JP2013520452A - カルボキシ官能化された、種々の有機カルボン酸の珪素含有前駆体化合物 - Google Patents

カルボキシ官能化された、種々の有機カルボン酸の珪素含有前駆体化合物 Download PDF

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Abstract

本発明は、カルボン酸として遊離されかつシラン加水分解触媒および/またはシラン縮合触媒として使用されうる、種々の炭化水素基で官能化された式Iおよび/またはIIの2個、3個または4個のカルボキシ基を有する、少なくとも2つの異なる有機酸のカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物の組成物に関する。更に、本発明は、前記組成物の製造法、ポリマーを架橋するための前記組成物の使用ならびにマスターバッチの形の、前記組成物の配合物に関する。

Description

本発明は、カルボン酸として遊離されかつシラン加水分解触媒および/またはシラン縮合触媒として使用されうる、種々の炭化水素基で官能化された式Iおよび/またはIIの2個、3個または4個のカルボキシ基を有する、少なくとも2つの異なる有機酸のカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物の組成物に関する。更に、本発明は、前記組成物の製造法、ポリマーを架橋するための前記組成物の使用ならびにマスターバッチの形の、前記組成物の配合物に関する。
充填されたポリマーコンパウンドおよび充填されていないポリマーコンパウンド、殊にポリエチレン(PE)およびそのコポリマーを製造するために、シラングラフト化された、またはシラン共重合されたポリエチレンの架橋にシラノール縮合触媒として有機錫化合物または芳香族スルホン酸(Borealis Ambicat(登録商標))を使用することは、公知である。有機錫化合物における欠点は、この有機錫化合物の重大な毒性にあり、一方で、スルホン酸は、その刺激臭によって影響が明確に現れ、この刺激臭は、全てのプロセス段階を通じて最終製品に到るまで継続する。反応に不可避の副生成物によって、スルホン酸で架橋されたポリマーコンパウンドは、一般的に食品分野または飲料水供給範囲において、例えば飲料水管の製造で使用するには、不適当である。通常の錫シラノール縮合触媒は、ジブチル錫ジラウレート(dibutyltindilaurate,DBTDL)およびジオクチル錫ジラウレート(dioctyltinlaurate,DOTL)であり、これらは、これらの配位圏に亘って触媒として作用する。
湿分架橋性ポリマーの製造のために、シランをラジカル形成剤の存在下でポリマー鎖上にグラフトさせ、成形後に湿分架橋を前記のシラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒の存在下で実施することは、公知である。加水分解可能な不飽和シランでのポリマーの湿分架橋は、世界的規模でケーブル、管、フォーム等の製造のために使用されている。この種の方法は、シオプラスプロセス(Sioplas−Prozess)(ドイツ連邦共和国特許第1963571号明細書C3、ドイツ連邦共和国特許第2151270号明細書C3、米国特許第3645155号明細書)およびモノシルプロセス(Monosil−Prozess)(ドイツ連邦共和国特許第2554525号明細書、米国特許第4117195号明細書)の名称で公知である。
モノシル法(Monosil−Verfahren)の場合、架橋触媒は、既に第1の加工工程で添加され、一方、シオプラス法(Sioplas−Verfahren)の場合、架橋触媒の添加は、後続の成形工程で初めて行なわれる。その上、ビニル官能性シランは、モノマーおよび/またはプレポリマーとともに直接共重合させてベースポリマーに変えることができるか、またはポリマー鎖へのグラフトによりポリマー上に結合させることができる。
欧州特許第207627号明細書には、他の錫含有触媒系、ひいては、ジブチル錫酸化物とエチレン−アクリル酸コポリマーとの反応に基づく変性コポリマーが開示されている。特開昭58−13613号公報は、Sn(アセチル)2を触媒として使用し、そして特開平05−162237号公報は、カルボン酸錫、カルボン酸亜鉛またはカルボン酸コバルト、例えばマレイン酸ジオクチル錫、モノブチル錫オキシド、ジメチルオキシブチル錫またはジブチル錫二酢酸を、結合された炭化水素基とともにシラノール縮合触媒として使用することを教示している。特許第3656545号は、架橋のために、亜鉛およびアルミニウム石鹸、例えば亜鉛オクチレート、ラウリン酸アルミニウムを使用する。特許第1042509号は、同様に、シランを架橋させるために、有機錫化合物の使用を開示しているが、またチタンキレート化合物ベースのアルキルチタン酸エステルも開示している。
官能性トリクロロシランの脂肪酸反応生成物は、一般的に、1960年代から公知であり、殊に潤滑剤添加剤として公知である。ドイツ連邦共和国特許第2544125号明細書には、磁気テープの被覆における潤滑剤添加剤としてのジメチルジカルボキシシランの使用が開示されている。強酸および強塩基の不在下では、前記化合物は、加水分解に対して十分に安定性である。
本発明の課題は、従来技術から公知の触媒の前記欠点を有さず、かつ特にシラングラフトされた、シラン共重合されたポリマーおよび/またはモノマー、またはプレポリマーによって分散または均質化することができ、かつ場合により重合することができるシラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒として使用しうる、カルボキシ官能化された、有機酸の新規の珪素含有前駆体化合物を提供することである。この特殊な課題は、殊に有機媒体中での前駆体化合物の溶解性または湿分に対する前駆体化合物の反応性、または重合性化合物の反応性に関連して、また、形成される触媒の反応性スペクトルならびにそれとともに前駆体化合物の取扱いを簡易化するための前駆体化合物の凝集状態に関連して前記対化合物の性質を意図的に変性することにあった。もう1つの課題は、例えば熱可塑性ベースポリマー、またはモノマー、例えばエチレンに対する重合反応と比較して、官能性コモノマーまたはシラン化剤としての不飽和炭化水素含有カルボキシシランの反応性を調節することにあった。
この課題は、請求項1の特徴に相応する本発明による組成物、請求項18に記載のマスターバッチの配合物および請求項13の特徴を有する本発明による方法ならびに請求項17に記載の使用によって解決される。好ましい実施態様は、従属請求項および特に明細書から確認することができる。
意外なことに、前記組成物は、一般式Iおよび/またはIIの少なくとも2つの種々の有機酸を含み、当該有機酸の特性スペクトルに関連して種々の、または異なる炭化水素基、有利にR3、無関係にR3a、R3bおよびR3cおよび場合によりR3dで官能化されたカルボキシ基を正しく選択することによって後の用途の所定の要件プロフィールに意図的に調節することができることが見い出された。
即ち、前駆体化合物の製造において、式IVa、IVb、IVcおよび場合によりIVdの脂肪酸を含めて、例えば一般式IVの異なる長鎖の脂肪酸を正しく選択することによって、当該脂肪酸がビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシラン中で良好に可溶性であることを保証することができる。同時に、式Iおよび/またはIIの前駆体化合物の製造において、式IVの種々のカルボン酸を意図的に正しく選択することにより、反応性触媒、すなわち式IVの酸の後の遊離、ならびに重合法における当該酸の反応性を制御することができる。
本発明の対象は、殊にシラン加水分解触媒および/またはシラン縮合触媒として、または触媒前駆体化合物として適した、2つの異なる有機酸、有利に3つまたは4つの異なる有機酸の少なくとも1つのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含む、少なくとも1つのカルボキシ官能化された、有機酸の珪素含有前駆体化合物を含む組成物であり、このカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物は、少なくとも2個、有利に3個ないし4個の、種々の炭化水素基で官能化されたカルボキシ基を有し、かつ一般式Iの化合物および/または理想化された一般式IIに記載された、一般式Iの化合物に由来するオリゴマーのシロキサン、殊に二量体、三量体、低分子量のオリゴマーのシロキサンに相応し、
(A)zSiR2 x(OR14-(z+x) (I)
(R1O)[(R1O)2-(x-z)(R2xSi(A)zO]a[Si(A)z(R2x(OR12-(x+z)O]b1 (II)
上記の式IおよびII中で互いに無関係にzは、0、1または2であり、xは、0、1または2であり、但し、(z+x)は、2以下であり、
Aは、式IおよびII中で互いに無関係に非置換または置換の炭化水素基、殊に非置換または置換の直鎖状、分枝鎖状および/または環式のアルキル基、シクロアルケニルアルキレン基、アルケニル基、アルキルアリール基、アリールアルキレン基、アリール基、有利にフェニル基、メタクリルオキシアルキル基、アクリルオキシアルキル基またはハロゲン化炭化水素基に相応し;
1は、式I中で無関係に、および式II中でそれぞれ互いに無関係に少なくとも2個の異なるカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、3〜45個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基、特に非置換炭化水素基、またはヒドロキシ基および/またはカルボキシ基で置換された炭化水素基から選択され、有利にR1は、R1a=−(CO)R3a、R1b=−(CO)R3bならびに
1c=−(CO)R3cであり、および場合によりR1dは、−(CO)R3dであり、
2は、式I中で無関係に、および式II中でそれぞれ互いに無関係に1〜24個のC原子、殊に1〜16個のC原子、有利に1〜8個のC原子、特に有利に1〜4個のC原子を有する非置換の直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基、またはアリール基であり、および
式II中でaは、1以上であり、bは、1以上であり、殊に式Iおよび/またはII中でxは、0または1であり、zは、0または1であり、(x+z)は、2以下であり、有利にx+yは、1以下であり、特に有利にzは、0または1であり、xは、0であり、例えば特に式Iのオレフィン系カルボキシシランおよび/またはテトラカルボキシシラン中で前記の意味を有するか;または当該組成物は、前記化合物の混合物を含む。
本発明によれば、式Iの珪素含有前駆体化合物は、種々のカルボキシ基を有する、カルボキシシラン、殊にオレフィン系カルボキシシラン、殊にトリスカルボキシシラン、および/またはテトラカルボキシシラン、殊にテトラカルボキシシランであることができる。カルボキシシラン − 種々の有機酸、殊に種々の脂肪酸の珪素含有前駆体化合物 − は、液相中に存在することができ、それによって簡単に計量供給可能である。それとは別に、前記珪素含有前駆体化合物は、有利に固体相で存在することができ、それによって空気湿分による加水分解に対して不活性になる。式Iのオレフィン系カルボキシシランは、本発明によれば、いわゆるオールインワンパケット(All−in−one−Paket)であり、というのもこのオレフィン系カルボキシシランは、共重合されてよいかまたはグラフトされてよく、および同時に付着助剤および/またはシラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒として作用することができるからである。好ましくは、有機酸のための加水分解は、熱および湿分の供給下で初めて開始される。
カルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物は、例えば下位グループIVa、IVb、IVcおよびIVdを含む一般式IVの3つまたは4つの有機酸を除外することなく、反応方程式(a)または(b)に記載の反応によって製造される。式IVは、R1OHであり、下位グループは、IVa=R1aOH、IVb=R1bOH、IVc=R1cOH、IVd=R1dOHである。
1aOH+R1bOH+R1cOH+R1dOH+SiCl4→Si(OR1a)(OR1b)(OR1c)(OR1d)+4HCl (a)
1aOH+R1bOH+R1cOH+A−SiCl3→A−Si(OR1a)(OR1b)(OR1c)+3HCl (b)
1は、式Iおよび/またはII中で互いに無関係に種々のカルボニル−R3基、すなわち種々の−(CO)R3基(−(C=O)−R3)に相応し、したがって全てのOR1は、有利に種々の−O(CO)R3に相応し、例えば−O(CO)R3は、−O(CO)R3a、−O(CO)R3b、−O(CO)R3c、−O(CO)R3dを含み、この場合全てのR3は、殊に1〜45個のC原子、有利に3〜45個のC原子、殊に7〜45個のC原子、良好に7〜26個のC原子または7〜22個のC原子、特に8〜45個のC原子、有利に8〜22個のC原子、特に有利に8〜18個のC原子、特に8〜16個のC原子または8〜13個または14個のC原子を有する非置換または置換の炭化水素基(KW基)、殊に直鎖状、分枝鎖状および/または環式の非置換および/または置換の炭化水素基、特に有利に天然または合成の脂肪酸の炭化水素基に相応し、殊にR1中の全てのR3は、互いに無関係にnが4〜45である−Cn2n+1を有する飽和KW基、例えば−C49、−C511、−C613、−C715、−C817、−C919、−C1021、−C1123、−C1225、−C1327、−C1429、−C1531、−C1633、−C1735、−C1837、−C1939、−C2041、−C2143、−C2245、−C2347、−C2449、−C2551、−C2653、−C2755、−C2857、−C2959であるか、または有利に不飽和KW基、例えば−C1019、−C1529、−C1733、−C1733、−C1937、−C2141、−C2141、−C2141、−C2345、−C1731、−C1729、−C1729、−C1931、−C1929、−C2133および/または−C2131でもある。短鎖状のKW基R3、例えば−C49、−C37、−C25、−CH3(アセチル)および/またはR3=H(ホルミル)は、組成物中で使用されてよい。従って、R1OHを有する一般式IVは、下位グループIVa R1aOH=HO(CO)R3a、IVb R1bOH=HO(CO)R3b、IVc R1cOH=HO(CO)R3c、IVd R1dOH=HO(CO)R3dの種々の酸を含む。
しかし、KW基の僅かな疎水性のために、前記組成物は、一般的に、3〜45個のC原子、7〜45個のC原子、殊に7〜26個のC原子、有利に7〜22個のC原子、特に有利に7〜14個のC原子または特に7〜13個のC原子を有する、種々のR1がそれぞれ基R3から選択されたカルボニル−R3基を有するような式Iおよび/またはIIの化合物をベースとする。
無関係にカルボニル−R3a〜dを含むカルボニル−R3基は、有機カルボン酸の酸基、例えば式Iおよび/またはIIに相応して種々のカルボキシル基として、上記したようなSi−OR1に記載の珪素に結合しているR3−(CO)−を意味する。一般的に、種々の炭化水素基で官能化されたカルボキシ基(R1が−(CO)−R3である−OR1)、すなわち式Iおよび/またはIIの酸基は、天然に由来するかまたは合成の脂肪酸、例えば飽和脂肪酸の吉草酸(ペンタン酸、R3=C49)、カプロン酸(ヘキサン酸、R3=C511)、エナント酸(ヘプタン酸、R3=C613)、カプリル酸(オクタン酸、R3=C715)、ペラルゴン酸(ノナン酸、R3=C817)、カプリン酸(デカン酸、R3=C919)、ラウリン酸(ドデカン酸、R3=C1123)、ウンデカン酸(R3=C1021)、トリデカン酸(R3=C1225)、ミリスチン酸(テトラデカン酸、R3=C1327)、ペンタデカン酸、(R3=C1429)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸、R3=C1531)、マルガリン酸(ヘプタデカン酸、R3=C1633)、ステアリン酸(オクタデカン酸、R3=C1735)、ノナデカンデカン酸、(R3=C1837)、アラキン酸(エイコサン酸/イコサン酸、R3=C1939)、ベヘン酸(ドコサン酸、R3=C2143)、リグノセリン酸(テトラコサン酸、R3=C2347)、セロチン酸(ヘキサコサン酸、R3=C2551)、モンタン酸(オクタコサン酸、R3=C2755)および/またはメリッセン酸(トリアコンタン酸、R3=C2959)から得ることができるが、短鎖状の不飽和脂肪酸、例えば吉草酸(ペンタン酸、R3=C49)、酪酸(ブタン酸、R3=C37)、プロピオン酸(プロパン酸、R3=C25)、酢酸(R3=CH3)および/または蟻酸(R3=H)からも得ることができ、かつ式Iおよび/またはIIの珪素含有前駆体化合物として、殊にとにかく純粋に有機性のシラノール加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒として使用されてよい。
また、本発明の対象は、式Iおよび/またはIIの化合物を製造するための、式IIIの化合物と、カプリル酸、オレイン酸、ラウリン酸、カプリン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸および/またはミリスチン酸から選択される、殊に式IVa、IVb、IVcおよび場合によりIVdの2つ、3つまたは4つの種々の脂肪酸との反応によって得られる、式Iおよび/またはIIの化合物を含む組成物である。
種々のカルボキシ基を有する相応するカルボキシシラン化合物は、例えばメトキシシランでグラフトされたPE−HDポリマーの架橋反応、実施例参照、において、平均的に遊離酸より良好な架橋を示す。総じて、14個を上廻るC原子のカルボキシ基を有する固体のカルボキシシランは、14個を下廻るC原子のカルボキシ基を有する液状のカルボキシシランより明らかに良好な架橋を示し、かつ3個のカルボキシ基を有するカルボキシシランより明らかに良好に架橋を行なう。理論に関連することなく、カルボキシシラン中のカルボキシ基4個の中の3個が14個を上廻る、すなわち15個のC原子およびそれ以上を有する場合、製造されたカルボキシシランは、固体であり、このカルボキシ基が14個またはそれ未満(13個以下のC原子)を有する場合も同様である。その上、非極性のポリマーマトリックスとの比較的高度な相容性が形成され、この相容性は、比較的良好な分布で現れ、ひいては付随して触媒の比較的良好な活性が現れる。
本発明の特に好ましい実施態様によれば、それぞれ式Iおよび/またはII中には、直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基、アルケニル基、アリール基、アルキルアリール基、アリールアルキレン基、シクロアルケニル−アルキレン基、ハロゲン化アルキル基および/またはアクリルオキシアルキル官能性基、殊に1〜18個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状および/または環式のアルキル基またはシクロアルケニル−アルキレン基および/またはそれぞれ1〜18個のC原子を有する、それぞれ直鎖状、分枝鎖状および/または環式のアリールアルキレン基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基および/またはアクリルオキシアルキル基および/または6個、12個または14個のC原子を有するアリール基および/または1〜18個のC原子を有するイソアルキル基、1〜18個のC原子を有するシクロアルキル基、例えばシクロヘキシル基、3−メタクリルオキシプロピル基、2−アクリルオキシプロピル基、フルオロアルキル基、ビニル基、アリル基が存在していてよく、特に有利には、Aは、アルケニル基、さらに好ましくはビニル基、またはアルキル基、さらに有利には、プロピル基であるかまたはハロゲン化アルキル基、例えば特に3−クロロプロピル基でもある。同様に好ましくは、Aは、1〜16個のC原子を有するシクロアルケニル−アルキレン基、特に二価アルキレン基中の1〜8個のC原子を有するシクロヘキセニル−アルキレン基、特に有利にはシクロヘキセニル−エチレン基、さらに有利には3−シクロヘキセニル−エチレン基、または2−シクロヘキセニル−エチレン基または1−シクロヘキセニル−エチレン基であり、相応するシクロヘキセニル−プロピレン基は、二価アルキレン基中の1〜4個のC原子を有するシクロヘキサジエニル−アルキレン基と同様に好ましい。
同様に、Aは、互いに無関係に式Iおよび/またはII中で一価オレフィン基、例えば殊に
69−(CH22−、有利に3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−であるか、または、
68−(CH22−、殊に1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−または
(R92C=C(R9)−Mk−でもあり、その中で、R9は、同一かまたは異なり、およびR9は、水素原子またはメチル基またはフェニル基であり、基Mは、一連の−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−O(O)C(CH23−または−C(O)O−(CH23−からの1個の基であり、kは、0または1であり、例えばビニル、アリル、3−メタクリルオキシプロピルおよび/またはアクリルオキシプロピル、n−3−ペンテニル、n−4−ブテニルを含み、または
イソプレニル、3−ペンテニル、ヘキセニル、二価アルキレン基中に1〜8個のC原子、有利に1〜4個のC原子を有する−アルキレン−シクロヘキセニル、−エチレン−シクロヘキセニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエン、−エチレン−シクロヘキサジエン、テルペルニル、スクアラニル、スクアレニル、ポリテルペニル、ベツラプレノキシ、シス/トランス−ポリイソプレニル、または
8−Fg−[C(R8)=C(R8)−C(R8)=C(R8)]r−Fg−を含み、その中で、R8は、同一かまたは異なり、
およびR6は、水素原子または1〜3個のC原子を有するアルキル基またはアリール基、またはアラルキル基、特にメチル基またはフェニル基を表わし、基Fは、同一かまたは異なり、およびFは、一連の−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−O(O)C(CH23−または−C(O)O−(CH23−からの1個の基であり、rは、1〜100、殊に1または2であり、およびgは、0または1である。
特に、zが1または2であり、および/またはzが0であり、かつ種々のOR1が−OR1a=−O(CO)R3a、−OR1b=−O(CO)R3b;−OR1c=−O(CO)R3cおよび/または−OR1d=−O(CO)R3dを含む、特に一般式Iの種々の有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物が、不飽和カルボキシレート基と、殊にテトラカルボキシシランに相応してベースポリマー上にグラフトされるかまたはベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーと共重合され、場合によってはラジカル形成剤の存在下で、またはカルボキシル置換されたシランに相応してグラフトされたベースポリマーと混合され、場合によっては成形後に、特に熱の供給下に、触媒として湿分の存在下で架橋を生じさせる場合には、アルコールは、もはや遊離されない。
付加的に、グラフトまたは共重合は、有機官能性シラン化合物、例えば次に定義されたような一般式V((B)bSiR4 c(OR53-d-c)の不飽和アルコキシシランの存在下で行なうことができる。
好ましくは、式I中で、トリカルボキシシランについては、zは、1であり、かつxは、0であるか、またはzは、0であるか、またはxは、1であり、テトラカルボキシシランについては、zは、0であり、かつxは、0である。同様に、式IIの相応するオリゴマーのシロキサンも好ましい。
即ち、種々のカルボン酸をベースとするかまたは種々のカルボン酸を遊離する、式Iおよび/またはIIのシランが好ましく、これらのカルボン酸は、カプリン酸、ミリスチン酸、カプリル酸、油酸、ステアリン酸、パルミチン酸およびラウリン酸から選択される2つ、3つまたは4つの異なるカルボン酸を有する。
(i)式Iおよび/またはII中でそれぞれ互いに無関係に、zが1であり、かつxが0であり、かつAが1〜8個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基、アルケニル基、ハロゲン化アルキル基、シクロアルケニル−アルキレン基、殊にシクロヘキセニル−アルキレン基またはアルケニル基に相応し、かつR1が互いに無関係に2個または3個の異なるカルボニル−R3(−(C=O)R3基)に相応し、有利に3個の異なるカルボニル−R3基に相応し、すなわち−(C=O)R3は、−(C=O)R3a〜cであり、その際、無関係にR3は、3〜45個のC原子を有する非置換の炭化水素基、有利に殊に7〜45個のC原子、有利に7〜26個のC原子を有するアルキル基またはアルケニル基から選択されるか、或いは
(ii)式Iおよび/またはII中でそれぞれ互いに無関係に、zが0であり、かつxが0であり、かつR1が互いに無関係に2個、3個または4個の異なるカルボニル−R3(−(C=O)R3基)に相応し、すなわち−(C=O)R3は、−(C=O)R3a〜dであり、その際、R3は、3〜45個のC原子を有する非置換の炭化水素基、有利に殊に7〜45個のC原子、有利に7〜26個のC原子を有するアルキル基またはアルケニル基から選択されるような、式Iおよび/またはIIの前駆体化合物を含む特に好ましい組成物および/または式IまたはIIの前駆体化合物それら自体またはこれらの混合物。
意外なことに、意図的に互いに無関係に式Iおよび/またはII中で
1が互いに無関係に少なくとも2個、有利に3個または4個の異なるカルボニル−R3基(−(C=O)R3a〜cまたはd基)に相応する場合、前記組成物または式Iおよび/またはIIの前駆体化合物またはこれらの混合物の凝集状態を調節することができることが見い出されたが、この場合異なるカルボニル−R3基中で、
(a)互いに無関係に少なくとも1個の第1のR3基は、3〜14個のC原子、殊に7〜14個のC原子、特に8〜14個のC原子、有利に9〜13個または9〜14個のC原子を有する非置換の炭化水素基、有利にアルキル基またはアルケニル基から選択され、および
(b)互いに無関係に少なくとも1個の他のR3基は、15〜45個のC原子、殊に15〜26個のC原子、有利に15〜20個のC原子を有する非置換の炭化水素基、有利にアルキル基またはアルケニル基から無関係に選択される。
カルボニル−R3基(−(C=O)R3基)の好ましい前記炭化水素基R3は、C原子の前記数を有するアルキル基またはアルケニル基に相応する。
好ましくは、式Iおよび/またはIIのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物は、種々の脂肪酸基をベースとし、すなわち殊に式IIIのハロゲン化シランと種々の脂肪酸(R1OH=R1aOH、R1bOH、R1cOHおよび/またはR1dOH)との反応をベースとし、およびそれぞれ十分に疎水性であり、遊離後に全く不快な臭いを有さず、かつ製造されたポリマーからブルーミングしない疎水性KW基を有する。それぞれの酸がポリマーまたはモノマーまたはプレポリマー中で分散可能である場合、KW基は、十分に疎水性である。式Iおよび/またはII中の特に好ましい酸基(−OR1)は、次の酸、例えばカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸および/またはベヘン酸から生じる。
同様に、好ましくは、種々の天然に由来するかまたは合成の不飽和脂肪酸、すなわち式Iおよび/またはII中の種々の−OR1中の少なくとも1個のR3基は、R1=−(CO)−R3がR1a〜d=−(CO)−R3a〜dであることに相応して、シクロアルケニル−アルキレン基を含むアルケニル基のR3と反応され、式Iおよび/またはIIの前駆体化合物に変わってよく、したがって式Iおよび/またはIIの化合物は、−OR1=−O(CO)−R3中の次の基R3の少なくとも1個を有することができる。式Iおよび/またはIIの前記化合物は、同じく2個の官能基を満たすことができ、一面で、これらの式Iおよび/またはIIの前記化合物は、シラン加水分解触媒として、および/またはシラノール縮合触媒として、またはこれらの前駆体として使用され、および不飽和炭化水素基(R3)によって直接にラジカル重合に関与していてよい。好ましい不飽和脂肪酸は、ソルビン酸(R3=C57)、ウンデシレン酸(R3=C1019)、パルミトレイン酸(R3=C1529)、油酸(R3=C1733)、エライジン酸(R3=C1733)、バクセン酸(R3=C1937)、イコセン酸(R3=C2141)、セトレイン酸(R3=C2141)、エルカン酸(Erucansaeure)(R3=CH)、ネルボン酸(R3=C2345)、リノール酸(R3=C1731)、α−リノレン酸(R3=C1729)、γ−リノレン酸(R3=C1729)、アラキドン酸(R3=C1931)、チムノドン酸(R3=C1929)、クルパノドン酸(R3=C2133)、リシノール酸(12−ヒドロキシ−9−オクタデセン酸)、(R3=C1733O)および/またはセルボン酸(R3=C2131)である。特に好ましいのは、油酸(R3=C1733)の少なくとも1個の基を含有する、式Iおよび/またはIIの前駆体化合物である。
特に好ましい組成物は、殊に前記特徴に加えて、
(iii)zが1であり、かつAがH3C(CH22−、H2C=CH2−、ClCH2(CH22−、二価アルキレン基中に1〜8個のC原子を有するシクロヘキセニル−アルキレン基および/またはシクロヘキサジエニル−アルキレン基、例えばC69−(CH22−、特に3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−;またはC68−(CH22−、1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−および−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択された2個または3個の異なるR1(R1=R1a〜c)を有する式I中のOR1であるか、または
(iv)zが0であり、−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択された2個、3個または4個の異なるR1(R1=R1a〜d)を有する式I中のOR1を有する、式Iの前駆体化合物
および場合によっては殊にaが1でありかつbが1である、理想化された式IIに記載された、式Iの前駆体化合物から形成された、複数のオリゴマーの化合物またはその混合物を含有する、式Iの少なくとも1つのカルボキシ官能化された、珪素含有前駆体化合物を含む。
このための例は、殊にAがアルキル基、例えばH3C(CH22−、(H94)−、(H178)−、(H3316)−アルケニル基、例えばH2C=CH2−、1〜16個のC原子を有するシクロアルケニル−アルキレン基、殊に二価アルキレン基中にそれぞれ1〜8個のC原子を有するシクロヘキセニル−アルキレン基および/またはシクロヘキサジエニル−アルキレン基、例えば殊にC69−(CH22−、3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−、C68−(CH22−、1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−、殊に−エチレン−2−シクロヘキセ−3−エニルまたは別の位置の二重結合を有する異性体、および/またはハロゲン化アルキル基、例えばClCH2(CH22−である次のもの:
A−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p(ミリスチリル−、ラウリル−、カプリル−)
A−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p(ミリスチリル−、パルミチル−、ステアリル−)
(H199OCO)p(A)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p、(カプリニル−、ミリスチル−、ラウリル−、カプリル−);
(H4321OCO)p(A)Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p、(ベヘニル−、ミリスチル−、パルミチル−、ステアリル−);
(H199OCO)p(A)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H199OCO)pSi(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p、(カプリニル−、ミリスチル−、ラウリル−、カプリル−);
(H4321OCO)pSi(OCOC1327)(OCOC1531)(OCOC1735pであり、
この場合それぞれpは、0、1、2または3であり、但し、少なくとも、2個の異なる脂肪酸基において、pは、1であり、Si−A置換前駆体化合物中、それぞれの珪素化合物の全てのpの総和は、3であり、式Iのテトラカルボキシ官能化された前駆体化合物中、全てのpの総和は、4であり、ならびに場合によっては殊にaが1であり、かつbが1である、理想化された一般式IIに記載された、一般式Iの前駆体化合物の相応するオリゴマーの化合物、またはその混合物である。
特に好ましいが、しかし、これに制限されない、式Iのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物は、
3C(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
3C(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
2C=CH2−Si(OCOC715)(OCOC1123)(OCOC1327p
2C=CH2−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
69−(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
69−(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
ClCH2(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
ClCH2(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
(H199OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H4321OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
(H199OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H199OCO)pSi(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H4321OCO)pSi(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
(H3316)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H3316)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
(H178)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H178)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
(H94)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
(H94)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735pから選択され、
この場合それぞれpは、0、1、2または3であり、但し、少なくとも、2個の異なるカルボキシ基、有利に3個の異なるカルボキシ基において、pは、1であり、式I中でzが1である場合にそれぞれの珪素含有前駆体化合物の全てのpの総和は、3であり、zが0である式Iのテトラカルボキシ官能化された前駆体化合物中、全てのpの総和は、4であり、ならびに場合によっては前記の前駆体化合物の相応するオリゴマーの化合物、またはその混合物である。
3が−COOまたはR1Oである式Iおよび/またはIIの前駆体化合物を製造することができる、他の好ましい酸は、グルタル酸、乳酸(R1は、(CH3)(HO)CH−である)、クエン酸(R1は、HOOCCH2C(COOH)(OH)CH2−である)、ブルピン酸、テレフタル酸、グルコン酸、アジピン酸、但し、この場合全てのカルボキシル基は、Si官能化されていてもよく、安息香酸(R1は、フェニルである)、ニコチン酸(ビタミンB3、B5)である。しかし、天然の、または合成のアミノ酸が使用されてもよく、したがってR1は、例えばトリプトファン、L−アルギニン、L−ヒスチジン、L−フェニルアラニン、L−ロイシンから出発する、相応する基に相応し、この場合には、L−ロイシンが有利に使用されてよい。相応して、相応するD−アミノ酸またはL−アミノ酸およびL−アミノ酸の混合物が使用されてもよく、または酸、例えばDがN、Pであり、かつdが無関係に1〜12、特に1、2、3、4、5または6であるD[(CH2d)COOH]3が使用されてもよく、この場合には、無関係に全てのカルボン酸官能基のヒドロキシ基は、Si官能化されていてよい。
それによって、前記酸の基をベースとする式Iおよび/またはIIの相応する化合物は、シラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒として使用されてもよい。
有機酸の珪素含有前駆体化合物は、殊に加水分解された形でシラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒として遊離された有機酸上で活性であり、ならびにそれ自体加水分解されたかまたは加水分解されていない形でポリマー上でのグラフトのため、および/またはベースポリマー、ポリマー/モノマーまたはプレポリマーとの共重合のため、または例えば付着助剤として架橋のために適している。加水分解された形で、形成されたシラノール化合物は、縮合において形成されたSi−O−Si−シロキサン橋および/またはSi−O−基質またはSi−O−担持材料による架橋に貢献する。この架橋は、別のシラノール、シロキサンまたは一般的に架橋に適した官能基で基質、充填剤および/または担持材料の上で行なうことができる。従って、好ましい充填剤および/または担持材料は、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、熱分解法珪酸、沈降珪酸、珪酸塩ならびに他の次に記載された充填剤および担持材料である。
アルキル基R2として、アルキル基において、殊に1〜24個のC原子、有利に1〜18個のC原子、特に有利に1〜4個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基が適している。アルキル基R2として、殊にエチル基、n−プロピル基および/またはイソプロピル基が適している。置換アルキル基として、殊にハロゲン化された炭化水素基、例えば3−ハロゲンプロピル基、例えば3−クロロプロピル基または3−ブロモプロピル基が適しており、これらの基は、場合により求核置換に利用することができるかまたはPVC中に使用されてもよい。アリール基として、フェニルまたはベンジルが適している。
即ち、一般式Iおよび/またはIIの有機酸の珪素含有前駆体化合物も好ましく、zが0であり、かつxが1または2である、アルキル置換されたジカルボキシシランまたはトリカルボキシシランは、種々のカルボン酸をベースとするか、またはシラノールおよび種々のカルボン酸が遊離される。そのための例は、カプリン酸、ミリスチン酸、カプリル酸、油酸、ステアリン酸、パルミチン酸およびラウリン酸から選択された、有利に2つまたは3つの異なるカルボン酸をベースとする、式Iのメチル置換、ジメチル置換、エチル基置換またはメチルエチル置換されたカルボキシシランである。
他の選択可能な方法によれば、式Iおよび/またはIIの本質的にカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含む組成物を計量供給する際に簡単な取り扱いを可能にするために、液状の前駆体化合物、殊にそれぞれ常圧(1013hPa)で、約10℃〜80℃の範囲内、殊に10〜60℃、有利に10〜40℃、特に有利に10〜35℃で液状である全ての前駆体化合物は、有利であることができる。
更に、好ましい他の選択可能な方法によれば、式Iおよび/またはIIの少なくとも1つの前駆体化合物を含む組成物は、担持材料上に施すことができ、担持材料中に堆積されてよいし、および/または担持材料中にカプセル封入されてよく、殊に担持材料は、鉱物質材料または熱可塑性ベースポリマー、シラングラフト化されたベースポリマー、シラン共重合されたベースポリマー、前記ベースポリマーのモノマー、前記ベースポリマーのプレポリマーおよび/またはこれらの混合物である。鉱物質材料として、例えば充填材として、殊に次のものもこれに該当する:
それに応じて、好ましい担持材料および/または充填剤は、化学量論的割合を有する金属水酸化物であるか、または担持材料および/または充填剤の異なる脱水段階において、ヒドロキシル基ないし比較的僅かな残りのヒドロキシル基ではあるが、DRIFT−IR−分光分析法によって検出可能なヒドロキシル基の化学量論的割合を有する金属水酸化物である。
適した担持材料または充填剤の例は、三水酸化アルミニウム(ATH)、アルミニウムオキシドヒドロキシド(AlOOH.aq)、二水酸化マグネシウム(MDH)、ブルーサイト、ハンタイト、水菱苦土石、雲母およびモンモリロン石である。更に、充填剤として、炭酸カルシウム、タルクならびにガラス繊維が使用されてよい。更に、いわゆる"チャコール・フォーマー(char former)"、例えばポリ燐酸アンモニウム、スズ酸塩、硼酸塩、タルク、または別の充填剤との組合せでのものが使用されてよい。
その上、前記組成物は、他の添加剤、例えば二酸化チタン(TiO2)、タルク、粘土、石英、カオリン、ベントナイト、炭酸カルシウム(白亜、ドロマイト)を有することができ、または染料、顔料、タルク、カーボンブラック、SiO2、沈降珪酸、熱分解法珪酸、酸化アルミニウム、例えばα−酸化アルミニウムおよび/またはγ−酸化アルミニウム、アルミニウムオキシドヒドロキシド、ベーム石、重晶石、硫酸バリウム、石灰、珪酸塩、アルミン酸塩、珪酸アルミニウムおよび/またはZnOまたはこれらの混合物を有することもできる。特に、担持材料または添加剤、例えば顔料、充填剤は、粉末状、粒状、多孔質、膨潤性または場合によりフォーム状で存在する。
更に、式Iおよび/またはIIのカルボキシ官能化された前駆体化合物を含む組成物の良好な分散性または均質性ないし良好な溶解性は、殊に有機官能性シラン、有機官能性シロキサン中、有利にシラングラフトされた、シラン共重合されたポリマー、相応するモノマーまたはプレポリマー中で望ましい。従って、炭化水素官能化されたアルコキシシランまたは相応するシロキサン、殊にアルケニル基官能化されたアルコキシシランまたはシロキサン中、有利にビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシラン中で40%を上廻る溶解性を有する、式I、IIのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物、またはこれらの混合物を含む組成物は、特に好ましく、殊にこの溶解性は、炭化水素官能化されたアルコキシシラン中で50%を上廻る。
本発明による組成物は、特に良好にモノシル法、熱可塑性ベースポリマーを用いるシオプラス法または熱可塑性ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーを用いる共重合法への使用に適している。
殊に、前記組成物は、望ましくない加水分解および/または縮合を本来の使用前にモノシルプロセス、シオプラスプロセスまたは共縮合法において中断するために、本質的に無水である。
また、本発明の対象は、成分Aとしての前記定義に相応する一般式Iおよび/または一般式IIの有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物および
場合によっては成分Bとしてラジカル形成剤および
殊に有利に式V、
(B)bSiR4 c(OR53-d-c (V)、〔式中、d、c、b、a、B、R4およびR5は、次に定義されており、特に好ましくは、Bは、ビニル基である〕で示される不飽和アルコキシシランを含む、有利に配合物としての、殊に熱可塑性ベースポリマーを架橋するための組成物であり、殊に不飽和アルコキシシランは、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランまたはこれらの混合物であり、
場合によってはこの組成物は、液状で、例えば式Iおよび/またはIIの珪素含有前駆体化合物として、場合によってはラジカル形成剤、例えば特にジクミルペルオキシド、第三ブチルクミルペルオキシド、ビス(第三ブチルペルオキシ)−ジイソプロピル−ベンゼン、1,1−ジ(第三ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンまたは2,5−ジメチル−2,5−ジ−第三ブチルペルオキシ−ヘキサンと一緒に不飽和アルコキシシラン、例えばビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシラン中に存在し、殊にアルコキシシラン中に溶解して存在し、
場合によっては前記成分A、Bおよび/またはCの少なくとも1つは、担持されていてよいか、またはカプセル封入されていてよい。更に、前記組成物は、例えば安定剤または他の通常の配合助剤のような他の配合助剤および/またはプロセス助剤を単数または複数の成分Dとして含有することができる。
殊に、配合物の形の特に好ましい組成物は、成分Aとしての前記定義に相応する一般式Iおよび/またはIIの種々の有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物を1〜25質量%、殊に1.5〜20質量%、特に有利に2.0〜18.0質量%およびその間に存在する全ての値で、場合によってはラジカル形成剤を成分Bとして1〜12質量%、殊に1,5〜11質量%、有利に2〜10質量%、特に有利に2.2〜9.0質量%およびその間に存在する全ての値で、および場合によっては有利に式Vの有機官能性シラン化合物、殊に不飽和アルコキシシラン、特に有利にビニルトリアルコキシシランを成分Cとして48〜98質量%、殊に55〜97.5質量%、有利に60〜95質量%、特に有利に70〜92質量%、殊に有利に72〜90質量%およびその間に存在する全ての値で、および場合によっては単数または複数の成分Dとして0〜15.0質量%、殊に0.1〜8.0質量%、有利に0.2〜5.0質量%、特に有利に0.5〜3.0質量%およびその間に存在する全ての値で含み、この場合組成物中で前記成分は、互いに無関係に全部で100質量%に達する。
殊にポリマーコンパウンドの製造に適している、特に配合物としての1つの好ましい組成物は、少なくとも1つのラジカル形成剤を成分Bとして含有する。好ましいラジカル形成剤は、有機過酸化物および/または有機パーエステルまたはこれらの混合物、例えば特に第三ブチルペルオキシピバレート、第三ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルペルオキシド、ジ−第三ブチルペルオキシド、第三ブチルクミルペルオキシド、1,3−ジ−(2−第三ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(第三ブチルペルオキシ)ヘキシン(3)、ジ−第三アミルペルオキシド、1,3,5−トリス(2−第三ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1−フェニル−1−第三ブチルペルオキシフタレート、α,α’−ビス(第三ブチルペルオキシ)−ジイソプロピル−ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−第三ブチルペルオキシ−ヘキサン、1,1,−ジ(第三ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(TMCH)である。n−ブチル−4,4−ジ(第三ブチルペルオキシ)バレレート、エチル−3,3−ジ(第三ブチルペルオキシ)ブチレートおよび/または3,3,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサ−シクロノナンの使用も好ましい。
同様に、本発明の対象は、請求項1から11までのいずれか1項に記載の本発明による組成物または式I、IIの化合物またはこれらの混合物を含む配合物である。
意外なことに、一般式Iおよび/または一般式IIの少なくとも2つの異なる有機酸の加水分解可能な前駆体化合物および場合によっては付加的に次に定義したように、殊に式Vの有機官能性シラン化合物を含有する組成物は、簡単な経済的方法で熱可塑性ベースポリマー、当該熱可塑性ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーとポリマーコンパウンドに反応させることができ、かつ記載された欠点、例えば毒性および臭いの問題を有しない。ポリマーコンパウンドを製造するための方法において、組成に応じて全体的にアルコールももはや遊離されない。
例えば、zが0、1または2であり、かつOR1が不飽和カルボキシレート基に相応する一般式Iおよび/またはzが0または1であり、かつOR1が不飽和カルボキシレート基に相応する一般式IIの種々の有機債の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物がベースポリマー上にグラフトされるかまたは場合によってはラジカル形成剤の存在下に、ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーと共重合されるかまたは相応するカルボキシ置換された、シラングラフト化されたベースポリマーと混合され、場合によっては成形後に湿分の存在下に架橋が行なわれる。
付加的に、または他の選択可能な方法によれば、グラフトまたは共重合は、有機官能性シラン化合物、例えば次に定義されたような一般式Vの不飽和アルコキシシランの存在下で行なうことができる。
殊に、有利に、本発明による組成物は、殊に式Vの有機官能性シラン化合物として、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジアルコキシシラン、ビニルトリエトキシ−メトキシシラン(VTMOEO)、ビニルトリ−イソプロポキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MEMO)および/またはビニルエトキシ−ジメトキシシランおよび/またはアリルアルコキシシラン、例えばアリルトリエトキシシラン、不飽和シロキサン、例えば特にオリゴマーのビニルシロキサンまたは記載された化合物の混合物を含有する。
好ましい有機官能性シラン化合物は、ビニル基またはメタクリル基を含有する。それというのも、前記化合物は、ラジカルに対して反応性であり、かつポリマー鎖上へのグラフト化のため、またはモノマー、プレポリマーとの共重合のために適しているからである。
また、本発明の対象は、異なる炭化水素基で官能化された少なくとも2個のカルボキシ基、特に3個または4個の異なるカルボキシ基を有し、かつ一般式III
(A)zSiR2 x(Hal)4-(z+x) (III)
〔式中、zは、0、1または2であり、xは、0、1または2であり、および(x+z)は、2以下であり、Aは、前記および後記の定義を有し、およびHalは、無関係に塩素または臭素である〕で示されるハロゲン化シランを
式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IV、すなわち下位グループの式IVaおよび式IVbの少なくとも2つの異なる有機酸と反応させるか、または有利に
zが1でありかつxが0である場合に、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IV、すなわち式IVa、式IVbおよび/または式IVcの少なくとも2つまたは3つの異なる有機酸と反応させるか、または有利に
zが0でありかつxが0である場合に、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IV、すなわち式IVa、式IVb、式IVcおよび/または式IVdの少なくとも2つ、3つまたは4つの異なる有機酸と反応させることにより得られる、カルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含む、殊に1つ以上の前記特徴を有する組成物であり、
この場合式IV
HOR1 (IV)
で示される異なる有機酸中で、R1(すなわち、R1a,1b,1cおよび/または1d)は、互いに無関係に式IV中で異なるカルボニル−R3基、すなわちカルボニル−R3a,3b,3cおよび/または3dに相応し、この場合R3は、無関係に3〜45個のC原子、殊に7〜45個のC原子、有利に7〜26個のC原子、特に有利に7〜21個のC原子、または比較的良好に8〜18個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択される。
特に、式IVの種々の有機酸は、ほぼ等モル量で使用され、この場合この反応は、場合により不活性の溶剤の存在下で行なわれ、この溶剤は、反応後に本質的に除去される。式IVの種々の酸は、等モル量で互いに使用されてよく、すなわち式IVの2つの種々の、または異なる酸の場合にほぼ1:1で使用されてよく、或いは、式IVの2つ、3つ、4つ、5つまたは6つ、またはさらにそれ以上の種々の酸が使用されるか否かとは無関係にそれぞれ種々の使用される酸に対して50:1〜1:50の比で使用されてもよい。好ましくは、種々の酸は、互いにほぼ等モル量で使用され、すなわち式IVの3つの種々の酸の場合には、ほぼ1:1:1であり、式IVの4つの種々の酸の場合には、ほぼ1:1:1:1である。一般的に、当業者であれば、種々の有機酸の互いのモル比を自由に選択できることは、知っており、この場合には、全体的に異なる炭化水素基で官能化された式IまたはIIの少なくとも2個のカルボキシ基を有する、カルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物が得られる。
式IIの化合物を製造すべき場合には、比較的高い温度で微少量の水の添加下に作業され、反応時間は、延長される。
好ましくは、この反応は、不活性の溶剤中、殊に不活性の有機溶剤中で行なわれ、この不活性の有機溶剤中で、式III、IV、Iおよび/またはIIの化合物は、可溶性であり、好ましくは、反応体IIIおよびIVだけが不活性の有機溶剤中で可溶性である。好ましい溶剤は、炭化水素、ハロゲン化炭化水素またはエーテルであり、好ましくは、芳香族炭化水素、例えばトルエンが使用される。
一般的に、他の常用の不活性の、殊に炭化水素をベースとした溶剤も当業者には公知である。その上、この溶剤の適性は、出発物質との本質的な反応を全く生じないか、または式IまたはIIの生成物の本質的な分解を全く生じない生成物から溶剤が分離されるか否かに依存する。
また、本発明の対象は、
式III
(A)zSiR2 x(Hal)4-(z+x) (III)
〔式中、zは、0、1または2であり、xは、0、1または2であり、(z+x)は、2以下であり、
Aは、無関係に非置換または置換の炭化水素基、殊に非置換または置換の直鎖状、分枝鎖状および/または環式のアルキル基、アルケニル基、二価アルキレン基中に1〜8個のC原子を有するシクロアルケニル−アルキレン基、アルキルアリール基、アリールアルキレン基、アリール基、例えばフェニル;メタクリルオキシアルキル基および/またはアクリルオキシアルキル基であり、
2は、互いに無関係に1〜24個のC原子を有する、非置換の直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基であり、および
Halは、それぞれ無関係に、塩素または臭素から選択されるハロゲン基である〕で示されるハロゲン化シランを、
式IV、すなわち式IVa、式IVb、式IVcおよび/または式IVdを含む種々の式IVの少なくとも2つの異なる有機酸と反応させることにより、式Iおよび/またはIIのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を製造するための、有利に少なくとも2個、有利に3個または4個の、種々の炭化水素基で官能化されたカルボキシ基を有する、カルボキシ官能化された、殊に式Iおよび/またはIIの有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物を含む組成物を製造するための方法であり、
この場合式IV
HOR1 (IV)
で示される異なる有機酸中で、R1(R1=R1a,1b,1cおよび/または1d)は、互いに無関係にカルボニル−R3基に相応し(R3=R3a,3b,3cおよび/または3d)であり、この場合R3は、無関係に、3〜45個のC原子、殊に7〜45個C原子、有利に7〜26個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択され、
および有機酸は、場合によっては式IIIのハロゲン基に対して少なくとも化学量論的モル比で、場合によっては不活性の溶剤中で存在する。
特に有利には、前記の有機カルボン酸、殊に天然に由来するかまたは合成の脂肪酸、殊に飽和脂肪酸および/または不飽和脂肪酸は、式IVの有機酸として本発明による方法において使用される。
殊に、これは、カプリン酸、カプリル酸、ステアリン酸、パルミチン酸、油酸、ラウリン酸、ミリスチン酸およびベヘン酸からの選択であってよい。
特に有利には、本発明による方法において、式IVの種々の有機酸は、互いに10:1〜1:10の比で使用され、好ましくは、式IVの種々の酸は、互いにほぼ等モル量で使用され、殊に式IVの種々の酸は、式Iのハロゲン基に関連して少なくともほぼ等モル量で使用される。
1つの好ましい実施態様に相応して、(v)zが1であり、かつxが0であり、かつAが非置換または置換の炭化水素基、殊にアルキル基、アルケニル基、二価アルキレン基中で1〜8個のC原子を有するシクロヘキセニル−アルキレン基、アルキルアリール基、アリールアルキレン基、アリール基、例えばフェニル基、メタクリルオキシアルキル基および/またはアクリルオキシアルキル基である式IIIのハロゲン化シランを、
式IVの2つまたは3つの異なる有機酸と、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で反応させるか、或いは
(vi)zが0であり、かつxが0である場合には、
式IVの2つ、3つまたは4つの異なる有機酸と、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で反応させ、
この場合式IV
HOR1 (IV)
で示される異なる有機酸中で、R1は、互いに無関係にカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、無関係に、3〜45個のC原子、殊に7〜45個のC原子、有利に7〜26個のC原子、さらに有利に8〜18個のC原子、殊に8〜16個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択される。
A基の好ましい例は、H3C(CH22−、(H94)−、(H178)−、(H3316)−、H2C=CH2−、ClCH2(CH22−、C69−(CH22−、殊に3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−、C68−(CH22−、1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−、殊にシクロヘキセ−3−エニル−2−エチレン−ならびに異性体、例えばシクロヘキセ−2−エニル−2−エチレン−またはシクロヘキセ−1−エニル−2−エチレン−およびこれらの混合物、または1〜16個のC原子を有するシクロヘキサジエニル−アルキレン基、殊にシクロヘキサジエニル−エチレン基である。
特に有利には、殊にIVa(R1aOH)、IVb(R1bOH)、IVc(R1cOH)および/またはIVd(R1dOH)を含む、一般式IVの2つ、3つまたは4つまたはそれ以上の前記の飽和脂肪酸および/または不飽和脂肪酸は、式IIIのハロゲン化シランと反応される。特に、式IVの3つまたは4つの異なる脂肪酸それぞれ1モルは、式IIIのトリクロロシラン1モルまたはテトラクロロシラン1モルと不活性の溶剤中で反応される。
好ましいハロゲン化シランは、プロピルトリクロロシラン、シクロヘキセ−3−エニル−2−エチレン−トリクロロシラン、シクロヘキセ−2−エニル−2−エチレン−トリクロロシラン、シクロヘキセ−1−エニル−2−エチレン−トリクロロシラン、クロロ−3−プロピル−トリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、アリルトリクロロシラン、テトラクロロシラン、n−/イソ−/第三ブチルトリクロロシラン、オクチルトリクロロシラン、n−/イソ−ヘキサデシルトリクロロシランである。
更に有利には、前記方法は、前記特徴に対して付加的に、または他の選択可能な方法により、
(v)zが1であり、かつAがアルキル基、例えばH3C(CH22−、n−/イソ−(H3316)−、(H178)−、(H94)−、アルケニル−、例えばH2C=CH2−、ハロゲン化アルキル−、例えばClCH2(CH22−、C69−(CH22−、殊に3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C68−(CH22−、C68−(CH22−、1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−であり、Halが臭素または塩素であり、特にHalがClである一般式IIIの化合物が式IVの少なくとも2つまたは3つの異なる有機酸と反応され、この場合R1a〜1cおよび/または1dを含むR1は、無関係に、−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択されるか、或いは
(vi)zが0である場合には、
式IVの少なくとも2つ、3つまたは4つの異なる有機酸と反応され、この場合R1a〜1cおよび/または1dを含むR1は、無関係に、−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択されるように実施される。
前記反応は、特に、式IIIの使用されるハロゲン化シランのハロゲン基に関連して式IVの種々の酸の少なくとも等モル量の混合物を用いて行なわれる。
一般的に、前記したような比較的長い疎水性炭化水素基を有する有機酸は、吉草酸、有利にカプリン酸、ラウリン酸および/またはミリスチン酸を用いて開始して、シラノール縮合触媒の製造に好適であり、およびシラノール縮合触媒として好適である。より少ない疎水性の酸、例えばプロピオン酸、酢酸、蟻酸は、熱可塑性の疎水性ポリマーとの反応のために有利であるとだけ評価することができる。また、相応して、臭いの強い脂肪酸、例えば酪酸およびカプリル酸は、刺激臭のために、組成物中、マスターバッチ中または本発明による方法に使用するためにだけ有利であるか、またはあまり適当でない、ないし不適当である。これは、殊に製造すべきポリマーまたはポリマーコンパウンドが飲料水管の製造に後使用されるべき場合に当てはまる。
有機酸は、スルフェート基またはスルホン酸基を有するカルボン酸を意味し、殊にこのカルボン酸は、R3−COOHに相当する有機酸である。
3−COO−またはR1O−を有する式Iおよび/またはIIの前駆体化合物を製造することができる、さらに好ましい酸は、グルタル酸等のように前記されている。
種々の有機酸の珪素含有前駆体化合物は、冒頭に詳細に記載された、担持材料または充填剤上にもたらされうる。これは、処理技術的に不活性の溶剤中での溶融または溶解および担持材料または充填剤の添加によって行なうことができるか、または当業者に自体公知の方法により行なうことができる。
前記方法の特徴に対して付加的に、または他の選択可能な方法によれば、式Iおよび/またはIIの有機酸の珪素含有前駆体化合物の製造された組成物は、担持材料、充填剤上に施され、堆積され、および/またはカプセル封入される。
更に、本発明の対象は、
殊に触媒前駆体化合物として、有利にシラン加水分解触媒として、および/またはシラノール縮合触媒としての、式Iおよび/またはIIの化合物の使用、式Iおよび/またはIIの化合物またはこれらの混合物の組成物の使用であり、
珪素含有ポリマー、ポリマーコンパウンド、充填されていない架橋されたポリマーおよび/または充填された架橋ポリマーの製造の際に、
モノシルプロセス、シオプラスプロセスおよび/または共重合法において、殊に熱可塑性ベースポリマーを用いるモノシルプロセスまたはシオプラスプロセスにおいて、殊に少なくとも1つのラジカル形成剤の存在下での熱可塑性ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーを用いる共重合法において、
充填されていないSi架橋されたポリマーコンパウンドの製造のため、および/または充填されたSi架橋されたポリマーコンパウンドの製造のために
および/または熱可塑性ベースポリマーをベースとする、充填されたSi架橋されたポリマーまたは充填されていないSi架橋されたポリマーに相応して、充填されたポリマーは、特に充填剤として鉱物質粒子および/または繊維、例えばガラス繊維、珪酸、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムならびに当業者に公知の他の充填剤を含む。
更に、本発明の対象は、製品、殊に成形品、有利にケーブルまたは管の製造の際の、熱可塑性ベースポリマー、シラングラフト化されたベースポリマー、シラン共重合されたベースポリマーの存在下、および/または前記ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーおよび/またはこれらの混合物の存在下での式Iおよび/またはIIの化合物の使用、式Iおよび/またはIIの化合物またはこれらの混合物の組成物の使用であるか、或いは殊に以下に定義したような式Vの有機官能性シラン化合物と一緒の使用であるか、または
殊にジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジ−(2−エチルヘキサノエート)、ジオクチル錫ジ−(イソオクチルメルカプトアセテート)、ジブチル錫ジカルボキシレート、モノブチル錫トリス−(2−エチルヘキサノエート)、ジブチル錫ジネオデカノエート、ラウリル錫オキサン、ジブチル錫ジケトノエート、ジオクチル錫オキシド、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジクロリド、ジブチル錫スルフィド、ジブチル錫オキシド、有機錫オキシド、モノブチル錫ジヒドロキシクロリド、モノブチル錫オキシド、ジブチル錫−ビス−(イソオクチルマレエート)と一緒の使用である。
製品、殊に成形品、有利にケーブルまたは管の製造の際の、特に好ましい変法によれば、式Iおよび/またはIIの化合物、式Iおよび/またはIIの化合物の組成物またはこれらの混合物は、有機官能性シラン化合物と一緒に、殊に不飽和基で官能化された、一般式V
(B)bSiR4c(OR53-d-c (V)
で示されるアルコキシシランと一緒に使用され、
上記式中、互いに無関係に、dは、0、1、2またはであり、cは、0、1、2または3であり、但し、式V中で、c+dは、3以下であり、
Bは、互いに無関係に、式V中の一価基、殊に不飽和炭化水素基、特に(R72C=C(R7)−Eq−、その中でR7は、同一かまたは異なり、R7は、無関係に水素原子またはメチル基またはフェニル基であり、基Eは、一連の−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−O(O)C(CH23−または−C(O)O−(CH23−からの1個の基であり、qは、0または1であり、またはイソプレニル、ヘキセニル、シクロヘキセニル、テルペニル、スクアラニル、スクアレニル、ポリテルペニル、ベツラプレノキシ、シス/トランス−ポリイソプレニル、または基R6−Dp−[C(R6)=C(R6)−C(R6)=C(R6)]t−Dp−に相応し、その中でR6は、同一かまたは異なり、R6は、水素原子または1〜3個のC原子を有するアルキル基またはアリール基またはアラルキル基、特にメチル基またはフェニル基を表わし、基Dは、同一かまたは異なり、Dは、一連の−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−O(O)C(CH23−または−C(O)O−(CH23−からの1個の基であり、pは、0または1であり、およびtは、1または2であり、特に好ましくは、ビニル基であり:
5は、互いに無関係に、メチル、エチル、n−プロピルおよび/またはイソプロピルであり、
4は、互いに無関係に、置換または非置換の炭化水素基、殊に1〜16個のC原子を有するアルキル基またはアリール基である。
同様に、本発明の対象は、式Iおよび/またはIIの有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物および熱可塑性ベースポリマー、シラングラフト化されたベースポリマー、シラン共重合されたベースポリマー、このベースポリマーのモノマー、このベースポリマーのプレポリマーおよび/またはこれらの混合物および場合によりラジカル形成剤を含む、殊に熱可塑性ベースポリマーを架橋するための、本発明による組成物を含む配合物、殊に請求項1から16までのいずれか1項に記載の式IまたはIIの組成物または化合物を含有するマスターバッチである。
本発明の範囲内で次の化合物:シラングラフト化されたベースポリマー、シラン共重合されたベースポリマーおよび/またはこれらのベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーは、熱可塑性成形材料とみなされ、またはシラン−ブロック−コプレポリマーまたはブロック−コプレポリマーおよび/またはこれらの混合物も含まれる。特に、熱可塑性ベースポリマーは、非極性ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレンまたはポリ塩化ビニルまたはシラングラフト化されたポリオレフィンおよび/またはシラン共重合されたポリオレフィンおよび/または極性基を含有する、1つ以上のオレフィンと1つ以上のコモノマーとからなるコポリマーである。熱可塑性ベースポリマーは、例えば担持材料として熱可塑性ベースポリマーまたはポリマーおよび式Iおよび/またはIIの有機酸の珪素含有前駆体化合物および場合により殊に式Vの有機官能性シラン化合物を含むマスターバッチ中で、部分的または全体的に担持材料として機能することもできる。
本発明の好ましい熱可塑性ベースポリマーは、殊にアクリルニトリル−ブタジエン−スチレン(ABS)、ポリアミド(PA)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)。ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC)ならびにエチレン単位をベースとするポリマーのエチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)、EPDMまたはEPMおよび/またはセルロイドまたはシラン共重合されたポリマーを意味し、モノマーおよび/またはプレポリマーは、前記ベースポリマーの前駆体化合物、例えばエチレン、プロピレンを意味する。更に、熱可塑性ベースポリマーは、次に挙げられている。
シラン共重合された熱可塑性ベースポリマーの例は、エチレン−シランコポリマー、例えばエチレン−ビニルトリメトキシシランコポリマー、エチレン−ビニルトリエトキシシランコポリマー、エチレン−ジメトキシ−エトキシシランコポリマー、エチレン−γ−トリメトキシシランコポリマー、エチレン−γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリエトキシシランコポリマー、エチレン−γ−アクリルオキシプロピルトリエトキシシランコポリマー、エチレン−γ−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシランコポリマー、エチレン−γ−アクリルオキシプロピルトリメトキシシランコポリマーおよび/またはエチレン−トリアセトキシシランコポリマーでもある。
非極性の熱可塑性ベースポリマーとして、熱可塑性樹脂、例えば純粋なPEタイプ、例えばPE−LD、PE−LLD、PE−HD、m−PEが使用されてよい。極性基を有するベースポリマーは、例えば改善された燃焼挙動、すなわち僅かな可燃性および煤煙濃度をもたらし、および充填剤吸収能を上昇させる。極性基は、例えばヒドロキシル基、ニトリル基、カルボニル基、カルボキシル基、アシル基、アシルオキシ基、カルボアルコキシ基またはアミノ基ならびにハロゲン原子、殊に塩素原子である。
オレフィン系二重結合またはC−C−三重結合は、非極性である。適したポリマーは、ポリ塩化ビニルと共に、1つ以上のオレフィンと極性基を含有する1つ以上のコモノマー、例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネート、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチルエステル、(メタ)アクリル酸エチルエステル、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、アクリルニトリルとからなるコポリマーである。コポリマー中には、極性基が例えばポリオレフィン単位に対して0.1〜50モル%、特に5〜30モル%の量で存在する。特に適したベースポリマーは、エチレン−ビニルアセテートコポリマー(EVA)である。例えば、適した市販のコポリマーは、ビニルアセテート単位19モル%およびエチレン単位81モル%を含有する。
特に適したベースポリマーは、ポリエチレン、ポリプロピレンならびに相応してシラン変性されたポリマーである。シラングラフト化されたポリマーは、充填剤で充填されて存在してもよいし、充填されずに存在してもよく、場合によっては成形後に湿分架橋されてよい。
本発明による組成物またはマスターバッチは、モノシルプロセス、シオプラスプロセスおよび/または共重合プロセス、またはモノシル法(Monosilverfahren)、シオプラス法(Sioplasverfahren)および/または共重合法において添加剤として適している。付加的に湿分が添加される場合には、一般式Iおよび/またはIIのシラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒が最初に作用することは特に好適である。従って、充填されていないかまたは充填されたポリマーの最終的な架橋は、一般的に公知方法により水浴中、蒸気浴中で行なわれるか、或いは周囲温度で空気湿分(いわゆる"周囲環境硬化")によって行なわれる。
マスターバッチは、他の成分として安定剤および/または他の添加剤および/またはこれらの混合物を含有することができる。
また、本発明の対象は、殊に請求項1から9までのいずれか1項または請求項13から16までのいずれか1項に定義された、一般式Iおよび/またはIIの珪素含有前駆体化合物である。
3〜4個の異なる脂肪酸エステルを有する種々のカルボキシシランのゲル含量の概要を示す略図[マスターバッチ5%でグラフトされたPE−HDビニルシラン95%/水浴中で80℃で架橋]。 シラン上に種々のカルボキシ基を有する本発明によるカルボキシシランと、3個または4個の同じカルボキシ基を有するカルボキシシランとの比較を示す略図。
次の実施例は、本発明による組成物、マスターバッチおよび本発明による方法を詳説するが、本発明は、これに制限されるものではない。
測定方法:
加水分解可能な塩化物(クロリド)を自動電位差滴定装置を用いて硝酸銀で滴定した(例えば、メトロームMetrohm社製,型式682 指示電極としての銀ロッドおよびAg/AgCl参照電極または別の適した参照電極)。
ヴルツシュミット(Wurtzschmitt)解離による全塩化物含量そのために、試料をヴルツシュミットボンベ(Wurtzschmittbombe)中で過酸化ナトリウムを用いて解離させる。硝酸での酸性化の後、前記したように、塩化物を自動電位差滴定装置を用いて硝酸銀で測定する。
一般的な製造法
A)種々の炭化水素基で官能化されたカルボニル基を有するカルボキシシラン、例えばハロゲン化アルキルシラン、アルキルシラン、アルケニルトリカルボキシシラン、但し、これは以下A−トリカルボキシシランとも呼称される、またはテトラカルボキシシランの製造
一般的な例:
a)A−トリカルボキシシラン(zが1である式I)を製造するために、A−トリクロロシラン、または一般的にA−トリハロゲン化シラン、を、3モルまたは過剰量の、R1aOH、R1bOHおよびR1cOHから選択される式IVの2つまたは3つの異なる有機モノカルボン酸と直接反応させるか、または不活性の溶剤中で、殊に高められた温度で反応させる。特に、A−トリクロロシラン1モルを第1の有機モノカルボン酸1モル(R1aOH)、第2の有機モノカルボン酸1モル(R1bOH)および第3の有機モノカルボン酸1モル(R1cOH)からなる混合物と反応させる。2つだけの異なるモノカルボン酸との反応の場合には、これらを1:2〜2:1、有利には1:1の比で、すなわちそれぞれ1,5モル使用することができる。好ましくは、反応は、高められた温度で、例えば溶剤の沸騰温度になるまでで行なうかまたは有機脂肪酸または有機酸の融点で行なう。
b)テトラカルボキシシランを製造するために、テトラハロゲン化シラン、殊にテトラクロロシランまたはテトラブロモシラン1モルを、4モルまたは過剰量の、R1aOH、R1bOH、R1cOHおよびR1dOHから選択される式IVの2つ、殊に3つまたは4つの異なるモノカルボン酸、例えば種々の脂肪酸またはこれらの脂肪酸の脂肪酸混合物と反応させる。この反応は、直接に溶融によって、または不活性溶剤中で、特に高められた温度で行なうことができる。
実施
凝集状態(固体、ワックス、液状)に関連して3つ(または4つ)の異なる長鎖状カルボン酸を用いてのTCS、VTCおよびSTCからなる次のカルボキシシランの製造、特性決定
実施例1:ビニルカルボキシシランの製造
実施例1.1:ラウリン酸、ミリスチン酸およびカプリル酸からのビニルカルボキシシラン
Figure 2013520452
実施ビニルトリクロロシラン(VTC)と一緒に3つの異なる脂肪酸(C14以下)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cの鎖長R1=C8,C12,C14)
Figure 2013520452
合成
記載された脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約60℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でビニルトリクロロシランを滴加した。弱い温度上昇を観察することができた。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させる。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、HClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
油浴を80℃に昇温させた。前記攪拌物をロータリーエバポレーター上で1ミリバール未満の圧力で冷却勾配(ドライアイスおよびイソプロパノール、約−80℃)中に取り出した。引続き、1時間、後攪拌する。
得られた生成物は、液状であり、弱い粘性であり、淡黄色を有している。トルエンの大部分をロータリーエバポレーター上で除去した。
秤量:カルボキシシラン:169.9g(収率99.82%)
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、ビニルトリクロロシランと種々の脂肪酸との反応生成物を示す。この反応生成物は、過剰量の遊離酸の割合を含んでいる(約8モル%)。
29Si−NMRスペクトル
シランの範囲内のSi約4.7%
ビニルトリカルボキシシランの範囲内のSi約84.0%
ビニルトリカルボキシシランに由来するSi M構造約11.3%。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験:
Figure 2013520452
3つの異なる脂肪酸の液状で淡黄色の弱い粘性のビニルカルボキシシランを製造した。
実施例1.2:ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸からのビニルカルボキシシラン
Figure 2013520452
実施
ビニルトリクロロシラン(VTC)と一緒に3つの異なる脂肪酸(C14以下)の混合物を用いてのビニルトリカルボキシシランの製造;試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cの鎖長R1=C14,C16,C18)
Figure 2013520452
合成
3つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約60℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でビニルトリクロロシランを滴加した。弱い温度上昇を観察することができた。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させる。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、HClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
85℃の油浴温度でロータリーエバポレーター(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)上で揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。白色の固体生成物が得られた。冷却勾配中でトルエン97.5%を捕集した。
秤量:カルボキシシラン:174.3g(収率99.75%)、
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、ビニルトリクロロシランと複数の脂肪酸との反応生成物を示す。この反応生成物は、過剰量の遊離酸の割合を含んでいる(約10モル%)。
29Si−NMRスペクトル
シランの範囲内のSi約2%
ビニルトリカルボキシシランの範囲内のSi約82.1%
ビニルトリカルボキシシランに由来するSi M構造約15.8%。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験:
Figure 2013520452
種々の脂肪酸を有する固体の白色のビニルカルボキシシランが製造された。
実施例2:プロピルトリクロロシラン(PTCS)と一緒のビニルカルボキシシランの製造
実施例2.1:プロピルトリカルボキシシランの製造
Figure 2013520452
実施プロピルトリクロロシラン(PTCS)と一緒に3つの異なる脂肪酸(C14以下)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(種々の脂肪酸R1a〜cの鎖長=C8,C12,C14)
Figure 2013520452
合成
脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約60℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でプロピルトリクロロシラン(PTCS)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、HClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。トルエン98.2%を留去することができた。液状で弱い粘性の淡黄色の生成物を得た。
秤量:カルボキシシラン:167.7g(98.13%)
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、プロピルトリクロロシランと複数の脂肪酸との反応生成物を示す。付加的に、遊離酸約5%が存在する。
29Si−NMRスペクトル
ビニルトリカルボキシシランの範囲内のSi約90.0%
Si M構造約8,1%
−24ppmでのSi添加剤信号約1.9%(シリコン)
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
種々の溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
3つの異なる脂肪酸の液状で淡黄色の弱い粘性のプロピルカルボキシシランを製造した。
実施例2.2:ミリスチン酸、パルミチン酸およびステアリン酸と一緒のプロピルトリクロロシラン
Figure 2013520452
実施プロピルトリクロロシラン(PTCS)と一緒に種々の脂肪酸(C14以下)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(複数の脂肪酸R1a〜cの鎖長=C14,C16,C18)
Figure 2013520452
合成
3つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約60℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でプロピルトリクロロシラン(PTCS)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。1時間、後攪拌した。トルエンを本質的に留去した。白色の固体生成物が得られた。
秤量:カルボキシシラン:174.0g(98.3%)
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、プロピルトリクロロシランと3つの脂肪酸との反応生成物を示す。付加的に、遊離酸約13%が存在する。
29Si−NMRスペクトル
カルボキシシランの範囲内のSi約74.6%
Si M構造約22.3%(カルボキシシランに由来する)
Si D構造約0.4%(カルボキシシランに由来する)
−24ppmでのSi添加剤信号約2.7%(シリコン)。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
3つの異なる脂肪酸の固体の白色のプロピルカルボキシシランが製造された。
実施例3:テトラクロロシラン(SiCl4)と種々の脂肪酸との反応
実施例3.1:カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸およびミリスチン酸と一緒のテトラクロロシラン
Figure 2013520452
実施4つの異なる脂肪酸(C14以下)およびテトラクロロシラン(SiCl4)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cdの鎖長=C8,C10,C12,C14)
Figure 2013520452
合成
4つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約50℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でテトラクロロシラン(SiCl4)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。トルエンは、本質的に完全に留去することができた。生成物は、液状であり、弱い粘性であり、淡黄色を有している。
秤量:カルボキシシラン:164.4g(97.80%)
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、テトラクロロシランと4つの脂肪酸との反応生成物を示す。付加的に、遊離酸約15%が存在する。
29Si−NMRスペクトル
テトラカルボキシシランの範囲内のSi約60.0%
テトラカルボキシシランに由来するSi M構造約35.5%。
テトラカルボキシシランに由来するSi D構造約4.5%。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
4つの異なる脂肪酸の液状で淡黄色の弱い粘性のシリコンカルボキシシランを製造した。
実施例3.2:ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびベヘン酸と一緒のテトラクロロシラン
Figure 2013520452
実施
4つの異なる脂肪酸(C14以下)およびテトラクロロシラン(SiCl4)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cdの鎖長=C14,C16,C18,C22)
Figure 2013520452
合成
4つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約50℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でテトラクロロシラン(SiCl4)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させる。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。トルエンは、本質的に完全に除去することができた。白色の固体生成物が得られた。
秤量:カルボキシシラン:174.1g(97.80%)
カルボキシシランのNMR分析
試料の1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、種々の脂肪酸エステルおよび付加的に遊離カルボン酸の割合(約15%)を有するテトラカルボキシシランを示す。
29Si−NMRスペクトル
Siテトラカルボキシシラン66.3%
テトラカルボキシシランに由来するSi M構造28.3%
テトラカルボキシシランに由来するSi D構造5.4%。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
4つの異なる脂肪酸の固体の白色のシリコンカルボキシシランが製造された。
実施例3.2:ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびベヘン酸と一緒のテトラクロロシラン
Figure 2013520452
実施
4つの異なる脂肪酸およびテトラクロロシラン(SiCl4)を用いての合成;試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cdの鎖長=C8,C16,C18,C22)
Figure 2013520452
合成
4つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約50℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でテトラクロロシラン(SiCl4)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。トルエンは、本質的に完全に除去することができた。白色の固体生成物が得られた。
秤量:カルボキシシラン:172.2g(98.06%)
カルボキシシランのNMR分析
試料の1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、種々の脂肪酸および付加的に遊離カルボン酸の割合(約20%)を有するテトラカルボキシシランを示す。
29Si−NMRスペクトル
Siテトラカルボキシシラン60.5%
テトラカルボキシシランに由来するSi M構造28.5%
テトラカルボキシシランに由来するSi D構造11.0%。
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
3つの長鎖状脂肪酸および1つの短鎖状脂肪酸を有するSiCl4からカルボキシシランを合成した。しかし、短鎖状の脂肪酸は、シリコンカルボキシシランの粘稠度に対して全く影響を及ぼさなかった。白色の固体生成物が得られた。
実施例4:3−クロロプロピルトリクロロシラン(CPTCS)と種々の脂肪酸との反応
CPTCSをビグリュー(Vigreux)を介して精製した。
実施例4.1:CPTCSとカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸およびミリスチン酸との反応
Figure 2013520452
種々の脂肪酸および3−クロロプロピルトリクロロシラン(CPTCS)での合成
試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cdの鎖長=C8,C10,C12,C14)
Figure 2013520452
合成
4つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約50℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内でクロロプロピルトリクロロシラン(CPTCS)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
ロータリーエバポレーターの油浴を85℃に昇温させ(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)、および揮発性成分を取り出した。引続き、1時間、後攪拌した。トルエンは、本質的に完全に除去することができた。液状で弱い粘性の淡黄色の生成物を得た。
秤量:カルボキシシラン:173.8g
カルボキシシランのNMR分析
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、クロロプロピルトリクロロシランと種々の脂肪酸との反応生成物を示す。珪素上の塩素原子は、交換され、一方、クロロプロピル基は、不変のままであった。相応して、過剰の遊離酸の割合が存在する。
29Si−NMRスペクトル
シランの範囲内のSi約82.8%(クロロプロピルトリカルボキシシラン)
Si M構造約17.2%
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
3つの異なる脂肪酸の液状で弱い粘性のプロピルカルボキシシランを製造した。
実施例4.2:ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸およびベヘン酸と一緒のCPTCS
Figure 2013520452
4つの異なる脂肪酸および3−クロロプロピルトリクロロシラン(CPTCS)での合成
試験バッチ量:200g
(脂肪酸R1a〜cdの鎖長=C14,C16,C18,C22)
Figure 2013520452
合成
4つの脂肪酸をトルエン100gと一緒に反応フラスコ中に予め装入し、混合し、かつ約50℃に昇温させた。滴下漏斗を用いて、15分以内で3−クロロプロピルトリクロロシラン(CPTCS)を滴加した。温度上昇は、全く観察することができなかった。添加後、15分間、後攪拌し、その後に油浴の温度を150℃に上昇させた。後攪拌中、ガス発生(HClガス)を観察することができた。NaOHおよび水が充填された洗浄瓶を用いて、弱い低圧下でHClを中和した。3.5時間、後攪拌した。
蒸留
油浴を85℃に昇温させ、ロータリーエバポレーター(圧力1ミリバール未満;ドライアイスおよびイソプロパノールで約−80℃への冷却勾配)を用いて揮発性成分を取り出した。1時間、後攪拌した。トルエンは、殆ど完全に除去することができた。得られた生成物は、固体であり、白色であった。
秤量:カルボキシシラン:181.2g
カルボキシシランのNMR分析(試験報告書No.A090023426
1H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルは、クロロプロピルトリクロロシランと複数の脂肪酸との反応生成物を示す。珪素上の塩素原子は、交換され、一方、クロロプロピル基は、不変のままであった。相応して、過剰の遊離酸の割合が存在する。
29Si−NMRスペクトル
Siシラン74.5%(カルボキシシラン)
Si M構造24.2%(カルボキシシランに由来する)
Si D構造1.3%(カルボキシシランに由来する)
塩化物の測定:さらに、製造されたカルボキシシランからクロリドの測定を実施した。
Figure 2013520452
溶剤中での溶解性の試験
Figure 2013520452
3つの異なる脂肪酸の固体の白色のプロピルカルボキシシランが製造された。
実施例1〜4の結果の総括:
Figure 2013520452
3個または4個の異なるカルボキシ基を有するカルボキシシランは、成果を収めて製造することができた。粗製カルボキシシラン中には、二量体および三量体の形成により生じうる遊離脂肪酸5〜20%が存在する。しかし、CPTCSの場合、プロピル基のクロロは、置換することができなかった。
前記カルボキシシランをSiCl4から3つの長鎖状脂肪酸および1つの短鎖状脂肪酸と一緒に合成した。短鎖状の脂肪酸は、全体的にシリコンカルボキシシランの粘稠度に対して全く影響を及ぼすことができなかった。白色の固体生成物が得られた。
1がC14以下であるR1(1a〜d)(カルボキシ基C14以下)を有する3つまたは4つの異なる脂肪酸、例えばカプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸の場合、良好にビニルトリメトキシシラン中で溶解する液状のカルボキシシランが単離された(カルボキシシラン:淡黄色、弱い粘性およびVTMO中で良好に溶解する。50%を上廻る)。
1が14個以上のC原子であるR1(1a〜d)を有する3つまたは4つの種々の脂肪酸、例えばミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸から製造されたカルボキシシラン(カルボキシ基C14以上)は、VTMO中で劣悪に溶解する(VTMO1%中で)白色の固体生成物として得られた。
理論に関連することなく、カルボキシ基4個の中の3個が14個を上廻るC原子を有する場合、製造されたカルボキシシランは、固体であり、このカルボキシ基が14個またはそれ未満(13個以下のC原子)を有する場合も同様である。
使用例:シオプラスプロセスにおける触媒前駆体化合物としてのカルボキシシラン(Kat−MBとして)
実施:押出
過酸化物および加工助剤と一緒に約90%でビニルトリメトキシシランを用いてのBorealis社のPE−HD MG6941S(M 56/77・08)のグラフト
グラフトは、Berstorff社の押出機ZE 25上で行なわれた。この試験でストランドを製造した。グラフトされたストランドを押出後に造粒した。この顆粒を造粒直後にPE−Al−PE紙袋中に梱包し、かつ溶接した。溶接前に、この顆粒を窒素と一緒に貯蔵した。
ZE 25上でのグラフト反応の加工パラメーター
温度プロフィール:−/150/160/200/200/210/210/210℃、
回転数:約100rpm
添加量:ビニルトリメトキシシラン1.5重量部(phr) 90%で(過酸化物、加工助剤と一緒に)
混練:マスターバッチの準備
触媒と一緒にマスターバッチを準備した。加工をHAAKE社の実験室用混練機上で行なった。PE 49.0gを触媒1.0gと一緒に混練した。
加工パラメーター
混練機、漏斗管、バンドツール(Bandwerzeug)、ベルト型キャップスタン(Bandabzug)、充填された流入帯域
回転数:30rpm、温度プロフィール:200℃/5分
マスターバッチ5%(Kat−MB)でグラフトされたPE−HDビニルシラン95%からの完成された混合物の製造
マスターバッチ触媒5%(Kat−MB)でグラフトされたPE−HDシラン95%からなる混合物を混練した。加工をHAAKE社の実験室用混練機上で行なった。Kat−MBは、各作用物質2%宛を含む。本発明よる複数のMBは、式Iおよび/またはIIの前駆体化合物またはカルボキシシランを含有する。引続き、200℃で板に圧縮し、最後に水浴中で80℃で架橋した。
加工パラメーター
混練機、漏斗管;回転数:30rpm、温度プロフィール:140℃/3分;2分210℃へ;210℃/5分;架橋時間:0時間、4時間および22時間
結果
Figure 2013520452
1 C14個以下のカルボキシ基:ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリル酸
2 C14個以上のカルボキシル基:ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸
3 C14個以下のカルボキシ基:ミリスチン酸、ラウリン酸、カプリル酸、カプリン酸
4 C14個以下のカルボキシル基:ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ベヘン酸
5 SiC14個 C14個未満+C14個超 カルボキシ基:カプリル酸、パルミチン酸、ベヘン酸
全体的に本発明によるカルボキシシランは、架橋を促進したことを確認することができる。14個を上廻るC原子のカルボキシ基を有する固体のカルボキシシランは、液状のカルボキシシランよりも良好に(14個未満のC原子のカルボキシ基)ならびに3個の同じカルボキシ基を有する脂肪酸およびカルボキシシランよりも良好に平均的に架橋する。
CPTCSで合成されたカルボキシシランは、評価には含まれなかった。それというのも、合成の際にプロピル上のクロロは、脂肪酸によって置換されなかったからである。
DOTLバッチ量と比較して、架橋速度ならびにカルボキシシランの架橋は、低下した。これは、DOTLの過剰計量供給に帰因しうる。

Claims (18)

  1. 少なくとも1つのカルボキシ官能化された、有機酸の珪素含有前駆体化合物を含む組成物において、
    前記組成物が、2つの異なる有機酸の少なくとも1つのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含み、このカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物が種々の炭化水素基で官能化された、少なくとも2個のカルボキシ基を有し、かつ一般式Iの化合物および/または理想化された一般式IIに記載された、一般式Iの化合物に由来するオリゴマーのシロキサンに相応し、
    (A)zSiR2 x(OR14-(z+x) (I)
    (R1O)[(R1O)2-(x-z)(R2xSi(A)zO]a[Si(A)z(R2x(OR12-(x+z)O]b1 (II)
    上記の式IおよびII中で互いに無関係にzは、0、1または2であり、xは、0、1または2であり、但し、(z+x)は、2以下であり、
    Aは、式IおよびII中で互いに無関係に非置換または置換の炭化水素基に相応し、
    1は、式I中で無関係に、および式II中でそれぞれ互いに無関係に少なくとも2個の異なるカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、3〜45個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択されており、
    2は、式I中で無関係に、および式II中でそれぞれ互いに無関係に1〜24個のC原子を有する直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基、またはアリール基であり、
    式II中でaは、1以上であり、およびbは、1以上であり、
    或いは前記組成物は、前記化合物の混合物を含むことを特徴とする、前記組成物。
  2. それぞれ式Iおよび/またはII中で、
    Aが、直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル官能基、アルケニル官能基、アリール官能基、アルキルアリール官能基、アリールアルキレン官能基、シクロアルケニル−アルキレン官能基、ハロゲン化アルキル官能基および/またはアクリルオキシアルキル官能基、殊にそれぞれ1〜18個のC原子を有する、直鎖状、分枝鎖状および/または環式のアルキル基、シクロアルケニル−アルキレン基、アリールアルキレン基、ハロゲン化アルキル基、アルケニル基、アルキニル基および/またはアクリルオキシアルキル基および/または6個、12個または14個のC原子を有するアリール基、有利にビニル基、プロピル基、シクロヘキセニル−2−エチレン基、シクロヘキサジエニル−2−エチレン基または3−クロロプロピル基である、請求項1記載の組成物。
  3. (i)式Iおよび/またはII中でそれぞれ互いに無関係に、zが1であり、およびxが0であり、およびAが1〜8個のC原子を有する、直鎖状、分枝鎖状または環式のアルキル基、アルケニル基またはハロゲン化アルキル基、またはシクロヘキセニル−エチレン基に相応し、R1が、互いに無関係に、2個または3個の異なるカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、無関係に3〜45個のC原子、殊に7〜45個のC原子、有利に7〜26個のC原子を有する非置換の炭化水素基から選択されているか、或いは
    (ii)式Iおよび/またはII中でそれぞれ互いに無関係に、zが0であり、およびxが0であり、およびR1が互いに無関係に、2個、3個または4個の異なるカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、無関係に3〜45個のC原子、殊に7〜45個のC原子を有する非置換の炭化水素基から選択されている、請求項1または2記載の組成物。
  4. それぞれ式Iおよび/またはII中で互いに無関係に、
    1が互いに無関係に、少なくとも2個の異なるカルボニル−R3基、有利に3個または4個の異なるカルボニル−R3基に相応し、この場合種々のカルボニル−R3基中で、
    (a)互いに無関係に少なくとも1個の第1のR3基は、3〜14個のC原子、殊に7〜14個のC原子、有利に9〜13個のC原子を有する非置換の炭化水素基から選択されており、および
    (b)互いに無関係に少なくとも1個の他のR3基は、15〜45個のC原子、殊に15〜26個のC原子、有利に15〜20個のC原子を有する非置換の炭化水素基から選択されている、請求項1から3までのいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記組成物が式Iおよび/またはIIの本質的にカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含み、および約10℃〜80℃の範囲内、殊に10〜60℃、有利に10〜40℃、特に有利に10〜35℃で液状である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の組成物。
  6. 式I、式IIのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物またはこれらの混合物が炭化水素官能化されたアルコキシシランまたはシロキサン、殊にアルケニル官能化されたアルコキシシランまたはシロキサン中で40%を上廻る溶解性を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、
    (iii)zが1であり、かつAがH3C(CH22−、H2C=CH2−、ClCH2(CH22−、C69−(CH22−、3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−、C68−(CH22−、1,3−C68−(CH22−または2,4−C68−(CH22−であり、およびOR1が2個または3個の異なるR1を有する式I中で−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択されたか、または
    (iv)zが0であり、およびOR1が2個、3個または4個の異なるR1を有する式I中で−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択された、式Iの少なくとも1つのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物、
    および場合によっては殊にaが1でありかつbが1である、理想化された式IIに記載された、式Iの前駆体化合物から形成された、複数のオリゴマーの化合物またはこれらの混合物を含む、請求項1から6までのいずれか1項に記載の組成物。
  8. カルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物が、種々の炭化水素基で官能化された、少なくとも2個のカルボキシ基を有し、およびzが0、1または2であり、およびxが0、1または2であり、および(x+z)が2以下であり、Aが前記定義を有し、R2が前記定義を有し、およびHalが塩素または臭素から選択された1つのハロゲンに相応する一般式III
    (A)zSiR2 x(Hal)4-(z+x) (III)
    で示されるハロゲン化シランを、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IVの少なくとも2つの異なる有機酸と反応させるか、または
    zが1でありかつxが0である場合に、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IVの少なくとも2つまたは3つの異なる有機酸と反応させるか、または
    zが0でありかつxが0である場合に、式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で式IVの少なくとも2つ、3つまたは4つの異なる有機酸と反応させることにより得られ、
    この場合R1が、互いに無関係に、式IV中で種々のカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、無関係に3〜45個のC原子、殊に7〜45個C原子、有利に7〜26個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択される、式IV
    HOR1 (IV)
    で示される異なる有機酸中で反応させ、
    この場合この反応は、場合により不活性溶剤の存在下で行なわれ、この不活性溶剤は、反応後に本質的に除去される、請求項1から7までのいずれか1項に記載の組成物。
  9. 前記組成物が
    3C(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    3C(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    2C=CH2−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    2C=CH2−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    69−(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    69−(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    ClCH2(CH22−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    ClCH2(CH22−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    (H199OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H4321OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    (H199OCO)p(ClCH2(CH22)Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H199OCO)pSi(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H4321OCO)pSi(OCOC1327)(OCOC1531p(OCOC1735p
    (H3316)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H3316)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    (H178)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H178)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735p
    (H94)−Si(OCOC715p(OCOC1123p(OCOC1327p
    (H94)−Si(OCOC1327p(OCOC1531p(OCOC1735pから選択された、式Iの少なくとも1つのカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含有し、
    この場合それぞれpは、0、1、2または3であり、但し、少なくとも、2個の異なるカルボキシ基において、pは、1であり、式I中でzが1である場合にそれぞれの珪素含有前駆体化合物の全てのpの総和は、3であり、zが0である式Iのテトラカルボキシ官能化された前駆体化合物中、全てのpの総和は、4であり、ならびに場合によっては前記の前駆体化合物の相応するオリゴマーの化合物、またはこれらの混合物である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記組成物が担持材料上に施され、担持材料中に堆積され、および/またはカプセル封入されている、請求項1から9までのいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記組成物が成分Aとしての前記定義に相応する一般式Iおよび/または一般式IIの少なくとも2つの異なる有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物、および
    場合によっては成分Bとしてラジカル形成剤および
    場合によっては成分Cとして、殊に式V
    (B)bSiR4c(OR53-d-c (V)
    で示される有機官能性シラン化合物を含み、
    この場合、互いに無関係に、dは、0、1、2またはであり、cは、0、1、2または3であり、但し、式V中で、c+dは、3以下であり、
    Bは、互いに無関係に、式V中の一価の不飽和炭化水素基、特に(R72C=C(R7)−Eq−であり、その中でR7は、同一かまたは異なり、R7は、無関係に水素原子またはメチル基またはフェニル基であり、基Eは、一連の−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、−O(O)C(CH23−または−C(O)O−(CH23−からの1個の基であり、qは、0または1であり、好ましくは、ビニル基であり、
    5は、互いに無関係に、メチル、エチル、n−プロピルおよび/またはイソプロピルであり、
    4は、互いに無関係に、置換または非置換の炭化水素基、殊に1〜16個のC原子を有するアルキル基またはアリール基である、熱可塑性ベースポリマーを架橋するために適した、請求項1から10までのいずれか1項に記載の組成物。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の定義に相応する、一般式Iおよび/または一般式IIの珪素含有前駆体化合物。
  13. 種々の炭化水素基で官能化された、少なくとも2個のカルボキシ基を有する、有機酸の少なくとも1個のカルボキシ官能化された珪素含有前駆体化合物を含む、請求項1から11までのいずれか1項に記載の組成物の製造法であって、
    式III
    (A)zSiR2 x(Hal)4-(z+x) (III)
    〔式中、zは、0、1または2であり、xは、0、1または2であり、および(z+x)は、2以下であり、
    Aは、無関係に非置換または置換の炭化水素基であり、
    2は、互いに無関係に1〜24個のC原子を有する非置換の直鎖状または分枝鎖状のアルキル基、またはアリール基であり、
    Halは、それぞれ無関係に塩素または臭素から選択されたハロゲン基である〕で示されるハロゲン化シランを、
    式IVの少なくとも2つの異なる有機酸と反応させ、
    この場合には、R1が、互いに無関係にカルボニル−R3基に相応し、この場合R3は、3〜45個のC原子を有する置換または非置換の炭化水素基から選択されている、式IV
    HOR1 (IV)
    で示される異なる有機酸中で反応させ、
    および有機酸は、場合によっては式IIIのハロゲン基に対して少なくとも化学量論的モル比で、場合によっては不活性の溶剤中に存在する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の組成物の製造法。
  14. 式IVの種々の有機酸を互いに10:1〜1:10の比で使用し、好ましくは式IVの種々の酸をほぼ等モル量で使用する、請求項13記載の方法。
  15. 式III中で、
    (v)zが1であり、およびxが0であり、およびAが非置換または置換の炭化水素基に相応する場合、式IVの2つまたは3つの異なる有機酸が式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で反応されるか、或いは
    (vi)zが0であり、およびxが0である場合、式IVの2つ、3つまたは4つの異なる有機酸が式IIIのハロゲン基に関連して少なくとも化学量論的モル比で反応される、請求項13または14記載の方法。
  16. 一般式IIIの化合物を
    v)zが1であり、およびAがH3C(CH22−、(H3316)−、殊にn−/イソ−(H3316)−、(H178)−、(H94)−、H2C=CH2−、ClCH2(CH22−、C69−(CH22−、3−C69−(CH22−、2−C69−(CH22−、1−C69−(CH22−、C68−(CH22−、1,3−C68−(CH22または2,4−C68−(CH22−である一般式IIIの化合物を、
    式IVの少なくとも2つまたは3つの異なる有機酸と反応させ、この場合R1は、無関係に、−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択されており、または
    (vi)zが0である場合には、式IVの少なくとも2つ、3つまたは4つの異なる有機酸と反応させ、この場合R1は、無関係に、−COC715、−COC919、−COC1123、−COC1327、−COC1531、−COC1735および−COC2143から選択されている、請求項13から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. モノシル法、シオプラス法および/または共重合法における珪素含有ポリマー、ポリマーコンパウンド、充填されていない架橋されたポリマーおよび/または充填された架橋ポリマーを製造する際に、
    充填されていないSi架橋されたポリマーコンパウンドを製造するための、または
    充填されたSi架橋されたポリマーコンパウンドを製造するための;
    熱可塑性ベースポリマーをベースとする充填されSi架橋されたかまたは充填されていないSi架橋されたポリマーに相応して;有機官能性シラン化合物と一緒に;前記に定義したように特に式Vの有機官能性シラン化合物と一緒に、ベースポリマー上にグラフトするための、場合によってはラジカル形成剤の存在下でベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーで共重合するための;
    別のシラノール縮合触媒と一緒に製品、成形品、ケーブルまたは管を製造する際の、
    シラン加水分解触媒の前駆体化合物としての、および/またはシラノール縮合触媒としての、請求項1から16までのいずれか1項に記載の式IまたはIIの組成物または化合物の使用。
  18. 殊に熱可塑性ベースポリマーを架橋するための、請求項1から16までのいずれか1項に記載の式IまたはIIの組成物または化合物を含有するマスターバッチにおいて、
    前記マスターバッチが式Iおよび/またはIIの有機酸の少なくとも1つの珪素含有前駆体化合物および熱可塑性ベースポリマー、シラングラフト化されたベースポリマー、シラン共重合されたベースポリマー、前記ベースポリマーのモノマー、前記ベースポリマーのプレポリマーおよび/またはこれらの混合物および場合によってはラジカル形成剤を含むことを特徴とする、前記マスターバッチ。
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