JP2014091827A - ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法 - Google Patents

ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物が均一で透明であり、且つ発泡時に発泡剤としての機能も有し、寸法安定性を改善するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を提供する。
【解決手段】2種以上のカルボン酸アニオンと、1種以上のカチオンとの複塩からなり、カルボン酸アニオンの内の1種がギ酸アニオンである、発泡剤としての機能も有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物であり、ギ酸アニオンが、カチオンのモル数を基準として0.01〜10.0モルの範囲が好ましく、カチオンとしては1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属からなる群より選ばれるカチオンが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物及び硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法に関するものである。特に、触媒組成物が均一で透明であり、且つ発泡時に発泡剤としての機能も有する、寸法安定性に優れたポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物に関するものである。
ポリウレタン樹脂製造には様々な触媒が使用され、その用途は多岐に渡っている。
その中でも、硬質ポリウレタンフォームは断熱性、自己接着性等に優れており、ビル・マンション・戸建住宅・冷凍倉庫等の建材や、電気冷蔵庫等の断熱材として利用されている。硬質ポリウレタンフォ−ムの一般的な製造方法としては、ポリオールに発泡剤、整泡剤、難燃剤、触媒等の各種助剤を配合したポリオール成分と、ポリイソシアネート成分との2成分を混合後、金型へ充填する又は、スプレー発泡等により、発泡・硬化させる製造方法が一般的に行なわれている。また、難燃性に優れた硬質ポリイソシアヌレートフォ−ムには、アミン触媒や金属触媒に加えて三量化触媒が併用されている。
発泡剤としては、水とポリイソシアネート化合物との反応により発生する二酸化炭素及び/又は物理発泡剤が、単独もしくは併用して使用されている。
物理発泡剤としては、ハイドロクロロフルオロカーボン(HCFC)やハイドロフルオロカーボン(HFC)、ペンタン・シクロペンタン等の低沸点炭化水素等が使用されている。これらの物理発泡剤は単独でも使用できるが、通常は物理発泡剤の使用量を低減してコストを削減する目的で、発泡剤として水が併用されるケースが非常に多い。水は、ポリイソシアネート化合物との反応により二酸化炭素を生じることによって、発泡剤の役割を果たす。
しかしながら、コストを削減する目的で、発泡剤の水の使用量を増やして物理発泡剤の使用量を減らした場合は、水とイソシアネート基との反応熱が増えることにより反応が急激に進み易くなる。その場合、発泡セルはフォームの発泡方向に縦長になり易くなる結果、フォームの発泡方向と垂直方向に、発泡フォームが経時的に収縮する問題が発生し易くなる。
また、硬質ポリイソシアヌレートフォ−ムに於いても、発泡剤の水の使用量を増やして物理発泡剤の使用量を減らした場合は、水とイソシアネート基との反応熱によって、フォーム中にひずみやスコーチが発生し、寸法安定性が低下する問題が発生し易くなる。更に、発泡初期に水とイソシアネート基との反応が進行し易くなってインデックスが低下することから、三量化反応が進行し難くなり、難燃性が低下する問題が発生し易くなる。
以上に述べてきたように、発泡剤の水の使用量が多くなると、発泡フォームが経時的に収縮する寸法安定性低下等の問題が発生し易くなることから、発泡剤の水の使用量を減らす様々な工夫が行われてきた。例えば、発泡剤として超臨界、亜臨界又は液体状態の二酸化炭素を直接使用する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、本方法を実施するためには特殊な設備が必要となるため、従来使用してきた製造設備が使用できなくなり、且つ多額の設備投資費用を必要とする問題が有る。
また、発泡剤としてマロン酸、マロン酸誘導体又はこれらの塩を使用する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)が、マロン酸、マロン酸誘導体又はこれらの塩を分解して炭酸ガスを発生させるには充分な高い温度が必要とされるため、実際に使用すると炭酸ガスが発生し難い問題が有る。
また、カルボキシル基を有する化合物、特にイタコン酸重合体を発泡中にポリイソシアネートと反応させて、生成する炭酸ガスを利用する方法が知られている(例えば、特許文献3参照)が、カルボキシル基を有する化合物、特にイタコン酸重合体を発泡中にポリイソシアネートと反応させるには充分な高い温度が必要とされるため、実際に使用すると炭酸ガスが発生し難い問題が有る。
また、発泡剤としてアミン炭酸塩を使用する方法が知られている(例えば、特許文献4参照)が、アミン炭酸塩は通常固体であり、触媒組成物で溶液状態にするには、通常はアミン炭酸塩に対して数十%もの水を加える必要がある。しかし、これを使用した場合、ポリオール成分中の水分含量が多くなりすぎ、実際に使用した場合には、発泡剤の水の量を超えるケースがしばしば発生し、実用上は使用し難い問題がある。
発泡剤としてギ酸を使用する方法は古くから知られている(例えば、特許文献5〜7参照)が、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属の各ギ酸塩の触媒組成物に共通する問題点としては、アミンのギ酸塩は溶解性が悪くて二層分離し易い、4級アンモニウムや金属のギ酸塩は固体になり易い問題が有る。よって、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属の各ギ酸塩の触媒組成物を均一で透明な溶液状態にするには、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の溶剤、もしくは水を多量に加える必要が有るが、触媒組成物中の有効成分が少なくなる結果、触媒組成物の添加量が多くなり過ぎる問題がある。
特許第4154654号公報 特開平2−20534号公報 特開平9−302063号公報 特開2000−239339号公報 特開平1−168717号公報 特開2005−307146号公報 特表2009−507095号公報
本発明の目的は、ポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物が均一で透明であり、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造において、発泡時に発泡剤としての機能も有する、寸法安定性に優れた触媒組成物を提供することである。
本発明者らは前記の事情に鑑み、均一で透明なポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は、2種以上のカルボン酸アニオンと、1種以上のカチオンとの複塩からなり、カルボン酸アニオンの内の1種がギ酸である、発泡剤としての機能も有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物;該触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法;及び該触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法である。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物を用いると、ギ酸及びその他のカルボン酸アニオンとともに、1種類以上のカチオンと複塩を形成することで溶解性が向上し、均一で透明な触媒組成物が得られる。
従って、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造時に、二層分離し易い触媒組成物を混合攪拌しながら添加したり、固体の触媒組成物を加熱融解させた後に添加するといった煩雑な工程が削減され、生産効率を高めることができる。
さらに、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物中のギ酸は、ポリイソシアネート成分との反応時に炭酸ガスを発生することにより、発泡剤としての機能も有するが、発泡セルが球状化し易くなる特長を有することから、寸法安定性が優れた硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームを得ることができる。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、2種以上のカルボン酸アニオンと、1種以上のカチオンとの複塩からなり、カルボン酸アニオンの内の1種がギ酸アニオンである。
複塩においてギ酸アニオンの含有量は、カチオンのモル数を基準として0.01〜10.0モルの範囲であることが好ましい。
ギ酸は腐食性を持つが、カチオンと塩を形成するモル数以下でギ酸を使用することにより、ギ酸は全て中和塩となるため、製造設備の経時的な磨耗は、かなり低減することができる。
複塩においてギ酸アニオンを除くカルボン酸アニオンの含有量は、カチオンのモル数を基準として0.1〜20.0モルの範囲であることが好ましい。
ギ酸以外のカルボン酸アニオンとしては、飽和脂肪族カルボン酸類(酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、メチルエチル酢酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、イソカプロン酸、ジエチル酢酸、2,2−ジメチル酪酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、2−エチルヘキサン酸、n−ウンデシレン酸、ラウリン酸、n−トリデシレン酸、ミリスチン酸、n−ペンタデシレン酸、パルミチン酸、マーガリン酸、ステアリン酸、n−ノナデシレン酸、アラキジン酸、n−ヘンアイコ酸等)、不飽和脂肪族カルボン酸類(アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ビニル酢酸、メタクリル酸、2−ペンテン酸、3−ペンテン酸、アリル酢酸、アンゲリカ酸、チグリン酸、3−メチルクロトン酸、2−ヘキセン酸、3−ヘキセン酸、4−ヘキセン酸、5−ヘキセン酸、2−メチル−2−ペンテン酸、3−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−2−ペンテン酸、4−メチル−3−ペンテン酸、2−エチルクロトン酸、2−へプテン酸、2−オクテン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、エレステアリン酸、アラキドン酸等)、飽和脂肪族ジカルボン酸類(コハク酸、グルタル酸、メチルコハク酸、アジピン酸、エチルコハク酸、ピメリン酸、プロピルコハク酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等)、脂環式カルボン酸類(シクロプロパンカルボン酸、シクロブタンカルボン酸、シクロブテンカルボン酸、シクロペンタンカルボン酸、シクロペンテンカルボン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シクロヘキセンカルボン酸、シクロヘプタンカルボン酸、シクロヘプテンカルボン酸等)、芳香族カルボン酸類(安息香酸、アルキル置換安息香酸類(3−メチル安息香酸、4−メチル安息香酸、3−エチル安息香酸、4−エチル安息香酸等)、4−ヒドロキシ安息香酸、アルコキシ置換安息香酸類(2−メトキシ安息香酸、3−メトキシ安息香酸、4−メトキシ安息香酸等)、メルカプト安息香酸類、アミノ置換安息香酸類、2−ナフトエ酸等)、ヒドロキシカルボン酸類(アスコルビン酸等)、ケトカルボン酸類(レブリン酸等)等のカルボン酸のアニオンが挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
これらのうち、好ましくは飽和脂肪族カルボン酸類又は不飽和脂肪族カルボン酸類のアニオンであり、特に好ましくは2−エチルヘキサン酸アニオン、カプリル酸のアニオン、酢酸のアニオンである。
複塩を構成する1種類以上のカチオンとしては、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属が挙げられる。
1〜2級アミンとしては、炭素数が1〜16の1級アミン(メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、t−ブチルアミン、n−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、n−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、n−デシルアミン、イソデシルアミン、n−ウンデシルアミン、n−ドデシルアミン、n−トリデシルアミン、n−テトラデシルアミン、2−メチル−n−トリデシルアミン、n−ペンタデシルアミン、n−ヘキサデシルアミンなど)、及びこれらに炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基が1つ付加したもの、炭素数2〜6のヒドロキシアルキル基が1〜2付加したモノアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、ヘキサノールアミン、ジヘキサノールアミンなど)、アルキル基を2つ持つ2級アミン(ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミンなど)、炭素数2〜16のジアミン(エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンなど)、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン)などが挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
3級アミンとしては、従来公知のものであればよく特に限定するものではないが、例えば、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、N−メチル−(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノールアミン、ジモルホリノジエチルエーテル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−ノネン−5などが挙げられる。上記は単独で用いる事はもちろん、2種以上を混合して用いてもよい。
上記1〜3級アミンの中で、好ましくはビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン)、N−メチル−(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノールアミン、ジモルホリノジエチルエーテル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−ノネン−5からなる群より選ばれるである。上記1〜3級アミンは、1種類以上を併用してもよい。
第4級アンモニウムとしては、テトラアルキルアンモニウムとヒドロキシアルキルトリアルキルアンモニウムが挙げられる。
テトラアルキルアンモニウムとしては、例えば、テトラメチルアンモニウム、メチルトリエチルアンモニウム、エチルトリメチルアンモニウム、プロピルトリメチルアンモニウム、ブチルトリメチルアンモニウム、ペンチルトリメチルアンモニウム、ヘキシルトリメチルアンモニウム、ヘプチルトリメチルアンモニウム、オクチルトリメチルアンモニウム、ノニルトリメチルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウム、ウンデシルトリメチルアンモニウム、ドデシルトリメチルアンモニウム、トリデシルトリメチルアンモニウム、テトラデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ヘプタデシルトリメチルアンモニウム、オクタデシルトリメチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、1−メチル−1−アザニア−4−アザビシクロ[2,2,2]オクタニウム、1,1−ジメチル−4−メチルピペリジニウム、1−メチルモルホリニウム、1−メチルピペリジニウム等が挙げられる。
トリアルキルヒドロキシプロピルアンモニウムとしては(2−ヒドロキシプロピル)トリメチルアンモニウム、(2−ヒドロキシプロピル)トリエチルアンモニウム、(2−ヒドロキシプロピル)トリプロピルアンモニウム、(2−ヒドロキシプロピル)トリブチルアンモニウム、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウム、トリメチルアミノエトキシエタノール等が挙げられる。
上記第4級アンモニウムの内、好ましくはテトラアルキルアンモニウムである。
金属としては、典型金属、遷移金属が挙げられる。典型金属としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム)、及びアルカリ土類金属(カルシウム、ストロンチウム、バリウム)等が挙げられる。
遷移金属としては、マグネシウム族元素(ベリリウム、マグネシウム)、鉄族元素(鉄、コバルト、ニッケル等)、クロム族元素(クロム、モリブデン等)、マンガン族元素(マンガン等)、銅族元素(銅、銀等)等が挙げられる。
上記金属の中で、好ましくは典型金属であり、より好ましくはアルカリ金属であり、さらに好ましくはカリウム、ナトリウムであり、最も好ましくはカリウムである。
本発明の触媒組成物は、主に水とイソシアネートとの反応を促進させる泡化触媒、主にポリオールとイソシアネートとの反応を促進させる樹脂化触媒、イソシアヌレート反応を促進させる三量化触媒として用いられる。
本発明の触媒組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、公知の溶媒を含有してもよい。溶媒としては、水及びアルコール(エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール及びブタンジオール等)が挙げられる。
溶媒の内、水は発泡剤としても働くことから、本発明の触媒組成物の重量に基づいて20重量%以下、好ましくは15重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下である。
溶媒の内、アルコールは多量に加えると、触媒組成物中の有効成分が少なくなることから、本発明の触媒組成物の重量に基づいて60重量%以下、好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下である。
本発明の触媒組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、その他のウレタンフォーム用触媒(有機金属触媒やアミン触媒等)及びイソシアヌレート化触媒を含有してもよい。
ウレタンフォーム用触媒に用いる有機金属触媒としては、公知の有機金属触媒等が含まれ、カルボン酸カリウム(2−エチルヘキサン酸カリウム及び酢酸カリウム等)、有機スズ触媒(スタナスジアセテート、スタナスジオクトエート、スタナスジラウレート、スタナスジオレエート、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート及びジオクチル錫ジラウレート等)、有機ビスマス触媒(オクチル酸ビスマス及びナフテン酸ビスマス等)及び有機コバルト触媒(ナフテン酸コバルト等)等が挙げられる。
ウレタンフォーム用触媒に用いるアミン触媒としては、公知のアミン触媒等が含まれ、例えば、トリエチレンジアミン、2-メチルトリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジモルホリノジエチルアミノエーテル、ジメチルエタノールアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジプロピレントリアミン、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ジメチルイソプロパノールアミン、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1,4−ジメチルイミダゾール、1,2,4,5−テトラメチルイミダゾール、1−メチル−2−イソプロピルイミダゾール、1−メチル−2−フェニルイミダゾール、1−(n−ブチル)−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、イミダゾール及び2−メチルイミダゾール等が挙げられる。
その他のイソシアヌレート化触媒としては、4級アンモニウム塩、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が挙げられる。
4級アンモニウム塩としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化テトラメチルアンモニウム塩等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のトリアルキルヒドロキシプロピルアンモニウム有機酸塩等が挙げられる。
その他の触媒を含有する場合、その他の触媒の使用量(重量%)は、本発明の触媒組成物の重量に基づいて、5〜500重量%が好ましく、さらに好ましくは20〜300重量%である。
本発明の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、本発明の触媒組成物を使用することを特徴とする。具体的には、本発明の触媒組成物とポリオールと有機ポリイソシアネート又はイソシアネートプレポリマーとを、必要により発泡剤及び整泡剤の存在下で反応させて、硬質ポリウレタンフォームを得る工程を含む。
本発明の硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造方法は、本発明の触媒組成物を使用することを特徴とする。具体的には、本発明の触媒組成物とポリオールと有機ポリイソシアネート又はイソシアネートプレポリマーとを、必要により発泡剤及び整泡剤の存在下で反応させて、硬質ポリイソシアヌレートフォームを得る工程を含む。
本発明の触媒組成物の使用量は、ポリオールの重量に基づいて、0.01〜30重量%となる量が好ましく、さらに好ましくは0.1〜20重量%となる量、最も好ましくは1〜10重量%となる量である。
ポリオールとしては特に限定されず、通常のポリイソシアヌレートフォームに使用されるポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール又はポリマーポリオールが使用できる。ポリエーテルポリオールとしては、多価アルコール、多価フェノール、ビスフェノール類、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂環式アミン、複素脂環式アミン、マンニッヒポリオール等の活性水素化合物及び、それらにアルキレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。
多価アルコールとしては、2価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール等);3価以上のアルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、メチルグルコシド、ソルビトール、シュクロース等)等が挙げられる。
多価フェノールとしては、ピロガロール、ハイドロキノン等が挙げられる。
ビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、フェノールとホルムアルデヒドとの低縮合物等が挙げられる。
脂肪族アミンとしては、アルキレンジアミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)、ポリアルキレンポリアミン(例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ペンタメチレンヘキサミン等)、アルカノールアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等)等が挙げられる。
芳香族アミンとしては、アニリン、フェニレンジアミン、トルエンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフェニルエーテルジアミン等が挙げられる。
脂環式アミンとしては、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等が挙げられる。複素環式アミンとしては、アミノエチルピペラジン等が挙げられる。
マンニッヒポリオールとしては、例えば、前記多価フェノール、前記脂肪族アミン及びホルマリンの反応により得られる化合物が挙げられる。これらの活性水素化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
ポリエステルポリオールとしては、例えば、多価アルコール(前記の2価アルコール、3価アルコール等)と多塩基酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、ダイマー酸、トリメリット酸等)とを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られるポリラクトンポリオール及びそのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、前記のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールから選ばれる1種以上のポリオール中で、ビニルモノマー(アクリロニトリル、スチレン等)を重合して得られるポリマーポリオール、並びにこれらの混合物が挙げられる。
本発明で用いられる有機ポリイソシアネートとしては特に制約はなく、従来から硬質ポリイソシアヌレートフォームに使用されている化合物が使用できる。このような有機ポリイソシアネートとしては、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、及びこれらの変性物(例えば、カルボジイミド変性、アロファネート変性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシアヌアレート変性、オキサゾリドン変性等)、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。芳香族ポリイソシアネートとしては、1,3−又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−又は2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタン−2,4’−又は4,4’−ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート等が挙げられる。脂肪族イソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等が挙げられる。脂環式ポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。変性ポリイソシアネートとしては、カルボジイミド変性MDI、ショ糖変性TDI、ひまし油変性MDI等が挙げられる。
イソシアネートインデックスは特に限定するものではないが、50〜800が好ましく、さらに好ましくは70〜400である。この範囲であると、樹脂強度が良好であり、未反応のイソシアナト基が残存するおそれも減少する。
発泡剤としては、水及び揮発性発泡剤を用いることができる。
揮発性発泡剤としては、公知の揮発性発泡剤等が使用でき、フロン(水素原子含有ハロゲン化炭化水素)(例えば、CH、CFCHF、CFCHF(1,1,1,2−テトラフルオロエタン、HFC−134a
)、CFCH、CHFCH、CFCFCHF、CFCHFCF、CFCHCF、CFCFCH、CFCHFCH、CFCHCH、CHCFCH、CHCHFCH、CFCFCH、CFCHFCHF、CFCHFCHF、CFCHCHF(1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン、HFC−245fa)、CFCFCFCH、CHFCFCHF、CHFCFCHF、CHFCHFCHF、CFCHCHF、CFCHCHCF、CFCHFCFCH、CFCHCFCH(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、HFC−365mfc)、CFCHFCHFCF、CFCFCFCHF、CFCHFCHCF、CHCFCFCHF、CFCFCHFCHF、CFCFCHCHF、CFCHFCHFCH、CFCH(CF)CH
、CHCF(CF)CHF、CHCH(CF)CHF、CHCH(CF)CHF、CHFCF(CF)CHF、CHCF(CHF)CHF
等)、ハロゲン化炭化水素(例えば、メチレンクロライド等)、低沸点炭化水素(例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン及びこれらの混合物等)、炭酸ガス及びこれらの混合物等が挙げられる。
発泡剤の使用量は、製造するポリイソシアヌレートフォームの密度やフォーム物性に応じて適宜決定される。例えば、得られるポリイソシアヌレートフォームの密度(kg/m)が、5〜200(好ましくは10〜100)となるように決定する。
整泡剤としては、公知のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、例えば、東レ・ダウコーニング製のL−5340、L−5420、L−5421、L−5740、L−580、SZ−1142、SZ−1642、SZ−1605、SZ−1649、SZ−1675、SH−190、SH−192、SH−193、SF−2945F、SF−2940F、SF−2936F、SF−2938F、SRX−294A、信越化学工業製のF−305、F−341、F−343、F−374、F−345、F−348、ゴールドシュミット製のB−8404、B−8407、B−8465、B−8444、B−8467、B−8433、B−8466、B−8870、B−8450等が挙げられる。
ポリイソシアヌレートフォームの製造において、必要により、その他公知の各種添加剤(架橋剤、鎖延長剤、難燃剤、減粘剤、溶剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤,老化防止剤、着色剤(染料,顔料)、反応遅延剤及び充填剤等)等を配合することができる。
以下、実施例、比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
製造例1
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン48.6gにエチレングリコール11.2g、ギ酸18.9g、及び2−エチルヘキサン酸20.5gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−1)を得た。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/2.9/1.0)}
製造例2
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン48.6gにエチレングリコール11.2g、ギ酸18.9g、及びカプリル酸20.5gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−2)を得た。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/ギ酸/カプリル酸塩溶液(モル比モル比1.0/2.9/1.0)}
製造例3
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン67.7gにギ酸0.9g、及び2−エチルヘキサン酸31.3gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−3)を得た。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/0.1/1.1)}
製造例4
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン41.6gにギ酸0.6g、及び2−エチルヘキサン酸57.8gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−4)を得た。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/0.1/3.3)}
製造例5
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン53.0gにエチレングリコール10.0g、ギ酸9.0g、及び2−エチルヘキサン酸28.0gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−5)を得た。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/1.0)}
製造例6
ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル54.5gにジプロピレングリコール25.0g、ギ酸15.6g、及び2−エチルヘキサン酸4.9gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−6)を得た。{ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1)}
製造例7
ジメチルアミノエトキシエタノール61.9gにジエチレングリコール10.0g、ギ酸21.4g、及び2−エチルヘキサン酸6.7gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−7)を得た。{ビスジメチルアミノエトキシエタノール/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1)}
製造例8
N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン47.5gにジプロピレングリコール30.0g、ギ酸17.2g、及び2−エチルヘキサン酸5.4gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−8)を得た。{N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1)}
製造例9
固体状のトリエチルメチルアンモニウム/ギ酸塩70.1gに、エチレングリコール17.6g、2−エチルヘキサン酸62.3gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−9)を得た。{トリエチルメチルアンモニウム/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/1.0)}
製造例10
固体状のギ酸カリウム26.0gにエチレングリコール50.0g、酢酸18.6gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c−10)を得た。{カリウム/ギ酸/酢酸塩溶液(モル比1.0/1.0/1.0)}
比較製造例1
トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン49.9gにエチレングリコール30.0g及びギ酸20.1gを加え、1時間撹拌して、触媒液(c’−1)を得たが、不均一で表面が少し二層分離していた。{トリス(3−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン/ギ酸塩溶液(モル比1.0/3.0)}
比較製造例2
ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル47.4gにエチレングリコール10.0g及び2−エチルヘキサン酸42.6gを加え、1時間撹拌して、均一で透明な触媒液(c’−2)を得た。{ビスジメチルアミノエチルエーテル/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0)}
実施例1〜13、比較例1〜4における硬質ポリウレタンフォームの原料は次の通りである。
(1)ポリオール(A)
(a−1)ポリエステルポリオール(水酸基価320)
(a−2)ポリエーテルポリオール(水酸基価580)
(a−3)ポリエーテルポリオール(水酸基価400)
(2)触媒(C)
(c−1)(トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/2.9/1.0))
(c−2)(トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン/ギ酸/カプリル酸塩溶液(モル比1.0/2.9/1.0))
(c−3)(トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/0.1/1.1))
(c−4)(トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/0.1/3.3))
(c−5)トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/1.0))
(c−6)ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1))
(c−7)ジメチルアミノエトキシエタノール/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1))
(c−8)N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩溶液(モル比1.0/1.0/0.1))
(c−9)トリエチルメチルアンモニウム/ギ酸/2−エチルヘキサン酸塩(モル比1.0/1.0/1.0)
(c−10)(カリウム/ギ酸/酢酸塩溶液(モル比1.0/1.0/1.0))
(c’−1)(トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン/ギ酸塩溶液(モル比1.0/3.0))
(c’−2)(ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル/オクチル酸塩溶液(モル比1.0/1.0))
(c’−3)酢酸カリウム溶液(カリウム純分15%のエチレングリコール溶液)
(3)発泡剤(D)
(d-1)水
(d-2)HFC−365mfc(発泡剤、日本ソルベイ社製)
(4)添加剤
(e)SH−193(整泡剤、東レ・ダウコーニング社製)
(f)TMCPP(難燃剤、大八化学工業社製)
(5)イソシアネート
(b)粗製MDI(日本ポリウレタン工業社製「MR−200」)、NCO%=31.0
〔実施例1〜13、比較例1〜4〕
(クリームタイム、ゲルタイムの測定)
実施例1〜13、比較例1〜4の硬質ポリウレタンフォームの製造方法は、以下のとおりである。まず、25℃に温調したポリオール(A)と触媒(C)、発泡剤(D)及び整泡剤や難燃剤等の添加剤を所定量混合した。この混合物に25℃に温調したイソシアネート(B)を所定のNCO INDEXとなるよう加えて、攪拌機[ホモディスパー:プライミクス(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、クリームタイム、ゲルタイムを測定した。
クリームタイムは、反応原液を撹拌開始してから、反応混合液がクリーム状に白濁して、立ち上がってくるまでの時間とする。
ゲルタイムは、反応原液を撹拌開始してから、発泡中のフォームが泡状から樹脂状になるまでの時間とする。
(フォーム密度の測定)
イソシアネートを加えるところまではハンド発泡と同様に行い、攪拌機[ホモディスパー:プライミクス(株)社製]にて8000rpm×5秒間急速混合し、混合液を速やかに100×1000×50mmの鉄製モールドの端部に流し入れ、閉型した。攪拌開始から10分後に発泡フォームを脱型し、重量と体積を測定後にフォーム密度を算出した。
(寸法安定性の測定)
フォーム密度の測定時と同様にして、作成した発泡フォームを室温×1週間放置し、前後の寸法変化率を調べた。
(触媒の溶解性)
製造例の各触媒を密閉した透明のガラス容器に入れて一日静置し、一日後の外観を観察する。
評価結果は以下の通り。
○均一で透明
×不均一で、二層に分離
Figure 2014091827
Figure 2014091827
表1及び表2の実施例、比較例を比較すると、本発明の触媒組成物(実施例1〜13)は、ギ酸アニオンを除くカルボン酸アニオンを加えて復塩とすることで、全て均一で透明な溶液になることから、硬質フォームの製造時に触媒を混合攪拌しながら仕込んだり、固体の触媒組成物を加熱融解させた後に添加するといった煩雑な工程が削減され、硬質フォームの生産効率を高めることができる。対して比較例1のギ酸塩は、溶剤エチレングリコールを加えても不均一で表面が少し二層分離しており、混合攪拌しながら仕込まないと、硬質フォームの品質がバラツクという問題が生じる。
また、本発明の触媒組成物(実施例1〜13)はギ酸が含まれることから、硬質フォームの製造途中で炭酸ガスが発生し、発泡剤としての機能も有する。このことは、比較例2の2−エチルヘキサン酸塩に比べて、同じ発泡剤の量でも実施例の方が、フォーム密度が低下していることで明らかである。
また、ギ酸塩を使用して発泡した硬質フォームは、発泡セルが球状化し易い特長を有することから、得られたフォームの寸法安定性を改善する効果を有する。このことは、比較例2の2−エチルヘキサン酸塩や比較例3の酢酸カリウム塩に比べて、実施例の方が、寸法安定性が良好なことで明らかである。
本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は均一で透明であるため、硬質フォームの製造時に攪拌混合しながら仕込んだり、固体の触媒組成物を加熱融解させた後に添加するといった煩雑な工程が削減され、生産効率を高めることができる。
更に、本発明のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物は、発泡時に発泡剤としての機能も有し、寸法安定性を改善する特長を有することから、ポリウレタン樹脂製造用の触媒として好適に使用され、硬質ポリウレタンフォーム又は硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法に使用される。

Claims (11)

  1. 2種以上のカルボン酸アニオンと、1種以上のカチオンとの複塩からなり、カルボン酸アニオンの内の1種がギ酸アニオンである、発泡剤としての機能も有するポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  2. ギ酸アニオンが、カチオンのモル数を基準として0.01〜10.0モルの範囲である請求項1記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  3. ギ酸アニオンを除くカルボン酸アニオンが、カチオンのモル数を基準として0.1〜20.0モルの範囲である請求項1又は2に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  4. ギ酸アニオンを除くカルボン酸アニオンが、飽和脂肪族カルボン酸類又は不飽和脂肪族カルボン酸類のアニオンである請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  5. ギ酸アニオンを除く脂肪族カルボン酸アニオンが、2−エチルヘキサン酸のアニオン、カプリル酸のアニオン又は酢酸のアニオンである請求項4に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  6. 1種以上のカチオンが、1〜3級アミン、4級アンモニウム、金属からなる群より選ばれるカチオンである請求項1〜5のいずれかに記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  7. 1〜3級アミンが、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル、ペンタメチルジエチレントリアミン、ペンタメチルジプロピレントリアミン、3,3’−イミノビス(N,N−ジメチルアミノプロピルアミン)、N−メチル−(ジメチルアミノプロピル)アミノエタノールアミン、ジモルホリノジエチルエーテル、ジメチルアミノエタノール、ジメチルアミノエトキシエタノール、トリメチルアミノエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン、ジメチルアミノプロピルアミン、テトラメチルエチレンジアミン、テトラメチルプロピレンジアミン、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、メチルジシクロヘキシルアミン、トリエチレンジアミン、トリス(3−ジメチルアミノプロピル)アミン、トリス(3-ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ-s-トリアジン、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、メチルモルホリン、エチルモルホリン、ジメチルアミノエチルモルホリン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−ウンデセン−7、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−ノネン−5からなる群より選ばれる請求項6に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  8. 4級アンモニウムがテトラアルキルアンモニウムである請求項6に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  9. 金属がカリウム又はナトリウムである請求項6に記載のポリウレタン樹脂製造用の触媒組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリウレタンフォームの製造法。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の触媒組成物を使用することを特徴とする硬質ポリイソシアヌレートフォームの製造法。
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