JP2013529247A - 熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物 Download PDF

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Abstract

(a)52から96.9重量パーセントの1種または複数種のコポリエステル熱可塑性エラストマー;
(b)3から40重量パーセントのポリフェニレンエーテル;および
(c)式E/X/Y
[式中:
Eは、エチレンから形成される基であり;
Xは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量%を構成し;
Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8重量パーセントのポリマー強化剤を含む溶融混合ブレンドを含む組成物であって;前記組成物は、マイナス100℃とプラス150℃の間で1つまたは複数のガラス転移を有する組成物が開示される。自動車用途用のCVJブーツおよびエアダクトを含む、前記組成物を含む成形物品も開示される。

Description

本発明は、熱可塑性ポリエステルエラストマー組成物、および高温で改善された性能を有する成形熱可塑性物品の技術分野に関する。
熱可塑性ポリエステルエラストマーは、高温(例えば、100℃)での高い曲げ弾性率(剛性)、マイナス25℃未満のガラス転移を含む望ましい低温特性、および通常の使用温度での曲げ疲労耐性の組合せを必要とする用途で使用されている。できる限り平坦な動的機械分析(DMA)曲線、すなわち、マイナス40℃と130℃の間でのできる限り低い曲げ貯蔵弾性率(E’)の変化を有するエラストマー組成物が望ましい。この指標は、組成物の剛性がその温度範囲にわたってあまり変化しないことを意味する。ほとんどのポリエステルエラストマー組成物は、約50℃を超えて剛性の著しい低下を示す。
米国特許第5,295,914号明細書には、CVJブーツと称される、等速ユニバーサルジョイント用の熱可塑性エラストマーシールブーツが開示されている。先端的用途にとって、最大約130℃〜140℃のピーク使用温度を経るCVJブーツが必要とされている。
欧州特許第150454A3号明細書には、改善された物理的特性を有する、ポリエーテルエステルコポリマーとポリカーボネートとのブレンドが開示されている。
特開2003505897号公報には、スチレン/共役ジエンブロックコポリマー、熱可塑性エラストマー、およびポリフェニレンエーテルを含む組成物、ならびにCVJブーツとして有用なこの組成物を含む成形物品が開示されている。
国際公開第2011/043129号パンフレットには、5〜75重量%のポリ(フェニレンエーテル)、5〜40重量%の熱可塑性エラストマーおよび20〜90重量%のポリオレフィン樹脂を含む樹脂成分;ならびにりんおよび/または窒素含有難燃剤を含む組成物が開示されている。
良好な低温たわみ性、23℃から140度の範囲の使用温度での曲げ疲労耐性、および高温で高剛性を有する熱可塑性エラストマー組成物が必要とされている。
a)52から96.9重量パーセントの1種または複数種のコポリエステル熱可塑性エラストマー;
b)3から40重量パーセントのポリフェニレンエーテル;および
c)式E/X/Y
[式中:
Eは、エチレンから形成される基であり;
Xは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量%を構成し;
Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8重量パーセントのポリマー強化剤
を含む溶融混合ブレンドを含む組成物であって、
組成物は、マイナス100℃とプラス150℃の間で1つまたは複数の低温ガラス転移を有する組成物が開示される。
また、自動車用途のためのCVJブーツおよびエアダクトを含めて、上に開示されたとおりの組成物を含む成形物品も開示される。
また、高温で高剛性を有する物品を提供するための上に開示されたとおりの組成物の使用も開示される。
一実施形態は、
(a)52から96.9重量パーセントの1種または複数種のコポリエステル熱可塑性エラストマー;
(b)3から40重量パーセントのポリフェニレンエーテル;および
(c)式E/X/Y
[式中:
Eは、エチレンから形成される基であり;
Xは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量%を構成し;
Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8重量パーセントのポリマー強化剤
を含む溶融混合ブレンドを含む組成物であって、
組成物は、マイナス100℃とプラス150℃で間の1つまたは複数の低温ガラス転移を有する組成物である。
別の実施形態において、この組成物は、
64から96.5重量パーセントの(a)、
3から30重量パーセントの(b)および
0.5から6重量パーセントの(c)
を含み得る。
別の実施形態において、この組成物は、
69から94.5重量パーセントの(a)
5から25重量パーセントの(b)および
0.5から6重量パーセントの(c)
を含み得る。
本発明に有用なコポリエステル熱可塑性エラストマー(TPC)としては、コポリエステルエステルエラストマー、コポリカーボネートエステルエラストマー、およびコポリエーテルエステルエラストマーが挙げられるが、後者が好ましい。
コポリエステルエステルエラストマーは、a)ハードポリエステルセグメントおよびb)ソフトで柔軟なポリエステルセグメントを含有するブロックコポリマーである。ハードポリエステルセグメントの例は、ポリアルキレンテレフタレート、ポリ(シクロヘキサンジカルボン酸シクロヘキサンメタノール)である。ソフトポリエステルセグメントの例は、ポリブチレンアジペート、ポリテトラメチルアジペートおよびポリカプロラクトンを含む、脂肪族ポリエステルである。コポリエステルエステルエラストマーは、エステル基および/またはウレタン基によって一緒に連結されている、高融点ポリエステルのエステル単位のブロックおよび低融点ポリエステルのエステル単位のブロックを含有する。ウレタン基を含むコポリエステルエステルエラストマーは、溶融相で種々のポリエステルを反応させ、その後、得られたコポリエステルエステルを低分子量ポリイソシアネート、例えば、ジフェニルメチレンジイソシアネートなどと反応させることによって調製され得る。
コポリカーボネートエステルエラストマーは、a)芳香族または半芳香族ポリエステルのブロックからなるハードセグメントおよびb)ポリマー成分を含有するポリカーボネートのブロックからなるソフトセグメントを含有するブロックコポリマーである。好適には、コポリカーボネートエステルエラストマーは、芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジオールとから誘導される繰返し単位から構成されるハードポリエステルセグメント、ならびに脂肪族カーボネートの繰返し単位から構成されるソフトセグメント、および/または脂肪族カーボネートと、脂肪族ジオールおよび脂肪族ジカルボン酸もしくはラクトンのいずれか、またはこれらの組合せとのランダムに分布した繰返し単位から構成されるソフトセグメントから構成され、ここで、ハードセグメントとソフトセグメントとは、ウレタン基で連結され得る。これらのエラストマーおよびそれらの調製は、例えば、欧州特許第0846712号明細書に記載されている。
コポリエーテルエステルエラストマーは、本明細書で記載される樹脂組成物において好ましい熱可塑性ポリエステルであり、エステル連鎖を介して頭−尾連結された繰返しの長鎖エステル単位および短鎖エステル単位の多重度を有し、前記長鎖エステル単位は、式(A):
Figure 2013529247
で表され、前記短鎖エステル単位は、式(B):
Figure 2013529247
で表され、式中
Gは、約400から約6000、または好ましくは約400から約3000の数平均分子量を有するポリ(アルキレンオキシド)グリコールから末端ヒドロキシル基を除去後に残存する二価の基であり;
Rは、約300未満の分子量を有するジカルボン酸からカルボキシル基を除去後に残存する二価の基であり;
Dは、約250未満の分子量を有するジオールからヒドロキシル基を除去後に残存する二価の基である。
本明細書で使用される場合、ポリマー鎖中の単位に適用される「長鎖エステル単位」という用語は、長鎖グリコールとジカルボン酸との反応生成物を指す。適切な長鎖グリコールは、末端の(またはできる限りほとんど末端の)ヒドロキシ基を有し、約400から約6000、好ましくは約600から約3000の数平均分子量を有するポリ(アルキレンオキシド)グリコールである。好ましいポリ(アルキレンオキシド)グリコールとしては、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール、ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール、ポリ(プロピレンオキシド)グリコール、ポリ(エチレンオキシド)グリコール、これらのアルキレンオキシドのコポリマーグリコール、およびエチレンオキシドキャップドポリ(プロピレンオキシド)グリコールなどのブロックコポリマーが挙げられる。これらのグリコールの2種以上の混合物を用いることができる。
本明細書で使用される場合、コポリエーテルエステルのポリマー鎖中の単位に適用される「短鎖エステル単位」という用語は、低分子量化合物、または約550未満の分子量を有するポリマー鎖単位を指す。
それらは、低分子量ジオールまたはジオール(約250未満の分子量)の混合物とジカルボン酸とを反応させて、上記式(B)で表されるエステル単位を形成させることによって製造される。反応して、コポリエーテルエステルの調製のための使用に適した短鎖エステル単位を形成する低分子量ジオールの中には、非環式、脂環式および芳香族のジヒドロキシ化合物が含まれる。好ましい化合物は、約2〜15個の炭素原子を有するジオール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソブチレングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−ペンタメチレングリコール、2,2−ジメチルトリメチレングリコール、ヘキサメチレングリコールおよびデカメチレングリコール、ジヒドロキシシクロヘキサン、シクロヘキサンジメタノール、レゾルシノール、ヒドロキノン、1,5−ジヒドロナフタレンなどである。特に好ましいジオールは、2〜8個の炭素原子を有する脂肪族ジオールであり、より好ましいジオールは1,4−ブタンジオールである。使用され得るビスフェノールの中には、ビス(p−ヒドロキシ)ジフェニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メタン、およびビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパンが含まれる。ジオールの同等のエステル形成性誘導体も有用である。
本明細書で使用される場合、「ジオール」という用語は、挙げたものなどの同等のエステル形成性誘導体を含む。しかし、いずれの分子量要件も、それらの誘導体ではなく、対応するジオールを指す。
前述の長鎖グリコールおよび低分子量ジオールと反応して、コポリエーテルエステルポリマーを生成し得るジカルボン酸は、低分子量の、すなわち、約300未満の分子量を有する脂肪族、脂環式または芳香族のジカルボン酸である。本明細書で使用される場合の「ジカルボン酸」という用語は、コポリエーテルエステルポリマーを形成する際にグリコールおよびジオールとの反応におけるジカルボン酸のように実質的に機能する二個のカルボキシル官能基を有するジカルボン酸の官能的等価物を含む。これらの同等物は、エステルおよびエステル形成性誘導体、例えば、酸ハロゲン化物および酸無水物を含む。分子量要件は、酸に関し、その同等のエステルまたはエステル形成性誘導体に関しない。
したがって、300を超える分子量を有するジカルボン酸のエステル、または300を超える分子量を有するジカルボン酸の官能的同等物が含まれるが、対応する酸は、約300未満の分子量を有することを条件とする。ジカルボン酸は、コポリエーテルエステルポリマーの形成および本発明の難燃性組成物中のポリマーの使用を実質的に妨げない任意の置換基または組合せを有し得る。
本明細書で使用される場合、「芳香族ジカルボン酸」という用語は、それぞれ飽和炭素原子に結合した2個のカルボキシル基を有するカルボン酸を指す。カルボキシル基が結合している炭素原子が飽和しており、かつ環中にある場合、その酸は脂環式である。共役不飽和を有する脂肪族または脂環式酸は、ホモ重合のためにしばしば用いることができない。しかし、マレイン酸などの一部の不飽和酸は用いることができる。
本明細書で使用される場合、「芳香族ジカルボン酸」という用語は、それぞれ炭素環式芳香族環構造中の炭素原子に結合した2個のカルボキシル基を有するジカルボン酸を指す。官能性カルボキシル基の両方が、同じ芳香環に結合していることは必ずしも必要でなく、2個以上の環が存在する場合、それらは、脂肪族または芳香族の二価の基または−O−もしくは−SO2−などの二価の基で連結され得る。用いられ得る代表的で有用な脂肪族酸および脂環式酸としては、セバシン酸;1,3−シクロヘキサンジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸;アジピン酸;グルタル酸;4−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸;2−エチルスベリン酸;シクロペンタンジカルボン酸デカヒドロ−1,5−ナフチレンジカルボン酸;4,4’−ビシクロヘキシルジカルボン酸;デカヒドロ−2,6−ナフチレンジカルボン酸;4,4’−メチレンビス(シクロヘキシル)カルボン酸;および3,4−フランジカルボン酸が挙げられる。好ましい酸は、シクロヘキサン−ジカルボン酸およびアジピン酸である。
代表的な芳香族ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸およびイソフタル酸;ビ安息香酸;2つのベンゼン核を有する置換ジカルボキシ化合物、例えば、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン;p−オキシ−1,5−ナフタレンジカルボン酸;2,6−ジナフタレンカルボン酸;2,7−ナフタレンジカルボン酸;4,4’−スルホニルジ安息香酸ならびにこれらのC1〜C12アルキル、および環置換誘導体、例えば、ハロ、アルコキシ、およびアリール誘導体が挙げられる。p−(ベータ−ヒドロキシエトキシ)安息香酸などのヒドロキシル酸も、芳香族ジカルボン酸も用いられることを条件として、用いることができる。
芳香族ジカルボン酸は、本発明に有用なコポリエーテルエステルエラストマーを調製するための好ましいクラスである。芳香族酸の中では、8〜16個の炭素原子を有するもの、特に単独でのまたはフタル酸および/もしくはイソフタル酸の混合物と一緒のテレフタル酸が好ましい。
コポリエーテルエステルエラストマーは、好ましくは15または約15から99または約99重量パーセントで上記式(B)に相当する短鎖エステル単位を含み、残りは上記式(A)に相当する長鎖エステル単位である。より好ましくは、コポリエーテルエステルエラストマーは、20または約20から95または約95重量パーセント、さらにより好ましくは50または約50から90または約90重量パーセントで短鎖エステルを含み、残りは、長鎖エステル単位である。より好ましくは、上記式(A)および式(B)中Rで表される基の少なくとも約70%は、1,4−フェニレン基であり、上記式(B)中のDで表される基の少なくとも約70%は、1,4−ブチレン基であり、1,4−フェニレン基でないR基のパーセントと、1,4−ブチレン基でないD基のパーセントとの合計は、30%を超えない。第2のジカルボン酸がコポリエーテルエステルを製造するために用いられる場合、イソフタル酸が好ましく、第2の低分子量ジオールが用いられる場合、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジメタノール、またはヘキサメチレングリコールが好ましい。
2種以上のコポリエーテルエステルエラストマーのブレンドまたは混合物を用いることができる。混合物で用いられるコポリエーテルエステルエラストマーは、個別基準でエラストマーについて本明細書で開示される値の範囲内に入る必要はない。しかし、2種以上のコポリエーテルエステルエラストマーのブレンドは、加重平均基準でコポリエーテルエステルについて本明細書で記載される値に従わなければならない。例えば、当量の2種のコポリエーテルエステルエラストマーを含有する混合物において、加重平均45重量パーセントの短鎖エステル単位に関して、一方のコポリエーテルエステルエラストマーは60重量パーセントの短鎖エステル単位を含有することができ、他方の樹脂は30重量パーセントの短鎖エステル単位を含有することができる。
好ましいコポリエーテルエステルエラストマーとしては、限定されるものではないが、(1)ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコール;(2)イソフタル酸、テレフタル酸およびこれらの混合物から選択されるジカルボン酸;ならびに(3)1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールおよびこれらの混合物から選択されるジオールを含むモノマーから、または(1)ポリ(トリメチレンオキシド)グリコール;(2)イソフタル酸、テレフタル酸およびこれらの混合物から選択されるジカルボン酸;ならびに(3)1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールおよびこれらの混合物から選択されるジオールを含むモノマーから、または(1)エチレンオキシドキャップドポリ(プロピレンオキシド)グリコール;(2)イソフタル酸、テレフタル酸およびこれらの混合物から選択されるジカルボン酸;ならびに(3)1,4−ブタンジオール、1,3−プロパンジオールおよびこれらの混合物から選択されるジオールを含むモノマーから調製されるコポリエーテルエステルエラストマーが挙げられる。
好ましくは、本明細書で記載されるコポリエーテルエステルエラストマーは、テレフタル酸および/もしくはイソフタル酸のエステルもしくはエステルの混合物、1,4−ブタンジオールならびにポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールもしくはポリ(トリメチレンエーテル)グリコールもしくはエチレンオキシドキャップドポリプロピレンオキシドグリコールから製造されるか、またはテレフタル酸のエステル、例えば、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオールおよびポリ(エチレンオキシド)グリコールから製造される。より好ましくは、コポリエーテルポリエステルは、テレフタル酸のエステル、例えば、ジメチルテレフタレート、1,4−ブタンジオールおよびポリ(テトラメチレンエーテル)グリコールから製造される。
適切なコポリエーテルエステルエラストマーの例は、E.I.du Pont de Nemours and Company,Wilmington,Delawareから商標Hytrel(登録商標)で市販されている。
コポリエステル熱可塑性エラストマーは、ISO法868により測定して、55D以下、好ましくは50D以下、最も好ましくは40Dと50Dの間のデュロメータ硬さを有し得る。
本組成物は、3から40重量パーセントのポリフェニレンエーテル(PPE)を含む。他の実施形態は、3から30重量パーセント、5から25重量パーセント、6から25重量パーセント、および6から20重量パーセントのPPEを含む。当技術分野で公知のPPE樹脂は、PPE樹脂(b)、例えば、一般式(I)(式中、それぞれのR1、R2、R3、R4およびR5は、独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、または置換炭化水素基(例えば、ハロゲノ炭化水素基)の中から選択される)により記載される少なくとも1種の化合物の酸化重合によって得られるホモポリマーまたはコポリマーとして用いられてもよい。
Figure 2013529247
このポリマーの具体例としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメトキシ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(.sup.2,.sup.6−ジブロモメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジフェニル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジトリチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジクロロ−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジベンジル−1,4−フェニレン)エーテル、およびポリ(2,5−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが挙げられる。特に好ましいPPE樹脂は、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルである。ポリフェニレンエーテルコポリマーの例は、いくらかの量のアルキル−3−置換フェノールを含有するコポリマーであり、例えば、スチレンがこれらのポリフェニレンエーテルにグラフトしている上記ポリフェニレンエーテル繰返し単位のコポリマー中の2,3,6−トリメチルフェノールも使用され得る。グラフトスチレン化合物を有するポリフェニレンエーテルの例には、スチレン、アルファ−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロロスチレンなどを、上記ポリフェニレンエーテルにグラフト重合させることによって得られるコポリマーが含まれる。
好ましくは、本発明で用いられるPPE樹脂は、クロロホルム溶媒中30℃で測定される場合、0.15から0.65dL/gの固有粘度を有し、0.30から0.60dL/gが特に好ましい。
本組成物は、式E/X/Y
[式中、
Eは、エチレンから形成される基であり;
Xは、CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)
から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;
Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8.0重量パーセント、好ましくは0.5から6重量パーセントのポリマー強化剤を含み、
ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量パーセントを構成し、Yは、約2.0から15重量パンセトであり、Eは残りの重量パーセントである。Yは、E/X/Yコポリマー中、約2.0から12重量パーセント、約2.0から10重量パーセント、2.0から約8重量パーセントの範囲であってもよい。
特に断りのない限り、説明のために、「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルを含むことが意味される。
本組成物は、さらなる添加剤、例えば、熱安定剤、酸化安定剤、および/または光安定剤;着色剤;潤滑剤;離型剤などを場合によって含んでもよい。このような添加剤は、得られる材料の所望の特性に応じて添加することができ、所望の特性に対するこれらの量の調節は、当業者の知識の範囲内である。
本明細書において、本組成物は、溶融ブレンドすることによる混合物であり、ここで、ポリマー成分のすべては十分に混合され、非ポリマー成分のすべてはポリマーマトリックス中で十分に分散される。いずれの溶融ブレンド法も、本発明のポリマー成分および非ポリマー成分を混合するために使用することができる。例えば、ポリマー成分および非ポリマー成分は、単軸押出機もしくは二軸押出機、撹拌機、単軸もしくは二軸混練機、またはバンバリーミキサーなどの溶融混合機中に供給することができ、添加工程は、成分すべての一度の添加、またはバッチでの徐々の添加であってもよい。ポリマー成分および非ポリマー成分が、バッチで徐々に添加される場合、ポリマー成分および/または非ポリマー成分の一部が最初に添加され、次いで、十分に混合された組成物が得られるまで、その後に添加される残りのポリマー成分および非ポリマー成分と溶融混合される。
別の態様において、本発明は、本明細書で開示される熱可塑性組成物を成形することによって物品を製造する方法に関する。物品の例は、自動車部品またはエンジン部品または電気/電子部品である。「成形する」によって、任意の成形技術、例えば、押出し、射出成形、熱成形、圧縮成形またはブロー成形などが意味される。好ましくは、物品は、射出成形またはブロー成形によって成形される。
別の実施形態は、ブロー成形物品の形成における上に開示された組成物の使用であって、
溶融ブレンドされた組成物を押出しして、ブロー成形型中にパリソンを与える工程;
パリソンを型の上部と底部で挟む工程;パリソンを密閉ブロー成形型内で膨らませる工程;
膨らませたパリソンを、その壁面が冷却し、型内壁に対して結晶化するまで、内部ガス圧で保持する工程;および
ブロー成形物品を型から取り出す工程
を含む使用である。
別の実施形態は、135.35mmの長さ、12.89mmの幅および3.23mmの深さを有する型穴中で成形され、60mmの長さに切断された射出成形試験片が、1から20Hzまでから選択される周波数範囲にわたって、ISO6721−5に従って動的機械分析で測定して、23℃での曲げ貯蔵弾性率(E’23)と比較して、140℃で少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%の曲げ貯蔵弾性率(E’140)の保持率を有する、上に開示されたとおりの組成物である。様々な実施形態において、それぞれ、測定では1Hz、5Hz、10Hz、15Hz、および20Hzの周波数を用いることができる。別の実施形態は、上に述べたとおりの曲げ貯蔵弾性率の保持率、および140℃で少なくとも50MPaの曲げ貯蔵弾性率を有する組成物である。本明細書において、「高温での高剛性」という用語は、組成物が、少なくとも20%、好ましくは少なくとも25%の曲げ貯蔵弾性率の保持率、E’140/E’23×100%を有することを意味する。
別の実施形態は、2mmの穴あけを有しないことを除いてASTM D813で規定されたとおりに調製された圧縮成形試験片が、100℃の試験温度でASTM D813に従って200,000サイクルの屈曲後に3つの試験片の平均で20mm以下の合計クラック長さを示す、上に開示されたとおりの組成物である。本明細書において、「曲げ疲労耐性」という用語は、組成物が、上述の条件下で20mm以下の合計クラック長さを示すことを意味する。
本明細書で開示される組成物は、マイナス100℃とプラス150℃の間のガラス転移として定義される1つまたは複数の低温ガラス転移、および場合によって、PPEの存在のために約200℃を超える高温ガラス転移を有する。一実施形態は、1Hzの周波数、および2℃/分の温度走査速度でISO法6721−5に従って動的機械分析で測定して;1つまたは複数の低温ガラス転移の最大が、マイナス25℃以下、好ましくはマイナス30℃以下である、上に開示されたとおりの組成物である。1つまたは複数の低温ガラス転移の最大は、DMA走査における最大タンジェントデルタピークのガラス転移として定義される。
別の実施形態は、高温での高剛性;高温での高剛性および曲げ疲労耐性の組合せ、または高温での高剛性、曲げ疲労耐性および140℃での少なくとも50MPaの曲げ貯蔵弾性率の組合せを必要とする用途における、
52から96.9重量パーセントの1種または複数種のコポリエステル熱可塑性エラストマー;
3から40(好ましい範囲は、3から30、5から25および6から25である)重量パーセントのポリフェニレンエーテル;および
式E/X/Y
[式中:
Eは、エチレンから形成される基であり;
Xは、
CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
(式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1から8個の炭素原子を有するアルキル基である)
から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量%を構成し;
Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8(好ましい範囲は、0.5から6)重量パーセントのポリマー強化剤
を含む、溶融混合ブレンドを含む組成物の使用である。
別の実施形態は、上に開示された組成物を含む成形物品である。具体的な成形物品は、CVJ(等速ジョイント)ブーツを含む自動車ドライブシャフトアクセル用途用のブーツ、プロペラシャフトジョイントブーツ、および自動車車両においてジョイント、リンク装置、またはギアを封止するために使用される他の複雑なブーツ;外気取入ダクトならびにターボチャージャー付きエンジンで使用される加圧型インレットダクトおよびアウトレットダクトを含む自動車用途用のエアダクト;ならびにエアブレーキチューブを含む高温での高剛性を必要とする押出チューブおよびパイプからなる群から選択される。
方法
曲げ貯蔵弾性率
曲げ貯蔵弾性率は、射出成形試験片に対してDMA測定によって決定した。試験片型穴は、135.35mmの長さ、12.89mmの幅および3.23mmの深さを有した。型温度は、45℃から55℃であり;組成物の溶融温度は、245℃から265℃の範囲であった。試験片は60mmの長さに切断した。DMA測定は、TA InstrumentsモデルDMA Q800を用いて行った。試験片を35mmのデュアルカンチレバークランプ上で固定し、中心と端部のクランプの間に17.5mmの間隔を与えた。測定は、2.0℃/分のランプ速度とともにマイナス145℃から+170℃の温度範囲にわたって、1から20Hzの範囲から選択される周波数で行った。23℃での貯蔵弾性率(E’23)および140℃での貯蔵弾性率(E’140)を決定し、比E’140/E’23×100%により、貯蔵弾性率の保持率を得た。
ガラス転移温度
ガラス転移温度は、上に記載されたとおりの射出成形試験片に対してDMA測定によって決定した。試験片は、1Hzの周波数、および2℃/分の温度走査速度でISO法6721−5に従って動的機械分析で測定したとおりであった。ガラス転移は、タンジェントデルタピークの頂点と考えた。表1は、2つの低温ガラス転移を示す一部の比較例についての2つのガラス転移を記載する。
曲げ疲労耐性
曲げ疲労耐性は、試験片の2mmの穴あけを行わなかったことを除いて、250℃でホットプレス上ASTM D813により規定されるとおりに調製した圧縮成形試験片に対して、De Mattia Flex Fatigue Machine Model D(Getty Machine and Mold Inc.製)によって決定した。5Hzの曲げ周波数を用いた。3つの試験片の合計クラック長さの平均を、100℃の試験温度でASTM D813に従って200,000サイクルの屈曲後に決定した。この試験における最大クラック長さは、試料の巾(25mm)である。
デュロメータ硬さ
デュロメータ硬さは、ISO法868によって測定した。
メルトフローレート
メルトフローレートは、10kg、または2.16Kg荷重下230℃の温度で国際標準ISO1133:1997(E)の方法に従ってペレットに対してExtrusion Plastometer MP987(Tinius Olsen製)を用いて測定した。メルトフローレート測定前に、顆粒を窒素パージによって真空下80℃で少なくとも8時間乾燥させた。表1は、1つの試料の3つの測定から得た平均値を示す。
混練
実施例および比較実施例について表1に記載した成分の溶融混合ブレンドは、以下の手順に従って行った。表1に記載したPPE樹脂および熱安定剤を、ZSK26mm二軸押出機(Coperion Corporation)の後部に供給した。ポリエーテルエステルコポリマーおよびE/X/Yエチレンコポリマーを合わせて、側部フィーダーによって押出機に供給した。押出機の温度は、後部フィーダーから側部フィーダーの先端まで300℃で設定した。側部フィーダーからダイまでの押出機の温度は、260℃に設定した。250rpmのスクリュー速度および11.34kg/時間の処理量は、押出機の通常の条件である。表に示した成分量は、熱可塑性組成物の全重量に基づいて重量パーセントで示す。
材料
ポリエーテルエステルは、50Dのデュロメータ硬さを有し、テレフタル酸と1,4−ブタンジオールとのエステルに基づく短いポリエステル繰返し単位を約52重量パーセント、テレフタル酸と1400の分子量のポリ(テトラメチレングリコールオキシド)グリコールとのエステルに基づく長いポリエステル繰返し単位を約48重量パーセント含むポリエーテルエステルコポリマー樹脂をいう。
Hytrel(登録商標)HTR8341C BKは、ポリエーテルエステル(E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから入手できる)である。
PPEは、Noryl(登録商標)640ポリフェニレンエーテル樹脂(GE Plasticsから入手できる)をいう。
PBTは、Crastin(登録商標)6130ポリブチレンテレフタレート樹脂(E.I.DuPont de Nemours and Company,Wilmington,Delaware,USAから入手できる)をいう。
E/X/Y−1は、エチレン/ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート(66/22/12の重量比)ターポリマー樹脂をいう。
E/X/Y−2は、エチレン/ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレート(66/25/9の重量比)ターポリマー樹脂をいう。
Irganox(登録商標)1010安定剤は、Ciba Specialty Chemicals Inc.Switzerlandから入手できた。
Irganox(登録商標)PS800は、ジラウリルチオジプロピオネート(Ciba Specialty Chemicals Inc,Switzerlandから入手できる)をいう。
Weston 619Fは、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト酸化防止剤(Chemtura Corporation製)をいう。
Naugard(登録商標)445ヒンダードアミンは、4,4’ジ(.α,α−ジメチルベンジル)ジフェニルアミン(Uniroyal Chemical Company,Middlebury,Conn.から市販されている)をいう。
実施例1〜5および比較実施例C1から比較実施例C5
それぞれの組成物について表1および表2に記載した成分を、方法のセクションで開示したとおりに押出機中で溶融ブレンドした。試験片は、方法のセクションで開示した方法に従って調製し、物理的試験の結果も、表1および表2に記載する。
実施例1〜5は、28%以上のE’140/E’23により実証されるとおりに組合せの高温での高剛性を示す。一方、PPEを含むがE/X/Yポリマー強化剤を有しない比較実施例C1および比較実施例C2は、21.4%以下のE’140/E’23を示す。これは、ポリマー強化剤の添加が通常は熱可塑性ポリマーの剛性を低下させるので、驚くべきことで予想外と考えられる。
剛性を改善させるための添加剤としてE/X/Yポリマー強化剤およびPBTまたはPCのいずれかを含む、比較実施例C3および比較実施例C4は、実施例1から実施例5より有意に少ない、18.1%以下のE’140/E’23を示す。PPEおよびE/X/Yポリマー強化剤を含む組成物は、PBTまたはPC熱可塑性ポリマーを含む同様の組成物と比較して、驚くべきことで予想外の特性を示す。
Figure 2013529247
Figure 2013529247

Claims (7)

  1. a)52から96.9重量パーセントの1種または複数種のコポリエステル熱可塑性エラストマー;
    b)3から40重量パーセントのポリフェニレンエーテル;および
    c)式E/X/Y
    [式中:
    Eは、エチレンから形成される基であり;
    Xは、
    CH2=CH(R1)−C(O)−OR2
    (式中、R1は、H、CH3またはC25であり、R2は、1〜8個の炭素原子を有するアルキル基である)から形成される基;ビニルアセテート;およびこれらの混合物からなる群から選択され;ここで、Xは、E/X/Yコポリマーの0から50重量%を構成し;
    Yは、グリシジル(メタ)アクリレートから形成される基である]
    のエチレンコポリマーからなる群から選択される0.1から8重量パーセントのポリマー強化剤
    を含む溶融混合ブレンドを含む組成物であって、
    前記組成物は、マイナス100℃とプラス150℃の間で1つまたは複数の低温ガラス転移を有する組成物。
  2. 135.35mmの長さ、12.89mmの幅および3.23mmの深さを有する型穴中で成形され、60mmの長さに切断された射出成形試験片が、1から20Hzから選択される周波数範囲にわたって、ISO6721−5に従って動的機械分析で測定して、23℃での曲げ貯蔵弾性率(E’23)と比較して、140℃で少なくとも20%の曲げ貯蔵弾性率(E’140)の保持率を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 2mmの穴あけを有しないことを除いてASTM D813で規定されるとおりに調製された圧縮成形試験片が、100℃の試験温度でASTM D813に従って200,000サイクルの屈曲後に3つの試験片の平均で20mm以下の合計クラック長さを示す、請求項1に記載の組成物。
  4. 1Hzの周波数、および2℃/分の温度走査速度でISO法6721−5に従って動的機械分析で測定して;前記1つまたは複数の低温ガラス転移の最大が、マイナス25℃以下である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記コポリエステル熱可塑性エラストマーが、ISO法868で測定して、55D以下のデュロメータ硬さを有する、請求項1に記載の組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物を含む成形物品。
  7. 自動車ドライブシャフトアクセル用途で使用されるCVJブーツ、プロペラシャフトジョイントブーツ、および輸送車両においてジョイント、リンク装置、またはギアを封止するために使用される他の複雑なブーツからなる群から選択される、請求項6に記載の成形物品。
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