JP6741489B2 - 燻煙剤組成物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燻煙剤組成物の製造方法に関する。
燻煙剤組成物(以下、燻煙剤ともいう)は、有機発泡剤等の発熱性基剤と、有効成分である有害生物駆除用の薬剤等を含有する。燻煙剤組成物は、例えば間接加熱型では、燻煙装置に、伝熱部を挟んで発熱剤とともに収容される。発熱剤は、水と反応して発熱するもの等が用いられる。発熱剤から発生した熱は伝熱部を介して燻煙剤に伝えられる。発熱剤からの熱により燻煙剤中の発熱性基剤が分解され、分解により発生するガス及び煙粒子の働きにより、薬剤を短時間に空気中に噴出、拡散させる。これにより、有害生物の防除等を行うことができる。
燻煙後に適度な香料臭がすることは製品の使用実感の付与につながり好ましい。特に、芳香族アルデヒドは、生活居住空間で好まれるフローラル調の芳香を有するものが多いため、燻煙剤の香料として広く使用されている。しかし、芳香族アルデヒドを含む香料を用いた燻煙剤は、製品を高温条件下で保存中に、香質の変化(油臭の発生)が起こりやすい。
特許文献1では、界面活性剤と水とを併用することで香料の経時的な劣化を抑制する方法が提案されている。
特許文献2では、燻煙剤組成物の粒子密度、BET比表面積を特定の範囲とすることで保存後の香質の変化を抑制する方法が提案されている。
特開2013−249262号公報 特開2014−210714号公報
しかし、いずれの方法でも、芳香族アルデヒドを含む香料を用いた燻煙剤の高温保存中における香質の変化を抑制するには不十分である。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、燻煙剤組成物の高温保存中における、芳香族アルデヒドを含む香料の香質の変化を抑制できる燻煙剤組成物の製造方法に関する。
本発明者らは、鋭意検討した結果、以下の燻煙剤組成物の製造方法が、上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は、以下の態様を有する。
[1](A)成分:薬剤と、(B)成分:有機発泡剤と、(C)成分:芳香族アルデヒドを含む香料と、(D)成分:非イオン界面活性剤とを含有する燻煙剤組成物の製造方法であって、
下記条件(c−1)又は(c−2)で香料含有水溶液を得る工程と、
前記(A)成分と前記(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合する工程と、を含む、燻煙剤組成物の製造方法。
<条件(c−1)>
水と(D)成分とを混合した水溶液に、(C)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
<条件(c−2)>
(C)成分と(D)成分とを混合した溶液に、水を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
[2]前記香料含有水溶液における水/(D)成分で表される質量比が、0.25〜4である、[1]に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
[3]前記香料含有水溶液における(D)成分/(C)成分で表される質量比が、15〜70である、[1]又は[2]に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
[4]前記(A)成分と前記(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合した混合物における(B)成分/{香料含有水溶液の水+(D)成分}で表される質量比が、2〜5である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
本発明によれば、燻煙剤組成物の高温保存中における、芳香族アルデヒドを含む香料の香質の変化を抑制できる燻煙剤組成物の製造方法を提供することができる。
燻煙装置の一例を示す断面図である。
≪燻煙剤組成物≫
本発明の燻煙剤組成物は、以下の(A)〜(D)成分を含有する。
<(A)成分:薬剤>
(A)成分は薬剤である。(A)成分を用いることで、殺菌、抗菌、防カビ、抗カビ等の微生物抑制効果や、消臭効果、殺虫効果等を発揮できる。
(A)成分は、燻煙剤の目的に応じて、適宜選択される。(A)成分としては、例えば、殺菌剤、抗菌剤、防カビ剤、抗カビ剤、消臭剤、殺虫剤等として作用するものが挙げられ、中でも、殺菌剤、抗菌剤、防カビ剤、抗カビ剤、等の微生物制御剤や消臭剤を好適に用いることができる。これらの(A)成分は従来から、燻煙剤に用いられている、有機系薬剤、無機系薬剤等を使用することが出来る。
有機系薬剤としては、例えば、3−メチル−4−イソプロピルフェノール(IPMP)、3−ヨード−2−プロピニルブチルカーバメイト(IPBC)、o−フェニルフェノール(OPP)、メトキサジアゾン等が挙げられ、IPMPやIPBCが好ましい。
無機系薬剤としては、例えば、有効成分として、抗菌・殺菌・防カビ・抗カビ・消臭作用を持つ銀単体;酸化銀;塩化銀、硝酸銀、硫酸銀、炭酸銀、スルホン酸銀塩等の無機銀塩;蟻酸銀、酢酸銀等の有機銀塩等の銀化合物を含むものが挙げられる。
また、無機系薬剤としては、銀単体、又は前記銀化合物をゼオライト、シリカゲル、低分子ガラス、リン酸カルシウム、ケイ酸塩、酸化チタン等の物質(以下、担体ということがある)に担持させたもの(以下、担持体ということがある)でもよい。担持体としては、例えば、銀単体、酸化銀、又は銀化合物(例えば、無機銀塩、有機銀塩等)を担持したゼオライト系抗菌剤、シリカゲル系抗菌剤、酸化チタン系抗菌剤、ケイ酸塩系抗菌剤等が挙げられる。
中でも、(A)成分としては、(A)成分由来の臭気をより低減する観点から、銀単体、酸化銀、硝酸銀等の無機銀塩又はこれらを担体に担持させた銀含有無機薬剤が好ましい。特に銀化合物を担持したゼオライト系抗菌剤が好ましい。無機薬剤を用いることで、燻煙処理時及び燻煙処理後における(A)成分由来の臭気をより低減できる。
これらの(A)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(A)成分の形態は特に限定されないが、対象空間の広さ等を勘案して決定できる。(A)成分として銀化合物を用いる場合は、粒子が微細であるほど、煙化率が高まって、(A)成分の効果を十分に発揮できると共に、広域に拡散される。一方、(A)成分の粒子は、小さすぎると拡散した後に落下しにくくなり、対象空間の下方における(A)成分の効果の発現までに時間を要する。
例えば、(A)成分として銀系化合物を用いた場合は、体積平均粒子径は、0.01〜1000μmが好ましく、0.5〜100μmがより好ましく、1〜5μmがさらに好ましい。本発明の燻煙剤組成物においては、このような比較的大きな粒子径の(A)成分であっても、煙化して拡散することができる。ここで、「煙化」とは、(A)成分を対象空間に拡散できる状態にすることを意味する。
なお、体積平均粒子径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA910、株式会社堀場製作所製)により求められる値をいい、次のようにして測定できる。(A)成分を固形分1質量%となるように蒸留水に分散して試料とする。この試料をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置に投入し、装置内で超音波によって分散後、レーザーを照射して粒度分布を測定する。体積頻度の累積が50%(体積)となる径を体積平均粒子径とする。
(A)成分の含有量は、(A)成分の種類や有効成分濃度、燻煙剤に求める機能に応じて決定される。例えば、銀化合物の場合、(A)成分の含有量は、燻煙剤組成物中の銀濃度が0.001〜0.5質量%となる量が好ましく、0.05〜0.1質量%となる量がより好ましい。上記数値範囲内であると、(A)成分の効果が得られやすくなる。
一方、有機系薬剤(IPMP等)の場合、(A)成分の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、1〜30質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。(A)成分の含有量が上記数値範囲内であれば、(A)成分による効果が充分に得られやすい。
<(B)成分:有機発泡剤>
(B)成分は、有機発泡剤である。(B)成分としては、加熱により熱分解して多量の熱を発生すると共に、炭酸ガスや窒素ガス等(以下、総じて発泡ガスという)を発生するものが用いられ、例えば、アゾジカルボンアミド、p,p’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。中でも、分解温度、発泡ガスの発生量等の観点から、アゾジカルボンアミドが好ましい。これら(B)成分は加熱により(A)成分と発泡溶融し、(B)成分の熱分解ガスの作用によって(A)成分を煙化できる。
これらの(B)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(B)成分の含有量は、(B)成分の種類や(A)成分の粒子径等を勘案して決定することができる。例えば、(B)成分の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、50〜85質量%が好ましく、60〜75質量%がより好ましい。上記下限値以上であると、(A)成分を効率よく煙化しやすい。上記上限値以下であると、(B)成分の分解物の飛散量が少なくなり、対象空間を汚染しにくくなる。
<(C)成分:芳香族アルデヒドを含む香料>
(C)成分は、芳香族アルデヒドを含む香料である。芳香族アルデヒドとは、芳香環にアルデヒド基が結合した化合物を意味する。
芳香族アルデヒドとしては、例えばヘキシルシンナミックアルデヒド、シクラメンアルデヒド、リリアール、ヘリオトロピン、アニスアルデヒド、フロルヒドラール、リグストラール等が好ましい。
芳香族アルデヒドは、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
芳香族アルデヒドの含有量は、香料の総質量に対し、15〜80質量%が好ましく、15〜60質量%がより好ましく、20〜50質量%が更に好ましい。上記下限値以上とすることにより、燻煙後に製品の使用実感を得やすくなる。また、上記上限値以下とすることにより、製品を高温保存中に香質の変化を抑制しやすくなる。
芳香族アルデヒド以外の香料成分としては、特に限定されず、例えば、以下の文献に記載された香料成分等が挙げられる。
「Perfume and Flavor Chemicals」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)、
「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)、
「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994 )、
「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)、
「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)、
「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等。
(C)成分の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、0.1〜2質量%が好ましく、0.2〜1質量%がより好ましい。 上記範囲内とすることにより、燻煙後に製品の使用実感を得やすくなる。
<(D)成分:非イオン界面活性剤>
(D)成分は非イオン界面活性剤である。
(D)成分としては、通常、洗浄剤用途や食品の乳化用途に用いられている非イオン性界面活性剤を用いる事ができる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、アルカノールアミド、オキプロピレンとオキシエチレンの共重合型非イオン界面活性剤等、通常、洗浄剤に使用されている非イオン性界面活性剤、あるいは、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル等、食品用途の乳化剤として用いられている多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が挙げられ、中でも、多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が好ましい。多価アルコールの脂肪酸エステルは、多価アルコールと脂肪酸とがエステル結合で連結されている化合物である。これらの非イオン性界面活性剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における脂肪酸の炭化水素基は、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基のいずれであってもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における脂肪酸の炭素数は、4〜22が好ましく、8〜18がより好ましい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物における多価アルコールとしては、ソルビタン、グリセリン、ショ糖が好ましく、中でも、ソルビタン、グリセリンが好ましい。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの炭素数は、2〜4が好ましく、2〜3がより好ましく、2(即ち、エチレンオキシド)がさらに好ましい。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物におけるアルキレンオキシドの平均付加モル数は、1〜30モルが好ましく、1〜20モルがより好ましい。
多価アルコールの脂肪酸エステルのアルキレンオキシド付加物は、1種のアルキレンオキシドが付加したものであってもよいし、2種以上のアルキレンオキシドが付加したものであってもよい。
多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらのエチレンオキシド付加物が好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルとしては、例えば、ソルビタンモノオレエート等のモノオレイン酸エステル、ソルビタンモノラウレート等のモノラウリン酸エステルが好ましい。
ソルビタン脂肪酸エステルのエチレンオキシド付加物(ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)としては、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、モノカプリル酸グリセリルが好ましい。
オキプロピレンとオキシエチレンの共重合型非イオン界面活性剤としては、式(I)で表わされる、EOがPOで挟まれたトリブロック型非イオン界面活性剤が好ましい。
−O−(PO)−(EO)−(PO)−R ・・・(I)
式(I)のRおよびRはそれぞれ独立して、水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基を表わし、両者とも水素原子が好ましい。fはPO(オキシプロピレン基)の平均繰返し数(平均付加モル数)を表し、5〜150の数が好ましく、10〜30の数がより好ましい。gはEO(オキシエチレン基)の平均繰返し数(平均付加モル数)を表し、5〜250の数が好ましく、5〜30の数がより好ましい。hはPOの平均繰返し数(平均付加モル数)を表し、5〜150の数が好ましく、10〜30の数がより好ましい。また、f+g+h=20〜500であることが好ましい。市販品としては、例えばBASFジャパン株式会社製の「PluronicRPE1740」、「PluronicRPE2525」などが挙げられる。
(D)成分は、25℃で液体(即ち、融点が25℃以下)のものが好ましい。融点が25℃以下であると、より高温保存中の香質の劣化を良好に抑制できる。(D)成分の融点の下限値は特に限定されないが、例えば、−25℃以上が好ましく、−15℃以上がより好ましい。上記下限値未満では、香料含有水溶液の均一性が低くなり、高温保存中の香質の劣化を良好に抑制できないおそれがある。
(D)成分としては、オキプロピレンとオキシエチレンの共重合型非イオン界面活性剤、多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物が好ましく、融点が25℃以下であるソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、又はこれらのエチレンオキシド付加物がより好ましい。
上述の(D)成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
(D)成分の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、3〜14質量%が好ましく、5〜10質量%がより好ましい。
(D)成分の含有量を上記範囲内とすることにより、高温保存中における香質の変化を抑制しやすくなる。
また、本発明の燻煙剤組成物は、(A)〜(D)成分以外の任意成分を含有してもよい。
任意成分としては、例えば、溶媒、(D)成分以外の界面活性剤、結合剤、賦形剤、発熱助剤、安定剤、効力増強剤、酸化防止剤等が挙げられる。
任意成分は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
溶媒としては、水が挙げられる。水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水などを用いる事ができ、中でも水道水が好ましい。
燻煙剤組成物が溶媒を含有する場合、溶媒の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜2質量%がより好ましい。
溶媒の含有量を上記範囲内とすることにより、高温保存中における香質の変化を抑制しやすくなる。
(D)成分以外の界面活性剤としては、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤等が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレン(POE)−アルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、高級アルコールの(炭素数8〜20のアルコールの)硫酸エステル塩等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
燻煙剤組成物に結合剤が含有されると、顆粒成形性が向上する。
結合剤としては、例えば、セルロース類(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等。)、デンプン系高分子化合物(デンプン、スターチ等。)、天然系高分子化合物(アラビアゴム等。)、合成高分子化合物(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等。)等が挙げられる。
燻煙剤組成物が結合剤を含有する場合、結合剤の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、3〜8質量%が好ましい。結合剤の含有量が下限値以上であれば、設置から燻煙開始までの時間をより長くすることができ、燻煙開始時に使用者が被煙することを防ぎやすい。結合剤の含有量が上限値以下であれば、良好な燻煙性能(噴出力)が得られやすい。
賦形剤としては、例えば、無機系鉱物質(クレー、カオリン、タルク、珪藻土、パーライト、シラスバルーン等。)等が挙げられる。
燻煙剤組成物が賦形剤を含有する場合、賦形剤の含有量は、燻煙剤組成物の総質量に対し、2〜45質量%が好ましく、10〜30質量%がより好ましい。賦形剤の含有量が下限値以上であれば、顆粒成形性が向上し、燻煙性能がより安定になる。賦形剤の含有量が上限値以下であれば、充分な燻煙性能(噴出力)が得られやすい。
発熱助剤としては、例えば、酸化亜鉛、メラミン等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドキシアニソール、没食子酸プロピル、エポキシ化合物(エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等。)等が挙げられる。
効力増強剤としては、例えば、ピペロニルブトキサイド、S−421等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール等が挙げられる。
(A)〜(D)成分、任意成分の含有量の合計は100質量%を超えない。
≪燻煙剤組成物の製造方法≫
本発明の燻煙剤組成物の製造方法は、下記条件(c−1)又は(c−2)で香料含有水溶液を得る工程(以下、工程(II)ともいう)と、(A)成分と(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合する工程(以下、工程(III)ともいう)と、を含む。
<条件(c−1)>
水と(D)成分とを混合した水溶液に、(C)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
<条件(c−2)>
(C)成分と(D)成分とを混合した溶液に、水を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
燻煙剤組成物の製造方法は、以下の工程(I)〜(V)を含むことが好ましい。
・工程(I):(A)成分と(B)成分とを含む混合物(I)を得る工程。
・工程(II):条件(c−1)又は(c−2)で香料含有水溶液を得る工程。
・工程(III):前記混合物(I)と前記香料含有水溶液とを混合し、混合物(II)を得る工程。
・工程(IV):前記混合物(II)を造粒して造粒物を得る工程。
・工程(V):前記造粒物を乾燥する工程。
<工程(I)>
工程(I)は、(A)成分及び(B)成分を含む混合物(I)を得る工程である。工程(I)では、(A)成分及び(B)成分の他、任意成分も混合して混合物(I)としてもよい。
混合機の種類としては、特に限定されず、(A)成分と(B)成分とを混合できるものであればよく、例えば固定容器型混練機、回転容器型混練機、ロール型混練機などが挙げられる。工程(III)における粉体原料と液体原料の混合には強い剪断力を必要とするため、中でも固定容器型混練機が好ましく、固定容器型混練機の中でも双腕型ニーダーが特に好ましい。
混練機の混練翼の周速は、原料の均一性を向上させる観点から、好ましくは0.2m/秒以上、より好ましくは0.5m/秒以上、更に好ましくは0.8m/秒以上であり、また、エネルギー効率の観点から、好ましくは10m/秒以下、より好ましくは7.5m/秒以下、更に好ましくは5.0m/秒以下である。
上記混練翼の周速は、混合機の回転翼の周速(翼先端の移動速度=翼径×円周率×回転数)を意味する。
混練時の温度は、香料含有水溶液の流動性を向上させる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上であり、また、香料の揮発・分解を防止する観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは60℃以下である。
混練時間は、特に限定されないが、原料の均一性を向上させる観点から、好ましくは10秒以上、より好ましくは20秒以上、更に好ましくは30秒以上であり、また生産性の観点から、好ましくは7200秒以下、より好ましくは5400秒以下、更に好ましくは3600秒以下である。
なお、工程(I)は省略してもよく、工程(III)において、(A)成分、(B)成分、及び必要に応じて任意成分に、工程(II)で得られる香料含有水溶液を混合し、混合物(II)を調整してもよい。
<工程(II)>
工程(II)は、下記条件(c−1)又は(c−2)で香料含有水溶液を得る工程である。
<条件(c−1)>
水と(D)成分とを混合した水溶液に、(C)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
<条件(c−2)>
(C)成分と(D)成分とを混合した溶液に、水を加え混合し、香料含有水溶液を得る。
高温保存中の香料の香質の変化をより良好に抑制する事ができることから、条件(c−1)が特に好ましい。
混合はディスクタービン、パドル、パルセーター、ディスパー、アンカー翼等の撹拌装置を用いて実施でき、ディスクタービン、パドル、パルセーターを備える攪拌槽が好ましい。
例えばパドル翼を備えた攪拌槽の場合、香料含有水溶液を混合する際は、香料含有水の均一性、香質の劣化抑制の観点から、下記数式により「ずり速度」として定義される剪断力を4[1/s]以上を付与する事が好ましく、6[1/s]以上を付与する事がより好ましく、8[1/s]を付与する事が更に好ましい。また、500[1/s]以下を付与する事が好ましく、400[1/s]以下を付与する事がより好ましく、300[1/s]以下を付与する事が更に好ましい。
剪断力は、通常、固定された壁と、移動している壁との間に生ずる「ずり速度」のことであり、撹拌槽においては、槽壁を固定壁、撹拌羽根の先端を移動壁と見なして以下の数式によって定義される。
ずり速度γ[1/s]=2π×n×d/(D−d)
〔ただし、nは羽根回転数[rps]、dは羽根径[m]、Dは撹拌槽径[m]である。〕
混合時の温度は、香料含有水溶液の均一性を向上させる観点から、好ましくは5℃以上、より好ましくは10℃以上、更に好ましくは15℃以上であり、また、香料の揮発・分解を防止する観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは70℃以下である。
混合時間は、特に限定されないが、原料の均一性を向上させる観点から、好ましくは5分以上、より好ましくは10分以上、更に好ましくは20分以上であり、また生産性の観点から、好ましくは240分以下、より好ましくは120分以下、更に好ましくは60分以下である。
香料含有水溶液に用いる水としては、水道水、蒸留水、イオン交換水などを用いる事ができ、中でも水道水が好ましい。
香料含有水溶液における水の含有量は、香料含有水溶液総質量に対し、10〜90質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましい。
水の含有量を上記範囲内とすることにより、高温保存中における香質の変化を抑制しやすくなる。
香料含有水溶液における(D)成分/(C)成分で表される質量比(以下、「D/C比」ともいう)は、15〜70が好ましく、20〜60がより好ましく、35〜45がさらに好ましい。
D/C比が上記範囲内であると、高温保存中の香料の香質の変化をより良好に抑制できる。
香料含有水溶液における水/(D)成分で表される質量比(以下、「水/D比」ともいう)は、0.25〜4が好ましく、0.5〜2.5がより好ましく、1〜2がさらに好ましい。
水/D比が上記範囲内であると、高温保存中の香料の香質の変化をより良好に抑制できる。
<工程(III)>
工程(III)は、混合物(I)と香料含有水溶液とを混合し、混合物(II)を得る工程である。
混合物(I)と香料含有水溶液の混合には、工程(I)と同じ条件を採用できる。
混合物(II)の含水量は、混合物(II)の総質量に対し、2〜20質量%が好ましく、5〜15質量%がより好ましい。含水量を上記範囲内とすることにより、高温保存中における香質の変化を抑制しやすくなる。
<工程(IV)>
工程(IV)は混合物(II)を造粒して造粒物を得る工程である。
造粒物を得る方法は、目的とする形状に応じて公知の製造方法を採用でき、例えば、押出し造粒法、圧縮造粒法、撹拌造粒法、転動造粒法、流動層造粒法等が挙げられる。この中でも押出し造粒法が好ましい。
例えば押出し造粒機で造粒する場合は、造粒機の内壁面とスクリューとの間隙は、1〜20mmとする事が好ましく、2〜10mmとする事がより好ましい。該間隙が好ましい範囲未満では、混合物(II)に過度に剪断力が付与されて、混合物(II)の一部が発熱する事で香料の揮発・分解が起こる恐れがある。一方、該間隙が好ましい上限値を越えると、内壁に原料が固着しやすくなり、生産性が悪化する恐れがある。
造粒機のスクリューの周速は、原料の均一性を向上させる観点から、好ましくは0.2m/秒以上、より好ましくは0.4m/秒以上、更に好ましくは0.6m/秒以上であり、また、エネルギー効率の観点から、好ましくは10m/秒以下、より好ましくは7.5m/秒以下、更に好ましくは5.0m/秒以下である。
上記スクリューの周速は、造粒機のスクリューの周速(スクリュー先端の移動速度=スクリュー径×円周率×回転数)を意味する。
造粒時の温度は、混合性の面から、好ましくは0℃以上好ましくは0℃以上、より好ましくは5℃以上、更に好ましくは10℃以上であり、また、香料の揮発・分解を防止する観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは80℃以下、更に好ましくは60℃以下である。
<工程(V)>
工程(V)は、前記造粒物を乾燥する工程である。
乾燥には、従来公知の乾燥機を用いた加熱乾燥法を用いる事ができ、バンド式乾燥機、回分式箱形乾燥機、円盤乾燥機、通気回転式乾燥機等が使用できる。中でも、バンド式乾燥機が好ましい。
乾燥温度は、好ましくは30℃以上、より好ましくは35℃以上、更に好ましくは40℃以上、また、香料の揮発・分解を防止する観点から、好ましくは100℃以下、より好ましくは90℃以下、更に好ましくは80℃以下である。
乾燥後の顆粒の含水量は、乾燥中の香料の揮発を防止する観点から、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上、また、顆粒の強度向上の観点から、好ましくは5.0質量%以下、より好ましくは4.0質量%以下、更に好ましくは2.0質量%以下である。
本実施形態の燻煙剤組成物の製造方法によれば、工程(II)を有するため、芳香族アルデヒドを含む香料の香質の変化を抑制することができる。
また、前記(A)成分と前記(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合した混合物における(B)成分/{香料含有水溶液の水+(D)成分}で表される質量比が、2〜5が好ましく、3〜4がより好ましい。
(B)成分/{香料含有水溶液の水+(D)成分}質量比が上記範囲内であると、高温保存中の香料の香質の変化をより抑制しやすくなる。
以下、燻煙剤組成物を用いた燻煙方法の一例として、図1に例示した燻煙装置10を用いた燻煙方法について説明する。
燻煙装置10は、図1に示すように、筐体12と、筐体12の内部に設けられた加熱部20と、筐体12の内部に設けられた燻煙剤部32とで概略構成されている。筐体12は略円筒状の本体14と、底部16と、本体14の上部に設けられた蓋部18とで構成されている。筐体12内には、燻煙剤容器30が設けられ、燻煙剤容器30に燻煙剤組成物が充填されて燻煙剤部32が形成されている。
蓋部18は、貫通孔を有するものであり、メッシュ、パンチングメタル、格子状の枠体等が挙げられる。蓋部18の材質は、例えば、金属、セラミック等が挙げられる。
本体14の材質は蓋部18と同じである。
燻煙剤容器30は、燻煙剤部32を充填する容器として機能すると共に、加熱部20で生じた熱エネルギーを燻煙剤部32に伝える伝熱部として機能するものである。燻煙剤容器30は、例えば金属製の容器等が挙げられる。
加熱部20は、特に限定されず、燻煙剤部32の煙化に必要な熱量を考慮して適宜決定できる。加熱部20としては、前記した水と接触して発熱する物質を充填して形成したものが好ましく、酸化カルシウムを充填して形成したものが特に好ましい。また、加熱部20は、鉄粉と酸化剤とを仕切り材で仕切って充填して形成してもよく、金属と該金属よりイオン化傾向の小さい金属酸化物又は酸化剤とを仕切り材で仕切って充填して形成してもよい。
底部16は、加熱部20の機構に応じて適宜決定すればよい。例えば、加熱部20が水と接触して発熱する物質(酸化カルシウム等)により構成されている場合、底部16には不織布や金属製のメッシュ等を用いることができる。底部16を不織布や金属製のメッシュとすることで、底部16から水を加熱部20内に浸入させて反応熱を発生させ、燻煙剤組成物を加熱することができる。
燻煙装置10を用いた燻煙方法では、まず燻煙装置10を対象空間内に設置する。次いで、加熱部20の機構に応じて加熱部20を発熱させる。例えば、酸化カルシウムを充填した加熱部20が設けられている場合、底部16を水に浸漬する。加熱部20が発熱すると、燻煙剤容器30を介して燻煙剤部32が加熱される。加熱された燻煙剤部32の燻煙剤組成物は、(B)成分の分解によってガスが生じ、該ガスと共に(A)成分が煙化し、蓋部18の貫通孔を通過して噴出する。これにより、対象空間内に(A)成分が拡散して、(A)成分の効果が得られる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例2は参考例である。
各例の香料の組成(含有量:質量%)を表1に示す。
各例の混合物(I)の組成(含有量:質量部を表2に示す。
各例の香料含有水溶液の組成(含有量:質量部)を表3及び4に示す。
各例の混合物(II)の組成(含有量:質量部)を表5及び6に示す。
各例の乾燥後の燻煙剤組成物の組成(含有量:質量%を表7及び8に示す。
表中、空欄の配合成分がある場合、その配合成分は配合されていない。
本実施例において使用した原料は下記の通りである。
<(A)成分:薬剤>
・A−1:銀担持ゼオライト系無機抗菌剤(商品名:ゼオミックAJ10N、体積平均粒子径2.5μm、真比重2g/cm(20℃)、嵩比重0.4g/cm(20℃)、銀含量2.5質量%、株式会社シナネンゼオミック製)。
・A−2:IPMP(商品名「ビオゾール」、大阪化成株式会社製)。
<(B)成分:有機発泡剤>
・B−1:アゾジカルボンアミド(ADCA)(商品名:ダイブローAC.2040(C)、大日精化工業株式会社製)。
<(C)成分:香料>
・C−1及びC−2:表1に示す香料。
<(D)成分:非イオン性界面活性剤>
・D−1:ソルビタンモノオレエート(商品名:エマゾールO−10V、花王株式会社製)、融点;13℃。
・D−2:PO−EO−POブロックポリマー(商品名:PluronicRPE1740 BASFジャパン株式会社製 分子量:2800)。
・D−3:モノカプリル酸グリセリル(商品名:MG−80、第一工業製薬株式会社製)、融点;12℃。
<溶媒>
水:水道水。
<任意成分>
・結合剤:ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(商品名:メトローズ60SH−50、信越化学工業株式会社製)。
・賦形剤:クレー(商品名:NK−300、昭和KDE株式会社製)。
・燃焼助剤:酸化亜鉛(日本薬局方 酸化亜鉛、平均粒径0.6μm、真比重5.6g/cm(20℃)、堺化学製。
Figure 0006741489
<燻煙剤組成物の製造方法>
以下の工程(I)〜(V)を経て、顆粒上の燻煙剤組成物を得た。
[工程(I):(A)成分と(B)成分とを含む混合物(I)を得る工程]
室温(20℃)条件下において、表2に示す組成(質量部)に従い、(A)成分、(B)成分、任意成分(HPMC,クレー、酸化亜鉛)を双腕型ニーダー(S5−2G型、株式会社モリヤマ製)で30rpm、600秒間攪拌混合し、混合物(I)(K1〜K11)を得た。
混練翼の周速は1.4 m/秒、混練機の内壁面と混練翼との間隙は2mmであった。
Figure 0006741489
[工程(II):香料含有水溶液を得る工程]
室温(20℃)条件下において、1Lビーカー(底径180mmφ)に表3及び4に示す組成(質量部)、混合法に従い、香料含有水溶液として600gとなるように調整した。
混合には全て45度4枚傾斜パドル翼(120mmφ)を備えた混合装置を用い、表3及び4に記載の回転数、ずり速度で20分間(全てを混合した後の攪拌時間)混合を行った。
表3及び4における混合順序は以下に示す通りである。
・条件C−1:水と(D)成分とを混合(1分撹拌)した水溶液に、(C)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得た。
・条件C−2:(C)成分と(D)成分とを混合(1分撹拌)した溶液に、水を加え混合し、香料含有水溶液を得た。
・条件C’−1:水と(C)成分とを混合(1分撹拌)した水溶液に、(D)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得た。
・条件C’−2:水、(C)成分、(D)成分を同時にビーカーに添加した後、撹拌混合し、香料含有水溶液を得た。
・条件C’−3:水、(C)成分、(D)成分を混合しなかった(工程(III)において、各成分を個別に添加した)。
・条件C’−4:(C)成分及び(D)成分のみ混合し、香料含有液とした(工程(III)において、香料含有液と水とを別々に添加した)。
Figure 0006741489
Figure 0006741489
[工程(III):混合物(I)と香料含有水溶液とを混合し、混合物(II)を得る工程]
室温(20℃)条件下において、表5及び6に示す組成(質量部)に基づき、混合物(I)を双腕型ニーダー(S5−2G型、株式会社モリヤマ製)に入れ、ニーダーを30rpm、600秒間攪拌しながら、香料含有組成物(又は個別の各成分、香料含有液及び水)を添加混合し、混合物(II)を得た。
この時の混練翼の周速は1.4m/秒であった。また、混練機の内壁面と混練翼との間隙は2mmであった。
Figure 0006741489
Figure 0006741489
[工程(IV):混合物(II)を造粒して造粒物を得る工程]
室温(20℃)条件下において、混合物(II)を直径3mmの開孔を有するダイスの前押し出し造粒機(EXK−1、株式会社不二パウダル製)を用い回転数24rpmで造粒し、造粒物を得た。この時のスクリューの周速は1.2m/秒であった。また、造粒機の内壁面とスクリューとの間隙は、2mmであった。
得られた造粒物をフラッシュミル(FL300、株式会社不二パウダル製)を用いて、回転数850rpmで長さ2〜5mmに切断し、造粒物を顆粒状に成形した。
[工程(V):造粒物を乾燥する工程]
得られた顆粒を、70℃に設定した乾燥機(RT−120HL、アルプ株式会社製)により約2時間乾燥させ。燻煙剤組成物を得た。
尚、乾燥時間は乾燥後の顆粒の含水量を0.2質量%となるように微調整した。
<燻煙剤組成物の香質の評価>
各例の燻煙剤組成物1gを保管容器に入れ蓋をし、これを55℃で2週間保存して、試料とした。
一方で、各例の燻煙剤組成物1gを保管容器に入れ蓋をし、これを20℃で2週間保存して基準品とした。保管容器にはねじ口瓶(商品名:SV−50A、日電理化硝子株式会社製)を用いた。
基準品及び試料の蓋を開け、下記評価基準に従い、専門パネラー5名で評価した。点数は5名の平均点とした。3点以上を合格とする。
≪評価基準≫
6点: 試料と基準品の香質が同等である。
5点: 試料の香質が基準品の香質と比べて、ほぼ変わらない。
4点: 試料の香質が基準品の香質と比べて、わずかに異なるがほとんど変わらない。
3点: 試料の香質が基準品の香質と比べて、やや異なるが問題のないレベル。
2点: 試料の香質が基準品の香質と比べて、異なる。
1点: 試料の香質が基準品の香質と比べて、著しく異なる。
Figure 0006741489
Figure 0006741489
本発明を適用した実施例1〜22の燻煙剤組成物は、高温保存中の香質の変化が抑制されていた。
一方、香料含有水溶液を条件(C−1)及び(C−2)以外の条件で調製した比較例1〜4は、高温保存中の香質の変化が抑制できなかった。

Claims (4)

  1. (A)成分:薬剤と
    (B)成分:有機発泡剤と
    (C)成分:芳香族アルデヒドを含む香料と
    (D)成分:オキシプロピレンとオキシエチレンとの共重合型非イオン界面活性剤、多価アルコールの脂肪酸エステル又はそのアルキレンオキシド付加物と、を含有する燻煙剤組成物の製造方法であって、
    下記条件(c−1)で香料含有水溶液を得る工程と、
    前記(A)成分と前記(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合する工程と、を含む、燻煙剤組成物の製造方法。
    <条件(c−1)>
    水と(D)成分とを混合した水溶液に、(C)成分を加え混合し、香料含有水溶液を得る
  2. 前記香料含有水溶液における水/(D)成分で表される質量比が、0.25〜4である、請求項1に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
  3. 前記香料含有水溶液における(D)成分/(C)成分で表される質量比が、15〜70である、請求項1又は2に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
  4. 前記(A)成分と前記(B)成分と前記香料含有水溶液とを混合した混合物における(B)成分/{香料含有水溶液の水+(D)成分}で表される質量比が、2〜5である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の燻煙剤組成物の製造方法。
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