JP2010044161A - トナー、現像剤、画像形成方法、画像形成装置、プロセスカートリッジ、トナー入り容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分と、酢酸エチル可溶ポリエステル成分とを有機溶剤に溶解ないし分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中で乳化ないし分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、該活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分とが反応して生成する酢酸エチル不溶ポリエステル成分含むトナーであって、前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分は、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物と、芳香族ジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなる重量平均分子量が10000〜100000のポリエステル樹脂からなること。
【選択図】図3
Description
そこで、更なる低温定着化のため、樹脂そのものの熱特性を制御することが必要となるが、ガラス転移温度(Tg)を下げすぎると耐熱保存性の悪化を招き、分子量を小さくして樹脂のT1/2温度を下げすぎるとホットオフセット発生温度を低下させる等の問題がある。このため、樹脂そのものの熱特性を制御することにより低温定着性に優れ、かつ、ホットオフセット発生温度の高いトナーを得るには至っていない。
しかし、これらの製造方法では、低温定着性に優位なポリエステル樹脂をトナーにすることは困難であった。
この点を解決するため、例えば、ポリエステル樹脂からなるトナーを水中にて溶剤を用いて球形化したトナー(特許文献10参照)、イソシアネート反応を利用したトナー(特許文献11参照)等が提案されている。しかし、いずれの提案においても低温定着性とトナー生産性を満足できるものではなかった。
活性水素基を有する化合物(A)、活性水素基と反応可能な部位を有する重合体(B)、着色剤、離型剤を含むトナー用組成物を有機溶媒中に溶解又は分散させて得た有機溶媒液を、水系媒体中で液滴状に分散させ、(A)と(B)を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥したトナーで、(B)の重量平均分子量が5〜20万、最大ピークを示す分子量が2〜4万である。
樹脂(K)と有機溶剤とを含有する油性混合液(I)と、水系媒体(II)との水性分散液から溶剤が除去されて得られる樹脂粒子であって、(K)が、ポリオール成分とポリカルボン酸成分が重縮合されたポリエステル樹脂(K1)で、(K1)のテトラヒドロフラン可溶分の数平均分子量が1000〜9500、ポリオール成分が85〜100モル%の炭素数2〜6の脂肪族ジオールもしくは70〜100モル%の1,2−プロピレングリコールからなる樹脂粒子。
前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分は、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物と、芳香族ジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなる重量平均分子量が10000〜100000のポリエステル樹脂からなることを特徴とする。
(トナー)
本発明は、有機溶剤に、少なくとも活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分と、該有機溶剤に可溶なポリエステル成分とを溶解ないし分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中で乳化ないし分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、該活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分とが反応して生成する該有機溶剤に不溶なポリエステル成分を含むトナーであって、
前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分が、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物と、芳香族ジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなる重量平均分子量が10000〜100000のポリエステル樹脂からなることによって、優れた低温定着性と耐オフセット性能を両立することができ、しかも高精細な画像を形成することができるトナーを得たものである。
なお後記のように、本発明では有機溶剤として酢酸エチルが好ましく用いられることから、この場合には、前記“有機溶剤に可溶なポリエステル成分”は「酢酸エチル可溶ポリエステル成分」であり、前記“有機溶剤に不溶なポリエステル成分”は「酢酸エチル不溶ポリエステル成分」である。以降は、主として、有機溶剤として酢酸エチルを用いることを前提にして説明を進めることにする。
即ち、まず、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させる。この温度でカラム溶媒としてテトラヒドロフラン(THF)を毎分1mlの流速で流し、試料濃度を0.05〜0.6質量%に調整した樹脂のテトラヒドロフラン試料溶液を50〜200μl注入して測定する。前記試料における分子量の測定に当たっては、試料の有する分子量分布を数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出する。前記検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、Pressure Chemical Co.又は東洋ソーダ工業株式会社製の分子量が6×102、2.1×102、4×102、1.75×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、及び4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料を用いる事が好ましい。なお、前記検出器としてはRI(屈折率)検出器を用いることができる。
ここで、前記酸価は、JIS K0070に規定の方法、また、前記水酸基価は、JIS K0070に規定の方法により測定することができる。
酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆ポリエステルにおけるイソシアネート基含有量は、1.5質量%以下が好ましく、0.8〜1.5質量%がより好ましい。前記遊離イソシアネート基含有量が1.5質量%を超えると、ポリエステル樹脂とイソシアネート基の反応が不十分であるため、酢酸エチル不溶ポリエステル成分が形成されないことがある。
前記ゲル成分は、ソックスレー抽出残分より算出した。詳細を以下に示す。
a)正確な重量を測定したソックスレー抽出用円筒濾紙内にトナー0.5gを精秤する。
b)平底フラスコ(300ml)に酢酸エチル200gを入れる。
c)ソックスレー抽出管内に(a)の円筒濾紙を装着する。
d)平底フラスコ-ソックスレー抽出管-冷却管を接続しマントルヒーターで平底フラスコを加熱する。
e)フラスコ内の酢酸テチルが沸騰開始から7時間抽出操作を行う。
f)抽出後の円筒濾紙を酢酸エチルで充分洗浄した後、恒量を得るまで乾燥させる。
g)(a)で測定したサンプル重量、円筒濾紙重量及び(f)で測定した重量より、ゲル分量を算出する。
前記活性水素基含有化合物は、前記水系媒体中で、前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分との反応により酢酸エチル不溶ポリエステル成分生成のための伸長剤、架橋剤等として作用する。
前記活性水素基含有化合物としては、活性水素基を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記活性水素基含有化合物と反応可能な酢酸エチル不溶ポリエステル成分の前駆ポリエステルが前記イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーからなる場合には、該イソシアネート基含有ポリエステルプレポリマーと伸長反応、架橋反応等の反応により高分子量化可能な点で、アミン類が好適である。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物、等が挙げられる。該酢酸エチル可溶ポリエステル成分は、その一部が前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分と相溶していること、即ち、互いに相溶可能な類似の構造であるのが、低温定着性、耐ホットオフセット性の点で好ましい。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分の水酸基価としては、5mgKOH/gが以上が好ましく、10〜120mgKOH/gがより好ましく、20〜80mgKOH/gが更に好ましい。前記水酸基価が、5mgKOH/g未満であると、耐熱保存性と低温定着性とが両立し難くなることがある。
前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分の酸価としては、1.0〜50.0mgKOH/gが好ましく、1.0〜45.0mgKOH/gがより好ましく、15.0〜45.0mgKOH/gが更に好ましい。一般に前記トナーに酸価をもたせることによって負帯電性となり易くなる。前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分を前記トナーに含有させる場合、前記酢酸エチル不溶ポリエステル成分と該酢酸エチル可溶ポリエステル成分との混合質量比としては、5/95〜75/25が好ましく、10/90〜25/75がより好ましい。前記酢酸エチル可溶ポリエステル成分の混合質量比が95を超えると、耐ホットオフセット性が悪化し、耐熱保存性と低温定着性とが両立し難くなることがあり、25未満であると、光沢性が悪化することがある。
前記その他の成分としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、着色剤、離型剤、帯電制御剤、無機微粒子、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、磁性材料、金属石鹸、等が挙げられる。
前記樹脂微粒子としては、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられるが、これらの中でも、ビニル系樹脂が特に好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種で形成されているのが好ましい。なお、前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、などが挙げられる。また、前記樹脂微粒子としては、少なくとも2つの不飽和基を有する単量体を含んでなる共重合体を用いることもできる。
前記トナー溶液の調製は前記トナー材料を前記有機溶剤に溶解させることにより行う。
前記有機溶剤としては、前記トナー材料を溶解乃至分散可能な溶媒であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、除去の容易性の点で沸点が150℃未満の揮発性のものが好ましく、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。これらの中でも、トルエン、キシレン、ベンゼン、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、等が好ましく、酢酸エチルが特に好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。前記有機溶剤の使用量としては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記トナー材料100質量部に対し、40〜300質量部が好ましく、60〜140質量部がより好ましく、80〜120質量部が更に好ましい。
前記分散液の調製は、前記トナー溶液を水系媒体中に分散させることにより行う。前記トナー溶液を前記水系媒体中に分散させると、該水系媒体中に、前記トナー溶液からなる分散体(油滴)が形成される。
前記水系媒体としては特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択する事ができ、例えば、水、該水と混和可能な溶剤、これらの混合物、等が挙げられるがこれらの中でも、水が特に好ましい。前記水と混和可能な溶剤としては、前記水と混和可能であれば特に制限はなく、例えば、アルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類、等が挙げられる。前記アルコールとしては、例えば、メタノール、イソプロパノール、エチレングリコール等が挙げられる。前記低級ケトン類としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記陰イオン界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステル等が挙げられ、フルオロアルキル基を有するものが好適に挙げられる。該フルオロアルキル基を有するアニオン性界面活性剤としては、例えば、炭素数2〜10のフルオロアルキルカルボン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホニルグルタミン酸ジナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルキル(炭素数6〜11)オキシ]−1−アルキル(炭素数3〜4)スルホン酸ナトリウム、3−[オメガ−フルオロアルカノイル(炭素数6〜8)−N−エチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸ナトリウム、フルオロアルキル(炭素数11〜20)カルボン酸又はその金属塩、パーフルオロアルキルカルボン酸(炭素数7〜13)又はその金属塩、パーフルオロアルキル(炭素数4〜12)スルホン酸又はその金属塩、パーフルオロオクタンスルホン酸ジエタノールアミド、N−プロピル−N−(2−ヒドロキシエチル)パーフルオロオクタンスルホンアミド、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)スルホンアミドプロピルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル(炭素数6〜10)−N−エチルスルホニルグリシン塩、モノパーフルオロアルキル(炭素数6〜16)エチルリン酸エステル等が挙げられる。該フルオロアルキル基を有する界面活性剤の市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113(以上、旭硝子株式会社製);フローラドFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(以上、住友3M株式会社製);ユニダインDS−101、DS−102(以上、ダイキン工業株式会社製);メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(以上、大日本インキ化学工業株式会社製);エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204(以上、ト−ケムプロダクツ社製);フタージェントF−100、F150(以上、ネオス社製)等が挙げられる。
該分散安定剤を用いた場合は、塩酸等の酸によりリン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗する方法、酵素により分解する方法等によって、微粒子からリン酸カルシウム塩を除去することができる。
本発明の現像剤は、本発明の前記トナーを少なくとも含有してなり、キャリア等の適宜選択したその他の成分を含有してなる。該現像剤としては、一成分現像剤であってもよいし、二成分現像剤であってもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンター等に使用する場合には、寿命向上等の点で前記二成分現像剤が好ましい。本発明の前記トナーを用いた前記一成分現像剤の場合、トナーの収支が行われても、トナーの粒子径の変動が少なく、現像ローラへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着がなく、現像器の長期の使用(撹拌)においても、良好で安定した現像性及び画像が得られる。また、本発明の前記トナーを用いた前記二成分現像剤の場合、長期にわたるトナーの収支が行われても、現像剤中のトナー粒子径の変動が少なく、現像器における長期の撹拌においても、良好で安定した現像性が得られる。
前記溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、セルソルブチルアセテート、などが挙げられる。
前記焼付としては、特に制限はなく、外部加熱方式であってもよいし、内部加熱方式であってもよく、例えば、固定式電気炉、流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉等を用いる方法、マイクロウエーブを用いる方法、などが挙げられる。
次に本発明のトナーを使用する画像形成方法について述べる。
本発明の画像形成方法は、静電荷像形成工程、現像工程、転写工程及び定着工程を少なくとも有し、必要に応じて、適宜選択したその他の工程、例えば、除電工程、クリーニング工程、リサイクル工程、制御工程等をさらに有してもよい。
また、帯電装置は、感光体に対して、ギャップテープを介して非接触に近接配置された帯電ローラであり、帯電ローラに直流電圧及び交流電圧を重畳印加することによって、感光体の表面を帯電するものが好ましい。
なお、被転写体95としては、転写紙が用いられている。
可視像は、支持ローラ51から印加された電圧により中間転写体50上に転写(一次転写)され、さらに被転写体95上に転写(二次転写)される。その結果、被転写体95上には、転写像が形成される。なお、感光体10上に残存したトナーは、クリーニング装置60により除去され、感光体10の帯電は、除電ランプ70により除去される。
なお、図2においては、図1に示す画像形成装置と同一の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。また、後述する図3及び図4についても同様とする。
本発明のプロセスカートリッジは、静電荷像が形成される静電荷像担持体と、静電荷像担持体上に形成された静電荷像を、本発明のトナーを用いて現像する現像装置を、少なくとも一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在である。なお、本発明のプロセスカートリッジは、必要に応じて、適宜選択したその他の手段をさらに一体に支持してもよい。
本発明のトナー入り容器は、本発明の前記トナー又は前記現像剤を容器中に収容してなる。前記容器としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、トナー容器本体とキャップとを有してなるものなどが好適なものとして挙げられる。
前記容器本体としては、その大きさ、形状、構造、材質などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記形状としては、円筒状などが好ましく、内周面にスパイラル状の凹凸が形成され、回転させることにより内容物であるトナーが排出口側に移動可能であり、かつ該スパイラル部の一部又は全部が蛇腹機能を有しているもの、などが特に好ましい。
前記トナー容器本体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、寸法精度がよいものが好ましく、例えば、樹脂が好適なものとして挙げることができ、これらの中でも、例えば、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、などが好適に使用される。
本発明のトナー入り容器は、保存、搬送等が容易であり、取り扱い性に優れ、上述の本発明のプロセスカートリッジ、画像形成装置等に、着脱可能に取り付けてトナーの補給に好適に使用することができる。
トナーの体積平均粒径及び粒度分布は、粒度測定器(「コールターカウンターTAII」;コールターエレクトロニクス社製)を用い、アパーチャー径が100μmの条件で測定した。これらの結果から(体積平均粒径/個数平均粒径)を算出した。
NCO%は、JIS K1603に準拠した方法により測定した。
酸価の測定方法は、JIS K0070に規定の方法による。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いる。
水酸基価の測定方法は、JIS K0070に規定の方法による。但し、サンプルが溶解しない場合は、溶媒にジオキサン又はTHF等の溶媒を用いる。
ガラス転移温度(Tg)を測定する装置として理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。まず、試料10mgをアルミニウム製試料容器に入れ、それをホルダーユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/分で150℃まで加熱した後、150℃で10分間放置、室温まで試料を冷却して10分放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/分で加熱してDSC測定を行った。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
前記ソックスレーを用いる方法により算出した。
−有機微粒子エマルションの合成−
撹拌棒、及び温度計をセットした反応容器中に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業株式会社製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、及び過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。これを加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。次いで、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部を加え、75℃にて5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液を得た。これを[微粒子分散液1]とする。得られた[微粒子分散液1]に含まれる微粒子の体積平均粒径を、レーザー光散乱法を用いた粒径分布測定装置(「LA−920」、堀場製作所製)により測定したところ、105nmであった。また、[微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のガラス転移温度(Tg)は59℃であり、重量平均分子量(Mw)は15万であった。
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7、三洋化成工業株式会社製)37部、及び酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
冷却管、攪拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部、及びジブチルチンオキサイド2部を仕込み、常圧下、230℃にて8時間反応した。次いで、10〜15mmHgの減圧下で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。
得られた[低分子ポリエステル1]のガラス転移温度(Tg)は43℃、重量平均分子量(Mw)は6700、数平均分子量は2500、酸価は25であった。
水1200部、カーボンブラック(Printex35、デグサ社製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、ポリエステル樹脂(三洋化成工業株式会社製、RS801)1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合した。得られた混合物を2本ロールを用いて150℃にて30分間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕して、カーボンブラックマスターバッチを得た。これを[マスターバッチ1]とする。
(1)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール152部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体1]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体1]317.3部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]76.5部を入れ、常圧下230℃にて8時間反応させ、更に、10〜15mmHg減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル1]を得た。得られた[中間体ポリエステル1]は、重量平均分子量23000、ガラス転移温度(Tg)は42℃、酸価は0.3、水酸基価は16.5であった。
(4)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル1]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応させ、[プレポリマー1]を得た。
得られた[プレポリマー1]のイソシアネート質量%は、0.61%であった。
撹拌棒、及び温度計の付いた反応容器中に、[低分子ポリエステル1]378部、カルナバワックス110部、CCA(サリチル酸金属錯体E−84、オリエント化学工業社製)22部、及び酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し80℃で時間保持した後、1時間かけて30℃まで冷却した。次いで、反応容器に[マスターバッチ1]500部、及び酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合して溶解物を得た。これを[原料溶解液1]とする。
次に、[原料溶解液1]1324部を反応容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度:1kg/hr、ディスク周速度:6m/秒、0.5mmジルコニアビーズ充填量:80体積%、パス数:3回の条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記と同条件のビーズミルを用いてパス数:1回で、分散液を得た。これを[顔料及びワックス分散液1]とする。得られた[顔料及びワックス分散液1]の固形分濃度(130℃、30分)は50%であった。
[顔料及びワックス分散液1]749部、[プレポリマー1]115部、及びイソホロンジアミン1.3部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)を用いて5000rpmで1分間混合した。その後、容器に[水相1]1200部を加えTKホモミキサー、回転数13000rpmで20分間混合し水系媒体分散液を得た。これを[乳化スラリー1]とする。
撹拌機,及び温度計の付いた容器中に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃にて8時間脱溶剤した後、45℃にて4時間熟成を行い、有機溶媒が留去された分散液を得た。これを[分散スラリー1]とする。得られた[分散スラリー1]は、体積平均粒径5.15μm、個数平均粒径4.51μmであった(マルチサイザーIIで測定)。
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、以下のようにして、洗浄及び乾燥を行った。
(1)濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)後濾過した。
(2)(1)の濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで30分間)後減圧濾過した。
(3)(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)後濾過した。
(4)(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(12000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキを得た。
この濾過ケーキを循風乾燥機にて45℃にて48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナーを得た。これを[トナー1]とする。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー2]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー2]を作製した。
(1)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール152部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応し、[中間体ポリエステル前駆体1]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体1]170.0部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]245部を入れ、常圧下230℃にて8時間反応させ、更に、10〜15mmHg減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル2]を得た。得られた[中間体ポリエステル2]は、重量平均分子量22000、ガラス転移温度(Tg)は48℃、酸価は0.4、水酸基価は16.8であった。
(4)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル2]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応し、[プレポリマー2]を得た。
得られた[プレポリマー2]のイソシアネート質量%は、0.63%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー3]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー3]を作製した。
(1)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ネオペンチルグリコール176.3部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体3]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応し、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体3]344.0部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]76.5部を入れ、常圧下230℃にて8時間反応させ、更に、10〜15mmHg減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル3]を得た。得られた[中間体ポリエステル3]は、重量平均分子量23000、ガラス転移温度(Tg)は40℃、酸価は0.4、水酸基価は16.4であった。
(4)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル3]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応し、[プレポリマー3]を得た。
得られた [プレポリマー3]のイソシアネート質量%は、0.62%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー4]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー4]を作製した。
(1)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、1,4−ブタンジオール180部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体4]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体4]349部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]76.5部を入れ、常圧下230℃にて8時間反応させ、更に、10〜15mmHg減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル4]を得た。得られた[中間体ポリエステル4]は、重量平均分子量23000、ガラス転移温度(Tg)は38℃、酸価は0.4、水酸基価は16.5であった。
(4)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル4]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応し、[プレポリマー4]を得た。
得られた[プレポリマー4]のイソシアネート質量%は、0.60%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー5]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー5]を作製した。
(1)冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に、1,6−ヘキサンジオール236部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体5]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体5]538.2部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]61.3部を入れ、常圧下230℃にて8時間反応させ、更に、10〜15mmHg減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル5]を得た。得られた[中間体ポリエステル5]は、重量平均分子量23000、ガラス転移温度(Tg)は39℃、酸価は0.4、水酸基価は16.5であった。
(4)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル5]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応し、[プレポリマー5]を得た。
得られた[プレポリマー5]のイソシアネート質量%は、0.62%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー6]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー6]を作製した。
−プレポリマー6の合成−
(1)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール152部、テレフタル酸166部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体1]を得た。
(2)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中にビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物316部、テレフタル酸332部、及びチタンテトラブトキシド0.5部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応させ、次いで、10〜15mmHgの減圧で1時間反応させ、[中間体ポリエステル前駆体2]を得た。
(3)冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル前駆体1]317.3部、前記[中間体ポリエステル前駆体2]76.5部を入れ、常圧下230℃で8時間反応させ、更に10〜15mmHg減圧で10時間反応させ、[中間体ポリエステル6]を得た。得られた[中間体ポリエステ6]は重量平均分子量52000、ガラス転移温度(Tg)44℃、酸価0.1、水酸基価は12.5であった。
(4)冷却管、撹拌機及び窒素導入管の付いた反応容器中に前記[中間体ポリエステル6]250部、イソホロンジイソシアネート14部、酢酸エチル250部を入れ、100℃で5時間反応させ、[プレポリマー6]を得た。
得られた[プレポリマー6]のイソシアネート質量%は、0.51%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー7]を用い、イソホロンジアミン1.3部を3.2部とした以外は、実施例1と同様にして、[トナー7]を作製した。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応させ、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応させ、[中間体ポリエステル7]を得た。[中間体ポリエステル7]は、数平均分子量2100、重量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価51であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル7]410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー7]を得た。得られた[プレポリマー7]のイソシアネート質量%は、1.53%であった。
実施例1において、[プレポリマー1]の代わりに、以下のようにして合成した[プレポリマー8]を用いた以外は、実施例1と同様にして、[トナー8]を作製した。
冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、プロピレングリコール463部、テレフタル酸657部、無水トリメリット酸96部、及びチタンテトラブトキシド2部を入れ、常圧下、230℃にて8時間反応し、次いで、10〜15mmHgの減圧で5時間反応し、[中間体ポリエステル8]を得た。得られた[中間体ポリエステル8]は、重量平均分子量28000、ガラス転移温度(Tg)は36℃、酸価は0.5、水酸基価は16.5であった。次に、冷却管、撹拌機、及び窒素導入管の付いた反応容器中に、前記[中間体ポリエステル8]250部、イソホロンジイソシアネート18部、酢酸エチル250部を入れ、100℃にて5時間反応し、[プレポリマー8]を得た。得られた[プレポリマー8]のイソシアネート質量%は、0.61%であった。
各トナーについて、50℃×8時間保管後、42メッシュのふるいにて2分間ふるい、金網上の残存率をもって耐熱保存性とした。耐熱保存性の良好なトナーほど残存率は小さい。以下の4段階で評価した。
〔評価基準〕
×:30%以上
△:20%以上30%未満
○:10%以上20%未満
◎:10%未満
画像形成装置(株式会社リコー製、imagio Neo 450)を用いて、普通紙及び厚紙の転写紙(株式会社リコー製、タイプ6200及びNBSリコー社製、複写印刷用紙<135>)にベタ画像で、1.0±0.1mg/cm2の各トナーが現像されるように調整を行い、定着ベルトの温度が可変となる様に調整を行って、普通紙でオフセットの発生しない温度を、厚紙で定着下限温度を測定した。なお、定着下限温度は得られた定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
(1)15秒攪拌Q/M
シリコーン樹脂コートフェライトキャリア(平均粒径50μm)・・・100質量部
各トナー・・・4質量部
を内容積の3割までステンレス製ポットに入れ、100rpmの攪拌速度で15秒攪拌し、ブローオフ法より求めた。
(2)10分攪拌Q/M
前記(1)と同様に10分攪拌した時の帯電量を求めた。
経時安定性評価は10万枚のランニングの後に30℃、湿度90%の環境下で細線評価用画像を出力させ、細線の再現度合いにより判断した。(作製したトナー5質量部と平均粒径が50μmのシリコーン樹脂被覆フェライトキャリア95質量部をブレンダーで10分間混合して現像剤を作製し、市販カラー複写機(PRETER550;リコー社製)に入れて評価を行った。)
・細線同士が重なっており、分離識別できず ・・・・×
・細線同士が重なっているが、分離識別できる ・・・・△
・細線同士が分離識別できるが線のにじみ等が僅かにみとめられる・・・・ ○
・細線同士が分離識別でき、線のにじみ、ボケがまったく見られず・・◎
10K ブラック用感光体
10Y イエロー用感光体
10M マゼンタ用感光体
10C シアン用感光体
14 支持ローラ
15 支持ローラ
16 支持ローラ
17 中間転写クリーニング装置
18 画像形成手段
20 帯電ローラ
21 露光装置
22 二次転写装置
23 ローラ
24 二次転写ベルト
25 定着装置
26 定着ベルト
27 加圧ローラ
28 シート反転装置
30 露光装置
32 コンタクトガラス
33 第1走行体
34 第2走行体
35 結像レンズ
36 読取りセンサ
40 現像装置
41 現像ベルト
42K 現像剤収容部
42Y 現像剤収容部
42M 現像剤収容部
42C 現像剤収容部
43K 現像剤供給ローラ
43Y 現像剤供給ローラ
43M 現像剤供給ローラ
43C 現像剤供給ローラ
44K 現像ローラ
44Y 現像ローラ
44M 現像ローラ
44C 現像ローラ
45K ブラック用現像器
45Y イエロー用現像器
45M マゼンタ用現像器
45C シアン用現像器
49 レジストローラ
50 中間転写体
51 ローラ
52 分離ローラ
53 手差し給紙路
54 手差しトレイ
55 切換爪
56 排出ローラ
57 排出トレイ
58 コロナ帯電器
60 クリーニング装置
61 現像器
62 転写帯電器
63 感光体クリーニング装置
64 除電器
70 除電ランプ
80 転写ローラ
90 クリーニング装置
95 転写紙
100 画像形成装置
101 感光体
102 帯電手段
103 露光
104 現像手段
105 記録媒体
107 クリーニング手段
108 転写手段
120 タンデム型現像器
130 原稿台
142 給紙ローラ
143 ペーパーバンク
144 給紙カセット
145 分離ローラ
146 給紙路
147 搬送ローラ
148 給紙路
150 複写装置本体
200 給紙テーブル
300 スキャナ
400 原稿自動搬送装置(ADF)
Claims (17)
- 有機溶剤に、少なくとも活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分と、該有機溶剤に可溶なポリエステル成分とを溶解ないし分散させてトナー溶液を調製した後、該トナー溶液を水系媒体中で乳化ないし分散させて分散液を調製し、該水系媒体中で、該活性水素基含有化合物と、該活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分とが反応して生成する該有機溶剤に不溶なポリエステル成分を含むトナーであって、
前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分は、酸成分と、脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物と、芳香族ジオール化合物とを触媒の存在下で縮合重合させてなる重量平均分子量が10000〜100000のポリエステル樹脂からなることを特徴とするトナー。 - 前記有機溶剤に不溶なポリエステル成分が、伸長反応による分子量が増加したゲル成分を含むことを特徴とする請求項1に記載のトナー。
- 前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分がイソシアネート基を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
- 前記活性水素基含有化合物と反応可能なポリエステル成分における遊離イソシアネート基の含有量が、1.5質量%以下であることを特徴とする請求項3に記載のトナー。
- 前記有機溶剤が酢酸エチルであり、前記有機溶剤に可溶なポリエステル成分が酢酸エチル可溶ポリエステル成分であり、前記有機溶剤に不溶なポリエステル成分が酢酸エチル不溶ポリエステル成分であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のトナー。
- 前記脂肪族ジオール及び脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物が、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール及び1,6−ヘキサンジオールのいずれかであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のトナー。
- 前記芳香族ジオール化合物が、ビスフェノールAのエチレンオキサイド2mol付加物、又はプロピレンオキサイド2mol付加物であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のトナー。
- 前記脂肪族ジオール及び前記脂環族ジオールから選択される少なくとも1種のジオール化合物と前記芳香族ジオール化合物のmol比率が9.5/0.5〜6/4であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のトナー。
- 前記酸成分が、テレフタル酸、又はイソフタル酸であることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のトナー。
- 前記触媒が、Ti系触媒であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナーの体積平均粒径(Dv)が、3〜8μmであることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載のトナー。
- 前記トナーの体積平均粒径(Dv)/個数平均粒径(Dn)が、1.25以下であることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載のトナー。
- 請求項1から12のいずれかに記載のトナーを含むことを特徴とする現像剤。
- 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像工程と、該可視像を記録媒体に転写する転写工程と、該記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、該静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段と、該可視像を記録媒体に転写する転写手段と、該記録媒体に転写された転写像を定着させる定着手段とを少なくとも有することを特徴とする画像形成装置。
- 静電潜像担持体と、該静電潜像担持体上に形成した静電潜像を請求項1から12のいずれかに記載のトナーを用いて現像し可視像とする現像手段とを少なくとも有することを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 請求項1から12のいずれかに記載のトナーが充填されていることを特徴とするトナー入り容器。
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