JP2014103003A - アルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末及びその製造方法 - Google Patents

アルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ペースト化した際の分散性を改善して凝集を抑制し、アルカリ二次電池用の正極作製時に三次元金属多孔体への高密度充填が可能な被覆水酸化ニッケル粉末を提供する。
【解決手段】 水酸化ニッケルの粒子表面がコバルト化合物の被覆層で被覆された被覆水酸化ニッケル粉末であり、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えた懸濁液のpH(25℃基準)が10.2以上である。そのため、晶出工程と被覆工程を得て得られた被覆水酸化ニッケル粉末を、洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えた懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.35mmol/l以下になるまで洗浄する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルカリ二次電池用正極活物質である水酸化ニッケル粉末、特に粒子間の導電性を確保して、電池の利用率と寿命特性、出力特性を高めるために、コバルト化合物で被覆した被覆水酸化ニッケル粉末及びその製造方法に関する。
近年、ポータブル機器やハイブリッドカー搭載用向けに二次電池の需要が高まると共に、その高容量化が強く求められている。そのため、アルカリ二次電池正極材料用の水酸化ニッケル粉末においても、高温での利用率を改善するために水酸化ニッケル粉末にコバルトを固溶させたり、寿命特性を改善するために水酸化ニッケル粉末に亜鉛やマグネシウムを固溶させたりする改善が行われている。
特にハイブリッドカー用電源等のハイパワー用途のアルカリ二次電池に用いる水酸化ニッケル粉末においては、上述した高温での利用率の向上や寿命特性の改善のみならず、出力特性の改善も強く求められてきている。しかしながら、アルカリ二次電池正極材料用の水酸化ニッケル粉末は、電気的に絶縁体であるため導電性に乏しく、電流が水酸化ニッケルに十分行き渡らないために、水酸化ニッケルの電気化学的利用率が低くなってしまうという問題があった。
このような問題を解決するために、導電材として酸化コバルトや水酸化コバルトなどのコバルト化合物で水酸化ニッケル粒子の表面を被覆して、水酸化ニッケル粒子間の導電性を確保することが行われている。この水酸化ニッケル粒子の表面に被覆されたコバルト化合物によって電気導電性が発現され、水酸化ニッケル粒子間の導電ネットワークが形成される。
例えば、特許文献1には、主成分が水酸化ニッケルの粒子にβ型水酸化コバルトの薄層を形成した蓄電池用ニッケル活物質が提案されている。このニッケル活物質は、アルカリ水溶液中でニッケル塩から水酸化ニッケル粉末を析出させた後、その水酸化ニッケル粉末を硫酸コバルト塩あるいは硝酸コバルト塩の水溶液中に浸漬し、次にアルカリ水溶液で中和することで得られるとされている。
また、水酸化コバルトで被覆した水酸化ニッケル粉末の製造方法として、特許文献2には、水酸化ニッケル粉末を含有し苛性アルカリでpH11〜13に調整された水溶液に、コバルトを含む水溶液とアンモニウムイオン供給体とを同時に連続的に定量供給することが記載されている。
更に、特許文献3には、水酸化ニッケル原料粉末の懸濁液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度を所定値に維持しながら、ニッケルイオン濃度が10〜50mg/l及びコバルトイオン濃度が5〜40mg/lとなるように、水酸化ニッケル原料粉末1kgに対してコバルト換算で0.7g/分以下の供給速度でコバルトイオンを含む水溶液を供給すると共に、アンモニウムイオンを含む水溶液を該懸濁液に供給する方法が提案されている。
上記コバルト化合物を被覆した水酸化ニッケル粉末を用いたアルカリ二次電池用の正極は、一般的に、水酸化ニッケル粉末とバインダーである有機物ポリマーを溶媒と混合してペースト化し、これを発泡ニッケル等の三次元金属多孔体に充填した後、乾燥、プレス等の工程を経て製造されている。しかしながら、コバルト化合物を被覆した水酸化ニッケル粉末は一般的にペースト中での分散性が悪く、正極作製時における発泡ニッケル等への充填密度が低下するため、期待される電池特性を発揮できないという問題があった。
この問題に対し、一般にタップ密度が高いほど高密度充填が可能とされ、電池容量の向上が見込めるため、芯材となる水酸化ニッケル粉末の高タップ密度化が検討されている。例えば、特許文献4には、ニッケルを含む水溶液と苛性アルカリ水溶液とアンモニウムイオン供給体とを、同時に連続的に供給して水酸化ニッケルを晶析させることで粒径の肥大化を可能とし、2.1〜2.3g/mlの高タップ密度の水酸化ニッケル粉末を得ることが記載されている。また、特許文献5には、タップ密度が1.9g/ml以上、平均粒径が3〜25μmの高密度水酸化ニッケル粉末が記載されている。
このように、コバルト化合物を被覆した被覆水酸化ニッケル粉末の高タップ密度化による高密度充填の提案はなされているものの、ペースト中での分散性の改善については有効な提案がなされておらず、正極作製時における発泡ニッケル等への充填密度は満足できる水準に達していないという問題点を有していた。
特開昭63−152866号公報 特開平07−133115号公報 特開2000−149941号公報 特開平07−245104号公報 特開平10−012237号公報
本発明は、上記した従来の問題点に鑑み、ペースト化した際の分散性を改善して、アルカリ二次電池用の正極作製時に発泡ニッケル等の三次元金属多孔体への高密度充填が可能な被覆水酸化ニッケル粉末及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、ペースト作製時に被覆水酸化ニッケル粉末が凝集して分散性が低下する原因について鋭意研究を進めた結果、溶媒である水中に被覆水酸化ニッケル粉末を分散させた際のpHが凝集発生に大きく影響していることを見出した。更に、被覆水酸化ニッケル粉末の製造過程において、洗浄条件を制御して含有されるアンモニウムイオンを低減することによりpHの制御が可能であることを見出し、本発明になすに至ったものである。
即ち、本発明によるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末は、芯粒子とその表面に形成された被覆層で構成されたアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末であって、芯粒子が水酸化ニッケル及び被覆層がコバルト化合物からなり、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対して水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液の25℃基準のpHが10.2以上であることを特徴とする。
上記本発明によるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末においては、懸濁液中の硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計が0.60mmol/l以下であることが好ましく、また懸濁液中の硝酸イオンの溶出量が0.52mmol/l以下であることが好ましい。更に、被覆水酸化ニッケル粉末1gに対し水10mlを加えて懸濁液とし、10分間静置後の上澄み部のJIS K0101に規定される濁度が300度以上となることが好ましい。
また、本発明によるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法は、ニッケル含有水溶液にアルカリ水溶液を供給し、水酸化ニッケル粒子を中和晶析させて芯粒子を得る晶析工程と、芯粒子の表面にコバルト化合物からなる被覆層を形成する被覆工程と、得られた被覆水酸化ニッケル粉末を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の被覆水酸化ニッケル粉末を乾燥する乾燥工程とを具えるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法であって、洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.35mmol/l以下になるまで洗浄することを特徴とする。
上記本発明によるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法においては、前記洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末に対し質量比で4倍以上の水を用いて洗浄することが好ましい。また、洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.5mmol/l以下になるまで洗浄し、且つ乾燥工程において、非酸化性雰囲気中で乾燥することが好ましい。更に、乾燥工程においては、非酸化性雰囲気中の炭素含有ガス分圧が15Pa以下であることが好ましい。
本発明によれば、被覆水酸化ニッケル粉末を用いたペースト作製時のpHが制御されるので、凝集の発生を抑制することができる。従って、本発明の被覆水酸化ニッケル粉末を用いることにより、アルカリ二次電池用の正極を作製する際に発泡ニッケル等の三次元金属多孔体に被覆水酸化ニッケル粉末を均一に充填することができるため、高密度化することが可能となり、電池の放電容量などの電池特性の向上を達成することができる。
発泡ニッケル等の三次元金属多孔体への被覆水酸化ニッケル粉末の充填性については、溶媒とバインダーの有機物ポリマーを混合してペースト化した際の粉末粒子の分散性が重要な要件となる。即ち、分散性が悪いペーストとは粉末が凝集して塊を生じている状態であり、この状態のペーストを発泡ニッケル等に充填した場合には均一な充填が困難になる。その結果として、発泡ニッケル等に被覆水酸化ニッケル粉末を充填して作製したアルカリ二次電池用の正極は、充填密度が低い正極となってしまう。
一般的にペースト化した際の粒子の分散性に影響する因子は、粒子の粒径や比表面積、結晶性等であるが、被覆水酸化ニッケル粉末においてはpHの影響が大きい。被覆水酸化ニッケル粉末の溶媒中での凝集は、ゼータ電位等の粒子が帯びる電位により影響を受け、電位は被覆水酸化ニッケル粉末が分散した溶媒のpHにより支配される。従って、ペースト化に用いる溶媒中でのpHを適正に制御することによって、その溶媒中での被覆水酸化ニッケル粉末の凝集を抑制することが可能となる。
本発明の被覆水酸化ニッケル粉末は、芯粒子が水酸化ニッケル及び被覆層がコバルト化合物からなり、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対して水10mlを加えて懸濁液とした際に、懸濁液の25℃基準のpHが10.2以上であることを特徴とするものである。アルカリ二次電池は水系ペーストが一般的に用いられることが多いため、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対して水10mlを加えて懸濁液とし、その懸濁液の25℃基準のpHを測定する方法で評価したときに、pHが10.2以上、好ましくは10.3以上、より好ましくは10.8以上、更に好ましくは10.9以上となる被覆水酸化ニッケル粉末を用いることで、一般的に用いられる水系ペースト中での被覆水酸化ニッケル粉末の凝集を抑制することができる。
ペースト中でのpHは被覆水酸化ニッケル粉末と溶媒の比率によって初期の値は変化するが、通常用いられるペースト組成の範囲では、上記pHを示す被覆水酸化ニッケル粉末を用いることにより、粒子の凝集が抑制されるpH値でペーストのpHが安定するため、粒子の凝集が抑制されて分散性に優れたペーストが得られる。尚、上記懸濁液でのpHは、懸濁液の作製直後は変動するが、1分以上保持することでpHや溶出量が安定する。従って、被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液においては、被覆水酸化ニッケル粉末と水を混合して1分以上撹拌した後pHを測定することが好ましい。ただし、撹拌を10分以上行ってもpHや溶出量に変化がなく無駄であるため、10分以下とすることが好ましい。
上記懸濁液のpHが10.2未満になると、その被覆水酸化ニッケル粉末はペースト中で凝集して分散性が低下するため、発泡ニッケル等への充填密度が低下し、電池容量が低下してしまう。上記懸濁液のpHが10.2以上であれば凝集を十分に抑制することが可能であるが、高アルカリになるとペーストにバインダーとして添加された有機物の分解が問題となる場合がある。特にpHが13を超えるとペースト化した際にバインダーの分解が促進される恐れがあるため、上記懸濁液のpHは13以下とすることが好ましい。
また、上記懸濁液のpHは、被覆水酸化ニッケル粉末から懸濁液に溶出されるイオン量によって影響を受ける。特に被覆水酸化ニッケル粉末は、その製造工程においてアンモニウムイオンが混入し、工程中に酸化されて硝酸イオンや亜硝酸イオンなどの窒素酸化物イオンとなる。これらの窒素酸化物イオンは、水中では酸性となるため、上記懸濁液のpHを低下させてしまう。
従って、上記懸濁液のpHを10.2以上に制御するためには、懸濁液中への窒素酸化物イオンの溶出量、中でも影響が大きい硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計が0.60mmol/l以下であることが好ましく、0.45mmol/l以下であることがより好ましく、0.40mmol/l以下であることが更に好ましい。特に影響が大きい硝酸イオンの溶出量が0.52mmol/l以下であることが好ましく、0.40mmol/l以下であることがより好ましく、0.35mmol/l以下であることが更に好ましい。硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計が0.60mmol/lを超えると、上記懸濁液のpHが10.2未満となることがある。硝酸イオンや亜硝酸イオンの溶出量を上記範囲に抑制することで、懸濁液のpHを10.2以上に安定して制御することができる。尚、上記溶出量の評価も、上記懸濁液のpHの測定と同様に、懸濁液が安定した後に行うことが好ましい。
分散性の悪い粒子の場合、溶媒中での凝集によって沈降性が高くなり、濁度が低下するため、懸濁液の濁度はペースト中での被覆水酸化ニッケル粉末の凝集の指標となる。被覆水酸化ニッケル粉末においても、ペースト化される際の溶媒である水に懸濁させた懸濁液の濁度が高いほど、ペースト中での被覆水酸化ニッケル粉末の凝集が抑制され、発泡ニッケル等への均一な充填が可能となるため、充填密度が高い正極が得られるが確認された。具体的には、被覆水酸化ニッケル粉末1gに対し水10mlを加えて懸濁液とし、10分間静置後の上澄み部の濁度(JIS K0101に規定)が300度以上となることが好ましく、350度以上となることがより好ましく、400度以上となることが更に好ましい。上記懸濁液の濁度が300度未満になると、ペースト中で被覆水酸化ニッケル粉末が凝集して、正極の充填密度が不十分になりやすい。
また、本発明の被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が1000質量ppm以下であることが好ましく、800質量ppm以下であることがより好ましく、300質量ppm以下であることが更に好ましい。全炭素含有量は炭酸化の指標であり、炭酸化した場合には、上記の理由に加え、炭酸自体が酸であるためpHの低下を招くことがある。全炭素含有量が1000質量ppmを超えると、上記した被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液のpHが10.2を下回ることがあり、電池製造時において充填密度が高い正極が得られないことがある。
上記した本発明の被覆水酸化ニッケル粉末は、後述する製造方法によって被覆水酸化ニッケル粉末のペースト中での分散性を改善向上させたものであり、上記分散性を改善向上させる要素以外、例えば芯粒子である水酸化ニッケルと被覆層であるコバルト化合物の組成や粒径などについては従来知られている被覆水酸化ニッケル粉末に準じたものでよい。
被覆水酸化ニッケル粉末の芯粒子である水酸化ニッケル粒子としては、アルカリ二次電池正極活物質用として公知のものを使用できるが、その中でも特に一般式:Ni1−x−yCo(OH)(但し、xは0.005〜0.05、yは0.005〜0.05、MはCa、Mg、Znのうちの1種以上である)で表される水酸化ニッケルを用いることが好ましい。
上記一般式において、コバルトの含有量を表すxが0.005未満ではコバルトの添加により達成される充電効率の向上効果が得られず、逆に0.05を超えると放電電圧の低下が発生して電池性能が低下する。また、添加元素Mの含有量を表すyが0.005未満では元素Mの添加効果である充放電時における水酸化ニッケルの体積変化の低減効果が発揮されず、逆に0.05を超えると体積変化の低減効果以上に電池容量の低下を招き、電池性能が悪化するため好ましくない。
被覆水酸化ニッケル粉末において水酸化ニッケルの粒子表面を被覆するコバルト化合物は、水酸化コバルト若しくはオキシ水酸化コバルトであるか、又はこれらの混合物であることが好ましい。このようなコバルト化合物で水酸化ニッケル粒子を被覆することによって、粒子間に電気導電性が発現され、水酸化ニッケルの電気化学的利用率を高くすることができる。
被覆水酸化ニッケル粉末において、その被覆層に含有されるコバルト量は芯粒子である水酸化ニッケル粒子と被覆層の合計に対して3〜7質量%の範囲が好ましい。上記被覆層中のコバルト量が3質量%未満では、コバルト化合物としての被覆量が不足してしまうため、水酸化コバルト粒子の被覆効果が十分に発揮されない。一方、上記被覆層中のコバルト量が7質量%を超えても、コバルト化合物の被覆量が増えるだけであり、被覆効果の更なる向上は認められない。
また、被覆水酸化ニッケル粉末の平均粒径は、レーザー回折散乱法による体積50%累積径で5〜15μmであることが好ましく、6〜12μmであることがより好ましい。上記平均粒径が5μm未満では、正極への充填密度が低下することがあり、15μmを超えると電池での電気化学的利用率が低下することがある。また、充填密度を向上させるため、粒子形状は略球状であることが好ましい。
次に、本発明のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法について説明する。本発明の被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法は、ニッケル含有水溶液にアンモニウムイオン供給体を含む水溶液とアルカリ水溶液を供給し、水酸化ニッケル粒子を中和晶析させて芯粒子を得る晶析工程と、芯粒子の表面にコバルト化合物からなる被覆層を形成する被覆工程と、得られた被覆水酸化ニッケル粉末を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の被覆水酸化ニッケル粉末を乾燥する乾燥工程とを具えている。
上記晶析工程において、ニッケル含有水溶液としては、不純物の混入を防止するため、硫酸ニッケル水溶液を用いることが好ましい。電池特性を改善するために添加元素を加える場合は、添加元素を含む水溶液をニッケル含有水溶液に混合して用いることができる。また、アルカリ水溶液としては、不純物混入の抑制とコストの観点から、水酸化ナトリウム水溶液を用いることが好ましい。
上記晶析工程においては、中和反応中にアンミン錯体を形成させて中和反応を安定化し、晶析する水酸化ニッケル粒子の粒度分布や密度などの粉体特性を改善するために、アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を添加する。アンモニウムイオン供給体を含む水溶液を添加しない場合、球形度の低下や粒度分布の広がりにより、充填性の良い粒子が得られないことがある。アンモニウムイオン供給体は、特に限定されるものではなく、反応水溶液中でニッケルアンミン錯体を形成可能なものであればよい。例えば、アンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、炭酸アンモニウム、フッ化アンモニウムなどが挙げられるが、アンモニアを用いることが好ましい。
アンモニウムイオン供給体としてのアンモニアの添加量は、反応水溶液中においてニッケルイオンなどの金属イオンと結合して錯体を形成するのに十分な量であればよく、反応水溶液中の濃度で5〜20g/lとすることが好ましく、8〜15g/lとすることが更に好ましい。反応水溶液中のアンモニアの濃度が5g/l未満では、錯体を形成する金属イオンの溶解度が低いため、水酸化ニッケル粒子の粒度分布が広くなったり、粒径が小さくなり過ぎたりする。逆に20g/lを超えると、金属イオンの溶解度が高くなりすぎ、スラリーの液成分中にニッケルが残留して原料ロスが多くなることがある。また、添加元素を加えた場合には、ニッケルと添加元素の組成比のずれが発生することがある。
中和晶析時のpHは、液温25℃基準で10〜13の範囲を維持するように制御することが好ましく、10.5〜12.5の範囲が更に好ましい。pHが10未満では、粒径の大きな粒子を得やすいが、晶析後のスラリーの液成分中にニッケルが残留することがある。また、pHが13を超えると、水酸化ニッケルの晶析速度が速くなりすぎるので、水酸化ニッケルの微粒子が多くなったり、粒度分布が悪化したりするため好ましくない。
上記晶析工程では、ニッケル含有水溶液にアルカリ水溶液とアンモニウムイオン供給体を含む水溶液を直接添加してもよいが、粉体特性に優れた水酸化ニッケル粒子を得るためには、反応液中にニッケル含有水溶液とアルカリ水溶液及びアンモニウムイオン供給体を供給して中和晶析させることが好ましい。ニッケル含有水溶液とアンモニウムイオン供給体を含む水溶液は、混合液として供給することもできるが、pHが上昇して混合液中で水酸化ニッケル粒子が生成することがあるため、アルカリ水溶液も含めて個別に反応液に供給することが好ましい。
晶析工程に用いる装置は一般的な晶析反応槽を用いることができ、連続方式又はバッチ方式のいずれの反応槽を用いてもよいが、均一に反応させることができるように撹拌装置付きの反応槽を用いることが好ましい。また、中和反応を安定化するためには温度制御することが好ましいため、温度調整機能付きの反応槽を用いることがより好ましい。
次の被覆工程においては、上記晶析工程で得られた水酸化ニッケル粉末の粒子表面にコバルト化合物からなる被覆層を形成する。具体的には、芯粒子となる水酸化ニッケル粒子のスラリーにコバルト塩水溶液及びアルカリ水溶液を撹拌しながら供給し、スラリーのpHを25℃基準で8〜11.5の範囲に保持して、中和晶析する水酸化コバルトで水酸化ニッケル粒子の表面を被覆することにより、粒子表面が水酸化コバルトで被覆された被覆水酸化ニッケル粉末が得られる。
上記スラリーのpHは、8未満では水酸化コバルトの析出が遅すぎるため生産性が低下し、逆に11.5を超えると水酸化コバルトがゲル状となりやすいため良好な被覆が困難になる。尚、水酸化ニッケル粉末のスラリーのpHが11.5を超えないように、供給するコバルト塩に含まれるカチオンで構成される無機酸により上記範囲に調整することが好ましい。また、上記スラリーのpHは9.5〜10.5の範囲に保持することが更に好ましい。
更には、上記スラリーのpHは上記8〜11.5の範囲内で一定値に保持し、変動幅±0.2の範囲内で制御することが好ましい。pHの変動幅が上記範囲を超えると、水酸化コバルトの被覆量が変動する恐れがある。尚、上記スラリーのpHは、例えば、ガラス電極法を用いたpHコントローラーで連続測定しながら、pHの変動幅が上記範囲内で一定となるように、供給するアルカリ水溶液の流量をpHコントローラーにより連続的にフィードバック制御することが好ましい。
上記被覆工程では、コバルト塩水溶液の供給部での高濃度コバルト塩領域の形成や急激なpH上昇によって水酸化コバルトが単独で析出し易くなり、近くに水酸化ニッケル粒子が存在していなくても水酸化コバルトの単独析出が始まり、密着性と均一性の悪い水酸化コバルトが水酸化ニッケル粒子表面に付着しやすくなる。そのため、スラリーの撹拌やコバルト塩水溶液とアルカリ水溶液の供給口の距離を制御して、水酸化コバルトの単独析出を抑制することが好ましい。
上記スラリーの水酸化ニッケル濃度は400〜1200g/lの範囲が好ましい。水酸化ニッケル濃度が400g/l未満では、水酸化コバルトの析出場所となる水酸化ニッケル粒子表面の活性点が不足し、液中で水酸化コバルトが単独で析出することがある。一方、水酸化ニッケル濃度が1200g/lを超えると、スラリーの粘度が上昇して撹拌が十分行えなくなり、水酸化コバルトの被覆が不均一になることがある。
上記コバルト塩は、特に限定されるものではなく、pH制御により水酸化コバルトが生成される水溶性のコバルト化合物であればよい。具体的には、硫酸コバルトや塩化コバルトが好ましく、ハロゲンによる汚染のない硫酸コバルトがより好ましい。また、上記アルカリとしては、特に限定されるものではないが、水溶性の水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどが好ましく、コストの観点から水酸化ナトリウムが特に好ましい。
上記スラリーの温度は、コバルト塩水溶液及びアルカリ水溶液の添加前後で30〜60℃の範囲であることが好ましい。温度が30℃未満では反応速度が低下するため水酸化コバルトの析出が遅くなり、逆に60℃を超えると反応速度が速すぎるため、水酸化ニッケル粒子表面への水酸化コバルトの析出が不均一になりやすいからである。また、上記スラリーの温度は、上記温度範囲内の一定値に保持し、変動幅が±1℃の範囲内となるように制御されることが好ましい。温度が上記変動幅を超えると、析出する水酸化コバルト中の不純物濃度に変動が生じるため、電池に用いられたとき特性が安定しない恐れがある。
上記被覆工程によって、粒子表面に水酸化コバルトの被覆層が均一且つ強固に形成された被覆水酸化ニッケル粉末が得られる。また、上記被覆工程においてスラリー中で水酸化ニッケル粉末の粒子表面に水酸化コバルトを被覆した後、更にスラリーを撹拌しながら空気や酸素を供給するか若しくは酸化剤を添加するなどの方法により、被覆層である水酸化コバルトを酸化させてオキシ水酸化コバルトにすることも可能である。
上記水酸化コバルト被覆層の酸化は、水酸化ニッケル粒子への被覆と連続的に行ってもよい。例えば、水酸化ニッケル粒子への被覆を行う第1反応槽(被覆槽)と水酸化コバルトの酸化を行う第2反応槽(酸化槽)をカスケード接続し、第1反応槽(被覆槽)において水酸化コバルトで被覆された被覆水酸化ニッケル粉末を連続的に第2反応槽(酸化槽)に供給して酸化し、オキシ水酸化コバルトで被覆された被覆水酸化ニッケル粉末を得ることができる。
上記被覆工程で得られた被覆水酸化ニッケル粉末は、次の洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粒子10gに対して水10mlを加えて懸濁液としたとき、懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.35mmol/l以下になるまで洗浄する。
この洗浄工程において上記アンモニウムイオンの溶出量が0.35mmol/l以下になるまで被覆水酸化ニッケルを洗浄することによって、被覆水酸化ニッケル粒子10gに対して水10mlを加えて懸濁液としたとき、その懸濁液の25℃基準のpHが10.2以上の被覆水酸化ニッケル粉末とすることが可能となる。これにより、ペースト中での被覆水酸化ニッケル粉末の凝集を抑制して、電池製造時において発泡ニッケル等へ充填した場合に、均一な充填が可能となり、充填密度が高い正極が得られる。
即ち、上記した晶析工程で水酸化ニッケル粉末を製造する際に、芯粒子として良好な水酸化ニッケル粒子を得るために添加されたアンモニウムイオン供給体が水酸化ニッケル粒子中にアンモニアとして残留しており、洗浄後の乾燥で酸化されて窒素酸化物となり、懸濁液中に硝酸イオン若しくは亜硝酸イオンなどの窒素酸化物イオンとなって溶出する。この溶出した窒素酸化物イオンによって懸濁液のpHが低下して、凝集を生じさせる原因となる。
上記アンモニウムイオンの溶出量は被覆水酸化ニッケル粉末に対する量であるため、湿潤状態の被覆水酸化ニッケル粉末で評価する場合には、あらかじめ含水量を求めておき、加える水量を調整することで正確な溶出量を測定することができる。また、被覆水酸化ニッケル粉末を一旦乾燥させる場合には、アンモニアが化学変化せず含有量が変化しない条件、例えば30℃程度の温度で不活性雰囲気中において乾燥させればよい。
上記洗浄工程では、乾燥工程前の被覆水酸化ニッケル粉末に含有されるアンモニアを、アンモニウムイオンとして0.35mmol/l以下に低減させればよい。尚、被覆水酸化ニッケル粉末に含有されるアンモニアは晶析工程で用いられるアンモニウムイオン供給体に由来するため、芯粒子となる水酸化ニッケル粉末を十分に洗浄してアンモニアを除去することも、被覆水酸化ニッケル粉末中のアンモニア含有量を低減させるうえで好ましい。
一方、被覆水酸化ニッケル粉末の粒子表面近傍に存在するアンモニウムイオンが、乾燥工程で酸化されて上記pHに大きく影響を及ぼすと考えられるため、被覆工程後に洗浄して表面近傍のアンモニウムイオンを除去することが効率の点で好ましい。従って、本発明方法においては、被覆工程後の洗浄工程においてアンモニウムイオンの溶出量が上記0.35mmol/l以下となるまで十分に洗浄を行うものであるが、上記のごとく晶析工程後にも水酸化ニッケル粉末の洗浄を行うことが好ましい。
上記洗浄工程においては、被覆水酸化ニッケル粉末に対して質量比で4倍以上、好ましくは5倍以上の水を用いて洗浄することが好ましい。質量比で4倍以上の水を用いて洗浄することにより、上記アンモニウムイオンの溶出量を十分に低減させることができる。アンモニウムイオン溶出量の低減目的のみであれば、洗浄に用いる水の量に上限はないが、多量の水で洗浄することは無駄であり、質量比で15倍以下の水量で洗浄することが現実的である。また、同じ量の水を用いて洗浄する場合には、複数回に分けて洗浄することが効果的であって好ましい。ただし、質量比で4倍未満の水では、アンモニウムイオンの溶出量を上記範囲まで低減できないことがある。
洗浄方法としては、アンモニウムイオンやナトリウムなどの不純物を除去できる方法であればよく、撹拌槽を用いて洗浄水中で撹拌するバッチ方式のレパルプ洗浄や、フィルタープレスへの通水による洗浄、ロータリーフィルターなどによる連続方式などを用いることができる。
その後、乾燥工程において、洗浄後の湿潤状態の被覆水酸化ニッケル粒子を乾燥して被覆水酸化ニッケル粉末を得る。また、被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液のpH低下には上記窒素酸化物イオンが大きく影響しているため、上記洗浄工程でアンモニウムイオンを低減すると共に、乾燥工程では被覆水酸化ニッケル粉末の乾燥と同時にアンモニウムイオンの酸化を抑制することも重要である。
従って、上記乾燥工程においては、酸化を抑制するため非酸化性雰囲気中で乾燥することが好ましい。非酸化性雰囲気としては、真空あるいは不活性ガス雰囲気を用いることが好ましい。尚、乾燥温度を下げることによっても酸化の抑制は可能であるが、乾燥温度を下げると乾燥するまでに長時間を要し、生産性が大幅に低下するため好ましくない。
上記乾燥工程において酸化を抑制する条件で乾燥する場合には、その前の洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粒子10gに対して水10mlを加えて懸濁液としたときの懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.5mmol/l以下になるまでの洗浄とすることが好ましい。乾燥工程での酸化の抑制によりアンモニウムイオンが窒素酸化物イオンになることが抑制されるため、洗浄工程では上記アンモニウムイオンの溶出量を0.5mmol/l以下とすることで、被覆水酸化ニッケル粒子からの上記懸濁液中への硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計が抑制され、上記懸濁液の25℃基準のpHを10.2以上とすることができる。
また、乾燥工程では、非酸化性雰囲気中の炭素含有ガスの分圧を15Pa以下とすることが好ましい。炭素含有ガス、特に炭酸ガスは、乾燥中に被覆水酸化ニッケル粉末に付着している窒素酸化物イオンとイオン交換して、被覆水酸化ニッケル粉末からの窒素酸化物イオンの溶出を促進する作用があると考えられる。上記炭素含有ガス分圧が15Paを超えると、被覆水酸化ニッケル粉末の全炭素含有量が増加して、被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液のpHが10.2を下回ることがあるため好ましくない。
上記本発明の製造方法によって得られる被覆水酸化ニッケル粉末は、粒子分散性に優れているため、ペースト作製時の凝集発生を抑制することができる。従って、アルカリ二次電池用の正極作製の際に発泡ニッケル等の三次元金属多孔体に均一に充填することができ、充填密度が高い正極を得ることが可能となるため、アルカリ二次電池の放電容量の向上に極めて有効である。
以下、実施例及び比較例によって本発明を更に詳細に説明する。尚、実施例及び比較例において、懸濁液中のカチオンの分析はICP発光分析法により、アニオンの分析はイオンクロマトグラフィによって行った。また、懸濁液の濁度の測定は、被覆水酸化ニッケル粉末1gに対し水を10ml加えて懸濁液とし、10分間静置後の上澄み部の濁度をJIS K0101に規定される方法によりカオリンを基準物質として測定した。
[実施例1]
(晶析工程)
工業用硫酸ニッケル6水和物134.3kgと、工業用硫酸コバルト7水和物4.6kgと、硫酸マグネシウム4.0kgとを水に溶解した後、全量を300lに調整してニッケル含有水溶液を調製した。また、48質量%工業用水酸化ナトリウム溶液100lを水で希釈して、全量200lの水酸化ナトリウム水溶液を調製した。
次いで、オーバーフロー口までの容量が9lの反応槽に水を張った後、恒温水槽の中に反応槽を入れ、50℃に調整して保温した。更に、反応槽内を撹拌しながら、上記ニッケル含有水溶液と工業用25質量%アンモニア水を連続的に反応槽内へ供給すると共に、pHコントローラーを用いて反応槽内の反応液のpH(25℃基準)を上記水酸化ナトリウム水溶液で11.8に制御した。
反応槽内の反応液のpH、温度、アンモニウムイオン濃度及びスラリー濃度が一定値になるまで撹拌操作を続け、その後オーバーフロー口から生成物を回収した。得られた回収物を水洗して付着している陰イオン等の不純物を除去し、芯粒子となる水酸化ニッケル粉末(Ni0.94Co0.03Mg0.03(OH))を得た。
(被覆工程)
得られた水酸化ニッケル粉末を水に分散させ、水酸化ニッケル粒子の固形分濃度で1000g/lの水酸化ニッケルスラリーとした。また、工業用硫酸コバルト7水和物4.8kgを水に溶解した後、全量を10lに調整して硫酸コバルト水溶液を得た。
得られた水酸化ニッケルスラリーを、被覆を行う反応槽へと移した後、恒温水槽の中に反応槽を入れ、50℃に調整して保温した。次に、反応槽内の水酸化ニッケルスラリーを撹拌しながら、上記硫酸コバルト水溶液を80ml/分で添加した。また、上記水酸化ナトリウム水溶液を供給することで、pHを25℃基準で10.0に調整した。ここで、反応槽内のスラリーのpHを、pH電極でpHを測定しながらpHコントローラーを用いて、上記水酸化ナトリウム水溶液の供給流量を調整することで制御した。尚、上記コントローラーによるpHの制御の精度は±0.1であった。
硫酸コバルト水溶液を全量滴下した後、25℃基準でpHが9.5となるように調整した。更にスラリーを撹拌しながら反応槽の底から4時間空気を吹き込み、水酸化ニッケル粒子表面に析出した水酸化コバルトを酸化させてオキシ水酸化コバルトとした。上記酸化反応中は、反応槽内のスラリーは50±0.5℃に保持されていた。反応後のスラリーを液固液分離して得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は52.0kgであった。
(洗浄工程)
得られた湿潤状態のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を、120lの水中に分散させる水洗−ろ過のレパルプ洗浄を3回繰り返した。尚、上記洗浄に用いた水の量は、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末に対して質量比で6.92倍となる。洗浄後のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水を10ml加えて懸濁液とし、5分間撹拌した後、アンモニウムイオン溶出量を測定したところ0.07mmol/lであった。
(乾燥工程)
更に、上記洗浄後のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を、105℃に設定した真空乾燥機を用いて15時間乾燥することにより、乾燥状態のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。尚、乾燥時の真空中における炭素含有ガス分圧は5Pa以下であった。
得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末10gに、水10mlを加えて5分間撹拌して分散させ、懸濁液を作製した。この懸濁液の25℃基準のpHは11.5であり、硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計は0.10mmol/lであった。また、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液の濁度を測定したところ、512度(カオリン)であった。更に、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が220ppmであった。上記測定結果を下記表1に示した。
[実施例2]
乾燥工程において、定置乾燥機を用い、炭素含有ガス分圧5Pa以下の窒素ガス雰囲気中で乾燥させた以外は上記実施例1と同様にして、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。
得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末について、上記実施例1と同様に作製した懸濁液のpHは11.6であり、硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計は0.12mmol/lであった。また、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液の濁度を測定したところ、483度(カオリン)であった。更に、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が200ppmであった。上記測定結果を下記表1に示した。
[実施例3]
乾燥工程において、定置乾燥機を用い、大気雰囲気中で乾燥させた以外は上記実施例1と同様にして、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。
得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末について、上記実施例1と同様に作製した懸濁液のpHは10.7であり、硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計は0.46mmol/lであった。また、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液の濁度を測定したところ、311度(カオリン)であった。更に、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が980ppmであった。得られた測定結果を下記表1に示した。
[実施例4]
洗浄工程において、50lの水を用いてレパルプ洗浄を3回繰り返した以外は上記実施例1と同様にして、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。尚、洗浄に用いた水量は、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末に対して質量比で2.88倍となる。
洗浄後のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液とし、5分間撹拌した後、アンモニウムイオンの溶出量を測定したところ0.47mmol/lであった。
また、乾燥後に得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末について、上記実施例1と同様に作製した懸濁液のpHは10.8であり、硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計は0.42mmol/lであった。また、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液の濁度を測定したところ、351度(カオリン)であった。更に、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が310ppmであった。得られた測定結果を下記表1に示した。
[比較例1]
洗浄工程において15lの水を用いてレパルプ洗浄を3回繰り返したこと、乾燥工程において定置乾燥機を用い、大気雰囲気中で乾燥させたこと以外は上記実施例1と同様にして、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末を得た。
洗浄後のオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液とし、5分間撹拌した後、アンモニウムイオンの溶出量を測定したところ0.53mmol/lであった。
得られたオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末について、上記実施例1と同様に作製した懸濁液のpHは9.7であり、硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計は0.67mmol/lであった。また、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液の濁度を測定したところ、196度(カオリン)であった。更に、このオキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末は、全炭素含有量が1200ppmであった。得られた測定結果を下記表1に示した。
Figure 2014103003
上記表1にまとめた結果から分るように、実施例1〜4に比べて、比較例1では明らかに濁度が低下しており、オキシ水酸化コバルト被覆水酸化ニッケル粉末の凝集が増加している。以上の実施例及び比較例の結果から、得られる被覆水酸化ニッケル粉末の懸濁液のpHが10.2以上となるように洗浄及び乾燥することによって、被覆水酸化ニッケル粉末をペースト化する際の凝集を抑制できることが分る。

Claims (10)

  1. 芯粒子とその表面に形成された被覆層で構成されたアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末であって、芯粒子が水酸化ニッケル及び被覆層がコバルト化合物からなり、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対して水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液の25℃基準のpHが10.2以上であることを特徴とするアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  2. 前記懸濁液中の硝酸イオンと亜硝酸イオンの溶出量の合計が0.60mmol/l以下であることを特徴とする、請求項1に記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  3. 前記懸濁液中の硝酸イオンの溶出量が0.52mmol/l以下であることを特徴とする、請求項2に記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  4. 被覆水酸化ニッケル粉末1gに対し水10mlを加えて懸濁液とし、10分間静置後の上澄み部のJIS K0101に規定される濁度が300度以上となることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  5. 全炭素含有量が1000質量ppm以下であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  6. 前記コバルト化合物が、水酸化コバルト若しくはオキシ水酸化コバルト、又はこれらの混合物であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末。
  7. ニッケル含有水溶液にアンモニウムイオン供給体を含む水溶液とアルカリ水溶液を供給し、水酸化ニッケル粒子を中和晶析させて芯粒子を得る晶析工程と、芯粒子の表面にコバルト化合物からなる被覆層を形成する被覆工程と、得られた被覆水酸化ニッケル粉末を洗浄する洗浄工程と、洗浄後の被覆水酸化ニッケル粉末を乾燥する乾燥工程とを具えるアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法であって、
    洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.35mmol/l以下になるまで洗浄することを特徴とするアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法。
  8. 前記洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末に対し質量比で4倍以上の水を用いて洗浄することを特徴とする、請求項7に記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法。
  9. 前記洗浄工程において、被覆水酸化ニッケル粉末10gに対し水10mlを加えて懸濁液としたとき、該懸濁液中へのアンモニウムイオンの溶出量が0.5mmol/l以下になるまで洗浄し、且つ乾燥工程において、非酸化性雰囲気中で乾燥することを特徴とする、請求項7又は8に記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法。
  10. 前記乾燥工程において、非酸化性雰囲気中の炭素含有ガス分圧が15Pa以下であることを特徴とする、請求項9に記載のアルカリ二次電池正極活物質用被覆水酸化ニッケル粉末の製造方法。
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