JP2013241172A - ステアリングホイールの位置調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止して、この調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止する。
【解決手段】調節レバー32と共に調節ロッドを中心に回転する突片34と、支持板部15cに設けた延長部37との間に、前記調節レバー32を回動させる事に対する抵抗となる伸縮式ダンパ35を設ける。この伸縮式ダンパ35は、シリンダ部38とダンパ用ロッド39とを、グリースを介して軸方向の相対変位可能に組み合わせて成る。
【選択図】図1

Description

この発明は、運転者の体格や運転姿勢に応じてステアリングホイールの高さ位置や前後位置を調節する為の、ステアリングホイールの位置調節装置の改良に関する。具体的には、このステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止して、この調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止するものである。
ステアリングホイールの位置調節装置が、広く知られている。先ず、自動車用ステアリング装置の従来構造の1例に就いて、特許文献1の記載に基づいて説明する。自動車用ステアリング装置は、図12に示す様に構成して、ステアリングホイール1の回転をステアリングギヤユニット2の入力軸3に伝達し、この入力軸3の回転に伴って左右1対のタイロッド4、4を押し引きして、前車輪に舵角を付与する様にしている。前記ステアリングホイール1は、ステアリングシャフト5の後端部に支持固定されており、このステアリングシャフト5は、円筒状のステアリングコラム6を軸方向に挿通した状態で、このステアリングコラム6に回転自在に支持されている。又、前記ステアリングシャフト5の前端部は、自在継手7を介して中間シャフト8の後端部に接続し、この中間シャフト8の前端部を、別の自在継手9を介して、前記入力軸3に接続している。尚、図示の例では、電動式パワーステアリング装置を組み込んでいる。この為に、前記ステアリングコラム6の前端部に、補助力付与の為の動力源となる電動モータ10を、このステアリングコラム6の前端部に固定したハウジング11に支持する事により設けている。そして、この電動モータ10の出力トルク(補助力)を、前記ハウジング11内に設けたギヤユニット等を介して、前記ステアリングシャフト5に付与する様にしている。
上述の様な自動車用ステアリング装置に関し、運転者の体格や運転姿勢に応じて前記ステアリングホイール1の高さ位置や前後位置を調節する為の、位置調節装置を組み込んでいる。この為に図12に示した従来構造の場合には、前記ハウジング11の上部前端部を車体12に対し、幅方向(本明細書及び特許請求の範囲で「幅方向」とは、ステアリング装置を設置する車体の幅方向を言う。又、同じく、前後は、車体の前後で言う。)に配置したチルト軸13により、揺動変位可能に支持している。又、前記ステアリングコラム6の中間部後端寄り部分に見合う部分で車体12に対し、支持ブラケット14を設置している。この支持ブラケット14は、幅方向に離隔した左右1対の支持板部15を備え、これら両支持板部15により前記ステアリングコラム6の中間部(本明細書で「中間部」とは、両端を除く範囲で、端部に近い部分を含む)を幅方向両側から挟む状態で、前記車体12に対し支持されている。又、前記ステアリングコラム6の中間部下面で前記両支持板部15に挟持される部分に、特許請求の範囲に記載した被挟持部である、変位ブラケット18を設けている。
そして、これら両支持板部15に、前記チルト軸13を中心とする円弧状で上下方向に長い、特許請求の範囲に記載した固定側透孔である上下方向長孔23を形成している。又、前記変位ブラケット16の一部でこれら両長孔23の一部に整合する部分に、特許請求の範囲に記載した変位側透孔である通孔27を形成している。尚、図12に示した構造は、前記ステアリングホイール1の上下位置に加えて前後位置も調節できるチルト・テレスコピック機構を組み込んでいる為、前記通孔27を、前記ステアリングシャフト5及び前記ステアリングコラム6の軸方向に長い前後方向長孔としている。これに合わせて、これらステアリングシャフト5及びステアリングコラム6を伸縮可能な構造としている。又、前記両長孔23及び通孔27に、チルトボルト、押し引き用ロッド等、特許請求の範囲に記載した調節ロッドであるチルト用杆状部材(図12には省略)を、幅方向に挿通している。更に、このチルト用杆状部材の一端部に、特許請求の範囲に記載した調節レバーであるチルトレバーを、他端部にアンカ部を、それぞれ設けて、このチルトレバーの揺動に基づいて前記両支持板部15の内側面同士の間隔を拡縮するチルトロック機構を構成している。前記ステアリングホイール1の位置調節を行う際には、前記チルトレバーを所定方向に揺動させる事により、前記両支持板部15の内側面同士の間隔を拡げる。この状態で、前記チルト用杆状部材が前記両長孔23及び前記通孔27内で動ける範囲内で、前記ステアリングホイール1の上下位置及び前後位置を調節できる。このステアリングホイール1を所望の位置に移動させた後、前記チルトレバーを逆方向に揺動させて、前記両支持板部15の内側面同士の間隔を縮めれば、前記ステアリングホイール1を、調節後の位置に保持できる。
又、ステアリングホイールの位置調節装置のより具体的な構造として、前記特許文献1には、図13〜16に示す様な構造も記載されている。本発明の特徴は、これら図13〜16に示した従来構造の第2例の如く、ステアリングホイール1(図12参照)の位置調節を可能にしたり、このステアリングホイール1を調節後の位置に保持する為の機構として、例えばカム式の拡縮機構を使用した構造に改良を加える点にある。前記ステアリングホイール1の位置調節機構自体に就いては、前記図13〜16に示した従来構造の第2例を含め、従来から各種知られている、カム式の拡縮機構を備えたステアリングホイールの位置調節装置と同様であるから、先ず、この従来構造の第2例に就いて説明する。
この従来構造の第2例も、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節する為のチルト機構に加えて、前後位置を調節する為のテレスコピック機構を備えている。この為に、ステアリングコラム6aは、後側のアウタコラム16の前端部と、前側のインナコラム17の後端部とを軸方向の変位を可能に嵌合させる事により、全長を伸縮可能に構成している。又、前記アウタコラム16の前端部は欠円筒状として、直径を弾性的に拡縮可能としている。又、この前端部を幅方向両側から挟持する力を加減する事で、前記アウタコラム16の前端部の内径を拡縮可能としている。この様なステアリングコラム6aの内径側には、ステアリングシャフト5aを、回転自在に支持している。このステアリングシャフト5aに関しても、アウタシャフト19とインナシャフト20との組み合わせにより、全長を伸縮可能に構成している。
前記ステアリングコラム6aの前端部には、電動モータ10a(図16参照、図13〜15には省略)や減速機等、電動式パワーステアリング装置の構成部材を設置する為のハウジング11aを結合固定している。このハウジング11aは、上部に幅方向に設けた支持管21を挿通した、チルト軸である図示しないボルトにより、車体の一部に、揺動変位を可能に支持する。前記ステアリングシャフト5aの後端部で前記ステアリングコラム6aよりも後方に突出した部分には、前記ステアリングホイール1を固定する。又、前記ステアリングシャフト5aの前端部で前記ステアリングコラム6aよりも前方に突出した部分は、自在継手7を介して中間シャフト8(図12参照)に連結する。
又、支持ブラケット14aは車体に固定した車体側ブラケット(図示省略)に対して、二次衝突に基づく衝撃荷重により前方への変位(離脱)を可能に結合支持する。前記支持ブラケット14aは、それぞれが鋼板等の、十分な強度及び剛性を有する金属板製である、取付板部22と左右1対の支持板部15a、15bとを、溶接等により結合固定して成る。このうちの取付板部22を車体に対し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重に基づき、前方への離脱を可能に支持する。
又、前記アウタコラム16を両側から挟む状態で設けた、前記両支持板部15a、15bの互いに整合する位置に、前記支持管21の中心軸をその中心とする部分円弧形であり、特許請求の範囲に記載した固定側透孔である上下方向長孔23(図13にその一部を図示)を形成している。前記アウタコラム16は、これら両上下方向長孔23を挿通した調節ロッド24により、前記両支持板部15a、15b同士の間に支持している。この為に、前記アウタコラム16の前部上方に、幅方向に互いに離隔した1対の被支持壁部25、25から成る被挟持部26を設け、これら両被支持壁部25、25に、特許請求の範囲に記載した変位側透孔であり、前記アウタコラム16の軸方向に長い、前後方向長孔27(図14)を形成している。このアウタコラム16は前記支持ブラケット14aに対して、前記両上下方向長孔23及び前記両前後方向長孔27を挿通した、前記調節ロッド24により支承している。従って前記アウタコラム16は、この調節ロッド24が前記両上下方向長孔23内で変位できる範囲で、前記支持管21を挿通したボルトを中心として、上下方向に揺動変位可能である。又、前記調節ロッド24が前記両前後方向長孔27内で変位できる範囲で、前後方向(軸方向)に変位可能である。
前記調節ロッド24は、基端部(図16の右端部)に、特許請求の範囲に記載したアンカ部である、外向フランジ状の鍔部28を固設すると共に、先端部に、駆動側カム29と被駆動側カム30とから成るカム装置31を設けている。そして、調節レバー32により、このうちの駆動側カム29を回転駆動させて、前記被駆動側カム30と前記鍔部28との距離を拡縮可能としている。即ち、前記駆動側カム29と前記被駆動側カム30との互いに対向する面には、例えば特許文献2に記載されている様に、それぞれが円周方向に関して凹部と凸部とを、傾斜面を介して交互に連続させたカム面を形成している。そして、このうちの凸部同士を付き合わせた状態で前記カム装置31の軸方向寸法を拡張し、それぞれの凸部を相手面の凹部に整合させた状態で、このカム装置31の軸方向寸法を縮められる様にしている。尚、前記両カム29、30のうちの駆動側カム29は、前記調節レバー32の基端部に結合固定し、被駆動側カム30は前記上下方向長孔23に、この上下方向長孔23に沿った変位のみを可能に(前記調節ロッド24を中心とする回動を阻止した状態で)係合させている。
前記ステアリングホイール1の位置を調節する際には、前記調節レバー32を下方に回動させて前記カム装置31の軸方向寸法を縮め、前記被駆動側カム30と前記鍔部28との距離を拡げる。この結果、前記両支持板部15a、15bの内側面同士の距離が拡がり、これら両支持板部15a、15bの内側面と前記両被支持壁部25、25の外側面との当接部の面圧が低下乃至は喪失する。この状態で、前記支持ブラケット14aに対する、前記被挟持部26の支持力が、低下乃至は喪失するので、前記調節ロッド24が前記両上下方向長孔23及び前記両前後方向長孔27内で変位できる範囲で、前記アウタコラム16を変位させる。この変位により、このアウタコラム16内に回転自在に支持されたステアリングシャフト5aの後端部に支持固定された、前記ステアリングホイール1の位置(上下位置と前後位置との一方又は双方)を調節する。
そして、前記ステアリングホイール1の位置を調節した後、前記調節レバー32を上方に回動させて前記カム装置31の軸方向寸法を拡げ、前記被駆動側カム30と前記鍔部28との距離を縮める。この結果、前記両支持板部15a、15bの内側面と前記両被支持壁部25、25の外側面とが強く当接し、前記ステアリングホイール1の上下位置が固定される。同時に、前記両被支持壁部25、25が設けられた、前記アウタコラム16の前端部の直径が縮まり、このアウタコラム16の前端部内周面と前記インナコラム17の後端部外周面とが強く当接し、前記ステアリングコラム6aが伸縮不能になる。この結果、前記ステアリングホイール1の前後位置が固定される。ステアリングホイールの位置調節装置の、その他の部分の構成及び作用は、本発明とは直接は関係しないし、前記特許文献1に詳しく説明されているので、図示のみで説明は省略する。
上述の様な、締め付け機構としてカム装置31を組み込んだステアリングホイールの位置調節装置は、締め付け機構としてナットとボルト(スタッド)とを備えたねじ式のものを利用した構造に比べて、前記調節レバー32の回動量を少なく抑えて、大きな締め付け力を得られる。但し、前記カム装置31を使用する事に伴って、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー32を所定方向(図13〜16の構造を含め、一般的には下方)に回動させる際に、この調節レバー32の回動が、過度に勢い良くなる可能性がある。この理由は、この調節レバー32を所定方向に回動させて、前記両カム29、30のカム面を構成する凸部同士を付き合わせた状態から、それぞれの凸部を相手面の凹部に向けて移動させる際に、各凸部が相手側カム面の傾斜面を滑り落ちる様に移動する為である。即ち、前記ステアリングホイール1の位置を固定した状態で、前記両カム29、30同士の間には、互いに引き離す方向に力が加わっている。この状態からこれら両カム29、30のカム面を構成する各凸部を、それぞれ相手側カム面の凹部に向けて移動させる際に、これら各凸部が、それぞれ各相手側カム面の傾斜面に沿ってこれら各凹部に向け、勢い良く移動する。言い換えれば、前記各凸部がこれら各凹部に向け、前記各傾斜面を滑り落ちる様に移動する。この結果、前記駆動側カム29を基端部に固定した前記調節レバー32が、前記所定方向に勢い良く回動し、この調節レバー32を操作する運転者に違和感乃至不快感を与えたり、不快な衝突音が発生する。
尚、上述の様な問題は、前記ステアリングホイールの位置調節装置に組み込む締め付け機構として、カム装置31を組み込んだ場合に顕著になり易い。但し、締め付け機構としてナットとボルト(スタッド)とを備えたねじ式のものを利用した構造でも、多少なりとも発生する可能性はある。即ち、ねじ式の締め付け機構の場合でも、前記調節レバーをステアリングホイールの位置調節を行う為の位置に回動させる際に、雌ねじと雄ねじとの係合に基づき、前記締め付け機構が緩み方向に回動する傾向になる。この結果、前記調節レバーを回動させる為に要する力が過度に軽くなり、この調節レバーを操作する運転者に違和感を与える可能性がある。
特開2011−121443号公報 特開2002−59851号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、ステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止して、この調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事のないステアリングホイールの位置調節装置を実現すべく発明したものである。
本発明のステアリングホイールの位置調節装置は、ステアリングコラムと、被挟持部と、変位側透孔と、ステアリングシャフトと、支持ブラケットと、1対の固定側透孔と、調節ロッドと、アンカ部と、押圧部と、拡縮機構と、調節レバーとを備える。
このうちのステアリングコラムは筒状である。
又、前記被挟持部は、このステアリングコラムの一部に固設されている。
又、前記変位側透孔は、前記被挟持部に設けられている。
又、前記ステアリングシャフトは、前記ステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されて、後端部でこのステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定する。
又、前記支持ブラケットは、前記被挟持部を幅方向両側から挟む1対の支持板部を備え、車体に固定の部分に支持される。
又、前記両固定側透孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられている。
又、前記調節ロッドは、前記両固定側透孔及び前記変位側透孔に、幅方向に挿通されている。
又、前記アンカ部は、前記調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられ、この一方の支持板部に対し回転を阻止した状態で係合している。
又、前記押圧部は、前記調節ロッドの先端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
又、前記拡縮機構は、この押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮するもので、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、カム装置により構成する。
この場合に使用するカム装置は、前記調節ロッドの先端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた、それぞれが凸部と凹部とを傾斜面により連続させた駆動側カム面と被駆動側カム面との係合に基づいて軸方向寸法を拡縮する。
又、前記調節レバーは、前記調節ロッドを中心とする回動に基づいて、前記押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮させる。前記拡縮機構にカム装置を使用する場合に前記調節レバーは、このカム装置の軸方向寸法を拡縮させる為、前記駆動側カム面を設けた駆動側カムを回動させる。
そして、前記両固定側透孔と前記変位側透孔とのうちの少なくとも一方の透孔を、前記ステアリングホイールの調節方向に長い長孔としている。
特に、本発明のステアリングホイールの位置調節装置に於いては、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心に回転する部分と、前記他方の支持板部に固定の部分との間に、少なくともこの調節レバーを前記ステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗となるダンパを設けている。
上述の様な本発明のステアリングホイールの位置調節装置を実施する場合、具体的には、請求項3に記載した発明の様に、前記ダンパを、全長を伸縮させる方向に対する抵抗となる伸縮式ダンパとする。
そして、この伸縮式ダンパを、シリンダ部と、ダンパ用ロッドと、グリースとから構成する。
このうちのシリンダ部は、先端部が開口した筒状とする。
又、前記ダンパ用ロッドは、先端部乃至中間部を前記シリンダ部内に、このシリンダ部の先端開口から緩く挿入する。
又、前記グリースは、前記シリンダ部の内周面と前記ダンパ用ロッドの外周面との間に介在させる。
そして、前記伸縮式ダンパのうちの前記シリンダ部の基端部を、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心として回転する部分と前記他方の支持板部に固定の部分とのうちの一方に、前記ダンパ用ロッドの先端部を同じく他方に、それぞれ幅方向に配置された枢軸を中心とする揺動変位を可能に、且つ、前記拡縮機構の軸方向寸法変化を吸収可能に支持する。
上述の様な請求項3に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項4に記載した発明の様に、前記シリンダ部の基端部を、このシリンダ部の内部空間に空気を吸排する空気流路を除いて塞ぐ。
そして、このシリンダ部の奥部で前記ダンパ用ロッドにより先端開口側が塞がれた部分に、これらシリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間からはみ出したグリースを貯溜しておく為のグリース溜りを設ける。
この様な請求項4に記載した発明を実施する場合に好ましくは、請求項5に記載した発明の様に、前記空気流路を、前記ステアリングホイールの調節位置及び前記調節レバーの回動位置の如何に拘らず、前記グリース溜り内のグリースが、重力に基づき、前記空気流路を通じて漏出しない位置に設ける。
又、本発明を実施する場合に、例えば請求項6に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムの前部を、幅方向に設けられたチルト軸を中心とする揺動変位可能に支持する。そして、前記両固定側透孔を上下方向に長い上下方向長孔とし、前記調節ロッドをこれら両上下方向長孔に沿って変位させる事により、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能とする。
そして、この様な請求項6に記載した発明を、ダンパとして伸縮式ダンパを利用する形態で実施する場合に好ましくは、請求項7に記載した発明の様に、前記伸縮式ダンパの両端部と相手部材との連結部の位置を規制する。
これら両連結部の位置を規制する為に、前記調節レバーを前記ステアリングホイールの上下位置調節が可能となる位置まで回動させると共に、前記ステアリングホイールを調節可能な上端位置とした状態で、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心として回転する部分と前記伸縮式ダンパの一端部との連結部の中心位置が存在する位置を上端側中心位置と、同じく下端位置とした状態でこの連結部の中心位置が存在する位置を下端側中心位置と、それぞれ仮定する。
そして、前記伸縮式ダンパの他端部と前記他方の支持板部に固定の部分との連結部の中心位置を、前記上端側中心位置と前記下端側中心位置とを結ぶ線分の垂直二等分線上、又は、この線分の中点を通り且つこの垂直二等分線に対して絶対値で10度以内(好ましくは5度以内)の角度だけ傾斜した直線上に存在させる。
又、請求項3〜5、7のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6に記載した発明を実施する場合(ダンパとして、シリンダ部と、ダンパ用ロッドと、グリースとから構成される伸縮式ダンパを使用する場合)に、好ましくは請求項8に記載した発明の様に、前記シリンダ部の内周面及び前記ダンパ用ロッドの外周面を、周方向に関して凹部と凸部とを交互に連続させた凹凸面とする。そして、これら両周面同士の対向面積を確保する。
又、本発明のステアリングホイールの位置調節装置を実施する場合に、例えば請求項9に記載した発明の様に、前記ステアリングコラムを、アウタコラムとインナコラムとを伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングコラムとする。
又、前記ステアリングシャフトを、アウタシャフトとインナシャフトとを、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングシャフトとする。
又、前記被挟持部を、前記アウタコラムと前記インナコラムとのうちの後側に設けられたコラム部材とし、前記変位側透孔を、当該コラム部材の軸方向に長い前後方向長孔とする。
そして、前記調節ロッドがこの前後方向長孔内で変位可能な範囲内で、前記ステアリングホイールの前後位置を調節可能とする。
請求項3〜5、7、8のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6、9のうちの何れか1項に記載した発明を実施する場合(ダンパとして、シリンダ部と、ダンパ用ロッドと、グリースとから構成される伸縮式ダンパを使用する場合)に、好ましくは請求項10に記載した発明の様に、前記グリースの基油の動粘度を、40℃で500〜50000mm2/sの範囲、より好ましくは40℃で5000〜20000mm2/sの範囲に規制する。
更に、請求項3〜5、7、8、10のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6、9のうちの何れか1項に記載した発明を実施する場合(ダンパとして、シリンダ部と、ダンパ用ロッドと、グリースとから構成される伸縮式ダンパを使用する場合)に、好ましくは請求項11に記載した発明の様に、前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数を大きくする。
この様な請求項11に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項12に記載した発明の様に、前記外径側材料を鉄系合金とし、前記内径側材料を軽合金又は合成樹脂とする。この鉄系合金としては、ステンレス鋼等が使用可能であり、軽合金としては、アルミニウム系合金、マグネシウム系合金等が使用可能である。又、合成樹脂は、耐油性があり、必要な強度及び剛性を確保できるものであれば、各種合成樹脂が使用可能である。
或いは、請求項13に記載した発明の様に、前記外径側材料を金属とし、前記内径側材料を合成樹脂とする事もできる。これら金属、合成樹脂としては、前記線膨張係数の大小関係を満たし、必要とする耐油性、強度、剛性を確保できるものであれば、各種のものを使用可能である。
上述の様に構成する本発明のステアリングホイールの位置調節装置によれば、例えば請求項2に記載した発明の様に、カム装置により構成された拡縮機構を設けた構造で、ステアリングホイールの位置調節を行うべく、調節レバーを回動させる際に、この調節レバーが勢い良く回動する事を防止できる。即ち、この調節レバーと共に回転する部分と支持板部に固定の部分との間に設けたダンパが、この調節レバーをステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗となる。この為、前記拡縮機構を構成する、駆動側、被駆動側両カム面を構成する各凸部の先端部が相手カム面に強く押し付けられ、前記拡縮機構の軸方向寸法が勢い良く縮まる傾向になっても、この勢いが弱められる。この結果、前記駆動側カム面を設けた駆動側カムを回動させる調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止できる。前記拡縮機構としてねじ式のものを使用した場合でも、前記調節レバーを、ステアリングホイールの位置調節を行う為の位置に回動させる際に、この調節レバーを回動させる為に要する力が過度に軽くなる事を防止できて、この調節レバーを操作する運転者に違和感を与える事を防止できる。
特に、請求項3に記載した発明の様に、伸縮式ダンパを使用すれば、小型のダンパで十分な減衰効果を得る事ができ、設置スペースが限られる場合でも、前記不快感の防止を図れる。
この場合に、請求項4、5に記載した発明の様にグリース溜りを設け、更に設置位置を適正に規制した空気流路を設ければ、シリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間に、長期間に亙り十分量のグリースを保持できて、前記不快感の防止効果を、長期間に亙り維持できる。
又、本発明は、請求項6に記載した発明の様に、ステアリングホイールの上下位置を調節する為のチルト式ステアリング装置としても、或いは、請求項9に記載した発明の様に、ステアリングホイールの前後位置を調節する為のテレスコピック式ステアリング装置としても、更にはステアリングホイールの上下位置及び前後位置を調節する為のチルト・テレスコピック式ステアリング装置としても実施できる。
チルト式ステアリング装置又はチルト・テレスコピック式ステアリング装置として実施する場合で、ダンパとして伸縮式ダンパを使用する場合に、請求項7に記載した発明の様に、この伸縮式ダンパの両端の連結部の設置位置を適切に規制すれば、ステアリングホイールの高さ位置を調節する際に、前記伸縮式ダンパの伸縮量を少なく抑えられる。この結果、この伸縮式ダンパが、前記ステアリングホイールの上下位置を調節する際の抵抗となる程度を(殆ど無視できる程度に)緩和できる。
又、ダンパとして伸縮式ダンパを使用する場合に、請求項8に記載した発明の様に、前記シリンダ部の内周面と前記ダンパ用ロッドの外周面との対向面積を確保すれば、より小型の伸縮式ダンパにより、十分にダンパ効果を得られる。
この場合に、請求項10に記載した発明の様に、前記両周面同士の間に介在させるグリースの粘度を、500〜50000mm2/s(40℃)の範囲に規制すれば、前記不快感の防止を有効に図れる、特に、前記粘度を5000〜20000mm2/s(40℃)の範囲に規制すれば、前記両周面の形状を単なる円筒面としても、前記不快感の防止を十分に図れる。
更に、請求項11〜12に記載した発明の様に、前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数を大きくすれば、温度変化に伴うダンパ性能の変化を少なく抑える事ができる。即ち、前記シリンダ部の内周面と、前記ダンパ用ロッドの外周面との間に存在するグリースの粘度が低くなる高温時に、これら両周面同士の間に存在する隙間の厚さが小さくなる。逆に、前記グリースの粘度が高くなる低温時に、この隙間の厚さが大きくなる。この粘度が高くなる程、この厚さが小さくなる程、前記両周面同士の間に作用する粘性摩擦力は大きくなる。逆に、前記粘度が低くなる程、前記厚さが大きくなる程、この粘性摩擦力は小さくなる。前記外径側、内径側両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、前記粘性と厚さとが、温度変化に対応して前記粘性摩擦力を、互いに逆方向に変化させる。従って、この変化が互いに相殺し合って、温度変化に伴う前記粘性摩擦力の変化、即ち、前記ダンパ性能の変化を少なく抑え、温度変化に拘らず、前記調節レバーを操作する為に要する力の変動を少なく抑えられる。この結果、この調節レバーを操作する運転者に与える違和感を、より一層低減できる。
本発明の実施の形態の1例を示す側面図。 図1の拡大a−a断面図。 要部である、伸縮式ダンパの設置部分を取り出して示す、図1の中央部に相当する部分側面図。 伸縮式ダンパを取り出して示す側面図。 伸縮式ダンパの構造の2例を示す、図4の拡大b−b断面図(A)と伸縮ロッドを省略して示す(A)と同様の断面図(B)。 相手部材に結合する為のロッドの先端部の形状の2例を示す、図4の拡大c−c断面図。 相手部材に結合する為のシリンダ筒の基端部の形状の2例を示す、図4の拡大d−d断面図。 調節レバーの基端部を取り出して示す、図1の中央部に相当する側面図(A)と(A)のe−e断面図(B)。 ステアリングホイールの上下位置調節に伴う伸縮式ダンパの姿勢変化の4例を示す側面図。 伸縮式ダンパの好ましい設置位置を説明する為の、図3と同様の図。 空気流路の形状の第1例を示すシリンダ筒基端部の断面図(A)と、第2例を示す同様の断面図(B)と、(B)の右方から見た図(C)。 従来構造の第1例を示す、自動車用のステアリング装置の略側面図。 従来構造の第2例を、前上方から見た状態で示す斜視図。 同じく後下方から見た状態で示す斜視図。 同じく側面図。 同じく図15の右方から見た図。
図1〜11は、本発明の実施の形態の1例を示している。尚、本例を含めて本発明の特徴は、カム式の拡縮機構を設けた構造で、ステアリングホイール1(図12参照)の位置調節を行うべく、調節レバー32を回動させる際に、この調節レバー32が勢い良く回動する事を防止して、この調節レバー32を操作する運転者に不快感を与える事を防止できる構造を実現する点にある。その他の部分の構造及び作用は、前述の図12〜16に記載した従来構造の第1〜2例を含め、従来から知られている各種構造のステアリング装置と同様である。就いては、図13〜16に記載した従来構造と同様の部分には同一符号を付して、重複する説明を省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。
本例のステアリングホイールの位置調節装置では、前記調節レバー32の基端部にボス部33を設け、このボス部33の外周面のうちでこの調節レバー32から円周方向に外れた部分に突片34を、このボス部33の外周面から径方向外方に突出する状態で形成している。従ってこの突片34は、前記調節レバー32と共に、調節ロッド24を中心として回動する。そして、この突片34の先端部と、支持ブラケット14bの支持板部15cの外側面との間に、伸縮式ダンパ35を掛け渡している。この為、図8に示す様に、前記突片34の先端部に、この伸縮式ダンパ35の一端部を結合する為の、円形の結合孔36を形成している。又、前記支持板部15cの下半部を後方に延長して延長部37とし、この延長部37の後端部に、前記伸縮式ダンパ35の他端部を結合する為に、円形の結合孔(図示省略)を形成している。
前記伸縮式ダンパ35は、シリンダ部38と、ダンパ用ロッド39と、グリース40とから構成したもので、伸縮可能であるが、伸縮させる方向の力に対して抵抗となる。この様な伸縮式ダンパ35を構成する、前記シリンダ部38は、アルミニウム等の金属により、或いは耐油性合成樹脂により、先端部が開口した円筒状に構成している。又、前記ダンパ用ロッド39は、前記シリンダ部38と同様の材料により円柱状に造られたもので、先端部乃至中間部をこのシリンダ部38内に、このシリンダ部38の先端開口から緩く挿入している。更に、前記グリース40は、このシリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間に介在させている。言い換えれば、これら両周面同士の間の隙間41を、前記グリース40によりほぼ塞いでいる。このグリース40としては、基油の動粘度が500〜50000mm2/s(40℃)の範囲のもの、より好ましくは5000〜20000mm2/s(40℃)の範囲のものを使用する。
尚、前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との形状は、図5の(A)に示す様な、単なる円筒面でも良いが、同図の(B)に示す様な、スプライン状の凹凸形状とする事もできる。前記伸縮式ダンパ35は、前記シリンダ部38と前記ダンパ用ロッド39とが軸方向に相対変位する際に、前記隙間41内に存在するグリース40に剪断力が作用する事で、この相対変位(前記伸縮式ダンパ35を伸縮させる事)に対する抵抗を生じる。そして、この抵抗力は、前記グリース40の粘度が高い程、前記隙間41の厚さが小さい程、前記両周面同士の対向面積が広い程(この隙間41の周長が長い程)、それぞれ大きくなる。又、前記抵抗力は、前記伸縮式ダンパ35が伸縮する勢いが強い(伸縮速度が速い)場合には大きくなり、伸縮する勢いが弱い(伸縮速度が遅い)場合には小さくなる。
そこで、前記グリース40の粘度、前記隙間41の厚さ、前記両周面同士の対向面積を適正に規制して、前記伸縮式ダンパ35の伸縮方向の力に対する抵抗(ダンパ性能)を所望の値にする。そして、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー32を図9の(A)(B)−(b)に示した状態から同図の(A)(B)−(a)に示した状態に向け、下方に回動させる際に、この調節レバー32が勢い良く回動する事を効果的に防止できる様にする。一方、この調節レバー32を下方に回動させた状態で、前記ステアリングホイール1の上下位置調節を行うべく、図9の(a)の(A)⇔(B)同士の間でステアリングコラム6aを揺動変位させる際の抵抗を低く抑えるべく、前記伸縮式ダンパ35の設置方向及び設置位置を規制する。又、この伸縮式ダンパ35の両端部は、前記突片34の先端部と前記延長部37の後端部とに、揺動及び調節ロッド24の軸方向の変位を可能に結合支持している。更に、前記伸縮式ダンパ35の伸縮に伴って、前記隙間41内のグリース40が押し出されたりして流失するのを防止する為に、前記伸縮式ダンパ35の構造及び設置状態での姿勢を規制している。以下、これらの点に就いて説明する。
先ず、前記伸縮式ダンパ35の両端部の結合支持部の構造に就いて説明する。
前記ダンパ用ロッド39の先端部を前記突片34の先端部に結合する為、このダンパ用ロッド39の先端部に先端側フランジ部42を形成している。そして、この先端側フランジ42に、図6の(A)に示す様な挿通孔43を形成するか、同図の(B)に示す様な、茸形の弾性脚片44を形成する。このうちの挿通孔43を設けた構造の場合には、この挿通孔43と前記結合孔36とに緩く挿通した、リベット、小ねじ及びナット等の結合杆部材により、揺動変位を可能に結合する。又、前記弾性脚片44を設けた構造の場合には、この弾性脚片44を、その最大径部の外径を弾性的に縮めつつ、前記結合孔36に挿入する。挿入した状態では、この結合孔36の内周面と前記弾性脚片44の外周面との間に存在する隙間、或いはこの弾性脚片44の弾性変形に基づき、前記先端側フランジ部42に対する、前記ダンパ用ロッド39の各方向の揺動変位を可能にする。尚、前記弾性脚片44又は前記小ねじが、特許請求の範囲に記載した枢軸に対応する。
前記シリンダ部38の基端部に関しては、基端側フランジ部45を形成し、この基端側フランジ部45に、図7の(A)に示す様な挿通孔43a又は同図の(B)に示す様な弾性脚片44aを形成している。そして、前記ダンパ用ロッド39の先端部と同様にして、延長部37の後端部に形成した結合孔に対し、各方向の揺動変位を可能に結合する。
ステアリングホイール1の位置調節を可能とする状態と、同じく調節後の位置に保持する状態とで前記突片34は、カム装置31の伸縮ストローク分(例えば1〜2.5mm程度)、前記調節ロッド24の軸方向に変位する。前記伸縮式ダンパ35の両端部を前記突片34或いは前記延長部37に、揺動変位を可能に結合すれば、前記伸縮ストロークに基づく、これら突片34と延長部37との相対変位を吸収できる。
次に、前記調節レバー32を下方に回動させる際には前記伸縮式ダンパ35のダンパ機構を十分に発揮させるのに対し、この調節レバー32を下方に回動させた状態では、前記ステアリングホイール1の上下位置調節を行う事に対する抵抗を低く抑える為の、前記伸縮式ダンパ35の設置方向に就いて説明する。前記調節レバー32を下方に回動させる際には、前記伸縮式ダンパ35の収縮量を多く(収縮速度を速く)して、前記グリース40に働く剪断抵抗を大きくする。この為に、好ましくは、図3に示す様に、上下方向長孔23の上下方向中央位置に前記調節ロッド24を配置した状態、即ち、前記ステアリングホイール1を調節可能な上下方向中央位置とした状態で、前記伸縮式ダンパ35を、次に示す様な方向に配置する。即ち、図3に鎖線で示した、前記調節ロッド24を中心とする円弧αに関して、前記突片34の先端部に形成した結合孔36部分での(変位方向に関して中央位置での)接線β方向に、前記伸縮式ダンパ35を配置する。尚、この伸縮式ダンパ35の姿勢は、前記調節レバー32の回動に伴って多少変化する。そこで、この伸縮式ダンパ35の中心軸の方向が、前記接線β方向を挟んで変化する様に、この伸縮式ダンパ35の設置方向を規制する。この設置方向は、前記突片34の設置位置と前記延長部37の設置位置とを選択する事により、任意に規制できる。
又、上下位置調節を行う事に対する抵抗を低く抑える為に、前記伸縮式ダンパ35の両端部と相手部材との連結部の位置を規制して、前記ステアリングホイール1の上下位置調節を行うべく、アウタコラム16と共に前記調節用ロッド24を昇降させる際の、前記伸縮式ダンパ35の伸縮量を小さく抑えている。この点に関して、図10を参照しつつ説明する。
図10は、図9の(a)に示す様に、前記調節レバー32を下方に回動させて、前記ステアリングホイール1の上下位置調節を可能にした状態を示している。前記抵抗を低く抑えるべく、前記両端の連結部の位置を規制する為に、図10に鎖線で示す様に、前記調節用ロッド24を上下方向長孔23の上端部まで移動させ、前記ステアリングホイール1を調節可能な上端位置とした状態での、前記ダンパ用ロッド39の先端側の連結部(挿通孔43若しくは弾性脚片44)の中心位置を、上端側中心位置Oとする。又、前記調節用ロッド24を上下方向長孔23の下端部まで移動させ、前記ステアリングホイール1を調節可能な下端位置とした状態での、前記ダンパ用ロッド39の先端側の連結部の中心位置を、下端側中心位置Oとする。又、これら両中心位置O、O同士を結ぶ線分xを想定し、更にこの線分xの垂直二等分線yを想定する。そして、前記シリンダ部38の基端部と前記支持板部15cの延長部37との連結部(挿通孔43a若しくは弾性脚片44a)の中心位置Oを、前記垂直二等分線y上に存在させる。
前記伸縮式ダンパ35の両端部の連結部の位置を上述の様に規制すれば、前記ステアリングホイール1の上下位置を調節すべく、前記調節用ロッド24を前記上下方向長孔23に沿って移動させる際に、この調節ロッド24が、前記基端側の中心位置Oを中心とする円弧γの、ほぼ接線方向に移動する。この為、この基端側の中心位置Oと、先端側中心位置である前記ダンパ用ロッド39の先端側の連結部の中心位置との距離の変化量を僅少に抑えられる。この結果、前記伸縮式ダンパ35の伸縮量も僅少に抑えられる。先に述べた通り、前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間に存在するグリース40の剪断抵抗は、これら両周面同士の相対変位速度が速い程大きくなる。逆に言えば、この相対変位速度が遅い場合には、前記グリースの剪断抵抗を低く抑えられて、前記伸縮式ダンパ35の抵抗を小さく抑えられる。従って、本例の様に、前記シリンダ部38の基端部と前記支持板部15cの延長部37との連結部の中心位置Oを、前記垂直二等分線y上に存在させれば、前記ステアリングホイール1の高さ調節時に、前記伸縮式ダンパ35が抵抗になる事を抑えて、この高さ調節作業を軽い力で行える。尚、この様な効果は、前記中心位置Oを前記垂直二等分線yの近傍{前記線分xの中点を通り、且つ、この垂直二等分線yに対して絶対値で10度以内(好ましくは5度以内)の角度だけ傾斜した直線上}に存在させる事によっても、同様の理由によって得られる。
次に、前記伸縮式ダンパ35の伸縮に伴って、前記隙間41内のグリース40が押し出されたりして流失するのを防止する為の、前記伸縮式ダンパ35の構造及び設置状態での姿勢に就いて、図9、11を参照しつつ説明する。
前記伸縮式ダンパ装置35により、前記調節レバー32が勢い良く下方に回動するのを防止する為には、前記隙間41内に十分量のグリース40が存在している事が必要である。一方、前記シリンダ部38を奥端が完全に塞がれた構造とし、このシリンダ部38内で前記ダンパ用ロッド39が軸方向移動する構造とした場合、このシリンダ部38に対するこのダンパ用ロッド39挿入量が増大する際に、このシリンダ部38の奥部空間の圧力が上昇する。この結果、前記隙間41内のグリース40が、このシリンダ部38の開口側から押し出されて周囲に流失する。一方、このシリンダ部38を単なる円管状とした(両端を開口させた)場合には、前記伸縮式ダンパ35の姿勢変化に伴って前記隙間41から前記シリンダ部38の基端側に入り込んだグリース40が、そのまま基端側開口から周囲に流失する。何れにしても、前記ステアリングホイール1の高さ位置調節の繰り返しに伴って、前記隙間41内のグリース40が不足し、前記伸縮式ダンパ装置35のダンパ性能が劣化する。
この様にして生じる、前記伸縮式ダンパ装置35のダンパ性能の劣化を防止する為に本例の場合には、図11に示す様に、前記シリンダ部38の基端部を、このシリンダ部38の内部空間に空気を吸排する空気流路46a、46bを除いて塞いでいる。このうち、図11の(A)に示した構造は、前記シリンダ部38の基端開口全体を蓋体47aにより塞ぐと共に、このシリンダ部38の基端部に、このシリンダ部38を径方向に貫通する空気流路46aを形成している。又、図11の(B)(C)に示した構造は、前記シリンダ部38の基端開口を、一部が欠けた、略円形の蓋体47bにより塞ぎ、この欠けた部分とこのシリンダ部38の基端部内周面との間部分を、前記空気流路46bとしている。何れの構造の場合でも、前記伸縮式ダンパ装置35を前記突片34と前記延長部37との間に掛け渡した状態で、前記空気流路46a、46bを上方に配置する。
又、前記シリンダ部38と前記ダンパ用ロッド39とは、使用に伴って前記伸縮式ダンパ35の全長が最も縮まった状態でも、このダンパ用ロッド39の基端面が前記シリンダ部38の奥端面に突き当たらず、これら基端面と奥端面との間に、グリース溜りとして機能する空間48が残る程度の長さに規制している。そして、この空間48内に、前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間の隙間41からはみ出したグリースを貯溜しておける様にしている。
更に、前記空気流路46a、46bを、前記ステアリングホイール1の調節位置及び前記調節レバー32の回動位置の如何に拘らず、前記空間48内のグリースが、重力に基づき、前記空気流路46a、46bを通じて漏出しない位置に配置している。
即ち、前記伸縮式バンパ35の姿勢は、図9の(A)に示した、前記ステアリングホイール1を上端位置とする場合と、同じく(B)に示した下端位置にする場合とで変化する。又、(a)に示した前記調節レバー32を下方に回動させた場合と、同じく(b)に示した上方に回動させた場合とでも変化する。そして、図9の(A)−(a)に示した、前記ステアリングホイール1を上端位置とし、前記調節レバー32を下方に回動させた状態で、前記伸縮式ダンパ35の基端側が低くなる方向に最も大きく傾斜する。前記空間48の容積と前記空気流路46a、46bの設置位置は、この様な図9の(A)−(a)に示した状態でも、前記空間48内に存在するグリース40が外部に漏出しない様に、前記伸縮式ダンパ35内に充填するグリース40の量との関係で規制する。この様にする事で、前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間の隙間41内に、長期間に亙り十分量のグリースを保持して、前記伸縮式ダンパ35の性能を長期間に亙り維持できる様にしている。
上述の様に構成する本例のステアリングホイールの位置調節装置によれば、前記ステアリングホイール1の位置調節を行うべく、前記調節レバー32を回動させる際に、この調節レバー32が勢い良く回動する事を防止できる。即ち、前述した様に、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する為の拡縮機構としてカム装置を使用すると、何らの対策も施さない場合には、前記調節レバー32を下方に回動させる際に、この調節レバー32が運転者の意に反して勢い良く回動する可能性がある。これに対して本例の場合には、前記調節レバー32を下方に回動させるのに伴って、前記伸縮式ダンパ35の全長が縮まる。この結果、この調節レバー32を下方に回動させる事に対する抵抗が働き、このレバー32が下方に回動しようとする勢いが弱められる。この結果、前記調節レバーを操作する運転者に不快感を与える事を防止できる。
尚、前記伸縮式ダンパ35を構成するシリンダ部38とダンパ用ロッド39との材質は特に問わない。但し、このシリンダ部38を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッド39を構成する内径側材料の線膨張係数を大きくすれば、温度変化に拘らず、前記伸縮式ダンパ35のダンパ性能の変化を少なく抑える(最も理想的には一定に保つ)事ができる。この理由は、前記両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、温度変化に伴う前記グリース40の粘性変化が前記ダンパ性能を変化させる方向と、同じく前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間の隙間41の厚さ変化が前記ダンパ性能を変化させる方向とが、互いに逆になる為である。
具体的には、前記グリース40の粘度ηが低くなる高温時に、前記シリンダ部38の熱膨張量に比べて前記ダンパ用ロッド39の熱膨張量が多くなる事で、前記隙間41の厚さhが小さくなる。逆に、前記グリースの粘度ηが高くなる低温時には、前記シリンダ部38の熱収縮量に比べて前記ダンパ用ロッド39の熱収縮量が多くなる事で、前記隙間hの厚さが大きくなる。前記シリンダ部38の内周面と前記ダンパ用ロッド39の外周面との間に作用する粘性摩擦力F(∝ダンパ性能)は、これら両周面同士の対向面積をAとし、これら両周面と前記グリース40との間の摩擦係数をkとすれば、次式で表される。
=(η・A・k)/h
この式から明らかな通り、前記粘度ηが高くなる程、前記厚さhが小さくなる程、前記両周面同士の間に作用する粘性摩擦力、即ち、前記伸縮式ダンパ35のダンパ性能は大きくなる。逆に、前記粘度ηが低くなる程、前記厚さhが大きくなる程、このダンパ性能は小さくなる。前記外径側、内径側両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、前記粘性ηと厚さhとが、温度変化に対応して前記ダンパ性能を、互いに逆方向に変化させる。即ち、前記両材料の線膨張係数の大小関係を上述の様に規制する事により、上記式中の「η/h」の値の変化を小さく抑えられる。残りの「A・k」は温度により殆ど変化しないので、温度変化に伴う前記ダンパ性能の変化を少なく抑えて、温度変化に拘らず、前記調節レバー32を操作する為に要する力の変動を少なく抑えられる。この結果、この調節レバー32を操作する運転者に与える違和感を、より一層低減できる。
本発明を実施する場合に、図示の様なステアリングホイールの上下位置及び前後位置を調節する為のチルト・テレスコピック式ステアリング装置としても実施できる事は勿論、ステアリングホイールの上下位置のみを調節する為のチルト式ステアリング装置としても、或いは、ステアリングホイールの前後位置のみを調節する為のテレスコピック式ステアリング装置としても実施できる。
又、調節レバーが開口する勢いを弱める為のダンパとしては、図示の様な構造の他、オリフィスを組み込んだ伸縮式のダンパ、更には多板式のロータリダンパも使用可能である。但し、図示の様な、シリンダ部とダンパ用ロッドとグリースとを組み合わせた伸縮式ダンパを使用すれば、低コストで造れるだけでなく、小型のダンパで十分な減衰効果を、安定して得る事ができ、設置スペースが限られる場合でも、前述した様な不快感の防止を有効に図れる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10、10a 電動モータ
11 ハウジング
12 車体
13 チルト軸
14、14a、14b 支持ブラケット
15、15a、15b、15c 支持板部
16 アウタコラム
17 インナコラム
18 変位ブラケット
19 アウタシャフト
20 インナシャフト
21 支持管
22 取付板部
23 上下方向長孔
24 調節ロッド
25 被挟持壁部
26 被挟持部
27 前後方向長孔(通孔)
28 鍔部
29 駆動側カム
30 被駆動側カム
31 カム装置
32 調節レバー
33 ボス部
34 突片
35 伸縮式ダンパ
36 結合孔
37 延長部
38 シリンダ部
39 ダンパ用ロッド
40 グリース
41 隙間
42 先端側フランジ部
43、43a 挿通孔
44、44a 弾性脚片
45 基端側フランジ部
46a、46b 空気流路
47a、47b 蓋体
48 空間

Claims (13)

  1. 筒状のステアリングコラムと、このステアリングコラムの一部に固設された被挟持部と、この被挟持部に設けられた変位側透孔と、このステアリングコラムの内径側に回転自在に支持されて、後端部でこのステアリングコラムの後端開口から後方に突出した部分にステアリングホイールを固定するステアリングシャフトと、前記被挟持部を幅方向両側から挟む1対の支持板部を備え、車体に固定の部分に支持される支持ブラケットと、これら両支持板部の互いに整合する部分に設けられた1対の固定側透孔と、これら両固定側透孔及び前記変位側透孔に、幅方向に挿通された調節ロッドと、この調節ロッドの基端部で前記両支持板部のうちの一方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられ、この一方の支持板部に対し回転を阻止した状態で係合したアンカ部と、前記調節ロッドの先端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた押圧部と、この押圧部と前記アンカ部との間隔を拡縮する拡縮機構と、前記調節ロッドを中心とする回動に基づいてこの間隔を拡縮させる調節レバーとを備え、前記両固定側透孔と前記変位側透孔とのうちの少なくとも一方の透孔を、前記ステアリングホイールの調節方向に長い長孔としたステアリングホイールの位置調節装置に於いて、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心に回転する部分と、前記他方の支持板部に固定の部分との間に、少なくともこの調節レバーを前記ステアリングホイールの位置調節を可能とする方向に回動させる事に対する抵抗となるダンパを設けた事を特徴とするステアリングホイールの位置調節装置。
  2. 前記拡縮機構がカム装置により構成されるもので、このカム装置は、前記調節ロッドの先端部で前記両支持板部のうちの他方の支持板部の外側面から突出した部分に設けられた、それぞれが凸部と凹部とを傾斜面により連続させた駆動側カム面と被駆動側カム面との係合に基づいて軸方向寸法を拡縮するものであり、前記調節レバーは、前記カム装置の軸方向寸法を拡縮させる為、前記駆動側カム面を設けた駆動側カムを回動させるものである、請求項1に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  3. 前記ダンパが、全長を伸縮させる方向に対する抵抗となる伸縮式ダンパであり、この伸縮式ダンパが、先端部が開口した筒状のシリンダ部と、先端部乃至中間部をこのシリンダ部内に、このシリンダ部の先端開口から緩く挿入されたダンパ用ロッドと、これらシリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間に介在させたグリースとから成るものであり、前記伸縮式ダンパのうちの前記シリンダ部の基端部を、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心として回転する部分と前記他方の支持板部に固定の部分とのうちの一方に、前記ダンパ用ロッドの先端部を同じく他方に、それぞれ幅方向に配置された枢軸を中心とする揺動変位を可能に、且つ、前記拡縮機構の軸方向寸法変化を吸収可能に支持している、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  4. 前記シリンダ部の基端部が、このシリンダ部の内部空間に空気を吸排する空気流路を除いて塞がれており、このシリンダ部の奥部で前記ダンパ用ロッドにより先端開口側が塞がれた部分に、これらシリンダ部の内周面とダンパ用ロッドの外周面との間からはみ出したグリースを貯溜しておく為のグリース溜りが設けられている、請求項3に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  5. 前記空気流路が、前記ステアリングホイールの調節位置及び前記調節レバーの回動位置の如何に拘らず、前記グリース溜り内のグリースが、重力に基づき、前記空気流路を通じて漏出しない位置に設けられている、請求項4に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  6. 前記ステアリングコラムの前部が、幅方向に設けられたチルト軸を中心とする揺動変位可能に支持されており、前記両固定側透孔が上下方向に長い上下方向長孔であり、前記調節ロッドをこれら両上下方向長孔に沿って変位させる事により、前記ステアリングホイールの上下位置を調節可能としている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  7. 前記調節レバーを前記ステアリングホイールの上下位置調節が可能となる位置まで回動させると共に、前記ステアリングホイールを調節可能な上端位置とした状態で、前記調節レバーと共に前記調節ロッドを中心として回転する部分と前記伸縮式ダンパの一端部との連結部の中心位置が存在する位置を上端側中心位置とし、同じく下端位置とした状態でこの連結部の中心位置が存在する位置を下端側中心位置とした場合に、前記伸縮式ダンパの他端部と前記他方の支持板部に固定の部分との連結部の中心位置が、前記上端側中心位置と前記下端側中心位置とを結ぶ線分の垂直二等分線上、又は、この線分の中点を通り且つこの垂直二等分線に対して絶対値で10度以内の角度だけ傾斜した直線上に存在する、請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  8. 前記シリンダ部の内周面及び前記ダンパ用ロッドの外周面が、周方向に関して凹部と凸部とを交互に連続させた凹凸面として、これら両周面同士の対向面積を確保している、請求項3〜5、7のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  9. 前記ステアリングコラムが、アウタコラムとインナコラムとを伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングコラムであり、前記ステアリングシャフトが、アウタシャフトとインナシャフトとを、トルク伝達可能に、且つ、伸縮可能に組み合わせたテレスコピックステアリングシャフトであり、前記被挟持部は、前記アウタコラムと前記インナコラムとのうちの後側に設けられたコラム部材に設けられていて、前記変位側透孔が当該コラム部材の軸方向に長い前後方向長孔であり、前記調節ロッドがこの前後方向長孔内で変位可能な範囲内で、前記ステアリングホイールの前後位置を調節可能としている、請求項1〜8のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  10. グリースの基油の動粘度が、40℃で500〜50000mm2/sである、請求項3〜5、7、8のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6、9のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  11. 前記シリンダ部を構成する外径側材料の線膨張係数よりも、前記ダンパ用ロッドを構成する内径側材料の線膨張係数が大きい、請求項3〜5、7、8、10のうちの何れか1項又は請求項3〜5のうちの何れか1項を引用した請求項6、9のうちの何れか1項に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  12. 前記外径側材料が鉄系合金であり、前記内径側材料が軽合金又は合成樹脂である、請求項11に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
  13. 前記外径側材料が金属であり、前記内径側材料が合成樹脂である、請求項11に記載したステアリングホイールの位置調節装置。
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