JP2009126500A - 自動車用操舵装置 - Google Patents

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Hiromichi Komori
宏道 小森
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Abstract

【課題】中間シャフト4aを変位させずに車台17と車体7との相対変位を吸収できて、この車体7のフロントパネル19に形成する通孔を小さくでき、しかもこの相対変位の吸収を円滑に行える構造を実現する。
【解決手段】ステアリングギヤユニット5aの入力軸9aを、アウタチューブ23とインナシャフト22とを、回転力の伝達を可能に、且つ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせて成る伸縮シャフトとする。上方に位置するアウタチューブ23の後端部を上記中間シャフト4aの前端部に、自在継手8bを介して結合する。上記車台17と上記車体7とが上下方向に相対変位しても、この変位は、上記入力軸9aが伸縮する事で吸収し、上記中間シャフト4aが揺動変位する事はない。この為、上記課題を解決できる。
【選択図】図2

Description

この発明は、ステアリングホイールの操作により操舵輪(フォークリフト等、一部の特殊車両を除き、一般的には前輪)に舵角を付与する為の自動車用操舵装置の改良に関する。具体的には、走行時の挙動を安定させる事ができて、上記ステアリングホイールを操作する運転者に違和感を与えにくく、且つ、組み付け作業の容易化及び低コスト化を図れる構造を実現するものである。
ステアリングホイールの操作に基づいてステアリングギヤユニットの入力軸を回転させ、更に1対のタイロッドを押し引きして左右の操舵輪に所望の舵角を付与する自動車用操舵装置が、特許文献1に記載される等により、従来から広く知られている。図14〜15は、広く知られている自動車用操舵装置の従来構造の1例を示している。この自動車用操舵装置は、ステアリングコラム1と、ステアリングシャフト2と、ステアリングホイール3と、中間シャフト4と、ステアリングギヤユニット5とを備える。
このうちのステアリングコラム1は、支持ブラケット6により車体7に対し支持している。このステアリングコラム1は、周知の様に、衝突事故の際の衝撃エネルギを吸収する為、或いは、上記ステアリングホイール3の前後位置を調節可能にする為に、インナコラムとアウタコラムとを伸縮可能に組み合わせている。又、上記ステアリングシャフト2は、上記ステアリングコラム1の内側に、回転自在に支持している。このステアリングシャフト2に関しても、衝突事故の際の衝撃エネルギを吸収する為、或いは、上記ステアリングホイール3の前後位置を調節可能にする為に、インナシャフトとアウタチューブとを伸縮可能に組み合わせている。
又、上記ステアリングホイール3は、上記ステアリングシャフト2の後端部(図14の上端部)で上記ステアリングコラム1の後端部から突出した部分に固定されている。又、上記中間シャフト4の後端部は、上記ステアリングシャフト2の前端部で上記ステアリングコラム1の前端部から突出した部分に、自在継手8aを介して結合されている。更に、上記ステアリングギヤユニット5は、入力軸9の回転に伴って操舵輪10、10に結合されたタイロッド11、11を押し引きし、この操舵輪10、10に舵角を付与する。この様なステアリングギヤユニット5の入力軸9と上記中間シャフト4の前端部(図14の下端部、図15の左端部)とを自在継手8bにより結合し、この中間シャフト4により上記入力軸9を回転駆動自在としている。この様な、中間シャフト4の両端部に設ける自在継手8a、8bとしては、一般的にカルダン継手(十字継手)の他、特許文献2、3に示す様な等速ジョイント型の継手を使用できる。
上述の様な自動車用操舵装置では、上記ステアリングホイール3から上記ステアリングシャフト2に付与された回転運動を、上記自在継手8a、上記中間シャフト4、上記自在継手8bを介して、上記ステアリングギヤユニット5の入力軸9に伝達する。すると、この入力軸9の先端部に固定されたピニオン12との噛合に基づいてラック13が軸方向(車体の幅方向、図14の左右方向)に変位し、上記タイロッド11、11の基端部を押し引きする。この結果、このタイロッド11、11の先端部が上記操舵輪10、10に舵角を付与する。
上述の様に構成され作用する自動車用操舵装置を構成する上記中間シャフト4は、アウタチューブ14とインナシャフト15とを、トルク伝達を可能に、しかも、軸方向に関する相対変位を軽い力で行える様に(伸縮自在に)組み合わせている。この様に、上記中間シャフト4を伸縮自在とする理由は、次の通りである。上記自動車用操舵装置を構成して回転力を伝達する部材のうち、上記ステアリングシャフト2は車体(ボディー)7側に支持されるし、上記ステアリングギヤユニット5は車台(シャシー)17(例えば図2参照)側に支持している(特に、トラックやオフロード車等、モノコックボディーを採用していない車両の場合)。又、これら車体7と車台17との間には、乗り心地向上の為の弾性材18(例えば図2参照)を設けて、この車台17に伝わった振動が上記車体7にまで伝わらない様にしている。従って、上記ステアリングシャフト2と上記ステアリングギヤユニット5とは、走行(特に悪路走行)に伴って、上下方向に相対変位する。
従来は、この相対変位を吸収する為に、上記中間シャフト4を、伸縮式のものとしていた。この様な、伸縮式の中間シャフト4としては、上記アウタチューブ14の内周面に設けた雌スプラインと、上記インナシャフト15の外周面に形成した雄スプラインとをスプライン係合させた、一般的な構造の他、特許文献4〜13に記載された様な、係合部に低摩擦材の層を形成して伸縮に要する荷重の低減を図ったものや、係合部の隙間を低減してがたつきをなくしたもの、或いは係合部の隙間(面圧)を調整可能なもの等、各種構造のものを採用できる。
上記中間シャフト4として何れの構造のものを採用するにしても、上述した従来構造の様に、上記ステアリングギヤユニット5の入力軸9を伸縮させずに、上記中間シャフト4を伸縮させる構造を採用すると、この中間シャフト4の揺動変位を許容する為に、上記車体7のフロントパネル19に形成する通孔を大きくする必要がある。即ち、図15に示す様に、上記入力軸9は水平方向に対し大きな角度で配置されているのに対して、上記中間シャフト4は比較的水平方向に近い角度で、しかも上記フロントパネル19を貫通する状態で配置されている。そして、上記車体7に対し上記車台17が上下方向に変位すると、上記入力軸9が、図15の下部に示したストロークL0 分だけ上下方向に変位し、この入力軸9の上端部と上記中間シャフト4の前端部とを結合している自在継手8bが、図15の中間部に示したストロークL1 (≒L0 )分だけ、上下方向に変位する。
この上下方向変位の結果、上記中間シャフト4が、この中間シャフト4の後端部とステアリングシャフト2の前端部とを結合している自在継手8aを中心として揺動変位する。上記フロントパネル19に形成する通孔の内寸は、この揺動変位を許容できるだけの大きさにする必要上、少なくとも上下方向に関して、上記中間シャフト4の外径よりも大幅に大きくなる。そして、上記通孔の内周縁とこの中間シャフト4の外周面との間に、大きな隙間が存在する状態となる為、この隙間を通じてエンジンルーム内の熱や騒音が車室内に入り込むのを防止する為の対策が面倒になる。
更に、上記車体7と上記車台17とが相対変位する方向は上下方向であり、上記入力軸9の配設方向に近いのに対して、上記中間シャフト4の配設方向と上記相対変位の方向とのずれは大きい。この為、この相対変位を吸収する為に上記中間シャフト4を伸縮させる際に、この中間シャフト4を構成する前記アウタチューブ14の内周面と前記インナシャフト15の外周面との係合部に、こじれや曲げ等の、伸縮動作にとって有害な力が作用し易い。この結果、上記中間シャフト4の伸縮が円滑に行われなくなって、この中間シャフト4部分で発生した振動が前記ステアリングホイール3に伝わって運転者に不快感を与えたり、上記係合部の摩耗が進み、上記中間シャフト4部分で早期に大きながたつきを発生して、上記不快感を更に増大させる可能性がある。
国際公開第2007/007838号パンフレット 特開2007−64403号公報 特開2007−237800号公報 特開昭61−184222号公報 特開2003−56588号公報 特開2005−271881号公報 実公平7−49073号公報 米国特許第5226853号明細書 米国特許第5709605号明細書 米国特許第6200225号明細書 米国特許第7172361号明細書 欧州特許出願公開1400711号明細書 国際公開第96/20862号パンフレット
本発明は、上述の様な事情に鑑み、中間シャフトを変位させずに車台と車体との相対変位を吸収できて、この車体のフロントパネルに形成する通孔を小さくでき、しかもこの相対変位の吸収を円滑に行える自動車用操舵装置を実現すべく発明したものである。
本発明の自動車用操舵装置は、従来から知られている自動車用操舵装置と同様に、ステアリングホイールの操作に基づく入力軸の回転に伴って操舵輪に結合されたタイロッドを押し引きし、この操舵輪に舵角を付与するステアリングギヤユニットを備える。
特に、本発明の自動車用操舵装置に於いては、上記入力軸を、アウタチューブとインナシャフトとを、回転力の伝達を可能に、且つ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせて成る伸縮シャフトとしている。
具体的には、請求項2に記載した発明の様に、ステアリングコラムと、ステアリングシャフトと、ステアリングホイールと、中間シャフトと、ステアリングギヤユニットとを備える。
このうちのステアリングコラムは、車体に支持される。
又、上記ステアリングシャフトは、上記ステアリングコラムの内側に、回転自在に支持されている。
又、上記ステアリングホイールは、上記ステアリングシャフトの後端部で上記ステアリングコラムの後端部から突出した部分に固定されている。
又、上記中間シャフトは、上記ステアリングシャフトの前端部で上記ステアリングコラムの前端部から突出した部分に、自在継手を介して後端部を結合されている。
又、上記ステアリングギヤユニットは、上述した様に、入力軸の回転に伴って操舵輪に結合されたタイロッドを押し引きし、この操舵輪に舵角を付与するもので、上記中間シャフトにより上記ステアリングギヤユニットの入力軸を回転駆動自在としている。
特に、請求項2に記載した発明の場合には、この入力軸を、アウタチューブとインナシャフトとを、回転力の伝達を可能に、且つ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせて成る伸縮シャフトとする。そして、上記アウタチューブとインナシャフトとのうち、上方に位置する部材の後端部を上記中間シャフトの前端部に、第二の自在継手を介して結合する。
又、この様な請求項2に記載した発明を実施する場合に、例えば請求項3に記載した発明の様に、上記中間シャフトを車体に対し、軸受により、回転自在に、且つ、軸方向の変位を抑えた状態で支持する。
上述の様に構成する本発明の自動車用操舵装置によれば、中間シャフトを変位させずに車台と車体との相対変位を吸収できる。即ち、これら車台と車体とが相対変位する際には、上記中間シャフトよりも下方に設けるステアリングギヤユニットの入力軸が伸縮して、上記相対変位を吸収する。この為、上記中間シャフトが変位する事はなく、この中間シャフトを挿通する為、上記車体のフロントパネルに形成する通孔を小さくできる。そして、この通孔の内周縁と中間シャフトの外周面との間の隙間を容易に塞げる。又、例えば請求項3に記載した発明の様に、上記中間シャフトを上記車体のフロントパネルに対し、軸受により、回転のみ自在に支持する事が可能になる。
又、上記入力軸の配設方向は、上記中間シャフトの配設方向に比べて、上記車台と上記車体とが相対変位する方向に近い。この為、上記入力軸を伸縮させる際に、この入力軸を構成するアウタチューブとインナシャフトとの係合部に、こじれや曲げ等の、伸縮動作にとって有害な力が作用しにくく、これらアウタチューブとインナシャフトとの軸方向の相対変位(入力軸の伸縮)を円滑に行わせて、上記車台と上記車体との相対変位の吸収を円滑に行える。この結果、悪路走行時等、これら車台と車体とが相対変位する際にも、ステアリングホイールに不快な振動が伝わる事がなく、このステアリングホイールを操作する運転者に違和感を与える事がない。又、伸縮部の摩耗を抑えられて、耐久性の向上を図れる。
[実施の形態の第1例]
図1〜4は、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例の自動車用操舵装置は、ステアリングコラム1aと、ステアリングシャフト2aと、ステアリングホイール3と、中間シャフト4aと、ステアリングギヤユニット5aとを備える。そして、このうちのステアリングコラム1aと、ステアリングシャフト2aと、ステアリングホイール3と、中間シャフト4aとを、車体7側に設置し、上記ステアリングギヤユニット5aを車台17側に設置している。本例の場合、この車台17の上面に上記車体7を、ゴム等の弾性材18により弾性支持すると共に、この車台17の上面の別の部分に上記ステアリングギヤユニット5aを、ゴム等の第二の弾性材21により弾性支持している。従って、悪路走行時等には、上記車体7と上記ステアリングギヤユニット5aとが、上記車台17に対し別々に動き、この結果、これらステアリングギヤユニット5aと上記車体7とが相対変位する。具体的には、これらステアリングギヤユニット5aと上記車体7とが、上下方向に相対変位する。
この様な、上記ステアリングギヤユニット5aと上記車体7との上下方向の相対変位を吸収する為に、本例を含む、本発明の自動車用操舵装置の場合には、上記ステアリングギヤユニット5aを構成する入力軸9aを、伸縮自在に構成している。この為に本例の場合には、この入力軸9aを、インナシャフト22とアウタチューブ23とを、トルクの伝達及び伸縮を自在に組み合わせている。このうち、下側に存在するインナシャフト22は、先端部(下端部)にピニオン12を固設(一体成形若しくは外嵌固定)したもので、このピニオン12とラック13とを噛合させている。又、上側に存在するアウタチューブ23は、基端部(上端部)を自在継手8bにより、上記中間シャフト4aの先端部(下端部)に連結している。
上記インナシャフト22と上記アウタチューブ23とは、雌スプラインと雄スプラインとをスプライン係合させた、一般的なスプライン係合、或いは、前述の特許文献4〜13に記載された様な各種構造により、伸縮自在に組み合わせている。図1〜2に示した構造の場合には、上記入力軸9aの基端部(上端部)に形成した雄スプライン部と、上記自在継手8bを構成するヨークと一体に組み合わされたアウタチューブ23の内周面に設けた雌スプライン部とをスプライン係合させている。何れの構造を採用する場合でも、上記インナシャフト22と上記アウタチューブ23との係合部は、エンジンの熱により劣化しないだけの、十分な耐熱性を有するものとする。この面から、上記係合部は、低摩擦性の合成樹脂を利用して伸縮抵抗を低減するものよりも、高精度に仕上げた雄雌両スプライン溝同士を直接金属表面同士で接触させる構造や、ボールスプライン等、金属製部品により伸縮抵抗を低減するものを使用する事が好ましい。但し、耐熱性樹脂により、スプライン係合部の摩擦抵抗を低減する構造を採用する事もできる。又、上記中間シャフト4aは、全長が一定の一体型構造で、両端部を自在継手8a、8bを介して、ステアリングシャフト2aの前端部と上記入力軸9aの基端部とに連結している。但し、本発明を実施する場合に、上記ピニオン12と上記ステアリングシャフト2aの前端部との間部分の構造は、上記入力軸9aの伸縮を自在とする構造であれば、特に問わない。例えば、上記間部分を、図3の(A)〜(C)に示す様に構成する事もできる。
このうちの(A)に示した構造の場合、入力軸9bを、ステアリングギヤユニット5aに組み込まれた主軸部26と、この主軸部26と別体の補助軸部27とを、セレーション係合とボルトの締め付けとにより互いに同心に結合する事で構成している。そして、上記補助軸部27に形成した雄スプライン部24と、自在継手8bを構成するヨーク25と一体に組み合わされたアウタチューブ23の内周面に設けた雌スプライン部とをスプライン係合させている。この様な(A)に示した構造は、上記ステアリングギヤユニット5aと上記自在継手8bとの距離が異なる車両にも、同種のステアリングギヤユニット5aを使用する場合に適用できる。即ち、上記補助軸部27として、長さが異なる複数種類をものを用意すれば、同種のステアリングギヤユニット5aを、このステアリングギヤユニット5aと上記自在継手8bとの距離が異なる車両に使用できる。
又、(B)に示した構造の場合、図1〜2に示した構造と同様に、インナシャフト22の基端部(上端部)に形成した雄スプライン部24と、上記自在継手8bを構成するヨーク25と一体に組み合わされたアウタチューブ23の内周面に設けた雌スプライン部とを、スプライン係合させている。特に、図3の(B)に示した構造の場合には、中間シャフト4bを、インナシャフトとアウタチューブとのセレーション係合により長さ調節自在な構造としている。セレーション係合部は、ボルトの締め付けにより調節後の長さに固定できる構造としても良い。この様な構造によれば、ステアリングシャフト2aの前端部の位置が多少ずれた場合でも、このステアリングシャフト2aの前端部と上記中間シャフト4bの上端部とを容易且つ確実に結合できる。
更に、(C)に示した構造の場合、アウタチューブ23の基端部(上端部)に設けた雄セレーション部28と、自在継手8bを構成するヨーク25aの基部とを、セレーション係合とボルトの締め付けとにより互いに同心に結合して成る。そして、インナシャフト22に形成した雄スプライン部24と上記アウタチューブ23の内周面に設けた雌スプライン部とをスプライン係合させている。この様な構造は、上記自在継手8bとして、一般的な構造を有するものを採用して、この自在継手8bと組み合わされた中間シャフト4aのコストを抑える事ができる。
前記ピニオン12と上記ステアリングシャフト2aの前端部との間部分を何れの構造とした場合でも、悪路走行時等に前記車体7と前記車台17とが相対変位すると、入力軸9aを構成するインナシャフト22とアウタチューブ23とが、スプライン係合部の摺動に基づいて相対変位する。そして、上記入力軸9aを伸縮させる事で、上記車体7と上記車台17との相対変位を吸収する。前述の図14〜15に示した従来構造の様に、上記中間シャフト4aが上側の自在継手8aを中心として揺動変位する事はない。この為、この中間シャフト4aを挿通する為に、上記車体7のフロントパネル19に形成する通孔を小さくできる。即ち、この通孔は、組み立て作業が可能で、且つ、上記中間シャフト4aを回転自在に挿通できるだけの大きさを有するものであれば足り、上記従来構造の様に、揺動変位を許容できる程の大きさである必要はない。この為、上記通孔の内周縁と上記中間シャフト4aの外周面との間に存在する隙間を小さくできて、この隙間を通じてエンジンルーム内の熱や騒音が車室内に入り込むのを防止する為の対策が容易になる。
又、上記入力軸9aの配設方向は、上記中間シャフト4bの配設方向に比べて、上記車体7と上記車台17とが相対変位する方向である上下方向に近い。この為、上記入力軸9aを伸縮させる際に、この入力軸9aを構成する上記アウタチューブ23と上記インナシャフト22との係合部に、こじれや曲げ等の、伸縮動作にとって有害な力が作用しにくく、これらアウタチューブ23とインナシャフト22との軸方向の相対変位(上記入力軸9aの伸縮)を円滑に行わせて、上記車台17と上記車体7との相対変位の吸収を円滑に行える。この結果、悪路走行時等、これら車台17と車体7とが相対変位する際にも、前記ステアリングホイール3に不快な振動が伝わる事がなく、このステアリングホイール3を操作する運転者に違和感を与える事がない。
尚、上述の様に構成し作用する本例の構造の組立手順は特に問わない。但し、図4に示す様な手順により組み立てれば、組立作業が容易になる。即ち、先ず、入力軸9aのうちのインナシャフト22を含むステアリングギヤユニット5aを予め車台17の上面に、第二の弾性部材21を介して支持する。上記入力軸9aの構成部材のうちのアウタチューブ23は、中間シャフト4aの前端部に自在継手8bを介して連結しておく。そして、このアウタチューブ23を車体7のフロントパネル19に形成した通孔に、この車体7の内側から挿通する。そして、上記アウタチューブ23を上記インナシャフト22に外嵌(スプライン係合)する。これらアウタチューブ23とインナシャフト22とは、互いにスプライン係合させるだけで良く、ボルトの締め付け作業等は不要であるから、上記アウタチューブ23と上記インナシャフト22との組み合わせ作業は容易に行える。
又、これらアウタチューブ23とインナシャフト22とを組み合わせた状態で、上記通孔の内側には、上記中間シャフト4aの中間部が位置する。そこで、この中間シャフト4aの中間部外周面と上記通孔の内周縁との間に存在する隙間を、シールリング等、この中間シャフト4aの回転を許容する塞ぎ部材により塞ぐ。この隙間は小さくて済むので、この塞ぎ部材は小さいもので済み、その設置作業も容易である。又、上記中間シャフト4aの中間部を上記通孔の内側に配置した状態で、ステアリングコラム1aを、上記車体7内に設けた支持ブラケット6に、図4→図2に示す様に、支持固定する。上記ステアリングコラム1aの内側には、自在継手8aを介して上記中間シャフト4aの後方に連結されたステアリングシャフト2aを、回転自在に支持している。尚、図1、2、4に示した構造は、ステアリングホイール3の前後方向位置を調節する、テレスコピックステアリング構造を示している。この為、上記ステアリングコラム1a及び上記ステアリングシャフト2aを、伸縮自在な構造としている。但し、本発明を実施する場合に、これらステアリングコラム1a及びステアリングシャフト2aは、必ずしも伸縮式の構造である必要はないし、テレスコピックステアリング構造に就いても従来から周知であるから、詳しい説明は省略する。
[実施の形態の第2例]
図5も、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合には、車台17の上面にステアリングギヤユニット5aを、直接支持固定している。これに対して、車体7を上記車台17の上方に、弾性材18を介して支持している。この様な本例の場合も、悪路走行時等に、この弾性材18の弾性変形に伴う上記車体7と上記車台17との相対変位を吸収する必要がある。この為に本例の場合も、上述した実施の形態の第1例の場合と同様に、上記ステアリングギヤユニット5aの入力軸9aを、インナシャフト22とアウタシャフト23とから成る、伸縮式のものとしている。上記車台17に対する上記ステアリングギヤユニット5aの支持構造以外は、上述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第3例]
図6も、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、車台17の上面に車体7を、直接支持固定している。これに対して、ステアリングギヤユニット5aを上記車台17の上方に、第二の弾性材21を介して支持している。この様な本例の場合も、悪路走行時等に、この第二の弾性材21の弾性変形に伴う、上記車体7と上記ステアリングギヤユニット5aとの相対変位を吸収する必要がある。この為に本例の場合も、前述した実施の形態の第1例及び上述した実施の形態の第2例の場合と同様に、上記ステアリングギヤユニット5aの入力軸9aを、インナシャフト22とアウタシャフト23とから成る、伸縮式のものとしている。上記車台17に対する上記車体7の支持構造以外は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。
[実施の形態の第4例]
図7も、請求項1、2に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合には、車台17の上面に車体7及びステアリングギヤユニット5aを、直接支持固定している。この様な本例の構造の場合、一般的には、ステアリングシャフト2aの前端部(に設けた自在継手8a)と上記ステアリングギヤユニット5aとが相対変位せず、このステアリングギヤユニット5aの入力軸9aや中間シャフト4aを伸縮自在とする必要はない様に考えられる。但し、近年の研究により、走行時に発生する、上記車体7や上記車台17の微小な変形により、上記ステアリングシャフト2aの前端部と上記ステアリングギヤユニット5aとが、僅かとは言え相対変位(遠近動)する事が分かった。そして、この相対変位を吸収しないと、高速走行中の進路変更(レーンチェンジ)時の操縦安定性に悪影響を及ぼす事が分かってきた。この事は、車台を持たない、モノコックボディの場合も同様である。
特に、図8〜11に示す様な、パワーステアリング装置を組み込んだ自動車用操舵装置の場合、ステアリングホイール3から入力された操舵力が、増力されて操舵輪10、10に伝達される為、舵角付与時に車体7の変形が大きくなり易い事も分かってきた。この様に、パワーステアリング装置の存在により車体7の変形が大きくなり易い事は、図8〜11に示す様な、何れの構造でも生じる。このうちの図8には、ステアリングコラム1a部分に補助モータ29を設けた、コラム型の電動式パワーステアリング装置を組み込んだ構造を示している。又、図9には、ステアリングギヤユニット5aの入力軸9a部分に補助モータ29を設けた、電動式パワーステアリング装置を組み込んだ構造を示している。又、図10には、ステアリングギヤユニット5bに設置した第二のピニオン30を補助モータ29により駆動する電動式パワーステアリング装置を組み込んだ構造を示している。更に、図11には、ステアリングギヤユニット5cを構成するラック13aの一部に螺合したボールナット31を補助モータにより回転駆動する事で、このラック13aに軸方向の力を付加する電動式パワーステアリング装置を組み込んだ構造を示している。
何れの構造のパワーステアリング装置を設けた場合でも、操舵時に於ける車体7の変形が、操縦安定性確保の面から無視できない程の大きさになる場合がある。そこで、本例の場合には、前述した実施の形態の第1〜3例の場合と同様に、上記ステアリングギヤユニット5a(5b)の入力軸9aを、インナシャフト22とアウタシャフト23とから成る、伸縮式のものとしている。上記車台17に対する上記車体7の支持構造以外は、前述した実施の形態の第1例と同様であるから、重複する説明は省略する。尚、パワーステアリング装置を設ける事で、上記車体7の変形が大きくなり、前記ステアリングシャフト2aの前端部と上記ステアリングギヤユニット5aとの相対変位を吸収する必要性が増す事は、前述した実施の形態の第1〜3例の場合は、より著しくなる。
[実施の形態の第5例]
図12〜13は、請求項1〜3に対応する、本発明の実施の形態の第5例を示している。本例の場合には、車体7のフロントパネル19の内面に、単列深溝型の玉軸受等の転がり軸受32を、ブラケット33により支持している。そして、この転がり軸受32により、中間シャフト4aの中間部を上記フロントパネル19に対し、回転自在に支持している。本発明の場合、ステアリングギヤユニット5aの入力軸9aを伸縮自在とする事で、上記中間シャフト4aが揺動変位しない様にしている為、この中間シャフト4aを、上記転がり軸受32により上記フロントパネル19に、回転のみ自在に支持する事が可能になる。
尚、本例の様に、上記中間シャフト4aを上記フロントパネル19に対して上記転がり軸受32等の軸受により支持する構造は、上記中間シャフト4aに舵角可変機構を設置する場合に有効である。この中間シャフト4aに、舵角可変機構等の重量物が設置されていると、走行時の振動によりこの中間シャフト4aが振動し易く、この振動がステアリングホイールに伝わった場合には、運転者に不快感を与える。又、上記重量物を上記中間シャフト4aの両端部に設けた1対の自在継手8a、8bで支持する事になり、これら両自在継手8a、8bの負担が大きくなる。この結果、これら両自在継手8a、8b部分でがたつきが発生したり、これら両自在継手8a、8bを大型化する必要が生じる。この様な問題が発生する原因となる、上記中間シャフト4aに組み付ける重量物としては、舵角可変機構の他、ラバーカップリング等の制振ダンパ、舵角センサ、トルクセンサ等がある。何れにしても、上記中間シャフト4aを上記フロントパネル19に対して、軸受により支持すれば、上記問題を何れも解消できる。
又、本例の構造を組み立てる手順は、前述した第1例の場合と同様でも良いが、例えば、図13に示す様に、車体7と車台17とを反転させ(上下逆さまにし)た状態で組み立てる事もできる。この場合には、上記車体7にステアリングコラム1a及びステアリングシャフト2aを、車台17にステアリングギヤユニット5aを、それぞれ支持すると共に、上記車体7のフロントパネル19に中間シャフト4aを支持する。その後、この中間シャフト4aの後端部に連結した補助中間シャフト34と、上記ステアリングシャフト2aの前端部とを結合する。尚、この様に、上記車体7と車台17とを反転させた状態で組み立てる作業は、前述した実施の形態の第1〜4例の構造の組立に適用する事もできる。
本発明のうち、特許請求の範囲の請求項1に記載した発明を実施する場合に、必ずしも中間シャフトを設ける必要はない。即ち、前述の特許文献2の図9に記載された構造の様に、ステアリングシャフトとステアリングギヤユニットの入力軸との間に、等速ジョイント型の自在継手を1個のみ設ける構造で、上記請求項1に記載した発明を実施する事もできる。
本発明の実施の形態の第1例を示す略平面図。 同略縦断側面図。 ピニオンとステアリングシャフトの前端部との間部分の構造の3例を示す側面図。 実施の形態の第1例の構造の組立作業を説明する為の略縦断側面図。 本発明の実施の形態の第2例を示す略縦断側面図。 同第3例を示す略縦断側面図。 同第4例を示す略縦断側面図。 この第4例の構造が必要になる、パワーステアリングを組み込んだ構造の第1例を示す略平面図。 同第2例を示す略平面図。 同第3例を示す略平面図。 同第4例を示す略平面図。 本発明の実施の形態の第5例を示す略縦断側面図。 この第5例の組立作業の1例を示す略縦断側面図。 従来構造の1例を示す略平面図。 同略縦断側面図。
符号の説明
1、1a ステアリングコラム
2、2a ステアリングシャフト
3 ステアリングホイール
4、4a、4b 中間シャフト
5、5a、5b、5c ステアリングギヤユニット
6 支持ブラケット
7 車体
8a、8b 自在継手
9、9a、9b 入力軸
10 操舵輪
11 タイロッド
12 ピニオン
13、13a ラック
14 アウタチューブ
15 インナシャフト
17 車台
18 弾性材
19 フロントパネル
21 第二の弾性材
22 インナシャフト
23 アウタチューブ
24 雄スプライン部
25、25a ヨーク
26 主軸部
27 補助輪部
28 雄セレーション部
29 補助モータ
30 第二のピニオン
31 ボールナット
32 転がり軸受
33 ブラケット
34 補助中間シャフト

Claims (3)

  1. ステアリングホイールの操作に基づく入力軸の回転に伴って操舵輪に結合されたタイロッドを押し引きし、この操舵輪に舵角を付与するステアリングギヤユニットを備えた自動車用操舵装置に於いて、上記入力軸を、アウタチューブとインナシャフトとを、回転力の伝達を可能に、且つ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせて成る伸縮シャフトとした事を特徴とする自動車用操舵装置。
  2. 車体に支持されたステアリングコラムと、このステアリングコラムの内側に回転自在に支持されたステアリングシャフトと、このステアリングシャフトの後端部で上記ステアリングコラムの後端部から突出した部分に固定されたステアリングホイールと、上記ステアリングシャフトの前端部で上記ステアリングコラムの前端部から突出した部分に、自在継手を介して後端部を結合された中間シャフトと、入力軸の回転に伴って操舵輪に結合されたタイロッドを押し引きし、この操舵輪に舵角を付与するステアリングギヤユニットとを備え、上記中間シャフトによりこのステアリングギヤユニットの入力軸を回転駆動自在とした自動車用操舵装置に於いて、この入力軸を、アウタチューブとインナシャフトとを、回転力の伝達を可能に、且つ、軸方向の相対変位を可能に組み合わせて成る伸縮シャフトとすると共に、上記アウタチューブとインナシャフトとのうち、上方に位置する部材の後端部を上記中間シャフトの前端部に、第二の自在継手を介して結合した事を特徴とする自動車用操舵装置。
  3. 中間シャフトを車体に対し、軸受により回転自在に、且つ、軸方向の変位を抑えた状態で支持している、請求項2に記載した自動車用操舵装置。
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