試験方法に準じた方法で、圧縮速度を
毎分200mmとして、キャップが破裂した瞬間の圧縮
荷重を、気泡シートのキャップ強度とした。
【0038】
【ポリエチレン特有の臭い】 シンジオタクチック構造
のポリエチレンは、アイソタクチック構造およびアタク
チック構造のポリエチレンに比べ、溶融時のポリエチレ
ン特有の臭いが少ないと言われている。そこで、人間の
主観ではあるが、気泡シートの製造装置の周辺のポリエ
チレン特有の臭いについて調査した。
【0039】
【発明の効果】
【0040】1、キャップ強度が向上する。
【0041】2、請求項2の気泡シートでは、最内層の
熱融着可能下限温度と、最外層の成形ロール(金型ロー
ル)のはく離可能上限温度の差が大なるため生産スピー
ドを高めることができる。
【0042】3、2枚のキャップフィルムをはり合わせ
て、多数のキャップを得られる気泡シートでは、キャッ
プフィルムとバックフィルムをはり合わせて得られる気
泡シートとキャップ高さを同一とした場合、成型比率を
半分に抑えることができるので同じ目付でもキャップ強
度をさらに上げることができる。
【0043】4、副次的効果として、(1)、気泡シー
トの透明性が良くなる。(2)、製造過程において、ポ
リエチレン特有の臭いが減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な2枚のフィルムにより形成された、気
泡シートを示す。
【図2】一般的な3枚のフィルムにより形成された、気
泡シートを示す。
【図3】キャップを向かい合わせにはり合わせた、二重
構造の気泡シートを示す。
【図4】キャップを同じ向きにはり合わせた、二重構造
の気泡シートを示す。
【図5】多層構造の2枚のキャップフィルムにより形成
された気泡シートを示す。
【図6】多層構造のキャップフィルムとバックフィルム
により形成された気泡シートを示す。
【図7】キャップフィルムとバックフィルムにより形成
された気泡シートの代表的な製造方法を示す。
【図8】2枚のキャップフィルムにより形成された気泡
シートの代表的な製造方法を示す。
【図9】2枚のキャップフィルムにより形成された気泡
シートを示す。
【図10】キャップフィルムとバックフィルムにより形
成された気泡シートを示す。
【符号の説明】
1 キャップフィルム 2 バックフィルム 3 ライナーフィルム 4 キャップフィルム 5 バックフィルム 6 多層構造のキャップフィルム 7 多層構造のキャップフィルム 8 多層構造のキャップフィルム 9 多層構造のバックフィルム 10 成形ロール(金型ロール) 11 加圧ロール 12 はく離ロール(冷却ロール) 13 成形ロール(金型ロール) 14 成形ロール(金型ロール) 15 はく離ロール(冷却ロール) 16 キャップフィルム 17 キャップフィルム 18 キャップフィルム 19 バックフィルム

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の突出部、キャップを有するキャッ
    プフィルムと、平坦なフィルム、バックフィルムをはり
    合わせて、多数の密閉室を形成して得られる気泡シー
    ト、または、2枚のキャップフィルムを突出部を外にし
    てはり合わせて多数の密閉室を形成して得られる気泡シ
    ートにおいて、シンジオタクチック構造のポリエチレン
    を10重量%より多く含むことを特徴とするキャップ強
    度の改善された気泡シート。
  2. 【請求項2】 キャップフィルムおよびバックフィルム
    が、2層以上の多層で形成され、最外層に含有されるシ
    ンジオタクチック構造のポリエチレンの重量%をx、最
    内層に含有されるシンジオタクチック構造のポリエチレ
    ンの重量%をyで表わす時、xとyの間に、x>y+1
    3の関係式が成り立つことを特徴とする請求項1の気泡
    シート。
  3. 【請求項3】 2枚のキャップフィルムを向かい合わせ
    にはり合わせて得られることを特徴とする請求項2記載
    のキャップ強度の改善された気泡シート。
JP18692093A 1993-06-29 1993-06-29 キャップ強度の改善された気泡シート Pending JPH0716965A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09323753A (ja) * 1996-05-30 1997-12-16 Kawakami Sangyo Kk 包装材料および包装方法
JP2010120226A (ja) * 2008-11-18 2010-06-03 Kawakami Sangyo Co Ltd 段ボール代替の気泡シート
JP2010247463A (ja) * 2009-04-17 2010-11-04 Kawakami Sangyo Co Ltd 合成樹脂製気泡シート積層体の製造方法
JP2013163310A (ja) * 2012-02-10 2013-08-22 Ube Nitto Kasei Co Ltd 中空構造板、中空構造板の製造方法、及び中空構造板の製造装置

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