JP2014036949A - 大気浄化触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】自動車のラジエータに担持しても大気中のNOx等の有害物質を十分に浄化することができる大気浄化触媒及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる大気浄化触媒1及びその製造方法である。大気浄化触媒1は、多孔質の活性炭2と、その細孔21内に担持された触媒成分3とを有する。触媒成分3は、Y、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種とMnとを含有するMn系複合酸化物である。
【選択図】図2

Description

本発明は、自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる大気浄化触媒に関する。
自動車には、内燃機関から排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒が用いられている。排ガス浄化触媒により、排ガスを浄化して排出することにより、大気汚染を抑制することができる。
しかし、大気中には、NOxをはじめとする様々な有害物質が存在する。自動車においても、単に有害ガスの発生を抑制するだけでなく、大気中に存在している有害物質を浄化する試みが検討されている。
例えば、大気に接触する乗物の表面に、触媒成分等を含む汚染物質処理組成物を配置した大気処理装置が提案されている(特許文献1)。かかる大気処理装置により、オゾンなどの有害物質を浄化し、環境浄化を図ることを提案している。
特許第4074337号公報
しかしながら、自動車のラジエータは、走行中にはおよそ80℃程度までしか温度が上昇しない。そのため、ラジエータに触媒を担持しても触媒が十分にその性能を発揮することは困難である。それ故、例えばオゾン浄化触媒は、実用化されさらに市販されているものの、ラジエータに担持して用いられる浄化触媒は、実用化には至っていない。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであって、自動車のラジエータに担持しても大気中のNOx等の有害物質を十分に浄化することができる大気浄化触媒及びその製造方法を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる大気浄化触媒であって、
多孔質の活性炭と、該活性炭の細孔内に担持された触媒成分とを有し、
該触媒成分は、Y、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有するMn系複合酸化物であることを特徴とする大気浄化触媒にある(請求項1)。
本発明の他の態様は、上記大気浄化触媒を製造する方法であって、
上記Mn系複合酸化物を構成する複数の金属成分を金属イオンとして含む混合溶液に、上記活性炭を浸漬する浸漬工程と、
上記活性炭を浸漬した上記混合溶液に、アルカリ性溶液を滴下することにより、上記活性炭の細孔内にMn系複合水酸化物を析出させる析出工程と、
不活性ガスの流通下で、上記Mn系複合水酸化物が付着した上記活性炭を焼成することにより、上記Mn系複合水酸化物を上記Mn系複合酸化物にする焼成工程とを有することを特徴とする大気浄化触媒の製造方法にある(請求項9)。
上記大気浄化触媒は、多孔質の活性炭と、該活性炭の細孔内に担持された触媒成分とを有する。そして、該触媒成分は、Y、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有するMn系複合酸化物である。該Mn系複合酸化物は、80℃以下の低温においてNOx等の有害物質に対する優れた吸蔵性能を示す。
そのため、ラジエータに担持された上記大気浄化触媒は、例えば自動車の走行時における温度80℃以下の低温においては、上記触媒成分が有害物質を吸蔵することができる。一方、例えば信号での停止中や渋滞中などに、ラジエータの温度が80℃を超える高温になると、上記触媒成分は有害物質を脱離する。このとき、有害物質は、上記活性炭の細孔内及び表面において、活性炭の炭素を還元剤として浄化される。例えばNOxは、還元により窒素に浄化される。
このように、上記大気浄化触媒は、有害物質の吸蔵と還元(浄化)というサイクルを繰り返すことにより、有害物質を浄化することができる。そして、ラジエータという高温になりにくい場所に担持しても、有害物質に対する優れた浄化性能を発揮することができる。そのため、自動車周囲における環境浄化を図ることができる。
特に、上記大気浄化触媒において、触媒成分は、活性炭の少なくとも細孔内に担持されている。そのため、温度80℃を超える高温時に、上記触媒成分が吸蔵していた有害物質を脱離しても、有害物質は直ちに大気中へは放出されない。脱離された有害物質を短時間であっても細孔内部に保持することができる。そして、この有害物質を保持する時間が存在するため、活性炭に含まれる炭素が、脱離した有害物質を十分に還元して浄化することができる。したがって、上記大気浄化触媒は、有害物質に対して優れた浄化性能を発揮することができる。
また、上記大気浄化触媒は、浸漬工程と析出工程と焼成工程とを行うことにより製造することができる。
上記浸漬工程においては、上記Mn系複合酸化物を構成する複数の金属成分を金属イオンとして含む混合溶液に、活性炭を浸漬する。これにより、活性炭の細孔内に、Mnイオンなどの金属イオンを含む混合溶液を含浸させることができる。また、上記析出工程においては、上記活性炭を浸漬した上記混合溶液に、アルカリ性溶液を滴下する。これにより、上記活性炭の細孔内にMn系複合水酸化物を析出させることができる。
上記焼成工程においては、不活性ガスの流通下で上記Mn系複合水酸化物が付着した上記活性炭を焼成する。これにより、活性炭の細孔内に析出したMn系複合水酸化物をMn系複合酸化物にすることができる。
このようにして、活性炭の細孔内にMn系複合酸化物からなる触媒成分が担持された上記大気浄化触媒を得ることができる。
実施例1における、大気浄化触媒の断面を示す説明図。 実施例1における、大気浄化触媒の拡大断面を示す説明図。 実施例1における、異なるガス雰囲気で焼成して得られるMnY複合酸化物のX線回折パターンをMnO由来のピークと比較して示す説明図。 実施例1における、異なるガス雰囲気で焼成して得られるMnY複合酸化物のX線回折パターンをY23由来のピークと比較して示す説明図。 実施例1における、Mn系複合酸化物のNOの吸蔵性能を示す説明図。 実施例1における、大気浄化触媒のNOに対する浄化性能を示す説明図。 実施例2における、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が50%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例2における、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が30%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例2における、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が10%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例2における、MnY複合酸化物におけるYの比率(%)と破過時間Tb(秒)との関係を示す説明図。 実施例3における、MnZr複合酸化物及びMnY複合酸化物のNOの吸蔵性能を示す説明図。 実施例3における、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が10%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例3における、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が30%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例3における、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が50%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例3における、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が70%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例3における、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が90%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す説明図。 実施例3における、MnZr複合酸化物におけるZrの比率(%)と破過時間Tb(秒)との関係を示す説明図。
次に、上記大気浄化触媒の好ましい実施形態について説明する。
上記大気浄化触媒は、自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる。
上記大気浄化触媒は、自動車のラジエータにおける大気との接触面に担持させることができる。好ましくは、ラジエータにおいて、走行時に大気が接触する面に担持させることがよい。この場合には、走行時に、上記大気浄化触媒のMn系複合酸化物に有害物質を吸蔵させやすくなる。
ラジエータの表面への担持は、例えば上記大気浄化触媒を含むスラリーを塗布し、乾燥することにより行うことができる。
上記大気浄化触媒において、触媒成分は、活性炭の細孔内に担持されている。細孔内だけでなく、活性炭の外表面に担持されていてもよい。
上記大気浄化触媒においいて、触媒成分は、金属元素の一つとして少なくともMnを含有するMn系複合酸化物である。複合酸化物は、2種以上の金属元素を含む金属酸化物であり、上記Mn系複合酸化物は、金属元素として、Y、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有する。
上記Mn系複合酸化物における金属元素の主成分はMn、Y、又はZrであることが好ましい。Mn、Y、Zr以外の金属元素量が多くなりすぎると、上記Mn系複合酸化物の有害物質に対する吸蔵性能がかえって低下するおそれがある。なお、主成分とは、Mn系複合酸化物における全金属元素量に対してモル比で半分以上であることを意味する。
Mn、Y、又はZrを主成分とし、少なくともMnを必須成分とするMn系複合酸化物は、低温におけるNOx吸蔵性能に特に優れている。そのため、大気中に含まれている例えばCO2等よりも優先的にNOxを吸蔵することができる。それ故、この場合には、上記大気浄化触媒は、特にNOxに対して優れた浄化性能を示すことができる。
また、上記Mn系複合酸化物は、アモルファス構造を有していることが好ましい(請求項2)。
この場合には、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより向上させることができる。
また、上記有害物質は少なくともNOxであることが好ましい(請求項3)。
上記Mn系複合酸化物は、NOx、オゾン、炭化水素等の有害物質の中でもNOxを吸蔵し易い。そのため、上記大気浄化触媒は、NOxに対する浄化触媒として特に好適である。
上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分は、少なくともY及び/又はZrであることが好ましい(請求項4)。
この場合には、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより一層向上させることができる。
また、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分はYであることが好ましい(請求項5)。
また、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分はZrであることが好ましい(請求項7)。
これらの場合には、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をさらに一層向上させることができる。
また、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分がYである場合には、上記Mn系複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率は、10〜60%であることが好ましい(請求項6)。
Yのモル数の比率(%)が上述の10〜60%の範囲内にある場合には、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をさらにより一層向上させることができる。また、この場合には、上記Mn系複合酸化物におけるMnとYとの総モル数の合計が100%であり、Mnのモル数の比率は40〜90%であることが好ましい。
なお、上述の有害物質に対する吸蔵性能の向上と同様の観点から、上記Mn系複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率は、より好ましくは20〜50%であることがよく、さらに好ましくは25〜40%であることがよい。
また、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分がZrである場合には、上記Mn系複合酸化物におけるMnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率は、25〜95%であることが好ましい(請求項8)。
Zrのモル数の比率(%)が上述の25〜95%の範囲内にある場合には、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をさらにより一層向上させることができる。また、この場合には、MnとZrとの総モル数の合計が100%であり、Mnのモル数の比率は5〜75%であることが好ましい。
なお、上述の有害物質に対する吸蔵性能の向上と同様の観点から、上記Mn系複合酸化物におけるMnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率は、より好ましくは40〜90%であることがよく、さらに好ましくは50〜90%であることがよく、さらにより好ましくは60〜80%がよい。
上記大気浄化触媒は、浸漬工程と析出工程と焼成工程とを行うことにより製造することができる。
上記浸漬工程においは、Mn系複合酸化物を構成する複数の金属成分を金属イオンとして含む混合溶液に活性炭を浸漬する。
例えばMn系複合酸化物として、MnとYの複合酸化物を製造する場合には、MnイオンとYイオンとを含有する混合溶液を用いることができる。また、Zr、Ce、又はLaとMnとの複合酸化物を製造する場合には、Zrイオン、Ceイオン、又はLaイオンと、Mnイオンとを含有する混合溶液を用いることができる。
混合溶液は、Y塩、Zr塩、Ce塩、及びLa塩から選ばれる少なくとも1種の塩と、Mn塩とを水等の極性溶媒に溶解させることにより得ることができる。塩としては、例えば酢酸塩、硝酸塩、硫酸塩、炭酸塩等がある。
また、上記析出工程においては、上記活性炭を浸漬した上記混合溶液に、アルカリ性溶液を滴下することにより、上記活性炭の細孔内にMn系複合水酸化物を析出させる。
また、上記焼成工程においては、不活性ガスの流通下でMn系複合水酸化物を焼成する。このように、例えばN2ガス、Heガス等を主成分とする不活性ガスの雰囲気下で焼成を行うことにより、活性炭を燃焼させることなく、アモルファス構造のMn系複合酸化物を生成することができる。
上記焼成工程を大気等の酸化雰囲気で行うと、活性炭が燃焼してしまうおそれがある。また、上記Mn系複合酸化物がMnY複合酸化物である場合には、上記焼成工程においてCO2を含まない不活性ガスを用いると、アモルファス構造の複合酸化物が生成せず、Mn酸化物とY酸化物とが別々に生成しやすくなる。そのため、アモルファス構造のMn系複合酸化物を生成するためにさらなる焼成条件の制御が必要となるおそれがある。かかる観点から、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分がYである場合には、上記焼成工程における上記不活性ガスとしてはCO2を含む不活性ガスを用いることが好ましい(請求項11)。このとき、焼成時のCO2ガス濃度は、例えば5体積%以上、かつ50体積%以下にすることができる。CO2ガス濃度は30体積%以下が好ましい。不活性ガスとしては、例えば窒素を用いることができる。また、不活性ガスとしては、ヘリウム、アルゴン等の希ガスを用いることもできる。
なお、Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分がZr、Ce、LaなどのY以外の場合には、上述のYの場合と同様に、CO2を含有する不活性ガスを用いることもできるが、CO2を含まない不活性ガスを用いることも可能である。
また、上記焼成工程における焼成温度が200℃未満の場合には、上記析出工程時に副生成物として生成する塩を上記焼成工程において十分に除去することができなくなるおそれがある。したがって、焼成温度は200℃以上が好ましく、300℃以上がより好ましく、400℃以上がさらにより好ましい。
また、上記焼成工程は、温度800℃以下で行うことが好ましい(請求項10)。
上記焼成工程における焼成温度が800℃を超える場合には、Mn系複合酸化物のアモルファス構造が分解し易くなる。焼成温度は、750℃以下がより好ましく、700℃以下がさらにより好ましい。
また、上記析出工程後であって上記焼成工程の前には、混合溶液から固形分(細孔内にMn系複合水酸化物が付着した活性炭)を回収する乾燥工程を行うことが好ましい。
具体的には、固形分の回収は、例えば遠心分離により行うことができる。回収後の固形分は、必要に応じて乾燥した後、上記焼成工程に用いることができる。
(実施例1)
次に、大気浄化触媒の実施例について、説明する。
本例においては、まず、Mn系複合酸化物を作製し、そのNOx吸蔵性能を検討する。
具体的には、まず、硝酸マンガンと酢酸イットリウムとをMnとYとのモル比がMn:Y=5:5となるように純水に添加し、撹拌した。次いで、水溶液中に、アンモニア水溶液をpH=9.8となるまで滴下し、さらに24時間撹拌した。
次に、混合液を遠心分離にて水洗した後、エバポレータにて乾燥することにより固形分を得る。この固形分はMnとYとの複合水酸化物である。
次に、固形分を異なるガス雰囲気で焼成して複合酸化物を得る。
具体的には、固形分をそれぞれHeガス、大気、又はCO2ガスを含む不活性ガス(CO2:20体積%、N2:バランス)の流通下で、温度600℃で焼成した。このようにして、異なる焼成雰囲気条件で焼成した3種類のMnY複合酸化物を得た。
これらのMnY複合酸化物について、X線回折分析(XRD分析)を実施した。XRD分析は、(株)リガクの粉末X線回折装置「RINT 2000」を用いて行った。管球としてはCuKα線を用いた。その結果を図3及び図4に示す。
図3及び図4において、横軸は回折角(2θ)を示し、縦軸は強度を示す。図3は、各焼成条件で得られるMnY複合酸化物のX線回折パターンをMnOのピークと比較して示す。一方、図4は、各焼成条件で得られるMnY複合酸化物のX線回折パターンをY23のピークと比較して示す。
図3及び図4より知られるごとく、不活性ガス(Heガス)を用いて焼成を行うと、複合酸化物がほとんど生成せず、MnOとY23とが別々に生成していた。一方、大気又はCO2を含有する不活性ガスを用いて焼成を行うと、アモルファス構造を有する、MnとYとの複合酸化物が生成していた。したがって、MnとYとを含有するアモルファス構造のMn系複合酸化物を生成するためには、CO2を含有する不活性ガス又は大気中での焼成が好ましいことがわかる。
次に、CO2ガスを用いて作製したMnY複合酸化物について、NOx吸蔵性能の評価を行った。評価は、コージェライト製のハニカム構造体にMnY複合酸化物を担持して行った。
具体的には、MnY複合酸化物の粉体を担持させたハニカム担体に、N2を流通させた。次いで、流通させるN2に5体積%のO2及び500ppmのNOを同時に加えて、これらの混合ガスをハニカム担体内に流通させた。そして、ハニカム担体の出口側から排出されるガス成分量の挙動をガス分析装置にて解析した。測定は、(株)堀場製作所製の「MEXA−7100」を用いて行った。また、測定は、ハニカム担体に担持されたMnY複合酸化物の温度が50℃となり、空間速度(SV)が40000(1/h)となる条件で行った。その結果を図5に示す。同図において、横軸は経過時間(秒)を示す。また、左側の縦軸は排出されるガス中に含まれるNOx濃度(ppm)を示す。また、右側の縦軸は排出されるガス中に含まれるO2濃度(体積%)を示す。
図5より知られるごとく、O2とNOを同時に流通させたにもかかわらず、NOはO2よりも遅れて排出されている。これは、ハニカム担体に担持されたMnY複合酸化物がNOを吸蔵し、出口側からしばらくの間NOが排出されなかったためである。同図に示すごとく、本例においては約70秒間にわたってNOの排出が抑制されていた。
このように、Mn系複合酸化物には、低温でNOx等の有害物質を吸蔵できる性質を備えていることがわかる。
次に、本例においては、活性炭とその細孔内に担持された触媒成分とを有する大気浄化触媒を作製し、その有害物質に対する浄化性能を評価する。
本例の大気浄化触媒は、自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる。図1及び図2に示すごとく、大気浄化触媒1は、多孔質の活性炭2と、その細孔21内に担持された触媒成分3とを有する。
本例において、触媒成分3は、実質的にMn系複合酸化物であり、MnとYとの複合酸化物である。触媒成分3のMn系複合酸化物は、アモルファス構造を有している。
次に、本例の大気浄化触媒の製造方法について説明する。
まず、酢酸マンガンと酢酸イットリウムとをMnとYとのモル比がMn:Y=7:3となるように純水に添加し、撹拌した。次いで、撹拌後に得られた水溶液に活性炭を投入した。これにより、MnイオンとYイオンとを含む混合溶液を活性炭に含浸させた。次いで、アンモニア水溶液をpH=9.8となるまで滴下し、さらに24時間撹拌した。
次に、液体中から固形分を遠心分離にて回収した後、水洗した。さらに、エバポレータにて固形分を乾燥した。この固形分はMnとYとの水酸化物が担持された活性炭である。
次に、CO2を含む不活性ガス(CO2:20体積%、N2:バランス)の流通下にて固形分を温度600℃で焼成した。このようにして、アモルファス構造のMnとYとの複合酸化物を活性炭に担持させた大気浄化触媒を得た。なお、本例においては、CO2を含む不活性ガスの流通下にて焼成を行った。大気流通下の焼成によっても、上述のごとくアモルファス構造のMnとYとの複合酸化物を生成させることはできる。しかし、この場合には、活性炭が燃焼してしまい、目的の大気浄化触媒が得られなくなる。
次に、上記のようにして得られた大気浄化触媒の有害物質に対する浄化性能を評価する。本例においては、有害物質としてNOを用いる。
具体的には、まず、大気浄化触媒の粉体にNOを飽和吸着させた。次いで、Heガス流通下にて、室温(20℃)から昇温速度10℃/分にて大気浄化触媒を昇温させた。そして、昇温させながら大気浄化触媒を通って排出されるガス成分量の挙動を調べた。なお、測定は、(株)リガク製の昇温脱離ガス分析装置(TPR)「TPD−TYPE R」を用いて行った。また、ガス成分の検出は、TPR装置付属の質量分析装置(Q−MS)を用いて行った。その結果を図6に示す。
図6において、横軸は、大気浄化触媒の温度(℃)を示し、縦軸は質量強度を示す。
図6より知られるごとく、大気浄化触媒の温度が80℃程度までは、NOはほとんど検出されていない。これは、低温において大気浄化触媒がNOを吸蔵していることを示している。一方、85℃程度になると、NOの発生と同時にCO2及びN2が発生している。これは、大気浄化触媒がNOを脱離すると共に、活性炭によりNOをN2へ浄化していることを示している。
このように、本例の大気浄化触媒は、低温でNOを吸着し、高温でNOを浄化することができる。そのため、大気浄化触媒は、ラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化する触媒として好適である。
なお、本例においては、Mn系複合酸化物として、MnとYとの複合酸化物を用いた例を示した。Mn系複合酸化物として、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有する複合酸化物を用いても、上述のMnY複合酸化物と同様に、NOなどの有害物質に対して優れた浄化性能を示すことを確認している。
即ち、YとZrは、IIIA属及びIVA属に属し、周期律表において隣り合う元素であり、Ce及びLaは、ランタノイドであり、IIIA属に属する。そして、これらの金属元素は、+3価〜+4価を取りやすい金属元素であり、似通った性質を備えている。したがって、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有するMn系複合酸化物も、MnとYとの複合酸化物と同様に、有害成分に対する優れた吸蔵性能を示し、これらのMn系複合酸化物を活性炭の細孔内に備える大気浄化触媒は有害物質に対して優れた浄化性能を発揮することができる。
(実施例2)
本例は、MnとYとの配合比が異なる複数のMn系複合酸化物(MnY複合酸化物)を作製し、そのNOxに対する吸蔵性能を評価する例である。
本例においては、酢酸マンガンと酢酸イットリウムとの混合比を変えた点を除いては、上述の実施例1と同様にしてMnY複合酸化物を作製した。具体的には、Mn系複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が50%、30%、又は10%となるMnY複合酸化物を作製した。また、参考用としてYの比率が0%の酸化物、即ちMnOを準備した。
各MnY複合酸化物について、実施例1と同様にして、X線回折分析(XRD分析)を実施した。その結果を図7〜図9に示す。なお、図7は、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が50%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す。また、図8は、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が30%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す。図9は、MnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率が10%のMnY複合酸化物のX線回折パターンを示す。
図7〜図9より知られるごとく、本例において作製したMnY複合酸化物は、アモルファス構造を示している。特に、Yのモル数の比率が50%のMnY複合酸化物は、完全なアモルファスを示した(図7参照)。また、Yのモル数の比率が30%のMnY複合酸化物は、ほとんどがアモルファスを示し(図8参照)、Yのモル数の比率が10%のMnY複合酸化物は、アモルファスではあるものの、結晶性の低いY酸化物、及びMn酸化物が分離していた(図9参照)。
次に、本例において作製した各MnY複合酸化物及びMnOを用いて、NOxの吸蔵性能の評価を行った。NOxの吸蔵性能の評価は、上述の実施例1と同様にして、コージェライト製のハニカム構造体にMnY複合酸化物又はMnOをそれぞれ担持したハニカム担体にO2及びNOを含む混合ガスを流し、ハニカム担体の出口側から排出されるガス成分量の挙動を解析することにより行った。
その結果、本例において作製したMnY複合酸化物についても、実施例1と同様に、出口側においてNOがO2よりも遅れて排出されていた。出口側においてO2の排出が観察されてからNOの排出量が100ppmに到達するまでの時間を破過時間Tbとし、本例において作製したMnY複合酸化物及びMnOの破過時間Tbをそれぞれ求めた。その結果を図10に示す。同図において、横軸は、MnY複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率(%)を示し、縦軸は、MnY複合酸化物を担持したハニカム担体の出口側から排出されるNO濃度が100ppmに到達するまでの時間(破過時間Tb)を示す。
図10に示すごとく、MnY複合酸化物は、低温において、NOx等に対する有害物質に対する吸蔵性能を備えている。そして、同図に示すように、NOx吸蔵性能の指標となる破過時間TbとMnY複合酸化物のYの比率との関係は、Yの比率が30〜35%において破過時間Tbが頂点となる非対称な放物線状を示している。したがって、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより向上させるという観点から、MnY複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率は、10〜60%の範囲内にあることが好ましいことがわかる。より好ましくは20〜50%であることがよく、さらに好ましくは25〜40%であることがよい。
また、図7〜図10から知られるごとく、MnY複合酸化物をアモルファス構造にすることにより、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより向上できることがわかる。これは、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとの複合酸化物についても同様のことが言える。
このように、MnY複合酸化物は、Yのモル数の比率(%)が上述の10〜60%の範囲内にある場合には、低温でNOx等の有害物質を充分に吸蔵できる性質を備えていることがわかる。
したがって、Yのモル数の比率が上記範囲内にあるMnY複合酸化物を活性炭に担持させた大気浄化触媒は、上述の実施例1と同様に、低温でNOxを吸蔵し、高温でNOxを浄化することができる。そのため、かかる大気浄化触媒は、自動車のラジエータに担持しても、大気中のNOx等の有害物質を十分に浄化することができる。
(実施例3)
本例は、Mn系複合酸化物として、MnとZrとを含有するMn系複合酸化物(MnZr複合酸化物)を作製し、そのNOx吸蔵性能を評価する例である。
具体的には、まず、硝酸マンガンと硝酸ジルコニルとをMnとZrとのモル比がMn:Zr=3:7となるように純水に添加し、3時間以上撹拌した。次いで、水溶液中に、アンモニア水溶液をpH=9.8となるまで滴下し、さらに24時間撹拌した。
次に、混合液を遠心分離にて水洗した後、エバポレータにて乾燥することにより固形分を得る。この固形分はMnとZrとの複合水酸化物である。
次いで、固形分をN2ガスの流通下で、温度450℃で焼成した。このようにして、MnとZrとのモル比がMn:Zr=3:7のMnZr複合酸化物を得た。
次に、このようにして作製したMnZr複合酸化物(Mn:Zr=3:7)について、NOx吸蔵性能の評価を行った。NOxの吸蔵性能の評価は、上述の実施例1のMnY複合酸化物と同様にして、コージェライト製のハニカム構造体にMnZr複合酸化物を担持したハニカム担体にO2及びNOを含む混合ガスを流し、ハニカム担体の出口側から排出されるガス成分量の挙動を解析することにより行った。その結果を図11に示す。同図において、横軸は経過時間(秒)を示す。また、左側の縦軸は排出されるガス中に含まれるNOx濃度(ppm)を示す。また、右側の縦軸は排出されるガス中に含まれるO2濃度(体積%)を示す。また、図11には、比較用として、MnY複合酸化物(Mn:Y=7:3)のNOxの吸蔵性能の評価結果を併記する。図11においては、MnZr複合酸化物の評価結果を実線にて示し、MnY複合酸化物の評価結果を破線にて示す。
図11より知られるごとく、本例において作製したMnZr複合酸化物についても、実施例1のMnY複合酸化物と同様に、O2とNOを同時に流通させたにもかかわらず、NOはO2よりも遅れて排出された。これは、ハニカム担体に担持されたMnZr複合酸化物がNOを吸蔵し、出口側からしばらくの間NOが排出されなかったためである。同図に示すごとく、本例のMnZr複合酸化物においては約130秒間にわたってNOの排出が抑制されていた。また図11より知られるごとく、MnZr複合酸化物は、MnY複合酸化物よりも優れたNOx吸蔵性能を示すことがわかる。
このように、MnZr複合酸化物は、低温でNOxに対して優れた吸蔵性能を示すことがわかる。
また、本例においては、MnとZrとの配合比が異なる複数のMnZr複合酸化物を作製し、そのNOxに対する吸蔵性能を評価する。
具体的には、まず、酢酸マンガンと硝酸ジルコニルとの配合割合を変更し、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が10%、30%、50%、70%、又は90%となるMnZr複合酸化物をそれぞれ作製した。
これらの各MnZr複合酸化物について、実施例1と同様にして、X線回折分析(XRD分析)を実施した。その結果をそれぞれ図12〜図16に示す。なお、図12〜図16は、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率がそれぞれ10%、30%、50%、70%、90%のMnZr複合酸化物のX線回折パターンを示す。
図12〜図16より知られるごとく、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が10%の場合には、結晶構造のほとんどがMn58由来のものであり、非アモルファスであった。また、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が30%及び50%の場合には、アモルファス構造とMn58の構造が混在していた。また、MnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率が70%及び90%の場合には、完全にアモルファス構造を示していた。
次に、本例において作製したZr比の異なる複数のMnZr複合酸化物を用いて、NOxの吸蔵性能の評価を行った。NOxの吸蔵性能の評価は、上述の実施例1と同様にして、コージェライト製のハニカム構造体にMnZr複合酸化物をそれぞれ担持したハニカム担体にO2及びNOを含む混合ガスを流し、ハニカム担体の出口側から排出されるガス成分量の挙動を解析することにより行った。
そして、ハニカム担体の出口側においてO2の排出が観察されてからNOの排出量が100ppmに到達するまでの時間を破過時間Tbとし、各MnZr複合酸化物の破過時間Tbをそれぞれ求めた。その結果を図17に示す。同図において、横軸は、MnZr複合酸化物におけるMnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率(%)を示し、縦軸は、MnZr複合酸化物を担持したハニカム担体の出口側から排出されるNO濃度が100ppmに到達するまでの時間(破過時間Tb)を示す。なお、本例においては、参考用としてZrのモル数の比率が100%の酸化物、即ち酸化ジルコニウム(ジルコニア)についても、上述のNOxの吸蔵性能の評価を行い、その破過時間Tbの測定結果を図17に併記する。
図17より知られるごとく、MnZr複合酸化物は、低温において、NOx等に対する有害物質に対する吸蔵性能を備えている。そして、同図に示すように、NOx吸蔵性能の指標となる破過時間TbとMnZr複合酸化物のZrの比率との関係は、Zrの比率が70%前後において破過時間が頂点となる非対称な放物線状を示している。したがって、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより向上させるという観点から、上述のMnZr複合酸化物におけるZrのモル数の比率(%)は、25〜95%の範囲内にあることが好ましい。より好ましくは40〜90%であることがよく、さらに好ましくは50〜90%であることがよく、さらにより好ましくは60〜80%がよい。
また、図12〜図17から知られるごとく、MnZr複合酸化物をアモルファス構造にすることにより、低温におけるNOx等の有害物質に対する吸蔵性能をより向上できることがわかる。これは、Zr以外のY、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとの複合酸化物についても同様のことが言える。
このように、MnZr複合酸化物は、Zrのモル数の比率(%)が上述の25〜95%の範囲内にある場合には、低温でNOx等の有害物質を充分に吸蔵できる性質を備えていることがわかる。
したがって、Zrのモル数の比率が上記範囲内にあるMnZr複合酸化物を活性炭に担持させた大気浄化触媒は、上述の実施例1と同様に、低温でNOxを吸蔵し、高温でNOxを浄化することができる。そのため、かかる大気浄化触媒は、自動車のラジエータに担持しても、大気中のNOx等の有害物質を十分に浄化することができる。
1 大気浄化触媒
2 活性炭
21 細孔
3 触媒成分

Claims (11)

  1. 自動車のラジエータに担持させて大気中の有害物質を浄化するために用いられる大気浄化触媒(1)であって、
    多孔質の活性炭(2)と、該活性炭(2)の細孔(21)内に担持された触媒成分(3)とを有し、
    該触媒成分(3)は、Y、Zr、Ce、及びLaから選ばれる少なくとも1種と、Mnとを含有するMn系複合酸化物であることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  2. 請求項1に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物は、アモルファス構造を有していることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  3. 請求項1又は2に記載の大気浄化触媒(1)において、上記有害物質は少なくともNOxであることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分は、少なくともY及び/又はZrであることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  5. 請求項4に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分はYであることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  6. 請求項5に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物におけるMnとYとの総モル数に対するYのモル数の比率は、10〜60%であることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  7. 請求項4に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の金属成分はZrであることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  8. 請求項7に記載の大気浄化触媒(1)において、上記Mn系複合酸化物におけるMnとZrとの総モル数に対するZrのモル数の比率は、25〜95%であることを特徴とする大気浄化触媒(1)。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の大気浄化触媒(1)を製造する方法であって、
    上記Mn系複合酸化物を構成する複数の金属成分を金属イオンとして含む混合溶液に、上記活性炭(2)を浸漬する浸漬工程と、
    上記活性炭(2)を浸漬した上記混合溶液に、アルカリ性溶液を滴下することにより、上記活性炭(2)の細孔(21)内にMn系複合水酸化物を析出させる析出工程と、
    不活性ガスの流通下で、上記Mn系複合水酸化物が付着した上記活性炭を焼成することにより、上記Mn系複合水酸化物を上記Mn系複合酸化物にする焼成工程とを有することを特徴とする大気浄化触媒(1)の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法において、上記焼成工程は、温度800℃以下で行うことを特徴とする大気浄化触媒(1)の製造方法。
  11. 請求項9又は10に記載の製造方法において、上記Mn系複合酸化物におけるMn以外の上記金属成分はYであり、上記焼成工程における上記不活性ガスとしてはCO2を含む不活性ガスを用いることを特徴とする大気浄化触媒(1)の製造方法。
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