JP2014055276A - 延伸ポリプロピレンフィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】150℃でポリエチレンテレフタレート(PET)に匹敵する低収縮率を有し、高剛性である延伸ポリプロピレンフィルムを提供する。
【解決手段】フィルムを構成するポリプロピレン樹脂が下記1)〜5)の条件を満たし、かつ、フィルムの面配向係数の下限が0.0125である、延伸ポリプロピレンフィルム。1)メソペンタッド分率の下限が96%である。2)プロピレン以外の共重合モノマー量の上限が0.1mol%である。3)230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限が1g/10minである。4)質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の下限が5.5である。5)z+1平均分子量(Mz+1)/数平均分子量(Mn)の下限は50である。
【選択図】なし

Description

本発明は、延伸ポリプロピレンフィルムに関する。更に詳しくは、高温での寸法安定性や高い剛性が求められる様々な分野で好適に用いることができる、耐熱性、機械特性に優れた延伸ポリプロピレンフィルムに関する。
従来、ポリプロピレンの延伸フィルムは、食品や様々な商品の包装用、電気絶縁用、表面保護フィルムなど広範囲な用途で汎用的に用いられていた。しかし、従来のポリプロピレンフィルムは、150℃での収縮率が数十%あり、ポリエチレンテレフタレート(PET)等と比べると耐熱性が低く、また剛性も低いため、用途が制限されていた。
ところで、ポリプロピレンフィルムの物性を改良する技術は種々提案されている。例えば、高立体規則性を持ち、分子量分布の狭いポリプロピレンを用いて延伸フィルムとすることにより、高温剛性、耐熱性のフィルムとする技術が知られている(特許文献1参照)。
また、高立体規則性を持ち、分子量分布の広いポリプロピレンを用いて延伸フィルムとすることにより、電気絶縁性、機械特性等に優れたキャパシターフィルムとして好適に用いることができるという技術が知られている(特許文献2参照)。
さらにまた、低分子量であり、昇温分別法による0℃の可溶分量が特定の範囲のポリプロピレンを用いてセパレーターフィルムとする技術が知られており、このフィルムは乾燥工程、印刷工程での寸法安定性に優れるとされている(特許文献3参照)。
しかし、特許文献1〜3に記載のフィルムは延伸性に難があり、耐衝撃性など機械特性も劣るものであった。
また、長鎖分岐もしくは架橋されたポリプロピレンを微量添加することにより子ラメラの形成を促して延伸性を向上させ、機械特性、耐熱性、耐電圧特性に優れ、諸物性の均一性に優れるフィルムとする技術が知られている(特許文献4参照)。
さらにまた、高分子量成分と低分子量成分をほぼ同量含み(もしくは低分子量成分が少ない)、分子量分布が広く、デカリン可溶分の少ないポリプロピレンを用いてフィルムとすることにより、剛性と加工性とのバランスをとるという技術が知られている(特許文献5参照)。
しかしながら、これら特許文献4〜5に記載のフィルムは、未だに150℃を超えるような高温での耐熱性は十分なものとは言えず、PETフィルムにも迫るような高い耐熱性を持ち、生産性にも優れ、耐衝撃性、均一性に優れたポリプロピレンフィルムは知られていなかった。つまり、特許文献4〜5に記載のフィルムは、従来のポリプロピレンフィルムの域を超えるものではなく、その用途は限られたものであり、例えば150℃を超えるような高温での耐熱性については着目もされていなかった。
特開平8−325327号公報 特開2004−175932号公報 特開2001−146536号公報 特開2007−84813号公報 特表2008−540815号公報
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、150℃でポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに匹敵する低収縮率を有し、高剛性である延伸ポリプロピレンフィルムを提供することにある。
本発明者は、かかる目的を達成するために鋭意検討した結果、メソペンタッド分率、プロピレン以外の共重合モノマー量、メルトフローレート(MFR)、質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)、およびz+1平均分子量(Mz+1)/数平均分子量(Mn)をそれぞれ所定の範囲に制御したポリプロピレン樹脂で構成し、かつフィルムの面配向係数を所定の範囲に制御すれば、150℃における収縮率および剛性をポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムと同等レベルまで向上させ得ることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、フィルムを構成するポリプロピレン樹脂が下記1)〜5)の条件を満たすこと、及び、フィルムの面配向係数の下限が0.0125であることを特徴とする。
1)メソペンタッド分率の下限が96%である。
2)プロピレン以外の共重合モノマー量の上限が0.1mol%である。
3)230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限が1g/10minである。
4)質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の下限が5.5である。
5)z+1平均分子量(Mz+1)/数平均分子量(Mn)の下限は50である。
また本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、二軸延伸されたものであることが好ましく、その場合、長手方向の延伸倍率は3〜8倍であり、幅方向の延伸倍率は4〜20倍であることが好ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムによれば、150℃でポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに匹敵する低収縮率、高剛性を発現することができ、ひいては薄膜化が可能になる。
さらに、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、150℃以上の環境下にさらされても諸物性を維持することができるので、従来のポリプロピレンフィルムでは考えられなかったような高温の環境下でも使用することができ、幅広い用途への適用が可能になる。
本発明は高温での寸法安定性、機械特性に優れた延伸ポリプロピレンフィルムに関する。本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、分子量分布、メルトフローレート、規則性、構成モノマーに関して、以下の特徴を有するものである。
(ポリプロピレン樹脂の分子量分布)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの特徴の一つは、構成するポリプロピレン樹脂の分子量分布状態にある。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、低分子量の成分を主とし、さらに非常に分子量の高い高分子量成分が含まれている。低分子量成分を主とすることで結晶性を大きく高めることができ、従来にはない高剛性、高耐熱性の延伸ポリプロピレンフィルムが得られていると考えられる。一方、低分子量のポリプロピレン樹脂は加熱軟化した場合の溶融張力が低く、一般には延伸フィルムとすることはできない。そこに高分子量成分を数%〜数十%存在させることで延伸を可能にさせると共に、高分子量成分が結晶核の役割を果たし、さらにフィルムの結晶性を上げ、本発明の延伸フィルムの効果を達成しているものと考えられる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、まず、分子量分布が広いことが特徴である。一般的に分子量分布の広さは、質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)で表すことができる。
本発明においては、Mw/Mnの下限は5.5であることが重要である。Mw/Mnの下限は、好ましくは6であり、より好ましくは6.5であり、さらに好ましくは7であり、特に好ましくは7.2である。上記未満であると高温での低い熱収縮率など本願の効果が得られない。一方、Mw/Mnの上限は好ましくは30であり、より好ましくは25であり、さらに好ましくは20であり、特に好ましくは15であり、最も好ましくは13である。上記を超えると現実的な樹脂の製造が困難になることがある。
また、高分子量成分を重視した平均分子量としてはZ+1平均分子量(Mz+1)があり、Mz+1/Mnにより分子量分布の程度をより正確に表すことができる。
本発明においては、Mz+1/Mnの下限は50であることが重要である。Mz+1/Mnの下限は、好ましくは60であり、より好ましくは70であり、さらに好ましくは80であり、特に好ましくは90である。上記未満であると高温での低い熱収縮率など本願の効果が得られない。一方、Mz+1/Mnの上限は好ましくは300であり、より好ましくは200である。上記を超えると現実的な樹脂の製造が困難になることがある。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のMnの下限は好ましくは20000であり、より好ましくは22000であり、さらに好ましくは24000であり、特に好ましくは26000であり、最も好ましくは27000である。上記範囲であると延伸が容易となる、厚み斑が小さくなる、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率が低くなるという利点が得られる。一方、全体のMnの上限は好ましくは65000であり、より好ましくは60000であり、さらに好ましくは55000であり、特に好ましくは53000であり、最も好ましくは52000である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果が得られやすくなったり、延伸容易となる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のMwの下限は好ましくは250000であり、より好ましくは260000であり、さらに好ましくは270000であり、特に好ましくは280000であり、最も好ましくは290000である。上記範囲であると延伸が容易となる、厚み斑が小さくなる、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率が低くなるという利点が得られる。一方、全体のMwの上限は好ましくは500000であり、より好ましくは450000であり、さらに好ましくは400000であり、特に好ましくは380000であり、最も好ましくは370000である。上記範囲であると機械的負荷が小さく延伸容易となる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のMz+1の下限は好ましくは2500000であり、より好ましくは3000000であり、さらに好ましくは3300000であり、特に好ましくは3500000であり、最も好ましくは3700000である。上記範囲であると高分子量成分が十分であり、本発明の効果が得られやすい。一方、全体のMz+1の上限は好ましくは40000000であり、より好ましくは35000000であり、さらに好ましくは30000000である。上記範囲であると現実的な樹脂の製造が容易であったり、延伸が容易となったり、フィルム中のフィッシュアイが少なくなる。
また、高分子量成分を重視した平均分子量としてはZ平均分子量(Mz)もあり、Mz/Mnの下限は好ましくは30であり、より好ましくは35であり、さらに好ましくは38であり、特に好ましくは40であり、最も好ましくは41である。上記範囲であると高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、Mz/Mnの上限は好ましくは100である。上記範囲であると現実的な樹脂の製造が容易になる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のMzの下限は好ましくは1000000であり、より好ましくは1200000であり、さらに好ましくは1300000であり、特に好ましくは1400000であり、最も好ましくは1500000である。上記範囲であると高分子量成分が十分で、本発明の効果が得られやすい。一方、全体のMzの上限は好ましくは15000000である。上記範囲であると現実的な樹脂の製造が容易であったり、延伸が容易となったり、フィルム中のフィッシュアイが少なくなる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂の分子量分布曲線でのピーク値(Mp)の下限は好ましくは50000であり、より好ましくは60000であり、さらに好ましくは70000であり、特に好ましくは75000である。上記範囲であると延伸が容易となったり、厚み斑が小さくなったり、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率がより低くなるといった利点が得られる。一方、Mpの上限は好ましくは150000であり、より好ましくは130000であり、さらに好ましくは120000であり、特に好ましくは115000である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなり、延伸も容易となる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)積算カーブを測定した場合、分子量1万以下の成分の量の下限は好ましくは2質量%であり、より好ましくは2.5質量%であり、さらに好ましくは3質量%であり、特に好ましくは3.3質量%であり、最も好ましくは3.5質量%である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなったり、延伸が容易となる。一方、GPC積算カーブでの分子量1万以下の成分の量の上限は好ましくは20質量%であり、より好ましくは17質量%であり、さらに好ましくは15質量%であり、特に好ましくは14質量%であり、最も好ましくは13質量%である。上記範囲であると延伸が容易となったり、厚み斑が小さくなったり、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率をより低く抑えることができる。
分子量1万以下程度の分子は分子鎖同士の絡み合いには寄与せず、可塑剤的に分子同士の絡み合いをほぐす効果がある。分子量1万以下の成分の量が特定量含まれることで延伸時の分子の絡み合いがほどけやすく、低い延伸応力での延伸が可能となり、その結果として残留応力も低く高温での収縮率を低くできるものと考えられる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)積算カーブを測定した場合、分子量10万以下の成分の量の下限は好ましくは35質量%であり、より好ましくは38質量%であり、さらに好ましくは40質量%であり、特に好ましくは41質量%であり、最も好ましくは42質量%である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果が得られやすくなったり、延伸が容易となる。一方、GPC積算カーブでの分子量10万以下の成分の量の上限は好ましくは65質量%であり、より好ましくは60質量%であり、さらに好ましくは58質量%であり、特に好ましくは56質量%であり、最も好ましくは55質量%である。上記範囲であると延伸が容易となったり、厚み斑が小さくなったり、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率をより低く抑えることができる。
このような分子量分布の特徴を有するポリプロピレン樹脂を形成するのに好適な高分子量成分と低分子量成分に関して説明する。
[高分子量成分]
高分子量成分の230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限は好ましくは0.0001g/10minであり、より好ましくは0.0005g/10minであり、さらに好ましくは0.001g/10minであり、特に好ましくは0.005g/10minである。上記範囲であると現実的に樹脂の製造が容易であったり、フィルムのフィッシュアイを低減できる。
なお、高分子量成分の230℃、2.16kgfでのMFRは小さすぎて現実的測定が困難となる場合がある。そのような場合には10倍の荷重(21.6kgf)でのハイロードMFRを測定すればよく、その場合、好ましい下限は0.1g/10minであり、より好ましくは0.5g/10minであり、さらに好ましくは1g/10minであり、特に好ましくは5g/10minである。
高分子量成分の230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の上限は好ましくは0.5g/10minであり、より好ましくは0.35g/10minであり、さらに好ましくは0.3g/10minであり、特に好ましくは0.2g/10minであり、最も好ましくは0.1g/10minである。上記範囲であると全体のMFRを維持するために必要な高分子成分の量が少なくてすみ、低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。
高分子量成分のMwの下限は好ましくは500000であり、より好ましくは600000であり、さらに好ましくは700000であり、特に好ましくは800000であり、最も好ましくは1000000である。上記範囲であると全体のMFRを維持するために必要な高分子成分の量が少なくてすみ、低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、高分子量成分のMwの上限は好ましくは10000000であり、より好ましくは8000000であり、さらに好ましくは6000000であり、特に好ましくは5000000である。上記範囲であると現実的に樹脂の製造が容易であったり、フィルムのフィッシュアイを低減できる。
高分子量成分の極限粘度(η)の下限は好ましくは3dl/gであり、より好ましくは3.2dl/gであり、さらに好ましくは3.5dl/gであり、特に好ましくは4dl/gである。上記範囲であると全体のMFRを維持するために必要な高分子成分の量が少なくてすみ、低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、高分子量成分の極限粘度(η)の上限は好ましくは15dl/gであり、より好ましくは12dl/gであり、さらに好ましくは10dl/gであり、特に好ましくは9dl/gである。上記範囲であると現実的に樹脂の製造が容易であったり、フィルムのフィッシュアイを低減できる。
高分子量成分の量の下限は、ポリプロピレン樹脂100質量%中、好ましくは2質量%であり、より好ましくは3質量%であり、さらに好ましくは4質量%であり、特に好ましくは5質量%である。上記範囲であると全体のMFRを維持するため低分子量成分の分子量を上げる必要がなく、高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、高分子量成分の量の上限は、ポリプロピレン樹脂100質量%中、好ましくは30質量%であり、より好ましくは25質量%であり、さらに好ましくは22質量%であり、特に好ましくは20質量%である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。
[低分子量成分]
低分子量成分の230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限は好ましくは70g/10minであり、より好ましくは80g/10minであり、さらに好ましくは100g/10minであり、特に好ましくは150g/10minであり、最も好ましくは200g/10minである。上記範囲であると結晶性が良くなり、高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、低分子量成分の230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の上限は好ましくは2000g/10minであり、より好ましくは1800g/10minであり、さらに好ましくは1600g/10minであり、特に好ましくは1500g/10minであり、最も好ましくは1400g/10minである。上記範囲であると全体でのMFRを維持しやすくなり、製膜性に優れる。
低分子量成分のMwの下限は好ましくは50000であり、より好ましくは53000であり、さらに好ましくは55000であり、特に好ましくは60000であり、最も好ましくは70000である。上記範囲であると全体でのMFRを維持しやすくなり、製膜性に優れる。一方、低分子量成分のMwの上限は好ましくは150000であり、より好ましくは140000であり、さらに好ましくは130000であり、特に好ましくは120000であり、最も好ましくは110000である。上記範囲であると結晶性が良くなり、高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。
低分子量成分の極限粘度(η)の下限は好ましくは0.46dl/gであり、より好ましくは0.48dl/gであり、さらに好ましくは0.50dl/gであり、特に好ましくは0.55dl/gであり、最も好ましくは0.6dl/gである。上記範囲であると全体でのMFRを維持しやすくなり、製膜性に優れる。一方、低分子量成分の極限粘度(η)の上限は好ましくは1.1dl/gであり、より好ましくは1.05dl/gであり、さらに好ましくは1dl/gであり、特に好ましくは0.95dl/gであり、最も好ましくは0.85dl/gである。上記範囲であると結晶性が良くなり、高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。
低分子量成分の量の下限は、ポリプロピレン樹脂100質量%中、好ましくは30質量%であり、より好ましくは40質量%であり、さらに好ましくは50質量%であり、特に好ましくは55質量%である。上記範囲であると低分子量成分が奏する高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、低分子量成分の量の上限は、ポリプロピレン樹脂100質量%中、好ましくは98質量%であり、より好ましくは97質量%であり、さらに好ましくは96質量%であり、特に好ましくは95質量%である。上記範囲であると全体のMFRを維持するため低分子量成分の分子量を上げる必要がなく、高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。
ポリプロピレン樹脂における低分子量成分のMFR(g/10min)/高分子量成分のMFR(g/10min)の比の下限は好ましくは500であり、より好ましくは1000であり、さらに好ましくは2000であり、特に好ましくは4000である。上記範囲であると高温での低い熱収縮率など本願の効果がより得られやすくなる。一方、低分子量成分のMFR/高分子量成分のMFR比の上限は好ましくは1000000である。
高分子量成分、低分子量成分はそれぞれの成分に該当する2つ以上の樹脂の混合物であっても良く、その場合、上記した各成分の量の好適範囲は2つ以上の樹脂の合計量とする。
また本発明におけるポリプロピレン樹脂は、ポリプロピレン樹脂全体としてMFRを調整するために、上記の高分子量成分や低分子量成分以外の分子量を有する成分を含有していてもよい。また、分子鎖の絡み合いをほぐしやすくして延伸性などを調節するために、低分子量成分の分子量以下、特に分子量3万程度以下、さらには分子量1万程度以下のポリプロピレン樹脂を含有させても良い。
高分子量成分、低分子量成分を用いて好ましいポリプロピレン樹脂の分子量分布状態とするためには、例えば、低分子量成分の分子量が低めの場合は高分子量成分の分子量を上げる、高分子量成分の量を増やすなどして分布状態を調整すると共に、延伸フィルムとして製造しやすいMFRに調整することが好ましい。
(ポリプロピレン樹脂のメルトフローレート)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂全体の230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限は、1g/10minであることが重要である。全体のMFRの下限は、好ましくは1.2g/10minであり、より好ましくは1.4g/10minであり、さらに好ましくは1.5g/10minであり、特に好ましくは1.6g/10minである。上記範囲であると機械的負荷が小さく延伸が容易となる。一方、全体のMFRの上限は好ましくは11g/10minであり、より好ましくは10g/10minであり、さらに好ましくは9g/10minであり、特に好ましくは8.5g/10minであり、最も好ましくは8g/10minである。上記範囲であると延伸が容易となったり、厚み斑が小さくなったり、延伸温度や熱固定温度が上げられやすく熱収縮率がより低くなる。
(ポリプロピレン樹脂の規則性)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂のメソペンタッド分率の下限は好ましくは96%であることが重要である。メソペンタッド分率の下限は、好ましくは96.5%であり、より好ましくは97%である。上記範囲であると結晶性が向上し、高温での熱収縮率を低く抑えることができる。メソペンタッド分率の上限は好ましくは99.5%であり、より好ましくは99.3%であり、さらに好ましくは99%である。上記範囲であると現実的な製造が容易となる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂の異種結合は認められないことが好ましい。なお、ここで認められないとは、500MHz 13C−NMRでピークが見られないことを言う。
フィルムを構成するポリプロピレン樹脂のキシレン可溶分の下限は現実的な面から好ましくは0.1質量%である。一方、キシレン可溶分の上限は好ましくは7質量%であり、より好ましくは6質量%であり、さらに好ましくは5質量%である。上記範囲であると結晶性が向上し、高温での熱収縮率が小さくなる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂のアイソタクチック連鎖長の下限は好ましくは100であり、より好ましくは120であり、さらに好ましくは130である。上記範囲であると結晶性が向上し、高温での熱収縮率が小さくなる。一方、アイソタクチック連鎖長の上限は現実的な面から好ましくは5000である。
(ポリプロピレン樹脂の構成モノマー)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを構成するポリプロピレン樹脂は、プロピレンモノマーのみから得られる完全ホモポリプロピレンであることが最も好ましいが、微量であれば共重合モノマーとの共重合体であっても良い。共重合モノマー種としてはエチレン、ブテン等のオレフィンが好ましい。
ポリプロピレン樹脂におけるプロピレン以外の共重合モノマー量の上限は0.1mol%であることが重要である。共重合モノマー量の上限は、好ましくは0.05mol%であり、より好ましくは0.01mol%である。上記範囲であると結晶性が向上し、高温での熱収縮率が小さくなる。
なお、従来、延伸ポリプロピレンフィルムは、工業的には、完全なホモポリプロピレンでは結晶性の高さや、溶融軟化後に急速に溶融張力が低下するなど、延伸できる条件範囲が非常に狭いために製膜しづらく、通常は0.5%前後の共重合成分(主にエチレン)を添加していた。しかし、上記のような分子量分布状態のポリプロピレン樹脂であれば、共重合成分を殆どもしくは全く含有していなくても、溶融軟化後の張力低下が穏やかであり、工業的な延伸が可能となる。
つまり、本発明では、上記のような特徴的分子量分布を持つポリプロピレン樹脂を用いることで、従来では十分な延伸が不可能であった低分子量成分を主体としたポリプロピレンを延伸することが可能となり、また、高い熱固定温度を採用することができ、高い結晶性、強い熱固定の相乗効果で高温での熱収縮率を低くすることができているものと考えられる。
(ポリプロピレン樹脂の製造方法)
上記のポリプロピレン樹脂は、チーグラー・ナッタ触媒や、メタロセン触媒等を用いて、原料となるプロピレンを重合させて得られる。中でも異種結合をなくすためにはチーグラー・ナッタ触媒のような、規則性の高い重合が可能な触媒を用いることが好ましい。
プロピレンの重合方法としては、ヘキサン、ヘプタン、トルエン、キシレン等の不活性溶剤中で重合する方法、液状のプロピレンやエチレン中で重合する方法、気体であるプロピレンやエチレン中に触媒を添加し、気相状態で重合する方法、または、これらを組み合わせて重合する方法が挙げられる。
高分子量成分、低分子量成分は別々に重合した後に混合しても良く、多段階の反応器を持つ1連のプラントにおいて多段階で重合しても良い。特に、多段階の反応器を持つプラントを用い、高分子量成分を最初に重合した後に、その存在下で低分子量成分を重合する方法が好ましい。なお、分子量の調節は、重合の際に系中に混在させる水素の量で行うことができる。
(フィルム物性)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの面配向係数の下限は0.0125であることが重要である。面配向係数の下限は、好ましくは0.0126であり、より好ましくは0.0127であり、さらに好ましくは0.0128である。一方、面配向係数の上限は現実的な値として好ましくは0.0155であり、より好ましくは0.0150であり、さらに好ましくは0.0148であり、特に好ましくは0.0145である。面配向係数は延伸倍率の調整により範囲内とすることが出来る。この範囲だとフィルムの厚みムラも良好である。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのMD方向の屈折率(Nx)の下限は好ましくは1.502であり、より好ましくは1.503であり、さらに好ましくは1.504である。一方、Nxの上限は好ましくは1.52であり、より好ましくは1.517であり、さらに好ましくは1.515である。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのTD方向の屈折率(Ny)の下限は好ましくは1.523であり、より好ましくは1.525である。一方、Nyの上限は好ましくは1.535であり、より好ましくは1.532である。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの厚み方向の屈折率(Nz)の下限は好ましくは1.480であり、より好ましくは1.489であり、さらに好ましくは1.500である。Nzの上限は好ましくは1.510であり、より好ましくは1.507であり、さらに好ましくは1.505である。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは高結晶性であるという特徴を有する。すなわち、フィルム結晶化度の下限は好ましくは55%であり、より好ましくは56%であり、さらに好ましくは57%であり、特に好ましくは58%であり、最も好ましくは59%である。上記未満であると高温での熱収縮率が大きくなることがある。一方、フィルム結晶化度の上限は好ましくは85%であり、より好ましくは80%であり、さらに好ましくは79%であり、特に好ましくは78%であり、最も好ましくは77%である。上記を超えると現実的な製造が困難となることがある。なお、フィルム結晶化度は、ポリプロピレン樹脂中の共重合モノマー量を少なくするかまたは0質量%にする、低分子量成分を多くする、延伸温度、熱固定温度を高温に設定するなどの手法により範囲内とすることが出来る。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの融点の下限は好ましくは168℃であり、より好ましくは169℃である。上記範囲であると高温での熱収縮率が小さくなる。一方、融点の上限は好ましくは180℃であり、より好ましくは177℃であり、さらに好ましくは175℃である。上記範囲であると現実的な製造が容易となる。融点は、ポリプロピレン樹脂中の共重合モノマー量を少なくするかまたは0質量%にする、メソペンタッド分率を高くする、常温キシレン可溶分を少なくする、低分子量成分を多くする、延伸温度、熱固定温度を高温に設定するなどの手法により範囲内とすることが出来る。
従来のポリプロピレンフィルムは、例え融点ピークが170℃近辺に存在した場合であっても、DSCで測定した場合に140℃を越えたあたりからピークの立ち上がり(融解開始)が認められ、140℃での耐熱性は期待できても150℃では急激に熱収縮率が増加するものであった。しかし、本発明のポリプロピレンフィルムでは150℃でもピークの立ち上がりはなく、150℃での低熱収縮性が得られる。これは、共重合成分がほとんどもしくは全くないポリプロピレン樹脂を用い、特徴的な分子量分布により融点の高い結晶の生成が速やかに進み、また、高い熱固定温度とも相まって達成しうるものであると考えられる。さらに、本発明のポリプロピレンフィルムは150℃以上の環境下にさらされても諸物性を維持することができ、従来のポリプロピレンフィルムでは考えられなかったような高温の環境下でも使用することができる。
なお、融解開始はDSCチャートから求めることができる。例として、後述する実施例1および比較例1で得られた延伸ポリプロピレンフィルムの上記DSCチャートを図1に示す。実施例1では、150〜160℃の間(155℃付近)でピークの立ち上がり(融解開始)が認められ、比較例1では140℃を越えたあたりからピークの立ち上がり(融解開始)が認められる。
150℃以上の吸熱ピーク面積として得られる融解熱を209J/gで除することにより、150℃における全試料中の結晶化度を求めることができる。本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの150℃での結晶化度の下限は好ましくは48%であり、より好ましくは49%であり、さらに好ましくは50%であり、特に好ましくは51%である。上記範囲であると高温での熱収縮率がより小さくなる。一方、150℃結晶化度の上限は現実的な面から好ましくは85%であり、より好ましくは80%であり、さらに好ましくは79%であり、特に好ましくは78%である。150℃結晶化度は、ポリプロピレン樹脂中の共重合モノマー量を少なくするかまたは0質量%にする、低分子量成分を多くする、延伸温度、熱固定温度を高温に設定するなどの手法により範囲内とすることが出来る。
(フィルム特性)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのMD方向(本明細書において「MD方向」とはフィルムの長手方向を意味し、「MD方向」を「縦方向」と称することもある)における150℃熱収縮率の下限は好ましくは0.5%であり、より好ましくは1%であり、さらに好ましくは1.5%であり、特に好ましくは2%であり、最も好ましくは2.5%である。上記範囲であるとコスト面などで現実的な製造が容易となったり、厚みムラが小さくなったりすることがある。一方、MD方向における150℃熱収縮率の上限は好ましくは8%であり、より好ましくは7%であり、さらに好ましくは6.5%であり、特に好ましくは6%であり、最も好ましくは5%である。上記範囲であると150℃程度の高温に晒される可能性のある用途での使用がより容易となる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのTD方向(本明細書において「TD方向」とはフィルムの幅方向を意味し、「TD方向」を「横方向」と称することもある)における150℃熱収縮率の下限は好ましくは0.5%であり、より好ましくは1%であり、さらに好ましくは1.5%であり、特に好ましくは2%であり、最も好ましくは2.5%である。上記範囲であるとコスト面などで現実的な製造が容易となったり、厚みムラが小さくなったりすることがある。一方、TD方向における150℃熱収縮率の上限は好ましくは13%であり、より好ましくは12%であり、さらに好ましくは11%であり、特に好ましくは10%であり、最も好ましくは9%である。上記範囲であると150℃程度の高温に晒される可能性のある用途での使用がより容易なる。
なお、150℃熱収縮率は2.5%程度までなら、低分子量成分を多くする、延伸条件、固定条件を調整することで達成可能であるが、さらに熱収縮率を下げるにはオフラインでアニール処理をすることが好ましい。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの室温(23℃)における耐衝撃性の下限は好ましくは0.5Jであり、より好ましくは0.6Jである。上記範囲であるとフィルムとして十分な強靱性があり、取り扱い時に破断したりすることがない。一方、室温(23℃)における耐衝撃性の上限は現実的な面から2Jであればよく、より好ましくは1.5Jであり、さらに好ましくは1.2Jであればよい。耐衝撃性は、低分子量成分が多い場合、全体での分子量が低い場合、高分子量成分が少ない場合、高分子量成分の分子量が低い場合に耐衝撃性が低下する傾向となるため、用途に合わせてこれら成分を調整して範囲内とすることが出来る。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムが二軸延伸フィルムである場合、23℃におけるMD方向のヤング率の下限は好ましくは2GPaであり、より好ましくは2.1GPaであり、さらに好ましくは2.2GPaであり、特に好ましくは2.3GPaであり、最も好ましくは2.4GPaである。一方、23℃におけるMD方向のヤング率の上限は好ましくは4GPaであり、より好ましくは3.7GPaであり、さらに好ましくは3.5GPaであり、特に好ましくは3.4GPaであり、最も好ましくは3.3GPaである。上記範囲であると現実的な製造が容易であったり、MD−TDバランスが良化する。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムが二軸延伸フィルムである場合、23℃におけるTD方向のヤング率の下限は好ましくは3.8GPaであり、より好ましくは4GPaであり、さらに好ましくは4.2GPaであり、特に好ましくは4.3GPaである。一方、TD方向のヤング率の上限は好ましくは8GPaであり、より好ましくは7.5GPaであり、さらに好ましくは7GPaであり、特に好ましくは6.5GPaである。上記範囲であると、現実的な製造が容易であったり、MD−TDバランスが良化する。
なお、ヤング率は延伸倍率を高くすることで高めることができ、MD−TD延伸の場合はMD延伸倍率を低めに設定し、TD延伸倍率を高くすることでTD方向のヤング率を大きくすることができる。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの厚み均一性の下限は好ましくは0%であり、より好ましくは0.1%であり、さらに好ましくは0.5%であり、特に好ましくは1%である。一方、厚み均一性の上限は好ましくは20%であり、より好ましくは17%であり、さらに好ましくは15%であり、特に好ましくは12%であり、最も好ましくは10%である。上記範囲であるとコートや印刷などの後加工時に不良が生じにくく、精密性を要求される用途に用いやすい。なおフィルムの厚み均一性は、実施例で後述する方法で測定されるものである。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムのヘイズは、現実的値として下限は好ましくは0.1%であり、より好ましくは0.2%であり、さらに好ましくは0.3%であり、特に好ましくは0.4%であり、最も好ましくは0.5%である。一方、ヘイズの上限は好ましくは6%であり、より好ましくは5%であり、さらに好ましくは4.5%であり、特に好ましくは4%であり、最も好ましくは3.5%である。上記範囲であると透明が要求される用途で使いやすくなる。ヘイズは延伸温度、熱固定温度が高すぎる場合、CR温度が高く冷却速度が遅い場合、低分子量が多すぎる場合に低下する傾向があり、これらを調節することで上記範囲内とすることが出来る。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムの密度の下限は好ましくは0.91g/cm3であり、より好ましくは0.911g/cm3であり、さらに好ましくは0.912g/cm3であり、特に好ましくは0.913g/cm3である。上記範囲であると結晶性が高く熱収縮率が小さくなることがある。一方、フィルム密度の上限は好ましくは0.925g/cm3であり、より好ましくは0.922g/cm3であり、さらに好ましくは0.920g/cm3であり、特に好ましくは0.918g/cm3である。上記範囲であると現実的製造が容易となることがある。フィルム密度は延伸倍率や温度を高くする、熱固定温度を高くする、さらにはオフラインアニールすることで高めることができる。
(延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法)
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレン樹脂を含むフィルム成形用樹脂組成物を公知の方法でフィルム化し、得られた未延伸フィルムを延伸することにより製造できる。延伸フィルムとすることで、従来のポリプロピレンフィルムでは予想できなかった150℃でも熱収縮率が低いフィルムを得ることができる。
フィルム成形用樹脂組成物は、上記ポリプロピレン樹脂を主成分とするものであるが、必要に応じて、添加剤やその他の樹脂を添加しても良い。添加剤としては、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、造核剤、粘着剤、防曇剤、難燃剤、アンチブロッキング剤、無機または有機の充填剤等が挙げられる。その他の樹脂としては、本発明で用いられる特定のポリプロピレン樹脂以外のポリプロピレン樹脂、エチレンとα−オレフィンの共重合体であるランダムコポリマーや、各種エラストマー等が挙げられる。添加剤およびその他の樹脂の添加量は、フィルム成形用樹脂組成物100質量部中合計50質量部以下であることが好ましい。これらは、ポリプロピレン樹脂とヘンシェルミキサー等でブレンドするか、事前に溶融混錬機を用いて作製したマスターペレットを所定の濃度になるようにポリプロピレンで希釈するか、予め全量を溶融混練して使用することができる。
延伸は、フィルムの長手方向もしくは幅方向のいずれか一方向に延伸する一軸延伸であってもよいし、長手方向と幅方向の両方に延伸する二軸延伸であってもよく、二軸延伸の場合は逐次二軸延伸であっても同時二軸延伸であってもよい。本発明の延伸ポリプロピレンフィルムとしては、二軸延伸フィルムであることが好ましい。
以下に特に好ましい例である縦延伸−横延伸の逐次二軸延伸のフィルムの製造方法を説明する。
まず、ポリプロピレン樹脂を単軸または2軸の押し出し機で加熱溶融させ、チルロール上に押し出して未延伸フィルムを得る。溶融押出しの際には、例えば、樹脂温度が200〜280℃となるようにして、Tダイよりシート状に押出し、10〜100℃の温度の冷却ロールで冷却固化することが好ましい。ついで、例えば120〜165℃の延伸ロールでフィルムを長手(MD)方向に3〜8倍に延伸し、引き続き幅(TD)方向に155℃〜175℃(より好ましくは158℃〜170℃)の温度で4〜20倍に延伸することが好ましい。さらに、好ましくは165〜175℃(より好ましくは166〜173℃)の雰囲気温度で1〜15%のリラックスを許しながら熱処理を施すことが好ましい。こうして得られた延伸ポリプロピレンフィルムには、少なくとも片面にコロナ放電処理を施すことができ、その後、ワインダーで巻取ることによりロールサンプルを得ることができる。
MD方向の延伸倍率の下限は好ましくは3倍であり、より好ましくは3.5倍である。上記未満であると膜厚ムラとなることがある。一方、MD方向の延伸倍率の上限は好ましくは8倍であり、より好ましくは7倍である。上記を超えると引き続き行うTD方向の延伸がし難くなることがある。
MD方向の延伸温度の下限は好ましくは120℃であり、より好ましくは125℃であり、さらに好ましくは130℃である。上記未満であると機械的負荷が大きくなったり、厚みムラが大きくなったり、フィルムの表面粗れが起こることがある。一方、MD方向の延伸温度の上限は、温度が高い方が熱収縮率の点では好ましいが、ロールに付着し延伸し難くなることがあるので、好ましくは165℃であり、より好ましくは160℃であり、さらに好ましくは155℃であり、特に好ましくは150℃である。
TD方向の延伸倍率の下限は好ましくは4倍であり、より好ましくは5倍であり、さらに好ましくは6倍である。上記未満であると厚みムラとなることがある。一方、TD方向延伸倍率の上限は好ましくは20倍であり、より好ましくは17倍であり、さらに好ましくは15倍であり、特に好ましくは12倍である。上記を超えると熱収縮率が高くなったり、延伸時に破断することがある。
TD方向の延伸の際には予熱することが好ましく、予熱温度は速やかに延伸温度付近にフィルム温度を上げるため、好ましくは延伸温度より10〜15℃高く設定する。
TD方向の延伸では従来のポリプロピレンフィルムより高温で行う。TD方向の延伸温度の下限は好ましくは155℃であり、より好ましくは157℃であり、さらに好ましくは158℃である。上記未満であると十分に軟化せずに破断したり、熱収縮率が高くなることがある。一方、TD方向の延伸温度の上限は好ましくは175℃であり、より好ましくは170℃であり、さらに好ましくは168℃である。熱収縮率を低くするためには温度は高い方が好ましいが、上記を超えると低分子量成分が融解、再結晶化して表面粗れやフィルムが白化することがある。
延伸後のフィルムは熱固定することが好ましい。熱固定は従来のポリプロピレンフィルムより高温で行うことが可能である。熱固定温度の下限は好ましくは165℃であり、より好ましくは166℃である。上記未満であると熱収縮率が高くなることがある。また、熱収縮率を低くするために長時間の熱固定処理が必要になり、生産性が劣ることがある。一方、熱固定温度の上限は好ましくは175℃であり、より好ましくは173℃である。上記を超えると低分子量成分が融解、再結晶化して表面粗れやフィルムが白化することがある。
熱固定時には、リラックス(緩和)させることが好ましい。リラックスの下限は好ましくは1%であり、より好ましくは2%であり、さらに好ましくは3%である。上記未満であると熱収縮率が高くなることがある。一方、リラックスの上限は好ましくは15%であり、より好ましくは10%であり、さらに好ましくは8%である。上記を超えると厚みムラが大きくなることがある。
さらに、熱収縮率を低下させるためには、上記の工程で製造されたフィルムを一旦ロール状に巻き取った後、オフラインでアニールさせることもできる。
オフラインアニール温度の下限は好ましくは160℃であり、より好ましくは162℃であり、さらに好ましくは163℃である。上記未満であるとアニールの効果が得られないことがある。一方、オフラインアニール温度の上限は好ましくは175℃であり、より好ましくは174℃であり、さらに好ましくは173℃である。上記を超えると透明性が低下したり、厚みムラが大きくなったりすることがある。
オフラインアニール時間の下限は好ましくは0.1分であり、より好ましくは0.5分であり、さらに好ましくは1分である。上記未満であるとアニールの効果が得られないことがある。一方、オフラインアニール時間の上限は好ましくは30分であり、より好ましくは25分であり、さらに好ましくは20分である。上記を超えると生産性が低下することがある。
フィルムの厚みは各用途に合わせて設定されるが、フィルム厚みの下限は好ましくは2μmであり、より好ましくは3μmであり、さらに好ましくは4μmである。フィルム厚みの上限は好ましくは300μmであり、より好ましくは250μmであり、さらに好ましくは200μmであり、特に好ましくは100μmであり、最も好ましくは50μmである。
このようにして得られた延伸ポリプロピレンフィルムは、通常、幅2000〜12000mm、長さ1000〜50000m程度のロールとして製膜され、ロール状に巻き取られる。さらに、各用途に合わせてスリットされ、幅300〜2000mm、長さ500〜5000m程度のスリットロールとして供される。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、上記の様な従来にはない優れた特性を有する。従って、包装フィルムとしても用いた場合には、高剛性であるため薄肉化が可能であり、コストダウン、軽量化ができる。また、耐熱性が高いため、コートや印刷の乾燥時に高温乾燥が可能となり、生産の効率化や従来用いられにくかったコート剤やインキ、ラミネート接着剤などを用いることができる。さらには、コンデンサーやモーターなどの絶縁フィルム、太陽電池のバックシート、無機酸化物のバリアフィルム、ITOなどの透明導電フィルムのベースフィルムとして用いることも可能である。
本願は、2012年1月24日に出願された日本国特許出願第2012−12117号、2012年6月29日に出願された日本国特許出願第2012−146801号、および2012年8月17日に出願された日本国特許出願第2012−180971号に基づく優先権の利益を主張するものである。2012年1月24日に出願された日本国特許出願第2012−12117号、2012年6月29日に出願された日本国特許出願第2012−146801号、および2012年8月17日に出願された日本国特許出願第2012−180971号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例等によって制限を受けるものではなく、上記・下記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
なお、以下の実施例、比較例における物性の測定方法は以下の通りである。
(1)メルトフローレート(MFR)(g/10 min)
MFRは、JIS−K7210に準拠し、温度230℃で測定した。
(2)極限粘度(η)(dl/g)
極限粘度は、JIS K7367−1:2002にしたがって、試料をテトラリンに溶解させ、135℃にて測定した。
(3)分子量および分子量分布
分子量および分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて単分散ポリスチレン基準により求めた。GPC測定での使用カラム、溶媒等の測定条件は以下のとおりである。
溶媒:1,2,4−トリクロロベンゼン
カラム:TSKgel GMHHR−H(20)HT×3
流量:1.0ml/min
検出器:RI
測定温度:140℃
数平均分子量(Mn)、質量平均分子量(Mw)、Z平均分子量(Mz)、Z+1平均分子量(Mz+1)はそれぞれ、分子量校正曲線を介して得られたGPC曲線の各溶出位置の分子量(Mi)の分子数(Ni)により次式で定義される。
数平均分子量:Mn=Σ(Ni・Mi)/ΣNi
質量平均分子量:Mw=Σ(Ni・Mi2)/Σ(Ni・Mi)
Z平均分子量:Mz=Σ(Ni・Mi3)/Σ(Ni・Mi2
Z+1平均分子量:Mz+1=Σ(Ni・Mi4)/Σ(Ni・Mi3
分子量分布:Mw/Mn、Mz+1/Mn、Mz/Mn
また、GPC曲線のピーク位置の分子量をMpとした。
ベースラインが明確でないときは、標準物質の溶出ピークに最も近い高分子量側の溶出ピークの高分子量側のすそ野の最も低い位置までの範囲でベースラインを設定することとした。
(4)立体規則性
メソペンタッド分率(アイソタクチックメソペンタッド分率)およびメソ連鎖長(メソ平均連鎖長)の測定は、13C−NMRを用いて行った。アイソタクチックメソペンタッド分率は、「Zambelliら、Macromolecules,第6巻,925頁(1973)」に記載の方法に従い、アイソタクチックメソ平均連鎖長は、「J.C.Randallによる、“Polymer Sequence Distribution”第2章(1977年)(Academic Press,New York)」に記載の方法に従って算出した。
13C−NMR測定は、BRUKER社製「AVANCE500」を用い、試料200mgをo−ジクロロベンゼンと重ベンゼンの8:2(体積比)の混合液に135℃で溶解させ、110℃で実施した。
(5)密度(g/cm3
フィルムの密度は、JIS−K7112に従って密度勾配管法により測定した。
(6)融点(Tmp)(℃)、結晶化度(%)および150℃結晶化度(%)
示差走査熱量計(島津製作所製「DSC−60」)を用いて熱測定を行った。試料フィルムから約5mgを切り出して測定用のアルミパンに封入した。20℃/分の速度で室温から230℃まで昇温し、試料の融解吸熱ピーク温度を融点Tmpとした。結晶化度は、H.Bu,S.Z.D.Cheng,B.WunderlichらによるDie Makromolekulare Chemie,Rapid Communications,第9巻,75頁(1988)に記載のポリプロピレン完全結晶の融解熱を209J/gとし、これを100%として、上記熱測定で得られた融解ピーク面積(ΔHm)から求められるDSC融解プロファイルの融解熱の比率を百分率で示すことで求めた。150℃結晶化度は、DSC融解プロファイルの150℃以上の融解熱より求めた。
(7)冷キシレン可溶部(CXS)(質量%)
ポリプロピレン試料1gを沸騰キシレン200mlに溶解して放冷後、20℃の恒温水槽で1時間再結晶化させ、ろ過液に溶解している質量の、元の試料量に対する割合をCXS(質量%)とした。
(8)熱収縮率(%)
JIS−Z1712に準拠して測定した。すなわち、延伸フィルムを20mm巾で200mmの長さでMD方向、TD方向にそれぞれカットし、熱風オーブン中に吊るして5分間加熱した。加熱後の長さを測定し、元の長さに対する収縮した長さの割合で熱収縮率を求めた。
(9)耐衝撃性(J)
東洋精機製フィルムインパクトテスターを用いて、23℃にて測定した。
(10)ヤング率(GPa)
JIS−K7127に準拠してMD方向およびTD方向の引張強度を23℃で測定した。
(11)ヘイズ(%)
JIS−K7105に従って測定した。
(12)屈折率(Nx、Ny、Nz)
アッベ屈折計(アタゴ社製)を用いて測定した。MD方向、TD方向に沿った屈折率をそれぞれNx、Nyとし、厚み方向の屈折率をNzとした。
(13)面配向係数
上記(12)で測定したNx、Ny、Nzから、[(Nx+Ny)/2]−Nzの式を用いて計算した。
(14)厚み斑(厚み均一性)(%)
巻き取ったフィルムロールから長さが1mの正方形のサンプルを切り出し、MD方向およびTD方向にそれぞれ10等分して測定用サンプルを100枚用意した。測定用サンプルのほぼ中央部の厚みを接触式のフィルム厚み計で測定した。そして、得られた100点のデータの平均値Aを求め、また最小値と最大値の差(絶対値)Bを求め、(B/A)×100の式を用いて計算した値をフィルムの厚み斑とした。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂として、Mw/Mn=7.7、Mz+1/Mn=140、MFR=5.0g/10min、メソペンタッド分率[mmmm]=97.3%であるポリプロピレン単独重合体(日本ポリプロ(株)製「ノバテック(登録商標)PP SA4L」:共重合モノマー量は0mol%;以下「PP−1」と略する)を用いた。
このポリプロピレン樹脂を65mm押出機を用いて、250℃でTダイよりシート状に押出し、30℃の冷却ロールで冷却固化した後、135℃で長手方向(長さ方向)に4.5倍に縦延伸し、次いで両端をクリップで挟み、熱風オーブン中に導いて、170℃で予熱した後、160℃で幅方向(横方向)に8.2倍に横延伸し、次いで幅方向に6.7%のリラックスを掛けながら168℃で熱処理した。こうして得られたフィルムの片面にコロナ処理を行い、ワインダーで巻き取って、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムとした。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。表の結果から、このフィルムは熱収縮率が低く、ヤング率が高いことが分かる。また、このフィルムの示差走査熱量測定(DSC)で得られたチャートを図1に示す。
(実施例2)
実施例1で用いたポリプロピレン単独重合体(PP―1)90質量部に対して、分子量分布が狭く粘度平均分子量が10000である低分子量プロピレン単独重合体(三井化学社製「ハイワックス NP105」:共重合モノマー量は0mol%)を10質量部添加し、30mmの2軸押出機にて溶融混錬して得られたペレット状の混合物(PP−2)を、ポリプロピレン樹脂として用いたこと以外、実施例1と同様にして、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。表の結果から、このフィルムは熱収縮率が低く、ヤング率が高いことが分かる。
(実施例3)
実施例1で用いたポリプロピレン単独重合体(PP―1)70質量部に対して、Mw/Mn=4.6、Mz+1/Mn=22、MFR=120g/10min、メソペンタッド分率[mmmm]=98.1%であるポリプロピレン単独重合体(住友化学社製「住友ノーブレン(登録商標)U501E1」:共重合モノマー量は0mol%)を30重量部添加し、ドライブレンドして得られた混合物(PP−3)を、ポリプロピレン樹脂として用いたこと以外、実施例1と同様にして、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。表の結果から、このフィルムは熱収縮率が低く、ヤング率が高いことが分かる。
(実施例4)
実施例1において、横延伸における予熱温度を173℃、延伸温度および熱処理温度を167℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。表の結果から、このフィルムは熱収縮率が低く、ヤング率が高いことが分かる。
(実施例5)
実施例2において、長手方向(長さ方向)に5.5倍、幅方向(横方向)に12倍延伸したこと以外は、実施例2と同様にして、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。表の結果から、このフィルムは熱収縮率が低く、ヤング率が高いことが分かる。
(実施例6)
実施例1で得られた延伸ポリプロピレンフィルムを、さらにテンター式熱風オーブン中、170℃で5分間熱処理した。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。
(実施例7)
ポリプロピレン樹脂として、Mw/Mn=8.9、Mz+1/Mn=110、MFR=3.0g/10min、メソペンタッド分率[mmmm]=97.2%であるポリプロピレン単独重合体(サムスントタル社製「HU300」:共重合モノマー量は0mol%)を用い、横延伸の予熱温度を171℃、横延伸温度を161℃、横延伸後の熱処理温度を170℃とした以外は、実施例1と同様にして、本発明の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。
(比較例1)
ポリプロピレン樹脂として、Mw/Mn=4、Mz+1/Mn=21、MFR=2.5g/10minであるポリプロピレン系重合体(住友化学(株)製「住友ノーブレン(登録商標)FS2011DG3」:共重合モノマー量は0.6mol%)を用い、横延伸における予熱温度を168℃、延伸温度を155℃、熱処理温度を163℃としたこと以外は、実施例1と同様にして、比較用の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。また、このフィルムの示差走査熱量測定(DSC)で得られたチャートを図1に示す。
(比較例2)
横延伸における予熱温度を171℃、延伸温度を160℃、熱処理温度を165℃としたこと以外は、比較例1と同様にして、比較用の延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの厚みは20μmであり、その物性は表1、表2および表3に示すとおりであった。
(比較例3)
ポリプロピレン樹脂として、Mw/Mn=2.8、Mz+1/Mn=9.2、MFR=30g/10minであるポリプロピレン系重合体(日本ポリプロ(株)製「ノバテック(登録商標)PP SA03」:共重合モノマー量は0mol%)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、延伸ポリプロピレンフィルムを得ようと試みたが、横延伸でフィルムが破断してしまい、二軸延伸できなかった。
本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、包装用途、工業用途に幅広く使用することができるが、特に高剛性であり薄肉化が可能であるので、コストダウンや軽量化が求められる用途に適している。
また本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、耐熱性が高く、コート処理や印刷を施した際の乾燥時に高温乾燥か可能となるので、生産の効率化が図れ、また従来採用し難かったコート剤、インキ、ラミネート接着剤などを用いた処理を適用することができる。
さらには本発明の延伸ポリプロピレンフィルムは、例えば、コンデンサーやモーターなどの絶縁フィルム、太陽電池のバックシート、無機酸化物のバリアフィルム、ITOなど透明導電フィルムのベースフィルム等にも適する。
実施例1および比較例1で得られた延伸ポリプロピレンフィルムについての示差走査熱量測定(DSC)チャートである。

Claims (3)

  1. フィルムを構成するポリプロピレン樹脂が下記1)〜5)の条件を満たすこと、及び、フィルムの面配向係数の下限が0.0125であることを特徴とする延伸ポリプロピレンフィルム。
    1)メソペンタッド分率の下限が96%である。
    2)プロピレン以外の共重合モノマー量の上限が0.1mol%である。
    3)230℃、2.16kgfで測定されるメルトフローレート(MFR)の下限が1g/10minである。
    4)質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)の下限が5.5である。
    5)z+1平均分子量(Mz+1)/数平均分子量(Mn)の下限は50である。
  2. 二軸延伸されたものである請求項1に記載の延伸ポリプロピレンフィルム。
  3. 長手方向の延伸倍率が3〜8倍であり、幅方向の延伸倍率が4〜20倍である請求項2に記載の延伸ポリプロピレンフィルム。
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