JP2013163310A - 中空構造板、中空構造板の製造方法、及び中空構造板の製造装置 - Google Patents

中空構造板、中空構造板の製造方法、及び中空構造板の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高い中空構造板を安定して生産できるようにすると共に、厚み方向の強度を効率よく高めることができるようにする。
【解決手段】中空構造板10は、中空の凸部14Aが形成された熱可塑性樹脂製の一対の凹凸シート14が、該一対の凹凸シート14の間に熱可塑性樹脂製の平坦シート12が配された状態で、凸部14A同士が突き合われるように重ね合わされ、凸部14Aが平坦シート12に熱融着されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、中空構造板、中空構造板の製造方法、及び中空構造板の製造装置に関する。
建材用パネル、コンテナ、各種箱、家屋、ビル、オフィス、乗物等の内装材等の種々の用途に使われるプラスチックダンボールとして、円錐台形状の中空の凸部が形成された中空構造板が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。この中空構造板は、他のプラスチックダンボールに比して、縦横の強度差が少ないという性質を有している。
特許文献1に記載の中空構造板は、一対のエンボスローラーで、上記凸部が形成された一対の熱可塑性樹脂製の凹凸シートを成形し、該一対のエンボスローラーで、該一対の凹凸シートの凸部を突き合わせた状態で熱融着させることにより得られる。また、特許文献2に記載の中空構造板は、上記凸部が形成された一対の熱可塑性樹脂製の凹凸シートの一方の凸部と他方のライナー部とを熱融着させることにより得られる。
特許第4565028号公報 特開2006−1036号公報
特許文献1に記載の中空構造板を製造するには、一対の凹凸シートの凸部同士を正確に位置合わせしなければならない。また、凸部同士を熱融着させる直前にこれらを加熱する必要があるが、熱量を高くし過ぎると、凸部の形状が崩れたり、エンボスローラーからの離形性が悪くなったりし、これらを防止するために熱量を低くし過ぎると、熱融着させることができなくなったりする。
また、特許文献2に記載の中空構造板を製造するには、凸部を熱融着させる直前に加熱させなければならないことから、特許文献1に記載の中空構造板と同様の課題を有する。また、特許文献1に記載の中空構造板では、突き合わされた状態で接合された上下の凸部が厚み方向の強度を負担するため、該強度を高くし易く、製品の厚みを大きくし易いが、特許文献2に記載の中空構造板では、上下一方の凸部のみで厚み方向の強度を負担するため、該強度を高くし難く、製品の厚みを大きくし難いという課題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、信頼性の高い中空構造板を安定して生産できるようにすると共に、厚み方向の強度を効率よく高めることができるようにすることを課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係る中空構造板は、中空の凸部が形成された熱可塑性樹脂製の一対の凹凸シートが、該一対の凹凸シートの間に熱可塑性樹脂製の平坦シートが配された状態で、前記凸部同士が突き合われるように重ね合わされ、前記凸部が前記平坦シートに熱融着されていることを特徴とする。
前記中空構造板において、前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとが同一の熱可塑性樹脂で形成されてもよい。
また、本発明に係る中空構造板の製造方法は、減圧チャンバ内に配した一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給し、各シートを各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部が形成された一対の凹凸シートを成形し、成形された前記一対の凹凸シートの間に熱可塑性樹脂製の平坦シートを、少なくともその表面が溶融した状態で供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする。
前記中空構造板の製造方法において、シート押出成形機から押し出された前記平滑シートを、少なくともその表面が溶融した状態のまま前記一対の凹凸シートの間に供給してもよい。
また、前記中空構造板の製造方法において、予め成形された前記平滑シートを、前記一対のエンボスローラーより搬送方向上流側で加熱することにより、少なくともその表面が溶融した状態にして前記一対の凹凸シートの間に供給してもよい。
また、本発明に係る中空構造板の製造装置は、減圧チャンバと、前記減圧チャンバ内に配された一対のエンボスローラーと、前記一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給するシート供給部と、熱可塑性樹脂製の平坦シートを押し出して少なくともその表面が溶融した状態のまま前記一対のエンボスローラーに供給するシート押出成形機と、を備え、前記シート供給部により前記一対のエンボスローラーに溶融状態で供給した前記一対のシートの各々を各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部を形成した一対の凹凸シートを成形し、成形した前記一対の凹凸シートの間に前記平坦シートを前記シート押出成形機から、少なくともその表面が溶融した状態で供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする。
また、本発明に係る中空構造板の製造装置は、減圧チャンバと、前記減圧チャンバ内に配された一対のエンボスローラーと、前記一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給する第1のシート供給部と、予め成形された熱可塑性樹脂製の平滑シートを前記一対のエンボスローラーに供給する第2のシート供給部と、前記減圧チャンバ内に設けられ、前記一対のエンボスローラーより搬送方向上流側で前記平滑シートを加熱して、少なくともその表面を溶融した状態にする加熱部と、を備え、前記第1のシート供給部により前記一対のエンボスローラーに溶融状態で供給した前記一対のシートの各々を各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部を形成した一対の凹凸シートを成形し、成形した前記一対の凹凸シートの間に前記加熱部により加熱して少なくともその表面を溶融状態にした前記平坦シートを前記第2のシート供給部により供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする。
本発明によれば、信頼性の高い中空構造板を安定して生産することができると共に、厚み方向の強度を効率よく高めることができる。
一実施形態に係る中空構造板を示す概略断面図である。 中空構造板の製造工程及び製造装置を示す縦断面図である。 中空構造板の製造工程及び製造装置の要部を拡大して示す断面図である。 図3の4−4断面図である。 図3の5−5断面図である。 図4のA部拡大図である。 一対の凹凸シートと平坦シートとを接合している状態を拡大して示す縦断面図である。 他の実施形態に係る中空構造板の製造工程及び製造装置を示す縦断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、一実施形態に係る中空構造板10を示す概略断面図である。この図に示すように、中空構造板10は、平坦に成形された平坦シート12と、平坦シート12を挟んで重ね合わされ、縦横に中空の凸部14Aが形成された一対の凹凸シート14と、平坦シート12及び一対の凹凸シート14を挟んで重ね合わされた一対の表皮シート16とを備えている。平坦シート12、及び一対の凹凸シート14は、同一の熱可塑性樹脂(例えば、ポリプロピレンシート等のポリオレフィン系樹脂シート)で作製されたシートである。また、一対の表皮シート16の素材は、用途に応じて選択されるが、例えば、ポリプロピレンシート等の熱可塑性樹脂、アルミ箔、不織布等である。
一対の凹凸シート14は、円錐台形状の中空の凸部14Aが縦横に等間隔で形成されており、凸部14A同士が平坦シート12を挟んで突き合わされた状態で重ね合わされている。また、一方の凹凸シート14の凸部14Aは、平坦シート12の一方の面12Aに熱融着され、他方の凹凸シート14の凸部14Aは、平坦シート12の他方の面12Bに熱融着されている。
また、一方の表皮シート16は、一方の凹凸シート14の凸部14A間の平坦部分14Bと接合され、他方の表皮シート16は、他方の凹凸シート14の平坦部分14Bと接合されている。ここで、表皮シート16が熱可塑性樹脂製シートである場合には、表皮シート16は、凹凸シート14に熱融着される。
中空構造板10の内層(表皮シート16より内側の層)11の厚みは、10数mm程度(例えば、12〜13mm)、凸部14Aの先端部の直径は、数mm程度(例えば、2mm)、凸部14Aの根元部の直径は、先端部の直径の数倍程度(例えば、6mm)である。
図2は、中空構造板10の製造工程及び製造装置100を示す縦断面図である。この図に示すように、製造装置100は、上下2室のチャンバ112に分割された減圧チャンバ110と、夫々各チャンバ112内に配された上下一対のエンボスローラー120と、減圧チャンバ110より搬送方向上流側に上下に配されたシート押出成形機130、134、132と、減圧チャンバ110より搬送方向下流側に配された表皮ラミネート機140とを備えている。
製造装置100では、シート押出成形機130、132から各エンボスローラー120へ熱可塑性樹脂製のシート1が供給されて各エンボスローラー120により凹凸シート14が成形される。そして、シート押出成形機134から一対の凹凸シート14の間に平坦シート12が供給され、上下一対のエンボスローラー120により一対の凹凸シート14とその間に挟まれた平坦シート12とが加圧されること等によって一体化される。その後、表皮ラミネート機140により上下一対の表皮シート16が上下一対の凹凸シート14の上下面に熱融着や接着剤での接着等の方法によりラミネートされる。
シート押出成形機130、132、134は、溶融させた熱可塑性樹脂を押出口に設けられたTダイ131によりシート状に成形して押し出す機械である。上段のシート押出成形機130は、上側のエンボスローラー120へその斜め上方から熱可塑性樹脂製のシート1を供給し、下段のシート押出成形機132は、下側のエンボスローラー120へその斜め下方から熱可塑性樹脂製のシート1を供給する。また、中段のシート押出成形機134は、上下一対のエンボスローラー120の間へ水平に熱可塑性樹脂製の平坦シート12を供給する。
ここで、シート押出成形機130、132、134は、240〜250℃の温度で熱可塑性樹脂を加熱して溶融させてからシート状に成形して押し出すところ、押し出されたシート1及び平坦シート12は、溶融状態(温度が融点よりも高い状態)である。そして、シート1及び平坦シート12は、溶融状態のまま上下一対のエンボスローラー120に供給されるように搬送時間や熱可塑性樹脂の融点(例えば、ホモプロピレンで165℃)が設定されている。
図3は、中空構造板10の製造工程及び製造装置100の要部を拡大して示す断面図であり、図4は、図3の4−4断面図であり、図5は、図3の5−5断面図である。また、図6は、図4のA部拡大図である。これらの図に示すように、上側のチャンバ112の上部及び下側のチャンバ112の下部には夫々、減圧用吸引口112Aが設けられ、この減圧用吸引口112Aは夫々不図示の真空ポンプに接続されている。また、上側のチャンバ112の下部及び下側のチャンバ112の上部には夫々、上側のエンボスローラー120の下面、下側のエンボスローラー120の上面を露出させるスリット112Bが形成されており、上下一対のエンボスローラー120は、上下のスリット112Bを通して上下に対向するように平行に配されている。
また、上側のチャンバ112の下部のスリット112Bより搬送方向上流側には、上流側へかけて上側へ傾斜するガイド面112Cが形成され、下側のチャンバ112の上部のスリット112Bより搬送方向上流側には、上流側へかけて下側へ傾斜するガイド面112Cが形成されている。さらに、上側のチャンバ112の下部のスリット112Bより搬送方向下流側、及び、下側のチャンバ112の上部のスリット112Bより搬送方向下流側には、水平なガイド面112Dが形成されている。
上側のシート1は、上段のシート押出成形機130から上側のガイド面112Cに沿って上側のエンボスローラー120の周面に供給され、下側のシート1は、下段のシート押出成形機132から下側のガイド面112Cに沿って下側のエンボスローラー120の周面に供給される。ここで、上下のチャンバ112の内部は、真空ポンプにより吸引されることで減圧状態となり、上側のスリット112Bを通して上側のシート1に吸引力が作用し、下側のスリット112Bを通して下側のシート1に吸引力が作用する。これにより、上側のシート1が、上側のエンボスローラー120の周面に吸着され、下側のシート1が、下側のエンボスローラー120の周面に吸着される。
また、チャンバ112の下部及びチャンバ112の上部には夫々、エンボスローラー120の端面とチャンバ112の側面との間を気密状態にするための一対の封止部材114と、シート1の両端をガイドする複数のガイドローラー116とが設けられている。封止部材116は、チャンバ112の側面にシート1の搬送方向に沿って設けられており、エンボスローラー120の端面に接触することで、エンボスローラー120の端面とチャンバ112の側面との間を気密状態にしている。また、複数のガイドローラー116は、封止部材116と上下に僅かな隙間を空けて対向するようにシート1の搬送方向に沿って設けられている。シート1は、その幅方向端部がガイドローラー116と封止部材114との間に挟まれた状態で搬送される。
エンボスローラー120は、鋼製又はアルミダイキャスト製等の金属製のローラーの表面に多数の円錐台形状のピン120Aを縦横に規則的に設けたものである。また、上下一対のエンボスローラー120は、ピン120A同士の軸方向の位置が一致するように配されると共に、ピン120A同士の回転位相が一致して両回転軸の中点において先端同士が接触するように同期して回転される。また、エンボスローラー120は中空のローラーであり、周面には所定間隔おきに開口が空けられてその内部がチャンバ112に連通されている。これにより、エンボスローラー120の周面の減圧度を均一にすることができ、シート1をエンボスローラー120の周面に均一に吸着させることができる。
ここで、上下のシート1は、上下のピン120Aの接触点より搬送方向上流側で上下のエンボスローラー120の周面に吸着されるように、溶融した状態でシート押出成形機130、132から供給される。このため、上下のシート1は、上下のエンボスローラー120の周面の形状に倣って凹凸形状に成形され、これにより、中空の凸部14Aが縦横に規則的に形成された上下一対の凹凸シート14が成形される。
また、上下のピン120Aの接触点より搬送方向上流側には、上下一対のヒーター150が配されている。上側のヒーター150は、平坦シート12の上面(一方の面12A)に接触するように配されており、平坦シート12の上面を加熱する。また、下側のヒーター150は、平坦シート12の下面(他方の面12B)に接触するように配されており、平坦シート12の下面を加熱する。ここで、ヒーター150は、後述のエンボスローラー120による熱融着を確実に行うために平坦シート12を加熱するヒーターであり、寒冷時等、シート押出成形機134から送り出された平坦シート12が熱融着させるのに十分な温度ではない場合に作動される。
従って、図7に示すように、平坦シート12は、上下のピン120Aの接触点へ水平に、溶融した状態でシート押出成形機134から供給される。これにより、平坦シート12が、上下一対の凹凸シート14の間に溶融した状態で供給され、上下一対の凹凸シート14が、上下一対のエンボスローラー120の間において平坦シート12を挟んだ状態で凸部14A同士が突き合わされるように重ね合わされ、上下に突き合わされた凸部14Aとその間に挟まれた平坦シート12とが上下のピン120Aにより加圧される。従って、上側の凸部14Aの先端(下面)が平坦シート12の上面(一方の面12A)に熱融着され、下側の凸部14Aの先端(上面)が平坦シート12の下面(他方の面12B)に熱融着される。
ところで、上下一対の凹凸シート14の凸部14A同士を、平坦シート12を介さずに直接、熱融着させる場合には、上下の凸部14Aの位置ずれが大きくなるほど、上下の凸部14Aの接着面積が小さくなり、上下の凸部14Aを確実に熱融着させることが難しくなる。このため、凹凸シート14(シート1)の搬送速度を低下させて上下のピン120Aによる加圧時間を長くする等、上下の凸部14Aを確実に熱融着させるための対策が必要となる。ここで、凹凸シート14の搬送速度を低下させる場合には、中空構造板10の生産速度が低下する。
これに対して、本実施形態に係る中空構造板10の製造方法及び製造装置100では、上下の凸部14Aをこれらの間に挟まれる平坦シート12に熱融着させるため、上下の凸部14Aの位置ずれによる上下の凸部14Aの接着面積の減少を抑制でき、上下の凸部14Aをより確実に熱融着させることができる。従って、信頼性の高い中空構造板10を安定して生産することができる。また、上下の凸部14Aの位置合わせ精度の要求度が下がり、上下のピン120Aによる加圧時間をより短くすることができるため、凹凸シート14の搬送速度を上昇させ、中空構造板10の生産速度を上昇させることができる。
また、本実施形態に係る中空構造板10の製造方法及び製造装置100では、凹凸シート14を加熱して溶融状態にするのではなく、平坦シート12を溶融状態にすることにより、凹凸シート14の凸部14Aを平坦シート12に熱融着させる。これにより、凸部14Aが過剰に加熱されることによる凸部14Aの形状の崩れや、凹凸シート14のエンボスローラー120からの離形性の悪化を抑制できる。また、平坦シート12を加熱するため、凸部14Aを加熱する場合に比して熱量を高くできるため、凸部14Aの熱融着の不良を抑制できる。
また、本実施形態に係る中空構造板10の製造方法及び製造装置100では、一対の凹凸シート14を、凸部14A同士を突き合わせた状態で重ね合わせて一体化するため、突き合わされた状態の一対の凸部14Aに製品の厚み方向の強度を負担させることができ、該強度を一方の凸部14Aのみに負担させる場合に比して、該強度を効率よく高くすることができ、製品の厚みを効率よく大きくすることができる。即ち、各凸部14Aの高さは抑えつつ一対の凸部14Aの全体の高さを増やすことにより製品の厚みを大きくすることができる。これにより、製品の厚みの増大及び厚み方向の強度の確保を、凹凸シート14の肉厚化によらずにすることができ、製品の重量化を抑制したうえで達成することができる。
図8は、他の実施形態に係る中空構造板10の製造工程及び製造装置200を示す縦断面図である。この図に示すように、製造装置200は、減圧チャンバ110より搬送方向上流側に配された上下のシート押出成形機130、132と、この上下のシート押出成形機130、132の間から、予め成形された平坦シート12を上下一対のエンボスローラー120の間に供給するシート供給装置230を備えている。シート供給装置230は、平坦シート12をロール232から巻き出して上下のシート1の間を通して上下のピン120A(図3等参照)の接触点に供給する。
また、上下のピン120Aの接触点より搬送方向上流側には、上下一対のヒーター250が配されている。上側のヒーター250は、平坦シート12の上面に接触するように配されており、平坦シート12の上面を加熱して融点(例えば、ホモプリプロピレンで165℃)まで昇温させる。また、下側のヒーター250は、平坦シート12の下面に接触するように配されており、平坦シート12の下面を加熱して融点(例えば、ホモプリプロピレンで165℃)まで昇温させる。ここで、ヒーター250は、エンボスローラー120による熱融着を確実に行うために平坦シート12を溶融状態になるまで加熱するヒーターであり、常時作動される。
従って、図7に示すように、平坦シート12は、上下のピン120Aの接触点へ、溶融した状態で供給される。これにより、上述の実施形態に係る製造装置100と同様、平坦シート12が、上下一対の凹凸シート14の間に溶融した状態で供給され、上下一対の凹凸シート14が、上下一対のエンボスローラー120の間において平坦シート12を挟んだ状態で凸部14A同士が突き合わされるように重ね合わされ、上下に突き合わされた凸部14Aとその間に挟まれた平坦シート12とが上下のピン120Aにより加圧される。従って、上側の凸部14Aの先端(下面)が平坦シート12の上面に熱融着され、下側の凸部14Aの先端(上面)が平坦シート12の下面に熱融着される。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施の形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。例えば、上記実施の形態では、平坦シート12の全体を溶融した状態にして一対の凹凸シート14の間に供給したが、凹凸シート14の凸部14Aを平坦シート12に熱融着させるためには、少なくとも平坦シート12の表面が溶融した状態になっていればよく、平坦シート12の全体を溶融した状態にすることは必須ではない。
また、上述の実施形態では、凹凸シート14の凸部14Aの形状を円錐台形状としたが、円柱形状等の他の形状にしてもよい。さらに、上述の実施形態では、凹凸シート14を成形するための熱可塑性樹脂製のシート1をシート押出成形機130、132から溶融した状態のままエンボスローラー120に供給したが、予め成形された熱可塑性樹脂製のシート1をエンボスローラー120に供給し、該シート1をエンボスローラー120より搬送方向上流側に設置したヒーターで加熱して溶融させてもよい。
1 シート、10 中空構造板、11 内層、12 平坦シート、12A 一方の面、12B 他方の面、14 凹凸シート、14A 凸部、14B 平坦部分、16 表皮シート、100 製造装置、110 減圧チャンバ、112 チャンバ、112A 減圧用吸引口、112B スリット、112C、112D ガイド面、114 封止部材、116 ガイドローラー、120 エンボスローラー、120A ピン、130、132 シート押出成形機(第1のシート供給部)、134 シート押出成形機、131 Tダイ、140 表皮ラミネート機、150 ヒーター、200 製造装置、230 シート供給装置(第2のシート供給部)、250 ヒーター(加熱部)

Claims (7)

  1. 中空の凸部が形成された熱可塑性樹脂製の一対の凹凸シートが、該一対の凹凸シートの間に熱可塑性樹脂製の平坦シートが配された状態で、前記凸部同士が突き合われるように重ね合わされ、前記凸部が前記平坦シートに熱融着されていることを特徴とする中空構造板。
  2. 前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとが同一の熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の中空構造板。
  3. 減圧チャンバ内に配した一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給し、各シートを各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部が形成された一対の凹凸シートを成形し、
    成形された前記一対の凹凸シートの間に熱可塑性樹脂製の平坦シートを、少なくともその表面が溶融した状態で供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする中空構造板の製造方法。
  4. シート押出成形機から押し出された前記平滑シートを、少なくともその表面が溶融した状態のまま前記一対の凹凸シートの間に供給することを特徴とする請求項3に記載の中空構造板の製造方法。
  5. 予め成形された前記平滑シートを、前記一対のエンボスローラーより搬送方向上流側で加熱することにより、少なくともその表面が溶融した状態にして前記一対の凹凸シートの間に供給することを特徴とする請求項3に記載の中空構造板の製造方法。
  6. 減圧チャンバと、
    前記減圧チャンバ内に配された一対のエンボスローラーと、
    前記一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給するシート供給部と、
    熱可塑性樹脂製の平坦シートを押し出して少なくともその表面が溶融した状態のまま前記一対のエンボスローラーに供給するシート押出成形機と、
    を備え、
    前記シート供給部により前記一対のエンボスローラーに溶融状態で供給した前記一対のシートの各々を各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部を形成した一対の凹凸シートを成形し、
    成形した前記一対の凹凸シートの間に前記平坦シートを前記シート押出成形機から、少なくともその表面が溶融した状態で供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする中空構造板の製造装置。
  7. 減圧チャンバと、
    前記減圧チャンバ内に配された一対のエンボスローラーと、
    前記一対のエンボスローラーに熱可塑性樹脂製の一対のシートを溶融状態で供給する第1のシート供給部と、
    予め成形された熱可塑性樹脂製の平滑シートを前記一対のエンボスローラーに供給する第2のシート供給部と、
    前記減圧チャンバ内に設けられ、前記一対のエンボスローラーより搬送方向上流側で前記平滑シートを加熱して、少なくともその表面を溶融した状態にする加熱部と、
    を備え、
    前記第1のシート供給部により前記一対のエンボスローラーに溶融状態で供給した前記一対のシートの各々を各エンボスローラーの周面に吸着させることにより、中空の凸部を形成した一対の凹凸シートを成形し、
    成形した前記一対の凹凸シートの間に前記加熱部により加熱して少なくともその表面を溶融状態にした前記平坦シートを前記第2のシート供給部により供給し、前記一対の凹凸シートを、前記一対のエンボスローラーの間において前記平坦シートを挟んだ状態で前記凸部同士が突き合わされるように重ね合わせ、前記一対のエンボスローラーで前記一対の凹凸シートと前記平坦シートとを加圧することにより、前記凸部を前記平坦シートに熱融着させることを特徴とする中空構造板の製造装置。
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