JP2000233934A - ガラス製品のプレス成形方法及び装置 - Google Patents
ガラス製品のプレス成形方法及び装置Info
- Publication number
- JP2000233934A JP2000233934A JP11341791A JP34179199A JP2000233934A JP 2000233934 A JP2000233934 A JP 2000233934A JP 11341791 A JP11341791 A JP 11341791A JP 34179199 A JP34179199 A JP 34179199A JP 2000233934 A JP2000233934 A JP 2000233934A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- glass
- temperature
- press
- mold
- molding
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 239000011521 glass Substances 0.000 title claims abstract description 298
- 238000000034 method Methods 0.000 title claims abstract description 79
- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims abstract description 64
- 239000006060 molten glass Substances 0.000 claims abstract description 38
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims abstract description 28
- 238000000465 moulding Methods 0.000 claims description 57
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 39
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 claims description 14
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 claims description 14
- 230000007704 transition Effects 0.000 claims description 7
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 4
- 238000009434 installation Methods 0.000 claims description 3
- 239000005401 pressed glass Substances 0.000 abstract description 3
- 230000008602 contraction Effects 0.000 abstract 2
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 abstract 2
- 238000007493 shaping process Methods 0.000 abstract 1
- 230000008569 process Effects 0.000 description 19
- 239000000047 product Substances 0.000 description 17
- 238000003303 reheating Methods 0.000 description 17
- 230000009477 glass transition Effects 0.000 description 15
- 230000008859 change Effects 0.000 description 10
- 238000005520 cutting process Methods 0.000 description 7
- 238000013459 approach Methods 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 4
- BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N platinum Chemical compound [Pt] BASFCYQUMIYNBI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 3
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 3
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 3
- XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N Iron Chemical compound [Fe] XEEYBQQBJWHFJM-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 2
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 2
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 239000007769 metal material Substances 0.000 description 2
- 229910052697 platinum Inorganic materials 0.000 description 2
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 2
- 230000032258 transport Effects 0.000 description 2
- 230000037303 wrinkles Effects 0.000 description 2
- 229910052582 BN Inorganic materials 0.000 description 1
- PZNSFCLAULLKQX-UHFFFAOYSA-N Boron nitride Chemical compound N#B PZNSFCLAULLKQX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910004298 SiO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000002411 adverse Effects 0.000 description 1
- 239000012141 concentrate Substances 0.000 description 1
- 230000008094 contradictory effect Effects 0.000 description 1
- 238000011156 evaluation Methods 0.000 description 1
- 230000004927 fusion Effects 0.000 description 1
- 238000007496 glass forming Methods 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 229910052742 iron Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000314 lubricant Substances 0.000 description 1
- 238000003754 machining Methods 0.000 description 1
- 239000002184 metal Substances 0.000 description 1
- 229910052751 metal Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 1
- 230000001846 repelling effect Effects 0.000 description 1
- 238000007790 scraping Methods 0.000 description 1
- 230000009291 secondary effect Effects 0.000 description 1
- 239000011265 semifinished product Substances 0.000 description 1
- 239000007787 solid Substances 0.000 description 1
- 229910001220 stainless steel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010935 stainless steel Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000012546 transfer Methods 0.000 description 1
- 239000002699 waste material Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P40/00—Technologies relating to the processing of minerals
- Y02P40/50—Glass production, e.g. reusing waste heat during processing or shaping
- Y02P40/57—Improving the yield, e-g- reduction of reject rates
Landscapes
- Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ダイレクトプレス方式のガラス製品の成形に
おいて、プレス後のガラス表面に発生するヒケを効果的
に抑え、削り代の少ないガラス半製品を成形する。 【解決手段】 本発明は、溶融したガラスを上記下型の
成形面上に供給する工程と、上記下型の成形面上に供給
したガラスの内部と外周部との温度を近づけるよう上記
ガラスの温度を制御する工程と、上記温度制御されたガ
ラスの粘度が103.5〜106.5ポアズの範囲にあるとき
に、上記上型及び下型の成形面によって上記ガラスをプ
レスする工程とを備えて構成される。ガラスをプレスす
る前にガラスの内部と外周部における温度を近づけると
共に、比較的高い粘度によってガラスをプレスすること
で、ガラスをプレスした後のガラスの熱収縮量を小さく
することができると共に、ガラスの内部と外周部の熱収
縮量の差を小さくすることができる。これによってガラ
ス表面のヒケの発生が低減される。
おいて、プレス後のガラス表面に発生するヒケを効果的
に抑え、削り代の少ないガラス半製品を成形する。 【解決手段】 本発明は、溶融したガラスを上記下型の
成形面上に供給する工程と、上記下型の成形面上に供給
したガラスの内部と外周部との温度を近づけるよう上記
ガラスの温度を制御する工程と、上記温度制御されたガ
ラスの粘度が103.5〜106.5ポアズの範囲にあるとき
に、上記上型及び下型の成形面によって上記ガラスをプ
レスする工程とを備えて構成される。ガラスをプレスす
る前にガラスの内部と外周部における温度を近づけると
共に、比較的高い粘度によってガラスをプレスすること
で、ガラスをプレスした後のガラスの熱収縮量を小さく
することができると共に、ガラスの内部と外周部の熱収
縮量の差を小さくすることができる。これによってガラ
ス表面のヒケの発生が低減される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学レンズブラン
ク等の成形に好適なガラス製品のプレス成形方法及び装
置に関し、特に、溶融したガラスを型上に供給しプレス
する、いわゆるダイレクトプレス方式の成形方法及び装
置に関するものである。
ク等の成形に好適なガラス製品のプレス成形方法及び装
置に関し、特に、溶融したガラスを型上に供給しプレス
する、いわゆるダイレクトプレス方式の成形方法及び装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光学レンズその他のガラス最終製品の研
削・研磨前の状態である、ガラス半製品(以下、これを
レンズブランクスという)を成形する方法として、生産
性に優れたダイレクトプレス方式が広く採用されてい
る。ダイレクトプレス方式では、炉内でガラス原料を溶
融し、その適量をシャーその他の切断装置によって切断
して、下型上に供給する。下型上に供給された溶融ガラ
スは、その表面張力によって略おはじき形状のガラスゴ
ブとなる。下型上のガラスゴブはターンテーブルその他
の搬送装置によって、上型の設置位置に移送され、ここ
で上型及び下型によってプレスされ、その空間形状に沿
ったレンズブランクスが成形される。成形されたレンズ
ブランクスは、後にその表面を研削・研磨され、眼鏡レ
ンズ、カメラレンズ、光学ピックアップレンズ等の最終
的なガラス製品となる。
削・研磨前の状態である、ガラス半製品(以下、これを
レンズブランクスという)を成形する方法として、生産
性に優れたダイレクトプレス方式が広く採用されてい
る。ダイレクトプレス方式では、炉内でガラス原料を溶
融し、その適量をシャーその他の切断装置によって切断
して、下型上に供給する。下型上に供給された溶融ガラ
スは、その表面張力によって略おはじき形状のガラスゴ
ブとなる。下型上のガラスゴブはターンテーブルその他
の搬送装置によって、上型の設置位置に移送され、ここ
で上型及び下型によってプレスされ、その空間形状に沿
ったレンズブランクスが成形される。成形されたレンズ
ブランクスは、後にその表面を研削・研磨され、眼鏡レ
ンズ、カメラレンズ、光学ピックアップレンズ等の最終
的なガラス製品となる。
【0003】一方で、近年、上記研削の工程で発生する
研削屑による環境への悪影響が指摘されている。そのた
め、上記レンズブランクスの製造の段階で、研削屑を少
量にできる削り代の少ないレンズブランクスの成形が強
く望まれている。
研削屑による環境への悪影響が指摘されている。そのた
め、上記レンズブランクスの製造の段階で、研削屑を少
量にできる削り代の少ないレンズブランクスの成形が強
く望まれている。
【0004】しかしながら、従来のダイレクトプレス方
式を用いたレンズブランクスの成形においては、ガラス
の削り代を必要以上に少なくすることができないという
問題がある。すなわち、ダイレクトプレス方式では、溶
融ガラスをプレスした後に、ガラスの収縮によって、そ
の表面にいわゆるヒケが分布する。溶融ガラスのプレス
においては、溶融ガラスを下型に供給した後プレスされ
るまでの間、その外周部は外気によって冷却されていく
ので、内部に比して温度降下が著しい。外周部の温度が
一定以下になるとガラスの流動性が低下するため、溶融
ガラス内部の温度が十分に降下する前、すなわちガラス
粘度が103ポアズ程度と低い状態で、プレスを行う必
要が生じる。その結果、プレス後におけるガラス内部の
熱収縮が大きくなると共に、外周部との温度差によっ
て、表面にヒケが発生する。ヒケの発生は、型の成形面
に対する再現性を悪くし、他の方式の成形方法に比べて
削り代を多く取る必要を生じさせる。特に、プレス後の
ガラス表面に発生したヒケが全体に均一に分布せずに、
一部に集中する場合は、より多くの削り代を考慮しなけ
ればならない。
式を用いたレンズブランクスの成形においては、ガラス
の削り代を必要以上に少なくすることができないという
問題がある。すなわち、ダイレクトプレス方式では、溶
融ガラスをプレスした後に、ガラスの収縮によって、そ
の表面にいわゆるヒケが分布する。溶融ガラスのプレス
においては、溶融ガラスを下型に供給した後プレスされ
るまでの間、その外周部は外気によって冷却されていく
ので、内部に比して温度降下が著しい。外周部の温度が
一定以下になるとガラスの流動性が低下するため、溶融
ガラス内部の温度が十分に降下する前、すなわちガラス
粘度が103ポアズ程度と低い状態で、プレスを行う必
要が生じる。その結果、プレス後におけるガラス内部の
熱収縮が大きくなると共に、外周部との温度差によっ
て、表面にヒケが発生する。ヒケの発生は、型の成形面
に対する再現性を悪くし、他の方式の成形方法に比べて
削り代を多く取る必要を生じさせる。特に、プレス後の
ガラス表面に発生したヒケが全体に均一に分布せずに、
一部に集中する場合は、より多くの削り代を考慮しなけ
ればならない。
【0005】上記ヒケの発生を抑えるものとして、従
来、いくつかの提案がなされている(特開平第10−1
01347号公報、特開平第6−32624号公報、特
開平第6−72725号公報、特開平第6−15705
1号公報、特開昭第63−162539号公報)。しか
しながら、これらは、何れも上記ヒケの原因となる溶融
ガラス内部と外周部との温度差を効果的に低減する技術
を開示しない。
来、いくつかの提案がなされている(特開平第10−1
01347号公報、特開平第6−32624号公報、特
開平第6−72725号公報、特開平第6−15705
1号公報、特開昭第63−162539号公報)。しか
しながら、これらは、何れも上記ヒケの原因となる溶融
ガラス内部と外周部との温度差を効果的に低減する技術
を開示しない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、いわゆるダイレクトプレス方式のガラス製品の成形
において、溶融ガラス内部と外周部との温度差を効果的
に低減し、これによってプレス後のガラス表面に発生す
るヒケを効果的に抑え、削り代の少ないガラス半製品を
成形する方法及び装置を提供することにある。
は、いわゆるダイレクトプレス方式のガラス製品の成形
において、溶融ガラス内部と外周部との温度差を効果的
に低減し、これによってプレス後のガラス表面に発生す
るヒケを効果的に抑え、削り代の少ないガラス半製品を
成形する方法及び装置を提供することにある。
【0007】また、本発明の別の目的は、特にガラス表
面の一部に集中するヒケの発生を抑えることができるガ
ラスの成形方法及び装置を提供することにある。
面の一部に集中するヒケの発生を抑えることができるガ
ラスの成形方法及び装置を提供することにある。
【0008】更に、本発明の別の目的は、ダイレクトプ
レス方式による生産性を低下させることなく、上記ヒケ
の発生を低減することができるガラスの成形方法及び装
置を提供することにある。
レス方式による生産性を低下させることなく、上記ヒケ
の発生を低減することができるガラスの成形方法及び装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、上型及び下型を備えた型を使用したガラス製
品のプレス成形方法において、少なくとも以下の工程を
含む。すなわち、本発明は、溶融したガラスを上記下型
の成形面上に供給する工程と、上記下型の成形面上に供
給したガラスの内部と外周部との温度を近づけるよう上
記ガラスの温度を制御する工程と、上記温度制御された
ガラスの粘度が103.5〜106.5ポアズ(dPa・S)
の範囲(好ましくは、104〜106ポアズ未満の範囲、
より好ましくは104.5〜105.5ポアズの範囲)にある
ときに、上記上型及び下型の成形面によって上記ガラス
をプレスする工程とを備えて構成される。ガラスをプレ
スする前にガラスの内部と外周部における温度を近づけ
ると共に、比較的高い粘度によってガラスをプレスする
ことで、ガラスをプレスした後のガラスの熱収縮量を小
さくすることができると共に、ガラスの内部と外周部の
熱収縮量の差を小さくすることができる。これによって
ガラス表面のヒケの発生が低減される。
本発明は、上型及び下型を備えた型を使用したガラス製
品のプレス成形方法において、少なくとも以下の工程を
含む。すなわち、本発明は、溶融したガラスを上記下型
の成形面上に供給する工程と、上記下型の成形面上に供
給したガラスの内部と外周部との温度を近づけるよう上
記ガラスの温度を制御する工程と、上記温度制御された
ガラスの粘度が103.5〜106.5ポアズ(dPa・S)
の範囲(好ましくは、104〜106ポアズ未満の範囲、
より好ましくは104.5〜105.5ポアズの範囲)にある
ときに、上記上型及び下型の成形面によって上記ガラス
をプレスする工程とを備えて構成される。ガラスをプレ
スする前にガラスの内部と外周部における温度を近づけ
ると共に、比較的高い粘度によってガラスをプレスする
ことで、ガラスをプレスした後のガラスの熱収縮量を小
さくすることができると共に、ガラスの内部と外周部の
熱収縮量の差を小さくすることができる。これによって
ガラス表面のヒケの発生が低減される。
【0010】一方で、上記成形方法に成形型の形状、及
び面精度を溶融ガラス魂に転写する精密プレス成形のプ
レス精度を持たせる場合、リヒートプレスの工程に要す
る時間を長くして、更にガラス内部の温度を下げ、ガラ
スの内部の温度が外周部の温度より高い分布状態にし、
ガラスの粘性が107〜109ポアズにあるときにプレス
成形する必要がある。こうすればプレス品の形状精度は
更に向上し、少なくとも曲率半径Rを出すための球面研
削は必要なくなる。
び面精度を溶融ガラス魂に転写する精密プレス成形のプ
レス精度を持たせる場合、リヒートプレスの工程に要す
る時間を長くして、更にガラス内部の温度を下げ、ガラ
スの内部の温度が外周部の温度より高い分布状態にし、
ガラスの粘性が107〜109ポアズにあるときにプレス
成形する必要がある。こうすればプレス品の形状精度は
更に向上し、少なくとも曲率半径Rを出すための球面研
削は必要なくなる。
【0011】しかしながら、それでは生産性が著しく低
下し、本発明の目的の一つである、ダイレクトプレス方
式による生産性を低下させることなく、という課題を解
決しないものとなる。従って、本発明においては溶融ガ
ラスゴブの内部と外周部の温度分布を逆転させることな
く、温度差を縮める程度に留めておく方が好ましい。
下し、本発明の目的の一つである、ダイレクトプレス方
式による生産性を低下させることなく、という課題を解
決しないものとなる。従って、本発明においては溶融ガ
ラスゴブの内部と外周部の温度分布を逆転させることな
く、温度差を縮める程度に留めておく方が好ましい。
【0012】従って本発明においては、上記プレス成形
方法において成形されたガラスの表面を研削及び研磨す
ることによって、最終的なガラス製品が得られる。ガラ
スの内部と外周部との温度差は、100℃以下、好まし
くは50℃以下、より好ましくは30℃以下にするのが
よい。
方法において成形されたガラスの表面を研削及び研磨す
ることによって、最終的なガラス製品が得られる。ガラ
スの内部と外周部との温度差は、100℃以下、好まし
くは50℃以下、より好ましくは30℃以下にするのが
よい。
【0013】本発明において、ガラスのプレス前の上記
温度制御は、ガラスに対し直接的に作用させるもの、例
えば冷却部材を溶融ガラスに接触させるものであって
も、間接的に作用させるもの、例えば熱源を近接させる
ものであっても良い。
温度制御は、ガラスに対し直接的に作用させるもの、例
えば冷却部材を溶融ガラスに接触させるものであって
も、間接的に作用させるもの、例えば熱源を近接させる
ものであっても良い。
【0014】好ましくは、上記温度を制御する工程は、
上記ガラスの内部の温度を低下させ、上記ガラスの外周
部の温度を上昇させることによって、上記ガラスの内部
と外周部との温度差を近づけるものである。
上記ガラスの内部の温度を低下させ、上記ガラスの外周
部の温度を上昇させることによって、上記ガラスの内部
と外周部との温度差を近づけるものである。
【0015】また、上記温度を制御する工程の一態様と
して、上記ガラスをその上型側から冷却する工程と、上
記冷却の後に、上記ガラスをその上型側から加熱する工
程とを含むことができる。
して、上記ガラスをその上型側から冷却する工程と、上
記冷却の後に、上記ガラスをその上型側から加熱する工
程とを含むことができる。
【0016】この場合において、上記冷却する工程は、
上記ガラスの上型側表面に、熱を吸収する熱吸収部材を
所定時間接触させる、より好ましくは熱吸収部材を所定
の圧力をもって押し付ける工程を含むことができる。熱
吸収部材は、ガラスに対する接触の前に、上記ガラスの
周辺から離れた位置における雰囲気温度に維持すること
が好ましい。
上記ガラスの上型側表面に、熱を吸収する熱吸収部材を
所定時間接触させる、より好ましくは熱吸収部材を所定
の圧力をもって押し付ける工程を含むことができる。熱
吸収部材は、ガラスに対する接触の前に、上記ガラスの
周辺から離れた位置における雰囲気温度に維持すること
が好ましい。
【0017】また、上記加熱する工程は、上記ガラスの
上型側表面に、熱源を所定時間近接させる工程を含むこ
とができる。
上型側表面に、熱源を所定時間近接させる工程を含むこ
とができる。
【0018】本発明はまた、上記ガラスをプレスする工
程の後に、上記ガラスの内部の温度が、その転移点に対
し+−50℃の範囲にあるとき、好ましくは転移点に対
し+−10℃の範囲にあるときに、上記ガラスを上記型
から取り出す工程を更に含むことができる。
程の後に、上記ガラスの内部の温度が、その転移点に対
し+−50℃の範囲にあるとき、好ましくは転移点に対
し+−10℃の範囲にあるときに、上記ガラスを上記型
から取り出す工程を更に含むことができる。
【0019】本発明の好ましい態様においては、下型
を、順次上記各工程の実施位置に移送して、上記各工程
を実施する。また、より好ましい態様においては、この
一連の工程を繰り返して、ガラス製品を連続的にプレス
成形する
を、順次上記各工程の実施位置に移送して、上記各工程
を実施する。また、より好ましい態様においては、この
一連の工程を繰り返して、ガラス製品を連続的にプレス
成形する
【0020】本発明の更に好ましい態様としては、上記
複数の下型をターンテーブル上に設置し、前記ターンテ
ーブルの回転によって複数の下型を順次上記各工程の実
施位置に移送する。
複数の下型をターンテーブル上に設置し、前記ターンテ
ーブルの回転によって複数の下型を順次上記各工程の実
施位置に移送する。
【0021】また、好ましくは、本発明により成形され
るガラス製品が光学レンズ用材料である。
るガラス製品が光学レンズ用材料である。
【0022】本発明はまた、ガラス製品のプレス成形装
置に関する。本発明に係るプレス成形装置は、ガラス製
品の成形面を有する上型及び下型を備えた型と、溶融し
たガラスを上記下型の成形面上に供給する供給手段と、
上記下型の成形面上におけるガラスの内部と外周部との
温度を近づけるよう上記ガラスの温度を制御する温度制
御手段と、上記上型及び下型の成形面を接近させて、上
記ガラスをプレスする型駆動手段とを備え、上記温度制
御手段により温度制御されたガラスの粘度が103.5〜
106.5ポアズの範囲(好ましくは、104〜106ポア
ズ未満の範囲、より好ましくは104.5〜105.5ポアズ
の範囲)にあるときに、上記型駆動手段を動作させて上
記ガラスをプレスすることを特徴とする。また、このと
きのプレス圧は、2.942〜7.845MPa、好ま
しくは、4.903〜6.865MPaである。
置に関する。本発明に係るプレス成形装置は、ガラス製
品の成形面を有する上型及び下型を備えた型と、溶融し
たガラスを上記下型の成形面上に供給する供給手段と、
上記下型の成形面上におけるガラスの内部と外周部との
温度を近づけるよう上記ガラスの温度を制御する温度制
御手段と、上記上型及び下型の成形面を接近させて、上
記ガラスをプレスする型駆動手段とを備え、上記温度制
御手段により温度制御されたガラスの粘度が103.5〜
106.5ポアズの範囲(好ましくは、104〜106ポア
ズ未満の範囲、より好ましくは104.5〜105.5ポアズ
の範囲)にあるときに、上記型駆動手段を動作させて上
記ガラスをプレスすることを特徴とする。また、このと
きのプレス圧は、2.942〜7.845MPa、好ま
しくは、4.903〜6.865MPaである。
【0023】ここで、上記温度制御手段は、上記ガラス
をその上型側から冷却する冷却手段と、上記冷却の後
に、上記ガラスをその上型側から加熱する加熱手段とを
備えることが好ましい。
をその上型側から冷却する冷却手段と、上記冷却の後
に、上記ガラスをその上型側から加熱する加熱手段とを
備えることが好ましい。
【0024】また、上記プレス成形装置は、上記下型の
成形面上に供給されたガラスを、上記冷却手段、上記加
熱手段、上記型駆動手段の設置位置に順次移送させる下
型の搬送手段、例えばターンテーブルを更に備えること
が好ましい。
成形面上に供給されたガラスを、上記冷却手段、上記加
熱手段、上記型駆動手段の設置位置に順次移送させる下
型の搬送手段、例えばターンテーブルを更に備えること
が好ましい。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に沿って説明する。以下に示す実施形態では、16個の
下型を円周上に配置したターンテーブルをその搬送手段
として備えたプレス成形装置によって、光学レンズブラ
ンクを成形するプレス成形方法に沿って本発明を説明す
る。なお、ガラスの温度を説明するに際し、以下では、
下型の成形面に接触するガラスの領域及びその近傍を、
ガラスの下部と言い、下型の成形面に接触しない、すな
わち外気に晒された領域及びその近傍を、ガラスの上部
と言う。
に沿って説明する。以下に示す実施形態では、16個の
下型を円周上に配置したターンテーブルをその搬送手段
として備えたプレス成形装置によって、光学レンズブラ
ンクを成形するプレス成形方法に沿って本発明を説明す
る。なお、ガラスの温度を説明するに際し、以下では、
下型の成形面に接触するガラスの領域及びその近傍を、
ガラスの下部と言い、下型の成形面に接触しない、すな
わち外気に晒された領域及びその近傍を、ガラスの上部
と言う。
【0026】図1は、ターンテーブルを中心に、本発明
に係るプレス成形方法における各工程の実施位置を示し
た図である。図で明らかなように、ターンテーブル10
の円周上には、16個の下型11が配置されている。図
示しない駆動装置によって、ターンテーブル10はステ
ップ回転され、順次下型を各工程の実施位置A〜Pに搬
送する。すなわち、ターンテーブル10は、それが停止
された状態から16分の1回転駆動され、各下型11を
次の工程の実施位置へ移動して停止される。各工程の実
施時間を考慮した所定時間の間、下型11は実施位置で
停止され、該所定時間が経過した後に次の工程位置へ移
動される。一つの実施例において、ターンテーブル10
が停止されてから次に停止されるまでの時間、すなわち
1ピッチに要する時間は、2〜6秒である。
に係るプレス成形方法における各工程の実施位置を示し
た図である。図で明らかなように、ターンテーブル10
の円周上には、16個の下型11が配置されている。図
示しない駆動装置によって、ターンテーブル10はステ
ップ回転され、順次下型を各工程の実施位置A〜Pに搬
送する。すなわち、ターンテーブル10は、それが停止
された状態から16分の1回転駆動され、各下型11を
次の工程の実施位置へ移動して停止される。各工程の実
施時間を考慮した所定時間の間、下型11は実施位置で
停止され、該所定時間が経過した後に次の工程位置へ移
動される。一つの実施例において、ターンテーブル10
が停止されてから次に停止されるまでの時間、すなわち
1ピッチに要する時間は、2〜6秒である。
【0027】本実施形態に係るプレス成形方法は、溶融
ガラスを供給する工程(以下、ガラス供給工程とい
う)、プレス前のガラスの温度を制御する工程、ガラス
をプレスする工程(以下、ガラスプレス工程という)及
びガラスを型から取り出す工程(以下、ガラス取出し工
程という)の各工程を備える。更に、上記プレス前のガ
ラスの温度を制御する工程は、ガラスを冷却するための
プレス工程(以下、冷却プレス工程という)と、3回に
渡るガラスを再加熱する工程(以下、リヒート工程とい
う)によって構成される。図2(A)〜(D)及び図3
(A)〜(D)には、上記各工程においてガラスを成形
する様子が概略的に示されている。上記各図の下には、
それぞれの工程の実施位置を示す記号A〜P及び工程の
名称が示されており、これは図1に示されたものと対応
している。
ガラスを供給する工程(以下、ガラス供給工程とい
う)、プレス前のガラスの温度を制御する工程、ガラス
をプレスする工程(以下、ガラスプレス工程という)及
びガラスを型から取り出す工程(以下、ガラス取出し工
程という)の各工程を備える。更に、上記プレス前のガ
ラスの温度を制御する工程は、ガラスを冷却するための
プレス工程(以下、冷却プレス工程という)と、3回に
渡るガラスを再加熱する工程(以下、リヒート工程とい
う)によって構成される。図2(A)〜(D)及び図3
(A)〜(D)には、上記各工程においてガラスを成形
する様子が概略的に示されている。上記各図の下には、
それぞれの工程の実施位置を示す記号A〜P及び工程の
名称が示されており、これは図1に示されたものと対応
している。
【0028】上記ガラス供給工程は、図1における位置
Aにおいて実施される。位置Aの上方には、ガラスの溶
融炉及び該溶融炉から流下される溶融ガラスを切断する
シャーが設置される。目的の光学レンズに適したガラス
原料を溶融炉内に供給し、炉内で加熱して1000〜1100℃
程度の溶融ガラスを得る。実施例では、ガラス転移点T
gが615℃、軟化点Tsが650℃であるSiO2-TiO2系のガ
ラスを使用した。図2(A)に示すように、白金製パイ
プ12から上記溶融ガラスを、上記位置Aにある下型1
1上に向けて流下させる。流下速度を考慮して、所定時
間間隔で溶融ガラスをシャー13により切断し、適当量
の溶融ガラスを下型の成形面11a上に供給する。成形
面11a上の溶融ガラスは表面張カで丸みを帯ぴ、ガラ
スゴブと呼ばれるおはじき状になる。
Aにおいて実施される。位置Aの上方には、ガラスの溶
融炉及び該溶融炉から流下される溶融ガラスを切断する
シャーが設置される。目的の光学レンズに適したガラス
原料を溶融炉内に供給し、炉内で加熱して1000〜1100℃
程度の溶融ガラスを得る。実施例では、ガラス転移点T
gが615℃、軟化点Tsが650℃であるSiO2-TiO2系のガ
ラスを使用した。図2(A)に示すように、白金製パイ
プ12から上記溶融ガラスを、上記位置Aにある下型1
1上に向けて流下させる。流下速度を考慮して、所定時
間間隔で溶融ガラスをシャー13により切断し、適当量
の溶融ガラスを下型の成形面11a上に供給する。成形
面11a上の溶融ガラスは表面張カで丸みを帯ぴ、ガラ
スゴブと呼ばれるおはじき状になる。
【0029】もっとも、シャーを用いずに下型上にガラ
スゴブを供給する方法を採用しても良い。すなわち、下
型を溶融ガラスが供給されるパイプ口に接近するよう上
昇させ、下型の成形面上に一定量のガラスが供給された
時点で下型を下降していく。下型側に供給された溶融ガ
ラスは、その自重及び下型の下降によって下方に引っ張
られ、供給側から分離される。下型上の溶融ガラスは、
表面張力によって丸みを帯び、ガラスゴブとなる。シャ
ーを用いずに溶融ガラスを下型上に供給するこの方法で
は、シャーマークと呼ばれるシャーによる切断痕がガラ
スゴブの表面に残らず、後述する取り代を少なくする上
での利点となる。
スゴブを供給する方法を採用しても良い。すなわち、下
型を溶融ガラスが供給されるパイプ口に接近するよう上
昇させ、下型の成形面上に一定量のガラスが供給された
時点で下型を下降していく。下型側に供給された溶融ガ
ラスは、その自重及び下型の下降によって下方に引っ張
られ、供給側から分離される。下型上の溶融ガラスは、
表面張力によって丸みを帯び、ガラスゴブとなる。シャ
ーを用いずに溶融ガラスを下型上に供給するこの方法で
は、シャーマークと呼ばれるシャーによる切断痕がガラ
スゴブの表面に残らず、後述する取り代を少なくする上
での利点となる。
【0030】なお、ガラスを下型上に供給する前の位置
(図1における位置P)で、ガラスゴブの下型に対する
離型性を良好にするために、下型に向けて六方晶BN
(窒化ボロン)等からなる粉末耐熱性固体潤滑剤粉末を
気体と共に噴霧し、その成形面上に付着させる。
(図1における位置P)で、ガラスゴブの下型に対する
離型性を良好にするために、下型に向けて六方晶BN
(窒化ボロン)等からなる粉末耐熱性固体潤滑剤粉末を
気体と共に噴霧し、その成形面上に付着させる。
【0031】この時、ガラスゴブの外径を規定する同型
に、図5に示すように、内側部分を一部面取りした形状
の胴型を使用することが好ましい。本発明の成形方法
は、従来のダイレクトプレスより高度な形状精度が要求
されるため、下型が傾くことによりガラスゴブ上面の中
心と、下面の中心がずれてしまう軸倒れ等が起こらない
よう、通常ダイレクトプレスで使用される場合よりも、
胴型および下型の隙間を狭くしてある。このため、溶融
ガラスゴブを下型に受けるため、同型に対し下型をせり
上げていくときに、胴型の内側面に付着した六方晶BN
をこそぎ落としてしまい、その際下型の成形面に溜まっ
た六方晶BNがガラスゴブ下面の表面欠陥、いわゆるブ
ツとなり、削り代を大きくしてしまう原因となる。
に、図5に示すように、内側部分を一部面取りした形状
の胴型を使用することが好ましい。本発明の成形方法
は、従来のダイレクトプレスより高度な形状精度が要求
されるため、下型が傾くことによりガラスゴブ上面の中
心と、下面の中心がずれてしまう軸倒れ等が起こらない
よう、通常ダイレクトプレスで使用される場合よりも、
胴型および下型の隙間を狭くしてある。このため、溶融
ガラスゴブを下型に受けるため、同型に対し下型をせり
上げていくときに、胴型の内側面に付着した六方晶BN
をこそぎ落としてしまい、その際下型の成形面に溜まっ
た六方晶BNがガラスゴブ下面の表面欠陥、いわゆるブ
ツとなり、削り代を大きくしてしまう原因となる。
【0032】そこで、図5(a)のように、胴型17の
上部内側面に面取り部17aを付け、内径を2段階に
し、六方晶BN塗布時には同図(b)に示すように下型
成形面11aをこの面取り部17aに合わせた位置で六
方晶BNを塗布する。これにより、胴型の下部内側面1
7bには六方晶BNが付着しないため、下型が六方晶B
Nをこそぎ落とす心配が無くなる。
上部内側面に面取り部17aを付け、内径を2段階に
し、六方晶BN塗布時には同図(b)に示すように下型
成形面11aをこの面取り部17aに合わせた位置で六
方晶BNを塗布する。これにより、胴型の下部内側面1
7bには六方晶BNが付着しないため、下型が六方晶B
Nをこそぎ落とす心配が無くなる。
【0033】また、位置Aにおいて下型の温度が、所定
温度に維持されるよう、ターンテーブルの略全域で加熱
し続ける。ガラス供給時における下型の温度制御は、ガ
ラスゴブの下部側の温度が低いために早い段階で硬化
し、その流動性が失われるのを防止し、また、ガラスゴ
ブの下部側の温度が高いために溶融したガラスが下型に
融着するのを防止するという目的から重要である。後に
説明するが、下型の成形面上に溶融ガラスを供給する
と、ガラスの下部側と下型の成形面との間における熱交
換によって、ガラス下部側の温度が急激に冷却される。
上記2つの相反する問題を回避するために、下型の成形
面に供給したガラスゴブの下部側の温度を、ガラスの転
移点Tgよりも僅かに低い程度、すなわちガラスの転移
点Tg℃〜Tg−50℃、好ましくはTg℃〜Tg−3
0℃、より好ましくはTg〜Tg−10℃に維持する。
実施例では、下型の温度がガラス転移点Tg−10℃程
度となるよう加熱し、溶融ガラス供給後の下型の温度
と、溶融ガラスの下部側の温度とが転移点Tgよりも僅
かに低い程度で均衡するようにした。
温度に維持されるよう、ターンテーブルの略全域で加熱
し続ける。ガラス供給時における下型の温度制御は、ガ
ラスゴブの下部側の温度が低いために早い段階で硬化
し、その流動性が失われるのを防止し、また、ガラスゴ
ブの下部側の温度が高いために溶融したガラスが下型に
融着するのを防止するという目的から重要である。後に
説明するが、下型の成形面上に溶融ガラスを供給する
と、ガラスの下部側と下型の成形面との間における熱交
換によって、ガラス下部側の温度が急激に冷却される。
上記2つの相反する問題を回避するために、下型の成形
面に供給したガラスゴブの下部側の温度を、ガラスの転
移点Tgよりも僅かに低い程度、すなわちガラスの転移
点Tg℃〜Tg−50℃、好ましくはTg℃〜Tg−3
0℃、より好ましくはTg〜Tg−10℃に維持する。
実施例では、下型の温度がガラス転移点Tg−10℃程
度となるよう加熱し、溶融ガラス供給後の下型の温度
と、溶融ガラスの下部側の温度とが転移点Tgよりも僅
かに低い程度で均衡するようにした。
【0034】次に、図1及び図2に示される工程におい
て、位置Aでガラスゴブを供給された下型11は、ター
ンテーブル10の2つのステップで、冷却プレス工程の
実施位置Cへ搬送される。位置Cには、冷却プレス工程
を実施するために、冷却用プレス装置が設置されてい
る。冷却用プレス装置は、図2(C)で示すように、ガ
ラスゴブに対する平滑な接触面14aを備える金属材か
らなるプレス部材14を、図示しない昇降装置によって
上下動させるものである。ターンテーブルが回転され、
ガラスゴブを搭載した下型が位置Cに来ると、昇降装置
が駆動され、プレス部材14が下降される。プレス部材
14の下降によって、その接触面14aは、ガラスゴブ
の上部を押し付けて僅かに変形させ、これによってガラ
スゴブの上部とプレス部材の接触面14aの面接触が達
成される。ガラスゴブへ接触する前のプレス部材14及
びその接触面14aは常温であり、所定時間両者の接触
を維持することによって、ガラスゴブの熱、特にその上
部側の熱は、プレス部材14側へ移動する。その結果、
ガラスゴブ、特にその上部側の温度は急下降する。実施
例では、上記プレス部材として、鉄(熱伝導度:46.51
〜58.14W/m・K)を用いたが、ステンレス(熱伝導度:1
1.63〜17.44W/m・K)その他の金属材を用いても良い。
熱伝導度の比較的低い部材を用いた場合、その冷却効果
は小さくなるが、温度コントロールが容易になるという
利点がある。冷却プレス工程実施後のガラスの温度状態
を最適化するために、プレス部材として使用する金属、
ガラスとプレス部材との接触面積、ガラスに対する接触
時間及びプレスのストロークを適宜選択する。なお、プ
レス部材14をガラスゴブへ一定圧力をもって接触させ
た場合、その副次的な効果として、ガラスゴブの下型と
接触する面に生じるシワが低減される。このシワは、通
常ゴブラインと呼ばれるものであるが、このゴブライン
はガラスゴブ下面の表面欠陥となり、削り代を増大させ
る原因となるものである。
て、位置Aでガラスゴブを供給された下型11は、ター
ンテーブル10の2つのステップで、冷却プレス工程の
実施位置Cへ搬送される。位置Cには、冷却プレス工程
を実施するために、冷却用プレス装置が設置されてい
る。冷却用プレス装置は、図2(C)で示すように、ガ
ラスゴブに対する平滑な接触面14aを備える金属材か
らなるプレス部材14を、図示しない昇降装置によって
上下動させるものである。ターンテーブルが回転され、
ガラスゴブを搭載した下型が位置Cに来ると、昇降装置
が駆動され、プレス部材14が下降される。プレス部材
14の下降によって、その接触面14aは、ガラスゴブ
の上部を押し付けて僅かに変形させ、これによってガラ
スゴブの上部とプレス部材の接触面14aの面接触が達
成される。ガラスゴブへ接触する前のプレス部材14及
びその接触面14aは常温であり、所定時間両者の接触
を維持することによって、ガラスゴブの熱、特にその上
部側の熱は、プレス部材14側へ移動する。その結果、
ガラスゴブ、特にその上部側の温度は急下降する。実施
例では、上記プレス部材として、鉄(熱伝導度:46.51
〜58.14W/m・K)を用いたが、ステンレス(熱伝導度:1
1.63〜17.44W/m・K)その他の金属材を用いても良い。
熱伝導度の比較的低い部材を用いた場合、その冷却効果
は小さくなるが、温度コントロールが容易になるという
利点がある。冷却プレス工程実施後のガラスの温度状態
を最適化するために、プレス部材として使用する金属、
ガラスとプレス部材との接触面積、ガラスに対する接触
時間及びプレスのストロークを適宜選択する。なお、プ
レス部材14をガラスゴブへ一定圧力をもって接触させ
た場合、その副次的な効果として、ガラスゴブの下型と
接触する面に生じるシワが低減される。このシワは、通
常ゴブラインと呼ばれるものであるが、このゴブライン
はガラスゴブ下面の表面欠陥となり、削り代を増大させ
る原因となるものである。
【0035】なお、上記冷却プレス工程において、後述
するプレス工程で用いる上型の成形面と類似する形状の
成形面を持ったプレス部材を用いることにより、溶融ガ
ラスの予備プレスを兼ねることもできる。予備プレス
を、後の本プレス工程に先立って実施することによっ
て、本プレス時における成形型に対するガラスの再現性
が一層良好となる。
するプレス工程で用いる上型の成形面と類似する形状の
成形面を持ったプレス部材を用いることにより、溶融ガ
ラスの予備プレスを兼ねることもできる。予備プレス
を、後の本プレス工程に先立って実施することによっ
て、本プレス時における成形型に対するガラスの再現性
が一層良好となる。
【0036】上記冷却プレス工程を経たガラスゴブは、
次にリヒート工程に搬送される。本実施形態においてリ
ヒート工程は、図1における位置D、E及びFにおい
て、3回断続的に実施される。リヒート工程は、先の冷
却プレス工程で一旦冷却されたガラスゴブを再加熱する
工程である。リヒート工程を実施するために、位置D、
E及びFには、ヒーター装置が設置されている。ヒータ
ー装置は、図2(D)に示すようなヒーター部材15
を、図示しない昇降装置によって上下動させるものであ
る。ヒーター部材15の先端は、その下降位置におい
て、ガラスゴブの上半部を覆う。ヒーター部材15の先
端の内周壁には、熱源としてのコイルが備えられてお
り、該コイルを800〜1200℃程度に加熱した際の輻射熱
によって、ガラスゴブをその上部より加熱する。
次にリヒート工程に搬送される。本実施形態においてリ
ヒート工程は、図1における位置D、E及びFにおい
て、3回断続的に実施される。リヒート工程は、先の冷
却プレス工程で一旦冷却されたガラスゴブを再加熱する
工程である。リヒート工程を実施するために、位置D、
E及びFには、ヒーター装置が設置されている。ヒータ
ー装置は、図2(D)に示すようなヒーター部材15
を、図示しない昇降装置によって上下動させるものであ
る。ヒーター部材15の先端は、その下降位置におい
て、ガラスゴブの上半部を覆う。ヒーター部材15の先
端の内周壁には、熱源としてのコイルが備えられてお
り、該コイルを800〜1200℃程度に加熱した際の輻射熱
によって、ガラスゴブをその上部より加熱する。
【0037】上記冷却プレス工程及び3回に渡るリヒー
ト工程は、続くガラスプレス工程においてガラスゴブを
プレスする際及びプレス後の、ガラスゴブの温度状態、
すなわちその粘度を最適化するために行うものである。
すなわち、ガラスゴブがそのプレス前に上記工程を経る
ことによって、その内部の温度と外周部の温度との差が
徐々に接近する方向に制御される。ガラスゴブの温度制
御の詳細については後述する。なお、ターンテーブルを
用いた上記実施形態においては、上記冷却プレス工程及
び各リヒート工程の各実施時間は、ターンテーブルの停
止時間によって規定される。すなわち、上記各工程にお
いてプレス部材14又はヒーター部材15を下降し、ガ
ラスゴブを冷却又は加熱し、更にプレス部材14又はヒ
ーター部材15を上方に待避させる各動作を、一定のス
テップ回転を繰り返すターンテーブルの停止時間内に行
う必要がある。一つの実施例では、プレス部材14によ
る冷却及び各ヒーター部材15による加熱時間を、それ
ぞれ1〜3秒とした。
ト工程は、続くガラスプレス工程においてガラスゴブを
プレスする際及びプレス後の、ガラスゴブの温度状態、
すなわちその粘度を最適化するために行うものである。
すなわち、ガラスゴブがそのプレス前に上記工程を経る
ことによって、その内部の温度と外周部の温度との差が
徐々に接近する方向に制御される。ガラスゴブの温度制
御の詳細については後述する。なお、ターンテーブルを
用いた上記実施形態においては、上記冷却プレス工程及
び各リヒート工程の各実施時間は、ターンテーブルの停
止時間によって規定される。すなわち、上記各工程にお
いてプレス部材14又はヒーター部材15を下降し、ガ
ラスゴブを冷却又は加熱し、更にプレス部材14又はヒ
ーター部材15を上方に待避させる各動作を、一定のス
テップ回転を繰り返すターンテーブルの停止時間内に行
う必要がある。一つの実施例では、プレス部材14によ
る冷却及び各ヒーター部材15による加熱時間を、それ
ぞれ1〜3秒とした。
【0038】上記冷却プレス工程及びリヒート工程によ
って温度制御されたガラスゴブは、次に位置Gに移送さ
れ、ここでプレスされる(ガラスプレス工程の実施)。
図3(A)に示すように、ガラスプレス工程は、下面に
ガラスの成形面を有する上型16を用いる。位置Gに移
送されたガラスゴブに対し、図示しない昇降装置によっ
て上型16をプレスする。該プレスによって、ガラスゴ
ブは、下型11と上型16の成形面によって形成される
キャビティ内に延び広がり、所望の光学レンズブランク
ス形状が得られる。レンズブランクスの外周は、下型1
1を相対的に移動可能に支持する円筒状の胴型17によ
って規定される。なお、上型は、プレス時におけるガラ
スの融着を避けると共に、プレス後におけるガラスの温
度を制御する目的から、所定の温度にされている。上記
目的を達成するためプレス前の上型の温度を、ガラスの
転移点Tg−50〜Tg−150℃、好ましくはTg−
70〜Tg−120℃の範囲に維持することが好まし
い。
って温度制御されたガラスゴブは、次に位置Gに移送さ
れ、ここでプレスされる(ガラスプレス工程の実施)。
図3(A)に示すように、ガラスプレス工程は、下面に
ガラスの成形面を有する上型16を用いる。位置Gに移
送されたガラスゴブに対し、図示しない昇降装置によっ
て上型16をプレスする。該プレスによって、ガラスゴ
ブは、下型11と上型16の成形面によって形成される
キャビティ内に延び広がり、所望の光学レンズブランク
ス形状が得られる。レンズブランクスの外周は、下型1
1を相対的に移動可能に支持する円筒状の胴型17によ
って規定される。なお、上型は、プレス時におけるガラ
スの融着を避けると共に、プレス後におけるガラスの温
度を制御する目的から、所定の温度にされている。上記
目的を達成するためプレス前の上型の温度を、ガラスの
転移点Tg−50〜Tg−150℃、好ましくはTg−
70〜Tg−120℃の範囲に維持することが好まし
い。
【0039】本発明において、上記ガラスプレス工程を
実施するタイミングが重要である。上記冷却プレス工程
及びリヒート工程によって温度制御されたガラスゴブの
内部における粘度が、103.5〜106.5ポアズの範囲
(好ましくは、104〜106ポアズ未満の範囲、より好
ましくは104.5〜105.5ポアズの範囲)にあるとき
に、上記ガラスプレス工程を実施する。実施例では、1
05ポアズのときにプレスを実施した。また、プレス時
のガラスの温度は、ガラス転移点Tg〜Tg+50℃が
好ましい。実施例ではTg+10℃であった。これは、
従来のダイレクトプレス方式において用いられるプレス
の際の粘度102〜103ポアズに比して極めて高いもの
である。高い粘度においてプレスを行う理由は、プレス
後のガラスの熱収縮量を抑え、ガラス表面のヒケを減少
させるためである。ターンテーブルによるガラスゴブの
移動速度を基準に考えた場合、ガラスプレス工程の実施
位置を変える(例えば、位置H又はIとする)ことによ
って、適正なプレスタイミングを設定することが可能で
ある。上記ガラスプレス工程では、高い粘度のガラスゴ
ブをキャビティ内で完全に圧延するために、一般的なダ
イレクトプレス方式におけるプレス圧の約6倍のプレス
圧を用いる。プレス圧は2.942〜7.845MP
a、好ましくは、4.903〜6.865MPaでプレ
スする。実施例においては、このプレス圧を6.472
MPaとした。
実施するタイミングが重要である。上記冷却プレス工程
及びリヒート工程によって温度制御されたガラスゴブの
内部における粘度が、103.5〜106.5ポアズの範囲
(好ましくは、104〜106ポアズ未満の範囲、より好
ましくは104.5〜105.5ポアズの範囲)にあるとき
に、上記ガラスプレス工程を実施する。実施例では、1
05ポアズのときにプレスを実施した。また、プレス時
のガラスの温度は、ガラス転移点Tg〜Tg+50℃が
好ましい。実施例ではTg+10℃であった。これは、
従来のダイレクトプレス方式において用いられるプレス
の際の粘度102〜103ポアズに比して極めて高いもの
である。高い粘度においてプレスを行う理由は、プレス
後のガラスの熱収縮量を抑え、ガラス表面のヒケを減少
させるためである。ターンテーブルによるガラスゴブの
移動速度を基準に考えた場合、ガラスプレス工程の実施
位置を変える(例えば、位置H又はIとする)ことによ
って、適正なプレスタイミングを設定することが可能で
ある。上記ガラスプレス工程では、高い粘度のガラスゴ
ブをキャビティ内で完全に圧延するために、一般的なダ
イレクトプレス方式におけるプレス圧の約6倍のプレス
圧を用いる。プレス圧は2.942〜7.845MP
a、好ましくは、4.903〜6.865MPaでプレ
スする。実施例においては、このプレス圧を6.472
MPaとした。
【0040】プレス後のガラスは、位置H〜位置Mまで
搬送され、位置Mにおいて取り出される。位置H〜位置
M間を搬送される間に、ガラスは徐々に雰囲気温度によ
って自然冷却されていき、その体積が僅かに収縮する。
ダイレクトプレス方式において、このガラスゴブのプレ
ス後の熱収縮の過程において、ヒケの問題が発生する。
本発明においては、ガラスプレス前のガラスゴブの適正
な温度制御によって、ガラス内部の温度と外周部の温度
の差が近づく方向に制御される。その結果、プレス時及
びそれ以降におけるガラス内部と外周部の温度差が小さ
いものとなり、上記ヒケの発生が低減される。但し、前
述したようにガラス内部より外周部の温度の方が高くな
るまでリヒートしてしまうと、ダイレクトプレスとして
の生産性を損なうことになるので、ガラス外周部の温度
が内部の温度未満の時にプレスする。好ましくはガラス
内部と外周部の温度差は、100℃以下、好ましくは5
0℃以下にするのが良い。なお、位置H〜位置Mの各位
置で、下型11は、胴型17に対し徐々に迫り上げら
れ、図3(C)で示すように、位置Mではガラスの外周
面が胴型17よりも上方に位置している。そして、図3
(D)で示すように、図示しないピックアップ装置によ
って、ガラスは真空吸着され、上記ガラスの内部の温度
が、その転移点に対し±50℃、好ましくは±30℃、
より好ましくは±10℃の範囲にあるときに、型より取
り出される。
搬送され、位置Mにおいて取り出される。位置H〜位置
M間を搬送される間に、ガラスは徐々に雰囲気温度によ
って自然冷却されていき、その体積が僅かに収縮する。
ダイレクトプレス方式において、このガラスゴブのプレ
ス後の熱収縮の過程において、ヒケの問題が発生する。
本発明においては、ガラスプレス前のガラスゴブの適正
な温度制御によって、ガラス内部の温度と外周部の温度
の差が近づく方向に制御される。その結果、プレス時及
びそれ以降におけるガラス内部と外周部の温度差が小さ
いものとなり、上記ヒケの発生が低減される。但し、前
述したようにガラス内部より外周部の温度の方が高くな
るまでリヒートしてしまうと、ダイレクトプレスとして
の生産性を損なうことになるので、ガラス外周部の温度
が内部の温度未満の時にプレスする。好ましくはガラス
内部と外周部の温度差は、100℃以下、好ましくは5
0℃以下にするのが良い。なお、位置H〜位置Mの各位
置で、下型11は、胴型17に対し徐々に迫り上げら
れ、図3(C)で示すように、位置Mではガラスの外周
面が胴型17よりも上方に位置している。そして、図3
(D)で示すように、図示しないピックアップ装置によ
って、ガラスは真空吸着され、上記ガラスの内部の温度
が、その転移点に対し±50℃、好ましくは±30℃、
より好ましくは±10℃の範囲にあるときに、型より取
り出される。
【0041】以上により本発明に係る成形方法によっ
て、光学レンズブランクが成形される。成形された光学
レンズブランクは、後にその表面を研削・研磨され光学
レンズとなる。本発明の成形方法を用いて成形されたレ
ンズブランクスは、表面のヒケが少なく、そのため削り
代を小さくすることができる。本実施例で得られた光学
レンズブランクを評価した結果は、下記の通りであった
ので、従来方式に比べ削り代を50%削減できた。
て、光学レンズブランクが成形される。成形された光学
レンズブランクは、後にその表面を研削・研磨され光学
レンズとなる。本発明の成形方法を用いて成形されたレ
ンズブランクスは、表面のヒケが少なく、そのため削り
代を小さくすることができる。本実施例で得られた光学
レンズブランクを評価した結果は、下記の通りであった
ので、従来方式に比べ削り代を50%削減できた。
【0042】 (1)片面取代 0.3〜0.35mm (2)中心肉厚公差 0.1mm (3)外径寸法 0.1mm (4)偏肉(片肉) 150μm以下 (5)曲率半径精度 80μm (6)プレス品下面のブツ 200μm以下
【0043】ここで、片面取代はプレス品の上面若しく
は下面のみを研削するときの研削代、中心肉厚公差とは
中心肉厚の設定値と実測値との差、偏肉とは同一円周上
における最大肉厚と最小肉厚の差、曲率半径精度とは曲
率半径の設定値と実測値との差、プレス品下面のブツと
は、前述したBN等の異物である。
は下面のみを研削するときの研削代、中心肉厚公差とは
中心肉厚の設定値と実測値との差、偏肉とは同一円周上
における最大肉厚と最小肉厚の差、曲率半径精度とは曲
率半径の設定値と実測値との差、プレス品下面のブツと
は、前述したBN等の異物である。
【0044】本実施例においては複数の下型をターンテ
ーブル上に設置したが、ターンテーブルでなく、例えば
ベルトコンベアのような直線的なものであっても、前記
複数の下型を順次各工程に移送できる搬送手段であれば
よく、前記複数の下型を一連の工程において、繰り返し
使用できるシステムであればよい。
ーブル上に設置したが、ターンテーブルでなく、例えば
ベルトコンベアのような直線的なものであっても、前記
複数の下型を順次各工程に移送できる搬送手段であれば
よく、前記複数の下型を一連の工程において、繰り返し
使用できるシステムであればよい。
【0045】次に、上記各工程における、溶融ガラスの
温度状態について説明する。図4はガラスゴブが下型上
に供給されてから、レンズブランクスとして取り出され
るまでのガラスの内部及び外周部の温度状態の概念図を
示している。図では、本発明に係るガラス成形方法にお
けるガラスの上部、内部及び下部の温度変化の状態を実
線で示すと共に、冷却プレス工程及びリヒート工程を有
していない従来のダイレクトプレス方式におけるガラス
の上部、内部及び下部の温度変化の状態を破線で示して
いる。
温度状態について説明する。図4はガラスゴブが下型上
に供給されてから、レンズブランクスとして取り出され
るまでのガラスの内部及び外周部の温度状態の概念図を
示している。図では、本発明に係るガラス成形方法にお
けるガラスの上部、内部及び下部の温度変化の状態を実
線で示すと共に、冷却プレス工程及びリヒート工程を有
していない従来のダイレクトプレス方式におけるガラス
の上部、内部及び下部の温度変化の状態を破線で示して
いる。
【0046】本発明におけるガラスの温度変化の説明に
先立って、従来の方法におけるガラスの温度変化につい
て概略説明する。ガラス供給工程において、溶融ガラス
が下型の成形面上に供給されると、ガラス転移点Tg−
10℃程度に維持された下型と溶融ガラスの下部との間
の熱交換により、ガラスの下部の温度は急激に下降し、
ガラス転移点Tgよりも低い温度で均衡する。一方、供
給されたガラスの上部及び内部の温度は、ガラス周辺の
雰囲気温度によって冷却され、徐々に下降していく。こ
のとき、ガラスの内部の温度変化に比べて、ガラスの上
部における温度変化の割合は大きくなる。この結果、ガ
ラスのプレス工程が開始されるまでに、ガラス内部の温
度とガラス上部の温度との差が徐々に大きくなってい
く。ガラスのプレス工程において、ガラス転移点Tg−
100℃程度に維持された上型が、ガラスゴブの上部及
び内部の温度を冷却する。このとき、ガラスの上部は、
上型に直接接触し、その温度は急激に冷却されてガラス
の転移点Tg以下となる。一方で、ガラスの内部の温度
は、ガラスの外周部が先に低温となってその粘度が上が
ることから、内部の熱が外に逃げにくくなり、急激に冷
却されることはない。この結果、ガラスプレス後のガラ
スの内部と、ガラスの上部及び下部との温度差が大きい
ものとなり、また、プレス時のガラスの粘度が低いこと
からプレス後の熱収縮が大きいものとなり、ガラス表面
にヒケが発生する。
先立って、従来の方法におけるガラスの温度変化につい
て概略説明する。ガラス供給工程において、溶融ガラス
が下型の成形面上に供給されると、ガラス転移点Tg−
10℃程度に維持された下型と溶融ガラスの下部との間
の熱交換により、ガラスの下部の温度は急激に下降し、
ガラス転移点Tgよりも低い温度で均衡する。一方、供
給されたガラスの上部及び内部の温度は、ガラス周辺の
雰囲気温度によって冷却され、徐々に下降していく。こ
のとき、ガラスの内部の温度変化に比べて、ガラスの上
部における温度変化の割合は大きくなる。この結果、ガ
ラスのプレス工程が開始されるまでに、ガラス内部の温
度とガラス上部の温度との差が徐々に大きくなってい
く。ガラスのプレス工程において、ガラス転移点Tg−
100℃程度に維持された上型が、ガラスゴブの上部及
び内部の温度を冷却する。このとき、ガラスの上部は、
上型に直接接触し、その温度は急激に冷却されてガラス
の転移点Tg以下となる。一方で、ガラスの内部の温度
は、ガラスの外周部が先に低温となってその粘度が上が
ることから、内部の熱が外に逃げにくくなり、急激に冷
却されることはない。この結果、ガラスプレス後のガラ
スの内部と、ガラスの上部及び下部との温度差が大きい
ものとなり、また、プレス時のガラスの粘度が低いこと
からプレス後の熱収縮が大きいものとなり、ガラス表面
にヒケが発生する。
【0047】次に、グラフ上の実線に沿って、本発明に
おけるガラスの温度変化について説明する。ガラス供給
工程において、溶融ガラスが下型の成形面上に供給され
ると、下型と溶融ガラスの下部との間の熱交換により、
ガラスの下部の温度は急激に下降し、ガラス転移点Tg
よりも低い温度(Tg〜Tg−50℃)で均衡する。一
方、供給されたガラスの上部及び内部の温度は、ガラス
周辺の雰囲気温度によって冷却され、徐々に下降してい
く。このとき、ガラスの内部の温度変化に比べて、ガラ
スの上部における温度変化の割合は大きくなる。ここま
でのガラスの各部における温度変化は、上記従来の場合
と同じである。
おけるガラスの温度変化について説明する。ガラス供給
工程において、溶融ガラスが下型の成形面上に供給され
ると、下型と溶融ガラスの下部との間の熱交換により、
ガラスの下部の温度は急激に下降し、ガラス転移点Tg
よりも低い温度(Tg〜Tg−50℃)で均衡する。一
方、供給されたガラスの上部及び内部の温度は、ガラス
周辺の雰囲気温度によって冷却され、徐々に下降してい
く。このとき、ガラスの内部の温度変化に比べて、ガラ
スの上部における温度変化の割合は大きくなる。ここま
でのガラスの各部における温度変化は、上記従来の場合
と同じである。
【0048】本発明において、冷却プレス工程が実施さ
れると、ガラスゴブの上部及び内部の温度は冷却され
る。特に、プレス部材と直接接触するガラスゴブの上部
の温度降下は、その内部の温度降下に比べて急激なもの
となる。次に、3回に渡る断続的なリヒート工程によっ
て、ガラスゴブ、特にその上部の温度が上昇され又は一
定以下(Tg以下)にならないように維持される。一方
で、ガラス内部の温度は、上記リヒート工程による加熱
の影響を受け難くなっており、冷却プレス工程において
与えられた温度勾配で下降していく。これは、冷却プレ
ス工程によって、ガラス上部の粘度が引き上げられたこ
とによるガラス上部の熱伝導率の低下に起因するものと
思われる。その結果、ガラス上部の温度とガラス内部の
温度は徐々に近づいていき、ガラスプレス工程において
接近したものととなる。なお、ガラス下部の温度は、ガ
ラス内部との温度差及び上記リヒート工程における加熱
によってガラス転移点Tgに向けて引き上げられる。
れると、ガラスゴブの上部及び内部の温度は冷却され
る。特に、プレス部材と直接接触するガラスゴブの上部
の温度降下は、その内部の温度降下に比べて急激なもの
となる。次に、3回に渡る断続的なリヒート工程によっ
て、ガラスゴブ、特にその上部の温度が上昇され又は一
定以下(Tg以下)にならないように維持される。一方
で、ガラス内部の温度は、上記リヒート工程による加熱
の影響を受け難くなっており、冷却プレス工程において
与えられた温度勾配で下降していく。これは、冷却プレ
ス工程によって、ガラス上部の粘度が引き上げられたこ
とによるガラス上部の熱伝導率の低下に起因するものと
思われる。その結果、ガラス上部の温度とガラス内部の
温度は徐々に近づいていき、ガラスプレス工程において
接近したものととなる。なお、ガラス下部の温度は、ガ
ラス内部との温度差及び上記リヒート工程における加熱
によってガラス転移点Tgに向けて引き上げられる。
【0049】ガラスのプレス工程で、従来同様、上型が
ガラスゴブの上部及び内部の温度を冷却する。このと
き、ガラスの上部は、Tg−50〜Tg−150℃に維
持された上型に直接接触し、その温度は急激に冷却され
てガラスの転移点Tg以下となる。ガラスの内部の温度
は、ガラスの外周部が先に低温となってその粘度が上が
ることから、内部の熱が外に逃げにくくなり、急激に冷
却されることはないが、プレス時におけるその温度が、
従来の場合に比して低いので、プレス後のガラス上部と
の温度差は、比較的小さいものとなる。また、ガラス下
部の温度もリヒート工程によってTg近傍に上昇されて
いるので、ガラス下部と内部との温度差も比較的小さい
ものとなる。本発明においては、ガラス内部と上部の温
度差が50〜100℃と小さいことから、ガラス内部の
粘度が103.5〜106.5ポアズと高くなっても、ガラス
上部の粘度がその流動性を失うほどに高くなり過ぎるこ
とはないので、好適な粘度でのプレスが可能となる。こ
の結果、ガラス表面のヒケが抑えられると共に、ヒケの
不均一な分布が回避される。なお、上記冷却プレス工程
及びリヒート工程を経たガラスゴブ内部の粘度は、これ
らの工程を経ない場合に比べて短い時間で好適な粘度、
すなわち103.5〜106.5ポアズに達する。その結果、
レンズブランクスの生産性が向上する。図1における位
置H〜位置Lにおける自然冷却の工程を経て、ガラスの
上部、内部及び下部の温度がガラス転移点Tgに接近し
たところで、型から取り出す。理想的には、ガラスの各
部の温度が、ガラスの転移点Tgに対し+−10℃の範
囲にあるときに、型から取り出す。なお、図4において
は、ガラスプレス時におけるガラス下部の温度が転移点
Tg以下であるが、これが転移点Tgを超えるものであ
っても良い。
ガラスゴブの上部及び内部の温度を冷却する。このと
き、ガラスの上部は、Tg−50〜Tg−150℃に維
持された上型に直接接触し、その温度は急激に冷却され
てガラスの転移点Tg以下となる。ガラスの内部の温度
は、ガラスの外周部が先に低温となってその粘度が上が
ることから、内部の熱が外に逃げにくくなり、急激に冷
却されることはないが、プレス時におけるその温度が、
従来の場合に比して低いので、プレス後のガラス上部と
の温度差は、比較的小さいものとなる。また、ガラス下
部の温度もリヒート工程によってTg近傍に上昇されて
いるので、ガラス下部と内部との温度差も比較的小さい
ものとなる。本発明においては、ガラス内部と上部の温
度差が50〜100℃と小さいことから、ガラス内部の
粘度が103.5〜106.5ポアズと高くなっても、ガラス
上部の粘度がその流動性を失うほどに高くなり過ぎるこ
とはないので、好適な粘度でのプレスが可能となる。こ
の結果、ガラス表面のヒケが抑えられると共に、ヒケの
不均一な分布が回避される。なお、上記冷却プレス工程
及びリヒート工程を経たガラスゴブ内部の粘度は、これ
らの工程を経ない場合に比べて短い時間で好適な粘度、
すなわち103.5〜106.5ポアズに達する。その結果、
レンズブランクスの生産性が向上する。図1における位
置H〜位置Lにおける自然冷却の工程を経て、ガラスの
上部、内部及び下部の温度がガラス転移点Tgに接近し
たところで、型から取り出す。理想的には、ガラスの各
部の温度が、ガラスの転移点Tgに対し+−10℃の範
囲にあるときに、型から取り出す。なお、図4において
は、ガラスプレス時におけるガラス下部の温度が転移点
Tg以下であるが、これが転移点Tgを超えるものであ
っても良い。
【0050】以上、本発明の一実施形態を図面に沿って
説明した。しかしながら本発明は上記実施形態に示した
事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基いてその
変更、改良等が可能であることは明らかである。上記実
施形態においては、下型の成形面上に供給したガラスの
内部と外周部との温度を近づけるようガラスの温度を制
御するために、冷却プレス工程及び3回の断続的なリヒ
ート工程を実施するものを示した。しかしながら、他の
態様によって上記ガラスの温度制御を達成することが可
能であろう。また、上記冷却プレス工程においては、プ
レス部材をガラスゴブ上に接触させることによってその
冷却を行ったが、ガラスゴブ上部の雰囲気温度を下げる
ことによってこの目的を達成しても良い。また、リヒー
ト工程において、加熱部材をガラスゴブに直接接触させ
るようにしても良い。実施形態で示したリヒート工程
は、3回に渡る断続的なものであったが、本発明におい
てこの回数は限定されないし、また連続的なものであっ
ても良い。
説明した。しかしながら本発明は上記実施形態に示した
事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基いてその
変更、改良等が可能であることは明らかである。上記実
施形態においては、下型の成形面上に供給したガラスの
内部と外周部との温度を近づけるようガラスの温度を制
御するために、冷却プレス工程及び3回の断続的なリヒ
ート工程を実施するものを示した。しかしながら、他の
態様によって上記ガラスの温度制御を達成することが可
能であろう。また、上記冷却プレス工程においては、プ
レス部材をガラスゴブ上に接触させることによってその
冷却を行ったが、ガラスゴブ上部の雰囲気温度を下げる
ことによってこの目的を達成しても良い。また、リヒー
ト工程において、加熱部材をガラスゴブに直接接触させ
るようにしても良い。実施形態で示したリヒート工程
は、3回に渡る断続的なものであったが、本発明におい
てこの回数は限定されないし、また連続的なものであっ
ても良い。
【0051】本発明に係るガラス製品のプレス成形方法
は、実施形態で示したような光学レンズブランクの製造
に限らず、広くガラス製品一般に適用可能なものである
が、ガラスの中央及び周辺部において肉厚の異なる光学
レンズや、比較的肉厚の厚いガラス製品に適用して好適
なるものである。
は、実施形態で示したような光学レンズブランクの製造
に限らず、広くガラス製品一般に適用可能なものである
が、ガラスの中央及び周辺部において肉厚の異なる光学
レンズや、比較的肉厚の厚いガラス製品に適用して好適
なるものである。
【0052】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、いわゆるダ
イレクトプレス方式のプレス成形方法において、レンズ
ブランクス表面に分布するヒケを低減し、またヒケが一
部に集中することを防止することができる。その結果、
研削工程で除去される削り代を少なくすることができ、
研削屑の少ないレンズブランクスを提供することができ
る。
イレクトプレス方式のプレス成形方法において、レンズ
ブランクス表面に分布するヒケを低減し、またヒケが一
部に集中することを防止することができる。その結果、
研削工程で除去される削り代を少なくすることができ、
研削屑の少ないレンズブランクスを提供することができ
る。
【0053】また、本発明によって、従来より短い時間
で、ガラスの粘度を、プレスする際の好適な粘度にする
ことができるようになり、これによってレンズブランク
スの生産性が向上される。
で、ガラスの粘度を、プレスする際の好適な粘度にする
ことができるようになり、これによってレンズブランク
スの生産性が向上される。
【図1】本発明に係るプレス成形方法における各工程の
実施位置をターンテーブルを中心に示した図である。
実施位置をターンテーブルを中心に示した図である。
【図2】本発明における各工程においてガラスを成形す
る様子を示す概略図である。
る様子を示す概略図である。
【図3】本発明における各工程においてガラスを成形す
る様子を示す概略図である。
る様子を示す概略図である。
【図4】ガラスゴブが下型上に供給されてからレンズブ
ランクスとして取出されるまでのガラスの内部及び外周
部の温度状態の概念図である。
ランクスとして取出されるまでのガラスの内部及び外周
部の温度状態の概念図である。
【図5】ブツを回避するために本発明で用いられる下型
及び胴型の断面図である。
及び胴型の断面図である。
10 ターンテーブル 11 下型 11a 成形面 12 白金製パイプ 13 シャー 14 プレス部材 14a 接触面 15 ヒーター部材 16 上型 17 胴型 17a 面取り部 A〜P 各工程の実施位置
Claims (18)
- 【請求項1】 上型及び下型を備えた型を使用したガラ
ス製品のプレス成形方法において、 溶融したガラスを上記下型の成形面上に供給する工程
と、 上記下型の成形面上に供給したガラスの内部と外周部と
の温度を近づけるよう上記ガラスの温度を制御する工程
と、 上記温度制御されたガラスの粘度が103.5〜106.5ポ
アズの範囲にあるときに、上記上型及び下型の成形面に
よって上記ガラスをプレスする工程と、を備えたことを
特徴とするガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項2】 上記ガラスをプレスする工程を、上記温
度制御されたガラスの粘度が104.5〜105.5ポアズの
範囲にあるときに実施することを特徴とする請求項1記
載のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項3】 上記温度を制御する工程は、上記ガラス
の内部の温度を低下させ、上記ガラスの外周部の温度を
上昇させることによって、上記ガラスの内部と外周部と
の温度を近づけることを特徴とする請求項1又は2記載
のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項4】 上記ガラスの内部と外周部との温度を近
づける工程は、該ガラスの外周部の温度が該ガラスの内
部の温度未満である範囲で実施されることを特徴とする
請求項3記載のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項5】 上記温度を制御する工程は、上記ガラス
をその上型側から冷却する工程と、上記冷却の後に、上
記ガラスをその上型側から加熱する工程とを含むことを
特徴とする請求項1、2、3又は4記載のガラス製品の
プレス成形方法。 - 【請求項6】 上記冷却する工程は、上記ガラスの上型
側表面に、熱を吸収する熱吸収部材を所定時間接触させ
る工程を含むことを特徴とする請求項5記載のガラス製
品のプレス成形方法。 - 【請求項7】 上記熱吸収部材を所定時間接触させる工
程は、所定の圧力をもって上記ガラスの上型側表面に上
記熱吸収部材を押し付けることを特徴とする請求項6記
載のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項8】 上記熱吸収部材を所定時間接触させる工
程の前に、上記熱吸収部材を上記ガラスの周辺から離れ
た位置における雰囲気温度に維持することを特徴とする
請求項6又は7記載のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項9】 上記加熱する工程は、上記ガラスの上型
側表面に、熱源を所定時間近接させる工程を含むことを
特徴とする請求項5、6、7又は8記載のガラス製品の
プレス成形方法。 - 【請求項10】 上記ガラスをプレスする工程の後に、
上記ガラスの内部の温度が、その転移点に対し+−50
℃の範囲にあるときに、上記ガラスを上記型から取り出
す工程を更に含むことを特徴とする請求項1、2、3、
4、5、6、7、8又は9記載のガラス製品のプレス成
形方法。 - 【請求項11】 下型を順次上記各工程の実施位置に移
送して、上記各工程を実施することを特徴とする請求項
1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載のガ
ラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項12】 下型を順次上記各工程の実施位置に移
送して、上記各工程を実施することを繰り返して、ガラ
ス製品を連続的にプレス成形することを特徴とする請求
項11記載のガラス製品のプレス成形方法。 - 【請求項13】 ターンテーブルの円周上に設置した複
数の下型を、上記ターンテーブルの回転によって順次上
記各工程の実施位置に移送して、上記各工程を実施する
ことを特徴とする請求項11又は12記載のガラス製品
のプレス成形方法。 - 【請求項14】 上記ガラス製品が光学レンズ用材料で
あることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
7、8、9、10、11、12又は13記載のガラス製
品のプレス成形方法。 - 【請求項15】 請求項10記載のガラス製品のプレス
成形方法を用いて成形したガラスの表面を研削及び研磨
して、最終的なガラス製品を製造するガラス製品の製造
方法。 - 【請求項16】 ガラス製品のプレス成形装置におい
て、 ガラス製品の成形面を有する上型及び下型を備えた型
と、 溶融したガラスを上記下型の成形面上に供給する供給手
段と、 上記下型の成形面上におけるガラスの内部と外周部との
温度を近づけるよう上記ガラスの温度を制御する温度制
御手段と、 上記上型及び下型の成形面を接近させて、上記ガラスを
プレスする型駆動手段とを備え、 上記温度制御手段により温度制御されたガラスの粘度が
103.5〜106.5ポアズの範囲にあるときに、上記型駆
動手段を動作させて上記ガラスをプレスすることを特徴
とするガラス製品のプレス成形装置。 - 【請求項17】 上記温度制御手段は、上記ガラスをそ
の上型側から冷却する冷却手段と、上記冷却の後に、上
記ガラスをその上型側から加熱する加熱手段とを備える
ことを特徴とする請求項16記載のガラス製品のプレス
成形装置。 - 【請求項18】 上記下型の成形面上に供給されたガラ
スを、上記冷却手段、上記加熱手段、上記型駆動手段の
設置位置に順次移送させる下型の搬送手段を更に備えた
ことを特徴とする請求項17記載のガラス製品のプレス
成形装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11341791A JP2000233934A (ja) | 1998-12-09 | 1999-12-01 | ガラス製品のプレス成形方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-350155 | 1998-12-09 | ||
JP35015598 | 1998-12-09 | ||
JP11341791A JP2000233934A (ja) | 1998-12-09 | 1999-12-01 | ガラス製品のプレス成形方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000233934A true JP2000233934A (ja) | 2000-08-29 |
Family
ID=26577056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11341791A Pending JP2000233934A (ja) | 1998-12-09 | 1999-12-01 | ガラス製品のプレス成形方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000233934A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002068757A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Hoya Corp | ガラス成形品の製造方法及び製造装置、並びにガラス製品の製造方法 |
JP2002348134A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Hoya Corp | ガラス成形品の製造方法、光学部品の製造方法、ガラス成形品の製造装置 |
JP2007186358A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Konica Minolta Opto Inc | ガラス物品の製造装置 |
JP2008094654A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Konica Minolta Opto Inc | 光学素子の製造方法及び製造装置 |
WO2009035082A1 (ja) * | 2007-09-13 | 2009-03-19 | Konica Minolta Opto, Inc. | ガラス成形体の製造方法 |
WO2011021550A1 (ja) * | 2009-08-19 | 2011-02-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | ガラス成形体の製造方法 |
-
1999
- 1999-12-01 JP JP11341791A patent/JP2000233934A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002068757A (ja) * | 2000-09-01 | 2002-03-08 | Hoya Corp | ガラス成形品の製造方法及び製造装置、並びにガラス製品の製造方法 |
JP2002348134A (ja) * | 2001-05-25 | 2002-12-04 | Hoya Corp | ガラス成形品の製造方法、光学部品の製造方法、ガラス成形品の製造装置 |
JP2007186358A (ja) * | 2006-01-11 | 2007-07-26 | Konica Minolta Opto Inc | ガラス物品の製造装置 |
JP2008094654A (ja) * | 2006-10-11 | 2008-04-24 | Konica Minolta Opto Inc | 光学素子の製造方法及び製造装置 |
WO2009035082A1 (ja) * | 2007-09-13 | 2009-03-19 | Konica Minolta Opto, Inc. | ガラス成形体の製造方法 |
WO2011021550A1 (ja) * | 2009-08-19 | 2011-02-24 | コニカミノルタオプト株式会社 | ガラス成形体の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4495842B2 (ja) | ガラス成形品の製造方法及び製造装置、並びにガラス製品の製造方法 | |
KR100446051B1 (ko) | 유리 제품을 제조하기 위한 방법, 압축 몰딩된 제품을제조하기 위한 방법, 및 유리 매스 제품을 제조하기 위한장치 | |
KR100462935B1 (ko) | 유리 제품을 프레스 성형시키기 위한 방법 및 장치 | |
JP3974200B2 (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP2000233934A (ja) | ガラス製品のプレス成形方法及び装置 | |
JP4460339B2 (ja) | モールドプレス成形装置及び光学素子の製造方法 | |
JP2968156B2 (ja) | ディスク状ガラス製品のプレス成形方法 | |
JP3188676B2 (ja) | ガラス成形体の製造方法 | |
JP3229942B2 (ja) | ガラス光学素子の製造方法 | |
JP3608768B2 (ja) | ガラス光学素子用プレス成形装置及びガラス光学素子の成形方法 | |
JPH1160251A (ja) | 光学素子の成形方法 | |
JP3753415B2 (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP3243219B2 (ja) | ガラス光学素子の製造方法 | |
JP4094587B2 (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP2000302461A (ja) | ガラス素子の成形方法 | |
JPH02196039A (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP2718451B2 (ja) | 光学ガラス部品の成形方法 | |
JPH09118530A (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP2004231477A (ja) | 光学素子成形方法及び成形装置 | |
JP3767780B2 (ja) | ガラス光学素子の製造方法 | |
JP2015105221A (ja) | 光学素子の成形方法及び成形装置 | |
JPH0442822A (ja) | 光学素子成形方法およびその方法によって得られるガラスレンズ | |
JPH11268918A (ja) | ガラス光学素子の成形方法 | |
JP4030799B2 (ja) | 光学素子の成形方法 | |
JP2011037671A (ja) | ガラス塊製造用成形型及びガラス塊の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040324 |