JP2019112152A - クレーン及びクレーン組み立て方法 - Google Patents
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図1に本発明の一実施形態に係るクレーンの構成を示す。
走行体1は、走行装置として一対のクローラー(履帯)7を有する。
旋回体2は、操縦者用キャビン8、ブーム3を起伏させるブーム起伏ロープRbを巻き取るブーム起伏ウインチ9、ジブ4を起伏させるジブ起伏ロープRjを巻き取るジブ起伏ウインチ10、ジブ4の先端から垂下され、吊り荷を吊り上げる吊り上げロープRhを巻き取る巻上げウインチ11、ブーム3を起伏するために用いられるガントリ12等が設けられている。
ブーム3は、下部ブーム13、複数の中間ブーム14及びタワーキャップ15を長手方向に一続きに接続して形成され、下部ブーム13が旋回体2に取り付けられ、タワーキャップ15にジブ4が連結される。下部ブーム13及び複数の中間ブーム14は、4本の主桁(柱)と隣接する主桁間を接続する複数の補桁(ラチス)とから形成される概略四角筒状又は四角錐状の骨組み構造であるラチス構造を有することができる。
ジブ4は、下部ジブ18、複数の中間ジブ19及び上部ジブ20を長手方向に接続して形成され、下部ジブ18がブーム3の先端に連結される。これらの下部ジブ18、中間ジブ19及び上部ジブ20は、ブーム3の下部ブーム13及び中間ブーム14と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成される概略四角筒状又は四角錐状のラチス構造を有するとすることができる。
フロントストラット5は、ジブ4及びブーム3と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成されるラチス構造を有することができる。フロントストラット5は、一体構造であってもよく、ジブ4及びブーム3と同様に、分割可能に構成されてもよい。
リアストラット6は、ジブ4、ブーム3及びフロントストラット5と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成されるラチス構造とすることができるストラット本体24を有する。
吊り上げ部材28は、直立スリング29の基端を取り付けるための2つの吊環33を有する。この吊り上げ部材28は、板状に形成することができる。
直立スリング29は、基端が直接又はシャックル等の接続部材を介して吊り上げ部材28の吊環33に取り付けられる。
後傾スリング30は、基端がリンク部材32と干渉しない位置に取り付けられる。
当該クレーンは、本発明の別の実施形態に係るクレーン組み立て方法により組み立てることができる。
連結工程では、図4に示すように、ブーム3を地面上に倒伏した状態で旋回体2に取り付け、ブーム3の先端にジブ4を地面状に倒伏した状態で連結する。そして、図5に示すように、ジブ4の上に重ねた状態でブーム3の先端にフロントストラット5を連結し、さらにフロントストラット5の上に重ねた状態でブーム3の先端にリアストラット6を連結する。
起立工程では、図6に示すように、2本の直立スリング29の先端を保持部31から取り外して組み立て用クレーンのフックFに取り付ける。そして、図7に示すように、組み立て用クレーンによって2本の直立スリング29を介してリアストラット6のストラット本体24の先端を吊り上げることで、ストラット本体24を起立させる。
後傾工程では、図8に示すように、後傾スリング30の先端を保持部31から取り外して雑役ウインチ17から延びる雑役ロープRoの先端に取り付ける。そして、図9に示すように、雑役ウインチ17によって雑役ロープRoを巻き取ることで、後傾スリング30を介してリアストラット6のストラット本体24をブーム3の基端側に後傾させる。このとき、ストラット本体24に設けられるリンク部材32の先端がブーム3の近傍に位置するようストラット本体24の角度を調節することで、次のストラットガイライン接続工程が容易となる。
ストラットガイライン接続工程では、図10に示すように、リンク部材32にストラットガイライン27を接続する。
ジブガイライン接続工程では、図11に示すように、フロントストラット5の先端部とジブ4の先端部とをジブガイライン23によって接続する。必要に応じて、ジブ起伏ウインチ10によってジブ起伏ロープRjを巻き取ってフロントストラット5を起こしてジブガイライン23を接続しやすくしてもよい。
吊り下ろし工程では、図13に示すように、組み立て用クレーンのフックFを平面視でストラット本体24の吊り上げ部材28が配設されている側の側方に移動させてロープを延ばすことにより、2本の直立スリング29の先端をリアストラット6のストラット本体24の基端部の側方に吊り下ろす。これにより、リンク部材32及びストラットガイライン27に直立スリング29を干渉させることなく、直立スリング29の先端を作業可能な高さまで下ろすことができる。
スリング取り付け工程では、雑役ロープRoを弛ませることにより後傾スリング30の先端を作業可能な高さまで下ろし、後傾スリング30の先端を雑役ロープRoから取り外すと共に、2本の直立スリング29の先端を組み立て用クレーンのフックFから取り外す。そして、取り外した2本の直立スリング29及び後傾スリング30の先端をストラット本体24の保持部31に保持させる。これにより、直立スリング29及び後傾スリング30がストラット本体24に沿って延びる状態で保持され、当該クレーンの使用時に、直立スリング29及び後傾スリング30が邪魔にならないようにすることができる。
当該クレーンは、リアストラット6が2つの吊環33を有する吊り上げ部材28と、吊環33に取り付けられた2本の直立スリング29とを有するので、この2本の直立スリング29を組み立て用クレーンで吊り上げてストラット本体24を引き起こした後、2本の直立スリング29の先端部をストラットガイライン27と干渉することなくストラット本体24の側方に容易に吊り下ろすことができる。このため当該クレーンは、2本の直立スリング29の先端部を組み立て用クレーンのフックFから取り外してストラット本体24の下部に設けられる保持部31に保持させることが容易であるため、組み立て作業の効率がよい。
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
2 旋回体
3 ブーム
4 ジブ
5 フロントストラット
6 リアストラット
7 クローラー
8 操縦者用キャビン
9 ブーム起伏ウインチ
10 ジブ起伏ウインチ
11 巻上げウインチ
12 ガントリ
13 下部ブーム
14 中間ブーム
15 タワーキャップ
16 ブームガイライン
17 雑役ウインチ
18 下部ジブ
19 中間ジブ
20 上部ジブ
21 起伏シーブ
22 案内シーブ
23 ジブガイライン
24 ストラット本体
25 起伏シーブ
26 案内シーブ
27 ストラットガイライン
28 吊り上げ部材
29 直立スリング
30 後傾スリング
31 保持部
32 リンク部材
33 吊環
F フック
Rb ブーム起伏ロープ
Rh 吊り上げロープ
Rj ジブ起伏ロープ
Ro 雑役ロープ
Claims (6)
- 水平回転可能な旋回体と、
上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、
上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、
上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、
上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットと
を備え、
上記リアストラットが、
上記リアストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設され、2つの吊環を有する吊り上げ部材と、
基端が上記吊環に取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングと
を有するクレーン。 - 上記リアストラットが、上記ストラット本体の先端に水平な軸廻りに回転可能に配設されるシーブをさらに有し、
上記吊り上げ部材が、上記シーブと同軸に配設される請求項1に記載のクレーン。 - 上記2つの吊環が、上記吊り上げ部材の回転軸を挟んで設けられる請求項1又は請求項2に記載のクレーン。
- 上記2つの吊環の上記回転軸からの距離が互いに等しい請求項3に記載のクレーン。
- 上記リアストラットが、上記ストラット本体の中間部に基端が取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する後傾スリングをさらに有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のクレーン。
- 水平回転可能な旋回体と、
上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、
上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、
上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、
上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットと
を備えるクレーンの組み立て方法であって、
上記ストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設される吊り上げ部材の2つの吊環にそれぞれ基端が接続され先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングの上記先端を組み立て用クレーンによって吊り上げることで上記ストラット本体を起立させる工程と、
上記ストラット本体と上記ブームとをガイラインで接続する工程と、
上記組み立て用クレーンによって上記2本の直立スリングの先端を上記ストラット本体の基端部側方に吊り下ろす工程と、
上記2本の直立スリングの先端を上記組み立て用クレーンから取り外して上記ストラット本体の基端部に取り付ける工程と
を備えることを特徴とするクレーン組み立て方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017244903A JP6984395B2 (ja) | 2017-12-21 | 2017-12-21 | クレーン及びクレーン組み立て方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022085344A1 (ja) * | 2020-10-19 | 2022-04-28 | コベルコ建機株式会社 | クレーン、クレーンの組立方法及び分解方法 |
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2017
- 2017-12-21 JP JP2017244903A patent/JP6984395B2/ja active Active
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