JP2014140366A - 小麦ふすま加工品 - Google Patents

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Abstract

【課題】小麦ふすま特有の臭気が抑えられ、食感もより滑らかで残留感が少なく、しかも、口中で唾液を吸収しにくくパサつきを感じにくい小麦ふすま加工品の提供。
【解決手段】下記(a)〜(d)を満たす小麦ふすま加工品:(a)糊化度が45〜100%、(b)脂質含有量が3.8質量%以下、(c)含水率が2.5〜13質量%、及び(d)粒径が0.1〜10mm。小麦ふすま100質量部に対して100〜300質量部の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、小麦ふすま加工品の製造方法。前記ふすまとして有機溶剤(例えばエタノール、プロパノール、エチルエーテル等)に浸漬して、脱脂したふすまを用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、小麦ふすま加工品に関する。
小麦ふすまは主に粉砕された小麦の外皮からなり、不溶性食物繊維、ビタミン、ミネラル等を豊富に含むことから、健康食品素材として注目されている。しかし、小麦ふすまは組織が強靭で、食せば硬くパサついた食感が口中に残り、しかも特有の臭気を有する。したがって、小麦ふすま配合食品は一般に食味に劣る。
小麦ふすまの食味を改善するための種々の手法が開発されてきている。例えば、特許文献1には、小麦ふすまを水洗・脱脂することで、小麦ふすまの風味を改善したことが記載されている。
また、特許文献2〜4には、ふすまと水を混合し、自己酵素を作用させた後に必要により加圧、加熱処理を施すことで、ふすま中のフィチン酸を減らすと共に、食感と風味が改善されることが記載されている。
さらに、特許文献5には、ふすまを100℃以上で加熱、混練、剪断、造粒した後、粉砕することで、ザラツキや不快臭を抑えられることが記載されている。
特開昭62−79756号公報 特開平4−23958号公報 特開平5−336907号公報 特開平5−344866号公報 特開2012−110237号公報
上記特許文献1〜5に記載の発明では、小麦ふすまの欠点とされる臭気や食感をある程度改善しうるものの、そのレベルは十分とはいえない。
本発明は、小麦ふすま特有の臭気が抑えられ、食感もより滑らかで残留感が少なく、しかも、口中で唾液を吸収しにくくパサつきを感じにくい小麦ふすま加工品の提供に関する。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた。その結果、小麦ふすまの糊化度を特定のレベルにまで高めながら、当該小麦ふすまの脂質含有量を特定の範囲内に抑えた小麦ふすま加工品が、小麦ふすま特有の臭みが少ないこと、舌上への残留感が少ないこと、さらには、低脂質含量であるにもかかわらず口中で唾液を吸収しにくく、食べやすさが格段に向上することを見い出した。
本発明はこれらの知見に基づき完成させるに至ったものである。
本発明は、下記(a)〜(d)を満たす小麦ふすま加工品及びその製造方法を提供するものである:
(a)糊化度が45〜100%、
(b)脂質含有量が3.8質量%以下、
(c)含水率が2.5質量%以上、及び
(d)粒径が0.1mm以上。
本発明の小麦ふすま加工品は、小麦ふすま特有の臭気がより抑えられ、食感もより滑らかで舌上に感じる残留感が少なく、しかも唾液を吸収しにくいのでパサつき感を感じにくく食しやすい。
本発明の小麦ふすま加工品は、糊化度が特定のレベルに高められ、脂質含有量が特定の範囲内に抑えられ、水分を特定量含有し、且つ特定の粒径を有する。本発明の小麦ふすま加工品ついて以下に詳細に説明する。
本発明の小麦ふすま加工品は、その糊化度が45〜100%である。唾液の吸収をより抑え、かつ、舌上に感じる残留感をより抑える観点から、本発明の小麦ふすま加工品の糊化度は50%以上であることが好ましく、より好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上であり、さらに好ましくは75%以上である。また、残留感をより抑える観点を考慮すると、本発明の小麦ふすま加工品の糊化度は98%以下であることが好ましく、より好ましくは95%以下であり、さらに好ましくは90%以下である。
本発明者らは、糊化度を特定の範囲内とすることで小麦ふすまの唾液吸収性が低下する傾向があることを見出した。
本明細書において、「小麦ふすま加工品の糊化度」とは、小麦ふすま加工品中の総澱粉に占める糊化澱粉の割合をいう。当該糊化度は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の小麦ふすま加工品中、脂質の含有量は3.8質量%以下である。ふすま臭をより抑える観点から、本発明の小麦ふすま加工品中の脂質の含有量は3.4質量%以下であることが好ましく、より好ましくは3.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.6質量%以下であり、さらに好ましくは2.2質量%以下であり、さらに好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.2質量%以下である。また、生産効率上の観点から、本発明の小麦ふすま加工品中の脂質の含有量は0.1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である。
本明細書において、小麦ふすま加工品中の脂質含有量は、後述する実施例に記載の方法方で測定される値とする。
本発明の小麦ふすま加工品の形態に特に制限はないが、各種食品への配合のしやすさの観点から、粒状であることが好ましい。本発明の小麦ふすま加工品の粒径は0.1mm以上である。各種食品への配合のしやすさの観点から、本発明の小麦ふすま加工品の粒径は0.2mm以上であることが好ましく、0.3mm以上であることがより好ましく、0.4mm以上であることがさらに好ましく、0.5mm以上であることがさらに好ましく、0.6mm以上であることがさらに好ましく、0.7mm以上であることがさらに好ましい。また、同様の観点から、本発明の小麦ふすま加工品の粒径は、10mm以下であることが好ましく、7mm以下であることがより好ましく、5mm以下であることがさらに好ましく、3mm以下であることがさらに好ましく、2mm以下であることがさらに好ましく、1.5mm以下であることがさらに好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。
小麦ふすま加工品の粒径は、粉砕の程度やその後の分級により適宜調整することができる。粉砕の程度による調整は、用いる粉砕機の使用法に従えばよく、分級による調整は、空気分級や篩い分け等、慣用の手段により行うことができる。篩い分けの場合、用いる篩いの網目の大きさ(メッシュ)により調整することができる。例えば、蒸煮ふすまの粒度を、0.5〜1mmに調整する場合、16メッシュの篩を通過し、30メッシュの篩を通過しない画分を採取する。なお、ここでいうメッシュの番手は、日本工業規(JISZ8801-1966)のものである。
本発明の小麦ふすま加工品は、その含水率が2.5質量%以上である。防腐防黴の観点から、本発明の小麦ふすま加工品の含水率は20質量%以下であることが好ましく、13質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることがさらに好ましく、6質量%以下であることがさらに好ましい。また、吸水性を抑える観点から、本発明の小麦ふすま加工品の含水率は3質量%以上であることが好ましく、4質量%以上であることがより好ましい。
含水率は後述の実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の小麦ふすま加工品の澱粉含有量は、臭気の抑制、食感の改善、吸水性の抑制の点から、10〜35質量%が好ましい。澱粉含有量は、アトウォーター法等の公定法で算出できる。
また、本発明の小麦ふすま加工品の食物繊維含有量は、健康面のメリットの点から30質量%以上であることが好ましく、35質量%以上であることがより好ましい。また、臭気の抑制、食感の改善、吸水性の抑制の点から55質量%以下であることが好ましく、53質量%以下であることがより好ましい。食物繊維は、酵素−重量法(プロスキー法)等の公定法で測定できる。
本発明の小麦ふすま加工品を種々の食品に配合することで、小麦ふすま含有食品を得ることができる。小麦ふすま含有食品に特に制限はないが、例えば、焼き菓子、シリアル、パン、麺類、ケーキ、饅頭を挙げることができる。
続いて、本発明の小麦ふすま加工品の調製について説明する。
本発明の小麦ふすま加工品は、小麦ふすまを特定量の水の共存下で、特定温度に加熱することで得られうる。
上記加熱処理の温度は60〜150℃であり、この範囲の温度にさらすことで、小麦ふすまの糊化度を本発明で規定する範囲内とすることができる。その結果、ふすま臭と舌上への残留感が抑えられると共に、小麦ふすまの吸水性を低下させることができ、食した際に口中の唾液が吸収されにくくなってパサつき感が抑えられる。吸水性をより抑えながら、ふすま臭と口中の残留感とがより少ない小麦ふすま加工品とする観点から、加熱処理温度は80℃以上とすることが好ましく、90℃以上とすることがより好ましく、100℃以上とすることがさらに好ましく、115℃以上とすることがさらに好ましい。また、熱変性による風味劣化抑制の観点から、上記加熱温度は140℃以下とすることが好ましく、130℃以下とすることがより好ましく、125℃以下とすることがさらに好ましい。
また、加熱処理の際の小麦ふすまと水との存在比率は、小麦ふすま100質量部に対して水100〜300質量部である。この比率とすることで、より確実に小麦ふすまの糊化度を本発明で規定する範囲内とすることができる。また、吸水性をより抑えながら、ふすま臭と口中の残留感もより少ない小麦ふすま加工品とする観点から、加熱処理の際の小麦ふすまと水との存在比率は、小麦ふすま100質量部に対して150質量部以上とすることが好ましく、200質量部以上とすることがより好ましい。また、同様の観点から、加熱処理の際の小麦ふすまと水との存在比率は、小麦ふすま100質量部に対して250質量部以下とすることが好ましく、240質量部以下とすることがより好ましい。
上記加熱処理時間は、小麦ふすまの種類、加熱温度、水量等によって適宜調節されるものであり、一概に規定できるものではないが、通常には5〜60分間である。
小麦ふすまと水とは、接触させた状態で上記加熱処理に付されることが好ましい。より好ましくは、小麦ふすまに水を完全に吸わせた状態で加熱処理に付される。ここで、「小麦ふすまに水を完全に吸わせた状態」とは、小麦ふすまを完全に水に浸した状態、又は、小麦ふすまと水とを接触させることによって毛細管現象により小麦ふすま全体に水が浸み渡った状態をいう。
なお、原料の小麦ふすまは、通常には粒状であり、その粒径は好ましくは0.1〜2mmである。
上記加熱処理は、例えば、圧力鍋やオートクレーブを用いて行うことができる。
原料とする小麦ふすまの脂質含有量が低ければ、上記加熱処理により本発明の小麦ふすま加工品が得られうる。一方、原料とする小麦ふすまの脂質含有量が多すぎる場合には、小麦ふすまを脱脂処理してから上記加熱処理に付すことで本発明の小麦ふすま加工品が得られる。
脱脂処理の手法に特に制限はないが、有機溶剤中に小麦ふすまを浸漬させて脱脂することが好ましい。脱脂処理に用いる有機溶剤として、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチルエーテル、アセトン、ヘキサン及び二塩化エチレンから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。なかでも油脂製造時の抽出溶剤として汎用されるヘキサンが好適である。
脱脂処理に用いる有機溶剤の量は、目的に応じて適宜調節しうるが、通常は小麦ふすま100質量部に対して200質量部以上であり、好ましくは300質量部以上であることが好ましい。また、生産効率及び経済的観点から、好ましくは小麦ふすま100質量部に対して1000質量部以下である。
脱脂した小麦ふすまは、有機溶剤を蒸発させて乾燥させた後、上述した加熱処理に付される。有機溶剤を蒸発させて乾燥させる方法に特に制限はないが、減圧および真空乾燥が好適である。
上述の加熱処理に付した小麦ふすまを乾燥させることで、本発明の小麦ふすま加工品が得られる。加熱処理後の小麦ふすまの乾燥方法に特に制限はないが、減圧および真空乾燥が好適である。乾燥させた小麦ふすま加工品の含水率は2.5質量%以上とし、上述の、本発明の小麦ふすま加工品における好ましい含水率の範囲内とすることが好ましい。
上記加熱処理により小麦ふすまの澱粉の一部又は全部が糊化するため、通常は、乾燥後の小麦ふすま加工品は、ふすまの粒子同士が接着している。したがって、ブレンダー等により粉砕することが好ましい。この粉砕によって小麦ふすま加工品の粒径を、上述の、本発明の小麦ふすま加工品における好ましい粒径の範囲内とすることが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の小麦ふすま加工品及び小麦ふすま加工品の製造方法を提供する。
<1>
下記(a)〜(d)を満たす小麦ふすま加工品:
(a)糊化度が45〜100%、
(b)脂質含有量が3.8質量%以下、
(c)含水率が2.5質量%以上、及び
(d)粒径が0.1mm以上。
<2>
糊化度が、好ましくは50%以上であり、より好ましくは60%以上であり、さらに好ましくは70%以上であり、よりさらに好ましくは75%以上である、前記<1>に記載の小麦ふすま加工品。
<3>
糊化度が、好ましくは98%以下であり、より好ましくは95%以下であり、さらに好ましくは90%以下である、前記<1>又は<2>に記載の小麦ふすま加工品。
<4>
糊化度が、好ましくは50〜98%であり、より好ましくは60〜95%であり、さらに好ましくは70〜90%であり、よりさらに好ましくは75〜90%である、前記<1>に記載の小麦ふすま加工品。
<5>
脂質含有量が、好ましくは3.4質量%以下であり、より好ましくは3.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.6質量%以下であり、さらに好ましくは2.2質量%以下であり、さらに好ましくは1.7質量%以下であり、さらに好ましくは1.2質量%以下である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<6>
脂質含有量が、好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.4質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上である、前記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<7>
脂質含有量が、好ましくは0.1〜3.4質量%であり、より好ましくは0.2〜3.0質量%であり、さらに好ましくは0.3〜2.6質量%であり、さらに好ましくは0.4〜2.2質量%であり、さらに好ましくは0.5〜1.7質量%であり、さらに好ましくは0.5〜1.2質量%である、前記<1>〜<4>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<8>
粒径が、好ましくは0.2mm以上であり、より好ましくは0.3mm以上であり、さらに好ましくは0.4mm以上であり、さらに好ましくは0.5mm以上であり、さらに好ましくは0.6mm以上であり、さらに好ましくは0.7mm以上である、前記<1>〜<7>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<9>
粒径が、好ましくは10mm以下であり、より好ましくは7mm以下であり、さらに好ましくは5mm以下であり、さらに好ましくは3mm以下であり、さらに好ましくは2mm以下であり、さらに好ましくは1.5mm以下であり、さらに好ましくは1mm以下である、前記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<10>
粒径が、好ましくは0.1〜10mmであり、より好ましくは0.2〜10mmであり、さらに好ましくは0.3〜7mmであり、さらに好ましくは0.4〜5mmであり、さらに好ましくは0.5〜3mmであり、さらに好ましくは0.6〜2mmであり、さらに好ましくは0.7〜1.5mmであり、さらに好ましくは0.7〜1mmである、前記<1>〜<7>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<11>
含水率が、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは13質量%以下であり、さらに好ましくは10質量%以下であり、さらに好ましくは6%質量以下である、前記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<12>
含水率が、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上である、前記<1>〜<11>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<13>
含水率が、好ましくは2.5〜20質量%であり、より好ましくは2.5〜13質量%であり、さらに好ましくは3〜10質量%であり、さらに好ましくは4〜6質量%である、前記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<14>
小麦ふすま加工品中の澱粉の含有量が、好ましくは10〜35質量%である、前記<1>〜<13>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<15>
小麦ふすま加工品中の食物繊維の含有量が、好ましくは30質量%以上であり、より好ましくは35質量%以上である、前記<1>〜<14>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<16>
小麦ふすま加工品中の食物繊維の含有量が、好ましくは55質量%以下であり、より好ましくは53質量%以下である、前記<1>〜<15>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<17>
小麦ふすま加工品中の食物繊維の含有量が、好ましくは30〜55質量%であり、より好ましくは35〜53質量%である、前記<1>〜<14>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品。
<18>
小麦ふすま100質量部に対して100〜300質量部の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、前記<1>〜<17>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品の製造方法。
<19>
小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは150質量部以上、より好ましくは200質量部以上の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、前記<18>に記載の製造方法。
<20>
小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは250質量部以下、より好ましくは240質量部以下の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、前記<18>又は<19>に記載の製造方法。
<21>
小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは150〜250質量部、より好ましくは200〜240質量部の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、前記<18>に記載の製造方法。
<22>
加熱処理温度が、好ましくは80℃以上であり、より好ましくは90℃以上であり、さらに好ましくは100℃以上であり、よりさらに好ましくは115℃以上である、前記<18>〜<21>のいずれか1つに記載の製造方法。
<23>
加熱処理温度が、好ましくは140℃以下であり、より好ましくは130℃以下であり、さらに好ましくは125℃以下である、前記<18>〜<22>のいずれか1つに記載の製造方法。
<24>
加熱処理温度が、好ましくは80〜140℃であり、より好ましくは90〜130℃であり、さらに好ましくは100〜125℃である、前記<18>〜<21>のいずれか1つに記載の製造方法。
<25>
加熱処理時間が、好ましくは5〜60分である、前記<18>〜<24>のいずれか1つに記載の製造方法。
<26>
好ましくは、小麦ふすまと水とを接触させた状態で加熱処理する、前記<18>〜<25>のいずれか1つに記載の製造方法。
<27>
小麦ふすまとして、好ましくは脱脂された小麦ふすまを用いる、前記<18>〜<26>のいずれか1つに記載の製造方法。
<28>
脱脂された小麦ふすまが、好ましくは有機溶剤に小麦ふすまを浸漬させて得られたものである、前記<27>に記載の製造方法。
<29>
有機溶剤が、好ましくはエタノール、プロパノール、ブタノール、エチルエーテル、アセトン、ヘキサン及び二塩化エチレンから選ばれる1種又は2種以上であり、より好ましくはヘキサンである、前記<28>に記載の製造方法。
<30>
小麦ふすまの脱脂に用いる有機溶剤の量が、小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは200質量部以上であり、より好ましくは300質量部以上である、前記<28>又は<29>に記載の製造方法。
<31>
小麦ふすまの脱脂に用いる有機溶剤の量が、小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは1000質量部以下である、前記<28>〜<30>のいずれか1つに記載の製造方法。
<32>
小麦ふすまの脱脂処理に用いる有機溶剤の量が、小麦ふすま100質量部に対して、好ましくは200〜1000質量部であり、より好ましくは300〜1000質量部である、前記<28>〜<29>のいずれか1つに記載の製造方法。
<33>
好ましくは、加熱処理後に乾燥させることを含む、前記<18>〜<32>のいずれか1つに記載の製造方法。
<34>
好ましくは、乾燥後に粉砕することを含む、前記<33>に記載の製造方法。
<35>
前記<1>〜<17>のいずれか1つに記載の小麦ふすま加工品を含有する食品。
<36>
前記食品が、焼き菓子、シリアル、パン、麺類、ケーキ、及び饅頭から選ばれる、前記<35>に記載の食品。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[分析方法]
−糊化度の測定−
澱粉質を乾物として約100mg含有する量の小麦ふすま加工品をスピッツに取り、これに10mLの純水を加え、よく磨砕して分散させた。この分散液を、2mLずつ、50mL容の2本のメスフラスコに取り分けた。そのうち1本は、0.8M酢酸緩衝液(pH6.0)で25mLに定容し、糊化度測定用試料とした。他の1本には0.2mLの10N−NaOH溶液を加えて、65℃の温浴中に5分間静置し、完全に糊化させた。その後、1mLの2N酢酸を加えて中和し、0.8M酢酸緩衝液(pH6.0)を用いて25mLに定容し、完全糊化試料とした。
糊化度測定用試料と完全糊化試料とのそれぞれについて、次のようにして還元糖量を測定した。
糊化度測定用試料及び完全糊化試料をそれぞれ4mL採取し、各々に対して酵素液(プルラナーゼ(商品名:βアミラーゼ♯1500S、ナガセケムテックス社製)51mg、及び、βアミラーゼ(林原社製)5.1mgを、0.8M酢酸緩衝液(pH6.0)30mLに溶解し、不溶性部分を濾去した液である。この酵素液1mL中にはプルラナーゼが3.4IU及びβアミラーゼが2.6IU含まれている。)1mLを加え、40℃で30分間振とうして反応させた。同様に、ブランク試験用として、4mLの完全糊化試料に対し、加熱失活させた酵素液1mLを加えた区分を作った。
反応終了後、沸騰浴中に5分間静置して酵素を失活させ、水で4倍に希釈した後、フェリシアニド試液(赤血塩0.37g及び炭酸ナトリウム20.0gを水に溶解して1Lとしたもの)5mLを加え、攪拌した。フェリシアニドが、還元糖と反応して、黄色が脱色し、無色の液体となる。そのため、脱色されたフェリシアニドの量で還元糖の量を測定することが出来る。その後、沸騰水浴中で10分間加熱し、水で冷やした後に420nmにおける吸光度を測定した。
得られた測定値(上記吸光度からブランクの吸光度を差し引いた値)に基づき、糊化度を次式により算出した。

糊化度(%)
=[(糊化度測定用試料の測定値−ブランクの測定値)×100)/(完全糊化試料の測定値−ブランクの測定値)]
−脂質含有量の測定−
(1)試料の調製
小麦ふすまないし小麦ふすま加工品を粉砕機で粉砕し、脂質含有量測定用の試験試料とした。
(2)脂質の抽出
(I)抽出用フラスコは、あらかじめ105℃に設定した乾燥器に入れ、乾燥器の表示温度で庫内温度が105℃であることを確認した後、1時間加熱し、デシケーターに移し替えて室温になるまで放冷した後、直ちに質量を測定した。この操作を繰り返し、恒量を求めた。
(II)試験試料約20gを円筒ろ紙に量りとり、その質量を測定した。試験試料を覆うように脱脂綿を入れ、あらかじめ105℃に設定した乾燥器に入れ、乾燥器の表示温度で庫内温度が105℃であることを確認した後、3時間加熱し、デシケーターに移し替えて室温になるまで放冷した。
(III)上記(1)の抽出用フラスコにジエチルエーテルを約150mLを入れ、上記(II)の円筒ろ紙を入れたソックスレー抽出器(アズワン社製)の抽出管を連結し、冷却管を付して、ジエチルエーテルが毎秒3〜4滴の速さで滴下するように恒温水槽の温度を50〜60℃に調整して8時間抽出した。
(IV)抽出が終了した後、抽出用フラスコを取り外し、ジエチルエーテルを除去した。抽出用フラスコをあらかじめ105℃に設定した乾燥器に入れ、表示温度で庫内温度が105℃であることを確認した後、1時間加熱し、デシケーターに移し替えて室温になるまで放冷した後、直ちに質量を測定した。
小麦ふすま加工品中の脂質含有量は下記式から算出した。

脂質含有量(質量%)=100×(W−W0)/S

W:前記(IV)で測定した抽出フラスコの質量(g)
W0:前記(I)で測定した抽出フラスコの質量(g)
S:円筒ろ紙に入れた試験試料の質量(g)
−含水率の測定−
小麦ふすま加工品の含水率は、下記のようにして測定した。
あらかじめ重量を測定したアルミ容器に、試料約10gを入れ、小数点以下第3位まで正確に測定し、電気乾燥機で105℃、3時間の乾燥を行った。水分を完全に除去し、アルミホイル容器ごと試料の重量を測定した。アルミ容器と乾燥前の試料の合計質量から、乾燥後のアルミ容器と試料の合計質量を減じることで、試料中に含まれていた水分を算出し、含水率(質量%)を求めた。
[参考例]
−小麦ふすまの脱脂処理−
小麦ふすま(商品名:ウィートブランP(脂質含有量1.2質量%、澱粉含有量29.4質量%、食物繊維含有量35.3質量%)、日清ファルマ社製)200gにヘキサンを800mL加え、一晩浸漬した。ろ紙を敷いたガラスフィルターに抽出液を不溶物と共に移し、吸引ろ過した。その後、バキューム乾燥機を用いて60℃で1時間乾燥することで、脱脂小麦ふすま(脱脂したウィートブランP、脂質含有量0.3質量%)を得た。
小麦ふすま(商品名:ウィートブランM(脂質含有量5.1質量%、澱粉含有量21.3質量%、食物繊維含有量41.7質量%)、日清ファルマ社製)200gにヘキサンを800mL加え、2時間浸漬した。ろ紙を敷いたガラスフィルターに抽出液を不溶物と共に移し、吸引ろ過した。その後、バキューム乾燥機を用いて60℃で1時間乾燥することで、脱脂小麦ふすま(脱脂したウィートブランM、脂質含有量3.5質量%)を得た。
[調製例]
−小麦ふすま加工品の調製−
市販の小麦ふすま(商品名:ウィートブランM(脂質含有量5.1質量%、澱粉含有量21.3質量%、食物繊維含有量41.7質量%)、商品名:ウィートブランDF(脂質含有量1.8質量%、澱粉含有量19.5質量%、食物繊維含有量47.1質量%)、商品名:ウィートブランP(脂質含有量1.2質量%、澱粉含有量29.4質量%、食物繊維含有量35.3質量%)、いずれも日清ファルマ社製)、並びに、上記の脱脂したウィートブランP(脂質含有量0.3質量%)、並びに、上記の脱脂したウィートブランM(脂質含有量3.5質量%))の各々を30g量り取り、それぞれに蒸留水70gを加えて1〜60分間の加熱処理に付した。
加熱温度が60℃より低い場合は圧力鍋、60℃以上の場合はオートクレーブを用いた。加熱処理後のふすまをバキューム乾燥機を用いて60℃で24時間乾燥した。
得られた乾燥品をブレンダーで粉砕し、16メッシュ及び30メッシュの篩を用いて、糊化度及び脂質含有量の異なる粒径0.5〜1mmの小麦ふすま加工品(本発明品1〜15及び比較品1〜9)を得た。また、各加工品の含水率はいずれも5質量%であった。
なお、本発明品1〜4及び比較品3、4の調製には原料小麦ふすまとしてウィートブランDFを使用し、本発明品5〜8及び比較品5の調製には原料小麦ふすまとしてウィートブランPを使用し、本発明品9〜12及び比較品6及び7の調製には原料小麦ふすまとして脱脂したウィートブランPを使用し、比較品1、2及び9の調製には原料小麦ふすまとしてウィートブランMを使用し、本発明品13〜15及び比較品8の調製には原料小麦ふすまとして脱脂したウィートブランMを使用した。
また、本発明品1〜15の調製の際の上記加熱処理温度は順に、60℃、5分; 60℃、10分; 123℃、10分; 123℃、60分; 60℃、10分; 70℃、10分; 123℃、10分; 123℃、60分; 60℃、5分; 70℃、10分; 123℃、10分; 123℃、60分; 60℃、5分; 123℃、10分; 123℃、60分とした。
また、比較品1〜8の調製の際の上記加熱処理温度は順に、70℃、30分; 123℃、10分; 50℃、1分; 50℃、10分; 50℃、1分; 50℃、1分; 60℃、1分; 50℃、1分とした。
なお、比較品9はウィートブランMそのものであり、加熱処理等は施していない。
[試験例]
上記調製例で得られた各小麦ふすま加工品について官能評価を実施した。具体的には、各小麦ふすま加工品0.5gを口中に含んだ際の小麦ふすま特有の臭気の度合い及び唾液の吸収感、並びに、飲み込んだ後の舌上へのふすま粒の残留感を、未処理の小麦ふすま(ウィートブランP)を基準品とし、下記評価基準により相対評価した。評価数値は3人の専門パネルの評価の平均とした。
−ふすま特有の臭気−
5:臭気をあまり感じない。
4:臭気がより抑えられている。
3:基準品よりも臭気が弱い。
2:基準品と同等である。
1:基準品よりも臭気を強く感じる。
−唾液の吸収感−
5:唾液が吸収される感覚がなく、自然に飲み込むことができる。
4:唾液の吸収がより少なく、口中のパサつき感も気にならない。
3:基準品よりも唾液の吸収が少なく、口中のパサつき感が抑えられている。
2:基準品と同等である。
1:基準品よりも唾液の吸収感が強い。
−ふすまの残留感−
5:ふすまの粒を舌上にほとんど感じない
4:ふすまの粒を舌上に若干感じるが、あまり気にならない。
3:基準品よりも、舌上に感じるふすま粒の残留感が少ない。
2:基準品と同等である。
1:基準品よりも舌上に感じる残留感が強い。
Figure 2014140366
比較品1の小麦ふすま加工品は、糊化度が本発明で規定するよりも低く、脂質含有量が本発明の規定よりも高い例である。この比較品1は、小麦ふすまの臭気が強かった。また、唾液の吸収感も強く、口中にパサつきを感じた。
比較品2の小麦ふすま加工品は、糊化度が本発明の規定内であるが、脂質含有量が本発明の規定よりも高い例である。この比較品2は、小麦ふすまの臭気が強かった。また、唾液の吸収感も強く、口中にパサつきを感じた。この比較品2の結果から、単に糊化度を高めても、脂質含有量が高いと小麦ふすまの臭気を強く感じ、唾液の吸収感が高まり、口中にパサつきを感じることがわかる。
比較品3〜8の小麦ふすま加工品は、脂質含有量が本発明で規定する範囲内であるが、糊化度が本発明で規定するよりも低い例である。比較品3、4、6及び8は小麦ふすまの臭気が改善されていなかった。また、比較品3〜8はいずれも本発明品と比べて唾液の吸収感が強く、口中にパサつきを感じた。
比較品9の小麦ふすま加工品は、単に脱脂しただけの小麦ふすま加工品であり、糊化度が0である。この比較品9は、小麦ふすまの臭気を強く感じ、且つ、唾液吸収感が強かった。
これに対し本発明品1〜15の小麦ふすま加工品は、小麦ふすま臭、及び、唾液の吸収性のいずれにおいても良好な結果が得られた。また、糊化度が90%以下の本発明品においては、舌上に感じるふすま粒の残留感がより抑えられていた。
[粒径の影響]
上記本発明品3をブレンダーで粉砕し、粒径0.1mm未満、粒径0.1〜1.0mm、粒径4.75〜5.6mm、粒径11.0〜11.5mmの小麦ふすま加工品を調製した。より詳細には、149メッシュの篩を通過した画分を粒径0.1mm未満の小麦ふすま加工品、16メッシュの篩を通過し、149メッシュの篩を通過しない画分を粒径0.1〜1.0mmの小麦ふすま加工品、3.5メッシュの篩を通過し、4メッシュの篩を通過しない画分を粒径4.75〜5.6mmの小麦ふすま加工品とした。粒径11.0〜11.5mmの小麦ふすま加工品は、定規で測定して分け集めた。上記調製例で得られた各小麦ふすま加工品について上記試験例と同じ方法で、小麦ふすま臭及び唾液吸収感を評価した。
Figure 2014140366
表2の結果から、小麦ふすま加工品の粒径を0.1mm未満とすると、小麦ふすま臭が強くなり、さらに唾液の吸収感も強くなることが分かった。
[含水率の影響]
上記本発明品3の調製において、バキューム乾燥機での乾燥時間を72時間、24時間、16時間、9時間及び5時間に変えることで、それぞれ含水率が1質量%、3質量%、5質量%、13質量%及び20質量%の小麦ふすま加工品を得た。また、上記の含水率1質量%の小麦ふすまに加水することで含水率2質量%、6質量%、10質量%の小麦ふすま加工品を得た。さらに、上記の含水率3質量%の小麦ふすまに加水することで含水率4質量%の小麦ふすま加工品を得た。
こうして得られた含水率の異なる9種の小麦ふすま加工品について、上記試験例と同じ方法で、小麦ふすま臭、唾液吸収感及び舌上残留感を評価した。
結果を下記表3に示す。
また、上記の含水率の異なる9種の小麦ふすま加工品を原料に用いて焼き菓子の生地を調製した際の生地のハンドリング性を評価した。当該生地は、後記「[焼き菓子の調製]」に記載した方法と同様の方法で調製した。また、生地のハンドリング性の評価は、3人の専門パネルが下記評価基準により評価し、その平均とした。
―生地のハンドリング性(シート生地の成型性)―
5:生地の成型性がさらによく、シート生地をより作りやすい。
4:生地の成型性がより良く、シート生地を作りやすい。
3:生地の成型性がやや良く、シート生地を作ることが出来る。
2:生地の成型性がやや悪く、シート生地を作りにくい。
1:生地の成型性が悪く、シート生地を作ることが困難である。
Figure 2014140366
表3の結果から、含水率が2質量%以下の比較品の場合、小麦ふすま臭は大きく改善されるものの、唾液の吸収感が強かった。また、これらの比較品を配合して焼き菓子の生地を調製すると、シート生地の成形性に劣る結果となった。
一方、含水率が3〜20質量%である本発明品の場合、小麦ふすま臭、唾液吸収感、舌上残留感のいずれも改善された。また、これらの本発明品を配合して焼き菓子の生地を調製すると、シート生地の成形性が良好で、シート生地を作りやすかった。
[焼き菓子の調製]
ホバードミキサー(N50 MIXER、ホバート社製)に、バター(商品名:よつ葉バター(食塩不使用)、よつ葉乳業社製)60gを中速で1分間ミキシングした後、砂糖(商品名:精製上白糖、大日本明治製糖社)50gを入れ、中速で1分間ミキシングした。ここに、鶏卵の全卵30gを溶いたものに膨張剤(商品名:炭酸水素アンモニウム、純正化学社製)1gを溶かしたものを3分割して加えた。より詳細には、最初の卵の添加後、中速で30秒間撹拌し、次いで2回目の卵を添加し、中速で30秒間撹拌し、ミキサーの壁に付着した油をかき落とした後、3回目の卵を添加し、低速で30秒間撹拌した。続いて、薄力粉(商品名:バイオレット、日清製粉社製)150gと、上記本発明品3の小麦ふすま50gとを加え、低速にて3分間撹拌した。
こうして得られた生地を10mmの厚さのシート生地にし、縦×横×高さ:82mm×25mm×15mmの金属製の型で型抜きをした。
続いて、下記の焼成条件によって焼成した。
焼成温度:上火 180℃ / 下火 180℃
焼成時間:11分間
得られた焼き菓子を食したところ、小麦ふすま臭が抑えられ、唾液の吸収感が少なく、小麦ふすまの残留感も気にならなかった。

Claims (16)

  1. 下記(a)〜(d)を満たす小麦ふすま加工品:
    (a)糊化度が45〜100%、
    (b)脂質含有量が3.8質量%以下、
    (c)含水率が2.5質量%以上、及び
    (d)粒径が0.1mm以上。
  2. 前記含水率が13質量%以下である、請求項1に記載の小麦ふすま加工品。
  3. 前記粒径が0.2〜10mmである、請求項1又は2に記載の小麦ふすま加工品。
  4. 前記小麦ふすま加工品中の澱粉の含有量が10〜35質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品。
  5. 前記小麦ふすま加工品中の食物繊維の含有量が30〜55質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品。
  6. 前記糊化度が60〜95%である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品。
  7. 前記脂質含有量が0.1〜3.4質量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品。
  8. 小麦ふすま100質量部に対して100〜300質量部の水を共存させ、60〜150℃で加熱処理することを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品の製造方法。
  9. 前記加熱処理の温度が80〜140℃である、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記加熱処理の時間が5〜60分である、請求項8又は9に記載の製造方法。
  11. 前記小麦ふすまと前記水とを接触させた状態で加熱処理する、請求項8〜10のいずれか1項に記載の製造方法。
  12. 前記小麦ふすまとして、脱脂された小麦ふすまを用いる、請求項8〜11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 前記の脱脂された小麦ふすまが、有機溶剤に小麦ふすまを浸漬させて得られたものである、請求項12に記載の製造方法。
  14. 前記有機溶剤が、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチルエーテル、アセトン、ヘキサン及び二塩化エチレンから選ばれる1種又は2種以上である、請求項13に記載の製造方法。
  15. 小麦ふすまの脱脂処理に用いる前記有機溶剤の量が、小麦ふすま100質量部に対して200〜1000質量部である、請求項13又は14に記載の製造方法。
  16. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の小麦ふすま加工品を含有する食品。
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