JP2014001088A - ガラス塊成形装置、ガラス塊の製造方法、ガラス光学素子の製造方法及びガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法 - Google Patents

ガラス塊成形装置、ガラス塊の製造方法、ガラス光学素子の製造方法及びガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊成形装置を提供すること。
【解決手段】流出ノズル、第一及び第二金型群、各第一金型を第一のキャスト準備位置に順次移送する手段、各第二金型を第二のキャスト準備位置に順次移送する手段、及び各キャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動手段を備え、移動手段が、第一金型を上昇させてキャスト位置に配置すると、次の(a)〜(f):(a)第二金型を上昇させてキャスト位置との隣接位置で第一金型と並置、(b)熔融ガラス塊がキャストされた第一金型をキャスト位置より退避、(c)隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置、(d)次に移送された第一金型を上昇させてキャスト位置との隣接位置で第二金型と並置、(e)熔融ガラス塊がキャストされた第二金型をキャスト位置より退避、(f)隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置、を繰り返す。
【選択図】図4

Description

本発明は、熔融ガラスから精密プレス成形用のガラス塊(ガラスゴブやプリフォーム)を成形することができるガラス塊成形装置、該装置を用いてガラス塊を製造する製造方法、及び該方法によって製造されたガラス塊を再加熱しプレスしてガラス光学素子を製造する製造方法に関する。また、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法に関する。
熔融ガラス供給部より流出される熔融ガラスから精密プレス成形用のガラス塊を成形するガラス塊成形装置が知られている。この種のガラス塊成形装置の具体的構成は、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載のガラス塊成形装置は、流出ノズル直下に順次搬送される搬送皿を昇降装置により受型と共に流出ノズル直下の近傍位置まで上昇させて、流出ノズルより流出される所定容量の熔融ガラス塊を受型で受けた後、受型と共に搬送皿を降下させ、熔融ガラス塊が載置された状態の搬送皿を次工程(加熱工程)へ移送する。すなわち、特許文献1に記載のガラス塊成形装置において、受型へ熔融ガラス塊をキャストしてから次の搬送皿を載置した受型へ熔融ガラス塊をキャストするには、受型の降下工程、次の搬送皿の流出ノズル直下への搬送工程、流出ノズル直下へ搬送された搬送皿及び受型の上昇工程の各工程を経る必要がある。
特開2000−239024号公報
この種のガラス塊成形装置において、ガラス塊の生産数量の増加や容量(重量)の大きいガラス塊の成形を達成するためには、引き上げ量(流出ノズルから流出する単位時間あたりの熔融ガラスの体積)を増やすことが考えられる。引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させるためには、例えば、流出ノズル直下の近傍位置に順次配置される各受型への熔融ガラス塊のキャスト間隔を短く設定する必要がある。
特許文献1においてキャスト間隔を短く設定するためには、降下工程、搬送工程、上昇工程の各工程に掛かる時間を短縮するという措置が考えられる。ここで、受型の昇降速度は比較的高速であるため、降下工程及び上昇工程に掛かる時間を短縮できる余地は少ない。そこで、間欠的に搬送される搬送皿等の被搬送部材の搬送速度(間欠搬送速度)を上げて搬送工程に掛かる時間を短縮することにより、キャスト間隔を短くするという措置が考えられる。しかし、被搬送部材を速い速度で間欠搬送すると、徐冷中の熔融ガラス塊が慣性力や振動等の影響で変形する虞がある。そのため、搬送速度を上げるという措置は安易には採用できない。
また、熔融ガラス塊の重量が大きいほど、間欠搬送時に生じる慣性力が大きいため、徐冷中の熔融ガラス塊が変形する可能性が高くなる。そのため、重量の大きいガラス塊を成形する場合には、搬送速度を上げるどころか寧ろ下げなければ、ガラス塊の成形精度を維持することが難しい。しかし、ガラス塊の成形精度を維持するために搬送速度を下げてしまうと、その代償として、引き上げ量を増やすことができず、ガラス塊の生産数量が減少してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊成形装置を提供することである。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊の製造方法、及び該方法により製造されたガラス塊を用いたガラス光学素子の製造方法を提供することである。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適な、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法を提供することである。
本発明の一形態に係るガラス塊成形装置は、熔融ガラスが流出する流出ノズルと、流出ノズルの下方に配置され、複数の第一金型を含む第一金型群及び複数の第二金型を含む第二金型群と、複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一移送手段と、複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二移送手段と、第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動手段とを備える。移動手段は、第一のキャスト準備位置に移送された第一金型を上昇させて流出ノズル直下のキャスト位置に配置すると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第一金型と並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型をキャスト位置より退避、
(c)第一金型退避後に隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第二金型と並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型をキャスト位置より退避、
(f)第二金型退避後に隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置、
を繰り返す。
本発明の一形態によれば、第一金型と第二金型の一方に対する熔融ガラス塊のキャスト中に他方が上昇し、キャスト位置と隣接する隣接位置に配置される。すなわち、一方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストと他方の金型の上昇移動が並行実施されるため、各金型へのキャスト間隔の短縮が達成される。そのため、引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させることが可能となる。また、第一金型と第二金型の一方を降下させてから他方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストが完了するまでの間に次の一方の金型を移動させて隣接位置に配置すれば、キャスト間隔の短縮の達成が可能となる。このように、本発明の一形態によれば、金型の移動について時間的余裕があるため、各金型の移動速度を低速に抑えることができる。従って、引き上げ量を増やしてガラス塊の重量を増加させつつ成形精度の維持・向上及び生産数量の維持・増加が可能となる。
また、流出ノズルは、例えば、第一移送手段による第一金型の第一の移送経路上、及び第二移送手段による第二金型の第二の移送経路上から外れた位置に配置されている。この場合、移動手段は、上記(c)、上記(f)において、それぞれ、隣接位置に配置された第二金型、第一金型を所定の水平方向に移動させて、第二の移送経路上、第一の移送経路上から外れたキャスト位置に配置する。
また、第一の移送経路と第二の移送経路とが並んで位置している。この場合、流出ノズルは、例えば第一の移送経路と第二の移送経路との間の所定の上方位置に配置されている。
また、第一移送手段は、第一金型群を支持する第一支持台と、第一支持台を動かすことにより、第一金型を第一の移送経路内で循環移送する第一移送手段とを備えた構成としてもよい。また、第二移送手段は、第二金型群を支持する第二支持台と、第二支持台を動かすことにより、第二金型を第二の移送経路内で循環移送する第二移送手段とを備えた構成としてもよい。また、移動手段は、第一金型を第一支持台上で該第一金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置する第一移動手段と、第二金型を第二支持台上で該第二金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置する第二移動手段とを備えた構成としてもよい。
また、移動手段は、第一支持台に上下方向に摺動可能に支持され、第一金型を該第一支持台の上方で支持する第一支持軸体と、第一支持台の下方に位置する第一支持軸体の下端部と連結し、第一金型を該第一支持軸体と共に昇降させる第一昇降手段と、第二支持台に上下方向に摺動可能に支持され、第二金型を該第二支持台の上方で支持する第二支持軸体と、第二支持台の下方に位置する第二支持軸体の下端部と連結し、第二金型を該第二支持軸体と共に昇降させる第二昇降手段とを備えた構成としてもよい。
また、第一、第二支持軸体はそれぞれ、第一、第二支持台を貫通するように配置され、第一、第二移動手段により第一、第二金型と一体に移動可能であってもよい。この場合において、第一、第二支持台にはそれぞれ、第一、第二移動手段による第一、第二支持軸体の移動を許容するスリットが形成されていてもよい。
また、本発明の一形態に係るガラス塊の製造方法は、上記のガラス塊成形装置を用いてガラス塊を成形する方法であり、第一金型及び第二金型にキャストされた熔融ガラス塊を徐冷する工程と、徐冷されたガラス塊を金型より取り出す工程とを含む。
また、本発明の一形態に係るガラス光学素子の製造方法は、上記の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態で精密プレス成形する工程と、精密プレス成形されたガラス光学素子をプレス成形型より取り出す工程とを含む。
また、本発明の一形態に係るガラス光学素子の製造方法は、上記の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態でプレス成形し、所定の最終形状に近似する形状を持つ中間体を形成する工程と、形成された中間体に少なくとも研磨加工を施すことにより最終形状を持つガラス光学素子を得る工程とを含む。
また、本発明の一形態に係る、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法は、流出ノズルの下方に配置された複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一の移送工程と、流出ノズルの下方に配置された複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二の移送工程と、第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動工程とを含む方法である。この移動工程では、第一のキャスト準備位置に移送された第一金型が上昇されて流出ノズル直下のキャスト位置に配置されると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第一金型と並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型をキャスト位置より退避、
(c)第一金型退避後に隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第二金型と並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型をキャスト位置より退避、
(f)第二金型退避後に隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置、
が繰り返される。
本発明の一形態によれば、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊成形装置が提供される。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊の製造方法、及び該方法により製造されたガラス塊を用いたガラス光学素子の製造方法が提供される。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適な、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法が提供される。
本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 熔融ガラス塊を第一金型へキャストしているときのガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 熔融ガラス塊を第二金型へキャストしているときのガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置における熔融ガラス塊のキャスト方法の説明を補助する説明補助図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置について説明する。
[ガラス塊成形装置1の構成]
図1は、本実施形態のガラス塊成形装置1の全体構成を示す断面図である。図1に示されるように、ガラス塊成形装置1は、一対のガラス塊成形部100A、100Bを備えている。ガラス塊成形部100Aは、支持台102A、金型104A、支持軸体106A、スライド軸受108A、ガイドレール110A、移送機構112A、垂直(上下)方向駆動機構114A及び水平方向駆動機構116Aを備えている。また、ガラス塊成形部100Bは、支持台102B、金型104B、支持軸体106B、スライド軸受108B、ガイドレール110B、移送機構112B、垂直方向駆動機構114B及び水平方向駆動機構116Bを備えている。ガラス塊成形部100Aと100Bの構成は、実質同一である。そこで、ガラス塊成形部100Bの説明は、便宜上、ガラス塊成形部100Aの説明をもって一部簡略又は省略する。また、後述するように、ガラス塊成形部100A、100Bはそれぞれ、一部の構成要素(ここでは垂直方向駆動機構114A、114B、水平方向駆動機構116A、116B)を除く各構成要素が支持台102A、102Bの中心周りに等角度間隔で配置されている。そのため、図1(及び後述の図2、図3)においては、便宜上、ガラス塊成形部100Aについては支持台102Aの中心より左側の図示を省略し、ガラス塊成形部100Bについては支持台102Bの中心より右側の図示を省略している。
支持台102Aは、例えば軽量かつ高強度のアルミニウム合金製のターンテーブルであり、移送機構112Aにより間欠回転駆動される。支持台102Aには、径方向に長い複数本のスリット118Aが回転中心周りに等角度間隔で形成されている。また、支持台102Aの上面には、スリット118Aの長手方向に沿って延びるガイドレール110Aが各スリット118Aに対して並設されている。各ガイドレール110Aには、ガイドレール110Aに対してスライド軸受108Aがスライド可能に支持されている。各スライド軸受108Aは、スリット118Aに貫通配置された支持軸体106Aを垂直方向に摺動可能に支持している。各支持軸体106Aの上端部には、金型104Aが圧入等により連結固着されている。すなわち、支持台102Aの上方には、複数の金型104Aが円環状に等角度間隔で配置されている。各金型104Aは、移送機構112Aによって支持台102Aが回転することにより、支持台102Aの上方で円環状に描かれる経路(以下、「円環経路」と記す。)内を循環移送される。この円環経路は、支持台102Aの間欠回転駆動により各金型104Aが移送される円環状の移送経路、と表現することもできる。なお、金型104Aの移送機構はターンテーブルに限らず、例えばベルトコンベアなど、別の移送機構に置き換えてもよい。ベルトコンベアの場合、例えば直線部分と曲線部分とを適宜組み合わせることにより、循環経路を形成することができる。
図1は、複数の金型104Aにより構成される金型104A群のうち一つの金型104Aがガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に移送され停留し、かつ複数の金型104Bにより構成される金型104B群のうち一つの金型104Bがガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に移送され停留している状態を示している。キャスト準備位置は、金型が熔融ガラス塊のキャスト前に一時的に停留する位置である。ガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置には、支持台102Aの間欠駆動により支持台102A上の各金型104Aが順次移送され停留し、ガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置には、支持台102Bの間欠駆動により支持台102B上の各金型104Bが順次移送され停留する。
図1に示されるように、ガラス塊成形部100Aと100Bは所定の間隔を空けて並置されており、ガラス塊成形部100Aと100Bとの間の中間位置の上方には、熔融ガラス供給部(不図示)が備える流出ノズル10が配置されている。つまり、流出ノズル10は、ガラス塊成形部100Aにおける移送経路から支持台102Aの径方向外方、かつガラス塊成形部100Bにおける移送経路から支持台102Bの径方向外方に外れた位置に配置されている。ここで、流出ノズル10は、図示省略された攪拌槽、清澄槽、ガラス熔解槽へ連通している。これにより、熔解、清澄、均質化された熔融ガラスが流出ノズル10から連続して一定速度で流出可能となっている。
金型104Aがキャスト準備位置に移送されて停留したとき、当該金型104Aを支持する支持軸体106Aの下端部が垂直方向駆動機構114Aの突き上げ軸体120Aの上端部と連結する。垂直方向駆動機構114Aは、支持軸体106Aと突き上げ軸体120Aとが連結状態にあるとき、昇降用モータ(不図示)を駆動させて突き上げ軸体120Aを昇降させることにより、金型104Aを支持軸体106Aと共に垂直方向に昇降させる。支持軸体106Aと突き上げ軸体120Aとの連結は、金型104Aが次工程(徐冷工程)に向けて移送されるタイミングで解除される。この連結及び連結解除は、例えば周知の電磁チャックにより行われる。
水平方向駆動機構116Aは、垂直方向駆動機構114Aを支持しており、駆動モータ(不図示)を駆動させることにより、垂直方向駆動機構114Aを所定の水平方向に移動させることができる。ここでいう所定の水平方向は、金型104Aの移送方向(ターンテーブルの回転方向)と異なる方向であり、具体的には支持台102Aの径方向外方及び内方である。また、スリット118Aは、支持軸体106Aに対する所定の水平方向への移動を許容するため、スリット幅が支持軸体106Aの外径よりも広い。そのため、水平方向駆動機構116Aによる垂直方向駆動機構114Aの移動に伴い、突き上げ軸体120Aと連結した支持軸体106Aがスライド軸受108Aを介してガイドレール110Aに沿ってスリット118A内を移動する。また、支持軸体106Aの上端部に連結固着された金型104Aも一体となって所定の水平方向に移動する。
[ガラス塊成形装置1における熔融ガラス塊のキャスト方法及びガラス塊の製造方法]
金型104A、104Bはそれぞれ、垂直方向駆動機構114A、114Bによる垂直方向移動及び水平方向駆動機構116A、116Bによる水平方向移動を適宜組み合わせることにより、例えば図2や図3に示される位置(隣接位置やキャスト位置)に移動され、流出ノズル10から熔融ガラス塊がキャストされる。ここで、図4に、ガラス塊成形装置1における熔融ガラス塊のキャスト方法の説明を補助する説明補助図を示す。図4においては、説明を簡明化する便宜上、金型104A、104B、及び流出ノズル10の三者のみ示す。なお、垂直方向駆動機構114A、114B、水平方向駆動機構116A、116Bの各駆動機構の制御は、図示省略されたコントローラにより行われる。
ガラス塊成形装置1は、初期的には、図4(a)に示されるように、金型104A群のうち一つの金型104Aがガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に停留し、かつ金型104B群のうち一つの金型104Bがガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に停留している(すなわち図1の状態)。
キャスト準備位置に停留している金型104Aは、垂直方向駆動機構114Aにより垂直方向に上昇されて(図4(b)参照)、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの中心から周縁に向かう方向)に移動され、支持台102A上方の円環経路(移送経路)上から支持台102の径方向外方に外れたキャスト位置に配置される(図4(c)参照)。このとき、金型104Aは、支持台102の径方向外方に外れ、流出ノズル10の直下に配置された後、さらに所定距離だけ上昇する。つまり、図4(c)に示されるように、キャスト位置は、流出ノズル10直下の近傍位置である。キャスト位置に配置された金型104Aには、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。また、金型104Aに熔融ガラスが供給されている間に、キャスト準備位置に停留している金型104Bは、垂直方向駆動機構114Bにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104Aと並置される(図2及び図4(c)参照)。なお、熔融ガラス塊が供給される前の金型104A及び104Bをキャスト準備位置から隣接位置まで、及び、隣接位置からキャスト位置まで移動させる際、その移動速度をガラス塊の形成精度に影響を与えない範囲で可能な限り速くすると、金型104Aと金型104Bとの入替時間(各金型へのキャスト間隔)を効果的に短縮させることができる。また、キャスト位置に配置された金型104Aと隣接位置に配置された金型104Bの垂直方向における高さは厳密には異なるが、隣接位置は、金型104Aの次にキャスト位置に配置される金型104Bが金型104Aの退避に合わせてスムーズにキャスト位置に配置できる位置であれば構わない。このような位置を含めて“並置”と記載する。
キャスト位置に配置されている金型104Aは、流出ノズル10より流出する熔融ガラス流の先端部を受け、熔融ガラス流の供給量に合わせてガラスの濡れ上がりを防止するために熔融ガラス流の流下速度よりも遅い速度で下降され、その熔融ガラス流が所定容量に達するタイミングで垂直方向駆動機構114Aにより熔融ガラス流の流下速度よりも速い速度で所定距離だけ降下され、これにより熔融ガラス流にくびれが形成されて熔融ガラスが切断(降下切断法)される。熔融ガラス流から熔融ガラス塊を分離した後、金型104Aは熔融ガラス流にくびれを形成するときの降下速度よりも速く、熔融ガラスの流の流下速度よりも速い速度で急降下される(図4(d)参照)。このようにして金型104Aが熔融ガラス流の流出速度よりも速い速度で降下されることにより、熔融ガラス流から所定容量の熔融ガラス塊が分離される。なお、金型への熔融ガラス塊のキャスト方法としては、ここで説明した降下切断法に限らず、例えば流出ノズル10より熔融ガラス塊を自重で滴下させる方法(滴下切断法)など、別の方法を採用してもよい。
また、キャスト位置の隣接位置に配置された金型104Bは、金型104Aが降下されると直ぐさま、水平方向駆動機構116Bにより支持台102Bの径方向(支持台102Bの中心から周縁に向かう方向)に移動され、支持台102B上方の円環経路(移送経路)上から支持台102Bの径方向外方に外れたキャスト位置に配置される(図3及び図4(d)参照)。より詳細には、隣接位置に配置された金型104Bは、熔融ガラスの濡れ上がりを防止するため、キャスト位置よりも所定距離だけ低い位置に配置されており、金型104Bが流出ノズル10の真下に移動された後、熔融ガラス流を受けるためには所定距離上昇することにより金型104Bはキャスト位置へと配置される。このようにしてキャスト位置に配置された金型104Bにも同様に、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。
キャスト位置より降下された(すなわち熔融ガラス塊がキャストされた)金型104Aは、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの周縁から中心に向かう方向)に移動されて、円環経路(移送経路)に戻される。円環経路に戻された金型104Aは、支持台102Aの間欠駆動により円環経路を移送され、所定の温度プロファイルで管理された加熱炉(不図示)内で熔融ガラス塊が徐冷される。金型104Aは、次いで、円環経路上のテイクアウト位置に移送されると、徐冷により固化したガラス塊が吹出ガス等によってガラス塊回収部(不図示)に吹き飛ばされて回収される。このように、金型104Aでは、熔融ガラス塊のキャスト、熔融ガラス塊の徐冷、ガラス塊のテイクアウトが順次行われる。金型104Aは、テイクアウト工程の次段に配置された加熱炉(不図示)によりガラス塊の成形に適した温度に調温された後、再びキャスト準備位置へと戻されて、循環使用される。なお、テイクアウト工程においては、吹出ガスに替えて吸引パッドによりガラス塊を金型104Aから取出してもよい。
熔融ガラス塊がキャストされた金型104Aが徐冷工程へ移送されると同時に、次の金型104A(便宜上、符号を「104A’」とする。)がガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に移送され停留し(図4(e)参照)、垂直方向駆動機構114Aにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104Bと並置される(図4(f)参照)。
キャスト位置に配置されている金型104Bは、流出ノズル10より流出する熔融ガラス流の先端部を受け、その熔融ガラス流が所定容量に達するタイミングで垂直方向駆動機構114Bにより急降下される(図4(g)参照)。このときの金型104Bの動きは上述した金型104Aの動きと同じである。また、キャスト位置の隣接位置に配置された金型104A’は、金型104Bが降下されると直ぐさま、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの中心から周縁に向かう方向)に移動されてキャスト位置に配置される(図4(g)参照)。キャスト位置に配置された金型104A’にも金型104Aや金型104Bと同様に、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。
キャスト位置より降下された(すなわち熔融ガラス塊がキャストされた)金型104Bは、水平方向駆動機構116Bにより支持台102Bの径方向(支持台102Aの周縁から中心に向かう方向)に移動されて、円環経路(移送経路)に戻される。円環経路に戻された金型104Bは、支持台102Bにより円環経路を移送され、所定の温度プロファイルで管理された加熱炉(不図示)内で熔融ガラス塊が徐冷される。金型104Bは、次いで、円環経路上のテイクアウト位置に移送されると、徐冷により固化したガラス塊が吹出ガス等によってガラス塊回収部(不図示)に吹き飛ばされて回収される。このように、金型104Bにおいても、熔融ガラス塊のキャスト、熔融ガラス塊の徐冷、ガラス塊のテイクアウトが順次行われる。金型104Bも、テイクアウト工程の次段に配置された加熱炉(不図示)によりガラス塊の成形に適した温度に調温された後、再びキャスト準備位置へと戻されて、循環使用される。なお、テイクアウト工程においては、吹出ガスに替えて吸引パッドによりガラス塊を金型104Bから取出してもよい。
熔融ガラス塊がキャストされた金型104Bが徐冷工程へ移送されると同時に、次の金型104B(便宜上、符号を「104B’」とする。)がガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に移送され停留し(図4(h)参照)、垂直方向駆動機構114Bにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104A’と並置される(図4(i)参照)。
以上説明した各動作を繰り返すことにより、ガラス塊成形部100Aの各金型104A及びガラス塊成形部100Bの各金型104Bに熔融ガラス塊が順次キャストされる。なお、金型104A及び104Bからは、図示省略されたガス供給部より供給されるガス(例えば空気や窒素)が噴出している。そのため、熔融ガラス塊は、製造工程中、ガスの噴出圧によって金型104A及び104Bから浮上しており、金型104A及び104Bとの接触による成形不良の発生が抑えられている。
本実施形態によれば、金型104Aと金型104Bの一方に対する熔融ガラス塊のキャストと他方の金型の上昇移動が並行実施されるため、金型104Aと金型104Bとの入替時間(各金型へのキャスト間隔)の短縮が達成される。そのため、例えば熔融ガラスの引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させることが可能となる。また、金型104Aと金型104Bの一方を降下させてから他方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストが完了するまでの間に次の一方の金型を移動させて隣接位置に配置すれば、キャスト間隔の短縮の達成が可能となる。このように、本実施形態によれば、金型の移動について時間的余裕があるため、熔融ガラス塊を供給した各金型の移動速度を低速に抑えることができる。従って、引き上げ量を増やしてガラス塊の重量を増加させつつ成形精度の維持・向上及び生産数量の維持・増加が可能となる。
[ガラス光学素子の製造]
なお、ガラス塊成形部100Aや100Bよりテイクアウトされたガラス塊は、プレス成形型(不図示)内に導入されてプレス成形型と共に加熱・軟化され、軟化した状態で精密プレス成形されてプレス成形型の成形面の面形状がガラス塊に転写される。次いで、プレス成形型内で加圧された状態で冷却された後、プレス成形型より取り出される。これにより、成形面形状が転写されたガラス光学素子(例えば非球面レンズ)が得られる。このようにして製造された非球面レンズには、例えば、必要に応じて、芯取り加工や面取り加工等の各種研削・研磨加工や、染色加工、反射防止膜、紫外線カット等の各種コーティングが必要に応じて施されて、ガラス光学素子が得られる。なお、ガラス塊を成形型内に導入し、プレス成形型と共に加熱・軟化する上述の態様の他に、予めガラス塊を加熱し、軟化した状態で成形型内に導入し、プレス成形することもできる。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
上記においては、ガラス塊成形装置1による精密プレス成形用のプリフォームの成形方法及びその成形方法によって成形されたプリフォームを使用した精密プレス成形について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス塊としてガラス素球を成形することもできる。ガラス素球は、バレル研磨等の各種公知の研磨方法により表面を粗面化し、リヒートプレス成形によりガラス光学素子を成形する場合や、スムーズング加工・CG(カーブジェネレーター)加工等の各種公知の粗研磨・精研磨加工を施すことにより球面レンズ等の光学素子に加工することができる。また、ガラスゴブやプリフォームをバレル研磨等の後に(又は硝材によってはバレル研磨等を施すことなく)リヒートプレス成形し、リヒートプレス成形によって得られた、最終形状に近似する形状の中間体にCG研磨加工等の研磨加工を施して、最終形状たるガラス光学素子を得る方法も本発明の範疇に含まれる。
1 ガラス塊成形装置
10 流出ノズル
100A、100B ガラス塊成形部
102A、102B 支持台
104A、104B 金型
106A、106B 支持軸体
108A、108B スライド軸受
110A、110B ガイドレール
112A、112B 移送機構
114A、114B 垂直方向駆動機構
116A、116B 水平方向駆動機構
118A、118B スリット
120A、120B 突き上げ軸体
本発明は、熔融ガラスからプレス成形用のガラス塊(ガラスゴブやプリフォーム)を成形することができるガラス塊成形装置、該装置を用いてガラス塊を製造する製造方法、及び該方法によって製造されたガラス塊を再加熱しプレスしてガラス光学素子を製造する製造方法に関する。また、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法に関する。
熔融ガラス供給部より流出される熔融ガラスから精密プレス成形用のガラス塊を成形するガラス塊成形装置が知られている。この種のガラス塊成形装置の具体的構成は、例えば特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載のガラス塊成形装置は、流出ノズル直下に順次搬送される搬送皿を昇降装置により受型と共に流出ノズル直下の近傍位置まで上昇させて、流出ノズルより流出される所定容量の熔融ガラス塊を受型で受けた後、受型と共に搬送皿を降下させ、熔融ガラス塊が載置された状態の搬送皿を次工程(加熱工程)へ移送する。すなわち、特許文献1に記載のガラス塊成形装置において、受型へ熔融ガラス塊をキャストしてから次の搬送皿を載置した受型へ熔融ガラス塊をキャストするには、受型の降下工程、次の搬送皿の流出ノズル直下への搬送工程、流出ノズル直下へ搬送された搬送皿及び受型の上昇工程の各工程を経る必要がある。
特開2000−239024号公報
この種のガラス塊成形装置において、ガラス塊の生産数量の増加や容量(重量)の大きいガラス塊の成形を達成するためには、引き上げ量(流出ノズルから流出する単位時間あたりの熔融ガラスの体積)を増やすことが考えられる。引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させるためには、例えば、流出ノズル直下の近傍位置に順次配置される各受型への熔融ガラス塊のキャスト間隔を短く設定する必要がある。
特許文献1においてキャスト間隔を短く設定するためには、降下工程、搬送工程、上昇工程の各工程に掛かる時間を短縮するという措置が考えられる。ここで、受型の昇降速度は比較的高速であるため、降下工程及び上昇工程に掛かる時間を短縮できる余地は少ない。そこで、搬送皿等の被搬送部材の間欠搬送速度を上げて搬送工程に掛かる時間を短縮することにより、キャスト間隔を短くするという措置が考えられる。しかし、被搬送部材を速い速度で間欠搬送すると、冷却固化中の熔融ガラス塊が慣性力や振動等の影響で変形する虞がある。そのため、搬送速度を上げるという措置は安易には採用できない。
また、熔融ガラス塊の重量が大きいほど、間欠搬送時に生じる慣性力が大きいため、冷却固化中の熔融ガラス塊が変形する可能性が高くなる。そのため、重量の大きいガラス塊を成形する場合には、搬送速度を上げるどころか寧ろ下げなければ、ガラス塊の成形精度を維持することが難しい。しかし、ガラス塊の成形精度を維持するために搬送速度を下げてしまうと、その代償として、引き上げ量を増やすことができず、ガラス塊の生産数量が減少してしまう。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊成形装置を提供することである。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊の製造方法、及び該方法により製造されたガラス塊を用いたガラス光学素子の製造方法を提供することである。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適な、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法を提供することである。
本発明の一形態に係るガラス塊成形装置は、熔融ガラスが流出する流出ノズルと、流出ノズルの下方に配置され、複数の第一金型を含む第一金型群及び複数の第二金型を含む第二金型群と、複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一移送手段と、複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二移送手段と、第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動手段とを備える。移動手段は、第一のキャスト準備位置に移送された第一金型を上昇させて流出ノズル直下のキャスト位置に配置すると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第一金型と並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型をキャスト位置より退避、
(c)第一金型退避後に隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第二金型と並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型をキャスト位置より退避、
(f)第二金型退避後に隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置、
を繰り返す。
本発明の一形態によれば、第一金型と第二金型の一方に対する熔融ガラス塊のキャスト中に他方が上昇し、キャスト位置と隣接する隣接位置に配置される。すなわち、一方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストと他方の金型の上昇移動が並行実施されるため、各金型へのキャスト間隔の短縮が達成される。そのため、引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させることが可能となる。また、第一金型と第二金型の一方を降下させてから他方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストが完了するまでの間に次の一方の金型を移動させて隣接位置に配置すれば、キャスト間隔の短縮の達成が可能となる。このように、本発明の一形態によれば、金型の移動について時間的余裕があるため、各金型の移動速度を低速に抑えることができる。従って、引き上げ量を増やしてガラス塊の重量を増加させつつ成形精度の維持・向上及び生産数量の維持・増加が可能となる。
また、本発明の一形態において、流出ノズルは、例えば、第一移送手段による第一金型の第一の移送経路上、及び第二移送手段による第二金型の第二の移送経路上から外れた位置に配置されている。この場合、移動手段は、上記(c)、上記(f)において、それぞれ、隣接位置に配置された第二金型、第一金型を所定の水平方向に移動させて、第二の移送経路上、第一の移送経路上から外れたキャスト位置に配置する。
また、本発明の一形態においては、第一の移送経路と第二の移送経路とが並んで位置している。この場合、流出ノズルは、例えば第一の移送経路と第二の移送経路との間の所定の上方位置に配置されている。
また、本発明の一形態において、第一移送手段は、第一金型群を支持する第一支持台と、第一支持台を動かすことにより、第一金型を第一の移送経路内で循環移送する第一移送手段とを備えた構成としてもよい。また、第二移送手段は、第二金型群を支持する第二支持台と、第二支持台を動かすことにより、第二金型を第二の移送経路内で循環移送する第二移送手段とを備えた構成としてもよい。また、移動手段は、第一金型を第一支持台上で該第一金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置する第一移動手段と、第二金型を第二支持台上で該第二金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置する第二移動手段とを備えた構成としてもよい。
また、本発明の一形態において、移動手段は、第一支持台に上下方向に摺動可能に支持され、第一金型を該第一支持台の上方で支持する第一支持軸体と、第一支持台の下方に位置する第一支持軸体の下端部と連結し、第一金型を該第一支持軸体と共に昇降させる第一昇降手段と、第二支持台に上下方向に摺動可能に支持され、第二金型を該第二支持台の上方で支持する第二支持軸体と、第二支持台の下方に位置する第二支持軸体の下端部と連結し、第二金型を該第二支持軸体と共に昇降させる第二昇降手段とを備えた構成としてもよい。
また、本発明の一形態において、第一、第二支持軸体はそれぞれ、第一、第二支持台を貫通するように配置され、第一、第二移動手段により第一、第二金型と一体に移動可能であってもよい。この場合において、第一、第二支持台にはそれぞれ、第一、第二移動手段による第一、第二支持軸体の移動を許容するスリットが形成されていてもよい。
また、本発明の一形態に係るガラス塊の製造方法は、上記のガラス塊成形装置を用いてガラス塊を成形する方法であり、第一金型及び第二金型にキャストされた熔融ガラス塊を徐冷する工程と、徐冷されたガラス塊を金型より取り出す工程とを含む。
また、本発明の一形態に係るガラス光学素子の製造方法は、上記の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態で精密プレス成形する工程と、精密プレス成形されたガラス光学素子をプレス成形型より取り出す工程とを含む。
また、本発明の一形態に係るガラス光学素子の製造方法は、上記の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態でプレス成形し、所定の最終形状に近似する形状を持つ中間体を形成する工程と、形成された中間体に少なくとも研磨加工を施すことにより最終形状を持つガラス光学素子を得る工程とを含む。
また、本発明の一形態に係る、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法は、流出ノズルの下方に配置された複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一の移送工程と、流出ノズルの下方に配置された複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二の移送工程と、第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動工程とを含む方法である。この移動工程では、第一のキャスト準備位置に移送された第一金型が上昇されて流出ノズル直下のキャスト位置に配置されると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第一金型と並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型をキャスト位置より退避、
(c)第一金型退避後に隣接位置の第二金型をキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で第二金型と並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型をキャスト位置より退避、
(f)第二金型退避後に隣接位置の第一金型をキャスト位置に配置、
が繰り返される。
また、本発明の一形態に係るガラス塊成形装置は、流出ノズルから流出する熔融ガラスを受け取ってガラス塊に成形する第一金型及び第二金型と、第一金型及び第二金型を移動する移動機構と、を備え、移動機構は、熔融ガラスが金型に流し込まれるキャスト位置に第一金型を移動し、第二金型を、第一金型が配置されたキャスト位置に隣接する隣接位置に移動し、所定容量の熔融ガラスを受け取った第一金型をキャスト位置から退避させて、第二金型を隣接位置からキャスト位置に移動する。
また、本発明の一形態に係るガラス塊成形装置は、流出ノズルから流出する熔融ガラスを受け取ってガラス塊に成形する第一金型及び第二金型と、第一金型及び第二金型を移動する移動機構と、を備え、熔融ガラスが第一金型及び第二金型に流し込まれるキャスト位置が流出ノズルの中心軸上にあり、移動機構は、第一金型を流出ノズルの中心軸外からキャスト位置に移動し、第一金型をキャスト位置から中心軸に沿って移動し、第一金型がキャスト位置から離れた中心軸上にあるときに、第二金型を中心軸外からキャスト位置に移動する。
本発明の一形態によれば、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊成形装置が提供される。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適なガラス塊の製造方法、及び該方法により製造されたガラス塊を用いたガラス光学素子の製造方法が提供される。また、ガラス塊の生産数量を増やしたり重量の大きいガラス塊を成形するのに好適な、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法が提供される。
本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 熔融ガラス塊を第一金型へキャストしているときのガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 熔融ガラス塊を第二金型へキャストしているときのガラス塊成形装置の全体構成を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置における熔融ガラス塊のキャスト方法の説明を補助する説明補助図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るガラス塊成形装置について説明する。
[ガラス塊成形装置1の構成]
図1は、本実施形態のガラス塊成形装置1の全体構成を示す断面図である。ガラス塊成形装置1は、熔融ガラスから精密プレス成形用のガラス塊(ガラスゴブやプリフォーム)を成形することが可能な装置であり、図1に示されるように、一対のガラス塊成形部100A、100Bを備えている。ガラス塊成形部100Aは、支持台102A、金型104A、支持軸体106A、スライド軸受108A、ガイドレール110A、移送機構112A、垂直(上下)方向駆動機構114A及び水平方向駆動機構116Aを備えている。また、ガラス塊成形部100Bは、支持台102B、金型104B、支持軸体106B、スライド軸受108B、ガイドレール110B、移送機構112B、垂直方向駆動機構114B及び水平方向駆動機構116Bを備えている。ガラス塊成形部100Aと100Bの構成は、実質同一である。そこで、ガラス塊成形部100Bの説明は、便宜上、ガラス塊成形部100Aの説明をもって一部簡略又は省略する。また、後述するように、ガラス塊成形部100A、100Bはそれぞれ、一部の構成要素(ここでは垂直方向駆動機構114A、114B、水平方向駆動機構116A、116B)を除く各構成要素が支持台102A、102Bの中心周りに等角度間隔で配置されている。そのため、図1(及び後述の図2、図3)においては、便宜上、ガラス塊成形部100Aについては支持台102Aの中心より左側の図示を省略し、ガラス塊成形部100Bについては支持台102Bの中心より右側の図示を省略している。
支持台102Aは、例えば軽量かつ高強度のアルミニウム合金製のターンテーブルであり、移送機構112Aにより間欠回転駆動される。支持台102Aには、径方向に長い複数本のスリット118Aが回転中心周りに等角度間隔で形成されている。また、支持台102Aの上面には、スリット118Aの長手方向に沿って延びるガイドレール110Aが各スリット118Aに対して並設されている。各ガイドレール110Aには、ガイドレール110Aに対してスライド軸受108Aがスライド可能に支持されている。各スライド軸受108Aは、スリット118Aに貫通配置された支持軸体106Aを垂直方向に摺動可能に支持している。各支持軸体106Aの上端部には、金型104Aが圧入等により連結固着されている。すなわち、支持台102Aの上方には、複数の金型104Aが円環状に等角度間隔で配置されている。各金型104Aは、移送機構112Aによって支持台102Aが回転することにより、支持台102Aの上方で円環状に描かれる経路(以下、「円環経路」と記す。)内を循環移送される。この円環経路は、支持台102Aの間欠回転駆動により各金型104Aが移送される円環状の移送経路、と表現することもできる。なお、金型104Aの移送機構はターンテーブルに限らず、例えばベルトコンベアなど、別の移送機構に置き換えてもよい。ベルトコンベアの場合、例えば直線部分と曲線部分とを適宜組み合わせることにより、循環経路を形成することができる。
図1は、複数の金型104Aにより構成される金型104A群のうち一つの金型104Aがガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に移送され停留し、かつ複数の金型104Bにより構成される金型104B群のうち一つの金型104Bがガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に移送され停留している状態を示している。キャスト準備位置は、金型が熔融ガラス塊のキャスト前に一時的に停留する位置である。ガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置には、支持台102Aの間欠駆動により支持台102A上の各金型104Aが順次移送され停留し、ガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置には、支持台102Bの間欠駆動により支持台102B上の各金型104Bが順次移送され停留する。
図1に示されるように、ガラス塊成形部100Aと100Bは所定の間隔を空けて並置されており、ガラス塊成形部100Aと100Bとの間の中間位置の上方には、熔融ガラス供給部(不図示)が備える流出ノズル10が配置されている。つまり、流出ノズル10は、ガラス塊成形部100Aにおける移送経路から支持台102Aの径方向外方、かつガラス塊成形部100Bにおける移送経路から支持台102Bの径方向外方に外れた位置に配置されている。ここで、流出ノズル10は、図示省略された攪拌槽、清澄槽、ガラス熔解槽へ連通している。これにより、熔解、清澄、均質化された熔融ガラスが流出ノズル10から連続して一定速度で流出可能となっている。
金型104Aがキャスト準備位置に移送されて停留したとき、当該金型104Aを支持する支持軸体106Aの下端部が垂直方向駆動機構114Aの突き上げ軸体120Aの上端部と連結する。垂直方向駆動機構114Aは、支持軸体106Aと突き上げ軸体120Aとが連結状態にあるとき、昇降用モータ(不図示)を駆動させて突き上げ軸体120Aを昇降させることにより、金型104Aを支持軸体106Aと共に垂直方向に昇降させる。支持軸体106Aと突き上げ軸体120Aとの連結は、金型104Aが次工程(徐冷工程)に向けて移送されるタイミングで解除される。この連結機構には、例えば周知の電磁チャック等が想定される。
水平方向駆動機構116Aは、垂直方向駆動機構114Aを支持しており、駆動モータ(不図示)を駆動させることにより、垂直方向駆動機構114Aを所定の水平方向に移動させることができる。ここでいう所定の水平方向は、金型104Aの移送方向(ターンテーブルの回転方向)と異なる方向であり、具体的には支持台102Aの径方向外方及び内方である。また、スリット118Aは、支持軸体106Aに対する所定の水平方向への移動を許容するため、スリット幅が支持軸体106Aの外径よりも広い。そのため、水平方向駆動機構116Aによる垂直方向駆動機構114Aの移動に伴い、突き上げ軸体120Aと連結した支持軸体106Aがスライド軸受108Aを介してガイドレール110Aに沿ってスリット118A内を移動する。また、支持軸体106Aの上端部に連結固着された金型104Aも一体となって所定の水平方向に移動する。
[ガラス塊成形装置1における熔融ガラス塊のキャスト方法及びガラス塊の製造方法]
金型104A、104Bはそれぞれ、垂直方向駆動機構114A、114Bによる垂直方向移動及び水平方向駆動機構116A、116Bによる水平方向移動を適宜組み合わせることにより、例えば図2や図3に示される位置(隣接位置やキャスト位置)に移動され、流出ノズル10から熔融ガラス塊がキャストされる。ここで、図4に、ガラス塊成形装置1における熔融ガラス塊のキャスト方法の説明を補助する説明補助図を示す。図4においては、説明を簡明化する便宜上、金型104A、104B、及び流出ノズル10の三者のみ示す。
ガラス塊成形装置1は、初期的には、図4(a)に示されるように、金型104A群のうち一つの金型104Aがガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に停留し、かつ金型104B群のうち一つの金型104Bがガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に停留している(すなわち図1の状態)。
キャスト準備位置に停留している金型104Aは、垂直方向駆動機構114Aにより垂直方向に上昇されて(図4(b)参照)、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの中心から周縁に向かう方向)に移動され、支持台102A上方の円環経路(移送経路)上から支持台102の径方向外方に外れたキャスト位置に配置される(図4(c)参照)。図4(c)に示されるように、キャスト位置は、流出ノズル10直下の近傍位置である。キャスト位置に配置された金型104Aには、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。また、金型104Aに熔融ガラスが供給されている間に、キャスト準備位置に停留している金型104Bは、垂直方向駆動機構114Bにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104Aと並置される(図2及び図4(c)参照)。なお、熔融ガラス塊が供給される前の金型104A及び104Bをキャスト準備位置から隣接位置まで、及び、隣接位置からキャスト位置まで移動させる際、その移動速度をガラス塊の形成精度に影響を与えない範囲で可能な限り速くすると、金型104Aと金型104Bとの入替時間(各金型へのキャスト間隔)を効果的に短縮させることができる。
キャスト位置に配置されている金型104Aは、流出ノズル10より流出する熔融ガラス流の先端部を受け、その熔融ガラス流が所定容量に達するタイミングで垂直方向駆動機構114Aにより所定距離だけ降下され、これにより熔融ガラス流にくびれが形成されて熔融ガラスが切断(降下切断法)される。熔融ガラス流から熔融ガラス塊を分離した後、金型104Aは熔融ガラス流にくびれを形成するときの降下速度よりも速く、熔融ガラスの流の流下速度よりも速い速度で急降下される(図4(d)参照)。このようにして金型104Aが熔融ガラス流の流出速度よりも速い速度で降下されることにより、熔融ガラス流から所定容量の熔融ガラス塊が分離される。なお、金型への熔融ガラス塊のキャスト方法としては、ここで説明した降下切断法に限らず、例えば流出ノズル10より熔融ガラス塊を自重で滴下させる方法(滴下切断法)など、別の方法を採用してもよい。
また、キャスト位置の隣接位置に配置された金型104Bは、金型104Aが降下されると直ぐさま、水平方向駆動機構116Bにより支持台102Bの径方向(支持台102Bの中心から周縁に向かう方向)に移動され、支持台102B上方の円環経路(移送経路)上から支持台102Bの径方向外方に外れたキャスト位置に配置される(図3及び図4(d)参照)。より詳細には、隣接位置に配置された金型104Bは、熔融ガラスの濡れ上がりを防止するため、キャスト位置よりも所定距離だけ低い位置に配置されており、金型104Bが流出ノズル10の真下に移動された後、熔融ガラス流を受けるためには所定距離上昇することにより金型104Bはキャスト位置へと配置される。このようにしてキャスト位置に配置された金型104Bにも同様に、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。
キャスト位置より降下された(すなわち熔融ガラス塊がキャストされた)金型104Aは、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの周縁から中心に向かう方向)に移動されて、円環経路(移送経路)に戻される。円環経路に戻された金型104Aは、支持台102Aの間欠駆動により円環経路を移送され、所定の温度プロファイルで管理された加熱炉(不図示)内で熔融ガラス塊が徐冷される。金型104Aは、次いで、円環経路上のテイクアウト位置に移送されると、徐冷により固化したガラス塊が吹出ガス等によってガラス塊回収部(不図示)に吹き飛ばされて回収される。このように、金型104Aでは、熔融ガラス塊のキャスト、熔融ガラス塊の徐冷、ガラス塊のテイクアウトが順次行われる。金型104Aは、テイクアウト工程の次段に配置された加熱炉(不図示)によりガラス塊の成形に適した温度に調温された後、再びキャスト準備位置へと戻されて、循環使用される。なお、テイクアウト工程においては、吹出ガスに替えて吸引パッドによりガラス塊を金型104Aから取出してもよい。
熔融ガラス塊がキャストされた金型104Aが徐冷工程へ移送されると同時に、次の金型104A(便宜上、符号を「104A’」とする。)がガラス塊成形部100Aのキャスト準備位置に移送され停留し(図4(e)参照)、垂直方向駆動機構114Aにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104Bと並置される(図4(f)参照)。
キャスト位置に配置されている金型104Bは、流出ノズル10より流出する熔融ガラス流の先端部を受け、その熔融ガラス流が所定容量に達するタイミングで垂直方向駆動機構114Bにより急降下される(図4(g)参照)。このときの金型104Bの動きは上述した金型104Aの動きと同じである。また、キャスト位置の隣接位置に配置された金型104A’は、金型104Bが降下されると直ぐさま、水平方向駆動機構116Aにより支持台102Aの径方向(支持台102Aの中心から周縁に向かう方向)に移動されてキャスト位置に配置される(図4(g)参照)。キャスト位置に配置された金型104A’にも金型104Aや金型104Bと同様に、流出ノズル10より熔融ガラス流が流下する。
キャスト位置より降下された(すなわち熔融ガラス塊がキャストされた)金型104Bは、水平方向駆動機構116Bにより支持台102Bの径方向(支持台102Aの周縁から中心に向かう方向)に移動されて、円環経路(移送経路)に戻される。円環経路に戻された金型104Bは、支持台102Bにより円環経路を移送され、所定の温度プロファイルで管理された加熱炉(不図示)内で熔融ガラス塊が徐冷される。金型104Bは、次いで、円環経路上のテイクアウト位置に移送されると、徐冷により固化したガラス塊が吹出ガス等によってガラス塊回収部(不図示)に吹き飛ばされて回収される。このように、金型104Bにおいても、熔融ガラス塊のキャスト、熔融ガラス塊の徐冷、ガラス塊のテイクアウトが順次行われる。金型104Bも、テイクアウト工程の次段に配置された加熱炉(不図示)によりガラス塊の成形に適した温度に調温された後、再びキャスト準備位置へと戻されて、循環使用される。なお、テイクアウト工程においては、吹出ガスに替えて吸引パッドによりガラス塊を金型104Bから取出してもよい。
熔融ガラス塊がキャストされた金型104Bが徐冷工程へ移送されると同時に、次の金型104B(便宜上、符号を「104B’」とする。)がガラス塊成形部100Bのキャスト準備位置に移送され停留し(図4(h)参照)、垂直方向駆動機構114Bにより垂直方向に上昇されて、キャスト位置と隣接する隣接位置で金型104A’と並置される(図4(i)参照)。
以上説明した各動作を繰り返すことにより、ガラス塊成形部100Aの各金型104A及びガラス塊成形部100Bの各金型104Bに熔融ガラス塊が順次キャストされる。なお、金型104A及び104Bからは、図示省略されたガス供給部より供給されるガス(例えば空気や窒素)が噴出している。そのため、熔融ガラス塊は、製造工程中、ガスの噴出圧によって金型104A及び104Bから浮上しており、金型104A及び104Bとの接触による成形不良の発生が抑えられている。
本実施形態によれば、金型104Aと金型104Bの一方に対する熔融ガラス塊のキャストと他方の金型の上昇移動が並行実施されるため、金型104Aと金型104Bとの入替時間(各金型へのキャスト間隔)の短縮が達成される。そのため、例えば熔融ガラスの引き上げ量を増やしてガラス塊の生産数量を増加させることが可能となる。また、金型104Aと金型104Bの一方を降下させてから他方の金型に対する熔融ガラス塊のキャストが完了するまでの間に次の一方の金型を移動させて隣接位置に配置すれば、キャスト間隔の短縮の達成が可能となる。このように、本実施形態によれば、金型の移動について時間的余裕があるため、熔融ガラス塊を供給した各金型の移動速度を低速に抑えることができる。従って、引き上げ量を増やしてガラス塊の重量を増加させつつ成形精度の維持・向上及び生産数量の維持・増加が可能となる。
[ガラス光学素子の製造]
なお、ガラス塊成形部100Aや100Bよりテイクアウトされたガラス塊は、プレス成形型(不図示)内に導入されてプレス成形型と共に加熱・軟化され、軟化した状態で精密プレス成形されてプレス成形型の成形面の面形状がガラス塊に転写される。次いで、プレス成形型内で加圧された状態で冷却された後、プレス成形型より取り出される。これにより、成形面形状が転写されたガラス光学素子(例えば非球面レンズ)が得られる。このようにして製造された非球面レンズには、例えば、必要に応じて、芯取り加工や面取り加工等の各種研削・研磨加工や、染色加工、反射防止膜、紫外線カット等の各種コーティングが必要に応じて施されて、ガラス光学素子が得られる。なお、ガラス塊を成形型内に導入し、プレス成形型と共に加熱・軟化する上述の態様の他に、予めガラス塊を加熱し、軟化した状態で成形型内に導入し、プレス成形することもできる。
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
上記においては、ガラス塊成形装置1による精密プレス成形用のガラス塊の成形方法及びその成形方法によって成形されたガラス塊を使用した精密プレス成形について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス塊としてガラス素球を成形することもできる。ガラス素球は、バレル研磨等の各種公知の研磨方法により表面を粗面化し、リヒートプレス成形によりガラス光学素子を成形する場合や、スムーズング加工・CG(カーブジェネレーター)加工等の各種公知の粗研磨・精研磨加工を施すことにより球面レンズ等の光学素子に加工することができる。また、ガラスゴブやプリフォームをバレル研磨等の後に(又は硝材によってはバレル研磨等を施すことなく)リヒートプレス成形し、リヒートプレス成形によって得られた、最終形状に近似する形状の中間体をCG研磨加工等して、最終形状たるガラス光学素子を得る方法も本発明の範疇に含まれる。
最後に、本発明の実施形態を、図等を用いて総括する。
本発明の実施形態に係るガラス塊製造装置1は、図1−4に示されるように、
熔融ガラスが流出する流出ノズル10と、
流出ノズル10の下方に配置され、複数の金型104Aを含む金型群104A及び複数の金型104Bを含む金型群104Bと、
複数の金型104Aの各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一移送手段(支持台102A及び移送機構112A)と、
複数の金型104Bの各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二移送手段(支持台102B及び移送機構112B)と、
第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型104A,104Bを移動させる移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)と、
を備え、
移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)は、
第一のキャスト準備位置に移送された金型104Aを上昇させて流出ノズル10直下のキャスト位置に配置すると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された金型104Bを上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で金型104Aと並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた金型104Aをキャスト位置より退避、
(c)金型104A退避後に隣接位置の金型104Bをキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された金型104Aを上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で金型104Bと並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた金型104Bをキャスト位置より退避、
(f)金型104B退避後に隣接位置の金型104Aをキャスト位置に配置、
を繰り返す。
より好ましくは、図1−4に示されるように、
流出ノズル10は、
第一移送手段(支持台102A及び移送機構112A)による金型104Aの第一の移送経路上、及び第二移送手段(支持台102B及び移送機構112B)による金型104Bの第二の移送経路上から外れた位置に配置されており、
移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)は、
(c)、(f)において、それぞれ、隣接位置に配置された金型104A,104Bを所定の水平方向に移動させて、第二の移送経路上、第一の移送経路上から外れたキャスト位置に配置する。
更に、より好ましくは、図1−4に示されるように、
第一の移送経路と第二の移送経路とが並んで位置しており、
流出ノズル10は、
第一の移送経路と第二の移送経路との間の所定の上方位置に配置されている。
好ましくは、図1−4に示されるように、
第一移送手段(支持台102A及び移送機構112A)は、
金型群104Aを支持する支持台102Aと、
支持台102Aを動かすことにより、金型104Aを第一の移送経路内で循環移送する移送機構112Aと、
を備え、
第二移送手段(支持台102B及び移送機構112B)は、
金型104B群を支持する支持台102Bと、
支持台102Bを動かすことにより、金型104Bを第二の移送経路内で循環移送する移送機構112Bと、
を備え、
移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)は、
金型104Aを支持台102A上で金型104Aの移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の金型104Aをキャスト位置に配置する第一移動手段(垂直方向駆動手段114A、水平方向駆動手段116A)と、
金型104Bを支持台102B上で金型104Bの移送方向と異なる方向に移動させることにより、隣接位置の金型104Bをキャスト位置に配置する第二移動手段(垂直方向駆動手段114B、水平方向駆動手段116B)と、
を備える。
より好ましくは、図1−4に示されるように、
移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)は、
支持台102Aに上下方向に摺動可能に支持され、金型104Aを支持台102Aの上方で支持する支持軸体106Aと、
支持台102Aの下方に位置する支持軸体106Aの下端部と連結し、金型104Aを支持軸体106Aと共に昇降させる垂直方向駆動機構114Aと、
支持台102Bに上下方向に摺動可能に支持され、金型104Bを支持台102Bの上方で支持する支持軸体106Bと、
支持台102Bの下方に位置する支持軸体106Bの下端部と連結し、金型104Bを支持軸体106Bと共に昇降させる垂直方向駆動機構114Bと、
を備える。
更に、より好ましくは、図1−4に示されるように、
支持軸体106A,106Bはそれぞれ、支持台102A,102Bを貫通するように配置され、第一、第二移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)により金型104A,104Bと一体に移動可能であり、
支持台102A,102Bにはそれぞれ、第一、第二移動手段(垂直方向駆動手段114A,114B、水平方向駆動手段116A,116B)による支持軸体106A,106Bの移動を許容するスリット118A,118Bが形成されている。
本発明を別の局面で捉えると、本発明の実施形態に係るガラス光学素子の製造方法は、
金型104A,104Bにキャストされた熔融ガラス塊を徐冷する工程と、
徐冷されたガラス塊を金型より取り出す工程と、
を含む。
好ましくは、
ガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、
所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態で精密プレス成形する工程と、
精密プレス成形されたガラス光学素子をプレス成形型より取り出す工程と、
を含む。
本発明を別の他の局面で捉えると、本発明の実施形態に係るガラス光学素子の製造方法は、
ガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、
所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態でプレス成形し、所定の最終形状に近似する形状を持つ中間体を形成する工程と、
形成された中間体に少なくとも研磨加工を施すことにより最終形状を持つガラス光学素子を得る工程と、を含む。
本発明をさらに別の局面で捉えると、本発明の実施形態に係るガラス塊のキャスト方法は、図1−4に示されるように、
流出ノズル10の下方に配置された複数の金型104Aの各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一の移送工程と、
流出ノズル10の下方に配置された複数の金型104Bの各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二の移送工程と、
第一及び第二のキャスト準備位置に移送された金型104A,104Bを移動させる移動工程と、を含み、
移動工程にて、
第一のキャスト準備位置に移送された金型104Aが上昇されて流出ノズル10直下のキャスト位置に配置されると、以降、次の(a)〜(f)
(a)第二のキャスト準備位置に移送された金型104Bを上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で金型104Aと並置、
(b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた金型104Aをキャスト位置より退避、
(c)金型104A退避後に隣接位置の金型104Bをキャスト位置に配置、
(d)第一のキャスト準備位置に次に移送された金型104Aを上昇させてキャスト位置と隣接する所定の隣接位置で金型104Bと並置、
(e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた金型104Bをキャスト位置より退避、
(f)金型104B退避後に隣接位置の金型104Aをキャスト位置に配置、
が繰り返される。
本発明をさらに別の局面で捉えると、本発明の実施形態に係るガラス塊製造装置1は、図1−4に示されるように、
流出ノズル10から流出する熔融ガラスを受け取ってガラス塊に成形する金型104A及び金型104Bと、
金型104A及び金型104Bを移動する移動機構(支持台102A,102B及び移送機構112A,112B)と、
を備え、
移動機構(支持台102A,102B及び移送機構112A,112B)は、
熔融ガラスが金型(104A,104B)に流し込まれるキャスト位置に金型104Aを移動し、
金型104Bを、金型104Aが配置されたキャスト位置に隣接する隣接位置に移動し、
所定容量の熔融ガラスを受け取った金型104Aをキャスト位置から退避させて、金型104Bを隣接位置からキャスト位置に移動する。
本発明を別の局面で捉えると、本発明の実施形態に係るガラス塊製造装置1は、図1−4に示されるように、
流出ノズル10から流出する熔融ガラスを受け取ってガラス塊に成形する金型104A及び金型104Bと、
金型104A及び金型104Bを移動する移動機構(支持台102A,102B及び移送機構112A,112B)と、
を備え、
熔融ガラスが金型104A及び金型104Bに流し込まれるキャスト位置が流出ノズル10の中心軸上にあり、
移動機構(支持台102A,102B及び移送機構112A,112B)は、
金型104Aを流出ノズル10の中心軸外からキャスト位置に移動し、
金型104Aをキャスト位置から中心軸に沿って移動し、
金型104Aがキャスト位置から離れた中心軸上にあるときに、金型104Bを中心軸外からキャスト位置に移動する。
1 ガラス塊成形装置
10 流出ノズル
100A、100B ガラス塊成形部
102A、102B 支持台
104A、104B 金型
106A、106B 支持軸体
108A、108B スライド軸受
110A、110B ガイドレール
112A、112B 移送機構
114A、114B 垂直方向駆動機構
116A、116B 水平方向駆動機構
118A、118B スリット
120A、120B 突き上げ軸体

Claims (10)

  1. 熔融ガラスが流出する流出ノズルと、
    前記流出ノズルの下方に配置され、複数の第一金型を含む第一金型群及び複数の第二金型を含む第二金型群と、
    前記複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一移送手段と、
    前記複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二移送手段と、
    前記第一及び前記第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動手段と、
    を備え、
    前記移動手段は、
    前記第一のキャスト準備位置に移送された第一金型を上昇させて前記流出ノズル直下のキャスト位置に配置すると、以降、次の(a)〜(f)
    (a)前記第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させて前記キャスト位置と隣接する所定の隣接位置で前記第一金型と並置、
    (b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型を前記キャスト位置より退避、
    (c)前記第一金型退避後に前記隣接位置の第二金型を前記キャスト位置に配置、
    (d)前記第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させて前記キャスト位置と隣接する所定の隣接位置で前記第二金型と並置、
    (e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型を前記キャスト位置より退避、
    (f)前記第二金型退避後に前記隣接位置の第一金型を前記キャスト位置に配置、
    を繰り返す
    ことを特徴とする、ガラス塊成形装置。
  2. 前記流出ノズルは、
    前記第一移送手段による前記第一金型の第一の移送経路上、及び前記第二移送手段による前記第二金型の第二の移送経路上から外れた位置に配置されており、
    前記移動手段は、
    前記(c)、前記(f)において、それぞれ、前記隣接位置に配置された第二金型、第一金型を所定の水平方向に移動させて、前記第二の移送経路上、前記第一の移送経路上から外れた前記キャスト位置に配置する
    ことを特徴とする、請求項1に記載のガラス塊成形装置。
  3. 前記第一の移送経路と前記第二の移送経路とが並んで位置しており、
    前記流出ノズルは、
    前記第一の移送経路と前記第二の移送経路との間の所定の上方位置に配置されている
    ことを特徴とする、請求項2に記載のガラス塊成形装置。
  4. 前記第一移送手段は、
    前記第一金型群を支持する第一支持台と、
    前記第一支持台を動かすことにより、前記第一金型を前記第一の移送経路内で循環移送する第一移送手段と、
    を備え、
    前記第二移送手段は、
    前記第二金型群を支持する第二支持台と、
    前記第二支持台を動かすことにより、前記第二金型を前記第二の移送経路内で循環移送する第二移送手段と、
    を備え、
    前記移動手段は、
    前記第一金型を前記第一支持台上で該第一金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、前記隣接位置の第一金型を前記キャスト位置に配置する第一移動手段と、
    前記第二金型を前記第二支持台上で該第二金型の移送方向と異なる方向に移動させることにより、前記隣接位置の第二金型を前記キャスト位置に配置する第二移動手段と、
    を備える
    ことを特徴とする、請求項2又は請求項3に記載のガラス塊成形装置。
  5. 前記移動手段は、
    前記第一支持台に上下方向に摺動可能に支持され、前記第一金型を該第一支持台の上方で支持する第一支持軸体と、
    前記第一支持台の下方に位置する前記第一支持軸体の下端部と連結し、前記第一金型を該第一支持軸体と共に昇降させる第一昇降手段と、
    前記第二支持台に上下方向に摺動可能に支持され、前記第二金型を該第二支持台の上方で支持する第二支持軸体と、
    前記第二支持台の下方に位置する前記第二支持軸体の下端部と連結し、前記第二金型を該第二支持軸体と共に昇降させる第二昇降手段と、
    を備える
    ことを特徴とする、請求項4に記載のガラス塊成形装置。
  6. 前記第一、第二支持軸体はそれぞれ、前記第一、第二支持台を貫通するように配置され、前記第一、第二移動手段により前記第一、第二金型と一体に移動可能であり、
    前記第一、第二支持台にはそれぞれ、前記第一、第二移動手段による前記第一、第二支持軸体の移動を許容するスリットが形成されている
    ことを特徴とする、請求項5に記載のガラス塊成形装置。
  7. 請求項1から請求項6の何れか一項に記載のガラス塊成形装置を用いてガラス塊を成形するガラス塊の製造方法であって、
    前記第一金型及び前記第二金型にキャストされた前記熔融ガラス塊を徐冷する工程と、
    前記徐冷されたガラス塊を前記金型より取り出す工程と、
    を含む、ガラス塊の製造方法。
  8. 請求項7に記載の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、
    前記所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態で精密プレス成形する工程と、
    前記精密プレス成形されたガラス光学素子を前記プレス成形型より取り出す工程と、
    を含む、ガラス光学素子の製造方法。
  9. 請求項7に記載の製造方法を用いて製造されたガラス塊を所定のプレス成形型に導入する工程と、
    前記所定のプレス成形型に導入されたガラス塊を軟化した状態でプレス成形し、所定の最終形状に近似する形状を持つ中間体を形成する工程と、
    前記形成された中間体に少なくとも研磨加工を施すことにより前記最終形状を持つガラス光学素子を得る工程と、
    を含む、ガラス光学素子の製造方法。
  10. 流出ノズルの下方に配置された複数の第一金型の各々を第一のキャスト準備位置に順次移送する第一の移送工程と、
    前記流出ノズルの下方に配置された複数の第二金型の各々を第二のキャスト準備位置に順次移送する第二の移送工程と、
    前記第一及び前記第二のキャスト準備位置に移送された金型を移動させる移動工程と、
    を含み、
    前記移動工程にて、
    前記第一のキャスト準備位置に移送された第一金型が上昇されて前記流出ノズル直下のキャスト位置に配置されると、以降、次の(a)〜(f)
    (a)前記第二のキャスト準備位置に移送された第二金型を上昇させて前記キャスト位置と隣接する所定の隣接位置で前記第一金型と並置、
    (b)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第一金型を前記キャスト位置より退避、
    (c)前記第一金型退避後に前記隣接位置の第二金型を前記キャスト位置に配置、
    (d)前記第一のキャスト準備位置に次に移送された第一金型を上昇させて前記キャスト位置と隣接する所定の隣接位置で前記第二金型と並置、
    (e)所定容量の熔融ガラス塊がキャストされた第二金型を前記キャスト位置より退避、
    (f)前記第二金型退避後に前記隣接位置の第一金型を前記キャスト位置に配置、
    が繰り返される、ガラス塊成形装置におけるガラス塊のキャスト方法。
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