JP2013534299A - 円錐摩擦リング変速装置及び円錐摩擦リング変速装置のための方法 - Google Patents

円錐摩擦リング変速装置及び円錐摩擦リング変速装置のための方法 Download PDF

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Abstract

円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置から成る円錐摩擦リング変速装置において、これらの部分変速装置が、第1の部分変速装置の摩擦リング用の第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リング用の第2の調整装置を有しており、この円錐摩擦リング変速装置が摩擦リングの軸方向の位置を制御するための制御装置を有し、僅かな出力損失、及び低い製造コスト又は有利な製造コストで、より高いトルクも伝達可能にするため、制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置及び前記第1の基準変量とは異なる第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置を有し、第1の部分変速装置は、この第1の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するための第1の部分制御装置を有し、第2の部分変速装置は、第1の部分制御装置及び第2の部分制御装置を有しているが、少なくとも、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するための第2の部分制御装置を有していることが提案される。
【選択図】なし

Description

本発明は、円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置から成る円錐摩擦リング変速装置、及び円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置のための方法に関する。
この種の変速装置は、米国特許公報第1,709,346号から知られており、これらの構成では中央のコーンが駆動され、このコーンは、インプットコーンに対して軸平衡に配向された、コーンジャケット上でインプットコーンと一定の間隔で配置されている1つまたは複数のアウトプットコーンと、それぞれ1つの摩擦リングを介して相互に作用する。これらの摩擦リングは、共通のフレームを介してそれぞれのスリットに沿って移動可能であるため、インプットコーンとアウトプットコーンとの間で無段階にギヤ比が調整可能である。出力コーンのそれぞれのアウトプットは、プラネタリギヤセットのプラネタリギヤに接続されているため、インプットコーンによって加えられたトルクは、それぞれの出力コーンに配分され、プラネタリギヤセットを介して再び足し合わされ、このとき、プラネタリギヤの連結によってプラネタリギヤ及び出力コーンの回転数が強制的に一定にされる。しかし、この構成には、製造上の公差又は不正確性が最小であっても、摩擦リングとコーンとの間に摩擦損失が生じるという問題がある。
特開第2000−291759号公報から、無段階調整可能な変速装置のもう1つの実施形態が知られており、この装置の場合、摩擦リングは、共通のフレームを介してスリットに沿って送られない。むしろ、それぞれの部分変速装置のそれぞれの摩擦リングは、機械的に互いに無関係の調整装置を備え、この調整装置は、共通の制御装置によって制御することができる。
WO2004/063598A1から知られている代替の方法は、無段階調整可能な2つの平行な部分変速装置のそれぞれの出力コーンを、アウトプットに取り付けられているスーパーインポーズドギヤによって1つに連結することを提案している。動力が振り分けられる、アウトプットシャフトの連結によって、製造上の公差又は不正確性によって生じるインプットコーンとアウトプットコーンとの間のスリップを補正する必要がなくなる。なぜなら、この形で実施されているピックオフギヤが、それぞれの部分変速装置間の回転数の相違を許容するためである。しかし、そのような実施形態の欠点は、変速装置全体の複雑性が高まり、後ろに接続されているスーパーインポーズドギヤ内の摩擦対合の数が増加することにより、製造コスト、取付けコスト、及びメンテナンスコストが上昇し、さらに故障率が増加し、効率が低下することである。
米国特許公報第1,709,346号 特開第2000−291759号公報 国際特許出願公開第2004/063598号A1
従って、本発明の課題は、僅かな出力損失、及び低い製造コストもしくは有利な製造コストで、より高いトルクも伝達可能である、業界標準の無段階調整可能な変速装置を提供することである。
解決方法として、本発明は、円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置を備え、これらの部分変速装置が、第1の部分変速装置の摩擦リング用の第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リング用の第2の調整装置を有しており、この円錐摩擦リング変速装置が摩擦リングの軸方向の位置を制御するための制御装置を有している円錐摩擦リング変速装置を提案し、この制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置及びこの第1の基準変量とは異なる第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置を有し、第1の部分変速装置は、この第1の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するための第1の部分制御装置を有し、第2の部分変速装置は、少なくとも、この第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するための第2の部分制御装置を有していることを特徴としている。
第2の部分制御装置と、第1の基準変量とは異なる第2の基準変量とによる制御の適用には、製造上の公差又は不正確性とは無関係に、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御できるという利点がある。従来技術に基づき、2つの部分変速装置に同一の調整値を用いて変速装置の望ましいギヤ比を提供する制御装置は、2つの部分変速装置内の摩耗特性を適切に考慮することができない。なぜなら、2つの部分変速装置の回転数が強制的に等しくされることによって部分変速装置の少なくともいずれか一方でスリップが増加する可能性があるか、又は回避できない製造上の公差のためにスリップが必然的に増加する、もしくは確認できないスリップが生じるからである。第1の部分制御装置とは無関係の、第2の部分変速装置の摩擦リングの制御によって初めて、両方の部分変速装置の摩擦リング間の回転数の相違を補正することができるため、両方の部分変速装置への動力伝達は、それぞれの摩擦リングと、これらの摩擦リングによって動作可能に接続されているコーンとの間のスリップができる限り少なく、又は明確に限定された形で行われる。
最新の自動車では必ず装備されているエンジンコントロールユニット又はトランスミッションコントロールユニットの内部に、この制御装置を実現することも考えられ、こうしたコントロールユニットは関連する制御及び調整プロセスの全部又はほとんどを引き受けている。この限りにおいて、特に特開2000−291759に比べ、車両に必ず装備されているこの種のエンジンコントロールユニット又はトランスミッションコントロールユニットが、前述の制御回路の中に組み込まれることによって制御的に有効になり得ることは明らかである。
本発明の好ましい実施形態によれば、第1の部分変速装置のギヤ比を、従来技術による制御装置に該当する第1の部分制御装置によって制御することができ、その際、基準変量は、例えば、特性マップによって規定されているギヤ比であるか、又はコントロールユニットによって別に規定されたギヤ比である。
回転数同期摩擦リングの利点を、とりわけ簡単かつ確実に実現するため、第1の部分制御装置の制御値が、第2の部分制御装置の基準変量であることが提案される。
本発明のこの態様に基づいて適用される第1の部分変速装置の制御値は、例えば第1の部分変速装置の摩擦リングの回転数であるか、又は第1の部分変速装置の摩擦リングでの回転数スリップ又は第1の部分変速装置によって伝達されるトルクであってよい。第1の部分変速装置で使用される制御値は、結果的に、第2の部分制御装置と連結されており、第1の部分変速装置の制御値が第2の部分制御装置の基準変量であり、第2の部分制御装置の制御値は、第1の部分制御装置の同じ種類の制御値から適切な値に調整されるようになっている。
この代替又は追加の方法として、第1の部分制御装置の基準変量が、第2の部分制御装置の基準変量であってもよい。
従って、コントロールユニットによって規定された基準変量、例えば変速比又は第1の部分変速装置の摩擦リングの位置、しかしまた第1の摩擦リングの角度なども、同様に、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するために使用することができる。
このことは、第1の部分変速装置の摩擦リングの制御に速い調整速度が要求される場合でも、第2の部分変速装置の摩擦リングの制御を十分に高い精度又は速度で行うことができるという利点がある。なぜなら、第1の部分変速装置の基準変量による第2の部分変速装置の制御値の調整を、先行調整として使用することができ、第2の部分変速装置の第2の基準変量が相応の偏差を生じた場合、第2の部分制御装置は、必要に応じて第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を規定の位置に対して少しだけ後調整すればよいからである。
第1の部分変速装置の基準変量及びこの基準変量とは異なる第2の基準変量を同時に使用して、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を制御するこの方法により、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を第1の部分変速装置の摩擦リングの位置と同期調整することが可能となり、場合によって存在する製造上の公差又は不正確性を、第2の部分制御装置による第2の摩擦リングの位置修正によって補正することが可能となる。
代替又は追加の方法として、トランスミッションコントロールも考えられ、これを用いて、第1の部分変速装置と第2の部分変速装置とが第1の部分変速装置の基準変量によって制御され、この場合、第2の部分制御装置の基準変量として位置−オフセット−特性マップを使用することにより、摩擦リングに生じるさまざまな大きさのスリップ値の修正が、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を修正することによって行われる。
この場合、位置−オフセット−特性マップとしては、例えば該当する円錐摩擦リング変速装置の取付け後及びこの円錐摩擦リング変速装置の作動開始前にこの円錐摩擦リング変速装置をテスト装置などで測定することによって得られたデータセットを使用することができる。この方法で検出された特性マップは、例えば二次元のグラフであることができ、この特性マップには、第2の部分変速装置の摩擦リングが到達する軸方向のそれぞれの位置に対して修正値が登録され、この修正値は、第1の部分制御装置の基準変量によって調整される位置まで、第2の部分変速装置の摩擦リングが軸方向に移動するのに必要な値を必要とする。このような位置−オフセット−特性マップは、代替又は追加の方法として、取り付けられているトランスミションコントロールユニット自体によって作動中に検知又は変更することができ、この場合は、摩擦リングに加わるスリップを検知するための装置が取り付けられ、それによって検出された値は適切な方法で評価される。そのような位置−オフセット−特性マップは、その他のさまざまな方法でも提供することができるのは当然である。
前述の利点を実現するため、好ましい代替の方法においては、第2の部分制御装置の基準変量が、位置−オフセット−特性マップによって修正された、第1の制御装置の基準変量であることが提案される。
この方法により、ノーマルモード中の制御プロセスを極めて単純化し、加速することができるか、又は僅かな処理能力で実施することが可能となる。
2つの部分変速装置の摩擦リングを互いに無関係に、又は部分的に無関係に制御することは、さらに、好ましくは、異なった摩擦リングが動作機構的な影響を相互に及ぼさないことを必要とする。異なる部分変速装置が共通のコーンとそれぞれもう1つのコーンとを有し、摩擦リングがそれぞれ、部分変速装置の共通のコーンともう1つのコーンとを互いに動作可能に接続している場合、全ての摩擦リングが同一部品であり、従って構造的に同一である場合は特に、部分変速装置のそれぞれの摩擦リングがこの部分変速装置のもう1つのコーンを取り囲んでいることが有利である。
従って、2つの部分変速装置を備える実施形態には、好ましくは、第1の部分変速装置及び第2の部分変速装置が共通のコーンとそれぞれもう1つのコーンとを有し、第1の部分変速装置の摩擦リングは、第1の部分変速装置のもう1つのコーンだけを取り囲み、第2の部分変速装置の摩擦リングは、第2の部分変速装置のもう1つのコーンだけを取り囲んでいることが提案される。
その他の左右対称な特性を有利に利用し、両方の部分変速装置によって伝達される動力を等しく分割し、再び1つに集結させるため、歯車駆動によって共通のシャフト上をコーンがガイドされるように、異なる部分変速装置又は異なる部分変速装置のもう1つのコーンでの動力、力又はトルクの分割あるいは集結を形成することが提案され、その際、それぞれの部分変速装置の個々の歯車対は、同一のギヤ比を有している。従って第1の部分変速装置のもう1つのコーンは、第1の変速装置、特に歯車伝動装置によってシャフトに動作可能に接続され、第2の部分変速装置のもう1つのコーンは、第2の変速装置、特に歯車伝動装置によって同様にこのシャフトに動作可能に接続されており、その際、第1及び第2の変速装置は同一のギヤ比を有していることが提案される。
この種の構成が、2つよりも多い部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置にも同様に考えられることは明らかであり、その場合、さらなる各部分変速装置は、この部分変速装置のために設けられた、第1の制御装置とは無関係の制御装置を有している。
本発明のもう1つの態様によれば、上述の課題の中では、できる限り低コストの装置を使用して、コーンに必要な押圧力を加えることが望ましい。例えば、押圧力を加えるための2つの異なる装置を2つ以上のもう1つのコーンに設ける代わりに、押圧力を加えるための装置を共通のコーンに設けてもよい。このことは、押圧力の比較的簡単なコントロール機能を備える低コストの変速装置が個別のユニットによって実現できるという利点がある。
従って、この利点を実現するため、特に、円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置から成る円錐摩擦リング変速装置を提供することが提案され、この場合、部分変速装置が、それぞれ1つのインプットコーンと1つの共通のアウトプットコーンとを有し、共通のアウトプットコーンが押圧装置を有していることを特徴としている。この種の構成により、特に精密かつ構造的に単純な方法で、押圧装置を様々な作動状態に適合させることができる。
本発明のもう1つの態様によれば、共通のコーンのための単独の押圧装置の代替として、もう1つのコーンのための複数の押圧装置を使用することも可能である。単独の押圧装置に対して、利点を実現するため、そのような構成では、異なる部分変速装置のコーンで押圧力を均等な値に保つという方法がある。この場合、異なった押圧力の調整は、例えば、適切に連結された押圧装置によって行うことができる。
この利点を実現するため、円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも1つの第1の部分変速装置及び円錐摩擦リング変速装置として形成されている第2の部分変速装置から成る円錐摩擦リング変速装置が提案され、この装置は、異なる部分変速装置の少なくとも2つのコーンがそれぞれ1つの押圧装置を有していることを特徴とし、両方の押圧装置は、押圧力の相違を調整するための装置を有している。
この場合、本発明のこの態様に基づいて実施される力の調整は、有利には、秤を用いて実施することができ、その際、この秤は油圧秤又は機械秤であってよい。
2つの押圧装置間で油圧によって作用する秤は、例えば、オイルを充填した押圧装置の2つのプレッシャチャンバが配管システムによって相互に接続され、油圧による圧力調整が押圧装置間で行われるようになっている。
これに応じて、力の調整を油圧によって行うことが提案される。
代替の、機械的に作用する秤は、例えばレバーを適切に配置することによって実施することができ、この場合、好ましくは、長さが同じで、動作可能に向かい合って接続された2つのレバーが、竿秤の原理に基づいて2つの押圧装置の間で力を調整する。この種の調整は、例えば、ケーブル又は同様の構造を用いて行うことができる。この限りにおいて、力の調整は機械的にも行うことができる。
さらに、力の調整を行うことは、押圧装置によって押圧力を加える代替の方法も提供する。これに対して、連結されていない2つの押圧装置の使用は、押圧力を別々に加えることが必要になる。従って、前述した2つの押圧装置の連結により、必要な押圧力を、両方の押圧装置に共通の単独の装置によって加えることが可能となる。
すなわち、油圧による力調整を用いる場合、押圧力を加える単独の装置、例えばポンプを使用するだけでよい。
竿秤の原理に基づいて作用する機械的な力の調整には、同様に、押圧力を加える装置、例えばスプリングセットなどの適切な配置が考えられ、その際、押圧力を加えるためのそのようなスプリングセット又はその他の装置は、押圧装置の中に設ける必要があるが、機械的力調整のレバー機構の支点に設けることもできる。
2つの部分変速装置のために第2の部分制御装置を使用するという、すでに提案された方法は、制御範囲の制御値として摩擦リングの回転数を利用することに基づいている。従って、少なくとも1つのインプットコーン、及びアウトプットコーン、及びインプットコーンとアウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る円錐摩擦リング変速装置を提供することが提案され、この変速装置は、摩擦リングの回転数を測定するための装置を特徴としている。
この場合、摩擦リングの回転数の測定とは、実際に存在している摩擦リングの物理的回転数を直接測定することを意味している。従って、摩擦リングの回転数の測定装置が、好ましくは摩擦リングに作用するセンサによって、直接摩擦リング部分で、摩擦リングの回転数を検知することが提案される。この場合、「回転数の直接測定」とは、該当する部分変速装置を動かしている、それぞれの部分変速装置のそれぞれのインプットコーンにかかるトルクに相当するメイントルクによって負荷をかけられているコンポーネントによって行われない回転数の測定を意味している。摩擦リングが歯又は凹部などの構造を有している場合、例えば、摩擦リングに直接はめ込まれているセンサによる測定は、誘導測定又は光学的測定などによって行うことができる。他方では、例えば摩擦リングガイド及び直接摩擦リングにかみ合うガイドギヤによって測定を実施することもできる。
代替の方法として、摩擦リング回転数の間接的検出も考えられ、この場合、摩擦リングによって動作可能に接続されているコーンの回転数が検知され、摩擦リングの物理的回転数は物理的及び/又は数学的モデルを使って検知される。しかし、この方法の場合、インプットコーンとは異なり、アウトプットコーンに生じるスリップをこのモデルに取り入れることは非常に難しい。
その他の場合では、摩擦リングは軸方向の位置を自由に移動できることから、通常、摩擦リング回転数の直接測定には、測定装置を同様に軸方向に移動可能に配置することが必要であるため、測定装置は摩擦リングに対して相対的に変化しない位置をとっている。従って、摩擦リングと一緒に軸方向に移動可能なガイド装置が提案され、このガイド装置には測定装置が配置されている。
摩擦リング回転数を用いて摩擦リングの軸方向の位置を制御する代替の方法として、例えば、摩擦リングのスリップを用いて制御を行うこともできる。しかし、摩擦リング又は摩擦コーンのスリップを特定するには、摩擦リング回転数の他に、摩擦リングによって動作可能に接続されているいずれか一方のコーンの少なくとももう1つの回転数を検知することが有利である。このことを実現するため、この円錐摩擦リング変速装置は、摩擦リング回転数測定装置の他に、少なくとも1つのコーンの回転数測定装置を有することができる。
この関連において、特に、この円錐摩擦リング変速装置が直接摩擦リングで回転数を検知する場合の、摩擦リング回転数測定装置を備える円錐摩擦リング変速装置、並びに少なくとも1つのコーンの回転数測定装置を備える円錐摩擦リング変速装置は、本発明のその他の特徴とは無関係に有利であることは明らかである。
同様に、円錐摩擦リング変速装置の制御値として、特に、第2の部分変速装置の第2の部分制御装置、すなわち、2つの円錐摩擦リング変速装置を含む変速装置全体のための制御値として、トルクも利用することができる。これに対応して、本発明のその他の特徴とは無関係に、少なくとも1つのインプットコーン、及びアウトプットコーン、及びこのインプットコーンとアウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る円錐摩擦リング変速装置は有利であり、この円錐摩擦リングはトルク測定装置を特徴とする。
トルク測定装置が非接触型データ伝送を含んでいる場合、トルク測定装置が円錐摩擦リング変速装置自体に与える影響を最小化することができ、同様に、摩耗も最小限に抑えることができる。非接触型データ伝送として、特に光学的及び/又は誘導データ伝送が考えられる。同様に、トルク測定装置の回転コンポーネント及びエネルギーの必要なコンポーネントには、例えば光学的又は誘導によって、非接触でエネルギーを供給することもできる。
この関連において、データ伝送の概念は、全てのデータ又は測定値を含み、それらはアナログ又はデジタルであり、トルクについての情報であるか、又は加わっているトルクに比例しているものである。そのため、これらは、すでに、トルク測定装置の回転コンポーネントから固定コンポーネントへ伝達されるべきデジタル化された測定値であってよい。同様に、これらは、まだ後処理を必要とする測定信号であってもよい。
好ましくは、トルク測定装置がコーンシャフト、すなわちインプットシャフト又はアウトプットシャフトであるコーンのいずれかに接続されているシャフトを含んでいる。特に、このトルク測定装置は、一体形成でコーンに接続されているコンポーネントを有することができる。同様に、これらの測定コンポーネントは剛性が高く、最大の曲げ弾性があるようにコーンに接続することができるため、トルク測定装置の取付け及び取外しが可能であり、しかも円錐摩擦リング変速装置又は該当するコーンに加わるトルクを、できるだけ直接的に測定することができる。
好ましくは、インプットコーンにも、アウトプットコーンにも、該当するトルク測定装置が設けられており、これらのトルクの差から摩擦リングのスリップに関する情報も得ることができる。
前述の特徴に対する代替又は追加の方法として、冒頭に述べた課題を解決するため、円錐摩擦リング変速装置は、少なくとも1つのインプットコーン、並びにアウトプットコーン、及びこのインプットコーンとアウトプットコーンとの間に配置された、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る円錐摩擦リング変速装置が提案され、この装置は、円錐摩擦リング変速装置のインプットシャフトとインプットコーンとの間にトルクコンバータが配置されていることを特徴とする。特に、円錐摩擦リング変速装置のためのこのトルクコンバータは、インプットコーンがインプットシャフトよりも低いトルクを有するように使用することができる。有利には、これにより、インプット側のトルク変換によって、明らかに高い駆動力を伝達することができる円錐摩擦リング変速装置が提供される。このことは、摩擦結合によってのみ、すなわち摩擦によってトルクを伝達し、それにより最大限に伝達可能なトルクを有する円錐摩擦リング変速装置の特徴に基づいている。例えば元のトルクの2倍のトルクを寸法の変わらない変速装置に送る場合、インプットコーンでの回転数上昇と同時に、トルクを低いトルクに変換することにより、すぐに明らかなように、前述した、最大限に伝達可能な動力が上昇することになる。
特に有利な実施形態では、インプットコーンが、インプットシャフトの近似的に半分のトルクを有することができる。その結果、トルクと回転数の比が、例えばi=0.5のギヤ比によって実現される。例えば高い摩擦などによる欠点を甘んじて受け入れることなく、より高いトルクのための円錐摩擦リング変速装置を提供するためには、このギヤ比が構造的に特に適していることが判明した。
もう1つの特に有利な実施形態においては、円錐摩擦リング変速装置の追加的な摩擦を最小限に抑えるため、トルクコンバータがギヤを含んでいる。さらに、ギヤは、特に低コストに製造することができるため、このことから生じる利点が高コストによって打ち消されることは全くないか、又はほとんどない。
トルクコンバータとしてギヤを備える円錐摩擦リング変速装置のため、ギヤのインプット側の歯車が偶数の歯数を有し、ギヤのアウトプット側の歯車が奇数の歯数を有している場合はさらに有利である。この実施形態は、これと逆の場合でも、ギヤのインプット側の歯車が奇数の歯数を有し、ギヤのアウトプット側の歯車が偶数の歯数を有することにより、円錐摩擦リング変速装置にとって有利であることができる。それぞれ偶数と奇数の歯数を備える2つの歯車の対合により、それぞれの歯車が1周した後は、次に、向かい合うギヤの異なった歯と歯とがかみ合うことになる。それによって、歯車の歯が、向かい合う歯車の同じ歯とだけかみ合うことで歯車の不均等な摩耗が生じるのを防止する。
この関連において、インプットシャフトの半分のトルクと関連する「近似的に」という用語は、インプットシャフトの歯車が、インプットコーンの歯車の2倍の歯数から1つを差し引くか、又は加算した歯数を有していることを意味していることは、すぐに明らかである。
さらに、少なくとも1つのインプットコーン、並びにアウトプットコーン、及びこのインプットコーンとアウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る円錐摩擦リング変速装置のための方法又は円錐摩擦リング変速装置の作動方法が提案され、この方法は、インプットコーンのトルクが、円錐摩擦リング変速装置のインプットシャフトに関して、より低いトルクに変換されることを特徴とする。従って、すでに前述したように、円錐摩擦リング変速装置の前又は円錐摩擦リング変速装置のインプットコーンの前に取り付けられたトルクコンバータにより、入力されるトルクは、回転数の上昇と同時に、この円錐摩擦リング変速装置が実質的により高い動力を伝達することができるレベルに縮小される。
前述の方法に加え、インプットコーンのトルクは、すでに前述した利点を利用して、インプットシャフトの近似的に半分のトルクまで変換することが可能である。
インプットシャフトとインプットコーンとの間におけるトルク変換のこの特徴は、本発明のその他の特徴とは無関係に、円錐摩擦リング変速装置にとって有利であることは明らかである。
前述の課題のもう1つの解決方法として、円錐摩擦リング変速装置として形成されている少なくとも2つの部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置のための方法が提案され、これらの部分変速装置は、第1の部分変速装置の摩擦リングのための第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リングのための第2の調整装置を有し、摩擦リングの軸方向の位置が制御装置によって制御され、この円錐摩擦リング変速装置は、この制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置と、この第1の基準変量とは異なる第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置とを有しており、第1の部分変速装置の摩擦リングの位置が第1の部分制御装置によって制御され、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置が第2の部分制御装置によって制御されることを特徴とする。
この方法に従って制御される円錐摩擦リング変速装置は、例えば、その全減速比を、従来技術に応じて、第1の部分制御装置を含むトランスミッションコントロールユニットによって制御することができ、その際、第1の部分制御装置は、その基準変量を、このトランスミッションコントロールユニット自体又はエンジンコントロールユニットから受け取る。第1の部分制御装置から出力された調整値は、少なくとも第1の部分変速装置の摩擦リングの軸方向の位置を制御するため、しかしまた、それぞれもう1つ存在する部分変速装置の摩擦リングを制御するため、特に第2の部分変速装置の摩擦リングを制御するために用いられる。
第1の部分変速装置で検知される制御値は、第2の部分制御装置に戻すことができ、そのことにより、第2の部分制御装置は、この装置側から、第2の部分変速装置の摩擦リング調整装置のために第2の調整値を出力する。第1の制御範囲の制御値、すなわち第1の部分制御装置の制御値としては、任意の回転数、例えば摩擦リングの回転数、部分変速装置内にある摩擦コーンの回転数、摩擦リングに加わるスリップ、しかしまた部分変速装置によって伝達されるトルクなども使用することができる。第2の部分制御装置によって出力される調整値は、次に、第1の部分制御装置によって出力される調整値と一緒に、これらの値を重ね合わせることにより、第2の部分変速装置の摩擦リングの軸方向の位置を制御するために使用することができる。
この場合、好ましくは、第1の調整値によって第2の部分制御装置の摩擦リングの軸方向の位置が調整されるため、この位置は第1の部分変速装置の摩擦リングの軸方向の位置に一致するか、又はこれと同等であり、第1の調整値に重なる第2の調整値は、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を僅かしか調整しないため、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置変更が比較的小さいことにより、第1の部分変速装置及び第2の部分変速装置の制御値は同じ値となる、すなわち、第2の制御値と第2の基準変量として使用される第1の制御値の制御偏差がほぼゼロになるように、この重ね合いが行われる。もちろん、第2の部分制御装置の調整値によって、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置を少しだけ制御するだけでなく、第2の部分変速装置の摩擦リングを位置決めするための第1の部分制御装置を省略し、その位置の制御が第2の部分制御装置によってのみ行われるようにすることもできる。
本発明のもう1つの態様に基づく円錐摩擦リング変速装置を、前述の課題に対応して改善するために、円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置のための方法が提案され、この変速装置は、第1の部分変速装置の摩擦リングのための第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リングのための第2の調整装置を有し、摩擦リングの軸方向の位置が制御装置によって制御され、この円錐摩擦リング変速装置のための方法は、この制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置と、この第1の基準変量とは無関係の第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置とを有し、第2の基準変量が位置−オフセット−特性マップによる第1の基準変量の補正によって生じ、この位置−オフセット−特性マップは、第1と第2の摩擦リングの軸方向の位置の差をキャリブレーション測定することによって作られることを特徴とする。
この方法に従って駆動される円錐摩擦リング変速装置は、使用される位置−オフセット−特性マップがすでに存在しているか、又は円錐摩擦リング変速装置の作動中に記録されるか、どちらかであることを前提としている。
制御装置を作動するために変速装置のコントロールユニットにあらかじめ保存されている位置−オフセット−特性マップを作成するには、有利には、テスト装置に取り付けて実施される、位置−オフセット−特性マップを検知するための試験プログラム及び慣らしプログラムを利用することができる。この場合、製造上の公差及び不正確性は、例えばテスト装置にある測定機器などによって検知され、円錐摩擦リング変速装置のコントロールユニット内に常に保存されることにより、制御に必要な制御値を検知するための追加のセンサを省略することができる。この位置−オフセット−特性マップは、テスト装置キャリブレーションにおいて、例えば第1の制御装置によって規定される、第1の部分変速装置の摩擦リングの位置と、そのために修正される、第2の部分変速装置の摩擦リングの位置のずれとから成る。この位置のずれから、第1の調整値のための該当する修正値が検出され、修正された信号が第2の調整値として、第2の部分制御装置から出力される。
位置−オフセット−特性マップのためのデータセット作成は、円錐摩擦リング変速装置の作動開始前のテスト装置運転に限定されないことは明らかである。なぜなら、車内にあるトランスミッションコントロール装置及び円錐摩擦リング変速装置に取り付けられる適切なセンサにより、作動中でもキャリブレーションプロセスが可能だからである。コントロールユニットには、この方法に従って、例えば学習機能を実装することができ、この機能によって、位置−オフセット−特性マップを、常に円錐摩擦リング変速装置の現在の摩耗状態に適合させられる。
本発明の前述の実施形態に対する代替又は追加の方法として、冒頭の課題を解決するため、円錐摩擦リング変速装置として実施されている第1の部分変速装置及び円錐摩擦リング変速装置として実施されている第2の部分変速装置から成る円錐摩擦リング変速装置が提案され、この装置の場合、両方の部分変速装置は共通のコーンを有しており、第1の部分変速装置は第1のもう1つのコーンを有し、第2の部分変速装置は第2のもう1つのコーンを有し、共通のコーンの回転軸並びに両方のもう1つのコーンの回転軸は1つの軸面に配置されており、少なくとも共通のコーンは、シャフト側の摩擦コーンベアリング並びに段付部側の摩擦コーンベアリングを有し、この円錐摩擦リング変速装置は、シャフト側の摩擦コーンベアリング及び/又は段付部側の摩擦コーンベアリングが軸面に沿って並進自由度を有していることを特徴とする。円錐摩擦リング変速装置内に共通のコーンだけの押圧装置が設けられる場合、先に提案された実施形態によって、特に有利な方法で、両方の部分変速装置により伝達されるトルクを極めて均等に両方の部分変速装置に分配することができる。特に、この実施形態により、両方の部分変速装置の摩擦接触部に生じる摩擦力及び押圧力が均等に両方の部分変速装置に分配される。この点に関して、 軸面に沿って並進自由度を備える任意の又は両方の摩擦コーンベアリングの実施形態は、2つの押圧ユニットを備える円錐摩擦リング変速装置でも有利であると考えられ、その場合、これらの押圧ユニットは、両方のもう1つのコーンに設けられている。特に、前述の構成は、もう1つのコーンに押圧ユニットが1つだけ設けられている場合に有利である。
ここでは、もちろん、摩擦コーンベアリングとして、特に転がり軸受け、しかしまた必要に応じて、スライドベアリングも使用することができる。転がり軸受としては、特に4点接触ベアリング、その他のボールベアリング又は特定のベアリングではテーパローラベアリングも適している。同様に、ニードルベアリングも使用することができる。
円錐摩擦リング変速装置によって伝達されるトルクを伝達するため、個々のコーンには、このコーンに接続されているインプットシャフト、しかしまたアウトプットシャフトも装備されている。従って、「シャフト側」とは、この種のインプット又はアウトプットシャフトの方をむいているコーンの軸方向の範囲の端部を表している。これに応じて、「段付部側」とは、該当するシャフトの反対側を向いているコーンの側面を意味している。万一の補助ドライブのために、第2のアウトプットシャフト又は第2のインプットシャフトがコーンに設けられている場合、「シャフト側」及び「段付部側」の基準点は常に主要な駆動トルクを伝達するシャフトである。「軸方向」とは、この場合、常に、コーンの回転軸又は対称軸に関係している。
「並進自由度」とは、座標系内の点又は物体の、それぞれ互いに無関係な運動方向を意味している。本発明は、デカルト座標系に基づいており、従って6つの自由度、すなわち3つの並進自由度及び3つの回転自由度に基づいている。従って、軸面に沿って、及び共通のコーンの回転軸に対して主に半径方向に通る並進自由度は、互いに近づいていくか、又は互いに離れていく2つの回転軸の運動方向、もしくは互いに近づいていくか、又は互いに離れていく2つの回転軸上にある2つの点の運動方向を表している。「主に」とは、この場合、軸面に沿い、回転軸に対して半径方向に動く摩擦コーンベアリングの動きが、もう1つの回転軸の方向への該当するベアリングの並進運動であり、その際、運動するコーンの回転軸が残りの回転軸に対して平行に動いており、そればかりでなく、さらに、回転軸上の回転ポイントを中心とするコーン又はベアリング回転軸の動きであってもよいことを表現している。従って、移動する回転軸上の点は、常に、この回転軸に対して垂直に動くと考えられるが、この動きは、それぞれのベアリングが進む回転軸に対して垂直又は半径方向ではないと考えられる。
共通のコーンが軸面を移動する場合、共通のコーンの自由なインプット又はアウトプットに曲げ力を保障するため、共通のコーンのシャフトは、少なくとも1つの可動な、ねじれ剛性のある連結部を有することができる。「可動な、ねじれ剛性のある連結部」とは、例えば、ユニバーサルジョイント、等速ボールジョイント、ギヤジョイント又はマルチディスククラッチとして実施することができる。主に、この連結部は、共通のコーンの角度及び/又はずれを調整しなければならない。これに応じて、2つの可動な、ねじれ剛性のある連結部、例えば2つのカルダンジョイントなどを相前後して配置することも可能であり、これによって、これらの連結部に接続されているシャフトに全部で4つの自由度、すなわち2つの回転自由度と2つの並進自由度とが与えられる。従って、シャフト側又は段付部側の摩擦コーンベアリングの前述した並進自由度と関連して、共通の構成又は共通のコーンには、全部で1つの並進自由度及び1つの回転自由度が生じる。言及したような、共通のコーンの並進自由度は、両方のベアリング、すなわちシャフト側の摩擦コーンベアリングと段付部側の摩擦コーンベアリングとが、軸面に沿って一緒に動く場合に生じる。共通のコーンの回転運動は、両方のベアリングのどちらか一方だけが軸面を並進運動する場合に生じる。この関連において、再度「主に」という用語が明確にされる。なぜなら、共通のコーンが一方の摩擦コーンベアリングに動かないように取り付けられている場合、もう一方の摩擦コーンベアリングは円軌道上を動くからである。しかし、観察される並進運動にとって、そのような場合に生じる角度範囲は、直線上での動きに近づき得るほど小さい。
観察される角度範囲が共通のコーンの回転運動において認められても、シャフト側及び段付部側の摩擦コーンベアリングが浮動ベアリングとして実施されている場合は、円錐摩擦リング変速装置にとって有利である。この方法で、移動による応力、しかしまた共通のコーン又はシャフト内の熱膨張プロセスによる応力も調整することができる。この限りにおいて、シャフト側及び段付部側に実施されている浮動ベアリングの代替として、シャフト側又は段付部側の摩擦コーンベアリングの一方が浮動ベアリングとして実施され、シャフト側又は段付部側の摩擦コーンベアリングのもう一方が固定ベアリングとして実施されている場合も同様に有利である。特に、この関連において、固定ベアリングが角度可動ベアリングである場合は有利である。「角度可動ベアリング」とは、特に、シャフトの角度のずれを調整することができる球面ころ軸受け又は自動調心軸受けであってよい。
さらに、シャフト側及び/又は段付部側の摩擦コーンベアリングがベアリングガイドを有している場合は、円錐摩擦リング変速装置にとって有利である。このことは、ベアリングが回転軸を支持するためにのみ利用され、いわゆるベアリングガイド内に固定されており、そのためこのベアリングガイドが軸面の並進運動を担っている場合は特に有利に実現することができる。この限りにおいて、異なるベアリングの役割は、異なるコンポーネントに配分される。
さらに、円錐摩擦リング変速装置にとって、特に、軸面を動く共通のコーンとの関連において、円錐摩擦リング変速装置の少なくとも1つの摩擦リングが、共通のコーンの方を向く接触面を有する場合は有利であると考えられ、その際、共通のコーンの表面との接触面は、少なくとも軸面にある切断面が凸形に形成されている。摩擦リングと共通のコーンとの間で常に同じ接触形状が保障されている限り、摩擦リング表面のこの球形の形態は、さらに、共通のコーンの回転軸の傾斜又は角度のずれを促進する。摩擦リングが共通のコーンに対して平坦な接触面を有しており、このことによって、この摩擦接触部では、通常の摩擦接触部でのように、接触点の代わりに接触線が形成されるような場合、共通のコーンの角度がずれると、共通のコーンの表面は摩擦リング表面に対して平行でなくなるため、この摩擦リングに強いエッジプレッシャが生じると考えられる。球形に実施された摩擦リングの表面により、このエッジプレッシャが制限され、摩擦リングと共通のコーンとの間で常に同一の接触点を実施することが可能となる。
前述又は請求項で説明されている解決方法の特徴は、必要に応じて組み合わせられ、それらの利点を合わせた形で実施することができるのは当然である。
本発明のその他の利点、目的及び特徴を、以下の添付図の説明に基づいて述べる。
第1の部分変速装置、及び第2の部分変速装置、並びに第1の部分変速装置のもう1つのコーンと第2の部分変速装置のもう1つのコーンとを、回転数を同調する形で共通のシャフトに動作可能に接続している第1のギヤ及び第2のギヤを備える円錐摩擦リング変速装置である。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置及び動力が振り分けられる第1のディファレンシャルを備える円錐摩擦リング変速装置であり、この装置は、第1の部分変速装置及び第2の部分変速装置のもう1つのコーンを、共通のシャフトに動作可能に接続している。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置及び動力が振り分けられる第2のディファレンシャルを備える円錐摩擦リング変速装置であり、この装置は、第1の部分変速装置及び第2の部分変速装置のもう1つのコーンを、共通のシャフトに動作可能に接続している。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置及び動力が振り分けられる第3のディファレンシャルを備える円錐摩擦リング変速装置であり、この装置は、第1の部分変速装置及び第2の部分変速装置のもう1つのコーンを、共通のシャフトに動作可能に接続している。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置、第1の部分変速装置のもう1つのコーンのための第1の押圧ユニット、第2の部分変速装置のもう1つのコーンのための第2の押圧ユニット、及び第1の押圧ユニットと第2の押圧ユニットとの間の油圧式力調整を備える円錐摩擦リング変速装置である。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置、第1の部分変速装置のもう1つのコーンのための第1の押圧ユニット、第2の部分変速装置のもう1つのコーンのための第2の押圧ユニット、及び第1の押圧ユニットと第2の押圧ユニットとの間の機械式力調整を備える円錐摩擦リング変速装置である。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置、及び共通のコーンに取り付けられている共通の押圧ユニットを備える円錐摩擦リング変速装置である。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置、及び軸面を自由に動く共通のコーンを備える円錐摩擦リング変速装置であり、このコーンは、そのシャフトに、可動かつねじれ剛性のある2つの連結部を有している。 図8に示されているベアリング及びシャフトの配置を上から見た図である。 第1の部分変速装置、第2の部分変速装置、両方の変速装置の間の機械的連結部を備える、低いギヤ比での円錐摩擦リング変速装置の第1の斜視図である。 図10に基づく円錐摩擦リング変速装置の第2の斜視図である。 図10及び図11に基づく、高いギヤ比での円錐摩擦リング変速装置であり、図10と同様の斜視図である。 図10〜図12に基づく、高いギヤ比での円錐摩擦リング変速装置であり、図11と同様の斜視図である。 図10〜図13に基づく、高いギヤ比での円錐摩擦リング変速装置を上から見た図である。 もう1つの円錐摩擦リング変速装置を上から見た図である。
図1は、第1の部分変速装置11、及び第2の部分変速装置21、並びに第1の部分変速装置のもう1つのコーン12と第2の部分変速装置のもう1つのコーン22とを、回転数を同調する形で共通のシャフト3に動作可能に接続している第1のギヤ13及び第2のギヤ23を備える円錐摩擦リング変速装置1である。
この円錐摩擦リング変速装置1への動力伝達は、この実施形態の場合、両方の部分変速装置11、21の共通のコーン2のインプットシャフトによって行われる。もう1つのコーン12、22は、共通のコーン2から摩擦リング14、24に伝達される軸動力を、共通のシャフト3のアウトプットシャフトに転送する。この場合、摩擦リング14、24は、基準変量18により制御される調整モータ16、26を備える調整装置15、25によって軸方向に調整される。
この実施形態の場合、もう1つのコーン12、22のアウトプットシャフトは、それぞれ2つのスパーギヤを介して軸動力を伝達するために、共通のシャフト3に取り付けられている共通のスパーギヤに接続されている。これらの両方のスパーギヤにより、共通のコーン2から共通のシャフト3への動力伝達は、両方の部分変速装置11、21のもう1つのコーン12、22が常に回転数を同調する形で駆動されるため、もう1つのコーン12、22の間の回転数の差は、第1の部分変速装置の摩擦リング14の軸方向の位置と第2の部分変速装置の摩擦リング24の軸方向の位置との間の相違によって生じ、回転数の差が調整できないように形成されている。
従って、第1の部分変速装置の摩擦リング14と第2の部分変速装置の摩擦リング24との間の回転数の差が極めて小さい値であっても、もしくは最適化された理論上の円錐摩擦リング変速装置ではこの差が存在しなくても、摩擦リング14、24との間に生じる位置の相違によって強制的に回転数の差が生じる。その結果、様々な回転数によって作動する摩擦リングは、この摩擦リングにある摩擦対合、例えば摩擦リングの半径方向の外部にある表面と共通のコーン2の表面、又は摩擦リングの半径方向の内部にある表面と摩擦リングによって共通のコーンに動作可能に接続されているもう1つのコーンの表面などで、より大きなスリップが生じるのを免れない。
第2の部分変速装置21の第2の調整モータ26は、この実施形態に従って、両方の調整装置15、25を制御するための共通の調整値19を発生させるために用いられる第1の基準変量18を使用する以外に、第1の部分変速装置11の制御値から形成される第2の基準変量28、すなわち、ここでは、第1の部分変速装置の摩擦リング14の回転数と第2の部分変速装置の摩擦リング24の回転数の差を使用するが、ここではまた、例えば第1の摩擦リング14の絶対位置なども使用することができる。
さらに、摩擦リングの調整装置15、25は、それぞれ2つのガイドギヤ5を含み、これらは遊びがないように摩擦リング14、24を取り囲んでいるため、摩擦リング14、24の軸方向の調整をただちに行うことができる一方、静止状態にある、すなわちギヤ比が不変である場合の摩擦リング14、24の軸方向の位置を出来るだけ安定に保つことができ、それにより、摩擦リングは、さらに、コーン2、12、22の間に生じる振動又は軸方向の変動を免れる。
摩擦リング14、24の間に生じる回転数の差の測定は、摩擦リングの調整装置15、25にある測定装置20、30によって行われ、この実施形態では、測定装置20、30が、摩擦リングのノッチ又は凹部から摩擦リングの回転数を検知する、図示されていない光学的センサ又は誘導センサから成る。
両方の調整装置15、25の調整モータ16、26のために使用される、第1の部分制御装置17の共通の調整値19は、第2の部分変速装置21の摩擦リングの軸方向の位置を制御するために、第2の部分調整装置27の調整値29に重ねられる。従って、この第1の部分調整装置17は、第2の部分変速装置の摩擦リング24のためにも軸方向の位置を規定することから、第2の部分変速装置の摩擦リング24は、速い調整速度でほとんど遅延なく、第1の部分変速装置の摩擦リング14の位置に従うことができる。従って、第2の部分変速装置の摩擦リング24の、関連する軸方向の位置決めのエラー調整は、第2の部分制御装置27だけで行われるため、この実施例では、第2の部分制御装置27は、関連のある位置決めについてだけ、すなわち第2の部分変速装置の摩擦リング24自体の現在の位置に関連してのみ使用され、第1の部分制御装置17は、絶対的な位置決めについてだけ、すなわち第2の部分変速装置21の摩擦リングのコーン固定座標系に関してのみ使用される。
第2の部分変速装置の摩擦リング24の軸方向の位置の制御を、第2の部分制御装置27だけを使って行うことも考えられ、その際、第1の調整値19が、第2の部分変速装置の摩擦リングの調整装置25の第2の調整モータ26に作用することはない。
図2に示されている円錐摩擦リング変速装置1は、第1の部分変速装置11及び第2の部分変速装置21を備え、この第1の部分変速装置11は共通のコーン2及びもう1つのコーン12を有し、第2の部分変速装置21は共通のコーン2及びもう1つのコーン22を有しており、この円錐摩擦リング変速装置1は、共通のコーン2から送り込まれ、共通のシャフト3を介して送り出されるトルクを、動力が振り分けられる第1のディファレンシャル31を用いて伝達する。この動力が振り分けられるディファレンシャル31は、ディファレンシャルギヤ(符号なし)から成り、同軸上のベベルギヤが、別の切替え可能なベベルギヤを介して、両方の部分変速装置11、21のそれぞれのもう1つのコーン12、22のアウトプットシャフトに接続され、ディファレンシャルギヤのディファレンシャルケージは、共通のシャフト3に動作可能に接続されている。動力が振り分けられる第1のディファレンシャル31のディファレンシャルケージに動作可能に接続されている追加のベベルギヤは、さらに、共通のコーン2のアウトプットシャフトに切替え可能に接続されているため、ダイレクトドライブ、すなわち唯一の変速装置エレメントのみによるギヤ比i=1での動力伝達も可能となる。もう1つのコーン12、22のアウトプットシャフトに取り付けられている切替え可能な別のベベルギヤは、シフトスリーブ(符号なし)を用いてリバースギヤへの切替えを可能にしている。
従って、ディファレンシャルギヤとして形成されているこの種のディファレンシャル31は、摩擦リング14、24の間に生じる回転数の差を許容することができ、第1の部分変速装置11と第2の部分変速装置21との間で回転数の同調を強制して行うのではない。結果的に、摩擦リング14、24では、常に、最小限のスリップしか発生しないため、もう1つのコーン12、22は互いに異なった回転数を有している。この回転数の差は、動力が振り分けられるディファレンシャル31を調整することができることから、摩擦リング14、24でのスリップが増加する代わりに、動力が振り分けられるディファレンシャル31のディファレンシャルギヤ内で相対運動が発生し、この回転数を調整する相対運動が、摩擦熱によって変速装置の効率低下を引き起こす。本発明に基づく、摩擦リング14、24の軸方向の位置制御では、言及したこの相対運動が回避されるため、結果的に変速装置の効率が上昇する。
第1の部分変速装置11の摩擦リング14と、この摩擦リング14に属する調整モータ16並びに調整装置15と、第2の部分変速装置21の摩擦リング24と、これに属する調整モータ26並びに調整装置25と、を備える円錐摩擦リング変速装置1の制御は、図2に示されている代替の実施形態の場合、調整装置15の調整モータ20だけが、第1の部分変速装置の摩擦リング14の軸方向の位置を制御するための調整値19を第1の部分制御装置17から受信し、第2の部分制御装置27は、第2の部分変速装置の摩擦リング24の軸方向の位置を、第2の調整モータ30並びに第2の調整装置25によって制御するように行われ、その際には、第2の調整値29を発生させるための第2の基準変量28だけが使用される。この実施形態では、基準変量28が、第1の制御値検知20から提供される第1の部分変速装置11の制御値と、第2の制御値検知30から提供される第2の部分変速装置21の制御値から成る。これらの部分制御装置によって評価された基準変量28は、この場合、摩擦リング14、24の回転数の差から形成され、ここではまた、例えば第1の摩擦リング14の軸方向の位置も、キャリブレーション測定を考慮するための位置−オフセット−特性マップをできるだけ使用して利用することができる。
図1で説明されている、制御値検知20、30の測定装置とは異なり、この実施形態では、摩擦リングの回転数測定が調整装置15、25のガイドギヤ5に設けられており、このガイドギヤ5自身の回転数を検知することによって摩擦リングの回転数を測定している。ガイドギヤ5と摩擦リングとの間にもスリップが生じるため、この理由から摩擦リングの回転数の測定に間違いが生じるかもしれないことはすぐに明らかであるが、このことは、しかし、ほとんど起こりそうもないか、又は間違いが生じたとしても極めて僅かな程度でしかないと考えられる。なぜなら、これらの箇所にはトルクが伝達されず、摩擦リングをより確実にガイドするためのガイドギヤ5がいずれにしても非常に正確にこの摩擦リングに密着しているからである。ガイドギヤで検出されるこの測定値には、必要に応じて、例えば静止運転など、円錐摩擦リング変速装置1の作動状態又は特定の方向へのギヤ比の調整などに応じて、修正値を重ねることができる。さらに、この実施形態において使用されている、動力が振り分けられるディファレンシャル31で測定することも考えられ、その際、例えば、2つの変速装置エレメントの相対回転数を測定することができ、これらの変速装置エレメントでは、円錐摩擦リング変速装置がスリップなく作動する場合、相対回転数又は回転数差は、上述したように、ちょうどゼロになる。
図3に示されている、第1の部分変速装置11及び第2の部分変速装置21を備える円錐摩擦リング変速装置は、動力が振り分けられる第2のディファレンシャル32を有し、この動力が振り分けられる第2のディファレンシャル32は、図2の実施例に基づく、動力が振り分けられる第1のディファレンシャル31の実施形態を単純化したものである。摩耗損失と取付け経費を削減する目的で、複数の部分変速装置と、共通のコーン2を共通のシャフト3に動作可能に接続するダイレクトドライブとが省略され、それによって摩耗損失が軽減されることから、変速装置の効率をさらに増加させることができる。この実施例で示されている、摩擦リング14、24の軸方向の位置の制御は、第2の部分変速装置の摩擦リング24の軸方向の位置を制御するために、両方の部分制御装置17、27の重ねられた2つの調整値19、29を用いる。
この点に関して、第2の部分制御装置27は、第2の部分変速装置の摩擦リング24の関連する位置決めのために、基準変量として、摩擦リング14、24の回転数の差を用いる代わりに両方の部分変速装置11、21のもう1つのコーン12、22の回転数の差を用いる。この実施形態では、効率損失につながる第2のディファレンシャル32の使用により、好ましくは、提供される基準変量28から第2の調整値19を発生させるために、もう1つのコーン12、22の回転数の差が使用可能になり、そのため基準変量28は、簡単なハウジングに固定された制御値検知20、30によって提供されることができる。
図4は、円錐摩擦リング変速装置1のもう1つの実施例を示し、この場合、動力が振り分けられる第3のディファレンシャル33が使用され、これはプラネタリギヤとして実施されており、同様に、第1の部分変速装置11と第2の部分変速装置21との間に生じる回転数及びトルクの差を調整することができ、図2及び3で示された、動力が振り分けられる第1及び第2のディファレンシャル31、32を備える実施例に比べ、軸方向における円錐摩擦リング変速装置1の取付けスペースを明らかに縮小する。この実施例で示されている部分制御装置27は、第2の調整値29を提供するために、3つの回転数信号、すなわち摩擦リング14、24の回転数及び共通のコーン2の回転数から発生する第2の基準変量28を使用する。回転数センサ4によって提供される共通のコーン2の回転数信号を使用することにより、数学的、物理学的又はトライボロジーのモデルによって、摩擦リング14、24内に生じるスリップを推論することができるため、回転数信号の代わりに、この検出されたスリップを第2の部分変速装置の摩擦リングの軸方向の位置制御に取り入れることもできる。
例えばここで使用される、動力が振り分けられる第3のディファレンシャル33など、ディファレンシャルの使用により、摩擦リング14、24での様々なスリップの発生が有効に遮断され、そのために、この制御は、好ましくは、回転数を固定した形で連結されているもう1つの摩擦コーン12、22での用が優先されるが、この制御戦略により、例えば動力が振り分けられるディファレンシャル31、32、33において、ディファレンシャル31、32、33のギヤセットの相対運動を防止するディファレンシャルロックの使用が可能になる。
図5には、第1の押圧ユニット42が作用する第1の変速装置11のもう1つのコーン12と、第2の押圧ユニット43が作用する第2の変速装置21のもう1つのコーン22とを備える本発明に基づく円錐摩擦リング変速装置1が示されている。
両方の部分変速装置11、21内に均等に作用する押圧力を発生させるために、この実施形態では、押圧ユニット42、43の間に配置されている油圧式調整44が考慮される。
摩擦リング14、24の軸方向の位置決めのための、本発明に基づく制御装置の使用は、この実施例では、特に、第2の部分制御装置27が、第2の部分変速装置の摩擦リング24の軸方向の位置を摩擦リング14、24の回転数の測定によって、又は摩擦リングに加わるスリップの測定によって制御する場合、摩擦リング14、24及びこれらの摩擦リング14、24によって動作可能に接続されているコーン2、12、22の間で生じる摩擦接触部において、実質的に同一のトライボロジーの条件を必要とする。この場合、油圧式調整44は、オイルを充填された、第1の押圧ユニット42の第1のプレッシャチャンバ45と、同様にオイルを充填された、第2の押圧ユニット43の第2のプレッシャチャンバ46とを接続している。従って、押圧ユニット42、43内にあるオイルは、プレッシャチャンバ45、46の間を往復して流れることができるため、両方の変速装置11、12のもう1つのコーン12、22への押圧力は常に同じ値をとり、それによって摩擦リング14、24の摩擦接触部におけるトライボロジー特性が同じ状態になる。
もう1つのコーン12、22は、両側がラジアルベアリングによって支持されているため、軸方向に自由に動くことができる。押圧ユニット42、43の調整力なども含めた全ての軸方向の力は、共通のコーン2に取り付けられているテーパローラベアリングによって支持される。押圧ユニット42、43ともう1つのコーン12、22との間にある追加のスラストベアリングは、もう1つのコーン12、22の回転運動を押圧ユニット42、43から切り離す。
さらに図5は、第2の部分制御装置の代替の制御戦略も示している。この場合、基準変量28として、制御値検知20、30によって測定される、もう1つのコーン12、22に加わるトルクの差が使用され、この差は、摩擦リング14、24の軸方向の位置異常によって生じ、それは、摩擦リング14、24のいずれかでスリップが増加することにより、伝達される動力の減少が生じるためである。
図6に示されている実施形態は、第1の押圧ユニット42と第2の押圧ユニット43との間で適切に作用する力調整を含んでいる。この実施形態では、もう1つのコーン12、22に作用する様々な押圧力が、機械式調整47によって均等化される。この機械式調整47は、この場合、第1の部分変速装置11と第2の部分変速装置21との間に取り付けられているレバーによって作用し、このレバーは、その対称軸にある回転点48において、円錐摩擦リング変速装置1のハウジングに回転可能に支持されているため、押圧ユニット42、43に作用するレバーは同じ有効長さを有し、もう1つのコーン12、22に作用する押圧力は常に同じ値を有している。
図5及び6による円錐摩擦リング変速装置1には、さらに、第1のギヤ13及び第2のギヤ23を備えるスパーギヤとして実施されているトルクコンバータが装備され、共通のシャフト3のトルクが第1の部分変速装置11のもう1つのコーン12及び第2の部分変速装置21のもう1つのコーン22に送り込まれる前に、このトルクを低下させる。トルクの低下と同時に、固定ギヤ比の変速装置では一般的であるように、このトルク低下に対して、両方のもう1方コーンの回転数は上昇する。
1つのインプットコーンと1つのアウトプットコーンだけを備える円錐摩擦リング変速装置1と比べ、図5に示されている実施形態による円錐摩擦リング変速装置1は、もともと取り込まれたトルクの4倍のトルクを伝達するのに適している。伝達可能なトルクの第1の倍増は、2つのインプットコーン12、22と、これに伴う2つの部分変速装置11、21の使用、及びこれによってインプットコーン12、22に共通のアウトプットコーン2との間に2重に存在している摩擦接触部から生じる。
伝達可能なトルクの第2の倍増は、これによって4倍のトルクが伝達されることになるが、先に説明した、回転数の倍増によって生じるトルクの半減から生じる。この円錐摩擦リング変速装置1から生じるトルクの最終的な調整が、円錐摩擦リング変速装置1に続くディファレンシャル内で行うことができるのは、すぐに明らかになる。しかし、発生するトルクのいわゆる最終的な調整は、必ずしも、ギヤ13、23によるインプット側のトルク変換と同じ係数が割り当てられている必要はない。
図示されている実施形態では、両方のギヤのコーン側のそれぞれの歯車が、シャフト側の歯車の約半分の径を有しており、共通のシャフト3に配置されている。しかし、1つのギヤの中でかみ合っている2つの歯車の歯数は、それぞれもう1つの歯車のちょうど2倍又は半分の歯数には当てはまらない。摩耗形成をより有利にするため、両方の歯車のいずれか一方の歯数が、1つのギヤ13、23の範囲内で1つ減らされているか、又は増やされている。この実施形態により、2つの歯がかみ合う場合に、常に異なる歯が対合することになる。
図5及び6の押圧力調整の、好ましくは補足として、しかしまた代替として使用可能な、摩擦リング14、24とコーン2、12、22との間で押圧力を加えるための装置が図7に示されている。この場合、共通の押圧ユニット41が共通のコーン2で使用されるため、それぞれのコーン12、22と共通のコーン2との間の動力伝達に必要な押圧力は、この個々の共通の押圧ユニット41によって加えられ、2つの切り離された押圧ユニットの使用によっては加えられない。共通の押圧ユニット41を備える図示されている構成により、摩擦リング変速装置1の取付けを、取付け専用アセンブリの廃止によって簡略化することができる。さらに、この構成により、押圧ユニット41自体も、構造的に、両方の部分変速装置11、21のもう1つのコーン12、22の間での力調整に追加の構成部品が必要ないように実施されており、それは、押圧ユニット41が、すでに、追加の補助手段なしに、両方のもう1つのコーン12、22に均等に作用するからである。
押圧ユニット41は、動力伝達に必要な押圧力を、少なくとも、第1の部分押圧装置の2つのカップスプリング(符号なし)を介して加えるが、その際、この押圧力は、初めは、円錐摩擦リング変速装置1の全作動範囲において一定である。この一定の基本負荷に加え、図示されている2つの部分押圧ユニット(符号なし)は、回転体(符号なし)とこの回転体が転がる斜面とを用いて、トルクに応じた押圧力を発生させることができる。これにより、図示されている押圧ユニット41は、インプットトルクが大きく変動する場合に有利に使用することができる。該当する測定信号を発生させるために、押圧ユニット41の様々なアセンブリの移動が利用されることにより、特に、必要に応じてトルクがこの押圧ユニット41を介して直接測定され、このトルクは、前述した制御のために使用することができる。
図8による円錐摩擦リング変速装置1には、2つのユニバーサルジョイントから成る軸継手56が装備されており、この軸継手は、共通のコーン2の回転軸61の変位に従い、これらの変位も行うことができる。共通のコーン2のシャフト51は、この軸継手56に接続されており、その際、このシャフト51は、シャフト側の摩擦コーンベアリング52によって円錐摩擦リング変速装置1の中に支持されている。このシャフト側の摩擦コーンベアリング52の反対側を向く共通のコーン2の面には、段付部側の摩擦コーンベアリング54が設けられており、このベアリングは、共通のコーン2を円錐摩擦リング変速装置1のハウジング内の段付部53に支持している。同様の方法で、両方のもう1つのコーン12、22も同じく円錐摩擦リング変速装置1内に支持されており、その際、両方のもう1つのコーン12、22のそれぞれには、シャフト51及び段付部53が装備され、これらは、さらにシャフト側の摩擦コーンベアリング52と段付部側の摩擦コーンベアリング54による支持のために用いられる。両方のもう1つのコーン12、22は、それらの各摩擦リング14、24によって取り囲まれ、この摩擦リング14、24によってトルクを共通のコーン2に伝達する。
共通のコーン2の両方のベアリング、すなわちシャフト側の摩擦コーンベアリング52及び段付部側の摩擦コーンベアリング54は、図8によるこの実施形態では、それぞれ浮動ベアリングを形成し、それにより、共通のコーン2の回転軸61に沿って軸方向のシャフトの移動を任意に行うことができる。軸方向への固定は、まず、共通のコーン2から見て、軸継手56後部のスラストベアリング55で行われる。このスラストベアリング55は、この実施例では、テーパローラベアリングとして実施されており、シャフト51に取り付けられている段付部で軸方向の力を支持している。これとは反対に、両方の部分変速装置11、21の両方のもう1つのコーン12、22は、段付部側の摩擦コーンベアリング54としてテーパローラベアリングと、シャフト側の摩擦コーンベアリング52として円筒ローラベアリングとによる、従来技術では一般的な固定・浮動ベアリングを有している。
コーン2の両方の摩擦コーンベアリング52、54が、それぞれ、第1のもう1つのコーン12及び第2のもう1つのコーン22の回転軸62、63の方向への自由度を有していることにより、図8による実施例は、特に、共通のコーン2の両方の浮動ベアリングによって、すなわちそのシャフト側の摩擦コーンベアリング52と段付部側の摩擦コーンベアリング54とによって、共通のコーン2の並進移動及び回転移動をも可能にしている。しかしまた、図示されていない実施例では、スラストベアリング55を省略し、両方の摩擦コーンベアリング52、54の一方を角度可動ベアリング、例えば球面ころ軸受け又は自動調心軸受けを代わりに使用することもできる。この種の実施例は、従来技術で知られている方法と同様に共通のコーン2の支持を行うことができ、その際、それぞれ別の摩擦コーンベアリング、すなわち浮動ベアリングの並進運動の自由度は、固定ベアリングの角度可動性によって得られている。この限りにおいて、摩擦コーンベアリングとして回転運動可能なベアリングを備える実施例では、唯一の自由度、すなわち回転自由度だけを備える共通のコーンが提供される。
この場合、共通のコーン2の回転軸61は、第1及び第2のもう1つのコーンの両方のもう1つの回転軸62、63と平行に通っていてもよく、2つの自由度を備える共通のコーンは、常に、コーン表面57と両方のもう1つのコーン12、22のコーン表面との平行性にもつながっている。図8に示されているようなこの種の実施形態では、第1又は第2の部分変速装置11、21の摩擦リング14、24のリング接触面58には、少なくとも1つの断面が直線として実施されている表面が装備されている。このことは、すぐに分かるように、リング接触面58とコーン表面57との間に線形の接触部を生じる。浮動・浮動ベアリングを備えるコーン2の代わりに、固定・浮動ベアリングを備える共通のコーン2を使用する場合、共通のコーン2は、すでに説明したように、回転自由度と追加の並進自由度の代わりに回転自由度だけしか備えていない。しかし、共通のコーン2の自由度の制限は、コーン表面57がもう1つのコーン12、22の表面と平行に通ることができなくなることにつながる。結果的に、両方の摩擦リング14、24のリング接触面58を、少なくとも1つの断面で平坦に実施することも、ある程度困難になる。球形に実施されているリング接触面、すなわち少なくとも軸面が凸形の湾曲を有している接触面は、共通のコーン2の角度のずれを調整することができる。この場合、両方の摩擦リング14、24の一方には許容されないほどの高いエッジプレッシャは生じない。
すぐに分かるように、図8に従って実施されている、移動可能な共通のコーン2を備える摩擦リング変速装置は、もう1つのコーン12、22、又は両方のもう1つのコーン12、22の少なくとも一方が、可動コーンとして実施されている。しかし、この共通のコーン2に取り付けられている押圧装置によって、移動可能な共通のコーン2が両方の摩擦リング14、24の不均等な接触力を調整できることはすぐに明らかである。
共通のコーン2の段付部側の摩擦コーンベアリング54は、図9に従って、水平に実施されているコーンガイド64の中に配置されている。このガイド64により、段付部側の摩擦コーンベアリング54のこのケースでは、軸面60に沿って、摩擦コーンベアリングの移動が可能になり、この軸面は、両方のもう1つのコーン12、22の回転軸62、63及び共通のコーン2の回転軸61によって固定される。この場合、「水平」とは、軸面の範囲内における方向を示し、「垂直」は運動方向が軸面60に対して直角であることを意味する。
図9による実施例では、ベアリングガイド64が、軸面60に対する配向性をもつ長孔として実施されている。この場合、ベアリングガイド64が、段付部側の摩擦コーンベアリング54の外部リングの収納部又はホルダを有し、それにより、ベアリングガイド64自体がスライドとして円錐摩擦リング変速装置1のハウジング59の中に配置されていることも考えられる。ベアリングガイド64のスライドとしての独立した構成部品の使用により、さらに、それぞれ使用されている摩擦コーンベアリングの固定が有利になり、軸面60の範囲内における共通のコーン2の並進ガイドの解除、及びそれぞれの摩擦コーンベアリングによる共通のコーン2の回転支持の解除が可能になる。
共通のコーン2の範囲内で押圧装置が省略される場合、前述の実施形態の代替の方法として、両方のもう1つのコーン12、22の2つの摩擦コーンベアリングが摩擦コーンベアリングガイド64を有し、その際、そのような実施例では、両方のもう1つのコーン12、22を共通のコーン2の方向へ力によって固定するために、これらのベアリングガイド64に押圧装置を装備することもできる。
両方の調整装置15、25の電気制御の代わりに、図10〜15に示されている実施例に基づいて説明されているように、第2の部分変速装置21の制御又は調整を機械的に行うことも可能である。この場合、好ましくは第1の部分変速装置11の制御又は調整は周知の方法で行われるため、ここでは、特に周知の装置を用いることができる。そのため、例えば、調整モータ16は、ギヤ構造71を介してケージ72を設定角度に移動させることができ、このケージと回り止め74とに軸方向に移動可能に支持されている調整ブリッジ73を介して、摩擦リング14をその設定角度に移動させるため、この摩擦リングは自発的にも、コーン2、12の回転によっても、相応に移動する。代替の方法として、ケージが調整ブリッジを軸方向に適切にガイドし、角度調整を行うことができる場合は、ケージ72を二軸ケージ又はその他の方法で実施することもできる。同様に、回り止め74も、第2のガイドロッドによって、又はケージ72の第1のガイドロッド内で実施することができる。また、調整ブリッジ73が十分に安定したガイドと角度設定とを保障している場合は、この調整ブリッジを必ずしもブリッジ形にする必要はない。
必要に応じて、測定値記録のために例えばポテンショメータにより利用可能な機械的な位置センサ75によって、この実施例では、調整ブリッジ73の位置が伝達ロッド76を用いて第2の調整装置25に伝達される。
第2の調整装置25にもケージ77が装備され、このケージは、周知の方法で調整ブリッジ78を、回り止め79を用いて軸方向に移動可能に支持し、この調整ブリッジ78によって支持されている摩擦リング24の角度設定を可能にし、摩擦リング24の軸方向の移動を調整ブリッジ78が自由に追跡できるようにしている。しかし、ケージ77は、フィードバックリンケージ81によって制御され、このフィードバックリンケージは、一方で位置センサ80と、他方ではコントロールロッド82とを含み、このコントロールロッド82によって摩擦リング24の軸方向の位置が規定されるように調整されており、コントロールロッドは、次に、フィードバックリンケージ81の機械的フィードバックによって、位置センサ80による制御を受けながら作動する。
この場合、伝達ロッド76は、コントロールロッド82に接続されているため、機械的に検出された調整ブリッジ73及び摩擦リング14の位置は、第2の調整装置25の基準変量として用いられる。
通常は、図10〜14に示された実施例において同じ作用のあるアセンブリには同一の符号が付けられているため、繰り返しを避けるために、ここであらためて同様の説明を行うことを省略し、前述の説明を参照されたい。
この場合、調整装置15、25は、必ずしも、コーン2の反対側を向くコーン12、22のそれぞれの面に設けられていなくてもよい。むしろ、図15に例として示されているように、調整装置15、25を、主に1つの平面に配置されているコーン2、12、22の上部又は下部に設けることも考えられる。このことにより、機械的な接続を、必要に応じて非常に単純化することができる。
これに応じて、図15に示されている実施例の場合にも同様に、両方の調整装置15、25の機械的接続が設けられており、この場合、調整装置15の調整ブリッジ73は周知の方法で制御され、一方、調整装置25の調整ブリッジ78は、連続する調整装置として形成されており、調整装置25のケージ(図示されていない)により、すでに説明した方法で、調整ブリッジ78の軸方向の移動が可能になるが、すでに説明した実施例とは異なり、角度が規定されているのではなく、調整ブリッジ78によって規定された角度を自由に追跡できるようになっている。
調整ブリッジ78が、調整ブリッジ73の軸方向の位置から逸れた軸方向の位置をとると、両方の調整ブリッジ73、78の間の回転・スライド式接続部85により、調整ブリッジ78が傾けられる。この傾斜は、前述したように、調整装置25のケージに従うため、角度が再びゼロに調整されるまで、摩擦リングは角度に応じて移動することができる。これにより、調整ブリッジ73が移動する場合、調整ブリッジ78又は該当する摩擦リングもこの移動に従って動く。
回転・スライド式接続部85は、この実施例の場合、調整ブリッジ78内の溝によって形成され、この溝の中に、調整ブリッジ73の円形スプリングがかみ合う形で形成されている。原則的に、長方形の溝と円形のリンクから成るこの種の構成は、ほぼ任意の方法で回転・スライド式接続に転換することができ、最終的には、前述の実施例の連結部のような複雑な連結も考えられる。
1 円錐摩擦リング変速装置
2 共通のコーン
3 共通のシャフト
4 回転数センサ
5 ガイドギヤ
11 第1の部分変速装置
12 第1部分変速装置のもう1つのコーン
13 第1のギヤ
14 第1の部分変速装置の摩擦リング
15 第1の部分変速装置の摩擦リングの調整装置
16 第1の調整モータ
17 第1の部分制御装置
18 第1の基準変量
19 第1の調整値
20 第1の制御値検知
21 第2の部分変速装置
22 第2の部分変速装置のもう1つのコーン
23 第2のギヤ
24 第2の部分変速装置の摩擦リング
25 第2の部分変速装置の摩擦リングの調整装置
26 第2の調整モータ
27 第2の部分制御装置
28 第2の基準変量
29 第2の調整値
30 第2の制御値検知
31 動力が振り分けられる第1のディファレンシャル
32 動力が振り分けられる第2のディファレンシャル
33 動力が振り分けられる第3のディファレンシャル
41 共通の押圧ユニット
42 第1の押圧ユニット
43 第2の押圧ユニット
44 油圧式力調整
45 第1のプレッシャチャンバ
46 第2のプレッシャチャンバ
47 機械式力調整
48 回転点
51 シャフト
52 シャフト側の摩擦コーンベアリング
53 段付部
54 段付部側の摩擦コーンベアリング
55 ガイドベアリング
56 軸継手
57 コーン表面
58 リング接触面
59 ハウジング
60 軸面
61 共通のコーンの回転軸
62 第1のもう1つのコーンの回転軸
63 第2のもう1つのコーンの回転軸
64 ベアリングガイド
71 ギヤ構造
72 ケージ
73 調整ブリッジ
74 回り止め
75 位置センサ
76 伝達ロッド
77 ケージ
78 調整ブリッジ
79 回り止め
80 位置センサ
81 フィードバックリンケージ
82 コントロールロッド
85 回転・スライド式接続部

Claims (21)

  1. 円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置から成り、前記部分変速装置が、第1の部分変速装置の摩擦リング用の第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リング用の第2の調整装置を有しており、前記円錐摩擦リング変速装置が前記摩擦リングの軸方向の位置を制御するための制御装置を有している、円錐摩擦リング変速装置であって、
    前記制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置及び前記第1の基準変量とは異なる第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置を有し、前記第1の部分変速装置は、該第1の部分変速装置の前記摩擦リングの位置を制御するための前記第1の部分制御装置を有し、前記第2の部分変速装置は、少なくとも、該第2の部分変速装置の前記摩擦リングの位置を制御するための前記第2の部分制御装置を有していることを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  2. 前記第1の部分制御装置の制御値が、前記第2の部分制御装置の基準変量であることを特徴とする、請求項1に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  3. 前記第1の部分制御装置の前記基準変量が、前記第2の部分制御装置の基準変量であることを特徴とする、請求項2に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  4. 前記第2の部分制御装置の前記基準変量が、位置−オフセット−特性マップによって修正された、前記第1の制御装置の基準変量であることを特徴とする、請求項1〜3のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  5. 円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置から成り、前記部分変速装置が、それぞれ1つのインプットコーンと1つの共通のアウトプットコーンとを有している、請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    前記共通のアウトプットコーンが押圧装置を有していることを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  6. 少なくとも1つのインプットコーン、及びアウトプットコーン、及び前記インプットコーンと前記アウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る、請求項1〜5のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    前記円錐摩擦リング変速装置が、前記摩擦リングのトルク測定装置を有することを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  7. 前記摩擦リングの前記回転数測定装置が、直接前記摩擦リング部分で、前記摩擦リングの前記回転数を検知することを特徴とする、請求項6に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  8. 前記測定装置が配置されている、前記摩擦リングと一緒に軸方向に移動可能なガイド装置を特徴とする、請求項7に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  9. 少なくとも1つのインプットコーン、及びアウトプットコーン、及び前記インプットコーンと前記アウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る、請求項1〜8のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    トルク測定装置を特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  10. 少なくとも1つのインプットコーン、及びアウトプットコーン、及び前記インプットコーンと前記アウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る、請求項1〜9のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    前記円錐摩擦リング変速装置のインプットシャフトと前記インプットコーンとの間にトルクコンバータが配置されていることを特徴とする、前記円錐摩擦リング変速装置。
  11. 前記インプットコーンが、前記インプットシャフトよりも低いトルクを有することを特徴とする、請求項10に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  12. 前記インプットコーンが、前記インプットシャフトの近似的に半分のトルクを有することを特徴とする、請求項10又は11に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  13. 前記トルクコンバータが、ギヤを含んでいることを特徴とする、請求項10〜12に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  14. 前記ギヤのインプット側の歯車が偶数の歯数を有し、前記ギヤのアウトプット側の歯車が奇数の歯数を有しているか、又は前記ギヤの前記インプット側の歯車が奇数の歯数を有し、前記ギヤの前記アウトプット側の歯車が偶数の歯数を有していることを特徴とする、請求項13に記載の円錐摩擦リング変速装置。
  15. 円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも1つの第1の部分変速装置及び円錐摩擦リング変速装置として形成されている第2の部分変速装置から成る、特に請求項1〜14のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    異なる部分変速装置の少なくとも2つのコーンが、それぞれ1つの押圧装置を有し、前記両方の押圧装置は、押圧力の違いを調整するための装置を有していることを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  16. 円錐摩擦リング変速装置として実施されている第1の部分変速装置及び円錐摩擦リング変速装置として実施されている第2の部分変速装置から成り、前記両方の部分変速装置が共通のコーンを有し、前記第1の部分変速装置は第1のもう1つのコーンを有し、前記第2の部分変速装置は第2のもう1つのコーンを有し、前記共通のコーンの回転軸並びに前記両方のもう1つのコーンの回転軸が1つの軸面に配置されており、少なくとも前記共通のコーンは、シャフト側の摩擦コーンベアリング並びに段付部側の摩擦コーンベアリングを有する、特に請求項1〜15のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置であって、
    前記シャフト側の摩擦コーンベアリング及び/又は前記段付部側の摩擦コーンベアリングが前記軸面に沿って並進自由度を有していることを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置。
  17. 円錐摩擦リング変速装置として形成されている少なくとも2つの部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置のための方法であり、前記部分変速装置は、第1の部分変速装置の摩擦リングのための第1の調整装置及び第2の部分変速装置の摩擦リングのための第2の調整装置を有し、前記摩擦リングの軸方向の位置が制御装置によって制御される方法であって、
    前記制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置と、前記第1の基準変量とは異なる第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置とを有しており、前記第1の部分変速装置の前記摩擦リングの前記位置が前記第1の部分制御装置によって制御され、前記第2の部分変速装置の前記摩擦リングの前記位置が前記第2の部分制御装置によって制御されることを特徴とする、方法。
  18. 円錐摩擦リング変速装置として実施されている少なくとも2つの部分変速装置を備える円錐摩擦リング変速装置のための方法であり、前記部分変速装置は、前記第1の部分変速装置の前記摩擦リングのための第1の調整装置及び前記第2の部分変速装置の前記摩擦リングのための第2の調整装置を有し、前記摩擦リングの軸方向の位置が制御装置によって制御される方法であって、
    前記制御装置が第1の基準変量をもつ少なくとも1つの第1の部分制御装置と、前記第1の基準変量とは無関係の第2の基準変量をもつ第2の部分制御装置とを有し、前記第2の基準変量が位置−オフセット−特性マップによる前記第1の基準変量の補正によって生じ、前記位置−オフセット−特性マップは、前記第1と前記第2の摩擦リングの前記軸方向の位置の差をキャリブレーション測定することによって作られることを特徴とする、方法。
  19. 前記キャリブレーション測定が、前記円錐摩擦リング変速装置の作動開始前に行われることを特徴とする、請求項18に記載の円錐摩擦リング変速装置の方法。
  20. 少なくとも1つのインプットコーン及びアウトプットコーン及び前記インプットコーンと前記アウトプットコーンとの間に配置されている、少なくとも1つのコーンを取り囲んでいる摩擦リングから成る、特に請求項1〜19のうちいずれか一項に記載の円錐摩擦リング変速装置の方法であって、
    前記インプットコーンのトルクが、前記円錐摩擦リング変速装置のインプットシャフトに関して、より低いトルクに変換されることを特徴とする、円錐摩擦リング変速装置の方法。
  21. 前記インプットコーンの前記トルクが、前記インプットシャフトの近似的に半分のトルクまで変換されることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
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