JP2010056485A - 発光素子、発光装置およびサファイア基板の加工方法 - Google Patents

発光素子、発光装置およびサファイア基板の加工方法 Download PDF

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幹裕 梅原
Osamu Tsubokura
理 坪倉
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航 藤田
Kazuyuki Tadatomo
一行 只友
Narihito Okada
成仁 岡田
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Abstract

【課題】発光素子の光取り出し効率を改善することである。
【解決手段】サファイアからなる基体の主面上に発光部が設けられてなる発光素子であって、前記主面と垂直な方向に離れるにしたがい、前記主面の周縁線1bから前記主面の外側に遠ざかるように傾斜した側面1aを有することを特徴とする発光素子を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、サファイア基板等の透明な基板上に形成された発光素子、発光装置および発光素子用サファイア基板の加工方法に関するものである。
近年、GaNベースの高性能発光素子(LED素子)が実現されているが、光取り出し効率は、外部量子効率を増加させるために、重要な課題の一つである。
従来、発光素子はダイヤモンドブレードを用いたダイシングやブレイキングによって素子が形成され、発光素子の形状は、その主面に垂直な側面を持つものであった。
しかし、主面に垂直な側面を持つ発光素子の場合、発光部で発光した光は、LED構造内の結晶材料や、基板材料の高屈折率に起因する全反射現象により、発光素子内部から容易には外部に取り出されないため、外部量子効率が低いという問題が有った。すなわち、発光素子の発光部で発光した光のうち、発光素子と周囲の媒体との界面で臨界角以上で入射した光は発光素子内部に向けて全反射され、光が外部に取りだされる割合が減少する。そして、発光素子の内部に向けて反射された光は、結晶材料や電極にやがて吸収され熱に変換されやがて消失する。したがって、光取り出し効率が低い為、外部量子効率が低いという問題が有った。
これに対して、例えば、SiC基板を用いたGaNベースの発光素子では、基板に逆台形を形成することによって、光取り出し効率を改善することが試みられている(特許文献1)。この逆台形の形成は、ダイヤモンドブレードでカット面を形成することにより行われている。
特開2003−23176号公報
しかし、基板材料としてサファイア基板を用いたGaN系発光素子においては、ダイヤモンドブレードでカット面を形成する場合、カット面の面粗さが粗くなると言う問題があった。これは、サファイア基板は硬度が高く、脆性材料であるためである。カット面の面粗さが粗くなると、発光素子の発光部で発光した光はカット面で散乱されてしまい、光取り出し効率は改善されない。
更に、サファイア基板を用いた発光素子に対してダイヤモンドブレードでカット面を形成する場合、サファイア基板にはスクライブラインに沿って多くのマイクロクラックがランダムな方向に発生する。その為、サファイア基板をスクライブラインに沿って割断する際に、サファイア基板はこのランダムに入ったマイクロクラックに沿って劈開しようとする性質を有するため、その割断方向を一定に保つことは難しい。従って、逆台形や台形等の形状を形成することは困難であり、また、チッピングにより歩留まりが低下するなどの問題が発生する。
従って、本発明は、単結晶サファイアからなる基体の主面上に発光部が設けられてなる発光素子において、光取り出し効率を改善することができる発光素子、およびこれを用いた発光装置を提供すること、ならびに光取り出し効率を改善することができる上記発光素子のサファイア基板を特定形状に加工する方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明の発光素子は、単結晶サファイアからなる基体の主面上に発光部が設けられてなる発光素子であって、前記主面と垂直な方向に離れるにしたがい、前記主面の周縁線から前記主面の外側に遠ざかるように傾斜した側面を有することを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記側面の中心線平均面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記側面が単結晶サファイア基板を劈開して得られる劈開面であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記主面の法線および前記側面の法線の双方を含む平面で切断した断面形状が、略平行四辺形であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記主面が、サファイア単結晶のa面またはc面に平行であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記側面が、サファイア単結晶の(11−26)面または(11−23)面、または(1−102)面に平行であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記主面がサファイア単結晶のa面に平行であり、前記発光素子の、<1−100>方向から見た断面の形状が、略平行四辺形であり、かつ当該略平行四辺形の鋭角部分の角度が、47.7°±5°または28.8°±5°であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記主面がサファイア単結晶のc面に平行であり、前記発光素子の、<1−100>方向から見た断面の形状が、略平行四辺形であり、かつ当該略平行四辺形の鋭角部分の角度が、42.3°±5°または61.2°±5°であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記発光部が、窒化物半導体層が積層されてなる、多重量子井戸構造を有する発光体であることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記基体が、サファイア基板表面に形成したスクライブラインに沿って、前記サファイア基板をブレイキング加工して得られたことを特徴とする。
また、本発明にかかる発光素子は、前記スクライブラインが、前記サファイア基板表面にレーザ光を照射して形成されたものであることを特徴とする。
また、本発明にかかる発光装置は、前記の何れかに記載の発光素子をフェイスアップ実装したことを特徴とする。
また、本発明にかかる発光装置は、前記の何れかに記載の発光素子をフリップチップ実装したことを特徴とする。
また、本発明にかかるサファイア基板の加工方法は、サファイア基板の主面に対して斜め方向に入射するようにレーザ光を照射して、前記主面にスクライブラインを形成する工程と、前記スクライブラインに沿ってブレイキングして前記サファイア基板を劈開し、前記主面とのなす角が鋭角である側面を備えたサファイア基板分割体を得る工程と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明にかかるサファイア基板の加工方法は、前記主面が、サファイア単結晶のa面に平行であって、前記スクライブを形成する工程では、前記レーザ光と前記主面とのなす角度が47.7°±5°または28.8°±5°として前記レーザ光を照射して、単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、前記主面とのなす角が47.7°±5°または28.8°±5°である側面を備えたサファイア基板分割体を得ることを特徴とする。
また、本発明にかかるサファイア基板の加工方法は、前記主面が、サファイア単結晶のc面に平行であって、前記スクライブを形成する工程では、前記レーザ光と前記主面とのなす角度が42.3°±5°または61.2°±5°として前記レーザ光を照射して、単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、前記主面とのなす角が42.3°±5°または61.2°±5°である側面を備えたサファイア基板分割体を得ることを特徴とする。
本発明によれば、サファイア基板上に発光部が形成された発光素子(以下、LED素子ということがある)の光取り出し効率を改善することができる。特に、サファイア基板の断面形状が略平行四辺形である場合には、その側面方向に向かう光を有効に取りだすことが出来る。
また、単結晶サファイアからなる基体の主面上に発光部が設けられてなる発光素子であって、前記基体の少なくとも一つの側面は、前記主面と垂直な方向に離れるに従い、前記主面の周縁線から遠ざかるように傾斜していることを特徴とする発光素子を製造するために、サファイア基板を安定して切り出すことができるサファイア基板の加工方法を提供することができる。
すなわち、本発明にかかるサファイア基板の加工方法によれば、レーザ光を用いてスクライビングを行うことにより、切断方向およびエネルギーを集中させる深さを任意に設定でき、さらにマイクロクラックの少ない滑らかなスクライブラインが形成でき、安定して割断することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態である発光素子10の断面図である。
第1の実施形態においては、基板材料として、a面サファイア基板1を用いた。a面サファイア基板1上には、窒化物系半導体のc面の高品質な膜がエピタキシャル成長することが知られており、発光素子の作製に適している。
図1に示すように、この実施形態に係る発光素子10は、a面サファイア基板1上に有機金属気相成長法(MOVPE法)により、アンドープGaN層2、n型GaN層3、多重量子井戸(MQW)発光層4、p型AlGaN電子障壁層5、p型GaNコンタクト層6を形成した後、透明電極7、p型電極8、n型電極9を形成したものである。
作製に際しては、前記した各層2〜6を備えた発光部をサファイア基板上に形成後、サファイア基板をバックグランディングにより薄板化し、ついでサファイア基板1の主面に対して斜め方向に入射するようにレーザ光を照射して、前記主面にスクライビングを行い、ついでスクライブラインに沿ってブレイキングして前記サファイア基板1を劈開し、前記主面とのなす角が鋭角である側面を備えた個別のLED素子10に分割した。
このようにして得られた発光素子は、a面サファイア基板1の少なくとも1側面1aが主面と垂直な方向に離れるに従い、主面の周縁線1bから外側方向に離れる方向に傾斜した面である。
また、その少なくとも1側面の面粗さはRaで0.1μm以下である劈開面からなるものである。また、この劈開面は、ダイヤモンドブレードで機械的に切り出した斜面の表面と比べてより鏡面に近い面である。このようにして得られた側面は、発光部からの光が乱反射によって散逸することが少ない。
サファイア基板上に作製された発光部からの発光のうち、サファイア基板の主面と鈍角を成す側面方向に進む光は、側面で全反射条件から外れるために、LED素子の外部に出射される光の量が増加する。また、サファイア基板の主面と鋭角を成す側面方向に進む光は、幾何学的に前方に進む光の量が増加し、あるいは側面で全反射して、LED素子の外部に出射される光の量は増加する。
更に、主面の法線および側面の法線の双方を含む平面で切断した断面形状が、略平行四辺形である。また、前記側面は、サファイア単結晶の(11−26)面または(11−23)面に平行である。このとき、前記略平行四辺形の鋭角部分の角度は、47.7°±5°または28.8°±5°である。
上記発光素子は、サファイア基板上に発光部を形成後、Nd−YAGレーザ光を照射して、a面単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、ブレイキングしてサファイアを劈開して素子を分割して作製する。
前記略平行四辺形の鋭角部分の角度が47.7±5°の発光素子を作製する場合、レーザ光を照射する方向を、c軸を含みa面サファイア基板の主面に対して垂直な面内で、かつサファイア単結晶の(11−26)面に平行な方向とし、レーザ光とa面サファイア基板の主面とのなす角が約47.7°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<1−100>方向とする。
なお、レーザ光は、基板の主面と反対側の面に照射してもよく、また、基板の主面に形成した発光部を経て基板の主面に照射させてもよい。また、基板の主面に直接照射してもよい。
また、前記略平行四辺形の鋭角部分の角度が28.8°±5°のLED素子を作製する場合、レーザ光を照射する方向を、c軸を含みa面サファイア基板の主面に対して垂直な面内かつサファイア単結晶の(11−23)面に平行な方向とし、レーザ光とa面サファイア基板の主面とのなす角が約28.8°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<1−100>方向とする。
なお、何れの場合も角度の精度を±5°としたのは、サファイア基板の面方位の精度とレーザ光の照射精度に鑑みて、サファイア基板を劈開させるために、±5°がより望ましい角度であるためである。
なお、上記何れの場合も、<0001>方向のスクライビングについては、レーザ光を主面に垂直な方向から照射して<0001>方向にスキャンして切断を行うのがよい。
上記のようにして作製した発光素子は、セラミック製パッケージ、または樹脂パッケージにフェイスアップ実装、又は、フリップチップ実装を行い、必要な電気的接続を行って、発光装置とした。フェイスアップ実装の場合は、サファイア基板側に反射層を設けることにより、光取り出し効率を更に向上させることができる。また、フリップチップ実装を行う場合には、発光素子の表面側に反射層を設けることにより、光取り出し効率を更に向上させることができる。
なお、本発明における実施形態では、LED素子を作製するための基板として、サファイア基板を用いた例を上げたが、サファイア基板に限られず、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)、シリコンカーバイト(SiC)等の基板を用いることも可能である。
また、サファイア基板の主面に規則的な凹凸を設けることによっても、更に光取り出し効率を向上させることができる。特に、凹凸の周期をLEDの発光波長と同程度にするか、または更に周期を短くして、LEDの表面又は、出射側の表面にフォトニック結晶を作製することにより、更に光取り出し効率を向上させることができる。
(第2の実施形態)
図2は、本発明の第2の実施形態である発光素子20の断面図である。
第2の実施形態においては、基板材料として、c面サファイア基板11を用いた。c面サファイア基板11上には、窒化物系半導体のc面の高品質な膜がエピタキシャル成長することが知られており、LED素子の作製に適している。
図2に示すように、c面サファイア基板11上に有機金属気相成長法(MOVPE法)により、アンドープGaN層12、n型GaN層13、多重量子井戸(MQW)発光層14、p型AlGaN電子障壁層15、p型GaNコンタクト層16を形成した後、透明電極17、p型電極18、n型電極19を形成したものである。
作製に際しては、前記した各層12〜16を備えた発光部をサファイア基板上に形成後、サファイア基板をバックグランディングにより薄板化し、ついでサファイア基板11の主面に対して斜め方向に入射するようにレーザ光を照射して、前記主面にスクライビングを行い、ついでスクライブラインに沿ってブレイキングして前記サファイア基板11を劈開し、前記主面とのなす角が鋭角である側面を備えた個別のLED素子20に分割した。
このようにして得られた発光素子は、c面サファイア基板11の少なくとも1側面11aが主面と垂直な方向に離れるに従い、主面の周縁線11bから外側方向に離れる方向に傾斜した面である。
また、前記少なくとも1側面の面粗さはRaで0.1μm以下である劈開面からなるものである。またこの劈開面は、ダイヤモンドブレードで機械的に切り出した斜面の表面と較べてより鏡面に近い面である。このようにして得られた側面は、発光部からの光が乱反射によって散逸することが無い。
サファイア基板上に作製された発光部からの発光のうち、サファイア基板の主面と鈍角を成す側面方向に進む光は、側面で全反射条件から外れるために、LED素子の外部に出射される光の量が増加する。また、サファイア基板の主面と鋭角を成す側面方向に進む光は、幾何学的に前方に進む光の量が増加し、あるいは側面で全反射して、LED素子の外部に出射される光の量は増加する。
更に、主面の法線および側面の法線の双方を含む平面で切断した断面形状が、略平行四辺形である。また、前記側面は、サファイア単結晶の(11−26)面または(11−23)面または(1−102)に平行であった。このとき、前記略平行四辺形の鋭角部分の角度は、42.3°±5°または61.2°±5°または57.6°±5°である。
上記発光素子は、サファイア基板上に発光部を形成後、Nd−YAGレーザ光を照射して、c面単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、ブレイキングしてサファイアを劈開して素子を分割して作製する。
前記略平行四辺形の鋭角部分の角度が42.3°±5°のLED素子を作製する場合、レーザ光を照射する方向を、c軸を含みc面サファイア基板の主面に対して垂直な面内かつサファイア基板の(11−26)面に平行な方向とし、レーザ光とc面サファイア基板の主面とのなす角が約42.3°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<1−100>方向とする。
また、前記略平行四辺形の鋭角部分の角度が61.2°±5°のLED素子を作製する場合、レーザ光を照射する方向を、c軸を含みc面サファイア基板の主面に対して垂直な面内かつサファイア基板の(11−23)面に平行な方向とし、レーザ光とc面サファイア基板の主面とのなす角が約61.2°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<1−100>方向とする。
なお、何れの場合も角度の精度を±5°としたのは、サファイア基板の面方位の精度とレーザ光の照射精度に鑑みて、サファイア基板を劈開させるために、±5°がより望ましい角度であるためである。
なお、上記何れの場合も、<11−20>方向のスクライビングについては、サファイア基板の主面に垂直であるか又は、サファイア基板の主面となす角が57.6°±5°であった。
<11−20>方向のスクライビングについて、サファイア基板の主面に垂直である場合は、レーザ光を主面に垂直な方向から照射して<11−20>方向にスキャンして切断を行うのがよい。
<11−20>方向のスクライビングについて、サファイア基板の主面となす角が57.6°±5°である場合は、レーザ光を照射する方向を、c軸を含みc面サファイア基板の主面に対して、垂直な面内かつサファイア基板の(1−102)面に平行な方向とし、レーザ光とc面サファイア基板の主面とのなす角が約57.6°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<11−20>方向である。
上記のようにして作製した発光素子は、セラミック製パッケージ、または樹脂パッケージにフェイスアップ実装、又は、フリップチップ実装を行い、必要な電気的接続を行って、発光装置とした。フェイスアップ実装の場合は、サファイア基板側に反射層を設けることにより、光取り出し効率を更に向上させることができる。また、フリップチップ実装を行う場合には、発光素子の表面側に反射層を設けることにより、光取り出し効率を更に向上させることができる。
なお、本発明における実施形態では、LED素子を作製するための基板として、サファイア基板を用いた例を上げたが、サファイア基板に限られず、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)、シリコンカーバイト(SiC)等の基板を用いることも可能である。
また、サファイア基板の主面に規則的な凹凸を設けることによっても、更に光取り出し効率を向上させることができる。特に、凹凸の周期をLEDの発光波長と同程度にするか、または更に周期を短くして、LEDの表面又は、出射側の表面にフォトニック結晶を作製することにより、更に光取り出し効率を向上させることができる。
有機金属気相成長法(MOVPE法)により、通常の2インチa面サファイア基板上に発光部を作製した。発光部は、厚さ25nmのGaN低温バッファ層と厚さ3μmのアンドープGaN層の下地層上に成長された。
発光部は厚さ5μmであり、Siドープn型GaN上に、In0.1Ga0.9N(3nm)/GaN(12nm)対からなる8周期の多重量子井戸構造(MQWs)、厚さ20nmのp型AlGaN電子障壁層、および100nmのMgドープp型GaN層を順次積層して作製した。作製した発光部の波長は約410nmであった。
a面サファイア基板上に発光部を作製した後、ダイヤモンドスクライビングあるいはレーザスクライビングを使用して、サファイア基板の裏面(主面と反対側の面)にスクライブラインを入れ、その後ブレイキング装置により割断を行った。レーザスクライビングには、355nmのNd−YAGレーザを用いた。レーザ光の照射方向は、a面サファイア基板主面の<1−100>方向には、レーザ光とa面サファイア基板の主面とのなす角が約47.7°±5°となるようにし、スキャン方向を<1−100>方向とした。その後ブレイキング装置により割断を行った。
ダイヤモンドスクライビングでは、マイクロクラックが誘発され、a面サファイア基板上のLED素子は不安定な形状しか得られず、LED素子の特性は得られなかった。
一方、レーザスクライビングでは安定した形状が得られた。レーザスクライビングにおいては、サファイア基板の表面から10〜40μm程度深くスクライブするようにレーザの出力および走査速度を設定することにより、マイクロクラックの発生がより少ないスクライビング加工が可能であった。
レーザ光を照射する方向は、c軸を含みa面サファイア基板の主面に対して垂直な面内かつサファイア基板の(11−26)面に平行な方向とし、レーザ光とa面サファイア基板の主面とのなす角が約47.7°±5°となるようにし、レーザ光のスキャン方向は、<1−100>方向であった。
<0001>方向のスクライビングについては、レーザ光を主面に垂直な方向から照射して<0001>方向にスキャンして切断を行った。
図3にレーザスクライビングで劈開されたa面サファイア基板上に作製したLED素子断面の顕微鏡像を示す。図3に見られるように、平行四辺形に加工された、主面と劈開面の成す角度は47.7°であり、劈開面は(11−26)面であった。
また、比較のため、通常の2インチc面サファイア基板上にも同一の発光部を作製した。作製した発光部の波長は、約410nmであった。
c面サファイア基板上に作製した発光部は、比較のためにダイヤモンドスクライビングあるいはレーザスクライビングによりスクライブラインを入れ、その後ブレイキング装置により割断を行った。割断面は何れも、c面に垂直な面であった。
c面サファイア基板上の発光部はいずれのスクライビング法でも安定していた。
以上のようにして作製されたa面サファイア基板上に発光部を備えた発光素子、および、c面基板上に発光部を備えた発光素子について、エレクトロルミネッセンス(EL)測定を用いて評価した。
表1に、c面およびa面サファイア基板上に発光部を備えた発光素子のEL強度の規格化した値を示す。この結果、a面サファイア基板上に作製した断面が平行四辺形のLEDベアチップ断面が平行四辺形のa面サファイア基板を有する光学素子の全光放射束は、c面サファイア基板上の断面がほぼ長方形のLEDのベアチップ断面がほぼ長方形のa面サファイア基板を有する光学素子の全放射束と較べて、約20%改善された。
第1の実施形態のLED素子を示す断面図である。 第2の実施形態のLED素子を示す断面図である。 本実施系例のLED素子の顕微鏡写真である。
符号の説明
1:a面サファイア基板
2: アンドープGaN層
3:n型GaN層
4:多重量子井戸(MQW)発光層
5:P型AlGaN電子障壁層
6:p型GaNコンタクト層
7:透明電極
8:p型電極
9:n型電極
10:発光素子
11:c面サファイア基板
12: アンドープGaN層
13:n型GaN層
14:多重量子井戸(MQW)発光層
15:P型AlGaN電子障壁層
16:p型GaNコンタクト層
17:透明電極
18:p型電極
19:n型電極
20:発光素子

Claims (16)

  1. サファイアからなる基体の主面上に発光部が設けられてなる発光素子であって、
    前記主面と垂直な方向に離れるにしたがい、前記主面の周縁線から前記主面の外側に遠ざかるように傾斜した側面を有することを特徴とする発光素子。
  2. 前記側面の中心線平均面粗さ(Ra)が0.1μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の発光素子。
  3. 前記主面の法線および前記側面の法線の双方を含む平面で切断した前記サファイア基板の断面形状が、略平行四辺形であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の発光素子。
  4. 前記サファイア基板は単結晶基板であり、
    前記側面は、前記サファイア基板を劈開して得られる劈開面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光素子。
  5. 前記主面が、サファイア単結晶のa面またはc面に平行であることを特徴とする請求項4のいずれかに記載の発光素子。
  6. 前記側面が、サファイア単結晶の(11−26)面または(11−23)面、または(1−102)面に平行であることを特徴とする請求項4または5の何れかに記載の発光素子。
  7. 前記主面がサファイア単結晶のa面に平行であり、前記発光素子の、<1−100>方向から見た断面の形状が、略平行四辺形であり、かつ当該略平行四辺形の鋭角部分の角度が、47.7°±5°または28.8°±5°であることを特徴とする、請求項4〜6の何れかに記載の発光素子。
  8. 前記主面がサファイア単結晶のc面に平行であり、前記発光素子の、<1−100>方向から見た断面の形状が、略平行四辺形であり、かつ当該略平行四辺形の鋭角部分の角度が、42.3°±5°または61.2°±5°であることを特徴とする、請求項1〜6の何れかに記載の発光素子。
  9. 前記発光部は、窒化物半導体層が積層されてなる、多重量子井戸構造を有する発光体であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の発光素子。
  10. 前記基体は、サファイア基板表面に形成したスクライブラインに沿って、前記サファイア基板をブレイキング加工して得られたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の発光素子。
  11. 前記スクライブラインは、前記サファイア基板表面にレーザ光を照射して形成されたものであることを特徴とする請求項10記載の発光素子。
  12. 前記請求項1〜11の何れかに記載の発光素子をフェイスアップ実装したことを特徴とする発光装置。
  13. 前記請求項1〜11の何れかに記載の発光素子をフリップチップ実装したことを特徴とする発光装置。
  14. サファイア基板の加工方法であって、
    サファイア基板の主面に対して斜め方向に入射するようにレーザ光を照射して、前記主面にスクライブラインを形成する工程と、
    前記スクライブラインに沿ってブレイキングして前記サファイア基板を劈開し、前記主面とのなす角が鋭角である側面を備えたサファイア基板分割体を得る工程と、
    を備えたことを特徴とするサファイア基板の加工方法。
  15. 前記主面は、サファイア単結晶のa面に平行であって、
    前記スクライブを形成する工程では、前記レーザ光と前記主面とのなす角度が47.7°±5°または28.8°±5°として前記レーザ光を照射して、単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、
    前記主面とのなす角が47.7°±5°または28.8°±5°である側面を備えたサファイア基板分割体を得ることを特徴とする請求項14に記載のサファイア基板の加工方法。
  16. 前記主面は、サファイア単結晶のc面に平行であって、
    前記スクライブを形成する工程では、前記レーザ光と前記主面とのなす角度が42.3°±5°または61.2°±5°として前記レーザ光を照射して、単結晶サファイアの<1−100>方向に沿ったスクライブラインを形成し、
    前記主面とのなす角が42.3°±5°または61.2°±5°である側面を備えたサファイア基板分割体を得ることを特徴とする請求項14に記載のサファイア基板の加工方法。
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