JP2014081625A - 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法 - Google Patents

化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014081625A
JP2014081625A JP2013188077A JP2013188077A JP2014081625A JP 2014081625 A JP2014081625 A JP 2014081625A JP 2013188077 A JP2013188077 A JP 2013188077A JP 2013188077 A JP2013188077 A JP 2013188077A JP 2014081625 A JP2014081625 A JP 2014081625A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
formula
positive number
chemically amplified
resist material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013188077A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6065789B2 (ja
Inventor
Tadashi Iio
匡史 飯尾
Katsuya Takemura
勝也 竹村
Takashi Miyazaki
隆 宮崎
Hideyoshi Yanagisawa
秀好 柳澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP2013188077A priority Critical patent/JP6065789B2/ja
Publication of JP2014081625A publication Critical patent/JP2014081625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6065789B2 publication Critical patent/JP6065789B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/039Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists
    • G03F7/0392Macromolecular compounds which are photodegradable, e.g. positive electron resists the macromolecular compound being present in a chemically amplified positive photoresist composition
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/0045Photosensitive materials with organic non-macromolecular light-sensitive compounds not otherwise provided for, e.g. dissolution inhibitors
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/20Exposure; Apparatus therefor

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials For Photolithography (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)

Abstract

【解決手段】(A)ベース樹脂、(B)光酸発生剤、(C)熱架橋剤、(D)有機溶剤を含有し、(A)が式(1)
Figure 2014081625

で示される高分子化合物で、(C)が式(2)
Figure 2014081625

で示されるシロキサン化合物である化学増幅ポジ型レジスト材料。
【効果】アルカリ水溶液により容易に現像可能で且つ現像後の熱処理で良好な硬化レジストパターン膜を与えることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、高感度、高解像度な厚膜レジストパターンを得ることができる化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法に関する。
近年、半導体素子の高集積化、大型化が進み、封止樹脂パッケージの薄型化、小型化の要求がある。これに伴い、半導体素子の表面保護層及び層間絶縁膜や、半導体パッケージの再配線層を、より優れた電気特性、耐熱性、機械特性等を併せ持つ材料により形成することが求められている。ポリイミド樹脂はそのような要求特性を満足し得る材料の一つであり、例えば、ポリイミド樹脂に感光特性を付与した感光性ポリイミドの使用が検討されている。感光性ポリイミドを用いると、パターン形成工程が簡略化され、煩雑な製造工程が短縮できるという利点がある(特許文献1,2:特開昭49−115541号公報、特開昭59−108031号公報参照)。
ポリイミド樹脂の膜は、一般にテトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポリイミド前駆体(ポリアミド酸)の溶液(ワニス)をスピンコート等の方法で薄膜化し、熱的に脱水閉環して形成される。この脱水閉環の過程を経てポリイミド樹脂が硬化する。しかし、ポリイミド前駆体を用いたポリイミド樹脂の場合、硬化の際に脱水(イミド化)に起因する体積収縮が起き、膜厚の損失及び寸法精度の低下が起きるという問題がある。また、最近、低温での膜形成プロセスが望まれており、低温で脱水閉環が可能でありながら、脱水閉環後の膜の物性が高温で脱水閉環したものと遜色ない性能を有するようなポリイミド樹脂が求められている。ところが、ポリイミド前駆体を低温で硬化すると、イミド化が不完全であるために、形成される硬化膜は脆くなる等、その物性が低下する。
一方、ポリイミド前駆体のように脱水閉環を必要とせず、高い耐熱性を有する他のポリマーを用いた感光性樹脂について検討されている(例えば、特許文献3〜6:特開2006−106214号公報、特開2004−2753号公報、特開2004−190008号公報、特開2002−14307号公報)。特に近年、半導体パッケージの再配線層等の用途において、環境負荷低減の観点から、アルカリ水溶液により現像可能でありながら、高い耐熱性を有するパターンを形成可能なポジ型感光性樹脂組成物が求められている。
しかし、アルカリ水溶液で現像可能な従来のポジ型感光性樹脂組成物は、耐熱性等の点ではある程度良好な特性を有するものの、感度及び解像度の点で更なる改良が求められていた。
特開昭49−115541号公報 特開昭59−108031号公報 特開2006−106214号公報 特開2004−2753号公報 特開2004−190008号公報 特開2002−14307号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、感度及び解像度が高く、アルカリ水溶液現像で厚膜を形成することができ、更に現像後の熱処理で良好な耐熱性を有する硬化皮膜を形成することが可能な化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法、更にこのパターン形成方法によって得られた硬化レジストパターン膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討した結果、ベース樹脂として下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物を使用すると共に、熱架橋剤として下記一般式(2)で示される構造を有するシロキサン化合物を配合した化学増幅ポジ型レジスト材料を用いてパターン形成することが有効であることを知見し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記化学増幅ポジ型レジスト材料、パターン形成方法及び硬化レジストパターン膜を提供する。
〔1〕 (A)ベース樹脂、
(B)光酸発生剤、
(C)熱架橋剤、
(D)有機溶剤
を含有し、(A)ベース樹脂が、下記一般式(1)
Figure 2014081625
(式中、R1は独立に水素原子、ヒドロキシ基、直鎖状もしくは分岐状アルキル基、又はトリフルオロメチル基を表し、R2はヒドロキシ基又はトリフルオロメチル基を表し、R3は炭素数4〜20の3級アルキル基を示し、R4は酸不安定基(但し、3級アルキル基を除く)を表す。nは0又は1〜4の正の整数であり、mは0又は1〜5の正の整数である。また、p、q、rは0又は正数であるが、0.8≦p+q+r≦1である。)
で示される繰り返し単位を有する、重量平均分子量1,000〜500,000の高分子化合物であり、(C)熱架橋剤が、下記一般式(2)
Figure 2014081625
(式中、R11は下記一般式(3−1)、(3−2)、(3−3)
Figure 2014081625
のいずれかで示される架橋基、R12は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又はアリール基、R13、R14はR12と同様の基又は炭素数1〜6のアルコキシ基、R15は、R11、R12又はR13と同様の基を示す。s、u及びxは、0もしくは正数であるが、いずれかが必ず正数を示す。但し、s及びuが0の場合、R15はR11である。t、v、wは0もしくは正数であるが、s+t+u+v+w+x=1である。R16は、水素原子、炭素数2〜20のアルキル基、ベンジル基、フェニル基又はトリル基である。)
で示される構造単位を有するシロキサン化合物であることを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
〔2〕 (C)の熱架橋剤が、下記一般式(4)で示される構造単位を有するシロキサン化合物であることを特徴とする〔1〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
Figure 2014081625
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、s、t、u、v、xは上記と同じ。但し、s+t+u+v+x=1である。)
〔3〕 (C)の熱架橋剤が、下記一般式(5)で示される構造を有し、R11を一分子中に2個以上有するシロキサン化合物であることを特徴とする〔1〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
Figure 2014081625
(式中、Xはトリメチルシロキシ基又は下記式(6)で示される基、Yはトリメチルシリル基又は下記式(7)で示される基であり、X及びYが互いに結合して環状のシロキサン構造を有してもよい。
Figure 2014081625
11、R12、R13は上記と同じ。y及びzは0もしくは正数である。但し、y+z=2〜10,000であって、yが0である場合、Xは上記式(6)、Yは上記式(7)を必ず有する。)
〔4〕 (C)の熱架橋剤が、下記一般式(8)、(9)、(10)で示される構造を有するシロキサン化合物のいずれかであることを特徴とする〔3〕記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
Figure 2014081625
(式中、R11は上記と同じ。aは2以上の正数、bは0もしくは正数である。但し、a+b=2〜10,000である。)
Figure 2014081625
(式中、R11は上記と同じ。cは0又は0超10,000以下の正数である。)
Figure 2014081625
(式中、R11は上記と同じ。dは3〜10の正数である。)
〔5〕 (E)塩基性化合物を(A)成分100質量部に対して0.01〜2質量部含有してなる〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
〔6〕 基板に〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布してレジスト層を形成し、その所要部分を露光した後、現像することを特徴とするパターン形成方法。
〔7〕 上記現像後、得られたレジストパターン層を100〜250℃に加熱して硬化レジストパターン層を得る〔6〕記載のパターン形成方法。
〔8〕 〔6〕又は〔7〕記載のパターン形成方法によって得られた硬化レジストパターン膜。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料は、アルカリ水溶液によって容易に現像可能であって、且つ良好な感度、解像度、現像性、パターン形状を与え、現像後の熱処理で良好な硬化レジストパターン膜を与えることができる。
以下、本発明につき更に詳しく説明すると、本発明の第1成分であるベース樹脂は、下記一般式(1)で示される繰り返し単位を有する、重量平均分子量1,000〜500,000の高分子化合物である。
Figure 2014081625
(式中、R1は独立に水素原子、ヒドロキシ基、直鎖状もしくは分岐状アルキル基、又はトリフルオロメチル基を表し、R2はヒドロキシ基又はトリフルオロメチル基を表し、R3は炭素数4〜20の3級アルキル基を示し、R4は酸不安定基(但し、3級アルキル基を除く)を表す。nは0又は1〜4の正の整数であり、mは0又は1〜5の正の整数である。また、p、q、rは0又は正数であるが、0.8≦p+q+r≦1である。)
1の直鎖状、分岐状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基等を例示できる。
また、R3の3級アルキル基としては、分岐状、環状のいずれでもよく、炭素数4〜20、好ましくは4〜12のものである。具体的には、tert−ブチル基、tert−アミル基、1,1−ジエチルプロピル基、2−シクロペンチルプロパン−2−イル基、2−シクロヘキシルプロパン−2−イル基、2−(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−イル)プロパン−2−イル基、2−(アダマンタン−1−イル)プロパン−2−イル基、1−エチルシクロペンチル基、1−ブチルシクロペンチル基、1−エチルシクロヘキシル基、1−ブチルシクロヘキシル基、1−エチル−2−シクロペンテニル基、1−エチル−2−シクロヘキセニル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基等が例示できる。
上記R4は3級アルキル基以外の酸不安定基である。この場合、OR4は特に下記一般式(11)、(12)で示される基、各アルキル基がそれぞれ炭素数1〜6のトリアルキルシロキシ基、炭素数4〜20のオキソアルコキシ基、テトラヒドロピラニルオキシ基、テトラヒドロフラニルオキシ基又はトリアルキルシロキシ基であることが好ましい。
Figure 2014081625
(式中、R5、R6、R7、R8、R9は各々独立して水素原子又は炭素数1〜8の直鎖状又は分岐状のアルキル基を示し、R10は炭素数1〜18の酸素原子を介在してもよい一価炭化水素基を示す。R5とR6、R5とR7、R6とR7とは環を形成してもよく、環を形成する場合は環の形成に関与するR5、R6、R7はそれぞれ炭素数1〜18の直鎖状又は分岐状のアルキレン基を示す。また、eは0又は1〜4の整数である。)
ここで、上記式(11)で示される基として具体的には、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、n−プロポキシエトキシ基、iso−プロポキシエトキシ基、n−ブトキシエトキシ基、iso−ブトキシエトキシ基、tert−ブトキシエトキシ基、シクロヘキシロキシエトキシ基、メトキシプロポキシ基、エトキシプロポキシ基、1−メトキシ−1−メチル−エトキシ基、1−エトキシ−1−メチル−エトキシ基等が挙げられる。
一方、上記式(12)の基として、例えばtert−ブトキシカルボニルオキシ基、tert−ブトキシカルボニルメチルオキシ基、エチルシクロペンチルカルボニルオキシ基、エチルシクロヘキシルカルボニルオキシ基、メチルシクロペンチルカルボニルオキシ基等が挙げられる。また、上記トリアルキルシロキシ基としては、トリメチルシロキシ基等の各アルキル基の炭素数が1〜6のものが挙げられる。
また、更にレジスト材料の特性を考慮すると、上記式(1)において、p、q、rは0又は正数で、下記式を満足する数である。
具体的には、0≦p≦0.8、更に好ましくは0.2≦p≦0.8である。0≦q≦0.5、更に好ましくは0≦q≦0.3である。0≦r≦0.5、更に好ましくは0≦r≦0.3である。pの割合が多すぎると、未露光部のアルカリ溶解速度が大きくなりすぎる。また、p、q、rはその値を上記範囲内で適宜選定することによりパターンの寸法制御、パターンの形状コントロールを任意に行うことができるが、0.8≦p+q+r≦1である。即ち、上記高分子化合物は、pの単位、qの単位、rの単位から選ばれる1種以上、より好ましくはpの単位とqの単位及び/又はrの単位とからなるものが好ましい。なお、上記式(1)に任意にその他の単位を結合することも可能である。その場合には、(メタ)アクリル酸3級エステル、アルコキシスチレンなどに由来する他の単位kを含んでもよい。p、q、r、kの割合に関しては、0≦p≦0.8、更に好ましくは0.2≦p≦0.8である。0≦q≦0.5、更に好ましくは0≦q≦0.3である。0≦r≦0.5、更に好ましくは0≦r≦0.3、0≦k≦0.2である。
本発明の高分子化合物は、それぞれゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量が1,000〜500,000、好ましくは2,000〜30,000である必要がある。重量平均分子量が小さすぎるとレジスト材料が耐熱性に劣るものとなり、大きすぎるとアルカリ溶解性が低下し、パターン形成後に裾引き現象が生じ易くなってしまう。
これら、高分子化合物を合成するには、1つの方法としてはアセトキシスチレンモノマーとアミロキシスチレンモノマーを、有機溶剤中ラジカル開始剤を加えて加熱重合を行い、得られた高分子化合物に対して有機溶剤中アルカリ加水分解を行い、アセトキシ基を脱保護し、ヒドロキシスチレンとアミロキシスチレンの共重合体の高分子化合物を得ることができる。重合時に使用する有機溶剤としてはトルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン等が例示できる。重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等が例示でき、好ましくは50〜80℃に加熱して重合できる。反応時間としては2〜100時間、好ましくは5〜20時間である。アルカリ加水分解時の塩基としては、アンモニア水、トリエチルアミン等が使用できる。また反応温度としては−20〜100℃、好ましくは0〜60℃であり、反応時間としては0.2〜100時間、好ましくは0.5〜20時間である。
更に、このようにして得られた高分子化合物を単離後、フェノール性水酸基部分に対して、酸不安定基を導入することも可能である。例えば、高分子化合物のフェノール性水酸基に対してハロゲン化アルキルエーテル化合物を用いて、塩基の存在下、高分子化合物と反応させることにより、部分的にフェノール性水酸基がアルコキシアルキル基で保護された高分子化合物を得ることも可能である。
この時、反応溶剤としては、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が好ましく、単独でも2種以上混合して使用しても構わない。塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、ジイソプロピルアミン、炭酸カリウム等が好ましい。ハロゲン化アルキルエーテル化合物の使用量は反応する高分子化合物のフェノール性水酸基の水素原子をその全水酸基の1モルに対して10モル%以上であることが好ましい。反応温度としては−50〜100℃、好ましくは0〜60℃であり、反応時間としては0.5〜100時間、好ましくは1〜20時間である。
更に、酸不安定基の導入は、二炭酸ジアルキル化合物又はアルコキシカルボニルアルキルハライドと高分子化合物を溶剤中において塩基の存在下反応を行うことで可能である。反応溶剤としては、アセトニトリル、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤が好ましく、単独でも2種以上混合して使用しても構わない。
塩基としては、トリエチルアミン、ピリジン、イミダゾール、ジイソプロピルアミン、炭酸カリウム等が好ましく、ハロゲン化アルキルエーテル化合物の使用量は元の高分子化合物のフェノール性水酸基の水素原子をその全水酸基の1モルに対して10モル%以上であることが好ましい。また、反応温度としては0〜100℃、好ましくは0〜60℃である。反応時間としては0.2〜100時間、好ましくは1〜10時間である。
二炭酸ジアルキル化合物としては二炭酸ジ−tert−ブチル、二炭酸ジ−tert−アミル等が挙げられ、アルコキシカルボニルアルキルハライドとしてはtert−ブトキシカルボニルメチルクロライド、tert−アミロキシカルボニルメチルクロライド、tert−ブトキシカルボニルメチルブロマイド、tert−ブトキシカルボニルエチルクロライド等が挙げられる。
但し、これら合成手法に限定されるものではない。
次に、(B)成分の光酸発生剤について説明する。(B)成分の光酸発生剤としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わない。好適な光酸発生剤としてはスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド型、ベンゾインスルホネート型、ピロガロールトリスルホネート型、ニトロベンゼンスルホネート型、スルホン型、グリオキシム誘導体型酸発生剤等がある。以下に詳述するが、これらは単独或いは2種以上混合して用いることができる。
スルホニウム塩はスルホニウムカチオンとスルホネートの塩であり、スルホニウムカチオンとしてトリフェニルスルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(4−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3−tert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3−tert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3−tert−ブトキシフェニル)スルホニウム、(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、ビス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)フェニルスルホニウム、トリス(3,4−ジtert−ブトキシフェニル)スルホニウム、ジフェニル(4−チオフェノキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)ジフェニルスルホニウム、トリス(4−tert−ブトキシカルボニルメチルオキシフェニル)スルホニウム、(4−tert−ブトキシフェニル)ビス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)スルホニウム、2−ナフチルジフェニルスルホニウム、ジメチル2−ナフチルスルホニウム、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、4−メトキシフェニルジメチルスルホニウム、トリメチルスルホニウム、2−オキソシクロヘキシルシクロヘキシルメチルスルホニウム、トリナフチルスルホニウム、トリベンジルスルホニウム等が挙げられ、スルホネートとしては、トリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられ、これらの組み合わせのスルホニウム塩が挙げられる。
ヨードニウム塩はヨードニウムカチオンとスルホネートの塩であり、ヨードニウムカチオンとしてジフェニルヨードニウム、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、4−tert−ブトキシフェニルフェニルヨードニウム、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム等のアリールヨードニウムカチオンと、スルホネートとしてトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、4−(4−トルエンスルホニルオキシ)ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられ、これらの組み合わせのヨードニウム塩が挙げられる。
スルホニルジアゾメタンとしては、ビス(エチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−メチルプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(1,1−ジメチルエチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(パーフルオロイソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2,4−ジメチルフェニルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)ジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブチルカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン、2−ナフチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、4−メチルフェニルスルホニル−2−ナフトイルジアゾメタン、メチルスルホニルベンゾイルジアゾメタン、tert−ブトキシカルボニル−4−メチルフェニルスルホニルジアゾメタン等のビススルホニルジアゾメタンとスルホニルカルボニルジアゾメタンが挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド型光酸発生剤としては、コハク酸イミド、ナフタレンジカルボン酸イミド、フタル酸イミド、シクロヘキシルジカルボン酸イミド、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド、7−オキサビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸イミド等のイミド骨格とトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等の組み合わせの化合物が挙げられる。
ベンゾインスルホネート型光酸発生剤としては、ベンゾイントシレート、ベンゾインメシレート、ベンゾインブタンスルホネート等が挙げられる。
ピロガロールトリスルホネート型光酸発生剤としては、ピロガロール、フロログリシン、カテコール、レゾルシノール、ヒドロキノンのヒドロキシ基の全てをトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等で置換した化合物が挙げられる。
ニトロベンジルスルホネート型光酸発生剤としては2,4−ジニトロベンジルスルホネート、2−ニトロベンジルスルホネート、2,6−ジニトロベンジルスルホネートが挙げられ、スルホネートとしては、具体的にトリフルオロメタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート、ヘプタデカフルオロオクタンスルホネート、2,2,2−トリフルオロエタンスルホネート、ペンタフルオロベンゼンスルホネート、4−トリフルオロメチルベンゼンスルホネート、4−フルオロベンゼンスルホネート、トルエンスルホネート、ベンゼンスルホネート、ナフタレンスルホネート、カンファースルホネート、オクタンスルホネート、ドデシルベンゼンスルホネート、ブタンスルホネート、メタンスルホネート等が挙げられる。またベンジル側のニトロ基をトリフルオロメチル基で置き換えた化合物も同様に用いることができる。
スルホン型光酸発生剤の例としては、ビス(フェニルスルホニル)メタン、ビス(4−メチルフェニルスルホニル)メタン、ビス(2−ナフチルスルホニル)メタン、2,2−ビス(フェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(4−メチルフェニルスルホニル)プロパン、2,2−ビス(2−ナフチルスルホニル)プロパン、2−メチル−2−(p−トルエンスルホニル)プロピオフェノン、2−(シクロヘキシルカルボニル)−2−(p−トルエンスルホニル)プロパン、2,4−ジメチル−2−(p−トルエンスルホニル)ペンタン−3−オン等が挙げられる。
グリオキシム誘導体型の光酸発生剤の例としては、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(p−トルエンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジフェニルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−α−ジシクロヘキシルグリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2,3−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(n−ブタンスルホニル)−2−メチル−3,4−ペンタンジオングリオキシム、ビス−o−(メタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(トリフルオロメタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(1,1,1−トリフルオロエタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(tert−ブタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(パーフルオロオクタンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(シクロヘキシルスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(ベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−フルオロベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(p−tert−ブチルベンゼンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(キシレンスルホニル)−α−ジメチルグリオキシム、ビス−o−(カンファースルホニル)−α−ジメチルグリオキシム等が挙げられる。
中でも好ましく用いられる光酸発生剤としては、ビススルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミドである。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料における光酸発生剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.05〜20質量部、特に1〜10質量部が好ましい。配合量が0.05質量部に満たないと十分なコントラスト(露光部と未露光部の現像液に対する溶解速度差)が得られない場合があり、20質量部を超えると酸発生剤自身の光吸収により解像性が悪化する場合がある。
次に、(C)成分の熱架橋剤について説明する。上記のシロキサン化合物は、分子当たり1個以上のエポキシ基、より好ましくは2個以上のエポキシ基を有する。該シロキサン化合物としては、その製造方法により(C−a)エポキシ基もしくはオキセタン基を含有し、加水分解性を有したシラン化合物の縮合反応と(C−b)エポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物をヒドロシリル化反応によって得ることのできるシロキサン化合物である。
(C−a)エポキシ基もしくはオキセタン基を含有し、加水分解性を有したシラン化合物の縮合反応で得られるシロキサン化合物
下記一般式(2)で示される構造単位を有するシロキサン化合物である。式中、R11は下記一般式(3−1)、(3−2)、(3−3)のいずれかで示される架橋基、R12は炭素数1〜12直鎖状、分岐状のもしくは環状アルキル基、又はアリール基、R13、R14はR12と同様の基もしくは炭素数1〜6のアルコキシ基、R15は、R11、R12又はR13と同様の基を示す。
Figure 2014081625
Figure 2014081625
上記式(2)中のs、u及びxは、0もしくは正数であるが、いずれかが必ず正数を示す。但し、s及びuが0の場合、R15はR11である。t、v、wは0もしくは正数であるが、s+t+u+v+w+x=1である。
16は、水素原子、炭素数2〜20のアルキル基、ベンジル基、フェニル基又はトリル基である。
この場合、より好ましくは下記一般式(4)で示されるシロキサン化合物である。
Figure 2014081625
(式中、R11、R12、R13、R14、R15、s、t、u、v、xは上記と同じ。但し、s+t+u+v+x=1である。)
なお、上記式(2)、(4)において、R15がR11の場合、0.2≦s+u+x≦1であることが好ましい。
上記一般式(2)、(4)で示されるシロキサン化合物は、オルガノポリシロキサンの重合度もSi原子2個のダイマーからSi原子10,000個程度のポリマーまでであればよい。特に、Si原子2〜50個程度のポリマーが好ましい。より好ましくは、Si原子2個以上10個以下のオリゴマーの単体あるいは混合体である。オルガノポリシロキサンの重合度が大きすぎる場合、上記(A)ベース樹脂との相溶性が損なわれるおそれがある。
式中、R12は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等を例示でき、又はアリール基としては、フェニル基、ナフチル基を例示できるが、これらに限定されない。R13、R14は、R12と同様の基又は炭素数1〜6のアルコキシ基、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等を例示できるが、これらに限定されない。R15は、R11、R12、R13と同様の基を示す。R12は、オルガノポリシロキサンの合成が容易である上、レジスト材料としてパターン形状に異常を及ぼさないという観点から、特にメチル基であることが好ましい。
エポキシ基もしくはオキセタン基を含有し、加水分解性を有したシラン化合物の縮合反応による上記一般式(2)、(4)で示されるシロキサン化合物の合成は、周知の方法によって行うことができる。すなわちエポキシ基もしくはオキセタン基を含有した加水分解性シラン化合物、もしくはその部分加水分解し、縮合された化合物を酸触媒によって加水分解、縮合し、上記一般式(2)のポリオルガノシロキサン化合物を得ることができる。また、必要に応じて、エポキシ基やオキセタン基のような架橋基を含有しない加水分解性基を有したシラン化合物と加水分解、共縮合することによって調整することも可能である。
上記エポキシ基含有有機基と加水分解性基を有するシランとしては、エポキシ基含有アルコキシシラン、例えば、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランが例示される。上記オキセタン基含有アルコキシシラン、例えば、エチル−3−オキセタノキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、エチル−3−オキセタノキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、エチル−3−オキセタノキシプロピル(メチル)ジブトキシシランが例示される。好ましくは、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、エチル−3−オキセタノキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランである。
また、(C−a)縮合反応合成は、上記エポキシ基もしくはオキセタン基含有有機基と加水分解性基を有するシランのみ、例えば、グリシドキシプロピルトリメトキシシランのみからでも調製可能である。更に所望する構造等に応じて、エポキシ基含有有機基は有しないが加水分解性基を有するシラン、例えばフェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン等を共縮合させてもよい。
上記縮合反応は、通常の方法で行えばよく、例えば酢酸、塩酸、硫酸、メタンスルホン酸等の酸触媒の存在下で行うことが好ましい。
該縮合反応は、通常、アルコール類、ケトン類、エステル類、セロソルブ類、芳香族化合物類等の有機溶剤を使用して行なう。溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブタノール、2−ブタノール等のアルコール類が好ましい。
(C−b)エポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物をヒドロシリル化反応によって得ることのできるシロキサン化合物
エポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物をヒドロシリル化反応によって得ることのできるシロキサン化合物としては、下記一般式(5)で示されるものが好ましい。
Figure 2014081625

(式中、Xはトリメチルシロキシ基又は下記式(6)で示される基、Yはトリメチルシリル基又は下記式(7)で示される基であり、X及びYが互いに結合して環状のシロキサン構造を有してもよい。
Figure 2014081625
11、R12、R13は上記と同じ、y及びzは0もしくは正数である。但し、y+z=2〜10,000、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜10であって、yが0である場合、Xは上記一般式(6)、Yは上記一般式(7)を必ず有する。)
式中、R12は上記の通りである。好ましくは、オルガノポリシロキサンの合成が容易である上、リソグラフィーによって得られるパターンが頭張り等の形状異常を及ぼさないという観点から、メチル基が極めて好適である。
式中、y及びzは0もしくは正数であるが、該シロキサン化合物である架橋剤をレジスト組成物とした場合、ベース樹脂と良好に混和しない場合があるので、それぞれ好ましくは、10以下の正数、更に好ましくは8以下の正数が好ましい。特にyは1以上の正数とすることが望ましい。
なお、R11は一分子中に2個以上有することが好ましいため、Xがトリメチルシロキシ基で、Yがトリメチルシリル基の場合、yは2以上が好ましい。また、Xがトリメチルシロキシ基であり、Yが式(7)の場合、あるいはXが式(6)で、Yがトリメチルシリル基の場合、yは1以上であることが好ましい。
この場合、上記式(5)のシロキサン化合物としては、特に下記一般式(8)、(9)、(10)で示される構造を有するシロキサン化合物が好ましい。
Figure 2014081625
(式中、R11は上記と同じ。aは2以上の正数、bは0もしくは正数である。但し、a+b=2〜10,000、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜10である。)
Figure 2014081625

(式中、R11は上記と同じ。cは0又は0超〜10,000、好ましくは2〜50、より好ましくは2〜10の正数である。)
Figure 2014081625
(式中、R11は上記と同じ。dは3〜10の正数である。)
次に、上記一般式(5)で示される構造を有するシロキサン化合物に関しての製造方法を次に示す。
エポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物をヒドロシリル化によって得ることのできる上記一般式(5)の合成は、下記に挙げることのできるエポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィンと、目的の構造に対応するオルガノヒドロジェンポリシロキサンを白金触媒存在下ヒドロシリル化付加反応によって行うことができる。
エポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物は、好適に下記の構造を挙げることができる。
Figure 2014081625
(式中、R17は、水素原子、炭素数2〜20のアルキル基、ベンジル基、フェニル基又はトリル基である。)
次に目的とする構造に対応するオルガノヒドロジェンポリシロキサンについて説明する。目的とする構造に対応するオルガノヒドロジェンポリシロキサンは、下記一般式(16)で示すことができる。
Figure 2014081625
(式中、Xはトリメチルシロキシ基もしくは下記式(17)で示される基、Yはトリメチルシリル基もしくは下記式(18)で示される基、もしくはX及びYが互いに結合し環状のシロキサン構造を有する。
Figure 2014081625
12、R13は上記と同じ、y及びzは0もしくは正数であって、yが0である場合、Xは上記式(17)、Yは上記式(18)を必ず有する。)
12は上述のような観点からメチル基が極めて好適である。
更に、目的とする具体的な構造に対するオルガノヒドロジェンポリシロキサンを下記一般式(19)〜(22)に挙げる。
Figure 2014081625
(式中、aは正数、bは0もしくは正数である。但し、a+b=2〜10,000である。)
Figure 2014081625
(式中、a、bは0もしくは正数である。但し、a+b=2〜10,000である。)
Figure 2014081625
(式中、cは0又は0超10,000以下の正数である。)
Figure 2014081625
(式中、dは3〜10の正数である。)
これらの目的とする構造に対するオルガノヒドロジェンポリシロキサンを白金触媒等の存在下、40〜150℃で1〜20時間、上記のエポキシ基もしくはオキセタン基を含有したオレフィン化合物をヒドロシリル化付加反応によって、目的の構造を有する上記一般式(5)を得ることができる。ヒドロシリル化付加反応の際使用する白金族金属系触媒としては、例えば、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものがあるが、コスト等の見地から白金、白金黒、塩化白金酸等の白金系のもの、例えば、H2PtCl6・αH2O,K2PtCl6,KHPtCl6・αH2O,K2PtCl4,K2PtCl4・αH2O,PtO2・αH2O,40PtCl440・αH240O,PtCl240,H240PtCl440・αH2O(αは、正の整数)等や、これらと、オレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を例示することができ、これらは単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。これらの触媒成分の配合量は、所謂触媒量でよく、通常、前記シリコーン樹脂とエポキシ基と不飽和二重結合を有する有機化合物の合計量に対して白金族金属の重量換算で0.1〜500ppm、特に好ましくは0.5〜100ppmの範囲で使用される。
該ヒドロシリル化反応において使用する溶媒の種類は反応条件等により適宜選択することができるが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ペンタン、オクタン、デカン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、酢酸エチル、N,N−ジメチルホルムアミド等を挙げることができる。また、重合禁止剤の種類も任意であり、例えばヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、ジ−t−ブチルメチルフェノール等を挙げることができる。
上記熱架橋剤は、1種を単独で又は2種以上、更に、シリコーン化合物以外の熱架橋剤(F)とを混合して使用することができる。熱架橋剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜50質量部、特に2〜30質量部が好ましい。配合量が0.1質量部に満たないと十分な架橋密度が得られない場合があり、50質量部を超えると熱架橋剤自身の光吸収による透明性の悪化、又は貯蔵安定性が低下する場合がある。
上記のシリコーン化合物以外の熱架橋剤(F)については、レジスト材料中のフェノール性水酸基、又は熱架橋剤同士で縮合又は付加反応による架橋によって硬化するものであり、特に硬化膜の密着性、耐熱性、電気絶縁性、機械特性において1分子中に少なくとも2個のエポキシ基又はオキセタン基を有する樹脂が最適である。エポキシ系化合物としては、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジグリシジルビスフェノールA等のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジグリシジルビスフェノールF等のビスフェノールF型エポキシ樹脂、トリフェニロールプロパントリグリシジルエーテル等のトリフェニルメタン型エポキシ樹脂、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート等の環状脂肪族エポキシ樹脂、ジグリシジルフタレート、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、ジメチルグリシジルフタレート等のグリシジルエステル系樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサン等のグリシジルアミン系樹脂などが挙げられ、オキセタン樹脂では上記エポキシ樹脂と同様なフェノールノボラック型、クレゾールノボラック型、ジグリシジルビスフェノール型等が挙げられる。なお、該熱架橋剤(F)を配合する場合、その配合量は(A)成分100質量部に対し1〜15質量部が好ましい。
本発明のレジスト材料の使用にあたっては、該材料を(D)有機溶剤に溶かして使用するが、かかる有機溶剤としては、該材料に対して十分な溶解度をもち、良好な塗膜性を与える溶剤であれば特に制限なく使用することができる。例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコール系溶剤、酢酸ブチル、酢酸アミル、乳酸メチル、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸、3−エトキシプロピオン酸エチル等のエステル系溶剤、ヘキサノール、ジアセトンアルコール等のアルコール系溶剤、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン等のケトン系溶剤、メチルフェニルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン等の高極性溶剤あるいはこれらの混合溶剤等が挙げられる。
溶剤(D)の使用量は、(A)成分のベース樹脂100質量部に対して50〜5,000質量部、特に好ましくは100〜2,000質量部である。50質量部より少ないとウエハーへの塗布が困難となり、また5,000質量部より多いと十分な膜厚が得られないおそれがある。
(E)成分の塩基性化合物は、光酸発生剤より発生する酸がレジスト膜中に拡散する際の拡散速度を抑制することができる化合物が適しており、このような塩基性化合物の配合により、レジスト膜中での酸の拡散速度が抑制されて解像度が向上し、露光後の感度変化を抑制したり、基板や環境依存性を少なくし、露光余裕度やパターンプロファイル等を向上することができる。
このような(E)成分の塩基性化合物としては、第一級、第二級、第三級の脂肪族アミン類、混成アミン類、芳香族アミン類、複素環アミン類、カルボキシ基を有する含窒素化合物、スルホニル基を有する含窒素化合物、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物、アミド誘導体、イミド誘導体等が挙げられる。
具体的には、第一級の脂肪族アミン類として、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン、tert−ブチルアミン、ペンチルアミン、tert−アミルアミン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、セチルアミン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラエチレンペンタミン等が例示され、第二級の脂肪族アミン類として、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジ−n−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジドデシルアミン、ジセチルアミン、N,N−ジメチルメチレンジアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジメチルテトラエチレンペンタミン等が例示され、第三級の脂肪族アミン類として、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリイソプロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−sec−ブチルアミン、トリペンチルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリドデシルアミン、トリセチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルテトラエチレンペンタミン等が例示される。
また、混成アミン類としては、例えば、ジメチルエチルアミン、メチルエチルプロピルアミン、ベンジルアミン、フェネチルアミン、ベンジルジメチルアミン等が例示される。芳香族アミン類及び複素環アミン類の具体例としては、アニリン誘導体(例えば、アニリン、N−メチルアニリン、N−エチルアニリン、N−プロピルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−メルアニリン、4−メチルアニリン、エチルアニリン、プロピルアニリン、トリメチルアニリン、2−ニトロアニリン、3−ニトロアニリン、4−ニトロアニリン、2,4−ジニトロアニリン、2,6−ジニトロアニリン、3,5−ジニトロアニリン、N,N−ジメチルトルイジン等)、ジフェニル(p−トリル)アミン、メチルジフェニルアミン、トリフェニルアミン、フェニレンジアミン、ナフチルアミン、ジアミノナフタレン、ピロール誘導体(例えば、ピロール、2H−ピロール、1−メチルピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、N−メチルピロール等)、オキサゾール誘導体(例えば、オキサゾール、イソオキサゾール等)、チアゾール誘導体(例えば、チアゾール、イソチアゾール等)、イミダゾール誘導体(例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール等)、ピラゾール誘導体、フラザン誘導体、ピロリン誘導体(例えば、ピロリン、2−メチル−1−ピロリン等)、ピロリジン誘導体(例えば、ピロリジン、N−メチルピロリジン、ピロリジノン、N−メチルピロリドン等)、イミダゾリン誘導体、イミダゾリジン誘導体、ピリジン誘導体(例えば、ピリジン、メチルピリジン、エチルピリジン、プロピルピリジン、ブチルピリジン、4−(1−ブチルペンチル)ピリジン、ジメチルピリジン、トリメチルピリジン、トリエチルピリジン、フェニルピリジン、3−メチル−2−フェニルピリジン、4−tert−ブチルピリジン、ジフェニルピリジン、ベンジルピリジン、メトキシピリジン、ブトキシピリジン、ジメトキシピリジン、1−メチル−2−ピリジン、4−ピロリジノピリジン、1−メチル−4−フェニルピリジン、2−(1−エチルプロピル)ピリジン、アミノピリジン、ジメチルアミノピリジン等)、ピリダジン誘導体、ピリミジン誘導体、ピラジン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾリジン誘導体、ピペリジン誘導体、ピペラジン誘導体、モルホリン誘導体、インドール誘導体、イソインドール誘導体、1H−インダゾール誘導体、インドリン誘導体、キノリン誘導体(例えば、キノリン、3−キノリンカルボニトリル等)、イソキノリン誘導体、シンノリン誘導体、キナゾリン誘導体、キノキサリン誘導体、フタラジン誘導体、プリン誘導体、プテリジン誘導体、カルバゾール誘導体、フェナントリジン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘導体、1,10−フェナントロリン誘導体、アデニン誘導体、アデノシン誘導体、グアニン誘導体、グアノシン誘導体、ウラシル誘導体、ウリジン誘導体等が例示される。
更に、カルボキシ基を有する含窒素化合物としては、例えば、アミノ安息香酸、インドールカルボン酸、アミノ酸誘導体(例えば、ニコチン酸、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、グリシルロイシン、ロイシン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、リジン、3−アミノピラジン−2−カルボン酸、メトキシアラニン等)などが例示され、スルホニル基を有する含窒素化合物として、3−ピリジンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等が例示され、ヒドロキシ基を有する含窒素化合物、ヒドロキシフェニル基を有する含窒素化合物、アルコール性含窒素化合物としては、2−ヒドロキシピリジン、アミノクレゾール、2,4−キノリンジオール、3−インドールメタノールヒドレート、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2,2’−イミノジエタノール、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]ピペラジン、ピペリジンエタノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、3−ピロリジノ−1,2−プロパンジオール、8−ヒドロキシユロリジン、3−クイヌクリジノール、3−トロパノール、1−メチル−2−ピロリジンエタノール、1−アジリジンエタノール、N−(2−ヒドロキシエチル)フタルイミド、N−(2−ヒドロキシエチル)イソニコチンアミド等が例示される。アミド誘導体としては、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド等が例示される。イミド誘導体としては、フタルイミド、サクシンイミド、マレイミド等が例示される。
なお、塩基性化合物は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、その配合量は、(A)成分のベース樹脂100質量部に対して0〜2質量部、配合する場合0.01〜2質量部、特に0.01〜1質量部を混合したものが好適である。配合量が2質量部を超えると感度が低下しすぎる場合がある。
更に、本発明のレジスト材料には、必要に応じて添加物としてレベリング剤、染料、顔料、各種界面活性剤等を添加してもよい。界面活性剤の例としては、特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352(株式会社トーケムプロダクツ製)、メガファックF171,F172,F173(DIC株式会社製)、フロラードFC430,FC431(住友スリーエム株式会社製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−381,S−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106、サーフィノールE1004,KH−10,KH−20,KH−30,KH−40(旭硝子株式会社製)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341,X−70−092,X−70−093(信越化学工業株式会社製)、アクリル酸系又はメタクリル酸系ポリフローNo.75,No.95(共栄社化学株式会社製)が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上の組み合わせで用いることができる。
本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料中の界面活性剤の添加量としては、(A)成分100質量部に対して2質量部以下、好ましくは1質量部以下であり、更に好ましくは0.01〜0.05質量部である。
次に、本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料を用いたパターン形成方法について説明する。本発明の化学増幅ポジ型レジスト材料をディップ法、スピンコート法、ロールコート法等の公知の手法により基板に塗布し、レジスト層を形成し、必要によりホットプレート、オーブン等の加熱装置でレジスト層をプリベーク処理する。上記基板としては、例えばシリコンウエハー、プラスチックやセラミック製回路基板等が挙げられる。また、上記レジスト層の厚さは0.1〜50μm、特に1〜30μmとすることができ、本発明によれば、特に1〜10μmの厚膜に形成し得る。
次いで、ステッパー、マスクアライナー等の露光装置を用い、種々の波長の光、例えば、g線、i線等の紫外線光等の光でフォトマスクを介して所要部分を露光する。本発明のレジスト材料は、露光後ベーク工程を省くことでも良好なパターンを得ることができる。一方、露光後ベーク工程を施すことによって、解像性能の向上や露光毎にパターン寸法が変化しないように安定的にパターンを得ることができるようになる。
上記露光後、現像液にて現像する。現像液としては、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液等に代表される公知のアルカリ現像液溶剤を使用する。現像は、通常の方法、例えばパターン形成物を浸漬することなどにより行うことができる。その後、必要に応じ洗浄、リンス、乾燥等を行い、所望のパターンが得られる。
ここで、本発明に係る化学増幅ポジ型レジスト材料は、フェノール性水酸基の一部が酸不安定性基で保護されていることにより、アルカリ現像液に難溶もしくは不溶であるが、上記露光により光酸発生剤から発生した酸の作用で上記露光部分の酸不安定性基がフェノール性水酸基から脱保護され、これによって露光部分がアルカリ現像液により溶解されて、所要のポジ型パターンが形成されるものである。
その後、得られたパターンを更にオーブンやホットプレートを用いて100〜250℃において10分〜10時間程度加熱することにより、ベース樹脂と添加された架橋剤の架橋反応が進行し、残存する揮発成分を除去して、耐熱性、透明性、低誘電率特性及び耐溶剤性に優れた硬化膜を形成することができる。
このようにして、上記化学増幅ポジ型レジスト材料から得られる硬化皮膜は、基材との密着性、耐熱性、電気絶縁性、機械特性に優れ、電気・電子部品、半導体素子等の保護膜として好適に用いられる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に具体的に説明するが、実施例は本発明の単なる例示を意図するものに過ぎない。本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例によって限定されることはない。なお、合成例で得られたシロキサン化合物の分析は、以下に示した方法で実施した。
オルガノポリシロキサンの平均重合度は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)分析により、ポリスチレン標準サンプルから作製した検量線を基準として求めた重量平均分子量より算出した。
オルガノポリシロキサン中のアルコキシ基含有量は、アルカリクラッキング−ガスクロマトグラフィ(GC)分析法[シリコーンハンドブック、792〜793頁(日刊工業新聞社発行)参照]により測定し、平均組成式における係数を求めた。
オルガノポリシロキサンの構造解析は、ケイ素核磁気共鳴スペクトル(29Si−NMR)分析及びプロトン核磁気共鳴スペクトル(1H−NMR)分析により行い、測定結果より平均組成式における係数を求めた。
[合成例1] シロキサン化合物1(式23)の合成
撹拌装置、冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付けた容量1Lのフラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン305.4g、メチルトリメトキシシラン204.0g、メタノール48.0g、内温20〜30℃でフラスコ内を撹拌しながら、0.05N塩酸水溶液45.0gとメタノール10.5gとの混合溶液を30分間かけて滴下し、室温で3時間熟成を行った。
次いで、酢酸ナトリウムの1質量%メタノール溶液10.6gを添加し、更に還流下で2時間熟成して、重縮合反応させた。続けて、常圧下、内温55〜60℃まで昇温しながらアルコール成分と低沸点成分を留去した後、濾過を行って無色透明液状の下記式(23)のシロキサン化合物1を得た(収率:90%)。ここで、シロキサン化合物1のSi数については、塩酸水溶液(水)のモル数から水1モルでSiが2量体になる計算でSi数を計算した。塩酸水は45g(45/18=2.5mol)であるので、Siの数は2.5×2=5となる。
Figure 2014081625
[合成例2] シロキサン化合物2(式24)の合成
テトラエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシランを用いた以外は合成例1と同じように重縮合反応を行って無色透明液状の下記式(24)のシロキサン化合物2(収率:95%)を得た。合成例1と同様にSi数を求めて、5量体であった。
Figure 2014081625
[合成例3] シロキサン化合物3(式26)の合成
撹拌器、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を備え、容量が1リットルのセパラブルフラスコ内に、下記構造式(25)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサン138.0gとトルエン69.0gとを仕込み、次いで白金濃度が50ppmとなるように0.5質量%の塩化白金酸のエタノール溶液を添加し、その後80℃に昇温した。このセパラブルフラスコ内の溶液に、アリルグリシジルエーテル70.2gを80〜90℃にてゆっくり滴下し、その後、この温度にて1時間撹拌を続けた。反応終了後、セパラブルフラスコ内の溶液を100℃/5mmHgにて減圧濃縮し、淡黄色透明な下記式(26)の液体化合物3(収率:95%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例4] シロキサン化合物4(式28)の合成
撹拌器、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を備え、容量が1リットルのセパラブルフラスコ内に、下記構造式(25)と構造式(27)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンをそれぞれ53.1g、6.0gとトルエン28.2gとを仕込み、次いで白金濃度が50ppmとなるように0.5質量%の塩化白金酸のエタノール溶液を添加し、その後50℃に昇温した。このセパラブルフラスコ内の溶液に、α−メチルスチレン28.2gを50℃にてゆっくり滴下した。その後、80℃に昇温し、熟成した溶液を溶液1とした。その後、撹拌器、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を備えた容量が1リットルの別のセパラブルフラスコ内に、アリルグリシジルエーテル98.4gとトルエン49.2gとを仕込み、次いで白金濃度が50ppmとなるように0.5質量%の塩化白金酸のエタノール溶液を添加し、その後70℃に昇温した。このセパラブルフラスコ内の溶液に溶液1を70〜90℃にてゆっくり滴下し、この90℃にて1時間撹拌を続けた。反応終了後、セパラブルフラスコ内の溶液を100℃/5mmHgにて減圧濃縮し、褐色透明な下記式(28)の液体化合物混合物4(収率:90%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例5] シロキサン化合物5(式29)の合成
撹拌器、冷却コンデンサー、滴下ロート及び温度計を備え、容量が1リットルのセパラブルフラスコ内に、アリルグリシジルエーテル40.7gとトルエン180gとを仕込み、次いで白金濃度が50ppmとなるように0.5質量%の塩化白金酸のエタノール溶液を添加した。このセパラブルフラスコ内の溶液に、テトラメチルジシロキサン21.7gを30〜70℃になるようゆっくり滴下した。反応終了後、イソプロピルアルコール45.0gを70〜80℃になるよう追加して3時間撹拌を続けた。セパラブルフラスコ内の溶液を100℃/10mmHgにて減圧濃縮し、淡褐色透明な下記式(29)の液体化合物5(収率:88%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例6] シロキサン化合物6(式31)の合成
下記構造式(30)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンとアリルグリシジルエーテルとを上記に示す合成例5と同じように付加反応を行って無色透明液状の下記式(31)のシロキサン化合物6(収率:90%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例7] シロキサン化合物7(式32)の合成
上記構造式(30)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンと1−ビニル−3,4−エポキシシクロへキサンを上記に示す合成例5と同じように付加反応を行って無色透明液状の下記式(32)のシロキサン化合物7(収率:90%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例8] シロキサン化合物8(式33)の合成
上記構造式(30)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンと3−エチル−3−アリルオキシメチルオキセタンを上記に示す合成例5と同じように付加反応を行って無色透明液状の下記式(33)のシロキサン化合物8(収率:90%)を得た。
Figure 2014081625
[合成例9] シロキサン化合物9(式35)の合成
下記構造式(34)で示されるメチルハイドロジェンポリシロキサンと1−ビニル−3,4−エポキシシクロへキサンを上記に示す合成例5と同じように付加反応を行って無色透明液状の下記式(35)のシロキサン化合物9(収率:90%)を得た。
Figure 2014081625
[実施例1〜13]
下記に示す繰り返し単位を有する樹脂(Polymer−1)をベース樹脂とし、下記式(PAG−1、2)で示される光酸発生剤、熱架橋剤として上記合成例に示した式(シロキサン化合物1、2、3、4、5、6、7、8、9)、塩基性化合物として下記式(、Amine−1)、界面活性剤としてX−70−093(信越化学工業株式会社製)を下記表1に示した配合量で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解し、レジスト溶液を調製した。調製結果を表1に示す。調製後、1.0μmのメンブランフィルターで濾過した。得られたレジスト溶液を8インチシリコンウエハー基板上にスピンコートし、ホットプレート上において、表2に示した条件でソフトベークを行い、膜厚10μmのレジスト膜を形成した。
[比較例1、2]
比較例1、2について、下記に示す熱架橋剤(Linker−1、2)を上記実施例と同様に下記表1に示す配合量でレジスト溶液を調製した。その後、同じように得られたレジスト溶液を8インチシリコンウエハー基板上にスピンコートし、ホットプレート上において、表2に示した条件でソフトベーク(SB)を行い、膜厚10μmのレジスト膜を形成した。
レジスト材料のパターニング
形成された10.0μm膜厚のレジスト膜へレチクルを介してi線用ステッパー(株式会社ニコン、NSR−2250i11、NA=0.46)を用いて露光した後、ホットプレート上において、表2に示した条件でポストエクスポージャーベーク(PEB)を行った。次いで、2.38質量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で現像を行った。現像時間の条件として、現像液を10秒間、基板を回転させながら吐出した後、40秒間現像液をレジスト膜上へ盛った状態で基板を静置した。この現像液の塗出、静置の工程を1回とし、合計4回の現像を行い、次いで純水リンス、乾燥を行い、所望の1:1の5μm、10μm、20μm、30μmホールパターンを得た。得られた各パターンに関して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察を行った。レジストパターンにおいて、1:1の5μmホールパターンが5μmに解像する露光量をそのレジスト材料の感度とした。硬化性評価の観測点とした。
硬化性評価
得られたパターン付きウエハーをオーブン(ESPEC社、IPHH−201)にて、200℃、1時間加熱した。得られた硬化膜の各パターン形状に関して、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察を行った。硬化前後の形状を比較して、レジスト材料の硬化性の評価を行った。表2に示すように硬化処理前後でパターン形状が変わらないものには○、変化したものには×とした。特にパターン形状として垂直性を保っているものには◎とした。
Figure 2014081625
Figure 2014081625
Figure 2014081625
Figure 2014081625
上記表2に示されるように、実施例1〜13は良好な感度、解像性、現像性、パターン形状を示し、感光性材料として十分な硬化特性を示した。よって、上記の成分を含む化学増幅ポジ型レジスト材料であれば、要求特性が満たせることが示された。

Claims (8)

  1. (A)ベース樹脂、
    (B)光酸発生剤、
    (C)熱架橋剤、
    (D)有機溶剤
    を含有し、(A)ベース樹脂が、下記一般式(1)
    Figure 2014081625
    (式中、R1は独立に水素原子、ヒドロキシ基、直鎖状もしくは分岐状アルキル基、又はトリフルオロメチル基を表し、R2はヒドロキシ基又はトリフルオロメチル基を表し、R3は炭素数4〜20の3級アルキル基を示し、R4は酸不安定基(但し、3級アルキル基を除く)を表す。nは0又は1〜4の正の整数であり、mは0又は1〜5の正の整数である。また、p、q、rは0又は正数であるが、0.8≦p+q+r≦1である。)
    で示される繰り返し単位を有する、重量平均分子量1,000〜500,000の高分子化合物であり、(C)熱架橋剤が、下記一般式(2)
    Figure 2014081625
    (式中、R11は下記一般式(3−1)、(3−2)、(3−3)
    Figure 2014081625
    のいずれかで示される架橋基、R12は炭素数1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキル基、又はアリール基、R13、R14はR12と同様の基又は炭素数1〜6のアルコキシ基、R15は、R11、R12又はR13と同様の基を示す。s、u及びxは、0もしくは正数であるが、いずれかが必ず正数を示す。但し、s及びuが0の場合、R15はR11である。t、v、wは0もしくは正数であるが、s+t+u+v+w+x=1である。R16は、水素原子、炭素数2〜20のアルキル基、ベンジル基、フェニル基又はトリル基である。)
    で示される構造単位を有するシロキサン化合物であることを特徴とする化学増幅ポジ型レジスト材料。
  2. (C)の熱架橋剤が、下記一般式(4)で示される構造単位を有するシロキサン化合物であることを特徴とする請求項1記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
    Figure 2014081625
    (式中、R11、R12、R13、R14、R15、s、t、u、v、xは上記と同じ。但し、s+t+u+v+x=1である。)
  3. (C)の熱架橋剤が、下記一般式(5)で示される構造を有し、R11を一分子中に2個以上有するシロキサン化合物であることを特徴とする請求項1記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
    Figure 2014081625
    (式中、Xはトリメチルシロキシ基又は下記式(6)で示される基、Yはトリメチルシリル基又は下記式(7)で示される基であり、X及びYが互いに結合して環状のシロキサン構造を有してもよい。
    Figure 2014081625
    11、R12、R13は上記と同じ。y及びzは0もしくは正数である。但し、y+z=2〜10,000であって、yが0である場合、Xは上記式(6)、Yは上記式(7)を必ず有する。)
  4. (C)の熱架橋剤が、下記一般式(8)、(9)、(10)で示される構造を有するシロキサン化合物のいずれかであることを特徴とする請求項3記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
    Figure 2014081625
    (式中、R11は上記と同じ。aは2以上の正数、bは0もしくは正数である。但し、a+b=2〜10,000である。)
    Figure 2014081625
    (式中、R11は上記と同じ。cは0又は0超10,000以下の正数である。)
    Figure 2014081625
    (式中、R11は上記と同じ。dは3〜10の正数である。)
  5. (E)塩基性化合物を(A)成分100質量部に対して0.01〜2質量部含有してなる請求項1〜4のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料。
  6. 基板に請求項1〜5のいずれか1項記載の化学増幅ポジ型レジスト材料を塗布してレジスト層を形成し、その所要部分を露光した後、現像することを特徴とするパターン形成方法。
  7. 上記現像後、得られたレジストパターン層を100〜250℃に加熱して硬化レジストパターン層を得る請求項6記載のパターン形成方法。
  8. 請求項6又は7記載のパターン形成方法によって得られた硬化レジストパターン膜。
JP2013188077A 2012-09-27 2013-09-11 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法 Active JP6065789B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013188077A JP6065789B2 (ja) 2012-09-27 2013-09-11 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012214395 2012-09-27
JP2012214395 2012-09-27
JP2013188077A JP6065789B2 (ja) 2012-09-27 2013-09-11 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014081625A true JP2014081625A (ja) 2014-05-08
JP6065789B2 JP6065789B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=50339179

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013188077A Active JP6065789B2 (ja) 2012-09-27 2013-09-11 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9017905B2 (ja)
JP (1) JP6065789B2 (ja)
KR (1) KR101821643B1 (ja)
TW (1) TWI557509B (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016052389A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネル
JP2017186478A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 日本化薬株式会社 エポキシ樹脂、それを含有するエポキシ樹脂組成物とその硬化物
JP2018535979A (ja) * 2015-11-19 2018-12-06 ミリケン・アンド・カンパニーMilliken & Company 環状シロキサン化合物及びそれを含む組成物

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5621755B2 (ja) * 2011-11-17 2014-11-12 信越化学工業株式会社 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法
US9857684B2 (en) * 2016-03-17 2018-01-02 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd. Silicon-containing photoresist for lithography
KR102310794B1 (ko) * 2016-05-19 2021-10-12 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 감광성 수지 조성물 및 이로부터 제조된 경화막

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009104680A1 (ja) * 2008-02-22 2009-08-27 日本化薬株式会社 感放射線性樹脂組成物、その硬化物及び該組成物を用いた層間絶縁膜及び光学用デバイス
US20110254133A1 (en) * 2009-12-15 2011-10-20 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Photoresists and methods for use thereof
JP2012113160A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Adeka Corp ポジ型感光性樹脂組成物及び永久レジスト
JP2012159830A (ja) * 2011-01-12 2012-08-23 Fujifilm Corp ポジ型感光性樹脂組成物、硬化膜の形成方法、硬化膜、有機el表示装置、及び、液晶表示装置
JP2012168289A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Jsr Corp ポジ型感放射線性樹脂組成物、表示素子用層間絶縁膜及びその形成方法
JP2012168503A (ja) * 2010-10-01 2012-09-06 Fujifilm Corp 間隙埋め込み用組成物、それを用いた間隙埋め込み方法及び半導体素子の製造方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NL177718C (nl) 1973-02-22 1985-11-01 Siemens Ag Werkwijze ter vervaardiging van reliefstructuren uit warmte-bestendige polymeren.
JPS59108031A (ja) 1982-12-13 1984-06-22 Ube Ind Ltd 感光性ポリイミド
JP3518158B2 (ja) * 1996-04-02 2004-04-12 信越化学工業株式会社 化学増幅ポジ型レジスト材料
US6522795B1 (en) 2000-05-17 2003-02-18 Rebecca Jordan Tunable etched grating for WDM optical communication systems
JP4576797B2 (ja) 2002-03-28 2010-11-10 東レ株式会社 ポジ型感光性樹脂組成物及びそれよりなる絶縁膜、半導体装置、及び有機電界発光素子
JP2004190008A (ja) 2002-11-08 2004-07-08 Toray Ind Inc 樹脂組成物とそれを用いた絶縁膜、半導体装置及び有機電界発光素子
KR100882409B1 (ko) * 2003-06-03 2009-02-05 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 반사 방지용 실리콘 수지, 반사 방지막 재료, 이것을 이용한 반사 방지막 및 패턴 형성 방법
TW589516B (en) * 2003-07-22 2004-06-01 Ind Tech Res Inst Positive photo resist with uniform reactivity and patterning process using the same
JP4552584B2 (ja) 2004-10-01 2010-09-29 住友ベークライト株式会社 平坦化樹脂層、並びにそれを有する半導体装置及び表示体装置
TWI431426B (zh) * 2007-03-27 2014-03-21 Fujifilm Corp 正型感光性樹脂組成物及使用它之硬化薄膜形成法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009104680A1 (ja) * 2008-02-22 2009-08-27 日本化薬株式会社 感放射線性樹脂組成物、その硬化物及び該組成物を用いた層間絶縁膜及び光学用デバイス
US20110254133A1 (en) * 2009-12-15 2011-10-20 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Photoresists and methods for use thereof
JP2012168503A (ja) * 2010-10-01 2012-09-06 Fujifilm Corp 間隙埋め込み用組成物、それを用いた間隙埋め込み方法及び半導体素子の製造方法
JP2012113160A (ja) * 2010-11-25 2012-06-14 Adeka Corp ポジ型感光性樹脂組成物及び永久レジスト
JP2012159830A (ja) * 2011-01-12 2012-08-23 Fujifilm Corp ポジ型感光性樹脂組成物、硬化膜の形成方法、硬化膜、有機el表示装置、及び、液晶表示装置
JP2012168289A (ja) * 2011-02-10 2012-09-06 Jsr Corp ポジ型感放射線性樹脂組成物、表示素子用層間絶縁膜及びその形成方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016052389A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 富士フイルム株式会社 感光性樹脂組成物、硬化膜の製造方法、硬化膜、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置およびタッチパネル
JP2018535979A (ja) * 2015-11-19 2018-12-06 ミリケン・アンド・カンパニーMilliken & Company 環状シロキサン化合物及びそれを含む組成物
JP2017186478A (ja) * 2016-04-08 2017-10-12 日本化薬株式会社 エポキシ樹脂、それを含有するエポキシ樹脂組成物とその硬化物

Also Published As

Publication number Publication date
KR101821643B1 (ko) 2018-03-08
US9017905B2 (en) 2015-04-28
TWI557509B (zh) 2016-11-11
KR20140041373A (ko) 2014-04-04
JP6065789B2 (ja) 2017-01-25
US20140087294A1 (en) 2014-03-27
TW201421162A (zh) 2014-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101247420B1 (ko) 네가티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
JP4678383B2 (ja) 化学増幅ネガ型レジスト組成物及びパターン形成方法
KR100899268B1 (ko) 고분자 화합물의 제조 방법 및 레지스트 재료
KR101008816B1 (ko) 고분자 화합물, 레지스트 재료 및 이것을 이용한 패턴 형성방법
JP6065789B2 (ja) 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法
US9063421B2 (en) Chemically amplified positive resist composition and pattern forming process
US6861198B2 (en) Negative resist material and pattern formation method using the same
TW201337462A (zh) 化學增幅負型光阻組成物、光硬化性乾膜、其製造方法、圖型形成方法、及電氣.電子元件保護用皮膜
KR20020034930A (ko) 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
JP5621755B2 (ja) 化学増幅ポジ型レジスト材料及びパターン形成方法
JP2008026673A (ja) ポジ型感光性樹脂組成物
US9017928B2 (en) Methods for manufacturing resin structure and micro-structure
JP2006251296A (ja) カラーフィルター
KR20070052668A (ko) 네가티브형 레지스트 재료 및 패턴 형성 방법
JP3912512B2 (ja) 珪素含有高分子化合物、レジスト材料及びパターン形成方法
JP6304320B2 (ja) マイクロ構造体用樹脂構造体の製造方法及びマイクロ構造体の製造方法
JP7147702B2 (ja) 感光性樹脂組成物、感光性樹脂皮膜、感光性ドライフィルム、及びブラックマトリックス
JP5348062B2 (ja) 化学増幅ポジ型レジスト材料を用いたレジストパターン形成方法及びメッキパターン形成方法
JP6115514B2 (ja) ネガ型レジスト材料及びパターン形成方法
JP6032325B2 (ja) マイクロ構造体用樹脂構造体の製造方法及びマイクロ構造体の製造方法
JP2006251295A (ja) マイクロレンズ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150827

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161212

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6065789

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150