JP2014061834A - パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置用減速機 - Google Patents

パワーステアリング装置およびパワーステアリング装置用減速機 Download PDF

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Abstract

【課題】パワーステアリング装置の緩衝部材が付勢機構の付勢力に与える影響を低減すること。
【解決手段】ウォームシャフト10の軸受5を収容し、この軸受と共に径方向に移動可能に設けられたホルダ部材6と、ウォームシャフトの回転軸Oがウォームホイールの回転軸Pに近づく方向に軸受を付勢する付勢機構7と、ホルダ収容部4内でホルダ部材が移動するとき、ホルダ収容部とホルダ部材との衝突を緩衝する緩衝部材9とを備えたパワーステアリング装置ないしパワーステアリング装置用減速機1において、緩衝部材9の弾性力を、付勢機構7の弾性部材の弾性力よりも小さく設けた。
【選択図】図1

Description

本発明は、パワーステアリング装置に関する。
従来、電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフトと、ウォームシャフトと噛合うウォームホイールとから構成される減速機を有し、運転者の操舵力を補助するパワーステアリング装置が知られている。また、減速機の構成として、例えば特許文献1には、ウォームシャフトの軸受を収容し、この軸受と共に径方向に移動可能に設けられたホルダ部材と、ウォームシャフトの回転軸がウォームホイールの回転軸に近づく方向に軸受を付勢する付勢機構と、ホルダ収容部内でホルダ部材が移動するとき、ホルダ収容部とホルダ部材との衝突を緩衝する緩衝部材とを備えたものが開示されている。
米国特許出願公開第2010/0260448号明細書
しかし、上記従来の技術では、緩衝部材が付勢機構の付勢力に影響を与えるおそれがある。本発明の目的とするところは、緩衝部材が付勢機構の付勢力に与える影響を低減することができるパワーステアリング装置およびパワーステアリング装置用減速機を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明では、好ましくは、緩衝部材の弾性力を、付勢機構の弾性部材の弾性力よりも小さく設けた。
よって、緩衝部材が付勢機構の付勢力に与える影響を低減することができる。
パワーステアリング装置における減速機1の断面図である。 アウタホルダ8の斜視図である。 アウタホルダ8の正面図である。 アウタホルダ8の側面図である。 アウタホルダ8の正面図である。 ホルダ部材6の斜視図である。 ホルダ部材6の正面図である。 ホルダ部材6の側面図である。 ホルダ部材6の正面図である。 バックラッシュ調整機構のユニットの正面図である。 バックラッシュ調整機構のユニットの軸方向断面図である。 ウォームシャフト10のy軸方向位置と、緩衝部材9の弾性力Fdおよび付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fpとの関係を示す特性図である。
以下、本発明のパワーステアリング装置およびパワーステアリング装置用減速機を実現する形態を、図面に基づき説明する。
[実施例1]
[構成]
本実施例1のパワーステアリング装置は、自動車の車両に搭載され、操舵機構に操舵補助力を付与して運転者の操舵力を補助する操舵力補助装置である。操舵機構は、運転者が操舵操作するステアリングホイールに接続された操舵軸(ステアリングシャフト)2を有し、ステアリングホイールの操舵操作を転舵輪に伝達する。操舵機構は、操舵軸2の回転力を変換・増大して車輪に転舵力として伝達するギア機構としてのラック&ピニオン機構を有している。パワーステアリング装置は、操舵機構に操舵力(操舵補助力)を付与する電動モータ(電動機)と、電動モータと操舵機構の間に設けられ、電動モータの回転力を変換・増大して操舵機構に伝達する減速機1とを備える。電動モータは、運転者の操舵状態や車両状態に基づき、電子制御ユニットにより制御される。例えば、運転者の操舵トルクが大きくなるのに応じて、また車両速度が低くなるのに応じて、大きなモータトルクを発生するように制御される。
図1は、パワーステアリング装置における減速機1の部分の断面図である。減速機1は、一端側において電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフト10と、操舵軸2に設けられウォームシャフト10と噛合う樹脂製のウォームホイール11と、から構成されるウォームギアである。以下、説明の便宜上、直交座標系を設定し、ウォームシャフト10が延びる方向にx軸を設け、図1の紙面と平行であってx軸と直交する方向にy軸を設け、x軸及びy軸と直交する方向(図1の紙面に対して上下方向)にz軸を設ける。ウォームシャフト10における電動モータが接続される一端側をx軸負方向とし、軸受5により支持される他端側をx軸正方向とする。ウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づく側をy軸正方向とし、遠ざかる側をy軸負方向とする。また、図1の紙面の上側をz軸正方向とし、下側をz軸負方向とする。
減速機1のウォームシャフト10はギアハウジング3のシャフト収容部30に収容され、ウォームホイール11はギアハウジング3のホイール収容部31に収容される。シャフト収容部30はx軸方向に延びる有底筒状であり、x軸負方向側でギアハウジング3の外部に開口する。ウォームシャフト10のx軸負方向側の端部102には図外の電動モータが回転力を伝達可能に接続される。ウォームシャフト10は、シャフト収容部30内で、軸受5,50により回転自在に保持されている。ウォームシャフト10のx軸負方向側の端部102には軸受50が設けられている。軸受50は内輪と外輪を有するローラベアリングである。内輪は、ウォームシャフト10に設けられた鍔部103によってウォームシャフト10に対するx軸正方向側の移動が規制されるように、端部102に嵌合設置される。外輪の外周は、x軸方向に沿って曲率を有する凸曲面状に設けられている。一方、シャフト収容部30のx軸負方向側の段差部には、円環部材51が設置されている。円環部材51の内周は、x軸方向に沿って上記外輪の外周と略同じ曲率を有する凹曲面状に設けられている。軸受50の外輪は円環部材51の内周と嵌合するように設置される。軸受50の外輪が円環部材51の内周に対して摺動することで、軸受50がその中心の周りで若干回動可能となっている。円環部材51は、円環状の抜け止め部材52とシャフト収容部30の上記段差部との間にx軸方向で挟み込まれており、抜け止め部材52がシャフト収容部30の内周にねじ留めされことで、シャフト収容部30に対して円環部材51がx軸方向で固定される。これにより、軸受50(及びウォームシャフト10)は、x軸方向での移動が規制されるとともに、x軸に対して所定角度内で傾くことが可能に設けられている。一方、ウォームシャフト10のx軸正方向側の端部101には軸受5が設けられている。軸受5は内輪と外輪を有するローラベアリングであり、端部101に嵌合設置される。軸受5は端部101と共に主にy軸方向で所定量だけ移動可能に設けられている。よって、ウォームシャフト10は、少なくともxy平面内で、軸受50(の中心)を中心として若干回動可能に設けられており、これにより、ウォームシャフト10において軸受5,50の間に設けられウォームホイール11と噛合うウォーム100の歯とウォームホイール11の歯との間の隙間、すなわちバックラッシュが可変となっている。
減速機1は、上記バックラッシュを調整する機構を有しており、このバックラッシュ調整機構は、ホルダ収容部4と、軸受5と、ホルダ部材6と、付勢機構7と、アウタホルダ8と、緩衝部材9とを備えている。ホルダ部材6は、有底円筒状の保持部材であり、軸受5を内部に収容・保持する。シャフト収容部30のx軸正方向側には、ホルダ部材6を収容するホルダ収容部4が設けられている。ホルダ収容部4は、アウタホルダ8の内部(内周)に形成されている。アウタホルダ8は有底円筒状の保持部材であり、シャフト収容部30のx軸正方向端部に設置され、ホルダ部材6を内部に収容・保持する。ホルダ部材6は、ホルダ収容部4内で、軸受5と共に、ウォームシャフト10(の回転軸O)がウォームホイール11(の回転軸P)に近づいたり遠ざかったりする方向(y軸方向)に移動可能に設けられている。
付勢機構7は、ギアハウジング3に設けられており、ウォームシャフト10の回転軸Oをウォームホイール11の回転軸Pに近づけるべく、ホルダ部材6をy軸正方向側に付勢することで、ウォームシャフト10(ウォーム100)をウォームホイール11の側に付勢する機構である。付勢機構7は、プランジャ70とコイルスプリングから構成される。プランジャ70は、その軸がy軸方向に延びるようにギアハウジング3を貫通して設置され、y軸方向に移動可能に設けられている。シャフト収容部30の内部に突出するプランジャ70のy軸正方向側の先端部(当接部)700は半球面状に設けられており、ホルダ部材6の外周と当接する。ギアハウジング3の外部に突出するプランジャ70のy軸負方向側の基端部には、図1では図示を省略しているが、コイルスプリングが設置されている。コイルスプリングは、弾性力を発揮することで、プランジャ70をホルダ部材6の側(y軸正方向側)に付勢する付勢部材である。コイルスプリングは、弾性材料によって形成された弾性部材として、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられている。なお、コイルスプリング以外の弾性部材を用いることとしてもよい。
図2〜図5は、アウタホルダ8を示す。図2はアウタホルダ8をx軸負方向側、y軸負方向側、z軸正方向側から見た斜視図である。図3はアウタホルダ8をx軸負方向側から見た正面図である。図4はアウタホルダ8をy軸負方向側から見た側面図である。図5はアウタホルダ8をx軸正方向側から見た正面図である。アウタホルダ8は、x軸方向に延びる筒状部80と、筒状部80の軸方向一端側(x軸正方向側)に設けられた底部81とを備える。底部81には、筒状部80の軸心(底部81の中心)を中心とする円形状の貫通孔84が設けられている。貫通孔84は、アウタホルダ8の組付け時に呼吸孔として機能することで組付け性を向上する。底部81には、支点82が設けられている。支点82は、筒状部80の内周側にあって、底部81のx軸負方向側の面からx軸負方向側に突出する突起部である。支点82は、底部81において、筒状部80の軸心(底部81の中心)を通りz軸方向に延びる直線上であって底部81のz軸正方向側の外周近くに(筒状部80の内周面に近接して)設けられている。筒状部80のy軸負方向側には、x軸正方向寄りに、円形状の貫通孔83が設けられている。
図6〜図9は、ホルダ部材6を示す。図6はホルダ部材6をx軸負方向側、y軸負方向側、z軸正方向側から見た斜視図である。図7はホルダ部材6をx軸負方向側から見た正面図である。図8はホルダ部材6をy軸負方向側から見た側面図である。図9はホルダ部材6をx軸正方向側から見た正面図である。ホルダ部材6は、樹脂材料によって形成されており、x軸方向に延びる筒状の壁部60と、壁部60の軸方向一端側(x軸正方向側)に設けられた底部61とを備えている。底部61には、壁部60の軸心(底部61の中心)を中心とする円形状の貫通孔62が設けられている。貫通孔62は、(後述するように緩衝部材9としてOリングを用いた場合は特に)ホルダ部材6の組付け時に呼吸孔として機能することで組付け性を向上する。底部61には、支点係合部63が設けられている。支点係合部63は、底部61のx軸正方向側の面に設けられ、当該面からx軸負方向側に陥没する凹部である。支点係合部63は、底部61において、壁部60の軸心(底部61の中心)を通りz軸方向に延びる直線上であって底部61のz軸正方向側の外周近くに(壁部60の外周面に近接して)設けられている。壁部60の外周のy軸負方向側には、x軸正方向寄りに、被当接部65が設けられている。被当接部65は、壁部60の外周面からy軸負方向側に陥没する凹部である。壁部60の外周のx軸負方向寄り(軸方向他端側。すなわちホルダ部材6の軸方向における支点係合部63の反対側)には、環状溝66が設けられている。環状溝66は、壁部60の軸心周りの全周にわたって環状に延びるように設けられた凹部である。
壁部60の外周における環状溝66よりもx軸正方向側には、突起部64が設けられている。突起部64は、壁部60の軸心を通りz軸方向に延びる平面上に頂点を有してx軸方向に延びる山状の凸部であって、x軸方向から見て支点係合部63に近接して設けられている。壁部60の内周のx軸負方向側には、環状溝66と略対応するx軸方向位置に、軸受収容部67が設けられている。軸受収容部67は、壁部60の軸心周りの全周にわたって環状に延びるように設けられた凹部である。壁部60のx軸負方向側の内周には、軸受5の抜け止め部68が一対設けられている。抜け止め部68は、壁部60のx軸負方向端面から壁部60の径方向内側に僅かに(壁部60の内周面から僅かな距離だけ)突出した突出部であり、僅かなx軸方向寸法を有した薄板状であって、z軸正方向側の抜け止め部68aとz軸負方向側の抜け止め部68bを有している。
ホルダ部材6には、壁部60と底部61の両方に共通した、x軸方向に延びる一対の切欠き69が、ホルダ部材6の軸方向(x軸方向)における全範囲に形成されている。一対の切欠き69は、x軸方向から見て、壁部60の軸心(貫通孔62)を両側から挟み込むように、略z軸方向に延びる直線状に設けられ、ホルダ部材6のz軸負方向側に開口する。両切欠き69a,69b間のy軸方向距離は、z軸負方向側からz軸正方向側に向かうにつれて、徐々に短くなる。切り欠き69は、支点係合部63のz軸方向反対側に、ホルダ部材6のz軸方向の略半分以上にわたって設けられている。z軸負方向側の抜け止め部68aは、その両側を一対の切欠き69に挟まれるように配置されており、一対の切欠き69により画される壁部60の舌状部分(一対の切欠き69に挟まれたz軸負方向側の領域600)におけるx軸負方向端に設けられている。また、底部61における一対の切欠き69に挟まれた(貫通孔62を含む)領域610は、壁部60の領域600に接続すると共に、底部61の他の領域よりもx軸方向寸法(厚み)が小さい薄板状に設けられている。底部61における領域610と上記他の領域との境界線611は、貫通孔62のz軸正方向側でy軸方向に略直線状に延び、一対の切欠き69のz軸正方向端同士を結んでいる。
図10および図11は、バックラッシュ調整機構の各部品のうち、軸受5とホルダ部材6とアウタホルダ8と緩衝部材9とを組付けたユニット(組立体)を示す。図10はこのユニットをx軸負方向側から見た正面図である。なお、軸受5を簡略化して(ボール等を省略して)示す。図11はこのユニットを、アウタホルダ8の軸心を通りxz平面に平行な平面で切った断面図である。アウタホルダ8にはホルダ部材6が入れ子状に設置され、ホルダ部材6の底部61はアウタホルダ8の底部81と僅かな隙間を介して対向する。アウタホルダ8の筒状部80の内周面と、ホルダ部材6の壁部60の外周面との間には、所定の隙間CLが設けられている。図10に示す中立状態(アウタホルダ8とホルダ部材6の軸心が略一致した状態)では、(x軸方向から見た)隙間CLの大きさは周方向で略一定である。ホルダ部材6の支点係合部63は、アウタホルダ8の支点82と対向する側(x軸負方向側)に設けられる。支点係合部63は、x軸方向から見て、支点82と略一致する位置に設けられ、支点82と係合する。なお、本実施例では、支点係合部63を凹部とし、支点82を突起部としたが、支点係合部63の側を突起部とし、支点82を凹部として、両者を係合させてもよい。この状態で、ホルダ部材6の突起部64の先端は、アウタホルダ8の筒状部80の内周面と僅かな隙間を介して対向する。ホルダ部材6は、支点82(支点係合部63)を中心として、隙間CLの範囲内で、アウタホルダ8(ホルダ収容部4)内で揺動可能に設けられている。突起部64は上記揺動の際にガイド部として機能し、揺動を円滑化する。
一方、ホルダ部材6の軸受収容部67は、軸受5を内部に収容する。軸受5の内周側には、ウォームシャフト10の端部101が設置される。軸受5の外輪のx軸負方向側の端面には、z軸正方向側及びz軸負方向側でそれぞれホルダ部材6の抜け止め部68a,68bが係合し、抜け止め部68a,68bにより軸受5のx軸負方向側への移動が規制される。ホルダ部材6(軸受5)が揺動してその軸心がy軸方向に移動することで、ウォームシャフト10の端部101が反対側の端部102(軸受50)を中心として回動し、これによりウォームシャフト10(の回転軸O)がウォームホイール11(の回転軸P)に近づいたり遠ざかったりする方向(y軸方向)に移動可能に設けられている。
ホルダ部材6の被当接部65は、アウタホルダ8の貫通孔83と対向する側(y軸負方向側)に設けられる。被当接部65は、y軸方向から見て、貫通孔83と略一致する位置に設けられている。図1に示すように、アウタホルダ8の貫通孔83に付勢機構7のプランジャ70が貫通するように設置され、ホルダ部材6の被当接部65にプランジャ70の先端部700が嵌合し、当接する。付勢機構7のコイルスプリングの弾性力をFp、弾性係数をkpとする。弾性係数kpは、車両速度が略0km/hの状態で操舵操作が行われるとき(所謂据え切り時)、ウォームシャフト10の側からバックラッシュ調整機構への入力によりプランジャ70がy軸負方向側に移動してコイルスプリングが圧縮変形するような値に設定される。
ホルダ部材6の環状溝66には、緩衝部材9が装着され、係合する。緩衝部材9は、ゴムまたは樹脂材料によって形成された弾性部材であり、断面が円形である環状の部材(Oリング)である。アウタホルダ8の貫通孔83(ホルダ部材6の被当接部65)は、アウタホルダ8の軸方向において、緩衝部材9よりも支点82(支点係合部63)の側(x軸正方向側)に設けられる。緩衝部材9の内周は環状溝66の底面に当接し、緩衝部材9の外周はアウタホルダ8の筒状部80の内周面に当接し、緩衝部材9は全周にわたって径方向に圧縮された状態でホルダ部材6とアウタホルダ8(ホルダ収容部4)の間に設けられる。緩衝部材9は、アウタホルダ8(ホルダ収容部4)内でホルダ部材6が移動するとき、圧縮変形することにより、アウタホルダ8(ホルダ収容部4)とホルダ部材6との衝突を緩衝する。
緩衝部材9の弾性力をFd、弾性係数をKdとする。アウタホルダ8(ホルダ収容部4)内でホルダ部材6がy軸方向に移動する際、ホルダ部材6がy軸方向のいずれの位置にあっても(すなわち緩衝部材9及び付勢機構7のコイルスプリングの変形量に関わらず)、緩衝部材9の弾性力Fdが付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fpよりも小さくなるように設けられている。弾性係数Kdは、下記式を満たすように設定されている。
Kd<{Kp+(Fp0−Fd0)/La}
Laはギア磨耗量を示し、緩衝部材9の弾性力がFd0であり付勢機構7のコイルスプリングの弾性力がFp0のときのウォームホイール11の回転軸Pとウォームシャフト10の回転軸Oの軸間距離L0から、ウォームシャフト10の歯の歯先がウォームホイール11の歯の歯底に接触するまでウォームホイール11(ないしウォームシャフト10)が磨耗したときの軸間距離L1を引いた長さ(L0−L1)である。
[作用]
次に、作用を説明する。バックラッシュ調整機構は、パワーステアリング装置の未作動時に減速機1のウォームホイール11とウォームシャフト10(ウォーム100)との間のバックラッシュを略ゼロに保つことを目的とし、構成部品の寸法誤差や作動温度変化による寸法変動を吸収できる作動範囲を有すると共に、樹脂製のウォームホイール10の摩耗やクリープ等による歯厚減少に追従できるように設けられている。具体的には、ウォームシャフト10の軸受5を収容するホルダ部材6は、ウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づいたり離れたりする方向(y軸方向)に移動可能に設けられている。本実施例では、z軸方向に設けられた支点82を中心としてホルダ部材6を揺動可能に設けることで、上記方向(y軸方向)へのホルダ部材6の移動を可能としている(なお、支点を中心として揺動可能に設ける以外の方法で、ホルダ部材6をy軸方向に移動可能に設けてもよい)。そして、付勢機構7により軸受5(ホルダ部材6)をy軸正方向側に付勢することで、ウォームシャフト10(ウォーム100)をウォームホイール11の側に押し付け、パワーステアリング装置の未作動時、ウォームホイール11の回転軸Pとウォームシャフト10の回転軸Oとの間のy軸方向距離(軸間距離L)を最小とする。すなわち、バックラッシュを略ゼロに近づける。なお、付勢機構7のプランジャ70は、ホルダ部材6に当接するのではなく、軸受5に直接当接することとしてもよい。
パワーステアリング装置の作動時、減速機1のトルクが発生すると、ウォームシャフト10(ウォーム100)とウォームホイール11の歯の噛合い部においてウォームシャフト10をy軸負方向側(軸間距離Lを大きくする方向)へ付勢する反力が発生する。ウォームシャフト10側からバックラッシュ調整機構へ入力される(軸間距離Lを大きくする方向の)反力と付勢機構7の(軸間距離Lを小さくする方向の)付勢力とのバランスにより、実際の軸間距離L(言い換えるとバックラッシュ)が決定される(なお、上記反力は、電動モータが発生するトルクが増大するにつれて大きくなる)。このようにバックラッシュ調整機構は、軸間距離Lを調整する調心機能(すなわちバックラッシュを調整する機能)を有し、その作動範囲、すなわち軸間距離Lを調整可能な範囲(調心範囲)は、アウタホルダ8(ホルダ収容部4)内でホルダ部材6が移動可能な範囲であって、隙間CLの大きさにより決まる。
本実施例では、減速機1が所定のトルクを発生しているとき、ウォームシャフト10は、上記調心範囲内で、軸間距離Lが最小の位置からy軸負方向側に後退した状態で使用されるものとする。具体的には、付勢機構7の付勢力を規定するコイルスプリングの弾性係数Kpは、車両速度が略0km/hの状態で操舵操作が行われるとき(所謂据え切り時)、ウォームシャフト10側からバックラッシュ調整機構への入力によりコイルスプリングが(初期状態から)圧縮変形するような値に設定される。このように、所謂据え切り時において圧縮変形する程度の弾性係数Kpをコイルスプリングに持たせることにより、弾性係数Kpが高すぎる場合に発生する操舵フィーリングの渋さを抑制することができる。すなわち、高トルク時にもバックラッシュを略ゼロに保とうとすると、コイルスプリングの初期セット荷重が高くなり、ウォームギアのフリクションが過大となるため、操舵フィーリングを低下させるおそれがある。これに対し、付勢機構7のコイルスプリングの弾性係数Kpを調整し、少なくとも所定の高トルクが発生するとき(所謂据え切り時)には所定のバックラッシュを許容するようにしたことで、上記問題を解消することができる。なお、車両速度が上記0km/hのときとは、車両が停止したと同視できる車両速度以下となったときを意味し、厳密に0km/hとなったときを意味するものではない。
ホルダ部材6は軸受5と共にホルダ収容部4内で径方向に移動可能に設けられており、ホルダ部材6とホルダ収容部4(アウタホルダ8)とが衝突することで、異音が発生するおそれがある。これに対し、緩衝部材9を設けることにより、上記衝突による異音を抑制することができる。少なくともホルダ部材6の主な移動方向である(すなわち上記衝突が発生する可能性が高い)y軸方向の両側に、緩衝部材9が設けられる。具体的には、緩衝部材9は、ホルダ部材6の外周の周方向範囲のうち、少なくともy軸正方向側(ホルダ部材6に対しウォームホイール11側)及びy軸負方向側(ウォームホイール11の反対側)に設けられる。本実施例では、緩衝部材9はOリング形状であり、主にそのy軸方向両側部分が緩衝効果を発揮する。なお、緩衝部材9は、Oリング以外の形状を有していてもよく、ホルダ部材6のy軸方向両側で緩衝効果を発揮できる形状ないし配置であればよい。本実施例では、緩衝部材9として環状のOリングを用いることで、ホルダ部材6の全周において緩衝効果を発揮することができる。すなわち、ホルダ部材6がy軸方向以外の方向に移動した場合であっても、ホルダ部材6とアウタホルダ8(ホルダ収容部4)との衝突を緩衝することができる。例えば、支点82を中心とするホルダ部材6の揺動方向がy軸方向と若干ずれていても、より確実に上記衝突を緩衝することができる。よって、異音をより効果的に抑制することができる。
図12は、ウォームシャフト10のy軸方向位置と、緩衝部材9のy軸正方向側(回転軸Oを挟み付勢機構7と反対側でアウタホルダ8の内周面と当接する部位)における弾性力Fdおよび付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fpとの関係特性を示す。横軸の矢印が向かう側(右方向)は、y軸負方向を示す。ウォームギア(ウォームホイール10等)の摩耗が生じておらず、パワーステアリング装置が非作動であるときのウォームホイール11のy軸方向位置を初期位置y0とする。作動時の反力によりウォームシャフト10が初期位置y0からウォームホイール11と反対側(y軸負方向側)に最も後退したときの位置をy2とする。このときのy0とy2との差の大きさを距離Lbとする。ウォームギアの摩耗によりウォームシャフト10が初期位置y0からウォームホイール11側(y軸正方向側)に最も前進した(ウォームシャフト10の歯の歯先がウォームホイール11の歯の歯底に接触した)ときの位置をy1とする。このときのy0とy1との差の大きさを距離Laとする。距離Laは初期位置からのギア磨耗量を示す。
図12に示すように、ウォームシャフト10がy軸負方向側に位置するほど、付勢機構7のコイルスプリングの圧縮変形量が増大して弾性力Fpは大きくなる一方、緩衝部材9の圧縮変形量が減少して弾性力Fdは小さくなる。パワーステアリング装置の作動時を含む通常の作動範囲内(y0〜y2)で、緩衝部材9の弾性力Fdは、付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fpよりも小さくなるように設けられている。このように、付勢機構7の付勢力(弾性力Fp)に対し緩衝部材9の弾性力Fdを相対的に小さくすることにより、緩衝部材9の弾性力Fdが付勢機構7の付勢力に与える影響を小さくすることができる。よって、バックラッシュを低減するための付勢機構7の付勢力を充分に発揮することができると共に、付勢機構7の付勢力のチューニングが緩衝部材9によって変化することを抑制することができる。また、ウォームギア(ウォームホイール11等)が磨耗することにより、付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fpが緩衝部材9の弾性力Fdに対して相対的に最も小さくなった状態(FpとFdの差が最小となる位置y1)においても、弾性力Fdより弾性力Fpが大きくなるように、緩衝部材9の弾性係数Kd(図12におけるFdのyに対する傾き)を設定する。このように付勢機構7のコイルスプリングの弾性係数Kpではなく、緩衝部材9の弾性係数Kdを調整するようにしたことで、付勢機構7の付勢力の設定自由度を向上することができる。
具体的には、緩衝部材の弾性係数Kdは、下記式を満たすように設定される。
Kd<{Kp+(Fp0−Fd0)/La}
上記式を変形すると、下記式となる。
{Kd×La+Fd0}<{Kp×La+Fp0}
この式の左辺は、ウォームシャフト10の初期位置y0における緩衝部材9の弾性力Fd0に対し、ギア磨耗量分の距離Laに応じた弾性力Fdの増大分(Kd×La)を加算した、ギア磨耗時の弾性力Fdの値(図12のFd1)である。右辺は、ウォームシャフト10の初期位置y0における付勢機構7のコイルスプリングの弾性力Fp0に対し、ギア磨耗量分の距離Laに応じた弾性力Fpの減少分(Kp×La)を減算した、ギア磨耗時の弾性力Fpの値(図12のFp1)である。なお、上記式で、(初期位置y0における)Fp0やFd0に代えて、任意の位置yにおけるFpやFdを用いることができる。よって、ウォームギアが最大限摩耗した状態においても、付勢機構7の付勢力(弾性力Fp)に対し緩衝部材9の弾性力Fdが小さくなるよう弾性係数Kdを設定することにより、緩衝部材9の弾性力Fdが付勢機構7の付勢力に与える影響を小さくして、上記効果を得ることができる。具体的には、ウォームギアの最大摩耗時(位置y1)における緩衝部材9の弾性力Fd1がFp1より小さくなるよう、緩衝部材9の硬度を所定値未満とする。
バックラッシュ調整機構は、ホルダ収容部4が内部に形成されたアウタホルダ8を備え、緩衝部材9は、ホルダ部材6とアウタホルダ8の間に設けられる。このように、アウタホルダ8を別途設けることにより、ホルダ部材6や緩衝部材9を内部に収容するための構造をギアハウジング3に盛り込む必要が無くなる。よって、大きな鋳物で形成されるギアハウジング3の構造を簡素化し、製造性の向上を図ることができる。また、緩衝部材9が係合する環状溝66は、ホルダ部材6の軸方向(x軸方向)において支点係合部63の反対側(x軸負方向側)に設けられる。よって、ホルダ部材6は、支点係合部63と緩衝部材9とによって軸方向(x軸方向)の両側がアウタホルダ8内で保持されることとなる。このため、アウタホルダ8内におけるホルダ部材6の軸方向のガタつきを抑制することができる。さらに、アウタホルダ8の貫通孔80は、アウタホルダ8の軸方向(x軸方向)において、緩衝部材9よりも支点82の側(x軸正方向側)に設けられる。よって、(緩衝部材9を設置した状態の)ホルダ部材6を支点82の反対側(x軸負方向側)からアウタホルダ8に挿入する際、緩衝部材9が貫通孔80を通過することを回避できるため、緩衝部材9の貫通孔80との接触による損傷を抑制することができる。
ホルダ部材6は軸受5の抜け止め部68を有する。よって、ホルダ部材6に設置された軸受5の抜け落ちを抑制することができる。一方の抜け止め部68bは、ホルダ部材6の壁部60のうち一対の切欠き69に挟まれたz軸負方向側の領域600に配置される。一対の切欠き69に挟まれた底部61の領域610は、壁部60の領域600に接続すると共に、境界線611を支点としてx軸正方向側に若干撓むことが可能に設けられている。これにより、壁部60の領域600がホルダ部材6の径方向外側(z軸負方向側)に弾性的に撓み、領域600のx軸負方向端(に設けられた抜け止め部68b)も径方向外側(z軸負方向側)に若干移動して、壁部60のx軸方向端における径方向(z軸方向)で対向する部位(に設けられた抜け止め部68a)との間の距離を大きくすることが可能となっている。これにより、ホルダ部材6内への軸受5の挿入性を向上することができる。なお、一対の切欠き69を壁部60のみに設け、底部61に設けないこととしてもよい。本実施例では底部61にも一対の切欠き69(に挟まれた領域610)を設けたことで、(壁部60よりも薄い)底部61の領域610を撓ませることにより、壁部60の領域600がホルダ部材6の径方向外側に撓むことを容易化できる。特に、底部61において領域610を他の領域よりも薄くし、他の領域との境界線611を直線状としたため、領域610が境界線611を支点として撓みやすくなる。
ここで、壁部60において、一対の切欠き69が形成された領域は剛性が低下する。このため、壁部60の環状溝66に設置された緩衝部材9による緩衝特性が、上記領域において変化するおそれがある。これに対し、本実施例では、一対の切欠き69は、ホルダ部材6が支点82を中心として揺動する際にアウタホルダ8(ホルダ収容部4)と接触する可能性が高い場所(ホルダ部材6のy軸方向両側)を避けて、すなわち緩衝部材9が主に緩衝作用を発揮する場所から離れた場所に設けられている。よって、緩衝部材9による緩衝特性の上記変化を抑制することができる。具体的には、一対の切欠き69の壁部60における開口は、壁部60の周方向において、付勢機構7が設置されるy軸負方向側の位置(貫通孔83)から離間し、かつ、付勢機構7と反対側(貫通孔83の周方向反対側)であるy軸正方向側の位置からも離間した箇所に設けられている。より具体的には、一対の切欠き69(の開口部)は、壁部60の周方向において、貫通孔83に対し支点82の反対側(z軸負方向側)に配置される。なお、一対の切欠き69(の開口部)を、壁部60の周方向において、貫通孔83に対し支点82と同じ側(z軸正方向側)に配置してもよい。
[効果]
以下、実施例1のパワーステアリング装置および減速機1の効果を列挙する。
(1)車両に搭載されるパワーステアリング装置であって、
ステアリングホイールに接続される操舵軸2を有し、ステアリングホイールの操舵操作を転舵輪に伝達する操舵機構と、
操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
操舵機構と電動モータの間に設けられる減速機1であって、一端側(x軸負方向側)において電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフト10と、操舵軸2に設けられウォームシャフト10と噛合うウォームホイール11と、から構成されるウォームギアと、
ウォームホイール11を収容するホイール収容部31とウォームシャフト10を収容するシャフト収容部30と、を有するギアハウジング3と、
ギアハウジング3のシャフト収容部30のうち、ウォームシャフト10の他端側(x軸正方向側)に設けられたホルダ収容部4と、
ウォームシャフト10の他端側(x軸正方向側)に設けられ、ウォームシャフト10を回転自在に保持する軸受5と、
軸受5を内部に収容する軸受収容部67を備え、ウォームシャフト10を保持する軸受5と共にホルダ収容部4内でウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づく方向(y軸正方向)に移動可能に設けられたホルダ部材6と、
ギアハウジング3に設けられ、ウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づく方向(y軸正方向)に付勢するように弾性力Fpを発揮する弾性部材(コイルスプリング)を有する付勢機構7と、
ホルダ収容部4とホルダ部材6の間であって、少なくともホルダ部材6の外周の周方向範囲のうちホルダ部材6に対してウォームホイール11側(y軸正方向側)およびウォームホイール11の反対側(y軸負方向側)に設けられ、ゴムまたは樹脂材料によって形成され、ホルダ収容部4内でホルダ部材6が移動するとき、圧縮変形することによりホルダ収容部4とホルダ部材6との衝突を緩衝する緩衝部材9と、を備え、
緩衝部材9の弾性力Fdは、付勢機構7の弾性部材(コイルスプリング)の弾性力Fpよりも小さい。
このように、ウォームギアのバックラッシュを低減するための付勢機構7の付勢力(弾性力Fp)に対し緩衝部材9の弾性力Fdを相対的に小さくすることにより、緩衝部材9の弾性力Fdが付勢機構7の付勢力に与える影響を小さくすることができる。
(2)上記(1)に記載のパワーステアリング装置において、
付勢機構7の弾性部材(コイルスプリング)は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、
緩衝部材9の弾性力をFd、
付勢機構7の弾性部材の弾性力をFp、
付勢機構7の弾性部材の弾性係数をKp、
緩衝部材9の弾性力がFd0であり付勢機構7の弾性部材の弾性力がFp0のときのウォームホイール11の回転軸Pとウォームシャフト10の回転軸Oの軸間距離L0から、ウォームシャフト10の歯の歯先がウォームホイール10の歯の歯底に接触するまでウォームホイール11ないしウォームシャフト10が磨耗したときの軸間距離L1を引いた長さであるギア磨耗量をLa、としたとき、
緩衝部材9の弾性係数Kdは、
Kd<{Kp+(Fp0−Fd0)/La}
を満たす。
よって、ウォームギアが磨耗することにより、付勢機構7の弾性部材の弾性力Fpが緩衝部材9の弾性力Fdに対して相対的に最も小さくなった状態においても、緩衝部材9の弾性力Fdより付勢機構7の弾性力Fpが大きくなるように緩衝部材9の弾性係数Kdを設定することにより、上記状態においても緩衝部材9の弾性力Fdが付勢機構7の付勢力に与える影響を小さくし、付勢機構7の付勢力を発揮させることができる。
(10)上記(1)に記載のパワーステアリング装置において、
付勢機構7の弾性部材(コイルスプリング)は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、車両速度が0km/hの状態で操舵操作が行われるとき、ウォームシャフト10側からの入力により圧縮変形するような弾性係数Kpを有する。
このように所謂据え切り時において圧縮変形する程度の弾性係数Kpを弾性部材に持たせることにより、弾性係数Kpが高すぎる場合のような操舵フィーリングの渋さを抑制することができる。
(11)車両に搭載されるパワーステアリング装置用減速機1であって、
一端側(x軸負方向側)において操舵補助力を発生する電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフト10と、ウォームシャフト10と噛合うと共にウォームシャフト10からの回転力をパワーステアリング装置の操舵軸2に伝達するウォームホイール11と、から構成されるウォームギアと、
ウォームホイール11を収容するホイール収容部31とウォームシャフト10を収容するシャフト収容部30と、を有するギアハウジング3と、
ギアハウジング3のシャフト収容部30のうち、ウォームシャフト10の他端側(x軸正方向側)に設けられたホルダ収容部4と、
ウォームシャフト10の他端側(x軸正方向側)に設けられ、ウォームシャフト10を回転自在に保持する軸受5と、
軸受5を内部に収容する軸受収容部67を備え、ウォームシャフト10を保持する軸受5と共にホルダ収容部4内でウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づく方向(y軸正方向)に移動可能に設けられたホルダ部材6と、
ギアハウジング3に設けられ、ウォームシャフト10の回転軸Oがウォームホイール11の回転軸Pに近づく方向(y軸正方向)に付勢するように弾性力Fpを発揮する弾性部材(コイルスプリング)を有する付勢機構7と、
ホルダ収容部4とホルダ部材6の間であって、少なくともホルダ部材6の外周の周方向範囲のうちホルダ部材6に対してウォームホイール11側(y軸正方向側)およびウォームホイール11の反対側(y軸負方向側)に設けられ、ゴムまたは樹脂材料によって形成され、ホルダ収容部4内でホルダ部材6が移動するとき、圧縮変形することによりホルダ収容部4とホルダ部材6との衝突を緩衝する緩衝部材9と、を備え、
緩衝部材9の弾性力Fdは、付勢機構7の弾性部材(コイルスプリング)の弾性力Fpよりも小さい。
よって、上記(1)と同様の効果を得ることができる。
[他の実施例]
以上、本発明を実現するための形態を、実施例に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。例えば、パワーステアリング装置は、操舵機構の操舵軸2に設けられることとしたが、転舵輪に連結するラック軸に設けられることとしてもよく、特に限定しない。また、操舵機構はラック&ピニオン式に限らない。
以下、実施例1から把握される発明とその効果を列挙する。
(3)上記(2)に記載のパワーステアリング装置において、前記緩衝部材はOリングであることを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)環状のOリングを緩衝部材として用いることにより、ホルダ部材全周において緩衝効果を発揮することができる。
(4)上記(3)に記載のパワーステアリング装置において、前記ギアハウジングに設けられ、前記ホルダ収容部が内部に形成されたアウタホルダを更に備え、前記Oリングは、前記ホルダ部材と前記アウタホルダの間に設けられることを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)アウタホルダを別途設けることにより、ホルダ部材やOリングを内部に収容するための構造をギアハウジングに盛り込む必要が無くなり、大きな鋳物で形成されるギアハウジングの構造の簡素化を図ることができる。
(5)上記(4)に記載のパワーステアリング装置において、
前記アウタホルダは、筒状部と、前記筒状部の軸方向一端側に設けられた底部と、前記底部に設けられた支点と、から構成され、
前記ホルダ部材は、前記ホルダ部材に前記支点と対向する側に設けられ、前記アウタホルダの支点と係合し、前記支点を中心として前記アウタホルダ内で前記ホルダ部材を揺動可能とする支点係合部と、前記ホルダ部材の軸方向において前記支点係合部の反対側に設けられ、前記Oリングが係合する環状溝を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)ホルダ部材は、支点係合部とOリングによって軸方向の両側がアウタホルダ内で保持され、アウタホルダ内における軸方向のガタつきが抑制される。
(6)上記(5)に記載のパワーステアリング装置において、
前記付勢機構は、前記ホルダ部材と当接するプランジャと、前記プランジャを前記ホルダ部材側に付勢する前記弾性部材としてのコイルスプリングから構成され、
前記アウタホルダは、前記アウタホルダの軸方向において、前記Oリングよりも前記支点側に設けられ、前記付勢機構が貫通する貫通孔を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)ホルダ部材を支点の反対側からアウタホルダに挿入する際、Oリングが貫通孔を通過することが無いため、Oリングの貫通孔との接触による損傷を防止することができる。
(7)上記(3)に記載のパワーステアリング装置において、前記ホルダ部材は、前記軸受の外周側に設けられた壁部と、前記壁部の軸方向における前記支点係合部の反対側に設けられ径方向内側に突出した前記軸受の抜け止め部を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)軸受の抜け落ちを抑制することができる。
(8)上記(7)に記載のパワーステアリング装置において、前記ホルダ部材は、樹脂材料によって形成され、前記壁部に形成され軸方向に延びる一対の切欠きを備え、前記壁部のうち前記一対の切欠きに挟まれた領域に前記軸受の抜け止め部が配置されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)一対の切欠きで挟まれた領域が径方向外側に撓むことにより、ホルダ内への軸受の挿入性を向上させることができる。
(9)上記(8)に記載のパワーステアリング装置において、前記一対の切欠きは、前記壁部の周方向において、前記貫通孔に対し前記支点の反対側に配置されることを特徴とするパワーステアリング装置。
(効果)一対の切欠きの領域はホルダ部材の壁部の剛性が低下するため、この領域において緩衝部材による緩衝特性が変化する虞があるが、一対の切欠きが、付勢機構の設けられる貫通孔および貫通孔の周方向反対側(Oリングが主に緩衝作用を発揮する場所)から離間した箇所に設けられるため、緩衝部材による緩衝特性の変化を抑制することができる。
(12)上記(11)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、
前記付勢機構の弾性部材は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、
前記緩衝部材の弾性力をFd、
前記付勢機構の弾性部材の弾性力をFp、
前記付勢機構の弾性部材の弾性係数をKp、
前記緩衝部材の弾性力がFd0であり前記付勢機構の弾性部材の弾性力がFp0のときの前記ウォームホイールの回転軸と前記ウォームシャフトの回転軸の軸間距離から、前記ウォームシャフトの歯の歯先が前記ウォームホイールの歯の歯底に接触するまで前記ウォームホイールないし前記ウォームシャフトが磨耗したときの前記軸間距離を引いた長さであるギア磨耗量をLa、としたとき、
前記緩衝部材の弾性係数Kdは、
Kd<Kp+(Fp0−Fd0)/La
を満たすことを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(2)と同様の効果を得ることができる。
(13)上記(12)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、前記緩衝部材はOリングであることを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(3)と同様の効果を得ることができる。
(14)上記(13)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、
前記ギアハウジングに設けられ、前記ホルダ収容部が内部に形成されたアウタホルダを更に備え、
前記Oリングは、前記ホルダ部材と前記アウタホルダの間に設けられることを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(4)と同様の効果を得ることができる。
(15)上記(14)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、
前記アウタホルダは、筒状部と、前記筒状部の軸方向一端側に設けられた底部と、前記底部に設けられた支点と、から構成され、
前記ホルダ部材は、前記ホルダ部材に前記支点と対向する側に設けられ、前記アウタホルダの支点と係合し、前記支点を中心として前記アウタホルダ内で前記ホルダ部材を揺動可能とする支点係合部と、前記ホルダ部材の軸方向において前記支点係合部の反対側に設けられ、前記Oリングが係合する環状溝を有することを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(5)と同様の効果を得ることができる。
(16)上記(15)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、
前記付勢機構は、前記ホルダ部材と当接するプランジャと、前記プランジャを前記ホルダ部材側に付勢する前記弾性部材としてのコイルスプリングから構成され、
前記アウタホルダは、前記アウタホルダの軸方向において、前記Oリングよりも前記支点側に設けられ、前記付勢機構が貫通する貫通孔を有することを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(6)と同様の効果を得ることができる。
(17)上記(13)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、前記ホルダ部材は、前記軸受の外周側に設けられた壁部と、前記壁部の軸方向における前記支点係合部の反対側に設けられ径方向内側に突出した前記軸受の抜け止め部を有することを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(7)と同様の効果を得ることができる。
(18)上記(17)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、前記ホルダ部材は、樹脂材料によって形成され、前記壁部に形成され軸方向に延びる一対の切欠きを備え、前記壁部のうち前記一対の切欠きに挟まれた領域に前記軸受の抜け止め部が配置されることを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(8)と同様の効果を得ることができる。
(19)上記(18)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、前記一対の切欠きは、前記壁部の周方向において、前記貫通孔に対し前記支点の反対側に配置されることを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(9)と同様の効果を得ることができる。
(20)上記(11)に記載のパワーステアリング装置用減速機において、前記付勢機構の弾性部材は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、車両速度が0km/hの状態で操舵操作が行われるとき、前記ウォームシャフト側からの入力により圧縮変形するような弾性係数を有することを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
(効果)上記(10)と同様の効果を得ることができる。
1 減速機
2 操舵軸
10 ウォームシャフト
11 ウォームホイール
3 ギアハウジング
30 シャフト収容部
31 ホイール収容部
4 ホルダ収容部
5 軸受
6 ホルダ部材
67 軸受収容部
7 付勢機構
9 緩衝部材

Claims (4)

  1. 車両に搭載されるパワーステアリング装置であって、
    ステアリングホイールに接続される操舵軸を有し、ステアリングホイールの操舵操作を転舵輪に伝達する操舵機構と、
    前記操舵機構に操舵力を付与する電動モータと、
    前記操舵機構と前記電動モータの間に設けられる減速機であって、一端側において前記電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフトと、前記操舵軸に設けられ前記ウォームシャフトと噛合うウォームホイールと、から構成されるウォームギアと、
    前記ウォームホイールを収容するホイール収容部と前記ウォームシャフトを収容するシャフト収容部と、を有するギアハウジングと、
    前記ギアハウジングの前記シャフト収容部のうち、前記ウォームシャフトの他端側に設けられたホルダ収容部と、
    前記ウォームシャフトの他端側に設けられ、前記ウォームシャフトを回転自在に保持する軸受と、
    前記軸受を内部に収容する軸受収容部を備え、前記ウォームシャフトを保持する前記軸受と共に前記ホルダ収容部内で前記ウォームシャフトの回転軸が前記ウォームホイールの回転軸に近づく方向に移動可能に設けられたホルダ部材と、
    前記ギアハウジングに設けられ、前記ウォームシャフトの回転軸が前記ウォームホイールの回転軸に近づく方向に付勢するように弾性力を発揮する弾性部材を有する付勢機構と、
    前記ホルダ収容部と前記ホルダ部材の間であって、少なくとも前記ホルダ部材の外周の周方向範囲のうち前記ホルダ部材に対して前記ウォームホイール側および前記ウォームホイールの反対側に設けられ、ゴムまたは樹脂材料によって形成され、前記ホルダ収容部内で前記ホルダ部材が移動するとき、圧縮変形することにより前記ホルダ収容部と前記ホルダ部材との衝突を緩衝する緩衝部材と、を備え、
    前記緩衝部材の弾性力は、前記付勢機構の弾性部材の弾性力よりも小さいことを特徴とするパワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
    前記付勢機構の弾性部材は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、
    前記緩衝部材の弾性力をFd、
    前記付勢機構の弾性部材の弾性力をFp、
    前記付勢機構の弾性部材の弾性係数をKp、
    前記緩衝部材の弾性力がFd0であり前記付勢機構の弾性部材の弾性力がFp0のときの前記ウォームホイールの回転軸と前記ウォームシャフトの回転軸の軸間距離から、前記ウォームシャフトの歯の歯先が前記ウォームホイールの歯の歯底に接触するまで前記ウォームホイールおよび前記ウォームシャフトが磨耗したときの前記軸間距離を引いた長さであるギア磨耗量をLa、としたとき、
    前記緩衝部材の弾性係数Kdは、
    Kd<Kp+(Fp0−Fd0)/La
    を満たすことを特徴とするパワーステアリング装置。
  3. 請求項1に記載のパワーステアリング装置において、
    前記付勢機構の弾性部材は、弾性材料によって形成され、自然長の状態よりも圧縮された状態で組み付けられることにより弾性力を発揮するように設けられ、車両速度が0km/hの状態で操舵操作が行われるとき、前記ウォームシャフト側からの入力により圧縮変形するような弾性係数を有することを特徴とするパワーステアリング装置。
  4. 車両に搭載されるパワーステアリング装置用減速機であって、
    一端側において操舵補助力を発生する電動モータの回転力が伝達されるウォームシャフトと、前記ウォームシャフトと噛合うと共に前記ウォームシャフトからの回転力をパワーステアリング装置の操舵軸に伝達するウォームホイールと、から構成されるウォームギアと、
    前記ウォームホイールを収容するホイール収容部と前記ウォームシャフトを収容するシャフト収容部と、を有するギアハウジングと、
    前記ギアハウジングの前記シャフト収容部のうち、前記ウォームシャフトの他端側に設けられたホルダ収容部と、
    前記ウォームシャフトの他端側に設けられ、前記ウォームシャフトを回転自在に保持する軸受と、
    前記軸受を内部に収容する軸受収容部を備え、前記ウォームシャフトを保持する前記軸受と共に前記ホルダ収容部内で前記ウォームシャフトの回転軸が前記ウォームホイールの回転軸に近づく方向に移動可能に設けられたホルダ部材と、
    前記ギアハウジングに設けられ、前記ウォームシャフトの回転軸が前記ウォームホイールの回転軸に近づく方向に付勢するように弾性力を発揮する弾性部材を有する付勢機構と、
    前記ホルダ収容部と前記ホルダ部材の間であって、少なくとも前記ホルダ部材の外周の周方向範囲のうち前記ホルダ部材に対して前記ウォームホイール側および前記ウォームホイールの反対側に設けられ、ゴムまたは樹脂材料によって形成され、前記ホルダ収容部内で前記ホルダ部材が移動するとき、圧縮変形することにより前記ホルダ収容部と前記ホルダ部材との衝突を緩衝する緩衝部材と、を備え、
    前記緩衝部材の弾性力は、前記付勢機構の弾性部材の弾性力よりも小さいことを特徴とするパワーステアリング装置用減速機。
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