JP2013249335A - 粘性流体封入ダンパーおよび防振性組成物 - Google Patents

粘性流体封入ダンパーおよび防振性組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】内部に粘性流体である防振性組成物を封入した密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、支持体と被支持体との間で伝達する振動を防振性組成物の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーについて、高温下での使用や、振動が長時間に亘って繰り返される環境下の使用でも防振特性が変化しない粘性流体封入ダンパーおよびその粘性流体封入ダンパーに用いる防振性組成物を提供すること。
【解決手段】平均分子量が50×10〜600×10であり、平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるポリエチレンまたはナイロンら選択される少なくとも一種の耐熱性樹脂粒子とダレ防止剤とを粘性液体に分散した粘性流体(12)とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、車載用、民生用を含めた音響機器、映像機器、情報機器、各種精密機器、冷蔵庫等の家電機器等に用いられる防振技術に関し、より具体的には、支持体と被支持体との間で伝達する振動を減衰する粘性流体封入ダンパーと、その粘性流体封入ダンパーに封入可能で伝達される振動をその流体の粘性抵抗によって減衰される防振性組成物に関する。
ディスク装置は、ディスクを高速回転させながら、光学ピックアップや磁気ヘッドなどの非接触読取り手段でディスクから記録データを再生する。このとき、ディスクや非接触読取り手段の作動によって内乱振動が発生することがある。また、車載用や携行用のディスク装置であれば走行や携行に伴う外乱振動や衝撃が発生する。こうした内乱振動や外乱振動、衝撃がメカニカルシャーシに作用するとソフトウエア手段では訂正できない再生エラーが発生する。そこで、この再生エラーの発生を防止するため、メカニカルシャーシと再生装置の筐体との間に粘性流体封入ダンパーを組み込んで振動を減衰させている。こうした粘性流体封入ダンパーは例えば特開2007−154185号公報(特許文献1)等に記載されている。
特開2007−154185号公報
この粘性流体封入ダンパーに封入される粘性流体は、シリコーン等の粘性液体中にシリカ粉末等の固体粒子(フィラー)を分散させることで粘稠な防振性組成物を形成している。しかしながら、こうした無機物からなる固体粒子は比重が比較的高いため、粘性液体に対する分散が不十分で、防振性組成物の中で沈降してしまい、防振特性が安定しないことがあった。このため、防振特性が変化しないことへの要求が高まっている。
そこで、本発明はこうした要求に対してなされたものであって、防振特性が安定し、経時により変化し難い粘性流体封入ダンパーと、その粘性流体封入ダンパーに封入される防振性組成物を提供する。
上記目的を達成する粘性流体封入ダンパーは以下のように構成される。
内部に粘性流体である防振性組成物を封入した密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、支持体と被支持体との間で伝達する振動を防振性組成物の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーについて、防振性組成物が、耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体であることを特徴とする粘性流体封入ダンパーである。
内部に粘性流体である防振性組成物を封入した密閉容器を支持体と被支持体とに固定した粘性流体封入ダンパーであるため、支持体と被支持体との間で伝達する振動を防振性組成物の粘性抵抗によって減衰させることができる。
そして、防振性組成物が、耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体であるため、高温下や、振動が長時間に亘って繰り返される環境下で用いられる場合であっても、粒子の変形や分散状態の変化が起きにくく、安定した振動減衰効果が得られる。
耐熱性樹脂粒子の平均分子量は50×10〜600×10とすることができる。耐熱性樹脂粒子の平均分子量を50×10〜600×10としたため、高温下や、振動が長時間に亘って繰り返される環境下であっても、粘性液体中での耐熱性樹脂粒子の変形や分散状態の変化が起きにくく、安定した振動減衰効果が得られる。
また、耐熱性樹脂粒子の平均粒径を10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmとすることができる。耐熱性樹脂粒子の平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるため、粘性液体中への分散が容易で、かつ安定した分散系が得られる。また、得られる粘性流体を所望の粘度とすることができる。
耐熱性樹脂粒子はポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一の樹脂粒子とすることができる。耐熱性樹脂粒子をポリエチレンまたはナイロンから選択したため、粘性液体との比重差を小さくすることができる。そのため、安定的な粘性流体封入ダンパーを得ることができる。
粘性流体にさらにシリカまたは炭酸カルシウムを含む粘性流体封入ダンパーとすることができる。耐熱性樹脂粒子に加えてシリカまたは炭酸カルシウムである無機粒子を含むため、これらの粒子がダレ防止剤(粘度調整剤)となり、さらに安定した粘性流体封入ダンパーを得ることができる。
耐熱性樹脂粒子は、その融点が130℃以上とすることが好ましい。融点が130℃以上であれば、粘性流体が攪拌されて温度上昇があっても粘性液体中に安定して分散でき、経時による防振特性の変化が起きにくい。
そして、上記粘性流体封入ダンパーに用いることができる防振性組成物をも提供する。
防振性組成物は、平均分子量が50×10〜600×10である耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体である防振性組成物とすることができる。平均分子量が50×10〜600×10である耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した防振性組成物であるため、高温下や、振動が長時間に亘って繰り返される環境下であっても、粘性液体中での耐熱性樹脂粒子の変形や分散状態の変化が起きにくく、安定した振動減衰効果が得られる。
また、この防振性組成物中の耐熱性樹脂粒子の平均粒径を10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmとすることができる。耐熱性樹脂粒子の平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるため、耐熱性樹脂粒子を容易に粘性液体中へ分散させることができ、かつ安定した分散系が得られる。また、得られる粘性流体を所望の粘度とすることができる。
耐熱性樹脂粒子はポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一の樹脂粒子とすることができる。耐熱性樹脂粒子をポリエチレンまたはナイロンから選択した防振性組成物は、耐熱性樹脂粒子と粘性液体との比重差を小さくすることができ、安定的な防振性組成物である。
こうした防振性組成物は、平均分子量が50×10〜600×10であり、平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一種の耐熱性樹脂粒子とダレ防止剤とを粘性液体に分散した粘性流体からなり、伝達される振動をその流体の粘性抵抗によって減衰可能な防振性組成物とすることが好ましい。こうした防振性組成物とすれば、粘性液体中に粒子が安定的に分散し、温度変化や振動を受けても経時による変化が起きにくい。
あるいはまた、こうした防振性組成物は、平均分子量が50×10〜600×10であり、平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一種の耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体からなり、伝達される振動をその流体の粘性抵抗によって減衰可能な防振性組成物とすることができる。この防振性組成物とすれば、粒子が分散した粘性液体により防振性を発揮させることができる。
本発明の粘性流体封入ダンパーおよびその粘性流体封入ダンパーに封入可能な防振性組成物によれば、防振特性が振動を受ける条件での変化が少なく安定している。また温度により変化し難く、厳しい温度条件や振動条件を経た後も安定しており経時による防振性能の変化が少ない。
一の実施形態である粘性流体封入ダンパーの断面図である。
メカニカルシャーシが内蔵されたディスク装置において、メカニカルシャーシ(被支持体)と、メカニカルシャーシを保持するディスク装置の筐体(支持体)との間で伝達する振動を減衰する粘性流体封入ダンパー11とその粘性流体封入ダンパー11に内蔵される粘性流体12である防振性組成物についてさらに詳細に説明する。
図1で示す粘性流体封入ダンパー11は、硬質樹脂でなる円筒形状の周壁部13と、その一端に固着するゴム状弾性体でなる可撓膜部14と、シャフト10を差し込ませて保持する攪拌筒部15とで容器本体を形成し、この容器本体が硬質樹脂でなる蓋体16と固着して密閉容器18を形成している。また、この密閉容器18の内部には振動減衰に作用する粘性流体12である防振性組成物が封入されている。
可撓膜部14や攪拌筒部15となるゴム状弾性体は、合成ゴムや熱可塑性エラストマー(TPE)から形成される。例えば、シリコーンゴムやウレタンゴム、ブチルゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム等の合成ゴムや、スチレン系TPE、オレフィン系TPE、ウレタン系TPE、ポリエステル系TPE等の熱可塑性エラストマーを用いることができる。
周壁部13や蓋体16には、硬質樹脂や金属を素材として使用できるが、成形の容易性や軽量化の観点から硬質樹脂を用いることが好ましく、特に前記ゴム状弾性体と一体成形が可能な熱可塑性樹脂が好ましい。目的とする部材の寸法精度、耐熱性、機械的強度、耐久性、信頼性などの要求性能、及び軽量化や加工性を考慮すると、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン・アクリレート樹脂、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル樹脂、シリコーン樹脂、ポリケトン樹脂、液晶ポリマー等の熱可塑性樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単独で、また複合材として用いることができる。また、これらの熱可塑性樹脂に粉末状や繊維状の金属、ガラス、フィラー等の充填剤を添加し、寸法精度や耐熱性を向上させることができる。
密閉容器内に封入する粘性流体12は、密閉容器内で粘性流動して振動エネルギーを吸収するため、適度な粘度と、密閉容器内での経時安定性、耐熱性などを備えることが要求される。そのため、粘性液体と、その粘性液体に溶解しない固体粒子とを混合した粘性流体12を用いている。
より具体的には、粘性液体としては、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等を含むシリコーンオイル、ポリαオレフィン系オイル、パラフィン系オイル、ポリエチレングリコール系オイルなど、種々の鉱油、植物油、合成油を用いることができるが、温度による粘度変化が少なく、耐熱性に優れたシリコーン系オイルが好適に用いられる。
固体粒子には、耐熱性樹脂粒子が用いられ、平均分子量が50×10〜600×10であることが好ましく、100×10〜350×10であることがさらに好ましい。平均分子量が50×10より小さいとメルトフローインデックスの値が大きくなり、耐熱性が劣るからである。また、600×10より大きいと衝撃強度が弱くなり耐熱性樹脂粒子の品質が安定し難くなる結果、防振性組成物としての品質も不安定になり易いからである。そして、100×10〜350×10の範囲にあると実際の使用環境温度内での耐熱性を確保するために良好だからである。
また、その粒径は、平均粒径で10μm〜200μmが好ましく、10μm〜160μmがより好ましい。平均粒径が10μmより小さいと、粘性液体中に分散させるのが困難で品質の安定化を図りにくい。また200μmより大きいと所定の粘性が付与され難く、振動減衰効果が不十分になりやすい。また、10μm〜160μmであれば、粘性液体中への分散が良好で、所定の粘度が得られやすく、また経時変化が起こりにくい。
耐熱性樹脂粒子には、ポリエチレンまたはナイロン6やナイロン12、ナイロン66等のナイロン等の耐熱性のある熱可塑性樹脂粒子や熱硬化性樹脂粒子である。特に、ポリエチレンやナイロン粒子であれば、比重も軽く分散し易いため好ましい。
ポリエチレンやナイロン粒子の中では、ポリエチレン粒子を用いることが好ましい。シリカや炭酸カルシウム粉末等との混合で安定性が高い状態を保ちながら粘度調整を容易に行うことができるからである。
耐熱性樹脂粒子の耐熱性の指標としては、融点で130℃以上とすることができる。130℃より低ければ、粘性流体が攪拌されて発生する熱で耐熱性樹脂粒子が溶けるおそれがある。この融点はASTM D2117に準拠して測定されるものである。
上記所定の耐熱性樹脂粒子には、所望の分散性能よりも悪化させない範囲において、また、耐熱性樹脂粒子単独の場合よりも分散性能を向上させる目的や粘度を調整する目的で別の固体粒子を加えることができる。例えば、シリコーンレジン粉末、炭酸カルシウム粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、湿式シリカ粒、乾式シリカ粒、ガラスビーズ、ガラスバルーン、結晶性ケイ酸カリウムのゾノライト、塩基性硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムのカオリン等の無機系微粉末あるいはそれらの粒子に表面処理が施されたもの等が挙げられ、それぞれ単独で、または組み合わせて必要に応じて混合することができる。
こうした固体粒子の中では、上記所定の耐熱性樹脂粒子に対するダレ防止剤(粘度調整剤)として機能するシリカや炭酸カルシウム粉末を添加することが好ましい。
粘性液体と固体粒子との混合比は、重量比で30:70〜70:30程度であり、60:40〜40:60が好ましく、55:45〜45:55がより好ましい。また、前記所定の耐熱性樹脂粒子に対するそれ以外の固体粒子の割合は、重量%で0%〜20%である。
また、固体粒子は粒状であることが好ましく、扁平状や棒状であることはあまり好ましくない。粒径とした方が粘性液体中で安定であり、経時変化が生じにくいからである。また、できるだけ穴が少なく多孔質でない方が好ましい。多孔質体では固体粒子中への粘性液体の吸着が多くなり、経時で吸着量が変化し易いため、安定した性質が得られにくいからである。
これらの材料からなる粘性流体封入ダンパー11は、硬質樹脂材と軟質エラストマーの二色成形などの成形方法によって形成することができる。例えば、前記所定のゴム状弾性体でなる攪拌筒部15、可撓膜部14と、硬質樹脂でなる周壁部13を二色成形、インサート成形などにより一体にして容器本体を形成した後、粘性流体12を充填し、容器本体と蓋体16とを固着して粘性流体12を封入する。容器本体と蓋体16の固着は、周壁部13と蓋体16が共に硬質樹脂でなるため、超音波融着を行うことが好ましい。
図1で示す密閉容器(18)の直径が15mm、高さが10mmである粘性流体封入ダンパーを製造した。周壁部(13)、蓋体(16)にはポリプロピレン樹脂を用い、可撓膜部(14)や攪拌筒部(15)には、スチレン−エチレン・ブチレン−スチレンブロック共重合体(以下「SEBS」と略記する。)を用いた。また、密閉容器(18)に封入する粘性流体(12)として、以下に示す粘性液体と固体粒子とを混合した防振性組成物を用いた。そして、防振性組成物が相違する粘性流体封入ダンパーを試料1〜試料8とした。
試料1は、粘性液体として、25℃での粘度が約20000mPa・s、比重0.974であるシリコーンオイルを100重量部に、固体粒子として、平均分子量:200×10、平均粒径:約30μm、比重:0.94、融点136℃である高密度高分子量ポリエチレン粒子を60重量部混合し、さらにダレ防止剤としてシリカを5重量部添加して十分に混合した粘性流体を用いた。
試料2は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:50×10、平均粒径:約110μm、融点130℃である高分子量ポリエチレン粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
試料3は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:200×10、平均粒径:約110μm、融点130℃である高分子量ポリエチレン粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
試料4は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:350×10、平均粒径:約150μm、融点130℃である高分子量ポリエチレン粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
試料5は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:570×10、平均粒径:約160μm、融点130℃である高分子量ポリエチレン粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
試料6は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:20000、平均粒径:約55μm、融点185℃であるナイロン12粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
試料7は、試料1の固体粒子に代えて、平均分子量:2×10、:平均粒径:約15μm〜25μm、融点105℃である低密度ポリエチレン粒子を用いた以外は試料1と同様に混合した粘性流体を用いた。
そして、これらの試料について、以下に示す振動特性試験を行った。
試料8は、試料1においてダレ防止剤を加えない以外は試料1と同様にして得た粘性流体を用いた。
そして、これらの試料について、以下に示す振動特性試験を行った。
振動特性試験: 重量209gの被支持体を三つの粘性流体封入ダンパーで支持するように組まれた振動試験装置に、前述の防振性組成物を密封した試料1〜試料7の何れかである粘性流体封入ダンパーを取り付け、この振動試験装置を加振テーブルに固定した。そして、常温(23℃)→高温(110℃)→常温(23℃)と温度を変化させた温度条件下で、一定加速度9.8m/s(1G)、周波数7Hz〜200Hzの範囲で上下方向(Z方向)に振動させて共振周波数f(Hz)を求めた。共振倍率Q(dB)は、共振周波数f(Hz)において筐体の加速度a1に対し、被支持体の加速度a2を測定し、20Log(a2/a1)の関係式で換算して求めた。この結果を次の表1に示す。
Figure 2013249335
試料1〜試料6、試料8では、共振倍率Qも共振周波数fも変化がほとんどなく安定しており防振性能の変化がほとんど無いことがわかる。一方で試料7では、共振倍率Qも共振周波数fも変化が大きく経時によって防振性能が変化することがわかる。
なお、上記実施形態は本発明の一例であり、こうした形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に反しない任意の変更形態を含むものである。例えば、粘性流体封入ダンパー11の形状は公知の粘性流体封入ダンパーの形状とすることができ、樹脂製の周壁部を有しない粘性流体封入ダンパーや、攪拌筒部15がダンパー内部へほとんど突出しないシャフト接合部を備える粘性流体封入ダンパーとすることもできる。
10 シャフト
11 粘性流体封入ダンパー
12 粘性流体(防振性組成物)
13 周壁部
14 可撓膜部
15 攪拌筒部
16 筐体
18 密閉容器

Claims (8)

  1. 平均分子量が50×10〜600×10であり、平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一種の耐熱性樹脂粒子とダレ防止剤とを粘性液体に分散した粘性流体からなり、伝達される振動をその流体の粘性抵抗によって減衰可能な防振性組成物。
  2. 平均分子量が50×10〜600×10であり、平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmであるポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一種の耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体からなり、伝達される振動をその流体の粘性抵抗によって減衰可能な防振性組成物。
  3. 内部に粘性流体である防振性組成物を封入した密閉容器を支持体と被支持体とに固定して、支持体と被支持体との間で伝達する振動を防振性組成物の粘性抵抗によって減衰する粘性流体封入ダンパーにおいて、
    防振性組成物が、耐熱性樹脂粒子を粘性液体に分散した粘性流体であることを特徴とする粘性流体封入ダンパー。
  4. 耐熱性樹脂粒子の融点が130℃以上である請求項3記載の粘性流体封入ダンパー。
  5. 耐熱性樹脂粒子がポリエチレンまたはナイロンから選択される少なくとも一の樹脂粒子である請求項3または請求項4記載の粘性流体封入ダンパー。
  6. 耐熱性樹脂粒子の平均分子量が50×10〜600×10である請求項3〜請求項5何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  7. 耐熱性樹脂粒子の平均粒径が10μm〜200μm、好ましくは10μm〜160μmである請求項3〜請求項6何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
  8. 粘性流体にさらにシリカまたは炭酸カルシウムを含む請求項3〜請求項7何れか1項記載の粘性流体封入ダンパー。
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