JP4687668B2 - ポリウレタン及びポリイソシアヌレート製造用のアミン触媒 - Google Patents

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Description

本発明はポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用のアミン触媒に関する。さらに詳しくは、ポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト反応の活性が高く低臭気な触媒であり、かつ高難燃化が可能でキュア性に優れる新規な触媒に関する。
ポリウレタン製品やポリイソシアヌレ−ト製品は家具、自動車内装材、断熱材等多岐にわたって使用されている。近年、これら製品の製造に関して、生産性の向上や成型性改良、物性改良、環境問題への対応等が叫ばれている。このため、触媒としては高活性かつ高機能性な触媒が求められてきている。
例えば、生産性向上及び成型性改良を目的とする場合には硬化の早い触媒の開発が、物性改良を目的とする場合には断熱材である建材の難燃性向上に効果のある触媒の開発が、環境への対応を目的とする場合には臭気の少ないアミン触媒又は発泡剤、フロンの削減に対応した処方に適した触媒の開発が、強く要求されている。
ポリイソシアヌレート形成性(3量化)触媒としては、従来、カルボン酸のアルカリ金属塩類、金属アルコラート、金属フェノラート、金属水酸化物等の有機金属系触媒や第3級アミン類、第3級フォスフィン類、燐のオニウム塩化合物類等が用いられているが、酢酸カリ、2−エチルヘキサン酸カリ等のカルボン酸のアルカリ金属塩類が、イソシアヌレート反応を促進する触媒活性(即ちイソシアヌレート活性)が高いことから建材用硬質フォームの難燃性向上に効果があるとして使用されている。また、特開昭52−17484号公報に記載のヒドロキシアルキルトリメチル第4級アンモニウム2−エチルヘキサン酸塩類のようなテトラアルキルモノアミン系の第4級アンモニウム塩類が、イソシアヌレート活性が高いことから使用されている。その他、第4級アンモニウム有機酸塩を用いる方法としては、特開平9−124760号公報等に記載の方法が提案されている。
特開昭52−17484号公報 特開平9−124760号公報
しかしながら、これまで用いられている硬質イソシアヌレートフォーム製造用触媒は、種々の問題点を有している。例えば、従来のカルボン酸アルカリ金属塩類やテトラアルキルモノアミン系の第4級アンモニウム塩類は、イソシアヌレート活性は比較的高いものの、初期の反応が著しく遅く、発泡後半イソシアヌレート化が急激に進行するため、発泡プロファイルが急激な立上がりを示し、モールドやパネル発泡では、流動性の悪化や密度分布が大きくなる問題があった。また、従来のテトラアルキルモノアミン系の第4級アンモニウム塩類は、フォーム形成時に第4級アンモニウム塩の分解により、低揮発性のアミンが発生する等、著しく作業環境を悪化させたり、最終製品に悪臭を残す等の問題があった。さらに、初期反応を促進し、フォームの流動性を改善するために、第3級アミン類を併用した場合、流動性は改善するものの、第3級アミン類は強い臭気を有し、フォームのフライアビリティー性が悪化するとともに、イソシアヌレート化が十分進行しないため、フォームの燃焼性が悪化する等の問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト反応の活性が高く低臭気な触媒であり、かつ高難燃化が可能でキュア性に優れる新規な触媒を提供することである。
本発明者らは、公知の触媒の持つ様々な問題点を解決するために鋭意検討した結果、特殊な構造をもつ第4級アンモニウム塩系触媒が、ポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用として使用でき、特にポリイソシアヌレートフォームの製造においては、極めて高い触媒活性を有し、フォームの初期反応の促進による流動性の改善、密度分布の均一化に有効であり、難燃性を改善する優れた効果を持ち、更に揮発性が低く臭気を改善することを見出し、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、下記一般式(1)
Figure 0004687668
(式中、R1〜R6は、各々独立して炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状の飽和炭化水素基を表し、R7及びR8は、各々独立して炭素数2〜12の直鎖状又は分岐状の、飽和又は不飽和炭化水素基を表し、n=0〜3である。但し、n=0の場合R1〜R3のいずれかとR5及び/又はR6が任意に結合してへテロ環を形成していてもよく、n=1〜3の場合R5又はR6とR4とが結合してへテロ環を形成していてもよい。Aは2−エチルヘキサン酸基を表し、X=1である。)
で示される4級アンモニウム塩化合物からなるポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用のアミン触媒である。
本発明の第4級アンモニウム塩系触媒は、高活性のためにその使用量が少なく、ポリウレタンやポリイソシアネートの製造コストの低減に有効である。また、初期反応を促進しフォームの発泡プロファイル及び流動性を改善し、得られたフォームの密度分布が小さく、成型性に優れる特徴を有する。更に、本発明の第4級アンモニウム塩系触媒は、ポリウレタン製造において反応後のフォームの硬化時間を早めるため、フォームの脱型時間を短縮し、生産性向上に役立つ。
また、本発明の第4級アンモニウム塩系触媒を用いた製造法により得られたイソシアヌレートフォームは、極めて臭気が小さく、フォーム製造工程において作業環境を著しく改善し、製造フォーム自身に悪臭を残さないという特徴を有し、更に、難燃性に優れ、フォーム表面のフライアビリティー性、熱伝導率が小さいという利点がある。
本発明の触媒のうち、4級アンモニウム炭酸塩は、例えば、相当する第3級アミンと炭酸ジエステル類とを反応させることで得られる。また4級アンモニウム有機酸塩は、相当する4級アンモニウム炭酸塩を有機酸とアニオン交換反応させ、副生する炭酸ガスとアルコールを除去することで得られる。製造条件としては温度50〜150℃にてオートクレーブ中1〜20時間であり、反応を速やかに収率良く完結するために、反応溶媒を使用することが好ましい。反応溶媒としては特に限定されるものではないが、メタノ−ル、エタノ−ル等が好ましい。溶媒の量は特に限定されるものではない。
本発明の触媒のうち、4級アンモニウム炭酸塩を製造する際に使用される第3級アミンとしては、例えば、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、1−ジメチルアミノプロピルイミダゾール等の第3級アミン化合物類が挙げられる。炭酸ジエステルとしては公知のものであればよく、特に限定するものではないが、具体的にはジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジブチルカーボネート等が用いられる。
また本発明の触媒のうち、4級アンモニウム有機酸塩を製造する際に使用される有機酸としては、従来公知のものであればよく、特に限定するものではないが、例えば、ギ酸、酢酸、2−エチルヘキサン酸、オクチル酸、安息香酸等の脂肪族又は芳香族のモノカルボン酸類、マロン酸、テレフタル酸等の脂肪族又は芳香族のジカルボン酸類や、フェノール化合物、スルホン酸化合物、リン酸エステル化合物等が挙げられる。
本発明の上記一般式(1)で示される4級アンモニウム塩化合物からなる触媒は、ポリウレタン及びポリイソシアヌレート製造用のアミン触媒として使用できる。例えば、ポリオールとイソシアネートを、本発明の触媒、及び必要に応じて発泡剤、その他添加剤の存在下反応させることによって、軟質フォーム、半硬質フォーム、硬質フォーム及びエラストマー等のポリウレタン製品又はポリイソシアヌレート製品が得られる。
これらの製造に使用されるポリオールとしては、従来公知のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオール等が使用でき、特に限定するものではない。
ポリエーテルポリオールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、l,6−へキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールブロパン、ペンタエリスリトール、メチルグルコシド、ソルビトール、シュークロース等の多価アルコール類、ピロガロール、ハイドロキノン等の多価フェノール類、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、フェノールとホルムアルデヒドとの低縮合物等のビスフェノール類、プロピレンジアミン、へキサメチレンジアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ぺンタメチレンヘキサミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、アミノエチルエタノールアミン等の脂肪族アミン類、アニリン、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、メチレンジアニリン、ジフェニルエーテルジアミン等の芳香族アミン類、イソホロンジアミン、シクロヘキシレンジアミン等の脂環式アミン類、アミノエチルピペラジン等の複素脂環式アミン類、前記多価フェノール、マンニッヒポリオール(前記脂肪族アミン及びホルマリンの反応により得られる化合物)等の活性水素化合物にアルキレンオキサイドを付加した化合物等が挙げられる。これらの活性水素化合物は、2種以上の混合物であってもよい。活性水素化合物に付加するアルキレンオキサイドとしては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、これら2種以上を併用してもよい。これらのうち好ましいものは、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド及びこれらの併用である。
ポリエステルポリオールの具体例としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、ダイマー酸、トリメリット酸等の多塩基酸と多価アルコールとを反応させて得られる縮合ポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン等のラクトンを開環重合して得られるポリラクトンポリオール等が挙げられる。
ポリマーポリオールとしては、例えば、該ポリエーテルポリオールとエチレン性不飽和単量体、例えばブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等をラジカル重合触媒の存在下に反応させた重合体ポリオール等が挙げられる。
イソシアネートとしては、特に制約は無く従来公知の化合物が使用でき、例えば、芳香族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香環式ポリイソシアネート及びこれらの変性物(例えば、カルボジイミド変性、アロファネート変性、ウレア変性、ビューレット変性、イソシアヌレート変性、オキサゾリドン変性等)、イソシアネート基末端プレポリマー等が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートの具体例としては、2,4−又は2,6−トルエンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、ジフェニルメタン2,4′−又は4,4′−ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MDI)等が挙げられる。
脂肪族ポリイソシアネートの具体例としては、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリオールとイソシアネートのインデックス[(ポリオール成分中の活性水素基1当量あたりの、イソシアネート成分中のイソシアネート基の当量数)×100]は、ポリウレタン製品を製造の場合には60〜130程度であり、ポリイソシアヌレート環含有製品の場合は150〜400程度にて製造される。
本発明の触媒は、ポリウレタン製品の製造においては、反応後のフォームの硬化速度を早めるため、フォームの脱型時間を短縮し、生産性の大幅な向上に役立つ。その使用量は、使用されるポリオ−ルを100部としたとき、通常0.02〜5部の範囲であるが好ましくは0.05〜3部の範囲である。
一方、本発明の触媒は、ポリイソシアヌレート製品の製造においては、極めて高い触媒活性を有し、フォームの初期反応の促進による流動性の改善、密度分布の均一化に有効であり、また難燃性を改善する優れた効果を持ち、更に揮発性が低く臭気を改善する効果を示す。その使用量はポリオ−ルの重量に基づいて通常0.l〜8重量%の範囲、好ましくは0.5〜5重量%の範囲である。触媒の使用量が0.l重量部未満では、硬質ポリイソシアヌレートフォームの機械的強度が不十分となり、8重量%を越えると硬質ポリイソシアヌレートフォーム製造時の液流れ性が低下する。
本発明の触媒は、触媒機能を損なわない範囲において他の触媒と併用して用いることができる。他の触媒としては、従来公知の第3級アミン類及びその有機酸塩類や、その他の第4級アンモニウム塩類、その他の有機金属化合物、従来公知のカルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩等を挙げることができる。
従来公知の第3級アミン類としては、特に限定するものではないが、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、1,2−ジメチルイミダゾール等の第3級アミン化合物類や、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N,N´−トリメチルアミノエチルエタノールアミン等のアルカノールアミン類、ジメチルアミノプロピルアミン、ビスジメチルアミノプロピルアミン等の1級及び2級アミノ基を有するアミン化合物類等が、触媒活性が高く、発泡プロファイル、流動性の改善にも優れるため、好ましい。
その他の第4級アンモニウム塩類としては、特に限定するものではないが、従来公知の、テトラメチルアンモニウムクロライド等のテトラアルキルアンモニウムハロゲン化物類、水酸化テトラメチルアンモニウム等のテトラアルキルアンモニウム水酸化物類、テトラメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムギ酸塩、2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム2−エチルヘキサン酸塩等のテトラアルキルアンモニウム有機酸塩類等が例示される。これらのうち、触媒活性及びヌレート活性が高いことから、テトラアルキルアンモニウム有機酸塩類が特に好ましい。
その他の従来公知の有機金属化合物としては、特に限定するものではないが、触媒活性が比較的高いことから、有機錫及び鉛触媒が好ましく、更に好ましくはジブチル錫ジラウレート、オクチル酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛である。
従来公知のカルボン酸のアルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩としては、特に限定するものではないが、例えば、芳香族モノカルボン酸及び芳香族ジカルボン酸の、ナトリウム塩やカリウム塩等が挙げられる。これらのうち、カルボン酸のアルカリ金属塩が、触媒活性及びヌレート活性が比較的高いことから好ましく、更に好ましくは、酢酸カリウム、オクチル酸カリウム、2−エチルヘキサン酸カリウムである。
本発明の触媒を用いてポリウレタンフォームやポリイソシアヌレートフォームを製造する場合、発泡剤としては、水素原子含有ハロゲン化炭化水素、低沸点炭化水素及び/又は水が用いられる。水素原子含有ハロゲン化炭化水素発泡剤の具体例としては、HCFCタイプのもの(例えば、「HCFC−123」、「HCFC−141b」、「HCFC−22」及び「HCFC−142b」)、HFCタイプのもの(例えば、「HFC−134a」、「HFC−245fa」、「HFC−245ca」及び「HFC−236ea」)並びにこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これらのうち好ましいものは、「HCFC−141b」、「HFC−134a」、「HFC−245fa」及びこれらの2種以上の混合物である。低沸点炭化水素は、沸点が通常0〜50℃の炭化水素であり、その具体例としてはプロパン、ブタン、ペンタン、シクロペンタン及びこれらの混合物が挙げられる。
発泡剤が水素原子含有ハロゲン化炭化水素の場合、その使用量はポリオール100重量部に対して通常5〜100重量部の範囲、好ましくは10〜80重量部の範囲である。発泡剤が低沸点炭化水素類の場合、その使用量は、ポリオール100重量部に対して通常1〜40重量部の範囲、好ましくは1〜30重量部の範囲である。発泡剤が水単独の場合、その使用量はポリオール100重量部に対して通常0.5〜10重量部の範囲、好ましくは1〜8重量部の範囲である。発泡剤として水素原子含有ハロゲン化炭化水素系発泡剤及び水を併用する場合、水素原子含有ハロゲン化炭化水素の使用量は、ポリオール100重量部に対して通常1〜100重量部の範囲、好ましくは10〜80重量部の範囲であり、水の使用量は通常0.1〜10重量部の範囲、好ましくは0.5〜8重量部の範囲である。発泡剤としてとして低沸点炭化水素類及び水を併用する場合、低沸点炭化水素類の使用量は、ポリオール100重量部に対して通常1〜40重量部、好ましくは1〜30重量部であり、水の使用量は通常0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部である。
本発明の触媒の具体的な用途としては、家具用クッション、自動車シート、インテグラルスキンフォームの自動車ハンドル、電気冷蔵庫や建築材料としての断熱材等である。
以下、実施例、比較例に基づいて説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
<触媒の製造>
製造例1
攪拌式オートクレーブにN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(1モル)、炭酸ジメチル(l.5モル)及び溶媒としてメタノール(2.0モル)を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させ生成物のメタノール溶液を得た。未反応の炭酸ジメチル及びメタノールを蒸留して除くことによって目的物を得た。性状は、粘調な液体で13C−NMR及び1H−NMRにより、主成分はビス(N−(3,6,6−トリメチル−3,6−ジアザヘプチル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム)・炭酸塩であることがわかった。以下、これを触媒Aという。
製造例2
製造例1におけるN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(1モル)に代えて、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(1モル)を用いた以外は製造例1と同様にして、主成分がビス(N,N−ジメチルアミノエチル−N´−トリメチルアンモニウム)・炭酸塩の目的物を得た。以下、これを触媒Bという。
製造例3
製造例1におけるN,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン(1モル)に代えて、トリエチレンジアミン(1モル)を用いた以外は製造例1と同様にして、主成分がビス(1−メチル−1−アゾニア−8−アザビシクロ[2,2,2]オクタン)・炭酸塩の目的物を得た。以下、これを触媒Cという。
製造例4
攪拌式オートクレーブにN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(1モル)、炭酸ジメチル(l.5モル)及び溶媒としてメタノール(2.0モル)を仕込み、反応温度110℃にて12時間反応させ生成物のメタノール溶液を得た。このものに2−エチルヘキサン酸(1モル)を仕込み、副生する炭酸ガス及びメタノールを除くことによって主成分がビス(N,N−ジメチルアミノエチル−N´−トリメチルアンモニウム)・2−エチルヘキサン酸塩の目的物を得た。以下、これを触媒Dという。
<ポリイソシアヌレート製品の製造>
参考例1〜3、実施例1
表1に示すポリオールとポリイソシアネートの配合(イソシアネートインデックス=200)により、第4級アンモニウム塩系触媒として製造例1〜4で製造した触媒A、触媒B、触媒C、触媒Dをそれぞれ用い、発泡剤、整泡剤を表1に示すように用いて硬質イソシアヌレートフォームの調整を行った。硬質イソシアヌレートフォームの反応性(クリームタイム、ゲルタイム、ライズタイム)、フォーム成型物の流動性(密度、成型性、密度分布)、難燃性(酸素指数、発煙性)、フライアビリティー性、熱伝導率、触媒臭気を測定及び評価した。その評価結果を表1に示す。
Figure 0004687668
表1から明らかなように、本発明の第4級アンモニウム塩系触媒は、触媒活性が高く、初期反応(クリームタイム)を促進し、スムーズな発泡プロファイルを得ることを可能とする。また、低臭気であり、フォーム製造工程における作業環境を改善し、最終フォーム製品にも臭気を残さない。更に、得られたフォームは、成型性に優れ、密度分布が小さく、流動性に優れるものであり、酸素指数が高く、発煙性が小さく、難燃性に優れる。また、フォーム表面のフライアビリティー性、熱伝導率が小さいものである。
比較例1〜比較例3
表1に示す配合に従い、従来のイソシアヌレート触媒を用いたこと以外は、実施例1と同様の調整を行った。その評価結果を表1にあわせて示す。
比較例1に示す従来の第4級アンモニウム塩触媒を用いた場合、触媒活性が低く、触媒の使用量を多くすることが必要である。また、製造したフォームは強い臭気が残るものであった。
比較例2に示す従来の第4級アンモニウム塩触媒を用いた場合、クリームタイムは短く、スムーズな発泡プロファイルを示すが、触媒活性が低く、触媒の使用量を多くすることが必要である。また、製造したフォームは強い臭気が残るものであった。
比較例3に示す金属系触媒を用いた場合は、触媒活性が低く、触媒の使用量を多くする必要があり、クリームタイムが非常に長く、急激な発泡プロファイルを示した。また、得られたフォームは、密度分布が高く、成型性の悪いものであり、フォームの難燃性では、比較的高い酸素指数を示すが発煙性が高く、難燃性のバランスが悪いものであった。更に、フォーム表面のフライアビリティー性、熱伝導率が高いものであった。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 0004687668
    (式中、R1〜R6は、各々独立して炭素数1〜4の直鎖状又は分岐状の飽和炭化水素基を表し、R7及びR8は、各々独立して炭素数2〜12の直鎖状又は分岐状の、飽和又は不飽和炭化水素基を表し、n=0〜3である。但し、n=0の場合R1〜R3のいずれかとR5及び/又はR6が任意に結合してへテロ環を形成してよい。n=1〜3の場合R5又はR6とR4が結合してへテロ環を形成していてもよい。Aは2−エチルヘキサン酸基を表し、X=1である。)
    で示される4級アンモニウム塩化合物からなるポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用のアミン触媒。
  2. 一般式(1)で示される化合物が、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチル−(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジプロピレントリアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルグアニジン、1,3,5−トリス(N,N−ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−S−トリアジン、トリエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N−メチル−N′−(2−ジメチルアミノエチル)ピペラジン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール、及び1−ジメチルアミノプロピルイミダゾールからなる群より選ばれる第3級アミンと炭酸ジエステル類とを反応させて得られる4級アンモニウム炭酸塩を、2−エチルヘキサン酸とアニオン交換反応させることで得られる4級アンモニウム塩化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用のアミン触媒。
  3. 一般式(1)で示される化合物が、N,N,N′,N′−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N′,N″,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、及びトリエチレンジアミンからなる群より選ばれる第3級アミンと炭酸ジエステル類とを反応させて得られる4級アンモニウム炭酸塩を、2−エチルヘキサン酸とアニオン交換反応させることで得られる4級アンモニウム塩化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン及びポリイソシアヌレ−ト製造用のアミン触媒。
  4. ポリオールとイソシアネートを、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のアミン触媒存在下反応させることを特徴とするポリウレタン又はポリイソシアヌレ−トの製造方法。
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