JP2014036062A - 半導体発光素子及びその製造方法 - Google Patents

半導体発光素子及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】割断を行えるように改質領域を広く確保しつつも、光出力の低下を抑制する。
【解決手段】半導体発光素子は、基板と、基板の第一主面上に積層された半導体構造とを備える。基板は、その側面に、基板の厚さ方向に部分的に重なった2本の改質ラインで構成された改質領域を備えており、改質領域を、第一主面と反対側の第二主面側に偏心して設ける。これにより、改質領域のトータルの幅を狭くして、半導体発光素子の光出力の低下を抑制させつつも、基板の半導体構造を設けた面の裏面側である第二主面側に改質領域を近接させたことで、クラックを裏面側に走らせ易くし、割断を確実に行えるようにして、割断のし易さと光出力の確保を両立させることができる。
【選択図】図5A

Description

本発明は、半導体発光素子及びその製造方法に関し、具体的には、ウエハ内部にウエハを透過する光を照射して、ウエハをチップ化した半導体発光素子及びその製造方法に関する。
半導体発光素子は、小型で電力効率が良く鮮やかな色の発光をする。また、半導体素子である発光素子は球切れ等の心配がない。さらに初期駆動特性が優れ、振動やオン・オフ点灯の繰り返しに強いという特徴を有する。このような優れた特性を有するため、発光ダイオード(Light Emitting Diode:以下「LED」ともいう。)、レーザダイオード(Laser Diode:以下「LD」ともいう。)等の半導体発光素子は、各種の光源として利用されている。特に近年は、蛍光灯に代わる照明用の光源として、より低消費電力で長寿命の次世代照明として注目を集めており、更なる発光出力の向上及び発光効率の改善が求められている。
このような発光素子は、サファイア基板などのウエハ上に半導体層をエピタキシャル成長させた後、チップ毎に分割する。従来、半導体層が積層されたウエハは、ダイサー、スクライバー、レーザスクライバー等によってチップ化されている。半導体層に窒化物半導体を用いる場合は、通常、サファイア基板からなるウエハ上に積層される。
しかしながら、サファイア基板はオリエンテーションフラット面(多くはA面、C面)に対する平行方向で劈開性を有していないことから、スクライバー等で分割することは困難であった。
また、窒化物半導体層をダイサーで分割する場合は、砥石で傷を入れるときに、クラック、チッピング等が発生し易いという問題があった。
さらに、レーザスクライバーを用いて溝を形成し、その溝を用いてブレイキングする場合においても、劈開性のないサファイア基板は膜厚方向に斜めに、つまり、傾斜するように割れが入り、素子として機能する半導体層の一部にまで割れが掛かり、不良品となる場合があった。
このような割れを回避するため、サファイア基板の裏面側からフェムト秒パルスレーザを用いてレーザ光を照射させ、サファイア基板の内部に改質領域を生じさせ、改質領域から割り溝やクラックを生じさせて、割断を行う方法が提案されている(例えば特許文献1)。しかしながら、ウエハを厚膜化すると、改質領域が1本だけでは、割断が不十分となることがある。そこで、レーザ照射をさらに行って、改質領域を2本又は3本以上設ける方法も提案されている(特許文献2、3)。
しかしながら、このような改質領域を複数本設けると、光出力が低下するという問題があった。すなわち、改質領域にはボイド(空隙)やクラックが発生するが、このようなボイドやクラックに光が照射されると、光が乱反射したり吸収される等して、外部に取り出される成分が低下する。特に改質領域の幅が広くなるほど、このような光吸収も大きくなって、出力の低下に繋がる。かといって、改質領域が1本だけでは、上述の通り割断が不十分となってしまう。このように、割断性と光出力とは相反する関係にあり、これらを両立させることは困難であった。
特開2006−245043号公報 特開2008−98465号公報 特開2002−205180号公報
本発明は、従来のこのような問題点を解消するためになされたものである。本発明の主な目的は、割断を行えるように改質領域を広く確保しつつも、光出力の低下を抑制した半導体発光素子及びその製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面に係る半導体発光素子によれば、基板と、前記基板の第一主面上に積層された半導体構造とを備える半導体発光素子であって、前記基板は、その側面に、前記基板の厚さ方向に部分的に重なった2本の改質ラインで構成された改質領域を備えており、前記改質領域を、前記第一主面と反対側の第二主面側に偏心して設けることができる。上記構成により、改質領域のトータルの幅を狭くして、半導体発光素子の光出力の低下を抑制させつつも、基板の半導体構造を設けた面の裏面側である第二主面側に改質領域を近接させたことで、クラックを裏面側に走らせ易くし、割断を確実に行えるようにして、割断のし易さと光出力の確保を両立させることができる。また、レーザ光の照射回数を最低限に抑えつつも、十分な割断性と光出力低下の抑制を図ることができる。
また、第2の側面に係る半導体発光素子によれば、前記2本の改質ラインが重複する幅を、各改質ラインの幅の1/2〜1/6とすることができる。上記構成により、改質領域の幅を抑えて出力光の低下を抑制しつつ、レーザ光の照射を繰り返すことで改質された改質領域でもって割断を確実に行える。
さらに、第3の側面に係る半導体発光素子によれば、前記改質ラインは、前記基板の厚み方向における幅を、15μm〜30μmとすることができる。上記構成により、レーザ光を照射して改質した領域での光吸収を抑制できる。
さらにまた、第4の側面に係る半導体発光素子によれば、前記改質領域を、前記基板の厚さ方向において、前記第二主面側から1/5〜2/5の範囲内に設けることができる。
上記構成により、割断性に優れ、かつ半導体構造側にレーザ光を照射せず、光出力の向上が期待できる。
さらにまた、第5の側面に係る半導体発光素子によれば、前記改質領域を、フェムト秒レーザにより生成されたレーザ光の走査によって形成することができる。上記構成により、高出力のフェムト秒レーザを用いて確実にかつ短時間で基板の改質を行うことができる。またレーザ光の照射を繰り返すことで改質された改質領域を第一主面側から離間させることで、半導体構造へのレーザ照射の影響を低減できる。
さらにまた、第6の側面に係る半導体発光素子の製造方法によれば、半導体発光素子の製造方法であって、ウエハの第一主面上に半導体構造を成長させる工程と、前記ウエハ内にレーザ光を走査させることで、前記第一主面と反対側の第二主面側に偏心したボイドを含む第一改質ラインを形成する工程と、前記第一改質ラインから前記ウエハの厚み方向にずらしてレーザ光を走査することで、前記第一改質ラインと部分的に重複するように第二改質ラインを形成する工程と、前記ウエハを割断して、半導体発光素子毎に分離する工程とを含むことができる。
さらにまた、第7の側面に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記レーザ光の照射位置を、前記ウエハの厚さに対して、前記第二主面側から1/5〜2/5の位置とすることができる。これにより、割断性に優れ、かつ半導体構造側にレーザ光を照射せず、光出力の向上が期待できる。
さらにまた、第8の側面に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記改質ラインの、前記ウエハの厚み方向における幅を、15μm〜30μmとできる。これにより、レーザ光を照射して改質した領域での光吸収を抑制できる。
さらにまた、第9の側面に係る半導体発光素子の製造方法によれば、前記第一改質ラインと前記第二改質ラインとが重複する幅を、各改質ラインの幅の1/2〜1/6とできる。上記構成により、改質領域の幅を抑えて出力光の低下を抑制しつつ、レーザ光の照射を繰り返すことで改質された改質領域でもって割断を確実に行える。
実施の形態1に係る発光装置の概略断面図である。 図1に示す半導体発光素子を示す断面図である。 ウエハから半導体発光素子チップを割断する様子を示す模式断面図である。 基板の裏面からレーザ光を照射する状態を示す模式断面図である。 基板の厚さ方向における第一改質ラインと第二改質ラインの位置を示す模式拡大断面図である。 変形例に係る第一改質ラインと第二改質ラインの位置を示す模式拡大断面図である。 基板中のレーザ光の照射方向を示す模式平面図である。 実施例1に係るLEDの、素子分割前の基板平面側から見た顕微鏡写真を示すイメージ図である。 図7のLEDの、割断後の劈開面の電子顕微鏡写真を示すイメージ図である。 比較例1に係るLEDの、素子分割前の基板平面側から見た顕微鏡写真を示すイメージ図である。 図9のLEDの、割断後の劈開面の電子顕微鏡写真を示すイメージ図である。 実施例1、実施例2と比較例1に係るLEDの出力を比較したグラフである。 特定のサイズのLEDについて歩留まりを測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施例は、本発明の技術思想を具体化するための、半導体発光素子を例示するものであって、本発明は、半導体発光素子を以下のものに特定しない。さらに、本明細書は、特許請求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。特に実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は特に特定的な記載がない限りは、本発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。なお、各図面が示す部材の大きさや位置関係等は、説明を明確にするため誇張していることがある。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。さらに、本発明を構成する各要素は、複数の要素を同一の部材で構成して一の部材で複数の要素を兼用する態様としてもよいし、逆に一の部材の機能を複数の部材で分担して実現することもできる。また、本明細書において、層上等でいう「上」とは、必ずしも上面に接触して形成される場合に限られず、離間して上方に形成される場合も含んでおり、層と層の間に介在層が存在する場合も包含する意味で使用する。さらにまた、一部の実施例、実施形態において説明された内容は、他の実施例、実施形態等に利用可能なものもある。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1に係る発光装置1を図1の断面図に示す。この図の発光装置1に搭載される発光素子10は、窒化物半導体素子の一例であるフェイスアップ型LEDチップを採用しており、このLEDチップをパッケージ上に実装している。本実施形態では基板5の実装面側と反対側の電極形成面側を主光取り出し面としている。ただ、本発明はこの形態に限らず、例えば基板5の実装面側を主光取出し面とするフェイスダウン実装(所謂フリップチップ実装)としてもよい。
図2は、図1の発光素子10であって、基板5を最下層にして、その上方に半導体構造11を積層した状態を示す概略断面図である。以下、図2を用いて発光素子10の概略を説明する。また、図1の発光素子10において、図2に示す発光素子10と同様の構成には同一の符号を付して適宜説明を省略する。
図2に示す半導体発光素子10は、基板5と、その上面に成長された半導体構造11と、半導体構造11に電気的に接続された電極で構成される。半導体構造11は、第一半導体層と、活性領域8と、第二半導体層とを備える。例えば第一半導体層をn型半導体層6とする場合、第二半導体層はp型半導体層7となる。また活性領域8は、発光層に相当する。活性領域8が発する光の中心波長は、例えば360nm〜650nmとする。
発光素子10は、活性領域8を有する半導体構造11を備える。図2の発光素子10では、対向する一対の主面を有する基板5の一方の主面である第一主面51上に、半導体構造11としての窒化物半導体層を積層して形成されている。具体的に、発光素子10は、基板5の上面側に、第一半導体層であるn型半導体層6、活性領域8、第二半導体層であるp型半導体層7を順に備える窒化物半導体構造11が積層されている。また、n型半導体層6及び第p型半導体層7には、電気的に接続される第一電極としてn側パッド電極3A及び第二電極としてp側パッド電極3Bを各々備える。発光素子10は、n側パッド電極3A及びp側パッド電極3Bを介して、外部より電力が供給されると、活性領域8から光を放出し、図2における電極形成面側から、主に光が取り出される。すなわち図2の発光素子10では、電極3A、3Bの装着面側(図2の上側)を主な光取り出し面18とする。
(発光素子10)
発光素子10として、例えば図2に示すLEDのような窒化物半導体素子では、基板5であるサファイア基板の上に、第一窒化物半導体層であるn型半導体層6、活性領域8である発光層、第二窒化物半導体層であるp型半導体層7を順にエピタキシャル成長させた窒化物半導体構造11を有する。
続いて、活性領域8およびp型半導体層7の一部を選択的にエッチング除去して、n型半導体層6の一部を露出させ、n型半導体層6とp型半導体層7の上に透光性導電層13をそれぞれ形成し、さらにn型半導体層6の透光性導電層13上にn側パッド電極3Aを形成している。またn側パッド電極3Aと同一面側であって、p型半導体層7の透光性導電層13上には、p側パッド電極3Bが形成される。さらに、n側パッド電極3A及びp側パッド電極3Bの所定の表面のみを露出し、他の部分は絶縁性の保護膜14で被覆される。なお、n側パッド電極3Aは、n型半導体層6の露出領域に直接形成してもよい。以下に半導体発光素子10の各構成要素に関して、具体的に説明する。
(基板5)
基板5は、半導体構造11をエピタキシャル成長させることができる基板で、大きさや厚さ等は特に限定されない。窒化物半導体における基板としては、C面、R面、及びA面のいずれかを主面とするサファイアやスピネル(MgAl24)のような絶縁性基板、また炭化珪素(6H、4H、3C)、シリコン、ZnS、ZnO、Si、GaAs、ダイヤモンド、及び窒化物半導体と格子接合するニオブ酸リチウム、ガリウム酸ネオジウム等の酸化物基板、GaNやAlN等の窒化物半導体基板があり、そのオフアングルした基板(例えば、サファイアC面で0.01°〜3.0°)も用いることができる。また、発光素子10がフリップチップ実装の場合は、成長基板を半導体構造形成後に除去した基板の無い半導体素子構造、その取り出した半導体構造を支持基板、例えば導電性基板に接着、フリップチップ実装した構造等とすること、また別の透光性部材・透光性基板を半導体構造に接着した構造とすることもできる。具体的には、半導体構造の光取り出し側となる第二主面52に基板、接着した部材・基板を有する場合は透光性とし、不透光性、遮光性、光吸収性の基板の場合は除去し、そのような基板に半導体構造を接着する場合は、第一主面51の光反射側に設ける構造とする。光取り出し側の透光性基板・部材から半導体構造に電荷を供給する場合は、導電性のものを用いると良い。その他、ガラス、樹脂などの透光性部材により半導体構造が接着・被覆されて、支持された構造の素子でも良い。成長基板の除去は、例えば装置又はサブマウントのチップ載置部に保持して、研磨、LLO(Laser Lift Off)で実施できる。また、透光性の異種基板であっても、基板を除去することで、光取り出し効率、出力を向上させることができ、好ましい。
(半導体構造11)
半導体構造11としては、実施例及び以下で説明する窒化物半導体が、可視光域の短波長域、近紫外域、若しくはそれより短波長域である点、その点と光変換部材(蛍光体等)とを組み合わせた発光装置において好適に用いられる。あるいはこれらに限定されずに、InGaAs系、GaP系などの半導体でも良い。
半導体構造11は、後述する第一導電型(n型)、第二導電型(p型)層との間に活性領域8を有する構造が、出力、効率上好ましいが、それに限定されず後述する構造など、その他の発光構造でも良い。各導電型層に、絶縁、半絶縁性、逆導電型構造が一部に設けられても良く、またそれらが第一、二導電型層に対し付加的に設けられた構造でも良く、別の回路構造、例えば保護素子構造、を付加的に有しても良く、また、上記基板が発光素子の導電型の一部を担う構造でも良い。
半導体構造11に設けられる電極は、実施例及び以下で説明する第一主面51側に第一導電型(n型)層、第二導電型(p型)層の電極が設けられる構造が好ましいが、それに限定されず半導体構造の各主面に対向して各々電極が設けられる構造、例えば上記基板除去構造において除去側に電極を設ける構造としても良い。
また、半導体構造11の構造としては、MIS接合、PIN接合やPN接合を有したホモ接合構造、ヘテロ接合構造あるいはダブルへテロ接合構造のものが挙げられる。また、各層を超格子構造としたり、発光層である活性領域8を量子効果が生ずる薄膜に形成させた量子井戸構造とすることもできる。
(窒化物半導体構造)
窒化物半導体としては、一般式がInxAlyGa1-x-yN(0≦x、0≦y、x+y≦1)であって、BやP、Asを混晶してもよい。また、n型半導体層6、p型半導体層7は、単層、多層を特に限定しない。窒化物半導体構造11には発光層である活性領域8を有し、この活性領域8は単一(SQW)又は多重量子井戸構造(MQW)とする。以下に窒化物半導体構造11の詳細を示す。
基板5上に、バッファ層などの窒化物半導体の下地層、例えば低温成長薄膜GaNとGaN層、を介して、n型窒化物半導体層、例えばSiドープGaNのn型コンタクト層とGaN/InGaNのn型多層膜層、p型窒化物半導体層、例えばMgドープのInGaN/AlGaNのp型多層膜層とMgドープGaNのp型コンタクト層を有し、さらにそのp型、n型層の間に活性領域8を有する構造を用いる。
また、窒化物半導体の活性領域(発光層)8は、例えば、AlaInbGa1-a-bN(0≦a≦1、0≦b≦1、a+b≦1)からなる井戸層と、AlcIndGa1-c-dN(0≦c≦1、0≦d≦1、c+d≦1)からなる障壁層とを含む量子井戸構造を有する。活性領域8に用いられる窒化物半導体は、ノンドープ、n型不純物ドープ、p型不純物ドープのいずれでもよいが、好ましくは、ノンドープ、又はn型不純物ドープの窒化物半導体を用いることにより発光素子を高出力化することができる。障壁層は井戸層よりもバンドギャップエネルギーの大きな窒化物半導体が用いられる。井戸層にAlを含ませることで、GaNのバンドギャップエネルギーである波長365nmより短い波長を得ることができる。活性領域8から放出する光の波長は、発光素子の目的、用途等に応じて360nm〜650nm付近、好ましくは380nm〜560nmの波長とする。
井戸層の組成はInGaNが、可視光・近紫外域に好適に用いられ、その時の障壁層の組成は、GaN、InGaNが良い。井戸層の膜厚は、好ましくは1nm以上30nm以下、より好ましくは2nm以上20nm以下である。
次に、p型半導体層7の表面に所定の形状をなすマスクを形成し、p型半導体層7及び発光層である活性領域8をエッチングする。これにより、所定の位置のn型半導体層6を構成するn型コンタクト層が露出される。
(透光性導電層13)
透光性導電層13は、n型半導体層6、p型半導体層7上にそれぞれ形成できる。図2の例では、p型半導体層7及び露出したn型半導体層6のほぼ全面に透光性導電層13が形成されることにより、電流を半導体構造11全体に均一に広げることができる。
透光性導電層13は、透明電極など数々の種類があるが、好ましくはZn、In、Snよりなる群から選択された少なくとも一種の元素を含む酸化物とする。具体的には、ITO、ZnO、In23、SnO2等、Zn、In、Snの酸化物を含む透光性導電層13を形成することが望ましく、好ましくはITOを使用する。これにより当接する部材と良好なオーミック接触を得られる。あるいはNi、Au、Pt等の金属からなる3nm程度の薄膜の金属膜、その他の金属の酸化物、窒化物、それらの化合物、光透過構造やこれらの複合物でもよい。このように透光性導電層13は、各導電型層、例えばp型半導体層7のほぼ全面に形成され、電流を全体に均一に広げることができる。
(半導体発光素子の製造方法)
半導体発光素子の製造方法では、まず、サファイア基板を準備する。サファイア基板は、通常、ウエハとして、略円盤状でオリエンテーションフラット面(OF;以下「オリフラ面」とも呼ぶ。)を有している。サファイア基板は、例えば、六方晶のAl23からなる基板、C面、A面、R面、M面のいずれかを主面とするサファイアによる基板、a軸に対してr軸が直交する基板であり得る。オリフラ面は、A面又はC面であることが好ましい。なかでも、C面(0001)を主面とし、オリフラ面をA面(11−20)とするサファイア基板であることがより好ましい。サファイア基板の厚さは、例えば200μm〜2mm程度とする。
本発明は、上述の通り劈開が困難なサファイア基板に対して好適に利用できる。ただ、本発明はウエハの種類をサファイア基板に限定せず、例えばSiC基板やLiTaO3基板、GaN基板、ガラス基板等にも適用できる。以下の例では、サファイア基板について説明する。
(半導体層形成工程)
半導体層は、通常、サファイア基板側から、第1導電型半導体層、発光層、第2導電型半導体層がこの順に積層されており、第1又は第2の導電型として、n型不純物であるSi、Ge、Sn、S、O、Ti、Zr、CdなどのIV族元素、あるいはVI族元素等のいずれか1つ以上を含有するか、p型不純物であるMg、Zn、Be、Mn、Ca、Sr等を含有していてもよい。不純物の濃度は5×1016/cm3以上5×1021/cm3以下であることが好ましい。
これらの半導体層の成長方法としては、特に限定されないが、MOVPE(有機金属気相成長法)、MOCVD(有機金属化学気相成長法)、HVPE(ハイドライド気相成長法)、MBE(分子線エピタキシー法)など、半導体の成長方法として知られている全ての方法を好適に用いることができる。特に、MOCVDは結晶性良く成長させることができるので好ましい。
続いて、半導体層側に破断溝15を形成する。破断溝15は、エッチング、ダイシング、パルスレーザ、スクライブ等、種々の方法で形成することができる。その幅は特に限定されないが、例えば、10〜50μm程度が挙げられる。その深さは、上述したように、半導体層が第1導電型層、発光層及び第2導電型層の順で積層されている場合には、第1導電型層が露出する程度に設定することが適している。また、半導体層の構成にかかわらず、サファイア基板が露出する程度に設定することが好ましい。
(割断工程)
サファイア基板のウエハ上に半導体構造11を成長させた後、このウエハのサファイア基板を80〜200μm程度になるように研磨し、図3に示すようにサファイア基板50を割断(ブレイク)してチップCPに分割する。割断工程においては、サファイア基板50の内側に、レーザ加工を施して部分的に脆化させることにより改質させる。この様子を図4の模式断面図に示す。
(改質ライン26)
図4に示すように、サファイア基板50の裏面側から、ウエハの内側に向かって、フェムト秒レーザを用いてレーザ光LBを照射する。レーザ光LBを照射することで、照射された領域にボイドが生じて改質し、ここを起点にサファイア基板50の裏面側にクラックCRが生じる。レーザ光LBをウエハの面内で走査させることで、改質された部分をライン状に形成した改質ライン26が形成される。ウエハの割断時に応力を加えると、サファイア基板50の裏面側である第二主面52に形成されたクラックが、サファイア基板50の表面側である第一主面51(半導体構造11を積層したデバイス側)にも延長されて、ウエハを割断し易くできる。
(改質領域20)
ウエハを厚膜化すると、レーザ光を一回走査(1パス)しただけではウエハの割断が困難となる。そこで複数回のレーザ光の走査(複数パス)が必要となる。この場合、1パス目と2パス目でレーザ光照射部分を分離させ、2本の改質ラインを組み合わせた改質領域20を広く形成すると、改質部分の面積が大きくなって割断性が向上する。しかしながら、レーザ光が照射された改質領域は粗面であることから、粗面の面積が拡大すると、割断されチップ化された半導体発光素子の光出力が粗面で吸収、散乱されて低下してしまう問題がある。一方で、1パス目と2パス目を同じ位置としてレーザ光を照射すると、改質領域の面積が小さくなり光出力の低下を抑えることができるものの、今度は割断性が低下する。
このような相反する問題に対し、本実施の形態においては、2パス目のレーザ光LBの照射位置を、サファイア基板50の厚さ方向において1パス目とずらしつつも、その重なり量dxを1本分の改質ライン26の幅よりも狭くしている。すなわち、図5Aの模式拡大断面図に示すように、1パス目のレーザ光照射で得られた第一改質ライン24と、2パス目の第二改質ライン25とが部分的に重なりつつ、照射位置(改質ラインの中心)が完全には一致しないようにずらした状態に調整している。このようにすることで、改質領域20のトータルの幅を狭くして、半導体発光素子の光出力の低下を抑制させつつも、レーザ光照射を繰り返すことで改質された改質領域20でもって割断を確実に行えるようにできる。
加えて、改質領域20を設ける位置は、サファイア基板50の厚さ方向において、第一主面51と反対側の第二主面52側に偏心して設けることが好ましい。このようにすることで、サファイア基板50の半導体構造11を設けた面の裏面側である第二主面52側に改質領域20を近接させて、クラックを裏面側に走らせ易くし、割断のし易さと光出力の確保を両立させることができる。また、レーザ光LBの照射位置を第一主面51から離間させることで、半導体構造11にレーザ照射の影響が及ぶことを低減できる。好ましくは、改質領域20を、サファイア基板50の厚さ方向において、第二主面52側から1/5〜2/5の範囲内に設けるように、レーザ光LBの照射位置を設定する。これによって割断性に優れ、また半導体側へのレーザ光の照射による悪影響を抑制できる。
またレーザ光LBを照射する順序は、1パス目に対して、2パス目をサファイア基板50の裏面側にオフセットさせている。1パス目の第一改質ライン24のみの形成では、裏面側にクラックCRを走らせることができないため、割断が困難となる。そこで、2パス目の第二改質ライン25を形成し、1パス目の第一改質ライン24と改質層を繋ぎ合わせ、且つ裏面側にクラックCRを走らせることで、割断を実現している。なお、1パス目と2パス目でレーザ光LB照射順序を逆にすると、1パス目の第一改質ラインはきれいに形成されるものの、2パス目の第二改質ラインがうまく形成されない。これは、1パス目の第一改質ラインが裏面側に先に形成されることにより、2パス目のレーザ光LBの集光を第一改質ラインが邪魔するため、結果としてきれいな第二改質ラインを形成できないことが原因と考えられる。この結果、割断性が悪化し、割断ラインがn層に接触する等して歩留りが悪くなる。このことから、上述の通り2パス目の第二改質ライン25を第一改質ライン24よりもサファイア基板50の裏面側に形成することが好ましい。
レーザ光LBの走査方向は、水平面においては、図6に示すように、まずウエハのオリエンテーションフラット面OFに対して略垂直な方向を1次方向、略水平な方向を2次方向とする。まず、ウエハのオリエンテーションフラット面OFに対して2次走査する。次いで、オリエンテーションフラット面に対して略垂直な方向に1次走査する。サファイア基板の場合は1次方向に劈開性を有するため、この方向は比較的劈開を容易に行える。なお、1次走査と2次走査で、改質ラインの重なり量を変化させることもできる。この場合は、劈開性に優れた1次走査は、レーザ光LBの照射位置の重なり量を大きくし、2次走査は1次走査よりも重なり量を小さくする。これにより、劈開性を発揮しつつも、光出力の低下を最小限に抑制できる。
各改質ライン26の幅は、サファイア基板50の厚み方向における幅を意味し、レーザ光LBの照射幅すなわちスポット径によって決定される。スポット径は、レーザ光の出力やデフォーカス量などによって調整できる。ここでは、改質領域20の幅を15μm〜35μm以内としている。これによって、レーザ光が照射された改質領域で光の吸収を抑制し、半導体発光素子の光出力を高めることができる。また、2パス目と1パス目の照射位置の重なり量dxは、好ましくは改質領域20の幅の1/2〜1/6とする。なお、2パス目と1パス目の改質ラインの幅は、同じとする他、異ならせることもできる。例えば図5Bの断面図に示す変形例では、第一改質ライン24の幅をd1とし、第二改質ライン25の幅をd2として、これらを重なり量dxで部分的に重複させて、改質領域20を構成している。この図に示すように、各改質ラインの幅は、長さ方向に亘って均一になるとは限らず、不均一となる場合がある。特に2パス目の第二改質ライン25については、1パスの目の第一改質ライン24の影響を受ける結果、レーザ光の照射量が第一改質ライン24と第二改質ライン25とで一定であっても、得られる改質ラインの幅が部分的に異なることがある。このように本明細書においては、各改質ラインの幅は、長さ方向に亘って均一とする例に限らず、不均一の場合も含むものとする。また本明細書において改質ラインの幅とは、部分的に幅の広狭が変化する場合であっても、最も広い部分の幅を指すものとする。
(レーザ光LB)
レーザ光LBは、パルスレーザを発生するレーザ、多光子吸収を起こさせることができる連続波レーザ等、種々のものを用いることができる。なかでも、フェムト秒レーザ、ピコ秒レーザ、ナノ秒レーザなどのパルスレーザを発生させるものが好ましい。また、その波長は特に限定されるものではなく、例えば、Nd:YAGレーザ、Nd:YVO4レーザ、Nd:YLFレーザ、チタンサファイアレーザ等による種々のものを利用することができる。この例では波長を800nmとするフェムト秒レーザを用いている。
(実施例1)
次に実施例1に係る半導体発光素子10として、図2に示すLEDを作成した。この図に示すLEDは、サファイア基板上に、GaN半導体構造が積層されている。以下、LEDの製造方法を説明する。まずサファイア基板のウエハ上に、GaN半導体を積層する。ここではサファイア基板として、膜厚120μmのものを用いた。次いでサファイア基板のウエハの裏面側からレーザ光照射を行う。ここではレーザ出力Poを0.16W、走査速度を300mm/sとした。その方向は、オリフラ面に対して、まず略平行な方向からレーザ光照射を行い、次いで略垂直な方向からレーザ光照射を行う。このレーザ光の照射幅は約15μmである。またレーザ光照射は2回行っている。ただ、3回以上行うことも可能である。レーザ光照射の1パス目は、サファイア基板の裏面から約50μm〜55μmの深さを照射位置とした。また2パス目は、1パス目の下端から4μm〜5μm離した位置とした。得られた改質領域の幅は、20μmであった。なお、レーザ光の照射幅は15μm〜30μmとすることが好ましい。
このようにしてレーザ光照射を行ったサファイア基板のウエハの裏面側に、Agをメタライズした。最後に、レーザ光照射された位置に沿って、割断(ブレイク)を行った。得られたLEDのチップサイズは500μm×290μmとした。実施例1に係るLEDの、素子分割前の基板平面側から見た電子顕微鏡写真を図7に示す。また割断後の劈開面の電子顕微鏡写真を図8に示す。この図に示すように、改質幅が狭く、割断性に優れるため、2次方向の割断面が比較的平坦で綺麗になっていることが判る。
(実施例2)
また実施例2として、サファイア基板の裏面側から2パス目のレーザ光照射を行う位置を、1パス目の下端から15〜29μm離した位置とした以外は、実施例1と同条件でLEDを作成した。得られた改質領域の幅は、35μmであった。
(比較例1)
一方、比較例1として、サファイア基板の裏面側から2パス目のレーザ光照射を行う位置を、1パス目の下端から30〜35μm離した位置とした以外は、実施例1と同条件でLEDを作成した。比較例1に係るLEDの、素子分割前のサファイア基板平面側から見た顕微鏡写真を図9に示す。得られた改質領域の幅は、48μmであった。つまり、第一改質ライン24と第二改質ライン25が重ならないようにした。図9に示すように、1次方向の劈開面はサファイア基板自体の劈開性があるため綺麗である。一方、改質領域の幅が大きくなるので割断性はよいが、改質領域の粗面の面積も増えるため、2次方向の割断面が粗くなる。また、裏面メタライズも凹凸が激しくなる。
このようにして得られた各実施例、比較例に係るLEDを、それぞれ入力電流30mAで駆動した際の光出力を、比較例1を基準(100%)として示したグラフを、図11に示す。この図に示すように、実施例1は、比較例1に比べて光出力が1.8%、実施例2は、0.8%、それぞれ上昇したことが確認された。また、いずれのLED素子も十分な割断性を示した。特に実施例1では、ウエハに形成した改質領域の幅を狭くしたものの、改質領域をサファイア基板の裏面側と近付けたことで、裏面側にクラックを走らせ易くして、割断性を維持できることが確認できた。
さらに、特定のサイズのLEDについて歩留まりを測定した結果を図12に示す。ここでは、敢えて割断が困難な小サイズのLEDとして、220μm×220μmのチップサイズを選択し、厚さは実施例1と同じく120μmとした。この条件にて、改質幅の異なるLEDを複数個作成し、割断が正確に行われたかどうかで歩留まりを計算し、改質幅毎にプロットして図12のグラフを得た。ここで歩留まりは、割断後に完全に分離されたLEDを合格品とし、割断後にも隣接するLEDチップと繋がった状態のものを不合格品として判定した。この結果から、上述したLED寸法においては、改質幅が概ね18μm以上で、90%以上の歩留まりを得ていることが判る。なお、改質幅はサファイア基板の厚さやサイズに依存し、例えばサファイア基板が厚くなると最適な改質幅も異なる。
なお、サファイア基板に対して第一改質ラインのみを形成する場合は、未処理のサファイア基板に対してレーザ照射することから、大きく綺麗なボイドが形成される傾向にある。これに対して、第一改質ラインに続いて、第二改質ラインを形成する場合は、既に形成された第一改質ラインに重ねてレーザ照射する格好となるので、改質ラインが綺麗に形成されず、幅方向(サファイア基板の厚さ方向)にむらが生じる傾向にある。例えば、2パス目のレーザ照射により1パス目で形成されたボイドがかき消されてしまい、2パス目のボイドの方が大きく見える傾向にある。いいかえると、後のレーザ照射によって形成されたボイドの方が、先のレーザ照射で得られたボイドよりも外観が綺麗に見える。したがって、サファイア基板に対して複数回のレーザ照射を行い、改質領域内に複数の改質ラインが存在する場合は、第二主面側に近い側のボイドが大きくなる傾向にあると言える。また、複数のボイドはサファイア基板の第二主面に対してほぼ平行に並び、さらに線状に並ぶ複数のボイドは、改質領域内に複数ライン存在することになる。
また、サファイア基板の第二主面に対して略平行に配置されることになるボイド同士の間隔は、主にレーザ光を照射する速度に応じて変化する。ここでレーザ光の照射速度を遅くすると、クラックが密になって、ボイド間が改質されて割断しやすくなる。ただし、クラックが密になると、クラックが必要以上にサファイア基板の第二主面に走ってしまい、サファイア基板の裏面側のメタライズの剥がれが生じ易くなって歩留まりが悪化する虞があった。
そこで、このような生産性の低下を避けるために、レーザ光の照射速度を速くして、ボイド同士の間隔を拡張することもできる。ただ、この場合はクラックが長くなる結果、改質領域のサファイア基板の厚さ方向における幅が大きくなってしまい、逆に横方向でのボイド間に改質ラインを上手く形成できないため、割断性が悪化するという懸念もある。これらの点を考慮して、レーザ光の走査速度等を調整する。
本発明の半導体発光素子及びその製造方法は、照明用光源、LEDディスプレイ、バックライト光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ及び各種インジケータ等に用いるLED、レーザ素子等の半導体発光素子のみならず、半導体発光素子の製造に広範囲に利用することができる。
1…発光装置
3…電極;3A…n側パッド電極;3B…p側パッド電極
5…基板
6…n型半導体層
7…p型半導体層
8…活性領域
10…半導体発光素子
11…半導体構造
13…透光性導電層
14…保護膜
15…破断溝
18…光取り出し面
20…改質領域
21…第一領域
22…第二領域
23…第三領域
24…第一改質ライン
25…第二改質ライン
26…改質ライン
50…サファイア基板(ウエハ)
51…第一主面
52…第二主面
LB…レーザ光
dx…重なり量
CP…チップ
CR…クラック

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板の第一主面上に積層された半導体構造と
    を備える半導体発光素子であって、
    前記基板は、その側面に、前記基板の厚さ方向に部分的に重なった2本の改質ラインで構成された改質領域を備えており、
    前記改質領域が、前記第一主面と反対側の第二主面側に偏心して設けられることを特徴とする半導体発光素子。
  2. 請求項1に記載の半導体発光素子であって、
    前記2本の改質ラインが重複する幅は、各改質ラインの幅の1/2〜1/6であることを特徴とする半導体発光素子。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体発光素子であって、
    前記改質ラインは、前記基板の厚み方向における幅が、15μm〜30μmであることを特徴とする半導体発光素子。
  4. 請求項1から3のいずれか一に記載の半導体発光素子であって、
    前記改質領域が、前記基板の厚さ方向において、前記第二主面側から1/5〜2/5の範囲内に設けられてなることを特徴とする半導体発光素子。
  5. 請求項1から4のいずれか一に記載の半導体発光素子であって、
    前記改質領域が、フェムト秒レーザにより生成されたレーザ光の走査によって形成されてなることを特徴とする半導体発光素子。
  6. 半導体発光素子の製造方法であって、
    ウエハの第一主面上に半導体構造を成長させる工程と、
    前記ウエハ内にレーザ光を走査させることで、前記第一主面と反対側の第二主面側に偏心したボイドを含む第一改質ラインを形成する工程と、
    前記第一改質ラインから前記ウエハの厚み方向にずらしてレーザ光を走査することで、前記第一改質ラインと部分的に重複するように第二改質ラインを形成する工程と、
    前記ウエハを割断して、半導体発光素子毎に分離する工程と
    を含むことを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  7. 請求項6に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記レーザ光の照射位置を、前記ウエハの厚さに対して、前記第二主面側から1/5〜2/5の位置としてなることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  8. 請求項6又は7に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記改質ラインは、前記ウエハの厚み方向における幅が、15μm〜30μmであることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
  9. 請求項6から8のいずれか一に記載の半導体発光素子の製造方法であって、
    前記第一改質ラインと前記第二改質ラインとが重複する幅は、各改質ラインの幅の1/2〜1/6であることを特徴とする半導体発光素子の製造方法。
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