JP2014144880A - 単結晶の製造装置およびそれを用いた炭化珪素単結晶の製造方法 - Google Patents

単結晶の製造装置およびそれを用いた炭化珪素単結晶の製造方法 Download PDF

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【課題】単結晶のエピタキシャル成長工程における基板の温度を一様にすることが可能な単結晶の製造装置を提供する。
【解決手段】CVD法により基板上に単結晶をエピタキシャル成長させる単結晶の製造装置において、基板1を載置するサセプタ2の上面(基板1の載置面)に基板用断熱材4を配設する。基板用断熱材4は、基板1とサセプタ2との接触部に介在し、サセプタ2から熱伝導による基板1の加熱を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば炭化珪素などの単結晶の製造装置に関するものである。
炭化珪素(SiC)半導体は、熱的・化学的に優れた特性を有し、禁制帯幅が珪素(Si)半導体に比べて大きく、電気的にも優れた特性を有する半導体材料として知られている。特に、4H型の炭化珪素(4H−SiC)は、電子移動度や飽和電子速度が大きいことから、電力用半導体装置(パワーデバイス)向けの半導体材料として、実用化されつつある。
半導体としての炭化珪素単結晶を製造する方法としては、改良レイリー法(昇華法)が広く用いられており、現在、直径100mm程度までの基板が市販されている。半導体デバイスは、基板上に形成されたエピタキシャル膜を用いて作製されるが、エピタキシャル膜の欠陥密度はデバイスの性能、信頼性、歩留まりに大きく影響する。このため、エピタキシャル膜中の欠陥密度を低減することが必要不可欠となっている。
エピタキシャル膜中の欠陥は、基板から引き継ぐ欠陥と、エピタキシャル膜中で新たに形成される欠陥とに分類される。基板から引き継ぐ欠陥としては、貫通らせん転位、貫通刃状転位、基底面転位などがあり、これらは基板の欠陥密度を低減させることで低減できる。また、エピタキシャル膜と基板との界面において、転位の分解や転位の向きを変えることによっても、それらの欠陥の密度を低減できる。
また、エピタキシャル膜中で新たに発生する欠陥としては、キャロット欠陥、三角欠陥、ミスフィット転位などがある。特に、ミスフィット転位は、エピタキシャル膜中を伝播する基底面転位の一種であり、PN接合の順方向特性を劣化させ、デバイス特性を大きく劣化させることが知られている。ミスフィット転位の発生原因としては様々な報告がなされているが、一般的には、基板とエピタキシャル膜との格子定数差にあると理解されている。
下記の非特許文献1によると、窒素は炭化珪素の中で炭素位置を置換することによりドープされ、窒素の原子半径の方が炭素の原子半径よりも小さいため、窒素のドープ濃度が高いほど炭化珪素基板の格子定数は小さくなる。パワーデバイスに用いられる炭化珪素基板は、デバイスの抵抗を下げるために低抵抗であることが望ましく、通常、窒素が1019/cm程度ドープされたN型基板が用いられる。一方、エピタキシャル膜の窒素ドープ濃度は、デバイスの構造や設計にもよるが、一般的に基板の窒素ドープ濃度より低く、1015〜1016/cm程度である。このため、基板よりもエピタキシャル膜の方が格子定数は大きくなる。ミスフィット転位は、この格子定数差に起因する歪みを緩和するために発生する。
また、基板とエピタキシャル膜との格子定数差だけでなく、エピタキシャル膜内にも格子定数差があるとその部分で歪みが生じるため、それを緩和するためにミスフィット転位が発生する。
H. Jacobson等、「Doping-induced strain in N-doped 4H-SiC crystals」、Applied Physics Letters 82(2003)、p. 3689-3691
半導体デバイスの電気的特性や信頼性の向上、あるいは製造における歩留まりの向上を図るためには、ミスフィット転位の発生を防止することが重要である。
CVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いた炭化珪素単結晶のエピタキシャル成長は、基板をサセプタ上に配置し、誘導加熱によってサセプタを加熱した状態で実施されるが、このとき基板の温度が一様でなければ、基板に供給される炭素源とシリコン源の量や両者の比(C/Si比)が不均一になり、エピタキシャル膜の成長速度やエピタキシャル膜の窒素ドープ濃度にムラが生じる。窒素ドープ濃度にムラがあると、エピタキシャル膜中で格子定数の異なる部分ができ、それに起因してミスフィット転位が発生する。逆に言えば、基板上にエピタキシャル膜を成長させる工程で、基板の温度を一様にすることで、ミスフィット転位の発生を低減させることができる。
本発明は以上のような課題を解決するためになされたものであり、単結晶のエピタキシャル成長工程における基板の温度を一様にすることが可能な単結晶の製造装置およびそれを用いた炭化珪素単結晶の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る単結晶の製造装置は、CVD法により基板上に単結晶をエピタキシャル成長させる単結晶の製造装置であって、前記基板が載置されるサセプタと、前記サセプタにおける前記基板の載置面に配設された断熱材とを備えるものである。
本発明によれば、単結晶のエピタキシャル成長時において、断熱材がサセプタからの熱伝導による基板の加熱を抑制し、熱輻射による加熱の割合をより高めることで、基板の温度を一様にできる。それにより、ミスフィット転位の少ない高品質な単結晶を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る単結晶製造装置の主要部の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る単結晶製造装置の主要部の構成を示す断面図である。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る単結晶製造装置の主要部の構成を示す断面図である。図1のように、単結晶製造装置は、基板1を載置するグラファイト製のサセプタ2と、サセプタ2の上面を覆うサセプタ対向板5を備えている。サセプタ2の周囲には、サセプタ2から周囲への熱輻射を抑えて、基板1を効率良く加熱させるために、サセプタ用断熱材3が配設される。これら基板1、サセプタ2、サセプタ用断熱材3およびサセプタ対向板5は、石英管の中に置かれ、誘導加熱装置を用いてサセプタ2に誘導電流を流すことによりサセプタ2が発熱し、基板1が加熱される。
サセプタ2の中央部には、基板1を所定の位置に配置するために、基板1の直径に合わせた円形の凹部2a(基板用凹部)が設けられている。さらに、凹部2aの中央部には、当該凹部2aと同心円状に凹部2b(断熱材用凹部)が形成されており、この凹部2b内には基板用断熱材4が配設されている。つまり基板用断熱材4は、基板用凹部2aと同心の円盤状に配設されている。
本発明者は、エピタキシャル成長に用いる4H−SiC基板の形状を、エピタキシャル成長の前に検査したところ、統計的に4H−SiC基板は、シリコン面が凹型、カーボン面が凸型の形状となることが多いことを確認した。
本実施の形態では、半導体デバイスを基板1のシリコン面に作製する。この場合、基板1のシリコン面にエピタキシャル膜を成長させる。よって、基板1はシリコン面を上にしてサセプタ2に載置されるので、図1に示すように、基板1の表面(上面)が凹型、裏面(下面)が凸型になる。そのため、基板1の裏面側では、基板1の中央部がサセプタ2に接触することになる。
基板1は、主に基板1を覆うサセプタ対向板5からの熱輻射によって加熱されるが、サセプタ2から基板1への熱伝導によっても加熱される。例えば、サセプタ2の上面(基板1の載置面)が平坦な場合、基板1は、裏面の中央部がサセプタ2と接触することになるので、基板1の中央部が高温になりやすい。つまり、基板1に温度ムラが生じるため、ミスフィット転位が形成されやすくなる。
そこで、本実施の形態では、サセプタ2の上面における基板1との接触部、すなわち基板用凹部2aの中央部に、基板用断熱材4が配設された断熱材用凹部2bを設けている。サセプタ2の基板1との接触部に基板用断熱材4が介在することで、サセプタ2から基板1への熱伝導が大幅に抑制される。その結果、熱輻射による加熱の割合がより高くなるので、基板の温度ムラを抑制できる。それにより、ミスフィット転位の少ない高品質なエピタキシャル膜(炭化珪素単結晶)を、基板1上に成長させることができる。
基板用断熱材4の望ましい直径や厚さについては後述するが、エピタキシャル成長時に基板1の中央部と端部の温度差が30℃未満になるように調整するとよい。
また、基板1は、サセプタ2の中央部に設けられた基板用凹部2a内に配置されるが、基板1の上端がサセプタ2の上面よりも必要以上に高くなると、エピタキシャル成長時の原料ガスの流れが乱れる原因となる。そうなると、原料ガス中のC/Si比が不均一になり、形成されるエピタキシャル膜の膜厚やドーピング密度が不均一になる。よって、基板1の上端は、サセプタ2の上面から一定以上出っ張らないようにする必要がある。
しかし、基板1の厚みや反りにはバラツキがあるので、サセプタ2の形状を固定して、基板1のサセプタ2からの出っ張り高さ(突出量)を一定にすることは現実的に困難である。このため、基板1のサセプタ2からの突出量は、50μm未満とするとよい。基板1のサセプタ2からの突出量が50μm以上になると、原料ガスの流れの不均一性が大きくなり、エピタキシャル成長に悪影響を及ぼす。エピタキシャル成長前に基板1の反りを測定し、それぞれの反りに応じた基板用凹部2aの深さを有するサセプタ2を用いれば、基板1の突出量を50μm未満とすることは可能である。
また、基板1のサセプタ2からの突出量を調整するために、基板用断熱材4の厚みを調整してもよい。基板用断熱材4は、複数枚の断熱材を重ねて構成してもよいが、その場合、基板用断熱材4の厚みのバラツキが大きくなるため、基板1の突出量が50μm未満となるように、サセプタ2の形状(基板用凹部2aおよび断熱材用凹部2bの寸法)や基板1の反りの程度をより詳細に決定する必要がある。
本実施の形態では、基板1として、直径100mmの4H−SiC基板を用いるが、この場合、基板1を配置する基板用凹部2aの直径は100.2mm以上、101.0mm未満とすることが望ましい。基板用凹部2aが大きすぎると、基板用凹部2aの端部と基板1との間の隙間が大きくなり、原料ガスの流れを乱す原因となる。逆に、基板用凹部2が小さすぎると、基板用凹部2a内に基板1が収まらなかったり、エピタキシャル成長後に基板1を基板用凹部2aから取り出せなくなったりする恐れがある。基板1の直径には誤差があるため、基板用凹部2aの直径は、誤差を含めた基板1の最大径よりも0.2mm〜1.0mm程度大きくするとよい。
基板用断熱材4の厚みおよび直径は、サセプタ2の形状や基板1の直径、基板1の反りの度合いよって適宜調整する必要がある。本実施の形態では、基板1の直径を100mmとし、基板用断熱材4は、厚み2mm、直径30mmとした。基板用断熱材4の平面形状は円形でも多角形でも良い。基板用断熱材4において十分な断熱効果を得るためは、基板用断熱材4の直径は基板1の直径の2割以上にする必要がある。また、温度ムラをより少なくするために、基板用断熱材4の直径を基板1の直径と同程度にしてもよい。
実施の形態1では、基板用断熱材4として、グラファイト製のサセプタ2よりも熱伝導率が小さいものを用いる。また、SiCのエピタキシャル成長中は、一般的に水素を大量に流し、ほぼ水素雰囲気で結晶成長が行われるため、水素と反応性が低い材質である必要がある。さらに、SiCのエピタキシャル成長時の温度は、1500℃〜1800℃で行われるので、この温度で耐えうる材質である必要がある。よって基板用断熱材4は融点が1800℃以上であることが好ましい。
断熱材としては、一般的にはレーヨンなどを黒鉛化したフェルト状の断熱材や、これに樹脂を含浸させて成形した成形断熱材が用いられる。しかし、これらの断熱材は水素との反応性が高いため、本発明の基板用断熱材4としては適さない。水素と反応することにより生じるカーボンの析出物が基板上に到達し、欠陥を生じさせる原因となるためである。
実施の形態1では、基板用断熱材4として、グラファイトシート(東洋炭素製PERMA−FOIL(登録商標) PF−50UHP 密度2g/cm)を用いた。このグラファイトシートは、窒素ガス中、差圧0.1MPaで測定したガス透過率が1.3×10−10/sと非常に小さいことから、水素との反応性が非常に小さく、また、厚み方向の熱伝導率が約2W/m・Kとグラファイトに比べ2桁小さいことから、基板用断熱材4として用いることが可能である。さらに、グラファイト製であるため、2000℃以上の高温にも耐えうる。
基板用断熱材4の材料は、上記のPERMA−FOIL(登録商標)に限られるものでなく、同様の性質を有する材料、例えばCVD法で作製した熱分解炭素や熱分解炭素でコーティングしたグラファイトで代用可能である。また、炭素系材料に限らず、TaCやNbC、HfCなど、融点が2000℃以上と非常に高く、グラファイトより熱伝導率が小さく、且つ水素との反応性が低い材質であれば、基板用断熱材4の材料として用いることができる。基板用断熱材4に金属や金属化合物を用いる場合は、一般に熱膨張係数がサセプタ2の材質であるグラファイトよりも大きいため、そのことに留意して基板用断熱材4の寸法を決定する必要がある。
基板用断熱材4における単結晶の原料ガスの透過率は、窒素ガスによる差圧法(差圧0.1MPa)による測定において、1.0×10−9/s未満であることが好ましい。これより大きいと、原料ガスが基板用断熱材4中に入り込んで反応し、基板用断熱材4が劣化したり、エピタキシャル膜へのカーボンインクルージョン形成の原因と成り得るため、好ましくない。
基板用断熱材4の熱伝導率は、サセプタ2と基板1間を十分に断熱するために、グラファイトよりも十分に小さい必要がある。グラファイトの熱伝導率は、エピタキシャル成長時の温度において、一般的に約100W/m・Kであるため、基板用断熱材4の熱伝導率は20W/m・K以下であることが望ましい。また、グラファイトシートを用いる場合、積層方向とその垂直方向で熱伝導率が大きく変わるため、配置の仕方に留意する必要がある。本発明ではサセプタ2から基板1への方向における熱伝導率が20W/m・K以下であることが望ましい。
<実施の形態2>
図2は、本発明の実施の形態2に係る単結晶製造装置の主要部の構成を示す断面図である。実施の形態1(図1)とはサセプタ2に設けられる断熱材用凹部2bおよび基板用断熱材4の形状が異なっているが、基板用凹部2aの直径寸法は同一である。
本実施の形態では、基板用断熱材4の厚み(断熱材用凹部2bの深さ)を中央部で大きくし、外周部へ向けて小さくしている。これにより、基板1の中央部においてサセプタ2からの熱伝導をより効果的に抑制できる。
また、基板1の裏面へのサセプタ2からの熱輻射による加熱も抑制される。このため、基板1への加熱は、サセプタ対向板5から基板1の表面への熱輻射が、より支配的になる。基板1の表面は凹型であるため、裏面からの熱輻射(サセプタ2からの熱輻射)による加熱では温度ムラが生じやすい。よって、表面からの熱輻射(サセプタ対向板5からの熱輻射)による加熱の割合をより高めることにより、基板1の温度分布をより均一にできる。
断熱材用凹部2bは、中央部が厚い基板用断熱材4を配設するために、中央部が深く形成される。図2の例では、断熱材用凹部2bの中央部にさらに同心円形の凹部を2重に設けている。
本実施の形態では、基板用断熱材4の熱輻射率がグラファイトの熱輻射率がより小さいことが重要である。また、本実施の形態の基板用断熱材4においても、実施の形態1で説明したような高温での特性が必要とされるので、基板用断熱材4としてはやはりグラファイトシート(東洋炭素製PERMA−FOIL(登録商標) PF−50UHP 密度2g/cm)を用いた。
上記グラファイトシートの熱輻射率は、エピタキシャル成長時の温度で0.45程度であり、グラファイトの熱輻射率(0.72程度)よりも小さい。実施の形態1と同様に、基板用断熱材4の材質はPERMA−FOIL(登録商標)に限られず、それと同様の性質をもつ材料で代替可能である。
基板用断熱材4の熱輻射率は、エピタキシャル成長時の温度において0.6未満が好ましい。基板用断熱材4の熱輻射率が0.6より大きい場合は、基板1の裏面からの熱輻射による加熱が十分に抑えられず、基板1に温度ムラが生じるためである。
本実施の形態では、基板1の直径は100mmとした。そして、基板用断熱材4の厚みは、中心から30mmまでの範囲で5mm、中央部から30mm〜60mmの範囲で3mm、中央部から60mm〜90mmの範囲で1mmとした。
基板用断熱材4の厚みおよび直径は、サセプタ2の形状や基板1の直径に応じて適宜調整する必要があり、円形でも多角形でもよい。また、基板用断熱材4は、複数枚の断熱材を重ね合わせて構成してもよい。本実施の形態では、厚さ1mmのグラファイトシートを複数枚重ね合わせて基板用断熱材4を構成した。複数枚の断熱材を重ね合わせて基板用断熱材4を構成する場合は、基板用断熱材4の厚みバラツキが大きくなりやすいため、基板1がサセプタ2の上面から過度に突出しないように、サセプタ2の形状(基板用凹部2aおよび断熱材用凹部2bの寸法)や基板1の反りの程度をより詳細に決定する必要がある。本実施の形態においても、基板1のサセプタ2からの突出量は実施の形態1と同様に50μm未満とすることが重要である。
ミスフィット転位は、基板1の直径が大きくなるほど、また成長させるエピタキシャル膜の厚さが大きくなるほど、さらに、エピタキシャル膜と基板1とのドーピング密度差が大きくなるほど、発生しやすくなる。本発明ではそれらの値は任意でよいが、以下のような場合に特に有効である。
まず、本発明は、基板1の直径が100mm以上の場合に特に効果的である。基板1の直径が100mm未満の場合はエピタキシャル成長中の温度ムラはミスフィット転位を発生させるほど大きくなることは少ないためである。また、成長させるエピタキシャル膜厚が20μm以上の場合に特に効果的である。エピタキシャル膜の20μm未満の場合は、ミスフィット転位が発生するまでの応力が発生することは少ないためである。さらに、成長させるエピタキシャル膜への窒素のドーピング濃度が1×1016/cm以下の場合には、基板1とエピタキシャル膜とのドーピング濃度差が大きくなり、ミスフィット転位が発生しやすくなるため、本発明が非常に効果的となる。
本発明の適用は、基板1のシリコン面上にエピタキシャル膜を成長させる場合に限られず、カーボン面上やその他の面へのエピタキシャル成長に対しても可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 基板、2 サセプタ、3 サセプタ用断熱材、4 基板用断熱材、5 サセプタ対向板、2a 基板用凹部、2b 断熱材用凹部。

Claims (22)

  1. CVD法により基板上に単結晶をエピタキシャル成長させる単結晶の製造装置であって、
    前記基板が載置されるサセプタと、
    前記サセプタにおける前記基板の載置面に配設された断熱材と
    を備えることを特徴とする単結晶の製造装置。
  2. 前記断熱材は、前記サセプタに前記基板を載置したときに前記基板と接触する位置に配設されている
    請求項1記載の単結晶の製造装置。
  3. 前記断熱材は、前記サセプタの前記基板が載置される部分の中央部を含む領域に配設されている
    請求項1または請求項2記載の単結晶の製造装置。
  4. 前記断熱材の厚さは、前記基板との接触部で最も厚くなっている
    請求項1から請求項3のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  5. 前記断熱材の厚さは、前記基板との接触部から離れるほど薄くなっている
    請求項4記載の単結晶の製造装置。
  6. 前記断熱材の最も厚い部分は、前記サセプタの前記基板が載置される部分の中央部に位置している
    請求項4または請求項5記載の単結晶の製造装置。
  7. 前記サセプタにおける前記基板の載置面は、前記基板が載置される円形の凹部を有しており、
    前記断熱材は、前記凹部内に、当該凹部と同心の円盤状に配設されている
    請求項1から請求項6のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  8. 前記断熱材の前記サセプタから前記基板への方向における熱伝導率が、単結晶のエピタキシャル成長時の温度において20W/m・K以下である
    請求項1から請求項7のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  9. 前記断熱材における前記単結晶の原料ガスの透過率が、窒素ガスによる差圧法(差圧0.1MPa)による測定で1.0×10−9/s未満である
    請求項1から請求項8のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  10. 前記断熱材の直径は、前記基板の直径の2割より大きい
    請求項1から請求項9のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  11. 前記断熱材の直径は、前記基板の直径以下である
    請求項1から請求項10のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  12. 前記断熱材の熱輻射率は、単結晶のエピタキシャル成長時の温度において0.6未満である
    請求項1から請求項11のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  13. 前記断熱材はグラファイトシートである
    請求項1から請求項12のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  14. 前記断熱材は熱分解炭素あるいは熱分解炭素膜でコーティングしたグラファイトである
    請求項1から請求項12のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  15. 前記断熱材は、融点が1800℃以上の金属あるいは金属化合物で形成されている
    請求項1から請求項12のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  16. 前記サセプタにおける前記基板の載置面は、前記基板が載置される円形の凹部を有しており、
    前記凹部の直径は基板の誤差を含めた最大径から0.2〜1.0mm大きい
    請求項1から請求項15のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  17. 前記サセプタにおける前記基板の載置面は、前記基板が載置される円形の凹部を有しており、
    前記凹部に前記基板を配置したとき、前記サセプタからの前記基板の突出量が50μm未満となる
    請求項1から請求項16のいずれか一項記載の単結晶の製造装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか一項記載の単結晶の製造装置を用いる炭化珪素単結晶の製造方法。
  19. 前記基板は、シリコン面が凹型になるように反った4H−SiC基板である
    請求項18記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  20. 前記基板の直径は100mm以上である
    請求項18または請求項19記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  21. 前記基板上に成長させるエピタキシャル膜の厚さが20μm以上である
    請求項18から請求項20のいずれか一項記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
  22. 前記基板上に成長させるエピタキシャル膜の窒素のドーピング濃度が1×1016/cm以下である
    請求項18から請求項21のいずれか一項記載の炭化珪素単結晶の製造方法。
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