JP2007273590A - 窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法 - Google Patents

窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性の優れた窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る窒化物半導体素子は、少なくともMQW活性層130を備える窒化物半導体層と、窒化物半導体層の主面上に設けられ、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層155と、第1接合層155と接合され、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層156と、第2接合層156に接合され、且つ、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板170とを備え、第1接合層155及び第2接合層156の合計の厚みtが、5μm以上である。
【選択図】図1

Description

本発明は、窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法に関する。
従来、携帯電話の液晶ディスプレイ装置では、青色LED(Light Emitting Diode)及び黄色LEDを内部に備える白色LEDを、光源として配置する。白色LEDは、青色LED及び黄色LEDにより白色光を形成することができる。
白色LEDは、低消費電力、長寿命といった特徴を持っているため、今後更に、蛍光灯や白熱灯に代わる光源として期待されている。ただし、白色LEDの出力は、数W程度しかないため、白色LEDの輝度を向上するための研究及び開発が盛んに行われている。
特に、白色LEDの輝度を向上するために、内部に備える青色LEDの輝度を向上する必要がある。青色LEDの輝度を向上するために、例えば、青色LEDとして用いられる窒化物半導体素子に含まれる窒化物半導体層の内部量子効率を上げることが考えられる。なお、内部量子効率とは、窒化物半導体層に流す電子の数(電流)に対する、活性層内で発生する光子の数の割合である。窒化物半導体素子に含まれる窒化物半導体層の内部量子効率を上げるための様々な技術が開示されている。
例えば、図7に示すようにMOCVD(Metal Orga nic Chemical Vapor Deposition)装置等を用いて、サファイアからなる成長基板210上に、少なくともInGaNを含む窒化物半導体層(n型窒化物半導体層220乃至p型窒化物半導体層240)を結晶成長させる技術が、開示されている(例えば、特許文献1)。サファイアからなる成長基板210は、窒化物半導体層の各層の結晶格子と近い結晶格子を有する。
具体的には、図7に示すように、第1に、成長基板210上に、少なくともInGaNを含む窒化物半導体層を結晶成長する。第2に、p型窒化物半導体層240側からn型窒化物半導体層220の一部が露出するまで窒化物半導体層の一部をエッチングする。第3に、露出したn型窒化物半導体層220上に、n電極260を形成する。第4に、p型窒化物半導体層240上に、p電極250を形成することにより窒化物半導体素子を得ることができる。
かかる窒化物半導体素子によれば、サファイアからなる成長基板210は、窒化物半導体層の各層の結晶格子と近い結晶格子を有するため、結晶性のよいInGaNを含む窒化物半導体層を形成することができ、窒化物半導体層の内部量子効率を上げることができる。
特開2002−76521号公報
しかしながら、かかる窒化物半導体素子は、放熱性が低い特性を有するサファイアからなる成長基板210を備えるため、窒化物半導体層で生じた熱により成長基板210近傍が発熱し、成長基板210から放熱できないという問題点があった。
更に、窒化物半導体素子から放出される光の出力を増やすために、窒化物半導体素子へ加える電流を大きくした場合、成長基板210近傍が更に発熱することにより、窒化物半導体素子の温度が上昇し、熱飽和することにより光の出力特性が劣化するという問題点があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、放熱性の優れた窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る窒化物半導体素子の第1の特徴は、少なくとも活性層を備える窒化物半導体層と、窒化物半導体層の主面上に設けられ、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層と、第1接合層に接合され、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層と、第2接合層に接合され、且つ、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板とを備え、第1接合層及び第2接合層の合計の厚みが、5μm以上であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、第1接合層及び第2接合層は、金層又は金と錫との合金層からなり、且つ、5μm以上の厚みを有することにより、高い熱伝導率を有する金属層として機能し、窒化物半導体素子で生じた熱を支持基板に伝えることができる。
また、支持基板は、100W/mK以上の熱伝導率を有することにより、十分な放熱性を有し、第1接合層及び第2接合層を介して伝えられた熱を放熱することができる。
すなわち、窒化物半導体素子では、窒化物半導体層で生じた熱は、第1接合層及び第2接合層を介して支持基板に伝えられ、支持基板から効率的に放熱される。
その結果、窒化物半導体素子から放出される光の出力を増やすために、窒化物半導体素子へ加える電流を大きくする場合であっても、窒化物半導体素子で生じた熱が効率的に支持基板から放熱されるため、窒化物半導体素子は、熱飽和により光の出力特性が劣化することを抑制できる。
本発明に係る窒化物半導体素子の製造方法の第1の特徴は、成長基板上に、少なくとも活性層を含む窒化物半導体層を積層する積層工程と、窒化物半導体層の主面上に、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層を形成する接合層形成工程と、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板の主面上に、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層を形成する工程と、第1接合層及び第2接合層との共晶点の温度で、支持基板の主面上に形成された第2接合層と第1接合層とに圧力を加えて接合する接合工程と、窒化物半導体層から成長基板を剥離する剥離工程とを備え、接合された第1接合層及び第2接合層の合計の厚みは、5μm以上であることを要旨とする。
かかる特徴によれば、少なくとも活性層を備える窒化物半導体層と、窒化物半導体層の主面上に設けられ、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層と、第1接合層に接合され、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層と、第2接合層に接合され、且つ、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板とを備え、第1接合層及び第2接合層の合計の厚みが、5μm以上である窒化物半導体素子を製造することができる。
また、第1接合層及び第2接合層は、共晶点の温度で圧力が加えられることによって接合されるため、第1接合層及び第2接合層は、共晶により合金化し、強い接合力を得ることができる。
また、第1接合層及び第2接合層は、共晶点の温度で接合されるため、低温で処理することができる。すなわち、第1接合層及び第2接合層は、融解温度よりも低い温度にも関わらず、第1接合層及び第2接合層の接合力を十分に得ることができる。
本発明によれば、放熱性の優れた窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法を提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることを留意するべきである。
したがって、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の構成)
図1を参照して、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す。
本実施形態に係る窒化物半導体素子は、n型窒化物半導体層と、MQW活性層130と、p型窒化物半導体層とを順に積層した構造を有する窒化物半導体層を備えている。n型窒化物半導体層は、n型コンタクト層122と、n型超格子層123とを順に積層した構造を有する。p型窒化物半導体層は、p型クラッド層141と、p型コンタクト層142とを順に積層した構造を有する。
また、かかる窒化物半導体素子は、n型コンタクト層122下に、n電極160を備えている。
また、かかる窒化物半導体素子は、p型コンタクト層142上に、透明電極151をそれぞれ備えている。
また、かかる窒化物半導体素子は、n型コンタクト層122乃至p型コンタクト層142からなる窒化物半導体層の側面と、透明電極151の側面と、該透明電極151上とに、絶縁膜152を備えている。
また、かかる窒化物半導体素子は、透明電極151及び絶縁膜152を間に挟んで、p型コンタクト層142の主面上に反射ミラー膜154と、第1接合層155と、第2接合層156と、支持基板170とを透明電極151側から順に備えている。
かかる窒化物半導体素子を構成する構成要素について、更に説明する。
n型コンタクト層122は、SiがドープされたGaNによって形成されている。なお、n型コンタクト層122は、n電極160にオーミック接触している。
n型超格子層123は、SiがドープされたInGaNによって形成されているInGaN層と、SiがドープされたGaNによって形成されているGaN層とを交互に積層した超格子構造を有する。
MQW活性層130は、Inを含む窒化物半導体によって形成されている多重量子井戸構造(MQW構造:Multi Quantum Well)を有する。
例えば、MQW活性層130は、厚みが、3nmのIn0.17GaNによって形成されている井戸層と、厚みが、10nmのアンドープGaNによって形成されているバリア層とを交互に8回積層したMQW構造を有する。
p型クラッド層141は、アンドープGaN、又は、1%程度のInを含むIn0.01GaNによって形成されている。
p型コンタクト層142は、MgがドープされたGaNによって形成されている。なお、p型コンタクト層142は、透明電極151にオーミック接触している。
n電極160は、n型コンタクト層122側から、Ti層とAl層とを順に積層した構造を有する電極である。なお、n電極160は、Ti層を含まずにAl層のみによって形成されてもよい。
透明電極151は、GaがドープされたZnOによって形成されている。
絶縁膜152は、SiN等によって形成されている。絶縁膜152は、透明電極151と、反射ミラー膜154とを電気的に接続させるために、コンタクトホール153を備える。
反射ミラー膜154は、透明電極151上に、絶縁膜152を間に挟んで備えられ、Al層によって形成されている。反射ミラー膜154は、コンタクトホール153から透明電極151に接触することにより、透明電極151に電流を流すことができる。
反射ミラー膜154は、Al層の代わりに、銀白系の導電性の金属層によって形成されてもよい。銀白系の導電性の金属層として、例えば、Ag層などを用いることができる。
反射ミラー膜154は、Al層と、Ti層とが順に積層した構造を有する金属層によって形成されてもよい。
反射ミラー膜154は、Al層が、p型コンタクト層142から放出される光を反射することにより、n型コンタクト層122から取り出される光の取り出し効率を向上することができる。
第1接合層155は、金(以下、Au)層のみ、又は、Auと錫(以下、Sn)との合金層からなり、且つ、窒化物半導体層の主面上に透明電極151乃至反射ミラー膜154を間に挟んで形成されている。
第2接合層156は、第1接合層155と同様に、Au層のみ、又は、AuとSnとの合金層からなり、且つ、第1接合層155に接合される。
第1接合層155及び第2接合層156は、同じ金属からなる場合、一体に形成されてもよい。
第1接合層155及び第2接合層156の合計の厚みtは、5μm以上である。
支持基板170は、第2接合層156に接合される。
また、支持基板170は、100W/mK以上の熱伝導率を有する高熱伝導材料によって形成されている。例えば、支持基板170は、CuやAlN等により形成されている。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法)
以下、図2乃至図6を参照して、本実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法において行われる工程について説明する。
図2に示すように、ステップS101において、サファイアからなる成長基板110上に、窒化物半導体層を形成する積層工程を行う。
具体的には、積層工程において、第1に、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置に成長基板110を入れて、水素ガスを流しながら1050℃程度まで温度を上げて、成長基板110をサーマルクリーニングする。
第2に、600℃程度までMOCVD装置内の温度を下げて、成長基板110上に、GaNからなるn型バッファ層121をエピタキシャル成長することにより結晶成長(以下、単に結晶成長と示す)する。
第3に、1000℃程度までMOCVD装置内の温度を上げて、n型バッファ層121上に、SiをドープしたGaNからなるn型コンタクト層122を結晶成長する。
第4に、n型コンタクト層122上に、SiをドープしたInGaNからなるInGaN層と、SiをドープしたGaNからなるGaN層とを交互に積層して、超格子構造を有するn型超格子層123を結晶成長する。
第5に、n型超格子層123上に、厚みが、3nmのIn0.17GaNからなる井戸層と、厚みが、10nmのアンドープGaNからなるバリア層とをそれぞれ8回積層してMQW構造を有するMQW活性層130を結晶成長する。
第6に、MQW活性層130上に、アンドープGaN層、又は、1%程度のIn組成のInGaN層からなるp型クラッド層141を結晶成長する。
第7に、MOCVD装置内の温度を更に上げながら、p型クラッド層141上に、MgをドープしたGaNからなるp型コンタクト層142を結晶成長することにより、窒化物半導体層を形成する。
第8に、p型コンタクト層142上に、分視線エピタキシー法を用いて、約2×10−4Ωcm程度の低抵抗率を有するGaドープのZnOからなる透明電極151を形成する。
図3に、かかる積層工程が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
ステップS102において、窒化物半導体層上に第1接合層155を形成する接合層形成工程を行う。
具体的には、接合層形成工程において、第1に、SiO2等からなる誘電体膜、又は、レジストによるマスクを透明電極151上に形成させた後、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)方式によって、透明電極151からn型バッファ層121が露出するまで透明電極151及び窒化物半導体層をエッチングすることにより、窒化物半導体層を窒化物半導体発光素子の大きさに分割する切り溝を形成する。
第2に、P−CVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)やスパッタリング等を用いて、透明電極151及び窒化物半導体層の側面などの露出する面上にSiN等からなる絶縁膜152を形成する。
第3に、絶縁膜152にCF系のガスを用いて、透明電極151上に形成された絶縁膜152をドライエッチングすることにより、コンタクトホール153を形成する。
なお、かかるドライエッチングは、ZnOからなる透明電極151のエッチングレートが遅いため、透明電極151のみをエッチングすることができる。これにより、他の層を保護することができる。
第4に、蒸着法を用いて、コンタクトホール153から露出する透明電極151上及び絶縁膜152上に、Al層からなる反射ミラー膜154を形成する。
なお、Al層の代わりに、銀白系の導電性の金属層によって形成されてもよい。銀白系の導電性の金属層として、例えば、Ag層などを用いることができる。
反射ミラー膜154は、Al層と、Ti層とが順に積層した構造を有する金属層によって形成されてもよい。
第5に、蒸着法を用いて、反射ミラー膜154上に、Au及びSnの合金層、又は、Au層のみからなる第1接合層155を形成する。
また、接合層形成工程において、上述した工程と別に、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板170上に、蒸着法を用いて、Au及びSnの合金層、又は、Au層のみからなる第2接合層156を形成する。
図4に、かかる接合層形成工程が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
ステップS103において、窒化物半導体層上の第1接合層155と、支持基板170上に形成された第2接合層156とを接合する接合工程を行う。
具体的には、接合工程において、第1に、接合層形成工程の第1のエッチングと同様に、ICP方式によって、n型バッファ層121が露出した切り溝を成長基板110が露出するまで更にエッチングする。なお、かかるエッチングにおいて、窒化物半導体層は、既に形成された絶縁膜152により保護されているため、不必要なダメージをうけることはない。
第2に、第1接合層155及び第2接合層156の共晶点の温度で、第1接合層155及び第2接合層156を、第1接合層155及び第2接合層156の合計の厚みが5μm以上になるように圧力を加えて接合する。
なお、第1接合層155及び第2接合層156が、Au層のみからなる場合、接合する温度は、400℃〜800℃が好ましい。
また、図5のAu、Snの重量組成図に示すように、Auと、Snとの融点は、Snの含有量に依存するが、217℃又は、282℃である。
本実施形態においては、第1接合層155及び第2接合層156が、AuとSnとの合金層からなる場合、接合する温度は、280℃〜400℃が好ましい。かかる温度で接合することにより、Auと、Snとの共晶は、282℃で始まる。
図6に、かかる接合工程が行われた後の窒化物半導体素子の断面図を示す。
ステップS104において、窒化物半導体層から成長基板110を剥離する剥離工程を行う。
具体的には、剥離工程において、第1に、波長が248nm程度のKrFレーザ光を300〜400mJ/cm-2程度の照射エネルギーで、成長基板110側から窒化物半導体層に向けて照射することにより、成長基板110とn型バッファ層121との界面付近のn型バッファ層121を熱分解して、窒化物半導体層から成長基板110を剥離する。
KrFレーザ光は、サファイアからなる成長基板110をほぼ完全に透過して、GaNからなるn型バッファ層121にほぼ完全に吸収される。これにより、成長基板110と、n型バッファ層121との界面付近のn型バッファ層121は、急速に温度が上昇し、n型バッファ層121が熱分解する。
なお、かかる熱分解の際に発生するN2ガスは、窒化物半導体層の間にある空隙に流れ、窒化物半導体層に圧力を加えることがないため、窒化物半導体層にクラックを発生させる等の問題を起こすことはない。
第2に、熱分解によりn型コンタクト層122の下面に残ったGaを酸やアルカリ等によるエッチングによって除去する。アルカリ等によるエッチングの後にドライエッチングを更に施し、n型コンタクト層122をエッチングしておくことがより好ましい。これにより、n型コンタクト層122と、n電極160とのオーミック特性が更に向上する。
第3に、n型コンタクト層122の下に、Ti層、Al層の順に積層して、n型コンタクト層122とオーミック接触するn電極160を形成する。なお、n電極160は、Ti層を用いずにAl層のみによって形成されてもよい。
これにより、図1に示す、窒化物半導体素子が製造される。
(本発明の第1実施形態に係る窒化物半導体素子及び窒化物半導体素子の製造方法の作用・効果)
本実施形態に係る窒化物半導体素子によれば、窒化物半導体層の主面上に、第1接合層155と、第2接合層156と、支持基板170とが順に設けられている。
第1接合層155及び第2接合層156は、Au層又はAuとSnとの合金層からなり、且つ、5μm以上の厚みを有することにより、高い熱伝導率を有する金属層として機能し、窒化物半導体素子で生じた熱を支持基板170に伝えることができる。
また、支持基板170は、100W/mK以上の熱伝導率を有することにより、十分な放熱性を有し、第1接合層155及び第2接合層156から伝えられた熱を放熱することができる。
すなわち、窒化物半導体素子では、窒化物半導体層で生じた熱は、第1接合層155及び第2接合層156を介して支持基板170に伝えられ、支持基板170から効率的に放熱される。
その結果、窒化物半導体素子から放出される光の出力を増やすために、窒化物半導体素子へ加える電流を大きくする場合であっても、窒化物半導体素子で生じた熱が効率的に支持基板170から放熱されるため、窒化物半導体素子は、熱飽和により光の出力特性が劣化することを抑制できる。
また、第1接合層155及び第2接合層156は、Au層、又は、AuとSnとの合金層からなるため、窒化物半導体層上で導電層としても機能する。
本実施形態にかかる窒化物半導体素子の製造方法によれば、窒化物半導体層上に、形成された第1接合層155と、支持基板170上に形成された第2接合層156とを接合する。
第1接合層155及び第2接合層156は、共晶点の温度で圧力が加えられることによって接合されるため、第1接合層155及び第2接合層156は、共晶により合金化し、強い接合力を得ることができる。
また、第1接合層155及び第2接合層156は、共晶点の温度で接合されるため、低温で処理することができる。すなわち、第1接合層155及び第2接合層156は、融解温度よりも低い温度にも関わらず、第1接合層155及び第2接合層156の接合力を十分に得ることができる。
(その他の変形例)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、第1実施形態では、主として、窒化物半導体層のMQW活性層130から放出される光を利用する発光ダイオードや半導体レーザの製造方法について例示したが、本発明はこれに限られず、これら発光素子からの放出光を励起光とする蛍光体とを組み合わせた発光素子の製造方法にも利用可能である。
また、第1実施形態では、MOCVD法を用いて、窒化物半導体層を結晶成長する説明をしたが、本発明はこれに限られず、HVPE法やガスソースMBE法などを用いて、窒化物半導体層を結晶成長してもよい。また、窒化物半導体層の結晶構造として、ウルツ鉱型であっても閃亜鉛鉱型構造であってもよい。また、結晶成長の面方位は、[0001]に限るものではなく、[11−20]や[1−100]でもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す図である。 本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法のフローを示すものである。 本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子に含まれる接合層におけるAu、Snの重量組成図を示す。 本発明の一実施形態に係る窒化物半導体素子の製造方法を示す。 従来技術に係る窒化物半導体素子の断面構造を示す。
符号の説明
110、210…成長基板、121…n型バッファ層、122…n型コンタクト層、
123…n型超格子層、130、230…MQW活性層、141…p型クラッド層、
142…p型コンタクト層、151…透明電極、152…絶縁膜、153…コンタクトホール、
154…反射ミラー膜、155…第1接合層、156…第2接合層、160、260…n電極、
170…支持基板、220…n型窒化物半導体層、240…p型窒化物半導体層、
250…p電極

Claims (2)

  1. 少なくとも活性層を備える窒化物半導体層と、
    前記窒化物半導体層の主面上に設けられ、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層と、
    前記第1接合層に接合され、且つ、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層と、
    前記第2接合層に接合され、且つ、100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板とを備え、
    前記第1接合層及び前記第2接合層の合計の厚みは、5μm以上であることを特徴とする窒化物半導体素子。
  2. 成長基板上に、少なくとも活性層を含む窒化物半導体層を積層する工程と、
    前記窒化物半導体層の主面上に、金層又は金と錫との合金層からなる第1接合層を形成する積層工程と、
    100W/mK以上の熱伝導率を有する支持基板の主面上に、金層又は金と錫との合金層からなる第2接合層を形成する接合層形成工程と、
    前記第1接合層及び前記第2接合層との共晶点の温度で、前記支持基板の主面上に形成された前記第2接合層と前記第1接合層とに圧力を加えて接合する接合工程と、
    前記窒化物半導体層から前記成長基板を剥離する剥離工程とを備え、
    前記接合工程で接合された前記第1接合層及び前記第2接合層の合計の厚みは、5μm以上であることを特徴とする窒化物半導体素子の製造方法。
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