JP2014152048A - 乾式シリカ微粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 分散性に優れ、かつ分散時の粒度分布が狭く、これを添加した樹脂組成物が優れた隙間浸透性を有する、高純度の乾式シリカ微粒子を提供する。
【解決手段】 シロキサンの燃焼反応によって得られ、(A)BET比表面積が5m/g以上、30m/g未満、(B)メジアン径DCSが、BET比表面積より換算される径の2倍以下の高分散性を有し、(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差σgが1.30以下のシャープな粒度分布を有し、(D)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径がBET比表面積換算径の3倍以上である粒子の含有量が0.18質量%以下であり、且つ、(E)塩素、ナトリウム、カリウムの含有量がそれぞれ1ppm以下のシリカ微粒子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、新規な乾式シリカ微粒子に関する。詳しくは、BET比表面積が小さく、既存の同サイズの乾式シリカ微粒子よりも、分散性に優れ、かつ分散時の粒度分布が狭いため、添加した樹脂組成物において優れた隙間浸透性を発現可能であり、特に、半導体封止剤等に使用する樹脂組成物に添加する充填剤として好適に使用できる新規な高純度乾式シリカ微粒子を提供するものである。
近年、半導体デバイスの小型化、薄型化、高密度実装化が急速に進展しており、例えばフリップチップ実装においては数μm〜数十μmまで狭ギャップ化が進んでいる。これに伴い、エポキシ樹脂組成物である半導体封止剤や半導体実装接着剤には隙間浸透性に優れるものが要求されるようになった。
従来、フリップチップ実装用の樹脂組成物充填剤として、BET比表面積5〜30m/g、一次粒子径に換算すると、粒子径が100〜600nm程度の高純度シリカ微粒子が用いられてきたが、上記BET比表面積を有する既存のシリカ微粒子は分散性が悪く、分散時の粒度分布が広いため、狭ギャップ隙間への浸透が十分でなく、成型に不具合が出るようになった。すなわち、BET比表面積5〜30m/gのシリカ微粒子ではフリップチップ実装の狭ギャップ化に対応できないという課題があった。
このため、BET比表面積5〜30m/gのシリカ微粒子でありながら、高純度で、既存の同サイズのシリカ微粒子よりも、目的の粒度に良好に分散される特性と分散時の粒度分布が狭い特性を有し、その結果、該シリカ微粒子をエポキシ樹脂に充填したときの樹脂組成物が優れた隙間浸透性を獲得するシリカ微粒子が要求されるようになった。
従来、5〜30m/gのシリカ微粒子の製造法としては、以下の5つの方法が知られている。
(1)ゾルゲル法(特許文献1)
(2)クロロシランの火炎加水分解法(特許文献2)
(3)珪素粉末の燃焼法(特許文献3)
(4)アルコキシシランの燃焼法(特許文献4)
(5)シロキサンの燃焼法(特許文献5、特許文献6)。
上記(1)のゾルゲル法の場合、シリカに含有される水分を除去するための乾燥および焼成工程において、粒子同士が強く凝集あるいは融着・溶着するため、分散性に問題がある。
また、上記(2)のクロロシランの火炎加水分解法の場合には、塩素化合物が副生し、生成したシリカに吸着するため、これを除去する脱酸工程が必要になる。脱酸工程においては、シリカが高温に曝される結果、粒子同士が強く凝集し、部分的に融着・溶着するため、分散性に問題が生じる。加えて、脱酸工程を経ても塩素化合物の除去は不十分であり、シリカに数十ppm程度の塩素が残留し、半導体デバイス用途には適さない。
(3)の珪素粉末の燃焼法の場合、珪素粉末の蒸発、蒸発で生じた珪素蒸気と酸素の混合、珪素蒸気と酸素の反応、反応によって生成したシリカ微粒子の成長が、同じ火炎内で同時進行するため、火炎は不均一であり、それを反映して、分散性に優れかつ分散時の粒度分布が狭いものを得ることができない。
(4)のアルコキシシランの燃焼法の場合、原料分子中の珪素に対する炭化水素の割合が多いため、一次粒子同士が融着する温度の領域が広く、粒子同士の融着・溶着が進行する結果、分散性に劣るものしか得られない。
(5)のシロキサンの燃焼法の場合、液滴噴霧燃焼あるいはシロキサンに酸素等の支燃ガスを予め混合しない拡散燃焼では、(3)の珪素粉末の燃焼法と同じく、火炎が不均一となる結果、分散性に優れ、かつ分散時の粒度分布が狭いシリカ微粒子を得ることができない。
また、分散性に優れたシリカ微粒子を得る方法として、シロキサンに酸素等の支燃ガスを予め混合する予混合燃焼法が提案されているが、フリップチップ実装で要求される狭ギャップ隙間浸透性を可能とする高度な分散性と分散時における幅狭粒度分布を得るには不十分で、要求を満たすに至っていない。
特開平4−21515号公報 特開2002−003213号公報 特開昭60−255602号公報 特開平2−188421号公報 特開2002−060214号公報 特開2008−19157号公報
本発明の目的は、BET比表面積がBET比表面積5〜30m/g、特に、5m/g以上、30m/g未満の範囲であり、既存の同サイズのシリカ微粒子よりも、分散性に優れ、かつ分散時の粒度分布が狭いことにより、添加した樹脂組成物において優れた隙間浸透性を有し、しかも、高純度であり、前記半導体向け樹脂用充填剤として有用な乾式シリカ微粒子を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、シロキサン化合物の燃焼によって生成し、火炎中および火炎近傍において成長、凝集する乾式シリカ微粒子について、鋭意検討を行なった結果、乾式シリカ微粒子を生成するための火炎条件のみならず、燃焼火炎の冷却条件を調整することで、前記目的を達成した乾式シリカ微粒子を得ることに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、シロキサンの燃焼によって得られた乾式シリカ微粒子であって、以下の条件を全て満足することを特徴とする乾式シリカ微粒子である。
(A)BET比表面積が5m/g以上、30m/g未満である。
(B)メジアン径DCSが下記式(1)を満足する。
CS≦2×D (1)
(但し、DCSは遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径であり、DはBET比表面積換算径である。)
(C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差σgが1.30以下である。
(D)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径がBET比表面積換算径の3倍以上である粒子の含有量が0.18質量%以下である。
(E)塩素、ナトリウム、カリウムの含有量がそれぞれ1ppm以下である。
本発明の乾式シリカ微粒子においては、BET比表面積が10〜25m/gであること、メジアン径が150〜350nmであること、130℃での乾燥減量法により測定される水分量が0.5質量%以下であること、がさらに好適な様態である。
なお、本発明において、前記した遠心沈降法による粒度分布は、実施例に記載したように、該乾式シリカ微粒子を水中分散させて得られる分散粒子を遠心沈降法の粒度分布測定機により測定した重量基準粒度分布である。
本発明の乾式シリカ微粒子は、BET比表面積が5m/g以上、30m/g未満でありながら、実質的に一次粒子にまで分散される優れた分散性能と、分散時の粒度分布が狭いという特性を有するため、これを充填した樹脂組成物は優れた浸透性を発揮する。従って、本発明の乾式シリカ微粒子は、数μm〜数十μmの狭ギャップへの浸透性が要求されるフリップチップ実装におけるアンダーフィル用充填剤として極めて有用である。
本発明の乾式シリカ微粒子は、シロキサンの燃焼によって生成し、火炎中および火炎近傍において成長、凝集せしめる方法、乾式法により得られるシリカ微粒子であり、
(A)BET比表面積が5m/g以上、30m/g未満であり、
(B)分散性に優れ、
(C)分散粒子の粒度分布が狭く、
(D)分散粒子の粒度分布において、大きい粒径側にロングテイルを引かない
(E)高純度である、
という特性を有する。
BET比表面積が30m/g以上の場合、樹脂組成物内の樹脂とシリカ微粒子の界面が増える結果、樹脂組成物の低速での流動時における粘度が高くなり、十分な狭ギャップ浸透性が得られない。一方、BET比表面積が5m/gより小さい場合、樹脂組成物の粘度は低いものの、隙間に対するシリカ微粒子のサイズが大きすぎる結果、隙間浸透時にボイドが発生し、成型不良が起こるため、その意味で十分な狭ギャップ浸透性が得られない。
なお、硬化後の樹脂組成物である硬化組成物に十分な強度を付与できる点で、BET比表面積が10〜25m/gであることが、さらに好ましい様態である。
上記分散性に優れた特性(B)は、DCS≦2×Dであることで特定される。ここで、DCSは遠心沈降法による該乾式シリカ微粒子の重量基準粒度分布のメジアン径であり、DはBET比表面積より換算した粒子径である。BET比表面積換算径Dは、下記式(2)を用いて算出した。
=6000/(ρSi×S) (2)
ρSi:シリカ真密度(g/cm
:BET比表面積(m/g)
なお、シリカ真密度は2.2g/cmとした。
分散粒子の粒度分布が狭い特性(C)は、σgが1.30以下であることで特定される。σgは遠心沈降法により得られる重量基準粒度分布を累積頻度10質量%〜90質量%の範囲で対数正規分布フィッティング(最小2乗法)し、そのフィッティングから算出した幾何標準偏差である。
分散粒子の粒度分布が大きい粒径側にロングテイルを引かない特性(D)は、遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径がBET比表面積換算径の3倍以上である粒子の含有量が0.18質量%以下、特に、0.15質量%以下、更には、0.12質量%以下であることで特定される。
高純度である特性(E)は、塩素、ナトリウム、カリウムの含有量が1ppm以下であることで特定される。
このようなBET比表面積が5m/g以上、30m/g未満の範囲にある乾式シリカ微粒子であって、前記特性(B)〜(E)に示す特性を全て満たす乾式シリカ微粒子は、従来製造された例はなく、本発明によって初めて提供されるものである。
即ち、前記特性(B)で示される本発明の乾式シリカ微粒子は、媒体中で一次粒子まで分散される極めて高い分散性能を有することを意味する。遠心沈降法の粒度分布は、後述のように媒体中に分散された分散粒子の粒度分布を表し、BET比表面積換算径は一次粒子の粒度分布を表す。このため、DCS≦2×Dであることは、シリカ粒子同士の化学結合で形成された粒子や分散不可能であるほど物理的に強固に凝集した粒子が存在しないか、ほとんど存在しないことを示している。
さらに、前記特性(B)に合わせて前記特性(C)を有することは、分散状態において増粘の原因となる数十nmの微小粒子あるいは凝集体がほとんど存在しないことを意味する。
加えて、前記特性(B)に合わせて前記特性(D)を有することは、狭ギャップ浸透時の浸透障害物となる大粒子、あるいはボイド発生の原因となる極端に大きな粗大粒子、ならびに、一次粒子の化学結合あるいは強固な物理結合で形成された大きな凝集体がほとんど存在しないを意味する。
このため、前記特性(B)、(C)、(D)の三条件を全て満足することは、本発明のシリカ微粒子を添加した樹脂組成物の卓越した狭ギャップ浸透性と、信頼性を保証する。
前記特性(E)を満たすことは、該乾式シリカ微粒子を添加した樹脂組成物を使用した半導体デバイスにおいて、塩化物イオン由来の腐食や、ナトリウム、カリウムイオン由来のリーク電流発生による不具合が発生しないことを意味している。
これに対して、従来の方法によって製造された乾式シリカ微粒子は、後述する製造方法の相違により、シリカ粒子同士の化学結合で形成された粒子や、分散不可能であるほど物理的に強固に凝集した粒子の生成を十分に抑止できず、さらに微小粒子および大粒子・粗大粒子の発生を避けられない結果、得られる乾式シリカ微粒子は、前記特性(B)〜(D)で示される範囲を外れ、本発明の前記効果を発揮することができない。また、従来の乾式シリカ微粒子に対し乾式での分級操作を実施した場合、比表面積が5m/g以上のシリカ微粒子はそれ以外のシリカ微粒子に比べ粉体における凝集性が高く気流中で一次粒子まで分散しないため分級ができない。さらに、従来の乾式シリカ微粒子を液中にて分散し分級操作を実施した場合、分級後の乾燥工程によって強固な凝集粒子が形成され分散性が著しく悪化する。従って、従来の乾式シリカ微粒子に対し分級操作を実施して得られる乾式シリカ微粒子は、前記特性(B)〜(D)で示される範囲を外れ、本発明の前記効果を発揮することができない。
本発明の乾式シリカ微粒子は、前記特性を有することにより、狭キャップ浸透性が要求される樹脂組成物用の充填剤、特にフリップチップ実装におけるアンダーフィル用充填剤として好適に使用される。
本発明の乾式シリカ微粒子は、前記特性を有するものであれば、その他の特性は特に制限されるものではないが、メジアン径DCSが150〜350nmであることが、より好ましい。
さらに、130℃での乾燥減量法により測定される水分量が0.5質量%以下であれば、シリカ微粒子の経時的な水分吸着による強固な凝集粒子形成を抑止でき、長期保存の後でも上述の優位性を維持できるため、より好ましい形態である。
(乾式シリカ微粒子の製造方法)
本発明の乾式シリカ微粒子は、シロキサンの火炎燃焼反応により得られる。燃焼火炎は、生成する乾式シリカ微粒子が分散性に優れ、分散粒子の粒度分布が狭い特性を達成できるよう広い粒子成長領域を有することが必要である。即ち、燃焼火炎の温度を4500K以上とし、かつ燃焼火炎の冷却を抑止することで、本発明の乾式シリカ微粒子を得ることができる。
本発明の乾式シリカ微粒子は、多重管バーナを用いて製造することが好ましい。多重管バーナは、中心管および中心管から同心円状に広がる複数の環状管より構成される。例えば、中心管および3本の環状管から構成される4重管バーナが挙げられる。
以下、本発明の乾式シリカ微粒子の製造方法を典型例である4重管バーナで詳述する。
上記4重管バーナの中心管には、気化したシロキサンと酸素を予め混合し導入する。混合する酸素は、シロキサンの燃焼に要する当量以上の量を混合することが必須である。この際、窒素等の不活性ガスを混合しても良い。
中心管の外側にある第1環状管には、燃焼補助火炎形成のため水素や炭化水素などの可燃性ガスを導入する。このとき、窒素などの不活性ガス、および/または酸素などの支燃性ガスを混合してもよい。
第1環状管の外側にある第2環状管には、燃焼補助火炎形成のため酸素などの支燃性ガスを導入する。このとき、窒素などの不活性ガスを混合しても良い。
最も外側にある第3環状管には、火炎冷却および火炎燃焼安定化のため酸素と窒素の混合ガスを導入する。
シリカ原料であるシロキサンは、下記式(3)を満たす環状シロキサン、または下記式(4)を満たす鎖状シロキサン、あるいはこれらの混合物を使用することができる。
(SiOR (3)
SiO(SiORSiR (4)
m≧3、n≧0であり、m、nは整数である。R〜Rは、炭化水素基、水素原子のいずれかであり、互いに同一でも異なっていても良い。
上記シロキサンの例として、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ヘキサメチルジシロキサンなどが挙げられる。これらのシロキサンは、高純度なシリカが得られるよう、塩素、ナトリウム、カリウムなど不純物の含有量が少ないものを使用するとよい。
本発明の乾式シリカ微粒子の製造方法において、火炎温度は4500Kから6000Kであることが好ましい。火炎温度が4500K未満の場合、火炎温度が低すぎる結果、生成するシリカ微粒子のBET比表面積が30m/g以上となるか、30m/g未満であっても、シリカ微粒子の溶融時間が短いため、シリカ粒子同士の化学結合で形成された融着大粒子・粗大粒子や分散不可能であるほど物理的に強固に凝集した大粒子・粗大粒子が消失せず、残留する。一方、6000Kを超えると、燃焼火炎中で生成シリカ微粒子の一部が一酸化珪素蒸気と酸素に分解し、それが再度、別のシリカ微粒子として析出する結果、数十nmのシリカ微粒子の割合が増え、分散時の粒度分布がブロードになる。
また、燃焼火炎は完全な予混合火炎であること、具体的には中心管に導入する酸素量は、シロキサンの燃焼に要する当量以上であることが必須である。完全な予混合火炎でない場合、予め混合された酸素によって進行する粒子成長と、未燃焼の原料が第2環状管より導入される酸素と反応し進行する粒子成長が同時に進行する、不均一な燃焼反応となるため、粒度分布が広くなる。
前記火炎温度は、中心管のガス組成と中心管のガス温度によって調整される。火炎温度は中心管のガス組成とガス温度から計算される。すなわち、まず中心管の温度が298Kにあるとして、断熱火炎温度を計算する。その後、中心管の実際のガス温度と298Kとの温度差、例えばガス温度が473Kの場合473K−298K=175K、を断熱火炎温度に足し合わせる。これが火炎温度である。なお、断熱火炎温度の計算で必要となる物質の比熱に関しては、その表式として、2000Kを境界にして、2000K未満、2000K以上それぞれの範囲で“JANAF Thermochemiical Table SECOND Edition”,堀越研究所(1975)の値を最小2乗法でフィッティングした温度の6次多項式を用いる。
本発明の乾式シリカ微粒子を得るには、燃焼安定性に支障のない範囲で、燃焼火炎の冷却を最小限とすることが重要である。
本発明の乾式シリカ微粒子を得るには、燃焼火炎の冷却を抑止することが特に重要である。すなわち、燃焼火炎の冷却を抑止することで、以下の二つの要素が満足される。
第一の要素は、高温であるため溶融状態のシリカ融液の粘度が十分に低くなり、シリカ微粒子の形状転換が容易となることである。
第二の要素は、形状転換が容易になる領域を広くとれることである。
この二つ要素が満足される場合、シリカ粒子同士の化学結合で形成された融着大粒子・粗大粒子と分散不可能な物理的に強固に凝集した大粒子・粗大粒子に対し、生成の抑止あるいは形状転換による消失促進が起こる。その結果、該乾式シリカ微粒子は分散性に優れた特性、分散粒子粒度分布が狭い特性、分散粒子粒度分布が特に大きい粒子側にロングテイルを引かない特性、を発揮することが可能である。
上記燃焼火炎の冷却は、シロキサンの燃焼反応によって生成するシリカ量に合わせて第3環状管に導入するガス量を調整することでなされる。詳述すると、生成するシリカ1kgあたりの第3環状管導入ガス量が下記式(5)を満たすように調整する。
0.7<NG3/MSi<2.5 (5)
G3:第3環状管導入ガス量(Nm/H)
Si:生成するシリカ重量(kg/H)。
上記NG3/MSiが0.7(Nm/kg)以下であると、高温燃焼ガスの浮力がガス流れを乱し、生成したシリカ微粒子が火炎に再度舞い戻る結果、大粒子あるいは極端に大きな粗大粒子、ならびに、一次粒子の化学結合あるいは強固な物理結合で形成された大きな凝集体が生成する。
一方、上記NG3/MSiが2.5(Nm/kg)以上であると、燃焼火炎が急速に冷却される結果、数十nmの微小粒子が発生する問題と溶融状態のシリカ融液の粘度が高い領域が増え形状転換が困難になる問題が生じ、一次粒子の化学結合あるいは強固な物理結合で形成された凝集体が生成する。加えて、乾式シリカ微粒子の比表面積が30m/g以上になり易い問題も生じる。
本発明の乾式シリカ微粒子製造法においては燃焼火炎が完全予混合であるため、火炎温度の調整は火炎の逆火、吹き飛びの虞がない範囲で実施する必要がある。このため、中心管のガス流速は、10〜200Nm/sの範囲が好ましく、20〜180Nm/sの範囲であることがより好ましい。なお、流速の単位であるNm/sは温度273K、大気圧で換算した場合の流速である。
また、第1環状管導入ガスおよび第2環状管導入ガスは、火炎をバーナ先端に定着させ、安定燃焼、安定運転、安定操業することを目的としたものである。この目的のためには、第1環状管導入ガスの出口流速は10〜200Nm/sであることが好ましく、50〜150Nm/sがさらに好ましい。また、第2環状管導入ガスの出口流速は5〜50Nm/sであることが好ましく、10〜30Nm/sであることがさらに好ましい。さらに、第2環状管導入ガスは酸素単独であることが好ましい。なお、火炎をバーナ先端に定着させ、安定燃焼、安定運転、安定操業させることができさえすれば、第1環状管と第2環状管を統合し、1つの環状管としてもよい。
本発明の乾式シリカ微粒子は火炎中および火炎近傍で生成・成長・凝集させることで得られるが、その回収は金属フィルター、セラミックフィルター、バックフィルター等によるフィルター分離やサイクロン等による遠心分離で燃焼ガスと分離させて、回収することでなされる。
本発明を具体的に説明するために実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例における各種の物性測定等は以下の方法による。
(1)BET比表面積
柴田理化学社製BET比表面積測定装置SA−1000(商品名)を用い、窒素吸着BET1点法により測定した。
(2)遠心沈降粒度分布
(測定試料調製)
測定試料であるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を、以下のように調製した。
シリカ0.3gと蒸留水20mlをガラス製のサンプル管瓶(アズワン社製、内容量30ml、外径約28mm)に入れ、超音波細胞破砕器(BRANSON社製Sonifier II Model 250D(商品名)、プローブ:1.4インチ)のプローブチップ下面が水面下15mmになるように試料入りサンプル管瓶を設置し、出力20W、分散時間3分の条件でシリカ微粒子を蒸留水に分散し、測定サンプルであるシリカ濃度1.5質量%水懸濁液を調製した。
(測定)
CPS社製ディスク遠心沈降式粒度分布測定装置DC−24000(商品名)を用いて、粒度分布を測定した。測定条件は、回転数18000rpm、シリカ真密度2.2g/cmとし、0.476μmのPVC粒子で測定毎に校正した。
(3)純度分析
(測定試料調製)
超純水50gにシリカ5gを添加し、テフロン(登録商標)分解容器を用いて120℃で24時間加熱した。超純水およびシリカは0.1mg単位まで秤量した。その後、遠心分離器を用いてシリカ固形分を分離し、イオンクロマト測定試料を得た。なお、超純水のみで前記操作を行い、ブランク試料を得た。
(測定)
日本ダイオネクス社製イオンクロマトグラフィーシステムICS−2100(商品名)を用いて、測定試料中の塩素、ナトリウム、カリウムの濃度を測定した。シリカの塩素、ナトリウム、カリウムの含有量は、下記式(6)を用いて算出した。
Silica=(CSample−CBlank)×MPW/MSilica (6)
Silica:シリカ中のイオン濃度(ppm)
Sample:測定試料中のイオン濃度(ppm)
Blank:ブランク試料中のイオン濃度(ppm)
PW:超純水重量(g)
Silica:シリカ重量(g)
なお、各イオンのCBlankは全て0ppmであった。
(4)水分量
130℃での乾燥減量法によって測定した。
(5)隙間浸透性評価
(測定試料調製)
28.56gのシリカに新日鐵化学製エポキシ樹脂ZX−1059(商品名)を42.84g添加し、シンキー社製のプラネタリーミキサーAR−500(商品名)を用いて、回転数1000rmpで8分間攪拌、続いて回転数2000rpmで2分間脱泡することで、予備混練した。その後、アイメックス社製3本ロールミルBR−150HCV(商品名)を用いて混練することによってエポキシ樹脂組成物を得た。なお、ロールの隙間は20μmとした。樹脂組成物は、混練後室温20℃にて1週間保持した。
(測定)
幅26mm、長さ76mmのスライドガラス2枚と厚み30μm、長さ30mmの両面テープを用いて、幅10mm、長さ20mm、高さ30μmの隙間を作成した。
次いで、上記テープではり合わせたスライドガラスを100℃に保温後、エポキシ樹脂組成物を隙間入口に偏りがないように滴下し、浸透距離が20mmに到達した時間を記録した。また、測定時間計測後に目視でボイドの有無を確認した。なお、ガラスの温度は、±2℃以内になるように調整した。
実施例1〜4、比較例1〜3
下記のように、オクタメチルシクロテトラシロキサンを4重管バーナで燃焼させ、乾式シリカ微粒子を製造した。
加熱気化させたオクタメチルシクロテトラシロキサンを酸素および窒素と混合し、473Kで中心管に導入した。また、第1環状管に水素と窒素を導入し、第2環状管に酸素を導入し、第3環状管に空気を導入した。上記製造条件と製造したシリカ微粒子の物性の詳細を、表1に示す。
なお、表1の酸素比R、酸素濃度、RSFL、Rcmbtsの定義は以下の通りである。
酸素比Rは、下記式(7)によって定義する。
=NO0/NDO (7)
O0:中心管導入ガス中の酸素量
DO:化学量論的にシロキサンを完全燃焼するのに必要な酸素量
また、中心管導入ガス中の酸素濃度は、下記式(8)によって定義する。
酸素濃度=100×NO0/NG0 (8)
G0:中心管導入ガスの総量。
SFLは、下記式(9)によって定義する。
SFL=N/32N (9)
:第1環状管導入水素量
:中心管導入シロキサン量。
cmbtsは、下記式(10)によって定義する。
cmbts=NO2/16N (10)
O2:第2環状管導入酸素量。
なお、火炎温度の算出において必要な断熱火炎温度の計算に関し、原料であるオクタメチルシクロテトラシロキサンの標準生成エンタルピーは“J.Lipowitz,J.Fire&Flammability 7,482(1976)“の値を用い、それ以外の物質の標準生成エンタルピーおよび比熱については、“JANAF Thermochemiical Table SECOND Edition”,堀越研究所(1975)の値を使った。
比較例4〜5
市販の乾式シリカ微粒子について、実施例1と同様の測定を行なった。その結果を表1に示す。
表1より、本特許の実施例1〜4は比較例1〜5より隙間浸透性に優れていることが明らかである。
Figure 2014152048

Claims (4)

  1. シロキサンの燃焼反応によって得られる乾式シリカ微粒子であって、以下条件を満足することを特徴とする乾式シリカ微粒子。
    (A)BET比表面積が5m/g以上、30m/g未満である。
    (B)メジアン径DCSが下記式(1)を満足する。
    CS≦2×D (1)
    (但し、DCSは遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布のメジアン径であり、DはBET比表面積換算径である。)
    (C)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布の幾何標準偏差σgが1.30以下である。
    (D)遠心沈降法によって得られる重量基準粒度分布において、粒子径がBET比表面積換算径の3倍以上である粒子の含有量が0.18質量%以下である。
    (E)塩素、ナトリウム、カリウムの含有量がそれぞれ1ppm以下である。
  2. BET比表面積が10〜25m/gである請求項1記載の乾式シリカ微粒子。
  3. メジアン径DCSが150〜350nmである請求項1〜2のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
  4. 130℃での乾燥減量法によって測定される水分量が0.5質量%以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の乾式シリカ微粒子。
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