JP3904310B2 - 小型防振装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾性容器内に封入した粘性流体の抵抗力によって振動減衰作用を発揮させるようにした、音響機器等に用いられる粘性流体封入式の小型防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ビデオテ−プレコ−ダ−やコンパクトディスク等の音響機器においては、外部からの振動入力によって音飛びや、誤動作等の不具合が生じ、その対策として各種の小型防振装置が提案されてきているが、そのなかでも優れた防振性能を発揮するものとして、特開昭 61-189336号公報や特開昭 61-201946号公報に記載されているゴム袋やゴム・エラストマ−筒体等の変形可能な収容体に、シリコ−ンオイル等の所定の粘性流体を封入し、封入された粘性流体によって生じる抵抗力を振動減衰力として作用させる構造の小型防振装置が明らかにされている。シリコ−ンオイルとして高粘度のものを用いることにより、この振動減衰効果は高まる。
【0003】
また、振動減衰効果を高めるために、シリコ−ンオイルにさらにシリコーンオイルによって溶解されない固体粒子を混合した粘性流体を封入したものが、特開昭 63-308241号公報に記載されている。混合する固体粒子としては、シリコ−ンオイルとの相性、特に分離性、分散性の点で無機系・有機系と種々検討されている。これら固体粒子を混合した粘性流体を封入した小型防振装置は、その高い振動減衰効果により、音響機器等に優れた防振効果を与え、振動に対する高い信頼性を確保したことは、周知の事実である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年、音響機器等の使用される環境が広範になるにつれ、常温(25℃)での高い防振効果を維持しつつ、低温(−10℃)から高温(60℃)の範囲においても振動に対するさらなる高信頼性が求められるようになってきた。つまり、前記使用環境温度での防振効果の変化ができるだけ少ないものの要求がされるようになってきた。
【0005】
しかし粘性流体として用いられているシリコ−ンオイル(特にジメチルシリコ−ンオイル)は、一般的な粘性流体中では温度による粘度変化が特に少ないものではあるが、それでも25℃〜80℃の間では40〜50%粘度が変動する。固体粒子を混合した場合でも、基本的にはこのシリコ−ンオイルの粘度変化に影響されるため、その対策として、使用環境温度範囲では温度による変化がない固体粒子をできるだけ多く混合する方法が挙げられる。たしかに、粘性流体の流動性がなくなり固体状態になる境界以上に固体粒子を多く混入すると、シリコ−ンオイルの温度による粘度変化の影響を少なくできるが、粘性流体に流動性がないと内部に空気が入り込み、防振特性を低下させるという現象が生じてしまう。したがって、粉体の充填量には限界があり、その範囲内においては、粘性流体の温度による粘度変化、つまり粘性流体の抵抗力の変化を抑えることは難しい。
【0006】
以上のように、シリコ−ンオイルに単純に固体粒子を混合する場合は、温度が高くなるにつれ、粘度低下による抵抗力の低下がおこり、よって小型防振装置の防振効果の低下を引き起こしてしまう。したがって、使用環境温度が低温(−10℃)から高温(60℃)の範囲において、その防振効果の変化ができるだけ少ないものとの要求に応えること、言い換えると、防振効果の温度による変化をその封入される粘性流体で調整することは、従来難しかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
使用環境温度による粘性流体の抵抗力の変化は、より具体的には、それを封入した小型防振装置の共振点での共振倍率の変化と共振周波数の変化にあらわる。温度が低温から高温になるにつれ、共振倍率が大きくなり、共振周波数は低周波数側に移行していくことは、経験上知られている。
【0008】
本発明は、粘性流体の抵抗力の温度による変化を改善し、これを封入することにより、共振倍率の温度による変化量を小さく調整できる小型防振装置を提供するものである。
【0009】
そのために本発明は、粘性流体として、シリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオキサン粉末、さらに、構造粘性付与剤を添加混合して得られる粘性流体を用いることによって、広範囲の使用環境温度下での共振倍率の変化量を所望の変化量に調整できるようにした。
【0010】
【発明の実施の態様】
本発明は、変形可能な容器に封入する粘性流体として、シリコ−ンオイル100重量部に対し、ポリメチルシルセスキオキサン粉末55〜120重量部、さらに、湿式微粉末シリカ1〜10重量部と末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサン0.1重量部〜5重量部併用からなる構造粘性付与剤を添加混合して得られる粘性流体を用いる。
【0011】
使用されるシリコ−ンオイルは、主にジメチルシリコ−ンオイルであるが、必要に応じて他のシリコ−ンオイルを添加しても構わない。しかし、その添加によって温度による粘度変化が大きくなることは、あまり望ましいことではない。ジメチルシリコ−ンオイルの粘度としては、特に限定はないが、あまり低粘度であるとポリメチルシルセスキオキサン粉末が分離し、また、高粘度であると極端に粘性流体の注型などの製造時の作業性が問題となるため、1000〜100000cst が適切である。
【0012】
ポリメチルシルセスキオキサン粉末は、一般的には、シリコ−ン樹脂パウダ−と呼ばれ、オイル・樹脂等への分散性がよく、凝集し難い材料として広く応用されており、通常に、メチルトリアルコキシシランまたはその加水分解・縮合物をアンモニアまたはアミン類の水溶液中で加水分解・縮合させて得られる。
【0013】
本発明に用いられるポリメチルシルセスキオキサン粉末は、上記の方法はもちろんのこと、他の方法によって得られたものであっても構わない。その粉末の平均粒径は、今回の発明の効果において特に限定はないが、粉末製造上の点から0.1〜100μm の範囲が限界であり、特に、混合作業性および分離への配慮から、平均粒径は5〜50μm が好ましい。
【0014】
粘性流体中のポリメチルシルセスキオキサン粉末の量が多くなるほど振動減衰効果が増すことは、他の固体粒子を混合した場合と同様であるが、シリコ−ンオイル100重量部に対して、ポリメチルシルセスキオキサン粉末の量が120重量部を越えると、粘性流体の流動性がなくなって固体状態となり、前記した通り容器内に空気が入り、防振効果が低下する。また、55重量部を下回ると粉体混合の効果が極端に小さくなる。これは、粉体をある意味で球状と考えた時に、その球径以上に粉体間隔があき、振動減衰効果の要因である粉体同士の摩擦があまり起こらないためである。したがって、本発明に適用する粘性流体のシリコ−ンオイル100重量部に対するポリメチルシルセスキオキサン粉末の量は、粉体量が55〜120重量部であり、特に好ましくは、65〜90重量部の範囲のものである。
【0015】
本発明の粘性流体は、上記シリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオキサン粉末の混合系に、さらに、構造粘性付与剤を添加し、複合混合したところに配合上の特徴がある。
【0016】
具体的な説明の前に、粘性流体の振動減衰効果の温度による低下について少し説明をする。
【0017】
一般的に、物質は弾性と粘性をもっており、振動のような動的な荷重をかけた場合、それが、動的弾性率および損失弾性率として現れる。ある周波数における動的弾性率と損失弾性率を合成したものが複素弾性率であり、その比が, Tanδ(損失正接)になる。この Tanδが大きいほど振動を吸収する効果が大きく、共振点においても同様で、いわゆる、 Tanδが大きいほど共振倍率が小さいということは、一般によく知られている。
【0018】
シリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオキサン粉末による粘性流体は、共振点付近の周波数において、小さい動的弾性と大きい損失弾性をもち、測定温度が高くなるにつれ、動的弾性と損失弾性の両方とも低下することが測定の結果判明した。その際、損失弾性の低下率の方が動的弾性の低下率より大きいため、この粘性流体の Tanδも温度上昇に伴い低下してしまう現象が確認された。
【0019】
この粘性流体を容器内に封入した簡易な小型防振装置を用いて、各温度での防振特性を評価した結果、図3に示すように、小型防振装置の温度による共振倍率の変化(図3においては、それから導きだされる Tanδの変化)が、粘性流体自体の Tanδの変化と関連していることが判明した。つまり、温度が上昇するにつれ、この粘性流体の Tanδが低下(粘性流体の損失弾性の低下率の方が動的弾性の低下率より大きい)する現象が、共振倍率に大きく影響しているということである。
【0020】
なお、小型防振装置のTanδの算出は、共振倍率(dB)→共振倍率τに変換し、関係式 (τ2−1)×(Tanδ)2=1 から求めたものである。
【0021】
したがって、粘性流体を封入する容器の材質および形状に多少左右されることは云うまでもないが、大方は、粘性流体とそれを封入した小型防振装置の防振特性は、以上のような関係にあると考えられる。
【0022】
そこで、シリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオキサン粉末による粘性流体の Tanδの温度による変動を抑える、つまり、共振倍率の温度による変動を小さく調整するため、鋭意検討の結果、上記粘性流体に、さらに、構造粘性付与剤を複合添加するという本発明の特徴に至ったのである。
【0023】
構造粘性付与剤は、粘性流体に、構造粘性つまり、系中の比較的弱い水素結合等の結びつきが流動によって破壊され粘性が低下するが、流動を減速もしくは停止すると復元するような特性を与えるものである。本発明の構造粘性付与剤としては、一般に油系溶液あるいは有機液状組成物等に構造粘性を付与するために用いられる。例えば、特開昭62−27460公報に示される微粉末シリカ、特開平1−92264公報に示される炭酸カルシウム粉末、さらに結晶性ケイ酸カリウムのゾノライト、塩基性硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムのカオリン等の無機系微粉末が挙げられる。
【0024】
また、これらの無機系構造粘性付与剤と併用もしくは単独に用いる有機系構造粘性付与剤として、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等の極性基を有するオルガノポリシロキサン類、エチレングリコ−ル、あるいは、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等の極性基を有するポリオキシアルキレンオキサイド類、水素添加ひまし油、ステアリン酸アルミニウムに代表される金属石鹸類、アルミニウムキレ−ト類、ポリアミノアミド類等が挙げられる。
【0025】
これらの構造粘性付与剤は、シリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオサン粉末に複合混合することにより、粘性流体の温度による Tanδの低下を顕著に抑えることができ、それにより、それを封入した小型防振装置の共振倍率の環境温度の変化を任意に調節することができる。
【0026】
特に、構造粘性付与剤として湿式微粉末シリカと末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを併用した場合、その効果は格段に優れ、かつ、実用的な面でシリコ−ンオイルとの相溶性がよく、貯蔵安定性にも優れ、さらに変形可能な容器に粘性流体を封入する際の作業性が良いという大きな利点がある。
【0027】
そこで、次に、このシリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオサン粉末に、構造粘性付与剤として、湿式微粉末シリカと末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンを併用した時の粘性流体に関し詳しく説明する。
【0028】
ここで、湿式微粉末シリカとは、湿式法、つまり、ケイ酸ソ−ダと無機質及び塩類を水溶液中で反応させて得られるもので、一般的にはホワイトカ−ボンと呼ばれるもので、反応の仕方、つまり、ケイ酸ソ−ダと硫酸等の無機質で直接分解する直接法と、ケイ酸ソ−ダを塩化マグネシウム等の塩類と反応させてまずケイ酸塩類を生成させ、次に硫酸等の無機質または炭酸ガスで分解する間接法に分類される。また、直接法は、さらに、濾過し易いシリカを析出させる沈殿法と酸性側で反応し生成するゾル状シリカをゲル化させるゲル法に分かれる。本発明に用いられる湿式微粉末シリカは、表面にシラノ−ル基が存在する湿式シリカであれば、その製造方法等に特に限定はない。
【0029】
この湿式微粉末シリカは液体・プラスチック・ゴム等の添加剤として広く用いられている。その一次粒子径は、ほぼ10〜50nmであるが、凝集して1〜数100μmの二次粒子径を形成する。したがって、湿式微粉末シリカといっても、種々の粒径のものが存在するが、粉砕・分球等により1〜10μmに調製されているものが広く一般に応用されている。本発明においても、この粒径範囲において、十分な効果を得ることができる。
【0030】
また、末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンは、具体的には、ジメチル、フェニルメチル、ジフェニル単位から選ばれる、単一または複数の単位からなる流動性のあるオルガノポリシロキサンで、この末端水酸基が、湿式微粉末シリカの水酸基による粉体間の構造形成を促進、あるいは助成していると思われる。その末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンの重合度は粘度の点から1〜1000のものがよいが、構造形成を促進・助成する点から、好ましくは重合度が1〜100のものがよい。
【0031】
湿式微粉末シリカの添加量は、シリコ−ンオイル100重量部に対して、1重量部未満だと、粘性流体の温度による抵抗力の変化を抑えられない。また、10重量部より多くなると、湿式微粉末シリカの添加に困難を生じるだけでなく、ポリメチルシルセスキオキサン粉末の量を55重量部に抑えても粘性流体の流動性がなくなりほとんど固体状態になり、内部に空間が発生し、防振特性を低下させる現象が起こる。したがって、湿式微粉末シリカの添加量は、シリコ−ンオイル100重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは、4〜6重量部である。
【0032】
また、末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンの添加量は、シリコ−ンオイル100重量部に対して、0.1重量部未満だと構造形成を促進・助成する効果がでず、多量に添加すると構造形成に絡まない末端水酸基が自己縮合する可能性があり、好ましくは0.1重量部〜5重量部、好ましくは、0.5重量部〜3 重量部である。
【0033】
本発明の粘性流体の製造法に関しては、構造粘性付与剤の分散性を確保できれば、攪拌機・インクロ−ル・ニ−ダ−等いずれの混合方法でもよく、また、混合の順番、つまり、所定量のシリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオキサン粉末を攪拌機等で十分混合した後、構造粘性付与剤を添加混合しても、あるいは、全部一緒に攪拌混合してもかまわない。さらに、真空脱法等の構造粘性効果を増すうえでの既知の方法を加えることはかまわない。
【0034】
本発明は、上記したような粘性流体を任意の容器内に封入することに特徴をもつ、共振倍率の温度による変動を小さく調整する小型防振装置である。したがって、その容器の構成素材、および構造、さらには加えられる振動の方向等を任意設定しても、その設定した内容にそった発明の効果、すなわち、小型防振装置の共振倍率の温度による変動を少なくできる効果を得る。
【0035】
以下に容器に封入する粘性流体に関し実施例を挙げて具体的に説明する。
【0036】
【実施例1】
ジメチルシリコ−ンオイル(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、SH-200−10000cst)100重量部に、ポリメチルシルセスキオキサン粉末(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、トレフィル R-900、平均粒径20μm )を80重量部、構造粘性付与剤として、湿式微粉末シリカ(日本シリカ工業社製、ニップシ−ル E-200)5重量部と末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサン(チッソ株式会社製、 DMS-S15、重合度4.2−8.2のシラノ−ル末端ポリジメチルシロキサン)2重量部を攪拌機にて、十分攪拌混合し、粘性流体を得た。
【0037】
【実施例2】
ジメチルシリコ−ンオイル(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、SH-200−10000cst)100重量部に、ポリメチルシルセスキオキサン粉末(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、トレフィル R-900、平均粒径20μm )を80重量部、構造粘性付与剤として、湿式微粉末シリカ(日本シリカ工業社製、ニップシ−ル E-150)2重量部と末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサン(チッソ株式会社製 DMS-S27、平均重合度55.5のシラノ−ル末端ポリジメチルシロキサン)0.5重量部を攪拌機にて、十分攪拌混合し、粘性流体を得た。
【0038】
[比較例1]
ジメチルシリコ−ンオイル(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、SH-200−10000cst)100部に、ポリメチルシルセスキオキサン粉末(東レダウコ−ニング・シリコ−ン社製、トレフィル R-900、平均粒径20μm )を85部攪拌混合し、比較例としての粘性流体を作成した。
【0039】
実施例1・2、および比較例1で得た粘性流体1を、図1に示すスチレン系熱可塑性エラストマ−製の容器2に封入し、小型防振装置を作製し、さらに、図2に示すマスモデルに3カ所取り付け、上下方向の加振に対する防振特性を評価した。 −10℃、25℃、60℃の環境下での共振倍率を測定した結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003904310
尚、上記温度雰囲気中の共振周波数に関しては、実施例1.2において、いずれも比較例1(−10℃−21Hz、25℃−16Hz、60℃−11Hz)と同等の値であった。
【0041】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな通り、本発明に従う粘性流体を使用した小型防振装置は、その使用環境温度において、共振倍率の温度による変動を小さく調整することができた。
【0042】
したがって、この小型防振装置を音響機器に用いた場合、使用環境温度が変化しても、常温での防振性能と同等の性能を有するという高い信頼性を得ることができる。具体的には、一定加速度の振動によって音飛びや誤動作が起こる現象に対してて、十分効果を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スチレン系熱可塑性エラストマ−を用いた容器
【図2】 小型防振装置を取り付けた特性評価用マスモデル
【図3】 本発明の粘性流体 Tanδおよび複素弾性と、それを簡易的に封入した小型防振装置の共振倍率( Tanδ)の関連性を示すグラフ。
【符号の説明】
1 粘性流体
2 容器

Claims (2)

  1. 粘性流体を変形可能な容器に封入し、粘性流体の抵抗力によって振動減衰作用を発揮させるようにした小型防振装置において、粘性流体としてシリコ−ンオイルとポリメチルシルセスキオサン粉末、および構造粘性付与剤の混合物を用いることを特徴とする小型防振装置。
  2. 構造粘性付与剤が、湿式法微粉末シリカと末端水酸基で封鎖されたオルガノポリシロキサンとの併用からなることを特徴とする請求項1に記載の小型防振装置
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