JP2014100106A - 高食味食感の食物繊維入りうどん - Google Patents

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Abstract

【課題】うどんに食物繊維を含有させることにより、うどんに食物繊維による健康機能を付与するとともに、食物繊維を含有させることによるうどんの食味食感への影響を回避して、うどん本来の食味食感を保持した高食味食感の食物繊維入りうどんを提供すること。
【解決手段】小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉を用い、食物繊維入りうどんを製造する方法において、(1)うどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、及び、(2)調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、特定の条件で行うことにより、うどん製造時の生地の物性を改善して、製麺性を改善し、かつ、製造したうどんの食味食感を改善して、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどんを製造する。本発明の食物繊維入りうどん生麺の製造方法により、うどんの製造原料粉に食物繊維を含有させ、食物繊維入りうどんを製造する場合に問題となる製麺性の悪化や、うどんの食味食感の低下を回避することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高食味食感の食物繊維入りうどん、及び、その製造方法に関する。すなわち、うどんに、食物繊維を含有させることにより、健康機能を付与するとともに、食物繊維を含有させることによるうどんの食味食感への影響を回避して、うどん本来の食味食感を保持した高食味食感の食物繊維入りうどん、及び、その製造方法に関する。
うどんは、小麦粉或いは更に澱粉を配合した穀粉を主成分とする原料粉を、塩水を加えて練り延ばし、麺状に成型し、それを茹でることによって製造されるもので、その穀粉由来の食味食感が好まれ、その食味の良さと、食感の良さ、更には、消化の良さなどから、旧来から、日本人に好まれてきた食べ物である。うどんは、基本的には、小麦粉や澱粉を主成分とする原料粉を用いて製造され、その原料粉の選択、配合や、生地の調製、或いは、麺線の形成等により、それぞれ特徴のある味と、食感のものが製造されている。
また、従来より、うどんに、食感、色調、栄養成分等の特徴を持たせるために、主原料の小麦粉等に、穀類、根菜類、豆類等を製粉したものや、茶粉末のような植物粉を配合し、混練し、加水して生地を製造し、特徴のあるうどんを製造することも行われている。
一方で、近年、健康志向の高まりから、食品の製造に際して、健康機能を有する物質を添加して、食品に健康機能性を付与する試みがなされている。そのような試みとして、うどんの製造に際して、原料に、食物繊維を添加して、食物繊維のもつ、健康機能をうどんに付与することが行われている。例えば、特開平7−327622号公報には、コンニャク精粉に含まれているグルコマンナンを部分加水分解して調製した食物繊維を含有させた食物繊維入りうどん等の麺類が、特開平11−225692号公報には、ゴボウ液として調製した食物繊維を添加したうどんが開示されている。
また、特開平7−250638号公報には、オーツ粉砕物から調製した穀粉を食物繊維として含有させた成人病の予防、整調作用、大腸癌の予防等に有効な健康食品として有用な麺類について、特開平10−313804号公報には、穀粉に、レジスタントスターチ(難消化性澱粉)を含有させた麺類について開示されている。更に、特開2000−316507号公報には、セルロース系素材を分解した微細セルロース、難消化性デキストリン及び増粘多糖類からなる微細セルロース含有複合体を含有させた、製麺性及び食感等を改良した食物繊維強化麺類の製造について、特開2006−129790号公報には、ヒドロキシプロピル化澱粉、アセチル化澱粉のような難消化性架橋澱粉を、麺原料に添加して調製することにより、製麺性及び食感等を改良した食物繊維強化麺類の製造について、それぞれ開示されている。
上記のように、うどんのような麺類に、食物繊維を含有させ、麺類に食物繊維による健康機能を付与する各種の方法が開示されている。栄養改善法による栄養成分表示基準では、食物繊維成分を含有する食品について、食品100g当たり3g以上の食物繊維を含んでいる食品は、「食物繊維含有」、「食物繊維入り」などの表示ができるようになっており、食品100g当たり6g以上の食物繊維を含んでいる食品は「食物繊維強化」、「高食物繊維」などの強調表示ができるようになっている。しかしながら、うどんのような麺類の製造に際して、小麦粉のような原料粉に、不溶性である食物繊維を添加すると、製麺時の生地の伸展性が悪化して、麺線が切れやすくなる等の製麺性の悪化が起こり、また、得られた麺も、弾力性に欠けて、ボソボソした腰のない硬い食感のものとなり、更に、食味自体も、味の単調な味覚に劣った食味のものとなる問題がある。
そこで、かかる製麺性や食感の低下を回避するために、上記特開2000−316507号公報及び特開2006−129790号公報の方法のように、微細セルロース、難消化性デキストリン及び増粘多糖類からなる微細セルロース含有複合体や、難消化性架橋澱粉を、麺原料に添加する方法が開示されているが、該方法は、原料粉に、本来うどんのような麺類に用いる原料粉以外の成分を配合成分として用いるため、うどんのような麺類の食味食感をそのまま保持することは難しいという面がある。
特開平7−250638号公報。 特開平7−327622号公報。 特開平10−313804号公報。 特開平11−225692号公報。 特開2000−316507号公報。 特開2006−129790号公報。
本発明の課題は、うどんに食物繊維を含有させることにより、うどんに食物繊維による健康機能を付与するとともに、食物繊維を含有させることによるうどんの食味食感への影響を回避して、うどん本来の食味食感を保持した高食味食感の食物繊維入りうどんを提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決すべく、基本として、小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉を用い、他の麺の物性改善のための補助成分のようなものを用いない食物繊維入りうどんの製造方法において、該製造原料粉に食物繊維を含有させ、食物繊維入りうどんを製造する場合に問題となる製麺性の悪化や、うどんの食味食感の低下を回避し、うどん本来の食味食感を有する食物繊維入りうどんの製造方法について、鋭意検討する中で、(1)うどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、及び、(2)調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、特定の条件で行うことにより、うどん製造時の生地の物性を改善して、製麺性を改善し、かつ、製造したうどんの食味食感を改善して、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどんを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、該混捏して調製した生地を加圧、熟成する工程、該生地を仕上げ圧延する工程、及び、該麺帯を切り出す工程からなる茹でうどん用、食物繊維入りうどん生麺の製造方法において、ミキシング工程を、うどん製造原料粉及び食物繊維からなる粉原料75〜100Kgに対して、塩濃度12.2〜12.5重量%の食塩水を47.6〜48.5Kgの割合で添加して行い、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、麺帯ロールで35mmに加圧し、40〜90分の熟成を行う、第1の熟成と、更に、28mmに圧延して、20〜30℃の温度で、60〜80分熟成を行う、第2の熟成を行うことにより食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどん生麺を製造する方法からなる。
本発明のうどん生麺の製造方法において、うどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程を、上記のとおり、比較的低食塩濃度の食塩水を用い、該食塩水を用い比較的多加水の加水条件で混捏を行うことにより、食物繊維の入ったうどん製造原料粉において、食物繊維とうどん製造原料粉との親和性を増す状況を作り出し、更に、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程において、第1の熟成として、麺帯ロールで35mmに加圧するという比較的高い加圧条件で加圧して熟成を行い、食物繊維とうどん製造原料との、加圧、密着を促進した状況での熟成を行い、更に、第2の熟成を、20〜30℃という比較的高い温度で、かつ、60〜80分という比較的長い時間での熟成により、充分な熟成を行うという、製造条件を採用することにより、食物繊維とうどん製造原料との一体化を促進して、うどん製造原料中に、食物繊維が存在しても、生地の物性の悪化により、製麺性が低下したり、また、食感の低下を来すことがなく、食物繊維の入ったうどんを製造することができることを見出した。また、本発明のうどんの製造方法で製造されたうどんは、食物繊維を含有させても、その食味において、味覚上低下を来すことがなく、うどん本来の食味食感を有する食物繊維入りうどんを提供することができることを見出した。
本発明の食物繊維入りうどん生麺の製造方法において、食物繊維原料の添加割合としては、小麦粉等のうどん製造原料粉100部に対して、食物繊維原料3〜8部の配合割合を挙げることができる。食物繊維原料としては、特に限定はされないが、コーンスターチ或いはタピオカ由来のレジスタントスターチを好ましい食物繊維原料として挙げることができる。
本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程における第2の熟成のための麺帯の圧延を、波ロールを用いて行うことができる。また、本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において、生地の仕上げ圧延工程は、最終ロールにより、生地を4.1mmの厚さに圧延することが好ましい。
本発明は、本発明の食物繊維入りうどん生麺の製造方法によって製造されたうどん生麺を更に、茹で工程に付すことからなる食物繊維入り茹でうどんの製造方法の発明を包含する。また、本発明は、本発明の茹でうどんの製造方法によって製造された、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入り茹でうどん自体の発明を包含する。
すなわち具体的には本発明は、(1)小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、該混捏して調製した生地を加圧、熟成する工程、該生地を仕上げ圧延する工程、及び、該麺帯を切り出す工程からなる茹でうどん用、食物繊維入りうどん生麺の製造方法において、ミキシング工程を、うどん製造原料粉及び食物繊維からなる粉原料75〜100Kgに対して、塩濃度12.2〜12.5重量%の食塩水を47.6〜48.5Kgの割合で添加して行い、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、麺帯ロールで35mmに加圧し、40〜90分の熟成を行う、第1の熟成と、更に、28mmに圧延して、20〜30℃の温度で、60〜80分熟成を行う、第2の熟成を行うことを特徴とする、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどん生麺の製造方法や、(2)小麦粉原料100部に対して、食物繊維原料を3〜8部配合することを特徴とする上記(1)に記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法や、(3)食物繊維原料が、コーンスターチ或いはタピオカ由来のレジスタントスターチであることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法や、(4)第2の熟成のための麺帯の圧延を、波ロールを用いて行うことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法からなる。
また、本発明は、(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法によって製造されたうどん生麺を更に、茹で工程に付すことを特徴とする食物繊維入り茹でうどんの製造方法や、(6)上記(5)に記載の茹でうどんの製造方法によって製造された、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入り茹でうどんからなる。
本発明は、うどんに食物繊維を含有させることにより、うどんに食物繊維による健康機能を付与するとともに、食物繊維を含有させることによるうどんの食味食感への影響を回避して、うどん本来の食味食感を保持した高食味食感の食物繊維入りうどんを提供する。本発明の食物繊維入りうどんの製造方法は、食物繊維入りうどんを製造する場合に問題となる製麺性の悪化や、うどんの食味食感の低下を回避するために、麺の物性改善のための補助成分を用いることがなく、基本として、小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉を用い、該うどん製造原料粉を用いたうどんの製造条件の調整により行うものであるから、うどん本来の美味しさからなる食味食感をそのまま保持することができ、したがって、本発明は、健康機能とうどん本来の美味しさを兼ね備えた、高食味食感の食物繊維入りうどんを提供することができる。
本発明は、小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、該混捏して調製した生地を加圧、熟成する工程、該生地を仕上げ圧延する工程、及び、該麺帯を切り出す工程からなる茹でうどん用、食物繊維入りうどん生麺の製造方法において、ミキシング工程を、うどん製造原料粉及び食物繊維からなる粉原料75〜100Kgに対して、塩濃度12.2〜12.5重量%の食塩水47.6〜48.5Kgの割合で添加して行い、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、麺帯ロールで35mmに加圧し、40〜90分の熟成を行う、第1の熟成と、更に、28mmに圧延して、20〜30℃の温度で、60〜80分熟成を行う、第2の熟成を行うことを特徴とする、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどん生麺の製造方法からなる。
本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において用いられる原料粉としては、通常、うどんの製造に用いられる小麦粉を用いることができる。該小麦粉としては、通常、中力粉が用いられる。うどん製造原料粉としては、麺用小麦粉に、澱粉を配合した原料粉を用いることができ、該原料粉としては、麺用小麦粉にタピオカ澱粉を配合したものを特に好ましい原料粉として挙げることができる。麺用小麦粉とタピオカ澱粉の配合割合は、うどんの製造に際して、麺の食味や、腰の強さ等を考慮して、適宜、決定することができる。
本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において、うどん製造原料粉に添加される食物繊維原料としては、適宜、公知の食物繊維原料を用いることができるが、食物繊維原料としては、澱粉を湿熱処理して調製されるレジスタントスターチ(難消化性澱粉)を好ましい食物繊維原料として挙げることができる。該レジスタントスターチの調製方法自体は、既に公知であるが(特開平4−130102号公報、特開平6−145203号公報、特許第3798509号公報)、市販のものから入手することができる。該食物繊維原料としては、コーンスターチ或いはタピオカ由来のレジスタントスターチを特に好ましい食物繊維原料として挙げることができる。本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において、うどん製造原料粉に対する食物繊維原料の添加割合としては、通常、うどん製造原料粉100部に対して、食物繊維原料を、3〜10部の割合で添加することができるが、うどんへの健康機能の付与と味覚食感の調整を考慮すると、6〜8部が特に好ましい。
本発明の食物繊維入りうどんの製造方法において、うどん製造に用いるうどん製造原料粉、その配合、ミキシング、熟成、圧延、麺線への切断の各工程における処理、条件については、本願発明の請求項に特定する条件を除いて、公知のうどん製造に用いられている製造方法、条件と特に変わるところはない。うどん製造原料粉に対する添加成分も、食物繊維原料の他に、うどんの本来の食味食感をそぐわない範囲で、適宜、公知のうどんの添加成分を添加することができる。
本発明の食物繊維入りうどんの製造方法においては、うどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程は、うどん製造原料粉及び食物繊維からなる粉原料75〜100Kgに対して、塩濃度12.2〜12.5重量%の食塩水を47.6〜48.5Kg(基準値:原料粉75Kgに対して、47.6〜48.5;原料粉100Kgに対して、63.3〜64.7)の割合で添加して行われる。通常のうどんの製造に際しては、多加水のものでも、塩濃度12.6〜13重量%の食塩水を原料粉100Kgに対して、46〜47.5Kg(基準値:原料粉100Kgに対して47Kg)の加水量で行われるから、本発明の食物繊維入りうどんの製造方法は、比較的低食塩濃度の食塩水で、比較的多加水の加水条件で混捏を行うことになる。
また、本発明の食物繊維入りうどんの製造方法においては、ミキシング工程において、うどん製造原料粉を配合、加水、混捏を行って、調製した混捏生地を、加圧、熟成する工程において、麺帯ロールで35mm(通常、40mm)に加圧し、40〜90分の熟成を行う第1の熟成と、更に、28mmに圧延して、20〜30℃の温度で、60〜80分(通常45〜60分)熟成を行う第2の熟成を行う。したがって、本発明の食物繊維入りうどんの製造方法は、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程において、第1の熟成として、麺帯ロールで比較的高い加圧条件で加圧して熟成を行い、食物繊維とうどん製造原料との、加圧、密着を促進した状況での熟成を行い、更に、第2の熟成を、比較的高い温度で、かつ、比較的長い時間での熟成により、充分な熟成を行うという、製造条件を採用している。
本発明を、以下の実施例により、具体的に説明する。しかしながら、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
本発明の食物繊維入りうどんの製造条件を、従来のうどんの製造条件(対照例)と比較して表1に、表示する。該製造条件の採用により、小麦粉のような原料粉に、不溶性である食物繊維を添加する場合に発生する、製麺時の生地の伸展性の悪化や、麺線が切れやすくなる等の製麺性の悪化、更には、得られた麺が、弾力性に欠けて、ボソボソした腰のない硬い食感のものとなり、食味が低下することを回避し、うどん本来の食味食感を有する食物繊維入りうどんを製造する。
Figure 2014100106
[食物繊維入りうどんの製造・評価]
本発明の食物繊維入りうどんの製造条件についての評価試験を行った。
<実施例の食物繊維入りうどんの製造条件>
予め小麦粉に難消化性澱粉(レジスタントスターチ)を、6%の割合で混合した原料粉100Kgに食塩5.98Kgを48.5Kg濃度の水に溶解した食塩水(食塩濃度:12.3%)を加え、10分間程度混捏を行った後、60分程度の第1熟成を行った。その後、圧延ロールで35mmの厚さに圧延加圧し、生地を麺帯に形成した。該生地を波形ロールにより圧延し、28mm程度に圧延した後、再度、80分程度、20〜30℃の保管庫で、第2熟成を行った。その後、4.1mm程度になるように圧延ロールで圧延し、麺線を切出し、麺を製造した。
<対照例の食物繊維入りうどんの製造条件>
予め小麦粉に難消化性澱粉(レジスタントスターチ)を、6%の割合で混合した原料粉100Kgに食塩5.98Kgを46.0Kg濃度の水に溶解した食塩水(食塩濃度:13.0%)を加え、10分間程度混捏を行った後、60分程度の第1熟成を行った。その後、圧延ロールで40mmの厚さに圧延加圧し、生地を麺帯に形成した。該生地を波形ロールにより圧延し、28mm程度に圧延した後、再度、45分程度、20〜28℃の保管庫で、第2熟成を行った。その後、4.1mm程度になるように圧延ロールで圧延し、麺線を切出し、麺を製造した。
<評価>
実施例及び対照例で製造した、生麺についての製麺性について評価を行った。更に、該生麺を茹で工程に付した後、該麺の食味、食感についての官能評価を実施した。
(製麺性評価)
評価の結果、実施例のものは、製麺時の生地の伸展性が良好で、麺線が切れやすくなる等の製麺性の悪化の問題がなく、食物繊維を添加しない場合と同等の良好な製麺性が得られた。一方、対照例のものは、製麺時に生地の纏まりがなく、生地は裂け、生地感の硬い、製麺性に劣る生地となった。
(官能評価)
実施例のものは、粘弾性のバランスの良い食感の麺となった。また、食味も、食物繊維入りの場合に見られる、味の単調さと、味覚のバランスの悪さがなくなり、うどん本来の食味を有するうどんが得られた。一方、対照例のものは、粘弾性のバランスが悪く、粘りが少なく、麺線の中心部の弾力が強いボロボロとした食感のうどんとなり、食味も、味覚のバランスに劣り、うどん本来の食味を失った麺となった。
本発明は、うどんに食物繊維を含有させることにより、うどんに食物繊維による健康機能を付与するとともに、食物繊維を含有させることによるうどんの食味食感への影響を回避して、うどん本来の食味食感を保持した高食味食感の食物繊維入りうどんを提供する。本発明の食物繊維入りうどんの製造方法により、食物繊維入りうどんを製造する場合に問題となる製麺性の悪化や、うどんの食味食感の低下を回避して、うどん本来の美味しさからなる食味食感をそのまま保持する、健康機能とうどん本来の美味しさを兼ね備えた、高食味食感の食物繊維入りうどんを提供する。

Claims (6)

  1. 小麦粉、或いは更に澱粉を配合したうどん製造原料粉に、食物繊維又はその他の添加成分を添加し、食塩水を添加して混捏を行うミキシング工程、該混捏して調製した生地を加圧、熟成する工程、該生地を仕上げ圧延する工程、及び、該麺帯を切り出す工程からなる茹でうどん用、食物繊維入りうどん生麺の製造方法において、ミキシング工程を、うどん製造原料粉及び食物繊維からなる粉原料75〜100Kgに対して、塩濃度12.2〜12.5重量%の食塩水を47.6〜48.5Kgの割合で添加して行い、調製した混捏生地を加圧、熟成する工程を、麺帯ロールで35mmに加圧し、40〜90分の熟成を行う、第1の熟成と、更に、28mmに圧延して、20〜30℃の温度で、60〜80分熟成を行う、第2の熟成を行うことを特徴とする、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入りうどん生麺の製造方法。
  2. 小麦粉原料100部に対して、食物繊維原料を3〜8部配合することを特徴とする請求項1に記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法。
  3. 食物繊維原料が、コーンスターチ或いはタピオカ由来のレジスタントスターチであることを特徴とする請求項1又は2に記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法。
  4. 第2の熟成のための麺帯の圧延を、波ロールを用いて行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の食物繊維入りうどん生麺の製造方法によって製造されたうどん生麺を更に、茹で工程に付すことを特徴とする食物繊維入り茹でうどんの製造方法。
  6. 請求項5に記載の茹でうどんの製造方法によって製造された、食物繊維による健康機能と、うどん本来の食味食感を両立させた食物繊維入り茹でうどん。
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