JP2019112152A - クレーン及びクレーン組み立て方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、リアストラットを引き起こすために用いるスリングの処理が容易なクレーンを提供することを課題とする。【解決手段】本発明の一態様に係るクレーンは、水平回転可能な旋回体と、旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、ブームの先端且つジブの後方に起伏可能に連結され、先端がジブにガイラインを介して接続されてジブと一体に起伏するフロントストラットと、ブームの先端且つフロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端がブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットとを備え、リアストラットが、リアストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設され、2つの吊環を有する吊り上げ部材と、基端が吊環に取り付けられ、先端がストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングとを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、クレーン及びクレーン組み立て方法に関する。
水平回転可能な旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端がジブに接続されてジブと一体に起伏するフロントストラットと、ブームの先端且つフロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側に接続されるリアストラットとを有し、フロントストラットとリアストラットとの角度を調節することによってジブを起伏させるラッフィングジブクレーンやタワークレーン等の大型クレーンが用いられている。
このような大型クレーンは、分解して搬送され、クレーンを使用する現場において組み立てられる。通常、大型クレーンは、ブーム及びジブを一直線に延ばして地面に倒伏した状態で連結し、フロントストラット及びリアストラットをジブの上に積み重ねた状態で連結し、リアストラット及びフロントストラットを所定の角度まで引き起こしてから、ブームを起立させる。
ジブの上に積み重ねたリアストラットを引き起こす方法としては、例えば特開2004−75294号公報には、補巻ウインチのロープをガントリやマストに設けたシーブを通してリアストラットの先端に接続し、補巻ウインチでロープを巻き取ることでリアストラットを引き起こす方法が開示されている。ブームの長さが比較的小さいクレーンでは、このような方法を採用することも可能であるが、ブームの長さが大きいクレーンでは、ガントリやマストの高さが相対的に小さくなり、補巻ウインチのロープの角度を大きくすることができないため、上記公報に記載の方法を採用することは困難である。
一般に、リアストラットを引き起こすためには、上記公報に先行技術として説明されているように、組み立て用クレーンを使用して、リアストラットの先端を吊り上げることが必要とされる。組み立て用クレーンで直接リアストラットの先端を吊り上げると、リアストラットを直立させた状態でリアストラットの先端まで作業者が上って組み立て用クレーンのフックを取り外す必要があり、極めて危険な作業となる。
このため、リアストラットの先端部には、リアストラットの長さと略等しい長さを有するスリングが取り付けられ、このスリングの先端に組み立て用クレーンのフックを掛けることによってリアストラットを引き起こすことが一般的である。この場合、リアストラットを引き起こして所定角度に固定した後に、組み立て用クレーンのフックを地面近傍に下ろしてスリングからフックを取り外すことで安全性を確保することができる。また、補助クレーンのフックから取り外したスリングは、その先端をリアストラットの基端部に取り付けることで、クレーン使用中に邪魔にならないように保持される。
リアストラットのような重量物を吊り上げる場合、安全確保の観点から、2本のスリングを使用して、仮に一方のスリングが断裂したりフックから外れたとしても他方のスリングによって吊り荷を保持できるようにすることが望まれる。2本のスリングを用いる場合、各スリングが吊り荷を確実に保持できるようするためには、両方のスリングに略均等に荷重を分担させなければならない。このため、リアストラットの引き起こしのための2本のスリングは、リアストラットの角度によらず、常に互いに高さ位置が等しくなるよう取り付けられる必要がある。そこで、通常、リアストラットの引き起こしに使用されるスリングは、リアストラットの先端部の両側面に左右対称に取り付けられる。
以上のように引き起こされたリアストラットは、先端部又は中間部がブームの基端部又は中間部と一定の長さを有するガイラインによって接続されることで、ブームに対して一定の傾斜角度に保持される。通常、リアストラットにはガイラインが接続されるリンクが揺動可能に配設されており、このリンクは、ブームに合わせるためにリアストラットの本体よりも幅が大きい。
リアストラットがこのようなリンクを有するため、上述のようにリアストラットを引き起こした後、スリングを組み立て用クレーンのフックから取り外すために組み立て用クレーンのロープを送り出してスリングの先端をリアストラットの基端部近傍に配置する際、フックを水平方向にリンクからずらして降ろしたとしても、1つのフックで吊り下げている2本スリングのいずれかがリンクに干渉する。このため、従来のクレーンでは、リアストラットを引き起こした後のスリングの処理に、スリングを1本ずつ吊り直してリンクを迂回させる等の手間を要する。
特開2004−75294号公報
上記不都合に鑑みて、本発明は、リアストラットを引き起こすために用いるスリングの処理が容易なクレーン及びクレーン組み立て方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るクレーンは、水平回転可能な旋回体と、上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットとを備え、上記リアストラットが、上記リアストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設され、2つの吊環を有する吊り上げ部材と、基端が上記吊環に取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングとを有する。
当該クレーンは、上記リアストラットが、先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設され、2つの吊環を有する吊り上げ部材と、基端が上記吊環に取り付けられ、先端が上記リアストラットの基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングとを有することによって、上記2本の直立スリングの先端を組み立て用クレーンで吊り上げて上記ストラット本体を引き起こした後、上記2本の直立スリングの先端部をガイラインと干渉することなくストラット本体の基端部の側方に容易に吊り下ろすことができる。このため、当該クレーンは、上記2本の直立スリングの先端部を組み立て用クレーンから取り外して上記ストラット本体の基端部に取り付けることが容易であるため、組み立て作業の効率がよい。
当該クレーンは、上記リアストラットが、上記ストラット本体の先端に水平な軸廻りに回転可能に配設されるシーブをさらに有し、上記吊り上げ部材が、上記シーブと同軸に配設されてもよい。この構成によれば、上記吊り上げ部材が上記シーブと軸を共有することによって構造が簡素となる。
当該クレーンにおいて、上記2つの吊環が、上記吊り上げ部材の回転軸を挟んで設けられてもよい。この構成によれば、2本の直立スリングに確実に荷重を分散することができる。
当該クレーンにおいて、上記2つの吊環の上記回転軸からの距離が互いに等しいことが好ましい。この構成によれば、上記2本の直立スリングに均等に荷重を分散することができる。
当該クレーンは、上記リアストラットが、上記ストラット本体の中間部に基端が取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する後傾スリングをさらに有してもよい。この構成によれば、上記直立スリングの先端を組み立て用クレーンで吊り上げて上記リアストラットを引き起こした後、上記後傾スリングをウインチで引っ張ることで比較的容易に上記リアストラットをブーム側にさらに傾倒させられる。
また、本発明の別の態様に係るクレーン組み立て方法は、水平回転可能な旋回体と、上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットとを備えるクレーンの組み立て方法であって、上記ストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設される吊り上げ部材の2つの吊環にそれぞれ基端が接続され先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングの上記先端を組み立て用クレーンによって吊り上げることで上記ストラット本体を起立させる工程と、上記ストラット本体と上記ブームとをガイラインで接続する工程と、上記組み立て用クレーンによって上記2本の直立スリングの先端を上記ストラット本体の基端部側方に吊り下ろす工程と、上記2本の直立スリングの先端を上記組み立て用クレーンから取り外して上記ストラット本体の基端部に取り付ける工程とを備えることを特徴とする。
当該クレーン組み立て方法は、上記吊り上げ部材を介して上記ストラット本体の先端部を吊り上げることで上記リアストラットを引き起こすので、上記リアストラットと上記ブームとをガイラインで接続した後、上記2本の直立スリングを上記ガイラインと干渉させることなく、その先端を上記ストラット本体24の基端部側方に吊り下ろすことができる。このため、上記2本の直立スリングの先端を上記組み立て用クレーンから取り外して上記ストラット本体24の基端部に取り付けて当該クレーンの使用時に邪魔にならないようにすることが容易である。
なお、本明細書において、「基端」とは、ブーム又はジブの旋回中心側の端部を意味し、「先端」とはその反対側を意味する。
以上のように、本発明の一態様に係るクレーン及び別の態様に係るクレーン組み立て方法は、リアストラットを引き起こすために用いる直立スリングの処理が容易である。
本発明の一実施形態のクレーンを示す模式的側面図である。 図1のクレーンのリアストラットの直立状態での模式的側面図である。 図2のリアストラットの直立状態での模式的背面図である。 図1のクレーンの組み立ての一工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図4の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図5の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図6の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図7の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図8の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図9の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図10の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図11の次の工程を示す模式的側面図である。 図1のクレーンの組み立ての図12の次の工程を示す模式的側面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[クレーン]
図1に本発明の一実施形態に係るクレーンの構成を示す。
このクレーンは、走行体1と、走行体1上に水平方向に旋回可能に搭載される旋回体2と、旋回体2の前部に、前後方向に起伏(前側に倒伏、後側に起立するよう揺動)可能に配設されるブーム3と、ブーム3の先端に前後方向に起伏可能に連結されるジブ4と、ブーム3の先端且つジブ4の後方に起伏可能に連結され、先端がジブ4に接続されてジブ4と一体に起伏するフロントストラット5と、ブーム3の先端且つフロントストラット5の後方に起伏可能に連結され、先端がブーム3の基端側に接続されるリアストラット6とを備える。
〔走行体〕
走行体1は、走行装置として一対のクローラー(履帯)7を有する。
〔旋回体〕
旋回体2は、操縦者用キャビン8、ブーム3を起伏させるブーム起伏ロープRbを巻き取るブーム起伏ウインチ9、ジブ4を起伏させるジブ起伏ロープRjを巻き取るジブ起伏ウインチ10、ジブ4の先端から垂下され、吊り荷を吊り上げる吊り上げロープRhを巻き取る巻上げウインチ11、ブーム3を起伏するために用いられるガントリ12等が設けられている。
〔ブーム〕
ブーム3は、下部ブーム13、複数の中間ブーム14及びタワーキャップ15を長手方向に一続きに接続して形成され、下部ブーム13が旋回体2に取り付けられ、タワーキャップ15にジブ4が連結される。下部ブーム13及び複数の中間ブーム14は、4本の主桁(柱)と隣接する主桁間を接続する複数の補桁(ラチス)とから形成される概略四角筒状又は四角錐状の骨組み構造であるラチス構造を有することができる。
ブーム3は、先端部がブームガイライン16によってガントリ12の先端部と接続されており、ブーム起伏ウインチ9によるブーム起伏ロープRbの送り出し及び巻き取りによって、ガントリ12と一体に起伏する。
また、ブーム3は、当該クレーンの組み立て及び雑用に用いられる雑役ロープRoを巻き取る雑役ウインチ17を有する。
〔ジブ〕
ジブ4は、下部ジブ18、複数の中間ジブ19及び上部ジブ20を長手方向に接続して形成され、下部ジブ18がブーム3の先端に連結される。これらの下部ジブ18、中間ジブ19及び上部ジブ20は、ブーム3の下部ブーム13及び中間ブーム14と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成される概略四角筒状又は四角錐状のラチス構造を有するとすることができる。
〔フロントストラット〕
フロントストラット5は、ジブ4及びブーム3と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成されるラチス構造を有することができる。フロントストラット5は、一体構造であってもよく、ジブ4及びブーム3と同様に、分割可能に構成されてもよい。
フロントストラット5は、先端に水平な軸廻りに回転可能に配設され、ジブ起伏ウインチ10から延びるジブ起伏ロープRjを折り返す複数の起伏シーブ21と、巻上げウインチ11から延びる吊り上げロープRhを案内する案内シーブ22とを有する。
フロントストラット5は、その先端部がジブ4の先端部とジブガイライン23によって接続され、これによりジブ4と一体に起伏する。
〔リアストラット〕
リアストラット6は、ジブ4、ブーム3及びフロントストラット5と同様に、4本の主桁と隣接する主桁間を接続する複数の補桁とから形成されるラチス構造とすることができるストラット本体24を有する。
また、リアストラット6は、ストラット本体24の先端に水平な軸廻りに回転可能に配設され、ジブ起伏ウインチ10から延びるジブ起伏ロープRjを折り返す複数の起伏シーブ25と、ストラット本体24の中間部に水平な軸廻りに回転可能に配設され、巻上げウインチ11から延びる吊り上げロープRhを案内する案内シーブ26とを有する。
ストラット本体24は、その先端部がストラットガイライン27によって、ブーム3の基端部近傍と接続され、これにより、当該クレーンの使用時におけるストラット本体24のブーム3に対する角度が固定される。
また、リアストラット6は、図2及び図3に詳しく示すように、その先端の左右一方の側部に水平な軸を中心に回動可能に配設される吊り上げ部材28と、基端が吊り上げ部材28に取り付けられ、先端がこのストラット本体24の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリング29と、ストラット本体24の中間部に基端が取り付けられ、先端がストラット本体24の基端部近傍に届く長さを有する後傾スリング30と、ストラット本体24の基端部に設けられ、直立スリング29及び後傾スリング30の先端を保持可能な保持部31と、ストラット本体24の先端部に揺動可能に配設され、ストラットガイライン27が接続されるリンク部材32とを有する。
<吊り上げ部材>
吊り上げ部材28は、直立スリング29の基端を取り付けるための2つの吊環33を有する。この吊り上げ部材28は、板状に形成することができる。
吊り上げ部材28は、構造を簡素するために、起伏シーブ25と同軸に配設されることが好ましい。
吊り上げ部材28の2つの吊環33は、例えば吊り上げ部材28を形成する部材に形成される貫通穴、吊り上げ部材28を形成する部材に取り付けられるアイボルト等、スリングを取り付けられる構造であれば特に限定されない。
また、吊環33は、吊り上げ部材28ひいてはリアストラット6の先端部を2本の直立スリング29でバランスよく吊り上げられるよう、吊り上げ部材28の回動中心軸からの距離が等しいことが好ましい。
<直立スリング>
直立スリング29は、基端が直接又はシャックル等の接続部材を介して吊り上げ部材28の吊環33に取り付けられる。
この直立スリング29は、後で詳しく説明するように、当該クレーンの組み立て時に、先端を組み立て用クレーンのフックに取り付けてリアストラット6を引き起こすために用いられる。また、直立スリング29は、当該クレーンの組み立て時及び分解時以外は、先端が保持部31に取り付けられて不必要に動かないよう保持される。
<後傾スリング>
後傾スリング30は、基端がリンク部材32と干渉しない位置に取り付けられる。
この後傾スリング30は、後で詳しく説明するように、当該クレーンの組み立て時に、先端に雑役ロープRoのフックを取り付けてリアストラット6を所定の角度まで後傾させるために用いられる。また、後傾スリング30は、当該クレーンの組み立て時以外は、先端が保持部31に取り付けられて不必要に動かないよう保持される。
[クレーン組み立て方法]
当該クレーンは、本発明の別の実施形態に係るクレーン組み立て方法により組み立てることができる。
具体的には、当該クレーンは、ブーム3、ジブ4、フロントストラット5及びリアストラット6を連結する工程<連結工程>と、組み立て用クレーンによって2本の直立スリング29の先端を吊り上げることでリアストラット6を起立させる工程<起立工程>と、後傾スリング30の先端を雑役ウインチWoで引っ張ることによりリアストラット6を後傾させる工程<後傾工程>と、リアストラット6とブーム3とをストラットガイライン27で接続する工程<ストラットガイライン接続工程>と、フロントストラット5とジブ4とをジブガイライン23で接続する工程<ジブガイライン接続工程>と、組み立て用クレーンによって2本の直立スリング29の先端をストラット本体24の基端部側方に吊り下ろす工程<吊り下ろし工程>と、2本の直立スリング29の先端を組み立て用クレーンから取り外して、ストラット本体24の基端部の保持部31に取り付けると共に、後傾スリング30の先端を雑役ロープRoから取り外して保持部31に取り付ける工程<スリング取り付け工程>と、を備える。
<連結工程>
連結工程では、図4に示すように、ブーム3を地面上に倒伏した状態で旋回体2に取り付け、ブーム3の先端にジブ4を地面状に倒伏した状態で連結する。そして、図5に示すように、ジブ4の上に重ねた状態でブーム3の先端にフロントストラット5を連結し、さらにフロントストラット5の上に重ねた状態でブーム3の先端にリアストラット6を連結する。
<起立工程>
起立工程では、図6に示すように、2本の直立スリング29の先端を保持部31から取り外して組み立て用クレーンのフックFに取り付ける。そして、図7に示すように、組み立て用クレーンによって2本の直立スリング29を介してリアストラット6のストラット本体24の先端を吊り上げることで、ストラット本体24を起立させる。
<後傾工程>
後傾工程では、図8に示すように、後傾スリング30の先端を保持部31から取り外して雑役ウインチ17から延びる雑役ロープRoの先端に取り付ける。そして、図9に示すように、雑役ウインチ17によって雑役ロープRoを巻き取ることで、後傾スリング30を介してリアストラット6のストラット本体24をブーム3の基端側に後傾させる。このとき、ストラット本体24に設けられるリンク部材32の先端がブーム3の近傍に位置するようストラット本体24の角度を調節することで、次のストラットガイライン接続工程が容易となる。
<ストラットガイライン接続工程>
ストラットガイライン接続工程では、図10に示すように、リンク部材32にストラットガイライン27を接続する。
<ジブガイライン接続工程>
ジブガイライン接続工程では、図11に示すように、フロントストラット5の先端部とジブ4の先端部とをジブガイライン23によって接続する。必要に応じて、ジブ起伏ウインチ10によってジブ起伏ロープRjを巻き取ってフロントストラット5を起こしてジブガイライン23を接続しやすくしてもよい。
ストラットガイライン27及びジブガイライン23を接続した状態で、ジブ起伏ウインチ10によってジブ起伏ロープRjを巻き取ると、図12に示すように、ストラットガイライン27及びジブガイライン23がそれぞれ直線状に延ばされ、ブーム3に対するリアストラット6の角度及びジブ4に対するフロントストラット5の角度を所定の角度に保持することができる。
<吊り下ろし工程>
吊り下ろし工程では、図13に示すように、組み立て用クレーンのフックFを平面視でストラット本体24の吊り上げ部材28が配設されている側の側方に移動させてロープを延ばすことにより、2本の直立スリング29の先端をリアストラット6のストラット本体24の基端部の側方に吊り下ろす。これにより、リンク部材32及びストラットガイライン27に直立スリング29を干渉させることなく、直立スリング29の先端を作業可能な高さまで下ろすことができる。
<スリング取り付け工程>
スリング取り付け工程では、雑役ロープRoを弛ませることにより後傾スリング30の先端を作業可能な高さまで下ろし、後傾スリング30の先端を雑役ロープRoから取り外すと共に、2本の直立スリング29の先端を組み立て用クレーンのフックFから取り外す。そして、取り外した2本の直立スリング29及び後傾スリング30の先端をストラット本体24の保持部31に保持させる。これにより、直立スリング29及び後傾スリング30がストラット本体24に沿って延びる状態で保持され、当該クレーンの使用時に、直立スリング29及び後傾スリング30が邪魔にならないようにすることができる。
以上のようにして組み立てられた当該クレーンは、ブーム起伏ウインチ9でブーム起伏ロープRbを巻き取ることで、ブーム3を起立させて使用される。
<利点>
当該クレーンは、リアストラット6が2つの吊環33を有する吊り上げ部材28と、吊環33に取り付けられた2本の直立スリング29とを有するので、この2本の直立スリング29を組み立て用クレーンで吊り上げてストラット本体24を引き起こした後、2本の直立スリング29の先端部をストラットガイライン27と干渉することなくストラット本体24の側方に容易に吊り下ろすことができる。このため当該クレーンは、2本の直立スリング29の先端部を組み立て用クレーンのフックFから取り外してストラット本体24の下部に設けられる保持部31に保持させることが容易であるため、組み立て作業の効率がよい。
[その他の実施形態]
上記実施形態は、本発明の構成を限定するものではない。従って、上記実施形態は、本明細書の記載及び技術常識に基づいて上記実施形態各部の構成要素の省略、置換又は追加が可能であり、それらは全て本発明の範囲に属するものと解釈されるべきである。
本発明に係るクレーンにおいて、吊り上げ部材は、シーブと異なる軸を中心に回動可能に配設されていてもよい。
本発明に係るクレーンは、リアストラットが後傾スリングを有しないものであってもよい。この場合、組み立て用クレーンの水平方向の揺動によってリアストラットを後傾させるとよい。従って、本発明に係るクレーン組み立て方法は、後傾スリングを用いてストラット本体を後傾させる工程を必須としない。
本発明に係るクレーン組み立て方法の各工程は、支障のない範囲で並行して、又は前後して行うことができる。例えば、後傾スリングの先端に雑役ロープを接続してから起立工程を行ってもよい。
本発明に係るクレーン組み立て方法において、ジブを取り付けていない状態でフロントストラット及びリアストラットをブームの先端に接続し、リアストラット及びフロントストラットを引き起こした後にジブをブームの先端に接続してもよい。また、ジブ、フロントストラット及びリアストラットの前部又は一部を一体に接続したユニットをブームの先端に取り付けてもよい。このような複数の構成要素を接続したユニットとしては、例えば下部ジブ、フロントストラット及びリアストラットを一体に接続したユニット、下部ジブ及びフロントストラットを一体に接続したユニット、フロントストラット及びリアストラットを一体に接続したユニット等が想定される。
本発明に係るクレーン組み立て方法において、ジブガイライン接続工程は、起立工程の前に行ってもよい。
本発明に係るクレーン組み立て方法において、後傾工程で例えば補巻ウインチ等、雑役ウインチ以外のウインチを用いてブーム本体を後傾させてもよい。
本発明は、大型のジブクレーンに特に好適に利用することができる。
1 走行体
2 旋回体
3 ブーム
4 ジブ
5 フロントストラット
6 リアストラット
7 クローラー
8 操縦者用キャビン
9 ブーム起伏ウインチ
10 ジブ起伏ウインチ
11 巻上げウインチ
12 ガントリ
13 下部ブーム
14 中間ブーム
15 タワーキャップ
16 ブームガイライン
17 雑役ウインチ
18 下部ジブ
19 中間ジブ
20 上部ジブ
21 起伏シーブ
22 案内シーブ
23 ジブガイライン
24 ストラット本体
25 起伏シーブ
26 案内シーブ
27 ストラットガイライン
28 吊り上げ部材
29 直立スリング
30 後傾スリング
31 保持部
32 リンク部材
33 吊環
F フック
Rb ブーム起伏ロープ
Rh 吊り上げロープ
Rj ジブ起伏ロープ
Ro 雑役ロープ

Claims (6)

  1. 水平回転可能な旋回体と、
    上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、
    上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、
    上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、
    上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットと
    を備え、
    上記リアストラットが、
    上記リアストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設され、2つの吊環を有する吊り上げ部材と、
    基端が上記吊環に取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングと
    を有するクレーン。
  2. 上記リアストラットが、上記ストラット本体の先端に水平な軸廻りに回転可能に配設されるシーブをさらに有し、
    上記吊り上げ部材が、上記シーブと同軸に配設される請求項1に記載のクレーン。
  3. 上記2つの吊環が、上記吊り上げ部材の回転軸を挟んで設けられる請求項1又は請求項2に記載のクレーン。
  4. 上記2つの吊環の上記回転軸からの距離が互いに等しい請求項3に記載のクレーン。
  5. 上記リアストラットが、上記ストラット本体の中間部に基端が取り付けられ、先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する後傾スリングをさらに有する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のクレーン。
  6. 水平回転可能な旋回体と、
    上記旋回体上に起伏可能に配設されるブームと、
    上記ブームの先端に起伏可能に連結されるジブと、
    上記ブームの先端且つ上記ジブの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ジブにガイラインを介して接続されて上記ジブと一体に起伏するフロントストラットと、
    上記ブームの先端且つ上記フロントストラットの後方に起伏可能に連結され、先端が上記ブームの基端側にガイラインを介して接続されるストラット本体を有するリアストラットと
    を備えるクレーンの組み立て方法であって、
    上記ストラット本体の先端側部に水平な軸を中心に回動可能に配設される吊り上げ部材の2つの吊環にそれぞれ基端が接続され先端が上記ストラット本体の基端部近傍に届く長さを有する2本の直立スリングの上記先端を組み立て用クレーンによって吊り上げることで上記ストラット本体を起立させる工程と、
    上記ストラット本体と上記ブームとをガイラインで接続する工程と、
    上記組み立て用クレーンによって上記2本の直立スリングの先端を上記ストラット本体の基端部側方に吊り下ろす工程と、
    上記2本の直立スリングの先端を上記組み立て用クレーンから取り外して上記ストラット本体の基端部に取り付ける工程と
    を備えることを特徴とするクレーン組み立て方法。
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WO2022085344A1 (ja) * 2020-10-19 2022-04-28 コベルコ建機株式会社 クレーン、クレーンの組立方法及び分解方法

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