JP2013239471A - 発光ダイオード素子の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フリップチップ実装に適した窒化物系LED素子の生産効率改善に寄与し得る、窒化物系LED素子の製造方法を提供する。
【解決手段】窒化物系LED素子の製造方法は、第1〜第3ステップを有する。第1ステップでは、第1主面と第2主面を有し、該第2主面側から該第1主面側に向かってn型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層と、p−電極層とをこの順に含む積層体を準備する。第2ステップでは、フェムト秒レーザ加工によって該積層体の該第1主面側に、該n型窒化物半導体層に達する深さの第1凹部を設ける。第3ステップでは、該第1凹部の底に露出する該n型窒化物半導体層の表面に接するn−電極を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体で形成された発光構造を有する窒化物系発光ダイオード素子(以下、窒化物系LED素子ともいう)に関する。窒化物半導体は、AlGaIn1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)、(Al,Ga,In)Nなどの一般式で表される化合物半導体であり、III族窒化物系化合物半導体、窒化ガリウム(G
aN)系半導体などとも呼ばれる。
GaN、GaInN、AlGaN、AlGaInNのような窒化物半導体を用いた半導体デバイスが実用化されている。代表的なデバイスは、窒化物半導体でダブルヘテロpn接合型の発光構造を構成した、発光ダイオードやレーザダイオードなどの発光素子である。
近年、窒化物系LED素子の高出力化が進んでおり、窒化物系LED素子を蛍光体の励起源に用いた白色発光装置が、照明用途に使用されるに至っている。かかる用途に好適なのが、フリップチップ実装(ジャンクションダウン実装、フェースダウン実装などともいう)が可能な大面積(通常、0.75mm角以上)の窒化物系LED素子である。このタイプのLED素子では、n型層上に積層された活性層およびp型層に貫通孔が複数設けられ、該貫通孔を通してn型層に対するコンタクトが形成される(特許文献1)。
SiC基板やGaN基板の上に発光構造が設けられた窒化物系LED素子において、基板の裏面をエッチング加工によりテクスチャ化したり、あるいは、ダイシング用のブレードを用いた加工により基板の裏面に溝を設けることによって、フリップチップ実装したときの光取出し効率を改善できることが知られている(特許文献2、3)。また、サファイア基板上に発光構造が設けられた窒化物系LED素子において、フリップチップ実装後にサファイア基板をリフトオフして露出させた窒化物半導体エピタキシャル層(通常はn型層)の表面をテクスチャ化して、光取出し効率を改善する技術が知られている(特許文献4)。
窒化物半導体基板の表面に溝などの凹部を形成するための方法として、フェムト秒レーザ加工が提案されている(特許文献5)。
特開2004−47988号公報 WO2009/070809号公報 米国特許第7534633号 WO2005/064666号公報 特開2007−222895号公報
本発明の主たる目的は、フリップチップ実装に適した窒化物系LED素子の生産効率改善に寄与し得る、窒化物系LED素子の製造方法を提供することである。
本発明の実施形態には、以下に記載する窒化物系LED素子の製造方法が含まれる。
(1)第1主面と第2主面を有し、該第2主面側から該第1主面側に向かってn型窒化物
半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層と、p−電極層とをこの順に含む積層体を準備する第1ステップと;フェムト秒レーザ加工によって該積層体の該第1主面側に、該n型窒化物半導体層に達する深さの第1凹部を設ける第2ステップと;該第1凹部の底に露出する該n型窒化物半導体層の表面に接するn−電極を形成する第3ステップと;を有することを特徴とする窒化物系LED素子の製造方法。
(2)前記第2ステップでは、前記積層体の前記第1主面上の任意の点から、その点に最も近い前記第1凹部までの距離が100μm以下となるように、複数の前記第1凹部を配置する、前記(1)の製造方法。
(3)前記第1凹部の開口部の形状が円形、多角形またはライン状であり、その幅が0.5〜20μmである、前記(2)の製造方法。
(4)複数の前記第1凹部を正方格子配置または三角格子配置し、かつ、その各々の開口部形状を円形または多角形とする、前記(3)の製造方法。
(5)前記第2ステップと第3ステップの間に、絶縁膜を前記第1凹部の内面に設ける第4ステップを有する、前記(1)〜(4)のいずれかの製造方法。
(6)前記絶縁膜から前記第1凹部の底を覆う部分をフェムト秒レーザ加工により除去する、前記(5)の製造方法。
(7)前記p−電極層上に補助電極を部分的に形成するステップを有する、前記(1)〜(6)のいずれかの製造方法。
(8)前記積層体の前記第2主面を加工して第2凹部を形成するステップを有する、前記(1)〜(7)のいずれかの製造方法。
(9)前記第2凹部をフェムト秒レーザ加工により形成する、前記(8)の製造方法。
(10)前記積層体をウェハサイズからチップサイズに分割した後で、前記第2凹部を形成するステップを行う、前記(9)の製造方法。
本発明の実施形態にかかる上記製造方法によれば、フリップチップ実装に適した窒化物系LED素子の生産効率を改善することができる。
実施形態に係る製造方法を用いて製造することのできる窒化物系LED素子の構造を示しており、図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のX−X線の位置における断面図である。 図1に示す窒化物系LED素子をサブマウント上にフリップチップ実装することにより得られる発光装置の断面図である。 図2に示す発光装置に含まれるサブマウントの平面図である。 実施形態に係る製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る製造方法において中間産物として得られるウェハの平面図である。 実施形態に係る製造方法を説明するための工程断面図である。 実施形態に係る製造方法を説明するための工程断面図である。 第2凹部をライン状に形成する場合のパターンの一例を示す平面図である。 実施形態に係る製造方法を用いて製造することのできる窒化物系LED素子を、サブマウント上にフリップチップ実装してなる発光装置の断面図である。 活性層にフェムト秒レーザを照射して屈折率を局所的に変化させる加工について説明する断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。なお、説明を簡略化するために、同一の構成要素には同じ符号を付している。
本発明の実施形態に係る製造方法を用いて製造することのできる窒化物系LED素子の
一例を図1に示す。図1(a)は平面図、図1(b)は図1(a)のX−X線の位置における断面図である。
図1(b)に示すように、窒化物系LED素子100は第1主面110Aおよび第2主面110Bを有する積層体110を備えている。積層体110は、第2主面110Bから第1主面110Aに向かって透光性基板111、n型層112、活性層113、p型層114およびp−電極層115を順に含んでいる。
n型層112は、例えば、n型GaNコンタクト層と、その上に積層されたn型AlGaNクラッド層を含んでいる。活性層113は、例えば、InGa1−xN(0<x≦1)井戸層とInGa1−yN(0≦y<x)障壁層とが交互に積層されたMQW構造のInGaN活性層である。p型層114は、例えば、p型AlGaNクラッド層と、その上に積層されたp型GaNコンタクト層を含んでいる。
積層体110の第1主面110Aには、n型層112に達する深さを有する第1凹部110Cが複数形成されている。
積層体110の第1主面110A側には絶縁膜120が設けられている。絶縁膜120は部分的に開口を有している。
図1(a)では、便宜上、絶縁膜120の図示を省略している。
複数の第1凹部110Cのそれぞれの上にn−電極130が設けられている。第1凹部110Cの底部では、絶縁膜120が有する開口を通してn型層112とn−電極130とが接触している。
積層体110上には、また、補助電極140が部分的に形成されている。絶縁膜120が積層体110の第1主面110A上に有する開口部を通してp−電極層115と補助電極140とが接触している。
積層体110の第2主面110B(透光性基板111の裏面)には、第2凹部110Dが複数設けられている。
図2は、窒化物系LED素子100をサブマウント200上にフリップチップ実装することにより得られる発光装置の断面図である。
サブマウント200は絶縁基板であるサブマウント基板210と、その表面に設けられた第1サブマウント電極221および第2サブマウント電極222とから構成されている。
窒化物系LED素子100のn−電極130と補助電極140は、ハンダまたは金属バンプ(図示せず)を用いて、前者が第1サブマウント電極221に、後者が第2サブマウント電極222に、それぞれ接合されている。
図3はサブマウント200の平面図である。図2に示されているサブマウント200の断面は、図3のX−X線の位置における断面である。
以下では、本発明の実施形態に係る製造方法を、窒化物系LED素子100の製造方法に即して説明する。
まず、透光性基板111を準備する。透光性基板111は、活性層113が放出する光に対して透過性を有する材質からなる、ウェハサイズ(例えば、直径2インチ)の単結晶基板である。透光性基板111は、好ましくは、サファイア基板、SiC基板、GaN基板、AlN基板またはGa基板である。
次に、図4(a)に断面図を示すように、透光性基板111上に、n型層112、活性層113、p型層114を順次エピタキシャル成長させて積層する。透光性基板111がサファイア基板、SiC基板、Ga基板などの場合には、透光性基板111とn型
層112との間に低温バッファ層を設けることが好ましい。
n型層112、活性層113およびp型層114の構造については周知技術を適宜参照することができる。活性層113の結晶組成は、所望の発光波長が得られるように決定する。
n型層112中にはn型コンタクト層として、Si、HfなどでドープしたGaN層を設ける。n型コンタクト層上にはAlGaNクラッド層を設けることが好ましいが、必須ではない。
p型層114中にはp型クラッド層としてMgでドープしたAlGa1−xN層(0≦x≦0.4)を設けることが好ましい。p型層114の最上部にはMg濃度が5×1019〜5×1020cm−3のp型InGa1−xN(0≦x≦0.1)コンタクト層を設けることが好ましい。
n型層112またはp型層114の中に設ける任意のクラッド層またはコンタクト層を超格子構造とすることができる。
窒化物半導体をエピタキシャル成長させる方法としては、MOVPE法、MBE法、PXD(パルス励起堆積;Pulsed Excitation Deposition)法などを用いることができる。PXD法の例としては、PLD(パルスレーザ蒸着:Pulsed Laser Deposition)法、PSD(パルススパッタ堆積;Pulsed Sputtering Deposition)法、PED(パルス電子ビーム蒸着;Pulsed Electron-beam Deposition)法などがある。
次いで、図4(b)に断面図を示すように、p型層114上にp−電極層115を積層して、第1主面110Aおよび第2主面110Bを有する積層体110を完成させる。
p−電極層115は、少なくともp型層114に接する部分を、p型窒化物半導体とオーミック接触を形成し得る金属、合金または半導体で形成する。好適例では、p−電極層115は酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫または酸化ガリウムから選ばれるひとつ以上を含む透明導電性酸化物膜であり、とりわけITO(インジウム錫酸化物)膜である。
次いで、図4(c)に断面図を示すように、積層体110の第1主面110Aに、n型層112に達する深さの第1凹部110Cおよび素子分離溝110Eを、フェムト秒レーザ加工によって複数形成する。
フェムト秒レーザとは、パルス放射時間(パルス幅)が数フェムト秒(fs)以上で1ピコ秒(ps)未満、より好ましくは数フェムト秒〜200フェムト秒という、極短パルスレーザである。フェムト秒レーザを用いることにより、窒化物半導体層と非窒化物半導体層(p−電極層)を含む積層体110に、マスクプロセスなしに一回の加工で凹部を形成することができる。
フェムト秒レーザ加工では、加工に伴い発生する熱が被加工物内を伝搬するのに要する時間よりもパルス幅が短いことから、パルス周期を適切に設定することによって、被加工領域の周囲が殆ど加熱されない条件で加工を行うことができる。従って、活性層113が耐熱性の低いInGaNやInAlGaNを含む場合であっても、その劣化を防止することが可能である。
また、熱による材料の溶融が抑制される条件で加工を行うことにより、パーティクルやデブリの発生を防止することができる。第1凹部110Cの形成により露出する積層体110の端面がパーティクルやデブリで汚染されないようにすることで、窒化物系LED素子100における電流リークを抑制することができる。
窒化物半導体の表面に凹部を設ける際のフェムト秒レーザ加工の具体的な条件については、特許文献5(特開2007−222895号公報)を参照することができる。
図5は、第1凹部110Cおよび素子分離溝110Eを形成するステップを完了した直後の積層体110の平面図である。
この例では、9個の第1凹部110Cが正方格子の格子点に配置されているが、第1凹部の数および配置はこれに限定されるものではない。第1凹部の個数は9より小さくてもよいし大きくてもよい。第1凹部110Cの他の好ましい配置は三角格子配置である。三角格子配置では、第1凹部の中心の各々が三角格子の格子点に配置される。
また、図5では、第1凹部110Cの開口部の形状が円であるが、限定されるものではない。該開口部の他の好ましい形状は正多角形である。
第1凹部110Cの開口部をドット形状とする代わりに、ライン状とすることもできる。凹部の開口部がライン状であるということは、換言すれば、その凹部は溝であるということである。第1凹部110Cは直線状の溝、曲線状の溝、折れ曲がった溝、分岐を有する溝などとし得る。
第1凹部110Cの開口部形状は、更に、円または正多角形の部分と、ライン状の部分とを有する、組み合わせ形状にすることもできる。
第1凹部110Cの開口部幅(円の場合は直径、正多角形の場合は全幅、溝の場合は溝幅)は、例えば、0.5μm〜20μmとすることができる。
このように第1凹部110Cの配置や開口形状は様々に設計することができるが、どのような場合であっても、積層体110の第1主面110A上の任意の点から、その点に最も近い第1凹部110Cまでの距離が100μm以下となるようにすることが好ましく、更には75μm以下、特に50μmとなるようにすることがより好ましい。n−電極130から供給される電流がn型層112に均一に拡散するようにするためである。窒化物系LED素子100に大電流を印加したときに発光層113を均一に発光させるためには、n型層112のシート抵抗を低くするとともに、この距離を小さくすることが望ましい。
第1凹部110Cの総開口部面積(複数の開口部の面積の総和)を小さくし過ぎると、n−電極130とn型層112との接触面積を十分に確保できなくなり、得られるLED素子の駆動電圧が高くなる。反対に、この総開口部面積を大きくし過ぎると、その分だけ活性層113の面積が小さくなるために、得られるLED素子の効率ドループ(efficiency droop)が大きくなる。効率ドループとは、電流密度の増加とともに発光効率が低下するという、窒化物系LED素子に特有の現象(望ましくない現象)である。
第1凹部110Cの形成に続いて、図6(d)に断面図を示すように、p−電極層15の表面から第1凹部110Cの内面および素子分離溝110Eの内面にかけて連続する絶縁膜20を、活性層13が発する光を透過させる材料で形成する。絶縁膜20は、好ましくは酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、酸化ジルコニウムなどを材料に用いて、蒸着、スパッタリング、CVDなどの方法で0.1〜0.5μmの厚さに形成する。絶縁膜20はパターニングされており、積層体の第1主面110A上に開口部を有している。このようなパターニングは好ましくはフォトリソグラフィおよびリフトオフの技法を用いて行うことができる。
次いで、図6(e)に断面図を示すように、フェムト秒レーザによって第1凹部110Cの底部を加工して絶縁膜20に開口を形成し、n型層12を露出させる。フェムト秒レーザ加工によれば、第1凹部110Cの開口面積が小さい場合であっても、その底部を精度よく加工することができる。
一方で、第1凹部110Cの開口面積が十分に大きい場合には、フェムト秒レーザ加工によりこの開口を形成する代わりに、前の工程で絶縁膜20をパターニングするときに、第1凹部110Cの底部にも開口を設けるようにする方が効率的である。
次いで、図6(f)に断面図を示すように、第1凹部110Cのそれぞれの上にn−電極130を形成するとともに、積層体の第1主面110A(p−電極層115の表面)の露出部分に補助電極140を形成する。n−電極130および補助電極140の形成は、蒸着、スパッタリング、CVDなど、公知の薄膜形成技法を用いて行うことができる。これらの電極のパターニングは、フォトリソグラフィおよびリフトオフの技法を用いて行うことができる。n−電極130および補助電極140の形成およびパターニングは同時に行ってもよいし、別個に行ってもよい。同時におこなった方が効率的であることは当然である。
n−電極130は、少なくともn型層112に接する部分を、n型窒化物半導体とオーミック接触を形成する材料で形成する。かかる材料の一例は、Al、Ti、CrまたはWの単体、あるいは、これらから選ばれる1以上を含む合金である。他の例として、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ガリウムなどをベースとする透明導電性酸化物が挙げられる。
好ましくは、n−電極130は、Au、Ag、Al、Cuのような導電性の良好な金属からなる厚さ1μm〜5μmの層を含むように形成する。n−電極130の表層はAu層とすることが好ましい。
補助電極140は、窒化物系LED素子100をフリップチップ実装する際に、ハンダ、バンプなどが接合される電極パッドの役割を担う。
補助電極140は、Au、Ag、Al、Cuのような導電性の良好な金属を材料に用いて、好ましくは1μm〜5μmの厚さに形成する。
次いで、図7(g)に断面図を示すように、積層体110の第2主面110B(透光性基板111の裏面)を加工して、第2凹部110Dを形成する。
第2凹部110Dの開口形状はライン状、ドット状のいずれであってもよいが、好ましくはライン状である。すなわち、第2凹部110Dは、好ましくは溝である。第2凹部の幅および深さは、例えば、0.5μm〜20μmとすることができる。
図7(g)では第2凹部110Dの断面が矩形に描かれているが、限定されるものではなく、台形、三角形(V字)、馬蹄形(U字)などであってもよい。
第2凹部110Dはフォトリソグラフィおよびエッチングの技法を用いて形成することができる。第2凹部110Dが溝である場合には、ダイシングブレードを用いた加工により形成できる他、レーザ加工により形成することができる。フェムト秒レーザ加工は熱による材料劣化を抑えることができるので、好ましい方法のひとつである。
レーザ加工は、窒化物系LED素子100をチップにした後からでも行うことができる。粘着シートに貼り付けられた状態あるいはサブマウント上にフリップチップ実装された状態の窒化物系LED素子100に対して、レーザ加工を行うことができる。
第2凹部110Dをライン状に形成する場合のパターンの一例を図8(a)〜(f)に示す。
最後に、図7(h)に断面図を示すように、周知のダイシング技法を用いてウェハ上の窒化物系LED素子100を切り離してチップにする。
窒化物系LED素子100をフリップチップ実装する方法については、公知技術を適宜参照することができる。
一例では、フリップチップ実装後にレーザリフトオフ法を用いて透光性基板111を積層体110から取り除くことができる。この場合には、ウェハから窒化物系LED素子100を切り出す時点における透光性基板111の裏面の平坦性を高くしておくことが好ましい。そして、レーザリフトオフ工程の後で、透光性基板111の除去により露出するn
型層112の裏面(透光性基板111の除去後の積層体110の第2主面)を加工して粗面とする。好ましい粗面は、高さ0.2μm〜1μmの突起または深さ0.2μm〜1μmの窪みの、いずれかまたは両方が無数に形成された粗面である。この方法により得られる発光装置の断面図を図9に示す。
図1に示すGaN系LED素子の製造方法の説明は以上である。
次に、図1に示すGaN系LED素子の変形実施形態について説明する。
変形実施形態では、活性層113にフェムト秒レーザを照射することで、屈折率を局所的に変化させた変質部を複数形成する(図10)。このような加工は、活性層113だけではなく、活性層に隣接するn型層112またはp型層113に対して行うこともできる。あるいは、活性層113には加工を行わず、活性層113に隣接するn型層112中の領域またはp型層114中の領域のいずれか、または両方に、屈折率を変化させた変質部を形成してもよい。
フェムト秒レーザのパルス周期を十分に大きくして、熱の影響を最小限に抑えることによって、非照射領域には熱ダメージを与えることなく、照射領域の原子間の結合状態を変化させて屈折率を局所的に変化させることができると考えられる。活性層113、n型層112またはp型層114の少なくともいずれかに屈折率変調を導入することによって、活性層113で生じる光が当該活性層113に閉じ込められて導波する導波モードを破壊もしくは不安定化し、ひいては、活性層113による再吸収を抑制することができると考えられる。
上記変形実施形態により開示される発明を付記する。
(A1)n型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層とをこの順に含む積層体を準備する第1ステップと;フェムト秒レーザ加工によって該積層体の内部に屈折率が局所的に変化した変質部を形成する第2ステップと;を有することを特徴とする窒化物系LED素子の製造方法。
(A2)前記第2ステップでは、複数の前記変質部を前記活性層の内部に形成することを特徴とする、前記(A1)の製造方法。
(A3)前記第2ステップでは、複数の前記変質部を前記n型層の内部に形成することを特徴とする、前記(A1)の製造方法。
(A4)前記第2ステップでは、複数の前記変質部を前記p型層の内部に形成することを特徴とする、前記(A1)の製造方法。
(B1)n型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層とをこの順に含む積層体を有し、該積層体の内部に屈折率が局所的に変化した変質部が形成された、窒化物系LED素子。
(B2)複数の前記変質部が前記活性層の内部に形成された、前記(B1)の窒化物系LED素子。
(B3)複数の前記変質部が前記n型窒化物半導体層の内部に形成された、前記(B1)の窒化物系LED素子。
(B4)複数の前記変質部が前記p型層の内部に形成された、前記(B1)の窒化物系LED素子。
100 窒化物系LED素子
110 積層体
110A 第1主面
110B 第2主面
110C 第1凹部
110D 第2凹部
110E 素子分離溝
111 透光性基板
112 n型層
113 活性層
114 p型層
115 p−電極層
120 絶縁膜
130 n−電極
140 補助電極
200 サブマウント
210 サブマウント基板
221 第1サブマウント電極
222 第2サブマウント電極

Claims (10)

  1. 第1主面と第2主面を有し、該第2主面側から該第1主面側に向かってn型窒化物半導体層と、窒化物半導体からなる活性層と、p型窒化物半導体層と、p−電極層とをこの順に含む積層体を準備する第1ステップと;フェムト秒レーザ加工によって該積層体の該第1主面側に、該n型窒化物半導体層に達する深さの第1凹部を設ける第2ステップと;該第1凹部の底に露出する該n型窒化物半導体層の表面に接するn−電極を形成する第3ステップと;を有することを特徴とする窒化物系LED素子の製造方法。
  2. 前記第2ステップでは、前記積層体の前記第1主面上の任意の点から、その点に最も近い前記第1凹部までの距離が100μm以下となるように、複数の前記第1凹部を配置する、請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1凹部の開口部の形状が円形、多角形またはライン状であり、その幅が0.5〜20μmである、請求項2に記載の製造方法。
  4. 複数の前記第1凹部を正方格子配置または三角格子配置し、かつ、その各々の開口部形状を円形または多角形とする、請求項3に記載の製造方法。
  5. 前記第2ステップと第3ステップの間に、絶縁膜を前記第1凹部の内面に設ける第4ステップを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 前記絶縁膜から前記第1凹部の底を覆う部分をフェムト秒レーザ加工により除去する、請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記p−電極層上に補助電極を部分的に形成するステップを有する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 前記積層体の前記第2主面を加工して第2凹部を形成するステップを有する、請求項1〜7のいずれか一項の製造方法。
  9. 前記第2凹部をフェムト秒レーザ加工により形成する、請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記積層体をウェハサイズからチップサイズに分割した後で、前記第2凹部を形成するステップを行う、請求項9に記載の製造方法。
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