JP2013249262A - 燻煙剤及び燻煙装置 - Google Patents

燻煙剤及び燻煙装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013249262A
JP2013249262A JP2012122922A JP2012122922A JP2013249262A JP 2013249262 A JP2013249262 A JP 2013249262A JP 2012122922 A JP2012122922 A JP 2012122922A JP 2012122922 A JP2012122922 A JP 2012122922A JP 2013249262 A JP2013249262 A JP 2013249262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
component
smoke
agent
mass
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012122922A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5903334B2 (ja
Inventor
Keiya Takahara
啓也 高原
Hiroshi Yamagishi
弘 山岸
Yuiko Tanaka
結子 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP2012122922A priority Critical patent/JP5903334B2/ja
Application filed by Lion Corp filed Critical Lion Corp
Priority to CN201380027726.8A priority patent/CN104349670B/zh
Priority to KR1020147020333A priority patent/KR20150027029A/ko
Priority to PCT/JP2013/061636 priority patent/WO2013179805A1/ja
Priority to SG11201407844SA priority patent/SG11201407844SA/en
Priority to MYPI2014703513A priority patent/MY167067A/en
Priority to TW102114587A priority patent/TWI574620B/zh
Publication of JP2013249262A publication Critical patent/JP2013249262A/ja
Priority to HK15106653.8A priority patent/HK1205878A1/zh
Application granted granted Critical
Publication of JP5903334B2 publication Critical patent/JP5903334B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N59/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing elements or inorganic compounds
    • A01N59/16Heavy metals; Compounds thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N25/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
    • A01N25/18Vapour or smoke emitting compositions with delayed or sustained release
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N25/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators, characterised by their forms, or by their non-active ingredients or by their methods of application, e.g. seed treatment or sequential application; Substances for reducing the noxious effect of the active ingredients to organisms other than pests
    • A01N25/20Combustible or heat-generating compositions

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Catching Or Destruction (AREA)
  • Fats And Perfumes (AREA)
  • Silicon Polymers (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

【課題】薬剤の効果を十分に発揮でき、かつ香料の香気の経時的な劣化を良好に抑制できる燻煙剤を提供する。
【解決手段】(A)成分:銀を含む薬剤と、(B)成分:有機発泡剤と、(C)成分:界面活性剤3〜12質量%と、(D)成分:香料、(E)成分:水0.1〜5質量%とを含有することよりなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、燻煙剤及び燻煙装置に関する。
燻煙剤や燻蒸剤(総じて燻煙剤という)は、種々の燃焼剤もしくは発泡剤等又はこれらを混合した発熱性基剤と、有効成分である有害生物駆除用の薬剤等を主成分とするものである。燻煙剤は、燻煙処理時に発熱性基剤を燃焼又は分解させ、この時に発生するガス及び煙粒子の働きにより、薬剤を短時間に空気中に噴出、拡散させ、有害生物の防除等を行うことのできる優れた製剤であり、従来より汎用されている。
燻煙剤は、燻煙処理時に多量の煙とガスを発生するため、燻煙処理の対象となる空間(以下、対象空間ということがある)に、薬剤や発熱性基材に由来する臭気が残存する。
従来、燻煙剤に由来する臭気を低減するために、種々の提案がされている。
例えば、銀を含む薬剤と、有機発泡剤とを含有する燻煙剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の発明によれば、有機系薬剤に換えて、銀を含む薬剤を用いることで、薬剤に由来する臭気の低減を図っている。
また、例えば、燃焼剤1〜20重量%と、分解促進剤30〜70重量%とを含有する燻煙剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2)。特許文献2の発明によれば、燃焼剤の含有量を低減して、急激な発煙を抑えることで、臭気の低減を図っている。
特開2011−12051号公報 特開平11−246306号公報
ところで、燻煙処理時の臭気又は燻煙剤自体の臭気をマスキングしたり、燻煙処理後の実行感や嗜好性を高めるために、燻煙剤に香料を配合する場合がある。
しかしながら、燻煙剤に配合した香料は、徐々に揮発したり分解したりして、経時的に香気が弱くなり、所望するマスキング効果や、嗜好性の向上を十分に図れないという問題がある。加えて、香料の配合量を単に高めると、対象空間に拡散できる薬剤の割合(煙化率)が低下して、薬剤の効果が不十分になるという問題がある。
そこで、本発明は、薬剤の効果を十分に発揮でき、かつ香料の香気の経時的な劣化を良好に抑制できる燻煙剤を目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、銀を含む薬剤を用い、特定量の界面活性剤と特定量の水とを含有することで、薬剤の効果を十分に発揮でき、かつ香気の経時的な劣化を良好に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の燻煙剤は、(A)成分:銀を含む薬剤と、(B)成分:有機発泡剤と、(C)成分:界面活性剤3〜12質量%と、(D)成分:香料、(E)成分:水0.1〜5質量%とを含有することを特徴とする。
本発明の燻煙装置は、前記の本発明の燻煙剤が収容され、前記燻煙剤を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする。
本発明の燻煙剤によれば、薬剤の効果を十分に発揮でき、かつ香料の香気の経時的な劣化を良好に抑制できる。
本発明の一実施形態に係る燻煙装置の断面図である。
(燻煙剤)
本発明の燻煙剤は、(A)成分:銀を含む薬剤と、(B)成分:有機発泡剤と、(C)成分:界面活性剤と、(D)成分:香料、(E)成分:水とを含有するものである。
<(A)成分):銀を含む薬剤>
本発明の(A)成分は、銀を含む薬剤である。(A)成分を用いることで、殺菌、抗菌、防カビ、抗カビ等の微生物抑制効果や、消臭効果、殺虫効果等を発揮できる。加えて、(A)成分は、従来、燻煙剤に汎用されている3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト(IPBC)や2−イソプロピル−5−メチルフェノール(IPMP)等の有機系薬剤に比べて臭気が少ない。このため、燻煙処理時及び燻煙処理後における燻煙剤由来の臭気を低減できる。
(A)成分は、燻煙剤の目的に応じて、適宜選択される。(A)成分としては、例えば、殺菌剤、抗菌剤、防カビ剤、抗カビ剤、消臭剤、殺虫剤等として作用するものが挙げられ、中でも、殺菌剤、抗菌剤、防カビ剤、抗カビ剤、消臭剤を好適に用いることができる。
(A)成分としては、例えば、有効成分として、抗菌・殺菌・防カビ・抗カビ・消臭作用を持つ銀単体;酸化銀;塩化銀、硝酸銀、硫酸銀、炭酸銀、スルホン酸銀塩等の無機銀塩;蟻酸銀、酢酸銀等の有機銀塩等の銀化合物を含むものが挙げられる。
また、(A)成分としては、上記の有効成分をゼオライト、シリカゲル、低分子ガラス、リン酸カルシウム、ケイ酸塩、酸化チタン等の物質(以下、担体ということがある)に担持させたもの(以下、担持体ということがある)でもよい。担持体としては、例えば、銀単体、酸化銀、無機銀塩、有機銀塩等の銀化合物を担持したゼオライト系抗菌剤、シリカゲル系抗菌剤、酸化チタン系抗菌剤、ケイ酸塩系抗菌剤等が挙げられる。
中でも、(A)成分としては、(A)成分由来の臭気をより低減する観点から、銀単体、酸化銀、硝酸銀等の無機銀塩又はこれらを担体に担持させた無機薬剤が好ましい。特に銀化合物を担持したゼオライト系抗菌剤が好ましい。無機薬剤を用いることで、燻煙処理時及び燻煙処理後における(A)成分由来の臭気をより低減できる
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分の形態は特に限定されないが、対象空間の広さ等を勘案して決定できる。(A)成分は、粒子が微細であるほど、煙化率が高まって、(A)成分の効果を十分に発揮できると共に、広域に拡散される。一方、(A)成分の粒子は、小さすぎると拡散した後に落下しにくくなり、対象空間の下方における(A)成分の効果の発現までに時間を要する。
例えば、(A)成分の体積平均粒子径は、0.01〜1000μmが好ましく、0.5〜100μmがより好ましく、1〜5μmがさらに好ましい。本発明の燻煙剤においては、このような比較的大きな粒子径の(A)成分であっても、煙化して拡散することができる。ここで、「煙化」とは、(A)成分を対象空間に拡散できる状態にすることを意味する。
なお、体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA910、株式会社堀場製作所製)により求められる値をいい、次のようにして測定できる。(A)成分を固形分1質量%となるように蒸留水に分散して試料とする。この試料をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置に投入し、装置内で超音波によって分散後、レーザーを照射して粒度分布を測定する。体積頻度の累積が50%(体積)となる径を平均粒子径とする。
燻煙剤における(A)成分の含有量は、(A)成分の種類や有効成分濃度、燻煙剤に求める機能に応じて決定される。例えば、燻煙剤中の(A)成分の含有量は、燻煙剤中の銀濃度が0.001〜0.5質量%となる量が好ましく、0.05〜0.1質量%となる量がより好ましい。上記下限値未満であると、(A)成分の効果が低下するおそれがあり、上記上限値超としても(A)成分の効果が飽和し、さらなる効果の向上を図れないおそれがある。
<(B)成分:有機発泡剤>
(B)成分は、有機発泡剤である。(B)成分としては、加熱により熱分解して多量の熱を発生すると共に、炭酸ガスや窒素ガス等(以下、総じて発泡ガスという)を発生するものが用いられ、例えば、アゾジカルボンアミド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。中でも、分解温度、発泡ガスの発生量等の観点から、アゾジカルボンアミドが好ましい。これら(B)成分は加熱により(A)成分及び(C)成分と発泡溶融し、(B)成分の熱分解ガスの作用によって(A)成分及び(C)成分を煙化できる。
これらの(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
燻煙剤中の(B)成分の含有量は、(B)成分の種類や(A)成分の粒子径等を勘案して決定することができ、例えば、50〜80質量%が好ましく、60〜75質量%がより好ましい。上記下限値未満であると、(A)成分を効率よく煙化できないおそれがあり、上記上限値を超えると、(B)成分の分解物の飛散量が多くなり、対象空間を汚染する傾向にある。
<(C)成分:界面活性剤>
(C)成分は、界面活性剤である。燻煙剤は、(C)成分と(E)成分とを併有することで、(D)成分の香気の経時的な劣化を抑制し、かつ燻煙処理時及び燻煙処理後の香気を良好なものにできる。
(C)成分としては、通常、洗浄剤用途や食品の乳化用途に用いられている陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩等が挙げられる。これらの陰イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。これらの陽イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルカノールアミド等、通常、洗浄剤に使用されている非イオン性界面活性剤、あるいは、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル等、食品用途の乳化剤として用いられている多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が挙げられ、中でも、多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が好ましい。多価アルコールの脂肪酸エステルは、多価アルコールと脂肪酸とがエステル結合で連結されている化合物である。これらの非イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における脂肪酸の炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基のいずれであってもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における脂肪酸の炭素数は、4〜22が好ましく、8〜18がより好ましい。上記範囲内であれば、(D)成分の香気の経時的な劣化をより良好に抑制できる。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における多価アルコールとしては、ソルビタン、グリセリン、ショ糖が好ましく、中でも、ソルビタン、グリセリンが好ましい。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの炭素数は、2〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2(即ち、エチレンオキシド)がさらに好ましい。上記範囲内であれば、(D)成分の香気の経時的な劣化をより良好に抑制できる。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数は、1〜30モルが好ましく、1〜20モルがより好ましい。上記範囲内であれば、(D)成分の香気の経時的な劣化をより良好に抑制できる。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物は、1種のアルキレンオキシドが付加したものであってもよいし、2種以上のアルキレンオキシドが付加したものであってもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらのエチレンオキシド付加物が好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノオレエート等のモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノラウレート等のモノラウリン酸エステルが好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノカプリル酸グリセリルが好ましい。
(C)成分は、25℃で液体(即ち、融点が25℃以下)のものが好ましい。融点が25℃以下であると、(D)成分との混合性が高まり、燻煙剤中での(D)成分の均一化が図れ、(D)成分の香気の経時的な劣化をより良好に抑制できる。
加えて、融点が25℃以下であると、対象空間を形成する天井、壁、床等に(A)成分と共に付着しやすくなり、長期にわたり(A)成分の効果を発揮しやすくなる。(C)成分の融点の下限値は特に限定されないが、例えば、−25℃以上が好ましく、−15℃以上がより好ましい。上記下限値未満では、対象空間を形成する天井、壁、床等に付着しやすいものの、滞留しにくいおそれがある。
上述の(C)成分の中でも、対象空間が生活空間等であること、ならびに(D)成分の香気の経時的な劣化をより抑制することを考慮すると、非イオン性界面活性剤が好ましい。中でも、(C)成分としては、多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が好ましく、融点が25℃以下であるソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらのエチレンオキシド付加物がより好ましい。
上述の(C)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
燻煙剤中の(C)成分の含有量は、3〜12質量%であり、3〜10質量%が好ましく、5〜8質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(C)成分が少なすぎて、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できず、上記上限値超では、(A)成分の煙化率が不十分になる。
燻煙剤中、(A)成分中の銀/(C)成分で表される質量比(以下、A/C比ということがある)は、(C)成分の種類等を勘案して決定でき、例えば、0.0001〜0.2が好ましく、0.005〜0.02がより好ましい。A/C比が上記下限値未満では、(A)成分が煙化しにくくなって、(A)成分の効果が低下するおそれがあり、A/C比が上記上限値超では、(C)成分が少なすぎて、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できないおそれがある。
燻煙剤中、(B)成分/(C)成分で表される質量比(以下、B/C比ということがある)は、5〜27が好ましく、8〜15がより好ましい。B/C比が上記下限値未満では、(A)成分の煙化率が不十分になって、(A)成分の効果が低下するおそれがあり、B/C比が上記上限値超では、(C)成分が少なすぎて、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できないおそれがある。
<(D)成分:香料>
(D)成分は香料である。(D)成分を含有することで、燻煙処理時及び燻煙処理後の臭気や燻煙剤自体の臭気をマスキングしたり、燻煙処理時及び燻煙処理後の対象空間に任意の香気を付与したりできる。
(D)成分としては、香料成分及び香料成分を溶剤に分散した香料組成物が挙げられる。香料成分のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)、「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)、「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 )、「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)、及び「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されている。
香料成分の中でも、γ−ウンデカラクトン、γ−デカラクトン、イソイースーパー、アセチルセドレン、アンブロキサン、ダマスコン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、クマリンは、燻煙処理時の臭気のマスキング効果と燻煙処理後の残香性の点で優れており好ましい。
燻煙剤中の(D)成分の含有量は、(D)成分の種類等を勘案して適宜決定され、例えば、0.1〜2質量%が好ましく、0.3〜1質量%がより好ましく、0.4〜0.8質量%がさらに好ましい。上記下限値未満では、燻煙剤を保存した後において、燻煙処理時及び燻煙処理後の香気、燻煙剤自体の香気が不十分になるおそれがある。上記上限値超では、(A)成分の煙化率が低下するおそれがある。
燻煙剤中、(D)成分/(C)成分で表される質量比(以下、D/C比ということがある)は、5〜100が好ましく、10〜18がより好ましい。D/C比が上記下限値未満では、燻煙処理時及び燻煙処理後の香気が不十分になったり、燻煙剤自体の香気が不十分になるおそれがある。上記上限値超では、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できないおそれがある。
<(E)成分:水>
(E)成分は水である。燻煙剤は、(E)成分を含有することで、(D)成分の香気の経時的な劣化を良好に抑制できる。
(E)成分としては、後述する製造方法において、新たに配合される水道水、イオン交換水や蒸留水等でもよいし、(C)成分等から持ちこまれるものであってもよい。
燻煙剤中の(E)成分の含有量は、0.1〜5質量%であり、0.3〜2質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できず、上記上限値超では、(A)成分の煙化率が不十分になる。
燻煙剤中、(C)成分/(E)成分で表される質量比(以下、C/E比ということがある)は、1〜30が好ましく、5〜30がより好ましい。C/E比が上記範囲内であれば、(A)成分の煙化率をよ高められる。
燻煙剤中、(D)成分/(E)成分で表される質量比(以下、D/E比ということがある)は、0.05〜10が好ましく、0.2〜2.5がより好ましい。D/E比が上記下限値未満では、燻煙処理時及び燻煙処理後の香気が不十分になったり、燻煙剤自体の香気が不十分になるおそれがある。上記上限値超では、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できないおそれがある。
燻煙剤中、(C)成分と(E)成分との合計量は、3〜15質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。上記下限値未満では、(D)成分の香気の経時的な劣化を十分に抑制できないおそれがあり、上記上限値超では、(A)成分の揮散率が低下するおそれがある。
<任意成分>
燻煙剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で(A)〜(E)成分以外の任意成分を含有できる。任意成分としては、例えば、安定剤、結合剤、賦形剤、香料、色素等の添加剤が挙げられる。これらの任意成分の内、安定剤、結合剤及び賦形剤のいずれか1種以上を含有することが好ましい。
安定化剤としては、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドキシアニソール、没食子酸プロピル、エポキシ化合物(エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等)等が挙げられる。
結合剤としては、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプン、デキストリン、ヒドロキシプロピルスターチ、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
賦形剤としては、クレー(含水ケイ酸アルミニウム)、タルク、珪藻土、カオリン、ベントナイト、ホワイトカーボン等が挙げられる。
<製造方法>
本発明の燻煙剤は、粉状、粒状、錠剤等の固形製剤として調製される。燻煙剤の製造方法としては、目的とする剤形に応じて、公知の製造方法が用いられる。例えば、粒状の製剤とする場合は、押出し造粒法、圧縮造粒法、撹拌造粒法、転動造粒法、流動層造粒法等、公知の造粒物の製造方法により製造できる。
押出し造粒法による製造方法としては、以下の方法が挙げられる。まず、燻煙剤の各成分を、ニーダー等により混合し、さらに適量の水を加えて混合して混合物を得る。この際、(C)〜(E)成分及び液体の任意成分を予め混合して混合液とし、(A)成分、(B)成分、及び固体の任意成分(クレー等)の粉体混合物に混合液を加え、混合することが好ましい。加えて、前記混合液は、乳化物であることが好ましい。
得られた混合物を任意の開孔径を有するダイスを用い、前押し出しあるいは横押し出し造粒機で造粒する。該造粒物をさらにカッター等で任意の大きさに切断した後、乾燥する。
乾燥方法は、例えば、従来公知の乾燥機を用いた加熱乾燥法が挙げられる。
乾燥温度は、特に限定されず、例えば、50〜100℃とされる。
乾燥時間は、乾燥温度に応じて適宜決定される。
<燻煙方法>
本発明の燻煙方法としては、従来公知の方法が挙げられ、例えば、金属製容器、セラミック製容器等の任意の容器に燻煙剤を収容し、燻煙剤を直接的又は間接的に加熱する方法が挙げられ、中でも、間接的に加熱する方法が好ましい。燻煙剤を間接的に加熱することで、燻煙剤の燃えカス等による屋内汚染を低減できるためである。また、後述する燻煙装置とし、対象空間に燻煙処理を施してもよい。
対象空間としては、特に限定されず、例えば、浴室、居室、押入れ、トイレ等が挙げられる。
燻煙剤を間接的に加熱する手段としては、燻煙剤を燃焼することなく、(B)成分が熱分解を生じ得る熱エネルギーを燻煙剤に供給できるものであればよく、例えば、金属製の容器に燻煙剤を収容し、この金属製の容器を介して燻煙剤を加熱する方法が挙げられる。
加熱方法としては、従来公知の方法を用いることができ、例えば、水と接触して発熱する物質を水と接触させ、その反応熱を利用する方法;鉄粉と酸化剤(塩素酸アンモニウム等)とを混合し、又は金属と該金属よりイオン化傾向の小さい金属酸化物もしくは酸化剤とを混合し、その酸化反応熱を利用する方法等が挙げられる。水と接触して発熱する物質としては、酸化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化鉄等が挙げられる。中でも、実用性の観点から、水と接触して発熱する物質を水と接触させ、その反応熱を利用する方法が好ましく、酸化カルシウムと水との反応熱を利用する方法がより好ましい。
燻煙剤の使用量は、対象空間の容積に応じて適宜設定すればよく、例えば、対象空間1m当たり0.1〜2.4gが好ましく、0.4〜2.0gがより好ましい。
燻煙処理時間(燻煙開始後、対象空間の密閉を解除するまでの時間)は、特に限定されず、1時間以上が好ましく、1.5時間以上がより好ましい。
(燻煙装置)
本発明の燻煙装置は、燻煙剤が収容され、収容された燻煙剤を加熱する加熱手段を備えるものである。
本発明の一実施形態に係る燻煙装置について、以下に図1を参照して説明する。
図1の燻煙装置10は、間接加熱方式の燻煙装置であり、筐体12と、筐体12の内部に設けられた加熱部20と、筐体12の内部に設けられた燻煙剤部32とで概略構成されている。筐体12は略円筒状の本体14と、底部16と、蓋部18とで構成されている。筐体12内には、燻煙剤容器30が設けられ、燻煙剤容器30には燻煙剤が収容され燻煙剤部32が形成されている。
燻煙装置10においては、加熱部20が加熱手段である。
蓋部18は、貫通孔を有するものであり、メッシュ、パンチングメタル、格子状の枠体等が挙げられる。蓋部18の材質は、例えば、金属、セラミック等が挙げられる。
本体14の材質は蓋部18と同じである。
燻煙剤容器30は、燻煙剤部32を収容する容器として機能すると共に、加熱部20で生じた熱エネルギーを燻煙剤部32に伝える伝熱部として機能するものである。燻煙剤容器30としては、例えば、金属製の容器等が挙げられる。
加熱部20は、燻煙剤部32の煙化に必要な熱量を考慮して決定され、例えば、水と接触して発熱する物質(例えば、酸化カルシウム等)が収容されたものでもよいし、鉄粉と酸化剤とが仕切り材で仕切られて収容されたものでもよいし、金属と該金属よりイオン化傾向の小さい金属酸化物又は酸化剤とが仕切り材で仕切られて収容されたものでもよい。中でも、水と接触して発熱する物質が収容されたものが好ましく、酸化カルシウムが収容されたものがより好ましい。
底部16は、加熱部20の機構に応じて決定することができ、例えば、加熱部20が水と接触して発熱する物質(酸化カルシウム等)により構成されている場合、底部16には不織布や金属製のメッシュ等を用いることができる。底部16を不織布やメッシュとすることで、底部16から水を加熱部20内に浸入させ加熱することができる。
燻煙装置10を用いた燻煙方法について説明する。まず、燻煙装置10を対象空間内に設置する。次いで、加熱部20の機構に応じて加熱部20を発熱させる。例えば、加熱部20が酸化カルシウムからなる場合、底部16を水に浸漬する。底部16を水に浸漬すると、水が底部16を浸透し酸化カルシウムと接触して、加熱部20が発熱する。加熱部20が発熱すると、燻煙剤容器30を介して燻煙剤部32が加熱される。加熱された燻煙剤部32の燻煙剤は、(B)成分の分解によりガスを生じ、生じたガスと共に(A)成分、(C)成分及び(D)成分が煙化し、蓋部18の貫通孔を通過して、対象空間に拡散する。
上述の実施形態では、燻煙装置として、間接加熱方式の燻煙装置を例にして説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、特開2011−193874号公報や特開2002−199834号公報に記載された燻煙装置と同様の直接加熱式の燻煙装置であってもよい。直接加熱式の燻煙装置は、燻煙剤が収容された燻煙剤部と、燻煙剤に着火する点火具とを備え、点火具が加熱手段とされたものである。
ただし、燻煙剤自体を燃焼させる炎の発生がないため、間接加熱式の燻煙装置が好ましい。
以上、説明した通り、本発明の燻煙剤は、(A)成分を薬剤として用いるため、薬剤由来の臭気を低減できる。
加えて、(C)成分及び(E)成分を含有するため、(D)成分の香気の経時的な劣化を抑制できる。
さらに、(C)成分及び(E)成分の含有量が特定の範囲であるため、(A)成分の煙化率を損なうことなく、(A)成分の効果を十分に発揮できる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、表中、(A)成分の含有量は、銀の含有量を示し、その他の各成分の含有量は、純分換算量を示す。
(使用原料)
<(A)成分:銀を含む薬剤>
A−1:銀担持ゼオライト系無機抗菌剤(商品名:ゼオミックAJ10N、体積平均粒子径2.5μm、真比重2g/cm(20℃)、嵩比重0.4g/cm(20℃)、銀含量2.5質量%、株式会社シナネンゼオミック製)。
A−2:銀担持シリカ・アルミナ系無機抗菌剤(商品名:ATOMY BALL−(UA)、体積平均粒子径15nm、銀含量0.07質量%、日揮触媒化成株式会社製)。
A−3:銀担持ケイ酸塩系無機抗菌剤(商品名:AIS−NAZ320、体積平均粒子径2μm、銀含量1.2質量%、日揮触媒化成株式会社製)。
<(B)成分:有機発泡剤>
B−1:アゾジカルボンアミド(ADCA)(商品名:ダイブローAC.2040(C)、大日精化工業株式会社製)。
<(C)成分:界面活性剤>
C−1:ソルビタンモノオレエート(商品名:エマゾールO−10V、花王株式会社製)、融点;13℃。
C−2:モノカプリル酸グリセリル(商品名:MG−80、第一工業製薬株式会社製)、融点;12℃。
C−3:ソルビタンモノラウレート(商品名:エマゾールL−10V、花王株式会社製)、融点;13℃。
C−4:ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(エチレンオキシド平均20モル付加物)(商品名:エマゾールO−120V、花王株式会社製)、融点;−23℃。表中、POE(20)ソルビタンモノオレエートと記載。
<(D)成分:香料>
表1に示す香料組成物。
Figure 2013249262
<任意成分>
結合剤:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(商品名:メトローズ60SH−50、信越化学工業株式会社製)。
賦形剤:クレー(商品名:NK−300、昭和KDE株式会社製)。
(評価方法)
<保存安定性>
≪燻煙剤の香気≫
各例の燻煙剤5gを保管容器に入れ蓋をし、これを50℃で1ヶ月間保存して、試料とした。各例の燻煙剤5gを保管容器に入れ蓋をし、これを20℃で1ヶ月間保管して、基準品とした。保管容器には「水ではじめるバルサン[6−8畳用](商品名、ライオン株式会社製)」の容器を用いた。
基準品及び試料の蓋を開け、下記評価基準に従い、官能で評価した。下記評価基準における「香気」は、燻煙剤に配合した(D)成分の香気である。
[評価基準]
◎:試料と基準品との香気が同等である。
○:試料の香気が基準品の香気に比べてやや弱いものの、問題ないレベル。
△:試料の香気が基準品の香気に比べて、かなり弱い。
×:試料の香気が基準品の香気に比べて、著しく弱い。
≪燻煙処理後の香気≫
「水ではじめるバルサン[6−8畳用](商品名、ライオン株式会社製)」の容器を用意し、前記容器内の燻煙剤容器に各例の燻煙剤5gを収容し、同容器内の加熱剤収容部に酸化カルシウム37gを収容して、図1の燻煙装置10と同様の燻煙装置を作製した。
得られた燻煙装置を50℃で1ヶ月間保存して、テスト装置とした。別途、燻煙装置を20℃で1ヶ月間保存して、基準装置とした。
縦3.42m×横3.82m×高さ2.4mの試験室中央に、23mLの水を入れた給水用プラスチック容器を置き、この給水用プラスチック容器にテスト装置又は基準装置を入れ、燻煙処理を開始した。燻煙処理開始の2時間後に、下記評価基準に従い官能で評価した。下記評価基準における「香気」は、燻煙剤に配合した(D)成分の香気である。
[評価基準]
◎:テスト装置で燻煙処理を施した試験室内と基準装置で燻煙処理を施した試験室内との香気が同等である。
○:テスト装置で燻煙処理を施した試験室内の香気が、基準装置で燻煙処理を施した試験室内の香気に比べてやや弱いものの問題ないレベルである。
△:テスト装置で燻煙処理を施した試験室内の香気が、基準装置で燻煙処理を施した試験室内の香気に比べて、かなり弱い。
×:テスト装置で燻煙処理を施した試験室内の香気が、基準装置で燻煙処理を施した試験室内の香気に比べて、著しく弱い。
<(A)成分の煙化率>
「水ではじめるバルサン[6−8畳用](商品名、ライオン株式会社製)」の容器を用意し、前記容器内の燻煙剤容器に各例の燻煙剤5gを収容し、同容器内の加熱剤収容部に酸化カルシウム37gを収容して、図1の燻煙装置10と同様の燻煙装置を作製した。
23mLの水を入れた給水用プラスチック容器内に燻煙装置を入れ、燻煙させた。
燻煙した後、燻煙剤容器内の残渣を全て回収し、この残渣を5質量%希硝酸に入れて銀成分を溶出させて測定試料とした。この測定試料をIPC発光分析により定量することにより、煙化されずに残っている銀の量を求めた。
また、燻煙前の燻煙剤について、前記の残渣と同様にして銀の量(燻煙剤5g中)を求め、下記(1)式により煙化率を算出した。得られた煙化率を下記評価基準に従って分類した。
煙化率(質量%)=[(燻煙前の燻煙剤中の銀の質量)−(残渣中の銀の質量)]÷(燻煙前の燻煙剤中の銀の質量)×100 ・・・(1)
≪評価基準≫
◎:煙化率が60質量%以上。
○:煙化率が40質量%以上60質量%未満。
△:煙化率が20質量%以上40質量%未満。
×:煙化率が20質量%未満。
(実施例1〜25、比較例1〜5)
表2〜4に示す組成に従い、20℃の条件下において、粉体成分である(A)成分、(B)成分、HPMC及びクレーをニーダー(S5−2G型、株式会社モリヤマ製)で攪拌混合した。予め撹拌混合しておいた(C)成分、(D)成分及び水((A)〜(D)成分及び任意成分の合計100質量部に対し10質量部の水)の混合液を、前記ニーダーに加え混合して混合物を得た。
得られた混合物を直径2mmの開孔径を有するダイスの前押し出し造粒機(EXK−1、株式会社不二パウダル製)を用い造粒し造粒物を得た。得られた造粒物をフラッシュミル(FL300、株式会社不二パウダル製)により長さ2〜5mmに切断し、70℃に設定した乾燥機(RT−120HL、アルプ株式会社製)により、表に記載の(E)成分量となるように乾燥時間を調整し、粒状の燻煙剤を得た。得られた燻煙剤について、保存安定性及び(A)成分の煙化率を評価し、その結果を表中に示す。
Figure 2013249262
Figure 2013249262
Figure 2013249262
表2〜4に示すように、本発明を適用した実施例1〜25は、保存安定性が「○」〜「◎」であった。即ち、実施例1〜25は、(D)成分の香気の経時的な劣化が良好に抑制されていた。加えて、実施例1〜25は、(A)成分の煙化率の評価が「○」〜「◎」であった。即ち、(A)成分の効果が十分に発揮できるものであった。
これに対し、(C)成分の含有量が2質量%である比較例1、(E)成分の含有量が0.01質量%である比較例3は、保存安定性が「×」〜「△」であった。(C)成分の含有量が14質量%の比較例2、(E)成分の含有量が6質量%の比較例4は、(A)成分の煙化率の評価が「×」〜「△」であった。(C)成分を含有しない比較例5は、保存安定性が「×」であった。
これらの結果から、本発明を適用することで、薬剤の効果を十分に発揮でき、かつ香料の香気の経時的な劣化を良好に抑制できることが判った。
10 燻煙装置
20 加熱部
30 燻煙剤容器
32 燻煙剤部

Claims (2)

  1. (A)成分:銀を含む薬剤と、(B)成分:有機発泡剤と、(C)成分:界面活性剤3〜12質量%と、(D)成分:香料、(E)成分:水0.1〜5質量%とを含有することを特徴とする燻煙剤。
  2. 請求項1に記載の燻煙剤が収容され、前記燻煙剤を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする燻煙装置。
JP2012122922A 2012-05-30 2012-05-30 燻煙剤及び燻煙装置 Active JP5903334B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012122922A JP5903334B2 (ja) 2012-05-30 2012-05-30 燻煙剤及び燻煙装置
KR1020147020333A KR20150027029A (ko) 2012-05-30 2013-04-19 훈연제 및 훈연 장치
PCT/JP2013/061636 WO2013179805A1 (ja) 2012-05-30 2013-04-19 燻煙剤及び燻煙装置
SG11201407844SA SG11201407844SA (en) 2012-05-30 2013-04-19 Smoking agent and smoking device
CN201380027726.8A CN104349670B (zh) 2012-05-30 2013-04-19 烟熏剂以及烟熏装置
MYPI2014703513A MY167067A (en) 2012-05-30 2013-04-19 Smoking agent and smoking device
TW102114587A TWI574620B (zh) 2012-05-30 2013-04-24 發煙劑及發煙裝置
HK15106653.8A HK1205878A1 (zh) 2012-05-30 2015-07-13 煙燻劑以及煙燻裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012122922A JP5903334B2 (ja) 2012-05-30 2012-05-30 燻煙剤及び燻煙装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013249262A true JP2013249262A (ja) 2013-12-12
JP5903334B2 JP5903334B2 (ja) 2016-04-13

Family

ID=49673012

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012122922A Active JP5903334B2 (ja) 2012-05-30 2012-05-30 燻煙剤及び燻煙装置

Country Status (8)

Country Link
JP (1) JP5903334B2 (ja)
KR (1) KR20150027029A (ja)
CN (1) CN104349670B (ja)
HK (1) HK1205878A1 (ja)
MY (1) MY167067A (ja)
SG (1) SG11201407844SA (ja)
TW (1) TWI574620B (ja)
WO (1) WO2013179805A1 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014047150A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Lion Corp 燻煙剤及び燻煙装置
JP2015044874A (ja) * 2013-04-17 2015-03-12 ライオン株式会社 顆粒状の燻煙剤組成物の製造方法
JP2016113369A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 大日本除蟲菊株式会社 燻煙剤組成物、及びこれを用いた燻煙剤使用後の刺激臭緩和方法
JP2017114796A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 ライオン株式会社 燻煙剤および燻煙装置
JP2018002598A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 ライオン株式会社 燻煙剤組成物の製造方法
JP2021098766A (ja) * 2019-12-20 2021-07-01 ライオン株式会社 硬表面の汚れ付着抑制方法

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6225354B2 (ja) * 2014-06-25 2017-11-08 ライオン株式会社 燻煙剤
JP6489696B2 (ja) * 2015-09-29 2019-03-27 ライオン株式会社 間接加熱型燻煙剤組成物
CN108669498A (zh) * 2018-05-25 2018-10-19 湖南伍子醉食品有限公司 一种枸杞槟榔的制备方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11246306A (ja) * 1998-02-25 1999-09-14 Chugai Pharmaceut Co Ltd 燻煙剤組成物
JP2000351702A (ja) * 1999-06-08 2000-12-19 Dainippon Jochugiku Co Ltd 燻煙殺虫剤組成物
JP2001170153A (ja) * 1999-12-22 2001-06-26 Lion Corp 錠剤組成物
JP2010280577A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Lion Corp 燻煙剤組成物及び燻煙装置
JP2011012051A (ja) * 2009-06-02 2011-01-20 Lion Corp 燻煙剤組成物、燻煙装置及び燻煙方法
JP2013249264A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Lion Corp 燻煙剤及び燻煙装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002199834A (ja) * 2000-10-25 2002-07-16 Chugai Pharmaceut Co Ltd 燻煙発生装置、それを用いた燻煙方法、及び防虫方法
JP4410057B2 (ja) * 2003-08-08 2010-02-03 ライオン株式会社 防カビ燻蒸薬剤、装置、および処理方法
JP4611722B2 (ja) * 2004-11-30 2011-01-12 ライオン株式会社 抗菌性液体組成物およびその製造方法
JP5101135B2 (ja) * 2006-05-17 2012-12-19 ライオン株式会社 抗菌・消臭組成物およびこれを用いた抗菌・消臭方法
JP2008231061A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Noevir Co Ltd 化粧料添加用組成物、化粧料及びこれらの製造方法
CN102187854B (zh) * 2010-02-26 2015-02-18 狮王株式会社 直接加热式熏烟装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11246306A (ja) * 1998-02-25 1999-09-14 Chugai Pharmaceut Co Ltd 燻煙剤組成物
JP2000351702A (ja) * 1999-06-08 2000-12-19 Dainippon Jochugiku Co Ltd 燻煙殺虫剤組成物
JP2001170153A (ja) * 1999-12-22 2001-06-26 Lion Corp 錠剤組成物
JP2010280577A (ja) * 2009-06-02 2010-12-16 Lion Corp 燻煙剤組成物及び燻煙装置
JP2011012051A (ja) * 2009-06-02 2011-01-20 Lion Corp 燻煙剤組成物、燻煙装置及び燻煙方法
JP2013249264A (ja) * 2012-05-30 2013-12-12 Lion Corp 燻煙剤及び燻煙装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014047150A (ja) * 2012-08-30 2014-03-17 Lion Corp 燻煙剤及び燻煙装置
JP2015044874A (ja) * 2013-04-17 2015-03-12 ライオン株式会社 顆粒状の燻煙剤組成物の製造方法
JP2016113369A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 大日本除蟲菊株式会社 燻煙剤組成物、及びこれを用いた燻煙剤使用後の刺激臭緩和方法
JP2017114796A (ja) * 2015-12-22 2017-06-29 ライオン株式会社 燻煙剤および燻煙装置
JP2018002598A (ja) * 2016-06-27 2018-01-11 ライオン株式会社 燻煙剤組成物の製造方法
JP2021098766A (ja) * 2019-12-20 2021-07-01 ライオン株式会社 硬表面の汚れ付着抑制方法
JP7341045B2 (ja) 2019-12-20 2023-09-08 ライオン株式会社 硬表面の汚れ付着抑制方法

Also Published As

Publication number Publication date
MY167067A (en) 2018-08-09
TW201410147A (zh) 2014-03-16
HK1205878A1 (zh) 2015-12-31
JP5903334B2 (ja) 2016-04-13
CN104349670B (zh) 2016-05-25
KR20150027029A (ko) 2015-03-11
SG11201407844SA (en) 2014-12-30
TWI574620B (zh) 2017-03-21
WO2013179805A1 (ja) 2013-12-05
CN104349670A (zh) 2015-02-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5903334B2 (ja) 燻煙剤及び燻煙装置
JP5903335B2 (ja) 間接加熱方式用の燻煙剤及び間接加熱方式の燻煙装置
JP5647815B2 (ja) 間接加熱方式用燻煙剤組成物、間接加熱方式燻煙装置及び燻煙方法
JP2014210713A (ja) 燻煙剤組成物および燻煙装置
JP2014210714A (ja) 燻煙剤組成物
JP7076028B2 (ja) 加熱蒸散剤
JP2010280577A (ja) 燻煙剤組成物及び燻煙装置
JP6207083B2 (ja) 顆粒状の燻煙剤組成物
JP6014423B2 (ja) 燻煙剤及び燻煙装置
JP2017225356A (ja) 間接加熱型燻煙装置
JP5887395B2 (ja) 浴室用防カビ燻煙剤組成物および浴室用防カビ燻煙装置
JP6489696B2 (ja) 間接加熱型燻煙剤組成物
JP2015091876A (ja) 浴室用防カビ燻煙装置
JP5891289B2 (ja) 浴室用防カビ燻煙剤組成物
JP2014210712A (ja) 燻煙剤組成物および燻煙装置
JP5700480B2 (ja) 間接加熱用燻煙剤組成物および間接加熱方式の燻煙装置
JP6681773B2 (ja) 燻煙剤組成物
JP2017114796A (ja) 燻煙剤および燻煙装置
JP6726533B2 (ja) 間接加熱型燻煙剤組成物、及び間接加熱型燻煙装置
JP6614961B2 (ja) 燻煙剤および燻煙装置
JP6741489B2 (ja) 燻煙剤組成物の製造方法
JP2019048772A (ja) 燻煙剤組成物
JP7482722B2 (ja) 燻煙方法、燻煙装置及び燻煙装置ユニット
JP2022016925A (ja) 加熱蒸散剤
JP6850669B2 (ja) 燻煙剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160216

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5903334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350