JP2014066994A - トナー、現像剤及び画像形成装置 - Google Patents

トナー、現像剤及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の一実施形態は、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度に優れるトナー、該トナーを有する現像剤及び該現像剤を用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決手段】トナーは、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造を有する。
【選択図】図1

Description

本発明の一実施形態は、トナー、現像剤及び画像形成装置に関する。
従来から、電子写真方式の画像形成装置において、感光体に形成された静電潜像は、トナーにより顕像化されている。例えば、感光体上に静電潜像を形成した後、静電潜像をトナーで現像して、トナー像を形成する。トナー像は、通常、転写紙上に転写された後、トナー像を転写紙上に定着させる。
トナー像を転写紙上に定着させる際には、エネルギー効率の良さから、加熱ローラ定着方式、加熱ベルト定着方式等の熱定着方式が一般に用いられている。
近年では、画像形成装置の高速化、省エネルギー化に対する市場からの要求は益々大きくなり、低温定着性に優れるトナーが求められている。トナーの低温定着性を達成するためには、トナーに含まれる結着樹脂の軟化温度を低くする必要があるが、結着樹脂の軟化温度が低いと、トナーの耐熱保存性が低下し、特に高温環境下においてトナー粒子同士が融着する、いわゆるブロッキングが発生する。
この問題を解決できる技術として、トナーの結着樹脂に結晶性樹脂を用いることが知られている。例えば、結晶性樹脂は、融点で急激に軟化することができ、融点以下における耐熱保存性を担保しながら、トナーの軟化温度を融点付近にまで下げることが可能である。したがって、低温定着性と耐熱保存性を両立することができる。
特許文献1には、結晶性樹脂を含有する樹脂粒子が開示されている。このとき、樹脂粒子は、水系媒体を用いて作製され、融解熱の最大ピーク温度(Ta)が40〜100℃、軟化点とTaの比(軟化点/Ta)が0.8〜1.55であり、かつ条件
〔1〕G'(Ta+20)=1×10〜5×10[Pa]
〔2〕G"(Ta+20)=1×10〜5×10[Pa]
[G':貯蔵弾性率、G":損失弾性率]
を満たす。
また、特許文献1には、樹脂粒子の用途として、トナーが例示されている。
しかしながら、このような結晶性樹脂を用いる場合、顔料が結晶性樹脂に入りにくく、画像の彩度が低下するという問題がある。
本発明の一実施形態は、上記従来技術が有する問題に鑑み、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度に優れるトナー、該トナーを有する現像剤及び該現像剤を用いる画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態は、トナーにおいて、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造を有する。
本発明の一実施形態によれば、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度に優れるトナー、該トナーを有する現像剤及び該現像剤を用いる画像形成装置を提供することができる。
本発明のトナーの一実施形態の断面を示すTEM写真である。 本発明で用いられる現像装置の一実施形態を示す概略図である。 本発明のプロセスカートリッジの一実施形態を示す概略図である。 トナーのX線回折スペクトルの一例を示す図である。
次に、本発明のトナーの一実施形態を説明する。
トナーは、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造を有する(図1参照)。着色剤は、結晶性の構造に入りにくいため、非結晶領域の島を形成することにより、トナー中に内包される。このとき、着色剤は、島全体に均一に分散していることが好ましいが、やや凝集して存在してもよい。
なお、トナー中の着色剤の分散状態及び海島構造は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、トナーの断面を観察することにより確認することができる。このとき、四酸化ルテニウムを用いて、非結晶性樹脂を染色すると、コントラストを付けることができる。海島構造だけを確認する場合、走査型電子顕微鏡(SEM)の反射電子像を観察すると、よりはっきりと確認することができる。
島のドメイン径は、通常、0.5〜2.0μmであり、1.0〜2.0μmであることが好ましく、1.0〜1.5μmであることがさらに好ましい。島のドメイン径が0.5μm未満であると、顔料が充分に島に内包されずに、着色剤が偏在することがある。また、島のドメイン径が0.5〜1.0μmであると、着色剤分散樹脂や顔料の種類によっては、着色剤がやや偏在することがある。島のドメイン径が2.0μmを超えると、トナー中の他の成分を表面に押し出すことがあり、熱特性の低い着色剤分散樹脂を用いる場合には、耐熱保存性等のトナー特性に影響を与えることがある。
海島構造における海と島で体積変化率が異なるため、トナーの平均円形度を0.985以下にすることができる。海と島の体積変化率は、トナーを製造する工程の温度や時間により、調整することもできる。例えば、有機溶媒を除去する温度を結晶性樹脂の融点より低くすることにより、結晶化速度が変化し、トナーの平均円形度を小さくすることができる。
なお、トナーの平均円形度は、FPIA−3000(シスメックス社製)を用いて測定することができる。
<結着樹脂>
結着樹脂は、結晶性樹脂と、着色剤分散樹脂を含む。
<<結晶性樹脂>>
結着樹脂中の結晶性樹脂の含有量は、通常、50質量%以上であり、60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることが好ましい。結着樹脂中の結晶性樹脂の含有量が50質量%未満であると、トナーの低温定着性及び耐熱保存性を両立することが困難になることがある。
結晶性樹脂は、融点に対する軟化温度の比が0.80以上1.55未満であり、熱により急激に軟化する。
なお、融点は、示差走査熱量計TA−60WS及びDSC−60(島津製作所社製)を用いて測定することができる。また、軟化温度は、高化式フローテスターCFT−500D(島津製作所社製)を用いて測定することができる。
結晶性樹脂の融点は、通常、45〜70℃であり、53〜65℃であることが好ましく、58〜62℃であることがさらに好ましい。結晶性樹脂の融点が45℃未満であると、トナーの耐熱保存性が低下することがあり、70℃を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
結晶性樹脂の軟化温度に対する融点の比は、0.80〜1.55であるが、0.85〜1.25であることが好ましく、0.9〜1.20であることがさらに好ましく、0.9〜1.19であることが特に好ましい。結晶性樹脂の軟化温度に対する融点の比が0.80未満であると、トナーの耐ホットオフセット性が低下し、1.55を超えると、トナーの低温定着性及び耐熱保存性が低下する。
結晶性樹脂の融点よりも20℃高い温度における貯蔵弾性率G'は、通常、5.0×10Pa・s以下であり、1.0×10〜5.0×10Pa・sであることが好ましく、1.0×10〜1.0×10Pa・sであることがさらに好ましい。
結晶性樹脂の融点よりも20℃高い温度における損失弾性率G''は、通常、5.0×10Pa・s以下であり、1.0×10〜5.0×10Pa・sであることが好ましく、1.0×10〜1.0×10Pa・sであることがさらに好ましい。
なお、貯蔵弾性率G'及び損失弾性率G''は、動的粘弾性測定装置ARES(TAインスツルメント社製)を用いて測定することができる。具体的には、まず、結晶性樹脂を、直径が8mm、厚さが1〜2mmのペレットに成型した後、直径が8mmのパラレルプレートに固定し、40℃で安定させる。次に、周波数1Hz(6.28rad/s)、歪み量0.1%(歪み量制御モード)の条件下、昇温速度2.0℃/minで200℃まで昇温させて、貯蔵弾性率G'及び損失弾性率G''を測定する。
結晶性樹脂の重量平均分子量は、通常、2000〜100000であり、5000〜60000であることが好ましく、8000〜30000であることがさらに好ましい。結晶性樹脂の重量平均分子量が2000未満であると、トナーの耐ホットオフセット性が低下することがあり、100000を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
なお、重量平均分子量は、GPC−8220GPC(東ソー社製)を用いて測定されるポリスチレン換算の分子量である。
結晶性樹脂としては、特に限定されないが、結晶性ポリエステル、結晶性ポリウレタン、結晶性ポリウレア、結晶性ポリアミド、結晶性ポリエーテル、結晶性ビニル樹脂、結晶性ウレタン変性ポリエステル、結晶性ウレア変性ポリエステル等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、トナーとして好適な融点設計を行いやすく、紙への結着性に優れることから、結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂を主成分とすることが好ましい。
結晶性ポリエステルユニットを有する樹脂としては、結晶性ポリエステルユニットのみからなる樹脂(単に、結晶性ポリエステル樹脂ともいう)、結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂(いわゆるブロックポリマー、グラフトポリマー)が挙げられる。結晶性ポリエステルユニットのみからなる樹脂は結晶構造をとる部分は多いものの、外力により容易に変形しやすいことがある。その理由としては、結晶性ポリエステルのすべての部分を結晶化させることは困難であり、結晶化していない部分(非結晶部位)の分子鎖の自由度が高いために容易に変形しやすい、あるいは結晶構造をとっている部分に関しても、通常その高次構造は分子鎖が折りたたまれながら面を形成したものが重なる、いわゆるラメラ構造となるが、そのラメラ層間には大きな結合力が働かないため容易にラメラ層がずれやすい、などの原因が考えられる。トナー用の結着樹脂としては、外力により容易に変形してしまうと、画像形成装置内での変形凝集、部材への付着あるいは固着、最終的に出力される画像に容易に傷がつく、などの問題が発生する可能性があるため、結着樹脂としても外力に対してある程度変形に耐えうるもの、強靭性を有するものでなければならない。
樹脂の強靭性付与の観点からは、凝集エネルギーの大きいウレタン結合部位、ウレア結合部位、フェニレン部位を有するような結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂(いわゆるブロックポリマー、グラフトポリマー)が好ましい。この中でも特に、ウレタン結合部位やウレア結合部位は、分子鎖中に存在することにより、非結晶部位やラメラ層間に大きな分子間力による擬似架橋点を形成させることができると考えられる上、紙への定着後においても紙に対して濡れやすく定着強度を高めることができるため好ましい。
−結晶性ポリエステル−
結晶性ポリエステルは、ポリオールとポリカルボン酸を重縮合する、ラクトンを開環重合する、ヒドロキシカルボン酸を重縮合する、又は、ヒドロキシカルボン酸の2分子間又は3分子間の脱水縮合物に相当する炭素数が4〜12の環状エステルを開環重合することにより合成することができる。中でも、ジオールとジカルボン酸の重縮合物が好ましい。
ポリオールとしては、ジオールを単独で用いてもよいし、ジオールと3価以上のアルコールを併用してもよい。
ジオールとしては、特に限定されないが、直鎖型脂肪族ジオール、分岐型脂肪族ジオール等の脂肪族ジオール;炭素数が4〜36のアルキレンエーテルグリコール;炭素数が4〜36の脂環式ジオール;脂環式ジオールのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数1〜30);ビスフェノール類のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数2〜30);ポリラクトンジオール;ポリブタジエンジオール;カルボキシル基を有するジオール、スルホン酸基又はスルファミン酸基を有するジオール及びこれらの塩等のその他の官能基を有するジオール等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、主鎖の炭素数が2〜36の脂肪族ジオールが好ましく、主鎖の炭素数が2〜36の直鎖型脂肪族ジオールがさらに好ましい。
ジオール中の直鎖型脂肪族ジオールの含有量は、通常、80mol%以上であり、90mol%以上であることが好ましい。ジオール中の直鎖型脂肪族ジオールの含有量が80mol%未満であると、トナーの低温定着性及び耐熱保存性を両立させるのが困難になることがある。
主鎖の炭素数が2〜36の直鎖型脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール等が挙げられる。中でも、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
主鎖の炭素数が2〜36の分岐型脂肪族ジオールとしては、1,2−プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
炭素数が4〜36のアルキレンエーテルグリコールとしては、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
炭素数が4〜36の脂環式ジオールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
ビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等が挙げられる。
ポリラクトンジオールとしては、ポリ(ε−カプロラクトンジオール)等が挙げられる。
カルボキシル基を有するジオールとしては、2,2−ジメチロールプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−ジメチロールオクタン酸等の炭素数が6〜24のジアルキロールアルカン酸等が挙げられる。
スルホン酸基又はスルファミン酸基を有するジオールとしては、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)スルファミン酸のプロピレンオキサイド2モル付加物等のN,N−ビス(2−ヒドロキシアルキル)スルファミン酸(アルキル基の炭素数1〜6)及びそのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数1〜6);ビス(2−ヒドロキシエチル)ホスフェート等が挙げられる。
カルボキシル基を有するジオール、スルホン酸基又はスルファミン酸基を有するジオールの塩の中和に用いられる塩基としては、トリエチルアミン等の炭素数が3〜30の3級アミン、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物等が挙げられる。
中でも、炭素数が2〜12のアルキレングリコール、カルボキシル基を有するジオール、ビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物が好ましい。
3価以上のポリオールとしては、特に限定されないが、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタン、ポリグリセリン等のアルカンポリオール及びその分子内又は分子間脱水物;ショ糖、メチルグルコシド等の糖類及びその誘導体等の炭素数が3〜36の多価脂肪族アルコール;トリスフェノールPA等のトリスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数2〜30);フェノールノボラック、クレゾールノボラック等のノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物(付加モル数2〜30);ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートと他のビニル系モノマーの共重合体等のアクリルポリオール等が挙げられる。中でも、3価以上の多価脂肪族アルコール及びノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物が好ましく、ノボラック樹脂のアルキレンオキサイド付加物がさらに好ましい。
−ポリカルボン酸−
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸を単独で用いてもよいし、ジカルボン酸と3価以上のカルボン酸を併用してもよい。
ジカルボン酸としては、特に限定されないが、直鎖型脂肪族ジカルボン酸、分岐型脂肪族ジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。中でも、直鎖型脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカンジカルボン酸、オクタデカンジカルボン酸、デシルコハク酸等の炭素数が4〜36のアルカンジカルボン酸;ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸、オクタデセニルコハク酸等のアルケニルコハク酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸等の炭素数が4〜36のアルケンジカルボン酸;ダイマー酸(2量化リノール酸)等の炭素数が6〜40の脂環式ジカルボン酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ビフェニルジカルボン酸等の炭素数が8〜36の芳香族ジカルボン酸等が挙げられる。
3価以上のカルボン酸としては、特に限定されないが、トリメリット酸、ピロメリット酸等の炭素数が9〜20の芳香族ポリカルボン酸等が挙げられる。
なお、ポリカルボン酸の代わりに、ポリカルボン酸の無水物又はメチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステル等の炭素数が1〜4のアルキルエステルを用いてもよい。
中でも、脂肪族ジカルボン酸を単独で用いることが好ましく、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸を単独で用いることがさらに好ましい。このとき、脂肪族ジカルボン酸と、芳香族ジカルボン酸を併用することも好ましく、脂肪族ジカルボン酸と、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸を併用することもさらに好ましい。
ポリカルボン酸中の芳香族ジカルボン酸の含有量は、20mol%以下であることが好ましい。
−ラクトン開環重合物―
ラクトンとしては、特に限定されないが、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等の炭素数が3〜12のモノラクトン等が挙げられる。中でも、ε−カプロラクトンが好ましい。
ラクトンを開環重合する際に、金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いてもよいし、開始剤として、エチレングリコール、ジエチレングリコール等のジオールを用いてもよい。
ラクトンの開環重合物の市販品としては、PLACCELシリーズのH1P、H4、H5、H7(ダイセル社製)等が挙げられる。
−ポリヒドロキシカルボン酸−
重縮合に用いられるヒドロキシカルボン酸としては、特に限定されないが、グリコール酸、乳酸(L体、D体、ラセミ体等)等が挙げられる。
環状エステルに用いられるヒドロキシカルボン酸としては、特に限定されないが、グリコリド、ラクチド(L体、D体、ラセミ体等)等が挙げられる。中でも、L−ラクチド、D−ラクチドが好ましい。
環状エステルを開環重合する際に、金属酸化物、有機金属化合物等の触媒を用いてもよい。
ヒドロキシカルボン酸を重縮合物又は環状エステルを開環重合物の末端がヒドロキシル基又はカルボキシル基となるように変性することにより、ポリエステルジオールを合成することができる。
<結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂>
結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂を得る方法としては、あらかじめ末端にヒドロキシル基等の活性水素を有する結晶性ポリエステルユニットを作製し、ポリイソシアネートで連結する方法などが挙げられる。この手段を用いると樹脂骨格中にウレタン結合部位を導入することができるため、樹脂の強靭性を高めることができる。
−結晶性ポリウレタン−
結晶性ポリウレタンは、ポリオールとポリイソシアネートを重付加することにより合成することができる。中でも、ジオールとジイソシアネートの重付加物が好ましい。
ポリオールとしては、ジオールを単独で用いてもよいし、ジオールと3価以上のアルコールを併用してもよい。
ポリオールとしては、結晶性ポリエステルと同様のものを用いることができる。
ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネートを単独で用いてもよいし、ジイソシアネートと3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
ジイソシアネートとしては、特に限定されないが、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート等が挙げられる。中でも、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が6〜20の芳香族ジイソシアネート、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が2〜18の脂肪族ジイソシアネート、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が4〜15の脂環式ジイソシアネート、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、ジイソシアネートのウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基等を有する変性物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
芳香族ジイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、粗製トリレンジイソシアネート、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、粗製ジフェニルメタンジイソシアネート(粗製ビス(アミノフェニル)メタン(ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合物)のホスゲン化物;ビス(アミノフェニル)メタンと少量(例えば、5〜20質量%)の3官能以上のアミンとの混合物のホスゲン化物)、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4',4''−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、p−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートとしては、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート等が挙げられる。
脂環式ジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−ノルボルナンジイソシアネート、2,6−ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
ジイソシアネートの変性物としては、ウレタン変性ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、トリヒドロカルビルホスフェート変性ジフェニルメタンジイソシアネート等の変性ジフェニルメタンジイソシアネート、イソシアネート基を有するプレポリマー等のウレタン変性トリレンジイソシアネート等のジイソシアネートの変性物等が挙げられる。
中でも、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が6〜15の芳香族ジイソシアネート、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が4〜12の脂肪族ジイソシアネート、イソシアネート基の炭素を除く炭素数が4〜15の脂環式ジイソシアネートが好ましく、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートがさらに好ましい。
−結晶性ポリウレア−
結晶性ポリウレアは、ポリアミンとポリイソシアネートを重付加することにより合成することができる。中でも、ジアミンとジイソシアネートの重付加物が好ましい。
ポリイソシアネートとしては、ジイソシアネートを単独で用いてもよいし、ジイソシアネートと3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
ポリイソシアネートとしては、結晶性ポリウレタンと同様のものを用いることができる。
ポリアミンとしては、ジアミンを単独で用いてもよいし、ジアミンと3価以上のアミンを併用してもよい。
ポリアミンとしては、特に限定されないが、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン等が挙げられる。中でも、炭素数が2〜18の脂肪族ポリアミン、炭素数が6〜20の芳香族ポリアミンが好ましい。
炭素数が2〜18の脂肪族ポリアミンとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数が2〜6のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、イミノビス(プロピルアミン)、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の炭素数が4〜18のポリアルキレンポリアミン;ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビス(プロピルアミン)等のアルキレンジアミン又はポリアルキレンジアミンの炭素数が1〜4のアルキル又は炭素数が2〜4のヒドロキシアルキル置換体;1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4'−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等の炭素数が4〜15の脂環式ジアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等の炭素数が4〜15の複素環式ジアミン;キシリレンジアミン、テトラクロロ−p−キシリレンジアミン等の炭素数が8〜15の芳香環含有脂肪族ジアミン等が挙げられる。
炭素数が6〜20の芳香族ジアミンとしては、1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン、2,4'−ジフェニルメタンジアミン、4,4'−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4',4"−トリアミン、ナフチレンジアミン等の非置換芳香族ジアミン;2,4−トリレンジアミン、2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、4,4'−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3'−メチル−2',4−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジエチル−2,2'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3',5,5'−テトライソプロピル−4,4'−ジアミノジフェニルスルホン等の炭素数が1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン;メチレンビス(o−クロロアニリン)、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロロ−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロロ−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチル−5,5'−ジブロモジフェニルメタン、3,3'−ジクロロベンジジン、3,3'−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフィド、4,4'−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等のクロロ基、ブロモ基、ヨード基、フルオロ基等のハロ基;メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基;ニトロ基等の核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミン;4,4'−ビス(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等の2級アミノ基を有する芳香族ジアミン(非置換芳香族ジアミン、炭素数が1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン、核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミンの1級アミノ基の一部又は全部がメチル基、エチル基等の低級アルキル基により置換されたもの)等が挙げられる。
これら以外のジアミンとしては、ダイマー酸等のジカルボン酸と過剰の(ジカルボン酸1モル当たり2モル以上の)アルキレンジアミン、ポリアルキレンポリアミン等のポリアミンを縮合することにより合成されるポリアミドポリアミン等のポリアミドポリアミン;ポリアルキレングリコール等のポリエーテルポリオールのシアノエチル化物の水素化物等のポリエーテルポリアミン等が挙げられる。
なお、ポリアミンの代わりに、ポリアミンのアミノ基を、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトンでブロックしたケチミン、オキサゾリゾン等を用いてもよい。
−結晶性ポリアミド−
結晶性ポリアミドは、ポリアミンとポリカルボン酸を重縮合することにより合成することができる。中でも、ジアミンとジカルボン酸の重縮合物が好ましい。
ポリアミンとしては、ジアミンを単独で用いてもよいし、ジアミンと3価以上のアミンを併用してもよい。
ポリアミンとしては、ポリウレアと同様のものを用いることができる。
ポリカルボン酸としては、ジカルボン酸を単独で用いてもよいし、ジカルボン酸と3価以上のカルボン酸を併用してもよい。
ポリカルボン酸としては、ポリエステルと同様のものを用いることができる。
−結晶性ポリエーテル−
結晶性ポリエーテルとしては、特に限定されないが、結晶性ポリオキシアルキレンポリオール等が挙げられる。
結晶性ポリオキシアルキレンポリオールを合成する方法としては、特に限定されないが、触媒を用いてキラル体のアルキレンオキサイドを開環重合する方法(例えば、Journal of the American Chemical Society,1956年,第78巻,第18号,p.4787−4792参照)、触媒を用いてラセミ体のアルキレンオキサイドを開環重合する方法等が挙げられる。
また、触媒を用いてラセミ体のアルキレンオキサイドを開環重合する方法としては、ランタノイド錯体と有機アルミニウムを接触させた化合物を触媒として用いる方法(例えば、特開平11−12353号公報参照)、バイメタルμ−オキソアルコキサイドとヒドロキシル化合物を予め反応させる方法(例えば、特表2001−521957号公報参照)等が挙げられる。
さらに、非常にアイソタクティシティの高いポリオキシアルキレンポリオールを合成する方法としては、触媒として、サレン錯体を用いる方法(例えば、Journal of the American Chemical Society,2005年,第127巻,第33号,p.11566−11567参照)等が挙げられる。例えば、開始剤として、ジオール又は水を用いて、キラル体のアルキレンオキサイドを開環重合すると、末端にヒドロキシル基を有するアイソタクティシティが50%以上であるポリオキシアルキレングリコールを合成することができる。アイソタクティシティが50%以上であるポリオキシアルキレングリコールは、ジカルボン酸を用いて、末端がカルボキシル基になるように変性してもよい。なお、アイソタクティシティが50%以上であると、通常、結晶性となる。
ジオールとしては、結晶性ポリエステルと同様のものを用いることができる。
ジカルボン酸としては、結晶性ポリエステルと同様のものを用いることができる。
アルキレンオキサイドとしては、特に限定されないが、プロピレンオキサイド、1−クロロオキセタン、2−クロロオキセタン、1,2−ジクロロオキセタン、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、1,2−ブチレンオキサイド、メチルグリシジルエーテル、1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ペンチレンオキサイド、3−メチル−1,2−ブチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、1,2−へキシレンオキサイド、3−メチル−1,2−ペンチレンオキサイド、2,3−ヘキシレンオキサイド、4−メチル−2,3−ペンチレンオキサイド、アリルグリシジルエーテル、1,2−へプチレンオキサイド、スチレンオキサイド、フェニルグリシジルエーテル等の炭素数が3〜9のアルキレンオキサイドが挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、プロピレンオキサイド、1,2−BO、スチレンオキサイド及びシクロへキセンオキサイドが好ましく、PO、1,2−ブチレンオキサイド、シクロへキセンオキサイドが好ましい。
結晶性ポリオキシアルキレンポリオールのアイソタクティシティは、通常、70%以上であり、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが特に好ましい。
アイソタクティシティは、Macromolecules,vol.35,No.6,2389−2392頁(2002年)に記載されている方法を用いて算出することができる。
測定試料約30mgを直径5mmの13C−NMR用試料管に秤量し、約0.5mlの重水素化溶剤を加えて溶解させ、分析用試料とする。ここで、重水素化溶剤としては、特に制限はなく、試料を溶解させることのできる溶剤を適宜選択することができ、例えば、重水素化クロロホルム、重水素化トルエン、重水素化ジメチルスルホキシド、重水素化ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。13C−NMRの3種類のメチン基由来の信号は、それぞれシンジオタクチック値(S)75.1ppm付近とヘテロタクチック値(H)75.3ppm付近とアイソタクチック値(I)75.5ppm付近に観測される。
アイソタクティシティは、次の計算式(1)により算出する。
アイソタクティシティ(%)=[I/(I+S+H)]×100 (1)
ただし、前記計算式(1)中、Iはアイソタクチック信号の積分値、Sはシンジオタクチック信号の積分値、Hはヘテロタクチック信号の積分値である。
−結晶性ビニル樹脂−
結晶性ビニル樹脂は、結晶性ビニルモノマーを、必要に応じて、非結晶性ビニルモノマーと共に、付加重合することにより合成することができる。
結晶性ビニルモノマーとしては、特に限定されないが、ラウリル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数が12〜50の直鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
非結晶性ビニルモノマーとしては、特に限定されないが、スチレン類、(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシル基を有するビニルモノマー、ビニルエステル、脂肪族炭化水素系ビニルモノマー等の分子量が1000以下であるビニルモノマー等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
スチレン類としては、スチレン、炭素数が1〜3のアルキル基を有するアルキルスチレン等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等の炭素数が1〜11の直鎖アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート炭素数が12〜18の分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート;ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート等の炭素数1〜11のヒドロキシアルキル基を有するヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等の炭素数が1〜11のジアルキルアミノアルキル基を有するジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
カルボキシル基を有するビニルモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、桂皮酸等の炭素数が3〜15のモノカルボン酸;(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の炭素数が4〜15のジカルボン酸;マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸モノアルキルエステル等の炭素数が1〜18のアルキル基を有するジカルボン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。
ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、イソプロペニルアセテート等の炭素数4〜15の脂肪族ビニルエステル;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等の炭素数が8〜50の不飽和カルボン酸多価アルコールエステル;メチル−4−ビニルベンゾエート等の炭素数が9〜15の芳香族カルボン酸のビニルエステル等が挙げられる。
脂肪族炭化水素系ビニルモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブテン、オクテン等の炭素数が2〜10のオレフィン;ブタジエン、イソプレン、1,6−ヘキサジエン等の炭素数が4〜10のジエン等が挙げられる。
−主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する結晶性樹脂−
結晶性ウレタン変性ポリエステル、結晶性ウレア変性ポリエステルなど結晶性ポリエステルの一部を変性させたユニットを連結させた樹脂を得る方法としては、あらかじめ末端にヒドロキシル基等の活性水素を有する結晶性ポリエステルユニットを作製し、ポリイソシアネートで連結する方法などが挙げられる。この手段を用いると樹脂骨格中にウレタン結合部位を導入することができるため、樹脂の強靭性を高めることができる。
ポリイソシアネートとしては、例えば、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネートなどが挙げられる。
前記ジイソシアネートとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジイソシアネート類、脂肪族ジイソシアネート類、脂環式ジイソシアネート類、芳香脂肪族ジイソシアネート類などが挙げられる。これらの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜20の芳香族ジイソシアネート、2〜18の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネート、8〜15の芳香脂肪族ジイソシアネート、これらのジイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等)、これらの2種以上の混合物などが好ましい。また、必要により、3価以上のイソシアネートを併用してもよい。
前記芳香族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び/又は2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4'−及び/又は4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI[粗製ジアミノフェニルメタン〔ホルムアルデヒドと芳香族アミン(アニリン)又はその混合物との縮合生成物;ジアミノジフェニルメタンと少量(例えば5〜20質量%)の3官能以上のポリアミンとの混合物〕のホスゲン化物:ポリアリルポリイソシアネート(PAPI)]、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4',4''−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネートなどが挙げられる。
前記脂肪族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエートなどが挙げられる。
前記脂環式ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4'−ジイソシアネート(水添MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、メチルシクロヘキシレンジイソシアネート(水添TDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び2,6−ノルボルナンジイソシアネートなどが挙げられる。
前記芳香脂肪族ジイソシアネート類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、m−及びp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α',α'−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが挙げられる。
また、前記ジイソシアネートの変性物としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物などが挙げられる。具体的には、ウレタン変性MDI、カルボジイミド変性MDI、トリヒドロカルビルホスフェート変性MDI等の変性MDI、イソシアネート含有プレポリマー等のウレタン変性TDIなどのジイソシアネートの変性物;これらジイソシアネートの変性物の2種以上の混合物(例えば、変性MDIとウレタン変性TDIとの併用)などが挙げられる。
これらのジイソシアネートの中でも、NCO基中の炭素を除く炭素数が、6〜15の芳香族ジイソシアネート、4〜12の脂肪族ジイソシアネート、4〜15の脂環式ジイソシアネートが好ましく、TDI、MDI、HDI、水添MDI、及びIPDIが特に好ましい。
結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂を得る方法としては、あらかじめ結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットを別々に作製し、それらを結合させる方法、あらかじめ結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットのいずれかを作製し、次いで作製したユニットの存在下で、もう一方のポリマーを重合することによって結合させる方法、あるいは結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーユニットを同じ反応場で同時あるいは逐次重合させることにより得る方法があるが、設計意図通りに反応を制御させやすいという点で、一つ目あるいは二つ目の方法が好ましい。
一つ目の方法としては、前述の結晶性ポリエステルユニットを連結させた樹脂を得る方法と同様、あらかじめ末端にヒドロキシル基等の活性水素を有するユニットを作製し、ポリイソシアネートで連結する方法などが挙げられる。ポリイソシアネートについても前述のものが使用できる他、一方のユニットの末端にイソシアネート基を導入し、他方のユニットの活性水素と反応させる方法でも得ることができる。この手段を用いると樹脂骨格中にウレタン結合部位を導入することができるため、樹脂の強靭性を高めることができる。
二つ目の方法としては、結晶性ポリエステルユニットを先に作成する場合、次に作成するポリマーユニットが非結晶性ポリエステルユニット、ポリウレタンユニット、ポリウレアユニット等であれば、結晶性ポリエステルユニットの末端のヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と、他のポリマーユニットを得るためのモノマーを反応させることにより、結晶性ポリエステルユニットと他のポリマーを結合させた樹脂を得ることができる。
非結晶性ポリエステルユニットとしては、例えばポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニットが挙げられる。ポリオール及びポリカルボン酸については前述の結晶性ポリエステルユニットで例示したものが使用できるが、結晶性を持たないように設計するためには、ポリマー骨格に屈曲点や分岐点を多く持たせるようにすればよく、屈曲点を持たせるには、例えば、ポリオールとして、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等のAO(EO、PO、BO等)付加物(付加モル数2〜30)などのビスフェノール及びその誘導体、ポリカルボン酸として、フタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸を使用すればよい。また分岐点の導入には3価以上のポリオールやポリカルボン酸を使用すればよい。
ポリウレタンユニットとしては、ジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール等のポリオールと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットなどが挙げられる。これらの中でも、前記ジオールと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレタンユニットが好ましい。
前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールとしては、前記ポリエステル樹脂において挙げた前記ジオール及び前記3価〜8価又はそれ以上のポリオールと同様のものが挙げられる。
前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートとしては、前述のジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートと同様のものが挙げられる。
ポリウレアユニットとしては、ジアミン、3価以上のポリアミン等のポリアミンと、ジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート等のポリイソシアネートとから合成されるポリウレアユニット等が挙げられる。
前記ジアミンとしては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば脂肪族ジアミン類、芳香族ジアミン類が挙げられる。これらの中でも、炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類、炭素数6〜20の芳香族ジアミン類が好ましい。また、必要により、前記3価以上のアミン類を使用してもよい。
前記炭素数2〜18の脂肪族ジアミン類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の炭素数2〜6のアルキレンジアミン;ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン,トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン等の炭素数4〜18のポリアルキレンジアミン;ジアルキルアミノプロピルアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミン、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサメチレンジアミン、メチルイミノビスプロピルアミン等の前記アルキレンジアミン又は前記ポリアルキレンジアミンの炭素数1〜4のアルキル又は炭素数2〜4のヒドロキシアルキル置換体;1,3−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、メンセンジアミン、4,4'−メチレンジシクロヘキサンジアミン(水添メチレンジアニリン)等の炭素数4〜15の脂環式ジアミン;ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン、1,4−ジアミノエチルピペラジン、1,4−ビス(2−アミノ−2−メチルプロピル)ピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン等の炭素数4〜15の複素環式ジアミン;キシリレンジアミン、テトラクロル−p−キシリレンジアミン等の炭素数8〜15の芳香環含有脂肪族アミン類などが挙げられる。
前記炭素数6〜20の芳香族ジアミン類としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,2−、1,3−及び1,4−フェニレンジアミン、2,4'−及び4,4'−ジフェニルメタンジアミン、クルードジフェニルメタンジアミン(ポリフェニルポリメチレンポリアミン)、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジジン、チオジアニリン、ビス(3,4−ジアミノフェニル)スルホン、2,6−ジアミノピリジン、m−アミノベンジルアミン、トリフェニルメタン−4,4',4''−トリアミン、ナフチレンジアミン等の非置換芳香族ジアミン;2,4−及び2,6−トリレンジアミン、クルードトリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、4,4'−ビス(o−トルイジン)、ジアニシジン、ジアミノジトリルスルホン、1,3−ジメチル−2,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジメチル−2,6−ジアミノベンゼン、1,4−ジイソプロピル−2,5−ジアミノベンゼン、2,4−ジアミノメシチレン、1−メチル−3,5−ジエチル−2,4−ジアミノベンゼン、2,3−ジメチル−1,4−ジアミノナフタレン、2,6−ジメチル−1,5−ジアミノナフタレン、3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ジアミノジフェニルメタン、3,5−ジエチル−3'−メチル−2',4−ジアミノジフェニルメタン、3,3'−ジエチル−2,2'−ジアミノジフェニルメタン、4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチルジフェニルメタン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジアミノベンゾフェノン、3,3',5,5'−テトラエチル−4,4'−ジアミノジフェニルエーテル、3,3',5,5'−テトライソプロピル−4,4'−ジアミノジフェニルスルホン等の炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン;前記非置換芳香族ジアミン乃至前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミンの異性体の種々の割合の混合物;メチレンビス−o−クロロアニリン、4−クロロ−o−フェニレンジアミン、2−クロル−1,4−フェニレンジアミン、3−アミノ−4−クロロアニリン、4−ブロモ−1,3−フェニレンジアミン、2,5−ジクロル−1,4−フェニレンジアミン、5−ニトロ−1,3−フェニレンジアミン、3−ジメトキシ−4−アミノアニリン;4,4'−ジアミノ−3,3'−ジメチル−5,5'−ジブロモジフェニルメタン、3,3'−ジクロロベンジジン、3,3'−ジメトキシベンジジン、ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)オキシド、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)プロパン、ビス(4−アミノ−2−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)デカン、ビス(4−アミノフェニル)スルフイド、ビス(4−アミノフェニル)テルリド、ビス(4−アミノフェニル)セレニド、ビス(4−アミノ−3−メトキシフェニル)ジスルフイド、4,4'−メチレンビス(2−ヨードアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−ブロモアニリン)、4,4'−メチレンビス(2−フルオロアニリン)、4−アミノフェニル−2−クロロアニリン等の核置換電子吸引基(Cl、Br、I、F等のハロゲン;メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基;ニトロ基など)を有する芳香族ジアミン;4,4'−ジ(メチルアミノ)ジフェニルメタン、1−メチル−2−メチルアミノ−4−アミノベンゼン等の二級アミノ基を有する芳香族ジアミン〔前記非置換芳香族ジアミン、前記炭素数1〜4の核置換アルキル基を有する芳香族ジアミン、及びこれらの異性体の種々の割合の混合物、前記核置換電子吸引基を有する芳香族ジアミンの一級アミノ基の一部又は全部がメチル、エチルなどの低級アルキル基で二級アミノ基に置き換ったもの〕などが挙げられる。
前記ジアミンとして、これらの他、ジカルボン酸(ダイマー酸等)と過剰の(酸1モル当り2モル以上の)前記ポリアミン(前記アルキレンジアミン、前記ポリアルキレンポリアミン等)との縮合により得られる低分子量ポリアミドポリアミン等のポリアミドポリアミン;ポリエーテルポリオール(ポリアルキレングリコール等)のシアノエチル化物の水素化物等のポリエーテルポリアミンなどが挙げられる。
また、アミン化合物のアミノ基をケトン化合物などによりキャッピングしたものを用いてもよい。
これらの中でも、前記ジアミンと前記ジイソシアネートとから合成されるポリウレアユニットが好ましい。
前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートとしては、前記前記ジイソシアネート及び前記3価以上のポリイソシアネートと同様のものが挙げられる。
また、結着樹脂としては主鎖にウレア結合を有する結晶性樹脂を含むことが好ましい。Solubility Parameter Values(Polymer handbook 4th Ed)によれば、ウレア結合の凝集エネルギーは50230[J/mol]であり、ウレタン結合の凝集エネルギー(26370[J/mol])の2倍程度あるため、少量であってもトナーの強靭性や定着時のオフセット耐性向上効果が期待できる。
主鎖にウレア結合を有する樹脂を得るには、ポリイソシアネート化合物と、ポリアミン化合物を反応させる、あるいはポリイソシアネート化合物と水を反応させ、イソシアネートの加水分解によって発生したアミノ基と残りのイソシアネート基を反応させる方法がある。また、主鎖にウレア結合を有する樹脂を得るのにあたり、前述の化合物のほかに、ポリオール化合物も同時に反応させることで樹脂設計の自由度を広げることができる。
ポリイソシアネートとしては、前述のようなジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート(以下、低分子量ポリイソシアネートとも記載する)のほか、イソシアネート基を末端や側鎖に有するようなポリマー(以下、プレポリマーとも記載する)を使用してもよい。
プレポリマーの合成方法としては、低分子量ポリイソシアネートと後述のポリアミン化合物を、イソシアネート過剰量で反応させて末端にイソシアネート基を有するポリウレアプレポリマーを得る方法、低分子量ポリイソシアネートとポリオール化合物とを、イソシアネート過剰量で反応させて末端にイソシアネート基を有するプレポリマーを得る方法が挙げられる。これらの方法で得られるプレポリマーは単独で使用してもよいし、同じ方法で得られる2種類以上のプレポリマー、あるいは前記2通りの方法で得られる2種類以上のプレポリマーを併用しても構わないし、さらにはプレポリマーと低分子量ポリイソシアネートを1種類あるいは複数種併用しても構わない。
ポリイソシアネートの使用比率は、イソシアネート基[NCO]と、ポリアミンのアミノ基[NH}の等量比[NCO]/[NH]、あるいはポリオールの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1.01/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]のモル比が5を超えるとウレタン結合やウレア結合が多くなりすぎ、最終的に得られる樹脂をトナー用の結着樹脂として使用すると溶融状態における弾性率が高すぎ定着性が悪化する可能性があり、[NCO]のモル比が1.01未満では、重合度が高くなり生成するプレポリマーの分子量が大きくなるため、トナーを製造するのにあたり他の材料との混合が困難になる、もしくは溶融状態における弾性率が高すぎ定着性が悪化する可能性があるため好ましくない。
ポリアミンとしては、前述のようなジアミン、3価以上のポリアミンなどが挙げられる。
ポリオールとしては、前述のようなジオール、3価〜8価又はそれ以上のポリオール(以下、低分子量ポリオールとも記載する)のほか、水酸基を末端や側鎖に有するようなポリマー(以下、高分子量ポリオールとの記載する)を使用してもよい。
高分子量ポリオールの作成方法としては、低分子量ポリイソシアネートと低分子量ポリオールを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリウレタンを得る方法、ポリカルボン酸と低分子量ポリオール化合物とを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリエステルを得る方法が挙げられる。
水酸基を末端に有するポリウレタンあるいはポリエステルを調整するためには、低分子量ポリオールと低分子量ポリイソシアネートの比率[OH]/[NCO]、あるいは低分子量ポリオールとポリカルボン酸の比率[OH]/[COOH]は、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。水酸基のモル比が2を超えると重合反応が進まないため所望の高分子量ポリオールが得られず、1.02を下回ると重合度が高くなり得られる高分子量ポリオールの分子量が大きくなりすぎるためトナーを製造するのにあたり他の材料との混合が困難になる、もしくは溶融状態における弾性率が高すぎ定着性が悪化する可能性があるため好ましくない。
前記ポリカルボン酸としては前述のジカルボン酸、3価〜6価又はそれ以上のポリカルボン酸が挙げられる。
得られた樹脂が結晶性を有するためには、主鎖に結晶性を有するポリマーユニットを導入すればよい。トナー用の結着樹脂として好適な融点を有するような結晶性ポリマーユニットとしては、結晶性ポリエステルユニット、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸の長鎖アルキルエステルユニット等が挙げられるが、結晶性ポリエステルユニットは末端アルコールのものを簡便に作製することができ、上記のポリオール化合物としてウレア結合を有する樹脂への導入が行いやすいため好ましい。
結晶性ポリエステルユニットとしては、例えば、ポリオールとポリカルボン酸とから合成される重縮合ポリエステルユニット、ラクトン開環重合物、ポリヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。これらの中でも、ジオールとジカルボン酸との重縮合ポリエステルユニットが、結晶性発現の観点から好ましい。
ジオールとしては、前述のポリオールの中であげられたジオールを使用することができる。その中でも鎖炭素数が2〜36の脂肪族ジオールが好ましく、直鎖型脂肪族ジオールがより好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち、入手容易性を考慮するとエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオールが好ましい。
直鎖型脂肪族ジオールのジオール全体に対する含有量は、80mol%以上が好ましく、90mol%以上がより好ましい。含有量が80mol%以上であると、樹脂の結晶性が向上し、低温定着性と耐熱保存性の両立性が良く、樹脂硬度が向上する傾向にある点で好ましい。
ジカルボン酸としては、前述のポリカルボン酸の中で挙げられたジカルボン酸を使用することができ、これらの中でも、直鎖型脂肪族ジカルボン酸がより好ましい。
前記ジカルボン酸の中でも、前記脂肪族ジカルボン酸(好ましくは、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等)を単独で用いることが特に好ましいが、前記脂肪族ジカルボン酸と共に前記芳香族ジカルボン酸(好ましくは、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸等;これら芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステル類等)を共重合したものも同様に好ましい。前記芳香族ジカルボン酸の共重合量としては、20mol%以下が好ましい。
結着樹脂としてあらかじめウレア結合を形成させた樹脂を使用し、着色剤、離型剤、帯電制御剤など結着樹脂以外のトナー構成材料と混合し、粒子化することでトナーを得ることができるが、ポリイソシアネート化合物と、ポリアミン化合物および/または水とを、必要に応じて着色剤、離型剤、帯電制御剤など結着樹脂以外のトナー構成材料と混合することで、ウレア結合を形成させてもよい。特に、ポリイソシアネート化合物としてプレポリマーを使用することで、トナー中に均一に高分子量のウレア結合を有する結晶性樹脂をトナー中に導入できるため、トナーの熱特性や帯電性が均一であり定着性とトナーの対ストレス性の両立をしやすいため好ましい。さらに、プレポリマーとしては、低分子量ポリイソシアネートとポリオール化合物とをイソシアネート過剰量で反応させて得られるプレポリマーの方が、粘弾性が抑えられるため好ましく、ポリオール化合物としてはポリカルボン酸と低分子量ポリオール化合物とを、水酸基過剰量で反応させて末端に水酸基を有するポリエステルがトナーに適した熱特性を得やすいため好ましく、さらにはポリエステルが結晶性ポリエステルユニットからなる場合、トナー中の高分子量成分がシャープメルトとなり低温定着性に優れたトナーが得られるため好ましい。
また、トナーが水系媒体中で造粒することにより得られるものである場合、分散媒の水がポリイソシアネート化合物と反応することで温和な条件でウレア結合を形成させることができる。
前記結着樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、異なる重量平均分子量の結着樹脂を併用しても良く、少なくとも第1の結晶性樹脂と、前記第1の結晶性樹脂よりも重量平均分子量Mwが大きい第2の結晶性樹脂を含むことが、優れた低温定着性と耐ホットオフセット性を両立することが出来る点で好ましい。
また、前記第2の結晶性樹脂は、イソシアネート基を有する変性結晶性樹脂である前記結着樹脂前駆体を使用し、活性水素基を有する化合物と反応させることで、樹脂を伸長させてなるものであることが好ましい。この場合、前記結着樹脂前駆体と活性水素基を有する化合物の反応は、トナー製造過程で行われることがより好ましく、重量平均分子量が大きい結晶性樹脂をトナー中に均一に分散することができ、トナー粒子間の特性のバラツキを抑えることができる。
更に、前記第1の結晶性樹脂は、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア基結合を有する結晶性樹脂であり、且つ、前記第2の結晶性樹脂は、前記第1の結晶性樹脂を変性した前記結着樹脂前駆体を、活性水素基を有する化合物と反応させ、伸長させてなるものであることが好ましい。前記第1の結晶性樹脂と前記第2の結晶性樹脂の組成構造を近づけることによって、2種の結着樹脂がトナー中でより均一に分散しやすくなり、トナー粒子間の特性のバラツキを更に抑えることができる。
前記結晶性樹脂は、前記結晶性樹脂と非結晶性樹脂を併用してもよく、結着樹脂の主成分が前記結晶性樹脂であることが好ましい。
<<着色剤分散樹脂>>
着色剤分散用樹脂としては、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造を形成することが可能であれば、特に限定されないが、非結晶性樹脂、結晶性ブロック及び非結晶性ブロックを有するブロック共重合体等が挙げられる。中でも、結晶性ブロック及び非結晶性ブロックを有するブロック共重合体が好ましい。
着色剤分散樹脂は、酢酸エチルに対して、難溶性であることが好ましい。
なお、酢酸エチル100質量部及び着色剤分散樹脂40質量部の混合物を50℃で12時間放置した後の光路長1cmにおける波長が500nmの光の透過率が20%未満となることを、酢酸エチルに対して、難溶性であると定義する。
着色剤分散樹脂として、非結晶性樹脂を用いる場合、非結晶性樹脂は、非結晶領域に含まれる。
非結晶性樹脂としては、特に限定されないが、非結晶性ポリエステル、非結晶性ポリウレタン、非結晶性ポリウレア、非結晶性ポリアミド、非結晶性ポリエーテル、非結晶性ビニル樹脂、非結晶性ウレタン変性ポリエステル、非結晶性ウレア変性ポリエステル、非晶性ポリ乳酸等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、非結晶性ポリエステルが好ましい。
非結晶性ポリエステルを合成する際に用いられるジオールは、直鎖型又は分岐型脂肪族ジオールであることが好ましい。
直鎖型又は分岐型脂肪族ジオールとしては、特に限定されないが、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、ドデカンジオール、テトラデカンジオール、ネオペンチルグリコール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。
着色剤分散樹脂として、結晶性ブロック及び非結晶性ブロックを有するブロック共重合体を用いる場合、結晶性ブロック及び非結晶性ブロックは、それぞれ結晶性領域及び非結晶領域に含まれる。
結晶性ブロックとしては、結晶性ポリエステルブロック、結晶性ポリウレタンブロック、結晶性ポリウレアブロック、結晶性ポリアミドブロック、結晶性ポリエーテルブロック、結晶性ビニル樹脂ブロック、結晶性ウレタン変性ポリエステルブロック、結晶性ウレア変性ポリエステルブロック等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、結晶性ポリエステルブロックが好ましい。
非結晶性ブロックとしては、非結晶性ポリエステルブロック、非結晶性ポリウレタンブロック、非結晶性ポリウレアブロック、非結晶性ポリアミドブロック、非結晶性ポリエーテルブロック、非結晶性ビニル樹脂ブロック、非結晶性ウレタン変性ポリエステルブロック、非結晶性ウレア変性ポリエステルブロック、非結晶性ポリ乳酸ブロック等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、非結晶性ポリエステルブロックが好ましい。
着色剤分散樹脂の酢酸エチルに対する溶解性は、分子量、モノマーの骨格の対称性、立体障害等を調整することにより、制御することができる。なお、モノマーの骨格の対称性を下げたり、立体障害を大きくしたりすると、着色剤分散樹脂の酢酸エチルに対する溶解性を向上させることができる。
着色剤分散樹脂のガラス転移温度は、通常、−20〜70℃であり、40〜70℃であることが好ましい。非結晶性樹脂のガラス転移温度が−20℃未満であると、トナーの耐熱保存性が低下することがあり、70℃を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
結着樹脂中の着色剤分散樹脂の含有量は、通常、5〜50質量%であり、10〜40質量%であることが好ましく、15〜30質量%であることがさらに好ましい。結着樹脂中の着色剤分散樹脂の含有量が5質量%未満であると、海島構造を形成しにくくなることがあり、50質量%を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
<着色剤>
着色剤としては、顔料又は染料であれば、特に限定されないが、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボンなどが挙げられ、二種以上併用してもよい。
着色剤の色としては、特に限定されないが、ブラック、マゼンダ、シアン、イエロー等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
黒色用の着色剤としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類;銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料等が挙げられる。
マゼンタの着色剤としては、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48、48:1、49、50、51、52、53、53:1、54、55、57、57:1、58、60、63、64、68、81、83、87、88、89、90、112、114、122、123、163、177、179、202、206、207、209、211;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35等が挙げられる。
シアン用の着色剤としては、C.I.ピグメントブルー2、3、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17、60;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、1〜5個のフタルイミドメチル基により置換されているフタロシアニン骨格を有する銅フタロシアニン顔料、グリーン7、グリーン36等が挙げられる。
イエロー用の着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー0−16、1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、55、65、73、74、83、97、110、151、154、180;C.I.バットイエロー1、3、20、オレンジ36等が挙げられる。
トナー中の着色剤の含有量は、通常、1〜15質量%であり、3〜10質量%であることが好ましい。トナー中の着色剤の含有量が1質量%未満であると、トナーの着色力が低下することがあり、15質量%を超えると、トナーの着色力が低下したり、トナーの電気特性が低下したりすることがある。
着色剤は、非結晶性樹脂又はブロック共重合体と複合化して、マスターバッチとして用いてもよい。
非結晶性樹脂又はブロック共重合体と着色剤は、溶融混練法またはいわゆるマスターバッチの製造法に倣って溶融混練によって行うことができる。処理方法は溶融混練によって非結晶性樹脂又はブロック共重合体と着色剤を混合できる既知の方法全てを用いることができるが、例えば、連続式の2軸押出し機(例えば、神戸製鋼所社製KTK型2軸押出し機、東芝機械社製TEM型2軸押出し機、池貝鉄工社製PCM型2軸押出し機、栗本鉄工所社製KEX型2軸押出し機)や、連続式の1軸混練機(例えば、ブッス社製コ・ニーダ、KCK社混練機)、直接オープンロール型連続混練機ニーデックス(オープンロール連続混練造粒機、三井鉱山社製)等の熱混練機を使用することができる。
例えば、溶融混連に1軸混練機のブッス社製コ・ニーダを使用する場合、投入口の温度を50℃〜120℃、排出口の温度を40℃〜70℃、スクリュー温度を30℃〜40℃に制御し、スクリュー回転数を80rpm、フィード速度を5kg/hとすることが望ましい。
また、マスターバッチは、湿式の分散機を用いて、非結晶性樹脂又はブロック共重合体と、着色剤を有機溶媒中に分散させることにより、製造することができる。
湿式の分散機としては、特に限定されないが、ビーズミルのウルトラビスコミル(アイメックス社製)、ペイントシェイカー(浅田鉄工社製)、ナノマイザーNM2−L200AR−D(吉田機械興業社製)等が挙げられる。
さらに、マスターバッチは、三本ロールミル等の高せん断分散装置を用いてせん断力を印加して、非結晶性樹脂又はブロック共重合体と着色剤を混合混練することにより製造することができる。このとき、非結晶性樹脂又はブロック共重合体と着色剤の相互作用を高めるために、有機溶媒を添加することが好ましい。また、着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができ、乾燥させる必要がないことから、いわゆるフラッシング法を用いることも好ましい。フラッシング法は、着色剤の水性ペーストと非結晶性樹脂又はブロック共重合体を、有機溶媒と共に混合混練し、着色剤を非結晶性樹脂又はブロック共重合体に移行させた後、水及び有機溶媒を除去する方法である。
<その他の成分>
トナーは、有機変性層状無機鉱物、離型剤、帯電制御剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料等をさらに含んでいてもよい。
<<有機変性層状無機鉱物>>
有機変性層状無機鉱物は、層状無機鉱物の層間に存在するイオンの少なくとも一部が有機物イオンにより置換されている。このとき、層状無機鉱物は、厚さが数nmの層が重ね合わさって形成される層状の無機鉱物である。前記「変性された」とは、前記層状無機鉱物の層間に存在するイオンに有機物イオンを導入することと同義であり、広義にはインターカレーションである。
前記結着樹脂に対して50質量%以上の結晶性樹脂を含有するトナーにおいて、層状無機鉱物の層間に存在するイオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性された有機変性層状無機鉱物を含有させることで、従来技術と同等の耐ストレス性を付与すると同時に、従来技術では為し得なかった、熱定着直後の再結晶化時に生じる画像搬送傷の発生や、出力画像の硬度不足の解消ができることを見出した。
また、層状無機鉱物は、トナーの表層近傍に配置されることで最も大きな効果を発生するが、有機変性層状無機鉱物は、トナー表層近傍に均一に隙間なく配列することが分かっている。このため、トナー表層近傍の結着樹脂の構造粘性を効率的に高め、定着直後のような樹脂硬度の低い画像の状態であっても充分に画像が保護される。また、少ない添加量でも効率的に効果を発揮できるため、定着性への阻害も殆どないものと考えられる。
ここで、トナー中における有機変性層状無機鉱物の存在状態は、トナー粒子をエポキシ樹脂などに包埋した試料を、マイクロミクロトームやウルトラミクロトームで切削し、トナー断面を走査型電子顕微鏡(SEM)などで観察することで確認することが可能である。SEMによる観察の場合は、反射電子像で確認することが好ましく、有機変性層状無機鉱物の存在が強いコントラストで観察できるので好ましい。また、FIB−STEM(HD−2000、日立製作所製)を用いて、トナー粒子をエポキシ樹脂等に包埋した試料をイオンビームで切削し、トナーの断面を観察してもよい。この場合も、反射電子像で確認することが視認のし易さから好ましい。
また、トナー表面近傍とは、トナー粒子をエポキシ樹脂などに包埋した試料を、マイクロミクロトームやウルトラミクロトーム、またはFIB−STEMで切削して得られるトナーの断面の観察像において、トナー最表面からトナー内部に0nm〜300nmの領域と定義される。
層状無機鉱物としては、特に限定されないが、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト等のスメクタイト群粘土鉱物;カオリナイト等のカオリン群粘土鉱物;ベントナイト、アタパルジャイト、マガディアイト、カネマイト等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、スメクタイト群粘土鉱物が好ましく、モンモリロナイトがさらに好ましい。
有機イオンとしては、特に限定されないが、4級アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、イミダゾリウムイオン;炭素数が1〜44の分岐、非分岐又は環状アルキル、炭素数が1〜22の分岐、非分岐又は環状アルケニル、炭素数が8〜32の分岐、非分岐又は環状アルコキシ、炭素数が2〜22の分岐、非分岐又は環状ヒドロキシアルキル、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の骨格を有する硫酸イオン、スルホン酸イオン、カルボン酸イオン、リン酸イオン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、4級アンモニウムイオンが好ましい。
4級アルキルアンモニウムイオンとしては、トリメチルステアリルアンモニウムイオン、ジメチルステアリルベンジルアンモニウムイオン、ジメチルオクタデシルアンモニウムイオン、オレイルビス(2−ヒドロキシエチル)メチルアンモニウムイオン等が挙げられる。
前記有機変性層状無機鉱物が、前記層状無機鉱物の層間に存在するイオンの少なくとも一部が有機物イオンで変性されていることは、ガスクロマトグラフ質量分析法(GCMS)により確認することができ、例えば、試料であるトナー中の結着樹脂を溶媒により溶解させた溶液を濾過し、得られた固形物を熱分解装置にて熱分解し、GCMSにて有機物の構造を同定する方法が好適に挙げられる。具体的には、熱分解装置として、Py−2020D(フロンティア・ラボ社製)を用い、550℃にて熱分解を行った後、GCMS装置QP5000(島津製作所社製)にて同定する方法が挙げられる。
有機変性層状無機鉱物は、層間に存在する2価の金属イオンの少なくとも一部を3価の金属イオンで置換することにより、無機アニオンを導入した後、無機アニオンの少なくとも一部を有機アニオンで置換した有機変性層状無機鉱物であってもよい。
有機変性層状無機鉱物の市販品としては、Bentone 3、Bentone 38、Bentone 38V(以上、レオックス社製)、チクソゲルVP(United catalyst社製)、クレイトン34、クレイトン40、クレイトンXL(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18ベントナイト;Bentone 27(レオックス社製)、チクソゲルLG(United catalyst社製)、クレイトンAF、クレイトンAPA(以上、サザンクレイ社製)等のステアラルコニウムベントナイト;クレイトンHT、クレイトンPS(以上、サザンクレイ社製)等のクオタニウム18/ベンザルコニウムベントナイト;クレイトンHY(サザンクレイ社製)等の有機変性モンモリロナイト;ルーセンタイトSPN(コープケミカル社製)等の有機変性スクメタイト等が挙げられる。
有機変性層状無機鉱物は、DHT−4A(協和化学工業社製)の層間に存在するアニオンの少なくとも一部を、一般式
(OROSO ・・・(A)
(式中、Rは、炭素数が13のアルキル基であり、Rは、炭素数が2〜6のアルキレン基であり、nは2〜10の整数である。)
で表される有機アニオンで置換したものであってもよい。
一般式(A)で表される有機アニオンを有する化合物の市販品としては、ハイテノール330T(第一工業製薬社製)等が挙げられる。
有機変性層状無機鉱物は、着色剤と同様に、ブロック共重合体、結晶性ポリエステル及び/又は非結晶性ポリエステルと複合化して、マスターバッチとして用いてもよい。
トナー中の有機変性層状無機鉱物の含有量は、通常、0.1〜3.0質量%であり、0.5〜2.0質量%であることが好ましく、1.0〜1.5質量%であることがさらに好ましい。トナー中の有機変性層状無機鉱物の含有量が0.1質量%未満であると、トナーの耐ストレス性が低下することがあり、3.0質量%を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
<<離型剤>>
離型剤としては、特に限定されないが、カルボニル基を有するワックス、ポリオレフィンワックス、長鎖炭化水素ワックス等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、カルボニル基を有するワックスが好ましい。
カルボニル基を有するワックスとしては、カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18−オクタデカンジオールジステアレート等のポリアルカン酸エステル;トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエート等のポリアルカノールエステル;ジベヘニルアミド等のポリアルカン酸アミド;トリメリット酸トリステアリルアミド等のポリアルキルアミド;ジステアリルケトン等のジアルキルケトン等が挙げられる。中でも、ポリアルカン酸エステルが好ましい。
ポリオレフィンワックスとしては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等が挙げられる。
長鎖炭化水素ワックスとしては、パラフィンワックス、サゾールワックス等が挙げられる。
離型剤の融点は、通常、40〜160℃であり、50〜120℃であることが好ましく、60〜90℃であることがさらに好ましい。離型剤の融点が40℃未満であると、トナーの耐熱保存性が低下することがあり、160℃を超えると、トナーの耐コールドオフセット性が低下することがある。
なお、離型剤の融点は、示差走査熱量計DSC210(セイコー電子工業社製)を用いて測定することができる。具体的には、試料を200℃まで昇温し、10℃/minで0℃まで冷却した後、10℃/minで昇温する。
離型剤の融点よりも20℃高い温度における溶融粘度は、通常、5〜1000cpsであり、10〜100cpsであることが好ましい。離型剤の融点よりも20℃高い温度における溶融粘度が5cps未満であると、トナーの離型性が低下することがあり、1000cpsを超えると、トナーの耐ホットオフセット性及び低温定着性が低下することがある。
トナー中の離型剤の含有量は、通常、0〜40質量%であり、3〜30質量%であることが好ましい。トナー中の離型剤の含有量が40質量%を超えると、トナーの流動性が低下することがある。
<<帯電制御剤>>
帯電制御剤としては、特に限定されないが、トリフェニルメタン系染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、リンの単体又はその化合物、タングステンの単体又はその化合物、フッ素系界面活性剤、サリチル酸の金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩、キナクリドン、アゾ系顔料、スルホン酸基を有する高分子化合物、カルボキシル基を有する高分子化合物、4級アンモニウム塩基を有する高分子化合物等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
帯電制御剤の市販品としては、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩のモリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製);LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)等が挙げられる。
帯電制御剤は、結着樹脂と共に溶融混練した後、後述する有機溶媒中に溶解又は分散させてもよいし、後述する有機溶媒中に溶解又は分散させる際に添加してもよい。
結着樹脂に対する帯電制御剤の質量比は、通常、0.1〜10質量%であり、0.2〜5質量%であることが好ましい。結着樹脂に対する帯電制御剤の質量比が0.1質量%未満であると、トナーの帯電性が低下することがあり、10質量%を超えると、トナーの流動性が低下したり、画像濃度が低下したりすることがある。
<<外添剤>>
外添剤としては、特に限定されないが、シリカ微粒子、疎水化されたシリカ微粒子、脂肪酸金属塩(例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム等);金属酸化物(例えば、酸化チタン、アルミナ、酸化スズ、酸化アンチモン等)、疎水化されている金属酸化物粒子、フッ素樹脂粒子が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、疎水化されているシリカ粒子、疎水化されている酸化チタン粒子、疎水化されているアルミナ粒子が好ましい。
シリカ粒子の市販品としては、HDK H 2000、HDK H 2000/4、HDK H 2050EP、HVK21、HDK H1303(以上、ヘキスト社製);R972、R974、RX200、RY200、R202、R805、R812(以上、日本アエロジル社製)等が挙げられる。
酸化チタン粒子の市販品としては、P−25(日本アエロジル社製)、STT−30、STT−65C−S(以上、チタン工業社製)、TAF−140(富士チタン工業社製)、MT−150W、MT−500B、MT−600B、MT−150A(以上、テイカ社製)等が挙げられる。
疎水化処理されている酸化チタン粒子の市販品としては、T−805(日本アエロジル社製);STT−30A、STT−65S−S(以上、チタン工業社製);TAF−500T、TAF−1500T(以上、富士チタン工業社製);MT−100S、MT−100T(以上、テイカ社製)、IT−S(石原産業社製)等が挙げられる。
疎水化されている金属酸化物粒子を製造する方法としては、特に限定されないが、金属酸化物粒子をシランカップリング剤で処理する方法、金属酸化物粒子をシリコーンオイルで処理する方法等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、特に限定されないが、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等が挙げられる。
シリコーンオイルとしては、特に限定されないが、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロロフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル変性シリコーンオイル、メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル等が挙げられる。
前記無機微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ペンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸パリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。これらの中でも、シリカ、二酸化チタンが特に好ましい。
トナー中の外添剤の含有量は、通常、0.1〜5質量%であり、0.3〜3質量%であることが好ましい。
金属酸化物粒子の平均一次粒径は、通常、1〜100nmであり、5〜70nmであることが好ましい。金属酸化物粒子の平均一次粒径が1nm未満であると、流動性向上剤がトナー中に埋没することがあり、100nmを超えると、感光体の表面に傷がつくことがある。
外添剤は、平均一次粒径が20nm以下の疎水化処理されている金属酸化物粒子を二種以上含み、平均一次粒径が30nm以上の金属酸化物粒子を一種以上含むことが好ましい。
金属酸化物粒子のBET比表面積は、通常、20〜500m/gである。
前記酸化物微粒子を含む外添剤の表面処理剤としては、例えば、ジアルキルジハロゲン化シラン、トリアルキルハロゲン化シラン、アルキルトリハロゲン化シラン、ヘキサアルキルジシラザンなどのシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニスなどが挙げられる。
前記外添剤として樹脂微粒子も添加することができる。該樹脂微粒子としては、例えば、ソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン;メタクリル酸エステル、アクリル酸エステルの共重合体;シリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロン等の重縮合系重合体粒子;熱硬化性樹脂による重合体粒子などが挙げられる。このような樹脂微粒子を併用することによってトナーの帯電性が強化でき、逆帯電のトナーを減少させ、地肌汚れを低減することができる。前記樹脂微粒子の添加量は、前記トナーに対し0.01質量%〜5質量%が好ましく、0.1質量%〜2質量%がより好ましい。
<<流動性向上剤>>
前記流動性向上剤は、前記トナーの表面処理を行って、疎水性を上げ、高湿度下においても前記トナーの流動特性や帯電特性の悪化を防止可能なものを意味し、例えば、シランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
<<クリーニング性向上剤>>
前記クリーニング性向上剤は、静電潜像担持体や中間転写体に残存する転写後の現像剤を除去するために前記トナーに添加され、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸等の脂肪酸金属塩;ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子等のソープフリー乳化重合により製造されたポリマー微粒子などが挙げられる。該ポリマー微粒子は、比較的粒度分布が狭いものが好ましく、重量平均粒径が0.01μm〜1μmのものが好適である。
クリーニング性向上剤としては、特に限定されないが、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸の金属塩;ポリメチルメタクリレート粒子、ポリスチレン粒子等の樹脂粒子等が挙げられる。
クリーニング性向上剤の重量平均粒径は、通常、0.01〜1μmである。
トナー中のクリーニング性向上剤の含有量は、通常、0.01〜5質量%であり、0.1〜2質量%が好ましい。
<<磁性材料>>
磁性材料としては、特に限定されないが、鉄、マグネタイト、フェライト等が挙げられる。
[トナーの特性]
トナーの結晶化度は、通常、12%以上であり、15%以上であることが好ましい。トナーの結晶化度が12%未満であると、トナーの低温定着性と耐熱保存性を両立できないことがある。
トナーは、示差走査熱量計による1回目の昇温における融解熱ピークのショルダー温度をTsh1st[℃]とし、2回目の昇温における融解熱ピークのショルダー温度をTsh2nd[℃]とすると、式
0.90≦Tsh2nd/Tsh1st≦1.10
を満たすことが好ましい。
なお、Tsh1st、Tsh2ndは、示差走査熱量計TA−60WS及びDSC−60(島津製作所社製)を用いて測定することができる。
トナーの160℃における貯蔵弾性率は、通常、1.0×10〜1.6×10Paであり、5.0×10〜1.0×10Paであることが好ましい。
なお、トナーの160℃における貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。
トナーの融点は、通常、45〜70℃であり、53〜65℃であることが好ましく、58〜62℃であることがさらに好ましい。トナーの融点が45℃未満であると、トナーの耐熱保存性が低下することがあり、70℃を超えると、トナーの低温定着性が低下することがある。
トナーの融点に対する軟化温度の比は、通常、0.80〜1.55であり、0.85〜1.25であることが好ましく、0.9〜1.20であることがさらに好ましく、0.90〜1.19であることが特に好ましい。トナーの融点に対する軟化温度の比が0.80未満であると、トナーの耐ホットオフセット性が低下することがあり、1.60を超えると、トナーの低温定着性及び耐熱保存性を両立させることが困難になることがある。
トナーの融点よりも20℃高い温度における貯蔵弾性率G'は、通常、1.0×10〜5.0×10Pa・sであり、1.0×10〜5.0×10Pa・sであることが好ましい。
トナーの融点よりも20℃高い温度における損失弾性率G''は、通常、1.0×10〜5.0×10Pa・sであり、1.0×10〜5.0×10Pa・sであることが好ましい。
トナーの融点よりも70℃高い温度における損失弾性率をG''に対するトナーの融点よりも30℃高い温度における損失弾性率をG''の比は、通常、0.05〜50であり、0.1〜40であることが好ましく、0.5〜30であることがさらに好ましい。
トナーの粘弾特性は、結着樹脂を構成する結晶性樹脂と非結晶性樹脂の比率や、樹脂の分子量や、モノマーの組成を調整すること等により制御することができる。
[トナーの製造方法]
トナーを製造する際には、水系媒体中で造粒するケミカル工法を用いることができる。ケミカル工法を用いると、結晶性樹脂を容易に造粒することができ、有機変性層状無機鉱物をトナーの表面近傍に配置させやすい。
水系媒体中で造粒するケミカル工法としては、特に限定されないが、モノマーを出発原料として製造する懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等;樹脂(結晶性樹脂、非結晶性樹脂又はブロック共重合体など)、着色剤を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた液を水系媒体中に乳化又は分散させる溶解懸濁法;樹脂や前駆体、着色剤と、乳化剤を含む組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させた液に水を加えて転相させる転相乳化法;これらの工法により得られた粒子を水系媒体中に分散させた状態で加熱溶融等により凝集させる凝集法等が挙げられる。中でも、粒度分布の制御、形状の制御、の観点から、溶解懸濁法が好ましい。
トナーの製造方法は、結晶性樹脂と、非結晶性樹脂又は結晶性ブロック及び非結晶性ブロックを有するブロック共重合体と、着色剤を含むトナー組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させて第一の液を調製する工程と、第一の液を、水系媒体中に分散乃至乳化させて第二の液を調製する工程と、第二の液から有機溶媒を除去する工程を有することが好ましい。また、第一の工程において、活性水素基と反応可能な官能基を有する結晶性前駆体(反応性基含有プレポリマー)を入れ、該油相組成物中及び/又は水系媒体中に含まれる活性水素基含有化合物と、前記反応性基含有プレポリマーとを反応させる方法によりトナーの母体粒子を造粒して得ることがより好ましい。
樹脂微粒子を製造する方法としては、特に限定はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、以下の(a)〜(h)などが挙げられる。
(a)ビニル系樹脂の場合において、モノマーを出発原料として、懸濁重合法、乳化重合法、シード重合法、分散重合法等の重合反応により、直接、樹脂微粒子の水性分散液を製造する方法。
(b)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液を適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、その後に加熱したり、硬化剤を加えたりして硬化させて樹脂微粒子の水性分散体を製造する方法。
(c)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の重付加あるいは縮合系樹脂の場合において、前駆体(モノマー、オリゴマー等)又はその溶剤溶液(液体であることが好ましく、加熱により液状化させたものでもよい。)中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
(d)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を機械回転式、ジェット式等の微粉砕機を用いて粉砕し、次いで、分級することによって樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(e)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、霧状に噴霧することにより樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(f)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液に溶剤を添加するか、又はあらかじめ溶剤に加熱溶解した樹脂溶液を冷却することにより樹脂微粒子を析出させ、次いで、溶剤を除去して樹脂微粒子を得た後、適当な分散剤存在下で水中に分散させる方法。
(g)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液を、適当な分散剤存在下で水性媒体中に分散させ、これを加熱、減圧等によって溶剤を除去する方法。
(h)あらかじめ高分子化反応(付加重合、開環重合、重付加、付加縮合、縮合重合等いずれの重合反応様式であってもよい。)により作製した樹脂を溶剤に溶解した樹脂溶液中に適当な乳化剤を溶解させた後、水を加えて転相乳化する方法。
―有機溶媒−
有機溶媒としては、特に限定されないが、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル;トルエン、キシレン等の芳香族;塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。
有機溶媒は、沸点が100℃以下であることが好ましい。有機溶媒の沸点が100℃を超えると、除去しにくくなることがある。
第一の液の固形分濃度は、通常、40〜80質量%である。第一の液の固形分濃度が40質量%未満であると、トナーの製造量が少なくなることがあり、80質量%を超えると、トナー組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させることが困難になったり、粘度が高くなったりすることがある。
なお、第一の液を調製する際に、トナー組成物に含まれるそれぞれの成分又はそのマスターバッチを有機溶媒中に溶解又は分散させた後、混合してもよい。
−水系媒体−
水系媒体としては、水又は水と混和可能な溶媒と水の混合溶媒が挙げられる。
水と混和可能な溶媒としては、特に限定されないが、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等のアルコール;メチルセロソルブ等のセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等が挙げられる。
トナー組成物に対する水系媒体の質量比は、通常、0.50〜20であり、1〜10であることが好ましい。トナー組成物に対する水系媒体の質量比が0.50未満であると、トナー組成物の分散性が低下することがあり、20を超えると、経済的ではない。
水系媒体中には、無機分散剤や樹脂微粒子をあらかじめ水系媒体中に分散させていても良く、粒度分布がシャープになるとともに分散安定性の観点で好ましい。
無機分散剤としては、特に限定されないが、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ハイドロキシアパタイト等が挙げられる。
樹脂微粒子を構成する樹脂としては、水系媒体中に分散させることが可能であれば、特に限定されないが、ビニル系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ケイ素系樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、ビニル系樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリエステルが好ましい。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、特に限定されないが、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等のアニオン性界面活性剤;アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリン等のアミン塩型、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウム等の4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤;脂肪酸アミドの誘導体、多価アルコールの誘導体等のノニオン性界面活性剤;アラニン、ドデシルビス(アミノエチル)グリシン、ビス(オクチルアミノエチル)グリシン、N−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。中でも、フルオロアルキル基を有する界面活性剤が好ましい。
フルオロアルキル基を有する界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤、フルオロアルキル基を有するカチオン性界面活性剤等が挙げられる。
フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、炭素数が2〜10のフルオロアルキルカルボン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[ω−フルオロアルキル(C6〜C11)オキシ]−1−アルキル(C3〜C4)スルホン酸ナトリウム、3−[ω−フルオロアルカノイル(C6〜C8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(C11〜C20)カルボン酸及び金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(C7〜C13)及びその金属塩、パーフルオロアルキル(C4〜C12)スルホン酸及びその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(C6〜C10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(C6〜C16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。
フルオロアルキル基を有するカチオン性界面活性剤としては、フルオロアルキル基を有する脂肪族1級又は2級アミン酸、パーフルオロアルキル(C6〜C10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩等の脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。
−高分子保護コロイド−
高分子系保護コロイドとしては、特に限定されないが、アクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のカルボン酸;アクリル酸β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸β−ヒドロキシエチル、アクリル酸β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸γ−ヒドロキシプロピル、アクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル、ジエチレングリコールモノアクリル酸エステル、ジエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、グリセリンモノアクリル酸エステル、グリセリンモノメタクリル酸エステル、N−メチロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルアミド等の水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロピルエーテル等のビニルアルコールとのエーテル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルアルコールとカルボン酸のエステル;アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド及びアミドのメチロール化合物;アクリル酸クロライド、メタクリル酸クロライド等の酸クロライド類;ビニルビリジン、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾール、エチレンイミン等の窒素原子又は含窒素複素環を有する化合物等の単独重合体又は共重合体;ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシプロピレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシプロピレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンノニルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルフェニルエステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエステル等のポリオキシエチレン類;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース類等が挙げられる。
−分散方法−
第一の液を水系媒体中に乳化又は分散させる際に用いられる分散機としては、特に限定されないが、低速せん断式分散機、高速せん断式分散機、摩擦式分散機、高圧ジェット式分散機、超音波分散機等が挙げられる。中でも、高速せん断式分散機が好ましい。
高速せん断式分散機を用いる場合、回転数は、通常、1000〜30000rpmであり、5000〜20000rpmであることが好ましい。
第一の液を水系媒体中に乳化又は分散させる温度は、通常、0〜150℃(加圧下)であり、20〜80℃であることが好ましい。
なお、トナーの製造過程で、末端に活性水素基と反応することが可能な基を有する結晶性プレポリマーと、活性水素基を有する化合物を反応させて変性結晶性樹脂を合成する場合、活性水素基を有する化合物は、トナー組成物に含まれていてもよいし、第一の液を水系媒体中に乳化又は分散させる際に、水系媒体中で混合してもよい。
第二の液から酢酸エチルを除去する方法としては、特に限定されないが、常圧又は減圧下で系全体を徐々に昇温する方法、第二の液を霧状に噴霧する方法等が挙げられる。
第二の液から有機溶媒を除去することにより、母体粒子を作製することができるが、母体粒子を洗浄した後、乾燥させることが好ましい。
母体粒子を洗浄する際には、遠心分離機、フィルタープレス等を用いて固液分離した後、固形分を常温〜約40℃程度の水中に再分散させ、必要に応じて、酸又は塩基でpHを調整した後、再度固液分離するという操作を数回繰り返すことが好ましい。これにより、不純物、界面活性剤等を除去することができる。
このとき、遠心分離等で母体粒子の微粒子成分を除去してもよいし、母体粒子を乾燥させた後に、必要に応じて、公知の分級機を用いて、母体粒子を分級してもよい。
母体粒子を乾燥させる際に用いられる乾燥機としては、特に限定されないが、気流乾燥機、循環乾燥機、減圧乾燥機、振動流動乾燥機等が挙げられる。
母体粒子は、帯電制御剤、流動性向上剤等の異種粒子と混合してもよい。このとき、必要に応じて、機械的衝撃力を印加してもよい。これにより、母体粒子の表面に異種粒子を固定させることができる。
機械的衝撃力を印加する方法としては、特に限定されないが、高速で回転する羽根により粒子に衝撃力を印加する方法、高速気流中に投入して、加速させ、粒子同士又は複合化した粒子を衝突板に衝突させる方法等が挙げられる。
機械的衝撃力を印加する装置としては、特に限定されないが、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢等が挙げられる。
次に、本発明の現像剤の一実施形態を説明する。
現像剤は、上記実施形態のトナーを含み、キャリアをさらに含んでいてもよい。
キャリアは、芯材の表面が被覆層により被覆されていることが好ましい。
芯材を構成する材料としては、特に限定されないが、質量磁化率が100emu/g以上の鉄粉、質量磁化率が75〜120emu/gのマグネタイト等の高磁化材料、質量磁化率が30〜80emu/gの銅−ジンク(Cu−Zn)系材料等の弱磁化材料、質量磁化率が50〜90emu/gのマンガン−ストロンチウム(Mn−Sr)系材料、マンガン−マグネシウム(Mn−Mg)系材料等が挙げられ、二種以上併用してもよい。
芯材の重量平均粒径(D50)は、通常、10〜200μmであり、40〜100μmであることが好ましい。芯材の重量平均粒径(D50)が10μm未満であると、キャリアが飛散することがあり、200μmを超えると、トナーが飛散することがある。
被覆層は、樹脂を含む。
樹脂としては、特に限定されないが、アミノ樹脂、ビニル樹脂、ポリスチレン、ハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリトリフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、フッ化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、フッ化ビニリデンとフッ化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンとフッ化ビニリデンと非フッ化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、シリコーン樹脂等が挙げられ、二種以上併用してもよい。中でも、シリコーン樹脂が好ましい。
シリコーン樹脂としては、ストレートシリコーン樹脂;アルキド樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等により変性されている変性シリコーン樹脂等が挙げられる。
ストレートシリコーン樹脂の市販品としては、KR271、KR255、KR152(以上、信越化学工業社製);SR2400、SR2406、SR2410(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
変性シリコーン樹脂の市販品としては、KR206(アルキド変性)、KR5208(アクリル変性)、ES1001N(エポキシ変性)、KR305(ウレタン変性)(以上、信越化学工業社製);SR2115(エポキシ変性)、SR2110(アルキド変性)(以上、東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)等が挙げられる。
被覆層は、導電性粒子をさらに含んでいてもよい。
導電性粒子としては、特に限定されないが、金属粒子、カーボンブラック、酸化チタン粒子、酸化スズ粒子、酸化亜鉛粒子等が挙げられる。中でも、カーボンブラックが好ましい。
導電性粒子の平均粒径は、通常、1μm以下である。導電性粒子の平均粒径が1μmを超えると、被覆層の電気抵抗の制御が困難になることがある。
被覆層は、樹脂と有機溶媒を含む被覆層用塗布液を芯材の表面に塗布して、乾燥させた後、焼付することにより形成することができる。
有機溶媒としては、特に限定されないが、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セロソルブ、ブチルアセテート等が挙げられる。
被覆層用塗布液を塗布する方法としては、特に限定されないが、浸漬法、スプレー法、ハケ塗り法等が挙げられる。
焼付する際に用いられる加熱装置は、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよい。
加熱装置としては、特に限定されないが、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉、マイクロ波加熱装置等が挙げられる。
キャリア中の被覆層の含有量は、通常、0.01〜5.0質量%である。
キャリアに対するトナーの質量比は、通常、1〜10質量%である。
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態を説明する。
画像形成装置は、感光体と、帯電装置と、露光装置と、現像装置と、転写装置と、定着装置を有し、必要に応じて、クリーニング装置、除電装置、リサイクル装置等をさらに有していてもよい。
感光体の形状としては、特に限定されないが、ドラム状、シート状、エンドレスベルト状等が挙げられる。
感光体は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
感光体を構成する材質としては、特に限定されないが、アモルファスシリコン、セレン、硫化カドミウム、酸化亜鉛等の無機物質;ポリシラン、フタロポリメチン等の有機物質が挙げられる。
帯電装置としては、感光体の表面に電圧を印加して一様に帯電させることが可能であれば、特に限定されないが、感光体と接触して帯電させる接触方式の帯電装置と、感光体と非接触で帯電させる非接触方式の帯電装置が挙げられる。
接触方式の帯電装置としては、導電性又は半導電性の帯電ローラ、磁気ブラシ、ファーブラシ、フィルム、ゴムブレード等が挙げられる。
非接触方式の帯電装置としては、コロナ放電を用いる非接触帯電器、針電極デバイス、固体放電素子;感光体に対して微小な間隙を介して配置されている導電性又は半導電性の帯電ローラ等が挙げられる。
露光装置としては、感光体の表面に像様に露光することが可能であれば、特に限定されないが、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、LED光学系等の露光器が挙げられる。
なお、露光装置は、感光体の裏面側から像様に露光する光背面方式であってもよい。
現像装置としては、上記実施形態の現像剤を用いて、感光体の表面に形成された静電潜像を現像することが可能であれば、特に限定されないが、現像剤を収容し、静電潜像に現像剤を接触又は非接触的に付与することが可能な現像装置等が挙げられる。
現像装置は、単色用現像装置であってもよいし、多色用現像装置であってもよい。
現像装置は、現像剤を摩擦攪拌させて帯電させる攪拌器と、現像剤を表面に担持して回転することが可能なマグネットローラを有することが好ましい。
現像装置では、現像剤が混合攪拌される際の摩擦によりトナーが帯電した後、回転するマグネットローラの表面に現像剤が穂立ち状態で保持され、磁気ブラシが形成される。マグネットローラは、感光体の近傍に配置されているため、マグネットローラの表面に形成された磁気ブラシを構成するトナーの一部は、電気的な引力により感光体の表面に移動する。その結果、静電潜像がトナーにより現像されて感光体の表面にトナー像が形成される。
図2に、本発明で用いられる現像装置の一実施形態を示す。
現像装置20では、現像剤(不図示)がスクリュー21により攪拌及び搬送され、現像スリーブ22に供給される。このおとき、現像スリーブ22に供給される現像剤は、ドクターブレード23により層厚が規制される。即ち、現像スリーブ22に供給される現像剤の量は、現像スリーブ22とドクターブレード23の間隔であるドクターギャップにより制御される。ドクターギャップが小さすぎると、現像スリーブ22に供給される現像剤の量が少なすぎて、画像濃度が低下する。一方、ドクターギャップが大きすぎると、現像スリーブ22に供給される現像剤の量が多すぎて、ドラム状の感光体10にキャリアが付着する。ここで、現像スリーブ22内部には、周表面に現像剤を穂立ち状態で保持するように磁界を形成する磁石(不図示)が備えられており、磁石により形成される法線方向の磁力線に沿うように、現像剤が現像スリーブ22上にチェーン状に穂立ち状態で保持されて磁気ブラシが形成される。
現像スリーブ22と感光体10は、一定の間隙(現像ギャップ)を挟んで近接するように配置されていて、双方の対向部分に現像領域が形成されている。現像スリーブ22は、アルミニウム、真鍮、ステンレス鋼、導電性樹脂等の非磁性体から構成される円筒であり、回転駆動機構(不図示)により回転することが可能である。磁気ブラシは、現像スリーブ22の回転により現像領域に移送される。現像スリーブ22には、現像用電源(不図示)から現像電圧が印加され、磁気ブラシ上のトナーが現像スリーブ22と感光体10の間に形成された現像電界によりキャリアから分離し、感光体10の表面に形成されている静電潜像上に現像される。なお、現像電圧には、交流電圧を重畳させてもよい。
現像ギャップは、現像剤の粒径の5〜30倍程度であることが好ましい。現像ギャップが大きすぎると、画像濃度が低下することがある。
一方、ドクターギャップは、現像ギャップと同程度か、現像ギャップよりもやや大きくすることが好ましい。
感光体10の線速に対する現像スリーブ22の線速の比が1.1以上であることが好ましい。感光体10の線速に対する現像スリーブ22の線速の比が小さすぎると、画像濃度が低下することがある。
なお、感光体10の現像後の位置にセンサを設置して、光学的反射率からトナーの付着量を検出してプロセス条件を制御することもできる。
転写装置としては、感光体の表面に形成されたトナー像を記録媒体に直接転写する転写装置、感光体の表面に形成されたトナー像を中間転写体に一次転写した後、記録媒体上に二次転写する転写装置が挙げられる。
定着装置としては、記録媒体に転写されたトナー像を定着させることが可能であれば、特に限定されないが、定着部材と、定着部材を加熱する熱源を有する定着装置が挙げられる。
定着部材としては、互いに接触してニップ部を形成することが可能であれば、特に限定されないが、無端状ベルトとローラの組み合わせ、ローラとローラの組み合わせ等が挙げられる。
定着装置としては、ローラ及び/又はベルトを有し、トナー像と接触しない側の面から加熱して、記録媒体に転写されたトナー像を加熱及び加圧して定着させる内部加熱方式、ローラ及び/又はベルトを有し、トナー像と接触する側の面から加熱して、記録媒体上に転写されたトナー像を加熱及び加圧して定着させる外部加熱方式が挙げられる。
なお、内部加熱方式と外部加熱方式を組み合わせてもよい。
内部加熱方式の定着装置としては、定着部材が内部に熱源を有するもの等が挙げられる。
熱源としては、特に限定されないが、ヒーター、ハロゲンランプ等が挙げられる。
外部加熱方式の定着装置としては、定着部材の表面が加熱装置により加熱されるもの等が挙げられる。
加熱装置としては、特に限定されないが、電磁誘導加熱装置等が挙げられる。
電磁誘導加熱装置としては、加熱ローラ等の定着部材に近接するように配置される誘導コイルと、誘導コイルが設置されている遮蔽層と、遮蔽層の誘導コイルが設置されている側の反対側に設置されている絶縁層を有するもの等が挙げられる。
加熱ローラとしては、特に限定されないが、磁性体からなるもの、ヒートパイプであるもの等が挙げられる。
誘導コイルは、加熱ローラの加圧ローラ、無端状ベルト等の定着部材と接触する領域の反対側に、半円筒部分を包む状態で配置されることが好ましい。
記録媒体としては、特に限定されないが、用紙等が挙げられる。
画像形成装置としては、特に限定されないが、ファクシミリ、プリンター等が挙げられる。
次に、本発明のプロセスカートリッジの一実施形態を説明する。
プロセスカートリッジは、感光体と、現像装置を有し、画像形成装置の本体に着脱可能であり、必要に応じて、帯電装置、露光装置、転写装置、クリーニング装置、除電装置等をさらに有していてもよい。
図3に、本発明のプロセスカートリッジの一実施形態を示す。プロセスカートリッジ100は、ドラム状の感光体110を内蔵し、帯電装置120、現像装置130、転写装置140、クリーニング装置150を有する。
次に、プロセスカートリッジ100による画像形成プロセスについて説明する、まず、感光体110は、矢印方向に回転しながら、帯電装置120により表面が帯電した後、露光装置(不図示)からの露光光Lにより表面に静電潜像が形成される。次に、感光体の表面に形成された静電潜像は、現像装置130により、上記実施形態の現像剤を用いて現像されてトナー像が形成された後、転写装置140により、トナー像が記録媒体Pに転写され、プリントアウトされる。さらに、トナー像が転写された感光体の表面は、クリーニング装置150によりクリーニングされる。
以下、実施例に基づいて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例により限定されない。なお、部は、質量部を意味する。
<結晶性ポリエステルA1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸241部、アジピン酸31部、1,4−ブタンジオール164部及び縮合触媒としてのチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)0.75部を入れた後、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、225℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,4−ブタンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が18000に達するまで反応させ、融点が58℃、軟化温度が56℃の結晶性ポリエステルA1を得た。
<結晶性ポリエステルA2の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装えた反応槽中に、セバシン酸283部、1,6−ヘキサンジオール215部及び縮合触媒としてのチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1部を入れた後、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、220℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が17000に達するまで反応させ、融点が63℃、軟化温度が63℃の結晶性ポリエステルA2を得た。
<結晶性ブロック共重合体A3の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、1,2−プロピレングリコール25部及びメチルエチルケトン(MEK)170部を入れて攪拌した後、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)147部を加え、80℃で5時間反応させ、末端にイソシアネート基を有するポリウレタンのMEK溶液を得た。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202部、1,6−ヘキサンジオール160部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.5部を入れ、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、220℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が9000に達するまで反応させ、重量平均分子量が8500、融点が63℃のポリエステルを得た。
末端にイソシアネート基を有するポリウレタンのMEK溶液340部に、ポリエステル320部をMEK320部に溶解させた溶液を加えた後、窒素気流下、80℃で5時間反応させた。次に、減圧下、MEKを留去し、重量平均分子量が26000、融点62℃、軟化温度が56℃の結晶性ブロック共重合体A3を得た。
<結晶性ウレタン変性ポリエステルA4の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸202部、1,6−ヘキサンジオール189部及び縮合触媒としてのジブチルスズオキサイド0.5部を入れ、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、220℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が6000に達するまで反応させ、重量平均分子量が6000のポリエステルを得た。
得られたポリエステルを、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル300部及び4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)38部を加えた後、窒素気流下、80℃で5時間反応させた。次に、減圧下、酢酸エチルを留去し、重量平均分子量が10000、融点が64℃、軟化温度が69℃の結晶性ウレタン変性ポリエステルA4を得た。
<結晶性ポリウレタンA5の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、1,4−ブタンジオール126部、1,6−ヘキサンジオール215部、メチルエチルケトン100部及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)341部を入れ、窒素気流下、80℃で8時間反応させた。次に、減圧下、メチルエチルケトンを留去し、重量平均分子量が18000、融点が59℃、軟化温度が69℃の結晶性ポリウレタンA5を得た。
<結晶性ウレタン変性ポリエステルA6の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に、セバシン酸204部、アジピン酸13部、1,6−ヘキサンジオール136部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.5部を入れ、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、220℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が20000に達するまで反応させ、重量平均分子量が20000のポリエステルを得た。
得られたポリエステルを、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を備えた反応槽中に移し、酢酸エチル200部、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)15部を加えた後、窒素気流下、80℃で5時間反応させた。次に、減圧下、酢酸エチルを留去し、重量平均分子量が39000、融点が63℃、軟化温度が64℃の結晶性ウレタン変性ポリエステル樹脂A6を得た。
<結晶性樹脂前駆体B1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装えた反応槽中に、セバシン酸283部、1,6−ヘキサンジオール215部及び縮合触媒としてのチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)1部を入れ、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、220℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成する水及び1,6−ヘキサンジオールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が6000に達するまで反応させ、ポリエステルを得た。
得られたポリエステル249部を、冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装えた反応槽中に移し、酢酸エチル250部及びヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)829部を加えた後、窒素気流下、80℃で5時間反応させた。次に、減圧下、酢酸エチルを留去し、重量平均分子量が20000、融点が65℃、軟化温度が76℃の結晶性ポリウレタンを得た。
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)247部及び酢酸エチル247部を入れた後、結晶性ポリウレタン249部を酢酸エチル249部に溶解させた溶液を加え、窒素気流下、80℃で5時間反応させ、末端にイソシアネート基を有する結晶性樹脂前駆体B1の50質量%酢酸エチル溶液を得た。
得られた溶液を試料としてGPCを測定した結果、結晶性樹脂前駆体B1は、重量平均分子量が20000であった。また、結晶性樹脂前駆体B1の50質量%酢酸エチル溶液から溶媒を除去して得られた試料のDSCを測定した結果、結晶性樹脂前駆体B1は、融点が65℃、軟化温度が76℃であった。
<非結晶性ポリエステルC1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ネオペンチルアルコール187.5部、エチレンオキサイド79.3部、テレフタル酸438.6部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.21部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が5700に達するまで反応させ、ガラス転移温度が60℃の非結晶性ポリエステルC1を得た。
<非結晶性ポリエステルC2の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ネオペンチルアルコール187.5部、エチレンオキサイド79.3部、テレフタル酸458.5部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.22部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が8000に達するまで反応させ、ガラス転移温度が64℃の非結晶性ポリエステルC2を得た。
<非結晶性ポリエステルC3の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ネオペンチルアルコール187.5部、エチレンオキサイド79.3部、テレフタル酸199.4部、イソフタル酸239.2部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.21部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が5800に達するまで反応させ、ガラス転移温度が52℃の非結晶性ポリエステルC3を得た。
<非結晶性ポリエステルC4の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物190部、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物207部、テレフタル酸ジメチル194部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.18部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が7000に達するまで反応させ、ガラス転移温度が63℃の非結晶性ポリエステルC4を得た。
<非結晶性ポリエステルC5の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物190部、ネオペンチルグリコール63部、テレフタル酸ジメチル175部、イソフタル酸ジメチル19部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.13部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が7000に達するまで反応させ、ガラス転移温度が53℃の非結晶性ポリエステルC5を得た。
<非結晶性ポリエステルC6の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、ネオペンチルグリコール63部、エチレングリコール37部、テレフタル酸ジメチル175部、イソフタル酸ジメチル19部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.09部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が7000に達するまで反応させ、ガラス転移温度が57℃の非結晶性ポリエステルC6を得た。
<ブロック共重合体D1の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、75部の非結晶性ポリエステル1、1,6−ヘキサンジオール9部、セバシン酸16部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.03部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が9200に達するまで反応させ、ガラス転移温度が42℃、融点が62℃、軟化温度が85℃のブロック共重合体D1を得た。
<ブロック共重合体D2の合成>
非結晶性ポリエステル1の代わりに、非結晶性ポリエステル2を用いた以外は、ブロック共重合体D1と同様にして、ガラス転移温度が46℃、融点が62℃、軟化温度が87℃のブロック共重合体D2を得た。
<ブロック共重合体D3の合成>
非結晶性ポリエステル1の代わりに、非結晶性ポリエステル3を用いた以外は、ブロック共重合体1と同様にして、ガラス転移温度が38℃、融点が62℃、軟化温度が84℃のブロック共重合体D3を得た。
<ブロック共重合樹脂D4の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、50部の非結晶性ポリエステル4、1,6−ヘキサンジオール18部、セバシン酸32部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.03部を入れ、窒素気流下、生成する水を留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が7900に達するまで反応させ、ガラス転移温度が−25℃、融点が50℃、軟化温度が60℃のブロック共重合体D4を得た。
<ブロック共重合体D5の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、40部の非結晶性ポリエステル4、1,6−ヘキサンジオール15部、セバシン酸25部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.03部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が8300に達するまで反応させ、ガラス転移温度が−10℃、融点が51℃、軟化温度が62℃のブロック共重合体D5を得た。
<ブロック共重合体D6の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、75部の非結晶性ポリエステル4、1,6−ヘキサンジオール9部、セバシン酸16部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.03部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が9200に達するまで反応させ、ガラス転移温度が4℃、融点が61℃、軟化温度が83℃のブロック共重合体D6を得た。
<ブロック共重合体D7の合成>
冷却管、撹拌機及び窒素導入管を装備した反応槽中に、90部の非結晶性ポリエステル4、1,6−ヘキサンジオール4部、セバシン酸6部及び縮合触媒としてのテトラブトキシチタネート0.03部を入れ、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら、180℃で8時間反応させた。次に、230℃まで徐々に昇温し、窒素気流下、生成するメタノールを留去しながら4時間反応させた後、5〜20mmHgの減圧下、重量平均分子量が9000に達するまで反応させ、ガラス転移温度が42℃、融点が62℃、軟化温度が108℃のブロック共重合体D7を得た。
<ブロック共重合体D8の合成>
非結晶性ポリエステル1の代わりに、非結晶性ポリエステル5を用いた以外は、ブロック共重合体1と同様にして、ガラス転移温度が15℃、融点が62℃、軟化温度が83℃のブロック共重合体D8を得た。
<ブロック共重合体D9の合成>
非結晶性ポリエステル1の代わりに、非結晶性ポリエステル6を用いた以外は、ブロック共重合体1と同様にして、ガラス転移温度が36℃、融点が62℃、軟化温度が85℃のブロック共重合体D9を得た。
<融点Ta>
示差走査熱量計(DSC)TA−60WS及びDSC−60(島津製作所社製)を用いて、融点を測定した。具体的には、試料を130℃で溶融した後、1.0℃/minで70℃まで降温し、0.5℃/minで10℃まで降温した。次に、20℃/minで昇温して、20〜100℃にある吸熱ピークの温度をTa*とした。なお、吸熱ピークが複数ある場合は、吸熱量が最大の吸熱ピークの温度をTa*とした。さらに、試料を(Ta*−10)℃で6時間保管した後、(Ta*−15)℃で6時間保管した。次に、試料を10℃/minで0℃まで冷却した後、20℃/minで昇温して、吸熱ピークの温度を融点Taとした。なお、吸熱ピークが複数ある場合は、吸熱量が最大の吸熱ピークの温度を融点Taとした。
<軟化温度Tb>
高化式フローテスターCFT−500D(島津製作所社製)を用いて、軟化温度を測定した。具体的には、試料1gを昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を印加して、直径が1mm、長さが1mmのノズルから押し出し、温度に対するフローテスターのプランジャーの降下量をプロットした。このとき、試料の半量が流出した温度を軟化温度Tbとした。
<重量平均分子量>
GPC−8220GPC(東ソー社製)及びカラムTSKgel SuperHZM−H 15cm 3連(東ソー社製)を用いて重量平均分子量を測定した。具体的には、試料は、安定剤を含むテトラヒドロフラン(和光純薬製)に溶解させて0.15質量%の溶液とした後、孔径が0.2μmのフィルターを用いて濾過して、濾液を100μl注入した。このとき、40℃の環境下、流速を0.35ml/minとして測定した。なお、試料の分子量は、標準試料として、単分散ポリスチレンを用いて作成した検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。単分散ポリスチレンとしては、ShowdexSTANDARDのStd.No S−7300、S−210、S−390、S−875、S−1980、S−10.9、S−629、S−3.0、S−0.580(昭和電工社製)を用いた。検出器としては、RI(屈折率)検出器を用いた。
<非結晶性ポリエステルのガラス転移温度>
示差走査熱量計(DSC)TA−60WS及びDSC−60(島津製作所製)を用いてガラス転移温度を測定した。具体的には、まず、非結晶性ポリエステルを昇温速度10℃/minで20℃から150℃まで昇温した後、冷却速度10℃/minで150℃から20℃まで冷却した。次に、10℃/minで20℃から150℃まで昇温し、ガラス転移温度を測定した。
<ブロック共重合体のガラス転移温度>
示差走査熱量計(DSC)TA−60WS及びDSC−60(島津製作所製)を用いてガラス転移温度を測定した。具体的には、ブロック共重合体を昇温速度10℃/minで20℃から150℃まで昇温し、ガラス転移温度を測定した。
<酢酸エチルに対する難溶性>
ロートプレックス粉砕機(アルピネ社製)に非結晶性樹脂を投入し、1mmのメッシュを用いて粉砕した。次に、粉砕物40部及び酢酸エチル100部をスクリューバイアル瓶に入れて、50℃の湯浴中で12時間放置した後、分光光度計V−660DS(JASCO)を用いて、光路長1cmにおける波長が500nmの光の透過率を測定した。
表1に、結晶性樹脂の特性を示す。
表2、3に、非結晶性樹脂の特性を示す。
<顔料のマスターバッチ1の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)18部、82部のブロック共重合体D1及びイオン交換水15部を混合した後、オープンロール型混練機ニーデックス(三井鉱山社製)を用いて混練し、顔料のマスターバッチを得た。具体的には、100℃から混練し始め、50℃まで徐々に冷却した。
<顔料のマスターバッチ2〜9の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、ブロック共重合体D2〜9を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ2〜9を得た。
<顔料のマスターバッチ10の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、非結晶性ポリエステルC1を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ10を得た。
<顔料のマスターバッチ11の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)及びブロック共重合体D1の添加量を、それぞれ11.5部及び88.5部に変更した以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ11を得た。
<顔料のマスターバッチ12の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)及びブロック共重合体D1の添加量を、それぞれ8.5部及び91.5部に変更した以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ12を得た。
<顔料のマスターバッチ13の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)及びブロック共重合体D1の添加量を、それぞれ39部及び61部に変更した以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ13を得た。
<顔料のマスターバッチ14の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)の代わりに、マゼンタ顔料C.I.Pigment Red 122(クラリアント社製)を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ14を得た。
<顔料のマスターバッチ15の作製>
イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)の代わりに、シアン顔料C.I.Pigment Blue 15:3(大日精化工業社製)を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ15を得た。
<顔料のマスターバッチ16の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、非結晶性ポリエステルC3を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ17を得た。
<顔料のマスターバッチ17の作製>
82部のブロック共重合体D1の代わりに、58部の結晶性ポリエステルA1を用い、イエロー顔料C.I.Pigment yellow 185(BASF社製)の添加量を42部に変更した以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ17を得た。
<顔料のマスターバッチ18の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、非結晶性ポリエステルC1を用いた以外は、顔料のマスターバッチ12と同様にして、顔料のマスターバッチ18を得た。
<顔料のマスターバッチ19の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、非結晶性ポリエステルC2を用いた以外は、顔料のマスターバッチ1と同様にして、顔料のマスターバッチ19を得た。
<顔料のマスターバッチ20の作製>
ブロック共重合体D1の代わりに、ブロック共重合体D7を用いた以外は、顔料のマスターバッチ12と同様にして、顔料のマスターバッチ20を得た。
表4に、顔料のマスターバッチの構成を示す。
<層状無機鉱物マスターバッチの製造>
100部の結晶性ポリエステルA1、層間に存在するカチオンの少なくとも一部がベンジル基を有する4級アンモニウムイオンにより置換されているモンモリロナイトのクレイトンAPA(サザンクレイプロダクツ社製)100部及びイオン交換水50部を混合した後、オープンロール型混練機ニーデックス(三井鉱山社製)を用いて混練し、有機変性層状無機鉱物のマスターバッチを得た。具体的には、90℃から混練し始め、50℃まで徐々に冷却した。
<ワックス分散液の製造>
冷却管、温度計及び撹拌機を装備した容器中に、融点が75℃のパラフィンワックスHNP−9(日本精蝋社製)20部及び酢酸エチル80部を入れ、78℃まで昇温して溶解させた後、撹拌しながら1時間で30℃まで冷却した。次に、ウルトラビスコミル(アイメックス製)を用いて、送液速度1.0kg/h、ディスクの周速度10m/s、粒径が0.5mmのジルコニアビーズの充填率80体積%、パス数6回の条件で湿式粉砕し、ワックスの分散液を得た。
(実施例1)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、50部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル50部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、37部の顔料のマスターバッチ1及び酢酸エチル37部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌した。さらに、プレポリマーの50質量%酢酸エチル溶液30部を加え、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで攪拌し、第一の液を得た。
撹拌機及び温度計を装備した容器中に、イオン交換水90部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル型ノニオン性界面活性剤NL450(第一工業製薬社製)の5質量%水溶液3部及び酢酸エチル10部を入れた後、40℃で撹拌し、水系媒体を得た。
40℃に保たれた水系媒体に、50℃に保たれた第一の液50部を加えた後、40〜50℃で、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、13000rpmで1分間攪拌し、第二の液を得た。
撹拌機及び温度計を装備した容器中に、第二の液を入れた後、60℃で6時間脱溶剤し、スラリーを得た。
スラリー100部を減圧濾過した。次に、濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、6000rpmで5分間攪拌した後、濾過した。さらに、濾過ケーキに10質量%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、6000rpmで10分間攪拌した後、減圧濾過した。次に、濾過ケーキに10質量%塩酸100部を加え、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、6000rpmで5分間攪拌した後、濾過した。さらに、濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、6000rpmで5分間攪拌した後、濾過する操作を2回繰り返した。
循風乾燥機を用いて、45℃で48時間濾過ケーキを乾燥させた後、目開きが75μmのメッシュで篩い、母体粒子を得た。
ヘンシェルミキサーを用いて、母体粒子100部及び疎水性シリカHDK−2000(ワッカー・ケミー社製)1部を混合し、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.7×10Pa、平均円形度が0.982、島のドメイン径が1.0μmのトナーを得た。
(実施例2)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ2を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.9μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.8×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.2μmのトナーを得た。
(実施例3)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ4を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.4μm、結晶化度が22%、Tsh2nd/Tsh1stが0.96、160℃における貯蔵弾性率が2.3×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.5μmのトナーを得た。
(実施例4)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ5を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.5μm、結晶化度が23%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が3.0×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.2μmのトナーを得た。
(実施例5)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ6を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.6μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.0×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.2μmのトナーを得た。
(実施例6)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ7を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.6×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.3μmのトナーを得た。
(実施例7)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ8を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.6μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.1×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.3μmのトナーを得た。
(実施例8)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ9を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.6×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.2μmのトナーを得た。
(実施例9)
結晶性ポリエステルA1の代わりに、結晶性ポリエステルA2を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.9μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.9×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.0μmのトナーを得た。
(実施例10)
結晶性ポリエステルA1の代わりに、結晶性ブロック共重合体A3を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.1μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.95、160℃における貯蔵弾性率が6.3×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.0μmのトナーを得た。
(実施例11)
結晶性ポリエステルA1の代わりに、結晶性ウレタン変性ポリエステルA4を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.1μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.93、160℃における貯蔵弾性率が6.5×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.1μmのトナーを得た。
(実施例12)
結晶性ポリエステルA1の代わりに、結晶性ポリウレタンA5を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.2μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.90、160℃における貯蔵弾性率が9.8×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.1μmのトナーを得た。
(実施例13)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ10を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.7μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.97、160℃における貯蔵弾性率が5.5×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.4μmのトナーを得た。
(実施例14)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、65部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル65部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、30部の顔料のマスターバッチ1及び酢酸エチル30部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.5μm、結晶化度が22%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が1.5×10Pa、平均円形度が0.985、島のドメイン径が1.5μmのトナーを得た。
(実施例15)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、42部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル42部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、40部の顔料のマスターバッチ11及び酢酸エチル40部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌した。さらに、プレポリマーの50質量%酢酸エチル溶液26部を加え、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで攪拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.9μm、結晶化度が18%、Tsh2nd/Tsh1stが0.97、160℃における貯蔵弾性率が5.8×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.6μmのトナーを得た。
(実施例16)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、35部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル35部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、50部の顔料のマスターバッチ12及び酢酸エチル50部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌した。さらに、プレポリマーの50質量%酢酸エチル溶液20部を加え、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで攪拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が15%、Tsh2nd/Tsh1stが0.96、160℃における貯蔵弾性率が5.9×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.8μmのトナーを得た。
(実施例17)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、65部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル65部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、10部の顔料のマスターバッチ13及び酢酸エチル10部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌した。さらに、プレポリマーの50質量%酢酸エチル溶液40部を加え、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで攪拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.6μm、結晶化度が25%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.5×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が0.8μmのトナーを得た。
(実施例18)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ14を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.9μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.7×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.2μmのトナーを得た。
(実施例19)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ15を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.7×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が0.8μmのトナーを得た。
(実施例20)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、50部の結晶性ポリエステルA1、15部の結晶性ポリエステルA6及び酢酸エチル65部を入れた後、結晶性ポリエステルA6の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、30部の顔料のマスターバッチ1及び酢酸エチル30部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が22%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.7×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.6μmのトナーを得た。
(実施例21)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、45部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル45部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、30部の顔料のマスターバッチ18及び酢酸エチル50部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.8μm、結晶化度が15%、Tsh2nd/Tsh1stが0.96、160℃における貯蔵弾性率が5.8×10Pa、平均円形度が0.980、島のドメイン径が2.5μmのトナーを得た。
(実施例22)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ19を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.7μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.97、160℃における貯蔵弾性率が5.6×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が2.2μmのトナーを得た。
(実施例23)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、35部の結晶性ポリエステルA1及び酢酸エチル35部を入れた後、結晶性ポリエステルA1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、50部の顔料のマスターバッチ20及び酢酸エチル50部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌した。さらに、プレポリマーの50質量%酢酸エチル溶液20部を加え、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで攪拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.7μm、結晶化度が14%、Tsh2nd/Tsh1stが0.96、160℃における貯蔵弾性率が5.5×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が2.0μmのトナーを得た。
(比較例1)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ3を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.2μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.6×10Pa、平均円形度が0.983、島のドメイン径が1.3μmのトナーを得た。
(比較例2)
顔料のマスターバッチ1の代わりに、顔料のマスターバッチ16を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が6.1μm、結晶化度が21%、Tsh2nd/Tsh1stが0.98、160℃における貯蔵弾性率が5.4×10Pa、平均円形度が0.980のトナーを得た。
(比較例3)
温度計及び攪拌機を装備した容器中に、86部の結晶性ポリエステル1及び酢酸エチル86部を入れた後、結晶性ポリエステル1の融点以上の温度まで昇温して溶解させた。次に、ワックスの分散液25部、層状無機鉱物のマスターバッチ2部、16部の顔料のマスターバッチ17及び酢酸エチル16部を加えた後、TK式ホモミキサー(特殊機化社製)を用いて、50℃、10000rpmで撹拌し、第一の液を得た。
得られた第一の液を用いた以外は、実施例1と同様にして、体積平均粒径が5.6μm、結晶化度が35%、Tsh2nd/Tsh1stが0.97、160℃における貯蔵弾性率が6.0×10Pa、平均円形度が0.988のトナーを得た。
表5に、トナーの構成を示す。
<体積平均粒径>
コールターマルチサイザーIII(ベックマンコールター社製)を用いて、トナーの体積平均粒径を測定した。このとき、アパーチャー径を100μmとし、解析ソフトとして、ベックマン コールター マルチサイザー 3 バージョン3.51(ベックマンコールター社製)を用いた。具体的には、10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)ネオゲンSC−A(第一工業製薬社製)5mLにトナー10mgを加え、超音波分散機を用いて1分間分散させた後、アイソトンIII(ベックマンコールター社製)25mLを加え、超音波分散機を用いて1分間分散させた。次に、電解液100mLと分散液をビーカーに入れた後、3万個の粒子の粒径を20秒間で測定できる濃度で、3万個の粒子の粒径を測定し、その粒度分布から体積平均粒径を求めた。
<結晶化度>
2次元検出器搭載X線回折装置D8 DISCOVER with GADDS(Bruker社製)を用いて、トナーのX線回折スペクトルを測定した。
キャピラリー管としては、直径が0.70mmのマークチューブ(リンデンマンガラス)を用い、キャピラリー管の上部までトナーを充填して測定した。また、トナーを充填する際に、タッピングし、タッピング回数を100回とした。
測定の詳細条件を以下に示す。
管電流:40mA
管電圧:40kV
ゴニオメーター2θ軸:20.0000°
ゴニオメーターΩ軸:0.0000°
ゴニオメーターφ軸:0.0000°
検出器距離:15cm(広角測定)
測定範囲:3.2≦2θ[゜]≦37.2
測定時間:600sec
入射光学系には、直径が1mmのピンホールを有するコリメーターを用いた。得られた2次元データを、付属のソフトで(χ軸が3.2°〜37.2°で)積分し、回折強度と2θの1次元データに変換した。得られたX線回折スペクトルを基に、結晶化度を算出する方法を、以下に説明する。
図4に、トナーのX線回折スペクトルの一例を示す。横軸は2θ、縦軸はX線回折強度であり、両方とも線形軸である。図4(a)におけるX線回折スペクトルにおいて、2θ=21.3°、24.2°に主要なピーク(p1、p2)があり、この2つのピークを含む広範囲にハロー(h)が見られる。ここで、主要なピークは、結晶構造に由来するものであり、ハローは、非晶性構造に由来するものである。
主要なピーク(p1、p2)とハロー(h)をガウス関数
P1(2θ)=ap1exp(−(2θ−bp1/(2cp1 ))
P2(2θ)=ap2exp(−(2θ−bp2/(2cp2 ))
(2θ)=aexp(−(2θ−b/(2c ))
で表し、この3つの関数の和
f(2θ)=fp1(2θ)+fp2(2θ)+f(2θ)
をX線回折スペクトル全体のフィッティング関数(図4(b)参照)とし、最小二乗法によるフィッティングを行った。
フィッティング変数は、ap1、bp1、cp1、ap2、bp2、cp2、a、b、cの9つである。各変数のフィッティングの初期値として、bp1、bp2、bには、X線回折スペクトルのピークの位置(図4(a)では、bp1=21.3、bp2=24.2、b=22.5)を、他の変数には適宜入力して、主要ピークとハローがX線回折スペクトルとできる限り一致させて得られた値を設定した。フィッティングは、例えば、Excel2003(Microsoft社製)のソルバーを利用して行うことができる。
フィッティング後の2つの主要なピーク(p1、p2)に対応するガウス関数fp1(2θ)、fp2(2θ)及びハローに相当するガウス関数f(2θ)のそれぞれについての積分面積(Sp1、Sp2、S)から結晶化度[%]を、式
(Sp1+Sp2)/(Sp1+Sp2+S)×100
から、算出することができる。
<Tsh2nd/Tsh1st
示差走査熱量計TA−60WS及びDSC−60(島津製作所社製)を用いて、トナーのTsh2nd及びTsh1stを測定した。具体的には、まず、トナー5.0mgをアルミニウム製の試料容器に入れた後、試料容器をホルダーユニットに載せ、電気炉中にセットした。次に、窒素雰囲気下、0℃から昇温速度10℃/minで150℃まで昇温した後、冷却速度10℃/minで150℃から0℃まで冷却した。さらに、昇温速度10℃/minで0℃から150℃まで昇温し、DSC曲線を測定した。次に、1回目の昇温における吸熱ピーク、2回目の昇温における吸熱ピークについて、吸熱ピークよりも低温側のベースラインと、吸熱ピークをなす低温側の傾斜の接線との交点を、それぞれTsh1st、Tsh2ndとした。このとき、吸熱ピークが複数ある場合は、吸熱量が最大の吸熱ピークを選択した。
<160℃における貯蔵弾性率>
動的粘弾性測定装置ARES(TAインスツルメント社製)を用いて、160℃における貯蔵弾性率を測定した。具体的には、まず、直径が8mm、厚さが1〜2mmのペレットにトナーを成型した後、直径8mmのパラレルプレートに固定した。次に、40℃で安定させ、周波数を1Hz(6.28rad/s)、歪み量を0.1%(歪み量制御モード)とし、昇温速度2.0℃/minで200℃まで昇温させて測定した。
<平均円形度>
フロー式粒子像分析装置(「FPIA−2100」、シスメックス社製)及び解析ソフト(FPIA−2100Data Processing Program for FPIAversion00−10)を用いて、トナーの平均円形度を測定した。具体的には、まず、ガラス製の100mlビーカーに、10質量%界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸塩)ネオゲンSC−A(第一工業製薬社製)0.1〜0.5mlを入れた後、トナー0.1〜0.5g加え、ミクロスパーテルでかき混ぜた。次に、イオン交換水80mLを加えた後、超音波分散器(本多電子社製)を用いて、3分間分散させた。得られた分散液の濃度が5000〜15000個/μLとなるまでトナーの形状及び分布を測定した。
<島のドメイン径>
トナーをエポキシ樹脂中に包埋し、一晩固化させた後、ウルトラミクロトーム(ダイヤトーム社製)を用いて、厚さが120nmの切片を作製した。次に、透過型電子顕微鏡H7000(日立製作所社製)を用いて、顔料の分散状態を観察した。さらに、四酸化ルテニウムを用いて切片を染色した後、同様にして、海島構造を観察し、島のドメイン径を算出した。具体的には、二値化した後、20個のトナーに存在する島の総面積及び島の個数から、島の円相当径の平均値を算出し、島のドメイン径とした。
次に、トナーの耐熱保存性、低温定着性、画像の彩度を評価した。
<耐熱保存性>
50mlのガラス容器にトナーを充填し、50℃の恒温槽に24時間放置した後、24℃まで冷却し、針入度試験(JIS K2235−1991)により、針入度を測定し、耐熱保存性を評価した。なお、針入度が25mm以上である場合を◎、15mm以上25mm未満である場合を○、10mm以上15mm未満である場合を△、10mm未満である場合を×として、判定した。
次に、実施例1〜23のトナー及び比較例1〜3のトナーを用いて、現像剤を作製した。
<現像剤の作製>
トナーと、imagio MP C4300(リコー社製)に使用されているキャリアを、トナーの濃度が5質量%となるように混合し、現像剤を得た。
次に、現像剤を用いて、低温定着性及び画像の彩度を評価した。
<低温定着性>
imageo MP C4300(リコー社製)を用いて、複写印刷用紙<70>(リコービジネスエキスパート社製)に、トナーの付着量が0.85±0.1mg/cm、3cm×8cmのベタ画像を形成した後、定着ベルトの温度を変化させて定着させた。次に、描画試験器AD−401(上島製作所社製)を用いて、先端半径が260〜320μm、先端角が60°のルビー針で、荷重50gの条件で、定着画像の表面を描画した後、繊維ハニコット#440(ハニロン社製)を用いて、定着画像の描画された表面を強く5回擦り、画像の削れが殆ど無くなる定着ベルトの温度を定着下限温度とした。このとき、ベタ画像は、通紙方向の先端から3.0cmの位置に形成し、定着装置のニップ部を通過する速度を280mm/sとした。なお、定着下限温度が105℃未満である場合を◎、105℃以上115℃未満である場合を○、115℃以上125℃未満である場合を△、130℃以上である場合を×として、判定した。
<画像の彩度>
imagio MP C4300(リコー社製)を用いて、A4サイズの縦目の用紙T6000 70W(リコー社製)に、面積率が20%、トナーの付着量が0.40mg/cmの単色画像を形成した後、X−Rite938(X−Rite社製)を用いて、ステータスAモード、d50光で、画像の色度a*及びb*を測定し、式
(a*2+b*21/2
から彩度Cを算出した。
表6及び表7に、それぞれトナーの特性及び評価結果を示す。
表6及び表7から、実施例1〜23のトナーは、結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を内包する非結晶領域を島とする海島構造が形成されており、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度が優れることがわかる。
これに対して、比較例1のトナーは、海島構造が形成されているが、顔料が島に含まれずに、トナーの表面に偏在しており、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度が低下する。
また、比較例2、3のトナーは、海島構造が形成されておらず、顔料の全てが偏在しており、低温定着性、耐熱保存性及び画像の彩度が低下する。
10 感光体
20 現像装置
100 プロセスカートリッジ
110 感光体
130 現像装置
特開2010−77419号公報

Claims (12)

  1. 結晶性樹脂を含む結晶領域を海とし、着色剤を含む非結晶領域を島とする海島構造を有することを特徴とするトナー。
  2. 結晶化度が12%以上であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 160℃における貯蔵弾性率が1.0×10Pa以上1.6×10Pa以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記島は、ドメイン径が1.0μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記結晶性樹脂は、ポリエステルユニットを有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 前記結晶性樹脂は、主鎖にウレタン結合及び/又はウレア結合を有する樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記結晶性樹脂は、ポリエステルユニットと、ポリウレタンユニット又はポリウレアユニットを有する共重合体を含むことを特徴とする請求項6に記載のトナー。
  8. 結晶性ブロック及び非結晶性ブロックを有するブロック共重合体をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のトナー。
  9. 前記ブロック共重合体は、酢酸エチルに対して、難溶性であることを特徴とする請求項8に記載のトナー。
  10. 前記結晶性樹脂は、第1の結晶性樹脂と、第1の結晶性樹脂より重量平均分子量が大きい第2の結晶性樹脂と、を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のトナー。
  11. 請求項1乃至10のいずれか一項に記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
  12. 感光体と、
    該感光体を帯電させる帯電手段と、
    該帯電した感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、
    該感光体に形成された静電潜像を、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のトナーを用いて現像してトナー像を形成する現像手段と、
    該感光体に形成されたトナー像を記録媒体に転写する転写手段と、
    該記録媒体に転写されたトナー像を定着させる定着手段を有することを特徴とする画像形成装置。
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