JP2013543532A - コーティング組成物 - Google Patents
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Abstract
【化7】
[式中、nは、1〜約3000の数であり;mは、それぞれ独立に、0または1の値を有し;R0は、それぞれ独立に、−Hまたは−CH3であり;R1は、それぞれ独立に、−HまたはC1〜C6アルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)であり;R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ニトロ基、イソシアネート基もしくはアルキルオキシ基であり;さらに、R’1〜R’4のいずれか2つは、独立して縮合環を形成していてもよく;Xは、シクロアルキレン基(置換シクロアルキレン基を含み、ここでの置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基を含む)、シクロアルキレン基とアルキレン基との組合せおよび間に架橋部分を有するアルキレン基とシクロアルキレン基との組合せである]。
【選択図】 なし
Description
[式中、nは、1〜約3000の数であり;mは、それぞれ独立に、0または1の値を有し;R0は、それぞれ独立に、−Hまたは−CH3であり;R1は、それぞれ独立に、−HまたはC1〜C6アルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)であり;R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基であり;さらに、R’1〜R’4のいずれか2つは、独立して縮合環を形成していてもよく;Xは、シクロアルキレン基(置換シクロアルキレン基を含み、ここでの置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基を含む)、シクロアルキレン基とアルキレン基との組合せおよび間に架橋部分を有するアルキレン基とシクロアルキレン基との組合せである]。
[式中、nは、1〜約3000の数であり;mは、それぞれ独立に、0または1の値を有し;R0は、それぞれ独立に、−Hまたは−CH3であり;R1は、それぞれ独立に、−HまたはC1〜C6アルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)であり;R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基であり;さらに、R’1〜R’4のいずれか2つは、独立して縮合環を形成していてもよく;Xは、シクロアルキレン基(置換シクロアルキレン基を含み、ここでの置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ニトロ基、ブロックイソシアネート基またはアルキルオキシ基を含む)、シクロアルキレン基とアルキレン基との組合せおよび間に架橋部分を有するアルキレン基とシクロアルキレン基との組合せである]。
[式中、nは、1〜約3000の数であり;R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基であり;さらに、R’1〜R’4のいずれか2つは、縮合した脂肪族または芳香族の環を独立して形成していてもよく;ジエポキシド化合物は、例えば、1,3−および1,4−cis−およびtrans−シクロヘキサンジメタノールのエポキシ化プロセス中に形成される1,3−および1,4−cis−およびtrans−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルを含む混合物、または1,4−cis−およびtrans−シクロヘキサンジメタノールのエポキシ化プロセス中に形成される1,4−cis−およびtrans−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルを含む混合物であってよい]。結果として生じる改良された高分子量エポキシ樹脂生成物は、エポキシ樹脂進行反応に特有のエーテル連結およびヒドロキシルプロピル主鎖基を含有する。上記に例示されている改良されたエポキシ樹脂は枝分れのない直鎖状の鎖であるが、少量の副反応がポリマー鎖に沿って枝分れおよび/または第1級ヒドロキシル基を生成する可能性がある。実質的に直鎖状の改良されたエポキシ樹脂は、適切なコーティング溶媒において、いずれかの明らかなゲル粒子および/または不溶性画分もない均一のコーティング溶液を形成する。
[式中、R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基である。それらR’1〜R’4基のいずれか2つは、一緒に縮合されることで、新たな脂肪族または芳香族環を形成することができる]。
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を使用することで、改良されたエポキシ樹脂の分子量および分子量分布を測定する。ポリマー試料を溶出液で約0.25重量%濃度まで希釈し、下記の条件を使用して分析した。カラム:Polymer Labs 5μm、50Å、100Å、1000Åおよび10,000Å単孔径カラム(4個直列);検出器:3重の検出系を有するViscotek TDA 302。示差屈折率(DRI)検出器を相対MW算出のために使用した。溶出液:テトラヒドロフラン;流量:1mL/min;温度:40℃;注入:100μL;較正:Polymer Laboratories PS−2直鎖状ポリスチレン(3次フィッティングを用いる)。
示差走査熱量測定(DSC)を使用することで、熱硬化性の改良されたエポキシ樹脂のガラス転移温度(Tg)を特徴づける。使用される装置は、TA InstrumentsからのQ1000 DSCであり、試験条件は、−50℃〜250℃の間で10℃/minにて窒素下で2回加熱走査および1回冷却走査することである。報告されたTgを第2加熱走査から算出した。
引張試験は、靭性、伸び、および引張応力下における破損に耐える能力を特徴づけるために多年の間該産業において使用されている通常の測定である。改良されたエポキシ樹脂の応力−歪み挙動は、ASTM D 1708微小引張試験片を使用して測定する。この微小引張試験は、空気圧グリップを有する200 lbロードセルが備えられている21℃で20mm/minのInstron(商標)を用いて、材料の試料を、それが破断するまで引っ張ることからなる。試験される試験片は、矩形断面を有することがある。荷重および伸び履歴から、歪みがx軸上に、応力がy軸上にプロットされている応力−歪み曲線を得る。破断点伸びは、試験片が破断する歪みとして定義される。引張靭性は、破断点までの全応力−歪み曲線下の面積として定義される。引張靭性および破断点伸びは、5つの試験片の平均から報告される。
厚さ測定は、ASTM D 1186−93;コーティング厚さ測定器であるPERMASCOPE D−211Dを使用する「二価鉄ベースに適用される非磁性コーティングの乾燥フィルム厚の非破壊的測定」に従って行われる。いかなるコーティングも用いない試料パネルをゼロに設定し、次いで二価鉄材料用のプローブを使用してコーティングされたパネルを測定し、測定された厚さをミクロン[μm]で報告する。
MEK二重摩擦試験を、ASTM D 5402に従って行う。2ポンドの重量を有する半球状ハンマーの平端部を使用する。通常の寒冷紗の「VILEDA 3168」をハンマー端部に巻き付ける。それをMEKに浸漬する。ハンマーをコーティング上に持ってきて、コーティング全体の上を前後に動かし、1回の二重摩擦とする。ハンマー上にいかなる圧力もかからないように注意する。25回の二重摩擦後ごとに、薄布を再浸漬する。コーティングに引っ掻き傷ができるほどコーティングが擦り落とされるまで、これを反復する。この手順を、最大200回の摩擦に到達するまで実施する。
ウェッジ曲げ試験を以下の通りに実施する。パネルにおけるテーパ180度屈曲は、約0.5cmの半径で、コーティングを屈曲の外側にして、180°までそれを最初に屈曲させることによって形成する。次いで、屈曲の一方側を、40in・lbのインパクタを用いてほぼゼロの半径まで完全に平らにした。応力が加えられた表面をテープ引っ張りにかけ、次いで硫酸銅の溶液(硫酸銅10g、水90gおよび硫酸3gの混合物)で擦る。コーティングが裂けた箇所には全て、黒点が現れ、破損を示す。ウェッジ曲げの長さに沿った(mm単位の)コーティング破損の量は、100mmであり、「%破損」として記録される。
耐乳酸レトルト性(LAR)試験は以下の通りに実施される。コーティングし、180回屈曲したパネルを、2%乳酸水溶液に浸漬した。該試料をオートクレーブに装填し、121℃で30分間レトルトした。次いでオートクレーブを、50℃未満に冷却した後に開いた。パネルをオートクレーブから除去し、5が最高であり0が最低である5〜0の視覚的尺度を使用してコーティングを評価した。視覚的尺度基準は以下である。5:屈曲区分または平らな区分に白化またはふくれなし、4:平らな区分に白化またはふくれなし、3:平らな区分に白化があるがふくれはなし、2:平らな区分に小さいふくれとともに白化あり、1:平らな区分に多数の大きなふくれとともに白化あり、および0:全体的コーティング破壊。
付着性試験を以下の通りに実施した。1枚のテープの中央を、2%乳酸溶液における耐レトルト性測定の後のコーティング領域上に置いた。適用の30±10秒以内に、自由端部をつかみ、できるだけ180度に近い角度で急速に引っ張ることによってテープを除去した。テープによるコーティングの除去の任意の徴候は付着不足を示す。
UNOXOL(商標)ジオールのエポキシ化を、水酸化ナトリウム水溶液添加と、40℃における後反応と、それに続く、分別真空蒸留によるエポキシ樹脂の構成物質を分離との3つの段階を使用して行った。
5Lの4つ口ガラス丸底反応器に、UNOXOL(商標)ジオール(432.63g、3.0モル、6.0のヒドロキシル当量)、エピクロロヒドリン(1110.24g、12.0モル、エピクロロヒドリン:UNOXOL(商標)ジオールヒドロキシル当量比2:1)、トルエン(2.5L)、およびベンジルトリエチル塩化アンモニウム(43.62g、0.1915モル)を、示されている順序で投入した。反応器には、凝縮器(0℃に保持される)、温度計、Claisenアダプタ、オーバーヘッド窒素導入口(1LPM N2使用)およびスターラー機構(Teflon(商標)パドル、ガラスシャフト、可変速モーター)がさらに備わっていた。[Teflon(商標)フッ化炭素樹脂は、E.I.duPont de Nemoursの商標である。]制御器が反応器内の温度計に記録される温度をモニタリングし、反応器下に位置する加熱マントルを介して加熱を、および反応器外部に位置する1対のファンによって送達される冷却を得た。初期の添加のための、DI水(360g)中に溶解された水酸化ナトリウム(360.0g、9.0モル)を、側管ベント付きの添加漏斗に添加し、すりガラス栓で密閉し、次いで反応器に取り付けた。撹拌の開始により、22.5℃の混合物が生じ、続いて水酸化ナトリウム水溶液の滴加を開始した。反応混合物を、水酸化ナトリウム水溶液の添加時間中に40℃に自己発熱させ、次いで、必要に応じ、ファンによる冷却によって同温度に保持した。こうして、196分後に反応温度は最初に40℃に到達し、その後、残りの水酸化ナトリウム水溶液の添加中は39〜40℃のままであった。水酸化ナトリウム水溶液の添加は、合計233分かかった。水酸化ナトリウム水溶液の添加完了の14分後に、加熱が開始され、反応物が40℃に保持された。40℃における16.2時間の後反応後に、撹拌を止め、反応器の内容物を沈降させた。有機層を反応器からデカントし、続いてDI水1.5Lを該塩に添加し、残留トルエンを反応器内に残置した。2Lの分液漏斗中への添加および沈降後に、塩水溶液から分離したトルエン層を回収し、デカントされた有機層に戻して合わせた。水層を廃棄物として処分した。溶媒(アセトニトリルおよびトルエン)および未反応のエピクロロヒドリンを除去するための標準化後のGC分析は、軽質構成成分2.21面積%、未反応のcis−、trans−1,3−および1,4−シクロヘキサンジメタノール1.27面積%;モノグリシジルエーテル43.13面積%、ジグリシジルエーテルピークに関連する1対の構成成分0.25面積%、ジグリシジルエーテル50.20面積%、およびGC分析の条件下で揮発性であるオリゴマー2.94面積%の存在を明らかにした。
第3水酸化ナトリウム水溶液添加との反応物から水層を除去した後、有機層を1対の分液漏斗の間に均等に分割し、次に各分液漏斗の内容物を激しく振盪することによってDI水(400mL)で洗浄した。洗浄した生成物を2時間沈降させておき、次いで水層を除去し、廃棄物として処理した。前述の方法を使用して第2洗浄を完了させ、有機層および水層を完全に分解させるように終夜(20時間)沈降させた。合わせた濁った有機溶液を、600mLのフリットガラス漏斗中の無水の粒状硫酸ナトリウム床に通して濾過し、透明な濾液を得た。
回転蒸発からの生成物の一部(699.19g)を、電磁攪拌、およびかま温度をモニタリングするための温度計が備えられている1Lの3つ口ガラス丸底反応器に添加した。蒸留ヘッドを有する一体統合型真空ジャケット付きのVigreux蒸留カラムを使用した。蒸留カラムは操作モードに応じて、名目上9〜18の理論段数を提供した。ジャケット付きのVigreuxカラムの第2区分を、ヘッドを有する一体統合型真空ジャケット付きのVigreux蒸留カラムと反応器との間に加えることで、追加の9〜18の理論段数を提供した。蒸留ヘッドにはオーバーヘッド温度計、空冷凝縮器、受器および真空取出口が備えられていた。真空ポンプを液体窒素トラップおよびインラインデジタル熱伝導率真空計と一緒に用いた。撹拌が始まり、続いて完全真空を適用し、次いでサーモスタット制御の加熱マントルを使用して徐々に加熱を増加させた。清潔な受器を使用して各蒸留カットを回収した。蒸留中に、初期の蒸留カットを取ることで、シクロヘキサンジメタノールの下で沸騰している全ての構成成分、全ての未反応のシクロヘキサンジメタノール、およびモノグリシジルエーテルのバルクを順次除去した。中間のカットにより、モノグリシジルエーテルおよびジグリシジルエーテルの様々な混合物が除去された。最終蒸留カットはジグリシジルエーテルの選択的除去を目指し、最終カット(270.5g)は、モノグリシジルエーテル0.11面積%、ジグリシジルエーテルピークに関連する1対の構成成分0.48面積%、ジグリシジルエーテル99.41面積%を含むが、検出可能なオリゴマーを含まない混合物を提供した。オリゴマー生成物(279.39g)は蒸留かま内に残った。
カテコール28.2g、UNOXOL(商標)ジオールDGE70.9gおよびジエチレングリコールジメチルエーテル(ジグリム)303.8gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの500mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、2.1gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。3.5時間後に反応を止め、この時エポキシドの96%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物1500mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は27℃であり、該生成物の重量平均分子量は15,350である。
カテコール12.2g、1,4−CHDM DGE(エポキシ等量(EEW)=128.6、ガスクロマトグラフィーにより、純度=99.0面積%)30.0gおよびジグリム129.3gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの250mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、0.9gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。13時間後に反応を止め、この時エポキシドの98.9%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物750mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は31℃であり、重量平均分子量は27,590である。
カテコール15.00g、UNOXOL(商標)ジオールDGE29.65g、真空蒸留ネオペンチルグリコールDGE(ガスクロマトグラフィーにより、EEW=108.7、純度=99.31面積%)6.24gおよびジグリム156.0gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの250mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、1.09gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。4時間後に反応を止め、この時エポキシドの96.9%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物750mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の透明な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は30℃であり、重量平均分子量は26689である。
レゾルシノール16.0g、UNOXOL(商標)ジオールDGE41.1gおよびジグリム173.7gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの250mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、1.2gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。3.6時間後に反応を止め、この時エポキシドの94.6%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物1500mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は25.8℃であり、その重量平均分子量は21,650であると測定された。
ハイドロキノン28.2g、UNOXOL(商標)ジオールDGE70.9gおよびジグリム303.8gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの500mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、2.1gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。2時間後に反応を止め、この時エポキシドの97.3%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物1500mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は32.8℃であり、その重量平均分子量は25,850であると測定された。
ビスフェノールA20.0g、UNOXOL(商標)ジオールDGE24.4gおよびジグリム136.2gの混合物を、凝縮器および窒素パージ付きの250mLの3つ口フラスコ中で撹拌し、140℃に加熱した。140℃で、0.95gの触媒A2をフラスコに投入した。生じた混合物を163℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。2.6時間後に反応を止め、この時エポキシドの96.1%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダー内の氷およびメタノールの混合物750mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して70℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は淡黄色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は44.2℃であり、その重量平均分子量は22,850であると測定された。
比較のため、市販で入手可能な実質的に直鎖状の高分子量エポキシ樹脂、DER(商標)669Eを、DSCおよびGPCによってそのTgおよび分子量に関して測定した。このビスフェノールA系の9型エポキシ樹脂のガラス転移温度は88.3℃であり、その重量平均分子量は17,450である。結果は、我々の新たなエポキシ樹脂である実施例1、2および比較例A〜Cが、市販で入手可能な高分子量エポキシ樹脂のビスフェノールA系のDER(商標)669Eと同様の重量平均分子量を有することを示している。
実施例1からのエポキシ樹脂10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.016g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜて、明澄な溶液を形成した。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で15分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは5.0ミクロンである。
実施例2からのエポキシ樹脂10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.028g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で10分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは5.2ミクロンである。
実施例3からのエポキシ樹脂10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.028g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で15分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは5.3ミクロンである。
比較例Aからのエポキシ樹脂10.000g、フェノール系の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.016g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。該清澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きのパネルを炉内にて205℃で15分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは4.8ミクロンである。
比較例Bからのエポキシ樹脂10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.016g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で10分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは4.6ミクロンである。
比較例Cからのエポキシ樹脂10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.016g、添加剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で10分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは4.6ミクロンである。
DER(商標)669E 10.000g、フェノール性の架橋剤(Methylon 75108)1.111g、触媒(85%リン酸)0.016g、界面活性剤(BYK−310)0.013g、モノブチルエチレングリコールエーテル26.666gおよびシクロヘキサノン6.667gの混合物を16時間かき混ぜた。明澄な溶液を1ミクロンのシリンジフィルターに通して濾過し、次いでスズフリーの鋼(TFS)パネル上に、20番のドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティング付きパネルを炉内にて205℃で15分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは5.0ミクロンである。
2,3−ジヒドロキシナフタレン55.0g、1,4−CHDM DGE(ガスクロマトグラフィーにより、純度=99.6面積%)94.68gおよびジグリム150.96gの混合物を、凝縮器および窒素パージおよび機械スターラー付きの500mLの4つ口フラスコ中で撹拌し、130℃に加熱した。131℃で、1.28gの触媒ヨウ化エチルトリフェニルホスホニウムをフラスコに投入した。生じた混合物を165℃にさらに加熱した。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。4.5時間後に反応を止め、この時エポキシドの96.7%が反応していた。結果として生じるポリマー溶液を、ブレンダーに含有されているメタノール500mL中に沈殿させた。生じたポリマーを回収し、メタノールで3回洗浄し、真空オーブンを使用して60℃で24時間乾燥させた。生じたポリマー生成物は白色の明澄な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は64℃であり、重量平均分子量は17381であり、OH数は260mgKOH/gであり、150℃での溶融粘度は32888cpsである。
カテコール40g、UNOXOL(商標)DGE100.16gの混合物を、凝縮器および窒素パージおよび機械スターラー付きのフランジを含有する4つ口付きの500mLのジャケット付き円筒フラスコ中で撹拌し、100℃に加熱した。100℃で、0.30gの触媒エチルトリフェニルホスホニウムアセテート(約1%酢酸および1%の酢酸メチルを含有するメタノール中の70%溶液)を、フラスコに投入した。生じた混合物を20分の間125℃に、次いで15分の間145℃に、および最終的に10分の間155℃にさらに加熱した。反応物を155℃で1時間保持して止め、この時エポキシドの94.7%が反応していた。反応混合物の重合を、反応混合物における残留エポキシ基の滴定によってモニタリングした。結果として生じるポリマーを注ぎ出し、回収した。生じたポリマー生成物は淡黄色の透明な固体であった。ポリマー生成物のガラス転移温度は28.5℃であり、重量平均分子量は44046であり、OH#は242mgKOH/gであり、150℃での溶融粘度は659902cpsである。
実施例4からのエポキシ樹脂3.97g、フェノール架橋剤(Methylon 75108)0.5g、触媒(10%リン酸水溶液)0.189g、添加剤(BYK−310)0.045g、モノブチルエチレングリコールエーテルおよびシクロヘキサノン混合物(80/20重量比)15.4gの混合物を終夜かき混ぜることで、明澄な溶液を形成した。明澄な溶液を1μmのシリンジフィルターに通して濾過し、次いで電解でスズをメッキした鋼(ETP)パネル上に、22番の巻線ロッドドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティングしたパネルを炉内にて205℃で10分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは6.4μmである。
実施例5からのエポキシ樹脂3.97g、フェノール架橋剤(Methylon 75108)0.5g、触媒(10%リン酸水溶液)0.225g、添加剤(BYK−310)0.022g、モノブチルエチレングリコールエーテルおよびシクロヘキサノン混合物(80/20重量比)15.28gの混合物を終夜かき混ぜることで、明澄な溶液を形成した。明澄な溶液を1μmのシリンジフィルターに通して濾過し、次いで電解でスズをメッキした鋼(ETP)パネル上に、22番の巻線ロッドドローダウンバーを用いてコーティングした。コーティングしたパネルを炉内にて205℃で10分間乾燥および硬化させた。硬化コーティングの厚さは4.3μmである。
Claims (23)
- 以下の化学構造を有するエポキシ樹脂ポリマー組成物を含む硬化性コーティング組成物:
[式中、nは、1〜約3000の数であり;mは、それぞれ独立に、0または1の値を有し;R0は、それぞれ独立に、−Hまたは−CH3であり;R1は、それぞれ独立に、−HまたはC1〜C6アルキレン基(飽和二価脂肪族炭化水素基)であり;R’1〜R’4は、独立に、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ハロゲン化物基、シアノ基、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基であり;さらに、R’1〜R’4のいずれか2つは、独立して縮合環を形成していてもよく;Xは、シクロアルキレン基(置換シクロアルキレン基を含み、ここでの置換基は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基もしくはアラルキル基、または他の置換基、例えば、ニトロ基、ブロックイソシアネート基もしくはアルキルオキシ基を含む)、シクロアルキレン基とアルキレン基との組合せおよび間に架橋部分を有するアルキレン基とシクロアルキレン基との組合せである]。 - 硬化剤を含む、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が、(a)少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物と、(b)少なくとも1つの芳香族ジオールとの反応生成物を含む、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物が、シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物が、cis−1,3−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルおよび/またはtrans−1,3−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物が、cis−1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルおよび/またはtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物が、cis−1,3−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、trans−1,3−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、cis−1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテル、および/またはtrans−1,4−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの脂環式ジグリシジルエーテル化合物が、1,1’−シクロヘキサンジメタノールのジグリシジルエーテルを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記少なくとも1つの芳香族ジオールがカテコールを含む、請求項3に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が、約300〜約1,000,000の重量平均分子量を有する、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が、ASTM D1708法によって測定した場合に、約21℃で約4パーセント〜約10000パーセントの破断点伸びを有する、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が、ASTM D1708法によって測定した場合に、約21℃で約0.05MPa〜約500Mpaの引張靭性を有する、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が、約−50℃〜約200℃のガラス転移温度を有する、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物が水分散性である、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 前記エポキシ樹脂ポリマー組成物は、(i)水分散性アクリル樹脂との反応;(ii)水分散性ポリエステル樹脂との反応;(iii)フリーラジカル機序によって重合可能である二重結合を含有する少なくとも1種の酸モノマーとの接合;(iv)フリーラジカル機序によって重合可能である二重結合を含有する少なくとも1種の酸モノマーおよび酸基を含有しないビニルモノマーとの接合;または(v)前記改良されたエポキシ樹脂ポリマー組成物とリン酸および水との反応;ならびに(vi)塩基を用いた前記(i)〜(v)の反応生成物の少なくとも部分的な中和によって、水分散性にされた、請求項15に記載の硬化性コーティング組成物。
- 少なくとも1種の架橋試薬、少なくとも1種の硬化触媒、少なくとも1種の溶媒、またはそれらの混合物を含む、請求項1または請求項15に記載の硬化性コーティング組成物。
- 少なくとも1種の架橋試薬、硬化触媒、またはそれらの混合物を含む、請求項1に記載の硬化性コーティング組成物。
- 請求項1に記載の硬化性コーティング組成物を含む硬化コーティング。
- 金属包装材において使用される請求項19に記載のコーティング。
- 缶に対する内部または外部保護コーティングに使用される、請求項19に記載のコーティング。
- (a)請求項1に記載の組成物を提供するステップと;(b)請求項1に記載の組成物を金属基材に適用するステップと;(c)約0℃〜約300℃の温度で、前記組成物および基材を熱硬化させるステップとを含む、コーティング物品の製造方法。
- 請求項1に記載の組成物から作られた物品。
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