JP2014104394A - 焼却灰からのリン抽出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】焼却灰中のリンをアルカリ性反応液に抽出した後のリンを含有する溶液と処理灰との固液分離に用いるろ材の目詰まりを防止すること。
【解決手段】焼却灰のアルカリ性反応液へのイオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性を計測し、アルカリ反応液の焼却灰に対する液固比を、イオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化する所定液固比LSSi以下にする。このアルカリ性反応液を用いて焼却灰からリンを抽出した後に、目詰まりを抑制しつつろ材を用いて液体成分と固体成分とを固液分離する。好適には、アルカリ性反応液へのリンの溶出濃度の焼却灰に対する液固比依存性を計測して、アルカリ性反応液の焼却灰に対する液固比を、リンの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化する所定液固比LSより1.0(ml/g)小さい液固比以上、より好適にはPの所定液固比LS以下にする。
【選択図】図4

Description

本発明は、固液分離にろ材を用いたろ過処理を行う焼却灰からのリン抽出方法に関する。
従来、下水処理場で発生する下水汚泥などを焼却して減量化した際に生じる汚泥焼却灰は、その多くが無価値物として廃棄処理により埋立処分がされてきた。しかしながら、この汚泥焼却灰にはリン(P)が多く含まれている。このリンは、現在世界的に枯渇が危惧されている資源のひとつであることから、近年、汚泥焼却灰からリンを回収し再利用する技術が種々提案されている。
汚泥焼却灰からリンを回収するには、汚泥焼却灰中のリンを薬剤で抽出する必要がある。このリンの抽出方法としては、苛性ソーダ水溶液のような強アルカリ性溶液を用いる抽出方法が知られている(特許文献1,2)。このようにリンの抽出において強アルカリ性溶液を用いることによって、リンを含有する汚泥焼却灰からリンを効率よく抽出することができる。
そして、汚泥焼却灰中のリンを薬剤中に抽出した後は、汚泥焼却灰および薬剤を含む混合液を固液分離して、汚泥焼却灰の不溶成分(処理灰)とリン抽出液とを分離させる。分離されたリン抽出液に対しては、消石灰(水酸化カルシウム(Ca(OH)2))を加えてリン酸塩として析出させることにより、汚泥焼却灰からリンを回収することができる。他方、分離された不溶成分に対しては、洗浄工程、固液分離工程、弱酸洗浄工程および脱水工程が実行され、最後に乾燥されて清浄な処理灰とされ、アスファルトフィラーや下層路盤材として使用される(特許文献3)。
特開2007−246360号公報 特開2007−246361号公報 特開2008−229576号公報
ところで、上述した汚泥焼却灰の処理において、汚泥焼却灰中のリンを薬剤中に抽出した後に行う処理灰とリン抽出液との固液分離では、ろ材を用いたろ過処理による固液分離が行われている。ところが、本発明者が、上述した汚泥焼却灰の処理を実施したところ、このろ材が目詰まりしてしまうという問題が生じることを知見した。
この固液分離に用いられるろ材に目詰まりが生じると、固液分離が十分に行われず、リン抽出液の抽出量が減少して、リンの回収率も大幅に減少してしまう。また、ろ材の交換や再生処理も必要となるため、高コスト化してしまうという問題も生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、焼却灰中のリンを薬剤中に抽出した後に行う処理灰とリンを含有する溶液との固液分離の際にろ過処理に用いられるろ材の目詰まりを防止することができる焼却灰からのリン抽出方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明に係る焼却灰からのリン抽出方法は、薬剤と、少なくともケイ素、アルミニウムおよびリンを含有する焼却灰とを混合させて薬剤にリンを抽出するリン抽出工程と、リン抽出工程において得られたリンを含有する溶液と不溶性成分との混合液を、ろ材を用いて液体成分と固体成分とに分離する固液分離工程と、を含む焼却灰からのリン抽出方法であって、焼却灰から薬剤に溶出するイオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、イオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化する液固比をイオン状シリカの所定液固比としてあらかじめ計測し、薬剤の液固比をイオン状シリカの所定液固比以下にすることを特徴とする。
本発明に係る焼却灰からのリン抽出方法は、上記の発明において、焼却灰から薬剤に抽出されるリンの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、リンの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化するリンの所定液固比をあらかじめ計測し、薬剤の液固比を、リンの所定液固比より1.0(ml/g)小さい液固比以上にすることを特徴とする。
本発明に係る焼却灰からのリン抽出方法は、上記の発明において、焼却灰から薬剤に抽出されるリンの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、リンの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化するリンの所定液固比をあらかじめ計測し、薬剤の液固比を、リンの所定液固比以下にすることを特徴とする。
本発明による焼却灰からのリン抽出方法によれば、焼却灰中のリンをアルカリ性溶液中に抽出した後に行う、処理灰とリン抽出液との固液分離におけるろ過処理に用いられるろ材の目詰まりを防止することができ、ろ材の再生処理や交換処理の手間を低減させることができる。
図1は、本発明の第1の実施形態によるリン回収のプロセスを示すフローチャートである。 図2は、本発明の第1の実施形態によるアルカリ性反応液へのリンの溶出濃度の液固比依存性を示すグラフである。 図3は、本発明の第1の実施形態によるアルカリ性反応液へのアルミニウムの溶出濃度の液固比依存性を示すグラフである。 図4は、本発明の第1の実施形態によるアルカリ性反応液へのイオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性を示すグラフである。 図5は、本発明の第2の実施形態によるリン回収のプロセスを示すフローチャートである。 図6は、本発明の発明者による鋭意検討を説明するための目詰まり物の元素分析を示すグラフである。 図7は、本発明の発明者による鋭意検討を説明するための目詰まり物のX線回折解析を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の実施形態の全図においては、同一または対応する部分には同一の符号を付す。また、本発明は以下に説明する実施形態によって限定されるものではない。
まず、本発明において、液固比とは、下水汚泥焼却灰などの焼却灰の単位質量当たりのアルカリ性溶液の容積(ml/g=l/kg)を意味する。ここで、アルカリ性溶液の濃度が一定であれば、焼却灰の単位質量当たりのアルカリ性溶液の容積(ml/g)は、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量と同様に議論することが可能となる。したがって、アルカリ性溶液における、焼却灰の単位質量当たりの液固比(ml/g)を変化させた時に生じる現象の傾向は、本質的には、アルカリ性溶液における、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量を変化させた時に生じる現象の傾向と同値になる。
次に、本発明の理解を容易にするために、本発明者が上記課題の解決と上記目的の達成のために行った種々の実験および鋭意検討について説明する。
まず、本発明者は、焼却灰からのリンの回収プロセスを実施し、焼却灰からアルカリ性反応液中にリンを抽出した後に行う処理灰とリン抽出液との固液分離に用いられるろ材の目詰まり状態を詳細に分析した。すなわち、本発明者が分析したところによると、目詰まりの初期段階においては、酸性溶液およびアルカリ性溶液のいずれを用いてもろ材の目詰まりを除去して再生させることが可能であった。しかしながら、実際に目詰まりが生じた段階においては、アルカリ性溶液を用いてろ材を再生することができず、高濃度の酸性溶液を用いた場合でも、長時間の再生処理が必要となった。このことから、本発明者は、目詰まりの原因が難溶解性結晶の成長であり、この難溶解性結晶が目詰まり物であると考えた。
そこで、本発明者は、ろ材の目詰まり物の元素分析を行った。この元素分析においては、反応液として、Pアルカリ度が、11.0〜12.0(当量/kg)(55000〜60000(mg−CaCO3/l))のNaOH溶液を用いたリン抽出工程を、50〜60℃の温度範囲で90分間行った後に、固液分離工程を行うという一連の作業を繰り返し行って、目詰まりをしたろ材の目詰まり物を用いた。そして、この目詰まり物を、走査電子顕微鏡を用いて観測し、蛍光X線分析装置(SEM−EDS)(日本電子(株)製)を用いて元素分析を行った。この元素分析結果を図6に示す。
図6に示す元素分析結果によれば、ナトリウム(Na)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)およびカルシウム(Ca)の特性X線の強度が大きい。このことから、本発明者は、ろ材の目詰まり物には、Na、Al、Si、PおよびCaが多く含まれているとの知見を得た。なお、これらの元素のうちのPについては、リン抽出液中に多く含まれているために検出されたと考えられる。そのため、本発明者は、ろ材の目詰まり物を構成する元素としては、Na、Al、SiおよびCaが含まれていると考えた。
本発明者は、目詰まり物が難溶解性結晶であるとの知見と、目詰まり物を構成する元素の知見とに基づいて、目詰まり物の結晶に対してX線回折分析を行った。なお、このX線回折分析においては、X線回折装置(X' Pert PRO、PANalytical社製)を用いた。このX線回折分析結果を図7に示す。
図7に示すX線回折分析結果から、A型ゼオライトに由来するピーク(図7中、Zのピーク)が多く見られることが分かる。このことから、本発明者は、ろ材の主な目詰まり物がA型ゼオライト(アルミノケイ酸塩)であるという知見を得るに至った。
以上の知見に基づいて、本発明者は、A型ゼオライトの発生を抑制することによって、ろ材の目詰まりを防止することができるとの観点から、A型ゼオライトの発生を抑制する方法についてさらに検討を重ねた。すなわち、本発明者は、A型ゼオライトは溶解性Alと溶解性Siとの反応により生成され、焼却灰から強アルカリ性溶液を用いてリン抽出を行うに当たり、抽出のされやすさはPとAlとで同等であり、Siの溶出のしやすさはPやAlに比して低いことを知見した。すなわち、本発明者は実験によって、焼却灰を処理するのに際して、アルカリ性反応液における水酸化物イオン量、すなわち液固比を増加させていくと、まず、先行してPやAlの溶出量が増加し、さらに水酸化物イオン量と同値の液固比を増加させていくと、Siの溶出量が増加し始めることを知見するに至った。これにより、本発明者は、A型ゼオライトの生成を抑制するためには、溶解性Siの生成を抑制する必要があるとの考えに至った。
そこで、本発明者は、リンを抽出するためのアルカリ性反応液における焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量、特にアルカリ性反応液の液固比に着目した。そして、本発明者は、アルカリ性反応液における、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量を、このアルカリ性反応液に溶出するイオン状シリカ(SiO2)の溶出濃度の、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量依存性の傾向が変化する値以下、具体的には、液固比依存性の傾向が変化する値(所定液固比)以下にし、これによって、溶解性Siの生成を抑制してA型ゼオライトの発生を抑制しつつPの抽出を確保できることを想起するに至った。本発明は、以上の検討に基づいて案出されたものである。
(リン抽出方法)
次に、以上の検討に基づいて案出された本発明の第1の実施形態による焼却灰からのリン抽出方法について説明する。図1に、この第1の実施形態によるリン回収方法のフローチャートを示す。
図1に示すように、まず、薬剤として、例えば水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液などのアルカリ性反応液1の調整が行われる(反応液調整工程、ステップST1)。この反応液調整工程においては、NaOH水溶液と後述する再生液とが混合されつつ、その液固比が調整される。なお、アルカリ性反応液1としては、NaOH水溶液以外にも、水酸化カリウム(KOH)水溶液などの水酸化物イオン(OH)量を制御可能な種々の薬剤を用いることができる。
ここで、表1は、この第1の実施形態におけるリン抽出方法の処理対象となる3種類の焼却灰A〜Cの性状を示す。なお、これらの焼却灰A〜Cは、それぞれ互いに全く異なる地点において採取された汚泥から得られた焼却灰である。
Figure 2014104394
表1に示すように、焼却灰Aは、Pの濃度およびCaの濃度がいずれも通常の濃度であり、比較的Pが抽出されやすい焼却灰である。これに対し、焼却灰Bは、Caの濃度が通常である一方でPの濃度が低めであることから、比較的Pが抽出されにくい焼却灰である。さらに、焼却灰Cは、Pの濃度は通常である一方でCaの濃度が高めであることから、焼却灰Aに比して比較的Pが抽出されにくい焼却灰である。そして、この第1の実施形態においては、焼却灰2として、このような性状が異なる3種類の焼却灰A,B,Cを採用して、Pを抽出する方法について説明する。そして、本発明の第1の実施形態によるアルカリ性反応液1の液固比については、次のように決定する。
まず、焼却灰からアルカリ性反応液1に溶出するP、Al、イオン状シリカ(SiO2)の溶出濃度の液固比依存性を測定する。なお、アルカリ性反応液1としては、濃度が1(N)の水酸化ナトリウム(NaOH)を用いる。そして、これらの測定結果に基づいて焼却灰に対するアルカリ性反応液1の液固比を決定する。図2,3,4はそれぞれ、第1の実施形態によるアルカリ性反応液1に溶出する物質の溶出濃度の、焼却灰に対する液固比依存性を示す。図2は、焼却灰A〜CにおけるPの溶出濃度の液固比依存性、図3は、焼却灰A〜CにおけるAlの溶出濃度の液固比依存性、および図4は、焼却灰A〜Cにおけるイオン状シリカ(SiO2)の溶出濃度の液固比依存性の計測結果を示す。
図2に示すように、アルカリ性反応液1に溶出するPの濃度傾向は、焼却灰A〜Cのいずれを処理対象とした場合であっても、次のような傾向を有する。すなわち、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比が比較的小さいところでは、液固比が増加するのに伴って、Pの溶出濃度が急激に増加する。そして、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比がある値以上になると、溶出するPの濃度の増加は緩やかになる。そこで、このPの溶出濃度の増加傾向が変化する液固比をPの所定液固比(図2中、LS)とする。Pの所定液固比LSは、液固比が比較的小さいところの傾きの大きい直線と液固比が比較的大きいところの傾きが小さい直線との交点の液固比とすることができる。換言すると、図2に示すグラフにおいて、焼却灰A〜Cのいずれの焼却灰においても、Pの溶出濃度の増加率は、所定液固比LSまでは傾きが大きく、所定液固比LSを超えると傾きが小さくなる。このように、Pの所定液固比LSの前後において、Pの抽出濃度の液固比依存性の傾向は変化する。
また、図3に示すように、アルカリ性反応液1に溶出するAlの濃度傾向についてもPの場合と同様に、焼却灰A〜Cのいずれを処理対象とした場合であっても、次のような傾向を有する。すなわち、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比が比較的小さいところでは、液固比が増加するのに伴って、Alの溶出濃度が急激に増加する。そして、アルカリ性反応液1の液固比がある値以上になると、Alの溶出濃度の増加傾向は緩やかになる。そこで、このAlの溶出濃度の増加傾向が変化する液固比をAlの所定液固比(図3中、LSAl)とする。Alの所定液固比LSAlは、Pの所定液固比の導出と同様に、液固比が比較的小さいところの傾きの大きい直線と液固比が比較的大きいところの傾きが小さい直線との交点の液固比とすることができる。すなわち、Alの溶出濃度の液固比依存性の傾向は、Alの所定液固比LSAlの前後において変化する。
また、図4に示すように、アルカリ性反応液1に溶出するイオン状シリカの濃度傾向は、焼却灰A〜Cのいずれを処理対象とした場合であっても、PやAlの溶出濃度の傾向と異なった次のような傾向を有する。すなわち、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比が比較的小さいところでは、液固比が増加するのに伴ってイオン状シリカの濃度も緩やかに増加し、液固比がある値以上になるとイオン状シリカの溶出濃度の増加傾向が急になる。このイオン状シリカの濃度の増加傾向が変化する液固比をイオン状シリカの所定液固比(図4中、LSSi)とする。このイオン状シリカの所定液固比LSSiは、PやAlにおいて所定液固比を求めた場合と同様に、液固比が比較的小さいところの傾きの小さい直線と液固比が比較的大きいところの傾きが大きい直線との交点の液固比とすることができる。すなわち、イオン性シリカの溶出濃度の液固比依存性の傾向は、イオン状シリカの所定液固比LSSiの前後において変化する。
そして、この第1の実施形態において、処理対象の焼却灰2が、Pの含有濃度およびCaの含有濃度がいずれも通常の濃度であって、比較的Pが抽出されやすい焼却灰Aの場合、図2からPの所定液固比LSが約5.9(ml/g)であり、図3からAlの所定液固比LSAlが約6.3(ml/g)であり、図4から、イオン状シリカの所定液固比LSSiが約7.2(ml/g)であることが分かる。
また、上述した本発明者が実験および鋭意検討を行って得た知見によれば、種々の焼却灰から強アルカリ性溶液を用いてリンの抽出を行う際に、アルカリ性溶液への溶出のしやすさはPとAlとがほぼ同等であり、Siの溶出のしやすさはPやAlに比して低い。これにより、Siの所定液固比は、PやAlの所定液固比より大きくなる。
以上から、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比を0(ml/g)より大きくイオン状シリカの所定液固比LSSi以下にすることにより、Pの溶出濃度が増加してもイオン状シリカの溶出濃度が大幅に増加しないことがわかる。一方、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比が0(ml/g)より大きくPやAlの所定液固比以下の範囲では、液固比の増加に伴ってPやAlの溶出濃度が比較的急激に増加するのに対し、イオン状シリカの溶出濃度の増加は緩やかである。そこで、本発明者の知見によれば、Pの抽出量を確保しつつ、イオン状シリカの溶出を抑制するには、アルカリ性反応液1の液固比を、Pの所定液固比LSより1.0(ml/g)小さい液固比以上にすれば、リン抽出方法におけるPの回収率を所望の範囲内で確保することができる。
また、図2および図3から分かるように、本発明者の知見によれば、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比がPやAlの所定液固比より大きい範囲では、液固比の増加に伴うPやAlの溶出量の増加の割合は、所定液固比以下の範囲に比して小さい。そこで、水酸化物イオンの所定量当たりのPの溶出量、すなわち必要とされる焼却灰に対する液固比を可能な限り小さくした場合のPの回収効率を向上させることを考慮すると、アルカリ性反応液1の液固比はPの所定液固比LS以下にするのが好ましい。これによって、アルカリ性反応液1に必要な水酸化物イオン量を抑制しつつ、リン抽出処理によるPの回収率を所望の範囲内で確保することができる。
これらの知見から、この第1の実施形態においては、焼却灰2としての焼却灰AからPを抽出する場合には、アルカリ性反応液1の液固比を、0(ml/g)より大きく7.2(ml/g)以下とし、さらに、(5.9−1.0=)4.9(ml/g)以上7.2(ml/g)以下とするのが好ましく、4.9(ml/g)以上5.9(ml/g)以下とするのがより好ましい。
また、焼却灰BからPを抽出する際にも、上述した焼却灰AからPを抽出する場合と同様にして、アルカリ性反応液1の液固比を決定する。すなわち、Caの含有濃度が通常であるのに対しPの含有濃度が低めであって、比較的Pが抽出されにくい焼却灰Bにおいて、図2から、Pの所定液固比が約3.0(ml/g)であり、図3から、Alの所定液固比が約3.9(ml/g)であることが分かる。また、図4から、焼却灰Bにおけるイオン状シリカの所定液固比が約4.5(ml/g)であることが分かる。
そこで、焼却灰BからPを抽出する場合には、アルカリ性反応液1の焼却灰に対する液固比を、4.5(ml/g)以下とし、さらに、(3.0−1.0=)2.0(ml/g)以上4.5(ml/g)以下とするのが好ましく、2.0(ml/g)以上3.0(ml/g)以下とするのがより好ましい。
また、焼却灰CからPを抽出する場合においても同様にして、アルカリ性反応液1の液固比を決定する。すなわち、Pの含有濃度は通常であるがCaの含有濃度が高めであって、比較的Pが抽出されにくい焼却灰Cにおいて、図2から、Pの所定液固比が約2.9(ml/g)であり、図3から、Alの所定液固比が約3.0(ml/g)であることが分かる。また、図4から、焼却灰Cにおけるイオン状シリカの所定液固比が約3.2(ml/g)であることが分かる。
そこで、焼却灰CからPを抽出する場合には、アルカリ性反応液1の液固比を、3.2(ml/g)以下とし、さらに、(2.9−1.0=)1.9(ml/g)以上3.2(ml/g)以下とするのが好ましく、1.9(ml/g)以上2.9(ml/g)以下とするのがより好ましい。
以上の種々の焼却灰2からのPの抽出における液固比を考慮すると、アルカリ性反応液1の水酸化物イオン濃度にも依存するが、液固比としては、基本的に、7.2(ml/g)以下で、好ましくは5.9(ml/g)以下、さらには5.0(ml/g)未満とするのがより好ましい。これによってイオン状シリカの溶出を抑制しつつPの溶出を増加させて、Pの回収率を高い範囲で確保することができる。
上述のようにしてそれぞれの焼却灰A〜Cの性状に応じて、アルカリ性反応液1の焼却灰2に対する液固比を調整した後、図1に示すように、少なくともP、Al、Siを含有する汚泥焼却灰などの焼却灰2をアルカリ性反応液1に混合させてリン抽出を行う(リン抽出工程、ステップST2)。これにより、Pを含有する溶液であるリン抽出液が得られる。このとき、焼却灰2には多量のリンのほか、砒素(As)などの有害成分も含有されているが、これらの成分はアルカリ性反応液1との接触により液体側に溶出される。次に、ろ材としてろ布を用いたろ過処理による固液分離を行うことによって、固体成分である処理灰と、液体成分であるリンを含有する溶液とが分離される(固液分離工程、ステップST3)。
その後、固液分離された固体成分である処理灰とアルカリ性反応液1とが再度混合されて2回目のリン抽出工程が行われる(ステップST4)。続いて、ステップST3と同様にして2回目の固液分離工程が行われる(ステップST5)。これらの工程により2回のリン抽出工程が施された処理灰とリンを含有する溶液とが得られる。以上のようにリン抽出工程と固液分離工程とを2回行うことにより、リンの回収率を向上させることができる。
次に、処理灰に付着しているアルカリ性反応液やAs、Se等の有害成分を除去するために処理灰の洗浄が行われる(灰洗浄工程、ステップST6)。この第1の実施形態においては、処理灰の洗浄として、洗浄水(水道水、井水、処理水など)を用いた水洗浄が行われる。続いて、ろ布を用いたろ過処理による固液分離を行うことによって、固体成分の処理灰と液体成分であり廃棄される廃液とが分離される(固液分離工程、ステップST7)。その後、固液分離された固体分である処理灰に対して処理水を再度混合して2回目の灰洗浄工程が行われる(ステップST8)。続いて、ステップST7と同様にして固液分離工程が行われる(ステップST9)。
以上により2回の灰洗浄処理がされた処理灰と廃液とが固液分離される。これらのうちの廃液に対しては、中和などの従来公知の方法により廃棄処理がされる。このように、灰洗浄工程と固液分離工程とを2回行うことにより、AsやAlなどを効率よく除去することができるとともに、pHを低下させてより中性に近づけることが可能となる。
次に、処理灰に対して、処理水を添加しつつ例えば硫酸(H2SO4)などの酸を加えることにより弱酸洗浄を行う(弱酸洗浄工程、ステップST10)。なお、この第1の実施形態においては、使用する酸として取り扱いの容易なH2SO4を用いているが、塩酸(HCl)、硝酸(HNO3)等を用いることも可能である。この弱酸洗浄工程により、処理灰に付着しているアルカリ性反応液やAs、Se等が除去される。続いて、処理灰と酸性溶液との混合物に対して、ベルト濃縮装置を用いた濃縮が行われる(ベルト濃縮工程、ステップST11)。これによって、処理灰と酸性溶液との混合物が、濃縮され清浄化された処理灰と濃縮によって排出される廃液とに分離される。これらのうちの廃液に対しては、中和などの従来公知の方法により廃棄処理がされる。
次に、濃縮された処理灰を乾燥させて処理灰に付着した水分を除去する(乾燥工程、ステップST12)。これによって、最終的に水分の含有が最小限となった清浄な処理灰3が得られる。この清浄な処理灰3は土壌環境基準を満たすことから、例えばアスファルトフィラーや下層路盤材などとして使用することができる。
さて、ステップST3およびステップST5の固液分離工程において分離されたリンを含有する溶液に対しては、Ca成分4を添加することにより、リン酸塩であるリン酸カルシウムを析出させる(リン酸塩析出工程、ステップST13)。この第1の実施形態においては、Ca成分として、消石灰(水酸化カルシウム(Ca(OH)2))を用いることができ、その添加量は、リンを含有する溶液中のリン酸が(1)式に従って反応すると仮定した場合に水酸化カルシウムが過不足なく反応する量(以下、反応等量)の1.3倍〜1.5倍である。
2PO 3−+3Ca(OH)⇒Ca(PO+6OH ……(1)
その後、リン酸塩が析出した混合物に対して固液分離を行うことにより、リン酸カルシウムなどのリン酸塩の結晶が取り出される(固液分離工程、ステップST14)。この固液分離工程においては、ステップST3、ステップST5における処理灰に対する固液分離と同様に、ろ布を用いたろ過処理が行われるが、ろ過処理以外にも重力沈降を採用することも可能である。そして、固液分離工程により分離された液体成分は、再生液としてアルカリ性反応液1に混合されて循環使用される。他方、固液分離により分離された固体分としてのリン酸塩の結晶に対しては、処理水を添加することにより洗浄が行われる(洗浄工程、ステップST15)。これにより、リン酸塩の結晶に付着している各種有害成分が除去されて、清浄なリン酸塩の結晶が得られる。その後、リン酸塩の結晶と処理水との混合物に対して、ステップST11におけるベルト濃縮工程と同様にして、ベルト濃縮装置を用いた濃縮を行うことにより、リン酸塩の結晶が濃縮され、廃液と分離される(ベルト濃縮工程、ステップST16)。
次に、濃縮された清浄なリン酸塩の結晶に対して、乾燥処理を行うことにより、リン酸塩の結晶に含まれる水分が最小限まで除去される(乾燥工程、ステップST17)。その後、リン酸塩の結晶を粒状に粉砕する造粒処理が行われる(造粒工程、ステップST18)。これにより粉末状のリン酸カルシウム5が得られる。このリン酸カルシウム5は、例えばリン酸肥料の原料として有効利用することができる。
以上説明したように、この第1の実施形態によれば、アルカリ性反応液1の液固比を、イオン状シリカの液固比依存性が変化するイオン状シリカの所定液固比以下、好ましくはPの所定液固比より1.0(ml/g)(5000mg/l)小さい液固比以上、より好ましくはPの所定液固比以上とすることによって、Pの抽出量の大幅な減少を招くことなく、溶解性Siの生成を抑制してA型ゼオライトの発生を抑制し、リン抽出工程後の固液分離に用いられるろ布の目詰まりを防止することができる。
さらに、この第1の実施形態によれば、表1に示すような性状の異なる種々の焼却灰からリンを抽出する場合であっても、リン、アルミニウム、およびイオン状シリカがアルカリ性反応液1に溶出する際の液固比依存性は、いずれの焼却灰においても同様の傾向を有することから、本発明によるリン抽出方法でのアルカリ性反応液の調整方法に基づいて、リンを抽出するためのアルカリ性反応液1の液固比、すなわち水酸化物イオン量を制御することにより、あらゆる性状の焼却灰2において、溶解性Siの生成を抑制してA型ゼオライトの発生を抑制し、リン抽出工程後の固液分離に用いられるろ布の目詰まりを防止することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。この第2の実施形態においては、第1の実施形態と同一の部分についてはその説明を省略する。図5は、本発明の第2の実施形態によるリン回収方法のフローチャートである。
図5に示すように、まず、第1の実施形態と同様に、アルカリ性反応液1の調整(ステップST21)、リン抽出工程(ステップST22)および固液分離工程(ステップST23)が行われ、処理灰とリンを含有する溶液とが分離される。ここで、この第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なり、リン抽出工程と固液分離工程とはそれぞれ1回のみ行われる。このようにリン抽出工程と固液分離工程とが1回のみの場合、処理灰に付着している、処理灰の3倍程度の質量の付着水には、多くのPおよび未反応のNaOHが残存している。
その後、第1の実施形態におけると同様に、灰洗浄工程(ステップST24)およびろ布を用いたろ過処理による固液分離工程(ステップST25)が行われ、固体成分としての処理灰と液体成分とが分離される。ここで、この第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なり、灰洗浄工程と固液分離工程とはそれぞれ1回のみ行われる。なお、上述したように、リン抽出工程と固液分離工程とが1回のみの場合、処理灰に付着した付着水には多くのPおよび未反応のNaOHが残存していることから、灰洗浄工程および固液分離工程によって分離された液体成分にはPおよび未反応のNaOHが含まれる。そのため、この液体成分は、リンを含有する溶液であるリン抽出液として利用される。
その後、処理灰に対して、処理水を加えつつ例えばH2SO4などの酸を添加するとともに、ポリ硫酸第二鉄(ポリテツ)を添加することにより、弱酸洗浄が行われる(弱酸洗浄工程、ステップST26)。この弱酸洗浄工程においてポリテツを添加していることにより、処理灰に付着しているAsの溶出を抑制しつつ処理灰の中和洗浄を行うことが可能となる。続いて、処理灰と酸性溶液との混合物に対して、固液分離処理が行われる(固液分離工程、ステップST27)。これによって、処理灰を含む混合物が、清浄化された処理灰と排出される廃液とに分離される。これらのうちの廃液に対しては、中和などの従来公知の方法により廃棄処理がされる。なお、この第2の実施形態においては、必要に応じて排出される廃液の一部を、リンを含有する溶液であるリン抽出液として用いることも可能である。
次に、第1の実施形態におけると同様に、乾燥工程(ステップST28)を行うことにより、最終的に水分の含有が最小限となった清浄な処理灰3が得られる。
さて、ステップST23およびステップST25の固液分離工程において分離されたリンを含有する溶液(リン抽出液)に対しては、リン酸塩析出工程によりCa成分4を添加してリン酸カルシウムを析出させる(ステップST29)。この第2の実施形態においては、Ca(OH)2の添加量は、第1の実施形態における添加量に比して少ない量、具体的には、リンを含有する溶液の反応等量の1.3倍未満である。
その後、第1の実施形態におけると同様に、固液分離工程(ステップST30)、処理水を用いた洗浄工程(ステップST31)、ベルト濃縮工程(ステップST32)、乾燥工程(ステップST33)および造粒工程(ステップST34)を行うことにより、粉末状のリン酸カルシウム5が得られる。
次に、この第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なり、ステップST30の固液分離工程において分離された再生液に対しては、アルカリ性反応液1に混合させて循環使用する前に、必要に応じて、再生液に含まれるAsを除去する処理(As除去工程、ステップST35)や、再生液に含まれるAlを除去する処理(Al除去工程、ステップST36)が行われる。
具体的には、As除去工程は、ステップST30において固液分離された再生液中に含まれるAsの濃度が所定値(例えば、10mg/l)以上になった場合に行われる。このAs除去工程においては、再生液に消石灰を添加してAsを吸着させた後、固液分離を行うことによって、再生液からAsを除去する。ここで、再生液に添加する消石灰の添加量については、Asの濃度に応じて適宜決定される。
また、Al除去工程は、ステップST30において固液分離された再生液中に含まれるAlの濃度が所定値(例えば、10000mg/l)以上になった場合に行われる。このAl除去工程においては、再生液に溶解性Siを添加することによりAlを除去する。
以上説明したように、この第2の実施形態によれば、リン抽出工程とこれに続く固液分離工程とをそれぞれ1回のみ行い、灰洗浄工程とこれに続く固液分離工程とをそれぞれ1回のみ行って、分離された液体をリン酸塩の析出に用いていることにより、Pの抽出量を低減させることなく、その工程数を低減することができる。また、弱酸洗浄工程においてポリテツを添加していることにより、処理灰からのAsの溶出を抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。例えば、上述の実施形態において挙げた数値はあくまでも例に過ぎず、必要に応じてこれと異なる数値を用いてもよい。
上述した第2の実施形態においては、リン酸塩としてリン酸カルシウムを析出させた後の固液分離により分離された再生液に対して、Asの濃度が所定値を超えた場合にAs除去工程を行っているが、Asの濃度が所定値を超えた場合に、ステップST29のリン酸塩析出工程において添加するCa(OH)2の添加量を増加させて、反応等量の1.3倍以上1.5倍以下としCaの量を増加させるようにしてもよい。
上述した実施形態においては、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量依存性の一例として、焼却灰の単位質量当たりの液固比依存性を採用しているが、焼却灰の単位質量当たりの水酸化物イオン量依存性の他の例として、焼却灰の液固比依存性に基づいて、P、Al、およびSiの溶出を制御することも可能である。
また、上述した実施形態において、所定液固比の導出方法としては、液固比の計測値のうちの、最も大きい側の計測値から順次小さい側の計測値に向けて直線を当て、他方で、液固比の計測値のうちの、最も小さい側の計測値から順次大きい側の計測値に向けて直線を当て、それらの2本の直線の交点における液固比を所定液固比とする導出方法を採用しても良い。
1 アルカリ性反応液
2 焼却灰
3 処理灰
4 Ca成分
5 リン酸カルシウム

Claims (3)

  1. 薬剤と、少なくともケイ素、アルミニウムおよびリンを含有する焼却灰とを混合させて前記薬剤にリンを抽出するリン抽出工程と、
    リン抽出工程において得られたリンを含有する溶液と不溶性成分との混合液を、ろ材を用いて液体成分と固体成分とに分離する固液分離工程と、を含む焼却灰からのリン抽出方法であって、
    前記焼却灰から前記薬剤に溶出するイオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、イオン状シリカの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化する液固比をイオン状シリカの所定液固比としてあらかじめ計測し、
    前記薬剤の液固比を前記イオン状シリカの所定液固比以下にする
    ことを特徴とする焼却灰からのリン抽出方法。
  2. 前記焼却灰から前記薬剤に抽出されるリンの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、リンの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化するリンの所定液固比をあらかじめ計測し、前記薬剤の液固比を、前記リンの所定液固比より1.0(ml/g)小さい液固比以上にすることを特徴とする請求項1に記載の焼却灰からのリン抽出方法。
  3. 前記焼却灰から前記薬剤に抽出されるリンの溶出濃度の液固比依存性に基づいて、リンの溶出濃度の液固比依存性の傾向が変化するリンの所定液固比をあらかじめ計測し、前記薬剤の液固比を、前記リンの所定液固比以下にすることを特徴とする請求項1または2に記載の焼却灰からのリン抽出方法。
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