JP2014114136A - 建設機械 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ガントリは、前脚部材210と、後脚部材と、下部スプレッダ230とを備えている。下部スプレッダ230は、支軸231に軸支された下部シーブ231a〜231fを備えている。上部スプレッダには、上部シーブが設けられている。起伏ロープは、最初に下部シーブ231bに、最後に、下部シーブ231fに掛け回されて固定端側に繰り出される。下部シーブ231a、231c〜231eと上部シーブとには、起伏ロープが交互に掛け回される。このような構造とすることにより、下部スプレッダ230の幅を、前脚部材210の幅よりも小さくする。
【選択図】図6
Description
このようなクレーンでは、起伏ドラムを回転して起伏ロープを巻取り、ハンガの横シーブを介して上部スプレッダをガントリ側に引き寄せる。これにより、上部スプレッダに取り付けられているペンダントロープによりブームが起き上がる(例えば、特許文献1参照)。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の建設機械において、下部スプレッダは、第3の下部シーブを複数個、備えるものである。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の建設機械において、上部スプレッダの複数の上部シーブを、下部スプレッダの支軸と平行な支軸に回転可能に設けたものである。
(4)請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建設機械において、下部スプレッダは一対の支持フレームを備え、ガントリは、起伏ロープのガイドローラとして、一対の支持フレームの上面から突出し、一対の支持フレーム間を差し渡して設けられた擦れ防止用のガイドローラのみを備えたものである。
以下、本発明のクレーンの一実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態としてのクローラクレーンの側面図である。
クレーン100は、下部走行体101と、下部走行体101上に旋回可能に設けられた旋回フレーム(メインフレーム)102を備えている。旋回フレーム102上部には運転室105とハウジング113が設けられている。
旋回フレーム102の前方で、運転室105の側方に、ブーム103が、その基端部(図示せず)を旋回フレーム102に回転可能に軸支されている。なお、以下の説明における前後は、図示の通りとする。
旋回フレーム102の後端部には、カウンタウエイト装置120が取り付けられている。カウンタウエイト装置120は、ベースプレート121と、ベースプレート121上に多段に取り付けられたカウンタウエイト122を備えている。
下部スプレッダ230とブーム103の先端部との間には、上部スプレッダ160が介装されている。上部スプレッダ160は、複数の上部シーブから構成される上部シーブ群161を備えている。上部スプレッダ160の上部シーブ群161と下部スプレッダ230の下部シーブ群231とには、起伏ロープ112が複数回、掛け回されている。
一端が起伏ドラム203に固定された起伏ロープ112は、他端が下部スプレッダ230の上部(後述する上部フレーム212に設けられた部材)に取り付けられたロードセル281(図2、図7参照)に連結されている。ロードセル281側が起伏ロープの固定端とされている。
起伏ドラム203の回転により、起伏ロープ112が巻き取りまたは繰り出され、これにより、起伏ロープ112を介してブーム103が起伏する。
図2は、図1に図示されたクレーンにおけるブーム、カウンタウエイト装置、ハウジングおよび各種ドラム等を取り外したクレーン使用姿勢の拡大図であり、図3は、図2に図示されたクレーンにおいて、ガントリを倒伏したクレーン搬送姿勢の拡大図である。また、図6は、図2に図示されたガントリをクレーン前方からA方向に見た平面図であり、図7は、図2に図示されたガントリをクレーン後方からB方向に見た背面図である。
下部スプレッダ230には、また、各支持フレーム232の上面232a(図2参照)に取り付けられたガイドローラ取付用のブラケット234、およびこのブラケット234に回転可能に取り付けられた擦れ防止用のガイドローラ235が備えられている。擦れ防止用のガイドローラ235は、ガントリ200が、起伏ロープ112等の他の部材と当接して擦れるのを防止する。
この一実施の形態においては、ガントリ200に設けられた擦れ防止用のガイドローラは、この下部スプレッダ230に設けられたガイドローラ235のみである。
図2に図示されるように、接続リンク301には、貫通孔301aと貫通孔301bが設けられている。貫通孔301aは、旋回フレーム102側に、貫通孔301bは、その反対側に設けられている。
次に、図3、図4を参照して、クレーン100を搬送する際の車体の搬送準備について説明する。
旋回フレーム102の後端側には、ガントリ200を旋回フレーム102に連結するための連結構造310が設けられている。
図5は、図3における領域Vの拡大断面図であり、連結構造310の詳細を示す。
連結構造310は、旋回フレーム102の後端左右に取付けられたブラケット102bと、ブラケット102bの表裏両面に取り付けられた一対の連結リンク311と、接続リンク301とにより構成される。
各連結リンク311には、上下の先端側に2つの貫通孔が形成されており、各連結リンク311の下部側の貫通孔およびブラケット102bに設けられた貫通孔に軸ピン411が貫通されている。貫通された軸ピン411は、先端部で抜止めピン412により抜け止めされている。これにより、一対の連結リンク311は、軸ピン411の周囲に回転可能に旋回フレーム102に取り付けられている。
以下では、クレーン100を分解し、旋回フレーム102から、ブーム103、下部走行体101、カウンタウエイト装置120等が取り外され、搬送に供される状態にされたものを、車体300という。なお、本明細書において、車体300とは、旋回フレーム102に搭載される部材が上記と異なる場合であっても含むものであり、要は、吊上げロープにより吊り上げる状態の旋回フレーム102を、車体300の定義とする。
以上の構成により、ガントリ200が、接続リンク301および一対の連結リンク311を介して旋回フレーム102に固定された格納状態となる。なお、接続リンク301と連結リンク311とが連結されない状態では、抜止めピン414は、連結ピン413に掛け止めして保持するようにすると、使用に際して都合がよい。
車体300を吊上げ用クレーンにより吊り上げる方法を説明する。
一端が吊上げ用クレーンのフック108に係止された吊上げ用ロープ461の他端を、接続リンク301の貫通孔301bに取り付ける。より詳細には、不図示の吊りクランプの先端を接続リンク301の貫通孔301bに挿通して、吊上げ用ロープ461の先端を吊りクランプに固定する。また、一端が吊上げ用クレーンのフック108に係止された吊上げ用ロープ462の他端を、旋回フレーム102における、ブーム103の基端部が軸支された部分に取り付ける。
この状態で、フック108を上昇して、車体300を吊り上げる。
次に、下部スプレッダ230と上部スプレッダ160に対する起伏ロープ112の掛け回し構造について説明する。
図6に図示される通り、ガントリ200の下部スプレッダ230は前脚部材210に取り付けられている。この取付けは、下部スプレッダ230における一対の支持フレーム232の下端を前脚部材210の上部フレーム212に固定することによりなされている。
下部スプレッダ230の幅は、前脚部材210の幅よりも小さい。換言すれば、下部スプレッダ230の一対の支持フレーム232間の長さは、前脚部材210の一対の前脚フレーム211間の長さよりも小さい。
また、上部スプレッダ160には、複数(本一実施の形態の例では5個)の上部シーブ161a〜161e(図10参照)が支軸162(図1参照)に回転可能に枢支されている。
下部スプレッダ230の支軸233は、起伏ドラム203の回転軸(図示せず)と平行に配置されており、また、上部スプレッダ160の支軸162とも平行に配置されている。
従って、下部シーブ231a〜231fおよび上部シーブ161a〜161eは、すべて支軸233または支軸162と垂直な方向である上下方向に配列されている。すなわち、下部シーブはいわゆる縦シーブである。
起伏ドラム203から繰り出された起伏ロープ112は、最初に、下部シーブ群231の一端から2番目の位置に配列された下部シーブ231bに掛け回される。下部シーブ231bに掛け回された起伏ロープ112は、上部シーブ群161における、下部シーブ群231の一端と同一側の一端の最初の位置に配列された上部シーブ161aに掛け回される。上部シーブ161aに掛け回された起伏ロープ112は、下部シーブ群231における最も一端側に配列された下部シーブ231aに掛け回される。下部シーブ231aに掛け回された起伏ロープ112は、上部シーブ群161における一端から2番目に配列された上部シーブ161bに掛け回される。上部シーブ161bに掛け回された起伏ロープ112は、下部シーブ群231における、一端から3番目に配列された下部シーブ231cに掛け回される。下部シーブ231cに掛け回された起伏ロープ112は、上部シーブ群161における一端から3番目に配列された上部シーブ161cに掛け回される。
以下、同様に、起伏ロープ112は、下部シーブ群231と上部シーブ群161に配列された各シーブを、交互に、他端側に隣接するシーブに順に掛け回される。すなわち、起伏ロープ112は、上部シーブ161cに掛け回された後は、下部シーブ231d、上部シーブ161d、下部シーブ231e、上部シーブ161e、下部シーブ231fの順に掛け回される。そして、下部シーブ231fに掛け回された起伏ロープ112は、モーメントリミッタ用ロードセル281に固定される。
ガントリ200が格納された状態では、図8に図示されるように、下部スプレッダ230がカウンタウエイト装置120の上方に配置される。しかし、カウンタウエイト装置120のカウンタウエイト122は、重量を大きくするために、図9に図示されるように、格納状態の下部スプレッダ230よりも高い位置にまで積層される。
このため、下部スプレッダ230との干渉を避けるため、カウンタウエイト112の上部に凹部123が設けられている。
従って、この分、カウンタウエイト122の凹部123の幅を、小さくすることができる。この結果、下部スプレッダ230の幅をガントリ200の幅と同等とする場合よりも、カウンタウエイト装置120の重量を大きくすることができる。
このように、下部スプレッダ230の幅を小さくすることにより、種々の効果を得ることができる。
上記一実施の形態では、カウンタウエイト装置120を、補助クレーンを用いて着脱するクレーン100として例示した。
しかし、本発明は、自立着脱装置付きカウンタウエイトを備えるクレーン100とすることも可能である。
自立着脱装置付きカウンタウエイトとは、カウンタウエイト装置120が一対のシリンダを備えており、補助クレーンを用いることなく、カウンタウエイト装置120を旋回フレーム102に着脱することができるカウンタウエイト装置のことである。
旋回フレームの後端側には位置合せ用の切欠きと、カウンタウエイトの連結フレームを取り付けるピンが挿通される第1の開口部が設けられている。カウンタウエイト装置のベースプレートに一対の油圧シリンダが連結され、各油圧シリンダに、該油圧シリンダの伸縮と共に昇降する連結フレームが連結されている。連結フレームには、切欠きに当接するピンと、旋回フレームの第1の開口部に対応する第2の開口部が設けられている。ピンと第2の開口部は、油圧シリンダの伸縮軸に対して、ずれた位置に設けられている。
上記は、装着方法の概念を示しただけであり、詳細は、例えば、特開2011−190083号公報を参照されたい。
図12には、引掛けブラケット180にカウンタウエイト装置120Aが装着された状態が図示されている。
ベースプレート121には、一対の油圧シリンダ191が連結されている。
なお、クレーン100Aにおけるその他の構成は、クレーン100と同様であり、対応する部材に同一の符号を付して説明を省略する。
(1)下部スプレッダ230のすべての下部シーブ231a〜231fは、上下方向に配列された、いわゆる縦シーブであり、支軸233と平行に配列される横シーブはない。このため、下部スプレッダ230の幅を、支軸233と平行に配列されている下部シーブを備えるガントリよりも小さくすることができる。
(6)吊上げ用ロープ461を、前脚部材210の上端面に設けた接続リンク301に取り付ける構造とした。接続リンク301は、連結リンク311を介して旋回フレーム102に連結されている。このため、吊上げ用ロープ461をガントリ200の先端に取り付ける方法に比し、ガントリ200の変形を小さくすることができる。
下部スプレッダは、次の3つ以上の下部シーブを備えていればよい。
(i)起伏ドラム203から繰り出された起伏ロープ112が最初に掛け回される第1の下部シーブ231b、
(ii)起伏ロープ112が固定される固定端側に配列され、起伏ロープ112が最後に掛け回される第2の下部シーブ231f、および
(iii)第1の下部シーブ231bと第2のシーブ下部シーブ231fとの間、または第1の下部シーブと第2の下部シーブのいずれか一方に隣接して設けられ、上部スプレッダ160の複数の上部シーブ161a〜161eのうちいずれか2つの上部シーブとの間で起伏ロープが掛け回される第3の下部シーブ。
102 旋回フレーム(メインフレーム)
112 起伏ロープ
120、120A カウンタウエイト装置
160 上部スプレッダ
161a〜161e 上部シーブ
200 ガントリ
203 起伏ドラム
210 前脚部材
211 前脚フレーム
220 アクスル
230 下部スプレッダ
231a〜231f 下部シーブ
232 支持フレーム
281 ロードセル(固定端)
301 接続リンク
310 連結構造
311 連結リンク
Claims (4)
- メインフレームに設置された起伏ドラム、
前脚部材と、前記前脚部材の上端に横架され、支軸に複数の下部シーブが軸支された下部スプレッダと、上端が前記支軸に連結された後脚部材とを有し、前記メインフレームに折り畳み可能に設けられたガントリ、および
前記下部スプレッダの前記複数の下部シーブとの間で起伏ロープが掛け回される複数の上部シーブを有する上部スプレッダ、を備え、
前記下部スプレッダは、前記前脚部材の幅よりも狭い幅を有し、
前記下部スプレッダの前記複数の下部シーブは、少なくとも、
前記起伏ドラムから繰り出された起伏ロープが最初に掛け回される第1の下部シーブと、
前記起伏ロープが固定される固定端側に配列され、前記起伏ロープが最後に掛け回される第2の下部シーブと、前記第1の下部シーブと前記第2の下部シーブとの間、または前記第1の下部シーブと前記第2の下部シーブのいずれか一方に隣接して設けられ、前記上部スプレッダ160の複数の前記上部シーブのうちいずれか2つの上部シーブとの間で前記起伏ロープが掛け回される第3の下部シーブとを備える、建設機械。 - 請求項1に記載の建設機械において、
前記下部スプレッダは、前記第3の下部シーブを複数個、備える、建設機械。 - 請求項1または2に記載の建設機械において、
前記上部スプレッダの複数の前記上部シーブは、前記下部スプレッダの前記支軸と平行な支軸に回転可能に設けられている、建設機械。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の建設機械において、
前記下部スプレッダは一対の支持フレームを備え、前記ガントリは、前記起伏ロープのガイドローラとして、前記一対の支持フレームの上面から突出し、前記一対の支持フレーム間を差し渡して設けられた擦れ防止用のガイドローラのみを備えた、建設機械。
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