JP2007154185A - ダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパー - Google Patents

ダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパー Download PDF

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洋平 藤井
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Abstract

【課題】高温環境下における耐久性が高いダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパーを提供する。
【解決手段】水添オレフィンをソフトセグメントとすると共にポリスチレンをハードセグメントとするブロック共重合体と、ポリフェニレンエーテルと、パラフィン系軟化剤と、ポリプロピレンとを含み、前記ブロック共重合体100重量部に対し、ポリフェニレンエーテルを20〜25重量部、ポリプロピレンを15〜40重量部配合する。
【選択図】なし

Description

本発明は、精密機器あるいは音響機器等における振動吸収等を行うダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパーに関する。
精密機器あるいは音響機器等の電子機器においては、外部からの振動が電子機器本体の性能に悪影響を与えることが多い。このため、外部からの振動を吸収するために、電子機器の内部にダンパーを組込むことが行われている。
例えば、自動車に内蔵されるコンピュータ、CDプレーヤ、MDプレーヤ、DVDプレーヤ等の電子機器との間に取り付けられているダンパーは、自動車のエンジンや走行に伴う振動を吸収して、電子機器に振動が直接伝わり難くするものである。このような目的で使用される防振ダンパーの構造としては、従来から多種多様なものが知られているが、例えば、ダンパー本体にシリコーンオイル、ゲル等の粘性物質を封入した粘性流体封入型の防振ダンパーがある。この粘性流体封入ダンパーは、密封容器内にシリコーンオイルなどの特定の粘性を有する流体を封入して、この粘性流体の粘性流動に基づき上記振動を吸収する(特許文献1参照)。このような防振ダンパーは、圧縮永久ひずみが低く、更に高強度を示す熱可塑性材料から構成されている。
なお、熱可塑性材料としては、所定の水添ブロック共重合体に、所定のポリフェニレンエーテル系樹脂、オレフィン系重合体、および可塑剤を配合した熱可塑性エラストマー組成物が先に提案されている(特許文献2参照)。さらに、高分子有機材料と軟化剤とを含む熱可塑性材料からなる制振材が提案されている(特許文献3参照)。なお、これらの熱可塑性エラストマー組成物は、ダンパー用の用途で且つ高温耐久性の優れた配合については特に検討されていない。
しかしながら、車載されるコンピュータ、CDプレーヤ、MDプレーヤ、DVDプレーヤ等の電子機器に使用されるダンパーは、夏場には車内温度が70℃以上にもなる自動車に搭載されることもあり、高温環境下においての耐久性が求められている。上述したような従来の熱可塑性材料は、高温環境下においての耐久性は満足のできるものではなく、ダンパーの材料として用いるのには適していなかった。
特開平8−184345号公報 特開平9−87483号公報 特開平9−227786号公報
本発明はこのような事情に鑑み、高温環境下における耐久性が高いダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパーを提供することを課題とする。
前記課題を解決する本発明の第1の態様は、水添オレフィンをソフトセグメントとすると共にポリスチレンをハードセグメントとするブロック共重合体と、ポリフェニレンエーテルと、パラフィン系軟化剤と、ポリプロピレンとを含み、前記ブロック共重合体100重量部に対し、ポリフェニレンエーテルを20〜25重量部、ポリプロピレンを15〜40重量部配合したことを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマーにある。
本発明の第2の態様は、第1の態様に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、前記ブロック共重合体が、ポリスチレン−ポリ(エチレン・イソプレン)−ポリスチレン(SEIS)、又はポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体(SIS)を水添した構造を有するSEEPS、SEPS及びこれらを変性した変性エチレン系エラストマーから選択される少なくとも一種であることを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマーにある。
本発明の第3の態様は、第1又は2の態様に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、さらに焼成クレーを10重量部以下含むことを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマーにある。
本発明の第4の態様は、第1〜3の何れかの態様に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、前記ブロック共重合体の数平均分子量が250000〜350000であることを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマーにある。
本発明の第5の態様は、第1〜4の何れかの態様に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーを用いて形成した粘性流体封入ダンパーにある。
本発明の第6の態様は、第5の態様に記載の粘性流体封入ダンパーにおいて、硬質樹脂と軟質樹脂とからなる容器本体、蓋体、及びこれらの間に充填された粘性流体とを有し、前記軟質樹脂が、前記ダンパー用熱可塑性エラストマーであることを特徴とする粘性流体封入ダンパーにある。
本発明によると、高温環境下における耐久性が高いダンパー用熱可塑性エラストマー及び粘性流体封入ダンパーを提供できるという効果を奏する。
本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、水添オレフィンをソフトセグメントとすると共にポリスチレンをハードセグメントとするブロック共重合体と、ポリフェニレンエーテルと、パラフィン系軟化剤とポリプロピレンを含み、ブロック共重合体100重量部に対し、ポリフェニレンエーテルを20〜25重量部、ポリプロピレン15〜40重量部配合したものである。本発明は、上述した所定のブロック共重合体に、ポリフェニレンエーテル、パラフィン系軟化剤およびポリプロピレンを所定の量だけ配合することにより、高温環境下における耐久性が非常に高いダンパー用熱可塑性エラストマーが得られることを知見し完成させたものである。
本発明ではハードセグメントとしてポリフェニレンエーテル(PPE)を用いており、また芳香族炭素含有量を押さえた特定の軟化剤を用いている。このため、本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、通常の装置で成形・加工が可能でありながら卓越した低圧縮永久ひずみ特性及び優れた機械特性を有するものとなる。また、本発明では可逆的変形を担うマトリックスポリマー中のポリオレフィン部位を設計するに際し、ブチレンユニットを用いることなく、エチレンとプロピレンユニットのみからなるようにモノマーを選択している。かかるマトリックスポリマーを用い、上述したPPEからなるハードセグメント同士を連結してマトリックス分子自身が過度の変形により相互作用を有するように設計した結果、軟化剤を多量に含む低硬度域においても高い引張強度を示すものと考えられる。
かかる本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、水添オレフィンをソフトセグメントとすると共にポリスチレンをハードセグメントとするブロック共重合体を必須成分とする。
かかるブロック共重合体は、ブチレンユニットを含まないものであり、例えば、ポリスチレン−ポリ(エチレン・イソプレン)−ポリスチレン(SEIS)又はポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体(SIS)を水添した構造を有するSEEPS、SEPS及びこれらを変性した変性スチレン系エラストマーから選択される少なくとも一種を挙げることができ、特にSEEPSが好適である。なお、水添は、何れの段階で行ってもよい。
なお、ブロック共重合体の数平均分子量は250000〜350000であることが好ましい。ここでいう例えば「数平均分子量は300000」は、ブロック共重合体の分子量分布の平均値が300000前後にあることを指す。数平均分子量が上述した値となることで、耐久性に優れたダンパー用熱可塑性エラストマーとなる。
本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、ポリフェニレンエーテル(PPE)を必須成分とする。本発明で用いるPPEは、ブロック共重合体100重量部に対して、20〜25重量部用いる。この範囲より少ないとPPEによる耐熱性向上の効果が得られず、この範囲より多いと分散不良により強度が低下するためである。
本発明では、ポリプロピレンを必須成分とする。ポリプロピレンを配合することにより、本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、成形時の流れ性が向上する。なお、ポリプロピレンは、ブロック共重合体100重量部に対して、15重量部〜40重量部配合する。この範囲より少ないと成形時の流れ性が悪くなるからである。また、ポリプロピレンの配合量が多くなるとダンパー用熱可塑性エラストマーの硬度が高くなる傾向にあるが、40重量部まではダンパーとして好適に用いられることが確認された。
また、本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、パラフィン系軟化剤を必須成分とする。本発明で用いるパラフィン系軟化剤は、芳香油成分の割合であるアロマ分率が5重量%以下のものを用いるのが好ましい。芳香油成分が含まれると、圧縮永久ひずみが低下するからである。
本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、上述したような極めて限定された範囲の配合によってのみ、高強度を有しながら、耐久性に優れたものとなる。
また、本発明にかかるダンパー用熱可塑性エラストマーは、さらに焼成クレーを10重量部以下含むのが好ましい。焼成クレーを10重量部以下配合することで、高温での耐久性をさらに向上させることができるためである。なお、ここでいう焼成クレーとは、湿式クレー又は乾式クレーを500℃以上で焼成したものであり、結晶中の構造水や、表面のOH基が除去されたものである。焼成クレーとしては、例えば、カオリナイト系の鉱物を用いたものが挙げられる。
なお、焼成クレーの大きさは特に限定されないが、比較的小さいものが好ましい。比較的小さな粒子からなる焼成クレーを用いることで、より耐久性が向上する。ただし、凝集しない程度の粒径のものを用いるのが好ましい。
本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、従来から知られている全てのタイプの粘性流体封入ダンパーに適用可能である。なお、ダンパー用熱可塑性エラストマーの使用方法はこれに限定されない。
本発明にかかる粘性流体封入ダンパーの一般的な構造としては、例えば、ダンパー本体が容器本体と蓋体とからなり、容器本体に粘性流体を充填した状態で蓋体を接合したものを挙げることができ、具体的には、容器本体及び蓋体をゴム状弾性体とし、両者を加硫接着したもの、容器本体を軟質樹脂と硬質樹脂とを一体成形又は全体を軟質樹脂で成形し、蓋体を硬質樹脂製又は軟質樹脂製とし、両者を接着又は超音波溶着したもの等を挙げることができる。このとき、容器本体や蓋体の材質は、求められる可撓性、機械的強度、成形性、両者の接合性、粘性流体に対する耐膨潤性等を充分考慮して適宜選択される。本発明のダンパー用熱可塑性エラストマーは、上述した容器本体の軟質樹脂の部分に用いることができる。
一方、粘性流体の種類も減衰特性が得られるものであれば特に限定されず、従来から使用されているものを使用することができる。一般的には、シリコーンオイルが用いられ、また、シリコーンオイルに減衰特性を向上させるための固体粒体又は粉末を分散させたもの等を挙げることができる。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る粘性流体封入ダンパーの断面図である。
図1において、粘性流体封入ダンパー1は、軟質樹脂部(ダンパー用熱可塑性エラストマー)2と硬質樹脂部3とが一体成形された容器本体4に、蓋体部5が超音波溶着されたものであり、内部に粘性流体6が封入されている。また、前記軟質樹脂部2は、中心部に蛇腹状の突出部2aを有し、突出部2aには凹部であるシャフト挿入部2bが形成されており、シャフト挿入部2bには、被支持体10のシャフト11を嵌める構造となっている。そして、容器本体4の内部に封入された粘性流体6が蓋体部5とシャフト11との間で振動を吸収する機能を有する。
このような粘性流体封入ダンパー1は、次のようにして製造した。まず、硬質樹脂部3を成形した後に軟質樹脂部2を一体成形し、容器本体4を得る。
次に、このようにして製造した容器本体4に粘性流体6を注入する。その後、容器本体4と蓋体部5とを超音波溶着して接合し、粘性流体封入ダンパー1とする。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
<ダンパー用熱可塑性エラストマーの製造>
SEEPS(数平均分子量300000)を100重量部、ポリフェニレンエーテル(PPE)を25重量部、ポリプロピレン(PP)を15重量部、及びパラフィン系軟化剤を202重量部配合することでダンパー用熱可塑性エラストマーを得た。
<車載用CDダンパーの製造>
図1に示すような略円筒形の容器本体(硬質樹脂部3)をポリプロピレン組成物で成形し、型を35℃に保持したままダンパー用熱可塑性エラストマー(240℃)を充填して蛇腹状の軟質樹脂部2を成形し、2色成形体とした。次いで、容器本体4内にシリコーンオイルからなる粘性流体6を充填したのち、別途ポリプロピレンで成形した蓋体部5を容器本体4に超音波溶着し、粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例2)
PPを20重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例3)
PPを25重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例4)
PPを30重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例5)
PPを35重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例6)
PPを40重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例7)
PPEを20重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例8)
さらに粒径1.4μmの焼成クレーを3.4重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(実施例9)
さらに粒径0.6μmの焼成クレーを3.4重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例1)
PPを10重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例2)
PPEを15重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例3)
PPEを30重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例4)
SEEPS(数平均分子量300000)の代わりにSEEPS(数平均分子量150000)を用い、ポリフェニレンエーテル(PPE)を10重量部、ポリプロピレン(PP)を5重量部とした以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例5)
さらに粒径1.4μmの焼成クレーを17重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例6)
さらに粒径1.4μmの焼成クレーを34重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例7)
さらに粒径0.2μmの湿式クレーを3.4重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(比較例8)
さらに粒径5.3μmの乾式クレーを3.4重量部配合した以外は実施例1と同様にして粘性流体封入ダンパー(車載用CDダンパー)を得た。
(試験例1)耐久性試験
実施例1〜7及び比較例1〜4の各粘性流体封入ダンパーを、実機(M−X087、中央電子工業製)に3個ずつ取り付け、温度:70℃、加速度:2G、周波数:10〜30Hz、加振方向:上下方向(Z軸方向)の条件で加振して、16時間後に粘性流体封入ダンパーのオイル漏れを確認した。結果を表1及び表2に示す。なお、オイル漏れがなかった場合は○、オイル漏れがあった場合は×とした。
Figure 2007154185
Figure 2007154185
(結果のまとめ)
表1に示すように、実施例1〜7の粘性流体封入ダンパーは、オイル漏れは確認されなかった。これに対し、比較例1〜4の粘性流体封入ダンパーは、オイル漏れが確認された。表には明記していないが、比較例4においては、試験開始から4時間後にはオイル漏れが確認された。
これより極めて限定された範囲の配合によって形成された本発明にかかる粘性流体封入ダンパー(ダンパー用熱可塑性エラストマー)は、高温環境下においても極めて高い耐久性を持つことがわかった。
(試験例2)
実施例1、8、9及び比較例5〜8の各粘性流体封入ダンパーを、実機(M−X087、中央電子工業製)に3個ずつ取り付け、温度:70℃、加速度:3G、周波数:10〜30Hz、加振方向:上下方向(Z軸方向)の条件で加振して、オイル漏れが発生するまでの時間を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2007154185
(結果のまとめ)
表3に示すように、焼成クレーを3.4重量部配合した実施例8及び実施例9の粘性流体封入ダンパーは、クレーを配合していない実施例1の粘性流体封入ダンパーに比べて耐久性がそれぞれ1.4倍、1.6倍向上した。
これに対し、焼成クレーを10重量部以上配合した比較例5及び6の粘性流体封入ダンパーは、焼成クレーを配合していない実施例1の粘性流体封入ダンパーよりも耐久性が低下した。また、湿式クレーを配合した比較例7の粘性流体封入ダンパー及び乾式クレーを配合した比較例8の粘性流体封入ダンパーは、クレーを配合していない実施例1よりも耐久性が低下した。
これより、湿式クレーや乾式クレーは配合しない方がよいが、焼成クレーを10重量部以下配合することで粘性流体封入ダンパーの耐久性がさらに向上することがわかった。
本発明の一実施形態に係る粘性流体封入ダンパーの断面図である。
符号の説明
1 粘性流体封入ダンパー
2 軟質樹脂部
3 硬質樹脂部
4 容器本体
5 蓋体部
6 粘性流体
10 被支持体
11 シャフト
20 プレート

Claims (6)

  1. 水添オレフィンをソフトセグメントとすると共にポリスチレンをハードセグメントとするブロック共重合体と、ポリフェニレンエーテルと、パラフィン系軟化剤と、ポリプロピレンとを含み、前記ブロック共重合体100重量部に対し、ポリフェニレンエーテルを20〜25重量部、ポリプロピレンを15〜40重量部配合したことを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマー。
  2. 請求項1に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、前記ブロック共重合体が、ポリスチレン−ポリ(エチレン・イソプレン)−ポリスチレン(SEIS)、又はポリスチレン−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体(SIS)を水添した構造を有するSEEPS、SEPS及びこれらを変性した変性エチレン系エラストマーから選択される少なくとも一種であることを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマー。
  3. 請求項1又は2に記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、さらに焼成クレーを10重量部以下含むことを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマー。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のダンパー用熱可塑性エラストマーにおいて、前記ブロック共重合体の数平均分子量が250000〜350000であることを特徴とするダンパー用熱可塑性エラストマー。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のダンパー用熱可塑性エラストマーを用いて形成した粘性流体封入ダンパー。
  6. 請求項5に記載の粘性流体封入ダンパーにおいて、硬質樹脂と軟質樹脂とからなる容器本体、蓋体、及びこれらの間に充填された粘性流体とを有し、前記軟質樹脂が、前記ダンパー用熱可塑性エラストマーであることを特徴とする粘性流体封入ダンパー。
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