JP2007214384A - 窒化物半導体素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 厚みの薄いn型半導体層を備え、発光性に優れた窒化物半導体素子を提供する。
【解決手段】本発明に係る窒化物半導体素子は、少なくともn電極、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に備える窒化物半導体素子であって、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層と、n型GaNコンタクト層の一方の主面上に設けられたn電極と、n型GaNコンタクト層の他方の主面上に設けられ、該n型GaNコンタクト層との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるAlxGa1-xN(0<x<1)又はInxGa1-xN(0<x<1)の少なくともいずれか一方からなる発生層とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、少なくともn電極、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に備える窒化物半導体素子に関する。
従来、窒化物半導体素子は、照明、バックライト等用の光源として用いられる青色LED(Light Emitting Diode)、白色照明用の光源として用いられる緑色LEDに利用されている。なお、白色照明は、赤色LED、青色LED、緑色LEDにより白色を形成する。
図11に示すように、窒化物半導体素子は、基板600上にn型半導体層、MQW活性層605、p型半導体層からなる窒化物半導体層が積層されている。基板500を介して、窒化物半導体層へ電流を流す経路を確保するために、基板500として、導電性を備える基板が望まれているが、導電性のある基板の価格は、導電性のない基板の価格と比べて高くなってしまうため、導電性のない基板に添加物がドープされることにより、基板に導電性を備えさせる試みが検討されている。
しかし、添加物がドープされる基板500が用いられる場合、基板500による光の吸収量が大きくなり、窒化物半導体素子の特性に影響を及ぼしてしまうため、一般的に、導電性がなく、添加物がドープされていない基板(例えば、サファイア基板等)が、基板500として用いられている。
導電性がなく、添加物がドープされていない基板が、基板500として用いられる場合、窒化物半導体素子は、基板500の一方の主面側で、電流を流す経路を確保する必要がある。
具体的には、図11に示すように、基板500上に窒化物半導体層(n型バッファ層501乃至p型コンタクト層507)を積層した後、p型コンタクト層507側からn型コンタクト層502が露出するまで窒化物半導体層の一部をエッチングする。次に、露出したn型コンタクト層502の主面上に、n電極514を形成する。また、p型コンタクト層507の主面上に、p電極508を形成する。これにより、窒化物半導体素子は、基板500を介さずに、n電極514とp電極508との間に電流を流す経路を確保することができる。
しかしながら、図12に示すように、従来用いられている窒化物半導体素子は、抵抗値が同じであれば短い距離を流れようとする電流の性質により、n電極514とp電極508との間に電流を流した際に、p電極508からn電極514に向かう直線L上に該当する部位に電流が集中し、窒化物半導体層の各層において、均等に電流が行き渡らないという問題点があった。
これにより、かかる窒化物半導体素子のMQW活性層505は、MQW活性層505から均等に発光させることが難しくなるという問題点があった。
また、かかる窒化物半導体素子は、電流と同様に、p電極508からn電極514に向かう直線L上に該当する部位に電圧が集中するため、該部位で静電破壊が起こりやすくなるという問題点があった。
また、かかる窒化物半導体素子は、基板500の一方の主面側に、p電極508とn電極514とが形成されているため、基板の一方の主面側にn電極が形成され、他方の主面側にp電極が形成されている窒化物半導体素子と比べてチップ面積が大きくなり、生産性が低下するという問題点があった。
そこで、かかる問題点を解決するために、基板上に窒化物半導体層を積層し、窒化物半導体層の一方の主面上にp電極を形成した後、かかる窒化物半導体層を基板から分離し、窒化物半導体層のp電極が形成された面と反対側の主面上にn電極を形成する対向電極型の窒化物半導体素子の製造方法が提案されている。
具体的には、サファイアからなる基板と、GaN系半導体からなる窒化物半導体層とを用いる対向電極型の窒化物半導体素子の場合、基板上に窒化物半導体層を積層し、窒化物半導体層の主面上に、p電極を形成する。
次に、波長が300nm以下程度のエキシマレーザ光を数100mJ/cmの照射エネルギーで基板側から窒化物半導体層側に向けて照射し、基板と窒化物半導体層との界面付近の窒化物半導体層を熱分解させて、窒化物半導体層を基板から分離し、露出した窒化物半導体層の主面上に、n電極を形成する。
これにより、対向電極型の窒化物半導体素子を得る窒化物半導体素子の製造方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
かかる製造方法は、導電性のある基板を用いた場合と同様に、窒化物半導体層の一方の主面上にp電極と、他方の主面上にn電極とが形成されている対向電極型の窒化物半導体素子を得ることができ、光取り出し効率を向上した窒化物半導体素子を製造することができる。
特開2003−168820号公報
しかしながら、図13に示すように、かかる製造方法により作製された窒化物半導体素子は、窒化物半導体層を基板から分離するため、n電極614とMQW活性層605との間に、n型コンタクト層602及びn型クラッド層604のみを備える。つまり、かかる窒化物半導体素子のn電極614からMQW活性層605までの距離は、数μmしかなく、n型コンタクト層602及びn型クラッド層604の幅と比較して、短くなる。
従って、かかるn型半導体層において、n電極614から結晶成長方向に対して略水平方向に拡がりながら、MQW活性層605までに至る距離と、n電極614からMQW活性層605までの直線的な距離とに、大きな差が生じてしまう。
また、かかる窒化物半導体素子において、抵抗値が同じであれば短い距離を流れようとする電流の性質により、n電極614とp電極608との間に電流を流した際に、電流が、n電極614からMQW活性層605までに、結晶成長方向に対して略水平方向に一様に拡がらずに、直線的に流れやすくなるという問題点があった。
また、かかる窒化物半導体素子において、一様に拡がった電流が、MQW活性層605まで流れにくいため、MQW活性層605を均等に発光させることが難しくなるという問題点があった。
かかる問題点を解決するために、n電極614の面積を大きくすることにより、電流が一様に拡がり、MQW活性層605まで流れるようにする検討がされたが、n電極614の面積を大きくすると、n型コンタクト層602より放出される光を遮るため、窒化物半導体素子の光取り出し効率が低減するという問題点があった。
また、n電極614とMQW活性層605との間のn型半導体層の各層の厚みを増加することにより、n電極614からMQW活性層605までの距離を、電流が、一様に拡がりながら、MQW活性層605まで流れるのに十分な距離にする検討がされたが、結晶成長する時間が長くなり、製造コストが増加するという問題点があった。また、窒化物半導体層を基板から分離する際に、窒化物半導体層を支持する支持基板から、基板までの距離が長くなることにより、窒化物半導体層にかかる応力が大きくなり、窒化物半導体層にダメージが生じるという問題点があった。
また、n型不純物のドープ量を増加することにより、n型半導体層の抵抗値を下げる検討がされたが、例えば、Siドープ量を増加することにより、n型半導体層の結晶性が劣化し、該n型半導体層の上に結晶成長するMQW活性層605の品質が劣化し、発光特性が劣化するという問題点があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、n電極と活性層との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、発光性に優れた窒化物半導体素子を提供することを目的とする。
本発明に係る窒化物半導体素子の第1の特徴は、少なくともn電極、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に備える窒化物半導体素子であって、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層と、該n型GaNコンタクト層の一方の主面上に設けられたn電極と、該n型GaNコンタクト層の他方の主面上に設けられ、該n型GaNコンタクト層との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるAlxGa1-xN(0<x<1)、又は、InxGa1-xN(0<x<1)の少なくともいずれかからなる発生層とを備えることを要旨とする。
かかる特徴によれば、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層上に、AlxGa1-xN(0<x<1)、又は、InxGa1-xN(0<x<1)の少なくともいずれかからなる発生層を備えることにより、n電極とp電極との間に電流を流した際に、該n型GaNコンタクト層と、該発生層との界面に電子蓄積層を発生させることができる。かかる電子蓄積層は、該n型GaNコンタクト層と、該発生層との界面近傍に2次元的に電子を蓄積し、低抵抗であるため電流を流れやすくする。
これにより、かかる窒化物半導体素子において、n電極とp電極との間に電流を流した際に、かかる電子蓄積層で、n電極から流れた電流が拡散され結晶成長方向に対して、略水平方向に、速やかに電子蓄積層全体に拡がる。かかる電子蓄積層を経由して、該電子蓄積層に拡がった電流が、活性層に一様に流れるようになるため、活性層を均等に発光させることができる。従って、電子蓄積層で、電流を均等に拡散できるため、n電極と活性層との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
本発明の第1の特徴において、発生層は、組成式の異なるAlxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、AlxGa1-xN層及びAlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であってもよい。
また、発生層は、InxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0<y<1)層を交互に積層した超格子構造であり、InxGa1-xN層及びAlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であってもよい。
また、発生層は、組成式の異なるInxGa1-xN(0<x<1)層及びInyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、InxGa1-xN層及びInyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であってもよい。
かかる特徴によれば、発生層が、1層あたりの厚みが30nm以下で、上述した超格子構造であることにより、n型GaNコンタクト層と、該発生層との界面近傍に更に2次元的に電子を蓄積し、低抵抗である電子蓄積層を発生させることができる。これにより、n電極と活性層との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、更に、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
本発明によれば、n電極と活性層との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、発光性に優れた窒化物半導体素子を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意するべきである。
したがって、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の構成)
図1を参照して、本発明の第1の実施形態に係る窒化物半導体素子について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す。本実施形態に係る窒化物半導体素子の一例として、光源として用いられる青色LED、白色照明用の光源として用いられる青色LED、緑色LEDについて説明する。
本実施形態に係る窒化物半導体素子は、図1に示すように、n型半導体層と、MQW活性層105と、p型半導体層とが積層された窒化物半導体層を備えている。
第1実施形態にかかる窒化物半導体素子において、n型半導体層は、n電極114とMQW活性層105との間に積層される窒化物半導体層であり、n型GaNコンタクト層102と、n型AlGaN層103と、n型クラッド層104とからなる。
かかるn型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層102と、n型GaNコンタクト層102の一方の主面上に設けられたn電極114と、n型GaNコンタクト層102の他方の主面上に設けられ、n型GaNコンタクト層102との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるAlxGa1-xN(0<x<1)からなる発生層とを備える。
第1実施形態にかかる窒化物半導体素子において、p型半導体層は、透明電極108とMQW活性層105との間に積層される窒化物半導体層であり、p型クラッド層106と、p型コンタクト層107とからなる。
かかるp型半導体層は、p型コンタクト層107の一方の主面上にp電極として透明電極108とを備えている。
また、かかる窒化物半導体素子は、透明電極108上に、反射ミラー膜111を備え、MQW活性層より放出された光を該反射ミラー膜111で反射することにより、n型GaNコンタクト層102から放出される光の発光性を更に向上することができる。
また、かかる窒化物半導体素子は、反射ミラー膜111上に、接着膜112を介して、接着された支持基板113を備える。
窒化物半導体層の側面には、SiNなどによって形成された絶縁膜109が形成されている。
n電極114は、n型GaNコンタクト層102の一方の主面(本実施形態に係る窒化物半導体素子のn型GaNコンタクト層102においては、n型AlGaN層103が積層されていない側の下面。以下、下面と示す。)上に、Ti層、Al層の順に積層され、n型GaNコンタクト層102とオーミック接触している。なお、n電極114は、Al層のみによって形成されてもよい。
透明電極108は、p型コンタクト層107の一方の主面(本実施形態に係る窒化物半導体素子のp型コンタクト層107においては、p型クラッド層106が積層されていない側の上面。以下、上面と示す。)上に、ZnOによって形成されているp電極である。
n型GaNコンタクト層102は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNによって形成されている。n型GaNコンタクト層102の電子濃度が、5×1016cm-3以上、1×1018cm-3以下であることがより好ましい。
n型不純物ドープとしては、例えば、Siドープ等が用いられる。
更に、かかるn型GaNコンタクト層102は、1層あたりの厚みが、10nm以下の超格子構造であってもよい。この場合、n型GaNコンタクト層102の1層あたりの厚みは、5nm以下であることがより好ましい。
n型AlGaN層103は、SiがドープされたAl0.08GaNによって形成され、電子を蓄積する電子蓄積層を発生させる発生層として機能する。なお、n型AlGaN層103は、Al0.08GaNのみに限られず、AlxGa1-xN(0<x<1)を満たす組成であればよい(以下、n型AlGaN層103について同様とする。)
n型クラッド層104は、SiがドープされたGaNによって形成されている。
MQW活性層105は、Inを含む窒化物半導体によって形成されている多重量子井戸構造(MQW構造:Multi Quantum Well)である。
具体的には、MQW活性層105は、厚みが3nmのIn0.17GaNによって形成されている井戸層と、厚みが10nmのアンドープGaNによって形成されているバリア層とを交互にそれぞれ8回積層したMQW構造である。
p型クラッド層106は、アンドープGaN、又は、1%程度のInを含むIn0.01GaNによって形成されている。
p型コンタクト層107は、MgがドープされたGaNによって形成されている。なお、p型コンタクト層107は、透明電極108とオーミック接触している。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法)
以下、図2乃至図5を参照して、本実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法において行われる工程について説明する。
図2及び図3に示すように、ステップS101において、サファイアからなる基板(以下、基板100と示す。)上に、n型GaNコンタクト層102を結晶成長するn型GaNコンタクト層積層工程が行われる。
具体的には、本実施形態においては、第1に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置に基板100を入れて、水素ガスを流しながら1050℃程度まで温度を上げることにより、基板100をサーマルクリーニングする。
第2に、600℃程度までMOCVD装置内の温度を下げて、基板100上に、GaNからなるn型バッファ層101をエピタキシャル成長することにより結晶成長(以下、単に結晶成長と示す)する。
第3に、1000℃程度までMOCVD装置内の温度を再び上げて、n型バッファ層101上に、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層102を結晶成長する。n型GaNコンタクト層102の電子濃度は、5×1016cm-3以上、1×1018cm-3以下であることがより好ましい。
ステップS102において、n型GaNコンタクト層102上に、該n型GaNコンタクト層102との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させる、AlGaNからなる発生層を積層する発生層積層工程を行う。
具体的には、発生層積層工程において、n型GaNコンタクト層102上に、SiがドープされたAl0.08GaNからなり、電子蓄積層を発生させる発生層として機能するn型AlGaN層103を結晶成長する。
図3に、かかる発生層積層工程が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
ステップS103において、n型AlGaN層103上に窒化物半導体層を積層する窒化物半導体層積層工程を行う。
具体的には、窒化物半導体層積層工程において、第1に、n型AlGaN層103上に、SiがドープされたGaNからなるn型クラッド層104を結晶成長する。かかるn型クラッド層104を結晶成長することにより、n型半導体層を積層する。
第2に、n型クラッド層104上に、厚みが、3nmのIn0.17GaNからなる井戸層と、厚みが、10nmのアンドープGaNからなるバリア層とをそれぞれ8回積層してMQW構造であるMQW活性層105を結晶成長する。
第3に、MQW活性層105上に、アンドープGaN層、又は、1%程度のIn組成のInGaN層からなるp型クラッド層106を結晶成長する。
第4に、MOCVD装置内の温度を更に上げながら、p型クラッド層106上に、MgをドープしたGaNからなるp型コンタクト層107を結晶成長する。かかるp型コンタクト層107を結晶成長することにより、p型半導体層を積層する。
第5に、p型コンタクト層107上に、分視線エピタキシー法を用いて、約2×10−4Ωcm程度の低抵抗率を有するGaドープのZnOからなる透明電極108を形成する。
第6に、透明電極108から窒化物半導体層にかけてエッチングすることにより、窒化物半導体層を窒化物半導体素子の大きさに分割する切り溝を形成する。
具体的には、SiO2等からなる誘電体膜、又は、レジストによるマスクを透明電極108上に形成させた後、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)方式によって、透明電極108からn型バッファ層101が露出するまで透明電極108及び窒化物半導体層をエッチングすることにより、窒化物半導体層を窒化物半導体素子の大きさに分割する切り溝を形成する。
第7に、P−CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)やスパッタリングを用いて、透明電極108及び窒化物半導体層の側面などの露出する面上にSiN等からなる絶縁膜109を形成する。
第8に、絶縁膜109にCF系のガスを用いて、透明電極108上に形成された絶縁膜109をドライエッチングすることにより、コンタクトホール110を形成する。
なお、かかるドライエッチングは、ZnOからなる透明電極108のエッチングレートが遅いため、透明電極108のみをエッチングすることができる。これにより、他の層を保護することができる。
図4に、かかる窒化物半導体層積層工程が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
ステップS104において、窒化物半導体層を基板100から剥離する剥離工程を行う。
具体的には、剥離工程において、第1に、コンタクトホール110から露出した透明電極108上及びp型コンタクト層107上に形成された絶縁膜109上に、Al層、Ti層、Au層を順に積層して、反射ミラー膜111を形成する。Au層を積層した後に、窒化物半導体素子の形にパターニングして、電解メッキで数μmのAuメッキを施すことがより好ましい。
なお、Al層の代わりにAg層等の銀白系の他の金属層を用いてもよい。また、Au層の代わりに、Au及びSnの合金層を用いてもよい。また、Ti層を用いずに、Al層上に続いてAu層を積層してもよい。
第2に、窒化物半導体層を窒化物半導体素子の大きさに分割する切り溝を形成するエッチングと同じ箇所を、基板100が露出するまでエッチングする。なお、窒化物半導体層のpn接合部は、絶縁膜109によって保護されているため、かかるエッチングにより不必要にダメージを受けることはない。
第3に、Au及びSnの合金層、又は、Au層のみからなる接着膜112をCuやAlN等の高熱伝導材料からなる支持基板113に塗布し、接着膜112の一部を熱により溶かし、反射ミラー膜111と支持基板113とを圧着する。
かかる圧着は、400℃程度の温度で、カーボン製の装置で支持基板113と、窒化物半導体層とを挟むことがより好ましい。これによると、カーボンの熱膨張が、小さいため、窒化物半導体層と、支持基板113とが膨張する程度の力により、最適に圧着することができる。
図5に、かかる剥離工程の反射ミラー膜111と支持基板113との圧着が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
第4に、波長が248nm程度のKrFレーザ光を300〜400mJ/cm-2程度の照射エネルギーで、基板100側から窒化物半導体層に向けて照射することにより、基板100とn型バッファ層101との界面付近のn型バッファ層101を熱分解して、窒化物半導体層を基板100から分離する。
KrFレーザ光は、サファイアからなる基板100をほぼ完全に透過して、GaNからなるn型バッファ層101にほぼ完全に吸収される。これにより、基板100と、n型バッファ層101との界面付近のn型バッファ層101は、急速に温度が上昇し、n型バッファ層101が熱分解する。
なお、かかる熱分解の際に発生するN2ガスは、窒化物半導体層の間にある空隙に流れ、窒化物半導体層に圧力を加えることがないため、窒化物半導体層にクラックを発生させる等の問題を起こすことはない。
ステップS105において、窒化物半導体層の下面上にn電極114を形成するn電極形成工程を行う。
具体的には、n電極形成工程において、第1に、剥離工程によりn型GaNコンタクト層102の下面に残ったGaを酸やアルカリ等によるエッチングによって除去する。アルカリ等によるエッチングの後にドライエッチングを更に施し、n型GaNコンタクト層102をエッチングしておくことがより好ましい。これにより、n型GaNコンタクト層102と、n電極114とのオーミック特性が更に向上する。
第2に、n型GaNコンタクト層102の下面上に、Ti層、Al層の順に積層して、n型GaNコンタクト層102の下面とオーミック接触するn電極114を形成する。なお、n電極114は、Ti層を用いずにAl層のみによって積層されてもよい。
これにより、図1に示す、窒化物半導体素子が完成される。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の作用・効果)
図6に示すように、本実施形態に係る窒化物半導体素子によれば、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層102と、n型GaNコンタクト層102上に、該n型GaNコンタクト層102との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるAlGaNからなる発生層として、n型AlGaN層103とを備えることにより、n電極114とp電極である透明電極108との間に電流を流した際に、n型AlGaN層103が、電子蓄積層を発生させる発生層として機能し、n型GaNコンタクト層102と、n型AlGaN層103との界面に電子蓄積層を発生させることができる。
かかる電子蓄積層は、n型GaNコンタクト層102と、n型AlGaN層103との界面近傍に2次元的に電子を蓄積し、低抵抗であるため電流を流れやすくする。
これにより、かかる窒化物半導体素子において、n電極114と透明電極108との間に電流を流した際に、かかる電子蓄積層で、n電極114から流れた電流が拡散され、結晶成長方向に対して、略水平方向に、速やかに電子蓄積層全体に拡がる。かかる電子蓄積層を経由して拡がった電流は、MQW活性層105に一様に流れ、窒化物半導体層全体に拡がるようになるため、MQW活性層105を均等に発光させることができる。従って、n電極114とMQW活性層105との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
n型GaNコンタクト層102の電子濃度は、5×1016cm-3以上、1×1018cm-3以下であることがより好ましく、これによれば、窒化物半導体素子の輝度をより向上することができる。
(本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体素子)
以下、本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体素子について図7を参照しながら更に説明する。
なお、以下においては、上述した第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態においては、発生層として、n型GaNコンタクト層102上に、SiがドープされたAl0.08GaNからなり、電子蓄積層を発生させるn型AlGaN層103が形成されている。
これに対して、第2実施形態においては、発生層として、n型GaNコンタクト層202上に、InxGa1-xN(0<x<1)からなるn型InGaN層203が形成されている。
例えば、n型InGaN層203は、SiがドープされたIn0.05GaNからなる。
なお、n型InGaN層203は、In0.05GaNのみに限られず、InxGa1-xN(0<x<1)を満たす組成であればよい(以下、n型InGaN層203について同様とする。)
これによれば、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層202と、該n型GaNコンタクト層202上に、該n型GaNコンタクト層202との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるInGaNからなる発生層として、n型InGaN層203とを備えることにより、n電極214とp電極である透明電極208との間に電流を流した際に、n型InGaN層203が、電子蓄積層を発生させる発生層として機能し、n型GaNコンタクト層202と、n型InGaN層203との界面近傍に2次元的に更に電子を蓄積し、低抵抗である電子蓄積層を発生させることができる。
従って、n電極214と透明電極208との間に電流を流した際に、かかる電子蓄積層で、n電極214から流れた電流が拡散され、結晶成長方向に対して、略水平方向に、速やかに電子蓄積層全体に拡がる。かかる電子蓄積層を経由して拡がった電流が、MQW活性層205に一様に流れ、窒化物半導体層全体に拡がるようになるため、MQW活性層205を均等に発光させることができる。従って、n電極214と透明電極208との間のn型半導体の厚みを薄く抑えながら、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
(本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体素子)
以下、本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体素子について図8を参照しながら更に説明する。
なお、以下においては、上述した第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態においては、発生層として、n型GaNコンタクト層102上に、SiがドープされたAl0.08GaNからなり、電子蓄積層を発生させるn型AlGaN層103が形成されている。
これに対して、第3実施形態においては、発生層として、InGaN/GaN超格子層303が、n型GaNコンタクト層302上に、形成されている。InGaN/GaN超格子層303は、組成式の異なるInxGa1-xN(0<x<1)層及びInyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、InxGa1-xN層及びInyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下である。
例えば、InGaN/GaN超格子層303は、n型GaNコンタクト層302上に、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiがドープされたIn0.05GaNからなるInGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiをドープされたGaNからなるGaN層とを交互に積層した超格子構造に形成されている。
なお、SiがドープされたInGaN層及びGaN層の代わりに、アンドープのInGaN層及びアンドープのGaN層を用いてもよい。
これによれば、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層302と、該n型GaNコンタクト層302上に、1層あたりの厚みが30nm以下のInGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下のGaN層とを交互に積層した超格子構造のInGaN/GaN超格子層303とを備えることにより、n電極314とp電極である透明電極308との間に電流を流した際に、InGaN/GaN超格子層303が、電子蓄積層を発生させる発生層として機能し、n型GaNコンタクト層302と、InGaN/GaN超格子層303との界面近傍2次元的に、更に電子を蓄積し、低抵抗である電子蓄積層を発生させることができる。
従って、n電極314と透明電極308との間に電流を流した際に、かかる電子蓄積層で、電流が、結晶成長方向に対して、略水平方向に、更に速やかに電子蓄積層全体に拡がる。かかる電子蓄積層を経由して拡がった電流が、MQW活性層305に一様に流れ、窒化物半導体層全体に拡がるようになるため、n電極314とMQW活性層305との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、更に、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
(本発明の第4実施形態に係る窒化物半導体素子)
以下、本発明の第4実施形態に係る窒化物半導体素子について図9を参照しながら更に説明する。
なお、以下においては、上述した第1実施形態との相違点を主として説明する。
第1実施形態においては、発生層として、n型GaNコンタクト層102上に、SiがドープされたAl0.08GaNからなり、電子蓄積層を発生させる発生層として機能するn型AlGaN層103が形成されている。
これに対して、第4実施形態においては、発生層として、InGaN/AlGaN超格子層403が、n型GaNコンタクト層402上に、形成されている。InGaN/AlGaN超格子層403は、InxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0<y<1)層を交互に積層した超格子構造であり、InxGa1-xN層及びAlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下である。
例えば、InGaN/AlGaN超格子層403は、n型GaNコンタクト層402上に、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiがドープされたIn0.05GaNからなるInGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiをドープされたAl0.02GaNからなるAlGaN層とを交互に積層した超格子構造に形成されている。
なお、InGaN/AlGaN超格子層403は、SiがドープされたInGaN層及びAlGaN層の代わりに、アンドープのInGaN層及びアンドープのAlGaN層を用いてもよい。
これによれば、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層402と、n型GaNコンタクト層402上に、1層あたりの厚みが30nm以下のInGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下のAlGaN層とを交互に積層した超格子構造のInGaN/AlGaN超格子層403とを備えることにより、n電極414とp電極である透明電極408との間に電流を流した際に、InGaN/AlGaN超格子層403が、電子蓄積層を発生させる発生層として機能し、n型GaNコンタクト層402と、InGaN/AlGaN超格子層403との界面近傍に2次元的に更に電子を蓄積し、低抵抗である電子蓄積層を発生させることができる。
従って、n電極414と透明電極408との間に電流を流した際に、かかる電子蓄積層で、電流が、結晶成長方向に対して、略水平方向に、更に速やかに電子蓄積層全体に拡がる。かかる電子蓄積層を経由して拡がった電流は、MQW活性層405に一様に流れ、窒化物半導体層全体に拡がるようになるため、n電極414とMQW活性層405との間のn型半導体層の厚みを薄く抑えながら、更に、発光性に優れた窒化物半導体素子を得ることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、第1実施形態においては、発生層として、n型GaNコンタクト層102上に、SiがドープされたAl0.08GaNからなるn型AlGaN層103が形成されているが、本発明においては、これに限られない。
発生層として、n型GaNコンタクト層102上にAlGaN/GaN超格子層が形成されていてもよい。かかるAlGaN/GaN超格子層は、組成式の異なるAlxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、AlxGa1-xN層及びAlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下である。
例えば、AlGaN/GaN超格子層は、n型GaNコンタクト層102上に、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiがドープされたAl0.02GaNからなるAlGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下で、SiをドープされたGaNからなるGaN層とを交互に積層した超格子構造に形成されていてもよい。
また、かかるAlGaN/GaN超格子層は、SiがドープされたAlGaN層及びGaN層の代わりに、アンドープのAlGaN層及びアンドープのGaN層を用いてもよい。
これによれば、n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層と、該n型GaNコンタクト層上に、1層あたりの厚みが30nm以下のAlGaN層と、1層あたりの厚みが30nm以下のGaN層とを交互に積層した超格子構造のAlGaN/GaN超格子層とを備えることにより、n電極とp電極である透明電極との間に電流を流した際に、AlGaN/GaN超格子層が、電子蓄積層を発生させる発生層として機能し、n型GaNコンタクト層と、AlGaN/GaN超格子層との界面近傍に、2次元的に電子を蓄積し、低抵抗である電子蓄積層を発生させることができる。
また、第1実施形態では、MOCVD法を用いて、窒化物半導体層を結晶成長する説明をしたが、本発明はこれに限られず、HVPE法やガスソースMBE法などを用いて、窒化物半導体層を結晶成長してもよい。また、窒化物半導体層の結晶構造として、ウルツ鉱型であっても閃亜鉛鉱型構造であってもよい。また、結晶成長の面方位は、[0001]に限るものではなく、[11−20]や[1−100]でもよい。
また、第1実施形態では、窒化物半導体層の基板として、サファイアからなる基板100を用いているが、本発明はこれに限られず、窒化物半導体層の成長の可能な基板、例えば、SiC、ZnO、LAO、スピネル、AlXGa1-XN(0<X≦1)等が使用可能である。
また、第1実施形態では、剥離工程において、KrFレーザを用いたが、他のエキシマレーザ(ArF:波長約193nm、XeCl:波長約308nm、YAG3倍波:波長約355nm、サファイア−チタン3倍波:波長約360nm、He−Cd:波長約325nm)等により剥離工程を行ってもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1、実施例2、及び比較例1)
少なくともn電極、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に備える窒化物半導体素子であって、電子濃度が、表1に示す濃度のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層と、該n型GaNコンタクト層の一方の主面上に設けられたn電極と、該n型GaNコンタクト層の他方の主面上に設けられ、該n型GaNコンタクト層との界面に電子蓄積層を発生させるAlxGa1-xN(0<x<1)からなる発生層とを備える窒化物半導体素子を作製した。
具体的には、図2に示す、n型GaNコンタクト層積層工程において、第1に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置に基板100を入れて、水素ガスを流しながら1050℃程度まで温度を上げることにより、基板100をサーマルクリーニングした。
第2に、600℃程度までMOCVD装置内の温度を下げて、基板100上に、GaNからなるn型バッファ層101を結晶成長した。
第3に、1000℃程度までMOCVD装置内の温度を再び上げて、n型バッファ層101上に、電子濃度が、1×1017cm-3のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層102を結晶成長した。以下、発生層積層工程乃至n電極形成工程を経ることで、実施例1にかかる窒化物半導体素子を製造した。
同様にして、電子濃度が、1×1018cm-3SiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層を備える実施例2に係る窒化物半導体素子を製造した。
同様にして、電子濃度が、1×1019cm-3SiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層を備える比較例1に係る窒化物半導体素子を製造した。
かかる窒化物半導体素子について、電子移動度、導電率、電気抵抗、輝度の測定を行った。結果を表1及び図10に示す。
Figure 2007214384
表1に示すように、電子濃度が、1×1017cm-3以上、1×1019cm-3以下の範囲内のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層を備える実施例1、実施例2、比較例1の窒化物半導体素子は、電気抵抗が低く、電子移動度が向上していた。
図10に示すように、特に、実施例2の窒化物半導体素子は、電子移動度、輝度がともに優れた窒化物半導体素子となっていた。
それに対して、比較例1の窒化物半導体素子は、実施例2の窒化物半導体素子と比較して電子移動度及び、輝度が、低下していた。これにより、窒化物半導体素子のn型GaNコンタクト層の電子濃度を5×1018cm-3以上にすると、窒化物半導体素子の輝度が、低下し、十分な発光特性が得られないことがわかった。
また、電子濃度が、1×1017cm-3以上、1×1019cm-3以下における輝度の変化と同様の変化が、電子濃度が、1×1017cm-3以下のSiドープGaNからなるn型GaNコンタクト層を備える窒化物半導体素子においても起こると仮定すると、n型GaNコンタクト層の電子濃度が、5×1016cm-3以下になると、窒化物半導体素子の輝度が、低下し、十分な発光特性が得られないことがわかった。
本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法のフローを示すものである。 本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の電子蓄積層を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 実施例に係る窒化物半導体素子の電子移動量及び輝度を示す図である。 従来技術に係る窒化物半導体素子を示す図である。 従来技術に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 従来技術に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。
符号の説明
100、500…基板、101、501…n型バッファ層、
102、202、302、402…n型GaNコンタクト層、502、602…n型コンタクト層
103…n型AlGaN層、203…n型InGaN層、303…InGaN/GaN超格子層、
403…InGaN/AlGaN超格子層、
104、204、304、404、504、604…n型クラッド層、
105、205、305、405、505、605…MQW活性層、
106、206、306、406、506、606…p型クラッド層、
107、207、307、407、507、607…p型コンタクト層、
108、208、308、408…透明電極、508、608…p電極、
109、209、309、409…絶縁膜、110…コンタクトホール、
111、211、311、411…反射ミラー膜、112、212、312、412、612…接着膜、
113、213、313、413、613…支持基板、114、214、314、414、514、614…n電極

Claims (4)

  1. 少なくともn電極、n型半導体層、活性層、p型半導体層を順に備える窒化物半導体素子であって、
    前記n型半導体層は、電子濃度が、5×1016cm-3以上、5×1018cm-3以下のn型不純物ドープGaNからなるn型GaNコンタクト層と、
    前記n型GaNコンタクト層の一方の主面上に設けられた前記n電極と、
    前記n型GaNコンタクト層の他方の主面上に設けられ、該n型GaNコンタクト層との界面に電子を蓄積する電子蓄積層を発生させるAlxGa1-xN(0<x<1)、又は、InxGa1-xN(0<x<1)の少なくともいずれかからなる発生層とを備えることを特徴とする窒化物半導体素子。
  2. 前記発生層は、組成式の異なるAlxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、
    前記AlxGa1-xN層及び前記AlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子。
  3. 前記発生層は、InxGa1-xN(0<x<1)層及びAlyGa1-yN(0<y<1)層を交互に積層した超格子構造であり、
    前記InxGa1-xN層及び前記AlyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子。
  4. 前記発生層は、組成式の異なるInxGa1-xN(0<x<1)層及びInyGa1-yN(0≦y<1、y<x)層を交互に積層した超格子構造であり、
    前記InxGa1-xN層及び前記InyGa1-yN層は、1層あたりの厚みが30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体素子。




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