JP5879618B2 - 低反り多層フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
なお、前記ポリアミド樹脂とポリオレフィン系樹脂とは、共押出成形するときに相互に接着し難いので、通常は接着性樹脂層を介した多層フィルムとして一般に使用されている。また、より高度な酸素バリアー性を持たせるために、エチレン−ビニルアルコール共重合体の層を入れることなども知られている。
このような垂直方向側の反りが発生すると、円筒状フィルムの垂直方向切断部をヒートシールすることにより袋化する製袋工程などで袋を積み上げた際に、開口部側となる垂直方向側が膨れ上がって枚数を積み上げられない等の問題があり、更に、内容物の充填時においても袋の供給に支障が出たりするなどの問題があって、フィルムの取り扱い性が劣るという問題があった。
その他、ポリアミドとポリオレフィンの外層内層対称構成となる中間層にポリアミド、外層,内層にポリオレフィンが使用された低反り多層フィルムの構成もよく知られているが、外層に耐熱性の低いポリオレフィンがあることからヒートシール作業に注意が必要で取り扱い性が難しいものであった。
図3は、従来例における反り現象の発生原因を説明するための説明図である。図において、1は外層側にあるポリアミド樹脂層、2は内層側にあるオレフィン系樹脂層、3はこれらの樹脂層を接着する接着性樹脂層である。
図3に示すように、共押出水冷インフレーション法によって多層フィルムを製造する場合、溶融状態にある共押出樹脂をサーキュラーダイから押出した後、円筒状フィルムの外表面を冷却水に接触することにより冷却固化する。そのとき最外層のポリアミド樹脂層1は直接接触した冷却水により吸湿した状態となる(左図)。次いで、吸湿した状態にあるポリアミド樹脂層1は平衡吸水率より高い吸湿状態にあることが考えられ、徐々に水分を放湿し平衡吸水率に達する(中央図)。この結果、ポリアミド樹脂層1は体積が減少して矢印で示すような収縮力を発生する(右図)。この収縮力の作用により、外側にむけて反りを発生させるものと推測される。
図1は、共押出水冷インフレーション法によって製造される4層からなる基本的な多層フィルムを示しており、図中1は最外側に位置するポリアミド樹脂層、2は最内側に位置するオレフィン系樹脂層である。なお、前記オレフィン系樹脂層1とポリアミド樹脂層2とは共押出成形するときに相互に接着し難いので、接着性樹脂層3を介して積層した構造となっている。なお、この接着性樹脂層3は一般的なものであり、以下の説明では省略する。また、4は後述するように、収縮力を発揮するゴム弾性層である。
具体的には、主にポリアミド6(PA6)やポリアミド6・66などの共重合ナイロンが挙げられる。
具体的には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、アイオノマー樹脂等が挙げられる。
一方、前述したように本発明者は、最外層のポリアミド樹脂層1は冷却水を放湿することで縮むことにより外側にむけカールを発生させるものと推測した。
そこで、本発明では押出歪を開放しようとして縮むゴム弾性層4の収縮力と、前記ポリアミド樹脂層1が冷却水から吸湿した水分を大気中に放湿することで縮むポリアミド樹脂層1の収縮力とを釣り合った状態とすれば、カールの発生を防止することができるとの発想から、本発明に至った。
このようにポリアミド樹脂層1の収縮力とゴム弾性層4の収縮力とを釣り合った状態とするには、前記ゴム弾性層4を押出歪を有したまま共押出してフィルム成形すればよいが、その成形条件についてはポリアミド樹脂層1とゴム弾性層4の組成や厚み、またゴム弾性材の押出速度やフィルムの引取速度等の条件を制御することにより行うことができる。
5台の押出機と1台のサーキュラー多層ダイからなる水冷式共押出インフレーション成形機を使用した。
(1)各層の組成
下記の表1に示す組成からなる5層フィルムを成形した。なお、ゴム弾性層に替えて低密度ポリエチレン(LDPE)からなるオレフィン系樹脂層としたものを比較例として示す。
PA6(ナイロン6): 東レ(株)製アミラン(登録商標)CM1021
接着性PE:三菱化学(株)製モディック(登録商標)L553
LDPE(低密度ポリエチレン):日本ポリエチレン(株)製ノバテック(登録商標)LD LM360
スチレン系エラストマーとエチレン樹脂との混合物:三菱化学(株)製ラバロン(登録商標)T3694C
(2)各層の素材
各層の素材を表2に示す。
1)PA6(ナイロン6) 東レ(株)製アミラン(登録商標)CM1021・・・相対粘度3.4
2)接着性PE 三菱化学(株)製モディック(登録商標)L553・・・MFR(190℃) 1.6g/10分
3)LDPE(低密度ポリエチレン) 日本ポリエチレン(株)製ノバテック(登録商標)LD LM360・・・MFR(190℃) 1.1g/10分
4)スチレン系エラストマーとエチレン系樹脂との混合物 三菱化学(株)製ラバロン(登録商標)T3694C・・・MFR(190℃) 2.0g/10分
(注)「ラバロン(登録商標)T3694C」はスチレン系エラストマーとエチレン系樹脂との混合物である。
(1)温度条件
1)第1層 PA6・・・240℃
2)第2層 接着性PE・・・200℃
3)第3層 LDPE・・・200℃
4)第4層 スチレン系エラストマーとエチレン系樹脂との混合物・・・200℃
5)第5層 LDPE・・・200℃
6)サーキュラーダイ・・・240℃
(2)成形条件
1)ブロー比 0.92
2)冷却水温 20℃
3)フィルム乾燥温度 70℃
4)フィルム厚み 0.07mm
(1)カール性の評価方法
図4に示すように、フィルムの中央部で10×10センチの正方形を描き、対角線をカットして、各2等片三角形のそり度合いを測定する。図5に示すように、カールしたフィルムの湾曲半径r(mm)を測定し、反り度合いの評価とした。湾曲半径rが小さいほど反り度合いが高いことを表している。
評価環境は25℃、50%相対湿度環境下で実施した。
(2)評価結果
反りの有無、及び湾曲半径(mm)の測定結果を、表3に示す。
これは、水冷インフレーション成形において、PA6が冷却水と接触することにより吸湿が発生し、その吸湿した水分を放出することによりPA6が収縮しカールと呼ばれる反り現象を発生させると考えられるが、スチレン系エラストマーとエチレン系樹脂との混合物からなるゴム弾性層も成形歪みによって収縮しようとする力が生じているため、ポリアミドの反る応力とスチレン系エラストマーとエチレン系樹脂との混合物からなるゴム弾性層の反る応力が相殺され反り度合いの小さなフィルムが得られるものと考えられる。
2 オレフィン系樹脂層
3 接着性樹脂層
4 ゴム弾性層
5 他のオレフィン系樹脂層
Claims (2)
- 共押出水冷インフレーション法によって製造される多層フィルムの製造方法であって、最外層にポリアミド樹脂層、最内層にオレフィン系樹脂層、およびその間にあって押出歪を有したまま共押出を行い、この押出歪を開放しようとして縮む収縮力を、前記ポリアミド樹脂層が冷却水から吸湿した水分を大気中に放湿することで縮む収縮力と釣り合うようにしたゴム弾性層と、このゴム弾性層を前記ポリアミド樹脂層に接着する接着性樹脂層の少なくとも4層を有するものとすることを特徴とする低そり多層フィルムの製造方法。
- 接着性樹脂層とゴム弾性層の間に、オレフィン系樹脂層を設けて5層からなるものとする請求項1に記載の低そり多層フィルムの製造方法。
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