JP2014125490A - ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法 Download PDF

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徳 榊原
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Abstract

【課題】ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物が均一で透明であり、且つ発泡時に発泡剤としての機能も有し、反応性と寸法安定性を改善するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を提供する。
【解決手段】1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)とを必須成分として含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法に関するものである。特に、触媒組成物が均一で透明であり、且つ発泡時に発泡剤としての機能も有する、反応性および寸法安定性に優れたポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物に関するものである。
ポリウレタン樹脂製造には様々な触媒が使用され、その用途は多岐に渡っている。
その中でも、硬質ポリウレタンフォームは断熱性、自己接着性等に優れており、ビル・マンション・戸建住宅・冷凍倉庫等の建材や、電気冷蔵庫等の断熱材として利用されている。硬質ポリウレタンフォ−ムの一般的な製造方法としては、ポリオールに発泡剤、整泡剤、難燃剤、触媒等の各種助剤を配合したポリオール成分と、ポリイソシアネート成分との2成分を混合後、金型へ充填する又は、スプレー発泡等により、発泡・硬化させる製造方法が一般的に行なわれている。また、難燃性に優れた硬質ポリイソシアヌレートフォ−ムには、アミン触媒や金属触媒に加えて三量化触媒が併用されている。
発泡剤としては、水とポリイソシアネート化合物との反応により発生する二酸化炭素及び/又は物理発泡剤が、単独もしくは併用して使用されている。
物理発泡剤としては、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)やハイドロフルオロカーボン(HFC)、ペンタン・シクロペンタン等の低沸点炭化水素等が使用されている。これらの物理発泡剤は単独でも使用できるが、通常は物理発泡剤の使用量を低減してコストを削減する目的で、発泡剤として水が併用されるケースが非常に多い。水は、ポリイソシアネート化合物との反応により二酸化炭素を生じることによって、発泡剤の役割を果たす。
しかしながら、コストを削減する目的で、発泡剤の水の使用量を増やして物理発泡剤の使用量を減らした場合は、水とイソシアネート基との反応熱が増えることにより反応が急激に進み易くなる。その場合、発泡セルはフォームの発泡方向に縦長になり易くなる結果、フォームの発泡方向と垂直方向に、発泡フォームが経時的に収縮する問題が発生し易くなる。
また、硬質ポリイソシアヌレートフォ−ムに於いても、発泡剤の水の使用量を増やして物理発泡剤の使用量を減らした場合は、水とイソシアネート基との反応熱によって、フォーム中にひずみやスコーチが発生し、寸法安定性が低下する問題が発生し易くなる。更に、発泡初期に水とイソシアネート基との反応が進行し易くなってインデックスが低下することから、三量化反応が進行し難くなり、難燃性が低下する問題が発生し易くなる。
以上に述べてきたように、発泡剤の水の使用量が多くなると、発泡フォームが経時的に収縮する寸法安定性低下等の問題が発生し易くなることから、発泡剤の水の使用量を減らす様々な工夫が行われてきた。例えば、発泡剤として超臨界、亜臨界又は液体状態の二酸化炭素を直接使用する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、本方法を実施するためには特殊な設備が必要となるため、従来使用してきた製造設備が使用できなくなり、且つ多額の設備投資費用を必要とする問題が有る。
また、発泡剤としてマロン酸、マロン酸誘導体又はこれらの塩を使用する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)が、マロン酸、マロン酸誘導体又はこれらの塩を分解して炭酸ガスを発生させるには充分な高い温度が必要とされるため、実際に使用すると炭酸ガスが発生し難い問題が有る。
また、カルボキシル基を有する化合物、特にイタコン酸重合体を発泡中にポリイソシアネートと反応させて、生成する炭酸ガスを利用する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)が、カルボキシル基を有する化合物、特にイタコン酸重合体を発泡中にポリイソシアネートと反応させるには充分な高い温度が必要とされるため、実際に使用すると炭酸ガスが発生し難い問題が有る。
発泡剤としてギ酸を使用する方法は古くから知られている(例えば、特許文献4〜6参照)が、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属の各ギ酸塩の触媒組成物に共通する問題点としては、1〜3級アミンのギ酸塩は溶解性が悪くて二層分離し易い、4級アンモニウムや金属のギ酸塩は固体になり易い問題が有る。よって、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属の各ギ酸塩の触媒組成物を均一で透明な溶液状態にするには、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の溶剤、もしくは水を多量に加える必要が有るが、触媒組成物中の有効成分が少なくなる結果、触媒組成物の添加量が多くなり過ぎる問題がある。
また、発泡剤として1〜2級アミンの炭酸塩を使用する方法が知られている(例えば、特許文献7参照)が、1〜2級アミンの炭酸塩は通常固体であり、触媒組成物で溶液状態にするには、通常は1〜2級アミンの炭酸塩に対して数十%もの水を加える必要がある。しかし、これを使用した場合、ポリオール成分中の水分含量が多くなりすぎ、実際に使用した場合には、発泡剤の水の量を超えるケースがしばしば発生し、実用上は使用し難い問題がある。
また、1〜2級アミン化合物の炭酸塩だけを触媒として使用したフォームは、フォーム発泡時に1〜2級アミン化合物がイソシアネートと反応してウレタン骨格中に取り込まれてしまうことから、反応が進行し難くなって樹脂強度が上がり難くなり、寸法安定性が低下する問題が有る。
特許第4154654号公報 特開平2−20534号公報 特開平9−302063号公報 特開平1−168717号公報 特開2005−307146号公報 特表2009−507095号公報 特開2000−239339号公報
本発明の目的は、ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物が均一で透明であり、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造において、発泡時に発泡剤としての機能も有する、反応性と寸法安定性に優れた触媒組成物を提供することである。
本発明者らは前記の事情に鑑み、均一で透明なポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)とを必須成分として含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物;前記触媒組成物に、さらに、第4級アンモニウム塩および/またはカルボン酸カリウム塩(C)を必須成分として含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物;該触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法;及び該触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法である。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を用いると、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、特定の3級アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)を併用させることで溶解性が向上し、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)単独に比べて水分含量を大きく減らしても、均一で透明な触媒組成物が得られる。
さらに、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩(C)を併用させることで溶解性がより向上し、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)単独に比べて水分含量を大きく減らしても、均一で透明な触媒組成物が得られる。
従って、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物をポリオール成分中に加えても、水分含量を抑えられることから、発泡剤の水の量を超えることなく使用することができる。
また、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、1〜2級アミン化合物とポリイソシアネート成分との反応時に炭酸ガスが発生することにより、発泡剤としての機能も有するが、特定の3級アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)を必須成分として含有させることにより、硬質ポリウレタンフォームの製造時に発泡セルを安定的に球状化させ易くする特長を有する。
さらに、第4級アンモニウムおよび/またはカリウム塩(C)を必須成分として含有させることにより、硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造時に発泡セルを安定的に球状化させ易くする特長がさらに高まる。
また、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、特定の3級アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)がポリイソシアネート成分と反応しないことから、反応性を低下させずに樹脂強度の優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。得られたフォームは、発泡セルが球状を保ち、且つ樹脂強度が優れていることから、寸法安定性が優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。
さらに、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩(C)を必須成分として含有させた場合、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩(C)がポリイソシアネート成分と反応しないことから、反応性を低下させずに樹脂強度の優れた硬質ポリイソシアヌレートフォームを得ることができる。得られたフォームは、発泡セルが球状を保ち、且つ樹脂強度が優れていることから、寸法安定性が優れた硬質ポリイソシアヌレートフォームを得ることができる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、上記特定の3級アミン化合物(B)を必須成分として含有する。
1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と3級アミン化合物(B)との重量比は、発泡剤としての機能及び反応性と樹脂強度の観点から、通常99/1〜1/99であり、好ましくは90/10〜20/80、更に好ましくは75/25〜35/65である。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、特定の3級アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)に加えてさらに、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩(C)を必須成分として含有することが好ましい。
第4級アンモニウム塩および/またはカルボン酸カリウム塩(C)と(A)+(B)との重量比は、発泡剤としての機能及び反応性と樹脂強度の観点から、通常95/5〜5/95であり、好ましくは80/20〜20/80、更に好ましくは70/30〜30/70である。
1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)の1〜2級アミン化合物としては、炭素数が1〜16のアルキル基を有する1級アミン(メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−デシルアミン、イソデシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、2−メチル−n−トリデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミンなど);炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基を1〜2個有する1級アミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ヘキサノールアミン、ジヘキサノールアミンなど);炭素数が1〜4のアルキル基を2個有する2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなど);炭素数2〜16のアルキレン基を有するジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなど);及び3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン)などが挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
上記1〜2級アミンの中で、好ましくはジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン及び3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミンである。
1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)において、1〜2級アミンと二酸化炭素との比率は、発泡剤としての機能を得るために、一つのアミノ基に対して二酸化炭素は0.1〜1.0倍モルである。アミノ基を2個以上有する1〜2級アミン化合物においても、一つのアミノ基に対して二酸化炭素は0.1〜1.0倍モルである。
3級アミン化合物(B)は、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる1種類以上である。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合て用いてもよい。
3級アミン化合物(B)の中で、好ましくはトリエチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる化合物である。
第4級アンモニウム塩としては、テトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
テトラアルキルアンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、プロピルトリメチルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメチルアンモニウム、ヘプチルトリメチルアンモニウム、オクチルトリメチルアンモニウム、ノニルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウム、ウンデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、トリデシルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1−メチル−1−アザニア−4−アザビシクロ[2,2,2]オクタニウム、1,1−ジメチル−4−メチルピペリジニウム、1−メチルモルホリニウム、1−メチルピペリジニウム等の有機酸塩、フェノール塩などが挙げられる。
有機酸としては、カルボン酸類及び、モノアルキル炭酸類が挙げられる。
カルボン酸類としては、飽和脂肪族カルボン酸類(酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、メチルエチル酢酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、イソカプロン酸、ジエチル酢酸、2,2−ジメチル酪酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ウンデシレン酸、ラウリン酸、n−トリデシレン酸、ミリスチン酸、n−ペンタデシレン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、n−ノナデシレン酸、アラキジン酸、n−ヘンアイコ酸等);
不飽和脂肪族カルボン酸類(アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、アリル酢酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、3−メチルクロトン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、4−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、2−エチルクロトン酸、2−へプテン酸、2−オクテン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレステアリン酸、アラキドン酸等);
飽和脂肪族ジカルボン酸類(コハク酸、グルタル酸、メチルコハク酸、アジピン酸、エチルコハク酸、ピメリン酸、プロピルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等);
脂環式カルボン酸類(シクロプロパンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロブテンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロペンテンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキセンカルボン酸、シクロヘプタンカルボン酸、シクロヘプテンカルボン酸等);
芳香族カルボン酸類{安息香酸、アルキル置換安息香酸類(3−メチル安息香酸、4−メチル安息香酸、3−エチル安息香酸、4−エチル安息香酸等)、4−ヒドロキシ安息香酸、アルコキシ置換安息香酸類(2−メトキシ安息香酸、3−メトキシ安息香酸、4−メトキシ安息香酸等)、メルカプト安息香酸類、アミノ置換安息香酸類、2−ナフトエ酸等};
ヒドロキシカルボン酸類(アスコルビン酸等);
ケトカルボン酸類(レブリン酸等)等が挙げられる。
モノアルキル炭酸類としては、メチル炭酸及びエチル炭酸等が挙げられる。
上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
有機酸の中で好ましくは、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、オレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸などが挙げられる。
フェノール塩のフェノール類としては、芳香族ヒロドキシ化合物{フェノール、アルキル置換フェノール類(o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2−エチルフェノール、3−エチルフェノール、4−エチルフェノール、キシレノール類、トリメチルフェノール類、テトラメチルフェノール類、ペンタメチルフェノール類等)、アルコキシ置換フェノール類(2−メトキシフェノール、3−メトキシフェノール、4−メトキシフェノール、2−エトキシフェノール、3−エトキシフェノール、4−エトキシフェノール等)、ハロゲン置換フェノール類(フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、ヨードフェノール等)、ナフトール類、アミノフェノール類、多価フェノール類(カテコール、レソルシノール、ヒドロキノン、ビフェノール類、ビスフェノール類、ピロガロール、フロログルシノール、ヘキサヒドロキシベンゼン等)}等が挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
フェノール類の中で好ましくは、フェノール、o-クレゾール、2,4,6−トリメチルフェノール、2−メトキシフェノール、2−エトキシフェノールが好ましい。
具体的なテトラアルキルアンモニウム塩の例としては、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、テトラエチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、エチルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、テトラメチルアンモニウムギ酸塩、テトラエチルアンモニウムギ酸塩、エチルトリメチルアンモニウムギ酸塩、トリエチルメチルアンモニウムギ酸塩、テトラメチルアンモニウムフェノール塩、テトラエチルアンモニウムフェノール塩、エチルトリメチルアンモニウムフェノール塩、トリエチルメチルアンモニウムフェノール塩等が挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
上記第4級アンモニウムの内、好ましくはテトラアルキルアンモニウム塩であり、
より好ましくはテトラアルキルアンモニウムの2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、オレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フェノール、o-クレゾール、2,4,6−トリメチルフェノール、2−メトキシフェノール、2−エトキシフェノールの塩であり、特に好ましくはテトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、テトラエチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、エチルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩である。
カルボン酸カリウム塩としては、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アクリル酸、オレイン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等のカリウム塩が挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
上記カルボン酸カリウム塩の中で、好ましくは2−エチルヘキサン酸カリウム塩、ギ酸カリウム塩、酢酸カリウム塩である。
本発明の触媒組成物は、主に水とイソシアネートとの反応を促進させる泡化触媒、主にポリオールとイソシアネートとの反応を促進させる樹脂化触媒、イソシアヌレート反応を促進させる三量化触媒として用いられる。
本発明の触媒組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、公知の溶媒を含有してもよい。溶媒としては、水及びアルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びブタンジオール等)が挙げられる。
溶媒の内、水は発泡剤としても働くことから、本発明の触媒組成物(必須成分)の重量に基づいて20重量%以下、好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
溶媒の内、アルコールは本発明の触媒組成物(必須成分)の重量に基づいて60重量%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。
本発明の触媒組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その他のウレタンフォーム用触媒(有機金属触媒やアミン触媒等)及びイソシアヌレート化触媒を併用してもよい。
ウレタンフォーム用触媒に用いる有機金属触媒としては、公知の有機金属触媒等が含まれ、、有機スズ触媒(スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジラウレート、スタナスジオレエート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート及びジオクチル錫ジラウレート等)、有機ビスマス触媒(オクチル酸ビスマス及びナフテン酸ビスマス等)及び有機コバルト触媒(ナフテン酸コバルト等)等が挙げられる。
ウレタンフォーム用触媒に用いるアミン触媒としては、公知のアミン触媒等が含まれ、例えば、トリエチレンジアミン、2-メチルトリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、ジモルホリノジエチルアミノエーテル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、N−メチル−(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン)、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、トリメチル−N−(2−ヒドロキシエチル)ビス(2−アミノエチル)エーテル、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7の塩、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−ノネン−5の塩、ジメチルイソプロパノールアミン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4−ジメチルイミダゾール、1,2,4,5−テトラメチルイミダゾール、1−メチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−(n−ブチル)−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、イミダゾール及び2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
その他のイソシアヌレート化触媒としては、4級アンモニウム水酸化物、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
4級アンモニウム水酸化物としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物等が挙げられる。
その他の触媒を併用する場合、その他の触媒の使用量(重量%)は、本発明の触媒組成物(必須成分)の重量に基づいて、5〜200重量%が好ましく、さらに好ましくは20〜100重量%である。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、本発明の触媒組成物を使用することを特徴とする。具体的には、本発明の触媒組成物とポリオールと有機ポリイソシアネート又はイソシアネートプレポリマーとを、必要により発泡剤及び整泡剤の存在下で反応させて、硬質ポリウレタンフォームを得る工程を含む。
本発明の硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法は、本発明の触媒組成物を使用することを特徴とする。具体的には、本発明の触媒組成物とポリオールと有機ポリイソシアネート又はイソシアネートプレポリマーとを、必要により発泡剤及び整泡剤の存在下で反応させて、硬質ポリイソシアヌレートフォームを得る工程を含む。
上記2つの製造方法は、およそ同じ行程を含むが、硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造の場合は、イソシアネート指数が130以上、好ましくは150以上である。
本発明の触媒組成物の使用量は、ポリオールの重量に基づいて、0.01〜30重量%となる量が好ましく、さらに好ましくは0.1〜20重量%となる量、最も好ましくは1〜10重量%となる量である。
ポリオールとしては特に限定されず、通常の硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームに使用されるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール又はポリマーポリオールが使用できる。ポリエーテルポリオールとしては、多価アルコール、多価フェノール、ビスフェノール類、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂環式アミン、複素脂環式アミン、マンニッヒポリオール等の活性水素化合物及び、それらにアルキレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。
多価アルコールとしては、2価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等);3価以上のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、メチルグルコシド、ソルビトール、シュクロース等)等が挙げられる。
多価フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノン等が挙げられる。
ビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、フェノールとホルムアルデヒドとの低縮合物等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、アルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレンポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタメチレンヘキサミン等)、アルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等)等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、アニリン、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフェニルエーテルジアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等が挙げられる。複素環式アミンとしては、アミノエチルピペラジン等が挙げられる。
マンニッヒポリオールとしては、例えば、前記多価フェノール、前記脂肪族アミン及びホルマリンの反応により得られる化合物が挙げられる。これらの活性水素化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコール(前記の2価アルコール、3価アルコール等)と多塩基酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、ダイマー酸、トリメリット酸等)とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られるポリラクトンポリオール及びそのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、前記のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから選ばれる1種以上のポリオール中で、ビニルモノマー(アクリロニトリル、スチレン等)を重合して得られるポリマーポリオール、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本発明で用いられる有機ポリイソシアネートとしては特に制約はなく、従来から硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームに使用されている化合物が使用できる。このような有機ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、及びこれらの変性物(例えば、カルボジイミド変性、アロファネート変性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシアヌアレート変性、オキサゾリドン変性等)、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタン−2,4’−又は4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。変性ポリイソシアネートとしては、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDI、ひまし油変性MDI等が挙げられる。
イソシアネートインデックスは特に限定するものではないが、50〜800が好ましく、さらに好ましくは70〜400である。この範囲であると、樹脂強度が良好であり、未反応のイソシアネート基が残存するおそれも減少する。
発泡剤としては、水及び揮発性発泡剤を用いることができる。
揮発性発泡剤としては、公知の揮発性発泡剤等が使用でき、フロン(水素原子含有ハロゲン化炭化水素){例えば、CH、CFCHF、CFCHF(1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFC−134a
)、CFCH、CHFCH、CFCFCHF、CFCHFCF、CFCHCF、CFCFCH、CFCHFCH、CFCHCH、CHCFCH、CHCHFCH、CFCFCH、CFCHFCHF、CFCHFCHF、CFCHCHF(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、HFC−245fa)、CFCFCFCH、CHFCFCHF、CHFCFCHF、CHFCHFCHF、CFCHCHF、CFCHCHCF、CFCHFCFCH、CFCHCFCH(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、HFC−365mfc)、CFCHFCHFCF、CFCFCFCHF、CFCHFCHCF、CHCFCFCHF、CFCFCHFCHF、CFCFCHCHF、CFCHFCHFCH、CFCH(CF)CH
、CHCF(CF)CHF、CHCH(CF)CHF、CHCH(CF)CHF、CHFCF(CF)CHF、CHCF(CHF)CHF
等};ハロゲン化炭化水素(例えば、メチレンクロライド等);低沸点炭化水素(例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及びこれらの混合物等);炭酸ガス及びこれらの混合物等が挙げられる。
発泡剤の使用量は、製造する硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの密度やフォーム物性に応じて適宜決定される。例えば、得られる硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの密度(kg/m)が、5〜200(好ましくは10〜100)となるように決定する。
整泡剤としては、公知のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、例えば、東レ・ダウコーニング製のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、SZ−1675、SH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業製のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、ゴールドシュミット製のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450等が挙げられる。
硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造において、必要により、その他公知の各種添加剤(架橋剤、鎖延長剤、難燃剤、減粘剤、溶剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤,老化防止剤、着色剤(染料,顔料)、反応遅延剤及び充填剤等)等を配合することができる。
以下、実施例、比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
オートクレーブ内にジメチルアミノプロピルアミン48.9gに水30.0gを加え、30分撹拌した後、液化炭酸ガス21.1gを吹込み、触媒原料液(cb−1)を得た。トリエチレンジアミン16.5gをジプロピレングリコール83.5gに溶解させた後、触媒原料液(cb−1)100.0gを加えて1時間攪拌混合することで、触媒液(c−1)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリエチレンジアミン(重量比81/19)、水分含量15%、溶剤含量42%}
製造例2
触媒原料液(cb−1)100.0gとN,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン20.0g、エチレングリコール80.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−2)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(重量比78/22)、水分含量15%、溶剤含量40%}
製造例3
触媒原料液(cb−1)100.0gとジメチルシクロヘキシルアミン40.0g、エチレングリコール60.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−3)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/ジメチルシクロヘキシルアミン(重量比64/36)、水分含量15%、溶剤含量30%}
製造例4
触媒原料液(cb−1)30.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン42.0g、エチレングリコール28.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−4)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(重量比33/67)、水分含量9%、溶剤含量28%}
製造例5
触媒原料液(cb−1)40.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン36.0g、エチレングリコール24.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−5)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(重量比44/56)、水分含量12%、溶剤含量24%}
製造例6
触媒原料液(cb−1)25.0gとN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン37.5g、エチレングリコール37.5gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−6)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン(重量比32/68)、水分含量7%、溶剤含量38%}
製造例7
触媒原料液(cb−1)50.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン30.0g、エチレングリコール20.0g、トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩50.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−7)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(重量比54/46)、水分含量10%、溶剤含量13%}
製造例8
触媒原料液(cb−1)50.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン30.0g、エチレングリコール20.0g、オクチル酸カリウム溶液(カリウム含量15重量%;ジエチレングリコール30重量%)50.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−8)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(重量比54/46)、水分含量10%、溶剤含量23%}
製造例9
触媒原料液(cb−1)40.0gとN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン42.0g、エチレングリコール18.0g、酢酸カリウム溶液(カリウム含量15重量%;エチレングリコール62重量%)50.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−9)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン(重量比40/60)、水分含量8%、溶剤含量33%}
製造例10
触媒原料液(cb−1)50.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン30.0g、エチレングリコール20.0g、オクチル酸カリウム溶液(カリウム含量15重量%;ジエチレングリコール30重量%)30.0g、トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩20.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−10)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(重量比54/46)、水分含量10%、溶剤含量19%}
製造例11
オートクレーブ内にジエチルアミノプロピルアミン52.3gに水30.0gを加え、30分撹拌した後、液化炭酸ガス17.7gを吹込み、触媒原料液(cb−2)を得た。
触媒原料液(cb−2)50.0gとN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン8.2gをエチレングリコール41.8gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−11)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン(重量比81/19)、水分含量15%、溶剤含量42%}
製造例12
触媒原料液(cb−2)40.0gとトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン36.0gをエチレングリコール24.0g、オクチル酸カリウム溶液(カリウム含量15重量%;ジエチレングリコール30重量%)30.0g、トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩20.0gを1時間攪拌混合することで、触媒液(c−12)を得た。{ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(重量比44/56)、水分含量8%、溶剤含量22%}
実施例1〜6、11、比較例1〜2における硬質ポリウレタンフォーム及び実施例7〜10、12〜15、比較例3〜4における硬質ポリイソシアヌレートフォームの原料は次の通りである。
(1)ポリオール(A)
(a−1)ポリエステルポリオール(水酸基価320)
(a−2)ポリエーテルポリオール(水酸基価580)
(a−3)ポリエーテルポリオール(水酸基価400)
(2)触媒(C)
(c−1)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリエチレンジアミン(重量比81/19)、水分含量15%、溶剤含量42%
(c−2)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン(重量比78/22)、水分含量15%、溶剤含量40%
(c−3)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/ジメチルシクロヘキシルアミン(重量比64/36)、水分含量15%、溶剤含量30%
(c−4)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン(重量比33/67)、水分含量9%、溶剤含量28%
(c−5)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン(重量比44/56)、水分含量12%、溶剤含量24%
(c−6)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン(重量比32/68)、水分含量7%、溶剤含量38%
(c−7)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩(重量比35/30/50)、水分含量10%、溶剤含量13%
(c−8)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/オクチル酸カリウム(重量比35/30/35)、水分含量10%、溶剤含量23%
(c−9)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン/酢酸カリウム(重量比28/42/19)、水分含量8%、溶剤含量33%
(c−10)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン/オクチル酸カリウム/トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩(重量比35/30/21/20)、水分含量10%、溶剤含量19%
(c−11)ジエチルアミノプロピルアミン炭酸塩/N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン(重量比81/19)、水分含量15%、溶剤含量42%
(c−12)ジエチルアミノプロピルアミン炭酸塩/トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン/オクチル酸カリウム/トリエチルメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩(重量比28/36/21/20)、水分含量8%、溶剤含量22%
(cb−3)ジメチルアミノプロピルアミン炭酸塩(水分含量20%)
(c’−1)N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン
(c’−2)トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン
(c’−3)オクチル酸カリウム溶液(カリウム含量15重量%;ジエチレングリコール30重量%
(3)発泡剤(D)
(d-1)水
(d-2)HFC−365mfc(発泡剤、日本ソルベイ社製)
(4)添加剤
(e)SH−193(整泡剤、東レ・ダウコーニング社製)
(f)TMCPP(難燃剤、大八化学工業社製)
(5)イソシアネート
(b)粗製MDI(日本ポリウレタン工業社製「MR−200」)、NCO%=31.0
〔実施例1〜15、比較例1〜4〕
(クリームタイム、ゲルタイムの測定)
実施例1〜6、11、比較例1〜2における硬質ポリウレタンフォーム及び実施例7〜10、12〜15、比較例3〜4における硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法は、以下のとおりである。まず、25℃に温調したポリオール(A)と触媒(C)、発泡剤(D)及び整泡剤や難燃剤等の添加剤を所定量混合した。この混合物に25℃に温調したイソシアネート(B)を所定のNCO INDEXとなるよう加えて、攪拌機[ホモディスパー:プライミクス(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、クリームタイム、ゲルタイムを測定した。
クリームタイムは、反応原液を撹拌開始してから、反応混合液がクリーム状に白濁して、立ち上がってくるまでの時間とする。
ゲルタイムは、反応原液を撹拌開始してから、発泡中のフォームが泡状から樹脂状になるまでの時間とする。
(フォーム密度の測定)
イソシアネートを加えるところまではハンド発泡と同様に行い、攪拌機[ホモディスパー:プライミクス(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、混合液を速やかに100×1000×50mmの鉄製モールドの端部に流し入れ、閉型した。攪拌開始から10分後に発泡フォームを脱型し、重量と体積を測定後にフォーム密度を算出した。
(寸法安定性、圧縮強度の測定)
フォーム密度の測定時と同様にして、作成した発泡フォームを室温×1週間放置し、前後の寸法変化率を調べた。また、圧縮強度はJIS A−9514試験法に基づいて測定した。
(触媒の溶解性)
製造例の各触媒を密閉した透明のガラス容器に入れて一日静置し、一日後の外観を観察する。
評価結果は以下の通り。
○均一で透明
×不均一で、固体が析出
Figure 2014125490
Figure 2014125490
表1及び表2の実施例、比較例を比較すると、本発明の触媒組成物(実施例1〜6および実施例11)は、1〜2級アミン化合物の炭酸塩と、特定の3級アミン化合物を併用させることで溶解性が向上し、1〜2級アミン化合物の炭酸塩単独に比べて水分含量を減らしても、均一で透明な触媒組成物が得られる。
さらに、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩を併用させた本発明の触媒組成物(実施例7〜10および実施例12〜15)は溶解性が更に向上し、1〜2級アミン化合物の炭酸塩単独(比較例1)に比べて水分含量を大きく減らしても、均一で透明な触媒組成物が得られる。
従って、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造時に、本発明の触媒組成物をポリオール成分中に加えても、水分含量を抑えられることから、発泡剤の水の量を超えることなく使用することができる。
対して1〜2級アミン化合物の炭酸塩単独(比較例1)では、水分を20重量%加えても固体が析出しており、混合攪拌しながら仕込まないと、硬質ポリウレタンフォームの品質がバラツクという問題が生じる。
また、本発明の触媒組成物(実施例1〜15)は1〜2級アミン化合物とポリイソシアネート成分との反応時に炭酸ガスが発生することにより、発泡剤としての機能も有する。このことは、比較例2〜4の方が、発泡剤量が多いにもかかわらず、フォーム密度が実施例以上に高くなっていることから、明らかである。
1〜2級アミン化合物とポリイソシアネート成分との反応時に発生する炭酸ガスは、特定の3級アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物を必須成分として含有させることにより、硬質ポリウレタンフォームの製造時に発泡セルを安定的に球状化させ易くする特長を有する。加えて、3級アミン化合物がポリイソシアネート成分と反応しないことから、反応性を低下させずに樹脂強度の優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。得られたフォームは、発泡セルが球状を保ち、且つ樹脂強度が優れていることから、反応性と寸法安定性が優れた硬質ポリウレタンフォームを得ることができる。このことは、比較例1〜2に比べて、実施例1〜6および実施例11の方が、反応性と寸法安定性が良好なことで明らかである。
さらに、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩を必須成分として含有させることにより、硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造時に発泡セルを安定的に球状化させ易くする特長がさらに高まる。加えて、第4級アンモニウムおよび/またはカルボン酸カリウム塩がポリイソシアネート成分と反応しないことから、反応性を低下させずに樹脂強度の優れた硬質ポリイソシアヌレートフォームを得ることができる。得られたフォームは、発泡セルが球状を保ち、且つ樹脂強度が優れていることから、反応性と寸法安定性が優れた硬質ポリイソシアヌレートフォームを得ることができる。このことは、比較例3〜4に比べて、実施例7〜10および実施例12〜15の方が、反応性と寸法安定性が良好なことで明らかである。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は均一で透明であるため、硬質フォームの製造時に、本発明の触媒組成物をポリオール成分中に加えても、水分含量を抑えられることから、発泡剤の水の量を超えることなく使用することができる。
更に、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、発泡時に発泡剤としての機能も有し、反応性と寸法安定性を改善する特長を有することから、ポリウレタン樹脂製造用の触媒として好適に使用され、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法に使用される。

Claims (10)

  1. 1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と、トリエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる1種類以上の3級アミン化合物(B)とを必須成分として含有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  2. さらに、第4級アンモニウム塩および/またはカルボン酸カリウム塩(C)を必須成分として含有する請求項1に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  3. 1〜2級アミン化合物の炭酸塩(A)と3級アミン化合物(B)との重量比が90/10〜20/80である請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  4. 第4級アンモニウム塩および/またはカルボン酸カリウム塩(C)と(A)+(B)との重量比が80/20〜20/80である請求項2又は3に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  5. 1〜2級アミン化合物がジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン及び3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミンからなる群より選ばれる請求項1〜4のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  6. 3級アミン化合物(B)がトリエチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン及びトリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミンからなる群より選ばれる請求項1〜5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  7. 第4級アンモニウム塩がテトラアルキルアンモニウム塩である請求項2〜6のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物
  8. カルボン酸カリウム塩が2−エチルヘキサン酸カリウム、ギ酸カリウム及び酢酸カリウムからなる群より選ばれる請求項2〜6のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法。
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