JP4467201B2 - ガラス板の製造方法、プレス成形用素材の製造方法、および光学部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、オリフィスより流出したガラスを連続して均一な肉厚の板形状に成形することによって、ガラス板を製造する方法に関する。また、このような方法によって得られたガラス板を切断し、プレス成形用素材を製造する方法およびこのプレス成形用素材を用いてプレス成形し、得られた成形品からレンズなどの光学部品を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学ガラスのように高度の均質性が要求され、かつ建材用板ガラス等に比べてはるかに引き上げ量の少ないガラスを板状に成形する技術としては、従来、以下の技術が知られている。
【0003】
(1) 熔融ガラスを円管のオリフィスより流出させ、オリフィスの下方に水平に配置された上部開放の溝型の固定鋳型の一端部に鋳込み、該鋳型の他端から成形されたガラスを水平方向に連続的に引き出すガラスの連続成形において、該流下ガラスの自由表面(上面)を未だ軟化状態にある間に、進行方向の一定位置で、一定の表面形状を有する金属板で連打することによってガラス板を連続的に成形する方法(特公昭54−13246号公報参照)。
【0004】
(2) 熔融ガラスを対を成すローラーで挟み込んで板形状に連続成形するようにしたロールアウト法(特公昭60−54889公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の(1)の方法には、以下の問題があった。
a.金属板の接触面形状は、「ガラス板の幅方向中心部において進行方向に長く、両端において短くほぼ台形となるのが好ましい」とされているが、進行するガラスへ接触開始する時期が両サイドと中央が同じ場合 両サイド部が適切な粘度域にあっても中央部がまだ低粘度過ぎて冷却板にガラスが融着してしまったり、表面が波打ったりという問題が出たり、中央部が適切な粘度域にあっても既に両サイド部は固化が進み成形できなかったりカン、割れが発生したりするという問題が発生する。
【0006】
b.成形幅が広ければ広いほど幅方向中心部と両サイド部の温度差は大きくなり、当該問題は顕在化する。また流出条件の変更(特に引き上げ量の変更)や成形条件の変更(特に厚み変更)があって進行速度が大幅に増加した場合も対応できない。
【0007】
c.幅方向中央部と両サイド部の冷却量に差をつけようとした場合(両者の温度差が大きいほどその要求も大きくなる)冷却板の台形の形状を変えることである程度の調整は可能だが、一体構造では調整幅に限界があり、広範囲の条件変更に対応することは困難である。
【0008】
d.流下ガラスの上面を連打する金属板はガラス流量が多い場合やガラスとの接触頻度や時間が多い場合 温度が上がりすぎてガラスが融着する危険がある。
【0009】
e.円管のオリフィスから流出した溶融ガラスでも半径方向のみならず円周方向である程度の温度差を持つことは避けられない。また流出後の雰囲気やガラスが接触する鋳型の場所による温度差もあり、そのため板状に広がった溶融ガラスの幅方向の両サイド部は必ずしも同じ温度にはならない。そこでガラス板表面を連打する金属板による冷却効果はそれぞれのサイドで異なることになり、片側サイドで適切な冷却条件が他サイドでは必ずしも適切な冷却条件でないこともある。
【0010】
また、上述の(2)の方法には、以下の問題があった。
a.単位時間あたりの流量が少ない(多くても1日当たりの引き上げ量は1トン未満、ほとんどが500kg未満)一般的な光学ガラスの溶解装置を用いた成形では、流出ガラスとローラーとを連続して接触させるロールアウト法を用いようとすると、ローラー材質の選定にもよるが、ガラスが保持する熱量に対してローラー表面との接触時に収奪する熱量が多すぎるため、ガラスが冷えすぎて欠陥を発生させてしまうことが避け難い。これを避けるには、ローラー表面を接触時のガラス温度より僅かに低い温度に保つことができ、その温度でローラー自体が十分な機械的強度を持ち、かつガラスがローラーに融着しないような材質を選定する必要がある。
【0011】
b.また、水平引き(水平方向に引き出す方法)では、同じローラーの設置間隔では速度が遅くなればなるほどガラスは自重によって変形しやすくなるため、速度に応じてローラーの設置間隔を狭めていく必要があり、毎分10cm未満の速度で、長さ1cm当たり50gw近い重量のガラスを成形するような場合 実質的にガラスの軟化点以上のところに設置されたローラーの「線接触」のみで自重を保持し、高い平坦度を持つガラス板成形を行うことは極めて困難である。
【0012】
c.プレス成形用のガラス素材を量産する際、このようなガラス板を中間体として作製する方法がある。成形されたガラス板は、主にダイヤモンドホイールの切断機で縦横に切断され、サイコロ状の小片にされた後、角落としと重量調整のためのバレル研磨工程を経てプレス成形用素材となる。そして、加熱・軟化された状態で成形型によりプレス成形され、所定形状を有するガラス成形品となる。後は必要に応じて成形品に研削、研磨加工が施され、レンズなどの光学素子に仕上げられる。
【0013】
この際、ガラス板材料の肉厚が不均一であると、プレス材料としての小片の重量偏差を小さくするために切断幅をその箇所の肉厚に合わせて変更しなければならず、極めて煩雑なホイール間隔調整操作が求められるのみでなく、切断幅の調整でうまく修正しきれない場合は材料ロスとなったり、バレル加工の時間を長く取ることで更に重量調整する必要が出てくるので、生産効率が非常に悪くコストアップの要因となる。
【0014】
本発明は上記課題を解決するためのものであり、カン、ワレなどの欠陥を発生させずに、熔融ガラスから均一な厚みのガラス板を連続して成形するガラス板の製造方法、前記ガラス板からプレス成形用の素材を作製する方法、並びに前記プレス成形用素材を使用してレンズなどの光学部品を製造する方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
ガラス板の幅を規定する一対の対向する側壁と、前記ガラス板の対向する2つの主表面の一方を成形する底面を備えた鋳型内に、一定速度でオリフィスより流出する熔融ガラスを連続して鋳込み、前記両側壁に沿って鋳込まれたガラスを上流側から下流側へと移動させながら、冷却体により前記ガラスの上面を押圧しては前記冷却体をガラスの上面から離間する操作を反復することによって前記上面を冷却し、前記ガラスの移動方向に平板状のガラス板を連続して成形していくガラス板の製造方法であって、軟化状態にある前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位ほど、より上流側から前記冷却を開始することを特徴とするガラス板の製造方法である。
【0016】
なお、第1の手段において、ガラス板の主表面を平坦にする上から、前記鋳型の底面を平坦面とすることが望ましい。底面を平坦面とすることにより底面によって成形される主表面の平坦性を向上させることができる。また、冷却体での押圧の際にも、ガラスは鋳型底面によって支持されている状態で押圧されるので、ガラス上面に対応するもう一方の主表面の平坦性も向上させることができる。
【0017】
また、前記冷却体の押圧面のより上流側のガラス上面を押圧する縁部を曲面とすることが望ましい。すなわち前記押圧時において、前記縁部のガラスの移動方向に平行な垂直断面形状が曲率を持つことが望ましい。
【0018】
また、上記第1の手段において、移動するガラスの各側壁に近い部分を両サイド部、両サイド部に挟まれたガラス板の幅方向の中央部分を中央部とし、前記冷却体の押圧面のうち両サイド部を押圧する部分を両サイド部押圧面、中央部を押圧する部分を中央部押圧面とすると、前記押圧面を平面視したとき、両サイド押圧面の前記縁部のほうが中央部押圧面の前記縁部よりも前記上流側になるような冷却体を使用することが望ましい。
【0019】
そして、前記縁部が両サイド部押圧面から中央部押圧面へかけて徐々に下流側に移動するようにすることがより望ましく、前記縁部の平面視形状を曲線形状とすることがさらに望ましい。
【0020】
さらに、平面視したとき、ガラスの移動方向に平行な方向の押圧面の長さが両サイド部押圧面における長さよりも中央部押圧面における長さのほうを長くすることが好ましい。そして、前記長さが両サイド部押圧面から中央部押圧面に向かうにつれて徐々に長くすることがより好ましい。
【0021】
なお、上記第1の手段において、冷却体を両サイド部押圧面を有する第1の冷却体と中央部押圧面を有する第2の冷却体に分け、第1の冷却体によってより上流側のガラス上面を押圧し、第2の冷却体によって第1の冷却体による押圧位置よりも下流側のガラス上面を押圧するようにすることもできる。
【0022】
また、冷却体の数は1又は2に限られず、3個以上にしてもよい。そして、より上流側で押圧されたガラス上面の一部または全部が下流側でも他の冷却体により押圧されるようにして、冷却体により押圧される領域を通過したガラス上面の全域が軟化状態を呈する温度未満に冷却される前に押圧されるようにすることが望ましい。
【0023】
なお、冷却体が1つであっても、冷却体により押圧される領域を通過したガラス上面の全域が軟化状態を呈する温度未満に冷却される前に押圧されるようにすることが望ましい。複数の冷却体を用いる場合、ガラスの移動方向に対して各冷却体を並列に設置することが好ましい。冷却体の押圧頻度、押圧時間は、各冷却体ごとに独立して決められるようにすることが好ましい。
【0024】
第2の手段は、
上流側と下流側の複数の箇所において前記冷却体によるガラス上面の押圧を行い、かつ上流側における押圧によって前記側壁に近い部位のガラスの厚みよりも前記側壁から離れている部位におけるガラスの厚みのほうが厚くなるようにし、下流側において前記側壁に近い部位の厚みと前記側壁から離れている部位の厚みが等しくなるように押圧を行うことを特徴とする第1の手段にかかるガラス板の製造方法である。
【0025】
上記第2の手段において、前記上流側における押圧では中央部におけるガラスの厚みのほうが両サイド部におけるガラスの厚みよりも厚くなる。このような押圧は、押圧時に両サイド部押圧面が中央部押圧面の下方になるような押圧面を有する冷却体を用いて押圧することによって、あるいは両サイド部押圧面を有する冷却体と中央部押圧面を有する冷却体を用い、両サイド部押圧面を有する冷却体による押圧のストロークを中央部押圧面を有する冷却体による押圧のストロークよりも大きくすることによって、またはこれらの組合せによって行うことができる。そして下流側において中央部、両サイド部、中央部と両サイド部の間におけるガラスの厚みが均一になるように冷却体でガラス上面を押圧する。この場合、上流側と下流側の各1ヶ所、計2ヶ所で冷却体による押圧を行うことが好ましい。
【0026】
上記第1の手段及び第2の手段のいずれの発明においても、冷却体の温度を一定に保つように冷却体が冷却機構を備えていることが好ましい。
【0027】
そして、前記冷却構造がガラス板の幅方向の中心に対して半分ずつ独立して冷却量の調整ができるようにすることが好ましい。
【0028】
複数の冷却体を用いる場合、1個の冷却体でも押圧面を複数有している場合は、冷却体が押圧面毎に独立して冷却量が調整できる冷却機構を有することが望ましい。
【0029】
また、冷却体の押圧面は、ガラスの移動方向に沿って上流側から下流側に向かうにつれて下がり勾配をもつことが好ましい。そして、押圧時に前記押圧面とガラス上面とが上流側から下流側に順次接触していくようにすることが好ましい。
【0030】
また、ガラスの移動方向における個々の冷却体の設置位置を各冷却体が互いに干渉しない範囲で、ガラスの種類、ガラス板の寸法、熔融ガラスの供給量などに応じて任意の変更することもできるが、一定の成形条件のもとでは、冷却体による押圧位置は一定に保ちつつ成形を行うことが好ましい。
【0031】
第3の手段は、加熱された状態でプレスされ、ガラス成形品となるプレス成形用素材の製造方法において、第1又は第2の手段にかかる方法によりガラス板を作製し、当該作製したガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラス片に研磨加工を施して前記素材を得ることを特徴とするプレス成形用素材の製造方法である。
【0032】
上記第3の手段において、前記ガラス板を分離切断し、互いの体積が等しくなるようにすることが好ましい。本発明によれば肉厚が均一のガラス板を使用するので、ガラス板を等しい切断幅で縦横に切断していけば、互いに体積の等しいガラス片が得られる。したがって、これらのガラス片を一律に研磨加工すれば、互いに重量が等しいプレス成形用素材が得られる。
【0033】
第4の手段は、第1又は第2の手段にかかる方法によりガラス板を作製し、当該作製したガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラス片に研磨加工を施してプレス成形用素材とし、前記素材を加熱、プレス成形してガラス成形品を作製した後、研削、研磨加工を施して光学部品を作製する光学部品の製造方法である。
【0034】
上述の手段によれば、プレス成形用素材の重量を容易に一定に揃えることができ、これらの素材を加熱、プレス成形することによって、同一種のプレス成形品の形状が一定になるようにプレス成形を行うことができる。前記ガラス片に施す研磨加工としては、バレル研磨加工が好ましい。そして、多数のプレス成形品の形状精度を一律に向上できるので、プレス成形後の研削、研磨加工に要する時間を短縮化でき、研削、研磨加工によって除去されるガラスの量も削減することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の平面図であり、図2は本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の側面図である。以下、これらの図面を参照にしながら、本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造装置を説明し、併せて、本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造方法、プレス成形用素材の製造方法、および光学部品の製造方法を説明する。
【0036】
図1及び図2において、本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造装置は、熔融ガラスを鋳込む溝形の鋳型部1と、ガラスを連打及び冷却するための冷却板2と、溝形の鋳型部1内に熔融した光学ガラス3を供給する円管状のオリフィス4とを有する。なお、図示しないが、連打用の冷却板2は、連打動作を行う連打動作装置に固定されて連打動作ができるようになっており、また、オリフィス4は、図示しない熔融炉等に接続されている。
【0037】
鋳型部1は、略長方形をなした平板状の底板11と、この底板の両側部にこの底板11に対して略直角になるように、かつ、互いに対向して略平行になるように固定された2枚の側板12,13と、前記底板11及び側板12,13に対して略直交するように、これらの長手方向の一方の端部に取り付けられたストッパ板14とを有する。鋳型部1は、前記底板11の表面である底面11aや側板12,13の表面である側壁12a,13a、並びにストッパ板14の表面であるストッパ面14a等によって囲まれて形成される溝状部分を鋳型とするものである。
【0038】
オリフィス4の熔融ガラスの流出口は、溝形の鋳型部1内のストッパ板14の近傍に熔融ガラス3を流出させるように配置されている。すなわち、上述の構成のガラス板の製造装置は、熔融ガラス3を、円管状のオリフィス4より流出させ、オリフィス4の下部に水平に配置された上部開放の溝型の固定鋳型である鋳型部1の一端部(上流側)に鋳込み、この鋳型部1の他端部(下流側)から成形されたガラスを水平方向に連続的に引き出してガラスを連続成形するものである。なお、鋳型に対して静止したある位置において、ガラスが移動してくる方向を上流側、ガラスが移動していく方向を下流側と呼ぶ。
【0039】
この場合、鋳型に鋳込まれたガラスの上面、すなわち自由表面が未だ軟化状態にある間に、定められた位置で、所定の表面形状を有する冷却板2を所定の高さ位置まで下降させガラスを押圧し、所定の時間の後に上方に逃がす操作を間欠的に繰り返して行い、その操作頻度と押圧時間(接触時間)を調整することで接触したガラス表面の冷却程度を調整するとともに、ガラス上面の形状を整える。これにより、連続して均一な肉厚の板形状の光学ガラスを成形するものである。
【0040】
図3は冷却板2の説明図である。図2に示されるように、冷却板2は、押圧面2aの平面視形状(すなわち、冷却板2がガラス3の上面を押圧する際の状態で、押圧面2aを鉛直下方から見たと仮定したときの形状で、図2においては、斜線で示してある)を、水平方向に進行するガラス板3に対して冷却板2の接触を開始する位置が、両サイド部でのそれに対して中央部のそれが後方になるように滑らかな曲線を描くように構成されている。また、冷却板2の押圧面2aの平面視形状がガラス板3の幅方向の中央でガラスの移動方向に一番長く、両サイドに向かうにつれ徐々に短くなるように形成されている。
【0041】
また、冷却板2の押圧面2aの上流側の縁部20aは、適度な曲率rを有する曲面形状に形成されている。これは、接触する冷却板2は、所定の位置で固定されているのに対しガラスは動いているので、冷却板接触時にはガラスの動きは止められるため、冷却板の接触開始点である縁部20aが鋭利な角を持っていると、初回の接触時にそこでガラスがめくれ上がる。次の接触時には平面で押圧されるため平らに成形されるが、場合によっては局部的に折れ込むことになる。そのため接触開始点である縁部20aは滑らかな曲率を持つことが望ましい。
【0042】
また、冷却板2の温度を一定に保つように冷却板に冷却機構が設けられている。すなわち、冷却板2には、2本の冷却通路21、22が設けられている。これら冷却通路21、22は、冷却板2の中央部下流側に冷却用空気の導入口21a,22aを有し、冷却板2の両サイド部に冷却用空気の排出口21b,22bを有し、ガラス板3の幅方向の中心に対して半分ずつ独立して冷却量の調整ができるようになっている。
【0043】
ストッパ板14は、鋳型の一端部(上流側端部)を閉じて熔融ガラス3が鋳型から流出しないようにし、熔融ガラス3が円滑に下流側に移動するようにするために、そのストッパ面14aは,平面視形状がアーチ形に形成されている。
【0044】
底板11は、その底面11aが水平になるように設置され、ガラスの移動方向が水平方向になるように構成されている。もし、底面11aがガラスの移動方向に下がっていると、低粘度の熔融ガラスを鋳込んだ場合、オリフィスから流出した熔融ガラスが側壁とストッパーによって囲まれた鋳型内に充分広がる前に、移動方向に流動するため、良好な成形が困難になるからである。なお、オリフィス4から熔融ガラス3が鋳込まれるオリフィス直下の部分周辺の底面は温度が上がり過ぎるおそれがあるので、温度が上がり過ぎないように、この部分の底板は冷却するようにしている。また、それ以外の底板部分は、ガラスが過度に冷却されないようヒータによって加熱できるようになっている。
【0045】
また、鋳込まれた熔融ガラス3が側板21、22に触れて急激に冷却されないように、図示しないが、側板21、22はヒーターによって加熱できるようになっている。なお、鋳型部1の材料としては、底板11を黒鉛、側板21、22を金属又は黒鉛で構成することが望ましい。また、冷却板2の材料としては、鉄(鋳鉄)、ニッケル、ニッケル系耐熱合金等の金属材料で構成することが望ましい。
【0046】
図4は冷却板の変形例の平面図、図5は冷却板の変形例の側面図、図6は図4におけるA−A断面図、図7は冷却板の変形例の説明図である。これらの図面に示されるように、冷却板を、独立して操作駆動できる第1の冷却板2Aと第2の冷却板2Bとの2個の冷却板で構成することもできる。ガラスの移動方向に対して第1の冷却板2Aではガラス板の幅方向における両サイド部のみを接触させ(中央部は接触させず)、第2の冷却板2Bでは第1の冷却板2Aが接触しなかった中央部を中心に接触させ両サイド部は接触しないような形状にすることもできる。
【0047】
第1の冷却板2Aには、2つの冷却通路21A及び22Aが設けられ、第2の冷却板2Bには、二股状の冷却通路21Bが設けられる。すなわち、複数の冷却板それぞれが個別に冷却量を調整できる冷却機構を有するとともに、1つの冷却板でもガラスを押圧する部分が複数箇所である場合は 押圧箇所毎に、個別に冷却量を調整できる冷却機構を有するようにしている。これは、ガラスの流出条件や成形条件の変更しても、冷却板の温度条件を一定に保つことができるように、少なくとも、基本的にガラス温度が異なるためにカンや割れ等の欠陥が発生しやすい両サイド部については、冷却量が個別に調節できることが好ましいからである。
【0048】
また、この場合、第1の冷却板2Aの接触面の平面視形状が、移動するガラス板に対して押圧を開始する位置が、両サイド部での押圧開始位置に対して中央部での押圧開始位置が後方になるように滑らかな曲線を描くような冷却板とすることが好ましい。第2の冷却板2Bの押圧面の平面視形状が、ガラス板の幅方向の中央でガラスの移動方向に沿って一番長く、両サイド部に向かうにつれ徐々に短くなっていくようにすることが望ましい。
【0049】
図8は冷却板の他の変形例の説明図である。図8に示されるように、冷却板接触面の水平断面形状の変更のみでは調整しきれないほど中央部とサイド部の温度差が大きい場合 進行方向で冷却板を多段化して、上流の冷却板では両サイドのみ接触、下流に向かうにつれ接触面が内側に向かうようにし、最後尾の冷却板で中央部に接触させる構造にする。これは、ガラスの幅方向の中央よりも両サイドの方が冷えやすく固化するのも早いので、成形に適した(冷却板を接触させるのに適した)接触タイミングは中央部とサイド部では異なるからである。その差はガラス板幅、流下ガラスの引き上げ量、ガラス板を引き出す速度によっても違ってくる。
【0050】
図9は冷却板のさらに他の変形例の説明図である。図9に示されるように、 冷却板は上下動の頻度と動作時間がそれぞれ個別に設定できる3つの冷却板2A,2B,2Cからなり、ガラス3の移動方向に対し直列的に設置される。。そして、独立操作できる3つの冷却板2A,2B,2Cのうち、ガラス3の移動方向に対して第1の冷却板2Aではガラス板3の幅方向において両サイド部のみを接触させ、第2の冷却板2Bでは第1の冷却板2Aよりも内側を、第3の冷却板2Cでは第2の冷却板2Bよりも更に内側を、互いに押圧する部分が少しずつ重なるように最後の冷却板で中央部を押圧するようにしてもよい。
【0051】
図10は冷却板のさらに他の変形例の説明図である。図10に示されるように、1つの冷却板の押圧面の数によらず、押圧面がガラス上面を押圧する状態で、押圧面とガラス上面とが上流側から下流側に順次接触するように、ガラスの移動方向に向かって僅かな下がり勾配を持たせることが好ましい。
【0052】
なお、複数の冷却板を使用する場合、ガラスの移動方向における冷却板(含む駆動装置)の設置位置をそれぞれが干渉しない範囲で任意に変更することができるようにすることが望ましい。ガラスの種類、引き上げ量、ガラス板の形状などにより、上記のように冷却板による押圧位置を変化させて冷却条件を変更することができる。
【0053】
また、冷却板(含む駆動装置)のガラス進行方向における設置位置を任意に設定することができる。冷却板が多段にある場合も、それぞれが干渉しない範囲で任意に設定することができる。これは、流下後板形状に広がったガラスの上面の粘度が成形に適した状態になっている位置に合わせて、ガラスの進行方向における冷却板の設置位置を調節する。冷却板が多段の場合も、それぞれの冷却板で冷却すべき場所の粘度に応じた位置に設置する。
【0054】
また、冷却板は、そのガラスとの接触面は基本的に水平面でも良いが、接触開始点から進行方向に向かって、ガラス表面が軟化状態にある間は僅かな下がり勾配を持たせることもできる。これは、冷却板の接触面が水平面である場合 ガラス進行方向の冷却板長さをいくら長くしても冷却板の連打動作の比較的早い時点で冷却板とガラスとは接触しなくなり、その後の冷却効果は非接触のためあまり大きくないことが予想されるが、接触面が進行方向に下がり勾配を持つ場合は、少なくとも冷却板はガラスに接触し続けることになり冷却効果は大きい。但しガラスが固化してしまった後も冷却板下面が下がり勾配を持つと、そこで冷却板の下降動作が阻止されて、上流でガラス板を目的の厚みまで押圧できなくなってしまう という問題が発生する。当該リスクを考慮すると冷却板下面の下がり勾配は設けるにしてもごく短い長さに止めるのがよいと思われる。
【0055】
冷却板を1段にするか多段にするかは、以下の点を考慮して決められる。
A.ガラスの引き上げ量が少ないか又は成形板幅が広いためガラス板の進行速度が比較的遅く、流出後ガラス上面が軟化温度以上を保っている長さが短いため進行方向に冷却板(含む動作装置)を複数並列設置できるスペースがない場合 冷却板は1段にする。
【0056】
B.ガラスの引き上げ量がある程度大きいか又は成形板幅が狭いためガラス板の進行速度が比較的速く、ガラス上面が軟化温度以上を保っている長さが長い等の理由で、1段の冷却板では十分に両サイド部と中央部双方に最適な冷却条件を設定することが困難な場合 進行方向に冷却板(含む動作装置)を複数並列設置する。
【0057】
また、冷却板に必要な特性は、以下の通りである。
a.熱伝導率の高いこと。
b.耐熱性、耐酸化性に優れていること。
c.ガラスに濡れにくいこと。
d.複雑な形状に加工しやすいこと。
e.溶融ガラスをプレス成形するのに十分な機械的強度を持つこと。
【0058】
また、冷却板でどの程度冷却するかは「時間当たりの冷却板の接触頻度」と「接触の時間」と「冷却板に流す冷却空気の流量」で調整する。但し、「接触の時間」中はガラスの動きを冷却板で停止させることになり、長時間の停止は「折れ込み」等の品質欠陥を発生させる原因にもなるので、あまり長くすることは好ましくない。
【0059】
上述のガラス板製造装置によって成形されたガラス板は鋳型から移動方向に沿って引き出され、アニール炉の中へとコンベアによって移送される。アニール炉中を通過する過程でガラス板は徐冷され、アニール炉外へと移動していく。鋳型内でのガラスの移動は、成形後のガラス板を上記のようにコンベアで移動方向に移送することによってなされる。ガラス板は鋳型内からアニール炉内を通り、アニール炉から出るまで連続した1枚の板である。そしてアニール炉から出た所で適当な長さに切断される。このようにして1枚のガラス板から、厚みと幅が前記ガラス板と等しい板状ガラスを次々に得ることができる。このようにして得られたガラス板は各部において均一な厚みを有する。
【0060】
さらに、連続して供給されるガラス板の端部を切断して得られたガラス板は、ダイヤモンドホイール等の切断機によって分割切断され、各々の体積が互いに等しいカットピースと呼ばれるガラス片に切り分けられる。このとき、ガラス板の肉厚は均一なので、縦横に切断する間隔を等しくしておけば、カットピースの体積を揃えることができ、切断箇所毎に切断幅を調整しなくてもカットピースの重量偏差を抑えることができる。したがって、各カットピースの重量、体積を揃えるためにバレル研磨によって除去しなければならないガラスの量を低減できるとともに、バレル研磨の加工時間を短縮化し、省資源化、省エネルギー化が可能になる。カットピースは角落としと、より重量偏差を小さくするためのバレル研磨とが施されてプレス成形用素材に仕上げられる。
【0061】
このようにして作製されたガラス製のプレス成形用素材は、大気中において104〜106ポアズの粘度になる温度まで加熱され、成形型によってプレス成形される。上記温度範囲におけるプレス成形では、目的とするガラス物品の形状に近似する成形品が得られるが、レンズなどのように高い形状精度が要求される光学部品を作製するためには、プレス成形品に研削、研磨加工を施して、最終製品である光学部品に仕上げる。
【0062】
一方、105〜108ポアズの粘度になる温度までプレス成形用素材を非酸化性雰囲気中で加熱、成形型によってプレス成形し、成形型の成形面の形状を精密にガラスに転写成形する精密プレス成形では、プレス成形品は高い形状精度を有しており、そのまま、レンズなどの光学部品として使用することができる。なお、得られた光学部品には必要に応じて光学薄膜を設けることもできる。
【0063】
上述のように、ガラス板製造方法によれば、熔融された光学ガラスを円管状のオリフィスより流出した光学ガラスを、連続して均一な肉厚の板形状に成形することが可能である。また、低粘度(高温)で流出した熔融ガラスを平坦な底面と前記底面を挟んで互いに平行な側壁を備えた鋳型に鋳込み、急冷成形する方法なので、失透しやすい光学ガラスにおいても適用できる。この成形方法は、引き上げ量(オリフィスから流出する単位時間あたりの熔融ガラスの体積)が30cc/minから400cc/min程度の場合に好適である。また、板厚6mm以上のガラス板の成形に好適である。さらに、厚み1に対して幅が20以内の比較的厚みのあるガラス板の製造に適している。
【0064】
また、上のように、本実施の形態において製造されるガラス板の主要な用途は、ガラス板をダイヤモンドホイールの切断機等で縦横に切断しサイコロ状の小片にした後、角落としと重量調整のためのバレル研磨工程を経てプレス成形用素材として供されるというものである。このプレス成形用素材は、加熱・軟化してプレス成形することにより、あるいはプレス成形された物品に研削、研磨加工を施すことによって、レンズなどの光学部品等として供される。
【0065】
このような用途では、ガラス板材料の肉厚が不均一であると、プレス成形用素材としての小片の重量偏差を小さくするために切断幅をその箇所の肉厚に合わせて変更しなければならず、極めて煩雑なホイール間隔調整操作が求められるのみでなく、切断幅の調整でうまく修正しきれない場合は材料ロスとなったり、バレル研磨加工の時間を長く取ることで更に重量調整する必要が出てくるので、生産効率が非常に悪くコストアップの要因となるが、本実施の形態によれば、ガラス板の肉厚を均一にできるので、ガラス板を一定の切断幅で分割切断しても、切断されたガラス片の重量偏差が増大するのを抑えることができる。
【0066】
次に、上述の方法及び装置によって実際にガラス板を製造した例を掲げる。
(製造例1)
この製造例は、図1に示される装置を用いてプレス成形用素材を作るための光学ガラスたるガラス板を製造した例である。円管のオリフィス4から流量100cc/minで流出する1050℃の光学ガラス3を、550℃に保持された幅150mmの溝型状の鋳型1に鋳込み、速度66mm/minで水平方向に連続的に引き出す成形において、オリフィス4の後方約80mmの位置に厚み30mmで図1のような接触面形状(サイド部前縁に対する中央部前縁の後退量:25mm、サイド部接触幅15mmに対し板中心接触幅55mm、接触面は水平面)を持つ鋳鉄製の冷却板2を設置し、5秒に1回の頻度で接触時間0.1秒ずつ 荷重5kgwで押圧したところ、幅130mm内の肉厚偏差は0.5mm以内でカン、割れ等の欠陥の無いガラス板を得ることができた。このとき冷却板2に流した冷却空気の温度は20℃ 流量は左右それぞれ45L/min、50L/minずつである。
【0067】
(製造例2)
この製造例は、図4に示される装置を用いてプレス成形用素材を作るための光学ガラスたるガラス板を製造した例である。円管のオリフィス4から流量150cc/minで流出する1050℃の光学ガラス3を、幅150mmの溝型状鋳型に鋳込み速度100mm/minで水平方向に連続的に引き出す成形において、オリフィス4の後方約80mmの位置に厚み30mmで接触幅20mm 中央部80mm長さ部の上方への逃げ量1.5mmの鋳鉄製の第1冷却板2Aを設置し、3秒に1回の頻度で接触時間0.1秒ずつ荷重3kgwで押圧した。また、オリフィスの後方約180mmの位置に厚み30mm中央の接触幅100mmの図4のような接触面形状(両脇部前縁に対する板中心前縁の後退量:10mm、両脇部接触幅50mmに対し板中心接触幅70mm)を持つ鋳鉄製の第2冷却板2Bを設置し、3秒に1回の頻度で接触時間0.2秒ずつ 荷重3kgwで押圧したところ、幅130mm内の肉厚偏差は0.5mm以内でカン、割れ等の欠陥の無いガラス板を得ることができた。このとき冷却板に流した冷却空気の温度は20℃
流量は、第1冷却板2Aの左右はそれぞれ30L/min、35L/minずつ、第2冷却板2Bは50L/minである。
【0068】
(製造例3)
この製造例は、製造例1、2で得られたガラス板を用いて、プレス成形用素材を製造した例である。まず、製造例1、2で得られた光学ガラスからなるガラス板を徐冷した後、適当な長さに切断し、さらにダイヤモンドホイールの切断機で縦横に分割切断して、重量、体積が一定の複数個のカットピースを作製した。この際、切断幅は切断箇所によらず一定とした。さらにこれらのカットピースにバレル研磨を施して、プレス成形用素材を得た。
【0069】
(製造例4)
この製造例は、製造例3で得られたプレス成形用素材を用いてレンズを製造した例である。まず、製造例3得られたプレス成形用素材を大気中でガラスの粘度が105ポアズになるまで加熱し、成形型を用いてレンズ形状に近似した成形品をプレス成形した。このプレス成形品を徐冷した後、研削、研磨加工を施してレンズを得た。同様な方法により、レンズ以外の光学部品も作製することができる。
【0070】
上述の実施の形態のガラス板の製造方法によれば、以下の効果が得られる。
a.カン、ビリ等の欠陥を発生させることなく連続して均一な肉厚のガラス板を製造することができる。
b.特にローラーを用いた成形と比べて下面の平坦度が高い厚板形状に成形することができる。
c.溶解能力が小さく、単位時間当たりの流量が比較的少ない炉で溶解されたガラスでも、また、それが失透しやすい光学ガラスでも、広範囲の引き出し速度変更に対応して上記均一な肉厚のガラス板を成形することができる。
【0071】
また、本実施の形態にかかるプレス成形用素材の製造方法によれば、このようなガラス板を用いることにより、容易に一定体積(すなわち一定重量)の複数個のガラス片を作製することができ、一定体積、一定重量のプレス成形用素材を得るために研磨加工によって除去しなければならないガラスの量を削減することができる。
【0072】
さらに、本実施の形態にかかる光学部品の製造方法によれば、上記プレス成形用素材の製造方法により一定体積のプレス成形用素材を容易に得ることができるので、安定した精度でプレス成形品を作製することができるとともに、熔融ガラスから光学部品を得る過程で使用されずに、バレル研磨加工などで破棄されるガラスの量の削減を容易に行うことができる。
【0073】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、ガラス板の幅を規定する一対の対向する側壁と、前記ガラス板の対向する2つの主表面の一方を成形する底面を備えた鋳型内に、一定速度でオリフィスより流出する熔融ガラスを連続して鋳込み、前記両側壁に沿って鋳込まれたガラスを上流側から下流側へと移動させながら、冷却体により前記ガラスの上面を押圧しては前記冷却体をガラスの上面から離間する操作を反復することによって前記上面を冷却し、前記ガラスの移動方向に平板状のガラス板を連続して成形していくガラス板の製造方法であって、軟化状態にある前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位ほど、より上流側から前記冷却を開始することを特徴とするもので、これにより、カン、ワレなどの欠陥を発生させずに、熔融ガラスから均一な厚みのガラス板を連続して成形することを可能にしているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の平面図である。
【図2】 本発明の実施の形態にかかるガラス板の製造方法を実施する際に用いるガラス板製造装置の側面図である。
【図3】 図3は冷却板2の説明図である。
【図4】 冷却板の変形例の平面図である。
【図5】 冷却板の変形例の側面図である。
【図6】 図4におけるA−A断面図である。
【図7】 冷却板の変形例の説明図である。
【図8】 冷却板の他の変形例の説明図である。
【図9】 冷却板の他の変形例の説明図である。
【図10】 冷却板の他の変形例の説明図である。
【符号の説明】
1…鋳型部、2…冷却板、3…光学ガラス、4…オリフィス4、11…底板、12,13…側板、14…ストッパ板。
Claims (4)
- ガラス板の幅を規定する一対の対向する側壁と、前記ガラス板の対向する2つの主表面の一方を成形する底面を備えた鋳型内に、一定速度でオリフィスより流出する熔融ガラスを連続して鋳込み、前記両側壁に沿って鋳込まれたガラスを上流側から下流側へと移動させながら、冷却体により前記ガラスの上面を押圧しては前記冷却体をガラスの上面から離間する操作を反復することによって前記上面を冷却し、前記ガラスの移動方向に平板状のガラス板を連続して成形していくガラス板の製造方法であって、
軟化状態にある前記ガラスの上面の前記側壁に近い部位ほど、より上流側から前記冷却を開始することを特徴とするガラス板の製造方法。 - 上流側と下流側の複数の箇所において前記冷却体によるガラス上面の押圧を行い、かつ上流側における押圧によって前記側壁に近い部位のガラスの厚みよりも前記側壁から離れている部位におけるガラスの厚みのほうが厚くなるようにし、下流側において前記側壁に近い部位の厚みと前記側壁から離れている部位の厚みが等しくなるように押圧を行うことを特徴とする請求項1に記載のガラス板の製造方法。
- 加熱された状態でプレスされ、ガラス成形品となるプレス成形用素材の製造方法において、請求項1または2に記載の方法によりガラス板を作製し、当該作製したガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラス片に研磨加工を施して前記素材を得ることを特徴とするプレス成形用素材の製造方法。
- 請求項1または2に記載の方法によりガラス板を作製し、当該作製したガラス板を、複数個のガラス片に分割切断し、該ガラス片に研磨加工を施してプレス成形用素材とし、前記素材を加熱、プレス成形してガラス成形品を作製した後、研削、研磨加工を施して光学部品を作製する光学部品の製造方法。
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