JP4266400B2 - ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物を用いる選択的ヒドロシリル化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はシランカップリング剤等に利用され、工業的に重要な芳香族官能性シラン化合物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
SiH官能性のアルコキシシラン等に代表されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物は変性シリコーンの重要な原料であり、その他にも各種基材の表面修飾あるいはポリマーの硬化反応における架橋剤等に利用されている。
【0003】
ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物には、種々の目的(耐熱性の向上、屈折率の制御又は他の有機化合物ないしはポリマーに対する相溶性の改善等)で芳香族基含有化合物との反応により芳香族置換基が導入される。このような芳香族基含有化合物としてはケイ素に直接芳香環が結合した、たとえば、フェニルシラン化合物やフェニルシリコーン誘導体に代表されるフェニルケイ素化合物と、炭化水素基を介して芳香環がケイ素に結合した、たとえば、ベンジルシラン化合物、3−フェニルプロピル基あるいはフェネチル基を有するシリコーン誘導体等のアラルキルケイ素化合物がある。これらのうち、たとえば、ケイ素に直接結合したフェニル基は金属ケイ素とクロロベンゼンの反応(所謂、直接法)、塩化ホウ素触媒によるベンゼンとヒドリドクロロシランからの脱水素反応、あるいはグリニャール法のような当量有機反応でつくれらる。一方、アラルキルケイ素結合はグリニャール法のような当量有機反応でも製造できるが、3−フェニルプロピル基あるいはフェネチル基の場合にはアリルベンゼン、スチレン等の不飽和基を有する芳香族化合物のヒドロシリル化反応を用いて、より経済的に製造することができる。特にベンゼン、ナフタレン、ピリジン等の芳香族化合物のビニル置換体ならびにベンゼン、ナフタレン、ピリジン等の誘導体のビニル置換体は多数知られており、工業的にも入手可能であり、各種の芳香族置換基をもつシリコン化合物の合成に最適である。しかしながら、一般に芳香環に直接結合したビニル基は重合性が高く、長時間あるいは高温でのヒドロシリル化反応を行なうと重合して失われる部分が多い。その上、芳香環に直接結合したビニル基のヒドロシリル化反応は付加の位置選択性に乏しく、生成物は2−アリールエチルシリコン化合物と1−アリールエチルシリコン化合物の混合物であり、これらの成分を分離生成するのは困難である。また、ヒドロシリル化反応ではしばしば、触媒活性の発現ならびに持続のために、反応雰囲気中に酸素を添加することが必要であり、引火、爆発の危険を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の芳香族化合物のビニル置換体のヒドロシリル化反応に関わる2つの問題点、すなわち、(1)付加の位置選択性が低いこと、及び(2)ビニル基の重合を避けるため高温あるいは長時間のヒドロシリル化反応を行なうことができないこと、を解決することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は白金(又はその化合物)触媒を用いるヒドロシリル化反応において、反応性の低いヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物を芳香族ビニル化合物へ付加させるにあたって、反応系中にカルボン酸化合物を共存させることにより、低酸素分圧下あるいは酸素非存在下で、付加の位置選択性の大幅な改善と反応性の向上を可能としたものである。
【0006】
本発明は、カルボン酸化合物の存在下、白金又はその化合物の触媒作用により芳香族ビニル化合物に下記一般式(1)で表されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物を反応させることを特徴とする、芳香族官能性シラン化合物の製造方法である(態様1)。
HSiRn (OR′)3-n (1)
(nは0,1及び2から選ばれる整数。Rは次の(1)及び(2)から選ばれる炭化水素基。
(1)炭素数1以上10以下の炭化水素基。
(2)O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基。
R′は次の(3)及び(4)から選ばれる炭化水素基。
(3)炭素数1以上18以下の炭化水素基。
(4)O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上18以下の炭化水素基。)
【0007】
本発明における一般式(1)で表されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物とは、ケイ素原子に水素原子が結合しており、更に該ケイ素原子に少なくとも1個のハイドロカーボンオキシ基が結合しているものである。ここで、ハイドロカーボンオキシ基とは一般式(1)における−OR′に相当する部分のことであり、炭化水素基又は所定のO,F,Cl等の原子を有する炭化水素基が酸素原子を介してケイ素原子に結合した構造をとるものである。ここで、同一のケイ素原子に互いに異なるハイドロカーボンオキシ基が結合していても構わない。n=2のとき、2つのRは同じでも、異なっていてもよい。
該ケイ素原子に結合するハイロドロカーボンオキシ基が1個又は2個の場合に該ケイ素原子に結合する残りの置換基は、一般式(1)式においてRで示される炭化水素基である。
本発明におけるカルボン酸化合物とは次のa,b,c又はdのいずれかである。
a.カルボン酸(カルボキシル基を有するものであれば特に限定されるものではない。例えば、飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、モノカルボン酸、ジカルボン酸、等が挙げられる。これらのカルボン酸におけるカルボキシル基以外の部分としては通常、飽和又は不飽和脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、ハロゲン化炭化水素基あるいは水素原子等が選択される。また、これらの炭化水素基にはアミノ基、シリル基、水酸基等の置換基が結合していても勿論構わない。)
b.カルボン酸の酸無水物
c.カルボン酸のシリル化物
d.本発明の製造方法におけるヒドロシリル化反応の際に反応系中で分解又は反応により上記a,bあるいはcのカルボン酸化合物を生じるもの。
本発明の製造方法において、カルボン酸化合物はヒドロシリル化反応が生じる際に反応系中に存在していることが必要なので、ヒドロシリル化反応開始前ないしは該反応の初期段階までに系中に添加する必要がある。
【0008】
本発明における芳香族ビニル化合物とは(ア)ビニル基が芳香環に直接結合した構造を有する芳香族化合物又は(イ)ビニル基が芳香環に直接結合した構造を有する芳香族化合物の誘導体のいずれかである。これらは本発明の効果を得るに充分な反応性を有するものであれば格別限定されるものではなく、例えばビニル基が結合した芳香環を有するポリマー等も含まれる。また、上記(ア)又は(イ)の化合物は、炭素及び水素以外の原子を含有していてもよく、その例としては、O,N,F,Cl,Br,I,S及びSiを挙げることができる。
このうち芳香族ビニル化合物が芳香族置換アミン構造をとる場合は、芳香族置換1級アミン又は芳香族置換2級アミンが対象となる。
【0009】
具体的には、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、4−ビニルビフェニル、パラ−クロロスチレン、パラ−メチルスチレン、パラ−メトキシスチレン、パラ−トリメチルシリルスチレン、メタ−クロロスチレン、パラ−ブロモスチレン、(クロロメチル)スチレン、ジビニルベンゼン等によって代表されるスチレン誘導体、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン等によって代表される多環式芳香族ビニル誘導体、ビニルフラン、ビニルチオフェン、ビニルピロール、ビニルピリジン等によって代表される非ベンゼノイド芳香族ビニル化合物、ビニルフェロセン、ビニルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニル等によって代表されるビニルメタロセン化合物を例示できる。
【0010】
本態様で用いるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シランは下記一般式(1)
HSiRn (OR′)3-n (1)
【0011】
で示されるものであり、ケイ素に直接結合した水素原子とこのケイ素原子に結合するOR′で表わされる少なくとも1個の{ハイドロカーボンオキシ}基を有するケイ素化合物である。同一のケイ素原子に互いに異なる{ハイドロカーボンオキシ}基が結合していても構わない。ケイ素上の置換基Rとしては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;2−プロペニル基、ヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基などによって例示される炭化水素基(上記一般式(1)▲1▼炭素数1以上10以下の炭化水素基の場合)、及びクロロメチル基、4−クロロフェニル基、トリメチルシリルメチル基、2−メトキシエチル基(上記一般式(1)▲2▼O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基の場合)を例示することが出来る。
R′の例として上記Rの例と同じものを挙げることができる。
【0012】
式(1)で示される化合物の具体例を挙げれば、トリアルコキシシラン、トリアルケノキシシラン、およびトリアリーロキシシランとしてはトリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリn−プロポキシシラン、トリイソプロポキシキシシラン、トリブトキシシラン、トリイソプロペノキシシラン、トリフェノキシシラン等が例示でき;ジアルコキシシラン、ジアルケノキシシラン、およびジアリーロキシシランとしてはメチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、メチルジn−プロポキシシラン、メチルジイソプロペノキシシラン、メチルジフェノキシシラン、エチルジメトキシシラン、エチルジエトキシシラン、n−プルピルジメトキシシラン、n−プルピルジエトキシシラン、3,3,3−トリフルオルプロピルジメトキシシラン、3,3,3−トリフルオルプロピルジエトキシシラン、n−ヘキシルジメトキシシラン、n−ヘキシルジエトキシシラン、n−オクチルジメトキシシラン、n−オクチルジエトキシシラン、ベンジルジメトキシシラン、ベンジルジエトキシシラン、フェネチルジメトキシシラン、フェネチルジエトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、フェニルジエトキシシラン等が例示でき;モノアルコキシシラン、モノアルケノキシシラン、およびモノアリーロキシシランとしてはジメチルメトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルn−プロポキシシラン、ジメチルイソプロペノキシシラン、ジメチルフェノキシシラン、ジエチルメトキシシラン、メチルエチルエトキシシラン、n−プロピル(メチル)メトキシシラン、n−プロピル(メチル)エトキシシラン、メチルジ(2−メトキシエトキシ)シラン、3,3,3−トリフルオルプロピル(メチル)メトキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオルプロピル)エトキシシラン、n−ヘキシル(メチル)メトキシシラン、ジ(n−ヘキシル)エトキシシラン、n−オクチル(メチル)メトキシシラン、ジ(n−オクチル)エトキシシラン、ベンジル(メチル)メトキシシラン、フェネチル(メチル)メトキシシラン、メチルフェニルメトキシシラン等が例示でき;アルコキシ基、アルケノキシ基、アラルキロキシ基、アリーロキシ基混合{カルビロキシ}シランとしてはジエトキシプロペノキシシラン、ジメトキシフェノキシシラン、ジフェノキシプロペノキシシラン、メチルメトキシフェネトキシシラン、等が例示できる。また、これらのシラン化合物のRおよびR′で表わされる置換基がクロロメチル基、4−クロロフェニル基、トリメチルシリルメチル基、2−メトキシエチル基等によって置き換えられたものを挙げることができる。
これらのヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物は、その反応性あるいは製造しようとする{ハイドロカーボンオキシ}シリル基含有化合物の用途によって選択されるものであるが、通常は反応性を考慮してアルコキシシランが好適に使用される。
【0013】
本発明において、前記芳香族ビニル化合物はスチレン、スチレンの誘導体又は多環式芳香族ビニル誘導体から選ばれるのが好ましく、前記ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物は下記一般式(2)で表されるものであることが、反応性及び実用性の観点から、好ましい。
HSiRn (OR″)3-n (2)
(式nは0,1及び2から選ばれる整数。
R及びR″はそれぞれ独立に次の▲1▼及び▲2▼から選ばれる炭化水素基。
▲1▼炭素数1以上10以下の炭化水素基。
▲2▼O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基。)
上記R及びR″は上記O,F,Cl等の原子を有することのある上記の炭素数のアルキル基であることが好ましい。
上記一般式(1)及び(2)で表わされる化合物の例として通常はアルコキシシランが好適に使用される。
【0014】
本発明において、触媒成分の白金化合物はマイナスの電荷を帯びた錯体、0価、2価又は4価の白金化合物及び白金コロイドから選ばれるものである。具体的にはマイナスの電荷を帯びた錯体としては[Pt3 (CO)6 ]2-,[Pt3 (CO)6 ]2 2- ,[Pt3 (CO)6 ]4 2- に代表される白金カルボニルクラスターアニオン化合物を、0価の白金化合物としては、白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金(0)テトラビニルテトラメチルシクロテトラシロキサン錯体、白金(0)エチレン錯体、白金(0)スチレン錯体を、2価の白金化合物としてはPt(II)Cl2 、Pt(II)Br2 、ビス(エチレン)Pt(II)Cl2 、(1,5−シクロオクタジエン)Pt(II)Cl2 、白金(II)アセチルアセトナート、ビス(ベンゾニトリル)Pt(II)Cl2 等を、4価の白金化合物としてはPt(IV)Cl4 、H2 Pt(IV)Cl6 、Na2 Pt(IV)Cl6 、K2 Pt(IV)Cl6 、等の化合物を例示できる。これらのうち、有機溶媒への溶解性、触媒溶液の安定性等の使用上の観点から、特に好ましいものとしては、白金(0)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体と塩化白金酸のアルコール溶液を挙げることができる。一定量の基質(ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物)のヒドロシリル化反応に要する白金の量は基質の種類、反応温度、反応時間等の要素とも関連し、一律に決めることはできないが、一般に、基質1モルに対して白金10-3モルから10-8モルの範囲で使用でき、触媒の経済性および反応時間の観点からは10-4モルから10-7モルの範囲で使用するのが適当である。
【0015】
また、本発明のヒドロシリル化方法で用いるカルボン酸化合物としてはカルボン酸、カルボン酸のシリル化物、カルボン酸の酸無水物が適当であるが、これら以外にも反応系中での分解、あるいは反応により上記のカルボン酸化合物を生じるものも含まれる。具体的には、カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、n−酪酸、イソ酪酸、ヘキサン酸、シクロヘキサン酸、ラウリン酸、ステアリン酸に代表される飽和モノカルボン酸;シュウ酸、アジピン酸に代表される飽和ジカルボン酸;安息香酸、パラ−フタル酸に代表される芳香族カルボン酸;また、これらのカルボン酸の炭化水素基の水素原子がハロゲン原子又はオルガノシリル基で置換された、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、パラ−クロロ安息香酸、トリメチルシリル酢酸等のカルボン酸;アクリル酸、メタクリル酸、オレイン酸に代表される不飽和脂肪酸;カルボキシル基の他にヒドロキシ基、カルボニル基又はアミノ基をも有するもの、すなわち乳酸に代表されるヒドロキシ酸;アセト酢酸に代表されるケト酸;グリオキシル酸に代表されるアルデヒド酸;グルタミン酸に代表されるアミノ酸等の化合物を挙げることができる。カルボン酸のシリル化物としては、具体的にはギ酸トリメチルシリル、酢酸トリメチルシリル、プロピオン酸トリエチルシリル、安息香酸トリメチルシリル、トリフルオロ酢酸トリメチルシリル等に代表されるカルボン酸のトリアルキルシリル化物;ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、シリコンテトラベンゾエートに代表されるジ−、トリ−およびテトラカルボキシレートを例示できる。
【0016】
カルボン酸の酸無水物としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水安息香酸等を例示でき、反応系中での分解、あるいは反応により上記のカルボン酸化合物を生じるものとしては、塩化アセチル、塩化ブチリル、塩化ベンゾイル等のカルボン酸ハロゲン化物、カルボン酸金属塩、等を挙げることが出来る。
【0017】
前記カルボン酸化合物は、好ましくはカルボン酸、カルボン酸のシリル化物、カルボン酸の酸無水物から選ばれる。
これらカルボン酸化合物は反応系中に0.001重量%から20重量%の範囲で添加して有効に使用することができるが、十分な効果を上げ、かつ効率的に使用する目的では0.01〜20重量%、特に0.01重量%から5重量%の間で添加することが好ましい。ここで反応系とは、本発明方法に使用されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物、芳香族ビニル化合物、白金又はその化合物からなる触媒および該カルボン酸化合物を含む混合物を指す。
【0018】
反応温度は0℃以上300℃以下でよいが、適当な反応速度を達成出来ること、および反応に関与する基質および生成物が安定に存在しうるという点からは30℃から250℃が最適である。
【0019】
本発明の方法では本質的には溶媒を用いる必要はないが、基質を溶解させる目的で、また反応系の温度の制御及び触媒成分の添加を容易にするため炭化水素系溶媒、含酸素有機溶媒又はシリコーン等を反応溶媒あるいは触媒成分の溶媒として用いることができる。この目的のために最適な溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ドデシルベンゼンに代表される飽和あるいは不飽和の炭化水素化合物、クロロホルム、塩化メチレン、クロロベンゼン、オルト−ジクロロベンゼンに代表されるハロゲン化炭化水素化合物、エーテル類、エステル類、そしてシリコーン類、例えば両末端トリメチルシリルポリジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン等を挙げることが出来る。
【0020】
本発明は、上記ヒドロシリル化方法を用いて芳香族官能性シラン化合物の製造方法をも提供する。
本発明の製造方法により得られる芳香族官能性シラン化合物とは、ケイ素原子に少なくとも1個のハイドロカーボンオキシ基が結合し、かつ少なくとも1個の芳香族炭化水素基を有するものである。水素原子の他にこれら以外の置換基が存在する場合は上記一般式(1)にてRで定義された炭化水素基が結合するものである。
【0021】
本発明の他の態様を示せば、前記芳香族ビニル化合物が(ア)スチレン、スチレンの誘導体ないしは多環式芳香族ビニル誘導体から選ばれるもの又は(イ)スチレン、スチレンの誘導体ないしは多環式芳香族ビニル誘導体から選ばれるものであって次の(a)に示した原子の1種以上を有するもの(但し、芳香族置換アミン構造をとる場合は、芳香族置換1級アミン又は芳香族置換2級アミンに限る。)であり、
(a):O,N,F,Cl,Br,I,SないしはSi
前記ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物が下記一般式(2)で表されるものである態様1の選択的ヒドロシリル化方法がある。
HSiRn (OR″)3-n (2)
(nは0,1または2から選ばれる整数。
R及びR″はそれぞれ独立に次の▲1▼又は▲2▼から選ばれる炭化水素基。
▲1▼炭素数1以上10以下の炭化水素基。
▲2▼O,F,Cl,Br,I又はSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基。)
【0022】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下に示す例中の生成物の特性化の記述においてGCはガスクロマトグラフを、GC−MSはガスクロマトグラフ−質量分析を表す。転化率はオレフィン仕込み原料に対する反応率を、収率は、同じくオレフィン仕込み量に対する生成物の生成割合を意味する。
本実施例で用いた{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物、アルキルシラン化合物ならびにシロキサン化合物は市販のものあるいは公知の方法によって合成したものである。不飽和化合物は市販のものをそのまま用いた。つぎに実施例ならびに比較例を挙げ、本発明の技術について説明する。
【0023】
(実施例1)
(酢酸存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に208mgのスチレンと328mgのトリエトキシシランおよび52mgのトルエンをいれ、これに0.004mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.002ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ1時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は89.4%であり、フェネチルトリエトキシシランが84.7%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は0.7%であった。
【0024】
(比較例1)
(白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応(カルボン酸化合物を添加しない場合))
ガラス製反応管に208mgのスチレンと328mgのトリエトキシシランおよび52mgのトニエンをいれ、これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含有量0.4wt%)を0.002ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ1時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は7.4%であり、フェネチルトリエトキシシランが1.6%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は0.9%であった。
【0025】
(実施例2)
(ギ酸存在下での白金触媒によるクロロメチルスチレンとメチルジメトキシシランの反応)
ガラス製反応管に305mgのクロルメチルスチレンと255mgのメチルジメトキシシランをとり、これに0.001mlのギ酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.04wt%)を0.0045ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとクロロメチルスチレンの転化率は28%であり、β(クロロメチルフェニル)エチルトリエトキシシランが25%の収率で生成していた。α−(クロロメチルフェニル)エチルトリエトキシシランの収率は2.2%であった。
【0026】
(比較例2)
(白金触媒によるクロロメチルスチレンとメチルジメトキシシランの反応)
上記実施例2と同様の反応をカルボン酸を添加せずに行った。クロロメチルスチレンの転化率は8.8%であり、β−(クロロメチルフェニル)エチルトリエトキシシランが3.7%の収率で生成していた。α−(クロロメチルフェニル)エチルトリエトキシシランの収率は5.1%であった。
【0027】
(実施例3)
(トリフルオロ酢酸存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に208mgのスチレンと328mgのトリエトキシシランおよび52mgのトルエンをいれ、これに0.005mlのトリフルオロ酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.002ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ1時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は41.4%であり、フェネチルトリエトキシシランが30.5%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は1.2%であった。
【0028】
(実施例4)
(シクロヘキサン酸存在下での白金触媒による4−ビニルビフェニルとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に361mgの4−ビニルビフェニルと394mgのトリエトキシシランをとり、これに0.0009mlのシクロヘキサン酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.004wt%)を0.009ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると4−ビニルビフェニルの転化率は36%であり、パラ−フェニルフェネチルトリエトキシシランが32%の収率で生成していた。α−(4−ビフェニリル)エチルトリエトキシシランの収率は3%であった。
【0029】
(比較例3)
(白金触媒による4−ビニルビフェニルとトリエトキシシランの反応)
上記実施例4と同様の反応をカルボン酸を添加せずに行った。4−ビニルビフェニルの添加率は18%であり、パラ−フェニルフェネチルトリエトキシシランが14%の収率で生成していた。α−(4−ビフェニリル)エチルトリエトキシシランの収率は3.8%であった。
【0030】
(実施例5)
(酢酸存在下での白金触媒によるスチレンとジメチルエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に312mgのスチレンと312mgのジメチルエトキシシランをとり、これに0.006mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.001ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを41℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は80%であり、フェネチルジメチルエトキシシランが74.5%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)ジメチルエトキシシランの収率は5.5%であった。
【0031】
(比較例4)
(白金触媒によるスチレンとジメチルエトキシシランの反応)
上記実施例5と同様の反応をカルボン酸を添加せずに行った。反応物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は36%であり、フェネチルジメチルエトキシシランが27%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)ジメチルエトキシシランの収率は8.5%であった。
【0032】
(実施例6)
(メチルトリアセトキシシラン存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に130mgのスチレンと217mgのトリエトキシシランをとり、これに0.0032mgのメチルトリアセトキシシランを加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.04wt%)を0.0045ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は98%であり、フェネチルトリエトキシシランが96%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は0.7%であった。
【0033】
(実施例7)
(無水酢酸存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に130mgのスチレンと217mgのトリエトキシシランをとり、これに0.0015mlの無水酢酸を加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.04wt%)を0.0045ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は16%であり、フェネチルトリエトキシシランが13%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は2%であった。
【0034】
(実施例8)
(ラウリン酸存在下での塩化白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に130mgのスチレンと217mgのトリエトキシシランをとり、これに0.0014mgのラウリン酸を加えた。これに塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含量0.02wt%)を0.01ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は35%であり、フェネチルトリエトキシシランが23%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は0.4%であった。
【0035】
(比較例5)
(塩化白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応(ラウリン酸を加えない場合))
ガラス製反応管に130mgのスチレンと217mgのトエリトキシシランをとり、これに塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含量0.02wt%)を0.01ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は3%であり、フェネチルトリエトキシシランが1.5%の収率で生成していた。(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は0.5%であった。
【0036】
(実施例9)
(酢酸存在下での白金触媒による4−クロロスチレンとメチルジエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に440mgの4−クロロスチレンと510mgのメチルジエトキシシランをいれ、これに0.005mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.2wt%)を0.007ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ1時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると4−クロロスチレンの転化率は81%であり、β(4−クロロフェネチル)メチルジエトキシシランが49%の収率で生成していた。α−(4−クロロフェニル)エチルメチルジエトキシシランの収率は2.2%であった。
【0037】
(比較例6)
(白金触媒による4−クロロスチレンとメチルジエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に440mgの4−クロロスチレンと510mgのメチルジエトキシシランをいれ、これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.2wt%)を0.007ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ1時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると4−クロロスチレンの転化率は46%であり、β(4−クロロフェネチル)メチルジエトキシシランが17%の収率で生成していた。α−(4−クロロフェニル)エチルメチルジエトキシシランの収率は17%であった。
【0038】
(実施例10)
(酢酸存在下での白金触媒によるジビニルベンゼンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に871mgのジビニルベンゼンと4.35gのトリエトキシシランをいれ、これに0.005mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.2wt%)を0.015ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとジビニルベンゼンの転化率は99%であり、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンが97%、(1−トリエトキシシリルエチル)(2−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンが1.6%、(トリエトキシシリル)エチルスチレンが0.1%の収率が生成していた。ビス(1−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンの生成は認められなかった。
【0039】
(比較例7)
(白金触媒によるジビニルベンゼンとトリエトキシシランの反応(酢酸なし))ガラス製反応管に871mgのジビニルベンゼンと4.35gのトリエトキシシランをいれ、これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.2wt%)を0.015ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとジビニルベンゼンの転化率は56%であり、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンが2.8%、(1−トリエトキシシリルエチル)(2−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンが3.7%、ビス(1−トリエトキシシリルエチル)ベンゼンが0.8%、(トリエトキシシリル)エチルスチレンが44%の収率で生成していた。
【0040】
(実施例11)
(酢酸存在下での白金触媒による4−ジメチルシリルスチレンとメチルジメトキシシランの反応)
ガラス製反応管に325mgの4−ジメチルシリルスチレンと212mgのメチルジメトキシシランおよび83mgのトルエンをとり、これに5μlの酢酸を加えた。これに塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含量0.39wt%)を0.001ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ0.5時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると4−ジメチルシリルスチレンの転化率は63.6%であり、(4−(ジメチルシリル)フェネチル)メチルジメトキシシランが34.9%の収率で生成していた。(α−(4−(ジメチルシリル)フェニル)エチル)メチルジメトキシシランの収率は1.8%であった。
【0041】
(比較例8)
(白金触媒による4−ジメチルシリルスチレンとメチルジメトキシシランの反応)
ガラス製反応管に325mgの4−ジメチルシリルスチレンと212mgのメチルジメトキシシランおよび83mgのトルエンをとり、これに塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液(白金含量0.39wt%)を0.001ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ0.5時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると4−ジメチルシリルスチレンの転化率は12.7%であり、(4−(ジメチルシリル)フェネチル)メチルジメトキシシランが4.1%の収率で生成していた。(α−(4−(ジメチルシリル)フェニル)エチル)メチルジメトキシシランの収率は3.3%であった。
【0042】
(比較例9)
(酢酸存在下での白金触媒によるスチレンとトリエチルシランの反応)
ガラス製反応管に265mgのスチレンと295mgのトリエチルシランをとり、これに0.002mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.002ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを41℃のオイルバスにいれ1.5時間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は2%であったがフェネチルトリエトキシシランおよび(α−メチルベンジル)トリエトキシシランは検出できなかった。
【0043】
(実施例12)
(不飽和カルボン酸存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に200mgのスチレンと320mgのトリエトキシシランおよび370mgのトルエンを入れ、これに0.0014mlのメタクリル酸を添加した。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.002ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを50℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は66.3%であり、フェネチルトリエトキシシランが64.7%の収率で、(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は1.0%であった。
【0044】
(比較例10)
(カルボン酸エステル存在下での白金触媒によるスチレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に200mgのスチレンと320mgのトリエトキシシランおよび370mgのトルエンを入れ、これに0.004mlの酢酸エチルを添加した。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.4wt%)を0.01ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを41℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析するとスチレンの転化率は13.5%であり、フェネチルトリエトキシシランが8.5%の収率で、(α−メチルベンジル)トリエトキシシランの収率は3.6%であった。
【0045】
(実施例13)
(酢酸存在下での白金触媒による2−ビニルナフタレンとトリエトキシシランの反応)
ガラス製反応管に80mgのビニルナフタレンと100mgのトリエトキシシランおよび320mgのトルエンに加え、これに0.002mlの酢酸をマイクロシリンジで加えた。これにジビニルシロキサンの0価白金錯体のトルエン溶液(白金含量0.2wt%)を0.020ml加えた。反応管をテフロンテープでシールし、これを80℃のオイルバスにいれ30分間加熱した。冷却後、内容物をガスクロマトグラフを用いて分析すると2−ビニルナフタレンの転化率は74%であり、2−(2−ナフチルエチル)トリエトキシシランが42%の収率で生成していた。1−(2−ナフチルエチル)トリエトキシシランの収率は0.4%であった。
【0046】
(比較例11)
(白金触媒によるビニルナフタレンとトリエトキシシランの反応)
上記実施例13と同様の反応をカルボン酸を添加せずに行った。反応物をガスクロマトグラフを用いて分析すると2−ビニルナフタレンの転化率は38%であり、2−(2−ナフチルエチル)トリエトキシシランが6.4%の収率で生成していた。1−(2−ナフチルエチル)トリエトキシシランの収率は4.0%であった。
【0047】
【発明の効果】
本発明により芳香族官能基シラン化合物をアルコキシシラン等に代表されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物と芳香族ビニル化合物とを用いるヒドロシリル化反応により、優れた効率と優れた位置選択性を伴なって芳香族官能性シラン化合物を製造することが可能となった。
本発明により製造される芳香族官能性シラン化合物は変性シリコーンあるいは変性ポリマーの原料となる。
Claims (3)
- カルボン酸化合物の存在下、白金又はその化合物の触媒作用により芳香族ビニル化合物に下記一般式(1)で表されるヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物を反応させることを特徴とする、芳香族官能性シラン化合物の製造方法。
HSiRn (OR′)3-n (1)
(nは0,1及び2から選ばれる整数。Rは次の(1)及び(2)から選ばれる炭化水素基。
(1)炭素数1以上10以下の炭化水素基。
(2)O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基。
R′は次の(3)及び(4)から選ばれる炭化水素基。
(3)炭素数1以上18以下の炭化水素基。
(4)O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上18以下の炭化水素基。) - 前記芳香族ビニル化合物がスチレン、スチレンの誘導体及び多環式芳香族ビニル誘導体から選ばれるものであり、前記ヒドリド{ハイドロカーボンオキシ}シラン化合物が下記一般式(2)で表されるものである、請求項1記載の芳香族官能性シラン化合物の製造方法。
HSiRn (OR″)3-n (2)
(nは0,1及び2から選ばれる整数。R及びR″はそれぞれ独立に次の(1)及び(2)から選ばれる炭化水素基。
(1)炭素数1以上10以下の炭化水素基。
(2)O,F,Cl,Br,I及びSiから選ばれる原子を有する炭素数1以上10以下の炭化水素基。) - 前記カルボン酸化合物が、カルボン酸、カルボン酸のシリル化物、カルボン酸の酸無水物より選ばれ、かつ、反応系中に0.001重量%から20重量%の範囲で含まれる、請求項1又は2記載の芳香族官能性シラン化合物の製造方法。
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