JP6474406B2 - 熱可塑性ポリオレフィンを架橋させるためのスズ不含組成物 - Google Patents

熱可塑性ポリオレフィンを架橋させるためのスズ不含組成物 Download PDF

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Description

本発明は、熱可塑性ポリオレフィンを架橋させるためにモノシル法において使用するための特定の組成物に関し、その際、前記組成物は、カプリル酸(H3C(CH26COOH)の含分、少なくとも1種のモノ不飽和有機官能性アルコキシシランの含分、および少なくとも1種のラジカル発生剤の含分を含む。さらに本発明は、選択された組成物をモノシル法において使用して熱可塑性ポリオレフィンをベースとするシラン架橋成形体あるいは生成物を製造するための方法に関する。
充填剤を含有するおよび充填剤を含有しないポリマーコンパウンド、特にポリエチレン(PE)およびそのコポリマーの製造に際して、シラングラフトまたはシラン共重合ポリエチレンを架橋させるためにシラノール縮合触媒として有機スズ化合物または芳香族スルホン酸(Ambicat(登録商標)、Borealis社)を使用することは知られている。
実施に際しては、例えばシオプラス(Sioplas)法により行うことができる。これは2段階法である。第1段階ではポリマーコンパウンドの製造を行い、その際主に、熱可塑性ポリマーを、モノ不飽和有機アルコキシシラン、例えばビニルトリアルコキシシランおよびラジカル発生剤からの混合物の添加下にグラフトさせる。そのようにして得られたポリマーコンパウンドを第2段階で加水分解−および縮合触媒(通常は有機スズ化合物)の添加下に押出成形により成形体、例えば管またはケーブルに成形し、次いで湿分作用下に架橋させる。
成形された熱可塑性ポリマーベースの生成物の製造も、同様に1段階法で、いわゆるモノシル(Monosil)法で行うことができる。この場合主に、熱可塑性ポリマーを、モノ不飽和有機アルコキシシラン、例えばビニルトリアルコキシシラン、ラジカル発生剤および加水分解−および縮合触媒、例えば有機スズ化合物からの混合物の添加下に、加熱されたスクリュー押出機中で反応させ、成形し、かつこの成形体を次いで湿分作用下に、例えば水浴中で架橋させる。
他の添加物または添加剤、例えば充填剤、顔料、酸化防止剤、金属不活性化剤、UV安定剤、着色成分、他の加工助剤あるいは加工補助物質の使用が上記双方の方法において可能であり、例えばモノマー有機アルコキシシランまたはオリゴマーアルキル−および/またはビニル官能性アルコキシシランが例えば水分除去剤として、またはいわゆる「スコーチリターダー」として例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシランまたはオクチルトリエトキシシランまたはヘキサデシルトリメトキシシランまたはヘキサデシルトリエトキシシランまたはオクチル/メトキシシロキサンまたはオクチル/エトキシシロキサンまたはビニル/メトキシシロキサンまたはビニル/エトキシシロキサンまたはオクチル/ビニル/メトキシシロキサンまたはオクチル/ビニル/エトキシシロキサン等が使用可能である。
しかしながら有機スズ化合物の欠点はその顕著な有毒性であり、一方でスルホン酸はその刺激臭が顕著であり、この刺激臭は最終製品に至るまでの全てのプロセス段階を通して続く。反応に起因する副生成物によって、スルホン酸で架橋されたポリマーコンパウンドは、通常は食品分野や飲料水供給の分野での使用、例えば飲料水用管の製造には適さない。通常のスズ含有シラノール縮合触媒は、ジブチルスズジラウレート(dibutyltindilaurate、DBTDL)およびジオクチルスズジラウレート(diocytyltindilaurate、DOTL)であり、これらはその配位圏にわたって触媒として作用する。
湿式架橋性ポリマーの製造に際して、シランをラジカル発生剤の存在下にポリマー鎖にグラフトし、成形後に湿式架橋を前記シラン加水分解触媒および/またはシラノール縮合触媒の存在下に実施することが知られている。加水分解性不飽和シランを用いたポリマーの湿式架橋は、ケーブル、管、発泡体等の製造に世界中で用いられている。このような方法は、シオプラス法(DE1963571C3、DE2151270C3、US3,646,155)およびモノシル法(DE2554525C3、US4,117,195)の名称で知られている。モノシル法では架橋触媒はすでに最初の加工段階で添加されるのに対して、シオプラス法では架橋触媒の添加は次の段階で初めて行われる。さらに、ビニル官能性シランをモノマーおよび/またはプレポリマーと一緒に共重合して直接ベースポリマーにすることもできるし、いわゆるグラフトによりポリマー鎖に結合させることもできる。
EP207627Aには、他のスズ含有触媒系、およびそれを用いて変性された、ジブチルスズオキシドとエチレン−アクリル酸−コポリマーとの反応をベースとするコポリマーが開示されている。JP58013613ではSn(アセチル)が触媒として使用されており、JP05162237には、スズ−、亜鉛−またはコバルトカルボキシレートを結合された炭化水素基と一緒にシラノール縮合触媒として使用することが記載されており、例えばジオクチルスズマレエート、モノブチルスズオキシド、ジメチルオキシブチルスズまたはジブチルスズジアセテートを使用することが記載されている。JP3656545では、架橋用に、亜鉛およびアルミニウム石鹸、例えば亜鉛オクチレート、アルミニウムラウレートが使用されている。JP1042509には、シランの架橋用に同様に有機スズ化合物の使用が開示されているが、しかしチタン−キレート化合物をベースとするアルキルチタン酸エステルの使用も開示されている。JP09−040713からは、ポリオレフィンと2種類の変性シラン化合物とをシラノール縮合触媒として有機酸を用いて反応させることによる、シラン変性ポリオレフィンの製造が知られている。
WO2010/028876A1は主に、熱可塑性生成物を金属不含で、特にスズ不含で提供することに関し、モノ不飽和シラン化合物および有機酸、特に飽和または不飽和脂肪酸または有機酸の酸遊離性前駆体化合物の組成物、並びに、熱可塑性ベースポリマーおよび/または熱可塑性ベースポリマーのモノマーおよび/またはプレポリマーから、有機酸または該有機酸を遊離する前駆体化合物の組成物の使用下にポリマーコンパウンド、例えば造粒体および/または完成製品を製造するための方法を、極めて包括的に開示している。さらにWO2010/028876A1には、そのようにして製造されたポリマーであって、例えば造粒体、完成製品、成形体および/または物品、例えば管またはケーブルとしての、充填剤を含有するプラスチックが開示されている。さらに、同文献に記載された組成物を含有するキットも開示されている。WO2010/028876A1の実施例からも引用できるように、この教示は好ましくはシオプラス法に向けたものである。さらに、酪酸およびカプリル酸は、その刺激臭に基づき特に飲料水用管には適さないことが強調されている。より短鎖のカルボン酸はその腐食性にも基づき当業者により排除される。WO2010/028876A1からの教示によれば、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸およびベヘン酸を有利に使用することができ、ミリスチン酸に関してはEP2465897B1も参照されたい。
モノ不飽和有機アルコキシシラン、ラジカル発生剤および加水分解−および縮合触媒からのモノシル法で使用されるシラン調製物に関しては、使用者に対して次のような特別な要求が課されている。すなわち、上述のシラン調製物(以下、省略してシラン混合物または混合物または組成物とも呼ぶ)が均質で澄明な液体であり、かつ温帯緯度の「冬季」温度でも、特に6℃付近の無霜地域において単相であること、すなわち分離せずに室温で6カ月間の貯蔵寿命を有し、かつ、より低温で貯蔵しても成分のいかなる分離あるいは沈殿も生じないことが求められる。
さらに、モノシル法における出発材料の比率の観点から、この混合物は加水分解−および縮合触媒の少なくとも3質量%の含分を有することが望ましく、それにより、所望の生成物品質を得るための生成物における十分な架橋を保証することができる。
本発明の課題は、モノシル法に特に適した安定な組成物であって、少なくとも1種のモノ不飽和有機アルコキシシランと、少なくとも1種のラジカル発生剤と、特に有機酸の系列からの少なくとも1種のスズ不含の加水分解−あるいは架橋触媒とを含有し、かつさらにモノシル法に関する上述の要求を満たす前記組成物を見出しかつ提供し、それによって、可能な限り容易でかつ経済的に、熱可塑性ポリオレフィンをベースとするスズ不含生成物を、モノシル法により特にケーブル用途で製造できるようにすることであった。
前記課題は、請求項1の特徴に相応する本発明による組成物、請求項12に記載の特徴を有する本発明による方法、および請求項14の特徴に相応する本発明による生成物、そしてさらに請求項15に記載の使用により解決される。好ましい実施形態は、従属請求項および本明細書から引用されることができる。
驚くべきことに、カプリル酸(H3C(CH26COOH)は、モノ不飽和有機官能性アルコキシシランに、特にビニルトリメトキシシラン(VTMO)、ビニルトリエトキシシラン(VTEO)および3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MEMO)に、60質量%までの高い含分で以て可溶であり、かつそのような溶液は6℃の貯蔵温度でも分離しないことが判明した。それとは対照的に、EP2465897B1において好ましいものとして強調されているミリスチン酸は、6℃の範囲の貯蔵温度でビニルトリメトキシシラン中で7.8質量%の含分で残念ながらすでに著しい分離を示す。従って、長鎖カルボン酸、例えばラウリン酸およびベヘン酸は、恐らくは、ミリスチン酸と少なくとも同等に劣悪な、あるいはミリスチン酸よりも劣悪な溶解特性を示すものと考えられる。
カプリン酸とは対照的に、カプリル酸は以下のような利点を有する。すなわち、カプリル酸は室温(16℃超)で液体であり、これは日常的な運転において、好ましくは搬送および計量供給の際に極めて容易に取扱うことができるという利点を有する。これに対して、31℃超の融点を有するカプリン酸は、日常的な製造における取扱いに関して複雑な課題をもたらすであろう。液状での計量供給を保証するためには、カプリン酸を高いエネルギーコスト下に加熱により永続的に液状に保つ必要がある。このことは、容器自体のみならず、カプリン酸と接触する全ての供給ラインおよびポンプにも該当する。もう1つの可能性は、カプリン酸を固体として添加することであろう。この場合には、カプリン酸の形状安定性を、融点未満の永続的な冷却により保証しなければならない。このこともエネルギーコストが高くかつ技術的に極めて手間がかかり、かつ固体の流動性を確保するための実用性の低いプロセスである。例えば、全ての搬送設備を永続的に冷却する必要があり、冷却部の故障は装置における目詰まりや閉塞を招くであろう。もう1つの課題は、約1℃という低温でのビニルトリメトキシシランへのカプリン酸の溶解度である。ここで、ビニルトリメトキシシランへのカプリン酸の溶解度の限度を確認するためには、後出の実施例3Dを参照されたい。後出の実施例3において生じるような部分的な沈殿は、生成物の容器 −通常はドラムまたはIBC(Intermediate Bulk Container:中間バルクコンテナ)− の内部での分離を招く。そのような分離現象を防ぐあるいは混合物の均質性を保証するためには、シラン混合物を加工する間に容器内容物を永続的に撹拌する必要がある。これは、投資およびエネルギー消費に関する追加的な少なからぬコストであり、これは工業用のモノシル法の場合には容認しうるものではない。これに対して、カプリル酸60質量%とビニルトリメトキシシラン40質量%との混合物は、1℃で3.5時間の経過後であっても澄明な溶液のままである(後出の実施例2A参照)。
モノ不飽和有機トリアルコキシシラン、特にビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシラン(VTEO)または3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MEMO)の含分および10質量%までのラジカル発生剤の含分および60質量%までのカプリル酸の含分を有する本発明の組成物は、6℃でもなおも単相で澄明な液体である。
これに基づき、好ましくは以下:
(i)60質量%までのカプリル酸(H3C(CH26COOH)の含分、
(ii)少なくとも1種の一般式I
A−SiR2 x(OR13-x (I)
[式中、
1は、互いに無関係に、1〜4個のC原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基を表し、
2は、メチルを表し、かつ
xは、0または1であり、かつ
Aは、式(R32C=C(R3)−Mk−の1価のオレフィン基を表し、
ここで、kは0または1であり、基R3は同一であるかまたは異なり、かつR3は水素原子またはメチル基であり、かつ基Mは、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−または−C(O)O−(CH23−の系列からの基に相当する]
のモノ不飽和有機官能性アルコキシシランの含分、
(iii)少なくとも1種のラジカル発生剤の含分、および
(iv)任意に、少なくとも1種の他の成分の含分
を含み、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であるものとする組成物を提供することができた。
熱可塑性ポリオレフィンをベースとするスズ不含の生成物を製造するためにモノシル法においてこのような組成物を用いるという試みによって、さらに有利にも、今や、工業的に重要であるモノシル法におけるスズ不含シラン調製物の計量供給もが実現可能であることが証明された。
従って本発明の対象は、熱可塑性ポリオレフィンを架橋するためにモノシル法において使用するための組成物であって、前記組成物は、
(i)5〜60質量%のカプリル酸(H3C(CH26COOH)の含分、
(ii)少なくとも1種の一般式I
A−SiR2 x(OR13-x (I)
[式中、
1は、互いに無関係に、1〜4個のC原子を有する直鎖状または分岐状の炭化水素基を表し、
2は、メチルを表し、かつ
xは、0または1であり、かつ
Aは、式(R32C=C(R3)−Mk−の1価のオレフィン基を表し、
ここで、kは0または1であり、基R3は同一であるかまたは異なり、かつR3は水素原子またはメチル基であり、かつ基Mは、−CH2−、−(CH22−、−(CH23−または−C(O)O−(CH23−の系列からの基に相当する]
のモノ不飽和有機官能性アルコキシシランの含分、
(iii)少なくとも1種のラジカル発生剤の含分、および
(iv)任意に、少なくとも1種の他の成分の含分
を含み、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であるものとする、前記組成物である。
本発明による組成物において、成分(i)としてのカプリル酸の含分は、好ましくは7〜55質量%、特に好ましくは10〜50質量%、極めて特に好ましくは15〜45質量%、殊に20質量%以上〜40質量%であり、その間の全ての数値が含まれるものとし、特に −これに限定されるものではないが− 若干の例として、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38および39質量%が挙げられる。
さらに、本発明による組成物中の成分(ii)の含分は、好ましくは15〜94.95質量%である。これに関して、一連の式Iによるアルコキシシランから、好ましくは、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランまたは3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランが成分(ii)として選択される。
本発明による組成物中の成分(iii)としてのラジカル発生剤は、有利には有機ペルオキシドおよび/または有機ペルエステルであり、かつ有利には、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン(3)、ジ−t−アミルペルオキシド、1,3,5−トリス(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1−フェニル−1−t−ブチルペルオキシフタリド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピル−ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシ−ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート、エチル−3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブチテート、3,3,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサ−シクロノナンまたは上記ラジカル発生剤の少なくとも2種の混合物の系列から選択される。
好ましくは、本発明による組成物中の成分(iii)の含分は、0.05〜10質量%、特に好ましくは1〜9質量%である。
さらに、本発明による組成物は成分(iv)として少なくとも1種の添加剤および/または前記添加剤の混合物を含有することができる。
例えば、 −これに限定されるものではないが− 本発明による組成物中には、成分(iv)として、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−ビス−(1,1−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオニル)ヒドラジン、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−t−ブチル−4−チオ(−2’−メチル−4−ヒドロキシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチル)フェニルホスファイトおよび2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(重合体)の系列からの少なくとも1種の添加剤が含まれる。
本発明による組成物は、通常は液状で使用される。しかしながら、 −計量供給をさらに容易にするために− 本発明による組成物を固体の流動性配合物において固体担体上に、例えば有機または無機担体材料上に提供することが好ましい場合もある。この担体は、多孔質、粒状、膨潤性または場合により発泡性であってよい。担体材料としては、特にポリオレフィン、例えばPE、PPまたはポリマーブレンドまたは無機若しくは鉱物材料が適しており、前記材料は有利には補強性、延伸性および防炎性であってもよい。従って、前記担体材料は、充填剤を含有する熱可塑性ポリオレフィン生成物において慣例的な少なくとも1種の充填剤であってもよく、これについては後で詳説するが、例えば二酸化チタン(TiO2)、タルク、クレー、石英、カオリン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ベントナイト、モンモリロナイト、雲母(白雲母)、炭酸カルシウム(白亜、ドロマイト)、染料、顔料、タルク、カーボンブラック、SiO2、沈降法シリカ、高熱法シリカ、アルミナ、例えばα−および/またはγ−アルミナ、水酸化酸化アルミニウム、ベーマイト、重晶石、硫酸バリウム、石灰、ケイ酸塩、アルミン酸塩、ケイ酸アルミニウムおよび/またはZnOまたはこれらの混合物である。
詳細には、有利な担体材料として次のものが挙げられる:ATH(アルミニウムトリヒドロキシド、Al(OH)3)、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、または大工業的規模で酸水素炎中で四塩化ケイ素の連続的加水分解により製造される高熱法シリカ。高熱法シリカは、ルーズな帯青色粉末の形態の二酸化ケイ素の非晶質変形体である。粒径は通常は数ナノメートル範囲であり、従って比表面積は大きく、一般に50〜600m2/gである。その際、液状の本発明による組成物の取り込みは、主に吸着に基づく。沈降法シリカは、一般にはソーダ水ガラス溶液から制御条件下に無機酸での中和により製造される。液相から分離し、洗浄して乾燥させた後に、粗生成物を例えば蒸気噴射ミルで微粉砕する。沈降法シリカも十分に非晶質の二酸化ケイ素であり、通常は50〜150m2/gの比表面積を有する。ケイ酸カルシウムは、工業的には一般に石英またはシリカゲルを炭酸カルシウムあるいは酸化カルシウムと一緒に溶融させることにより、またはメタケイ酸ナトリウム水溶液を水溶性カルシウム化合物で沈澱させることにより製造される。慎重に乾燥させた生成物は通常は多孔質であり、水または油を自重の5倍まで取り込むことができる。種々の市販形態のカーボンブラックも同様に、例えば黒色のケーブルシースを製造するための担体材料として適している。
無機担体材料は、好ましくはある程度の気孔率を有し、例えば約10体積%の気孔率を有する。従って、本発明による組成物の取り込みは、表面吸着によっても孔内への吸収によっても行われうる。
多孔質ポリオレフィン、例えばポリエチレン(PE)またはポリプロピレン(PP)およびコポリマー、例えばエチレンと低炭素アルケン、例えばプロペン、ブテン、ヘキセン、オクテンとのコポリマー、またはエチレン酢酸ビニル(EVA)は、特定の重合技術および重合法により製造される。粒径は一般に3mm〜1mm未満であり、気孔率は50体積%超であることができる。
固体の担体材料は、不飽和有機シラン/−混合物のアルコキシ基と反応しうる基をその表面上に有しうる。その結果、それによって、ケイ素原子と該ケイ素原子に結合された官能基を前記表面に化学的に固定することができる。充填剤の表面上のそのような基は、特にヒドロキシル基である。それに応じて、好ましい充填剤は、化学量論量の割合のヒドロキシル基を有するかまたはその種々の脱水段階で化学量論量未満の割合のヒドロキシル基を有する金属水酸化物から、比較的わずかな残余ではあるもののDRIFT−IR分光法による検出が可能であるヒドロキシル基を有する酸化物に至るまでのものである。適した充填剤の例は、三水酸化アルミニウム(ATH)、水酸化酸化アルミニウム(AlOOH.aq)、二水酸化マグネシウム(MDH)、ブルサイト、ハンタイト、ハイドロマグネサイト、雲母およびモンモリロナイトである。さらに充填剤として、炭酸カルシウム、タルクおよびガラス繊維を使用することができる。さらに、いわゆる「チャー形成剤」、例えばポリリン酸アンモニウム、スズ酸塩、ホウ酸塩、タルクまたはこれらを他の充填剤と組み合わせたものを使用することができる。好ましくは、上述の担体材料あるいは充填剤は、粉末状、粒状、多孔質、膨潤性または場合により発泡性である。
従って、特に好ましい担体材料は、多孔質のポリオレフィン、例えばPE、PPまたはポリマーブレンド、多孔質の水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、高熱法シリカ、沈降法シリカおよび多孔質のケイ酸塩である。
他の好ましい実施形態によれば、本発明の意味での組成物は、成分(i)、(ii)および(iii)および次のものから選択される少なくとも1種の他の成分(iv)の選択物をも含むことができる:添加剤、例えば酸化防止剤、安定剤、例えば金属不活性化剤、UV安定剤および他の加工助剤あるいは加工物質および/またはこれらの混合物。
特に好ましい一実施形態においては、本発明による組成物は、
(i)カプリル酸を7〜50質量%、
(ii)ビニルトリメトキシシランまたはビニルトリエトキシシランまたは3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランを15〜90質量%、
(iii)ジクミルペルオキシドを3〜10質量%、および
(iv)任意に、少なくとも1種の添加剤または複数の添加剤を合計で0.05〜15質量%
含み、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であるものとする。
従って本発明による組成物は、他の成分(iv)として、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−ビス−(1,1−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオニル)ヒドラジン、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−t−ブチル−4−チオ(−2’−メチル−4−ヒドロキシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチル)フェニルホスファイトおよび2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(重合体)の系列からの金属不活性化剤または安定剤を好ましくは0〜15質量%含有することができ、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であるものとする。
さらに、上述の本発明による組成物は担体(上記および下記で担体材料とも呼ぶ)上に提供されてもよく、その際、前記担体を基準とした本発明による組成物の含分は好ましくは10〜50質量%であることができ、かつ前記担体は上記の通りの熱可塑性ポリオレフィンまたは無機担体材料の系列から選択される。
適切には、前記成分(i)〜(iii)を、そして前記成分(iv)が前記成分(i)、(ii)および(iii)からの調製物に残滓なく可溶である限りにおいて任意に場合によりさらにこの(iv)を計量し、適切には不活性な撹拌槽中に装入し、かつ好ましくは室温で混合することにより、本発明による組成物を製造することができる。容器、撹拌機および接触物品は、例えば −これに限定されるものではないが− 石英ガラス、エナメル鋼またはペルオキシドに対して耐久性を有する鋼またはプラスチックからものであってよい。このようにして得られた本発明による組成物は、通常は均質でかつ澄明である単相の易流動性液体である。
しかしながら、このように容易でかつ経済的に得られる本発明による組成物を担体材料上に施与することもでき、あるいは多孔質で吸収性の担体材料中に、例えば浸漬または含浸によって取り込むこともできる。例えば、含浸された担体を例えば篩により液切りした後、本発明による組成物をさらに、均質で流動性でかつ容易に計量および供給が可能である担持された固体形態で提供することができる。
本発明による組成物は、有利には熱可塑性ポリオレフィンを用いたモノシル法における使用に適している。
従って、本発明による組成物を少なくとも1種の熱可塑性ポリオレフィンと一緒にモノシル法において反応させることにより熱可塑性ポリオレフィンをベースとする生成物を製造するための方法も、本発明の対象である。
適切には、本発明によるモノシル法は、少なくとも1種の熱可塑性ポリオレフィンおよび本発明による組成物および任意に他の添加物を、加熱されたスクリュー押出機中に計量供給し、このスクリュー押出機中で、溶融された混合物を温度の作用下に処理し、溶融された塊状物を搬送し、かつダイを通じて押出し、この押出物を架橋のために水浴中に導き、かつこの押出物を形状が安定するまで反応させ、次いでそのようにして得られた成形体を乾燥させることにより行われる。
本発明の意味での熱可塑性ポリオレフィンとは、好ましくは、ポリエチレン(PE)およびポリプロピレン(PP)と理解され、特にPE−LL、PE−LD、PE−LLD、PE−VLD、PE−MD、PE−HD、m−PEのグレードのもの、および上記ポリオレフィンの少なくとも2種からの混合物と理解される。
従って、本発明によるモノシル法により、例えば低電圧範囲および中電圧範囲のための電力ケーブル、ソーラー分野のためのケーブル、熱可塑性でかつ架橋された難燃性ケーブル、水中用途のためのケーブル、採鉱分野のための安全ケーブル、輸送分野における安全ケーブル(例えば地上鉄道、地下鉄、空港)、海洋ケーブル、採油分野におけるケーブル、または採鉱分野におけるケーブル、自動車ケーブル、通信ケーブル、テレコミュニケーションケーブルを、スズ不含でかつ高品質の成形体あるいは物品として有利に製造することができる。周辺用途、例えばケーブル設置のための焼きばめ管にも、本発明による方法を有利に利用することができる。
従って、本発明による方法により得られる成形体あるいは生成物、特に上記ケーブルも、本発明の対象である。
さらに、押出成形により成形される熱可塑性ポリオレフィンベースの生成物、特に上記ケーブルの製造時に熱可塑性ポリオレフィンを架橋させるためにモノシル法において使用するための本発明による組成物の使用も本発明の対象であり、その際、この熱可塑性ポリオレフィンは充填剤を含有していなくても充填剤を含有していてもよく、かつ/または、着色剤若しくは顔料で着色されていてもよいものとする。
熱可塑性ポリオレフィンをベースとするスズ不含の特にケーブル用途の生成物を提供するためにモノシル法において使用するための「シラン調製物」あるいは本発明による組成物における加水分解−および架橋触媒として、従来技術において知られているあらゆる有機酸から精選したものとしてまさにカプリル酸が適している。
以下の実施例により本発明を説明するが、本発明の対象はこれに限定されるものではない:
実施例:
定義
Tle=部
この表記は常に、ポリマー(本実験においては例えばポリエチレン(PE))100Tleを基準とするそれぞれの添加剤の含分(質量部)を意味する。例えば、PE 100Tleにシラン混合物1.4Tleを添加する。これは、パーセントに換算すると次の意味を有する:
シラン混合物1.4Tle/(PE 100Tle+シラン混合物1.4Tle)×100=ポリマーコンパウンド全体中でシラン混合物1.38%。
h=時間
Gew.−%=質量%
転動被覆
ここでは、丸底プラスチックフラスコ中に、加熱されたプラスチック造粒物 −空気循環炉中で70℃で1時間− を充填する。次いで、実験に必要なシラン混合物にこの加熱されたプラスチック造粒物を施与し、このフラスコをローラーベッド上に配置する。この丸底フラスコを1時間にわたってその長手方向軸周りに回転させ、それによりこのプラスチックフラスコの全内容物を混合する。この高温のプラスチックがこのシラン混合物を吸収し、1時間後に、シラン混合物を必要なあるいは企図された割合で含有する乾燥した流動性のプラスチック造粒物となる。
引張試験片/試験片/試験体/試料
これは、押出されたストリップ(成形体)から打抜き装置を用いて打抜かれる試験体である。引張試験片の形状は、該引張試験片の幅が、狭い中央部よりも外端部でかなり大きくなるように選択されている。これによりこの試験片の中央部に所定の負荷をかけることができ、それにより測定値の再現性が保証される。この中央の狭い範囲内に、ホットセット/永久ひずみのための測定マークをつける。必要な負荷の錘の算出に、この狭い中央部の断面積(幅×厚さ)を用いる。なぜならばここで最大負荷が生じるためである。この試験のために、タイプ5Aの試料をDIN EN ISO 527−2:2012−06、第10頁に従って使用した。
ホットセット
引張試験片に、自然通気乾燥棚中で所定の機械的負荷をかけ(0.2MPa、200℃で15分間)、その際、この試験片の長さの変化を測定する。矩形の引張試験片断面および所定の0.2MPaの負荷のために必要な負荷の錘を以下のように算出した:負荷の錘[g]=20.387×引張試験片の幅[mm]×引張試験片の厚さ[mm](幅および厚さは、それぞれ引張試験片の狭い範囲において測定したもの)。
算出された錘を相応する試験片に吊下し、いずれも共通して空気循環炉中で200℃で固定する。この試験片に貯蔵の前に2つのマークをつける(間隔20mm)。負荷がかけられた試験片を15分間貯蔵した後、これらのマークの間隔を測定する。従って、ホットセットとは、0.2MPaの負荷をかけて200℃で15分間経過した後の、この負荷がかけられた引張試験片の熱伸長である。ホットセットは次のように算出される:
ホットセット=(LHS−20mm)/20mm×100[%]
ここで、LHSとは、0.2MPaの負荷をかけて200℃で15分間貯蔵した後のマークの間隔をmmで示したものを意味する。ホットセット値が100%以下であることは、架橋が十分に良好であることに相当する。
永久ひずみ
乾燥炉中で0.2MPaの負荷をかけて200℃で15分間経過した後のこの負荷がかけられた試料のマークの間隔の変化を測定した後に、すなわちホットセットの測定の直後に、錘をこの引張試験片から取り除き、この引張試験片をこの炉中で200℃で負荷をかけずにさらに5分間貯蔵する。5分後、この引張試験片を取り出して周囲温度で5分間冷却する。ここでマークの間隔を再度測定する。永久ひずみとは、架橋された引張試験片のマークの残留伸びである。永久ひずみは次のように算出される:
永久ひずみ=(LPS−20mm)/20mm×100
ここで、LPSとは、引張試験片を負荷をかけずに200℃で5分間さらに貯蔵し、これを引き続き室温で5分間冷却した後のこの引張試験片上のマークの間隔を意味する。永久ひずみ値が25%以下であることは、架橋が十分に良好であることに相当する。
カルボン酸
カプリル酸=オクタン酸、H3C(CH26COOH
カプリン酸=デカン酸、H3C(CH28COOH
ラウリン酸=ドデカン酸、H3C(CH210COOH
ミリスチン酸=テトラデカン酸、H3C(CH212COOH
以下の試験によって、モノシル法のための本発明による組成物の特に適した実施形態の提供には、上記シラン混合物中の20質量%超のカプリル酸含分が好ましく、それにより、架橋度がケーブル分野において規定される範囲に調節されることが示された。
低温で溶解度が低いあるいは極めて迅速に沈殿が生じることに基づき、モノシル法のための安定なシラン混合物をミリスチン酸を触媒成分として用いて製造することはできない。それに対して、カプリル酸はそのようなシラン混合物における使用に驚くべきことに好適である。なぜならば、カプリル酸は極めて高い質量含分で、特に60質量%までもVTMOに支障なく可溶であり、かつそのような組成物は低温でも沈殿や分離を生じないためである。
実施例1
ビニルトリメトキシシランへのカプリル酸およびミリスチン酸を用いた溶解試験:
100ml透明ガラスフラスコ中に、それぞれビニルトリメトキシシラン(VTMO)50gを装入した。次いで、これらのシランに触媒を有機酸の形態で段階的に添加し、澄明な液体が生じるまでそれぞれのフラスコを手で振とうした。その後、これらのシラン組成物を冷蔵庫内で+6℃で貯蔵し、時々調べた。詳細および結果を第1表に示す。
Figure 0006474406
実施例1からの結果
ミリスチン酸は、VTMO中で7.8質量%の濃度で6℃で1時間の経過後に沈殿する。ビニルメトキシシラン中のカプリル酸40.2質量%を含有する混合物は、6℃で澄明なままである。
実施例2
不飽和アルコキシシランへのカプリル酸の溶解試験
不飽和アルコキシシラン −ビニルトリメトキシシラン(VTMO)、ビニルトリエトキシシラン(VTEO)、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン(MEMO)− 各4gを、それぞれ、カプリル酸6gと一緒に20ml白色ガラスフラスコ中に移し、振とうにより混合した。次いでこれらのフラスコを1℃で貯蔵し、これらの液体を3.5時間後に調べた。
Figure 0006474406
実施例2からの結果
これらの液体は即座に混和した。これらの混合物は1℃で3.5時間貯蔵した後であっても澄明であった。結果を第2表に示す。
実施例3(比較例)
ビニルトリメトキシシランへのカプリン酸の溶解試験
ビニルトリメトキシシランとカプリン酸との様々な比率での混合物を調製した。これらの混合物を20ml白色ガラスフラスコ中で製造した。これらを、安定な溶液が生じるまで混合した。次いで、これらのフラスコを1℃で貯蔵し、2時間後および3.5時間後にこれらの液体を調べた。
Figure 0006474406
実施例3からの結果
カプリン酸は、最初はこのシランに溶解した。1℃で2時間および3.5時間が経過した後に、これらの混合物はカプリン酸20質量%まで(20質量%を含む)澄明なままであった。しかしながら、これよりも高い濃度では沈殿が生じた。
実施例4
種々の不飽和アルコキシシラン、ペルオキシド、添加剤およびカプリル酸の混合物の溶解試験
種々の添加剤を含有するシラン混合物を、20ml白色ガラスフラスコ中で製造した。安定な溶液が生じるまで、これらの出発材料を混合した(マグネチックスターラー、室温で約1時間)。次いで、これらのフラスコを1℃で貯蔵し、3.5時間後にこれらの液体を調べた。第4−1表に3種の混合物バッチを示す。貯蔵試験の結果を第4−2表に示す。
Figure 0006474406
実施例4からの結果
全てのフラスコの内容物は、1℃で3.5時間貯蔵した後であっても澄明であり、これは材料の組み合わせの選択に依存しなかった。TMQを含有する混合物は常に赤褐色の溶液を生じる点に留意すべきである。
実施例5(比較例)
触媒としてミリスチン酸およびDBTLを用いたPE−LLDのシラン架橋
PE−LLDと、ビニルトリメトキシシラン、ジクミルペルオキシドおよび架橋触媒をベースとする混合物とを、加熱可能なスクリュー押出機を用いて反応させ、成形し、次いで湿分作用下に架橋させた。双方のシラン混合物を第5−1表に示す。
Figure 0006474406
押出を、l/d比が33でかつd=25mmのスクリュー直径を有する二軸スクリュー押出機(ZE25、Berstorff社)で行った。これらのシラン混合物を、約1時間の期間にわたってポリエチレン(PE−LLD、LL 4004 EL、ExxonMobil Chemical社)に転動被覆した。この転動被覆の前に、このPEを約70℃で約1時間加熱した。押出を、100rpmの回転数で次の温度プロファイルで行った:−/150/160/200/200/210/210/210℃。ストリップを押出した。これらのストリップを水浴中で80℃で6時間にわたって架橋させた。ホットセットおよび永久ひずみの測定前に、架橋された試料を100℃で1時間乾燥させた。
実施例5の押出に関する結果を第5−2表に示す:
Figure 0006474406
実施例5からの結果
シラン混合物中の7質量%のミリスチン酸含分は、従来技術(DBTL)と同等の架橋密度を得るには不十分である。
実施例6
触媒としてのDBTLと比較した、触媒としてのカプリル酸を用いたPE−LLDのシラン架橋
シラン混合物中のカプリル酸含分を変化させて試験を行った。試験された混合物の組成を第6−1表に示す。
Figure 0006474406
押出を、l/d比が33でかつスクリュー直径が25mmである二軸スクリュー押出機(ZE25、Berstorff社)で行った。これらのシラン混合物を、約1時間の期間にわたってポリエチレン(PE−LLD、LL4004EL、ExxonMobil Chemical社)に転動被覆した。この転動被覆の前に、このPEを約70℃で約1時間加熱した。
押出を、100rpmの回転数で次の温度プロファイルで行った:−/150/160/200/200/210/210/210℃。
ストリップを押出した。これらのストリップを水浴中で80℃で6時間にわたって架橋させた。ホットセットおよび永久ひずみの測定前に、架橋された試料を100℃で1時間乾燥させた。
架橋されかつ乾燥された押出物の試験結果を第6−2表に示す:
Figure 0006474406
実施例6からの結果:
ケーブル工業に有用な規格範囲内での架橋のためには、カプリル酸の量がシラン混合物中で20質量%超であることが好ましい。この理由から、溶解度の低い脂肪酸、例えばミリスチン酸を用いた場合には、モノシル法のための工業的に重要なシラン混合物は実現不可能である。さらに驚くべきことに本発明によれば、カプリル酸含有組成物を使用して製造された試料は、例えばWO2010/028876A1から引用できるような従来の経験に対して臭気が比較的目立たず、すなわち押出物(ストリップ)が不快な刺激臭を有しない。
従って、シラン調製物あるいは組成物における触媒としてカプリル酸を選択することは、熱可塑性ポリオレフィンをベースとするスズ不含の生成物、特にケーブル用途での生成物を提供するためのモノシル法に好適である。

Claims (11)

  1. 熱可塑性ポリオレフィンを架橋するためにモノシル法において使用するための組成物であって、前記組成物が、
    (i)20〜60質量%のカプリル酸(H3C(CH26COOH)の含分、
    (ii)ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン及び3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランからなる群から選択されるモノ不飽和有機官能性アルコキシシランの含分、
    (iii)少なくとも1種のラジカル発生剤の含分、および
    (iv)任意に、少なくとも1種の他の成分の含分
    を含み、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であることを特徴とする、前記組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、成分(iii)の含分が0.05〜10質量%であることを特徴とする、前記組成物。
  3. 請求項に記載の組成物であって、前記ラジカル発生剤の成分(iii)が有機ペルオキシドおよび/または有機ペルエステルであり、かつ、t−ブチルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ジ(t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,3−ジ(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1,4−ジ(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン(3)、ジ−t−アミルペルオキシド、1,3,5−トリス(2−t−ブチルペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、1−フェニル−1−t−ブチルペルオキシフタリド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)−ジイソプロピル−ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシ−ヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルペルオキシ)バレレート、エチル−3,3−ジ(t−ブチルペルオキシ)ブチート、3,3,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキサ−シクロノナンまたは上記ラジカル発生剤の少なくとも2種の混合物の系列から選択されることを特徴とする、前記組成物。
  4. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物であって、前記組成物が成分(iv)として少なくとも1種の添加剤および/または前記添加剤の混合物を含有することを特徴とする、前記組成物。
  5. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物であって、前記組成物が、成分(iv)として、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−ビス−(1,1−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオニル)ヒドラジン、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−t−ブチル−4−チオ(−2’−メチル−4−ヒドロキシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチル)フェニルホスファイトおよび2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(重合体)の系列からの少なくとも1種の添加剤を含むことを特徴とする、前記組成物。
  6. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物であって、前記組成物が
    iii)ジクミルペルオキシドを3〜10質量%、および
    (iv)任意に、少なくとも1種の添加剤または複数の添加剤を合計で0.05〜15質量%
    含み、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であることを特徴とする、前記組成物。
  7. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物であって、前記組成物が、他の成分(iv)として、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4’−ビス−(1,1−ジメチルベンジル)−ジフェニルアミン、N,N’−ビス(3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオニル)ヒドラジン、6,6’−ジ−t−ブチル−2,2’−チオジ−p−クレゾール、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(2−t−ブチル−4−チオ(−2’−メチル−4−ヒドロキシ−5’−t−ブチル)フェニル−5−メチル)フェニルホスファイトおよび2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン(重合体)の系列からの安定剤または金属不活性化剤を0〜15質量%含有し、その際、全ての成分(i)〜(iv)の合計は100質量%であることを特徴とする、前記組成物。
  8. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物であって、前記組成物が担体上に提供され、その際、担体材料は熱可塑性ポリオレフィンまたは無機担体材料の系列から選択され、かつ、前記担体を基準とした前記組成物の量は10〜50質量%であることを特徴とする、前記組成物。
  9. 請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物を少なくとも1種の熱可塑性ポリオレフィンと一緒にモノシル法において反応させることにより、熱可塑性ポリオレフィンをベースとする生成物を製造するための方法。
  10. 請求項に記載のモノシル法であって、少なくとも1種の熱可塑性ポリオレフィンおよび請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物および任意に他の添加物を、加熱されたスクリュー押出機中に計量供給し、このスクリュー押出機中で、溶融された混合物を温度の作用下に処理し、溶融された塊状物を搬送し、かつダイを通じて押出し、この押出物を架橋のために水浴中に導き、かつこの押出物を形状が安定するまで反応させ、次いでそのようにして得られた成形体を乾燥させることを特徴とする、前記方法。
  11. 押出成形により成形される熱可塑性ポリオレフィンベースの生成物の製造時に熱可塑性ポリオレフィンを架橋させるためにモノシル法において使用するための、請求項1からまでのいずれか1項に記載の組成物の使用であって、その際、前記熱可塑性ポリオレフィンは充填剤を含有していなくても充填剤を含有していてもよく、かつ/または、着色剤若しくは顔料で着色されていてもよいものとする、前記使用。
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