JP2014010276A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】揺動ギアを用いて搬送ローラの回転方向を切り替える画像形成装置において、構成を簡素化する。
【解決手段】駆動源(直流モータ101)から得られる駆動力を搬送ローラに伝達する第1駆動ギア列110は、第1大径ギア141Aおよび当該第1大径ギア141Aよりも小径の第1小径ギア141Bを同軸に有する第1ギア141と、第1大径ギア141Aに噛み合った第2大径ギア142Aおよび当該第2大径ギア142Aよりも小径の第2小径ギア142Bを同軸に有する第2ギア142と、第1小径ギア141Bに噛み合う第1位置と、第2小径ギア142Bに噛み合う第2位置との間で揺動する揺動ギア146と、揺動ギア146の位置を第1位置と第2位置の間で切り替える切替手段130とを備える。これにより搬送ローラの回転方向は、揺動ギア146の位置が切替手段130によって切り替えられることで切り替えられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、正逆回転する搬送ローラを備える画像形成装置に関する。
画像形成装置においては、両面印刷をする場合などに正逆回転する搬送ローラを備えることがある。例えば、排紙トレイに表面を印刷済みの用紙を装置内に引き込んで再度画像形成部に搬送するための排出ローラなどは、表面の印刷時と裏面の印刷時とで逆に回転する。
このような回転方向の切替のため、駆動源であるモータの回転を表面の印刷時と裏面の印刷時とで逆に回転させたり、揺動するギアを用いてギアの伝達経路を変えたりすることで一部のギアの回転方向を切り替える構成を採ることがある。特許文献1に記載のギア列は、これらの構成を組み合わせたもので、排出ローラの回転を定着器に伝達するギア列において、排出ローラが正逆いずれの方向に回転しても定着器が一定方向に回転するように、揺動ギアを設け、ギアの伝達経路を切り替えている。
特開2011−180533号公報
しかし、揺動ギアを用いて回転方向を切り替える場合、揺動ギアと選択的に噛み合う2つのギアに間隔を開けなければならない。そのため、特許文献1の構成においても、この選択的に噛み合う2つのギアを繋ぐ他の2つのギアが設けられている。このように、揺動ギアを用いる場合には、ギアの数が増え、ギアを支持するための構成も増えてしまうという問題があった。
本発明は、以上の背景に鑑みて創案されたもので、揺動ギアを用いて回転方向が切り替えられる搬送ローラを有する画像形成装置において、ギアの数を少なくして構成を簡素化することを目的とする。
課題を解決する本発明は、駆動源と、記録シートを搬送する搬送ローラと、駆動源から得られる駆動力を搬送ローラに伝達する第1駆動ギア列とを備えた新たな画像形成装置を提供する。この画像形成装置において、第1駆動ギア列は、第1大径ギアおよび当該第1大径ギアよりも小径の第1小径ギアを同軸に有する第1ギアと、第1大径ギアに噛み合った第2大径ギアおよび当該第2大径ギアよりも小径の第2小径ギアを同軸に有する第2ギアと、第1小径ギアに噛み合う第1位置と、第2小径ギアに噛み合う第2位置との間で揺動する揺動ギアとを備える。そして、画像形成装置は、揺動ギアの位置を第1位置と第2位置の間で切り替える切替手段を備え、揺動ギアの位置が切替手段によって切り替えられることで、搬送ローラの回転方向が切り替えられるように構成されている。
このような構成の画像形成装置によれば、第1ギアと第2ギアが、それぞれ大径ギアと小径ギアを有するギアであることで、大径ギア同士を噛み合わせた状態において小径ギア同士の間に隙間ができる。この隙間を利用し、揺動ギアが第1位置と第2位置との間で切替手段により移動して、搬送ローラの回転方向を切り替えることができる。このような構成においては、第1ギアと第2ギアが直接噛み合うため、第1ギアと第2ギアを繋ぐための他のギアが不要であり、ギアの数を削減して、簡素な構成とすることができる。
前記した画像形成装置においては、加熱部材と加圧部材とを有し、加熱部材と加圧部材の一方に駆動力が入力され、他方が一方に従動して回転する定着器と、駆動源から得られる駆動力を定着器に伝達する第2駆動ギア列とを備えることができる。このとき、定着器は、駆動源の一方向の回転により駆動され、加熱部材および加圧部材が一定方向にのみ回転する構成とすることができる。
定着器の加熱部材と加圧部材の一方が他方に従動して連れ回りする場合、加熱部材と加圧部材の他方を逆転させると加熱部材と加圧部材の表面に傷が付くおそれがある。しかし、正逆回転する搬送ローラと同一駆動源で定着器を駆動する場合においても、上記のような構成により定着器を一定方向に回転させれば、これらの傷つきを防止できる。また、この傷つき防止の目的のためだけの、駆動の伝達をオン/オフするワンウェイクラッチなども不要である。
前記した画像形成装置において、第2駆動ギア列は、第1駆動ギア列に含まれ、定着器が駆動源と揺動ギアの間のギアに駆動されるように接続されているか、または、第2駆動ギア列の一部が第1駆動ギア列に含まれ、第2駆動ギア列の残りが駆動源と揺動ギアの間のギアに連結されている構成とすることができる。すなわち、第2駆動ギア列は、第1駆動ギア列と別個に構成される場合だけではなく、一部または全部が第1駆動ギア列と共通部品となるような構成としてもよい。このような構成によれば、部品点数をさらに削減することができる。
前記した画像形成装置において、駆動源は直流モータを有することができる。
このように、駆動源に直流モータを採用する場合、正逆回転の切替に遅延が発生するが、前記した揺動ギアを用いて回転方向の切替を行えば、直流モータを採用したとしても迅速な切替が可能である。
前記した切替手段は、ソレノイドアクチュエータを有する構成とすることができる。
また、前記した画像形成装置は、揺動ギアと噛み合う太陽ギアをさらに備え、前記した切替手段は、揺動ギアを保持し、太陽ギアの回転中心を中心に揺動可能なホルダ部材と、揺動ギアを第1位置または第2位置の一方に向けて付勢するため、ホルダ部材を付勢する第1付勢部材と、太陽ギアと噛み合うギア部と、太陽ギアと噛み合わない複数の欠歯部とを備える欠歯ギアと、欠歯ギアに対し一方向の回転付勢力を与えるための第2付勢部材と、ソレノイドアクチュエータにより揺動される切替部材とを備える構成とすることができる。この構成において、欠歯ギアは、ホルダ部材に係合し第1付勢部材の付勢力に抗して前記ホルダ部材を移動させることで揺動ギアを第1位置または第2位置の他方に位置させる第1カム部と、欠歯ギアに回転付勢力を発生させるため、第2付勢部材に係合可能な少なくとも1つの第2カム部と、切替部材に係合することで欠歯ギアの回転を規制する規制部とを有することができる。
前記した画像形成装置において、第1カム部は、第2カム部の一部であることができる。
このように、第2カム部の一部に第1カム部の機能を持たせることで、構成をより簡素化することができる。
前記した画像形成装置において、欠歯部は、第1欠歯部と第2欠歯部とからなり、切替部材は、第1係合部と第2係合部とを備え、第2カム部は、2つ設けられた構成とすることができる。このとき、画像形成装置は、揺動ギアが第1位置に位置するときに、第1カム部がホルダ部材と係合し、第2カム部の1つが第2付勢部材に付勢され、第1欠歯部と太陽ギアとが対向し、規制部が第1係合部と係合するように欠歯ギアにおける第1カム部、第1欠歯部、第2カム部および規制部が配置され、揺動ギアが第2位置に位置するときに、第2カム部のもう1つが第2付勢部材に付勢され、第2欠歯部が太陽ギアと対向し、規制部が第2係合部と係合するように欠歯ギアにおける第2カム部、第2欠歯部および規制部が配置される構成とすることができる。
また、前記した画像形成装置において、例えば、揺動ギアは、第1ギアおよび第2ギアと、駆動源との間に配置される。そして、搬送ローラは、定着器から排出された記録シートを装置の筐体外に排出する排出ローラであり、第1ギアに連結されるものとすることができる。また、画像形成装置は、定着器と排出ローラを繋ぐ搬送経路上に設けられ、定着器から排出された記録シートを排出ローラに向けて搬送する中間搬出ローラをさらに備え、当該中間排出ローラは、第2ギアに連結される構成とすることができる。
本発明によれば、第1ギアと第2ギアが直接噛み合うため、第1ギアと第2ギアを繋ぐための他のギアが不要であり、部品点数を削減して、簡素な構成とすることができる。
一実施形態に係る画像形成装置の断面図である。 直流モータから排出ローラ、中間排出ローラおよび定着器までのギア列を示す全体図である。 ホルダ部材の正面図である。 欠歯ギアの正面図(a)と背面図(b)である。 表面印刷時の第1駆動ギア列の一部を、左側から見た図である。 表面印刷時の第1駆動ギア列の一部を、右側から見た図である。 表面印刷から裏面印刷に切り替えるためソレノイドアクチュエータのピンを進出させた状態を示す、第1駆動ギア列の一部を左側から見た図である。 裏面印刷時の第1駆動ギア列の一部を、右側から見た図である。 裏面印刷時の第1駆動ギア列の一部を、左側から見た図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明では、まず、画像形成装置の一例としてのカラープリンタ1の概略構成について説明した後、本発明の特徴部分に係る構成の詳細について説明する。
また、以下の説明において、方向は、カラープリンタ1を使用するユーザを基準にした方向で説明する。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、手前側を「左」、奥側を「右」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
[カラープリンタの概略構成]
図1に示すように、カラープリンタ1は、記録シートの一例としての用紙Sの両面に画像を形成可能に構成されており、本体筐体2内に、給紙部3と、画像形成部4と、搬送部5と、再搬送経路6とを主に備えている。
給紙部3は、本体筐体2内の下部に設けられ、給紙トレイ31と、給紙機構32とを主に備えている。給紙トレイ31に収容された用紙Sは、給紙機構32によって画像形成部4に供給される。
画像形成部4は、用紙Sに画像を形成するための構成であり、露光装置41と、4つのプロセスユニット42と、転写ユニット43と、定着器44とを主に備えている。
露光装置41は、本体筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ光源、ポリゴンミラー、レンズ、反射鏡などを備えている。画像データに基づいてレーザ光源から出射されたレーザ光は、ポリゴンミラーや反射鏡で反射され、レンズを通過して、各感光体ドラム42Aの表面で高速走査される。
プロセスユニット42は、給紙トレイ31と露光装置41との間で前後に並んで配置され、感光体ドラム42A、帯電器42B、図示しない現像ローラ、供給ローラ、トナー収容部などを主に備えている。各プロセスユニット42は、トナー収容部内に収容されるトナーの色が相違するのみであり、構成は略同一である。
転写ユニット43は、給紙トレイ31とプロセスユニット42との間に設けられ、駆動ローラ43Aと従動ローラ43Bの間で張設された無端状の搬送ベルト43Cと、4つの転写ローラ43Dとを主に備えている。搬送ベルト43Cは、外側の面が各感光体ドラム42Aに接しており、その内側には各転写ローラ43Dが各感光体ドラム42Aとの間で搬送ベルト43Cを挟持するように配置されている。
定着器44は、プロセスユニット42の後方に設けられ、加熱部材の一例としての加熱ローラ44Aと、加熱ローラ44Aと対向配置されて加熱ローラ44Aを押圧する加圧部材の一例としての加圧ローラ44Bとを主に備えている。加熱ローラ44Aは、後述するモータ101からの駆動力により駆動され、加圧ローラ44Bは、加熱ローラ44Aに従動して回転するように構成されている。
画像形成部4では、感光体ドラム42Aの表面が、帯電器42Bにより一様に帯電された後、露光装置41からのレーザ光(鎖線参照)によって露光されることで、感光体ドラム42A上に画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、トナー収容部内のトナーが、供給ローラおよび現像ローラを介して感光体ドラム42A上の静電潜像に供給されることで、静電潜像が可視像化されて感光体ドラム42A上にトナー像が形成される。
その後、給紙部3から画像形成部4に供給された用紙Sが、感光体ドラム42Aと搬送ベルト43C(転写ローラ43D)の間を搬送されることで、各感光体ドラム42A上に形成されたトナー像が用紙S上に順次重ね合わせて転写される。そして、用紙Sが加熱ローラ44Aと加圧ローラ44Bの間を搬送されることで、用紙S上に転写されたトナー像が熱定着されて、用紙Sに画像が形成される。
搬送部5は、搬送経路51と、前後に揺動可能に構成されたフラッパ52と、中間排出ローラ53と、搬送ローラの一例としての排出ローラ54とを主に備えている。
搬送経路51は、定着器44と排出ローラ54とを繋ぐ経路であり、本体筐体2内の後部において略上下に延びるように設けられている。
中間排出ローラ53は、搬送経路51に設けられており、搬送経路51において用紙Sを搬送するローラである。この中間排出ローラ53は、正逆回転可能に構成されており、正回転時には定着器44から排出された用紙Sを排出ローラ54に向けて上方に搬送し、逆回転時には用紙Sを下方に向けて搬送する。中間排出ローラ53の駆動のための構成については後述する。
排出ローラ54は、画像形成部4(詳細には定着器44)の上方に設けられている。この排出ローラ54は、正逆回転可能に構成されており、正回転時には定着器44(画像形成部4)から搬出された用紙Sを本体筐体2の外部に向けて排出し、逆回転時には用紙Sを本体筐体2内に引き込むように搬送する。排出ローラ54の駆動のための構成については後述する。
搬送部5では、用紙Sの片面のみに画像を形成する場合や用紙Sの両面への画像形成が終了した場合には、画像形成部4から搬出された用紙Sは、正回転する中間排出ローラ53と排出ローラ54とにより排紙トレイ22上に排出される。
また、用紙Sの裏面に画像を形成する場合には、用紙Sがフラッパ52を通過した後、公知の制御によってフラッパ52が前方に揺動する。そして、用紙Sの後端が排出ローラ54から完全に排出される前に排出ローラ54が逆回転する。その後、用紙Sは、逆回転する排出ローラ54により搬送経路51に案内され、逆回転する中間排出ローラ53により搬送経路51内を再搬送経路6に向けて搬送される。なお、フラッパ52は、用紙Sが搬送経路51を通過した後に再び後方に揺動する。
再搬送経路6は、用紙Sの裏面に画像を形成するときに、搬送経路51から案内された用紙S(破線参照)を画像形成部4に向けて案内する経路であり、本体筐体2内の下部に設けられている。
より詳細に、再搬送経路6は、搬送経路51のフラッパ52が位置する部分から下方に延び、画像形成部4および給紙トレイ31の下方において、略前後に延び、給紙トレイ31の前方において上に延びて、画像形成部4よりも上流側の、給紙機構32が配置された搬送経路に合流している。
このような構成において、搬送経路51から再搬送経路6に搬送された用紙Sは、先に画像が形成された面とは反対側の面が感光体ドラム42Aと対面するように画像形成部4に再度搬送され、画像形成部4で画像が形成された後、正回転する中間排出ローラ53と排出ローラ54とにより排紙トレイ22上に排出される。
[駆動機構の構成]
次に、定着器44、中間排出ローラ53および排出ローラ54の駆動のための駆動機構について説明する。なお、各図において、一部のギアは、ピッチ円のみで示している。また、便宜上、ギアによる動力伝達の経路を、ギアの回転軸線同士を繋ぐ破線により示している。
図2に示すように、駆動機構100は、駆動源の一例としての直流モータ101と、直流モータ101から得られる駆動力を中間排出ローラ53および排出ローラ54に伝達する第1駆動ギア列110と、直流モータ101から得られる駆動力を定着器44に伝達する第2駆動ギア列120とを備える。
<第1駆動ギア列および第2駆動ギア列>
第1駆動ギア列110は、モータ出力ギア119、第1アイドルギア111、第2アイドルギア112、第3アイドルギア113、太陽ギア145、揺動ギア146、第1ギア141、第2ギア142、第4アイドルギア114、第5アイドルギア115、排出ローラギア151および中間排出ローラギア152を有している。なお、排出ローラギア151は、排出ローラ54の1つと同軸に設けられたギアであり、中間排出ローラギア152は、中間排出ローラ53の1つと同軸に設けられたギアである。
また、第2駆動ギア列120は、モータ出力ギア119、第1アイドルギア111、第2アイドルギア112および加熱ローラギア154を有している。すなわち、第2駆動ギア列120は、その一部であるモータ出力ギア119、第1アイドルギア111および第2アイドルギア112が第1駆動ギア列110に含まれている。そして、第2駆動ギア列120の残りである加熱ローラギア154は、直流モータ101と揺動ギア146の間のギアの1つである第2アイドルギア112に噛み合って連結されている。なお、加熱ローラギア154は、加熱ローラ44Aと同軸に設けられているギアである。
モータ出力ギア119は、直流モータ101の出力軸に設けられたギアであり、図2において反時計回りに回転するようになっている。
第1アイドルギア111、第2アイドルギア112および第3アイドルギア113は、この順にモータ出力ギア119から駆動力が伝達されるように直列に配置されたアイドルギアである。
前記した加熱ローラギア154は、第2アイドルギア112に噛合して第2アイドルギア112から駆動力の伝達を受けている。
第3アイドルギア113は、大径ギア113Aと小径ギア113Bを同軸に備えたギアであり、大径ギア113Aが第2アイドルギア112と噛み合い、小径ギア113Bが太陽ギア145に噛み合っている。
揺動ギア146は、太陽ギア145と噛み合い、太陽ギア145の周囲で揺動可能なギアである。揺動ギア146は、第1駆動ギア列110において、第1ギア141および第2ギア142と、直流モータ101(モータ出力ギア119)との間に配置されている。
第1ギア141は、第1大径ギア141Aと、当該第1大径ギアよりも小径の第1小径ギア141Bとを同軸に有するギアである。
第2ギア142は、第1大径ギア141Aに噛み合った第2大径ギア142Aと、当該第2大径ギア142Aよりも小径の第2小径ギア142Bとを同軸に有するギアである。
前記した揺動ギア146は、太陽ギア145の回転中心周りで揺動可能なホルダ部材135に支持されていることで、太陽ギア145の周囲を揺動可能となっている。これにより、揺動ギア146は、第1小径ギア141Bに噛み合う第1位置と、第2小径ギア142Bに噛み合う第2位置(図9参照)との間で揺動可能であり、第1位置と第2位置の間での切替は後述する切替手段130により行われる。
第4アイドルギア114は、第1大径ギア141Aおよび排出ローラギア151と噛み合っており、第1ギア141の回転を排出ローラギア151に伝達可能である。
第5アイドルギア115は、第2大径ギア142Aおよび中間排出ローラギア152に噛み合っており、第2ギア142の回転を中間排出ローラギア152に伝達可能である。
このようなギア群により構成される第1駆動ギア列110は、切替手段130の作動により、揺動ギア146の位置が第1位置と第2位置の間で切り替わることで、第1ギア141および第2ギア142の回転方向が切り替わる結果、排出ローラギア151および中間排出ローラギア152の回転方向が切り替えられるようになっている。
また、第2駆動ギア列120には、回転方向を切り替える手段が設けられていないので、定着器44は、直流モータ101の一方向の回転により加熱ローラ44Aおよび加圧ローラ44Bが一定方向にのみ回転するようになっている。
<切替手段>
次に、揺動ギア146を第1位置と第2位置との間で移動させる切替手段130の詳細な構成について説明する。なお、揺動ギア146は、本実施形態において、用紙Sの表面に印刷をするときに第1位置に位置し、裏面に印刷するときに第2位置に位置する。
切替手段130は、ホルダ部材135と、欠歯ギア133と、第1付勢部材の一例としての引張バネ136と、第2付勢部材の一例としてのねじりコイルバネ137と、切替部材の一例としてのスイッチングアーム138と、ソレノイドアクチュエータ139とを備えている。
ホルダ部材135は、図3に示すように、前後に長い板状の本体部135Aに、太陽ギア145を軸支する第1軸受部135Bと、揺動ギア146を支持する第2軸受部135Cを有している。また、ホルダ部材135は、第1軸受部135Bにおいて本体筐体2に軸支されている。なお、図示は省略するが、第1軸受部135Bと第2軸受部135Cは、それぞれ、太陽ギア145の左右両側と揺動ギア146の左右両側に設けられており、これらのギアを両端支持するようになっている。ホルダ部材135は、第1軸受部135Bにおいて太陽ギア145を軸支していることで太陽ギア145の回転軸線5とホルダ部材135の揺動軸線は一致しており、前記したように太陽ギア145の回転中心周りに揺動可能となっている。本体部135Aは、前端部(図3の右端)に引張バネ136の一端が係合されるバネ係止部135Dと、図3における背面側に突出するリブ135Eとを有している。また、本体部135Aは、欠歯ギア133の軸部周りを露出させる露出孔135Fを有している。
欠歯ギア133は、図4(a)に示すように、軸受部133Zにおいてカラープリンタ1の装置本体に回転可能に軸支されたギアであり、軸受部133Zの周囲に、ギア部133Aと、複数の欠歯部としての第1欠歯部133Bおよび第2欠歯部133Cとを備えている。また、欠歯ギア133は、左側の側面(図4(a)で示した側面)に軸受部133Zから径方向外側に延びる、第1カム部および第2カム部の一例としての第1突起部133Dと第2カム部の一例としての第2突起部133Eを有している。また、欠歯ギア133は、図4(b)に示すように、左側の側面に左側に突出したベース円部133Fと、このベース円部133Fから径方向外側に突出した規制部133Gを有している。すなわち、本実施形態において、第1カム部は、第2カム部の一部として(第2カム部が第1カム部の機能を含んで)構成されている。
ギア部133Aは、太陽ギア145に対向したときに、太陽ギア145と噛み合って欠歯ギア133の回転を可能にするギアである。
第1欠歯部133Bは、太陽ギア145と対向したときに、太陽ギア145と噛み合わず、太陽ギア145から欠歯ギア133に回転力が伝わらないようにする部分である。後述するように、第1欠歯部133Bは、用紙Sの表面の印刷時に太陽ギア145に対向する。
第2欠歯部133Cは、太陽ギア145と対向したときに、太陽ギア145と噛み合わず、太陽ギア145から欠歯ギア133に回転力が伝わらないようにする部分である。後述するように、第2欠歯部133Cは、用紙Sの裏面の印刷時に太陽ギア145に対向する。
第1突起部133Dは、用紙Sの表面の印刷時には第1カム部として機能して、ホルダ部材135の下側のリブ135Eに上から当接することで、引張バネ136の付勢力に抗してホルダ部材135に係合し、ホルダ部材135を下方へ揺動させる役割を果たす部分である。また、第1突起部133Dは、用紙Sの裏面の印刷時には、ねじりコイルバネ137に係合して付勢されることで、欠歯ギア133に図示時計回り方向(一方向)の回転力を発生させる役割を果たす部分である。
第2突起部133Eは、第2カム部の一例であり、表面の印刷時にねじりコイルバネ137に係合して付勢されることで、欠歯ギア133に図4(a)の時計回り方向(一方向)の回転力を発生させる役割を果たす部分である。
規制部133Gは、スイッチングアーム138に係合することで、欠歯ギア133の回転を規制して姿勢を維持する部分である。規制部133Gが欠歯ギア133の姿勢を維持することで、用紙Sの表面または裏面の印刷時において、ねじりコイルバネ137の付勢力により欠歯ギア133に回転力が発生していても、欠歯ギア133が回転することなく、一定姿勢を維持することができるようになっている。
図2に戻り、引張バネ136は、前記したように、一端(図2において下端)がホルダ部材135のバネ係止部135D(図3参照)に係合され、他端(図2において上端)が、図示しない装置本体に係合されている。これにより、引張バネ136は、ホルダ部材135に対し、図2における反時計回りに揺動させる付勢力を発生させている。つまり、引張バネ136は、ホルダ部材135を介して揺動ギア146を第2位置に向けて付勢している。
ねじりコイルバネ137は、欠歯ギア133の近傍に配置されている。ねじりコイルバネ137の一方のアームである第1アーム137Aは、装置本体に係止され、他方のアームである第2アーム137Bは、欠歯ギア133の軸方向において、第1突起部133Dおよび第2突起部133Eに対応した位置に配置されている。ねじりコイルバネ137は、第2アーム137Bが第1突起部133Dまたは第2突起部133Eに係合することで、欠歯ギア133に図2における時計回りの回転力を与える機能を果たす。
スイッチングアーム138は、欠歯ギア133の規制部133Gに係合することで、欠歯ギア133の姿勢を所定の2つの姿勢に維持し、また、この2つの姿勢の間で切り替えるための部材である。スイッチングアーム138は、欠歯ギア133の上方に配置され、図5に示すように、軸受部138Zと、第1アーム138Aと、第2アーム138Bと、第3アーム138Cとを有する。
第1アーム138Aは、軸受部138Zから下方に向けて延び、先端に鉤状の第1係合部138Xを有している(図6参照)。
第2アーム138Bは、軸受部138Zから後方およびやや下方に向けて延び、先端に第2係合部138Yを有している。
第3アーム138Cは、軸受部138Zから後方およびやや上方に向けて延び、先端が後述するソレノイドアクチュエータ139のスライドピン139Aに係合している。
ソレノイドアクチュエータ139は、上下に進退可能なスライドピン139Aを有し、カラープリンタ1が備える図示しない制御装置により制御されることでスライドピン139Aが上下に進退し、スイッチングアーム138を作動させる装置である。ソレノイドアクチュエータ139は、制御装置により、用紙Sの表面の印刷時には上方に退避するように制御され、裏面印刷時には下方へ進出するように制御される。これにより、スイッチングアーム138は、表面印刷時に図5に示した時計回りに回った姿勢(「第1姿勢」とする。)となり、裏面印刷時には、図7、図9に示した反時計回りに回った姿勢(「第2姿勢」とする。)となる。第1姿勢にあるソレノイドアクチュエータ139は、第1係合部138Xが規制部133Gに係合し(図6参照)、第2姿勢にあるソレノイドアクチュエータ139は、第2係合部138Yが規制部133Gに係合する(図8参照)ようになっている。
欠歯ギア133は、第1欠歯部133B、第2欠歯部133C、第1突起部133D、第2突起部133E、規制部133Gが、互いに所定の位置関係となっていることで、切替手段130による揺動ギア146の位置の切替を可能にしている。
すなわち、揺動ギア146が第1位置に位置するときに、第1突起部133Dが第1カム部として機能してホルダ部材135のリブ135Eと係合し、第2突起部133Eが第2カム部として機能してねじりコイルバネ137に付勢され、第1欠歯部133Bと太陽ギア145とが対向し、規制部133Gが第1係合部138Xと係合するように欠歯ギア133における第1突起部133D、第2突起部133E、第1欠歯部133Bおよび規制部133Gが配置されている。
また、揺動ギア146が第2位置に位置しているときに、第1突起部133Dが第2カム部として機能してねじりコイルバネ137に付勢され、第2欠歯部133Cが太陽ギア145と対向し、規制部133Gが第2係合部138Yと係合するように欠歯ギア133における第1突起部133D、第2欠歯部133Cおよび規制部133Gが配置されている。
[動作]
以上のように構成されたカラープリンタ1が、定着器44、中間排出ローラ53および排出ローラ54を駆動するときの動作について説明する。
<定着器の動作>
図2に示すように、直流モータ101と定着器44とは、第2駆動ギア列120によって常に連結されており、第2駆動ギア列120に回転方向を切り替える手段は設けられていない。そのため、直流モータ101が一方向に回転することで、定着器44の加熱ローラ44Aおよび加圧ローラ44Bは、一定方向にのみ回転する。このため、加圧ローラ44Bが加熱ローラ44Aに従動するような構成であっても、加熱ローラ44Aおよび加圧ローラ44Bが逆回転することでこれらの表面が傷つくことを防止できる。
<表面・裏面印刷共通の動作>
図2に示すように、用紙Sの表面・裏面のいずれに印刷を行う場合においても、第1駆動ギア列110のうち、モータ出力ギア119、第1アイドルギア111、第2アイドルギア112、第3アイドルギア113および太陽ギア145は、位置が変化せず、常に、この順に隣り合うもの同士が噛み合っている。そして、直流モータ101の回転方向は一定である。そのため、これらのギア群は、直流モータ101が回転しているときは、常に、図2に矢印で示した回転方向に回転している。
<表面の印刷時の動作>
用紙Sの表面を印刷するとき、図5および図6に示すように、切替手段130は、制御装置の制御によりソレノイドアクチュエータ139のスライドピン139Aを上に退避させる。このとき、スイッチングアーム138の第3アーム138Cが上に引き上げられることで、スイッチングアーム138は第1姿勢になる。このため、図6に示すように、スイッチングアーム138の第1係合部138Xが欠歯ギア133の規制部133Gに係合する。欠歯ギア133がこの姿勢にあると、図5に示すように、ねじりコイルバネ137の第2アーム137Bは、欠歯ギア133の第2突起部133Eを付勢していることで、欠歯ギア133には、図5の時計回り方向(図6の反時計回り方向)の回転付勢力が与えられているが、スイッチングアーム138の第1係合部138Xが欠歯ギア133の規制部133Gに係合していることで、欠歯ギア133は、図5および図6に示した姿勢を維持している。
このとき、第1突起部133Dは、第1カム部として機能して、ホルダ部材135のリブ135Eに係合して、ホルダ部材135を引張バネ136の付勢力に抗して下に押し下げる。これにより図5においてホルダ部材135が時計回りに回動した状態になって、揺動ギア146が第1小径ギア141Bに噛み合う第1位置に位置する。なお、欠歯ギア133の第1欠歯部133Bは、太陽ギア145に対向しているので、太陽ギア145から欠歯ギア133に回転力は伝わらない。
揺動ギア146が第1位置に位置すると直流モータ101の駆動力は、表面・裏面印刷共通の動作で説明したように太陽ギア145を回転させ、太陽ギア145の回転は、揺動ギア146、第1小径ギア141B、第1大径ギア141A、第4アイドルギア114および排出ローラギア151の順に伝わって、排出ローラ54を駆動する。また、太陽ギア145の回転は、揺動ギア146、第1小径ギア141B、第1大径ギア141A、第2大径ギア142A、第5アイドルギア115および中間排出ローラギア152の順に伝わって、中間排出ローラ53を駆動する。
このとき、図5において、排出ローラギア151は、反時計回りに回転し、中間排出ローラギア152は、時計回りに回転する。
<裏面の印刷時の動作>
用紙Sの裏面を印刷するとき、図7に示すように、切替手段130は、制御装置の制御によりソレノイドアクチュエータ139のスライドピン139Aを下に進出させる。このとき、スイッチングアーム138の第3アーム138Cが下に押し下げられることで、スイッチングアーム138は、図7において反時計回りに回動して第2姿勢となる。このため、図6に示した第1係合部138Xと規制部133Gの係合が外れる(図示省略)。すると、ねじりコイルバネ137の第2アーム137Bが第2突起部133Eを付勢することで発生していた欠歯ギア133の回転力により、欠歯ギア133が図7のように時計回りに回転する。この回転により、第1突起部133Dがホルダ部材135のリブ135Eから上に逃げていき、引張バネ136の付勢力によりホルダ部材135が太陽ギア145の回転中心を中心に反時計回りに回動する。そして、欠歯ギア133のギア部133Aが太陽ギア145に対向することで、太陽ギア145の回転が欠歯ギア133に伝わる。
欠歯ギア133が図7の状態からさらに時計回りに回転すると、図8に示すように、スイッチングアーム138の第2係合部138Yが欠歯ギア133の規制部133Gに係合することで、欠歯ギア133の回転が停止する。このとき、ちょうど、欠歯ギア133の第2欠歯部133Cが太陽ギア145に対向することで、太陽ギア145から欠歯ギア133への回転の伝達も遮断される。なお、欠歯ギア133が図8の姿勢にあるとき、図9に示すように、ねじりコイルバネ137の第2アーム137Bが第1突起部133Dを付勢していることで、欠歯ギア133に図9における時計回りの回転力を発生しているが、前記した第2係合部138Yと規制部133Gの係合により、欠歯ギア133の姿勢は維持される。
このようにして、欠歯ギア133が図8および図9に示す姿勢になると、第1突起部133Dおよび第2突起部133Eは、ホルダ部材135のリブ135Eから完全に離れて、ホルダ部材135は、引張バネ136の付勢力により、図9における反時計回りに回動する。これにより、揺動ギア146が第2小径ギア142Bに噛み合う第2位置に位置する。
揺動ギア146が第2位置に位置すると直流モータ101の駆動力は、表面・裏面印刷共通の動作で説明したように太陽ギア145を回転させ、太陽ギア145の回転は、揺動ギア146、第2小径ギア142B、第2大径ギア142A、第1大径ギア141A、第4アイドルギア114および排出ローラギア151の順に伝わって、排出ローラ54を駆動する。また、太陽ギア145の回転は、揺動ギア146、第2小径ギア142B、第2大径ギア142A、第5アイドルギア115および中間排出ローラギア152の順に伝わって、中間排出ローラ53を駆動する。
このとき、図9において、排出ローラギア151は、時計回りに回転し、中間排出ローラギア152は、反時計回りに回転する。すなわち、表面印刷時とは逆に回転するので、搬送経路51にある用紙Sを排出ローラ54および中間排出ローラ53の回転により再搬送経路6に導くことが可能となる。
裏面印刷から表面印刷へ切り替えるとき、図9の状態において、切替手段130が、制御装置の制御によりソレノイドアクチュエータ139のスライドピン139Aを上に退避させる。すると、スイッチングアーム138の第3アーム138Cが上に引き上げられることで、スイッチングアーム138は第1姿勢になり、図8に示した第2係合部138Yと規制部133Gの係合が外れる(図示省略)。すると、ねじりコイルバネ137が第1突起部133Dを付勢することで発生していた欠歯ギア133の回転力により、欠歯ギア133が図9の時計回りに回転し、欠歯ギア133のギア部133Aが太陽ギア145に対向することで、太陽ギア145の回転が欠歯ギア133に伝わる。そして、図5および図6に示したように、第1突起部133Dがホルダ部材135を押し下げ、揺動ギア146が第1小径ギア141Bに噛み合って第1位置に位置し、第1係合部138Xが規制部133Gに噛み合い、第1欠歯部133Bが太陽ギア145に対向する状態となる。すなわち、表面の印刷状態へと戻ることになる。
[効果]
以上のようにして、本実施形態のカラープリンタ1によれば、切替手段130の動作により揺動ギア146が第1位置と第2位置の間で位置を変え、直流モータ101から排出ローラギア151および中間排出ローラギア152への動力伝達経路が切り替えられ、1つの駆動源(直流モータ101)を使用して排出ローラギア151および中間排出ローラギア152の回転方向を切り替えることができる。
この切替のための構成において、第1ギア141と第2ギア142が、それぞれ第1大径ギア141Aと第1小径ギア141B、第2大径ギア142Aと第2小径ギア142Bを有しているので、第1大径ギア141Aと第2大径ギア142Aを噛み合わせた状態において第1小径ギア141Bと第2小径ギア142Bの間に隙間ができる。揺動ギア146は、この隙間を利用して第1位置と第2位置との間で移動することができる。このように、本実施形態のカラープリンタ1では、揺動ギア146が選択的に噛み合う2つのギアである第1ギア141と第2ギア142が直接噛み合うため、第1ギア141と第2ギア142を繋ぐための他のギアが不要であり、ギアの数を削減して、簡素な構成とすることができる。
そして、カラープリンタ1は、加圧ローラ44Bが加熱ローラ44Aに従動する構成であるが、直流モータ101の一方向の回転により、第2駆動ギア列120を介して定着器44が一定方向にのみ回転するので、加熱ローラ44Aと加圧ローラ44Bの表面の傷つきを防止できる。また、この傷つき防止の目的のためだけの、駆動の伝達をオン/オフするワンウェイクラッチなども不要である。
また、カラープリンタ1は、第2駆動ギア列120の一部が第1駆動ギア列110に含まれた構成であるので、部品点数を少なくすることができる。
また、カラープリンタ1は駆動源として直流モータ101を採用しているので、直流モータ101自体の回転方向の切替を行うと遅延が発生するが、上記したような切替手段130による回転方向の切替を適用することで、直流モータ101を採用した場合であっても迅速な切替が可能である。
さらに、カラープリンタ1は、第1突起部133Dが第1カム部と第2カム部の両方の機能を兼ねているので、欠歯ギア133の構成の簡素化を実現している。
以上に本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、適宜変形して実施することができる。
前記実施形態において、第1付勢部材(引張バネ136)は、揺動ギアを第1位置に向けて付勢していたが、第2位置に向けて付勢するように配置してもよい。この場合、第1カム部は、第1付勢部材の付勢力に抗してホルダ部材に係合することで、揺動ギアを第1ギア(第1位置)に向けて移動させるように構成するとよい。
前記実施形態において、第2カム部である第1突起部133Dおよび第2突起部133Eは、互いに独立した突起形状として設けられていたが、第2カム部は、見た目上、1つの突起であるように構成されていてもよい。
前記実施形態において、第2駆動ギア列120は、一部が第1駆動ギア列110と共通に(第1駆動ギア列110に含まれるように)構成されていたが、第2駆動ギア列120は、全体が第1駆動ギア列110に含まれるように構成されていてもよい。例えば、定着器44が駆動源(直流モータ101)と揺動ギア146の間のギアの1つに直接駆動されるように接続されていてもよい。
また、ギアの数は増えるが、第2駆動ギア列120は、第1駆動ギア列110とは全く別のギア列として構成されていてもよい。例えば、第2駆動ギア列が、第1駆動ギア列とは別に、モータ出力ギア119に噛み合う構成としてもよい。
前記実施形態においては、加熱ローラ44Aに駆動力が入力され、加圧ローラ44Bが加熱ローラ44Aに従動するように構成していたが、加圧ローラに駆動力を入力し、加熱ローラが加圧ローラに従動するように構成してもよい。
前記実施形態において、切替手段130として、ソレノイドアクチュエータ139の他に、スイッチングアーム138、欠歯ギア133およびホルダ部材135などを用いていたが、ソレノイドアクチュエータ139で直接、ホルダ部材135を揺動させるように構成しても構わない。
前記実施形態において、駆動源は直流モータであったが、交流モータを採用しても構わない。
前記実施形態においては、太陽ギア145を駆動源である直流モータ101に連結し、揺動ギア146が噛み合う第1ギア141および第2ギア142を、出力側である排出ローラギア151(搬送ローラ)および中間排出ローラギア152に連結していたが、これを逆にして、第1ギアおよび第2ギアの一方を駆動源に連結し、太陽ギア145を出力側である搬送ローラに連結してもよい。このようにしても、搬送ローラの回転方向を正逆異なる方向に切り替えることが可能である。
前記実施形態において、画像形成装置の一例としてカラープリンタを例示したが、画像形成装置としては、モノクロプリンタや、複写機、複合機などを採用することもできる。
1 カラープリンタ
6 再搬送経路
44 定着器
44A 加熱ローラ
44B 加圧ローラ
51 搬送経路
53 中間排出ローラ
54 排出ローラ
100 駆動機構
101 直流モータ
110 第1駆動ギア列
111 第1アイドルギア
112 第2アイドルギア
113 第3アイドルギア
114 第4アイドルギア
115 第5アイドルギア
119 モータ出力ギア
120 第2駆動ギア列
130 切替手段
133 欠歯ギア
133A ギア部
133B 第1欠歯部
133C 第2欠歯部
133D 第1突起部
133E 第2突起部
133G 規制部
135 ホルダ部材
135E リブ
136 引張バネ
137 ねじりコイルバネ
138 スイッチングアーム
138X 第1係合部
138Y 第2係合部
139 ソレノイドアクチュエータ
141 第1ギア
141A 第1大径ギア
141B 第1小径ギア
142 第2ギア
142A 第2大径ギア
142B 第2小径ギア
145 太陽ギア
146 揺動ギア
151 排出ローラギア
152 中間排出ローラギア
154 加熱ローラギア
S 用紙

Claims (9)

  1. 駆動源と、記録シートを搬送する搬送ローラと、前記駆動源から得られる駆動力を前記搬送ローラに伝達する第1駆動ギア列とを備えた画像形成装置であって、
    前記第1駆動ギア列は、
    第1大径ギアおよび当該第1大径ギアよりも小径の第1小径ギアを同軸に有する第1ギアと、
    前記第1大径ギアに噛み合った第2大径ギアおよび当該第2大径ギアよりも小径の第2小径ギアを同軸に有する第2ギアと、
    前記第1小径ギアに噛み合う第1位置と、前記第2小径ギアに噛み合う第2位置との間で揺動する揺動ギアと、
    前記揺動ギアの位置を第1位置と第2位置の間で切り替える切替手段と、を備え、
    前記揺動ギアの位置が前記切替手段によって切り替えられることで、前記搬送ローラの回転方向が切り替えられることを特徴とする画像形成装置。
  2. 加熱部材と加圧部材とを有し、前記加熱部材と前記加圧部材の一方に駆動力が入力され、他方が一方に従動して回転する定着器と、
    前記駆動源から得られる駆動力を前記定着器に伝達する第2駆動ギア列とを備え、
    前記定着器は、前記駆動源の一方向の回転により駆動され、前記加熱部材および前記加圧部材が一定方向にのみ回転することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2駆動ギア列は、前記第1駆動ギア列に含まれ、前記定着器が前記駆動源と前記揺動ギアの間のギアに駆動されるように接続されているか、または、前記第2駆動ギア列の一部が前記第1駆動ギア列に含まれ、前記第2駆動ギア列の残りが前記駆動源と前記揺動ギアの間のギアに連結されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記駆動源は直流モータを有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記切替手段は、ソレノイドアクチュエータを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記揺動ギアと噛み合う太陽ギアをさらに備え、
    前記切替手段は、
    前記揺動ギアを保持し、前記太陽ギアの回転中心を中心に揺動可能なホルダ部材と、
    前記揺動ギアを前記第1位置または前記第2位置の一方に向けて付勢するため、前記ホルダ部材を付勢する第1付勢部材と、
    前記太陽ギアと噛み合うギア部と、前記太陽ギアと噛み合わない複数の欠歯部とを備える欠歯ギアと、
    前記欠歯ギアに対し一方向の回転付勢力を与えるための第2付勢部材と、
    前記ソレノイドアクチュエータにより揺動される切替部材とを備え、
    前記欠歯ギアは、
    前記ホルダ部材に係合し前記第1付勢部材の付勢力に抗して前記ホルダ部材を移動させることで前記揺動ギアを前記第1位置または前記第2位置の他方に位置させる第1カム部と、
    前記欠歯ギアに前記回転付勢力を発生させるため、前記第2付勢部材に係合可能な少なくとも1つの第2カム部と、
    前記切替部材に係合することで前記欠歯ギアの回転を規制する規制部とを有することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1カム部は、前記第2カム部の一部であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記欠歯部は、第1欠歯部と第2欠歯部とからなり、
    前記切替部材は、第1係合部と第2係合部とを備え、
    前記第2カム部は、2つ設けられ、
    前記揺動ギアが前記第1位置に位置するときに、前記第1カム部が前記ホルダ部材と係合し、前記第2カム部の1つが前記第2付勢部材に付勢され、前記第1欠歯部と前記太陽ギアとが対向し、前記規制部が前記第1係合部と係合するように前記欠歯ギアにおける前記第1カム部、前記第1欠歯部、前記第2カム部および前記規制部が配置され、
    前記揺動ギアが前記第2位置に位置するときに、前記第2カム部のもう1つが前記第2付勢部材に付勢され、前記第2欠歯部が前記太陽ギアと対向し、前記規制部が前記第2係合部と係合するように前記欠歯ギアにおける前記第2カム部、第2欠歯部および前記規制部が配置されることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記揺動ギアは、前記第1ギアおよび前記第2ギアと、前記駆動源との間に配置され、
    前記搬送ローラは、前記定着器から排出された記録シートを装置の筐体外に排出する排出ローラであり、前記第1ギアに連結され、
    前記画像形成装置は、前記定着器と前記排出ローラを繋ぐ搬送経路上に設けられ、前記定着器から排出された記録シートを前記排出ローラに向けて搬送する中間搬出ローラをさらに備え、当該中間排出ローラは、前記第2ギアに連結されていることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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